JP2000269881A - Cdma移動通信システム - Google Patents

Cdma移動通信システム

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JP2000269881A
JP2000269881A JP7127499A JP7127499A JP2000269881A JP 2000269881 A JP2000269881 A JP 2000269881A JP 7127499 A JP7127499 A JP 7127499A JP 7127499 A JP7127499 A JP 7127499A JP 2000269881 A JP2000269881 A JP 2000269881A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CDMA方式において、トラヒックや無線環
境に不均一性がある場合、基地局間での通信品質差を是
正する。 【解決手段】 移動局MSaでは、通信品質の変動や外部
環境の変動に伴い、上下回線において、独立に基地局選
択を行う。例えば、上り回線では受信目標電力DP1が小
さい基地局BS1と接続し、下り回線では干渉が大きい基
地局BS2と接続する。この結果、上り回線において決ま
るセル境界Bupと下り回線において決まるセル境界Bdown
は異なり、これらはパイロット信号により決まるセル境
界Bと異なる。上り回線、下り回線独立に、通信品質基
準の送信電力制御に応じたトラヒック制御を行い、上下
回線において異なる基地局を選択することで、より効率
的なシステムが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号分割多元接続
(Code Division Multiple Access:以下CDMAとい
う)移動通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】この分野の従来技術として、以下のよう
な文献、特許が知られている 1.“Microcell Quality Control Scheme for PCS CDM
A Systems ConsideringNon-uniform Traffic Distribut
ion,”T.Suzuki, K.Takeo, M.Nishino, Y.Amezawa and
S.Sato, IEEE ICUPC'93, pp. 239-243 2.“電力制御装置” 特開平6−209274号公報
【0003】移動無線通信システムにおける収容移動局
数を増加させる有効な手段の1つにマイクロセル方式が
ある。マイクロセル方式では、基地局の設置数を増や
し、セルの細分化を行うことで、1基地局がカバーする
領域を縮める。ここで、1基地局がカバーする領域をセ
ルという。セル領域を狭める程、周波数利用効率が上昇
し、収容局数の増加が期待出来る。しかし、セル領域が
小さくなる程、その場所の環境(高層ビルや道路等)や
人口分布に大きく影響を受け、1セルが受け持つトラヒ
ック量(移動局数やデータ量の総量)はセル毎に不均一
となる。また、セルの形状もセル毎に不均一となる。こ
の様な無線環境の不均一性は、システム全体としての効
率を低下させる原因となる。
【0004】近年、スペクトル拡散方式を応用したCD
MA通信方式が注目されている。このCDMA方式で
は、全移動局が同一の周波数帯域を使用することから送
信電力制御が必須技術となる。通信品質の時間的な変動
や基地局間での通信品質の不均一性を考慮して、通信品
質基準の送信電力制御(SIRベースパワーコントロー
ル)が提案されている。この方式では、受信信号の通信
品質が常に基準値となるように送信電力の制御が行われ
る。即ち、上り回線においては、基地局で受信される信
号の通信品質が基準値となるように移動局の送信電力が
制御され、下り回線においては、移動局で受信される信
号の通信品質が基準値となるように基地局での各移動局
向け送信電力が制御される。送信電力制御が誤差なく行
われるとした場合、上り回線では、各基地局の通信品質
に応じて、基地局での受信目標電力が変化する。また、
下り回線においては、各移動局の通信品質に応じて、各
移動局向け送信電力が変化し、その結果、基地局での総
送信電力が変化する。各基地局における上下回線での通
信品質を基準値となるように制御することで、基地局間
