JP2000259027A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2000259027A
JP2000259027A JP11062051A JP6205199A JP2000259027A JP 2000259027 A JP2000259027 A JP 2000259027A JP 11062051 A JP11062051 A JP 11062051A JP 6205199 A JP6205199 A JP 6205199A JP 2000259027 A JP2000259027 A JP 2000259027A
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roller
separation claw
tip
transfer material
fixing roller
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Yuji Kamiya
裕二 神谷
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2017Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
    • G03G15/2028Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with means for handling the copy material in the fixing nip, e.g. introduction guides, stripping means

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写材の分離性の向上とローラの長寿命化を
達成した定着装置を提供することである。 【解決手段】 定着ローラ2は芯金上にシリコーンゴム
層22、その上にPTFE層23を設けてなっており、
この定着ローラ2に対して先端が微小な曲面で尖った分
離爪51が130°の配設角(θ0)で配設され、先端
が定着ローラ表面に当接して侵入している。この先端の
侵入量δを、先端の曲面上を通る曲率円の半径R以上か
つ直径以下の大きさとした。侵入した分離爪先端の定着
ローラ表面との交差角θ=90°は侵入量δ=曲率半径
Rであり、このとき転写材100は分離爪51に衝突す
る形になるが、鋭利な先端面を持つ転写材でもごく先端
は完全な鋭利といえず、交差角θが90°以上の鈍角で
あれば分離することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式等を
利用した画像形成装置において、転写材上に転写したト
ナー像を定着するのに使用する定着装置に関し、特に転
写材の分離性向上と定着ローラおよび加圧ローラの弾性
層の長寿命化とを図った定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の定着装置は、熱源を有
し、転写材に転写されたトナー像を熱および圧力で転写
材に固着させる定着ローラと、転写材の裏面側から圧力
を加える加圧ローラとを備えて構成される。
【0003】定着ローラは、トナー像と接触して熱を加
えるため、ゴム層に代表される弾性層を有する場合が多
い。転写材は紙に代表される凹凸のあるシートであるこ
とが多く、凹凸のある転写材上のトナーとの密着性は弾
性層を有している方が優れる。したがって定着ローラに
弾性層を持たせると、弾性によって転写材上のトナー像
に効率よく熱を伝達することができる。定着ローラの表
面には、トナーとの離型性を向上するために、弾性層の
有無にかかわらず、フッ素樹脂等を被覆する場合が一般
的である。
【0004】加圧ローラは、定着ローラに圧接して所定
のニップを形成する。加圧ローラは、熱の伝達時間を稼
ぐ意味から、定着ローラと同様、ゴム層などの弾性層を
有する場合が多い。転写材上のトナーは定着ローラとの
接触により固着されるものの、両面画像形成時における
トナーとの接触および定着ローラからのトナー等の異物
の付着を防止するために、加圧ローラについても表面に
フッ素樹脂等を被覆する場合が通例である。
【0005】また定着ローラ、もしくは定着ローラおよ
び加圧ローラには、転写材の巻き込み防止手段として先
端が尖った分離爪が配置されている。この分離爪は、厚
さ100μm前後の転写材に対して有効に分離性能を果
たすため、一般に先端を曲率半径100μm以下の微小
な曲面にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような分離爪を持
った定着装置は、通常の転写材に対しては良好な分離性
能を有している。しかし、熱に弱い転写材や先端面の断
面形状が鋭利な転写材、あるいは厚さが極めて薄い転写
材に対しては分離性能が不足し、定着ローラまたは加圧
ローラに転写材の巻き付きを生じることがあった。
【0007】この対策には、分離爪の先端を曲率半径1
0μm以下の極めて鋭利なものにすると有効であること
