JP2000256759A - 焼結反応進行状況推定方法 - Google Patents

焼結反応進行状況推定方法

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JP2000256759A
JP2000256759A JP11059048A JP5904899A JP2000256759A JP 2000256759 A JP2000256759 A JP 2000256759A JP 11059048 A JP11059048 A JP 11059048A JP 5904899 A JP5904899 A JP 5904899A JP 2000256759 A JP2000256759 A JP 2000256759A
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coke
ignition
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Hideaki Yoshida
英昭 吉田
Takayuki Umezaki
孝之 梅崎
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドワイトロイド式焼結機の焼結反応進行状況
の推定を高精度に行う。 【解決手段】 ドワイトロイド式焼結機の複数のウイン
ドボックス7,7,…における排気ガスの温度、流量、
及び成分を測定し、得られた測定値から、コークス着火
ライン及び凝固完了ラインの位置及び形状を推定する。
原料層内部におけるコークスの分布に関係なくコークス
着火ラインの位置及び形状を推定できるため、原料層の
焼結反応進行状況を高精度に推定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドワイトロイド式
焼結機における焼結反応進行状況の推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ドワイトロイド式焼結機の焼結過程は、
原料層の上部の空気を下向きに吸引して原料中に混合し
てあるコークスを燃焼させ、ここで発生した熱によって
原料鉱石粒子相互の焼結反応及び溶融反応を促進し、こ
れを冷却することによって気孔率が高く、原料の鉄鉱石
とは異なった鉱物組成の焼結鉱を得る。焼結鉱の特性は
焼結反応進行過程に強い影響を受けるため、その品質の
安定化には、焼結プロセスにおける焼結反応進行状況の
管理が必須とされている。
【0003】図10はドワイトロイド式焼結機による焼
結反応進行状況を示す原料層の模式的断面図である。図
において、20は原料層であり、矢符で示す方向に搬送
されている。焼結機へ供給された原料は、点火炉4によ
って点火される。該点火炉4よりも搬送方向下流側で
は、原料層20の下側に設置されている複数のウインド
ボックス7,7…によって原料層20の上部の空気が下
向きに吸引される。このことによって、原料層20の搬
送と共に焼結は進行し、原料層20の搬送方向上流端部
は、未溶融の原料がそのまま存在している原料帯aのみ
で構成されているが、点火炉4以降の下流側では、粉コ
ークスの燃焼により原料の固体温度が上昇し、一部溶融
して固液共存状態となっている赤熱帯b、コークスの燃
焼終了後、溶融状態の原料の凝固が完了し、焼結鉱が生
成されている焼結鉱帯cが発生し、下流側ほど焼結鉱帯
cの占める割合が大きくなり、下流端部は焼結鉱帯cの
みで構成される。
【0004】このため、原料帯a及び赤熱帯bの境界線
であるコークス着火ラインdは、点火位置である原料層
20の上面の搬送方向上流端から、底面の搬送方向中途
にある焼成点fにかけて形成されており、赤熱帯b及び
焼結鉱帯cの境界線である凝固完了ラインeは、前記点
火位置から、底面の前記焼成点fより下流側にある凝固
完了点gにかけて、前記コークス着火ラインdと交又す
ることなく形成されている。
【0005】前記コークス着火ラインd及び前記凝固完
了ラインeの形状を求めることによって焼結進行状況を
把握することができる。そして特開昭55−79838
