JP2000248219A - ステルス型インク組成物及びその記録方法 - Google Patents

ステルス型インク組成物及びその記録方法

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JP2000248219A
JP2000248219A JP5665399A JP5665399A JP2000248219A JP 2000248219 A JP2000248219 A JP 2000248219A JP 5665399 A JP5665399 A JP 5665399A JP 5665399 A JP5665399 A JP 5665399A JP 2000248219 A JP2000248219 A JP 2000248219A
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ink
recording
stealth
light
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JP5665399A
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Tsutomu Maekawa
勉 前川
Akiyoshi Ouchi
明美 大内
Atsushi Tsunoda
角田  敦
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Koki Holdings Co Ltd
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Hitachi Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 液体系インクジェット記録の場合に問題とさ
れていた、記録媒体への接着性不足、低い記録速度、安
全性等を解決する、記録媒体を限定しない、高速度の記
録可能な、環境にやさしいステルス型インク組成物およ
び記録方法の提供。 【解決手段】 室温で固体のインク組成物を加熱により
液化させた上で、何らかの噴射エネルギを付与すること
によりインク液滴を記録媒体上に噴射させ、記録ドット
を形成するために用いられるホットメルト型のインク組
成物において、該インク組成物は、可視光域に顕著な吸
収を示すことなく紫外光線を照射した場合には可視光を
発光する発光物質を含有し、実質的に300〜400n
mの範囲に吸収極大を有しないインクビヒクルを用いる
こと、中でもモノアミド、エステルアミド及びビスアミ
ドのうち1種以上をインク組成物の50重量%以上含有
するインク組成物を用いること、及び融点が70℃以上
であるインク組成物を用いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線照射により
記録が判別される発光性インクのステルス型インク組成
物及び記録方法、特にインクジェット記録装置に用いら
れるホットメルト型のインク組成物および記録方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】様々な印刷物、銀行小切手、封筒、包装
などに保守、確認のためバーコードなどのマーキングを
行うことが広く実施されいる。この種のマーキングのう
ち特定の方法では、肉眼で観測できない透明あるいは低
着色のインク組成物で印刷を行い、特定の光線、すなわ
ち紫外線あるいは赤外線、他を用いて検出する方法を用
いる。このため、ステルス型インクあるいはステルス印
刷と称される特殊なインク組成物が使用されている。こ
の印刷をインクジェット記録方式を用いて行う方法等に
関して、例えば特開昭51-72509号、特開昭53-140105
号、特開平58-45999号、特開昭53-55214号、特開平3-81
376号、特開平6-107992号、特開平6-297883号、特開平7
-188599号、特開平8-239607号、特開平8-239609号、特
開平8-253715号、特開平9-131860号、米国特許5,837,04
2号、米国特許5,755,860号、米国特許5,366,252号、米
国特許5,093,147号などの報告がなされている。
【0003】他方、従来よりインクジェット記録用イン
ク組成物としては、上述した報告例の多くにも見られる
ように、水系ないしは溶剤系液体インク組成物が広く使
われている。しかしながら、インク組成物のしみ込みや
すい紙への記録では「にじみ」が生じてしまい、記録媒
体は加工紙に限定される。またプラスチックシートへの
記録でも、特に水系インクでは乾燥性が悪いため表面に
特殊な処理が必要であった。
【0004】このため、紙質に関係なく良好な印字品質
を提供するインク組成物として、室温で固体のワックス
等を素材としたホットメルト型インク組成物を用いて、
加熱等により液化し、何らかのエネルギを加えて噴射さ
せ、記録媒体上に付着しつつ冷却固化し記録ドットを形
成するホットメルト型インクジェット記録方式が提案さ
れている。この方式の大きな利点として、該インク組成
物は室温で固体状であるため取扱い時に汚れないし、ま
