JP2000270787A - 養魚用固形飼料 - Google Patents

養魚用固形飼料

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JP2000270787A
JP2000270787A JP2000000807A JP2000000807A JP2000270787A JP 2000270787 A JP2000270787 A JP 2000270787A JP 2000000807 A JP2000000807 A JP 2000000807A JP 2000000807 A JP2000000807 A JP 2000000807A JP 2000270787 A JP2000270787 A JP 2000270787A
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fish
sugar alcohol
oil
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JP2000000807A
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Mitsutaka Sugiyama
充恭 杉山
Masakatsu Morita
昌克 森田
Mutsuro Kawamoto
睦郎 川元
Kazuaki Kato
和昭 加藤
Koichi Kataura
宏一 形浦
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Towa Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Towa Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固形飼料製造時の機械的負荷軽減、固形飼料
の適度な硬さの保持、粉化率の低下、包装材料への油の
滲みの改善、保存性の改善等を図る。 【解決手段】 0.5重量%〜5重量%の糖アルコール
及び10重量%以下の水分を含有し、糖アルコールがソ
ルビトール、マルチトール、還元澱粉加水分解物からな
る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】
【0002】本発明は、養魚用固形飼料に関する。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
【0004】従来、養魚用飼料は、魚粉、生魚、大豆
粕、サナギ等が粉末状またはねり餌状で使用されてき
た。
【0005】しかし、近年、イワシ等の漁獲量減少に伴
う生魚の高謄とともに、取り扱い易さ、各種栄養成分の
バランスの良さ、餌の大きさ調節の容易さ、良好な摂餌
性、良好な室温での保存性、自動給餌システム導入の容
易さ等に関する要望から、魚粉、生魚等の成分に穀粉、
澱粉、油脂、ビタミン、ミネラル等の他の成分を配合し
たものをペレット状に加工し、乾燥し、残存水分10重
量%(以下、特に断らない限り%は重量%を表す。)以
下に調節した固形飼料が、広く使用されるようになって
いる。
【0006】これらの養魚用固形飼料には、水中で適度
に崩壊しにくいこと、それにも拘わらず、硬すぎず魚が
摂取し易いこと、又、魚に対する誘引性があって魚が好
んで食べること、更に、魚が早く成長するようにカロリ
ーの高い油脂等の成分を多く含むこと、室温での保存性
が良好なことなどの性能が求められている。
【0007】養魚用固形飼料は、一般に、魚粉、生魚、
肉粉、骨粉等の動物性、及び/又は大豆粕等の植物性の
蛋白質成分に、必要に応じて油脂、ビタミン、ミネラル
等を加え、これに小麦粉、澱粉、カルボキシメチルセル
ロースなどの穀類等の結合剤を更に配合した原料をエク
ストルーダーやペレッターなどの押出機に供給して混練
した後、ダイスから麺状に押出し、適当な長さに切断し
て、水分を調整することによってドライペレットとして
