JP2000271631A - 押出成形材及び成形品の製造方法 - Google Patents

押出成形材及び成形品の製造方法

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JP2000271631A
JP2000271631A JP8416099A JP8416099A JP2000271631A JP 2000271631 A JP2000271631 A JP 2000271631A JP 8416099 A JP8416099 A JP 8416099A JP 8416099 A JP8416099 A JP 8416099A JP 2000271631 A JP2000271631 A JP 2000271631A
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extruded
extrusion
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Masataka Kawazoe
正孝 川添
Takashi Hashimoto
貴史 橋本
Jiyunichi Nagahora
純一 永洞
Pitan Christian
ピタン クリスティアン
Kenji Azuma
健司 東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的特性に優れ、押出成形及び冷間加
工が行え、押出成形材さらには成形品を効率よく、かつ
成形不良が生じにくい押出成形材及び成形品の製造方法
を提供する。 【解決手段】 合金素材に220%以上の伸びに相当す
る塑性変形(歪)を与え、平均結晶粒径を10μm以
下、金属間化合物の平均粒子径を1μm以下に微細化
し、得られた材料を固相状態のまま押出成形を行う。塑
性変形の1つの手段は合金素材にその押出方向を途中で
内角180°未満の側方に変化させて剪断変形を与える
ことであり、他の手段は合金素材に対して圧力方向を変
化させ断面形状を変化させて加圧変形を与えることであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合金の押出成形材
並びに該押出成形材を用いて成形品を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に金属又は合金の延性は、高温にな
ればなる程大きくなり、成形加工し易くなる。しかしな
がら、金属又は合金が高温にさらされると、その機械的
特性(強度、硬度等)が低下するという問題がある。一
方、機械的特性(強度、硬度等)が低下しない温度は、
変形能が100%以下と小さくなり成形加工し難くな
る。また、例えばマグネシウム合金の場合、アルミニウ
ム合金に比べ更に軽量化が期待できるものとして注目さ
れているが、塑性加工性が悪く、アルミニウム合金のよ
うに押出成形が難しいとともに、冷間での加工が難しい
といった問題を有している。
【0003】一方、アルミニウム合金はJIS A 6
063合金に代表されるように押出成形が円滑に行える
材料もあれば、2000系あるいは7000系といった
押出成形及び冷間での加工が難しい材料も存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解消すべくなされたものであり、機械的特性に優れ、
押出成形及び冷間加工が行え、押出成形材さらには成形
品を効率よく、かつ成形不良が生じにくい押出成形材及
び成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、合金素材に2
20%以上の伸びに相当する塑性変形(歪)を与え、平
均結晶粒径を10μm以下、金属間化合物の平均粒子径
を1μm以下に微細化し、得られた材料を固相状態のま
ま押出成形を行うことを特徴とする押出成形材の製造方
法である。
【0006】本発明に適用される合金素材としては、M
g−Al−Zn系(AZ系)合金、Mg−Zn−Zr系
(ZK系)などのマグネシウム合金、Al−Mg−Si
系(6000系)合金、Al−Mg系(5000系)合
金、ジュラルミン、超ジュラルミンに代表される200
0系合金、Al−Zn−Mg−Cu系、Al−Zn−M
g系に代表される7000系合金などのアルミニウム合
金、亜鉛合金、チタン合金などが適用でき、特にMg合
金及びAl合金については有用であり、さらに、これら
のMg合金、Al合金にSc、Zr、Ti、Cr、M
n、Si、Caの少なくとも1種の元素を5wt%以下
の範囲で含んでいることが好ましい。
【0007】本発明においては、事前に熱間塑性加工を
