JP2000234024A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JP2000234024A
JP2000234024A JP11037577A JP3757799A JP2000234024A JP 2000234024 A JP2000234024 A JP 2000234024A JP 11037577 A JP11037577 A JP 11037577A JP 3757799 A JP3757799 A JP 3757799A JP 2000234024 A JP2000234024 A JP 2000234024A
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meth
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condensate
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Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
Kenji Goto
兼治 後藤
Akira Washimi
章 鷲見
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撥水・撥油性及び耐久性に優れ、かつ高硬度
なコーティング膜等の硬化物を得ることができる硬化性
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 硬化性樹脂組成物は、下記式(I)に示
す構造式で表されるシラン化合物と、下記式(II)に示す
構造式で表されるシラン化合物の双方の加水分解物の縮
合体からなるものである。式(I)に示す化合物として
は、得られる硬化物の硬度を向上させるために特定の
(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましい。上
記加水分解物の縮合体は構成成分として特定構造の反応
性シリコーンを有するものであることが望ましい。 【化1】 (但し、R0 は(メタ)アクリロイル基を有する有機官
能基であり、Xは加水分解性基である。) 【化2】 (但し、R1 はフルオロアルキル基を有する有機官能基
であり、Xは加水分解性基である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば紫外線によ
り硬化してコーティング膜を形成することができる硬化
性樹脂組成物に関するものである。さらに詳しくは、ラ
ジカル重合性の官能基を有し、かつフルオロアルキル基
を有する新規な硬化性樹脂組成物に関するものである。
その組成物は紫外線、電子線、X線又は熱等のエネルギ
ーによる硬化が可能であり、得られた硬化物は、フルオ
ロアルキル基を有しているので、例えば耐汚染性塗料、
落書き防止用コーティング材料などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】一般に、ラジカル重合性を有する硬化性
化合物としては、多官能アクリレート及び不飽和ポリエ
ステル等が広く検討され、また工業的に利用されてい
る。
【0003】また、ラジカル重合性の硬化性化合物を用
いて得られる硬化物に、耐汚染性、剥離性等の特性を付
与する目的で、種々の検討が加えられている。なお、硬
化物の剥離性とは、硬化物の表面に形成された塗膜、粘
着剤層、接着剤層等の層を除去する際の容易さを意味す
るものである。
【0004】しかし、従来多用されている、ラジカル重
合性の硬化性化合物にオルガノポリシロキサン等のシリ
コーン化合物を混合した組成物は、相溶性が悪いために
均一なものになりにくいこと、得られた硬化物からシリ
コーン化合物が遊離すること等の問題点を有しているも
のである。
【0005】これらの問題点を解決するために、本発明
者らは先に、シリコーン化合物の末端にアクリロイル基
又はメタクリロイル基〔以下(メタ)アクリロイル基と
総称する。〕を有する硬化性樹脂の製造方法を提案した
(特開平10−158404号公報)。この製造方法に
よって得られる樹脂からなる硬化性樹脂組成物はより均
一なものとなるとともに、その硬化物はシリコーン化合
物が遊離しにくいものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この特開平
10−158404号公報に記載されている硬化性樹脂
組成物から得られる硬化物は、目的によっては硬度が未
だ充分ではなかった。また、使用環境によっては長時間
の耐汚染性に欠けるという問題があった。
【0007】この発明は、上記のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、撥水・撥油性及び耐汚染性に優れ、かつ
