JP2000231618A - カード - Google Patents
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- JP2000231618A JP2000231618A JP3285199A JP3285199A JP2000231618A JP 2000231618 A JP2000231618 A JP 2000231618A JP 3285199 A JP3285199 A JP 3285199A JP 3285199 A JP3285199 A JP 3285199A JP 2000231618 A JP2000231618 A JP 2000231618A
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Abstract
気カードやICカード等のカードを提供する。 【解決手段】熱可塑性樹脂をマトリクスとする樹脂(組
成物)からなるカードであって、ASTM D−638
の規定に準じて測定した引張試験による上降伏点応力σ
が30MPa以上、上降伏点伸びεが0.1%以上、弾
性率Eが2400MPa以下であり、上降伏点応力σ
(MPa)と上降伏点伸びε(%),弾性率E(MP
a)がE/(σ・ε)≧5.5の関係を満足するカー
ド。
Description
優れる磁気カードやICカード等のカードに関する。
立体的に刻印した磁気ストライプカードやICカード等
のカード類が広く用いられている。これらのカード材料
としては、エンボス加工によってカードが反ったり割れ
たりしないことが必要とされており、一般には硬質ポリ
塩化ビニル樹脂製の多層シートが用いられている。しか
し、ポリ塩化ビニル樹脂においてもエンボス加工によっ
て反りを全く無くす事は出来ておらず更なる反りの低減
が要求されている。
ては、特開平8−279150号公報には、無配向加熱
結晶化ポリエチレンテレフタレートを用いたカードが示
されている。しかしながら、これらのカード材料におい
てエンボス加工による反りを十分に低減させることはで
きていない。
ル誘導体共重合ポリエステルや、特開昭53−9453
6号公報には、ポリカーボネートとポリ(1,4−シク
ロヘキサンジメタノールテレフタレート−コ−イソフタ
レート)とのブレンド物が示されている。また、特開昭
59−120648号公報には、ポリカーボネートと
1,4−シクロヘキサンジメタノール誘導体共重合ポリ
エステルとのブレンド物が示されている。
やICカード等のカードにおいて、エンボス加工性、耐
熱性および機械強度に優れるカードを提供することをそ
の課題とするものである。
加工性、耐熱性および機械強度に優れる磁気カードやI
Cカード等のカードを提供すべく鋭意検討した結果、特
定の特性を持った材料を得ることによりエンボス加工性
が改良されることを見いだし本発明を完成させるにいた
った。
マトリクスとする樹脂(組成物)からなるカードであっ
て、ASTM D−638の規定に準じて測定した引張
試験による上降伏点応力σが30MPa以上、上降伏点
伸びεが0.1%以上、弾性率Eが2400MPa以下
であり、上降伏点応力σ(MPa)と上降伏点伸びε
(%),弾性率E(MPa)がE/(σ・ε)≧5.5
の関係を満足するカード、(2)熱可塑性樹脂が非晶性
樹脂である(1)記載のカード、(3)熱可塑性樹脂
が、(A)ポリエステルおよび(B)芳香族ポリカーボ
ネートから選ばれる1種または2種以上であることを特
徴とする請求項(1)記載のカード、(4)(A)成分
が、テレフタル酸単位を主とするジカルボン酸単位とエ
チレングリコール単位および1,4−シクロヘキサンジ
メタノール単位を主とするグリコール単位からなるポリ
エステルであることを特徴とする(2)または(3)記
載のカード、(5)(A)成分が、エチレングリコール
単位(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位
(II)のモル比[(I)/(II)]が1以上であるポリ
エステルからなることを特徴とする(4)記載のカー
ド、(6)(A)成分が、(A−1)エチレングリコー
ル単位(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単
位(II)のモル比(I)/(II)が1以上であるポリエ
ステル、および(A−2)エチレングリコール単位
(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(I
I)のモル比(I)/(II)が1より小さいポリエステ
ル、からなることを特徴とする(4)記載のカード、
(7)熱可塑性樹脂がエチレングリコール単位(I)と
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(II)のモル