が、経験的に知られている。しかし、分離爪の先端を単
純に鋭利化すると、弾性層を有する定着ローラまたは加
圧ローラの場合、ローラの表面に分離爪が突き刺さりや
すく、このため紙詰まり時にローラ表面の剥がれが生じ
て、ローラの寿命が短縮する問題があった。
【0008】また曲率半径5μm以下の鋭利な先端を持
つ分離爪では、ローラ表面への力学的負担が大きく、ロ
ーラ表面が大きく摩耗して削れ、これもローラの寿命を
短縮する原因となっていた。
【0009】このように、従来の定着装置では、ローラ
に巻き付きやすい転写材に対する良好な分離性とローラ
の長寿命化とを両立することはできなかった。
【0010】本発明の目的は、転写材の分離性の向上と
ローラの長寿命化を達成した定着装置を提供することで
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
定着装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナ
ー像が転写された転写材をニップ部で挟持して搬送する
ことにより前記トナー像を前記転写材に定着する、前記
ニップ部を協同して形成した回転する定着ローラおよび
加圧ローラと、前記定着ローラおよび加圧ローラの少な
くとも一方のローラに配置され、該ローラの表面に微小
な曲面に形成された先端で当接して侵入した転写材巻き
込み防止用の分離爪とを備え、前記定着ローラおよび加
圧ローラのうちの少なくとも前記分離爪が当接したロー
ラは弾性層を有する定着装置において、前記分離爪が当
接したローラの表面における前記分離爪の先端の侵入量
は、前記分離爪の先端の曲面上を通る曲率円の半径以上
かつ直径以下の大きさであることを特徴とする定着装置
である。
【0012】本発明によれば、好ましくは、前記分離爪
の先端の前記侵入量は、前記曲率円の半径に近接した半
径を上回る量である。前記分離爪の先端の前記曲率円の
半径が5μm以上100μm以下である。前記分離爪の
先端の前記侵入量を、前記分離爪が当接したローラへの
前記分離爪の先端の当接圧を調節することにより、ある
いは前記分離爪が当接したローラの弾性層を含む被覆層
の厚さまたは硬度を調節することによって実現すること
ができる。また前記前記分離爪の前記ローラの表面に侵
入した先端の、前記ローラの表面の前記分離爪が当接す
る前の面と交わる位置における接線が、前記ローラの表
面の前記分離爪が当接する前の面に対してなす交差角θ
が90°以上であり、好ましくは、前記分離爪の先端の
前記交差角が90°に近接した90°を上回る値であ
る。前記定着ローラもしくは加圧ローラまたはその両者
に前記分離爪が配置される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を図面
に則して更に詳しく説明する。
【0014】実施例1 図1は、本発明の定着装置の一実施例を示す断面図であ
る。定着装置は、熱源としてハロゲンヒータ1を内蔵
し、転写材100上のトナー像101を熱および圧力で
転写材100に固着させる定着ローラ2と、転写材10
0の裏面側から圧力を加える加圧ローラ3とを備える。
【0015】定着ローラ2は、アルミニウムを主体とす
る合金からなる芯金21上に、弾性体であるシリコーン
ゴム層22を300μmの厚さでコーティングし、さら
にその上に表層として四フッ化エチレン樹脂(PTF
E)の層23を20μmの厚さで焼成により被覆して構
成されている。
【0016】芯金21は、定着ローラ2の構造体の基礎
であるととともに、ハロゲンヒータ1からの輻射熱を受
けて加熱されることにより蓄熱し、トナーと接触するP
TFE層23の温度を安定させる作用も有している。定
着ローラ2は、図示しない温度調整用サーミスタによる
測定温度を基に160〜200℃に温度調整される。
【0017】加圧ローラ3は、鉄を主体とする合金から
なる芯金31上に、弾性体のシリコーンゴム層32を5
mmの厚さで積層し、その上に四フッ化エチレン−パー
フルオロビニルエーテル共重合体(PFA)の層33を
100μmの厚さに被覆して構成されている。この加圧
ローラ3は定着ローラ2に圧接して、転写材100を挟
持搬送する所定のニップを形成している。
【0018】定着装置には、転写材100がスムーズに
通過するように、ニップの入り口側に入り口ガイド板7
0が、ニップの出側に排紙ガイド板71がほぼ転写材の
幅分だけ設けられている。また排紙ガイド71の上方に
は分離爪ガイド72が設けられている。
【0019】定着ローラ2には、転写材100上のトナ
ー像101をできるだけ定着ローラ2へ付着させないよ
うにするために、ウェブ(不織布)4がシリコーンゴム
を有するウェブローラ5により当接され、ウェブ4に含
浸した10,000csの粘度を有するシリコーンオイ
ルが定着ローラ2の表面に塗布される。ウェブ4は、転
写材の通過ごとに微小量ずつ送りローラ6から巻き出さ
れて進行し、巻き取りローラ7に巻き取られる。このウ
ェブ4によるシリコーンオイルの塗布と同時に、定着ロ
ーラ2上の汚れが除去される。定着ローラ2上の汚れ