行うことが、次工程の塑性変形、成形の際に割れ(クラ
ック)を生じさせることなく、また、合金素材の結晶粒
及び金属間化合物の大きさを微細化するためにも有用で
あり、その具体的な加工としては、押出、鍛造などが適
用でき、具体的な加工温度としては、Mg合金の場合2
00〜360℃、Al合金の場合350〜500℃で行
うことが好ましい。特に鋳造法にて作製された素材に対
しては、その鋳造組織を破壊する上で重要である。ま
た、熱間塑性加工を施すに際して事前に前記押出、鍛造
などの温度より高い温度で溶体化処理を施しても良い。
【0008】さらに、本発明において、220%以上の
相当伸びに相当する歪量の大きな変形を加えるが、これ
らの具体的な方法としては、第1に合金素材に、その素
材の持つ断面積を変化させずに、その押出方向を途中で
内角180°未満の側方に変化させて剪断応力を与える
ことによって、220%以上の相当伸びに相当する大き
な歪を加え、ミクロ組織の平均結晶粒径を10μm以
下、金属間化合物の平均粒子径を1μm以下に微細化す
る請求項1記載の押出成形材の製造方法の手法であり、
第2に合金素材に、その素材に対して圧力方向を変化さ
せ断面形状を変化させて加圧変形を与えることによっ
て、220%以上の相当伸びに相当する大きな歪を加
え、ミクロ組織の平均結晶粒径を10μm以下、金属間
化合物の平均粒子径を1μm以下に微細化する請求項1
記載の押出成形材の製造方法の手法である。
【0009】本発明の方法について詳しく説明すると、
まず、第1の手法は、側方押出法であって、生産性、経
済性等の点で最も好ましい。本発明による側方押出法
は、図1に示すように、内面で同一断面積を持つ2つの
押出しコンテナー、又はコンテナー1とダイ2を180
°未満の適当な角度(2ψ)で接合し、一方のコンテナ
ー1に合金素材Sを挿入し、ラム3によって次のコンテ
ナー又はダイ2に向けて押出しすることによって、材料
に側方方向の剪断変形を加える方法であり、好ましくは
この工程を複数回行う。この方法を合金素材に適用する
ことにより、非常に単純な工程で、しかも断面積を減少
させずに、結晶粒が1ミクロン以下に微細化され、しか
も従来の加工硬化による強度を上回る強化ができると同
時に、靭性を大きく改善できる。また、そのプロセス
は、鋳造組織、合金成分のマクロ、ミクロ的な偏析の破
壊、均質化にも効果を持っており、合金素材では一般に
行われている高温・長時間の均質化熱処理を省略するこ
ともできる。さらに、たとえダイ2において断面減少を
ともなっても、その効果は変わらない。
【0010】本発明の側方押出法で合金素材に加えられ
る剪断変形量は、2つのコンテナー又はコンテナーとダ
イの接合角度によって異なる。一般に、このような剪断
変形による押出し1回当たりの歪量Δεiは下記式
(1)で与えられる。
【0011】
【数1】
【0012】(但し、△εiは歪量、ψは接合内角の1
/2、ERRは加工前後の面積比、A0は加工前の断面
積、Aは加工後の断面積、EARは加工前後の相当断面
減少率、EEは相当歪(伸びと同義)を表わす。) 即ち、2つのコンテナー又はコンテナーとダイの接合の
内角が直角(90°)の場合、1回の側方押出で歪量は
1.15(相当伸び:220%)、120°の場合、歪
量は0.67(相当伸び:95%)で与えられる。断面
積を同一のまま直角に側方押出しすることによって、圧
延による圧下率(断面減少率)69%に相当する加工を
加えることができる。
【0013】上記プロセスを繰り返すことによって、材
料の断面積を変えずに材料中に無限に歪を蓄積すること
ができる。その繰り返しによって材料に与える積算歪量
εtは下記式(5)で与えられる。
【0014】εt=△εi×N ……(5) (但し、εtは積算歪量、Nは押出回数を表わす。) この繰り返し回数(N)は、理論的には多いほどよい
が、実際には合金によってある回数でその効果に飽和状
態が見られる。一般の展伸用合金素材では、繰り返し数
4回(接合内角が直角の場合、積算歪量:4.6、相当
伸び:10000%)で十分な効果を得ることができ
る。圧延によっても無限に歪を蓄積することができる
が、その場合、断面積は無限に小さくなり、この点にお
いて側方押出法とは対照的である。
【0015】本発明による側方押出しは、できるだけ低
温で行うことが好ましい。しかしながら、合金の変形抵
抗は低温になるほど高く、変形能は低温ほど小さくなる
傾向がある。押出し用工具の強度の関係及び健全な押出
材を得るために、通常は合金によって異なる適切な温度
で行われる。一般的には、300℃以下、好ましくは合
金の再結晶温度以下、さらに好ましくは回復温度以下で
行われる。しかし、この再結晶温度、回復温度は、材料
