JP2000251277A - 光ピックアップの焦点誤差検出装置、及び光ピックアップの焦点誤差検出方法 - Google Patents

光ピックアップの焦点誤差検出装置、及び光ピックアップの焦点誤差検出方法

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JP2000251277A
JP2000251277A JP11045784A JP4578499A JP2000251277A JP 2000251277 A JP2000251277 A JP 2000251277A JP 11045784 A JP11045784 A JP 11045784A JP 4578499 A JP4578499 A JP 4578499A JP 2000251277 A JP2000251277 A JP 2000251277A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラック横切りノイズや光ディスク厚み誤差
の影響を受けにくく3ビーム方式やDPD方式との併用
が可能な光ピックアップの焦点誤差検出装置、及び光ピ
ックアップの焦点誤差検出方法を提供する。 【解決手段】 ホログラム素子8により、光ディスクか
らの戻り光を第1光路P1と第2光路P2に分割すると
ともに、各分割光路の光に所定の非点収差を付与し、第
1ディテクタ11と第2ディテクタ12で受光検出し、
所定の演算によりフォーカスエラー信号を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの出射光
により光ディスクに情報を書き込み又は光ディスクから
の戻り光により光ディスクから情報を読み取る光ピック
アップにおいて光の焦点誤差を検出する光ピックアップ
の焦点誤差検出装置、及び光ピックアップの焦点誤差検
出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CD(Compact Disk)、CD−ROM、
DVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスクの表
面の情報記録面に、光源から出射された出射光を照射し
て音楽やデータ等の光ディスク記録情報を書き込み、又
は光ディスクの情報記録面で反射されて戻ってきた戻り
光から光ディスク記録情報を読み取るために、光源と光
学系と光検出系を備えた光ピックアップが用いられてい
る。
【0003】この光ピックアップにおいては、情報を光
ディスクに確実に書き込み又は光ディスクから情報を確
実に読み取るため、出射光をつねに光ディスクの情報記
録面の記録箇所(例えばトラック)上に照射するように
制御(以下、「トラッキングサーボ制御」という。)
し、かつ出射光がスポット状の点となって記録箇所に収
束するように制御(以下、「フォーカシングサーボ制
御」という。)する必要がある。
【0004】フォーカシングサーボ制御の方式として
は、例えば「非点収差法」と「スポットサイズ法」が知
られている。
【0005】非点収差法は、光学系の中にシリンドリカ
ルレンズや平行平板等を配置し、戻り光を4分割ディテ
クタで受光し検出する方式である。
【0006】この構成により、出射光が光ディスクの情
報記録面上に焦点を結んでいる(以下、「合焦してい
る」という。)場合には、戻り光は4分割ディテクタの
中央に円状に受光され、4分割ディテクタの各受光面の
受光強度が均衡する。しかし、出射光が光ディスク上で
合焦状態ではない場合には、戻り光が4分割ディテクタ
上で傾斜した長円状となり、ディテクタの各受光面の受
光強度が不均衡となる。このことから、各受光面で光電
変換された光検出電気信号に所定の演算を施して得られ
た信号(以下、「フォーカスエラー信号」という。)に
より、出射光の光ディスク上での合焦又は非合焦を検出
することができ、フォーカスエラー信号をフィードバッ
クするように光授受光学系の対物レンズ等を制御するこ
とにより、フォーカシングサーボ制御を行うことができ
る。
【0007】非点収差法は、非合焦の検出感度が高い。
また、光検出に4分割ディテクタを用いるため、DPD
(Differential Phase Detection)方式でのトラッキン
グサーボ制御のためのトラッキングエラー信号を演算し
やすい。また、光ピックアップ全体を小型化できるた
め、3つの光スポットを用いる3ビーム方式の光ピック
アップにも適用しやすい、という利点がある。
【0008】スポットサイズ法は、光検出系で戻り光を
2つの光路に分割し、前方のディテクタに結ぶ焦点(以
下、「前焦点」という。)と、後方のディテクタに結ぶ
焦点(以下、「後焦点」という。)を生じるように構成
する方式である。
【0009】この構成により、出射光が光ディスク上で
合焦状態の場合には、前方ディテクタと後方ディテクタ
の戻り光スポットの大きさが等しくなる。しかし、出射
光が光ディスク上で合焦状態ではない場合には、前方デ
ィテクタと後方ディテクタの戻り光スポットの大きさが
異なり、各ディテクタの受光強度が不均衡となる。この
ことから、各ディテクタで光電変換された光検出電気信
号に所定の演算を施して得られたフォーカスエラー信号
により、出射光の光ディスク上での合焦又は非合焦を検
出することができ、フォーカスエラー信号をフィードバ
ックするように光授受光学系の対物レンズ等を制御する
ことにより、フォーカシングサーボ制御を行うことがで
きる。
【0010】スポットサイズ法では、フォーカスエラー
信号は、前方ディテクタからの光検出電気信号と後方デ
ィテクタからの光検出電気信号との差分により演算され
る。したがって、出射光スポットが光ディスクのトラッ
クを横切る際にフォーカスエラー信号に与えるノイズ
(以下、「トラック横切りノイズ」という。)は2つの
ディテクタの差をとることにより相殺されるため、トラ
ック横切りノイズの影響は受けない、という利点があ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の光ピックアップの焦点誤差検出方法において
は、以下のような問題があった。
【0012】1)非点収差法では、光ピックアップに収