た、溶融時のインク組成物の蒸発量を最小限にできるた
めノズルの目詰まりがない。更に、付着後直ちに固化す
るため「にじみ」もなく、和紙から画用紙、葉書、封筒
といったさまざまな記録媒体を前処理等なしで用いるこ
とができる。
【0005】例えば、特開平9-71743号、特開平9-3377
号、特開平8-165447号、米国特許5,350,789号、米国特
許5,703,145号には、各種の組成のこれらホットメルト
型インク組成物が例示されており、特公2,644,379号に
は像形成剤のひとつとして蛍光材料を用い、イオノマー
成分を必須成分とするホットメルト型インク組成物が開
示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記ステルス
印刷は記録媒体が多様で、かつ多数の印刷物を短時間に
処理するため高速度で印刷することが必要であり、従
来、速乾性の溶剤系インク組成物が使用されて、火災、
環境汚染上多くの問題を生じていた。また、この問題を
生じない例えば水系溶剤のインク組成物の場合、短時間
に乾燥させるための大型の乾燥装置が必要となり、装置
上、過大な寸法、消費電力、更には記録媒体の損傷の可
能性が避けられなかった。
【0007】本発明は、これら従来の問題点を克服す
る、高速記録が可能で、かつ保存性、安全性の高いステ
ルス型インク組成物および記録方法を提供することを目
的とする。本発明は、更に上記問題に対しホットメルト
型インク組成物を適用するに際して、その組成、使用方
法を最適化することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の要旨は、室温で固体のインク組成物を加熱により液
化させた上で、何らかの噴射エネルギを付与することに
よりインク組成物液滴を記録媒体上に噴射させ、記録ド
ットを形成するために用いられるホットメルト型のイン
ク組成物を、可視光域に顕著な吸収を示すことなく紫外
光線を照射した場合には可視光を発光すること、及び融
点が70℃以上とすることにある。
【0009】本発明のインク組成物は、好ましくは紫外
光線照射により可視光を発光する発光物質を含有し、実
質的に300〜400nmの範囲に吸収極大を有しない
インクビヒクルを用いる。
【0010】更に好ましくは、モノアミド、エステルア
ミド及びビスアミドのうち1種以上をインク組成物の5
0重量%以上含有する。
【0011】本発明のインク組成物は、着色した基体に
実質的に肉眼で判別できない印刷を行う印刷において有
益である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明にはホットメルト型インク
(固体インク、ソリッドインクあるいは相転移型インク
と呼称される場合もある)に使用される各種のワック
ス、樹脂類が特に制限無く使用できる。これらには、キ
ャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろうに代表
される植物系ワックス、ラノリンなどの動物系ワック
ス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、ポリエチレンワックス、フィシャートロピッシュワ
ックス等の石油系ワックス、ステアリン酸、ベヘン酸等
の高級飽和あるいは不飽和脂肪酸、ステアロン、ラウロ
ン等のケトン、飽和あるいは不飽和脂肪酸アミド、飽和
あるいは不飽和脂肪酸エステル、グリセライド、飽和あ
るいは不飽和脂肪酸エステルアミド、 飽和あるいは不
飽和脂肪族アルコールさらにロジン系樹脂、炭化水素系
樹脂、アミド系樹脂、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、
アクリル酸系及びメタクリル酸系高分子、スチレン系高
分子、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリケトン、シリ
コーン、クマロン等の高分子量の樹脂等がある。
【0013】本発明のホットメルト型のステルスインク
組成物は通常の各種のインクジェット吐出方法が特に制
限無く使用できる。圧電(ピエゾ)素子の変形を利用す
る方法としては、ベンドモード、プッシュモード、シェ
アモード及びこれらの組み合わせの各種の方法が使用で
きる。又、組成及び記録方法を適当に選定することによ
り、例えば特許公報2,554,389号、米国特許5,593,486
号、米国特許5,151,120号等に記述されている気泡発生
(バブル型)インクジェット記録を行うことも可能であ
る。更に、米国特許5,821,963号等に記述されているコ
ンティニュアス(連続)方式のインクジェット記録を行
うことも可能である。
【0014】本発明のインク組成物の融点は70℃以上
が必要である。ここで融点とは、JIS-K0064で
定義されるものを使用する。
【0015】本発明の目的の如く印刷された状態での目
視判別を困難ならしめるためには、ドット記録直後のイ
ンク組成物の基体への浸透を最小限に押さえる必要があ
る。通常の液体インク組成物の場合は、インク組成物の
表面張力、表面エネルギ(基体への接触角、界面張力)
