JP2000240642A - 軸受装置及びその関連技術 - Google Patents
軸受装置及びその関連技術Info
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- JP2000240642A JP2000240642A JP11043852A JP4385299A JP2000240642A JP 2000240642 A JP2000240642 A JP 2000240642A JP 11043852 A JP11043852 A JP 11043852A JP 4385299 A JP4385299 A JP 4385299A JP 2000240642 A JP2000240642 A JP 2000240642A
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Abstract
おいても焼付きが生じ難く且つスラスト軸受部における
損傷若しくは摩耗及びそれによる回転精度低下が効果的
に防がれる。スリーブ部の内径寸法とスラスト鍔状部に
対する軸心方向の寸法を同時に満足することを必要とせ
ず、スリーブ部材の加工が容易で全体として製造容易。 【解決手段】 回転スリーブ体50におけるブロンズ材
製のスリーブ部材52のスリーブ部52aを、ステンレ
ス鋼製の固定軸体18における軸部材20にスリーブ嵌
合させる。下スラスト部材54、スペーサ部材58及び
上スラスト部材56を、この順に環状拡径面52c上に
積み重なった状態でスリーブ部材52の大内径部52b
の内周面に対し同軸状に内嵌固定する。スラスト鍔状部
材22の上下面は、回転スリーブ体50を構成する下ス
ラスト部材54と上スラスト部材56に相対する。下ス
ラスト部材54及び上スラスト部材56は、固定軸体1
8よりも硬いステンレス鋼製とする。
Description
用いられるスピンドルモータ等に使用されるラジアル軸
受部とスラスト軸受部を備えた滑り軸受装置、及びその
軸受装置を備えた回転機械に関する。
フロッピーディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、
DVD、ハードディスク等の記録媒体の駆動に用いられ
るスピンドルモータ等の軸受装置として、図3に示され
るような滑り軸受装置が知られている。この滑り軸受装
置は、軸部aの上端部付近に環状板状のスラスト鍔状部
bを備えてなる固定軸体cに対し、その固定軸体cに外
嵌した状態の回転スリーブ体dが、それらの軸心線を中
心として同軸状に回転し得るよう支持されている。
状のスラスト支持板fからなる。スリーブ部材eは、ス
リーブ部e1と、そのスリーブ部e1の上側に位置し、
前記スリーブ部e1よりも内径が拡大している中内径部
e2と、その中内径部e2の上側に隣接して中内径部e
2よりも内径が拡大している大内径部e3からなる。中
内径部e2の内周面とスリーブ部e1の内周面の境界部
は、軸心線に垂直な環状のスラスト支持面e4に形成さ
れ、中内径部e2の内周面と大内径部e3の内周面の境
界部は、軸心線に対し垂直な環状面e5に形成されてい
る。この環状面e5に前記スラスト支持板fの下面が当
接する状態で、そのスラスト支持板fが大内径部e3に
内嵌固定されている。
ーブ体dにおけるスリーブ部材eのスリーブ部e1がス
リーブ嵌合して、軸部aの外周面とスリーブ部材eの内
周面が径方向に相対した状態でラジアル滑り軸受部を構
成している。
スラスト支持面e4に、上面がスラスト支持板fの下面
に、それぞれ軸心方向に相対した状態でスラスト滑り軸
受部を構成している。
中に固定軸体cと回転スリーブ体dとの間に焼付きが容
易に生じることを防ぐために、回転スリーブ体dの各部
材をブロンズ材等の比較的に軟らかい材料により形成
し、固定軸体cの各部材をステンレス鋼等の比較的に硬
い材料により形成している。そのため、周速が速いスラ
スト滑り軸受部において、ブロンズ材製のスリーブ部材
eのスラスト支持面e4又はスラスト支持板fの下面が
ステンレス鋼製のスラスト鍔状部bにより損傷を受ける
ことや、固定軸体cに対するスラスト鍔状部bの直角度
が悪い場合、スラスト鍔状部bの外周縁により損傷を受