に存在した通信品質の差異を是正することが可能とな
る。
【0005】移動局が接続する基地局を選択するとき
に、従来より行われている方式について、図4を参照し
て説明する。図4において、BS1、BS2は基地局であり、
各基地局はパイロット信号PPSを常時送信している。こ
こでは、パイロット信号送信電力は全基地局で一定とす
る。移動局は隣接する複数の基地局からのパイロット信
号を常時受信し、その受信電力を測定する。例えば、基
地局BS1から距離r1離れた位置にいる移動局では、基地
局BS1からのパイロット信号の受信電力RP1は、RP1=PPS1
/L1となる。ここで、L1は基地局BS1と移動局間での伝
搬損失を示し、一般的には距離r1に関連する距離減衰と
建造物の影響によるシャドーイングにより示される。移
動局は、基地局までの伝搬損失の最も少ない基地局とし
て、パイロット信号の受信電力の最も高い基地局に対し
て、接続要求を出す。伝搬損失の最も少ない基地局と接
続することで、送信電力を抑制することができる。この
結果、図示するように、セル境界(Cell Boundary)
は、隣接する基地局からのパイロット信号受信電力の等
しい位置となる。距離減衰のみを考えた場合、セル境界
は両基地局の中間点に位置する。
【0006】移動局が、その移動や外部環境の変化によ
り、接続先基地局を切替えることをハンドオフという。
一般的には、隣接する基地局からのパイロット信号電力
の比較により、切替えを行う。一方、CDMA方式で
は、ソフトハンドオフ技術が一般的に採用されている。
ソフトハンドオフ領域内にある移動局は、ソフトハンド
オフの対象となる複数の基地局と同時に接続することが
可能となる。あるいは、ソフトハンドオフ対象の複数の
基地局と制御信号をやりとりすることで、仮想的に接続
をおこない、瞬時的に接続先基地局を切替えることが可
能となる。複数の基地局と同時に接続することで、伝搬
経路の異なる信号を合成し、通信品質を向上させること
が可能となるが(マクロダイバーシチまたはサイトダイ
バーシチという)、干渉電力の増加や装置規模の増加に
もつながる。ここでは、接続先基地局を瞬時に切替える
選択ダイバーシチを考える。
【0007】図5は、ソフトハンドオフ領域の1つの概
念を示す図である。隣接する基地局BS1およびBS2からの
パイロット信号受信電力の等しくなる位置をセル境界と
する。ハードハンドオフでは、一方の基地局からのパイ
ロット信号電力が高くなった時点で、他方との接続を切
断する。ソフトハンドオフでは、パイロット信号電力が
あるレベル以下となるまで、その基地局との接続を維持
する。この間にその他の基地局からのパイロット信号電
力がそのレベル以上であれば、移動局は複数の基地局と
接続することが可能となる。図では、前記レベルをL_DR
と示している。このレベルL_DRで決められる領域をソフ
トハンドオフ領域とする。ソフトハンドオフ領域の決定
には、その他にもいくつかの方式が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】不均一な無線環境を考
えた場合、上述した通信品質基準の送信電力制御を行う
ことで、セル間に存在する通信品質差を是正することが
出来る。しかし、不均一性が大きい場合、特にセル間で
トラヒック量に大きな差がある場合には、通信品質基準
の送信電力制御だけでは解決は不可能である。これは通
信品質基準の送信電力制御では、トラヒックそのものの
制御を行わないことによる。
【0009】例えば、基地局BS2のセルにおいて、トラ
ヒックが増加し、各移動局に対し割当てる送信電力が減
少したことで、全移動局の通信品質が劣化したとする。
このとき、基地局BS2では、通信品質を改善するよう、
各移動局向け送信電力を増加させ、その結果、総送信電
力が増加したとする。または、基地局BS2が各移動局か
らの通信品質情報をもとに、総送信電力そのものを増加
させたとする。しかし、同一基地局からの干渉を考えた
場合、総送信電力の増加は、干渉電力を増す。このた
め、BS2のセル内のトラヒックが非常に多い場合、総送
信電力の増加だけでは、通信品質を改善することができ
ない可能性がある。また、装置上の制約から、一般的
に、総送信電力の最小値、最大値が決められており、そ
れを超えた制御はすることができない。更に、総送信電
力の増加は、隣接セル内に存在する移動局への干渉の増
加となり、隣接セルでの通信品質を劣化させてしまうこ