及び粘度が重要な支配因子であるが、本発明のホットメ
ルト型のステルスインク組成物においては、これらに比
べて急速に冷却する固化の過程が更に重要となる。ドッ
ト付着後、インク組成物が流動性を失うのは1〜10m
sであり、完全に固化するのは1s以下の短時間であ
る。この間にインク組成物が基体に浸透する挙動を調べ
たところ、溶融表面張力、溶融粘度等に比べ、インク組
成物の融点が最も支配的な因子であることが実験的に認
められた。すなわち、冷却固化が緩慢に生じる、逆にい
えば溶融粘度の増大の遅いインク組成物が紙等の基体に
浸透しにくい。融点が70℃に満たないインク組成物は
固化前に紙等へ浸透して、明瞭なインク印刷部分の痕跡
を示す。特に着色した紙等の基体においては、白色ない
しは透明な基体に比べて、インク有無の反射率の差が顕
著となり、目視での判別が容易となってステルス型印刷
という発明の目的を達成することができない。本発明の
インク組成物の融点に特に上限を設ける必要はないが、
インクジェット記録装置との関連、特に加熱系を過大な
電力としないためには、融点は150℃以下、特に10
0℃以下であることが好ましい。
【0016】本発明のステルス記録を読み取る際の励起
波長は、特に制限されるものではなく電子線、X線、粒
子線などを含めた多くの電磁線が使用できるが、中でも
300〜400nmの紫外光を使用することが好まし
い。300nm未満の波長では、ホットメルト型インク
素材の吸収が過大となりやすく、紫外線を有効に発光に
利用することが図られない。400nmを超える波長で
は、インク組成物を励起に可視光領域に吸収が必要とな
り、着色するために目的に不適当となる。
【0017】光源として、連続スペクトル光源として
は、重水素ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、
線スペクトル光源としては、低圧、高圧及び超高圧水銀
ランプ、水銀キセノンランプ、ホローカソードランプ、
メタルハライドランプ、パルス光源としては、キセノン
フラッシュランプ、窒素レーザ、エキシマレーザ等が使
用できる。
【0018】発光波長は、検知素子ないしは装置の特性
に応じて、赤外光、近赤外光、可視光などが適当に選定
されるが、特に可視光、すなわち400〜750nmの
波長を使用することが好ましい。この波長範囲を外れる
領域では検出素子ないしは装置に特別な考慮が必要にな
る。可視光の領域でも目的に応じて、青色、緑色、橙
色、赤色、黄色、及びこれらの混合、中間色等各種の波
長を検知することが行われる。
【0019】本発明のステルス型インク組成物には上述
したように各種のワックス類が制限無く使用できるが、
特に実質的に300〜400nmの範囲に吸収極大を有
しないインク組成物、中でも、モノアミド、エステルア
ミド、ビスアミドから選択されたワックスを好ましくは
50重量%以上含有することが望ましい。これらの材料
が特に好適な特性を示す理由は分明ではないが、(1)
透明で均一なインク組成物を形成して可視域に光吸収、
散乱を生じにくい、(2)適当なガラス転移点(軟化
点)、融点(流動開始温度)および表面張力(表面エネ
ルギ、接触角)を有し、多くの記録媒体に良好な記録が
可能である、(3)発光材料との相溶性、分散性に関し
て相性が良く、かつ成分間の相溶性に優れるため、透明
性が良好等の事項が認められた。特に、軟化温度が不適
当な場合、例えば低温すぎると紙等の記録媒体に不必要
な浸透を生じたり、あるいは高温すぎると、固化が急速
なため、インクドットが記録媒体に固着しないなどの不
具合を生じる。
【0020】また、(4)これらのワックス類はいずれ
も脂肪族有機化合物であり、芳香族化合物のように、3
00〜400nmにπ-電子共役系に基づく吸収極大を
有しない共通した特徴がある。他方、イオン性ポリマ、
例えば、エチレン-メタクリル酸共重合体等は、実用
上、耐水性に問題を生じ易く、また遊離イオンの対イオ
ンとなる金属イオン成分がインクジェットヘッド部分へ
の腐食等電気化学的不具合を生じ易いため好ましくな
い。
【0021】上述の特長に加えて、(5)比較的高融点
を有するため、ドット印刷直後の基体への浸透が些少に
押さえられる点が挙げられる。
【0022】以下、本発明に用いられるワックスの具体
例を示す。
【0023】脂肪酸アミドとしては、モノアミド、ビス
アミド、テトラミド等が使用される。例えば、ラウリン
酸アミド及びアルキルアミド、ステアリン酸アミド及び
アルキルアミド、オレイン酸アミド及びアルキルアミ
ド、エルカ酸アミド及びアルキルアミド、リシノール酸
アミド及びアルキルアミド、ステアリン酸エステルアミ
ド、パルミチン酸アミド及びアルキルアミド、ベヘン酸
アミド及びアルキルアミド、ブラシジン酸アミド及びア
ルキルアミドなど、N−置換脂肪酸アミドとして、N,N’
−2−ヒドロキステアリン酸アミド、N,N´−エチレンビ
スオレイン酸アミド、N,N´−キシレンビスステアリン
酸アミド、ステアリン酸モノメチロールアミド、N−オ
レイルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン
酸アミド、N−オレイルパルミチン酸アミド、N−ステア