比[(I)/(II)]が1以上であるポリエステル
(A)および芳香族ポリカーボネート(B)からなるも
のである(2)または(3)記載のカード、(8)熱可
塑性樹脂が(A−1)エチレングリコール単位(I)と
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(II)のモル
比(I)/(II)が1以上であるポリエステル、および
(A−2)エチレングリコール単位(I)と1,4−シ
クロヘキサンジメタノール単位(II)のモル比(I)/
(II)が1より小さいポリエステル(A)および芳香族
ポリカーボネート(B)からなるものである(2)また
は(3)記載のカード、(9)カード材料が熱可塑性樹
脂100重量部と(C)無機充填剤2〜25重量部とを
配合してなるものである(1)〜(8)のいずれか記載
の記載のカード、および(10)カードがエンボス加工
を施したものである(1)〜(8)のいずれか記載のカ
ードである。
−638の規定に準じて測定した引張上降伏点応力σが
30MPa以上、なかでも40MPa以上、さらには4
5MPa以上であることが好ましく、30MPaより小
さい場合、カードとしての耐久性が劣り、曲がったり割
れたりし易くなる。また、上降伏点伸びεが0.1%以
上、さらには1%以上であることが好ましく、0.1%
より小さい場合とは、実質的に降伏点を示さない状態を
意味し、この場合にはエンボス加工によってカードの反
り量が大きくなったり、カードが割れたりするため好ま
しくない。また、弾性率Eが2400MPa以下、なか
でも2200MPa以下であることが好ましく、240
0MPaより大きい場合にはカードが割れやすく衝撃強
度も低くなる。さらに、上降伏点応力σ(MPa)、上
降伏点伸びε(%)、弾性率E(MPa)の関係につい
ては、Eが必要以上に小さい場合、エンボス加工によっ
て生じるカードの反りを材料自体の剛性で抑えることが
できなくなりカードの反り量が大きくなり、さらにはカ
ード形状を維持できなくなる傾向がある。εやσが必要
以上に大きい場合には、エンボス加工でカードに文字や
数字などを立体的に刻印する時に生じる残留応力が大き
くなり結果的にエンボス加工後の反り量が大きくなる傾
向がある。従って、エンボス加工性を改良するためには
Eを大きく、σとεを小さくすることが好ましいと言
え、E/(σ・ε)の関係が大きくなるほどエンボス加
工後の反り量は小さくなり、具体的には5.5以上にす
ることが、さらには6以上にすることが好ましいといえ
る。
以外はASTM D−638の規定の方法で測定される
が、この測定に用いる引張試験片は、カードから切り出
したり、打ち抜きプレスで打ち抜いて得ることができ
る。なお、カードに成形する前の段階のシートやペレッ
トから試験片を成形することも可能であるが、カード材
料として特性を調べるためには、カードから試験片を得
る方が好ましいため、本発明においてはカードから試験
片を得る方法を採用する。
記σ、ε、Eの関係を満足するようなカードを与える熱
可塑性樹脂をマトリクスとする樹脂(組成物)であれば
特に制限は無く使用することができる。本発明において
は、σ、ε、Eの関係を満足するような熱可塑性樹脂を
選択して用いることも、二種以上の熱可塑性樹脂を併用
したり、熱可塑性樹脂に無機充填剤、熱硬化性樹脂など
の添加剤を配合したりすることにより、σ、ε、Eの関
係を所望の範囲に調節することも可能であるが、特に
σ、ε、Eの関係を特に好ましい範囲に調節しようとす
る場合には、後者の方法が好ましい。本発明では、上記
のような特定の物性値を有するカード材料にすることに
特徴があり、その結果エンボス加工によるカードの反り
量を低減させることが可能となる。
は、具体的にはポリスチレン(PS)、スチレン/アク
リロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリ
ロニトリル共重合体(ABS)、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート
(PMMA)、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレー
ト、ポリスルホン、環状ポリオレフィン等が挙げられ、
これらは一種または二種以上で使用することができる。
様のひとつは非晶性樹脂を使用する方法である。ここで
非晶性樹脂とは、示差走査型熱量計で溶融状態から10
℃/分の速度で降温したときの結晶化熱量が5cal/
g以下である熱可塑性樹脂のことをいう。非晶性樹脂の
なかでは、ABS、ポリカーボネート、非晶性のポリエ
ステルなどが好ましい。中でも、後で詳述するようにテ
レフタル酸単位を主とするジカルボン酸単位とエチレン