製造、販売されている。
【0008】また、近年紹介された中村等[日本水産学
会誌58(1)165(1992)]の研究やその他の研究により、ア
ミノ酸や糖が魚類やカニなどの底棲生物に対して強い誘
引効果があることが知られたため、これらの成分を配合
することも試みられ、更に、発育を促進するために油脂
を多めに配合してカロリーの高い養魚用飼料を調製する
ことも行われている。
【0009】しかしながら、上記のように製造された従
来の養魚用固形飼料の品質には、解決しなければならな
い課題が多くあったのである。
【0010】例えば、少ない油脂含量や10%以下の少
ない水分含量の養魚用固形飼料を製造する場合、配合段
階で使用する水分が少ないことから押出し機の出口が詰
まり気味になり、押出し機に物理的負荷がかかり過ぎて
連続的な生産ができないために生産能率が低下するとい
う現象が見られた。
【0011】また、配合した蛋白質成分、油脂、アミノ
酸や、糖の組み合わせにより、製品の油焼け、包装材料
や製品表面への油脂の滲みまたは油脂の遊離、蛋白質や
アミノ酸と糖とによる製品の過度の着色、などの現象が
発生し、それによって、包装材料の制約、コスト高、製
造時の圧力・温度条件への制約、餌給与時の油遊離によ
る水質汚染などの、解決を要する問題点があったのであ
る。
【0012】更に、小麦粉、澱粉、穀類等の澱粉質結合
剤を多量に配合した場合には、固形飼料の水中での崩壊
性は良好であるが、水面の飼料は硬すぎてハマチなどの
魚類による摂餌性が劣ったり、摂取された場合も魚類の
口腔内で砕けにくく、消化吸収性が劣るという欠点もあ
った。
【0013】また、養魚用固形飼料は低コストが要求さ
れるので、流通や保存も室温で扱うことが要望される
が、従来の飼料は流通、保存中にカビが発生したり腐敗
臭が発生することがあるなどの問題もあったのである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
【0015】本発明者等は、従来の養魚用固形飼料が抱
える上記のような欠点を解決するため、鋭意研究を重ね
た結果、これまでの澱粉系結合剤の一部を従来難消化性
成分であるとして顧みられなかった糖アルコールに置き
かえることにより、驚くべき事に前記欠点の多くを解決
できること、つまり、養魚用固形飼料製造時に押出し機
の出口付近での温度・圧力条件によって、配合した糖ア
ルコールが融解し、出口の詰まりを解消できたり、押出
し機の負荷が減少できるという効果が得られることを見
出した。
【0016】また、糖アルコールの高い吸油性や、蛋白
質及びアミノ酸に対する低い反応性、糖アルコール自身
の高い保水効果や吸水性により、硬すぎず、且つ良好な
甘味による摂餌性の改善も得られるという優れた効果が
得られることを見出し、更に室温での保存性にも優れた
効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0017】従って、本発明は第1に、0.1重量%〜
5重量%の糖アルコール及び10%重量以下の水分を含
有することを特徴とする養魚用固形飼料である。
【0018】また、本発明は第2に、0.5重量%〜5
重量%の糖アルコール及び10重量%以下の水分を含有
し、糖アルコールがソルビトール、マルチトール、還元
澱粉加水分解物からなる群から選ばれる1種又は2種以
上の混合物である養魚用固形飼料である。
【0019】また、本発明は第3に、水分含有量が2重
量%〜10重量%の範囲内である上記第1又は第2の何
れか一つに記載の養魚用固形飼料である。
【0020】本発明の養魚用固形飼料は、魚粉、生魚、
オキアミミール、エビミール、肉粉、骨粉、生肉等の動
物性、また大豆粕などの植物性の蛋白質成分、澱粉質結
合剤、必要に応じて更に油脂類、小麦胚芽、ビタミン、
ミネラル等の成分からなっており、それらの成分からな
る原料に糖アルコール及び必要に応じて水を加えてエク
ストルーダー等の押出し機内で混練した後、ダイスから