は、転写材から付着して残留したトナーや紙粉、不要オ
イルである。
【0020】定着ローラ2には、定着ローラ2に密着し
た転写材100が巻き込まれるのを防止するために、先
端が尖った分離爪51が配設されている。分離爪51は
ポリイミドを主体とする基材に、PFAを主体とするコ
ート層を厚さ20μm程度に被覆してなっている。
【0021】分離爪51の先端は、図2に示すように、
微小な曲面に形成されており、この曲面は、分離爪51
の先端に至る先端部を画する上下2つの稜線51a、5
1bに対してスムーズな円弧を描くように設けられてい
る。本実施例では、分離爪51の先端の曲面の半径、つ
まり曲面上を通る曲率円の半径(曲率半径)を50μm
としている。
【0022】この分離爪51は、軸53により分離爪ガ
イド72付近で装置本体に揺動可能に取り付けられ、装
置本体に固定した引っ張りバネ52で分離爪51の上方
端を引っ張ることにより、分離爪51の先端を定着ロー
ラ2の表面に所定の当接圧で当接されている。
【0023】分離爪51の先端の定着ローラ2の長手方
向に沿う幅は2mmであり、この2mmの幅で先端が均
一に定着ローラ2に接触される。分離爪51は、転写材
のサイズに応じて有効な個数だけ、定着ローラ2の長手
方向に複数個配置されている。本実施例では、分離爪5
1を4個配置した。
【0024】分離爪51は定着ローラ2に対して、分離
爪51の先端部の底面(稜線51bの部分)と定着ロー
ラ2の表面の接線とが鈍角の角度θ0(配設角)をなす
ように配設され、その配設角θ0で定着ローラ2の表面
に当接して、ローラ2の表面に所定量侵入している。本
実施例では配設角θ0=130°とした。
【0025】本発明は、分離爪51の定着ローラ2の表
面への侵入量を規定したことに大きな特徴がある。本発
明者は、分離爪51の定着ローラ2の表面への当接圧と
侵入量との関係を調べるために、つぎのような実験を行
った。
【0026】図3に示すように、分離爪51の先端部の
底面に金属片120を取り付け、その分離爪51を引っ
張りバネ52で引っ張って軸53を中心に揺動し、定着
ローラ2の表面に押圧させて、定着ローラ2の表面に侵
入させた。そして定着装置本体に取り付けたギャップセ
ンサ121により、ギャップセンサ121と金属片12
0との間の距離を計測することにより、分離爪51の先
端の侵入量を測定した。
【0027】ギャップセンサ121は、金属片120と
の距離を非接触で計測できる渦電流式で、ギャップセン
サ121の距離計測方向は、定着ローラ2の中心軸方向
に向いていないが、計測距離に単純な幾何変換を施すこ
とにより、分離爪51先端の侵入量を求めることができ
る。この分離爪51の先端の侵入量の測定を、引っ張り
バネ52のバネ力を異なるものに種々変更して行った。
【0028】また引っ張りバネ52を用いない場合につ
いても、分離爪51先端の侵入量の測定を行った。この
場合、分離爪51は自重により定着ローラ2から離れて
しまうので、図3に示した測定系全体の上下を逆にし
て、分離爪51の自重を利用して定着ローラ2の表面に
接触させた。なお、分離爪51の自重による当接圧は、
引っ張りバネ52の引っ張りによる当接力に比べて微小
で、無視できる程度の値である。
【0029】このようにして、分離爪51先端の定着ロ
ーラ2への当接圧Fと侵入量δの関係を調べた結果が図
4である。図4から明らかなように、当接圧Fは侵入量
δに対して放物線に近い関係があることがわかった。す
なわち2倍の侵入量を得るには、約4倍の当接圧を必要
とすることになる。
【0030】さて、転写材の端面を顕微鏡で観察する
と、転写材は、図5(a)に示すように、端面が直角な
切断面を有する断面形状を持つのが一般的であるが、な
かには、図5(b)に示すように、端面が傾斜した鋭利
な切断面を持つ断面形状を有するものも見られ、本発明
者の観察によれば、鋭利な端面を有するものは、とりわ
けOHTフィルムに多く認められている。
【0031】このような鋭利な端面を持つ転写材は、定
着ローラおよび加圧ローラからの分離性が悪いことが観
察されており、定着装置に通紙すると、定着ローラに巻
き付いたり、紙詰まり状態を引き起こすことが多い。こ
のような転写材でも、図5(a)のように端面を直角な
切断面とすると分離性は良好になること、あるいは図5
(b)の上下を逆さにして通紙すると分離性に問題ない
ことから、転写材の組成に依存するものではなく、端面
の形状に依存していることがわかる。
【0032】表1は、図5(b)のような端面が鋭利な
転写材を通紙した際の分離性、定着ローラの傷、および
図5(a)のような端面が直角の普通紙を通した際の定
着ローラの寿命を、図4の当接圧Fと侵入量δとの関係
から、当接圧Fの調節により侵入量δを種々変更した条
件で調べた結果である。
【0033】
【表1】 表1において、侵入量δと先端の曲率半径Rの比はδを
Rで除した値、つまりδ/Rである。紙詰まり頻度は、
鋭利な端面を有する転写材を20枚通紙して、定着ロー
ラへの巻き付きを含めた紙詰まり状態が発生した回数を
百分率で表したものである。紙詰まり頻度が0%のみの
