JP2000234670A - 変速比無限大無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

変速比無限大無段変速機の変速制御装置

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JP2000234670A
JP2000234670A JP11346178A JP34617899A JP2000234670A JP 2000234670 A JP2000234670 A JP 2000234670A JP 11346178 A JP11346178 A JP 11346178A JP 34617899 A JP34617899 A JP 34617899A JP 2000234670 A JP2000234670 A JP 2000234670A
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torque
continuously variable
variable transmission
ratio
transmission
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JP11346178A
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English (en)
Inventor
Hiromasa Sakai
弘正 酒井
Motoharu Nishio
元治 西尾
Hiroaki Kuramoto
浩明 蔵本
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ギアードニュートラルポイントの維持と、ギ
アードニュートラルポイントからの円滑な変速を実現す
る。 【解決手段】 パワーローラを軸支するトラニオンに連
結された油圧シリンダ30と、この油圧シリンダの油室
30A、30Bへ供給する油圧と供給方向を制御するシ
フトコントロールバルブ46と、目標変速比に応じてシ
フトコントロールバルブ46を駆動するステップモータ
36と、実変速比をシフトコントロールバルブ46へフ
ィードバックするプリセスカム35を備えて、車両の走
行中には目標変速比に基づいてステップモータ36を駆
動し、車両が予め設定した運転状態と一致したときに
は、予め設定したクリープトルクとユニット変速比に基
づいて、ステップモータ36の駆動量を求め、この駆動
量に基づいて制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などに採用さ
れる変速比無限大無段変速機の変速制御装置に関し、特
に、無段変速機としてトロイダル型無段変速機を採用し
たもの関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から車両の変速機として、トロイダ
ル型の無段変速機が知られており、このような無段変速
機の変速領域をさらに拡大するために、無段変速機に一
定変速機と遊星歯車機構を組み合わせて変速比を無限大
まで制御可能とする変速比無限大無段変速機が知られて
おり、例えば、特開平10−267117号公報などが
知られている。
【0003】これは、エンジンに連結される変速比無限
大無段変速機のユニット入力軸に変速比を連続的に変更
可能なトロイダル型の無段変速機と、一定変速機(減速
機)を並列的に連結するとともに、これらの出力軸を遊
星歯車機構で選択的に結合したもので、図18に示すよ
うに、動力循環モードクラッチを接続する一方、直結モ
ードクラッチを遮断することにより、無段変速機と一定
変速機の変速比の差に応じて、ユニット変速比ii(図
中IVT比でユニット入力軸回転数/ユニット出力軸回
転数)を負の値から正の値まで変速比無限大(=ギアー
ドニュートラルポイントGNP)を含んで連続的に変速
制御を行う動力循環モードと、動力循環モードクラッチ
を遮断する一方、直結モードクラッチを接続して無段変
速機の変速比icに応じて変速制御を行う直結モードを
選択的に使用することができる。
【0004】そして、上記変速比無限大無段変速機で
は、トロイダル型無段変速機のトラニオンを軸方向へ駆
動する油圧シリンダをステップモータによって制御して
おり、ギアードニュートラルポイントGNPでは、ステ
ップモータへ指令するステップ数を、ギアードニュート
ラルポイントGNPに相当するステップ数から、一定量
だけずらしたステップ数を指令するとともに、油圧シリ
ンダのピストンの表裏に加わる差圧をリリーフバルブを
用いて増減することで、ブレーキの動作状態に応じて低
車速時に駆動輪へ伝達されるクリープトルクの制御を行
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、油圧シリンダの差圧をリリーフバルブ
等の圧力制御弁によって制御しているため、作動油の温
度が低いときには油圧制御の応答性が低下するので、油
圧シリンダの差圧を正確に制御することができず、クリ
ープトルクの制御精度が低下するという問題があった。
【0006】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、動力循環モードのギアードニュートラルポ
イント近傍でのクリープトルクを変速機の油温に係わら
ず高精度で制御することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、入出力デ
ィスクに挟持されたパワーローラを傾転させることで変
速比を連続的に変更するトロイダル型無段変速機と一定
変速機とをユニット入力軸にそれぞれ連結するととも
に、トロイダル型無段変速機と一定変速機の出力軸を遊
星歯車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードク
ラッチを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大
無段変速機と、前記パワーローラを軸支するトラニオン
に連結された油圧シリンダと、この油圧シリンダの油圧
を制御する変速制御手段とを備えた変速比無限大無段変
速機の変速制御装置において、前記変速制御手段は、前
記油圧シリンダへ供給する油圧と供給方向を制御する変
速制御弁と、前記変速制御弁を駆動するアクチュエータ
と、前記トロイダル型無段変速機の実変速比を前記変速
制御弁へフィードバックするメカニカルフィードバック
手段と、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段
と、前記運転状態が予め設定した状態と一致したときに
は、予め設定したクリープトルクとトロイダル型無段変
速機の変速比に基づいて前記アクチュエータの駆動量を
演算するとともに、この駆動量に基づいて前記アクチュ
エータを制御する変速指令手段とを備える。
【0008】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記運転状態検出手段は、車速を検出する手段
と、アクセルペダル踏み込み量を検出する手段とから構
成され、前記変速指令手段は、検出した車速が予め設定
した車速未満、かつ、アクセルペダル踏み込み量が0の
ときに予め設定した状態と一致したことを判定する。
【0009】また、第3の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記変速指令手段は、無負荷状態のギアードニュ
ートラルポイントに相当するアクチュエータの駆動位置
を、前記クリープトルクに相当する値で補正したもの
を、アクチュエータへの指令値とする。
【0010】また、第4の発明は、前記第3の発明にお
いて、前記変速指令手段は、トロイダル型無段変速機の
変速比と、前記クリープトルクに応じて前記油圧シリン
ダの差圧を設定する差圧設定手段と、この差圧に応じて
アクチュエータの指令値を設定する。
【0011】また、第5の発明は、前記第3の発明にお
いて、前記変速指令手段は、変速比無限大無段変速機の
入力トルクを演算する入力トルク演算手段と、変速比無
限大無段変速機の入力トルクと出力トルクの比をトルク
比として算出するトルク比演算手段とを備え、前記クリ