差(例えば非点収差など)がある場合には、トラック横
切りノイズの影響を受ける。また、非点収差法では、光
ディスクの厚みが一定でなく箇所によって厚み誤差があ
る場合には、ディテクタ上の戻り光スポットの形状がゆ
がみ、本来受光されるはずのない光が他の受光面に漏れ
出し又は回り込むことがあり、DPDトラッキングエラ
ー信号に誤差が生じる。
【0013】2)スポットサイズ法では、戻り光を複数
の光路に分離するため、光ピックアップが大型化する。
また、3ビーム方式との併用は構造が複雑となり困難で
ある。
【0014】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたものであり、本発明の解決しようとする課題は、ト
ラック横切りノイズや光ディスク厚み誤差の影響を受け
にくく3ビーム方式やDPD方式との併用が可能な光ピ
ックアップの焦点誤差検出装置、及び光ピックアップの
焦点誤差検出方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の光ピックアップの焦点誤差検出装置
は、光源から出射された出射光により光ディスクの情報
記録面に光ディスク記録情報を書き込み、又は前記光源
から出射され前記光ディスクの情報記録面で反射されて
戻った戻り光から前記光ディスク記録情報を読み取る光
ピックアップにおいて前記出射光の焦点誤差を検出する
光ピックアップの焦点誤差検出装置であって、前記戻り
光の光軸に垂直な平面上の第1象限領域及び第3象限領
域に存在する光を第1光路に分離するとともに前記光軸
垂直面上の第2象限領域及び第4象限領域に存在する光
を第2光路に分離する光路分離手段と、前記第1光路の
光に第1の非点収差を付与して第1処理光とする第1光
学処理手段と、前記第2光路の光に前記第1の非点収差
に対し90度の方向となる第2の非点収差を付与して第
2処理光とする第2光学処理手段を有する焦点誤差検出
用光学素子と、4分割された第1受光部を有するととも
に前記第1処理光を受光して検出する第1光検出器と、
4分割された第2受光部を有するとともに前記第2処理
光を受光して検出する第2光検出器と、前記第1受光部
の4つの部分が受光した各光の強度と前記第2受光部の
4つの部分が受光した各光の強度に所定の演算を行い焦
点誤差判別値を出力する焦点誤差判別値演算手段を備え
ることを特徴とする。
【0016】また、請求項2記載の光ピックアップの焦
点誤差検出装置は、請求項1記載の光ピックアップの焦
点誤差検出装置において、前記光路分離手段はプリズム
機能を有する第1ホログラム部であり、前記第1光学処
理手段は第1の方向を長軸とするシリンドリカルレンズ
機能を有する第2ホログラム部であり、前記第2光学処
理手段は前記第1の方向に対し90度の方向を長軸とす
るシリンドリカルレンズ機能を有する第2ホログラム部
であることを特徴とする。
【0017】また、請求項3記載の光ピックアップの焦
点誤差検出装置は、請求項1記載の光ピックアップの焦
点誤差検出装置において、前記焦点誤差検出用光学素子
は、前記光軸垂直面上の第1象限領域及び第3象限領域
にそれぞれ配置されるとともに第1の方向を長軸とする
偏心シリンドリカルレンズと、前記光軸垂直面上の第2
象限領域及び第4象限領域にそれぞれ配置されるととも
に前記第1の方向に対し90度の方向を長軸とする偏心
シリンドリカルレンズを有して構成されることを特徴と
する。
【0018】また、請求項4記載の光ピックアップの焦
点誤差検出装置は、請求項1記載の光ピックアップの焦
点誤差検出装置において、前記第1光検出器及び第2光
検出器の側方に、+1次サブビーム用の第3光検出器
と、−1次サブビーム用の第4光検出器を備え、3ビー
ム方式による制御を行うことを特徴とする。
【0019】また、請求項5記載の光ピックアップの焦
点誤差検出装置は、請求項1記載の光ピックアップの焦
点誤差検出装置において、DPD方式による制御を行う
ことを特徴とする。
【0020】また、請求項6記載の光ピックアップの焦
点誤差検出方法は、光源から出射された出射光により光
ディスクの情報記録面に光ディスク記録情報を書き込
み、又は前記光源から出射され前記光ディスクの情報記
録面で反射されて戻った戻り光から前記光ディスク記録
情報を読み取る光ピックアップにおいて前記出射光の焦
点誤差を検出する光ピックアップの焦点誤差検出方法で
あって、前記戻り光の光軸に垂直な平面上の第1象限領
域及び第3象限領域に存在する光を第1光路に分離する
とともに前記光軸垂直面上の第2象限領域及び第4象限
領域に存在する光を第2光路に分離する光路分離手段
と、前記第1光路の光に第1の非点収差を付与して第1
処理光とする第1光学処理手段と、前記第2光路の光に
前記第1の非点収差に対し90度の方向となる第2の非
点収差を付与して第2処理光とする第2光学処理手段を
有する焦点誤差検出用光学素子と、4分割された第1受
光部を有するとともに前記第1処理光を受光して検出す
る第1光検出器と、4分割された第2受光部を有すると
ともに前記第2処理光を受光して検出する第2光検出器
を設け、前記第1受光部の4つの部分が受光した各光の
強度と前記第2受光部の4つの部分が受光した各光の強
度に所定の演算を行い焦点誤差判別値を出力することを
特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光ピックアッ
プの焦点誤差検出装置の実施形態について、図面を参照
しながら説明を行う。
【0022】(1)第1実施形態 図1は、本発明の第1実施形態である光ピックアップの
構成を示す図である。図1(A)に示すように、この光
ピックアップ100は、光源である半導体レーザ1と、
グレーティング2と、ビームスプリッタ3と、コリメー
タレンズ4と、ミラー5と、1/4波長板6と、対物レ
ンズ7と、ホログラム素子8と、光検出部9を備えて構
成されている。また、対物レンズ7には、対物レンズ7
を光軸方向の前後に移動可能な対物レンズ駆動機構(図
示せず)が設けられている。
【0023】また、図1(B)に示すように、光検出部
9は、第1ディテクタ11と、第2ディテクタ12と、