に加えられる加工度によって変化する。押出温度は、押
出角度によっても異なり、角度が大きくなるほど低温で
可能となる。これは押出力(剪断変形に要するエネルギ
ー)が小さくなることと、材料の変形能による制約が緩
くなるからである。
【0016】第2の手法は、図2に示すように、逐次圧
縮(押圧)方向を変えて鍛造を行う手法であって、例え
ばX軸方向両側から押圧し圧縮させることにより断面形
状を変化させ素材に変化を加え、次にY軸方向両側か
ら、さらにはZ軸方向両側からといったように逐次圧縮
変形を与える。この際素材の断面積は変化させない方が
より好ましい。この手法においても前述の側方押出法と
同様に220%あるいはそれ以上の相当伸びに相当する
歪量を与えることができるとともに、結晶粒及び金属間
化合物の微細化が行える。また、鍛造の際の温度も上述
の押出温度と同様に適用できる。
【0017】これらの手法により、平均結晶粒径が10
μm以下、金属間化合物の平均粒子径を1μm以下とす
ることができ、このような合金素材は温度100〜35
0℃、歪速度10~5〜100s~1の成形加工条件で種々
の形状に成形できる。また、成形に際しては、150%
以上の伸びを示すことから、粒界すべりによる変形と粒
内(塑性)変形とにより材料が変形し、超塑性的な変形
が生じる。また、微細な金属間化合物が存在しているこ
とにより、成形の際に上記のように加熱を行っても、結
晶粒の粗大化が抑制され、機械的な特性の低下が生じに
くい。なお、超塑性的な成形及び機械的特性を考慮した
場合、平均結晶粒径は3μm以下であることが好まし
く、より好ましくは1μm以下である。
【0018】また本発明においては、前述の220%以
上の伸びに相当する塑性変形を与えた材料を固相状態の
まま押出成形を行うが、固相状態のまま成形することに
より、材料は熱的な影響を受けにくく、機械的な特性を
維持しやすくなり、さらに固相状態での押出成形を行う
ことによりコンテナ内の残留ガスが押出成形材にまき込
まれにくく、後方のダミーブロック及びダイスより円滑
にガス抜きされ、押出成形材に不良が発生しにくくな
る。また、材料の押出成形による変形は前述したように
超塑性的な変形となり、ダイスより押出成形材が成形さ
れる。
【0019】以下、具体的な押出成形装置及び押出成形
方法を図3をもとに説明する。
【0020】押出成形装置は、長手方向に連通する供給
部4が形成されたコンテナ5と供給部4の一端側に配さ
れ、成形される押出成形材Mの断面形状の開口が形成さ
れたダイ6と供給部4の他端側に配され、前記ダイ6に
向かって供給部4内を摺動する一方側にダミーブロック
7を備えたステム8とからなる。なお、図示されていな
いが、押出成形装置には、コンテナ内の温度をコントロ
ールするための加熱・冷却手段及び温度検知手段並びに
温度制御手段等が設けられている。押出成形は、供給部
内に押出材料Sを配し、他端側のステム8をダイ6に向
けて摺動させ、押出材料Sをダイ6に向けて押圧するこ
とによってダイ6に形成されている開口に合った断面形
状の押出成形材Mを作製する。この場合、ダイ6により
押出材料Sの断面積を減少させることによって、材料に
は歪が与えられ、押出成形材Mはさらに機械的特性の向
上が行える。具体的な押出成形条件としては温度100
〜450℃、歪速度10~5〜100s~1で行うことが好
ましい。
【0021】また、このようにして得られた押出成形材
は、温度500℃以下、歪速度10~2〜100s~1の条
件で液圧・ガス圧ブロー成形、プレス成形、スピニン
グ、曲げ、絞り加工などの塑性加工が施せるとともに、
同条件で超塑性流動を利用した拡散接合を行うことがで
きる。
【0022】本発明は、このような成形及び加工を行う
ことによって自動車用、建築材用などの形材及び部品、
家電製品のフレームなど多種多様の広い用途に提供でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、実施例並びに比較例によっ
て本発明を具体的に説明する。
【0024】実施例1 適用合金として表1に示す組成範囲内のZK60合金を
選び、鋳造によって直径80mmの丸棒とし、得られた
丸棒を499℃で2時間熱処理後、水中で急冷し、その
後、熱間押出し(300℃、押出比10)によって直径
25mmの丸棒とし、供試材とした。比較材としては、
上記合金の熱間押出材(結晶粒径:25ミクロン)と鋳
造材を用いた。この供試材は直角(ψ=45°)に連結
した2つのコンテナー(何れも直径25mm)の一方に
挿入し、180℃で8回の側方押出しを行い、直径25
mmの処理材を得た。これによって、前述の式によれば
積算歪量(εt)9.4(相当伸び1000000%)
