JP2000246828A - 熱圧着ラミネート体及びその製造方法 - Google Patents

熱圧着ラミネート体及びその製造方法

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JP2000246828A
JP2000246828A JP11055539A JP5553999A JP2000246828A JP 2000246828 A JP2000246828 A JP 2000246828A JP 11055539 A JP11055539 A JP 11055539A JP 5553999 A JP5553999 A JP 5553999A JP 2000246828 A JP2000246828 A JP 2000246828A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カールや印刷図柄ズレ等のない高品質の熱圧着
ラミネート体を提供すること。 【解決手段】熱圧着ラミネート体において、片方をプラ
スチックフィルム又はその積層体とし、他方を引張破壊
強さ6kg/mm以下の少なくとも2層からなるプラ
スチックフィルム又はその積層体とし、且つ、少なくと
も1方がビカット軟化点100゜C以下のラミネート面
を有するものからなる熱圧着ラミネート体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラミネート工程で
接着剤、溶剤を使用しない熱圧着ラミネート体及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】強度増加、印刷の保護、美麗感の向上、
ヒートシール性の向上、ガスバリア性の向上等を目的と
して、プラスチックフィルムに他のプラスチックフィル
ム等をラミネートし、包装等の使用に供することはよく
知られている。ラミネート方法としては、基材フィルム
に必要であれば印刷を施し、次いで接着剤を塗布し、し
かる後、他の特性を持ったフィルムをラミネートするド
ライラミネート方法に対し、既に特開昭56−7711
6号公報、特開昭56−109726号公報、特開昭5
7−47624号公報等でラミネート工程で有機溶剤を
使用しない熱圧着ラミネート方法が提案されている。熱
圧着ラミネート方法は、ドライラミネート方法に比べ、
有機溶剤を使用しないため、環境衛生性が高い、また、
ラミネート時に乾燥工程が省略できるため、工数低減が
可能となる、等の理由から昨今次世代のラミネート方法
として脚光を浴びつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記各
号公報により提案された熱圧着方法では、ある一定の条
件では品質の良好なラミネート体が得られても、そのた
めに行うメンテナンス等に長時間費やしたり、また良好
なラミネート体を得る条件のアローワンスが狭く、ある
種のラミネート構成では品質のバラツキが大きくなる場
合もあったりした。具体的には、従来の熱圧着ラミネー
ト方法では、文字通り熱と圧力とを加えラミネートする
為、得られたラミネート体が変形しカール現象を起こ
す、あるいは印刷を施している場合には図柄ズレを起こ
す、等の品質問題を簡便に解決することができなかっ
た。さらに言えば、それを解決する為に低温でラミネー
トする方法が考えられるが、前記各号公報にて開示され
ているラミネート方法では、熱圧着装置として用いるロ
ールニップ装置の1方の面にフィルムが付着する、ある
いは当該熱圧着装置のガイドロールやニップロールとフ
ィルムとの滑りが悪くなる等の不具合の為、実質的に低
温で、しかも品質の良好なラミネート体を提供すること
は極めて困難であった。
【0004】このような状況に鑑み、本発明者らは鋭意
研究の結果、実質的に低温で、また容易にプラスチック
フィルムもしくはプラスチックフィルム積層体等を熱圧
着ラミネートする方法を提供するとともに、その方法に
より得られるラミネート体のカール、図柄歪み、滑り等
の品質の向上を簡便に図ること、あるいは良好なラミネ
ート体を得るための条件のアローワンスを拡大し、容易
に熱圧着ラミネート体を得ることを目的とし、本発明を
完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する手
段として本発明は、片方がプラスチックフィルム(A)
又はその積層体(A’)であり、他方が引張破壊強さ6
kg/mm以下の少なくとも2層からなるプラスチッ
クフィルム(B)又はその積層体(B’)であり、且
つ、少なくとも1方がビカット軟化点100゜C以下の
ラミネート面を有するものからなる熱圧着ラミネート体
であることを特徴とする。
【0006】また、プラスチックフィルム(B)又はそ