ープトルクを出力トルクとして求めたトルク比に基づい
てアクチュエータの指令値を設定する。
【0012】また、第6の発明は、前記第3の発明にお
いて、前記変速指令手段は、変速比無限大無段変速機の
入力トルクを演算する入力トルク演算手段と、前記クリ
ープトルクに相当する出力トルクに基づいて、トロイダ
ル型無段変速機の目標変速比を決定して、この目標変速
比となるようにアクチュエータの駆動量を設定する駆動
量設定手段とを設ける。
【0013】また、第7の発明は、前記第6の発明にお
いて、前記変速指令手段は、変速比無限大無段変速機の
入力トルクをパラメータとして、トロイダル型無段変速
機の出力トルクと、トロイダル型無段変速機の変速比の
関係を予め設定したマップを備える。
【0014】また、第8の発明は、前記第6の発明にお
いて、前記変速指令手段は、変速比無限大無段変速機の
変速比をパラメータとして、入力トルクとトロイダル型
無段変速機の出力トルクの関係を予め設定したマップを
備える。
【0015】また、第9の発明は、前記第8の発明にお
いて、前記変速制令手段は、変速比無限大無段変速機の
内部損失を加味して予め設定された入力トルクと出力ト
ルクの関係に基づいて、前記クリープトルクに相当する
出力トルクからトロイダル型無段変速機の目標変速比を
設定する。
【0016】
【発明の効果】第1の発明は、通常の走行中では変速比
制御が行われて、アクチュエータが指令した目標変速比
と、メカニカルフィードバック手段からの実変速比のフ
ィードバックに応じて変速制御弁が駆動されて、トラニ
オンに連結された油圧シリンダへ供給する作動油の流量
と方向を制御するため、低油温時などにおいても正確に
変速比を制御することができる。
【0017】そして、運転条件が所定の条件となったと
き、例えば、動力循環モード近傍では、トロイダル型無
段変速機のトルクシフトを利用して、目標とするクリー
プトルクと変速比に基づいてアクチュエータを駆動する
ことで、クリープトルクの制御を行うことができ、目標
とするクリープトルクを変速比に応じて制御することに
よって、ギアードニュートラルポイント近傍におけるク
リープトルクの制御を、低油温時においても高精度で行
うことが可能となり、油温の変動に係わらず高精度かつ
安定したクリープトルク制御を実現して、変速比無限大
無段変速機の運転性を大幅に向上させることができる。
【0018】また、第2の発明は、車速が予め設定した
車速未満、かつ、アクセルペダル踏み込み量が0となっ
たとき、すなわち、ギアードニュートラルポイント近傍
となって、アクセルペダルが解放されたときにクリープ
トルクの制御を開始することが可能となる。
【0019】また、第3の発明は、クリープトルクの制
御は、無負荷状態におけるギアードニュートラルポイン
トに相当するアクチュエータの駆動位置を基準として、
目標とするクリープトルクに応じて補正を行うことで、
アクチュエータの指令値を容易に決定することができる
ため、例えば、オープンループ制御などによってもクリ
ープトルクの制御を高精度で行うことが可能となる。
【0020】また、第4の発明は、ギアードニュートラ
ルポイント近傍では、トロイダル型無段変速機の変速比
と、目標とするクリープトルクに応じて油圧シリンダの
差圧を決定し、この差圧に応じてアクチュエータの指令
値を求めるため、容易にクリープトルクの制御を行うこ
とができる。
【0021】また、第5の発明は、ギアードニュートラ
ルポイント近傍では、変速比無限大無段変速機のトルク
比を変更して、入力トルクに対するクリープトルクを実
現するようにアクチュエータを駆動することで油温に係
わらず任意のクリープトルクを得ることができる。
【0022】また、第6の発明は、ギアードニュートラ
ルポイント近傍では、予め設定した入力トルクと出力ト
ルクの関係に基づいて出力トルクが目標とするクリープ
トルクとなるような目標変速比を決定し、この目標変速
比に応じてアクチュエータを駆動するため、低油温時で
あっても任意のクリープトルクを高精度で実現すること
ができる。
【0023】また、第7または第8の発明は、変速比無
限大無段変速機の入力トルクをパラメータとして、トロ
イダル型無段変速機の出力トルクと変速比との関係を規
定したマップを用いることで、入力トルク=エンジント
ルク、出力トルク=目標とするクリープトルクとするこ
とで、目標変速比が容易に求められ、この目標変速比に
対応したアクチュエータの駆動位置を指令値とすること
で、低油温時であっても任意のクリープトルクを高精度
で実現することができる。
【0024】また、第9の発明は、入力トルクと出力ト
ルクの関係に変速比無限大無段変速機の内部損失を加味
したため、クリープトルクの制御精度をさらに向上させ
ることが可能となる。
【0025】
【実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付図面に
基づいて説明する。
【0026】図1、図2は、ハーフトロイダルで構成さ
れたダブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機2を
用いて変速比無限大無段変速機を構成した一例を示す。
【0027】図1、図2に示すように、変速比無限大無
段変速機はエンジンのクランクシャフト(図示せず)に
連結されるユニット入力軸1a、1bに、変速比を連続
的に変更可能なトロイダル型無段変速機2と、ギア3
a、カウンタギア3bから構成された一定変速機3(減
速機)を並列的に連結するとともに、これらの出力軸
4、3cをユニット出力軸6と同軸的に配設するととも
に遊星歯車機構5で連結したもので、トロイダル型無段
変速機2の出力軸4は遊星歯車機構5のサンギア5a
に、一定変速機3の出力軸3cは動力循環モードクラッ
チ9を介して遊星歯車機構5のキャリア5bに連結され
る。
【0028】サンギア5aと連結した無段変速機出力軸
4は、ギア4a及びチェーン40からトロイダル型無段
変速機2の駆動力を受け、直結モードクラッチ10を介
して変速比無限大無段変速機の出力軸であるユニット出
力軸6に結合される一方、リングギア5cもユニット出
力軸6に結合される。
【0029】ユニット出力軸6の図中右側には変速機出
力ギア7が設けられ、この変速機出力ギア7はディファ
レンシャルギア8のファイナルギア12と歯合し、ディ
ファレンシャルギア8に結合する駆動軸11a、11b
は、所定の総減速比で駆動力が伝達される。 {1.変速機構}トロイダル型無段変速機2は、図1に
示すように、2組の入力ディスク21、出力ディスク2
2で、パワーローラ20、20をそれぞれ挟持、押圧す
るダブルキャビティのハーフトロイダル型で構成され、
一対の出力ディスク22の間に介装された出力歯車2a
は、チェーン40を介してユニット入力軸1a、1bと
平行して配置されたユニット出力軸6の無段変速機出力
軸4に形成したギア4aと連結する。
【0030】また、図2に示すように、ユニット入力軸
1a、1bは、同軸的に配設されるとともに、図示しな
いローディング装置を介して回転方向で結合しており、
ユニット入力軸1aはエンジンのクランクシャフトに結
合されるとともに、一定変速機3のギア3aを形成し、
ユニット入力軸1bは2組の入力ディスク21、21に
連結されて、ユニット入力軸1aからの入力トルクに応
じてローディング装置が発生した軸方向の押圧力によっ
て、図1に示したパワーローラ20、20を入出力ディ
スクの間で挟持、押圧する。
【0031】そして、対向する位置に配置されたパワー
ローラ20、20は、図3に示すように、下部を油圧シ
リンダ30に結合して軸方向へ変位可能かつ軸回りに回
転可能なトラニオン23にそれぞれ軸支され、複数のト
ラニオン23のうちの一つの下端には、後述するシフト
コントロールバルブ46へトラニオン23の回動角(以
下、パワーローラ20の傾転角φという)、すなわち、
実変速比とトラニオン23の軸方向変位を合成してフィ
ードバックするためのプリセスカム35が設けられる。
【0032】油圧シリンダ30はピストン31によって
画成された上下の油室30A、30Bを備えており、図
3に示すように、対向配置されたトラニオン23、23
の油圧シリンダ30、30は、油室30A、30Bの配
置が相互に逆転するように設定されて、対向するトラニ
