JP2000238835A - 包装体用フィルム - Google Patents

包装体用フィルム

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JP2000238835A JP11047733A JP4773399A JP2000238835A JP 2000238835 A JP2000238835 A JP 2000238835A JP 11047733 A JP11047733 A JP 11047733A JP 4773399 A JP4773399 A JP 4773399A JP 2000238835 A JP2000238835 A JP 2000238835A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光線および紫外線の遮断性に優れ、白色
度も良好であり、金属検知器による異物混入検査や電子
レンジによる食品の加熱調理も可能である包装体を得る
ことができるフィルムを提供する。 【手段】 基材フィルム1に、390nm〜550nm
の波長領域の可視光線を遮断する着色顔料を含有した黒
色樹脂層6、および、240nm〜390nmの波長領
域の紫外線を遮断する着色顔料を含有した白色樹脂層
4、8を有するシーラント層3を積層し、シーラント層
にさらに透明樹脂層5、7を備えて、フィルムを形成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可視光線および
紫外線を遮断して食品等の内容物の変質を防ぐ必要のあ
る包装体に使用される包装体用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】調理済み冷凍食品、例えばシューマイ
は、プラスチック製トレーにそれぞれ個装され、さらに
それらの個装物が、合成樹脂材で形成されたフィルムを
使用して製造された包装体に外装されている。また、ピ
ラフ等の米飯類は、1食分または数食分を、合成樹脂材
で形成されアルミニウム蒸着(アルミ蒸着)されたフィ
ルムを使用して製造された包装体に密封した形態で多く
流通している。
【0003】ところで、食品中に含まれている油脂は酸
化されやすく、冷凍食品は、店頭での陳列時にショーケ
ースの螢光灯からの光線によっても油脂の酸化が著しく
増進される。食品に含まれる油脂が酸化すると、食品が
変色し、また風味が悪化するばかりでなく、栄養価も低
減する。さらに、過度に酸化を起こした油脂を摂取する
と、下痢や嘔吐等を引き起こすこともある。この油脂の
酸化は、500nm以下の波長の光線による影響を大き
く受ける。また、一般に油脂は、波長550nm前後の
黄色帯域に可視光線の吸収極大を持っているので、この
波長領域の可視光線は、油脂の酸化に対して強い影響力
を持つ。このため、冷凍食品では、包装体により、内容
物の油脂の酸化を引き起こす原因となる光線、特に55
0nm以下の波長の可視光線および紫外線を遮断するこ
とが必要である。
【0004】そこで、二酸化チタン等を主成分とする白
色顔料で着色されたポリエチレン層等のシーラント層を
有するフィルムを使用して包装体を製造することが行わ
れている。また、図7に部分断面を拡大して示すよう
に、基材フィルム10に、白色顔料で着色された白色樹
脂層、例えば白色ポリエチレン層12と灰色の顔料で着
色された樹脂層、例えば灰色ポリエチレン層13とを積
層したシーラントフィルム11を、ドライラミネート法
または押出しラミネート法により貼り合わせて形成され
たフィルムを使用して、包装体を製造することが行われ
ている。また、上記したように米飯類の冷凍食品の包装
には、図8に部分拡大断面図を示すように、基材フィル
ム15にアルミニウム16を蒸着してシーラント層17
を積層した積層構造の包装体用フィルムが使用されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
二酸化チタンを主成分とする白色顔料をポリエチレンに
添加してシーラント層が形成された包装体用フィルム
は、二酸化チタンが紫外線の遮断性を有しているもの
の、包装材として使用したときに内容物が透けて見える
など、可視領域の光線の遮断性が乏しい。一方、図7に
示したように、白色樹脂層と灰色(または黒色)樹脂層
とを積層したシーラント層を有する包装体用フィルムで
は、白色樹脂層により紫外線を遮断し、灰色樹脂層によ
り可視光線を遮断するが、それを使用して製造された包
装体は、外観が灰色を帯びて白色度が低くなる。このた
め、このフィルムを包装材として使用した場合に、商品
銘柄などを包装体に印刷すると、印刷が灰色がかって見