号公報には、複数のウインドボックス内の排気ガスの温
度、流量、成分、及び圧力からコークス着火ラインdを
推定し、この形状を適正化するようにコークスの燃焼速
度を変化させる方法が開示されている。
【0006】また、前記焼成点fは、特開昭55−79
838号公報開示の方法によって求める以外にも、以下
のようにして求めることができる。即ち、焼結機機長方
向の排気ガス温度分布を求め、該排気ガス温度分布を3
次式近似して3次曲線を得、求めた3次曲線の変曲点に
おける接線を昇温直線として定義する。該昇温直線と、
設備の構造及び排気ガス温度測定位置によって決定され
る基準温度Aとの交点として前記焼成点fを推定するこ
とができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来の焼結
反応進行状況推定方法では、コークス着火ラインdを推
定するために、排気ガスの温度、流量、成分、及び圧力
を測定する必要があり、多くの手間を要するという問題
があった。また、コークス燃焼速度からコークス着火ラ
インdを算出する際に、原料層内部におけるコークスの
分布を一様と仮定しているため、通気対策として積極的
に粒度偏析を発生させる実際のプロセスに一致せず、推
定の精度が低いという問題があった。
【0008】そこで、本願の発明者らは、原料層表面か
ら燃焼位置までの距離と排気ガス流量の累積値との間に
比例関係があり、点火位置から焼成点fまでの焼結機機
長方向の複数の位置における燃焼位置を結ぶことで、原
料層内部のコークスの分布に関係なくコークス着火ライ
ンdが求められることを知見した。また、凝固完了ライ
ンeを推定することができず、焼結進行状況の把握が不
完全であるという問題があった。
【0009】そこで、本願の発明者らは、前記昇温直線
と、設備の構造、排気ガス温度測定位置、及びストラン
ド下流端付近の漏風特性によって決定される基準温度B
との交点として前記凝固完了点gを推定できることを知
見し、また、原料の赤熱時間と燃焼発熱量の累積値との
間に比例関係があり、赤熱時間から求められる赤熱帯の
機長方向の長さをコークス着火ラインdに加え、これに
よって得られたものと前記凝固完了点gとから凝固完了
ラインeが求められることを知見した。
【0010】本発明は斯かる知見に基づいてなされたも
のであり、高精度に、凝固完了ラインeを含めた焼結反
応の進行状況を推定する焼結反応進行状況推定方法を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る焼結反応
進行状況推定方法は、原料層を搬送しながら、原料層の
表面の原料点火位置で粉コークスを含む原料に点火し、
前記原料点火位置より搬送下流側の原料層下側から原料
層内の気体を吸引することによって、焼結反応を進行さ
せるドワイトロイド式焼結機における焼結反応進行状況
推定方法において、原料層から吸引した気体の焼結機外
部への排気が行われる複数箇所で排気ガス温度及び排気
ガス流量を測定し、これらの測定値からコークス着火ラ
インの原料層内部での位置及び形状を推定することを特
徴とする。
【0012】第2発明に係る焼結反応進行状況推定方法
は、前記排気が行われる複数箇所で排気ガス成分を測定
し、この測定値と、推定したコークス着火ラインの原料
層内部での位置及び形状とから凝固完了ラインの原料層
内部での位置及び形状を推定することを特徴とする。
【0013】本発明に係る焼結反応進行状況推定方法に
よれば、複数のウインドボックスにおける排気ガス温
度、排気ガス流量、及び排気ガス成分を測定し、焼結機
機長方向の排気ガス温度分布を求め、これと設備固有の
前記基準温度A,Bより焼成点及び凝固完了点を得る。
【0014】得られた焼成点及び排気ガス流量の測定値
より排気ガス流量の累積値を求め、原料層表面から燃焼
位置までの距離と排気ガス流量の累積値との間の比例関
係から各ウインドボックスにおける燃焼位置を求め、求
めた燃焼位置を繋ぐことによって、原料層内部でのコー
クスの分布に関係なく、常に高精度に、コークス着火ラ
インを得る。
【0015】従って、コークス着火ラインの位置及び形