オン23、23は相互に逆方向へ駆動される。
【0033】このため、油室30Aの油圧を増大すると
同時に油室30Bの油圧を低減すると、図中右側のトラ
ニオン23が上昇する一方、図中左側のトラニオン23
は下降してパワーローラ20、20はトロイダル型無段
変速機2のLo側(変速比ic=大側)へ傾転して変速
が行われる。
【0034】一方、油室30Aの油圧を低減すると同時
に油室30Bの油圧を増大すると、図中右側のトラニオ
ン23が下降する一方、図中左側のトラニオン23は上
昇してパワーローラ20、20はトロイダル型無段変速
機2のHi側(変速比ic=小側)へ傾転して変速が行
われる。
【0035】そして、プリセスカム35は、図3に示す
ように円周方向に所定の傾斜を備えたカム溝35Aを備
えており、このカム溝35Aに揺動自在なフィードバッ
クリンク38の一端が係合する。
【0036】フィードバックリンク38は、例えば、L
字状に形成されるとともに揺動軸39を中心に揺動自在
に支持されており、一端で上記カム溝35Aと係合する
一方、他端で変速リンク37の一端と係合し、トラニオ
ン23の回転量、すなわち傾転角と、軸方向変位量を変
速リンク37の一端に伝達する。
【0037】図4に示すように、変速リンク37は、中
央部でシフトコントロールバルブ46のスプール46S
の端部と連結する一方、フィードバックリンク38と連
結した端部の反対側の端部ではステップモータ36と連
結し、変速リンク37はステップモータ36の駆動によ
ってシフトコントロールバルブ46を軸方向に変位させ
るとともに、トラニオン23の回動と軸方向変位に応じ
てシフトコントロールバルブ46を軸方向に変位させ
る。
【0038】変速比無限大無段変速機の変速制御は、図
2に示すように、マイクロコンピュータを主体に構成さ
れた変速制御コントローラ80によって行われ、ユニッ
ト入力軸1aまたは1bの回転数Ni(=エンジン回転
数Ne)を検出する入力軸回転数センサ81からの出力
と、無段変速機出力軸4の回転数Ncoを検出する無段
変速機出力軸回転数センサ82からの出力と、ユニット
出力軸6等の回転数から車速VSPを検出する車速セン
サ83からの出力や、アクセル開度センサ86が検出し
たアクセルペダルの踏み込み量Acc、ブレーキスイッ
チ87からのブレーキ信号等がそれぞれ入力され、変速
制御コントローラ80はこれらの検出値を運転状態とし
て処理し、この運転状態に応じてソレノイド91、92
を駆動することで動力循環モードクラッチ9と直結モー
ドクラッチ10を選択的に締結して動力循環モードと直
結モードを切り換えるとともに、運転状態に応じたユニ
ット変速比iiとなるように、ステップモータ36を駆
動することでトロイダル型無段変速機2の変速比icを
制御する。
【0039】この変速制御は、通常の走行中には、従来
の変速比制御と同様に、アクセルペダルの踏み込み量A
ccと車速VSPに応じた変速比となるように変速比制
御を行う一方、動力循環モードのギアードニュートラル
ポイントGNP近傍では、任意のクリープトルクとなる
ように、伝達トルクの制御を後述するように行う。 {2.油圧制御回路}次に、図4を参照しながら油圧制
御装置について詳述する。
【0040】まず、油圧制御装置は、油圧ポンプから供
給された油圧が、PLソレノイド90によって制御され
たプレッシャレギュレータ100で所定の圧力に調整さ
れ、ライン圧PLとしてライン圧回路101へ供給され
る。
【0041】そして、ライン圧回路101には、トラニ
オン23を駆動する油圧シリンダ30への流量と供給方
向を制御するシフトコントロールバルブ46が接続さ
れ、上記したように、変速リンク37を介して変速制御
コントローラ80に制御されるステップモータ36また
はフィードバックリンク38の変位に応じてスプール4
6Sが変位し、スプール46Sの変位量に応じてライン
圧PLを油圧シリンダ30の2つの油室30A、30B
のうちの一方へ供給する。
【0042】また、ライン圧回路101には、直結モー
ドクラッチ10を制御するソレノイド91と、動力循環
モードクラッチ9を制御するソレノイド92が配設され
る。
【0043】ソレノイド91からの信号圧の増大に応じ
て制御弁93は、マニュアルバルブ60からのライン圧
PLを直結モードクラッチ10へ供給して締結する一
方、ソレノイド91からの信号圧が減少すると制御弁9
3は直結モードクラッチ10をドレーンに接続して解放
する。
【0044】同様に、ソレノイド92からの信号圧の増
大に応じて制御弁94は、シャトル弁121を介して供
給されたマニュアルバルブ60からのライン圧PLを動
力循環モードクラッチへ供給して締結する一方、ソレノ
イド92からの信号圧が減少すると、制御弁94は動力
循環モードクラッチ9をドレーンに接続して解放する。
【0045】上記ソレノイド91、92によって動力循
環モードクラッチ9及び直結モードクラッチ10のうち
の一方が締結されて、動力循環モードと直結モードが選
択的に切り換えられる。
【0046】ここで、シフトコントロールバルブ46
は、ライン圧回路101に連通した供給ポート46P
と、油圧シリンダ30の油室30Aと連通したLo側ポ
ート46Lと、油圧シリンダ30の油室30Bと連通し
たHi側ポート46Hと、2つのドレーンポート46D
が供給ポート46Pを挟んで設けられており、スプール
46Sの軸方向変位に応じて、供給ポート46PからL
o側ポート46LまたはHi側ポート46Hのうちの一
方にライン圧PLが調圧されて供給される一方、他方の
ポートはドレーンポート46Dと連通する。
【0047】すなわち、スプール46Sが中立位置にあ
る場合は、供給ポート46P、ドレーンポート46D、
Lo側ポート46L及びHi側ポート46Hはそれぞれ
封止されて、油室30A及び油室30Bの油圧が保持さ
れる。
【0048】この中立位置からステップモータ36をL
o側へ駆動すると、まず、図中上方へスプール46Sが
変位して、供給ポート46PとLo側ポート46Lが連
通する一方、Hi側ポート46Hがドレーンポート46
Dと連通し、供給ポート46Pの開口量に応じた流量が
Lo側ポート46Lへ供給される。
【0049】逆に、ステップモータ36をHi側へ駆動
すると、中立位置から図中下方へスプール46Sが変位
して、供給ポート46PとHi側ポート46Hが連通す
る一方、Lo側ポート46Lがドレーンポート46Dと
連通し、供給ポート46Pの開口量に応じた流量がHi
側ポート46Hへ供給される。
【0050】ここで、トロイダル型無段変速機2の変速
制御は、変速制御コントローラ80がステップモータ3
6を変速比または差圧などの目標値に応じて駆動するこ
とで行われ、トロイダル型無段変速機2の変速比icと
ステップモータ36のステップ数STEPの関係は、図
5に示すように予め設定されており、ステップ数STE
Pの最少位置がトロイダル型無段変速機2の最Lo変速
比となって、パワーローラ20の傾転角φは最少となる
一方、ステップ数STEPの最大位置が最Hi変速比側
(図中回転同期点RSPより右側)となって、パワーロ
ーラ20の傾転角φは増大し、動力循環モードでは、図
18に示すように、前進側では、回転同期点RSPから
トロイダル型無段変速機2の変速比icがHi側になる
につれて、変速比無限大無段変速機のユニット変速比i
iはLo側となってギアードニュートラルポイントGN
P(変速比ic=ic0、傾転角φ=φ0)に到達し、
さらに、後退側ではギアードニュートラルポイントGN
Pからトロイダル型無段変速機2の変速比icが減少す
るにつれて、ユニット変速比iiは後退方向のHi側と
なる。
【0051】いま、目標変速比がLo側に変化した場
合、ステップモータ36は変速リンク37の一端を図4
の上方へ目標変速比に応じて変位させ、このときパワー
ローラ20の傾転角φが定常状態にあればプリセスカム
35は停止しているため、スプール46Sも上方へ変位
して、供給ポート46PとLo側ポート46Lが連通す
る一方、Hi側ポート46Hがドレーンポート46Dと
連通し、供給ポート46PからLo側ポート46Lを介
して供給された流量に応じて油室30Aの油圧が上昇す
る一方、油室30B内の油圧はドレーンポート46Dか
ら排出されて、図3に示す右側のトラニオン23は実線
で示す矢印方向へ上昇し、パワーローラ20はトラニオ