押出し、適当な大きさに切断したものを必要に応じて乾
燥させることによって製造することができる。
【0021】本発明の養魚用固形飼料における各成分の
割合は、給餌対象である魚の種類、大きさ、飼育方法等
の諸要件に応じて変更することができるが、一般に、養
魚用固形飼料原料の全重量に基づいて、魚粉、エビミー
ル、肉粉、骨肉粉、生肉等の動物性成分及び/又は大豆
粕等の植物性蛋白質成分に糖アルコールを加えたものを
約10〜85%、澱粉質結合剤を15〜50%、油脂類
を0〜約30%、ビタミン、ミネラル、その他の成分を
0〜約10%にすると取り扱い作業時や水中への投与時
に崩壊しにくく、それにも拘わらず適度な硬度を有し、
且つ油焼けや油の滲みの少ない、摂餌性の良好な固形飼
料を得ることができる。
【0022】そのうちでも、蛋白質成分に糖アルコール
を加えたもの約30〜70%、澱粉質結合剤20〜40
%、油脂類5〜20%及びビタミン等の他の成分5〜1
0%から製造した養魚用固形飼料は、製造時の作業性に
優れ、製品は適度な硬度を有すると共に耐崩壊性に優
れ、吸水性が優れているので給餌時に水を加えて硬さを
調節しやすく、しかも油焼けや油の滲みの少ない固形飼
料を得ることができるので望ましい。
【0023】本発明に用いる糖アルコールには、キシリ
トール、アラビトール、リビトール、エリスリトール、
ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、キシロ
ビトール、マルチトール、ラクチトール、還元澱粉加水
分解物から成る群から選ばれる1種または2種以上の混
合物があり、その量は、養魚用固形飼料の重量に対して
0.1%〜5%であることが要求される。
【0024】配合される糖アルコールの量が0.1重量
%未満の場合には、保水性の向上や保存性の改善、押出
し機のダイスを通過する際の容易さなどの、糖アルコー
ルを配合したことによって期待される各種効果の発現が
不十分な場合が多いので好ましくなく、一方、5重量%
を超えて配合された場合には、養魚用固形飼料の製品コ
ストを押上げる要因になったり、必要以上に保水効果が
発現することや飼料の消化吸収速度が低下すること、押
出し機のダイスから押出す時の容易さが、5%を超えて
糖アルコールを使用しても糖アルコール量の増加に応じ
た改善効果が期待できないなどの理由から、糖アルコー
ルを過剰に使用する意味がない。
【0025】また、本発明の好ましい実施態様で用いる
糖アルコールの種類は、価格の低さや、本発明の効果の
大きさ、入手の容易さなどから、ソルビトール、マルチ
トール、還元澱粉加水分解物であることが要求される
が、これらの中から選ばれた任意の2種類以上の混合物
であっても本発明に有利に用いることができる。
【0026】本発明を調製する際の糖アルコールの形態
は、市販の水溶液状、または市販の粉末状の何れも採用
できるが、製品の水分が10%以下であることが後述の
理由により好ましく、2〜10%であることが更に好ま
しいので、粉末状のものが使いやすい。しかし、液状品
であっても、必要に応じて乾燥した後に容易に10%以
下の製品水分が得られるように、使用する糖アルコール
の濃度や他の成分中の水分によって加水する量や製造条
件を調節することができる。
【0027】上記したように、本発明は従来の養魚用固
形飼料における各種成分の他に、糖質として従来顧みら
れなかった糖アルコールを配合したものであるから、飼
料の栄養バランスから言えば近縁の炭水化物である小麦
粉、澱粉、穀類等の澱粉質材料は僅かに減少させるのが
望ましい。しかしながら、固形飼料用原料の全重量に基
づいて、約10〜70%の範囲であれば上記した澱粉質
材料を上記した他の成分の一種として加えることが経済
的に有利である。
【0028】本発明の養魚用固形飼料は、蛋白質成分と
して養魚用固形飼料において通常使用されている上記し
た魚粉、エビミール、オキアミミール、肉粉、骨肉粉、
生肉、大豆粕等の蛋白質成分が採用できるが、蛋白質成