グリコール単位および1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール単位を主とするグリコール単位からなる非晶性のポ
リエステルが好ましく、特にエチレングリコール単位
(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(I
I)のモル比[(I)/(II)]が1以上であるポリエ
ステルが好適である。また、さらにポリカーボネートを
配合することが耐熱性を向上させる目的として好ましく
使用される。
性樹脂として(A)ポリエステルおよび(B)芳香族ポ
リカーボネートから選ばれる1種または2種以上を用い
る方法である。
は、酸成分として、テレフタル酸、イソフタル酸、オル
トフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7
−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカル
ボン酸、メチルテレフタル酸、4−4’−ビフェニルジ
カルボン酸、2−2’−ビフェニルジカルボン酸、1,
2’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−エタン、コ
ハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ドデカンジオン酸、オクタデカンジカルボン
酸、ダイマー酸、および1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸等を用い、グリコール成分として、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,
5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シ
クロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジ
メタノール、および2,2−ビス(2’−ヒドロキシエ
トキシフェニル)プロパン等を用いたものが挙げられ
る。
としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチ
レンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレ
フタレートおよびそれらの共重合体等が挙げられる。
(A)成分のポリエステルは結晶性であっても非晶性で
あってもよいが、そのなかでも、非晶ポリエステルが特
に好ましい。ここでいう非晶ポリエステルとは、示差走
査型熱量計で溶融状態から10℃/分の速度で降温した
ときの結晶化熱量が5cal/g以下であるポリエステ
ルのことをいう。
酸単位を主とするジカルボン酸単位とエチレングリコー
ル単位および1,4−シクロヘキサンジメタノール単位
を主とするグリコール単位からなるポリエステルが好ま
しく、特にエチレングリコール単位(I)と1,4−シ
クロヘキサンジメタノール単位(II)のモル比[(I)
/(II)]が1以上であるポリエステルが好適である。
類以上のポリエステルをブレンドして使用しても良く、
この場合には、エチレングリコール単位(I)と1,4
−シクロヘキサンジメタノール単位(II)のモル比
[(I)/(II)]が1以上であるポリエステル、およ
びエチレングリコール単位(I)と1,4−シクロヘキ
サンジメタノール単位(II)のモル比[(I)/(I
I)]が1より小さいポリエステルをブレンドして使用
すると耐熱性が特に向上するため好ましい。
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(II)のモル
比[(I)/(II)]が1以上であるポリエステルを用
いる場合の上記モル比[(I)/(II)]の上限に特に
制限はないが、99以下であることが好ましい。また、
エチレングリコール単位(I)と1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール単位(II)のモル比[(I)/(II)]
が1より小さいポリエステルを用いる場合、その下限に
特に制限はないが、1/99以上であることが好まし
い。
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(II)のモル
比[(I)/(II)]が1以上であるポリエステルおよ
びエチレングリコール単位(I)と1,4−シクロヘキ
サンジメタノール単位(II)のモル比[(I)/(I
I)]が1より小さいポリエステルをブレンドして使用
する場合における好ましい配合割合{モル比[(I)/
(II)]が1以上であるポリエステル/モル比[(I)
/(II)]が1より小さいポリエステル}は、5/95
〜95/5であり、さらに30/70〜90/10であ