ととなる。このように、パイロット信号受信電力の比較
により伝搬損失が最小となる基地局を接続先として選択
する場合は、トラヒック量の柔軟な制御が出来ず、通信
品質基準の送信電力制御では改善に限界が生じる。
【0010】そこで、セル間に通信品質差がある場合、
上り回線において接続先基地局を適応的に選択する方法
が提案されている(上記文献1、2)。その概要につい
て図6を参照して説明する。基地局BS2において、トラ
ヒックが増加し、通信品質が劣化したとする。BS2で
は、通信品質を改善するために受信目標電力DP2を高く
設定する。一般的に、通信品質基準の送信電力制御で
は、各移動局毎に通信品質が基準値となるように制御を
行うが、制御誤差無しの送信電力制御を仮定した場合、
基地局での受信電力は全て受信目標電力値になる。ここ
では、基地局が決定する受信目標電力に対し、全移動局
が送信電力制御を行うとする。基地局BS2における受信
目標電力DP2が上昇した場合、BS2と接続する全移動局
が、受信目標電力の増加した分の送信電力を上昇させる
ことになる。この結果、隣接基地局に与える干渉が増加
する。特に、移動局がセル境界付近に存在する場合、隣
接基地局への干渉量は大きなものとなる。
【0011】図6において、パイロット信号受信電力で
求まるセル境界B近傍の移動局MSaを考える。その送信電
力TMaは、BS2での受信目標電力DP2を満足するよう送信
電力制御される。DP2を上昇させた結果、MSaからBS1へ
の干渉電力は、図中破線で示すように、BS1での受信目
標電力DP1以上となり、BS1での通信品質を悪化させる。
しかし、移動局MSaがBS1、BS2両方の基地局と仮想的に
(制御信号レベルで)接続されている状態にある場合
(ソフトハンドオフ状態)には、両基地局から送られる
送信電力制御情報をもとに、送信電力の少なく済む基地
局と接続を切替えることが可能である。即ち、BS1、BS2
両者から送られてくる送信電力制御情報より、送信電力
を下げる情報を送るBS1に接続を切替え、その受信目標
電力に対し送信電力を制御する(TMa')。この結果、BS
2に対する干渉量をDP2以下とすることが出来、システム
全体での通信品質劣化を抑制することが可能となる。上
り回線において、この方式により移動局が接続先基地局
を切替える位置を上り回線でのセル境界Bupとする。こ
の上り回線でのセル境界Bupは、隣接する基地局での受
信目標電力(例えば、DP1、DP2)により決まり、通信品
質の変動に応じて、適応的に移動する。このように、通
信品質基準の送信電力制御を行った場合に、送信電力制
御状況に応じて、適応的に基地局を選択してトラヒック
制御を行うことで、より大きな不均一性に対処可能とな
る。
【0012】しかしながら、上り回線と下り回線とで
は、通信の形態は非対称であるため、トラヒックの分布
が上下の回線に与える影響は異なり、その結果、上下回
線で通信品質が異なってくる。このため、通信品質差を
是正するための送信電力制御量も異なり、隣接セルに対
する影響も異なる。すなわち、トラヒック制御を行った
場合、その効果や隣接セルに対する影響が上下回線で異
なる。したがって、上下回線のどちらか一方のトラヒッ
ク制御に基づいて決められた基地局と接続を行った場
合、他方の回線では、通信品質が劣化する可能性が考え
られる。
【0013】そこで本発明は、無線環境やトラヒックに
不均一がある場合にも、セル間に存在する通信品質差を
是正することのできるCDMA移動通信システムを提供
することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のCDMA移動通信システムは、上り回線に
おいて基地局で受信される信号の通信品質が基準値とな
るように移動局の送信電力が制御され、下り回線におい
て移動局で受信される信号の通信品質が基準値となるよ
うに基地局における各移動局向け送信電力が制御される
ようになされたCDMA移動通信システムにおいて、前
記移動局は、上り回線で接続する基地局を選定する上り
回線判定部と、下り回線で接続する基地局を選定する下
り回線判定部とを有し、前記上り回線判定部および前記
下り回線判定部により、上り回線と下り回線とで接続す
る基地局をそれぞれ独立に選択するように構成されてい
るものである。また、上り回線におけるセル境界と、下
り回線におけるセル境界とが異なることを特徴とするも