ときが安定して通紙される状態で、表1から侵入量δが
54μm程度に大きくなれば、既に通紙が安定領域にあ
るといえる。この侵入量54μmは、分離爪先端の曲率
半径Rとの比δ/Rが1.0に近く、この値を境に比が
大きくなる側で紙詰まり頻度が激減し、安定化すること
がわかった。また紙詰まりを起こした場合は、100%
の確率で定着ローラの傷を発生することもわかった。
【0034】一方、端面が直角の普通紙に代表される転
写材を通紙した場合は、表1に示されるように、定着ロ
ーラの寿命は、当接圧Fの増加により急速に低下するこ
とがわかった。この定着ローラ寿命は、分離爪51の当
接により定着ローラ2のPTFE層23が完全に剥げ落
ち、その下の露出したシリコーンゴム層22の表面にト
ナーが永続的に付着し、そのトナーが転写材の白地部に
付着してトナー汚れを引き起こす状態を契機として、寿
命が尽きたものと決定される。
【0035】このように、転写材の分離性を重視して単
純に分離爪51先端の侵入量δを多くとると、普通紙の
通紙に対して定着ローラ寿命の短縮を招くことがわか
る。侵入量δを50μm未満にすれば、普通紙の通紙に
対し定着ローラの長寿命を得ることができるが、先端面
の鋭利な転写材の紙詰まりによる定着ローラの傷発生が
ある。この傷は、定着ローラの寿命を一瞬にして奪うこ
とがあり、1枚目の先端面が鋭利な転写材の通紙によ
り、1枚で定着ローラの交換を余儀なくされる場合さえ
ある。
【0036】つまり、この鋭利な転写材の紙詰まりによ
る定着ローラの寿命消尽は、普通紙の通紙による寿命消
尽とは異なり、分離爪51近傍に紙詰まりした転写材が
分離爪51を下から押し上げて、定着ローラ2に通常の
当接圧を大きく上回る数100gfもの力が加わること
により生じることがわかっている。その結果、分離爪5
1の先端が定着ローラ2のPTFE層23およびシリコ
ーンゴム層22を突き破り、定着ローラ2が突然用をな
さなくなる。したがって、侵入量50μm未満も万全な
条件とはいえない。
【0037】このようなことから、本発明では、分離爪
51の先端の定着ローラ2の表面への侵入量δと曲率半
径Rの比を1.0以上、2.0以下、換言すれば、侵入
量δを先端の曲面の曲率円の半径(R)以上、直径以下
にした。そして本実施例では、これを、引っ張りバネ5
2により分離爪先端の定着ローラへの当接圧を調節する
ことで実現した。
【0038】これにより、先端面が鋭利な転写材に対し
て良好な分離性を確保して、定着ローラの突然の寿命終
了を防止し、先端面が直角な普通紙に代表される転写材
の通紙に対して定着ローラの寿命を適度に維持すること
が可能となる。より好ましくは、分離爪先端の侵入量δ
を曲率半径Rを少し上回る程度とすることであり、さら
に良好な分離性を発揮させつつ、定着ローラ寿命を最も
長期に維持することが可能となる。
【0039】分離爪51先端の定着ローラ2の表面への
侵入量δと先端の曲率半径Rとの関係のいくつかを、図
6(a)、(b)および図7(a)、(b)に掲げて、
分離爪先端の侵入量と分離性のメカニズムを説明する。
分離爪51の先端は、定着ローラ2のシリコーンゴム層
22上のPTFE層23に対して当接している。
【0040】図6(a)は、侵入量δが0の場合であ
る。前述したように、分離爪51の定着ローラ2に対す
る配設角θ0、すなわち分離爪51の先端部の底面と定
着ローラ2の表面の接線とがなす角度を、鈍角の130
°としている。
【0041】図6(b)は、侵入量δが分離爪先端の曲
率半径Rより小さい場合で、分離爪51の定着ローラ2
表面に侵入した先端が、定着ローラ2表面の分離爪51
が当接する前の面(図に点線で示す)と交わる位置にお
ける分離爪先端の接線が、上記の定着ローラ2の当接す
る前の面に対してなす角度(交差角)θが90°より小
さい鋭角になっていることがわかる。
【0042】図7(a)は、侵入量δが分離爪先端の曲
率半径Rと等しい場合で、分離爪先端の定着ローラ2の
表面との交差角θが90°であることが見て取れる。さ
らに図7(b)は、侵入量δが分離爪先端の曲率半径R
の2倍になっている場合で、分離爪先端の定着ローラ2
表面との交差角θは90°以上あり、分離爪の配設角θ
0(130°)と等しくなっていることがわかる。
【0043】本発明によれば鋭利な先端面を持つ転写材
に対して分離性を確保できるメカニズムを、本発明者は
以下のように考えた。
【0044】図7(a)のような分離爪先端の侵入量δ
が先端の曲率半径Rと等しい場合、分離爪51の定着ロ
ーラ2表面との交差角θは90°である。転写材100
が分離爪51の先端に突入する際、転写材100は図の
点線のように定着ローラ2の表面に沿って下から進行す
る。このとき、図6(b)のように、交差角θが鋭角で
あると、鋭利な転写材100の先端面が交差角θに引き
込まれる形で、分離爪51の先端と定着ローラ2の表面
との間に割り込む結果になる。これが、図7(a)のよ
うに交差角θが90°のときは、転写材100は分離爪
51に衝突する形になるが、図5(b)で示したよう
に、鋭利な先端面を持つ転写材でもごく先端は完全な鋭