えてしまい、商品に対し外観的に悪い印象を与える恐れ
がある。
【0006】また、図8に示したようにアルミ蒸着フィ
ルムは、遮光性の点では可視光線および紫外線共に優れ
ているが、それを包装材として用いた商品について金属
検知器を使用して異物混入検査を行おうとした場合に、
アルミ蒸着フィルム自体が検知器に反応してしまうの
で、そのような金属検知器による異物混入検査を行うこ
とが不可能である。また、アルミ蒸着フィルムを包装材
とした冷凍食品は、包装形態のまま電子レンジで加熱調
理しようとすると、アルミ蒸着フィルムによりマイクロ
波が遮断されて内容物を充分に加熱することができない
ばかりでなく、アルミニウムがマイクロ波を吸収して急
激に発熱し、場合によっては火花を生じて危険である。
このため、アルミ蒸着フィルムは、包装体としての用途
が限られる。
【0007】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、可視光線および紫外線の遮断性に優
れ、白色度も良好であり、アルミ蒸着フィルムのように
金属検知器による異物混入検査を行うことができない、
といった欠点も無く、電子レンジによる食品の加熱調理
も可能であるような包装体用フィルムを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
基材フィルムに、少なくとも390nm〜550nmの
波長領域の光線を遮断する着色料を含有した樹脂層、お
よび、少なくとも240nm〜390nmの波長領域の
光線を遮断する着色料を含有した白色樹脂層を有するシ
ーラント層を積層して形成された包装体用フィルムにお
いて、前記シーラント層に、さらに透明または半透明の
樹脂層を備えたことを特徴とする。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1記載のフ
ィルムにおいて、透明または半透明の樹脂層を、少なく
とも390nm〜550nmの波長領域の光線を遮断す
る着色料を含有した樹脂層と少なくとも240nm〜3
90nmの波長領域の光線を遮断する着色料を含有した
白色樹脂層との間、または、少なくとも390nm〜5
50nmの波長領域の光線を遮断する着色料を含有した
2つの樹脂層の間、もしくは、少なくとも240nm〜
390nmの波長領域の光線を遮断する着色料を含有し
た2つの白色樹脂層の間に積層したことを特徴とする。
【0010】請求項1に係る発明の包装体用フィルムを
使用して包装体を製造すると、その包装体では、390
nm〜550nmの波長領域の光線を遮断する着色料を
含有した樹脂層により可視光線が遮断され、240nm
〜390nmの波長領域の光線を遮断する着色料を含有
した白色樹脂層により一部の紫外線が遮断される。この
ため、包装体に収容された内容物が、それに含まれる油
脂の酸化を引き起こす原因となるような波長領域の光線
を吸収する、といったことが防止される。一方、フィル
ムのシーラント層に透明または半透明の樹脂層が含まれ
ていることにより、フィルムの表面(包装体の外表面)
における白色度が向上する。これは、着色料を含有した
樹脂層と透明または半透明の樹脂層とでの屈折率の差、
および、透明または半透明の樹脂層との層境界面での光
の全反射により、層境界面で光の散乱が起こるためであ
ると考えられる。
【0011】請求項2に係る発明のフィルムでは、39
0nm〜550nmの波長領域の光線を遮断する着色料
を含有した樹脂層と240nm〜390nmの波長領域
の光線を遮断する着色料を含有した白色樹脂層との間、
または、390nm〜550nmの波長領域の光線を遮
断する着色料を含有した2つの樹脂層の間、もしくは、
240nm〜390nmの波長領域の光線を遮断する着
色料を含有した2つの白色樹脂層の間に積層された透明
または半透明の樹脂層との層境界面での光の散乱によ
り、フィルムの表面における白色度が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
について図1ないし図6を参照しながら説明する。
【0013】図1は、この発明の1実施形態を示し、包
装体用フィルムの部分拡大断面図である。このフィルム
は、基材フィルム1の片面にアンカーコート剤2を塗布
し、共押出しラミネータを使用してアンカーコート剤2
の塗布面にシーラント層3を積層することにより形成さ
れている。そして、シーラント層3が、第1の白色樹脂
層4、第1の透明樹脂層5、黒色(または灰色)樹脂層
6、第2の透明樹脂層7および第2の白色樹脂層8を、
基材フィルム1側から順に積層して形成されている。