第3ディテクタ13と、第4ディテクタ14を有してい
る。第1ディテクタ11と第2ディテクタ12には、そ
れぞれ出力された光検出電気信号に基づき所定の演算を
行う加算器や減算器からなる演算回路(図示せず)が接
続されている。
【0024】半導体レーザ1から出射されたレーザ光L
は、グレーティング2を経てビームスプリッタ3に入射
する。ビームスプリッタ3は、ハーフミラー(半透鏡)
を有しており、入射したレーザ光Lはビームスプリッタ
3を通過し、コリメータレンズ4を経て、ミラー5によ
り光路を直角に変えられ、1/4波長板6を通過し、対
物レンズ7から図の上方に位置する光ディスク(図示せ
ず)の情報記録面に照射される。この照射光により、光
ディスクの情報記録面に光ディスク記録情報を書き込む
ことができる。
【0025】レーザ光Lは、光ディスクの情報記録面で
反射されて同じ光路を戻り、対物レンズ7と1/4波長
板6とミラー5とコリメータレンズ4を経て再びビーム
スプリッタ3に入射する。この場合には、戻り光はビー
ムスプリッタ3により半導体レーザ1への方向とは異な
る方向へ光路を変えられ、ホログラム素子8を通過して
光検出部9に入射する。光検出部9は、受光した光を光
電変換して光検出電気信号を出力する。光検出電気信号
から光ディスク記録情報を読み取ることができる。
【0026】次に、この光ピックアップ100における
焦点誤差検出方法について説明する。この光ピックアッ
プ100は、図1(B)に示すように、ビームスプリッ
タ7で分離された戻り光を、ホログラム素子8によって
第1光路P1と第2光路P2に分割し、第1光路P1の
戻り光を第1ディテクタ11で受光し、第2光路P2の
戻り光を第2ディテクタ12で受光し、光電変換により
出力された光検出電気信号に所定の演算を行ってフォー
カスエラー信号を生成する。
【0027】図2は、上記の光ピックアップ100にお
けるホログラム素子8の構成を説明する図である。ホロ
グラム素子8は、第1ホログラム部15と、第2ホログ
ラム部16を有している。
【0028】第1ホログラム部15は、図2(A)に示
すように、戻り光の光軸に垂直な平面上の第1象限領域
15Q1と第3象限領域15Q3に存在する光を第1光
路(図2(A)において上向き方向に図示)に分離する
プリズムと等価な機能を有している。また、同時に、第
1ホログラム部15は、戻り光の光軸に垂直な平面上の
第2象限領域15Q2と第4象限領域15Q4に存在す
る光を第2光路(図2(A)において下向き方向に図
示)に分離するプリズムと等価な機能を有している。こ
の場合、第1ホログラム部15は、光路分離手段に相当
している。
【0029】第2ホログラム部16のうち、第1象限領
域16Q1と第3象限領域16Q3は、上記した第1光
路の光に第1の非点収差を付与して第1処理光とする。
この機能は、例えば、図2(C)に示すシリンドリカル
レンズ17を第1象限領域16Q1と第3象限領域16
Q3に配置した光学素子と等価である。この第2ホログ
ラム部16の第1象限領域16Q1と第3象限領域16
Q3は、第1光学処理手段に相当している。
【0030】また、第2ホログラム部16のうち、第2
象限領域16Q2と第4象限領域16Q4は、上記した
第2光路の光に第2の非点収差を付与して第2処理光と
する。第2の非点収差は、第1の非点収差に対し90度
の方向となっている。この機能は、例えば、図2(D)
に示すシリンドリカルレンズ18を第2象限領域16Q
2と第4象限領域16Q4に配置した光学素子と等価で
ある。すなわち、シリンドリカルレンズ18の長軸(図
2(D)における水平方向の軸)は、シリンドリカルレ
ンズ17の長軸(図2(C)における上下方向の軸)に
対して角度90度だけ傾斜している。この第2ホログラ
ム部16の第2象限領域16Q2と第4象限領域16Q
4は、第2光学処理手段に相当している。また、ホログ
ラム素子8は、焦点誤差検出用光学素子に相当してい
る。
【0031】次に、図3に基づき、光ピックアップ10
0における第1ディテクタ11及び第2ディテクタ12
の構成と作用を説明する。
【0032】図3(A)に示すように、第1ディテクタ
11は、4つの第1受光部11A、11B、11C、1
1Dを有している。これらの4つの第1受光部11A〜
11Dを区画する受光部境界線は、上記した第1象限領
域〜第4象限領域15Q1〜15Q4又は16Q1〜1
6Q4の象限区画線に対し角度45度だけ傾斜してお
り、X字状に4分割されたディテクタとなっている。
【0033】また、第1ディテクタ11には、図2
(B)に示すように、ホログラム素子8から出射した第
1光路P1の光(第2ホログラム部16の第1象限領域
16Q1と第3象限領域16Q3で第1の非点収差を付
与された第1処理光)が入射する。この第1処理光のう
ち、第2ホログラム部16の第1象限領域16Q1で第
1の非点収差を付与された光は、第1受光部11Aと1
1Cにまたがるように入射する。また、第1処理光のう
ち、第2ホログラム部16の第3象限領域16Q3で第
1の非点収差を付与された光は、第1受光部11Bと1
1Dにまたがるように入射する。
【0034】図3(A)において、A1は第1受光部1
1Aが受光した光が光電変換されて出力された光検出電
気信号の値を、B1は第1受光部11Bが受光した光が
光電変換されて出力された光検出電気信号の値を、C1
は第1受光部11Cが受光した光が光電変換されて出力
された光検出電気信号の値を、D1は第1受光部11D
が受光した光が光電変換されて出力された光検出電気信
号の値を、それぞれ示している。ここに、第1ディテク
タ11は、第1光検出器に相当している。
【0035】また、図3(B)に示すように、第2ディ
テクタ12は、4つの第2受光部12A、12B、12
C、12Dを有している。これらの4つの第2受光部1
2A〜12Dを区画する受光部境界線は、上記した第1
象限領域〜第4象限領域15Q1〜15Q4又は16Q
1〜16Q4の象限区画線に対し角度45度だけ傾斜し
ており、X字状に4分割されたディテクタとなってい
る。
【0036】また、第2ディテクタ12には、図2
(B)に示すように、ホログラム素子8から出射した第
