JP2000269892A - 波形等化機能付き光受信器および光受信の等化制御方法 - Google Patents

波形等化機能付き光受信器および光受信の等化制御方法

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JP2000269892A
JP2000269892A JP11070987A JP7098799A JP2000269892A JP 2000269892 A JP2000269892 A JP 2000269892A JP 11070987 A JP11070987 A JP 11070987A JP 7098799 A JP7098799 A JP 7098799A JP 2000269892 A JP2000269892 A JP 2000269892A
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waveform
light
intensity
photodetectors
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Takashi Ono
隆志 小野
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NEC Corp
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高ビットレイトでも動作する波形等化機能を
有する光受信器および波形等化光受信制御方法を提供す
る。 【解決手段】 信号光1を光分波器5で二分岐し、一方
を第1の光可変減衰器7に入力し、他方を光遅延器6を
介して第2の光可変減衰器7にそれぞれ入力する。第
1、第2の光可変減衰器7、8の出力を、第1、第2の
光検出器9、10と増幅器11で構成されたデュアル・
ピン・フォトダイオード・モジュール12にそれぞれ入
力する。受信信号13からバンドパスフィルタ18によ
って、あるスペクトル成分を切り出し、この強度が一定
となるように制御器20で、第1、第2の光可変減衰器
7、8の減衰量を制御する。それぞれの減衰量は、第2
の光検出器10に入射する光強度をPとしたとき、第1
の光検出器9に入射する光強度がP0+P(ただし、P0
は波形等化しないときの光強度)となるように調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】光ファイバの波長分散や偏波
モード分散によって劣化した信号光の受信波形を等化す
る機能を有する光受信器及び光受信の光受信の等化制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信システムのビットレイトの増加に
伴い、光ファイバの波長分散や偏波モード分散による劣
化が問題となってきている。波長分散に関しては、分散
補償ファイバやチャープド・ファイバ・グレーティング
の高性能化が進み、波形劣化を補償することができるよ
うになってきた。
【0003】一方、偏波モード分散に関しては、光学的
補償方法や電気的補償方法が提案されている。例えば、
光学的補償方法として、光ファイバの偏波モード分散と
等しい伝搬遅延時間差を持つ偏波保存ファイバと自動偏
波制御器とを用いて、偏波モード分散を打ち消しあう方
式が提案されている(特許2739813号)。
【0004】しかしながらこのような光学的補償方法で
は、自動偏波制御器の信頼性にまだ課題が残されてい
る。
【0005】これに対し、偏波モード分散による劣化の
電気的補償方法として、デジタル信号処理技術を応用し
た、ベースバンド信号のタップ遅延線フィルタ(Tapped
delay line filter)による波形等化が報告されて
いる(J.H.Winters and M.A.Santoro,"Experimental
Equalization of Polarization Dispersion",IEEE
Photonics Technology Letters,Vol.2,No.8,pp.591-5
93,1990)。
【0006】図7は、波形等化用に使用するタップ遅延
線フィルタを示す模式図である。受信電気信号を異なる
遅延時間差を持たせて複数に分岐し、それぞれにタップ
係数を掛けた後加算することによって任意の周波数特性
をもったフィルタを実現することができる。このタップ
遅延線フィルタによる波形等化は、マイクロ波無線通信