【0014】基材フィルム1は、例えば二軸延伸ポリエ
チレンテレフタレート(PET)で形成され、また、シ
ーラント層3の各樹脂層4〜8は、例えば低密度ポリエ
チレン(LDPE)でそれぞれ形成される。そして、透
明樹脂層5、7は、LDPEに何も添加せず、白色樹脂
層4、8は、LDPEに少なくとも240nm〜390
nmの波長領域の紫外線を吸収して遮断する白色顔料、
例えば二酸化チタンを主成分とする顔料を添加し、黒色
(または灰色)樹脂層6は、LDPEに少なくとも39
0nm〜550nmの波長領域の可視光線を吸収して遮
断する黒色顔料、例えばカーボンブラックを主成分とす
る顔料を添加して、それぞれ形成される。白色および黒
色(または灰色)の各着色顔料は、例えば各樹脂層4、
8、6に対し0.5%以上の割合で添加する。基材フィ
ルム1の厚みは、例えば10μm〜30μm程度であ
り、シーラント層3の総厚みは、例えば40μm〜60
μm程度である。
【0015】このフィルムを使用して、包装袋等の包装
体が製造される。例えば、それぞれ基材フィルム1側が
外面となるようにして表裏2枚のフィルムを互いに重ね
合わせ、両フィルムの周縁部同士を熱接着することによ
り袋形態の包装体が製造される。また、基材フィルム1
側が外面となるようにして1枚のフィルムを折り重ね、
フィルムの端縁部同士およびそれぞれの側縁部同士を熱
接着することにより合掌袋形態の包装体が製造される。
そして、それらの包装体の内部に内容物が収容される。
あるいは、このフィルムは、容器形態の包装体の覆蓋シ
ートとしても使用することが可能である。すなわち、上
面が開口した容器本体の上部開口面全体を、基材フィル
ム1側が上面(外面)となるようにしてフィルムで完全
に覆い、容器本体の上部開口面の周縁部とフィルムの周
縁部とを熱接着することにより容器形態の包装体が製造
される。そして、容器内部に内容物が収容される。
【0016】図1に示したフィルムを使用して製造され
た包装体では、フィルムの白色樹脂層4、8により24
0nm〜390nmの波長領域の紫外線が遮断されると
ともに、黒色(または灰色)樹脂層6により390nm
〜550nmの波長領域の可視光線が遮断される。した
がって、油脂の酸化を引き起こす原因となるような波長
領域の光線が包装体の内部まで到達することが無くな
り、このため、包装体の内部に収容された内容物に含ま
れる油脂の酸化が光線によって増進される、といったこ
とが防止される。一方、白色樹脂層4、8と透明樹脂層
5、7とでの屈折率の差、および、白色樹脂層4、8と
透明樹脂層5、7との層境界面での光の全反射により、
層境界面で光の散乱が起こり、この結果、フィルムの表
面(包装体の外表面)における白色度が向上することに
なる。このため、包装体に商品銘柄等を印刷しても、そ
の印刷が灰色がかって見えることはなく、外観面での商
品のイメージアップが図られる。
【0017】なお、基材フィルム1およびシーラント層
3の各樹脂層4〜8のそれぞれの形成材料や白色樹脂層
4、8および黒色(または灰色)樹脂層6を着色するた
めの着色料は、上記したものに限らないし、着色顔料と
して、ベース樹脂に合わせて市販されている着色マスタ
ーバッチを使用しても構わない。また、シーラント層の
層構成も、白色樹脂層と黒色(または灰色)樹脂層と共
に透明樹脂層を備えておればよく、図1に示したものに
限定されない。さらに、フィルムの加工方法も、共押出
しラミネータを使用した共押出しコーティング法に限ら
ない。
【0018】また、シーラント層3の各樹脂層4〜8を
形成する樹脂は、LDPEのような透明な樹脂に限ら
ず、高密度ポリエチレン(HDPE)のような半透明の
樹脂であっても構わない。さらに、上記した実施形態の
ようにシーラント層3の各樹脂層4〜8を同一の樹脂で
形成する必要は無く、白色度を向上させるために、屈折
率の異なる樹脂をそれぞれ使用して各樹脂層を形成して
もよく、また、それぞれの樹脂層を、2種類以上の樹脂
をブレンドしたものを使用して形成するようにしてもよ
い。
【0019】
【実施例】次に、この発明のより具体的な実施例につい
て実験例および比較例を示しながら説明する。
【0020】図1に示したように、基材フィルム1にア
ンカーコート剤2を介し、第1の白色樹脂層4、第1の
透明樹脂層5、黒色樹脂層6、第2の透明樹脂層7およ
び第2の白色樹脂層8を順に積層したシーラント層3を
貼り合わせて、2種のフィルムを作成し、それぞれのフ
ィルムについて光線透過率およびフィルム表面の白色度
を測定した。光線透過率の測定には、日立分光光度計U
−4000を使用し、白色度の評価は、ハンター白色度
で行い、その測定にはミノルタCM2002を使用し