ン23の上昇に伴って傾転する。
【0052】油圧シリンダ30の駆動によって、トラニ
オン23は軸方向及び軸回りに変位し、これらトラニオ
ン23の変位はフィードバックリンク38を介して変速
リンク37へ伝達され、パワーローラ20のLo側への
傾転に応じてフィードバックリンク38は、図4におい
て、変速リンク37の左側端部を下方へ変位させる。
【0053】したがって、上方に変位していたスプール
46Sは、中立位置へ向けた下方へ変位し、パワーロー
ラ20の傾転角φが目標変速比に一致した時点で、スプ
ール46Sは再び中立位置へ復帰して、油圧シリンダ3
0の駆動を停止する。
【0054】こうして、変速時には、まず、ステップモ
ータ36によってスプール46Sが駆動されることで、
油室30Aへライン圧回路101から作動油が供給され
る一方、油室30B内の圧油はタンクへ排出されて、ト
ラニオン23が変位することでパワーローラ20の傾転
角φはLo側へ向かい、次に、パワーローラ20の傾転
角φとトラニオン23の軸方向変位がプリセスカム3
5、フィードバックリンク38及び変速リンク37を介
してシフトコントロールバルブ46へフィードバックさ
れるため、スプール46Sは徐々に中立位置へ復帰し
て、ステップモータ36が指令した目標変速比と一致さ
せた状態を維持することができる。
【0055】一方、目標変速比がHi側に変化した場合
では、ステップモータ36は変速リンク37の一端を、
図4の下方へ目標変速比に応じて変位させ、このときパ
ワーローラ20の傾転角φが定常状態にあればプリセス
カム35が停止しているため、スプール46Sも下方へ
変位して、供給ポート46PとHi側ポート46Hが連
通する一方、Lo側ポート46Lがドレーンポート46
Dと連通し、供給ポート46PからHi側ポート46H
を介して供給された流量に応じて油室30Bの油圧が上
昇するとともに、油室30Aの油圧はドレーンポート4
6Dから排出されて、図3に示す右側のトラニオン23
は、破線で示す矢印方向に下降し、パワーローラ20は
トラニオン23の下降に伴って傾転する。
【0056】油圧シリンダ30の駆動によって、トラニ
オン23は軸方向及び軸回りに変位し、これらトラニオ
ン23の変位はフィードバックリンク38を介して変速
リンク37へ伝達され、パワーローラ20のHi側への
傾転に応じてフィードバックリンク38は、図4におい
て、変速リンク37の左側端部を上方へ変位させる。
【0057】したがって、下方に変位していたスプール
46Sは、中立位置へ向けた上方へ変位し、パワーロー
ラ20の傾転角φが目標変速比に一致した時点で、スプ
ール46Sは再び中立位置へ復帰して、油圧シリンダ3
0の駆動を停止する。 {3.クリープトルク制御}次に、動力循環モードにお
いてギアードニュートラルポイントGNP近傍で、変速
制御コントローラ80によって行われるクリープトルク
の制御の一例について、図6のフローチャートを参照し
ながら詳述する。なお、図6のフローチャートは所定時
間毎、例えば、数十msec毎に実行されるものである。
【0058】まず、ステップS1では、車速センサ83
が検出した車速VSP、入力軸回転数センサ81からの
が検出したユニット入力軸の回転数Ni(=エンジン回
転数Ne)、出力軸回転数センサ82が検出したトロイ
ダル型無段変速機2の出力側の回転数Nco、アクセル
開度センサ86からのアクセルペダル踏み込み量Ac
c、ブレーキスイッチ87からのブレーキ信号を読み込
む。
【0059】そして、ステップS2では、車速VSPが
予め設定した車速VSP0未満であるか否かを判定す
る。ここで、車速VSP0は0に近い値に設定され、例
えば10Km/hである。したがって、車速がVSP0未満
であることは、動力循環モードのギアードニュートラル
ポイントGNP近傍の低車速域にあることを意味する。
【0060】そして、車速VSPが所定車速VSP0未
満の場合には、ステップS3へ進んでアクセルペダル踏
み込み量Accが0、換言すれば、アクセルペダルが解
放状態であるか否かを判定する。
【0061】アクセルペダル踏み込み量Accが0であ
れば、ステップS4以降のクリープトルク制御へ進む。
【0062】一方、上記ステップS2で車速VSPがV
SP0未満でない場合、あるいはステップS3でアクセ
ルペダル踏み込み量Accが0でない場合には、ステッ
プS9へ進んで通常の変速制御を実行した後、処理を終
了する。
【0063】クリープトルク制御を行うステップS4で
は、トロイダル型無段変速機2の入力軸回転数Niと出
力軸回転数Ncoを読み込んで、現在の実際の変速比i
cまたは傾転角φを演算する。ただし、 ic=Ni/Nco ………(1) である。
【0064】なお、トロイダル型無段変速機2の変速比
icを用いる代わりに、変速比無限大無段変速機のユニ
ット変速比iiを用いることもできるが、ギアードニュ
ートラルポイントGNPでは、ユニット出力軸6の回転
数は0となっているため、正確な変速比を把握するのが
難しい。これに対して、トロイダル型無段変速機2はギ
アードニュートラルポイントGNPにおいても、図示し
ないエンジンが運転されていれば、入力側と出力側の双
方が回転しているため、微少な変速比icの変動につい
ても常時正確に読みとることができる。
【0065】次に、ステップS5では、目標クリープト
ルクTcを読み込む。この目標クリープトルクTcは、
例えば、図示しないシフトレバーの位置が前進位置(D
レンジあるいはスポーツ走行用のDsレンジ)または後
退位置(Rレンジ)のどちらにあるかによって、またブ
レーキが踏まれているか否によって異なる値が読み込ま
れる。
【0066】この目標クリープトルクTcは、例えば、
図7に示すように、前進時であってブレーキが踏まれて
いない状態、すなわち、ブレーキ信号がOFFのときに
は大きなクリープトルクT3を読み込む。また、ブレー
キが踏まれている場合、すなわち、ブレーキ信号がON
の場合には、小さなクリープトルクT1を読み込む。
【0067】また、後退時においても、同様にブレーキ
の動作状態に応じて異なる目標クリープトルク−T3と
−T1を読み込む。
【0068】そして、ステップS6では、図7に示すク
リープトルクTcのマップから、現在の変速比icにお
いて目標クリープトルクTcを発生する目標ステップ数
Stを演算する。
【0069】図7において、図中太実線は、ユニット出
力軸6の出力トルクToが0になって車両の停止が可能
となる線で、このときのクリープトルクTcは0とな
る。
【0070】ギアードニュートラルポイントGNPの近
傍では、このTo=0の無負荷の線よりも図中上方に向
かうにつれて、クリープトルクTcは、T1、T2、T
3と順次正方向(前進方向、以下同様)に増大し、To
=0の線よりも図中下方に向かうにつれて、クリープト
ルクTcは、−T1、−T2、−T3と順次負方向(後
退方向、以下同様)に増大する。
【0071】なお、トロイダル型無段変速機のトルクシ
フトは、動力循環モードにおいて、クリープトルクTc
が正の方向が変速比icのHi側に、負の方向が変速比
icのLo側となる。
【0072】ステップS7では、目標ステップ数Stと
現在のステップ数S0の差を指令ステップ数Sxとして
演算し、ステップS7でこの指令ステップ数Sxを出力
してステップモータ36を駆動する。
【0073】上記制御によって、動力循環モードのギア
ードニュートラルポイントGNP近傍では、現在の変速
比icを維持した状態で、目標クリープトルクTcに応
じたステップ数STEPでステップモータ36を駆動す
るだけで、任意のクリープトルクTcを発生させること
ができる。
【0074】いま、図7において、現在の変速比icが
ギアードニュートラルポイントGNP=ic0にある場
合、ステップモータ36の現在のステップ数S0はTc
=0の線上でic=ic0と交わる点Aにあり、このと
き目標クリープトルクTc=T1が与えられると、目標
ステップ数Stに応じてステップモータ36のステップ
数は図中点BのSxまで駆動されることになる。
【0075】したがって、ステップモータ36のステッ
プ数は減少方向に駆動され、通常の運転状態であれば、
変速比Lo側(大側)となるように、上記図4に示した
シフトコントロールバルブ46のスプール46Sが変位