の積層体(B’)が、ラミネート面の融点が非ラミネー
ト面の融点より20゜C以上低い構成からなるものであ
ることを特徴とする。また、ラミネート体を構成するプ
ラスチックフィルム(A)又はその積層体(A’)の非
ラミネート面の光沢度が100%以上であることを特徴
とする。
【0007】さらに、熱圧着ラミネート体を得るに際
し、加熱ロールの表面温度が40〜100゜Cであるロ
ールニップ装置によってラミネートする工程を含むこと
を特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係わるプラスチックフィ
ルム(A)、(B)とは、特に制限はなく、例えばプラ
スチックフィルム(A)としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリ
オレフィン、それらのモノマー単位を主成分とした種々
の共重合体等、6ナイロン、6,66ナイロン、6,1
2ナイロン、12ナイロン、芳香族系ナイロン樹脂、非
晶性ナイロン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、
ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等を含む一般
的に100μm以下のプラスチックフィルムが例示でき
る。また、その積層体(A’)としては、前記で例示し
たプラスチックフィルム(A)と、不織布、紙、合成
紙、ワリフ、金属複合材料等とを積層したものが例示で
きる。
【0009】プラスチックフィルム(B)としては、例
えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエ
チレン、超低密度ポリエチレン等のポリエチレン、ポリ
ブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、それ
らのモノマー単位を主成分とした共重合体、例えば、エ
チレン酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸共重合
体、エチレンアクリル酸メチル共重合体、エチレンアク
リル酸エチル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合
体、エチレン酢酸ビニル共重合体のケン化物、部分ケン
化物、アイオノマー等、又はそれらの無水マレイン酸等
による変性物、6ナイロン、6,66ナイロン、6,1
2ナイロン、12ナイロン、芳香族系ナイロン樹脂、非
晶性ナイロン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、
ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等を含む、少
なくとも2層で構成されるものである。
【0010】また、その積層体(B’)としては、前記
で例示したプラスチックフィルム(B)と不織布、紙、
合成紙、ワリフ、金属複合材料等とを積層したものが例
示できる。
【0011】プラスチックフィルム(B)又はその積層
体(B’)は、長手方向又はそれに直角な方向のうち少
なくとも1方向の引張破壊強さが6kg/mm以下、
好ましくは5kg/mm以下、より好ましくは4kg
/mm以下のものである。引張破壊強さが6kg/m
を超えると、フィルムが硬くなりすぎ、熱圧着ラミ
ネート時の密着強度あるいは接着強度が得られにくく、
また期待する透明感、光沢感も得られにくい傾向にあ
る。
【0012】さらにプラスチックフィルム(A)又はそ
の積層体(A’)、プラスチックフィルム(B)又はそ
の積層体(B’)のうち、ラミネートされる面を形成す
る素材としてはビカット軟化点が100゜C以下の樹脂
を有することが望ましく、プラスチックフィルム
(A)、(B)又はそれらの積層体(A’)(B’)の
ラミネート面のうち、いずれか一方、好ましくはその両
方のラミネート面にビカット軟化点が100゜C以下の
樹脂を有することが望ましい。また好ましくはビカット
軟化点が80゜C以下のものを有することが望ましく、
さらに好ましくはビカット軟化点が60゜C以下のもの
を有することが望ましい。ビカット軟化点が100゜C
を超えると、ラミネート面が硬くなり、熱圧着ラミネー
ト後に、十分な密着強度、あるいは接着強度が得られに
くく、また良好な透明性、光沢感が得られにくい傾向に
ある。十分な熱圧着接着強度とは、剥離強度が50g/
15mm以上、好ましくは100g/15mm以上、さ
らに好ましくは180g/15mm以上である。
【0013】ラミネート面を形成するビカット軟化点が
100゜C以下の素材としては、例えば、酢酸ビニル含