などですでに実用になっている技術であり、信頼性も高
いと考えられる。
【0007】このようなデジタル信号処理機能を持った
光受信器を小型・集積化するために、複数の光受光器か
らなる受光型電荷転送素子(CCDセンサ等)を用いて
実現している例が知られている(特開昭60−9173
7号公報、特開昭60−120627号公報)。この従
来例では、複数の光検出器の出力を、遅延段を直列に接
続して構成された電荷転送部にそれぞれ接続することに
よって、トランスバーサルフィルタの機能を実現してい
る。さらに、それぞれの光検出器に入射する光強度をス
リットの開口面積を変えることによってタップ係数を調
整している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電気的補償方法では、現在の光通信で使用されている1
0Gb/s以上のビットレイトにおいて、受信信号の分
岐による損失や加算器における電気的な反射のため波形
劣化が発生しやすく、理想的な特性のタップ遅延線フィ
ルタが実現できないという問題があった。また、従来の
受光型電荷転送素子を用いた光受信器では、Gb/sク
ラスの高速で転送動作する電荷転送素子は実現困難であ
った。また、入射光パワーを開口面積で調整するので
は、周波数特性が劣化しやすいため、高速動作は期待で
きなかった。
【0009】(発明の目的)本発明の目的は、信号の分
岐、遅延、加算(または減算)などによる波形劣化を抑
圧し、高ビットレイトでも動作するタップ遅延線フィル
タの機能を有する光受信器を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、信号の分岐、遅延、
加算(または減算)などによる波形劣化を抑圧し、高ビ
ットレイトでも動作するタップ遅延線フィルタの機能を
有し、環境の変化に対しても安定に動作させることが可
能でありタップ係数を容易に制御できる光受信の等化制
御方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するために、信号光を複数の出力に分岐する光分
波器と、前記光分波器のそれぞれの出力ポートからの出
力光強度を変化させることのできる複数の光可変減衰器
と、前記複数の光可変減衰器の出力光をそれぞれ受信し
て電気信号に変換する複数の光検出器とを有し、前記複
数の光検出器のアノードまたはカソードの一方を共通ポ
ートにそれぞれ接続し、前記共通ポートから受信波形を
取り出す光受信器であって、前記複数の光検出器への入
力光強度を制御することによって前記受信波形の等化を
行うことを特徴とする。
【0012】また、この光受信器において、前記光分波
器からある一つの光検出器までの伝搬遅延時間を基準と
して、その他の光検出器までの信号光の伝搬遅延時間と
の差がTの整数倍(ただし、Tはある伝搬遅延時間差)
であることを特徴とする。
【0013】また、これらの光受信器において、前記受
信波形のスペクトル中のある周波数成分の強度が一定と
なるように、前記複数の光可変減衰器を制御することに
よって前記複数の光検出器への入力光強度を制御するこ
とを特徴とする。
【0014】また、これらの光受信器において、前記複
数の光可変減衰器が増幅率または出力を可変することの
できる複数の光増幅器で構成されていることを特徴とす
る。
【0015】また、これらの光受信器において、前記光
分波器と、前記複数の光可変減衰器とが、適切な伝搬遅
延時間を持った光導波路と共に平面光導波路回路上に集
積されていることを特徴とする。
【0016】また、これらの光受信器において、前記光
分波器と、前記複数の光増幅器と、前記複数の光検出器
とのうち、少なくとも2つが適切な伝搬遅延時間を持っ
た光導波路と共に光半導体基板上に集積されていること
を特徴とする。
【0017】本発明の光受信の等化制御方法は、信号光
を光分波器により複数の出力に分岐し、分岐した出力の
光強度をそれぞれ複数の光可変減衰器により変化させた
後に、それぞれをフォトダイオードを備える複数の光検
出器により電気信号に変換し、前記複数の光検出器のフ
ォトダイオードのアノードまたはカソードの一方からの
電気信号を合成して受信波形とする光受信の等化制御方
法であって、前記受信波形のスペクトル中のある周波数
成分の強度が一定となるように、前記複数の光可変減衰
器をの減衰を制御し、前記複数の光検出器への入力光強
度を制御することを特徴とする。
【0018】また、この制御方法において、前記光分波