た。なお、ハンター白色度は、数値が大きいほど白さが
増すことを示す。
【0021】基材フィルム1としては、それぞれ12μ
mの厚みの二軸延伸PETフィルムを使用し、シーラン
ト層3の各樹脂層4〜8は、それぞれLDPEで形成
し、透明樹脂層5、7には何も添加せず、白色樹脂層
4、8には、白色の着色マスターバッチを添加し、黒色
樹脂層6には、黒色の着色マスターバッチを添加した。
そして、実施例1では、第1の白色樹脂層4の厚みを4
0μm、第1の透明樹脂層5、黒色樹脂層6、第2の透
明樹脂層7および第2の白色樹脂層8のそれぞれの厚み
を5μmとし(シーラント層2の総厚み60μm)、実
施例2では、第1の白色樹脂層4の厚みを30μmと
し、第1の透明樹脂層5、黒色樹脂層6、第2の透明樹
脂層7および第2の白色樹脂層8のそれぞれの厚みを5
μmとした(シーラント層2の総厚み50μm)。ま
た、比較例1として、12μmの厚みの二軸延伸PET
フィルム(基材フィルム)にアンカーコート材を介し、
白色の着色マスターバッチをLDPEに添加した40μ
mの厚みの白色樹脂層、黒色の着色マスターバッチをL
DPEに添加した5μmの厚みの黒色樹脂層、および、
白色の着色マスターバッチをLDPEに添加した5μm
の厚みの白色樹脂層を順に積層した50μmの総厚みの
シーラント層を貼り合わせて、従来のフィルムを作成
し、そのフィルムについても光線透過率およびフィルム
表面の白色度を測定した。なお、実施例1、2および比
較例1の各フィルムにおいて、各樹脂層における着色マ
スターバッチは、白色顔料分が15%、黒色顔料分が2
%となるように添加した。
【0022】実施例1、2および比較例1の各フィルム
における光線透過率を図2、図3および図4にそれぞれ
示す。これらの結果から分かるように、シーラント層が
透明樹脂層を備えた実施例1、2の両フィルムの方が、
比較例1のフィルムに比べて、特に可視領域での遮光性
に優れている。すなわち、実施例1のフィルムは、比較
例1のフィルムのシーラント層の構成に5μmの厚みの
透明樹脂層を2個所で介挿した層構成を有しているが、
これにより遮光性が向上していることが分かる。また、
実施例2のフィルムは、比較例1のフィルムのシーラン
ト層と総厚みが同じで、かつ白色樹脂層が10μm薄い
のにもかかわらず、遮光性が良好である。
【0023】また、実施例1、2および比較例1の各フ
ィルムにおける白色度は、順にそれぞれ89、87、8
5であった。これらの結果から分かるように、実施例
1、2のフィルムの方が、比較例1のフィルムに比べて
白色度が良好であり、比較例1のフィルムは、明らかに
黒ずんで見えた。このように、シーラント層に透明樹脂
層を積層した効果の大きいことが確認された。
【0024】次に、この発明に係るフィルムと実際に市
販されている冷凍食品の包装材として使用されているフ
ィルムとについて、上記と同様に光線透過率および白色
度をそれぞれ測定し、両者を比較した結果について説明
する。
【0025】この発明に係るフィルム(実施例3)は、
12μmの厚みのPETフィルムを基材フィルムとし、
白色の着色マスターバッチをLDPEに添加した20μ
mの厚みの白色樹脂層、LDPEからなる5μmの厚み
の透明樹脂層、黒色の着色マスターバッチをLDPEに
添加した7μmの厚みの黒色樹脂層、白色の着色マスタ
ーバッチをLDPEに添加した5μmの厚みの白色樹脂
層、および、LDPEからなる3μmの厚みの透明樹脂
層を順に積層した40μmの総厚みのシーラント層を基
材フィルムの片面にアンカーコート剤を介して貼り合わ
せることにより形成した。また、市販の冷凍食品の包装
材として使用されているフィルム(比較例2)は、15
μmの厚みの二軸延伸ナイロン(ON)フィルムの片面
に白色印刷を行い、そのONフィルムに12μmの厚み
のアルミ蒸着PETフィルムと50μmの厚みの直鎖状
低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルムとをドライ
ラミネート法によりそれぞれ貼り合わせることにより形
成されている。なお、実施例3のフィルムでは、実施例
1、2のフィルムよりも、シーラント層の白色樹脂層お
よび黒色樹脂層における各着色マスターバッチの添加量
を、白色顔料分が20%、黒色顔料分が4%となるよう
にそれぞれ増やしている。
【0026】実施例3および比較例2の各フィルムにお
ける光線透過率を図5および図6にそれぞれ示す。これ
らの結果から分かるように、実施例3のフィルムは、ア
ルミ蒸着フィルムを用いたものと同等もしくはそれ以上
の遮光性を有している。また、実施例3および比較例2