けること、スラスト鍔状部bに設けられた動圧溝のエッ
ジにより損傷を受けることがあり、スリーブ部材eのス
ラスト支持面e4又はスラスト支持板fの下面が磨耗す
ることが生じ易いものとなっていた。更にブロンズ材製
のスリーブ部材eのスラスト支持面e4は工法上粗さ精
度が出しにくいため、微小な凹凸があり、スラスト鍔状
部bにより磨耗し易いものとなっていた。
り軸受部における軸受隙間をそれぞれ適切なものとする
には、ラジアル滑り軸受部についてはスリーブ部材eに
おけるスリーブ部e1の内径の寸法が固定軸体cの軸部
aの外径の寸法に対し適切であれば良く、スラスト滑り
軸受部については、スラスト支持面e4とスラスト支持
板fの下面の軸心方向間隔が、固定軸体cのスラスト鍔
状部bにおける上下両面間の軸心方向寸法に対し適切で
あれば良い。
支持板fの下面の軸心方向間隔を適切なものとするに
は、スリーブ部材eにおける、スラスト支持板fの下面
が当接する環状面e5とスラスト支持面e4の軸心方向
間隔をスラスト鍔状部bの上下両面間の軸心方向寸法に
対し適切なものとする必要がある。
リーブ部e1の内径寸法と、環状面e5とスラスト支持
面e4の軸心方向間隔を、軸部aの外径寸法及びスラス
ト鍔状部bの上下両面間の軸心方向寸法に対し同時に満
足させる必要がある。そのため、スリーブ部材eの加工
に要求される精度が厳しいものとなり、全体としての製
造コストを上昇させる要因ともなっていた。
問題点に鑑み行われたものであって、その目的とすると
ころは、ラジアル軸受部とスラスト軸受部を備えた滑り
軸受装置であって、ラジアル軸受部においてもスラスト
軸受部においても焼付きが生じ難く且つスラスト軸受部
の損傷若しくは摩耗及びそれによる回転精度の低下が効
果的に防がれる軸受装置及びその軸受装置を備えた回転
機械、並びに、スリーブ部の内径寸法とスラスト鍔状部
に対する軸心方向の寸法を同時に満足することを必要と
せず、スリーブ部材の加工が容易で全体として製造容易
な軸受装置及びその軸受装置を備えた回転機械を提供す
ることにある。
明の軸受装置は、軸部とその軸部よりも径方向外方に張
り出したスラスト鍔状部を備えてなる軸体と、スリーブ
部と、そのスリーブ部の一端側に位置し、前記スリーブ
部よりも内径が拡大している大内径部を備えてなるスリ
ーブ部材とを有してなり、前記スリーブ部が軸部にスリ
ーブ嵌合してラジアル軸受部を構成し、前記大内径部内
に前記スラスト鍔状部が位置し、軸体とスリーブ部材が
それらの軸心線を中心として同軸状に相対回転し得る軸
受装置であって、前記大内径部内には、軸心方向に相対
する第1スラスト支持部及び第2スラスト支持部をそれ
ぞれ有する第1スラスト部材及び第2スラスト部材が配
設されてそれらがスリーブ部材に固定され、前記第1ス
ラスト支持部と第2スラスト支持部の間に前記スラスト
鍔状部が挟まれてスラスト軸受部を構成し、前記スリー
ブ部の内周面に比し、前記軸部の外周面及び前記スラス
ト鍔状部における軸心方向両面の方が硬く、前記スラス
ト鍔状部における軸心方向両面に比し、第1スラスト支
持部及び第2スラスト支持部の方が硬いことを特徴とす
る(請求項1)。
方が硬く、スラスト鍔状部における軸心方向両面に比
し、第1スラスト支持部及び第2スラスト支持部の方が
硬いので、スリーブ部と軸部の間においても、また第1
スラスト支持部及び第2スラスト支持部とスラスト鍔状
部の間においても焼付きが生じ難い。而も、スラスト鍔
状部における軸心方向両面に比し、第1スラスト支持部
及び第2スラスト支持部の方が硬いので、第1スラスト
支持部又は第2スラスト支持部がスラスト鍔状部の外周
縁により損傷することや、第1スラスト部材及び第2ス
ラスト部材とスラスト鍔状部との間の摩耗による回転精
度の低下が効果的に防がれる。
のを結合させたものとすることができる他、一体物であ
ってもよい。軸体の形状は、例えば、軸部は略円柱形状
とすることができ、スラスト鍔状部は環状の板状をなす
ものとすることができる。軸体におけるスラスト鍔状部
の位置は、軸部の一端部付近とすることができる。
スリーブ嵌合して構成するラジアル軸受部においては、
スリーブ部の内周面と軸部の外周面が潤滑剤を介して径
方向に相対する。潤滑剤としては、例えばスピンドル油