分の種類はこれらに限定されず、養魚用固形飼料におい
て従来から使用されている成分は何れも使用できる。そ
れらの中でも、特に大豆粕、魚粉、エビミール、オキア
ミミール等が取り扱いの容易さや経済的に有利であるな
どの理由から好ましい。
【0029】また、油脂類としては、植物性油脂及び動
物性油脂のいずれもが使用できるが、摂餌性が良好な場
合が多いなどの理由から特に魚油が好ましい。更に、そ
の他の成分としては、上記したビタミン、ミネラル、小
麦胚芽、嗜好性物質の他にアミノ酸、薬剤等を必要に応
じて使用することができる。
【0030】本発明の養魚用固形飼料は、下記の方法に
より測定した時の硬度が約0.9〜5.0kg、下記の
方法により測定した時の粉化率が約1%以下である。固
形飼料の大きさは、給与する魚の大きさ等に応じて適宜
変えることができるが、通常、直径約2〜30mm、長
さ約2〜45mmにしておくのがよい。特に、直径約3
〜20mm、長さ約3〜30mm程度のものを調製した
ときに好適な結果が得られる。
【0031】本発明の養魚用固形飼料は、養魚用固形飼
料の製造において通常採用されている押出し方法及び押
出し装置を使用して製造することができる。一般に、上
記した原料をエクストルーダー等に代表される押出し機
に供給して、約1.0〜20kg/cm2の吐出圧力
(ダイス圧)で押出すことにより製造することができ
る。
【0032】本発明の養魚用固形飼料の水分は、10%
以下、更に好ましくは2〜10%とすることが要求され
るが、水分が2%未満のものや表面が乾燥しきった水分
1%未満のものは、室温での保存性は良好であるもの
の、流通中や保存中に飼料同士が擦れたりぶつかったり
して微細な粉が発生しがちで、且つ、硬すぎる場合もあ
って、飼料の無駄が発生したりハマチ等による摂餌性が
劣る場合がある。また、水分が10%を超える場合は、
原料配合段階で水を多めに使用できるので押出し機の操
作は容易になるが、配合の種類によっては飼料が柔らか
過ぎて水中で短時間のうちに崩壊してしまうことなどの
理由から好ましくない。
【0033】本発明の養魚用固形飼料は、ブリ、ウナ
ギ、マダイ、コイ、アユ、クルマエビ、サケ、マス類、
ヒラメ及びそれらの幼魚等の養魚用飼料として適してお
り、特にブリ及びマダイ用の養魚用固形飼料として適し
ている。例えば、本発明の固形飼料を直径約1.5〜5
mm、長さ1.5〜8mm程度の比較的小さな寸法にし
た場合には、上記した魚類の幼魚が摂取し易く、しかも
硬度が低く魚の消化管内で簡単に崩れるので消化吸収さ
れ易く、魚の成長を大きく促進することができる。
【0034】
【実施例】
【0035】以下に、例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はそれらの例により限定されるものでは
ない。
【0036】[実施例1]
【0037】ホールミール61%、大豆粕16.8%、
小麦粉10%、澱粉10%、ビタミンミネラル2.2%
の混合成分の配合飼料17.4kgに、糖アルコールと
してソルビトール粉末であるソルビットW−P(東和化
成工業株式会社製)0.6kg、飼料用油2.0kg、
水4.0kgを予め混合し、合計が24.0kgとなる
ものを、栗本製作所製2軸エクストルーダー(KEXN
30−22)に供給し、直径3.5mmの孔の開いた
ダイスから押出し、長さ4.5mmに切断して本発明区
1の養魚用固形飼料を得た。該養魚用固形飼料の水分含
有量を測定したところ、13.5%であった。その後、
乾燥を行うことで、水分含有量を8.1%に調整した。
【0038】[実施例2]
【0039】実施例1と同様の混合成分の配合飼料と、
同様の糖アルコール及び飼料用油を用い、配合飼料1
7.9kgに、ソルビットW−P(東和化成工業株式会
社製)0.1kg、飼料用油2.0kg、水3.0kg
を予め混合し、合計が23.0kgとなるものを、実施
例1と同様に、栗本製作所製2軸エクストルーダーに供
給し、直径3.5mmの孔の開いたダイスから押出し、