利といえず、交差角θが90°以上の鈍角であれば分離
することが可能となるのである。したがって、メカニズ
ム的に交差角θは90°以上の鈍角であることが重要な
条件となり、この角度を境にして分離性に差が出る。
【0045】表2は、分離爪の先端の曲率半径Rをいく
つかに変えて当接力40gfで定着ローラ2へ当接した
ときの、分離性、定着ローラの傷および普通紙通紙の定
着ローラの寿命等を調べた結果である。
【0046】
【表2】 表2に示されるように、分離爪51の先端の曲率半径R
を変更しても、定着ローラ2への侵入量δは大きく変化
しなかった。これは、本実施例の定着ローラ2が、弾性
層のシリコーンゴム層22上にPTFE層23というシ
リコーンゴム層よりも変形の少ない表層を有しているか
らであると考えられる。
【0047】表2によれば、侵入量δと曲率半径Rの比
δ/Rが1.0以上の範囲では先端面の鋭利な転写材の
通紙に対し、紙詰まり現象が発生しなかった(紙詰まり
頻度0%)。δ/Rが1.0未満では紙詰まりが発生
し、詰まった転写材が分離爪を押し上げてローラ傷を生
じていた。また普通紙通紙時の定着ローラの寿命は、侵
入量δが少ない方が長かった。
【0048】したがって、分離爪先端の曲率半径Rを変
更しても、侵入量δと曲率半径Rの比δ/Rを1.0以
上、2.0以下、つまり侵入量δを分離爪の先端の曲率
円の半径以上、直径以下にすることを確保しさえすれ
ば、先端面が鋭利な転写材に対して良好な分離性を確保
して、定着ローラの突然の寿命終了を防止し、先端面が
直角な普通紙に代表される転写材の通紙に対して定着ロ
ーラの寿命を適度に維持することが可能となる。
【0049】表2では、分離爪の当接圧Fを固定したた
め、分離爪先端の曲率半径Rは50μm程度が最適であ
ったが、当接圧Fを変更すれば、曲率半径Rを5μmか
ら100μm程度まで変化させることが可能である。現
実的な製品を考えると、曲率半径が5μm以下では分離
爪の先端は極めて鋭利となり、先端の曲率半径を議論す
ることが事実上不可能である。また曲率半径Rが100
μm以上では、その曲率半径R以上の侵入量を得るため
に、図4からわかるように、当接圧Fを著しく大きくす
る必要があり、定着ローラへの負荷が大きくなってロー
ラ寿命を延ばすことが不可能である。
【0050】したがって、本発明では、分離爪先端の曲
率半径Rは5〜100μmの範囲とし、この範囲に設定
することによりとりわけ有効な効果を発揮させることが
できる。
【0051】表3は、定着ローラ2のシリコーンゴム層
22の膜厚を変更した場合の分離性、定着ローラの傷お
よび普通紙通紙の定着ローラの寿命等の結果である。分
離爪先端の当接圧Fは40gf、曲率半径は50μmに
固定している。
【0052】
【表3】 表3に示されるように、定着ローラ2のシリコーンゴム
層22の膜厚を150μmに小さくすると、分離爪先端
の定着ローラへの侵入量δが減少し、侵入量δと先端の
曲率半径Rの比δ/Rが小さくなって、先端面の鋭利な
転写材に対して紙詰まりが発生しやすくなった。シリコ
ーンゴム層の膜厚を600μmに大きくすると、侵入量
δは多く得られるものの、普通紙の通紙による定着ロー
ラ寿命が低下してしまった。これは、弾性層であるシリ
コーンゴム層22が厚いために、図7(b)に示したよ
うに、その上のPTFE層23に多きな窪みを招いた結
果であると考えられる。
【0053】しかし、シリコーンゴム層の膜厚が150
μmの場合には、先端面の鋭利な転写材を通紙したとき
の紙詰まりによって、定着ローラに一瞬にして傷が発生
する。したがってシリコーンゴム層の膜厚の調節によっ
て侵入量δを変える場合についても、侵入量δと曲率半
径Rの比が1.0から2.0以内、好ましくは1.0以
上のごく近くとなるようにすることが、分離性と定着ロ
ーラの寿命に対し最適条件となる。
【0054】表4は、定着ローラ2のPTFE層23の
膜厚を変更して、分離性、定着ローラの傷および普通紙
通紙の定着ローラの寿命等の結果である。分離爪先端の
当接圧Fは40gf、曲率半径は50μmに固定してい
る。
【0055】
【表4】 表4に示されるように、定着ローラ2のPTFE層23
の膜厚を30μmとすると、分離爪先端の定着ローラへ
の侵入量δが減少し、侵入量δと先端の曲率半径Rの比
が小さくなって、先端面の鋭利な転写材の紙詰まりが発
生しやすくなってしまった。PTFE層の膜厚を10μ
mとすると、侵入量δは得られるものの、普通紙の通紙
によるローラ寿命が低下した。これも、図7(b)に示
したようなPTFE層の大きな窪みを招いた結果である
と考えられる。
【0056】同じ侵入量δにしても、PTFE層自身の
厚さは厚いほど、摩耗による消失に対しては当然有利で
あることから、PTFE層の厚い方が、普通紙を通紙し
た場合のローラ寿命は極端によい結果となっている。
【0057】しかし先端面の鋭利な転写材を通紙した場
合の紙詰まりにより、定着ローラには瞬時に傷が発生す
る。したがってPTFE層の膜厚の調節によって侵入量
δを変える場合についても、侵入量δと分離爪先端の曲
率半径Rの比が1.0から2.0以内、好ましくは1.