器からある一つの光検出器までの信号光の伝搬遅延時間
を基準として、前記光分波器から他の光検出器までの信
号光の伝搬遅延時間との差をTの整数倍(ただし、Tは
ある伝搬遅延時間差)とすることを特徴とする。
【0019】更に、これらの制御方法において、カソー
ドからの電気信号を出力する光検出器に入力する信号光
の光強度をPとしたとき、アノードからの電気信号を出
力する光検出器のどれか一つに入力する信号光の光強度
をP0+P(ただし、P0は波形等化をしないときの光強
度)とするように制御することによって、前記受信波形
のDC成分が一定となるように制御することを特徴とす
【0020】(作用)本発明のの波形等化機能付き光受
信器では、電気回路で分岐回路と加算器を構成するので
はなく、光受信器への入力光を光分波器で分岐し、複数
の光検出器を極性を考慮して共通ポートに接続すること
によって加算または減算動作を実現する。また、それぞ
れの光検出器に入力する光強度を制御することによっ
て、タップ係数を制御する。
【0021】信号光を光ファイバカプラのような光受動
部品で分岐することによって、光信号対雑音比(光SN
R)の劣化なく分岐する。また、加算または減算動作を
光検出器部のみで実現することにより、高周波電気回路
で問題となるインピーダンス不整合によって発生する反
射波が引き起こす受信波形劣化を大幅に抑圧する。ま
た、タップ係数の制御も、電気回路で実現する場合は増
幅率可変アンプの周波数特性に非常に厳しい平坦性が要
求されるが、本発明のように光可変減衰器を用いた場
合、平坦な周波数(波長)特性を維持したまま減衰率
(または増幅率)を調整できる。また、光減衰器を用い
ることによって、光検出器の表面での受光面積は一定で
あるとともに小さく集光できるので、光検出器の受光面
積を小さく設計して浮遊容量を抑圧でき、良好な高周波
特性を実現する。
【0022】以上のように、分岐と遅延を光のままで行
い、加算または減算動作を光検出器部のみで行うことに
より、高ビットレイトにおいても優れた特性のタップ遅
延線フィルタを実現する。
【0023】また、タップ係数の制御に関しては、これ
までマイクロ波無線通信で使われてきている手法やアル
ゴリズムはそのまま使えるが、実際には、10Gb/s
以上の高いビットレイトにおいて、例えば等化波形と識
別後波形との誤差信号から最小二乗法などによってタッ
プ係数を計算するようなアダプティブ・アルゴリズムな
どは、電気回路の実現性や計算機の速度に問題がある
(J.H.Winters and R.D.Gitlin,“Electrical Signal
Processing Techniques in Long-Haul Fiber Optic S
ystems”,IEEE Transactions on Communications,Vo
l.38,No.9,pp.1439-1453,1990)。
【0024】本発明の光受信の等化制御方法では、特性
劣化を押さえつつ、タップ係数の制御をより簡略化する
ために、等化波形の中のあるスペクトル成分の強度が常
に一定になるように光可変減衰器の減衰量を制御して自
動等化を行う。例えば、偏波モード分散による波形劣化
は周波数軸上でみると低域通過フィルタと等価な劣化と
なり、タップ遅延線フィルタの特性を高周波成分が強調
された周波数特性に制御することによって波形等化を行
う。この高周波成分の強調の度合いはタップ係数を調整
することによって実現でき、光ファイバの偏波モード分
散の値や偏波状態が変化した場合でも、常に最適なフィ
ルタ特性となる。
【0025】また、減算用光検出器に入力した光強度と
等しい光強度を、加算用光検出器に入力する光強度に加
えることによって、識別器への入力振幅をほぼ一定に保
ち、識別動作を安定化する。
【0026】例えば、第1の光検出器のアノードと第2
の光検出器のカソードとの接続点から受信波形を得るよ
うにした2タップフィルタ構成では、第1の光検出器の
1mWの光強度の信号光の入力に対し、第2の光検出器
に0.2mWの光強度の信号光を遅延時間差T(1ビッ
トに相当する時間(=1/B、Bはクロック周波数))
を持たせて入力するように設定することができ、これに
より、DC成分が減衰し1/2Tにピークに持った周波
数特性を実現する。
【0027】また、第2の光検出器の入力光強度をPと
し、第1の光検出器にPo+Pの光強度を入力すること
によって、DC成分がさらに減衰して高周波特性が強調