して、油室30Aには供給ポート46Pの開口量に応じ
た油圧が供給される。
【0076】このとき、図3に示したように、油室30
Aが油室30Bに対して高圧化し、図中右側のトラニオ
ン23には、実線で示した上方へ向けて力が作用する。
【0077】図示しないシフトレバーがDレンジまたは
Dsレンジの前進位置にあり、運転者がブレーキを作動
させて、所定のブレーキトルクで車両を停止させている
場合には、ユニット出力軸6の回転数が0である。
【0078】この場合には、無段変速機2の変速比ic
はギアードニュートラルポイントGNPに対応した変速
比ic0を、強制的に維持することになる。つまり、ト
ラニオン23に図3の実線方向の力が加わってもパワー
ローラ20の傾転角は変化せず、油圧シリンダ30の油
室30A、30Bの差圧に応じたクリープトルクTcが
伝達されることになる。
【0079】もちろん、変速比icがギアードニュート
ラルポイントGNPとなるic0からずれている場合に
も、上記と同様に任意のクリープトルクTcを得ること
ができる。 {4.シフトコントロールバルブによるクリープトルク
制御の原理}ここで、油圧シリンダ30への油圧の供給
方向と流量を制御するシフトコントロールバルブ46に
よって変速比無限大無段変速機のクリープトルクTcを
制御する原理について、以下に詳述する。
【0080】ステップモータ36のステップ数を変化さ
せた場合には、トロイダル型無段変速機2の変速比ic
は、図5に示した特性に応じてパワーローラ20の傾転
角φを変化させることで変速比icを変化させている
が、動力循環モードのギアードニュートラルポイントG
NP近傍では、ユニット変速比iiがほぼ無限大となっ
て車両は停止状態となり、図示しないシフト位置が走行
レンジ(DレンジまたはRレンジ)にあれば、運転者は
ブレーキを作動させて車両の停止状態を維持している。
【0081】図示しないブレーキを作動させて停車して
いる動力循環モードのギアードニュートラルポイントG
NP近傍について、トロイダル型無段変速機2の出力ト
ルクToとステップモータ36のステップ数STEP及
び変速比icの関係を考えると、次のようになる。
【0082】いま、図8(A)に示すように、変速比i
cがギアードニュートラルポイントGNPとなるic0
にあり、ステップモータ36のステップ数STEPも出
力トルクTo=0の線上と交差する無負荷位置S0にあ
るとき、運転者が任意のブレーキトルクTb(ユニット
出力軸6換算)でブレーキを作動させている。
【0083】この停止状態では、図8(B)に示すよう
に、出力トルクToがブレーキトルクTbと釣り合った
状態であり、出力トルクToが+Tb(前進側)から−
Tb(後退側)の範囲内にあれば、車両は停止状態を維
持できる。
【0084】一方、トロイダル型無段変速機2では、本
願出願人が提案した特開平8−338492号公報等に
も開示されるように、入力トルクの変動方向及び大きさ
に応じて、パワーローラ20の支持部材(回転軸やトラ
ニオン23)に生じた弾性変形や各部のガタ、トラニオ
ン23の軸方向変位により、パワーローラ20の傾転角
φが変化して変速比icがずれるトルクシフトという特
性がある。
【0085】このトルクシフトを利用して、変速比ic
がギアードニュートラルポイントGNP近傍に固定され
る車両の停止状態では、トラニオン23の支持力、すな
わち、油圧シリンダ30の油圧を調整することで、意図
的にトルクシフトの状態を造り出すことでクリープトル
クTcを調整することができる。
【0086】つまり、変速比icを固定した状態で、油
室30Aまたは30Bのうちの一方の油圧を増大させる
と、パワーローラ20が傾転しないためにトラニオン2
3が軸方向に変位できず、トラニオン23の軸方向の弾
性変形や各部のガタの変化などによって上記トルクシフ
トの状態となり、パワーローラ20が伝達するトルクを
変化させることができ、トラニオン23の支持油圧を変
化させることで、この伝達トルクをクリープトルクTc
として制御することができるのである。
【0087】すなわち、油圧シリンダ30の油室30A
または30Bにライン圧PLを選択的に供給するシフト
コントロールバルブ46のスプール46Sを駆動して、
供給ポート46Pの開口量を制御することで、車両の停
止状態においてトラニオン23の軸方向変位量を変化さ
せてパワーローラ20の伝達トルク、すなわち、クリー
プトルクTcを変化させるものである。
【0088】いま、図8(A)において、上記したよう
に、変速比ic=ic0のギアードニュートラルポイン
トGNPにあり、ステップモータ36のステップ数ST
EPも出力トルクTo=0の線上と交差する無負荷位置
S0にあって、運転者が任意のブレーキトルクTbでブ
レーキを作動させている。
【0089】この状態から、ステップモータ36のステ
ップ数STEPを減少方向にSfまで駆動すると、図4
に示したように、ステップモータ36は変速リンク37
をLo側の目標変速比となるようにスプール46Sを図
中上方へ駆動して、供給ポート46Pと油室30Aを連
通させ、ドレーンポート46Dと油室30Bが連通し
て、供給ポート46Pの開口量に応じた油圧が油室30
Aに供給される。
【0090】油室30Aの油圧の増大に伴って、トラニ
オン23は図3の上方へ向けて軸方向へ変位しようとす
るが、車両は停止状態であるため、ユニット出力軸6の
回転数は0であり、パワーローラ20の傾転角φはギア
ードニュートラルポイントGNPに対応した位置φ0か
ら変化できず、ユニット出力軸6に伝達される出力トル
クToは、図8(A)のA点(=0)からAf点へ移動
して、変速比icをギアードニュートラルポイントic
0に維持したまま出力トルクToを+Tbまで増大させ
て、前進方向へクリープトルクTcを発生させ、クリー
プトルクTcとブレーキトルクTbが釣り合った状態と
することができる。
【0091】そして、ステップモータ36がステップ数
STEP=Sfで停止した後は、車両の停止状態が維持
されていれば、パワーローラ20の傾転角φがφ0を保
持するため、図3、図4に示したプリセスカム35等か
ら構成されるメカニカルフィードバック機構はトラニオ
ン23の軸方向変形量のみを伝達して、スプール46S
はステップモータ36の指令値Sfとトラニオン23の
変形量などに応じた位置となって継続的にクリープトル
クTcを発生させることができる。
【0092】すなわち、図8(A)に示すように、ギア
ードニュートラルポイントGNPで無負荷となるA点か
ら、前進側でブレーキトルクTbと釣り合うAf点ま
で、ステップモータ36のステップ数STEPをS0か
らブレーキトルクTbに対応するステップ数Sfまでの
間で変化させることにより、図8(B)に示すように、
トラニオン23の変形量、すなわち、トルクシフトの大
きさに応じて、トロイダル型無段変速機2を用いた変速
比無限大無段変速機のクリープトルクTcを、低油温時
であっても任意に制御することが可能となるのである。
【0093】また、図8(A)に示すように、クリープ
トルクTcとブレーキトルクTbが釣り合った図中Af
点で、ブレーキを解放すると、図中Af点からC点へ向
けて移動して車両は前進した後に、出力トルクが走行抵
抗に一致するC点で車両は停止する。
【0094】これは、図示しないエンジンがアイドル回
転数制御を行っており、エンジン負荷の増大、すなわ
ち、クリープトルクTcの増大に応じてエンジントルク
を大きくする一方、エンジン負荷の減少に応じてエンジ
ントルクを小さくして所定のアイドル回転数を維持する
ためで、図中A点からAf点へ向けてクリープトルクT
cが増大するのに伴ってエンジン負荷が増大し、例え
ば、エンジンの燃料噴射量が増加する一方、図中Af点
からC点に向かう場合には、クリープトルクTcが減少
するのに伴ってエンジン負荷も減少し、エンジンの燃料
噴射量は駆動抵抗=負荷と、エンジン出力が釣り合う値
まで減量される。
【0095】上記図8では、ブレーキトルクTbの範囲
内でクリープトルクTcを制御する一例について述べた
が、上記図7のように、クリープトルクTcとステップ
数STEPの関係を、予めマップなどに設定しておくこ
とにより、要求する任意のクリープトルクTc=0〜|
T3|に応じたステップ数STEPへステップモータ3