状を推定するために、排気ガスの温度及び流量の測定値
を必要とするだけであり、従来と比して測定対象が少な
く、推定に複雑な処理を必要としない。また、前記焼成
点及び排気ガス成分の測定値より、原料の燃焼発熱量の
累積値を求め、原料の赤熱時間と燃焼発熱量の累積値と
の間の比例関係から各ウインドボックスにおける機長方
向の赤熱帯の長さを求め、求めた赤熱帯の長さをコーク
ス着火ラインに加えることによって凝固完了ラインを得
る。これに前記凝固完了点を補足的に考慮することによ
り、より正確な凝固完了ラインの推定が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る焼結反
応進行状況推定方法が実施される焼結プロセスの構成を
示す模式図である。
【0017】図において2は所定の経路に沿って周回駆
動されるストランド上に備えられ、エンドレスに連結さ
れている複数のパレット台車である。搬送方向上流端部
のパレット台車2に原料が供給され、ストランドの周回
に伴う移動により前記原料を一方向に搬送する構成とな
っている。これと共に、前記パレット台車2の上側に、
搬送方向上流側の位置に原料供給用の給鉱ホッパ3を、
さらに該給鉱ホッパ3のやや下流側に点火炉4を夫々配
してある。
【0018】また、各種の原料槽5a,5b,…,5n
からの原料鉱石及び燃料となる粉コークスがミキサ6に
て混合された後、前記給鉱ホッパ3に供給されるように
構成されている。
【0019】一方、前記点火炉4の付近から搬送方向下
流端に至るまでの間のパレット台車2の下側に、ガス吸
引用のウインドボックス7,7,…を多数併設し、これ
らを主吸気管8、排熱回収設備9、集塵機10、及び吸
気ファン11を介して排突12に接続してある。複数の
ウインドボックス7,7,…には、排気ガス分析プロー
ブ13、排気ガス流量計14、及び排気ガス温度計15
が夫々取り付けられており、前記排気ガス分析プローブ
13は排気ガス成分記録装置16に、前記排気ガス流量
計14は排気ガス流量記録装置17に、前記排気ガス温
度計15は排気ガス温度記録装置18に夫々接続されて
おり、各ウインドボックス7毎の排気ガス成分、流量、
及び温度が連続的に記録保持されるように構成されてい
る。なお、前記排気ガス分析プローブ13は、排気ガス
中に含まれるCO,CO2 の各濃度を検出できるように
なっている。更に前記排気ガス成分記録装置16、前記
排気ガス流量記録装置17、及び前記排気ガス温度記録
装置18は、焼結反応進行状況の推定処理を行うための
計算機19に接続されており、排気ガス中に含まれるC
O,CO2 の各濃度、排気ガス流量及び排気ガス温度が
入力されるようになっている。
【0020】以上の如き構成により、各原料槽5a,5
b,…,5nより所定の比率で原料鉱石及び粉コークス
が切出され、ミキサ6にて混合され、原料として給鉱ホ
ッパ3にストックされる。次いで原料は、給鉱ホッパ3
より、図において矢符に示される方向に進行しているパ
レット台車2上に供給され、所定厚さの原料層が形成さ
れる。パレット台車2上に形成された原料層は、パレッ
ト台車2の移動に伴って搬送され、点火炉4の直下に到
達したとき、原料層表面に分布する粉コークスに点火さ
れる。
【0021】吸気ファン11により、集塵機10、排熱
回収設備9、主吸気管8、及び各ウインドボックス7を
通じて空気が吸引され、原料層の上側から下側へと空気
が通流する。このことによって、点火位置からストラン
ドの進行方向下流端に至るまでの間、原料層中の粉コー
クスが上部から下部へ順次燃焼せしめられ、この燃焼熱
によって原料鉱石の一部が溶融し、焼結反応が促進され
て原料層全体が気孔率が高い塊状の焼結鉱となる。焼成
された焼結鉱はストランド下流端から取り出される。
【0022】各ウインドボックス7に設置された、排気
ガス分析プローブ13、排気ガス流量計14、及び排気
ガス温度計15は、夫々ウインドボックス7内の排気ガ
ス中のCO,CO2 の各濃度、排気ガス流量、及び排気
ガス温度を検出し、排気ガス成分記録装置16、排気ガ