リルエルカ酸アミド、N,N´−ジオレイルアジピン酸ア
ミド、N,N´−ジオレイルセバシン酸アミド、N,M´−ジ
ステアリルイソフタル酸アミド、2−ステアラミドエチ
ルステアレートなどが選ばれる。特に脂肪酸アルキルア
ミド類が好適に使用される。脂肪酸アミド及びアルキル
アミド類は100℃付近の溶融粘度が低く、インク組成
物の融点降下と溶融時の粘度低下効果が顕著である。
【0024】ポリアミド類は、特にダイマ(二量体)酸
ベースのポリアミドが望ましい。さらに、このベースと
なる酸がオレイン酸、リノール酸、リノレイン酸または
エレオステアリン酸であることが最適である。
【0025】具体的にはアミド系樹脂として、バーサミ
ド711、バーサミド725、バーサミド930、バーサミド94
0、バーサロン1117、バーサロン1138、バーサロン1300
(以上ヘンケル製)、トーマイド391、トーマイド393、
トーマイド394、トーマイド395、トーマイド397、トー
マイド509、トーマイド535、トーマイド558、トーマイ
ド560、トーマイド1310、トーマイド1396、トーマイド9
0、トーマイド92(以上富士化成製)、ポリエステルと
してKTR2150(以上花王製)、Macromelt 6030、Macrome
lt 6065、Macromelt 6071、Macromelt 6212、Macromelt
6217、Macromelt 6224、Macromelt 6228、Macromelt 2
38、Macromelt 6239、Macromelt 6240、Macromelt 630
1、Macromelt 6900、DPX 335-10、DPX H-415、DPX 335-
11、DPX 830、DPX 850、DPX 925、DPX 927、DPX 1160、
DPX 1163、DPX 1175、DPX 1196、DPX 1358(ヘンケル白
水)、SYLVAMID E-5(アリゾナケミカル)、UNIREZ 222
4、UNIREZ 2970(ユニオンキャンプ)、ポリ酢酸ビニル
としてAC401、AC540、AC580(以上アライドケミカル
製)などが使用できる。
【0026】ビヒクルはこれらの中から選ばれる少なく
とも1種、または2種以上を混合して用いることができ
る。これらはいずれも記録媒体へのぬれ性が良好で、高
い接着性能を示す。さらに広範囲の各種被着体物質に対
し密着性に優れる。
【0027】本発明のインク組成物の印刷に使用する温
度での溶融粘度がは〜50mPa・s、好ましくは5〜30m
Pa・sが望ましい。5mPa・s未満の粘度では発光剤の沈降
を防止できず、50mPa・sを超える粘度ではインクジェ
ット記録を行うことが困難である。
【0028】加熱温度としては、70℃以上が望まし
く、好ましくは100〜150℃である。70℃より低
い溶融温度で低粘度となるインク組成物では室温で放置
した場合に十分な機械的強度が確保できず、150℃よ
り高温を維持するには装置への負担が過大となる。
【0029】本発明には紫外線で発光するルミネセンス
物質を用いてもよい。これには、蛍光及びリン光発生物
質が含まれ、例えば米国特許5,755,860号、米国特許5,8
37,042号、米国特許5,256,139号等に開示されている各
種の発光材料が特に制限無く使用できる。また、レーザ
色素等に使用されるアクリフラビン、フルオレセイン系
やローダミン系の蛍光染料、The Society of Dyers and
Colourants編、“Colour Index”において、Fluoresce
nt Brighteners(蛍光増白剤)に分類されている色材が
好適に使用できる。これらにはスチルベン系、チアゾー
ル系、クマリン系、ナフトチアゾール系、トリアゾール
系、キサンテン系、ナフタルイミド系、トリアジン系、
モルフォリン系、ピラゾロン系、アゾール系、オキサゾ
ール系、アザシアニン系、ピラゾリン系、アセナフテン
系、ベンズイミダゾール系、ベンズオキサゾール系等の
各種化合物がある。
【0030】更に、CRTの発光体等として使用される
希土類元素及びその有機キレート錯体も本発明の目的に
好適に使用される。希土類としては、Sc、Y、La、
Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Luがあり、更に、錯体
形成して発光する元素としては、Al、B、Be、C
d、Ga、Li、Mg、Mo、Sb、U、W、Zrなど
が代表的なものである。
【0031】錯体に用いる開環及び環状キレート配位子
として、アルキルポリアミン系、2,2'-ビピリジン系、
1.10-フェナントロリン系、芳香族ポリアミン系、アミ
ノアルコール系、アミノ酸系、ペプチド系、ポリアミノ
ポリカルボン酸系、1,3-ジケトン系、オキシム系、シッ
フ塩基系、フェノール系、1,2-ジチオレン系、ジチオオ
ルバミン系、キサントゲン酸系、ジチオカルボン酸系、
チオール系、ホスフィン、アルシン、セレニド系、飽和
及び不飽和環状ポリアミン系、ポルフィリン系、フタロ
シアニン系、ボラン系、カルボラン系などがある。
【0032】具体的には、アセチルアセトン、モーリ
ン、オキシン、ポンタクロムブルーブラックR、フラボ