高い硬度を有する硬化物を形成することができるラジカ
ル硬化性樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、この発明を完成
するに至った。
【0009】すなわち、第1の発明の硬化性樹脂組成物
は、下記式(I)に示す構造式で表される化合物と、下
記式(II)に示す構造式で表される化合物の双方の加水
分解物の縮合体からなることを特徴とするものである。
【0010】
【化3】 (但し、R0 は(メタ)アクリロイル基を有する有機官
能基であり、Xは加水分解性基である。)
【0011】
【化4】 (但し、R1 はフルオロアルキル基であり、Xは加水分
解性基である。) また、第2の発明の硬化性樹脂組成物は、第1の発明に
おいて、前記加水分解物の縮合体が一分子中に一個以上
のシロキサン結合生成基を有する反応性シリコーンをも
構成成分として有することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て詳細に説明する。この発明の硬化性樹脂組成物は、下
記式(I)に示す構造式で表される化合物(以下、化合
物(I)という。)と、下記式(II)に示す構造式で表
される化合物(以下、化合物(II)という。)の加水分
解反応により得られる加水分解物の縮合体よりなるもの
である。
【0013】
【化5】 (但し、R0 は(メタ)アクリロイル基を有する有機官
能基であり、Xは加水分解性基である。)
【0014】
【化6】 (但し、R1 はフルオロアルキル基であり、Xは加水分
解性基である。) まず、化合物(I)及び化合物(II)について詳細に説明
する。 (1)化合物(I)について 化合物(I)が有する(メタ)アクリロイル基を有する
有機官能基R0 としては、下記式(VI)で表される1価
の有機官能基であるものが、化合物(I)の入手又は製
造が容易であるために好ましい。
【0015】
【化7】 (上記式(VI)において、R8 は水素原子又はメチル基
であり、R9 は炭素数1〜6のアルキレン基である。) これらの有機官能基のなかでも特にアルキレン基がプロ
ピレン基であるものが、化合物(I)の入手又は製造が
容易であるために好ましい。
【0016】化合物(I)は、例えばアリルアクリレー
ト又はアリルメタクリレートとSi−H結合及び加水分
解性基を有するケイ素化合物との付加反応によって得る
ことができる。この反応は触媒の存在下に行われ、触媒
としてはコバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、
パラジウム、イリジウム、白金等の第8族から第10族
金属の単体、有機金属錯体、金属塩、金属酸化物等が用
いられる。
【0017】上記式(I)における加水分解性基Xは、
加水分解性を有する基であれば特に限定されず、その例
はハロゲン原子、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又
はアリールオキシ基などである。また、この化合物一分
子中には三つのXが含まれるが、これらは全て同じ基で
あってもよいし二種以上の異なる基であってもよい。加
水分解性基Xは、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又
はアリールオキシ基であることが好ましい。その理由
は、Xがハロゲン原子である場合には加水分解によりハ
ロゲン化水素が生じるので反応系が酸性雰囲気となって
副反応が起こりやすいためである。
【0018】上記「アルコキシ基」としては、例えばメ
トキシ基、エトキシ基、n−及びi−プロポキシ基、n
−、i一及びt−ブトキシ基等が挙げられる。また、
「シクロアルコキシ基」の例としてはシクロヘキシルオ
キシ基等が、「アリールオキシ基」の例としてはフェニ
ルオキシ基等が挙げられる。このうち、Xが炭素数1〜
3のアルコキシ基である化合物(I)は加水分解性が良
好なため好ましい。また、Xがエトキシ基である化合物
(I)は原料の入手が容易であることや、加水分解反応
が制御しやすいこと、しかも毒性が低いことのため特に
好ましい。 (2)化合物(II)について 前記式(II)におけるR1 はフルオロアルキル基を有す
る有機官能基である。このR1 としては、式(II)に示す
化合物の製造が簡単で、入手が容易であることから、下
記式(III) に示す構造式で表される有機官能基が好まし
い。
【0019】
【化8】 (但し、mは0〜10の整数であり、R2 は炭素数1〜
4のアルキレン基である。) また、式(II)中のXは前記式(I)中の加水分解性基
と同じである。
【0020】上記の化合物(I)と化合物(II)の使用
割合は、化合物(I)が20〜95重量%、化合物(I
I)が80〜5重量%であることが望ましい。化合物
(I)が20重量%未満の場合、得られる硬化物の硬度