のである。さらに、前記移動局は、ソフトハンドオフ領
域内にあるときにのみ、上り回線と下り回線とでそれぞ
れ独立に接続する基地局を選択するように構成されてい
るものである。
【0015】このような本発明によれば、移動局が上下
回線独立に適応的に基地局を選択しているため、上り回
線と下り回線とで独立に最適なセル境界を決定すること
ができ、セル間に存在する通信品質差がなく、より効率
的なシステムを実現することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】まず、図1を参照して、本発明の
CDMA移動通信システムの概要について説明する。図
1において、BS1およびBS2は基地局、MSaは移動局、TP1
およびTP2はそれぞれ基地局BS1およびBS2における総送
信電力、DP1およびDP2はそれぞれ基地局BS1およびBS2に
おける受信目標電力である。なお、この図には、基地局
BS2のセルにおいてトラヒックが増加し、通信品質が劣
化したために、受信目標電力DP2を増加させ、また、各
移動局向けの送信電力を増加させたため総送信電力TP2
が増加した状態を示している(DP1<DP2、TP1<TP2)。
【0017】このような状況において、本発明において
は、移動局MSaが上り回線と下り回線とで、独立の選択
基準を用いて、接続する基地局を決定するようにしてい
る。この結果、本発明では、移動局MSaは上り回線、下
り回線において異なる基地局と接続することもありう
る。図示した例では、移動局MSaは上り回線に受信目標
電力DP1が小さい基地局BS1を選択し、下り回線に総送信
電力TP2が大きい基地局BS2を選択している。これによ
り、図示するように、上り回線で決定されるセル境界Bu
pと下り回線において決められるセル境界Bdownは異なっ
たものとなり、これらはパイロット信号受信電力により
決定される従来のセル境界Bと異なっている。このよう
に、通信品質の変動や外部環境の変動に伴う送信電力制
御状況(基地局における受信目標電力および送信電力)
に応じて、上下各回線においてそれぞれ独立に選択した
最適な基地局と接続することで、より効率的なシステム
とすることができる。
【0018】このような本発明のCDMA移動通信シス
テムにおいては、各移動局は、パイロット信号受信電力
や、該移動局向け送信信号電力、または、制御信号とし
て基地局から送られてくる送信電力制御情報などをもと
に、上り回線、下り回線別個に設けられた判定部によ
り、それぞれ最適な接続先基地局を判定し、上り回線に
おける制御信号を通して、上下回線、各々に最適な基地
局に接続要求を送るように構成されている。
【0019】図2は、本発明のCDMA移動通信システ
ムにおける移動局の要部の一構成例を示すブロック図で
ある。この図において、11はパイロット信号受信部、
12は前記パイロット信号受信部11からの出力に基づ
いて、上り回線で接続する基地局を選定する上り回線判
定部、13は前記パイロット信号受信部11からの出力
に基づいて下り回線で接続する基地局を選定する下り回
線判定部、14は前記上り回線判定部12および前記下
り回線判定部13における選択結果に基づいて、上り回
線および下り回線それぞれの選択された基地局に対し、
上り回線における制御信号を通して接続要求を送出する
制御部である。
【0020】ここで、前記上り回線判定部12は、例え
ば、前記図6に関して説明した手法により上り回線の接
続先基地局を選定する。すなわち、基地局BS1、BS2から
送られる送信電力制御情報に基づいて、この移動局MSa
の送信電力が少なくてすむ基地局(図1の例において
は、BS1)を最適な基地局であると判定し、前記制御部
13に出力する。このように、上り回線判定部12は、
基地局から送信される送信電力制御情報に基づいて接続
すべき基地局を選定する。
【0021】次に、下り回線における最適な基地局の選
択について説明する。下り回線において、通信品質を一
定に保つように通信品質基準の送信電力制御を行うた
め、各移動局は、通信品質の測定を随時行い、その測定
結果が基準の通信品質値より悪い場合は、基地局に対
し、送信電力を増加するよう制御情報を送る。逆に、測
定結果が基準の通信品質値より良い場合には、基地局に
対し、送信電力を減少するよう制御情報を送る。基地局
では、各移動局からの制御情報をもとに、各移動局向け
送信電力の制御を行う。この結果、基地局での総送信電