長さ4.5mmに切断して本発明区2の養魚用固形飼料
を得た。該養魚用固形飼料の水分含有量を測定したとこ
ろ、10.2%であった。その後、乾燥を行うことで、
水分含有量を8.0%に調整した。
【0040】[実施例3]
【0041】実施例1と同様の混合成分の配合飼料と、
同様の糖アルコール及び飼料用油を用い、配合飼料1
8.0kgに、ソルビットW−P(東和化成工業株式会
社製)1.0kg、飼料用油1.0kg、水2.0kg
を予め混合し、合計が22.0kgとなるものを、実施
例1と同様に、栗本製作所製2軸エクストルーダーに供
給し、直径3.5mmの孔の開いたダイスから押出し、
長さ4.5mmに切断して本発明区3の養魚用固形飼料
を得た。該養魚用固形飼料の水分含有量を測定したとこ
ろ、8.0%であったので、その後の乾燥は行わなかっ
た。
【0042】[実施例4]
【0043】実施例1と同様の混合成分の配合飼料と、
糖アルコールとしてマルチトール液であるアマルティシ
ロップ(登録商標)(東和化成工業株式会社製)と、実
施例1と同様の飼料用油を用い、配合飼料18.8kg
に、アマルティシロップ0.2kg、飼料用油1.0k
g、水4.0kgを予め混合し、合計が24.0kgと
なるものを、実施例1と同様に、栗本製作所製2軸エク
ストルーダーに供給し、直径3.5mmの孔の開いたダ
イスから押出し、長さ4.5mmに切断して本発明区4
の養魚用固形飼料を得た。該養魚用固形飼料の水分含有
量を測定したところ、14.0%であった。その後、乾
燥を行うことで、水分含有量を8.0%に調整した。
【0044】[実施例5]
【0045】実施例1と同様の混合成分の配合飼料と、
糖アルコールとして還元麦芽糖水飴PO−60(東和化
成工業株式会社製)と、実施例1と同様の飼料用油を用
い、配合飼料17.1kgに、還元麦芽糖水飴0.9k
g、飼料用油2.0kg、水3.0kgを予め混合し、
合計が23.0kgとなるものを、実施例1と同様に、
栗本製作所製2軸エクストルーダーに供給し、直径3.
5mmの孔の開いたダイスから押出し、長さ4.5mm
に切断して本発明区5の養魚用固形飼料を得た。該養魚
用固形飼料の水分含有量を測定したところ、11.1%
であった。その後、乾燥を行うことで、水分含有量を
7.8%に調整した。
【0046】[比較例1]
【0047】実施例1と同様の混合成分の配合飼料と、
同様の飼料用油を用い、配合飼料18.0kgに、飼料
用油2.0kg、水4.0kgを予め混合し、合計が2
4.0kgとなるものを、実施例1と同様に、栗本製作
所製2軸エクストルーダーに供給し、直径3.5mmの
孔の開いたダイスから押出し、長さ4.5mmに切断し
て対照区1の養魚用固形飼料を得た。該養魚用固形飼料
の水分含有量を測定したところ、14.1%であった。
その後、乾燥を行うことで、水分含有量を8.0%に調
整した。
【0048】[比較例2]
【0049】実施例1と同様の混合成分の配合飼料と、
同様の糖アルコール及び飼料用油を用い、配合飼料1
7.4kgに、ソルビットW−P(東和化成工業株式会
社製)1.6kg、飼料用油1.0kg、水3.0kg
を予め混合し、合計が23.0kgとなるものを、実施
例1と同様に、栗本製作所製2軸エクストルーダーに供
給し、直径3.5mmの孔の開いたダイスから押出し、
長さ4.5mmに切断して対照区2の養魚用固形飼料を
得た。該養魚用固形飼料の水分含有量を測定したとこ
ろ、10.8%であった。その後、乾燥を行うことで、
水分含有量を7.9%に調整した。
【0050】[比較例3]
【0051】実施例1と同様の混合成分の配合飼料と、
糖アルコールとして還元麦芽糖水飴PO−60(東和化
成工業株式会社製)と、実施例1と同様の飼料用油を用
い、配合飼料16.0kgに、還元麦芽糖水飴2.0k
g、飼料用油2.0kg、水2.0kgを予め混合し、
合計が22.0kgとなるものを、実施例1と同様に、
栗本製作所製2軸エクストルーダーに供給し、直径3.