等の物性が低下する傾向となる。一方、化合物(I)が
95重量%を越える場合、得られる硬化物の撥水・撥油
性や耐汚染性が低下しやすくなる。
【0021】また、上記化合物(I)と化合物(II)の
双方の加水分解物の縮合体が一分子中に一個以上のシロ
キサン結合生成基を有する反応性シリコーンをも構成成
分として有するものである場合、特に耐候性及び撥水・
撥油性が良好なため好ましい。 (3)反応性シリコーンについて 反応性シリコーンとしては、一分子中に一つ以上の「シ
ロキサン結合生成基」を有する化合物であれば特に限定
されることなく使用することができる。この反応性シリ
コーンは直鎖状又は分岐を有する線状シリコーンである
ことが好ましく、後述するシロキサン結合生成基を側鎖
に有するものでも末端に有するものでもよい。
【0022】この反応性シリコーンとしては、下記式
(IV)及び式(V) に示す構造式で表される化合物から選
択される少なくとも一種を用いることが好ましい。
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】 ここで、X′はシロキサン結合生成基、R3 及びR6
それぞれアルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール
基から選択される置換基である。上記式(IV)及び(V)
に示す化合物一分子中に含まれる二つのR3 は、同じ基
であってもよいし異なる基であってもよい。これはR6
についても同様である。
【0025】また、R4 及びR5 はそれぞれアルキル
基、シクロアルキル基又はアリール基である。R4 とR
5 とは同じ基であってもよいし異なる基であってもよ
い。さらに、一分子中に含まれるn個のR4 は全て同じ
基であっても二種以上の異なる基であってもよく、R5
についても同様である。
【0026】そして、R7 はアルキル基、シクロアルキ
ル基又はアリール基である。この反応性シリコーンにお
ける「アルキル基」としては、例えばメチル基、エチル
基、n−及びi−プロピル基、n−、i一及びt−ブチ
ル基等が挙げられる。また、「シクロアルキル基」の例
としてはシクロヘキシル基等が、「アリール基」の例と
してはフェニル基等が挙げられる。「アルコキシ基」、
「シクロアルコキシ基」及び「アリールオキシ基」の例
としては、化合物(I)の説明において上述したものと
同様の基が挙げられる。
【0027】このうち、R3 及びR6 がアルコキシ基、
シクロアルコキシ基又はアリールオキシ基であると、こ
れらの基は「シロキサン結合生成基」としても機能する
ことから、この反応性シリコーンと化合物(I)又は化
合物(II)との結合がより強固なものとなり得る。した
がって、硬化物からの未反応の反応性シリコーンのブリ
ードが確実に防止されるという利点がある。特に、R3
及びR6 がメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基
又はi−プロポキシ基である場合には、これらの基の反
応性が良好であるため好ましい。
【0028】一方、R3 及びR6 がアルキル基、シクロ
アルキル基又はアリール基である場合には、このような
反応性シリコーンの価格が低く、かつ入手が容易である
という利点がある。
【0029】また、R4 及びR5 はメチル基又はエチル
基であることが好ましく、R4 及びR5 の全てがメチル
基であることがさらに好ましい。このような反応性シリ
コーンは価格が低く、かつ入手が容易であるとともに、
硬化物に剥離性、表面潤滑性及び撥水・撥油性等のいわ
ゆる「シリコーンの特性」を付与しやすいためである。
また、式(IV)に示す化合物の製造上の理由から、R7
はアルキル基であることが好ましい。このアルキル基と
してはメチル基、エチル基、n−又はi−プロピル基、
n−、i−又はt−ブチル基などが好ましい。
【0030】上記式(IV)及び(V)におけるnは1〜
10,000の整数である。nが10,000を越える
と、反応性シリコーンの粘度が高すぎて取り扱いが困難
となり、またこの反応性シリコーンが化合物(I)又は
化合物(II)の加水分解物の縮合体に導入されにくくな
る。このnは10〜100の整数であることが好まし
い。この範囲であれば著しく高粘度となることはなく、
実用上十分な反応性を有し、しかもシリコーン鎖がある
程度以上の長さを有するので、硬化物においてシリコー
ンの特性が良好に発揮される。
【0031】そして、上記式(IV)及び(V)における
シロキサン結合生成基X′は、そのままで又は加水分解
後、ヒドロキシシリル基と反応して「Si−O−Si」
なる結合を生成しうる基であり、好ましい例は水素原
子、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はア
リールオキシ基等である。X′がハロゲン原子である反