力TPは、セル内のトラヒック量、各移動局までの距離、
隣接基地局からの干渉量等の通信状況により変動するこ
とになる。また、セル間での無線環境(セル領域や基地
局配置、電波伝搬条件等)やトラヒック量に不均一性が
ある場合、セル間において通信品質差が存在し、各基地
局での総送信電力に偏差が生じてくる。
【0022】なお、下り回線における送信電力の制御の
方式としては、上述の方式に限られることはない。例え
ば、基地局は、各移動局からの通信品質情報、干渉量情
報等をもとに、総送信電力量自体を制御するようにして
もよい。総送信電力の制御は、管轄する全移動局での平
均通信品質値が基準通信品質値となるように行われる。
その後、各移動局での通信品質が均一となるよう、各移
動局に対して、総送信電力の割振りを行う。
【0023】図3を参照して、下り回線における接続先
基地局の選択の一例について説明する。基地局BS2と接
続する各移動局での通信品質が劣化し、通信品質を改善
するよう、各移動局向け送信電力を増加させた結果、BS
2の総送信電力TP2が増加したとする。または、基地局が
各移動局からの通信品質情報をもとに、総送信電力その
ものを増加させたとする。図3において、移動局MSaと
基地局BS1との間の伝搬損失をL1_aとし、BS2との間の伝
搬損失をL2_aとする。伝搬損失は、一般的にRk×SHDで
示される。Rは基地局−移動局間距離、kはその間の距離
減衰定数、SHDはシャドーイング変動値で、地形、建物
の影響による値である。このような状況において、セル
境界付近で発呼した移動局MSaは、干渉電力TP1/L1_aと
TP2/L2_aの比較を行い、干渉電力の大きい基地局BS2を
選択し、該基地局BS2と接続する。または、セル境界付
近でBS1と通信を行っていた移動局MSaは、干渉電力の大
きい基地局BS2に接続先を切替える。
【0024】一般に、CDMAシステムの下り回線で
は、同一基地局からの信号は、他の信号と直交して送信
される。このため、マルチパスが少ない環境では、移動
局において高い直交性を保って受信される。この場合、
接続している基地局からの干渉の影響は小さい。このた
め、干渉電力の大きい基地局に接続した場合、その分の
干渉を考慮する必要がなくなり、その移動局での隣接セ
ル干渉を減らすことが可能となる。図で明示されている
ようにセル境界B上では、BS2からの干渉が大きい。この
ため、BS2と接続した方が隣接セル干渉を少なくするこ
とが可能となる。本方式により決められるセル境界を下
り回線でのセル境界Bdownとする。下り回線でのセル境
界Bdownは、通信品質に応じて変動する。
【0025】前記図2において、前記パイロット信号受
信部11では、スライディング相関器などを用いて、各
パイロット信号の逆拡散を行い、逆拡散時に得られるパ
イロット信号の相関値の瞬時値より、そのパイロット信
号を送信する基地局からの総干渉量を推定する。この推
定結果は、下り回線判定部13に送られ、下り回線判定
部13では、最も干渉量の高い基地局を判定し、その基
地局情報を制御部14に送る。制御部14では、選定さ
れた基地局(図1の例では、BS2)に対し、上り回線で
の制御信号を用いて下り回線の接続要求を送信する。
【0026】なお、下り回線における最適な基地局の判
定は、上述した以外の手法によっても行うことができ
る。例えば、基地局より総送信電力情報を制御信号等を
用いて報知することにより干渉量を算出することができ
る。この場合には、前記パイロット信号受信部11にお
いて、受信されたパイロット信号電力から伝搬損失を算
出する(各基地局でのパイロット信号送信電力を同一と
仮定する)。前記総送信電力情報と算出した伝搬損失よ
り干渉量を算出する。総送信電力をTP1、伝搬損失をL1_
aとした場合、干渉量は、TP1/L1_aとなる。
【0027】なお、移動局が前述したソフトハンドオフ
領域内にあるときにのみ、上述した上下回線独立の基準
で基地局を選択するようにした場合には、より簡単な基
地局の切り替えを行うことが可能となる。ソフトハンド
オフ状態にある場合、上り回線では複数の基地局と接続
され、どの基地局において受信された信号を使用するか
は、基地局の上位にある制御局が選択を行うようにすれ
ばよい。この場合、移動局での上り回線判定部12は複
数の基地局を選択することになる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