されたフィルタ特性を得ることができる。2つの光検出
器へ入力する光強度にこのような拘束条件を持たせるこ
とによって、受信波形の0と1レベルを一定に保ち識別
動作を安定化する。また、出力の合成波形の特定スペク
トラムの強度が一定になるように制御パラメータPを制
御することができる。一つだけの制御パラメータPの制
御により、制御の安定性・収束性を増加させる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の波形等化機能付き
光受信器および光受信の等化制御方法の実施の形態につ
いて詳細に説明する。
【0029】図1は、本発明の第1の実施の形態を示す
図である。第1の実施の形態は、本発明を10Gb/s
光受信器における偏波モード分散による波形劣化の等化
に適用したものである。10Gb/sで強度変調された
信号光1を偏波モード分散をもった光ファイバを伝送
し、受信端で光プリアンプ3に入力して増幅する。その
出力を3dB光帯域1nmの光フィルタ4に通すことに
より、不要な自然放出光雑音を除去する。
【0030】この光フィルタ4の出力を光分波器5で二
分岐し、一方を第1の光可変減衰器7に入力し、他方を
光遅延器6に通した後第2の光可変減衰器8にそれぞれ
入力する。第1、第2の光可変減衰器7、8の出力を、
第1、第2の光検出器9、10と増幅器11で構成され
たデュアル・ピン・フォトダイオード・モジュール12
にそれぞれ入力する。
【0031】このモジュール12は、第1の光検出器9
のアノードと第2の光検出器10のカソードとが接続さ
れ、その接続点からの信号を増幅器11で増幅して受信
信号13を得る構成を備える。
【0032】また、本実施の形態では、光遅延器6を調
整することによって、遅延時間差Tとしては、例えば、
1ビットに相当する時間(=1/B、Bはクロック周波
数)に設定することができる。この場合、光分波器5か
ら第1、第2の光検出器9、10までの2つの信号光の
伝搬遅延時間差は時間100psに設定する。
【0033】これにより、5GHzにピークをもつ周波
数特性を実現することができる。前述の受信信号13か
らクロック再生器16でクロック17を抽出し、受信信
号13を再生したクロック17に応じて識別器14で識
別することによって、データ15を得る。
【0034】また、本実施の形態の光検出器へ入力する
光信号の光強度としては、例えば、第1の光検出器だけ
に1mWの光強度を入力することによって、等化動作の
ない状態の信号波形を得ることができる。更に、第2の
光検出器には、0.2mWの光強度の信号光を遅延時間
差Tを持たせて入力することによって、DC成分が減衰
し、1/2Tにピークに持った周波数特性を実現するこ
とができる。また、第2の光検出器への入力光パワーを
更に増加させると、DC成分がさらに減衰するため、結
果としてより高周波特性の強調されたフィルタ特性を得
ることができる。しかし、DC成分がより抑圧されるに
したがって、受信波形の0と1レベルの差が小さくな
り、識別器の入力振幅が小さくなってしまう。
【0035】そこで、第2の光検出器の入力光強度を
0.2mWとすると、第1の光検出器に(1+0.2)m
Wの光強度を入力することによって、受信波形の0と1
レベルを一定に保つことができ、識別動作を安定に行う
ことができる。
【0036】つまり、光可変減衰器の減衰量は、第2の
光検出器10に入射する光強度をPとしたとき、第1の
光検出器9に入射する光強度が(Po+P)となるよう
に調整すると好適である。2つの光検出器へ入力する光
強度にこの条件を持たせることによって、制御パラメー
タがPの一つだけになるため、制御の安定性・収束性を
増加させることができ、受信信号の波形振幅はほぼ一定
に保たれ、安定な識別動作を実現することが可能とな
る。
【0037】次に、波形等化における自動的なタップ係
数の制御方法としては、受信信号13からバンドパスフ
ィルタ18によって、ビットレイトの1/2に相当する
5GHz付近のスペクトル成分を切り出し、強度検出器
19でこのスペクトル成分の強度を検出し、この強度が
一定となるように制御器20で、第1、第2の光可変減
衰器7、8の減衰量を制御する。前述のとおり、光可変
減衰器の減衰量は、第2の光検出器10に入射する光強
度をPとしたとき、第1の光検出器9に入射する光強度
が(Po+P)となるように調整するのが好適であり、
制御器20は単一の制御パラメータPを制御することに