2光路P2の光(第2ホログラム部16の第2象限領域
16Q2と第4象限領域16Q4で第2の非点収差を付
与された第2処理光)が入射する。この第2処理光のう
ち、第2ホログラム部16の第2象限領域16Q2で第
2の非点収差を付与された光は、第2受光部12Bと1
2Cにまたがるように入射する。また、第2処理光のう
ち、第2ホログラム部16の第4象限領域16Q4で第
2の非点収差を付与された光は、第2受光部12Dと1
2Aにまたがるように入射する。
【0037】図3(B)において、A2は第2受光部1
2Aが受光した光が光電変換されて出力された光検出電
気信号の値を、B2は第2受光部12Bが受光した光が
光電変換されて出力された光検出電気信号の値を、C2
は第2受光部12Cが受光した光が光電変換されて出力
された光検出電気信号の値を、D2は第2受光部12D
が受光した光が光電変換されて出力された光検出電気信
号の値を、それぞれ示している。ここに、第2ディテク
タ12は、第2光検出器に相当している。
【0038】次に、図4を参照しつつ、この光ピックア
ップ100における焦点位置変化時の作用を説明する。
図4(B)は、この光ピックアップ100からの出射光
が光ディスクの情報記録面上で合焦状態となっている場
合に、第1ディテクタ11及び第2ディテクタ12にお
ける戻り光スポットの状態を示した図である。
【0039】図4(B)の上段に示すように、合焦時に
は、ホログラム素子8の第2ホログラム部16の第1象
限領域16Q1で第2の非点収差を付与された光が第1
ディテクタ11の第1受光部11Aと11Cの受光部境
界線を中心として1/4円状の光スポットとなって入射
し、ホログラム素子8の第2ホログラム部16の第3象
限領域16Q3で第2の非点収差を付与された光が第1
ディテクタ11の第1受光部11Bと11Dの受光部境
界線を中心として1/4円状の光スポットとなって入射
する。
【0040】この場合、第1ディテクタ11上の1/4
円状の2つの光スポットは、それぞれ同一の形状と大き
さ(面積)を有している。したがって、合焦時には、第
1ディテクタ11においては、第1受光部11Aの出力
する光検出電気信号A1と第1受光部11Cの出力する
光検出電気信号C1は等しい。また、第1受光部11B
の出力する光検出電気信号B1と第1受光部11Dの出
力する光検出電気信号D1は等しい。また、光検出電気
信号A1とC1の和(A1+C1)と、光検出電気信号
B1とD1の和(B1+D1)は等しくなっている。
【0041】また、図4(B)の下段に示すように、合
焦時には、ホログラム素子8の第2ホログラム部16の
第2象限領域16Q2で第2の非点収差を付与された光
が第2ディテクタ12の第2受光部12Aと12Dの受
光部境界線を中心として1/4円状の光スポットとなっ
て入射し、ホログラム素子8の第2ホログラム部16の
第4象限領域16Q4で第2の非点収差を付与された光
が第2ディテクタ12の第2受光部12Bと12Cの受
光部境界線を中心として1/4円状の光スポットとなっ
て入射する。
【0042】この場合、第2ディテクタ12上の1/4
円状の2つの光スポットは、それぞれ同一の形状と大き
さ(面積)を有しており、第1ディテクタ11における
1/4円状の2つの光スポットと同一の形状と大きさ
(面積)を有している。したがって、合焦時には、第2
ディテクタ12においては、第2受光部12Aの出力す
る光検出電気信号A2と第2受光部12Dの出力する光
検出電気信号D2は等しい。また、第2受光部12Bの
出力する光検出電気信号B2と第2受光部12Cの出力
する光検出電気信号C2は等しい。また、光検出電気信
号A2とD2の和(A2+D2)と、光検出電気信号B
2とC2の和(B2+C2)は等しくなっている。
【0043】また、下式(1) A1=B1=C1=D1=A2=B2=C2=D2 ………(1) が成立する。
【0044】このことから、下式(2) FE=(A2+B2+C1+D1)−(A1+B1+C2+D2) ……(2) で表される値FEを、光検出部9の出力側に接続された
演算回路(図示せず)によって演算すると、合焦時には
FEの値は零となる。
【0045】図4(A)は、この光ピックアップ100
からの出射光が光ディスクの情報記録面上で非合焦状態
となっており、光ディスクが合焦時よりも近い場合に、
第1ディテクタ11及び第2ディテクタ12における戻
り光スポットの状態を示した図である。
【0046】図4(A)の上段に示すように、光ディス
クが合焦時よりも近い場合には、ホログラム素子8の第
2ホログラム部16の第1象限領域16Q1で第2の非
点収差を付与された光は、第1ディテクタ11の第1受
光部11Cの中心線上に延びる線分状の光スポットとな
って入射し、ホログラム素子8の第2ホログラム部16
の第3象限領域16Q3で第2の非点収差を付与された
光は、第1ディテクタ11の第1受光部11Dの中心線
上に延びる線分状の光スポットとなって入射する。
【0047】この場合、第1ディテクタ11上の線分状
の2つの光スポットは、それぞれ同一の形状と大きさ
(面積)を有している。したがって、光ディスクが合焦
時よりも近い場合には、第1ディテクタ11において
は、第1受光部11Cの出力する光検出電気信号C1と
第1受光部11Dの出力する光検出電気信号D1は等し
い。また、第1受光部11Aの出力する光検出電気信号
A1と第1受光部11Bの出力する光検出電気信号B1
は等しくほぼ零とみなせる。
【0048】また、図4(A)の下段に示すように、光
ディスクが合焦時よりも近い場合には、ホログラム素子
8の第2ホログラム部16の第2象限領域16Q2で第
2の非点収差を付与された光は、第2ディテクタ12の
第2受光部12Aの中心線上に延びる線分状の光スポッ
トとなって入射し、ホログラム素子8の第2ホログラム
部16の第4象限領域16Q4で第2の非点収差を付与
された光は、第2ディテクタ12の第2受光部12Bの
中心線上に延びる線分状の光スポットとなって入射す
る。
【0049】この場合、第2ディテクタ12上の棒状の
2つの光スポットは、それぞれ同一の形状と大きさ(面
積)を有しており、第1ディテクタ11における棒状の
2つの光スポットと同一の形状と大きさ(面積)を有し