応性シリコーンは加水分解によりハロゲン化水素が生じ
るので反応系が酸性雰囲気となり、副反応が起こりやす
くなる。
【0032】上記反応性シリコーンの使用量は、上記化
合物(I)100重量部に対して反応性シリコーン1〜
100重量部が好ましく、5〜50重量部がさらに好ま
しい。反応性シリコーンの使用量が1重量部未満である
と、硬化物においてシリコーンの特性が十分に発揮され
ない場合がある。一方、反応性シリコーンの使用量が1
00重量部を越えると、組成物の硬化性の低下、硬化物
における硬度低下又は未反応の反応性シリコーンのブリ
ードなどを招くおそれがある。 (4)加水分解縮合反応について 本発明の樹脂組成物は、前記化合物(I)及び化合物
(II)、又は化合物(I)、化合物(II)及び反応性シ
リコーンの加水分解物の縮合体(以下、加水分解物縮合
体という。)からなる。
【0033】ここで起こる主な反応は、化合物(I)と
化合物(II)の加水分解反応、反応性シリコーンが有す
るシロキサン結合生成基が水酸基以外の場合はその加水
分解反応、2個の化合物(I)又は化合物(II)のケイ
素原子同士が酸素原子を介して結合する縮合反応、及び
化合物(I)又は化合物(II)のケイ素原子と反応性シ
リコーンのケイ素原子とが酸素原子を介して結合する縮
合反応である。
【0034】上記反応はpH7以上の雰囲気下で行うこ
とが好ましい。その理由は、酸性雰囲気下で反応を行う
と副反応が起こりやすいためである。反応液の雰囲気を
pH7以上に保つため、通常は系内にアルカリ剤が添加
される。このアルカリ剤としては、アンモニア、アルカ
リ金属の水酸化物等の無機塩基、アミン類、テトラアル
キルアンモニウムハイドロキサイド等が使用可能であ
り、塩基性触媒としての活性が良好で、かつ反応の制御
がしやすいため、テトラアルキルアンモニウムハイドロ
キサイドを用いることが好ましい。
【0035】また、上記反応はpH9〜13の雰囲気で
行うことが特に好ましい。pHが9未満であると、化合
物(I)、化合物(II)及び反応性シリコーンの加水分
解反応及び縮合反応の速度が小さいため加水分解物縮合
体の製造効率が低下する。
【0036】一方、pHが13を越えると、アルカリ剤
等の使用量が多くなるため経済的ではなく、また反応系
からアルカリ剤等を除去する工程が煩雑となる。その他
の反応条件については特に限定されないが、反応温度は
好ましくは10〜120℃、より好ましくは20〜80
℃であり、反応時間は好ましくは2〜30時間、より好
ましくは4〜24時間である。
【0037】また、この反応には例えばメチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のア
ルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類;テトラヒドロフラン、トルエン、1,4−ジオキサ
ン、ヘキサン、リグロイン等の有機溶媒を用いることが
できる。これらのうち、反応系を均一に溶解し得る溶媒
を使用することが好ましい。
【0038】さらに、硬化性樹脂組成物は、ラジカル重
合性を有する反応性希釈剤(以下、単に「反応性希釈
剤」という。)が添加されたものである場合は組成物の
粘度を低下させたり、硬化物の硬度、機械的強度、耐薬
品性、剥離性等の物性を調整したりすることが容易なた
め好ましいものである。 (5)反応性希釈剤について 反応性希釈剤はラジカル重合性を有する液状化合物から
選択することができるが、(メタ)アクリロイル基を有
する(メタ)アクリレート化合物からなるものは硬化性
が良好であり、得られる硬化物の物性を特に優れたもの
にするため好ましいものである。
【0039】この反応性希釈剤の具体例としては、エチ
レンオキサイド変性フェノールの(メタ)アクリレー
ト、プロピレンオキサイド変性フェノールの(メタ)ア
クリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール
の(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノ
ニルフェノールの(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシルカルビトール(メタ)アクリレート、イソボルニ
ル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ネ
オペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレート、エチ
レンオキサイド変性ビスフェノールAのジ(メタ)アク
リレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA
のジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性水
添ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパンアリルエーテルジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エ
チレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート等の多官能(メタ)アクリレ
ート、アロニックスM−6400(東亞合成株式会社製
ポリエステルアクリレート)等のポリエステルアクリレ
ート、アロニックスM−1200(東亞合成株式会社製
ウレタンアクリレート)等のウレタンアクリレート等が
挙げられる。
【0040】上記の(メタ)アクリレートの中では、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレート等の3官能以上の(メ
タ)アクリレートが、硬化物を特に硬度の高い、耐汚染
性の優れたものにするために好ましい化合物である。
【0041】硬化性樹脂組成物における上記反応性希釈
剤の使用量は、上記加水分解物縮合体の不揮発分100
重量部に対して5000重量部以下とすることが好まし
く、5〜3000重量部とすることがより好ましく、1
0〜2000重量部とすることがさらに好ましい。反応
性希釈剤の使用量5000重量部を越えると、組成物中
に占めるパーフルオロアルキル基の割合が少なくなるこ
とから、硬化物が撥水・撥油性等の特性を発揮し難くな
る。 (6)その他の成分について 本発明の組成物には粘度調節剤、レベリング剤、安定
剤、シランカップリング剤等の一般的な添加剤が添加さ
れていてもよい。また、硬化物の物性を調整する目的
で、本発明の加水分解物縮合体及び反応性希釈剤以外の
ラジカル重合性を有する化合物(不飽和ポリエステル
等)が添加されていてもよい。さらに、この樹脂組成物
は有機溶媒を含んだものであってもよいが、その含有量
は組成物全体に対して50重量%以下であることが好ま
しく、20重量%以下であることが更に好ましい。
【0042】本発明の組成物は、光、電子線、X線又は
熱等のエネルギーにより硬化が可能であり、適用する硬
化手段が光である場合には、光重合開始剤を含有するも
のが好ましく、硬化手段が熱である場合には、熱重合開
始剤を含有するものが好ましい。本明細書において光と
は紫外線及び可視光線を意味する。硬化手段が紫外線で
ある場合には、硬化が速く、エネルギーコストが低いた
め好ましい。
【0043】光重合開始剤の具体例としては、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン
等が挙げられる。
【0044】熱重合開始剤の具体例としては、ジクミル
ペルオキシド、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、AIB
N等のアゾ系の重合開始剤等が挙げられる。以上の実施
形態により発揮される特有の効果について以下に記載す
る。
【0045】・ 実施形態の硬化性樹脂組成物によれ
ば、硬化性樹脂が多官能(メタ)アクリレートと相溶性
が良いので多官能(メタ)アクリレートを多く配合で
き、得られる硬化物の基本骨格がシルセスキオキサン構
造となることから、表面硬度の高いコーティング膜等の
硬化物を得ることができる。
【0046】・ 実施形態の硬化性樹脂組成物によれ
ば、ラジカル重合性を有する反応性希釈剤に基づいて、
粘度を調節して無溶剤型でありながら塗工性などの作業
性に優れた組成物とすることができるとともに、反応性
希釈剤の種類や使用量により硬化物の物性を調整するこ
とができる。
【0047】・ 実施形態の硬化性樹脂組成物によれ
ば、各成分の相溶性が良く、得られる硬化物について光
の透過性を維持して良好な透明性を発揮することができ
る。 ・ 実施形態の硬化性樹脂組成物によれば、組成物は例
えば部分的にシリコーン鎖が導入された(メタ)アクリ
ロイル基を有する化合物からなるので、ポリシロキサン
等をブレンドする場合とは異なり、相溶性の問題を生じ
ることなく硬化物にシリコーンの特性を効果的に付与す
ることができる。
【0048】・ 実施形態の硬化性樹脂組成物によれ
ば、フッ素及びシリコーンが安定した状態で含有されて
いることから、得られる硬化物に剥離性を付与すること
ができる。
【0049】・ 実施形態の硬化性樹脂組成物によれ
ば、組成物は(メタ)アクリロイル基を有する化合物か
らなるので、表面硬度の高い硬化物を形成可能である。
従って、樹脂組成物は、例えば耐汚染性塗料、落書き防
止用コーティング材料として有用であり、さらに保護コ
ーティング材料、樹脂改質剤、レジスト材料、光造型剤
などとして利用可能である。
【0050】
【作用】本発明の樹脂組成物の硬化物が耐汚染性及び撥
水・撥油性に優れ、しかも表面硬度が高いものになる理
由は、前記加水分解物縮合体がフルオロアルキル基を有