0以上のごく近傍となるようにすることが、分離性と定
着ローラの寿命に対し最適な条件となる。
【0058】表5は、定着ローラ2のシリコーンゴム層
22のゴム硬度を変更して、分離性、定着ローラの傷お
よび普通紙通紙の定着ローラの寿命等の結果である。分
離爪先端の当接圧Fは40gf、曲率半径は50μmに
固定している。ゴム硬度はJIS−Aにしたがって測定
した値である。
【0059】
【表5】 表5に示されるように、定着ローラ2のシリコーンゴム
層22のゴム硬度を80°とすると、分離爪先端の定着
ローラへの侵入量δが減少し、侵入量δと先端の曲率半
径Rの比が小さくなって、先端面の鋭利な転写材の紙詰
まりが発生しやすくなってしまった。これも、図7
(b)に示したようなPTFE層の大きな窪みを招いた
結果であると考えられる。
【0060】しかし、シリコーンゴム層のゴム硬度が8
0°の場合にも、先端面の鋭利な転写材を通紙した場合
の紙詰まりにより、定着ローラには直ちに傷が発生す
る。したがってPTFE層の膜厚の調節により侵入量δ
を変える場合についても、侵入量δと分離爪先端の曲率
半径Rの比が1.0から2.0以内、好ましくは1.0
以上のごく近傍となるようにすることが、分離性と定着
ローラの寿命に対し最適な条件となる。
【0061】実施例2 実施例1では、分離爪51の先端形状が図2に示したよ
うな2つの稜線を結ぶ単一の曲率半径Rの曲面を有して
おり、この曲面の曲率半径Rを基準として、これを侵入
量δと関係づけることにより、分離性の向上と定着ロー
ラの長寿命化の両立を図った。
【0062】これに対し、本実施例では、図8に示すよ
うに、分離爪51の先端の曲面を、分離爪の2つの稜線
51a、51bから曲率半径がR1、R5<R2、R4
<R3と徐々に増すような形状とした。このように分離
爪先端が単一の曲率半径で表せない曲面の場合、分離爪
先端の侵入量δを1つの曲率半径を用いて決定すること
は困難である。
【0063】そこで、本実施例では、侵入量δと分離性
のメカニズムを説明した図6(a)〜図7(b)から明
らかなように、分離爪51の定着ローラ2表面との交差
角θは、90°以上でかつ分離爪51の定着ローラ2に
対する配設角θ0(分離爪51の先端部の底面と定着ロ
ーラ2の表面の接線とがなす角度)未満であることが重
要だとの点に着目した。
【0064】表6は、図8に示した、曲率半径が複数に
変化する先端曲面を有する分離爪51を使用した場合
の、先端面が鋭利な転写材を通紙した際の分離性、定着
ローラの傷および普通紙通紙の定着ローラの寿命等の結
果である。分離爪の配設角θ0は実施例1と同様130
°とした。交差角θは、図3の方法により分離爪先端の
定着ローラ2への侵入量δを測定し、定着ローラ2の形
状と幾何学配置により算出した。
【0065】
【表6】 表6から明らかなように、分離爪先端の定着ローラ表面
との交差角θが90°未満では、先端面が鋭利な転写材
の通紙で紙詰まりが生じ、それ以上の範囲では紙詰まり
が生じていない。これは、図9に示すように、分離爪先
端の交差角θが90°であるか否かが、定着ローラ2と
分離爪51の先端間に転写材100が割り込むかどうか
の境目になるからである。交差角θが90°未満では、
紙詰まり時のローラ傷は100%発生し、鋭利な先端面
を持つ転写材の通紙に対しても定着ローラ寿命は短命で
ある。
【0066】普通紙の通紙に対しては定着ローラ寿命
は、分離爪先端の交差角θが大きくなると短くなり、か
つ定着ローラに対する分離爪の配設角θ0の130°以
上に交差角θがなると、特に寿命が短くなることがわか
る。
【0067】これは図7(b)の状態で、分離爪51先
端の侵入量δが十分大きい場合は、交差角θは、分離爪
先端の曲面と図に点線で示す定着ローラ2表面の元の面