ている。したがって、光ディスクが合焦時よりも近い場
合には、第2ディテクタ12においては、第2受光部1
2Aの出力する光検出電気信号A2と第2受光部12B
の出力する光検出電気信号B2は等しい。また、第2受
光部12Cの出力する光検出電気信号C2と第2受光部
12Dの出力する光検出電気信号D2は等しくほぼ零と
みなせる。
【0050】また、下式(3) C1=D1=A2=B2 ………(3) と、下式(4) A1=B1=C2=D2=0 ………(4) が成立する。
【0051】このことから、上式(2)に上記条件式
(3)、(4)を代入すると、この場合のFE値である
FE1は、下式(5) FE1=(A2+B2+C1+D1)−(A1+B1+C2+D2) =A2+B2+C1+D1 =4×A2 ………(5) となり、光ディスクが合焦時よりも近い場合には、FE
の値は正の値となる。
【0052】また、図4(C)は、この光ピックアップ
100からの出射光が光ディスクの情報記録面上で非合
焦状態となっており、光ディスクが合焦時よりも遠い場
合に、第1ディテクタ11及び第2ディテクタ12にお
ける戻り光スポットの状態を示した図である。
【0053】図4(C)の上段に示すように、光ディス
クが合焦時よりも遠い場合には、ホログラム素子8の第
2ホログラム部16の第1象限領域16Q1で第2の非
点収差を付与された光は、第1ディテクタ11の第1受
光部11Aの中心線上に延びる線分状の光スポットとな
って入射し、ホログラム素子8の第2ホログラム部16
の第3象限領域16Q3で第2の非点収差を付与された
光は、第1ディテクタ11の第1受光部11Bの中心線
上に延びる棒状の光スポットとなって入射する。
【0054】この場合、第1ディテクタ11上の棒状の
2つの光スポットは、それぞれ同一の形状と大きさ(面
積)を有している。したがって、光ディスクが合焦時よ
りも遠い場合には、第1ディテクタ11においては、第
1受光部11Aの出力する光検出電気信号A1と第1受
光部11Bの出力する光検出電気信号B1は等しい。ま
た、第1受光部11Cの出力する光検出電気信号C1と
第1受光部11Dの出力する光検出電気信号D1は等し
くほぼ零とみなせる。
【0055】また、図4(C)の下段に示すように、光
ディスクが合焦時よりも遠い場合には、ホログラム素子
8の第2ホログラム部16の第2象限領域16Q2で第
2の非点収差を付与された光は、第2ディテクタ12の
第2受光部12Cの中心線上に延びる線分状の光スポッ
トとなって入射し、ホログラム素子8の第2ホログラム
部16の第4象限領域16Q4で第2の非点収差を付与
された光は、第2ディテクタ12の第2受光部12Dの
中心線上に延びる棒状の光スポットとなって入射する。
【0056】この場合、第2ディテクタ12上の棒状の
2つの光スポットは、それぞれ同一の形状と大きさ(面
積)を有しており、第1ディテクタ11における棒状の
2つの光スポットと同一の形状と大きさ(面積)を有し
ている。したがって、光ディスクが合焦時よりも遠い場
合には、第2ディテクタ12においては、第2受光部1
2Cの出力する光検出電気信号C2と第2受光部12D
の出力する光検出電気信号D2は等しい。また、第2受
光部12Aの出力する光検出電気信号A2と第2受光部
12Bの出力する光検出電気信号B2は等しくほぼ零と
みなせる。
【0057】また、下式(6) A1=B1=C2=D2 ………(6) と、下式(7) C1=D1=A2=B2=0 ………(7) が成立する。
【0058】このことから、上式(2)に上記条件式
(6)、(7)を代入すると、この場合のFE値である
FE2は、下式(8) FE2=(A2+B2+C1+D1)−(A1+B1+C2+D2) =−(A1+B1+C2+D2) =−4×A1 ………(8) となり、光ディスクが合焦時よりも近い場合には、FE
の値は負の値となる。
【0059】したがって、上式(2)で表される値FE
をフォーカスエラー信号として用いれば、FE値が零の
ときが合焦であり、FE値が正の値のときは光ディスク
が合焦時よりも近く、FE値が負の値のときは光ディス
クが合焦時よりも遠いと判別することができる。したが
って、フォーカスエラー信号FEの正負符号を反転させ
た電気信号をフィードバックするようにし、FE値が零
になるように光ピックアップ100の対物レンズ7に設
けられた対物レンズ駆動機構(図示せず)を制御するこ
とにより、確実なフォーカシングサーボ制御を行うこと
ができる。この場合、光検出部9の出力側に接続された
演算回路(図示せず)は焦点誤差判別値演算手段に相当
し、フォーカスエラー信号値FEは焦点誤差判別値に相
当している。
【0060】なお、上記した第1ディテクタ11及び第
2ディテクタ12の出力を用いて、下式(9) RF=A1+B1+C1+D1+A2+B2+C2+D2 ………(9) で表される値RFを演算すれば、このRF信号から、光
ディスクに記録された光ディスク記録情報を読み取るこ
とができる。
【0061】また、下式(10)、(11)、(1
2)、(13) DPD1=A1+C1 ………(10) DPD2=B1+D1 ………(11) DPD3=A2+D2 ………(12) DPD4=C2+B2 ………(13) で表される値DPD1、DPD2、DPD3、DPD4
を演算すれば、これらの信号により、DPD方式のトラ
ッキングサーボ制御を行うことができる。
【0062】また、下式(14) PP=(A1+C1+C2+B2)−(A2+D2+B1+D1) …(14) で表される値PPを演算すれば、プッシュプル(Push -
Pull)法によるトラッキングサーボ制御を行うことがで
きる。
【0063】また、図1(B)に示すように、第1ディ
テクタ11、第2ディテクタ12の両側に第3ディテク
タ13と第4ディテクタ14を配置することにより、い
ずれか一方を+1次サブビーム用とし、他方を−1次サ
ブビーム用とすることにより、3ビーム方式にも対応可
能である。この場合、第3ディテクタ13は第3光検出
器に相当し、第4ディテクタ14は第4光検出器に相当
している。
【0064】また、上記した光ピックアップ100にお
ける焦点誤差検出方法では、トラック横切りノイズの影
