JP2000262261A - 高電界パルス殺菌方法及び装置 - Google Patents

高電界パルス殺菌方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的頑強な芽胞菌をも殺菌できるようにす
る。 【解決手段】 絶縁体製平板3aの中央部に、殺菌対象
液体8を入れておくことができる大きさの貫通孔1を設
け、貫通孔1の上端内面に開口するよう平板3aの上端
より細孔2を穿設して殺菌容器としてのスペーサ3を形
成する。貫通孔1の両端を閉塞させるようスペーサ3の
両側面に電界印加電極4を配置して、貫通孔1内周面と
電界印加電極4との間を高電界印加領域5とする。電界
印加電極4に接続した短パルス発生装置6にて高電圧パ
ルスを発生させ、高電界印加領域5内の殺菌対象液体8
に対して高電界パルスを印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料などの液体を
殺菌するために用いる高電界パルス殺菌方法及び装置に
関するもので、特に、熱耐性菌の如き比較的頑強な芽胞
菌の殺菌に有利な高電界パルス殺菌方法及び装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】飲料などの液体の殺菌方法の一つとし
て、対峙するよう配した一対の電極間に殺菌対象液体を
配置し、上記両電極間に高電界パルスを、100ns以
上の比較的長いパルス波形の幅で印加し、該高電界パル
スによって生じる衝撃波や電場を殺菌対象液体中の微生
物に作用させることにより、該微生物の構成物であるD
NAや膜を破壊すべく物理的なダメージを与えて、上記
殺菌対象液体の殺菌処理を行うようにする高電界パルス
殺菌方法が、既に提案されている(特開昭62−151
174号、特開平1−95751号参照)。
【0003】上記高電界パルス殺菌方法では、一般的
に、印加される高電界パルスの電界強度と、菌の生存率
との関係を図3に示す如く、同一パルス幅(たとえば1
0μs)で且つ同一ショット数(たとえば100sho
ts)ならば、殺菌対象液体に印加する高電界パルスの
電界強度が高くなるに従って、生菌率が低くなる、すな
わち、殺菌効果が高くなることが確認されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
高電界パルス殺菌方法では、高電界パルスを発生させる
際、100ns以上となる比較的長いパルス幅の高電界
パルスを生じさせるようにしていたため、殺菌効果を高
めることを目的として高電界パルスの電界強度を高めよ
うとすると、異常放電による絶縁破壊(放電全路破壊)
を起こし易くなることから、電界強度をあまり高いもの
とすることができず、したがって、殺菌効果をあまり高
いものとすることができず、熱耐性菌であるバチルスス
テアロサーモフィルスの如き比較的頑強な芽胞菌の殺菌
を行うことができないという問題があり、又、殺菌処理
を行う場合、微生物のみならず、殺菌対象液体自体の質
に変化を生じさせ易く、更に、殺菌対象液体に温度上昇
を引き起こし易いという問題もある。
【0005】そこで、本発明は、殺菌対象液体に変質や
温度上昇を引き起こすことなく、上記の如き比較的頑強
な芽胞菌の殺菌処理をも行うことのできる高電界パルス
殺菌方法及び装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、所要間隔で対峙させた電界印加電極間に
形成される高電界印加領域に殺菌対象液体を配置し、該
高電界印加領域の殺菌対象液体に、立ち上がり時間を1
00ps〜20ns未満、パルス幅を100ns未満、
立ち下がり時間を100ps〜100ns以下とし、且
つ電界強度を30〜300kV/cmとした高電界パル
スを印加して殺菌を行わせる方法とし、又、殺菌対象液
体を収容できるようにした空間部の両側に所要間隔で対
峙させた一対の平板状の電界印加電極を配設して、該電
界印加電極間を高電界印加領域とし、且つ上記高電界印
加領域に高電界パルスを印加させるための短パルス発生