ることが好ましく、特に40/60〜80/20である
ことが好ましい。
ジメタノール誘導体共重合ポリエステルを用いる場合の
製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、有
機チタン化合物などの触媒の存在下もしくは非存在下に
おいて、テレフタル酸またはその低級アルキルエステル
と1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびエチレン
グリコールを重縮合して得る方法が挙げられる。重合条
件としては、例えば米国特許第2,901,466号に
記載された条件などが適用され得る。
ロヘキサンジメタノール誘導体共重合ポリエステルに
は、本発明の効果を損なわない範囲、通常20モル%以
下、好ましくは10モル%以下の範囲で、酸成分とし
て、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、
1,5−ナフタレンジカルボン酸、メチルテレフタル
酸、4−4’−ビフェニルジカルボン酸、2−2’−ビ
フェニルジカルボン酸、1,2’−ビス(4−カルボキ
シフェノキシ)−エタン、コハク酸、アジピン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン
酸、オクタデカンジカルボン酸、ダイマー酸、および
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの他のジカル
ボン酸、また、グリコール成分として、プロピレングリ
コール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカ
ンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、
1,2−シクロヘキサンジメタノール、および2,2−
ビス(2’−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンな
どの他のグリコールを共重合したものも用いることがで
きる。
ては、ビスフェノールA、すなわち、2,2’−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルアルカンあるいは4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルエーテルから選ばれた1種以上を主原料とする
ものが好ましく挙げられ、なかでもビスフェノールA、
すなわち、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパンを主原料として製造されるものが好ましい。具
体的には、上記ビスフェノールAなどをジヒドロキシ成
分として用い、エステル交換法あるいはホスゲン法によ
り得られたポリカーボネートが好ましい。さらに、ビス
フェノールAの一部、好ましくは10モル%以下を4,
4’−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルエーテルなどで置換したものも好
ましい。
(A)成分および(B)成分から選ばれる1種以上を用
いる場合、(A)成分単独、(B)成分単独、および
(A)成分および(B)成分、いずれからなっていても
良いが、(A)成分として非晶ポリエステルを用いる場
合には、(A)成分と(B)成分両方を含むことが耐熱
性向上の点から好ましい。(A)成分と(B)成分の配
合割合には特に限定はなく任意の割合が用いられるが、
(A)成分と(B)成分の好ましい重量比(A)/
(B)は、95/5〜5/95であり、さらに好ましく
は80/20〜20/80である。
に示したような熱可塑性樹脂に、エチレン/エチルアク
リレート共重合体、スチレン/エチレン/ブタジエン/
スチレン共重合体、HIポリスチレン、N−フェニルマ
レイミド/スチレン共重合体、ポリエステルエラストマ
ー、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体など
のゴム質重合体を併用することも好ましい。
値を発現させるために、無機充填剤を添加することも可
能である。特に(C)成分の無機充填剤としては、無機
板状充填剤、非板状の無機充填剤のいずれも用いること
ができるが、無機板状充填剤が好ましく使用できる。無
機板状充填剤としては、いわゆる板状の無機充填剤であ
り、粒子形状が立体的に非等方性で2軸配向性をもつ充
填剤が好ましい。具体的には、タルク、カオリン、マイ
カ、セリサイト、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、ガラスフレーク等が挙げられる。これら充填
剤は2種類以上併用しても良い。これらのなかではタル
ク、カオリンが好ましく、なかでもタルクが最も好まし