5mmの孔の開いたダイスから押出し、長さ4.5mm
に切断して対照区3の養魚用固形飼料を得た。該養魚用
固形飼料の水分含有量を測定したところ、7.9%であ
ったので、その後の乾燥は行わなかった。
【0052】[比較例4]
【0053】実施例1と同様の混合成分の配合飼料と、
同様の飼料用油を用い、配合飼料19.0kgに、飼料
用油1.0kg、水4.0kgを予め混合し、合計が2
4.0kgとなるものを、実施例1と同様に、栗本製作
所製2軸エクストルーダーに供給し、直径3.5mmの
孔の開いたダイスから押出し、長さ4.5mmに切断し
て対照区4の養魚用固形飼料を得た。該養魚用固形飼料
の水分含有量を測定したところ、13.8%であった。
その後、乾燥を行うことで、水分含有量を8.0%に調
整した。
【0054】[試験例1]
【0055】本発明区1〜5及び対照区1〜4の各区の
飼料を調製した際に、エクストルーダーにかかる負荷
(kg/cm2)を、ダイス先端部分に取り付けた圧力計で測
定した。その結果を、表1に示す
【0056】
【表1】
【0057】表1の結果から、糖アルコールを用いた場
合(本発明区1〜5及び対照区2,3)は、用いなかっ
た場合(対照区1,4)に比べて顕著に負荷が減少して
いることが判る。
【0058】実施例1と同様の混合成分の配合飼料と、
同様の糖アルコール及び飼料用油を用い、ソルビトール
添加量を0%(すなわち、添加しない)以外に、0.5
%、1〜7%の8段階に変化させることでソルビトール
含有量を調整した以外は実施例1と同様の条件で、各区
の飼料を調製し、その際に、エクストルーダーにかかる
負荷(kg/cm2)を、ダイス先端部分に取り付けた圧力計
で測定した。ここで、ソルビトール添加量が0.5%の
場合を本発明区6と、1%の場合を本発明区7とし、2
%の場合を本発明区8とし、3%の場合を本発明区9と
し、4%の場合を本発明区10とし、5%の場合を本発
明区11とした。また、ソルビトール添加量が0%の場
合を対照区5とし、6%の場合を対照区6とし、7%の
場合を対照区7とした。その結果を、表2に示す
【0059】
【表2】
【0060】表1及び表2の結果から、糖アルコールを
用いることにより、養魚用固形飼料を調製する際にエク
ストルーダーの負荷が減少していることが判る。また、
糖アルコール(ソルビトール)の添加量が5%を超えた
場合には糖アルコール(ソルビトール)の添加量の増加
に応じてエクストルーダーの負荷は必ずしも減少しない
ということが判る。
【0061】[試験例2]
【0062】各区の飼料の硬度及び粉化率を、以下の方
法により測定した。
【0063】[固形飼料の硬度の測定方法]
【0064】正常な形の養魚用固形飼料1粒を試料とし
て用い、円柱形アタッチメント(直径2mm)を取り付
けた不動工業(株)製レオメーターCW型で荷重をか
け、破砕したときの荷重(kg)を測定した。一種類の
試料について同じ測定操作を12回繰返し、最大値と最
小値をそれぞれ一つずつ除いた10回の測定結果の平均
値(kg)を、その固形飼料の硬度とした。
【0065】[固形飼料の粉化率の測定方法]
【0066】正常な形の養魚用固形飼料の試料約10g
を、入江商会(株)製の卓上ボールミルV−1の回転容
器(縦10cm、奥行き10.5cm)に入れ、毎分5
0回転の速度で10分間回転させた。その後、回転容器
中の試料全量を取出して固形飼料毎の予め定めた篩を使
用して(例えば直径5mmの飼料には4mm目の篩、直
径3mmの飼料には2mm目の篩)30秒間篩分けし、
篩上に残った固形飼料の重量(g)を測定し、以下の式に
より養魚用固形飼料の粉化率を求めた。
【0067】養魚用固形飼料の粉化率(%)=(篩上の固
形飼料重量/試料重量)×100
【0068】その結果を表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】表3の結果から、糖アルコールを用いるこ
とにより養魚用固形飼料の硬度を適度にやわらげること
ができ、粉化率も減少していることが判る。
【0071】[試験例3](放湿性試験)