量が3〜50wt%程度、好ましくは15〜48wt
%、さらに好ましくは19〜47wt%のエチレン酢酸
ビニル共重合体、アクリル酸含量が2〜25wt%程
度、好ましくは5〜20wt%のエチレンアクリル酸共
重合体、また、アクリル酸メチル含量が3〜40wt%
程度、好ましくは15〜35wt%のエチレンアクリル
酸メチル共重合体、メタクリル酸含量が2〜30wt%
程度、好ましくは8〜15wt%のエチレンメタクリル
酸共重合体、アクリル酸エチル含量が3〜40wt%程
度、好ましくは15〜35wt%のエチレンアクリル酸
エチル共重合体、ブテン含量が40wt%以上のブテン
(共)重合体、メタクリル酸含量が2〜30wt%程
度、好ましくは3〜15wt%のアイオノマー、等、又
はそれらの変性物等が例示できる。
【0014】プラスチックフィルム(A)、その積層体
(A’)、プラスチックフィルム(B)、その積層体
(B’)を前記の如く特定することにより、低温でラミ
ネートが可能となるので、カール現象が起きず、又印刷
を施している場合には図柄ズレが起こらない等の高品質
のラミネート体が容易に得られる。
【0015】なお、ラミネート面を形成する素材中に
は、ラミネート前の加工性、作業性等を考慮し、滑剤、
ブロッキング防止剤、静電気防止剤、酸化防止剤、防臭
剤等を含んでも構わない。滑剤としては、脂肪酸、脂肪
酸金属塩、シリコーン油、ワックス類、ステアリン酸ア
マイド、オレイン酸アマイド、パルミチン酸アマイド、
エルカ酸アマイド、ベヘニン酸アマイド等の脂肪酸アマ
イド、エチレンビス脂肪酸アマイド、それらの誘導体、
及びそれらの変性物等が例示できる。ラミネート面の動
摩擦係数は、0.05〜2.0、好ましくは0.1〜
1.5、さらに好ましくは0.15〜1.0の範囲にあ
ることが望ましい。動摩擦係数が0.05未満であると
滑りすぎ、フィルムを長尺に巻く時ズレる傾向にあり、
2.0を超えるとあまりにも滑りが悪く、フィルムを長
尺に巻く時にシワを発生したり、熱圧着ラミネート装置
にかけた時に通反しづらかったり、傷が入り易かったり
する傾向にある。
【0016】ブロッキング防止剤としては、シリカ、タ
ルク、長石、炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、ア
ルミノ珪酸塩、クレー、カオリン、ガラス等の無機粒
子、あるいはポリメタクリル酸メチル共重合体、尿素樹
脂等の有機系粒子、あるいはそれらの脂肪酸コーティン
グ物等が例示できる。また、静電気防止剤としては、グ
リセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等
の脂肪酸エステル類、脂肪酸とジエタノールアミン等の
縮合生成物、N,Nビス脂肪族アミン、あるいはそれら
から得られる誘導体、アルキルスルフォネート類等が例
示できる。
【0017】前記の各種添加剤の熱圧着ラミネート体表
面への移行促進や熱圧着ラミネート体の寸法安定性のさ
らなる付与等のため、熱圧着ラミネート後、エージング
処理を施しても構わない。エージング条件は、フィルム
素材や添加剤の種類等により適宜選定すればよい。好ま
しくは25〜45゜Cで5〜24時間エージングするの
がよい。
【0018】ヒートシール性付与を目的の1つとして熱
圧着ラミネートする場合のプラスチックフィルム(B)
としては、2軸延伸フィルムよりは1軸延伸フィルム、
さらに好ましくは無延伸フィルムであることが望まし
い。また、ラミネート体が包装体として用いられ、十分
なヒートシール強度が必要な場合には、素材によって
は、ラミネート面を形成する層と非ラミネート面を構成
する層との間に接着層設けてもよい。包装体として用い
られる場合に十分なヒートシール強度としては、500
g/15mm以上、好ましくは1000g/15mm以
上、より好ましくは2000g/15mm以上であるこ
とが望ましい。
【0019】プラスチックフィルム(A)、(B)、そ
れらの積層体(A’)、(B’)のラミネートされる面
には必要であれば、空気中や、窒素、ヘリウム、アルゴ
ン等の不活性ガス中でのコロナ放電処理、プラズマ処
理、あるいは火炎処理、酸処理、サンドブラスト処理等
の表面処理を施しても構わない。特にプラスチックフィ
ルム(A)又はその積層体(A’)に印刷が施されてい
る場合には、プラスチックフィルム(A)、(B)又は
それらの積層体(A’)、(B’)のラミネート面は、
前記の表面処理等により、ぬれ指数が35〜75dyn
e/cm、好ましくは40〜70dyne/cmである
ことが望ましい。35dyne/cm未満であると、特
にプラスチックフィルム(B)のラミネート面において
は、プラスチックフィルム(A)の印刷部との熱圧着時
の接着強度が得られにくい傾向にあり、また75dyn