い。
階で0.5〜20μmが好ましく、なかでも1〜10μ
mがより好ましい。この範囲であるとシート、カードへ
の成形性が良好で、透明性にも優れる。
明の熱可塑性樹脂組成物を有機溶剤で処理あるいは電気
炉等で燃焼させ無機板状充填材成分のみを分離した後、
遠心沈降式粒度分布測定装置で測定し求めることができ
る。
イト、チタン酸カリウムなどが挙げられる。
合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、
有機ボラン系化合物、エポキシ化合物等のカップリング
剤で表面処理されていてもよい。
0重量部に対して、2〜25重量部が好ましく、なかで
も4〜15重量部がより好ましい。この範囲であると成
形性が良好で、良好なシートやカードが得られ、透明性
やエンボス加工性を改良するための特定の物性値を発現
させるためにも優れる。
して、本発明の目的を損なわない範囲でさらに他の各種
の添加剤を配合することもできる。これら他の添加剤と
しては、例えば、酸化防止剤(リン系、硫黄系など)、
紫外線吸収剤、熱安定剤(ヒンダードフェノール系な
ど)、滑剤、離型剤、帯電防止剤、滑り改良剤、ブロッ
キング防止剤、染料および顔料を含む着色剤、難燃剤
(ハロゲン系、リン系など)、難燃助剤(三酸化アンチ
モンに代表されるアンチモン化合物、酸化ジルコニウ
ム、酸化モリブデンなど)、発泡剤、架橋剤(例えば、
多価のエポキシ化合物、イソシアネート化合物、酸無水
物など)などが挙げられる。
以上の熱可塑性樹脂や各種添加剤を配合する場合は、各
種材料を溶融混練後ペレタイズしたペレット、あるいは
熱可塑性樹脂単体で用いる場合はそのペレットを、通常
公知の射出成形でカードに加工する方法や、樹脂(組成
物)からなるシートを特定の大きさに切断しカードに加
工する方法が挙げられる。また、カード用材料からなる
シートを数枚積層し、多層シートとした後に特定の大き
さに切断しカードに加工してもよい。なお、この場合積
層する各シートの材質は、本発明で規定した物性を与え
る限り、同じでも互いに異なっていても良い。この際、
多層シートの各層間には必要に応じて接着剤層やアンテ
ナ回路等の層を設けても良い。さらに、各層には印刷を
施しても良く、また、磁性体を塗布しても良い。かかる
磁性層は、シート全面であってもストライプ状等シート
の一部分であっても良い。また、上記シートにプレス成
形等の二次加工を施し、カード形状に加工しても良い。
m〜300mm、短辺が10mm〜200mmの広がり
を持つ長方形形状で、厚みが50〜5000μmのもの
が好ましく、特に長辺が50mm〜100mm、短辺が
25mm〜80mmの広がりを持つ長方形形状で、厚み
が400〜2000μmのものが好ましい。なかでも長
辺が約85mm、短辺が約54mmの長方形形状で、厚
みが600〜900μmがより好ましい。また、JIS
X 6301の磁気ストライプ付きクレジットカード
に代表されるようなカードの場合には、680〜800
μmにあることが好ましい。
録し得るカードであり、特に電気的、光学的または磁気
的に読み出すことが可能および/または書き込むことが
可能な情報を記録できる機能を有するおよび/またはエ
ンボス加工により情報を記録し得るカードに好適であ
る。具体的には、接触型ICカード(スマートカー
ド)、ICチップおよびアンテナ回路がカード内に埋め
込まれた非接触型ICカード、磁気ストライプカードな
どの磁気カード、光カード等が好ましく、特に文字や模
様を刻印するようなエンボス加工性に優れるので、磁気
ストライプカードやICカード用途に好適である。ま
た、用途としては、プリペイドカード、クレジットカー
ド、バンキングカード、各種証明用カード等があげられ
る。
やICカード等のJIS X6301準拠のカード用に
供される場合、通常本発明の熱可塑性樹脂組成物100
重量部に対し、酸化チタン2〜25重量部を加え不透明
にして使用される。
うなエンボス加工性に優れるので、エンボス加工して用
いられる磁気カードやICカード等のカード用途に特に
好適である。
説明する。 実施例1〜18、比較例1〜15 表1、表2、表3に記載の組成比からなる原料をVブレ
ンダーを用いてドライブレンドした後、2軸スクリュー
押出機に供給し、Tダイから吐出し、厚み100μmお
よび300μmのシートを得た。
樹脂(東レ(株)製“トヨラック”タイプ920)、環
状ポリオレフィン(三井化学製“アートン”F)、PM
MA(三菱化学製“アクリペット”VH)、PS(旭化
成製“スタイロン”683)を使用し、その他に充填剤
としてエチレン/エチルアクリレート“エバフレック
ス”A709(三井デュポンポリケミカル製)、スチレ
ン/エチレン/ブタジエン/スチレン共重合体“クレイ
トン”G1650(油化シェル製)、HIポリスチレン