より実現可能である。また、この制御を行うことによ
り、入力する信号光に付加した偏波モード分散の値を変
化させた場合でも、自動的に最適なタップ係数に制御さ
れ、安定に動作した。これにより本発明の有効性が確認
された。
【0038】図6は、本発明の光受信の等化制御方法に
よるタップ係数の制御の結果を示す図である。図6
(1)に示すタップ係数の制御方法において、光強度P
を増加すると加算用及び減算用の光検出器の光電流が増
加しイコライザゲインが増加する。このときの光受信器
の周波数特性は、図6(2)に示すように光強度Pの増
加にしたがいDC成分が減衰して高周波特性の強調され
たフィルタ特性が得られる。
【0039】図2は、本発明の第2の実施の形態を示す
図である。第2の実施の形態では、第1の実施の形態で
構成した受信器をより小型にするため、光カプラ5と光
可変減衰器7、8、光遅延器6を1枚の石英平面光導波
路回路24の上に集積し、モジュール化したものであ
る。
【0040】光可変減衰器7、8は2つの光合分波器を
縦続につないだマッハツエンダ干渉計でそれぞれ作られ
ている。この干渉計の2つのアームうち、一方の光導波
路上に形成されたヒータに電流を流して光位相を変化さ
せることによって、透過光強度を調整することができ
る。
【0041】また、光分波器5から2つの出射端までの
伝搬遅延時間差は、光導波路長をそれぞれ精密に設計す
ることにより、正確に調整することができる。2つの出
射端に平面レンズ25を貼り付け、信号光をデュアル・
ピン・フォトダイオード26に集光する。
【0042】受信信号は増幅器11で増幅した後、出力
コネクタ27から取り出す。第2図では、クロック再生
系や制御回路は第1の実施の形態と同様であるため省略
している。上記のように平面光導波路回路24に各光部
品を集積することによって、小型化と共に、安定な動作
を実現することができた。
【0043】図3は、本発明の第3の実施の形態を示す
図である。第3の実施の形態では、第1の実施の形態で
使用した光可変減衰器7、8を用いる代わりに、半導体
光アンプ29、30を用い、それぞれの増幅率を制御す
ることにより、タップ係数を調整するように構成したも
のである。さらに光受信器を小型にするため、光カプラ
5、半導体光アンプ29、30、導波路型フォトダイオ
ード31、32を光遅延線とともに1枚の光半導体集積
回路28の上に集積し、モジュール化したものである。
【0044】半導体光アンプ29、30は注入電流を制
御することにより、増幅率を調整することができるた
め、光可変減衰器の代わりとして使用することができ
る。第3図では、クロック再生系や制御回路は第1の実
施の形態と同様であるため省略した。 上記のように光
半導体集積回路28に各光部品を集積することによっ
て、小型化と共に、安定な動作を実現することができ
た。
【0045】図4は、本発明の第4の実施の形態を示す
図である。第4の実施の形態では、第1の実施の形態の
ように光可変減衰器7、8を用いる代わりに、光アンプ
3の増幅率と光分波器5の分岐比を制御することによ
り、タップ係数を調整するというものである。また、同
時に、光遅延器6の遅延量を制御することにより、任意
の周波数に周波数特性のピークを移動させることができ
る。制御方法は第1の実施の形態と同様であるので省略
する。
【0046】図5は、本発明の第5の実施の形態を示す
図である。第5の実施の形態では、より等化特性をよく
するためにタップ数を3に増やすと共に、適応性を高め
るためタップ係数の極性(正または負)も制御できるよ
うに改良したものである。図5では、クロック再生系や
制御系は省略した。第5の実施の形態では、信号光を3
ポート出力の光分波器5aで3分岐し、このうち1本を
光検出器9aに入力する。他の2本は、遅延量T、2T
の光遅延器6b、6cを通した後、それぞれ2分岐し、
極性が反転するように接続された4個の光検出器9b
+、9b−、9c+、9c−にそれぞれ入力する。それ
ぞれの光検出器に入力する光強度を制御することによっ
て、タップ係数の大きさと極性の両方を調整することが
できる。この結果、よりタップ遅延線フィルタの特性を
フレキシブルに制御することができ、等化特性が向上し
た。
【0047】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこれらの構成に限定されるものではな
く、いろいろな変形が可能である。
【0048】信号光の波長は通常光通信で使われる1.