e/cmを超えるとフィルムのべたつきが大きくなり、
ラミネート前の作業性が悪くなる傾向にある。
【0020】プラスチックフィルム(A)又はその積層
体(A’)のラミネート面に、例えば、トルエン、IP
A(イソプロパノール)、酢酸エチル等の有機溶剤を溶
媒としたインキ、あるいは水、又はアルコールと水との
混合物等を溶媒としたインキを用いて印刷しても構わな
い。本発明によれば図柄ズレが起こらないので、なおさ
ら好適である。
【0021】プラスチックフィルム(B)又はその積層
体(B’)のラミネート面を形成する素材の融点(以
下、mp1という)は非ラミネート面の層を形成する素
材の融点(以下、mp2という)より20゜C以上低い
構成からなるものであることが望ましい。各層の融点
は、JIS K 7121に準拠し、10゜C/分で昇
温し、示差走査熱量計(DSC)で測定した融解ピーク
温度を指し、複数の融解ピーク温度が得られる場合に
は、mp1についてはその最小値、mp2についてはそ
の最大値をその層の融点とする。当該融点の差は好まし
くは20゜C以上、より好ましくは30゜C以上、さら
に好ましくは40゜C以上、最も好ましくは60゜C以
上であることが望ましい。20゜C未満であると、熱圧
着後にベタツキ、滑りの悪化が起こりやすく、ラミネー
ト体として非常に扱いにくくなる傾向にある。また、非
ラミネート面の層としては、特にラミネート面(ラミネ
ートされる面)の反対面の層が例示できる。
【0022】本発明に係わるロールニップ装置としては
特に制限はなく、周知の方法によればよいが、加熱され
た金属ロールとゴムロールとをニップせしめる方法が簡
便で好ましい。ニップ圧力は、線圧で5〜300kg/
cm、好ましくは10〜150kg/cm、より好まし
くは15〜100kg/cmである。5kg/cm未満
では、良好な密着性、接着強度が得られない場合があ
り、300kg/cmを超えるとゴムロールの摩耗が激
しく、実用的でなくなる傾向にある。また、よりラミネ
ート速度を上げるためには、ロールニップ装置の前で別
のロールへの接触によるフィルムの予熱、またはロール
ニップ装置の金属ロールへのフィルムの接触時間を長く
とることによる予熱、赤外線加熱等の非接触加熱による
予熱を与えても構わない。ラミネート速度としては、通
常10〜200m/分程度が例示できるが特にこれに制
限されるものではない。
【0023】加熱方式については、プラスチックフィル
ム(A)又はその積層体(A’)側から加熱する方式、
プラスチックフィルム(B)又はその積層体(B’)側
から加熱する方式、両面から加熱する方式が考えられる
が、本発明の主旨からすれば、プラスチックフィルム
(B)またはその積層体(B’)側から加熱する方式が
より好ましい。
【0024】本発明に係わる実質的に熱圧着せしめる加
熱ロールとは、文字通り、ロールニップ装置を通過する
前は前記ラミネート体が熱圧着されておらず、ロールニ
ップ装置を通過した後に前記ラミネート体が熱圧着もし
くは熱接着されるもののことを指し、そのロールの表面
温度は、好ましくは40〜100゜C、より好ましくは
45〜90゜C、さらに好ましくは50〜80゜C、最
も好ましくは55〜75゜Cである。100゜Cを超え
ると、フィルムの熱変形等により滑性悪化等の不具合が
発生する傾向にあり、40゜C未満であると、十分な接
着強度が得られない傾向にある。また、良好な品質のラ
ミネート体を製造するにあたっては、このロール温度に
よって、適宜、ラミネート速度、熱圧着ロールニップ圧
力、ラミネート前後のフィルムテンション等を選定すれ
ばよい。
【0025】本発明に係わるラミネート体を形成するプ
ラスチックフィルム(A)又はその積層体(A’)の非
ラミネート面のうち、印刷が施されていない部分の光沢
度は、ラミネート体の外観、美麗感を創出するには10
0%以上であることが望ましい。より望ましくは120
%以上、さらに望ましくは140%以上である。光沢度
を一定値以上にするには、ラミネート速度、ラミネート
温度、ニップロール圧力を適宜選定すれば良いが、本発
明によれば、ラミネート面を低軟化点化してあるため、
従来の熱圧着ラミネート方法に比べると、光沢感を発現
しやすく、従って高い光沢度のラミネート体が得られや
すいと言える。
【0026】
【実施例】以下に実施例、比較例により本発明を具体的
に説明する。
【0027】各物性値の測定及び図柄ズレと無地部の透
明性の評価は以下による。
【0028】プラスチックフィルム(B)又はその積層
体(B’)の引張破壊強さはJISK−7127に準拠
して測定し、フィルムの長手方向又はそれに直交な方向
のうち値の小さい方を引張破壊強さとした。
【0029】ビカット軟化点は、プラスチックフィルム