とがなす角度ではなく、分離爪の底面と定着ローラ表面
の元の面とがなす配設角θ0と同一となり、これ以上の
鈍角にはならない領域である。このときは、図7(b)
からわかるように、定着ローラ2のPTFE層23は大
きく窪んで、力学的に負荷の高い形になっており、結
局、普通紙を通紙させた場合の定着ローラ寿命が短くな
る様子が理解される。
【0068】つまり、交差角θが配設角θ0と同一とな
り、これ以上鈍角にならない領域では、先端面が鋭利な
転写材に対する分離性に差がなく、分離爪先端の侵入量
δの増加に応じて定着ローラの寿命が短くなる一方であ
る。したがって、先端の曲面が曲率半径の複数に変化す
る分離爪51を用いた場合、分離爪先端の交差角θが分
離爪の定着ローラに対する配設角θ0未満であること
が、定着ローラの長寿命化を図る上で重要ある。
【0069】さらに言えば、表6に示されるように、交
差角θを増加させると普通紙を通紙した場合の定着ロー
ラ寿命が短命化する。したがって、好ましくは、分離爪
先端の定着ローラ表面との交差角θを90°以上のごく
近傍の値とすると、転写材の良好な分離性と定着ローラ
の長寿命化の両立を図ることが可能となる。
【0070】実施例3 本実施例では、図10に示すように、加圧ローラ3に本
発明を適用した。
【0071】本実施例の加圧ローラ3は、実施例1の加
圧ローラ3と基本構成は同じで、鉄を主体とする合金か
らなる芯金31上に、弾性体である硬度30°(JIS
−A)のシリコーンゴム層32を5mmの厚さで積層
し、その上に厚さ100μmのPFAチューブを被せ
て、PFA層33を厚さ100μmに被覆してなってい
る。加圧ローラ3には、定着ニップの出口側に分離爪6
1が設置されており、この分離爪61は装置本体に軸6
3により揺動可能に取り付けられるとともに、引っ張り
バネ62で引っ張って軸63の周りに回転することによ
り、加圧ローラ3の表面に所定の当接圧で当接されてい
る。図10において、図1に付した符号と同一の符号は
同一の要素を示す。
【0072】表7は、分離爪61の先端の曲率半径Rを
いくつかに変えて加圧ローラ3へ当接したときの分離爪
先端の侵入量δ、両面時の紙詰まり頻度および普通紙通
紙時の加圧ローラ寿命等の結果である。
【0073】通常、転写材の紙詰まりは、トナー像を乗
せている定着ローラ2側への巻き付いて起こりやすい。
そこで、加圧ローラ3での転写材の紙詰まりを調べるた
めに、転写材の1面目にベタ黒画像を乗せ、2面目には
画像を乗せない(ベタ白)条件で両面画像形成を行い、
2面目の定着時に、定着ローラ2側を転写材が巻き込ま
れにくいベタ白面とし、加圧ローラ3側を転写材が巻き
込まれやすいベタ黒面とした。表7の両面時の紙詰まり
頻度は、このときの紙詰まりを言う。
【0074】
【表7】 表7に示されるように、両面時の紙詰まり頻度は、分離
爪先端の加圧ローラ表面への侵入量δと先端の曲率半径
Rとの比δ/Rが1.0以上で、少ないことがわかる。
本実施例では、加圧ローラ3のPFA層33は厚さ10
0μmであり、定着ローラ2に比べて膜厚強度が十分に
ある。このため分離爪61先端の曲率半径Rを多少変更
しても、先端の侵入量δ大きく変わらなかった。
【0075】侵入量δと曲率半径Rの比が1.0未満で
は紙詰まりが発生するが、PFA層が100μmと厚い
ので、加圧ローラの表面に致命的な傷は発生せず、傷が
直ちに加圧ローラの交換を要することにはならなかっ
た。
【0076】普通紙の通紙時の加圧ローラ寿命は、普通
紙を通常の画像形成条件で通紙して調べているが、δ/
Rの相違による特別な大差はついていない。したがって
加圧ローラにあっても、紙詰まりを起こさず、加圧ロー
ラ寿命を全うする条件は、分離爪先端の加圧ローラ表面
への侵入量δと先端の曲率半径Rの比が1.0から2.