5μmに限定されるものではなく、どのような波長でも
かまわない。光ファイバも限定されるものではなく、い
かなる種類、分散の光ファイバに対しても本発明は有効
である。また、本実施の形態では偏波モード分散による
波形劣化の等化に用いたが、波長分散やその他の劣化要
因による波形劣化に対しても本発明は有効である。
【0049】ビットレイトとして10Gb/sの結果に
ついて示したが、これに限定されるものではなく、これ
より速くても遅くてもよい。もちろん波長分割多重(W
DM)光通信にも適用できる。
【0050】光可変減衰器7、8は、機械式、電気式、
干渉式、液晶を用いたもの等、どのようなタイプの光減
衰器でも使用可能である。光可変減衰器のかわりに、光
アンプを用い、その増幅率を制御することも可能であ
る。この場合、光ファイバアンプ、半導体光アンプ、ラ
マンアンプ、パラメトリックアンプ等、いかなるタイプ
のアンプでも使用可能である。また、光検出器としてア
バランシェ・フォトダイオード(APD)を用いた場
合、増倍率Mを調整することによって、タップ係数を制
御することもできる。
【0051】変復調方式として強度変調・直接検波受信
方式を用いたが、これに限定されるものではなく、変調
方式として周波数変調、位相変調、偏波変調、デュオバ
イナリ変調など、いかなる変調方式でも適用可能であ
る。復調方式も同様で、光干渉計と直接検波検波を組み
合わせたものなどいかなる復調方式でも適用可能であ
る。
【0052】前述の実施の形態では、光分波器5、光遅
延器6、光可変減衰器7、8を光ファイバデバイスや光
導波路で構成したが、空間や光バルクデバイス、結晶な
どで構成できることは自明である。また、これらを集積
する場合、石英平面光導波路回路に限定されるものでは
なく、光半導体基板、プラスティク基板、有機系基板な
ど、光が透過する基板であれば使用可能である。
【0053】光遅延器6の位置関係は、光可変減衰器
7、8の前でも後でもよく、相対的な遅延時間差がとれ
ればどこに配置してもよい。また、複数の光検出器の接
続部分で遅延を調節してもよい。また、前述のように遅
延時間差Tは必ずしも1ビットに相当する時間(=ビッ
トレイトの逆数)である必要はなく、任意に設定でき
る。
【0054】実施の形態では3タップまでの構成のみ示
したが、これ以上のタップ数のタップ遅延線フィルタも
構成できることは当然である。
【0055】クロック再生器16や識別器14などは、
本発明には直接関係しないものであり、仕様や用途によ
っては省略されることもある。
【0056】光検出器は、ピン・フォトダイオードに限
定されるものではなく、アバランシェ・フォトダイオー
ド(APD)でも使用可能であり、また構造もメサ型、
バルク型、導波路型等何でも可能である。
【0057】
【発明の効果】本発明の波形等化機能付き光受信器によ
れば、信号光を光分岐器で分岐することによって、光信
号対雑音比(光SNR)の劣化なく分岐することがで
き、また、加算または減算動作を光検出器部のみで実現
することにより、高周波電気回路で問題となるインピー
ダンス不整合によって発生する反射波が引き起こす受信
波形劣化を大幅に抑圧することができる。
【0058】また、電気回路で実現する場合、増幅率可
変アンプの周波数特性に非常に厳しい平坦性が要求され
るが、光可変減衰器を用いることにより、平坦な周波数
(波長)特性を維持したまま減衰率(または増幅率)を
調整することが容易である。また、光可変減衰器を用い
ることによって、光検出器の表面での受光面積は一定で
あるとともに小さく集光できるので、光検出器の受光面
積を小さく設計して浮遊容量を抑圧することにより、良
好な高周波特性を実現することが可能である。
【0059】以上のように、本発明によれば、分岐と遅
延を光のままで行い信号の分岐、遅延、加算(または減
算)などによる波形劣化を抑圧することができ、加算ま
たは減算動作を光検出器のみで行うことにより、高ビッ
トレイトでも動作可能であり、タップ遅延線フィルタの
機能を簡単な構成により実現できる。
【0060】本発明の光受信の等化制御方法によれば、
タップ係数の制御をより簡略化するために、等化波形の
中のあるスペクトル成分の強度が常に一定になるように
光可変減衰器の減衰量を制御することによって自動等化
を行うことが可能である。例えば、偏波モード分散によ
る波形劣化は周波数軸上でみると低域通過フィルタと等
価な劣化となるので、タップ遅延線フィルタの特性を高
周波成分が強調された周波数特性に制御することによっ
て波形等化を行うことが可能である。この高周波成分の
強調の度合いはタップ係数を調整することによって実現
でき、光ファイバの偏波モード分散の値や偏波状態が変
化した場合でも常に最適なフィルタ特性となる。
【0061】また、減算用光検出器に入力した光強度と
等しい光強度を、加算用光検出器に入力する光強度に加
えるように制御することによって、識別器への入力振幅
をほぼ一定に保つことができ、識別動作を安定化するこ
とができる。
【0062】以上のように、本発明によれば、タップ係
数の制御が簡単であり環境の変化に対しても安定に動作
させることが可能で、高ビットレイトにおいても優れた