CDMA方式において、無線環境やトラヒックに不均一
がある場合、移動局が、上下回線独立に、適応的に最適
な基地局を選択することで、セル間の通信品質の差を是
正することができ、より効率的な移動通信システムを実
現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明におけるセル境界の概略を示す図であ
る。
【図2】 本発明のCDMA移動通信システムにおける
移動局の要部の一構成例を示すブロック図である。
【図3】 下り回線における基地局選択の一例を示す図
である。
【図4】 従来方式における基地局選択を説明するため
の図である。
【図5】 ソフトハンドオフ領域を説明する図である。
【図6】 上り回線における基地局選択の一例を示す図
である。
【符号の説明】
B パイロット信号受信電力により決定されるセル境界 Bdown 下り回線でのセル境界 Bup 上り回線でのセル境界 BS1、BS2 基地局 DP1、DP2 受信目標電力 L1_a、L2_a 伝搬損失 MSa 移動局 PPS1、PPS2 パイロット信号 TP1、TP2 総送信電力 11 パイロット信号受信部 12 上り回線判定部 13 下り回線判定部 14 制御部
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月13日(2000.1.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のCDMA移動通信システムは、上り回線に
おいて基地局で受信される信号の通信品質が基準値とな
るように移動局の送信電力が制御され、下り回線におい
て移動局で受信される信号の通信品質が基準値となるよ
うに基地局における各移動局向け送信電力が制御される
ようになされたCDMA移動通信システムにおいて、前
記移動局は、接続先として可能な基地局より送られる送
信電力制御情報に基づいて自局の送信電力が少なく済む
基地局を上り回線で接続する基地局として選定する上り
回線判定部と、接続先として可能な基地局からの干渉量
を測定し干渉量の大きい基地局を下り回線で接続する基
地局として選定する下り回線判定部とを有し、前記上り
回線判定部および前記下り回線判定部により、上り回線
と下り回線とで接続する基地局をそれぞれ独立に選択す
るように構成されているものである。また、上り回線に
おけるセル境界と、下り回線におけるセル境界とが異な
ることを特徴とするものである。さらに、前記移動局
は、ソフトハンドオフ領域内にあるときにのみ、上り回
線と下り回線とでそれぞれ独立に接続する基地局を選択
するように構成されているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K022 EE01 EE11 5K067 AA23 CC10 DD27 DD45 EE02 EE10 EE24 GG08 JJ39 JJ73 JJ74

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上り回線において基地局で受信される信
    号の通信品質が基準値となるように移動局の送信電力が
    制御され、下り回線において移動局で受信される信号の
    通信品質が基準値となるように基地局における各移動局
    向け送信電力が制御されるようになされたCDMA移動
    通信システムにおいて、 前記移動局は、上り回線で接続する基地局を選定する上
    り回線判定部と、下り回線で接続する基地局を選定する
    下り回線判定部とを有し、前記上り回線判定部および前
    記下り回線判定部により、上り回線と下り回線とで接続
    する基地局をそれぞれ独立に選択するように構成されて
    いることを特徴とするCDMA移動通信システム。
  2. 【請求項2】 上り回線におけるセル境界と、下り回線
    におけるセル境界とが異なることを特徴とする前記請求
    項1記載のCDMA移動通信システム。
  3. 【請求項3】 前記移動局は、ソフトハンドオフ領域内
    にあるときにのみ、上り回線と下り回線とでそれぞれ独
    立に接続する基地局を選択するように構成されているこ
    とを特徴とする前記請求項1記載のCDMA移動通信シ
    ステム。
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