響も受けることがない。このことを図5を用いて説明す
る。図5(A)は、光ディスクのトラックを横切る際
に、瞳面(戻り光の収束位置における光軸に垂直な面)
の上に照射されるトラック回折光像の光強度分布を示し
たものであり、第1象限及び第4象限と、第2象限及び
第3象限では不均衡(オフセット)となっている。
【0065】このような戻り光の場合、上記した光ピッ
クアップ100の第1ディテクタ11と第2ディテクタ
12では、図5(B)に示すように、一見すると不均衡
な光強度分布となる。しかし、光ピックアップ100に
おいては、上式(2)によってフォーカスエラー信号値
FEを演算するため、A1とB2が減算され、A2とB
1が減算されることにより、トラック横切りノイズの影
響は相殺される。
【0066】また、非点収差法を用いるフォーカシング
サーボ制御においては、光ピックアップに非点収差等の
収差がある場合には、図6(A)に示すように、4分割
ディテクタ50の受光部51、52、53、54のう
ち、例えば受光部52と54の光強度が大きくなる。非
点収差法におけるフォーカスエラー信号は、対角方向の
受光部の光検出電気信号の加算や減算によるため、この
ような収差による光強度分布の不均衡が出現する場合に
は、トラック横切りノイズが生じ、フォーカシングサー
ボ制御を正確に行うことができない。
【0067】しかし、本実施形態の光ピックアップ10
0の場合には、図6(B)に示すようなディテクタ上の
光強度分布となる。しかし、式(2)によってフォーカ
スエラー信号FEを演算する過程で、収差による光強度
分布の不均衡の影響は相殺される。
【0068】また、従来の非点収差法では、光ディスク
の厚みが一定でなく箇所によって厚み誤差がある場合に
は、ディテクタ上の戻り光スポットの形状がゆがみ、本
来受光されるはずのない光が他の受光面に漏れ出し又は
回り込むことがあり、DPDトラッキングエラー信号に
誤差が生じる。本実施形態の光ピックアップ100で
は、ディスク厚み誤差がある場合には、第1ディテクタ
11及び第2ディテクタ12上の光スポット形状は変形
する。しかし、象限領域の間の光の漏れ出しや回り込み
はなく、実用上支障のないDPDトラッキングサーボ制
御を行うことができる。
【0069】上記した第1実施形態の光ピックアップ1
00において、ホログラム素子8と、第1ディテクタ1
1と、第2ディテクタ12と、演算回路(図示せず)
は、焦点誤差検出装置を構成している。
【0070】(2)第2実施形態
【0071】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。図7は、本発明の第2実施形態の光ピックアップ
における焦点誤差検出系の構成を説明する図である。ま
た、図8は、本発明の第2実施形態の光ピックアップに
おけるレンズ素子の構成と作用を説明する図である。
【0072】第2実施形態の光ピックアップ200は、
第1実施形態の光ピックアップ100のうち、ホログラ
ム素子8のかわりにレンズ素子28を設け、光検出部9
のかわりに光検出部29を設けた点が異なっており、光
ピックアップの他の構成要素は光ピックアップ100と
同様である。また、光検出部29は、第1ディテクタ4
1と第2ディテクタ42を有している。
【0073】レンズ素子28は、図7、8に示すよう
に、第1象限、第2象限、第3象限、第4象限に、それ
ぞれ偏心したシリンドリカルレンズ状の第1レンズ部3
1と、第2レンズ部32と、第3レンズ部33と、第4
レンズ部34を配設して構成されている。図8には、各
レンズ部31〜34の側面形状が図示されている。この
図からわかるように、第1レンズ部31と第3レンズ部
33からなる偏心シリンドリカルレンズの長軸方向は、
第2レンズ部32と第4レンズ部34からなる偏心シリ
ンドリカルレンズの長軸方向に対し角度90度の方向と
なっている。
【0074】これらのレンズ部31〜34は、入射した
光の光路を分離する機能と、通過する光に非点収差を付
与する機能を兼ね備えており、第1実施形態のホログラ
ム素子8と同様の機能を有している。
【0075】このような構成により、図7、8に示すよ
うに、レンズ素子28から出射した光は、第1実施形態
の場合と同様に、第1光路P11と第2光路P12に分
離され、非点収差が付与される。第2実施形態におい
て、レンズ素子28は、焦点誤差検出用光学素子に相当
している。
【0076】また、第2実施形態の場合には、図8に示
すように、レンズ素子28に入射する前の本来の光軸4
5に対し、各ディテクタ41、42に照射される光像の
中心軸は移動する。
【0077】また、第1ディテクタ41及び第2ディテ
クタ42は、十文字状に4分割されたディテクタとなっ
ている。また、各ディテクタ41、42は、受光部の境
界線である「+」状の線に対して角度45度だけ傾斜し
た状態で配置されている。第1ディテクタ41は第1光
検出器に相当し、第2ディテクタ42は第1光検出器に
相当している。
【0078】次に、図9を参照しつつ、第2実施形態の
光ピックアップ200における焦点位置変化時の作用を
説明する。図9(B)は、この光ピックアップ200か
らの出射光が光ディスクの情報記録面上で合焦状態とな
っている場合に、第1ディテクタ41及び第2ディテク
タ42における戻り光スポットの状態を示した図であ
る。また、図9(A)は、この光ピックアップ200か
らの出射光が光ディスクの情報記録面上で非合焦状態と
なっており、光ディスクが合焦時よりも近い場合に、第
1ディテクタ41及び第2ディテクタ42における戻り
光スポットの状態を示した図である。また、図9(C)
は、この光ピックアップ200からの出射光が光ディス
クの情報記録面上で非合焦状態となっており、光ディス
クが合焦時よりも遠い場合に、第1ディテクタ41及び
第2ディテクタ42における戻り光スポットの状態を示
した図である。
【0079】図9に示すように、第2実施形態の光ピッ
クアップ200の場合も、所定の演算により得られる値
feをフォーカスエラー信号として用いれば、fe値が
零のときが合焦であり、fe値が零でない値(例えば正
の値)のときは光ディスクが合焦時よりも近く、fe値