装置を備えてなる装置とする。
【0007】高電界印加領域に注入された殺菌対象液体
に、高電界パルスが印加されるようになると、印加され
た高電界パルスにより生じる衝撃波や電場により、殺菌
対象液体中の微生物には物理的ダメージが与えられて、
殺菌されるようになる。この際、印加される高電界パル
スは、異常放電による絶縁破壊に至る前の時間でパルス
を終わらせることができて、絶縁破壊を引き起こす異常
放電の発生を大幅に減少させることができ、絶縁破壊を
引き起こすことなく印加する高電圧パルスの電界強度を
高めることができる。
【0008】又、絶縁体製容器内に配置した殺菌対象液
体に、少なくとも50MHz以上の周波数としてあるマ
イクロ波を照射して、上記殺菌対象液体に、電界強度を
30〜300kV/cmとした高電界パルスを印加して
殺菌を行わせる方法とし、又、殺菌対象液体を収容する
ようにしてある絶縁体製容器の外側に、高電界印加領域
を設け、且つ該高電界印加領域に少なくとも50MHz
以上としてある周波数のマイクロ波による電界を印加す
るためのマイクロ波発生装置を備えてなる装置とする。
【0009】マイクロ波発生装置により発生させたマイ
クロ波を高電界印加領域に照射すると、マイクロ波は電
界と磁界を含んだ空間伝播波であることから高電界印加
領域に高電界パルスが発生させられて、高電界印加領域
内の殺菌対象液体に高電界パルスが印加され、殺菌対象
液体中の微生物に対して物理的ダメージが与えられる。
この際、マイクロ波における50MHz以上の周波数
は、印加される高電界パルスにおいては最大で10ns
程度の短いパルス幅に相当するものとなることから、絶
縁破壊を引き起こすことなしに印加する高電界パルスの
電界強度を高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0011】図1(イ)(ロ)は本発明の高電界パルス
殺菌方法及び装置の実施の一形態を示すもので、所要の
板厚、たとえば5mm厚としてある絶縁体製の平板3a
の中央部に殺菌対象液体を入れておくことができる大き
さの貫通孔1を設けると共に、該貫通孔1の上端内面に
開口するように上記平板3aの上端より板厚中心部を延
びる細孔2を穿設して、細孔2を通して貫通孔1部に殺
菌対象液体を入れるようにした殺菌容器としてのスペー
サ3を形成し、該スペーサ3の中央部分の両側面に、上
記貫通孔1を両側から閉塞させるように平板状の電界印
加電極4をそれぞれスペーサ3の両側面に接触させて対
称的に配置して、上記貫通孔1の内周面と両電界印加電
極4との間に形成される空間部を高電界印加領域5と
し、更に、上記各電界印加電極4に、所要のパルス幅と
なり且つ所要強度の電圧パルスを発生させるための短パ
ルス発生装置6を、配線7を介して接続した構成とし、
上記スペーサ3の細孔2を通して高電圧印加領域5内に
殺菌対象液体8を注入し、且つ上記短パルス発生装置6
で発生させた電圧パルスを、配線7を通して各電界印加
電極4に導くことにより、上記両電界印加電極4間に配
置させた殺菌対象液体8に対して、立ち上がり時間を1
00ps〜20ns未満、パルス幅を100ns未満、
立ち下がり時間を100ps〜100ns以下とし、且
つ電界強度を30〜300kV/cmとした高電界パル
スを印加させるようにする。
【0012】上記各電界印加電極4は、スペーサ3の貫
通孔1の径より大きな径の円盤状とすると共に、反スペ
ーサ3側の面の外周縁部に全周にわたって丸い突部4a
を形成したロゴウスキー電極構造として、両電界印加電
極4間に均一な電界を発生させることができるようにし
てある。
【0013】又、上記配線7としては、1mm厚程度ま
での銅板を用いるようにすると共に、各電界印加電極4
と短パルス発生装置6との物理的及び3次元構造的な距
離をできるだけ減らして接続するようにして、配線7に
おけるインダクタンス、キャパシタンス、純抵抗を減ら
して低インピーダンスとなるようにしてある。
【0014】なお、9は対向面部に設けた一対の支持装
置10によりスペーサ3と両電界印加電極4とを一体に