するシルセスキオキサン構造をしているためと推定され
る。また、該縮合体が(メタ)アクリロイル基を有して
いるものであるため、本発明の組成物は良好な硬化性を
示すと考えられる。
【0051】前記加水分解物縮合体が、化合物(I)、
化合物(II)及び反応性シリコーンからなるものである
場合には、部分的にシリコーン鎖が導入されるために、
硬化物が剥離性、表面潤滑性及び撥水・撥油性の特に優
れたものとなるが、シリコーン成分を含むにもかかわら
ず組成物の相溶性が良好である理由は、該縮合体のシリ
コーン成分が化学結合したものとなっているためと推定
される。
【0052】
【実施例】以下、実施例によりこの発明をさらに具体的
に説明する。なお、本明細書中における平均分子量は、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(以下、GPC
という。)によるポリスチレン換算の数平均分子量であ
る。 (実施例1) (1) 加水分解物縮合体の調製 以下の1)〜4)に示す操作に従って加水分解物縮合体
を製造した。
【0053】1)撹拌機及び温度計を備えた200ml
反応器に、下記式(VII) に示すケイ素化合物(以下、
「Acr−TRIMS」という。)44.52g(19
0.0mmol)、下記式(VIII)に示すケイ素化合物
(以下、「C8 17−TRIES」という。)6.11
g(10.0mmol)、触媒としてN(CH3 4
H(10%水溶液)4.55g〔H2 O 227.8m
mol、N(CH3 4 OH 5.0mmol〕、水
4.0g(222.2mmol)及び溶媒としてイソプ
ロピルアルコール(IPA)80.0gを一括して仕込
んだ。そして、室温で攪拌することによって反応を進行
させた。
【0054】
【化11】
【0055】
【化12】 2)反応の進行をゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィ(GPC)により追跡し、Acr−TRIMSが消失
したところ(約8時間)で反応終点とした。
【0056】3)反応終了後、系内に100mlのトル
エンを加え、分液ロートを用いて反応溶液を飽和食塩水
により水洗した。 4)さらに、分液ロート中の水層が中性になるまで水洗
を繰り返した後、有機層を分取した。続いて、その有機
層に無水硫酸ナトリウムを加えて脱水した後、減圧下で
トルエンを留去させることにより目的とするラジカル硬
化性の加水分解物縮合体を得た。
【0057】得られた加水分解物縮合体は、数平均分子
量が約2000で、トルエン、テトラヒドロフラン(T
HF)、ヘキサン、アセトン等種々の汎用溶媒に可溶で
あり、反応性希釈剤と良好に相溶した。 (2) 硬化性樹脂組成物の評価 次に、上記のようにして得られたラジカル硬化性の加水
分解物縮合体100重量部に対して、2重量部のラジカ
ル重合開始剤〔光重合開始剤、チバガイギー社製の商品
名:ダロキュア1173〕を加えて塗布剤を調製した。
この塗布剤を用い、下記に示す方法で硬化性、塗膜表面
の鉛筆硬度及び耐汚染性について評価を行った。
【0058】1)硬化性 塗布剤を、バーコーターを用いてガラス基板上に約20
μmの厚さに塗布し、次の条件により紫外線照射を行
い、表面のタックがなくなるまでの照射回数を測定し
た。 (紫外線照射条件)ランプ:80W/cm高圧水銀ラン
プ、ランプ高さ:10cm、コンベアスピード:10m
/min、照射雰囲気:大気中 2)塗膜表面の鉛筆硬度 塗布剤を、バーコーターを用いて鋼板上及びガラス基板
上に約20μmの厚さに塗布し、上記照射条件で5回の
紫外線(UV)照射を行って硬化膜を得た。この硬化膜
を温度25℃、湿度60%の恒温室内に24時間放置し
た後、JISK 5400に準じて塗膜表面の鉛筆硬度
(キズ)を測定した。
【0059】3)耐汚染性 塗膜表面に、水性赤インキを染み込ませたガーゼを24
時間密着させて試験を行った。
【0060】その結果、塗布剤は紫外線照射3回でタッ
クがなくなった。紫外線照射を5回行った塗膜表面の鉛
筆硬度が6Hという高硬度で優れたハードコーティング
膜を作製することができた。また、耐汚染性について、
赤インキの染み込みが全くないことを確認することがで
きた。従って、塗膜にはパーフルオロアルキル基に由来
するフッ素の性質である超撥水性が良好に付与されたこ
とが分かった。 (実施例2)実施例1において、Acr−TRIMS
39.83g(170.0mmol)、C8 17−TR
IES 18.32g(30.0mmol)に変化さ
せ、その他は実施例1と同様にしてラジカル硬化性の加
水分解物縮合体を調製した。得られた加水分解物縮合体
について、実施例1と同様にして硬化性、塗膜表面の鉛
筆硬度及び耐汚染性の評価を行った。
【0061】その結果、塗布剤は紫外線照射3回でタッ
クがなくなった。紫外線照射を5回行った塗膜表面の鉛