6を駆動すれば、所望のクリープトルクTcを容易かつ
確実に得ることができる。
【0096】一方、上記と同様の条件で、後退側へクリ
ープトルクTcを発生させる場合には、図8(A)、
(B)に示すように、ステップモータ36のステップ数
STEPをS0からSrまでの範囲で変化させること
で、図中前進側と同様にブレーキトルク−Tbに釣り合
うA点からAr点の範囲で任意のクリープトルクTcに
設定することができる。{5.シフトコントロールバル
ブを用いたクリープトルク制御の作用、効果}図7に示
したように、ギアードニュートラルポイントGNP近傍
においては、クリープトルクTc=0〜|Tn|とステ
ップモータ36のステップ数STEPまたは駆動位置の
関係を予め設定しておき、ステップモータ36を所望の
クリープトルクTcに対応するステップ数STEPへ駆
動するだけで、トロイダル型無段変速機2のトルクシフ
トを利用して容易かつ確実にクリープトルクTcの制御
を行うことが可能となる。
【0097】そして、クリープトルクTcの制御は、変
速比icを維持しながら油圧シリンダ30がトラニオン
23を支持する油圧を変更することで、トルクシフトの
状態とすることで任意のクリープトルクTcを得ること
ができ、この制御は、シフトコントロールバルブ46を
制御して、圧油の供給方向と流量を調整するため、油温
の高低に係わらず常時安定した伝達トルクの制御を行う
ことができる。
【0098】一方、通常の走行中では、ステップモータ
36のステップ数STEPによる目標変速比の指令と、
メカニカルフィードバック機構による実変速比のフィー
ドバックによって、常時正確な変速比制御を行うことが
でき、特に、前記従来例のように、圧力制御弁による差
圧制御のように、作動油の粘性が増大する低油温時に変
速比の制御やクリープトルクの制御が不安定になるのを
確実に防止し、動力循環モードのギアードニュートラル
ポイントGNP近傍におけるクリープトルクの制御と、
走行中の変速比の制御を高精度で常時安定して行うこと
が可能となって、変速比無限大無段変速機の運転性を大
幅に向上させることができる。
【0099】そして、クリープトルクTcの制御は、図
7に示したように、ギアードニュートラルポイントGN
P近傍でのクリープトルクTc(出力トルクTo)をパ
ラメータとして、ステップモータ36のステップ数ST
EPと変速比icの関係を予め設定したマップなどを用
いるだけなので、制御内容を簡素にして製造コストの低
減を図ることが可能となり、特に、フィードバック制御
の精度が低下する油温が極端に低い場合などでは、オー
プンループ制御によって任意のクリープトルクTcを得
ることも可能となる。
【0100】図9〜図12は、第2の実施形態を示し、
前記第1実施形態の構成に加えて、油圧シリンダ30の
油室30A、30Bの差圧ΔPを検出する差圧センサ1
10を設け、クリープトルクTcに応じた差圧ΔPとな
るようにフィードバック制御を行うようにしたもので、
その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
【0101】クリープトルクTcの制御は、図10に示
すように、まず、ステップS10で、図9に示す車速セ
ンサ83が検出した車速VSP、入力軸回転数センサ8
1が検出したユニット入力軸の回転数Ni、出力軸回転
数センサ82が検出したトロイダル型無段変速機2の出
力側の回転数Nco、アクセル開度センサ86が検出し
たアクセルペダル踏み込み量Accを読み込む。
【0102】そして、ステップS11では、車速VSP
が所定の速度VSP0未満であるかを判定し、VSP0
未満の場合にはステップS12経進んで、アクセルペダ
ル踏み込み量Accが0であるかを判定する。
【0103】アクセルペダル踏み込み量Accが0の場
合には、ステップS13以降のクリープトルク制御へ進
む。
【0104】なお、上記ステップS11で車速がVSP
0以上の場合、あるいはステップS12でアクセルペダ
ル踏み込み量Accが0を超える場合には、ステップS
19へ進んで通常の変速制御を行う。
【0105】クリープトルク制御を行うステップS13
では、トロイダル型無段変速機2の入力軸回転数Niと
出力軸回転数Ncoを読み込んで、現在の実際の変速比
icまたは傾転角φを演算する。
【0106】次に、ステップS14では、目標クリープ
トルクTcを読み込む。この目標クリープトルクTc
は、前記第1実施形態と同様に、例えば、図示しないシ
フトレバーの位置が前進位置(Dレンジ)または後退位
置(Rレンジ)のどちらにあるか等に応じて予め設定さ
れた値が読み込まれる。
【0107】そして、ステップS15では、図11に示
すマップに基づいて、出力トルクTo、すなわち、クリ
ープトルクTcと現在の変速比icから、目標クリープ
トルクTcを発生する目標差圧ΔP0を演算する。な
お、目標差圧ΔP0は、油室30Aの油圧をPlo、油
室30Bの油圧をPhiとすると、 ΔP0=Phi−Plo ………(2) で表される。
【0108】図11のマップにおいて、図中実線は、変
速比icがギアードニュートラルポイントic0のと
き、出力トルクToに対応した目標差圧ΔP0を設定す
るマップまたは関数で、変速比icがギアードニュート
ラルポイントic0よりも小さい場合には、図中一点鎖
線で示したic<ic0の線を用い、逆に、変速比ic
がギアードニュートラルポイントic0よりも小さ大き
い場合には、図中一点鎖線で示したic>ic0の線を
用いる。なお、ic=ic0以外のマップは、上記の
他、図示はしないが各変速比毎に設定される。
【0109】次に、ステップS16では、図9に示した
差圧センサ110から現在の差圧ΔP(=Phi−Pl
o)を読み込んで、ステップS17では、上記目標差圧
ΔP0と現在の差圧ΔPとの偏差に応じたステップモー
タ36のステップ数STEPを、図12に示すように予
め設定されたマップないし関数、あるいはゲインに基づ
いて、指令ステップ数Sxとして演算する。
【0110】なお、図12のマップは、ギアードニュー
トラルポイントGNP近傍において、ステップモータ3
6のステップ数STEP(位置)と差圧ΔPの関係を示
したもので、差圧ΔPが正方向に増大するとステップ数
STEPも増大し、逆に、差圧ΔPが負の方向に減少す
ればステップ数STEPも負の方向に減少するように設
定され、差圧ΔPが正方向に増大する場合には、油室3
0Bの油圧Phiが大きくなる一方、差圧ΔPが負の方
向に減少する場合には、油室30Aの油圧Ploが大き
くなる。
【0111】そして、ステップS17では、目標差圧Δ
P0と実際の差圧ΔPの偏差に基づく指令ステップ数S
xを出力して、ステップモータ36を駆動する。
【0112】上記制御によって、動力循環モードのギア
ードニュートラルポイントGNP近傍では、現在の変速
比icを維持した状態で、目標クリープトルクTcに応
じた差圧ΔPとなるように、目標差圧ΔPに基づいてス
テップモータ36がフィードバック制御されて、前記第
1実施形態と同様に、シフトコントロールバルブ46の
スプール46Sが変位して、動力循環モードのギアード
ニュートラルポイントGNP近傍で、任意のクリープト
ルクTcを油温に係わらず高精度で発生させることがで
きる。
【0113】この場合では、ギアードニュートラルポイ
ントGNP近傍の出力トルクTo(=クリープトルクT
c)と目標差圧ΔP0の関係を、変速比icをパラメー
タとして予めマップなどに設定しておき、さらに、ギア
ードニュートラルポイントGNP近傍での目標差圧ΔP
0とステップ数STEPの関係を予めマップなどに設定
し、検出した差圧ΔPが目標差圧ΔP0に一致するよう
にフィードバック制御することで、より精度の高いクリ
ープトルク制御を実現することができる。
【0114】図13〜図15は、第3の実施形態を示
し、前記第1実施形態のクリープトルクTcをパラメー
タとした変速比icとステップ数STEPのマップに代
わって、変速比無限大無段変速機のトルク比tに基づい
てクリープトルクTcの制御を行うようにしたもので、
その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
【0115】変速比無限大無段変速機の出力トルクTo
は、トロイダル型無段変速機2の出力トルクであり、ユ