ス流量記録装置17、及び排気ガス温度記録装置18の
夫々対応する装置へ検出結果を出力する。排気ガス成分
記録装置16、排気ガス流量記録装置17、及び排気ガ
ス温度記録装置18は、入力された夫々の結果の記録を
行う。
【0023】図2は原料層を貫通した排気ガスの焼結機
機長方向についての温度分布を示したグラフであり、同
じく図3は前記排気ガスの焼結機機長方向についての流
量分布を示したグラフであり、更に図4は前記排気ガス
の焼結機機長方向についての成分を示したグラフであ
る。図2,3,4において、各縦軸は夫々、温度、流
量、成分を示しており、各横軸は機長方向の位置を示し
ている。排気ガス温度は、点火位置から焼成点にかけて
ほぼ一定の値となっており、焼成点を越えた辺りから急
激に上昇し、凝固完了点を越えてからなだらかに下降し
ている。排気ガス流量は、点火位置から焼成点にかけて
漸減し、焼成点以後は急激に増加している。また、排気
ガス内のCO,CO2 の各濃度は、点火位置から焼成点
までほぼ一定であり、焼成点以降、各濃度は急激に減少
している。
【0024】前記排気ガス成分記録装置16、前記排気
ガス流量記録装置17、及び前記排気ガス温度記録装置
18に入力された夫々のデータは、計算機19へ出力さ
れ、該計算機19は入力されたデータに基づき、以下の
ような手順に従って焼結反応の進行状況を推定する。
【0025】図5、図6、図7は本発明の焼結反応進行
状況の推定処理を示すフローチャートである。点火位置
の排気ガス温度よりも適宜大きい値αを定め(ステップ
S1)、x=0とする(ステップS2)。点火後x番目
のウインドボックス7の位置における排気ガス温度GT
(x)がαより大きいか否かを判別し(ステップS
3)、α以下であった場合はxをインクリメントし(ス
テップS4)、ステップS3以下の処理を繰り返す。
【0026】一方、ステップS3でx=x1のときのG
T(x)がαよりも大きいと判別された場合、x1以降
のxについてのGT(x)の分布を3次元近似し、3次
曲線y=Gt(x)を求める(ステップS5)。3次曲
線y=Gt(x)の変曲点のx座標x2を求め(ステッ
プS6)、x2におけるy=Gt(x)の接線を求め、
これを昇温直線y=Ut(x)として定義する(ステッ
プS7)。
【0027】設備の構造及び排気ガス温度測定位置に基
づき予め定めてある基準温度Aと、前記昇温直線y=U
t(x)との交点を求め、これを焼成点fとする(ステ
ップS8)。また、設備の構造、排気ガス温度測定位
置、及びストランド下流端付近の漏風特性に基づき予め
定めてある基準温度Bと、前記昇温直線y=Ut(x)
との交点を求め、これを凝固完了点gとする(ステップ
S9)。
【0028】次に、i=0とし(ステップS10)、点
火位置における原料層表面から燃焼位置までの距離FF
D(0)〔mm〕を0とする(ステップS11)。iを
インクリメントし(ステップS12)、点火後i番目の
ウインドボックス7の位置における原料層表面から燃焼
位置までの距離FFD(i)〔mm〕を、(1)式によ
って算出する(ステップS13)。 FFD(i)=FFD(i−1)+HT×Q(i)/QT …(1)
【0029】原料層表面から燃焼位置までの距離と排気
ガス流量の累積値との間には比例関係があることから
(2)式が得られ、これによって(1)式が導出でき
る。 FFD(i)=HT×{ΣQ(i)/QT} …(2) 但し、HT〔mm〕を原料層厚、Q(i)〔Nm3
分〕を点火後i番目のウインドボックス7の位置におけ
る排気ガス流量検出値、及びQT〔Nm3 /分〕を点火
から焼成点fまでの排気ガス流量累積値としている。
【0030】点火からp番目のウインドボックス7が焼
成点fの位置にあるとき、iがp以下であるか否かを判
定し(ステップS14)、iがp以下であると判定され
た場合は、ステップS12以下の処理を繰り返す。iが
pよりも大きいと判定された場合は、j=0とし(ステ
ップS15)、点火位置における赤熱時間dt(0)
〔分〕を0とする(ステップS16)。jをインクリメ
ントし(ステップS17)、(3)式より点火後j番目
のウインドボックス7の位置における原料中のコークス