の加工を受けたマグネシウム合金材料が得られたことに
なる。
【0025】180℃での側方押出し後の材料の透過電
子顕微鏡(TEM)像(倍率:3万倍)により組織観察
を行った結果、側方押出し後には結晶粒は0.5ミクロ
ン程度に微細化していることが分かった。
【0026】このようにして作製した側方押出材から、
平行部長さ5mm、直径2.5mmの引張試験片を作製
し、温度300℃一定、歪速度1×10~3、1×10
~2、1×10~1s~1の各条件で引張試験を行った。その
結果を図4に示す。
【0027】図4から明らかなように、歪速度とともに
破断伸びは増加し、1×10~2s~1で最大の300%と
なり、それ以上では減少した。このように破断伸び20
0%以上の高い変形能を示すのは、前記微細組織がZr
等の析出物によって熱的に安定、かつ粒内塑性変形と粒
界滑りをともなうからである。
【0028】上記材料を用いて押出実験を行った。押出
温度は300℃、押出比は50、押出速度は1mm/s
とした。
【0029】これらの押出材から、平行部長さ15m
m、平行部幅3mm、平行部厚さ2mmの引張試験片を
作製し、室温、歪速度1×10~3s~1の条件で引張試験
を行った。この結果と押出面圧の比較を表2に示す。
【0030】押出面圧はZK60合金の側方押出材を押
出成形した押出成形材(以下、側方押出材)で500M
Pa以下であるのに対して、同合金の熱間押出材(結晶
粒径:25ミクロン)と鋳造材を押出成形した押出成形
材(以下、熱間押出材、鋳造材)は1000MPa近く
であり、側方押出材の方が低面圧であった。
【0031】降伏応力はZK60合金の側方押出材で3
70MPaであるのに対して、同合金の熱間押出材(結
晶粒径:25ミクロン)で300MPa、鋳造材で25
0MPaであり、側方押出材の方が優れていた。
【0032】以上のことから、0.5ミクロン程度に微
細化された材料を使用することによって、高強度な難加
工材を低面圧で押出せることがわかる。このことから、
薄肉化や押出高速度化が可能であることがわかる。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】実施例2 適用合金としてAl−5Mg−0.5Sc−0.15Z
rを選び、鋳造によって直径80mmの丸棒とし、得ら
れた丸棒を425℃で16時間熱処理後、水中で急冷
し、その後、熱間押出し(450℃、押出比10)によ
って直径25mmの丸棒とし、供試材とした。比較材と
しては、上記合金の水焼き入れ材(結晶粒径:25ミク
ロン)と、実用合金のA6063合金とA2024合金
の水焼き入れ材を用いた。この供試材は直角(ψ=45
°)に連結した2つのコンテナー(何れも直径25m
m)の一方に挿入し、100℃で4回の側方押出しを行
い、直径25mmの処理材を得た。これによって、前述
の式によれば積算歪量(εt)4.6(相当伸び100
00%)の加工を受けたアルミニウム合金材料が得られ
たことになる。
【0036】100℃での側方押出し後の材料の透過電
子顕微鏡(TEM)像(倍率:3万倍)により組織観察
を行った結果、側方押出し後には結晶粒は0.5ミクロ
ン程度に微細化していることが分かった。
【0037】このようにして作製した側方押出材から、
平行部長さ5mm、直径2.5mmの引張試験片を作製
し、温度400℃一定、歪速度1×10~2、1×10
~1、1×100s~1の各条件で引張試験を行った。その
結果を図5に示す。
【0038】図5から明らかなように、破断伸びは歪速
度とともに単調に減少している。しかし、測定した歪速
度の範囲では800%以上の破断伸びを示している。こ
のように破断伸び200%以上の高い変形能を示すの
は、前記組織がAl3ScとAl3Zrの微細な析出物に
よって熱的に安定、かつ粒内塑性変形と粒界滑りをとも
なうからである。
【0039】上記材料を用いて押出実験を行った。押出
温度は400℃、押出比は50、押出速度は1mm/s
とした。
【0040】これらの押出材から、平行部長さ15m
m、平行部幅3mm、平行部厚さ2mmの引張試験片を
作製し、室温、歪速度1×10~3s~1の条件で引張試験
を行った。この結果と押出面圧の比較を表3に示す。
【0041】Al−5Mg−0.5Sc−0.15Zr
とA2024合金の水焼き入れ材を押出成形した押出成
形材(以下、水焼き入れ材)は面圧が1000MPa近
くであった。Al−5Mg−0.5Sc−0.15Zr
の側方押出材を押出成形した押出成形材(以下、側方押
出材)の面圧はA6069合金の水焼き入れ材より高か
ったが、同合金の水焼き入れ材より低かった。
【0042】降伏応力はAl−5Mg−0.5Sc−