が零でない他の値(例えば負の値)のときは光ディスク
が合焦時よりも遠いと判別することができる。したがっ
て、フォーカスエラー信号feの正負符号を反転させた
電気信号をフィードバックするようにし、fe値が零に
なるように光ピックアップ200の対物レンズ(図示せ
ず)に設けられた対物レンズ駆動機構(図示せず)を制
御することにより、確実なフォーカシングサーボ制御を
行うことができる。この場合、光検出部29の出力側に
接続された演算回路(図示せず)は焦点誤差判別値演算
手段に相当し、フォーカスエラー信号値feは焦点誤差
判別値に相当している。
【0080】また、図10に示すように、第1ディテク
タ41、第2ディテクタ42の両側に第3ディテクタ4
3と第4ディテクタ44を配置することにより、いずれ
か一方を+1次サブビーム用とし、他方を−1次サブビ
ーム用とすることにより、3ビーム方式にも対応可能で
ある。この場合、第3ディテクタ43は第3光検出器に
相当し、第4ディテクタ44は第4光検出器に相当して
いる。
【0081】上記した第2実施形態の光ピックアップ2
00において、レンズ素子28と、第1ディテクタ41
と、第2ディテクタ42と、演算回路(図示せず)は、
焦点誤差検出装置を構成している。
【0082】なお、本発明は、上記各実施形態に限定さ
れるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本
発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的
に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、
いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0083】例えば、上記実施形態においては、焦点誤
差検出用光学素子として、ホログラム素子8とレンズ素
子28を例に挙げて説明したが、本発明はこの例には限
定されず、他の構成の焦点誤差検出用光学素子、例え
ば、第1ホログラム部15と他の光学素子を組み合わ
せ、他の光学素子は、第1〜4象限にシリンドリカルレ
ンズが互いに角度90度ずつ異なるように配設されるよ
うにしてもよい。あるいは、第1〜4象限にプリズムが
配設されたプリズム素子を第1の光学素子とし、第2の
光学素子として第2ホログラム部16を利用するように
してもよい。要は、戻り光の光軸に垂直な平面上の第1
象限領域及び第3象限領域に存在する光を第1光路に分
離するとともに光軸垂直面上の第2象限領域及び第4象
限領域に存在する光を第2光路に分離する光路分離手段
と、第1光路の光に第1の非点収差を付与して第1処理
光とする第1光学処理手段と、第2光路の光に第1の非
点収差に対し90度の方向となる第2の非点収差を付与
して第2処理光とする第2光学処理手段を有する焦点誤
差検出用光学素子であれば、どのような構成のものであ
ってもよいのである。
【0084】また、第1実施形態では、図1のように、
ホログラム素子8が光検出部9の手前に配置されている
が、ホログラム素子8と同様の機能を有し偏光作用を有
する偏光ホログラム素子を、ミラー5と1/4波長板6
の間に設けてもよい。
【0085】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、光ディスクからの戻り光を2光路に分割するととも
に、各分割光路の光に所定の非点収差を付与するように
したので、トラック横切りノイズや光ディスク厚み誤差
の影響を受けにくく、3ビーム方式やDPD方式との併
用が可能であり、非合焦検出の感度が高く、光ピックア
ップの小型化も可能である、という利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である光ピックアップの
構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態の光ピックアップにおけ
るホログラム素子の構成を説明する図である。
【図3】本発明の第1実施形態の光ピックアップにおけ
る第1ディテクタ及び第2ディテクタの構成と作用を説
明する図である。
【図4】本発明の第1実施形態の光ピックアップにおけ
る焦点位置変化時の作用を説明する図である。
【図5】本発明の第1実施形態の光ピックアップにおけ
る焦点誤差検出方法の利点を説明する図(1)である。
【図6】本発明の第1実施形態の光ピックアップにおけ
る焦点誤差検出方法の利点を説明する図(2)である。
【図7】本発明の第2実施形態の光ピックアップにおけ
る焦点誤差検出系の構成を説明する図である。
【図8】本発明の第2実施形態の光ピックアップにおけ
るレンズ素子の構成と作用を説明する図である。
【図9】本発明の第2実施形態の光ピックアップにおけ
る焦点位置変化時の作用を説明する図である。
【図10】本発明の第2実施形態の光ピックアップにお
ける光検出部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 グレーティング 3 ビームスプリッタ 4 コリメータレンズ 5 ミラー 6 1/4波長板 7 対物レンズ 8 ホログラム素子 9 光検出部 11 第1ディテクタ 11A〜11D 第1受光部 12 第2ディテクタ 12A〜12D 第2受光部 13 第3ディテクタ 14 第4ディテクタ 15 第1ホログラム部 15Q1 第1象限領域 15Q2 第2象限領域 15Q3 第3象限領域 15Q4 第4象限領域 16 第2ホログラム部 16Q1 第1象限領域 16Q2 第2象限領域 16Q3 第3象限領域 16Q4 第4象限領域 17、18 シリンドリカルレンズ 50 ディテクタ 28 レンズ素子 29 光検出部 31 第1レンズ部 32 第2レンズ部 33 第3レンズ部 34 第4レンズ部 41 第1ディテクタ 42 第2ディテクタ 43 第3ディテクタ 44 第4ディテクタ 45 本来の光軸 50 4分割ディテクタ 51〜54 受光部 100、200 光ピックアップ L レーザ光 P1、P11 第1光路 P2、P12 第2光路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D118 AA03 AA26 BA01 BB02 BF02 BF03 CC12 CD02 CD03 CD08 CF02 CF06 CF16 DA02 DA17 DA20 DB12 DC03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から出射された出射光により光ディ