“STAREX”HR−1360(旭化成製)、N−フ
ェニルマレイミド/スチレン共重合体“マレッカ”MS
−N(電気化学工業製)、ポリエステルエラストマー
“ハイトレル”4057(東レデュポン製)、エチレン
/グリシジルメタクリレート共重合体“ボンドファース
ト”2C(住友化学製))を使用した。無機充填剤とし
ては、タルク(富士タルク工業製LMS−300 平均
粒径1.4μm)、カオリン(林化成製“SATINT
ONE” 平均粒径0.8μm)、ワラステナイト(n
yco minerals社製“NYAD G”、マイ
カ(山口雲母工業所製A−21S、平均粒径6.2μ
m)、チタン酸カリウム(大塚化学製“ティスモ”N1
02)を使用した。なお、タルク、カオリン、マイカは
いずれも配合前後で平均粒径に変化はなかった。
レフタル酸単位とエチレングリコール単位および1,4
−シクロヘキサンジメタノール単位からなるポリエステ
ルであって、かつエチレングリコール単位(I)と1,
4−シクロヘキサンジメタノール単位(II)のモル比
(I)/(II)が、約70/30であるポリエステル
(イーストマン・ケミカル社製“イースター”GN07
1)を使用した。
位とエチレングリコール単位および1,4−シクロヘキ
サンジメタノール単位からなるポリエステルであって、
かつエチレングリコール単位(I)と1,4−シクロヘ
キサンジメタノール単位(II)のモル比(I)/(II)
が、約35/65であるポリエステル(イーストマン・
ケミカル社製“イースター”DN003)を使用した。
ンジニアリングプラスチックス(株)製“ユーピロン”
S3000を使用した。
均粒径1.4μmのタルク(富士タルク工業(株)製L
MS−300)、タルク−Bとして平均粒径5.5μm
のタルク(富士タルク工業(株)製PKP−80)、タ
ルク−Cとして平均粒径24.5μmのタルク(富士タ
ルク工業(株)製スーパーカット15)、マイカとして
山口雲母工業所(株)製A−21Sを用いた。なお、タ
ルク、マイカはいずれも配合前後で平均粒径に変化はな
かった。また、その他の配合材として、住友化学工業
(株)製”ボンドファースト”E2を用いた。
を100/300/300/100μm(“/”は積層
を表す)の順に重ね、プレス成形機に供し、圧力1MP
a、保持時間10分間の条件で熱融着し、厚さ800μ
mのJIS X6301準拠のカードを得た。
取り、ASTM D−638に準じて引張試験を行い引
張上降伏点応力σ、引張上降伏点伸びε、弾性率Eを評
価した。また、引張衝撃試験はASTM D1822に
従って測定した。さらに、エンボス加工性として上記カ
ードに手動式エンボッサー(日本字研社製NE−160
0)を用いてエンボス文字を3行にわたって刻印し、J
IS X6301に準拠してカードの反り量を測定し
た。
シート化温度220℃、熱融着温度110℃の条件でカ
ード作製を行った。実施例11、12、16、17、1
8、および比較例7、8、12、13では、シート化温
度220℃、熱融着温度120℃の条件でカード作製を
行った。実施例13および比較例9、14、15では、
シート化温度270℃、熱融着温度190℃の条件でカ
ード作製を行った。実施例14、15および比較例1
0、11では、シート化温度240℃、熱融着温度13
0℃の条件でカード作製を行った。
ンボス加工後のカード反り量の関係を図1に示す。E/
(σ・ε)がある特定の値以上の時、エンボス加工後の
カード反り量が小さくなることが明らかである。尚、比
較例5、6、14は引張試験で降伏点を示さなかった。
ード等のカード類に用いれば、機械特性や耐熱性に優
れ、エンボス加工を施しても反り等が少ない。
Claims (10)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂をマトリクスとする樹脂(組
成物)からなるカードであって、ASTM D−638
の規定に準じて測定した引張試験による上降伏点応力σ
が30MPa以上、上降伏点伸びεが0.1%以上、弾
性率Eが2400MPa以下であり、上降伏点応力σ
(MPa)と上降伏点伸びε(%),弾性率E(MP
a)がE/(σ・ε)≧5.5の関係を満足するカー
ド。 - 【請求項2】熱可塑性樹脂が非晶性樹脂である請求項1
記載のカード。 - 【請求項3】熱可塑性樹脂が、(A)ポリエステルおよ
び(B)芳香族ポリカーボネートから選ばれる1種また
は2種以上であることを特徴とする請求項1記載のカー
ド。 - 【請求項4】(A)成分が、テレフタル酸単位を主とす
るジカルボン酸単位とエチレングリコール単位および
1,4−シクロヘキサンジメタノール単位を主とするグ
リコール単位からなるポリエステルであることを特徴と
する請求項2または3記載のカード。 - 【請求項5】(A)成分が、エチレングリコール単位