特性のタップ遅延線フィルタを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の構成図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の構成図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の構成図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態の構成図である。
【図6】本発明のタップ係数の制御方法と周波数特性を
示す説明図である。
【図7】従来のタップ遅延線フィルタの構成を示す模式
図である。
【符号の説明】
1 信号光 2 光ファイバ 3 光アンプ 4 光フィルタ 5、5a、5b、5c 光分波器 6、6b、6c 光遅延器 7、7a、7b+、7b−、7c+、7c−、8 光可
変減衰器 9、9a、9b+、9b−、9c+、9c−、10 光
検出器 11 増幅器 12 デュアル・ピン・フォトダイオード・モジュール 13 受信信号 14 識別器 15 データ 16 クロック再生器 17 クロック 18 バンドパスフィルタ 19 強度検出器 20 制御器 21、22、34 制御信号 23 フロントエンドモジュール 24 平面光導波路回路 25 平面レンズ 26 デュアル・ピン・フォトダイオード 27 出力コネクタ 28 光半導体集積回路 29、30 半導体光アンプ 31、32 導波路型フォトダイオード 33 レンズ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号光を複数の出力に分岐する光分波器
    と、前記光分波器の出力ポートからの出力光強度をそれ
    ぞれ変化させることのできる複数の光可変減衰器と、前
    記複数の光可変減衰器の出力光をそれぞれ受信して電気
    信号に変換するフォトダイオードを備える複数の光検出
    器とを有し、前記複数の光検出器のアノードまたはカソ
    ードの一方を共通ポートにそれぞれ接続し、前記共通ポ
    ートから受信波形を取り出す光受信器であって、前記複
    数の光検出器への入力光強度を制御することによって前
    記受信波形の等化を行うことを特徴とする波形等化機能
    付き光受信器。
  2. 【請求項2】 前記光分波器からある一つの光検出器ま
    での信号光の伝搬遅延時間を基準として、前記光分波器
    から他の光検出器までの信号光の伝搬遅延時間との差を
    Tの整数倍(ただし、Tはある伝播遅延時間差)とする
    ことを特徴とする請求項1記載の波形等化機能付き光受
    信器。
  3. 【請求項3】 前記受信波形のスペクトル中のある周波
    数成分の強度が一定となるように、前記複数の光可変減
    衰器を制御することによって前記複数の光検出器への入
    力光強度を制御することを特徴とする請求項1または2
    記載の波形等化機能付き光受信器。
  4. 【請求項4】 前記複数の光可変減衰器が増幅率または
    出力を可変することのできる複数の光増幅器で構成され
    ていることを特徴とする請求項1、2または3記載の波
    形等化機能付き光受信器。
  5. 【請求項5】 前記光分波器と、前記複数の光可変減衰
    器とが、適切な伝搬遅延時間を持った光導波路と共に平
    面光導波路回路上に集積されていることを特徴とする請
    求項1、2または3記載の波形等化機能付き光受信器。
  6. 【請求項6】 前記光分波器と、前記複数の光増幅器
    と、前記複数の光検出器とのうち、少なくとも2つが適
    切な伝搬遅延時間を持った光導波路と共に光半導体基板
    上に集積されていることを特徴とする請求項4記載の波
    形等化機能付き光受信器。
  7. 【請求項7】 信号光を光分波器により複数の出力に分
    岐し、分岐した出力の光強度をそれぞれ複数の光可変減
    衰器により変化させた後に、それぞれをフォトダイオー
    ドを備える複数の光検出器により電気信号に変換し、前
    記複数の光検出器のフォトダイオードのアノードまたは
    カソードの一方からの電気信号を合成して受信波形とす
    る光受信の等化制御方法であって、前記受信波形のスペ
    クトル中のある周波数成分の強度が一定となるように、
    前記複数の光可変減衰器の減衰を制御し、前記複数の光
    検出器への入力光強度を制御することを特徴とする光受
    信の等化制御方法。
  8. 【請求項8】 前記光分波器からある一つの光検出器ま
    での信号光の伝搬遅延時間を基準として、前記光分波器
    から他の光検出器までの信号光の伝搬遅延時間との差を
    Tの整数倍(ただし、Tはある伝播遅延時間差)とする
    ことを特徴とする請求項7記載の波形等化光受信制御方
    法。
  9. 【請求項9】 カソードからの電気信号を出力する光検
    出器に入力する信号光の光強度をPとしたとき、アノー
    ドからの電気信号を出力する光検出器のどれか一つに入
    力する信号光の光強度をP0+P(ただし、P0は波形等
    化をしないときの光強度)とするように制御することに
    よって、前記受信波形のDC成分が一定となるように制
    御することを特徴とする請求項7または8記載の光受信
    の等化制御方法。
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