0.15Zrの側方押出材で400MPaであるのに対
して、押出面圧の低いA6063合金の水焼き入れ材は
150MPa、押出面圧の高いAl−5Mg−0.5S
c−0.15ZrとA2024合金の水焼き入れ材は2
00〜350MPaであり、側方押出材の方が優れてい
る。
【0043】以上のことから、0.5ミクロン程度に微
細化された材料を使用することによって、高強度な難加
工材を低面圧で押出せることがわかる。このことから、
薄肉化や押出高速度化が可能であることがわかる。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、機械的特性に優れ、押
出成形及び冷間加工が行え、押出成形材さらには成形品
と、効率よくかつ成形不良が生じにくい製品が得られ、
自動車用、建築材用などの形材及び部品、家電製品のフ
レームなど多種多様の用途に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において、合金素材に塑性変形を与える
方法の説明図である。
【図2】本発明において、合金素材に塑性変形を与える
他の方法の説明図である。
【図3】本発明において合金素材を押出成形するための
装置の説明図である。
【図4】実施例1による側方押出材の引張試験結果を示
すグラフである。
【図5】実施例2による側方押出材の引張試験結果を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 コンテナー 2 ダイ 3 ラム S 合金素材 4 供給部 5 コンテナ 6 ダイ 7 ダミーブロック 8 ステム M 押出成形材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 612 C22F 1/00 612 630 630K 631 631A 694 694B 694A (72)発明者 永洞 純一 宮城県仙台市泉区将監11丁目12−12 (72)発明者 クリスティアン ピタン 宮城県黒川郡富谷町鷹乃森4−24−5 (72)発明者 東 健司 大阪府富田林市寺池台3−4−9 Fターム(参考) 4E029 AA06 AA07 4E087 AA10 BA03 BA04 BA24 CA21 CA22 CA27 CB01 CB03 CB04 CB11 CB12 DB12 DB15 DB23 EC01 EC11 EC17 EC37 EC46 EC54 GA02 GA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合金素材に220%以上の伸びに相当す
    る塑性変形(歪)を与え、平均結晶粒径を10μm以
    下、金属間化合物の平均粒子径を1μm以下に微細化
    し、得られた材料を固相状態のまま押出成形を行うこと
    を特徴とする押出成形材の製造方法。
  2. 【請求項2】 合金素材は鋳造材に熱間塑性加工を施し
    たものである請求項1記載の押出成形材の製造方法。
  3. 【請求項3】 合金素材にその押出方向を途中で内角1
    80°未満の側方に変化させて剪断変形を与えることに
    よって、220%以上の伸びに相当する大きな歪を与
    え、ミクロ組織を微細化する請求項1記載の押出成形材
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 合金素材に、その素材に対して圧力方向
    を変化させ断面形状を変化させて、加圧変形を与えるこ
    とによって、220%以上の伸びに相当する大きな歪を
    与え、ミクロ組織を微細化する請求項1記載の押出成形
    材の製造方法。
  5. 【請求項5】 押出成形の際にも歪を与えて成形する請
    求項1記載の押出成形材の製造方法。
  6. 【請求項6】 押出成形を温度100〜450℃、歪速
    度10~5〜100s~1の成形条件で行う請求項1記載の
    押出成形材の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1により得られる押出成形材にさ
    らに塑性加工又は/及び接合を行うことを特徴とする成
    形品の製造方法。
  8. 【請求項8】 塑性加工又は/及び接合を固相状態のま
    ま温度500℃以下、歪速度10~2〜100s~1の条件
    で行う請求項7記載の製造方法。
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Cited By (10)

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