ノール、アミノ-4-ヒドロキシアントラキノン、ベンゾ
イン、コチニール、キニザリン、2-メチルオキシン、
2-ヒドロキシフェニル-ベンズオキサゾール、エリオク
ロムレッドB、スパークロムガーネットY、エリオクロ
ムレッドB、ローダミンB、5、7-ジクロルオキシ
ン、5、7-ジブロムオキシン、ベンゾイルアセトン、
ジベンゾイルアセトン、サリチル酸、ジベンゾイルメタ
ンなどがある。これら金属錯体としては、例えば日本化
学会編、「実験化学講座」第17巻及び第18巻、丸善
(平成3年発行)などに記述されている化合物が使用で
きる。
【0033】蛍光あるいはEL(エレクトロルミネッセ
ンス)粉末、例えばY23S:Eu、ZnS:Cu:A
l、ZnS:Ag、ZnO:Zn、(ZnCd)S:A
g、ZnS:Mn:Cu、ZnS:Cu、ZnB:Cu
なども使用できる。
【0034】具体的に発光剤を例示すると、クマリン系
光増感剤であるNKX-846、1297、1319、1595、1858、125
3、1658、ケトクマリン系NKX-653、1792、1880、スチリ
ルベース系NK-1819、1886、3390、ジシアノメチレン
(DCM)系NK-1473、1474、シアニン系NK-2911、443
2、4489、レーザ発振用色素であるNKX-1317、1318、131
6、1767、1768、1320、1769、1319、1770、1771(以上
いずれも日本感光色素研究所製)、蛍光剤の一般名であ
るPBBO、BBOT、BBO、DPH、PPO、DPS、PBD、POPOP、TP
B、ブチル-PBD、α-NPO、p-ターフェニル、p-クウォタ
ーフェニル(同仁化学または和光純薬製)、EB-501、EG
-502、ER-120(以上三井化学製)、LUMILUX-C、RedCD10
5、RedCD106、RedCD120、RedCD131、RedCD316、RedCD33
1、RedCD332、RedCD335、RedCD339(以上クラリアント
製)、CALCOFLUOR WHITE LD、CALCOFLUOR WHITE RAP、C
ALCOFLUOR WHITE RW(以上BASF製)、UVITEX-OB(チバス
ペシャリティケミカル製)、Eu(TTA)3Phen(同仁化学
製)、ULTRAPHOR RN LIQUID(三井-BASF染料製)な
どがある。
【0035】本発明の記録方法においては、通常実施さ
れている加熱、加圧、電磁線(紫外線、赤外線、電子
線、マイクロ波など)を記録工程後、インク組成物処理
に利用する、いわゆる後処理工程を用いないことが高速
記録、低電力動作の点から望ましい。インクジェットに
より記録されたドットは無処理にてそのまま使用でき
る。
【0036】本発明は印刷記録の速度が高速の場合のみ
効果を発揮できる。特に通常ラベルプリンタに使用され
る記録媒体進行方向に対して、10ips(インチ/
秒)以上の高速記録であることが必要である。後工程を
有する記録方法、あるいは10ips未満の記録速度で
は、本発明の特長が十分活用されない。この目的のため
に、本発明のステルス型インク組成物及び記録方法は、
ライン型のヘッド及び記録方法、すなわち進行方向に対
し垂直方向に前後すること(シャトル型)のない方式で
の記録であることが特に好ましい。
【0037】紫外線の照射により発光する化合物の添加
量は全インク組成物量に対して、0.01〜5重量%が
適量である。特に望ましくは、2重量%以下である。
0.01重量%未満では発光強度が低下し、5重量%よ
り多いと着色等のため非照射時に記録が露わとなり、か
つインク組成物の粘度特性に悪影響を与える。本発明の
インク組成物に更に機能性を発現するため、各種の表面
処理剤、界面活性剤、粘度低下剤、酸化防止剤、老化防
止剤、架橋促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、防腐剤、分
散剤、顔料、染料等を混合することができる。
【0038】高品質のインク組成物の調製には多くの重
要な因子のバランスを必要とする。本発明のインク組成
物は、ホットメルト型のインクジェットプリンタに適用
するために、周知の幾つかの要件を満足する。すなわ
ち、このインク組成物は室温で十分な硬度と安定性があ
り、印刷前の保管および印刷後の画質に信頼性がある。
記録媒体に付着後は十分な透明性と彩度を有し、かつ均
一な薄膜を形成して良好な画質の印刷物を与える。これ
らの要件は複雑で、本発明のインク組成物について必ず
しも明瞭に数値化できるわけではないが、例えば、融点
が相対的に低いホットメルト型のインク組成物は典型的
に滲みやすく、オフセットが発生しやすい。40℃保管
状態でも印刷物を重ねておいた状態で、オフセットが発
生しないことが必要である。しかし、インク組成物の融
点が高いと粘度が高くなるが、印刷時の溶融粘度として
は50mPa・s以下、特に5〜30mPa・sの範囲が装置上
望ましい。過剰な粘度は噴射時により大きなエネルギが
必要となり、またあまりに低粘度の材料では室温での保
存安定性に問題を生じる。室温(25℃)での粘度は1
0、000Pa・s以上である。
【0039】印刷物の折り曲げ特性としてはプラスチッ