(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(I
I)のモル比[(I)/(II)]が1以上であるポリエ
ステルからなることを特徴とする請求項4記載のカー
ド。 - 【請求項6】(A)成分が、(A−1)エチレングリコ
ール単位(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール
単位(II)のモル比(I)/(II)が1以上であるポリ
エステル、および(A−2)エチレングリコール単位
(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(I
I)のモル比(I)/(II)が1より小さいポリエステ
ル、からなることを特徴とする請求項4記載のカード。 - 【請求項7】熱可塑性樹脂がエチレングリコール単位
(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(I
I)のモル比[(I)/(II)]が1以上であるポリエ
ステル(A)および芳香族ポリカーボネート(B)から
なるものである請求項2または3記載のカード。 - 【請求項8】熱可塑性樹脂が(A−1)エチレングリコ
ール単位(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール
単位(II)のモル比(I)/(II)が1以上であるポリ
エステル、および(A−2)エチレングリコール単位
(I)と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(I
I)のモル比(I)/(II)が1より小さいポリエステ
ル(A)および芳香族ポリカーボネート(B)からなる
ものである請求項2または3記載のカード。 - 【請求項9】カード材料が熱可塑性樹脂100重量部と
(C)無機充填剤2〜25重量部とを配合してなるもの
である請求項1〜8のいずれか記載の記載のカード。 - 【請求項10】カードがエンボス加工を施したものであ
る請求項1〜8のいずれか記載のカード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3285199A JP2000231618A (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | カード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3285199A JP2000231618A (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | カード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000231618A true JP2000231618A (ja) | 2000-08-22 |
Family
ID=12370350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3285199A Pending JP2000231618A (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | カード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000231618A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003094868A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Toppan Printing Co Ltd | 情報記録媒体 |
JP2017052820A (ja) * | 2015-09-07 | 2017-03-16 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 |
-
1999
- 1999-02-10 JP JP3285199A patent/JP2000231618A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003094868A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Toppan Printing Co Ltd | 情報記録媒体 |
JP2017052820A (ja) * | 2015-09-07 | 2017-03-16 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 |
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