筆硬度が6Hという高硬度で優れたハードコーティング
膜を作製することができた。また、耐汚染性について、
赤インキの染み込みが全くないことを確認することがで
きた。 (実施例3)実施例1のAcr−TRIMSとC8 17
−TRIESとの混合物に、下記式(IX)に示す反応性シ
リコーン8.0gを添加し、これを実施例1と同様に反
応させてラジカル硬化性の加水分解物縮合体を得た。用
いた反応性シリコーンは、数平均分子量2900、分散
度(重量平均分子量/数平均分子量)1.38のもので
あった。
【0062】
【化13】 得られた加水分解物縮合体を用い、実施例1と同様にし
て硬化性、塗膜表面の鉛筆硬度及び耐汚染性について評
価を行った。その結果、塗布剤は紫外線照射3回でタッ
クがなくなった。紫外線照射を5回行った塗膜表面の鉛
筆硬度が5Hという高硬度で優れたハードコーティング
膜を作製することができた。また、耐汚染性について、
赤インキの染み込みが全くないことを確認することがで
きた。
【0063】また、耐油性インクの試験も行った。すな
わち、黒色の油性マーカー(ゼブラ社製の商品名ハイマ
ッキーを使用)により線を引き、インクのはじき具合を
目視により評価したところ、完全にはじくことが確認さ
れた。また、500gの荷重で1000回の乾拭き試験
を行ったところ、この試験後にもインクをはじくことが
確認された。この実施例の塗布剤においては、シリコー
ン鎖がシルセスキオキサン構造を有する加水分解物縮合
体に化学結合されているので、上記乾拭き試験によって
もシリコーン鎖が硬化膜の表面から除去されることな
く、良好な耐汚染性が維持されたものと考えられる。 (実施例4)実施例1のAcr−TRIMSとC8 17
−TRIESとの混合物に、下記式(X)に示す反応性
シリコーン 8gを添加し、これを実施例1と同様に反
応させてラジカル硬化性の加水分解物縮合体を得た。用
いた反応性シリコーンは、両末端に水酸基を有する数平
均分子量1000のもの〔信越化学工業株式会社製の製
品名:X−21−5841〕である。
【0064】
【化14】 得られた加水分解物縮合体を用い、実施例3と同様にし
て硬化性、塗膜表面の鉛筆硬度及び耐汚染性について評
価を行った。その結果、塗布剤は紫外線照射3回でタッ
クがなくなった。紫外線照射を5回行った塗膜表面の鉛
筆硬度が5Hという高硬度で優れたハードコーティング
膜を作製することができた。また、耐汚染性について、
赤インキの染み込みが全くなく、耐油性インクも完全に
はじくことを確認することができた。 (実施例5)実施例1で得られたラジカル硬化性の加水
分解物縮合体50重量部に対して、ラジカル重合性を有
する反応性希釈剤としてペンタエリスリトールトリアク
リレート〔東亞合成株式会社製の商品名:アロニックス
M−305〕50重量部及びラジカル重合開始剤2重量
部を混合し、硬化性樹脂組成物を調製した。得られた硬
化性樹脂組成物について、実施例1と同様にして硬化
性、塗膜表面の鉛筆硬度及び耐汚染性の評価を行った。
【0065】その結果、上記組成物は紫外線照射3回で
タックがなくなった。紫外線照射を5回行った塗膜表面
の鉛筆硬度が6Hという高硬度で優れたハードコーティ
ング膜を作製することができた。また、耐汚染性につい
て、赤インキの染み込みが全くないことを確認すること
ができた。 (実施例6)実施例4で得られたラジカル硬化性の加水
分解物縮合体50重量部に対して、ラジカル重合性を有
する反応性希釈剤としてペンタエリスリトールトリアク
リレート〔東亞合成株式会社製の商品名:アロニックス
M−305〕50重量部及びラジカル重合開始剤2重量
部を混合し、硬化性樹脂組成物を調製した。得られた硬
化性樹脂組成物について、実施例4と同様にして硬化
性、塗膜表面の鉛筆硬度及び耐汚染性の評価を行った。
【0066】その結果、塗布剤は紫外線照射3回でタッ
クがなくなった。紫外線照射を5回行った塗膜表面の鉛
筆硬度が5Hという高硬度で優れたハードコーティング
膜を作製することができた。また、耐汚染性について、
赤インキの染み込みが全くなく、耐油性インクも完全に
はじくことを確認することができた。
【0067】なお、前記実施形態より把握される技術的
思想について以下に記載する。 (a) 前記式(II)におけるR1 が、下記式(III) に示
す構造式で表される有機官能基である請求項1又は請求
項2に記載の硬化性樹脂組成物。
【0068】
【化15】 (但し、mは0〜10の整数であり、R2 は炭素数1〜
4のアルキレン基である。) このように構成した場合、撥水・撥油性や耐汚染性等の
フルオロアルキル基としての機能を有効に発揮できると
ともに、式(II)に示す化合物の製造が簡単で、入手が容
易である。
【0069】(b) 前記反応性シリコーンは、下記式
(IV)又は下記式(V) に示す構造式で表される化合物か
ら選択される少なくとも一種である請求項2に記載の硬