クフィルムを用いたマンドレル試験において5mmφ以
下特に3mmφ以下の試験に合格することが望ましい。
印刷時のインク組成物を溶融する温度としては、装置を
簡便で低価格にするために、100〜150℃の範囲が
最適である。溶融時の表面張力は40mN/m以下が望まし
い。溶融状態から固体に転移する際の体積変化は10%
以下が望ましい。
【0040】本発明のステルス型インク組成物及び記録
方法は、印刷を必要とするときのみインク組成物小滴を
噴射させる(オンデマンド型)、従来公知のインクジェ
ットプリンタ、例えばオフィス用プリンタ、工業用マー
キングに使用されているプリンタ、ワイドフォーマット
型プリンタ、スーパーワイド及びグランドフォーマット
プリンタ、刷版及び製版用プリンタ、ラベルプリンタお
よびこの典型的操作を持つすべてのタイプのプリンタに
使用可能である。記録媒体としては、紙、プラスチック
フィルム、カプセル、ジェル、金属箔、布等が挙げられ
るが、非接触印刷が可能なだけに媒体の形状は広範なも
のが使用でき、これに限定されるものではない。一旦転
写体に記録し、記録媒体に転写する方法、加圧加熱装置
等の処理を含む記録方法も使用できる。に、この組成物
及び記録方法は、特に好適な用途として、周知の多くの
産業用インクジェットプリンタ、マーキング装置に使用
できる。これらには、通常のメディア、すなわち紙、処
理紙、高品質紙、プラスチック、金属、布地、ガラス等
のシート及びバルクを含めて、広範に各種物品及びその
包装物、容器、パック、ビン、袋、例えば、ジュース、
ビール等の飲料、乳製品、パン等の食品、シャンプー、
洗剤等の化粧品、医薬品、化学薬品、電気・電子機器な
どへのマーキングに使用できる。織物、布等のテキスタ
イルへの印刷にも使用できる。特に着色した媒体への印
刷に適している。更にはカード、ラベル作成装置、ピロ
ー包装機、郵便宛名区分装置のマーキング、郵便番号印
刷機、名刺作成機、銀行小切手等有価証券、重要書類等
あるいは絵画、記念物、文化財等へのマーキング、ダイ
レクトメール作成装置等に使用できる。本発明のインク
組成物及び記録方法の装置に、更に露光装置、検出装置
を組み合わせた各種印刷あるいは処理装置も可能であ
る。
【0041】次に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、記載例に限定されるものではない。 〔実施例1〕ビヒクルとしてエステルアミド(川研ファ
インケミカル製:カワスリップSA)を75重量部、ポ
リアミド(ヘンケル白水製:DPX-H415)を5重量部、ロ
ジン(荒川化学:Pinecrystal KE100)を20重量部お
よび赤発光剤(三井化学製:ER-120)を0.1重量部含
有する混合物全500gをを130℃で、均質な溶融混
合物が得られるまで加熱、混練(約30分)し、続いて
加熱加圧ろ過を行い不純物等を除去し、室温で放冷して
均質なホットメルトインク組成物を得た。
【0042】比較のため、発光剤のみを除いた同様の組
成及び混練工程により比較組成物を作成した。
【0043】前記インク組成物は可視域に実質的に強い
光吸収を示さない。また、比較組成物は可視域のみなら
ず、300〜400nmの紫外域にも実質的に強い吸収
を示さなかった。
【0044】融点測定器(柳本製作所製MP-S3)を
用いて測定した作成したインク組成物の融点は76〜8
0℃であった。該インク組成物を130℃に加熱溶融
し、回転粘度計(トキメック製EDLモデル)を用いて溶
融粘度を測定した。5回測定した平均値は7.9mPa・s
を示した。
【0045】インク組成物をソリッドインクジェットプ
リンタ(日立工機製:ダイレクト刷版用プリンタSJ0
2A)の圧電素子プッシュモードのヘッド部分を使用し
た高速印刷試験装置(解像度600dpi)に入れて普
通紙(Xerox4024紙)にテストパタンを印刷し
た。印刷速度(用紙走行速度)は10〜200ipsの
範囲で変化したが、いずれにおいても、印刷状態は良好
で印刷直後においても耐擦性を示し、紙への浸透、剥
離、光散乱、その他の不具合は全く観測されなかった。
【0046】印刷直後においても、ブラックランプ(U
VP製:Model UVM-57)にて紫外線を照射したところ、
良好な赤橙発光(発光極大約615nm)が観測され
た。この印刷物は可視光域に実質的な吸収、散乱を示さ
ず、紫外線照射を行わない限り目視では観測が困難であ
った。 〔実施例2〕ビヒクルとしてエステルアミド(川研ファ
インケミカル製:カワスリップSA)を50重量部、E
VA(ヘンケル白水製:Q007)を5重量部、ロジン
(荒川化学製:Pinecrystal KE100)を45重量部およ
び青色発光材料(チバスペシャルティケミカル製:UVIT
EX-OB)0.01重量部を均質な溶融混合物が得られる
まで加熱、混練し、続いて加熱加圧ろ過を行い不純物等
を除去し、室温で放冷して均質なホットメルトインク組
成物を得た。
【0047】実施例1と同様に、発光剤を添加しない系
で同様の工程により比較混合物を作成した。
【0048】実施例1と同様に該インク組成物の融点、
溶融粘度を測定したところ、各々74〜79℃、12.