挟持するための筐体である。
【0015】殺菌対象液体8の殺菌処理を行う場合に
は、先ず、殺菌対象液体8をスペーサ3の細孔2を通し
て貫通孔1部分の高電界印加領域5に注入した後、短パ
ルス発生装置6により電圧パルスを発生させて、上記高
電界印加領域5内における殺菌対象液体8に高電界パル
スを印加させるようにする。これにより、印加された高
電界パルスにより生じる衝撃波や電場により、上記殺菌
対象液体8中の微生物のDNAや細胞膜を破壊させるよ
うな物理的ダメージが与えられて、殺菌されるようにな
る。
【0016】上記において、印加される高電界パルス
は、立ち上がり時間を100ps〜20ns未満、パル
ス幅を100ns未満、立ち下がり時間を100ps〜
100ns以下としてある。ここで、一般に5mmのギ
ャップ長を設けて配してある一対の並行平板電極におい
て、数十nsというのは、一方の平板電極から放電によ
り放出された電子が移動して他方の平板電極に達するか
どうかという領域の時間単位でしかないことから、本発
明で用いる上記高電界パルスは、異常放電による絶縁破
壊に至る前、すなわち、放電全路破壊を起こす前に、印
加されるパルスを終わらせることができ、したがって、
絶縁破壊を引き起こす異常放電が発生する虞を大幅に減
少させることができることから、絶縁破壊を引き起こす
ことなしに印加する高電圧パルスの電界強度を高めるこ
とができる。
【0017】このように、従来に比してより電界強度の
高い高電界パルスを殺菌対象液体8に印加することがで
きることから、殺菌対象液体8中の微生物に付与する物
理的ダメージの強度を高めることができて、従来の高電
界パルス殺菌法では殺菌し得なかったバチルスステアロ
サーモフィルスの如き比較的頑強な芽胞菌の殺菌を行う
ことができ、又、高電界パルスの電界強度を高めること
により、パルス幅を短くしても高い殺菌効果を得ること
ができることから、従来と同等の殺菌効果を得るために
要する、殺菌対象液体8に対して電界を印加している時
間の総和を短くすることができて、非加熱的に殺菌処理
を行うことができ、更に、高電界パルスのパルス幅を短
くしていることから、殺菌対象液体8中の電子やイオン
が移動する時間が短くなり、したがって該電子やイオン
の動きや反応を制限することができて、殺菌対象液体8
自体の変質を防止することできる。
【0018】因みに、殺菌対象液体8に印加する高電界
パルスの電界強度を30〜300kV/cmとしたの
は、300kV/cmを空気中で超える場合には、たと
えパルス幅を100ns未満としても絶縁破壊を防ぐこ
とが難しく、現状の技術では装置が実用的でないものと
なり、一方、30kV/cm以下の場合には、微生物に
対して、殺菌に至る物理的ダメージを効果的に付与する
ことができず、芽胞菌を殺菌できないからである。
【0019】次に、図2は本発明の実施の他の形態を示
すもので、一方向より所定流速で流す殺菌対象液体8を
所定時間収容することができるよう、所要長さとしてあ
るセラミックス、ガラス、プラスチック等の絶縁体製容
器としての管11の外周に、該管11の中間部を取り囲
む大径の導体製共振空洞12と、管11の両端部をそれ
ぞれ取り囲む小径の導体製導波管13とをそれぞれ同軸
心上に配して一体的に連結し、上記共振空洞12と管1
1の中間部との間に形成される空間部を、高電界印加領
域14とし、更に、共振空洞12の外周部所要個所に、
マイクロ波発生装置15からマイクロ波16を導くため
のマイクロ波入力部17を設けた構成とし、マイクロ波
発生装置15にて発生させた少なくとも50MHz以上
としてある周波数のマイクロ波16をマイクロ波入力部
17より共振空洞12内に導き、該マイクロ波16によ
り、管11内を通して上記高電界印加領域14に導かれ
た殺菌対象液体8に対して、電界強度を30〜300k
V/cmとした高電界パルスを印加させるようにする。
【0020】本実施の形態の装置を用いて殺菌処理を行
う場合は、先ず、管11に所定速度で殺菌対象液体8を
流しながら、マイクロ波発生装置15により発生させた