化性樹脂組成物。
【0070】
【化16】 (但し、X′はシロキサン結合生成基、R3 及びR6
それぞれアルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール
基であり、R4 、R5 及びR7 はそれぞれアルキル基、
シクロアルキル基又はアリール基であり、nは1〜10
000の正数である。)
【0071】
【化17】 (但し、X′はシロキサン結合生成基、R3 及びR6
それぞれアルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール
基であり、R4 及びR5 はアルキル基、シクロアルキル
基又はアリール基であり、nは1〜10000の正数で
ある。) このように構成した場合、式(IV)又は(V) で表される
反応性シリコーンに基づいて硬化物の撥水・撥油性を向
上させることができるとともに、架橋度を調整すること
ができる。
【0072】(c) 前記式(IV)又は式(V) における
nが10〜100の正数である上記(b)に記載の硬化
性樹脂組成物。このように構成した場合、式(IV)又は
式(V) の反応性シリコーンの他の成分への相溶性が高ま
り、組成物及び硬化物の透明性を向上させることができ
る。
【0073】(d) 前記式(I)又は式(II)におい
て、Xのいずれもがアルコキシ基、シクロアルコキシ基
又はアリールオキシ基である請求項1、請求項2、上記
(a)、(b)及び(c)のいずれか一項に記載の硬化
性樹脂組成物。
【0074】このように構成した場合、硬化性樹脂組成
物の硬化性を向上させることができる。 (e) 前記式(I)におけるR0 が下記式(VI)に示
す構造式で表される有機官能基である請求項1、請求項
2、上記(a)、(b)、(c)及び(d)のいずれか
一項に記載の硬化性樹脂組成物。
【0075】
【化18】 (但し、R8 は水素原子又はメチル基であり、R9 は炭
素数1〜6のアルキレン基である。) このように構成した場合、樹脂組成物から得られる硬化
物の表面硬度を向上させることができ、しかも式(I)
に示す化合物の製造が簡単で、入手が容易である。
【0076】(f) 前記加水分解物縮合体と、ラジカ
ル重合性を有する反応性希釈剤とを含有する請求項1又
は請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。このように構成
した場合、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に
加え、ラジカル重合性を有する反応性希釈剤に基づい
て、粘度を調節して無溶剤型でありながら塗工性などの
作業性に優れた組成物とすることができるとともに、反
応性希釈剤の種類や使用量により硬化物の物性を調整す
ることができる。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような優れた効果を奏する。第1の発明の硬化
性樹脂組成物によれば、(メタ)アクリロイル基を有す
るシラン化合物とフルオロアルキル基を有するシラン化
合物との加水分解物の縮合体に基づいて、撥水・撥油性
及び耐汚染性に優れ、かつ高硬度なコーティング膜等の
硬化物を得ることができる。
【0078】第2の発明の硬化性樹脂組成物によれば、
第1の発明の効果に加え、一分子中に一個以上のシロキ
サン結合生成基を有する反応性シリコーンに基づいて、
コーティング膜等の硬化物に対してシリコーンの特性を
より効果的に付与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鷲見 章 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成 株式会社名古屋総合研究所内 Fターム(参考) 4J035 BA12 CA061 CA131 CA16N CA161 LA03 LB01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)に示す構造式で表される化
    合物と、下記式(II)に示す構造式で表される化合物の
    双方の加水分解物の縮合体からなることを特徴とする硬
    化性樹脂組成物。 【化1】 (但し、R0 はアクリロイル基又はメタクリロイル基を
    有する有機官能基であり、Xは加水分解性基である。) 【化2】 (但し、R1 はフルオロアルキル基であり、Xは加水分
    解性基である。)
  2. 【請求項2】 前記加水分解物の縮合体が一分子中に一
    個以上のシロキサン結合生成基を有する反応性シリコー
    ンをも構成成分として有するものである請求項1に記載
    の硬化性樹脂組成物。
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