2mPa・sであった。
【0049】インク組成物は実質的に可視域に強い吸
収、散乱を示さず、また比較混合物は可視域のみならず
300〜400nmの領域にも強い吸収を示さなかっ
た。
【0050】インク組成物を実施例1と同様のインクジ
ェットプリンタ試験装置に入れて3日間溶融状態のまま
放置し噴射を行ったところ、全てに問題なく噴射するこ
とを確認した。印刷速度を10〜200ipsの範囲で
変化し、基体は普通紙、着色ケント紙(リンテック製:
ニューカラー青、赤、黒色)及び塩ビ塗布シート(恵和
商工製:BPV-01-T)を使用した。いずれの条件に
おいても印刷状態は良好で印刷直後においても耐擦性を
示し、基体への浸透、剥離、光散乱、その他の不具合は
全く観測されなかった。
【0051】実施例1と同様に紫外線照射したところ、
いずれの印刷試料においても、明瞭な青色発光(発光極
大約437nm)を観測した。これらの印刷物は、着色
ケント紙の場合を含め、可視光域に実質的な吸収、散乱
を示さず、紫外線照射を行わない限り目視では観測が困
難であった。 〔実施例3〕ビヒクルとしてモノアミド(Witco
製:Kemamide S-180)55重量部、ビスアミド(日本化
成製:スリパックス-O)15重量部、ポリアミド(ヘ
ンケル白水製:DPX335-10)20重量部、炭化水素ワッ
クス(荒川化学製:アルコンP-70)10重量部およ
び赤発光剤(同仁化学製:キレート錯体Eu(TTA)3Phen)
を0.1重量部含有する混合物全500gを130℃
で、均質な溶融混合物が得られるまで加熱、混練し、続
いて加熱加圧ろ過を行い不純物等を除去し、室温で放冷
して均質なホットメルトインク組成物を得た。
【0052】同様に発光剤を添加しない系で同様の工程
により比較混合物を作成した。
【0053】実施例1と同様にインク組成物の融点、溶
融粘度を測定したところ、各々80〜85℃、12.2
mPa・sであった。インク組成物は実質的に可視域に強い
吸収、散乱を示さず、また比較混合物は可視域のみなら
ず300〜400nmの領域にも強い吸収を示さなかっ
た。
【0054】インク組成物をソリッドインクジェットプ
リンタ(日立工機製:JOLT−SJO1A)に入れて
着色紙及び着色フィルム(ポリエチレン系)上にテスト
パタンを印刷して、紫外線の照射により良好に赤色発光
することを確認した。この印刷物は可視光域に実質的な
吸収、散乱を示さず、紫外線照射を行わない限り目視で
は観測が困難であった。 〔実施例4〕ビヒクルとしてエステルワックス(セラリ
カ野田製:脱臭精製カルナウバワックスNo.1)およ
び脂肪族アミド(Witco製:Kemamide S-180)をそ
れぞれ50重量部、50重量部および発光剤として青発
光体(ニラコ製:赤蛍光体Y2O3S:Eu)2重量部を含有す
る混合物全500gを撹拌ミル(栗本鐵工所製)により
140℃で、均質な溶融混合物が得られるまで加熱、混
練(約6時間)し、続いて加熱加圧ろ過を行い不純物等
を除去し、室温で放冷して均質なホットメルトインク組
成物を得た。
【0055】実施例1と同様に該インク組成物の融点、
溶融粘度を測定したところ、各々80〜85℃、12.
2mPa・sであった。
【0056】該組成物を実施例3と同様にインクジェッ
トプリンタに入れて印刷を行い、ブラックライトによる
紫外線照射で良好に赤色発光することを確認した。この
印刷物は可視光域に実質的な吸収、散乱を示さず、紫外
線照射を行わない限り目視では観測が困難であった。 〔実施例5〕ビヒクルとしてエステルアミド(CP H
all製、商品名:CPH380N)を50重量部、EVA系
ワックス(ヘンケル白水製:Q5007)を28重量部、ポ
リエチレンワックス(日本精臘製:WEISSEN 252C)を2
8重量部、マイクロクリスタリンワックス(日本精臘
製:Hi-Mic 1070)を10重量部および発光剤として緑
発光体(三井化学製:EG-502)または赤発光体(クラリ
アント製:LUMILUX CD331)の各々を0.1重量部混合
した2種の混合組成を作成した。該混合組成全500g
をモータミル(アイガージャパン製)により130℃
で、均質な溶融混合物が得られるまで加熱、混練し、続
いて加熱加圧ろ過を行い不純物等を除去し、室温で放冷
して均質な2種類のホットメルトインク組成物を得た。
【0057】実施例1と同様に該インク組成物の融点を
測定したところ、いずれも70〜73℃を示した。13
0℃の溶融粘度は、いずれも12.0mPa・sであった。
【0058】該組成物を実施例3と同様にインクジェッ
トプリンタに入れて印刷を行い、ブラックライトによる
紫外線照射で良好に緑色または赤色発光することを確認
した。これらの印刷物は可視光域に実質的な吸収、散乱
を示さず、紫外線照射を行わない限り目視では観測が困
難であった。 〔比較例1〕発光剤としてZnS:Cu:Al(ニラコ
製)3重量部、分散剤(花王製:エマルゲンA-90)
0.5重量部、樹脂分(日本ポリマー製:W-251:
固形分40%のアクリル樹脂エマルジョン)0.3重量
部、モノエタノールアミン0.1重量部、ジエチルアミ
ノエタノール10重量部、EDTA0.03重量部及び