等の潤滑油を適宜選択して使用し得る。
に位置し、そのスリーブ部よりも内径が拡大している大
内径部内に配設された第1スラスト部材及び第2スラス
ト部材における第1スラスト支持部と第2スラスト支持
部の間にスラスト鍔状部が挟まれてスラスト軸受部を構
成する。すなわちスラスト鍔状部の軸心方向両面が前記
のような潤滑剤を介して第1スラスト支持部及び第2ス
ラスト支持部に相対する。このスラスト軸受部において
は、例えば、第1スラスト支持部及び第2スラスト支持
部がそれぞれ環状面状をなし、第1スラスト支持部及び
第2スラスト支持部、並びにスラスト鍔状部の軸心方向
両面のうち第1スラスト支持部及び第2スラスト支持部
に相対してスラスト軸受部を構成する部分が、それぞれ
軸心方向に対し垂直状をなすものとすることができる。
と同軸状をなす円筒面形状とすることができる。また、
大内径部の内周面とスリーブ部の内周面との境界部分
は、例えば、軸心方向に対し垂直な環状面状に構成する
ことができる。
形状は、例えば環状板状とすることができる
ト部材がスリーブ部材に固定されてなるスリーブ体は、
それらの軸心線を中心として同軸状に相対回転し得る。
この軸受装置は、軸体が固定されてスリーブ体の側が回
転するものの他、スリーブ体の側が固定され軸体が回転
するものとすることも可能である。
心方向両面とは、同一硬さとしてもよく異なる硬さとす
ることもできる。スラスト鍔状部における軸心方向両面
というのは、軸心方向が上下方向であるならば、スラス
ト鍔状部における上下両面を言う。スラスト鍔状部にお
ける軸心方向両面、並びに第1スラスト支持部と第2ス
ラスト支持部は、それぞれ、通常の場合同一硬さとす
る。例えば、スリーブ部の内周面をブロンズ材により、
軸部の外周面及びスラスト鍔状部における軸心方向両面
をステンレス鋼により構成し、そのステンレス鋼よりも
硬いステンレス鋼により第1スラスト支持部及び第2ス
ラスト支持部を構成するものとすることができる。
部、スラスト鍔状部、第1スラスト部材及び第2スラス
ト部材のそれぞれが、一定の面のみならず全体として一
定硬さであり、スリーブ部材に比し、軸部及びスラスト
鍔状部の方が硬く、そのスラスト鍔状部に比し、第1ス
ラスト部材及び第2スラスト部材の方が硬いものとする
ことができる。この場合、軸部及びスラスト鍔状部は比
較的に硬いこととなるので、軸部とスラスト鍔状部が別
体であって軸部に対しスラスト鍔状部がしまりばめによ
り外嵌固定されているときにおける軸部とスラスト鍔状
部との間の抜け強度(嵌合強度〉が比較的に高い。
は第2スラスト部材の一方が、スラスト鍔状部よりも径
方向外方に、他方のスラスト部材に向かって突出してそ
のスラスト部材に当接したスペーサ部を有し、そのスペ
ーサ部の軸心方向寸法によって、第1スラスト支持部と
第2スラスト支持部の軸心方向間隔が定まっているもの
とすることができる(請求項2)。
る軸受隙間をそれぞれ適切なものとするには、ラジアル
軸受部についてはスリーブ部材におけるスリーブ部の内
径の寸法が軸体の軸部の外径の寸法に対し適切であれば
良く、スラスト軸受部については、第1スラスト支持部
と第2スラスト支持部の軸心方向間隔が、軸体のスラス
ト鍔状部における軸心方向両面間の軸心方向寸法に対し
適切であれば良い。第1スラスト支持部と第2スラスト
支持部の軸心方向間隔を適切なものとするには、スリー
ブ部材の大内径部内に配設する第1スラスト部材及び第
2スラスト部材のうち一方が有するスペーサ部の軸心方
向寸法を適切なものとすれば良い。従って、スリーブ部
材の寸法に関しては、そのスリーブ部の内径寸法が軸部
の外径の寸法に対し適切であれば良く、スリーブ部の内
径寸法とスラスト鍔状部に対する軸心方向の寸法を同時
に満足することを要しない。そのため、スリーブ部材の
加工が容易であり、全体として製造容易である。
軸心線を中心とした回転対称状をなす環状突部とするこ
とができ、また、内周面が軸心線と同軸状の円筒面状を
なす環状突部とすることができる。このような環状突部
は、例えば、軸心方向に対し垂直な面を基準として一方
のスラスト部材から軸心方向に一定長さ突出して他方の
スラスト部材に当接するものとすることができる。