の各フィルムにおけるハンター白色度は、共に85であ
った。このように、この発明に係るフィルムは、アルミ
蒸着フィルムを用いたものと同等もしくはそれ以上の遮
光性および白色度を持ちながら、それで製造される包装
体は、異物混入の検査に金属検知器を使用することを可
能にし、また、電子レンジによる加熱調理も可能にす
る。そして、この発明に係るフィルムは、遮光層として
アルミ蒸着フィルムを使用しなくても、40μm程度の
厚みのシーラント層だけで十分な遮光性が得られるの
で、包装材の薄膜化やコストダウンに寄与し得る。
【0027】なお、上記した実施例1、2のフィルムの
層構成において、白色樹脂層や黒色樹脂層の厚みあるい
は着色顔料の添加量を増やすことにより、遮光性や白色
度を向上させることができるのは勿論であり、また、透
明樹脂層、白色樹脂層および黒色樹脂層をさらに数層組
み合わせて積層することにより、遮光性や白色度がより
向上した包装体用フィルムを得ることができる。
【0028】
【発明の効果】請求項1に係る発明の包装体用フィルム
を使用すると、内容物の油脂の酸化を引き起こす原因と
なる可視光線および紫外線の遮断性に優れ、白色度も良
好で、商品銘柄等を印刷したときに見栄えが良く、アル
ミ蒸着フィルムのように金属検知器による異物混入検査
を行うことができない、といった欠点も無く、電子レン
ジによる食品の加熱調理も可能であって、広い用途に適
用し得る包装体を提供することができる。
【0029】請求項2に係る発明のフィルムでは、その
表面における白色度を確実に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施形態を示し、包装体用フィル
ムの部分拡大断面図である。
【図2】この発明の実施例1に係る包装体用フィルムに
おける光線透過率を示す図である。
【図3】この発明の実施例2に係る包装体用フィルムに
おける光線透過率を示す図である。
【図4】比較例1の包装体用フィルムにおける光線透過
率を示す図である。
【図5】この発明の実施例3に係る包装体用フィルムに
おける光線透過率を示す図である。
【図6】比較例2の包装体用フィルムにおける光線透過
率を示す図である。
【図7】従来の包装体用フィルムの1例を示す部分拡大
断面図である。
【図8】従来の包装体用フィルムの別の例を示す部分拡
大断面図である。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 アンカーコート剤 3 シーラント層 4 第1の白色樹脂層 5 第1の透明樹脂層 6 黒色(または灰色)樹脂層 7 第2の透明樹脂層 8 第2の白色樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AD05 BA04 BA15 BB21 BB22 BB23 BB51 4F100 AK01A AK01B AK01C AK01D AK01E AK06 AK41 AK48 AK63 AS00C AS00E AT00A BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10D BA10E CA13 EJ38 GB15 JD06 JD09 JD09B JD09C JD09E JL12C JL12E JN01D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムに、少なくとも390nm
    〜550nmの波長領域の光線を遮断する着色料を含有
    した樹脂層、および、少なくとも240nm〜390n
    mの波長領域の光線を遮断する着色料を含有した白色樹
    脂層を有するシーラント層を積層して形成された包装体
    用フィルムにおいて、 前記シーラント層に、さらに透明または半透明の樹脂層
    を備えたことを特徴とする包装体用フィルム。
  2. 【請求項2】 透明または半透明の樹脂層が、少なくと
    も390nm〜550nmの波長領域の光線を遮断する
    着色料を含有した樹脂層と少なくとも240nm〜39
    0nmの波長領域の光線を遮断する着色料を含有した白
    色樹脂層との間、または、少なくとも390nm〜55
    0nmの波長領域の光線を遮断する着色料を含有した2
    つの樹脂層の間、もしくは、少なくとも240nm〜3
    90nmの波長領域の光線を遮断する着色料を含有した
    2つの白色樹脂層の間に積層された請求項1記載の包装
    体用フィルム。
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