【0072】本発明区5で調製した飼料及び対照区1で
調製した飼料を、更に、水分8%まで各々乾燥させるこ
とで、放湿性試験の試料とした。各区の試料を、相対湿
度43%及び相対湿度32%で各々保存し、経過時間に
おける重量を、0時間、12時間、24時間、36時
間、48時間のそれぞれについて測定した。そして、以
下の式で変化量を求めた。
【0073】変化量=[(保存後試料重量)/(保存前の
試料重量)]×100
【0074】その結果を表4に示す。
【0075】
【表4】
【0076】表4の結果から、養魚用固形飼料に糖アル
コールを用いることにより、糖アルコールを用いない飼
料よりも保存中の放湿性を抑制することができることが
判る。
【0077】[試験例4](油の滲み試験)
【0078】試験例1でソルビトール含有量を変えて調
製した本発明区6〜11及び対照区5〜7の各養魚用固
形飼料を、水分8.0%まで乾燥し、それぞれを同様の
条件で粉末化し、20メッシュの篩を通過して且つ10
0メッシュの篩上に残った粉末を用い、以下の要領で油
の滲みを比較した。シャーレに5cm角のクラフト袋用
紙を敷き、各区の試料3gを乗せて蓋をかぶせ、室温に
て1ヶ月保存した後、クラフト袋用紙上の油性物質の滲
みを目視によって判定した。ここで、判定の基準は、
「○」が油の滲みの全く無いもの、「△」が油の滲みは
あるが少ないもの(滲みの面積が試料と紙との接触面積
の半分以下のもの)、「×」が油の滲みの多いもの(滲
みの面積が試料と紙との接触面積の半分以上のもの)と
した。その結果を表5に示す。
【0079】
【表5】
【0080】表5の結果から、養魚用固形飼料に糖アル
コール(ソルビトール)を用いることにより包装材に対
する油の滲みを減少させることができることが判る。
【0081】[試験例5](製品の油焼け、テリについ
ての外観比較)
【0082】試験例1でソルビトール含有量を変えて調
製した本発明区6〜11及び対照区5〜7の各養魚用固
形飼料を、水分8.0%まで乾燥してから室温密閉包装
内で1ヶ月間保存した。1ヶ月後の各区の試料につい
て、10名の成人パネルにより、製品の油焼け、テリに
ついての外観を判定した。ここで、判定の基準は、油焼
け無し=+1、油焼け有り=−1、テリ良好=+1、テ
リ不良=−1とした。そして、判定の合計を判定結果と
した。その結果を表6に示す。
【0083】
【表6】
【0084】表6の結果から、糖アルコール(ソルビト
ール)を用いて養魚用固形飼料を調製することにより、
製品のテリが良好になり、油焼けを軽減できることが判
る。
【0085】
【発明の効果】
【0086】従来は消化吸収性が比較的低いと思われて
養魚用固形飼料の原料素材として顧みられなかった糖ア
ルコールを使用することにより、固形飼料製造時の機械
的負荷軽減、固形飼料の適度な硬さの保持、粉化率の低
下、包装材料への油の滲みの改善、保存性の改善等の効
果を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 形浦 宏一 埼玉県吉川市保498−4 Fターム(参考) 2B005 GA01 GA02 GA03 GA04 GA06 JA04 MB07 2B150 AA07 AA08 AB01 AB20 AE01 AE25 DA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.1重量%〜5重量%の糖アルコール
    及び10重量%以下の水分を含有することを特徴とする
    養魚用固形飼料。
  2. 【請求項2】 0.5重量%〜5重量%の糖アルコール
    及び10重量%以下の水分を含有し、糖アルコールがソ
    ルビトール、マルチトール、還元澱粉加水分解物からな
    る群から選ばれる1種又は2種以上の混合物である養魚
    用固形飼料。
  3. 【請求項3】 水分含有量が2重量%〜10重量%の範
    囲内である請求項1または2の何れか1つに記載の養魚
    用固形飼料。
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