マイクロ波16を、マイクロ波入力部17を介して共振
空洞12内に入力させるようにすると、マイクロ波16
は電界と磁界を含んだ空間伝播波であることから導波管
13及び共振空洞12により集束させられて高電界印加
領域14に高電界パルスを発生させるようになり、した
がって、高電界印加領域内で管11内を流れる殺菌対象
液体8に順次高電界パルスが印加されるようになり、こ
れにより、上記実施の形態と同様に、殺菌対象液体8中
の微生物に対しては物理的ダメージが与えられることか
ら、殺菌対象液体8は連続的に殺菌処理されるようにな
る。
【0021】この際、マイクロ波16における50MH
z以上の周波数は、印加される高電界パルスにおいては
最大で10ns程度の短いパルス幅に相当するものとな
ることから、絶縁破壊を引き起こすことなしに印加する
高電界パルスの電界強度を高めることができる。
【0022】したがって、本実施の形態によっても、上
記実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0023】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されるものではなく、図1(イ)(ロ)の実施の形態に
おいて、高電界印加領域5はスペーサ3に設けた貫通孔
1と、ロゴウスキー電極構造とした一対の電界印加電極
4とにより形成するものとして示したが、所要間隔で対
峙して、均一電界を生じさせるための一対の電界印加電
極間に殺菌対象液体8を所定時間配置することができる
ようにすれば、高電界印加領域5は、自在に形成してよ
いこと、一対の電界印加電極4間の間隔は、所望する高
電界パルスの電界強度と、短パルス発生装置で発生させ
る電圧パルスの電圧に応じて自在に決定してよいこと、
又、図2の実施の形態において、高電界印加領域14を
形成するために、殺菌対象液体8を通す管11の外周
に、導波管13と、連続した共振空洞12とを設けてマ
イクロ波16を集束させるようにしていたが、殺菌対象
液体8を所定時間収容する絶縁体製容器にマイクロ波1
6を集束させて照射することができれば、開放型共振空
洞や進行波管を用いてもよく、更に、大部屋内にダイポ
ールやパラボラなどのアンテナを設置して殺菌対象液体
の収容容器に向けて直接マイクロ波16を照射するよう
にしてもよいこと、高電界パルスのパルス幅や、電界強
度、ショット数等をコントロールして微生物に作用させ
ることにより、微生物活動を抑制する静菌的作用を発揮
させ、これにより食品の長期保存や発酵、醸造の制御に
適用することも可能であること、その他、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは
勿論である。
【0024】
【実施例】本発明者等の行った実験結果について説明す
る。
【0025】実施例1 図1に示す装置の高電界印加領域に、殺菌対象液体8の
サンプルとして、バチルスステアロサーモフィルス(A
TCC#12980)の培養液を注入し、電界印加電極
に短パルス発生装置にて発生させた電圧パルスを流すこ
とにより、上記サンプルに対して、立ち上がり時間を1
ns、パルス幅を80ns、立ち下がり時間を2nsと
し、且つ電界強度を120kV/cmとした高電界パル
スを、ショット数10000shotsとして印加させ
た。
【0026】本実施例により、サンプル中のバチルスス
テアロサーモフィルスに対する殺菌効果が確認された。
【0027】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の高電界パルス
殺菌方法及び装置によれば、所要間隔で対峙させた電界
印加電極間に形成される高電界印加領域に殺菌対象液体
を配置し、該高電界印加領域の殺菌対象液体に、立ち上
がり時間を100ps〜20ns未満、パルス幅を10
0ns未満、立ち下がり時間を100ps〜100ns
以下とし、且つ電界強度を30〜300kV/cmとし
た高電界パルスを印加して殺菌を行わせる方法、及び、
殺菌対象液体を収容できるようにした空間部の両側に所