    スクの情報記録面に光ディスク記録情報を書き込み、又
    は前記光源から出射され前記光ディスクの情報記録面で
    反射されて戻った戻り光から前記光ディスク記録情報を
    読み取る光ピックアップにおいて前記出射光の焦点誤差
    を検出する光ピックアップの焦点誤差検出装置であっ
    て、 前記戻り光の光軸に垂直な平面上の第1象限領域及び第
    3象限領域に存在する光を第1光路に分離するとともに
    前記光軸垂直面上の第2象限領域及び第4象限領域に存
    在する光を第2光路に分離する光路分離手段と、前記第
    1光路の光に第1の非点収差を付与して第1処理光とす
    る第1光学処理手段と、前記第2光路の光に前記第1の
    非点収差に対し90度の方向となる第2の非点収差を付
    与して第2処理光とする第2光学処理手段を有する焦点
    誤差検出用光学素子と、 4分割された第1受光部を有するとともに前記第1処理
    光を受光して検出する第1光検出器と、 4分割された第2受光部を有するとともに前記第2処理
    光を受光して検出する第2光検出器と、 前記第1受光部の4つの部分が受光した各光の強度と前
    記第2受光部の4つの部分が受光した各光の強度に所定
    の演算を行い焦点誤差判別値を出力する焦点誤差判別値
    演算手段を備えることを特徴とする光ピックアップの焦
    点誤差検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ピックアップの焦点誤
    差検出装置において、 前記光路分離手段はプリズム機能を有する第1ホログラ
    ム部であり、前記第1光学処理手段は第1の方向を長軸
    とするシリンドリカルレンズ機能を有する第2ホログラ
    ム部であり、前記第2光学処理手段は前記第1の方向に
    対し90度の方向を長軸とするシリンドリカルレンズ機
    能を有する第2ホログラム部であることを特徴とする光
    ピックアップの焦点誤差検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光ピックアップの焦点誤
    差検出装置において、 前記焦点誤差検出用光学素子は、前記光軸垂直面上の第
    1象限領域及び第3象限領域にそれぞれ配置されるとと
    もに第1の方向を長軸とする偏心シリンドリカルレンズ
    と、前記光軸垂直面上の第2象限領域及び第4象限領域
    にそれぞれ配置されるとともに前記第1の方向に対し9
    0度の方向を長軸とする偏心シリンドリカルレンズを有
    して構成されることを特徴とする光ピックアップの焦点
    誤差検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光ピックアップの焦点誤
    差検出装置において、 前記第1光検出器及び第2光検出器の側方に、+1次サ
    ブビーム用の第3光検出器と、−1次サブビーム用の第
    4光検出器を備え、3ビーム方式による制御を行うこと
    を特徴とする光ピックアップの焦点誤差検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の光ピックアップの焦点誤
    差検出装置において、 DPD方式による制御を行うことを特徴とする光ピック
    アップの焦点誤差検出装置。
  6. 【請求項6】 光源から出射された出射光により光ディ
    スクの情報記録面に光ディスク記録情報を書き込み、又
    は前記光源から出射され前記光ディスクの情報記録面で
    反射されて戻った戻り光から前記光ディスク記録情報を
    読み取る光ピックアップにおいて前記出射光の焦点誤差
    を検出する光ピックアップの焦点誤差検出方法であっ
    て、 前記戻り光の光軸に垂直な平面上の第1象限領域及び第
    3象限領域に存在する光を第1光路に分離するとともに
    前記光軸垂直面上の第2象限領域及び第4象限領域に存
    在する光を第2光路に分離する光路分離手段と、前記第
    1光路の光に第1の非点収差を付与して第1処理光とす
    る第1光学処理手段と、前記第2光路の光に前記第1の
    非点収差に対し90度の方向となる第2の非点収差を付
    与して第2処理光とする第2光学処理手段を有する焦点
    誤差検出用光学素子と、 4分割された第1受光部を有するとともに前記第1処理
    光を受光して検出する第1光検出器と、 4分割された第2受光部を有するとともに前記第2処理
    光を受光して検出する第2光検出器を設け、 前記第1受光部の4つの部分が受光した各光の強度と前
    記第2受光部の4つの部分が受光した各光の強度に所定
    の演算を行い焦点誤差判別値を出力することを特徴とす
    る光ピックアップの焦点誤差検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100354945C (zh) * 2004-08-18 2007-12-12 索尼株式会社 光盘设备和控制光盘设备的方法
JP2010080005A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Sanyo Electric Co Ltd 光ピックアップ装置および光ディスク装置
JP2010170627A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Sanyo Electric Co Ltd 光ピックアップ装置および光ディスク装置

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