0位内、好ましくは1.0を少し上回る程度が最適とな
る。
【0077】以上の実施例では、いずれも、分離爪を定
着ローラまたは加圧ローラの一方に配設したが、定着ロ
ーラおよび加圧ローラの両方に分離爪を配設した場合に
も、本発明を等しく適用できる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
定着に使用する弾性層を有するローラに対して配設さ
れ、ローラ表面に当接して侵入した先端が微小な曲面に
形成された分離爪について、その先端のローラ表面に対
する侵入量δを先端の曲面の曲率円の半径(曲率半径)
R以上で直径以下としたので、ローラの長寿命化を図る
ことができ、侵入量δを曲率半径Rに近接した半径を上
回る量としたときには、さらに良好な効果を発揮させる
ことが可能となる。また分離爪のローラ表面に侵入した
先端の、ローラ表面の分離爪が当接する前の面と交わる
位置における接線が、ローラ表面の分離爪が当接する前
の面に対してなす交差角θが90°以上で、かつ分離爪
のローラ表面に対する配設角θ0未満としたので、好ま
しくは、交差角θが90°に近接した90°を上回る値
としたので、曲率半径が複数に変化する先端曲面を有す
る分離爪に対しても対応が可能となる。さらに、分離爪
先端の侵入量は、分離爪先端のローラ表面への当接圧を
調節し、あるいはローラの弾性層を含む被覆層の厚さま
たは硬度を調節することによって容易に実現することが
できる。
【0079】したがって、本発明によれば、熱に弱い転
写材や先端面の鋭利な転写材、厚さの極めて薄い転写材
など、ローラに巻き付きやすい転写材に対して、その良
好な分離性を維持しつつ、ローラの寿命を延ばすことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の一実施例の概略構成を示す
断面図である。
【図2】図1の定着装置の定着ローラに配設された分離
爪の先端を示す断面図である。
【図3】図2の分離爪先端の定着ローラ表面への侵入量
δを測定する方法を示す説明図である。
【図4】図3の方法で測定された分離爪先端の侵入量δ
と当接圧Fとの関係を示すグラフである。
【図5】図1の定着装置に通紙される端面が直角な一般
的な転写材および端面が鋭利な転写材とを示す断面図で
ある。
【図6】図2の分離爪先端の定着ローラ表面への侵入量
δと先端の曲率半径Rとの関係の2つの例を示す断面図
である。
【図7】さらに2つの例を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施例で使用した分離爪の曲面の
曲率半径が複数に変化する先端を示す断面図である。
【図9】図8の分離爪の定着ローラ表面に侵入した先端
の定着ローラ表面との交差角θが90°である場合の様
子を示す断面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例における分離爪を
配設した加圧ローラを示す断面図である。
【符号の説明】
2 定着ローラ 3 加圧ローラ 21、31 芯金 22、32 シリコーンゴム層 23 PTFE層 33 PFA層 51、61 分離爪 52、62 引っ張りバネ 100 転写材 F 分離爪先端の当接圧 R 分離爪先端の曲率半径 δ 分離爪先端の侵入量 θ 分離爪先端の交差角 θ0 分離爪の配設角

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像が転写された転写材をニップ部
    で挟持して搬送することにより前記トナー像を前記転写
    材に定着する、前記ニップ部を協同して形成した回転す
    る定着ローラおよび加圧ローラと、前記定着ローラおよ
    び加圧ローラの少なくとも一方のローラに配置され、該
    ローラの表面に微小な曲面に形成された先端で当接して
    侵入した転写材巻き込み防止用の分離爪とを備え、前記
    定着ローラおよび加圧ローラのうちの少なくとも前記分
    離爪が当接したローラは弾性層を有する定着装置におい
    て、 前記分離爪が当接したローラの表面における前記分離爪
    の先端の侵入量は、前記分離爪の先端の曲面上を通る曲
    率円の半径以上かつ直径以下の大きさであることを特徴
    とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記分離爪の先端の前記侵入量は、前記
    曲率円の半径に近接した半径を上回る量である請求項1
    の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記分離爪の先端の前記曲率円の半径が
    5μm以上100μm以下である請求項1または2の定
    着装置。
  4. 【請求項4】 前記分離爪の先端の前記侵入量を、前記
    分離爪が当接したローラへの前記分離爪の先端の当接圧
    を調節することによって実現する請求項1〜3のいずれ
    かの項に記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記分離爪の先端の前記侵入量を、前記
    分離爪が当接したローラの弾性層を含む被覆層の厚さま
    たは硬度を調節することによって実現する請求項1〜3
    のいずれかの項に記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記前記分離爪の前記ローラの表面に侵
    入した先端の、前記ローラの表面の前記分離爪が当接す
    る前の面と交わる位置における接線が、前記ローラの表
    面の前記分離爪が当接する前の面に対してなす交差角θ
    が90°以上である請求項1〜5のいずれかの項に記載
    の定着装置。
  7. 【請求項7】 前記分離爪の先端の前記交差角が90°
    に近接した90°を上回る値である請求項6の定着装
    置。
  8. 【請求項8】 前記定着ローラに前記分離爪が配置され
    た請求項1〜7のいずれかの項に記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 前記加圧ローラに前記分離爪が配置され
    た請求項1〜7のいずれかの項に記載の定着装置。
  10. 【請求項10】 前記定着ローラおよび加圧ローラのそ
    れぞれに前記分離爪が配置された請求項1〜7のいずれ
    かの項に記載の定着装置。
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