も径方向外方における第1スラスト部材と第2スラスト
部材の間に、それらと別体のスペーサ部材が配設され、
そのスペーサ部材の軸心方向両方の面がそれぞれ第1ス
ラスト部材と第2スラスト部材に当接しており、そのス
ペーサ部材の軸心方向寸法によって、第1スラスト支持
部と第2スラスト支持部の軸心方向間隔が定まっている
ものとすることができる(請求項3)。
持部と第2スラスト支持部の軸心方向間隔を適切なもの
とするには、スリーブ部材の大内径部内に位置する第1
スラスト部材及び第2スラスト部材の間に配設するスペ
ーサ部材の軸心方向寸法を適切なものとすれば良い。従
って、スリーブ部材の寸法に関しては、そのスリーブ部
の内径寸法が軸部の外径の寸法に対し適切であれば良
く、スリーブ部の内径寸法とスラスト鍔状部に対する軸
心方向の寸法を同時に満足することを要しないので、ス
リーブ部材の加工が容易であり、全体として製造容易で
ある。
部材及び第2スラスト部材とは別体であり、例えば、環
状部材、特に、軸心線を中心とした回転対称状をなす環
状部材とすることができ、また、内周面が軸心線と同軸
状の円筒面状をなす環状部材とすることができる。この
ような環状部材は、例えば、軸心方向両方の面がそれぞ
れ第1スラスト部材と第2スラスト部材に当接する状態
で大内径部に内嵌固定されるものとすることができる。
スペーサ部材の線膨張率は、温度補償を考慮して、スラ
スト鍔状部の線膨張率より大きくすることが望ましい
(請求項3)。
置を備えたものとすることができる(請求項4)。
て上記本発明の軸受装置を採用した、スピンドルモータ
を始めとする電動機を挙げることができる。但し、必ず
しもこれに限るものではない。なお、前記スピンドルモ
ータとしては、高容量フロッピーディスク、光磁気ディ
スク、CD−ROM、DVD、ハードディスク等の記録
媒体の回転駆動に用いるものを例示することができる。
照しつつ説明する。
ピンドルモータの実施の形態の一例としての、ハードデ
ィスク駆動用のスピンドルモータ(ブラシレスDCモー
タ)の断面図である。
部12と、その環状凹部12の内周側において円筒状に
上方に突出するステータ支持部14と、中央部の嵌合孔
16を有してなる。
部に円環状の板形状のスラスト鍔状部材22が外嵌固定
されてなり、ベースプレート10に対し、軸部材20の
下端部が嵌合孔16に嵌合固定されることにより垂直上
向きに立設されている。軸部材20及びスラスト鍔状部
材22は同一のステンレス鋼製である。
24が巻回されたステータコア26が外嵌固定され、そ
のステータコイル24の引出部24aが、ベースプレー
ト10の底部を貫通し且つ封止された引出孔10aを通
じて、下方へ引き出されている。
リーブ部材52と、軸部材20及びスラスト鍔状部材2
2を構成するステンレス鋼よりも硬いステンレス鋼製の
円環状の板状の下スラスト部材54及び上スラスト部材
56と、円環状のスペーサ部材58からなる。軸部材2
0とスラスト鍔状部材22は焼き嵌めにより結合されて
おり、ブロンズ材よりも硬いステンレス鋼製であるため
抜け強度が比較的に高い。
形状であるスリーブ部52aと、そのスリーブ部52a
の上端側に隣接して位置した大内径部52bからなる。
大内径部52bの内周面は、前記スリーブ部52aの内
周面と同軸状に内径が拡大した一定内径の円筒面形状で
ある。大内径部52bの内周面とスリーブ部52aの内
周面との境界部分は、軸心方向に対し垂直な環状拡径面
52cに形成されている。スリーブ部材52の外径につ
いても、内径と同様、スリーブ部52aの外径よりも大
内径部52bの外径の方が拡大している。
び上スラスト部材56は、この順に環状拡径面52c上
に積み重なった状態で大内径部52bの内周面に対し同
軸状に内嵌固定されている。下スラスト部材54及び上
スラスト部材56の内径は軸部材20の外径よりもやや
大きく、スペーサ部材58の内径はスラスト鍔状部材2
2の外径よりもやや大きい。
と上スラスト部材56の間にスラスト鍔状部材22が挟
まれてスラスト軸受部80を構成する。スラスト鍔状部
材22の下上両面は、それぞれ動圧発生用溝部を有し、
潤滑油を介して下スラスト部材54の上面(第1スラス
ト支持部)及び上スラスト部材56の下面(第2スラス