に含まれるカーボンの単位時間当りの完全燃焼量Bp
(j)〔mol/分〕を算出する(ステップS18)。 Bp(j)=Q(j)×([CO2 ]/100)×γ×1000/22.4 …(3) 但し、[CO2 ]〔%〕を排気ガス中のCO2 濃度と
し、原料中のコークス重量をRCKR〔T/H〕、コー
クスのカーボン含有率をηc〔%〕、石灰石重量をRL
MR〔T/H〕としてγは(4)式で求められる定数で
あるとしている。 γ=(RCKR×ηc)/{RCKR×ηc+RLMR×(12/100)} …(4)
【0031】次に、(5)式より点火後j番目のウイン
ドボックス7の位置における原料中のコークスに含まれ
るカーボンの単位時間当りの不完全燃焼量Bi(j)
〔mol/分〕を算出する(ステップS19)。 Bi(j)=Q(j)×([CO]/100)×1000/22.4 …(5) 但し、[CO]〔%〕を排気ガス中のCO濃度としてい
る。
【0032】更に、(6)式より点火後j番目のウイン
ドボックス7の位置における原料中の石灰の単位時間当
りの熱分解量Ml(j)〔mol/分〕を算出する(ス
テップS20)。 Ml(j)=Q(j)×([CO2 ]/100)×(1−γ) ×1000/22.4 …(6)
【0033】(7)式より、点火後j番目のウインドボ
ックス7の位置における単位時間当たりの燃焼発熱量E
(j)〔kcal/分〕を算出する(ステップS2
1)。 E(j)=Bp(j)×97.6+Bi(j)×29.2 −Ml(j)×43.0 …(7)
【0034】そして、点火後j番目のウインドボックス
7の位置における赤熱時間dt(j)〔分〕を(8)式
によって算出する(ステップS22)。 dt(j)=dt(j−1)+DT×E(j)/ET …(8)
【0035】赤熱時間と燃焼発熱量の累積値との間には
比例関係があることから(9)式が得られ、これによっ
て(8)式が導出できる。 dt(j)=DT×{ΣE(j)/ET} …(9) 但し、DT〔分〕を原料層底面における赤熱時間、ET
〔kcal/分〕を点火から焼成点fまでの単位時間当
たりの燃焼発熱量累積値としている。
【0036】次に点火後j番目のウインドボックス7の
位置における機長方向の赤熱帯の長さDx(j)〔m
m〕をdt(j)及びストランド進行速度v〔mm/
分〕から(10)式によって算出する。 Dx(j)=dt(j)×v …(10) jがp以下であるか否かを判定し(ステップS23)、
jがp以下であると判定された場合は、ステップS17
以下の処理を繰り返す。一方、jがpよりも大きいとき
は、処理を終了する。
【0037】以上の如き処理によって得られたFFD
(i)を、縦軸を原料層深さ方向の距離、横軸を原料層
機長方向の距離とした座標系に、i及びjを変化させて
順次プロットすることによって、コークス着火ラインの
推定結果が得られ、Dx(j)を前記コークス着火ライ
ンの推定結果から順次横軸方向に加えることによって、
凝固完了ラインの推定結果が得られる。
【0038】原料鉱石配合条件を一定とした2種類の操
業条件について、本発明の焼結反応進行状況推定方法の
実施と、熱電対による焼結反応進行状況の直接測定との
比較実験を行った。操業条件は次表に示す条件1及び条
件2である。
【0039】
【表1】
【0040】図8は条件1での実験結果を示すグラフで
あり、図9は条件2での実験結果を示すグラフである。
図8,9において横軸は機長方向の距離を示し、縦軸は
原料層の深さを示している。実線で表されているのは本
発明によるコークス着火ラインの推定結果であり、波線
で表されているのは本発明による凝固完了ラインの推定
結果である。また、丸印は実測したコークス着火ライン
の位置であり、×印は実測した凝固完了ラインの位置で
ある。実験の結果、本発明による焼結反応進行状況の推
定は実測した結果と略同様の結果を示しており、本発明
が焼結反応進行状況の推定に極めて有効であることがわ
かる。
【0041】以上のように、原料層表面から燃焼位置ま
での距離と排気ガス流量の累積値との間に比例関係があ
ることに基づいてコークス着火ラインの位置及び形状を