(A)、その積層体(A’)、プラスチックフィルム
(B)、その積層体(B’)のラミネートされる面を構
成する素材を、JIS K 7206の試験荷重A法に
より測定した。
【0030】プラスチックフィルム(B)、その積層体
(B’)のラミネート面を構成する素材の融点(mp
1)と非ラミネート面を構成する素材の融点(mp2)
は以下による。即ち、融点とはJIS K 7121に
準拠し、10゜C/分で昇温し、示差走査熱量計(DS
C)で測定した融解ピーク温度を指し、複数の融解ピー
ク温度が得られる場合には、mp1についてはその最小
値、mp2についてはその最大値をその層の融点とし
た。
【0031】プラスチックフィルム(A)又はその積層
体(A’)の非ラミネート面の光沢度とはラミネート体
を形成するプラスチックフィルム(A)又はその積層体
(A’)のラミネートされた面の反対面のうち印刷が施
されていない部分の光沢度を測定したものであり、JI
S Z 8741に準拠し、入射角、受光角を45度と
して測定した。
【0032】無地部の熱圧着接着強度は、引張速度20
0mm/分で180度方向に剥離して測定した。
【0033】ラミネート後のフィルム(B)の非ラミネ
ート面の動摩擦係数はASTM D−1894に準拠し
て測定した。
【0034】ラミネート体のフィルム(B)同士のヒー
トシール強度は、130゜C、2kg/cm、1秒で
ヒートシールした試験片を引張速度200mm/分で1
80度方向に剥離して測定した
【0035】図柄ズレと無地部の透明性の評価は目視に
よる。
【0036】(実施例1)プロピレン単独重合体(MF
R 3)と、融点が138゜C、ビカット軟化点が12
3゜Cのエチレン含量3.8wt%のプロピレンエチレ
ン共重合体(MFR 8)とを230゜CのTダイスか
ら積層共押出し、次いで、温度120゜Cで長手方向に
5倍ロール延伸し、温度150゜Cでそれと直角方向に
8倍テンター延伸し、プロピレン単独重合体層20μ
m、プロピレンエチレン共重合体層2μm、総厚み22
μmの2軸延伸ポリプロピレン系フィルムA−1を得
た。一方、酢酸ビニル32wt%、融点66゜C、ビカ
ット軟化点35゜Cのエチレン酢酸ビニル共重合体(M
FR 30)と融点が138゜C、ビカット軟化点が1
23゜Cのエチレン含量3.8wt%のプロピレンエチ
レン共重合体(MFR 8)とを2台の押出機を用い1
80゜CのTダイスから積層共押出し、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体層4μm、プロピレンエチレン共重合体層
36μm、総厚み40μmのフィルムB−1を得た。
尚、作業性を良くするため、フィルムB―1には、ブロ
ッキング防止剤としてシリカ0.3wt%、滑剤として
エルカ酸アマイド0.3%を押出前に添加した。フィル
ムA―1のプロピレンエチレン共重合体面とフィルムB
−1のエチレン酢酸ビニル共重合体面をラミネート面と
し、加熱金属ロールにフィルムB−1が接するように配
し、加熱金属ロールの表面温度70゜C、ラミネート速
度120m/分、熱圧着ロールニップ圧力(線圧)40
kg/cmでラミネートし、ラミネート体1を得た。
【0037】(実施例2)実施例1のA−1のプロピレ
ンエチレン共重合体面に水70%とエチルアルコール3
0%との混合物を溶媒としたインキを印刷面積が全面積
の約40%となるよう印刷乾燥し、フィルムA−2を得
た。また、実施例1のB−1のエチレン酢酸ビニル共重
合体面に30W・分/mで空気中でコロナ放電処理を
施す以外は、実施例1と同様にしフィルムB―2を得、
次いで実施例1と同様にしてラミネート体2を得た。
【0038】(実施例3)実施例1のB−1のエチレン
酢酸ビニル共重合体面に30W・分/mで窒素濃度9
8vol%下でコロナ放電処理を施す以外は、実施例2
と同様にしフィルムB―3を得、次いで実施例2と同様
にしてラミネート体3を得た。
【0039】(実施例4)実施例3の2軸延伸ポリプロ
ピレン系フィルムに代えて厚さ12μmの2軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ株式会社製
エンブレットPET)をA―4とし、実施例3のエチ
レン酢酸ビニル共重合体に代えてアクリル酸メチル含量
20wt%、融点80゜C、ビカット軟化点59゜Cの
エチレンアクリル酸メチル共重合体(MFR 20)を
用い、さらに実施例3のB−3のプロピレンエチレン共
重合体に代えて融点が106゜C、ビカット軟化点が8
2゜Cの低密度ポリエチレン(MFR 8)を用いる以
外は実施例3と同様にしてフィルムB―4を得、次いで
実施例3と同様にしてラミネート体4を得た。