ニット出力軸6の出力トルクToとユニット入力軸1a
の入力トルクTiの比をトルク比tとすると、 To=Ti×t ………(3) で表される。
【0116】そして、トルク比tは、図15に示すよう
に、変速比ic=ic0のギアードニュートラルポイン
トGNPを境に、前進方向で正、後退方向で負となり、
その絶対値はギアードニュートラルポイントGNPで最
大となる。
【0117】したがって、目標とするクリープトルクT
cは変速比無限大無段変速機の出力トルクToと同義で
あるから、入力トルクTiに対する変速比無限大無段変
速機のトルク比tを制御することで実現することができ
る。
【0118】一方、変速比無限大無段変速機の入力トル
クTiは図示しないエンジンのトルクTeに等しく、エ
ンジンのトルクTeの検出、推定については、従来から
様々な手法が提案されており、例えば、図13に示すよ
うに、エンジン制御コントローラ85から読み込んだ燃
料噴射量TpからエンジントルクTeを求めるものや、
燃料噴射量TpをエンジントルクTeとして扱うものが
知られており、ここでは、燃料噴射量Tpをエンジント
ルクTeと同義として扱う。
【0119】なお、エンジン制御コントローラ85は、
車両が停車状態のときにアイドル回転数制御を行って、
エンジン回転数Neが所定値となるように制御してお
り、このため、クリープトルクTcを変更すると、エン
ジン負荷も変動するため、所定のアイドル回転数を維持
するために燃料噴射量Tpを変更している。
【0120】以下、図14のフローチャートを参照しな
がら、クリープトルクTcの制御について詳述する。
【0121】まず、ステップS20では、車速センサ8
3が検出した車速VSP、入力軸回転数センサ81から
の検出したユニット入力軸の回転数Ni(=エンジン回
転数Ne)、出力軸回転数センサ82が検出したトロイ
ダル型無段変速機2の出力側の回転数Nco、アクセル
開度センサ86が検出したアクセルペダル踏み込み量A
ccに加えて、エンジン制御コントローラ85から燃料
噴射量Tpを読み込む。
【0122】そして、ステップS21、S22では、車
速VSPが所定値VSP0未満、かつ、アクセルペダル
踏み込み量Accが0であるかを判定し、車速がVSP
0未満、アクセルペダル踏み込み量Accが0であれば
ステップS23以降のクリープトルク制御へ進み、そう
でない場合には、ステップS30へ進んで通常の変速制
御を行ってから処理を終了する。
【0123】クリープトルク制御を行うステップS23
では、トロイダル型無段変速機2の入力軸回転数Niと
出力軸回転数Ncoを読み込んで、現在の実際の変速比
icまたは傾転角φを演算する。
【0124】次に、ステップS24では、上記ステップ
S20で読み込んだ燃料噴射量Tpを、変速比無限大無
段変速機の入力トルクTiとして設定する。
【0125】そして、ステップS25では、目標とする
クリープトルクTcを前記第1実施形態と同様に読み込
んでから、ステップS26において、上記ステップS2
4で求めた入力トルクTiと、目標とするクリープトル
クTcから、目標トルク比trを、 tr=Tc/Ti ………(3’) として演算する。
【0126】次に、ステップS27では、図15のマッ
プより、この目標トルク比trに対応する目標変速比i
crを求め、ステップS28において、図5に示した通
常の変速比制御のマップより、目標変速比icrに対応
するステップモータ36のステップ数STEPを指令ス
テップ数Sxとして演算し、ステップS29では、この
指令ステップ数Sxを出力して、ステップモータ36を
駆動する。
【0127】上記制御によって、動力循環モードのギア
ードニュートラルポイントGNP近傍では、現在の変速
比icを維持した状態で、目標クリープトルクTcに応
じた目標トルク比trとなるようにステップモータ36
が制御されて、前記第1実施形態と同様に、シフトコン
トロールバルブ46のスプール46Sが変位し、動力循
環モードのギアードニュートラルポイントGNP近傍
で、任意のクリープトルクTcを油温に係わらず高精度
で発生させることができる。
【0128】また、変速比無限大無段変速機の入力トル
クTiとしてエンジンの燃料噴射量Tpを用いること
で、エンジン負荷の変動となるクリープトルクTcの制
御をより正確に行うことができ、クリープトルクTcの
制御精度を向上させることが可能となる。
【0129】図16は、第4の実施形態を示し、前記第
3実施形態の図15に示したトルク比tと変速比icの
マップを、入力トルクTiをパラメータとした、出力ト
ルクToと変速比icのマップに代えたもので、その他
の構成は、前記第3実施形態と同様である。
【0130】この場合、上記図14のフローチャートに
示した、ステップS26の目標トルク比trの演算を省
略して、ステップS24で求めた入力トルクTiと、ス
テップS25で読み込んだ目標クリープトルクTcを出
力トルクToとし、図16のマップから目標変速比ic
rを求めることができ、変速制御コントローラ80の演
算負荷を低減することができる。
【0131】図17は、第5の実施形態を示し、前記第
4実施形態の図16に示した入力トルクTiをパラメー
タとして、出力トルクToと変速比icのマップを、変
速比icをパラメータとした、出力トルクToと入力ト
ルクTiのマップに代えたもので、その他の構成は、前
記第4実施形態と同様である。
【0132】この場合では、各変速比に対応する入力ト
ルクTiと出力トルクToの関係は線形ではなく、入力
トルクTiがある程度大きくなるまでは、変速機各部の
フリクション(内部損失)が入力トルクTiに対して相
対的に大きくなるため、このフリクションを考慮した結
果、変速比icに対する入力トルクTiと出力トルクT
o(=クリープトルクTc)の関係は、実際の値にほぼ
一致させることができる。
【0133】したがって、上記図14のフローチャート
において、ステップS24で求めた入力トルクTiと、
ステップS25で読み込んだ目標クリープトルクTcを
出力トルクToとし、図17のマップから目標変速比i
crを求めることができ、より正確にクリープトルクT
cの制御を行うことが可能となる。
【0134】なお、上記実施形態において、動力循環モ
ードクラッチ9の配設位置をカウンタギア3bとキャリ
ア5bの間に配設した一例を示したが、動力循環モード
クラッチ9はユニット入力軸1aからユニット出力軸6
の変速機出力ギア7までの間の任意の位置に配設するこ
とができ、例えば、図示はしないが、リングギア5cと
ユニット出力軸6の間に配設したり、ユニット入力軸1
aと一定変速機3のギア3aとの間に配設したり、ある
いは、サンギア5aに連結された無段変速機出力軸4に
介装してもよい。
【0135】また、変速リンク37を介してシフトコン
トロールバルブ46とステップモータ36及びフィード
バック機構とをそれぞれ連結したが、図示はしないが、
上記変速リンク37を廃止して、ステップモータ36等
のアクチュエータに直接駆動されるスプール46Sと、
このスプール46Sに対して相対的に変位可能な弁体を
フィードバックリンク38に連結してもよい。
【0136】また、上記実施形態において、目標クリー
プトルクTcをブレーキトルクの作動状態に応じて異な
る値に設定したが、さらに、路面勾配や車両の状態に応
じて適宜目標クリープトルクTcを変化させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す変速比無限大無段変
速機の概略構成図。
【図2】同じく変速比無限大無段変速機の制御概念図。
【図3】トロイダル型無段変速機の概念図。
【図4】油圧制御装置の構成を示す概略回路図。
【図5】ステップモータのステップ数STEPとトロイ
ダル型無段変速機の変速比icの関係を示し、主に通常
の変速比制御に用いるマップ。
【図6】変速制御コントローラで行われるクリープトル
ク制御の一例を示すフローチャート。
【図7】ギアードニュートラルポイントGNP近傍にお
いて、出力トルクToをパラメータとした、変速比ic
とステップモータのステップ数STEPとの関係を示す
マップ。
【図8】ギアードニュートラルポイントGNP近傍にお
ける、クリープトルクTc制御を示す説明図で、(A)
は出力トルクToをパラメータとした、変速比icとス