ト支持部)に軸心方向に相対する。下スラスト部材54
の内周縁部上側及び上スラスト部材56の内周縁部下側
は何れも径方向内方に向かってスラスト鍔状部材22と
の軸心方向間隙が漸次拡大する上下のテーパ部に形成さ
れ、スラスト鍔状部材22と下スラスト部材54及び上
スラスト部材56の間の潤滑油の内方界面が表面張力に
よりこれらのテーパ部に保持されるよう構成されてい
る。また潤滑油中の気泡がこれらのテーパ部における潤
滑油の内方界面を経て気体側に開放されるように潤滑油
が循環する循環路22aがスラスト鍔状部材22内に設
けられており、この循環路はスラスト鍔状部材22の外
周面と上下のテーパ部の外周側部分に開口する。またス
ラスト鍔状部材22の内周部に、軸部材20の外周面と
の間で上下のテーパ部の内周側部分を連通する上下連通
孔を形成する連通用溝部22bが設けられている。
りも下方であってベースプレート10よりも上方の部分
にスリーブ部52aがスリーブ嵌合してラジアル軸受部
90を構成する。軸部材20のこの部分の外周面の上部
及び下部にそれぞれ動圧発生用溝部を有し、潤滑油を介
してスリーブ部52aの内周面と径方向に相対する。軸
部材20のうち両動圧発生用溝部の間の部分の外径はや
や縮径されている。軸部材20のうちスリーブ部52a
の下端部に相対する部分の外径は、下方に向かって漸次
縮径してスリーブ部52aとの径方向間隙が漸次拡大す
るテーパ部に形成され、スリーブ部52aと軸部材20
の間の潤滑油の下端界面が表面張力によりこのテーパ部
に保持されるよう構成されている。
固定軸体18に対し回転自在に支持されている。
切なものとするために下スラスト部材54の上面と上ス
ラスト部材56の下面の軸心方向間隔をスラスト鍔状部
材22の上下両面間の軸心方向寸法に対し適切なものと
するには、下スラスト部材54と上スラスト部材56の
間に挟まれたスペーサ部材58の軸心方向寸法を適切な
ものとすれば良い。従って、スリーブ部材52に関して
は、ラジアル軸受部90とスラスト軸受部80の両方に
ついて同時に厳しい精度を要求されるのではなく、ラジ
アル軸受部90に関するスリーブ部52aの内径寸法が
軸部材20の外径の寸法に対し適切であれば良いので、
加工が容易である。
52bの内周面に対し同軸状に、環状のキャップ部材6
0が内嵌固定されている。キャップ部材60の内下部に
は環状の切欠部が形成されて上スラスト部材56の上面
との間に内方開口の溝状部が構成されており、この溝状
部により潤滑油滴の上方飛散が防止される。
ブ62は、略円筒形状をなし、その上部には全周にわた
る内方膨出部62aを有し、下部には、全周にわたる外
方張出部62bを有する。ロータハブ62における内方
膨出部62aよりも下方の内周面には、円筒形状のロー
タヨーク64が内嵌固定され、更にその内周面にロータ
マグネット66が内嵌固定されている。このロータハブ
62の上部内周部がスリーブ部材52の大内径部52b
に外嵌固定されることにより、回転スリーブ体50とロ
ータハブ62とが同軸状に一体化されてロータを構成
し、ロータマグネット66がステータコア26と径方向
外方に相対して電動機を構成している。ロータハブ62
の外方張出部62bの下部は、環状凹部12内に位置し
ている。
ル軸受部90において、ブロンズ材製のスリーブ部材5
2の内周面に比し、ステンレス鋼製の軸部材20の外周
面の方が硬く、スラスト軸受部80において、ステンレ
ス鋼製のスラスト鍔状部材22の上下両面に比し、その
ステンレス鋼よりも硬いステンレス鋼製の下スラスト部
材54及び上スラスト部材56におけるそれぞれ上面及
び下面の方が硬いので、ラジアル軸受部90においても
スラスト軸受部80においても焼付きが生じ難い。而
も、スラスト鍔状部材22における上下両面に比し、上
下スラスト部材54・56の方が硬いので、上下スラス
ト部材54・56がスラスト鍔状部材22の外周縁によ
り損傷することや、上下スラスト部材54・56とスラ
スト鍔状部材22との間の摩耗による回転精度の低下が
効果的に防がれる。
たスピンドルモータの実施の形態の一例としての、ハー
ドディスク駆動用のスピンドルモータ(ブラシレスDC
モータ)の断面図である。
材154の外周側部に、上方突出の円環状のスペーサ部