【0040】(実施例5)実施例4の2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルムに代えて厚さ15μの2軸
延伸6ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製 エンブ
レムON)をA―5とする以外は実施例4と同様にし、
実施例4と同様にしてラミネート体5を得た。
【0041】(実施例6)実施例1のエチレン酢酸ビニ
ル共重合体に代えて融点48゜C、ビカット軟化点が3
5゜C以下の酢酸ビニル含量46wt%のエチレン酢酸
ビニル共重合体(MFR 6)を用い、ラミネート温度
を55゜C、ラミネート速度40m/分、熱圧着ロール
ニップ圧力(線圧)15kg/cmとする以外は実施例
1と同様にしフィルムB―6を得、次いで実施例1と同
様にしてラミネート体6を得た。
【0042】(比較例1)実施例1のエチレン酢酸ビニ
ル共重合体とプロピレンエチレン共重合体の2層構成の
積層体に代えて、実施例1のプロピレンエチレン共重合
体単層体を用いる以外は実施例1と同様にし、ラミネー
ト体1′を得た。
【0043】(比較例2)実施例1のエチレン酢酸ビニ
ル共重合体とプロピレンエチレン共重合体の2層構成の
積層体に代えて、実施例1のエチレン酢酸ビニル共重合
体単層体とする以外は実施例1と同様にし、ラミネート
体2′を得た。
【0044】(比較例3)実施例1のエチレン酢酸ビニ
ル共重合体とプロピレンエチレン共重合体の2層構成の
積層体に代えて、融点が166゜Cプロピレン単独重合
体(MFR 3)と実施例1のエチレン酢酸ビニル共重
合体とを共押出後、実施例1と同様に延伸し、プロピレ
ン単独重合体層36μm、エチレン酢酸ビニル共重合体
層4μm、総厚み40μmの2軸延伸ポリオレフィン系
フィルムB―3′を作成し、B―3′のエチレン酢酸ビ
ニル共重合体面をラミネート面とする以外は実施例1と
同様にし、ラミネート体3′を得た。
【0045】得られたそれぞれのラミネート体の物性
値、評価は下表の通りである。
【0046】
【発明の効果】本発明により、熱圧着ラミネート体の美
麗感の向上、あるいはラミネート後の工程での作業性の
向上等が簡便に図れるとともに、熱圧着ラミネート方法
において、良好なラミネート体を得るための条件のアロ
ーワンスを拡大できるため、比較的簡素な従来のドライ
ラミネート機等でもラミネート工程で接着剤を塗布する
ことなく、熱圧着ラミネートすることが可能となり、熱
圧着ラミネートがさらに普及することにより、種々の環
境問題の解決に非常に役立つものと考えられる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA20 AA20H AH02 AH02H AK01A AK01B AK01C AK07 AK64 AK68 BA03 BA04 BA07 BA15 CA19 EH20 EJ192 EJ38 EJ452 JA04 JK02B JK02C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱圧着ラミネート体において、片方がプラ
    スチックフィルム(A)又はその積層体(A’)であ
    り、他方が引張破壊強さ6kg/mm以下の少なくと
    も2層からなるプラスチックフィルム(B)又はその積
    層体(B’)であり、且つ、少なくとも1方がビカット
    軟化点100゜C以下のラミネート面を有するものであ
    ることを特徴とする熱圧着ラミネート体。
  2. 【請求項2】プラスチックフィルム(B)又はその積層
    体(B’)が、ラミネート面の融点が非ラミネート面の
    融点より20゜C以上低い構成からなるものである請求
    項1記載の熱圧着ラミネート体。
  3. 【請求項3】プラスチックフィルム(A)又はその積層
    体(A’)の非ラミネート面の光沢度が100%以上で
    ある請求項1又は請求項2記載の熱圧着ラミネート体。
  4. 【請求項4】加熱ロールの表面温度が40〜100゜C
    であるロールニップ装置によってラミネートする工程を
    含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の熱圧着ラミネ
    ート体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010023473A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Ef Package:Kk ヒートラミネーション装置及び方法
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