テップモータのステップ数STEPとの関係を示すマッ
プ、(B)は出力トルクToとステップ数STEPの関
係を示すグラフ。
【図9】第2の実施形態を示し、変速比無限大無段変速
機の制御概念図。
【図10】同じく、変速制御コントローラで行われるク
リープトルク制御の一例を示すフローチャート。
【図11】ギアードニュートラルポイントGNP近傍に
おいて、変速比icをパラメータとした、出力トルクT
oと差圧ΔPの関係を示すマップ。
【図12】ギアードニュートラルポイントGNP近傍に
おいて、差圧ΔPとステップ数STEPの関係を示すマ
ップ。
【図13】第3の実施形態を示し、変速比無限大無段変
速機の制御概念図。
【図14】変速制御コントローラで行われるクリープト
ルク制御の一例を示すフローチャート。
【図15】変速比無限大無段変速機のトルク比tとトロ
イダル型無段変速機の変速比icの関係を示すマップ。
【図16】第4の実施形態を示し、入力トルクTiをパ
ラメータとして、出力トルクToとトロイダル型無段変
速機の変速比icの関係を示すマップ。
【図17】第5の実施形態を示し、トロイダル型無段変
速機の変速比icをパラメータとして、入力トルクTi
と出力トルクToの関係を示すマップ。
【図18】変速比無限大無段変速機の変速比(CVT
比)とユニット変速比(IVT比)の逆数との関係を示
すマップ。
【符号の説明】
1a、1b ユニット入力軸 2 無段変速機 3 一定変速機 4 無段変速機出力軸 5 遊星歯車機構 6 ユニット出力軸 9 動力循環モードクラッチ 10 直結モードクラッチ 20 パワーローラ 21 入力ディスク 22 出力ディスク 23 トラニオン 30 油圧シリンダ 30A、30B 油室 31 ピストン 35 プリセスカム 36 ステップモータ 37 変速リンク 38 フィードバックリンク 46 シフトコントロールバルブ 46S スプール 60 マニュアルバルブ 80 変速制御コントローラ 110 差圧センサ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力ディスクに挟持されたパワーロー
    ラを傾転させることで変速比を連続的に変更するトロイ
    ダル型無段変速機と一定変速機とをユニット入力軸にそ
    れぞれ連結するとともに、トロイダル型無段変速機と一
    定変速機の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モードクラ
    ッチ及び直結モードクラッチを介してユニット出力軸に
    連結した変速比無限大無段変速機と、 前記パワーローラを軸支するトラニオンに連結された油
    圧シリンダと、 この油圧シリンダの油圧を制御する変速制御手段とを備
    えた変速比無限大無段変速機の変速制御装置において、 前記変速制御手段は、前記油圧シリンダへ供給する油圧
    と供給方向を制御する変速制御弁と、 前記変速制御弁を駆動するアクチュエータと、 前記トロイダル型無段変速機の実変速比を前記変速制御
    弁へフィードバックするメカニカルフィードバック手段
    と、 車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 前記運転状態が予め設定した状態と一致したときには、
    予め設定したクリープトルクとトロイダル型無段変速機
    の変速比に基づいて前記アクチュエータの駆動量を演算
    するとともに、この駆動量に基づいて前記アクチュエー
    タを制御する変速指令手段とを備えたことを特徴とする
    変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記運転状態検出手段は、車速を検出す
    る手段と、アクセルペダル踏み込み量を検出する手段と
    から構成され、前記変速指令手段は、検出した車速が予
    め設定した車速未満、かつ、アクセルペダル踏み込み量
    が0のときに予め設定した状態と一致したことを判定す
    ることを特徴とする請求項1に記載の変速比無限大無段
    変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記変速指令手段は、無負荷状態のギア
    ードニュートラルポイントに相当するアクチュエータの
    駆動位置を、前記クリープトルクに相当する値で補正し
    たものを、アクチュエータへの指令値とすることを特徴
    とする請求項1に記載の変速比無限大無段変速機の変速
    制御装置。
  4. 【請求項4】 前記変速指令手段は、トロイダル型無段
    変速機の変速比と、前記クリープトルクに応じて前記油
    圧シリンダの差圧を設定する差圧設定手段と、この差圧
    に応じてアクチュエータの指令値を設定することを特徴
    とする請求項3に記載の変速比無限大無段変速機の変速
    制御装置。
  5. 【請求項5】 前記変速指令手段は、変速比無限大無段
    変速機の入力トルクを演算する入力トルク演算手段と、
    変速比無限大無段変速機の入力トルクと出力トルクの比
    をトルク比として算出するトルク比演算手段とを備え、
    前記クリープトルクを出力トルクとして求めたトルク比
    に基づいてアクチュエータの指令値を設定することを特
    徴とする請求項3に記載の変速比無限大無段変速機の変
    速制御装置。
  6. 【請求項6】 前記変速指令手段は、変速比無限大無段
    変速機の入力トルクを演算する入力トルク演算手段と、
    前記クリープトルクに相当する出力トルクに基づいて、
    トロイダル型無段変速機の目標変速比を決定して、この
    目標変速比となるようにアクチュエータの駆動量を設定
    する駆動量設定手段とを設けたことを特徴とする請求項
    3に記載の変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
  7. 【請求項7】 前記変速指令手段は、変速比無限大無段
    変速機の入力トルクをパラメータとして、トロイダル型
    無段変速機の出力トルクと、トロイダル型無段変速機の
    変速比の関係を予め設定したマップを備えたことを特徴
    とする請求項6に記載の変速比無限大無段変速機の変速
    制御装置。
  8. 【請求項8】 前記変速指令手段は、変速比無限大無段
    変速機の変速比をパラメータとして、入力トルクとトロ
    イダル型無段変速機の出力トルクの関係を予め設定した
    マップを備えたことを特徴とする請求項6に記載の変速
    比無限大無段変速機の変速制御装置。
  9. 【請求項9】 前記変速制令手段は、変速比無限大無段
    変速機の内部損失を加味して予め設定された入力トルク
    と出力トルクの関係に基づいて、前記クリープトルクに
    相当する出力トルクからトロイダル型無段変速機の目標
    変速比を設定することを特徴とする請求項8に記載の変
    速比無限大無段変速機の変速制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6569051B2 (en) 2000-01-07 2003-05-27 Nissan Motor Co., Ltd. Infinite speed ratio continuously variable transmission
US6866609B2 (en) 2002-07-31 2005-03-15 Ford Global Technologies, Llc Continuously variable traction drive with traction rollers having a caster angle

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US6569051B2 (en) 2000-01-07 2003-05-27 Nissan Motor Co., Ltd. Infinite speed ratio continuously variable transmission
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