イオン交換水85重量部を均質な分散溶液が得られるま
で分散、混練し、続いてろ過を行って不純物等を除去
し、比較組成物を得た。
【0059】この比較組成物は粘度4.5mPa・sを示し
た。融点は室温以下の液体である。
【0060】該組成物を実施例3と同様にインクジェッ
トプリンタに入れて加熱を行わずに普通紙に印刷を行
い、乾燥後、ブラックライトによる紫外線照射で緑色に
発光することを確認した。しかしながらインク組成物の
乾燥が著しく遅いため、印刷部分は擦りに対して耐性を
示さず、使用に耐える状態を得るには熱風乾燥(80
℃)を用いても数分を要した。加熱乾燥工程を用いない
場合は数時間を要した。 〔比較例2〕ジプロピレングリコールメチルエーテル
(ダウケミカル製:Dowanol DPM)に発光剤として実施
例1と同様のUVITEX-OBを0.1重量%混合し、均質な
分散溶液が得られるまで攪拌し、続いてろ過を行い不純
物等を除去し、比較組成物を得た。
【0061】この比較組成物は粘度3.8mPa・sを示し
た。融点は室温以下の液体である。
【0062】該組成物を実施例3と同様にインクジェッ
トプリンタに入れて加熱を行わずに普通紙に印刷を行
い、ブラックライトによる紫外線照射で緑色に発光する
ことを確認した。しかしながら、印刷部分の乾燥が著し
く遅いため、印刷部分は紙への浸透による滲みを生じ、
また擦りに対して耐性を示すには熱風乾燥(80℃)を
用いても数分を要した。加熱乾燥工程を用いない場合は
数時間を要した。 〔比較例3〕ビヒクルとして脂肪酸系ワックス(Uni
chem製:Prifrac2942)、アルコール系ワックス
(日本精蝋製:NPS-9125)の各50重量部および実施例
2と同様のUVITEX-OBを0.01重量部混合し、均質な
分散溶液が得られるまで130℃で攪拌し、続いてろ過
を行い不純物等を除去し比較組成物を得た。
【0063】実施例1と同様に該インク組成物の融点、
溶融粘度を測定したところ、各々54〜63℃、8.4
mPa・sであった。
【0064】該組成物を実施例3と同様にインクジェッ
トプリンタに入れて着色紙に印刷を行った。比較インク
組成物は可視域にほぼ透明であるものの、記録ドットの
基体への浸透が著しく印刷部分は明瞭に目視判別でき
た。
【0065】
【発明の効果】本発明のステルス型インク組成物および
記録方法により、従来液体系インクジェット記録の場合
に問題とされていた、記録媒体への接着性不足、低い記
録速度、安全性等を解決する、記録媒体を限定しない、
高速度の記録可能な、環境にやさしいインク組成物およ
び記録方法を提供することが可能になった。更に着色基
体に対しても目視判別できないステルス型印刷が可能と
なった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA01 EA11 EA19 EE17 FA03 FA04 FA05 FA13 FB01 FB03 FB04 FB08 FB09 FB10 FC02 FD02 FD07 2H086 BA01 BA02 BA54 BA55 BA60 BA62 4J038 BA211 BA231 CB001 CB051 CC021 CF021 CG031 CM031 DA021 DD001 DH001 DL031 JA16 JA33 JA38 JA53 JB12 JB13 JB14 MA12 NA19 NA23 NA26 NA27 PA15 PA17 PB11 4J039 AB08 AB12 AD01 AD03 AD08 AD09 AD10 AD12 AD19 AE01 AE11 BC20 BC36 BE33 CA09 EA10 EA27 EA43 EA44 EA47 GA24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室温で固体のインク組成物を加熱により液
    化させた上で、何らかの噴射エネルギを付与することに
    よりインク液滴を記録媒体上に噴射させ、記録ドットを
    形成するために用いられるホットメルト型のインク組成
    物において、 該インク組成物は、可視光域に顕著な吸収を示すことな
    く紫外光線を照射した場合には可視光を発光すること、
    及び融点が70℃以上であることを特徴とするステルス
    型インク組成物。
  2. 【請求項2】紫外光線照射により可視光を発光する発光
    物質を含有し、実質的に300〜400nmの範囲に吸
    収極大を有しないインクビヒクルを用いることを特徴と
    する請求項1記載のステルス型インク組成物。
  3. 【請求項3】モノアミド、エステルアミド及びビスアミ
    ドのうち1種以上をインク組成物の50重量%以上含有
    するインク組成物を用いることを特徴とする請求項1〜
    2に記載のステルス型インク組成物。
  4. 【請求項4】着色した基体上に実質的に肉眼で判別でき
    ない印刷を行うことを特徴とする請求項1〜3に記載の
    ステルス型インク組成物の記録方法。
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