154aを有し、スペーサ部材を有しない。スペーサ部
154aの内径はスラスト鍔状部材22の外径よりもや
や大きい。下スラスト部材154と上スラスト部材56
は、スペーサ部154aの上面上に上スラスト部材56
の下面が当接して環状拡径面52c上に積み重なった状
態で大内径部52bの内周面に対し同軸状に内嵌固定さ
れている。そして回転スリーブ体150の下スラスト部
材154の内周側上面(第1スラスト支持部)と上スラ
スト部材56の内周側下面(第2スラスト支持部)間に
スラスト鍔状部材22が挟まれてスラスト軸受部80を
構成する。
切なものとするために下スラスト部材154の内周側上
面と上スラスト部材56の内周側下面の軸心方向間隔を
スラスト鍔状部材22の上下両面間の軸心方向寸法に対
し適切なものとするには、スペーサ部154aの上下方
向寸法を適切なものとすれば良い。従って、スリーブ部
材52に関しては、ラジアル軸受部90とスラスト軸受
部180の両方について同時に厳しい精度を要求される
のではなく、ラジアル軸受部90についてのスリーブ部
52aの内径寸法が軸部材20の外径の寸法に対し適切
であれば良いので、加工が容易である。
62よりも外径が小さく、上方開口の環状凹部を有さな
い。更に、キャップ部材160は、その内周部に上方突
出の円筒状部を有する。その他は図1のものと同様であ
る。
アル軸受部においてもスラスト軸受部においても焼付き
が生じ難く且つスラスト軸受部において損傷若しくは摩
耗及びそれによる回転精度の低下が効果的に防がれる。
の軸受装置を備えた回転機械は、スリーブ部の内径寸法
とスラスト鍔状部に対する軸心方向の寸法を同時に満足
することを必要とせず、スリーブ部材の加工が容易で全
体として製造容易である。
図である。
断面図である。
の断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】軸部とその軸部よりも径方向外方に張り出
したスラスト鍔状部を備えてなる軸体と、スリーブ部
と、そのスリーブ部の一端側に位置し、前記スリーブ部
よりも内径が拡大している大内径部を備えてなるスリー
ブ部材とを有してなり、前記スリーブ部が軸部にスリー
ブ嵌合してラジアル軸受部を構成し、前記大内径部内に
前記スラスト鍔状部が位置し、軸体とスリーブ部材がそ
れらの軸心線を中心として同軸状に相対回転し得る軸受
装置であって、前記大内径部内には、軸心方向に相対す
る第1スラスト支持部及び第2スラスト支持部をそれぞ
れ有する第1スラスト部材及び第2スラスト部材が配設
されてそれらがスリーブ部材に固定され、前記第1スラ
スト支持部と第2スラスト支持部の間に前記スラスト鍔
状部が挟まれてスラスト軸受部を構成し、前記スリーブ
部の内周面に比し、前記軸部の外周面及び前記スラスト
鍔状部における軸心方向両面の方が硬く、前記スラスト
鍔状部における軸心方向両面に比し、第1スラスト支持
部及び第2スラスト支持部の方が硬いことを特徴とする
軸受装置。 - 【請求項2】第1スラスト部材又は第2スラスト部材の
一方が、スラスト鍔状部よりも径方向外方に、他方のス
ラスト部材に向かって突出してそのスラスト部材に当接
したスペーサ部を有し、そのスペーサ部の軸心方向寸法
によって、第1スラスト支持部と第2スラスト支持部の
軸心方向間隔が定まっている請求項1記載の軸受装置。 - 【請求項3】スラスト鍔状部よりも径方向外方における
第1スラスト部材と第2スラスト部材の間に、それらと
別体のスペーサ部材が配設され、そのスペーサ部材の軸
心方向両方の面がそれぞれ第1スラスト部材と第2スラ
スト部材に当接しており、そのスペーサ部材の軸心方向
寸法によって、第1スラスト支持部と第2スラスト支持
部の軸心方向間隔が定まっている請求項1記載の軸受装
置。 - 【請求項4】スペーサ部材の線膨張率がスラスト鍔状部
の線膨張率より大きい請求項3記載の軸受装置。 - 【請求項5】請求項1、2、3又は4記載の軸受装置を
備えた回転機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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