要間隔で対峙させた一対の平板状の電界印加電極を配設
して、該電界印加電極間を高電界印加領域とし、且つ上
記高電界印加領域に高電界パルスを印加させるための短
パルス発生装置を備えてなる装置としてあり、又、絶縁
体製容器内に配置した殺菌対象液体に、少なくとも50
MHz以上の周波数としてあるマイクロ波を照射して、
上記殺菌対象液体に、電界強度を30〜300kV/c
mとした高電界パルスを印加して殺菌を行わせる方法、
及び、殺菌対象液体を収容するようにしてある絶縁体製
容器の外側に、高電界印加領域を設け、且つ該高電界印
加領域に少なくとも50MHz以上としてある周波数の
マイクロ波による電界を印加するためのマイクロ波発生
装置を備えてなる装置としてあるので、絶縁破壊を引き
起こすことなしに印加する高電圧パルスの電界強度を高
めることができ、これにより、従来に比してより電界強
度の高い高電界パルスを殺菌対象液体に印加して、殺菌
対象液体中の微生物に付与する物理的ダメージの強度を
高めることができ、従来の高電界パルス殺菌法では殺菌
し得なかった比較的頑強な芽胞菌の殺菌を行うことがで
き、又、高電界パルスの電界強度を高めることで、パル
ス幅を短くしても高い殺菌効果を得ることができること
から、殺菌対象液体に対して電界を印加している時間の
総和を従来に比して短くすることができて、殺菌処理を
非加熱的なものとすることができ、更に、電子やイオン
の動きや反応を制限することができて、殺菌対象液体自
体の変質を防止することできるという優れた効果を発揮
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高電界パルス殺菌方法及び装置の実施
の一形態を示すもので、(イ)は概略切断正面図、
(ロ)は(イ)のA−A矢視図である。
【図2】本発明の他の実施の形態を示す一部切断概略斜
視図である。
【図3】高電界パルス殺菌方法における印加される高電
界パルスの電界強度と菌の生存率との関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
4 電界印加電極 5 高電界印加領域 6 短パルス発生装置 8 殺菌対象液体 11 管(絶縁体製容器) 15 マイクロ波発生装置 16 マイクロ波

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要間隔で対峙させた電界印加電極間に
    形成される高電界印加領域に殺菌対象液体を配置し、該
    高電界印加領域の殺菌対象液体に、立ち上がり時間を1
    00ps〜20ns未満、パルス幅を100ns未満、
    立ち下がり時間を100ps〜100ns以下とし、且
    つ電界強度を30〜300kV/cmとした高電界パル
    スを印加して殺菌を行わせることを特徴とする高電界パ
    ルス殺菌方法。
  2. 【請求項2】 絶縁体製容器内に配置した殺菌対象液体
    に、少なくとも50MHz以上の周波数としてあるマイ
    クロ波を照射して、上記殺菌対象液体に、電界強度を3
    0〜300kV/cmとした高電界パルスを印加して殺
    菌を行わせることを特徴とする高電界パルス殺菌方法。
  3. 【請求項3】 殺菌対象液体を収容できるようにした空
    間部の両側に所要間隔で対峙させた一対の平板状の電界
    印加電極を配設して、該電界印加電極間を高電界印加領
    域とし、且つ上記高電界印加領域に高電界パルスを印加
    させるための短パルス発生装置を備えてなることを特徴
    とする高電界パルス殺菌装置。
  4. 【請求項4】 殺菌対象液体を収容するようにしてある
    絶縁体製容器の外側に、高電界印加領域を設け、且つ該
    高電界印加領域に少なくとも50MHz以上としてある
    周波数のマイクロ波による電界を印加するためのマイク
    ロ波発生装置を備えてなることを特徴とする高電界パル
    ス殺菌装置。
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