推定するため、原料層内部におけるコークスの分布に関
係なく、常に高精度にコークス着火ラインの位置及び形
状を推定できる。また、赤熱時間と燃焼発熱量の累積値
との間に比例関係があることに着目し、これによって凝
固完了ラインを推定することを可能とした。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る焼結反応
進行状況の推定方法によれば、コークス着火ラインを推
定するために、排気ガスの温度及び流量を必要とするだ
けであるから、簡単な処理でコークス着火ラインの推定
を行うことが可能となる。
【0043】搬送方向の排気ガスの温度、排気ガスの流
量、及び排気ガスの成分に基づいて焼結反応進行状況を
推定するから、推定結果が原料の粒度偏析に影響を受け
ず、常に高精度な推定結果を得ることが可能となる。ま
た、凝固完了ラインを含めた焼結反応進行状況を推定す
るから、従来に比べ詳細な推定が可能となる等、本発明
は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る焼結反応進行状況推定方法が実施
される焼結プロセスの構成を示す模式図である。
【図2】排気ガスの焼結機機長方向についての温度分布
を示したグラフである。
【図3】排気ガスの焼結機機長方向についての流量分布
を示したグラフである。
【図4】排気ガスの焼結機機長方向についての成分の推
移を示したグラフである。
【図5】本発明の焼結反応進行状況の推定処理を示すフ
ローチャートである。
【図6】本発明の焼結反応進行状況の推定処理を示すフ
ローチャートである。
【図7】本発明の焼結反応進行状況の推定処理を示すフ
ローチャートである。
【図8】条件1での実験結果を示すグラフである。
【図9】条件2での実験結果を示すグラフである。
【図10】ドワイトロイド式焼結機による焼結反応進行
状況を示す原料層の模式的断面図である。
【符号の説明】
1 焼結機 2 パレット台車 3 給鉱ホッパ 4 点火炉 5a〜5n 原料槽 6 ミキサ 7 ウインドボックス 8 主吸気管 9 排熱回収設備 10 集塵機 11 吸気ファン 12 排突 13 排気ガス分析プローブ 14 排気ガス流量計 15 排気ガス温度計 16 排気ガス成分記録装置 17 排気ガス流量記録装置 18 排気ガス温度記録装置 19 計算機 20 原料層 a 原料帯 b 赤熱帯 c 焼結鉱帯 d コークス着火ライン e 凝固完了ライン f 焼成点 g 凝固完了点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料層を搬送しながら、原料層の表面の
    原料点火位置で粉コークスを含む原料に点火し、前記原
    料点火位置より搬送下流側の原料層下側から原料層内の
    気体を吸引することによって、焼結反応を進行させるド
    ワイトロイド式焼結機における焼結反応進行状況推定方
    法において、原料層から吸引した気体の焼結機外部への
    排気が行われる複数箇所で排気ガス温度及び排気ガス流
    量を測定し、これらの測定値からコークス着火ラインの
    原料層内部での位置及び形状を推定することを特徴とす
    る焼結反応進行状況推定方法。
  2. 【請求項2】 前記排気が行われる複数箇所で排気ガス
    成分を測定し、この測定値と、推定したコークス着火ラ
    インの原料層内部での位置及び形状とから凝固完了ライ
    ンの原料層内部での位置及び形状を推定する請求項1記
    載の焼結反応進行状況推定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008292154A (ja) * 2007-04-27 2008-12-04 Jfe Steel Kk 焼結機およびその運転方法
WO2014101784A1 (zh) * 2012-12-27 2014-07-03 中冶长天国际工程有限责任公司 烧结终点预测方法及***

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