JP2000228368A - 基板の製造方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板の製造方法および半導体装置の製造方法

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JP2000228368A
JP2000228368A JP11028063A JP2806399A JP2000228368A JP 2000228368 A JP2000228368 A JP 2000228368A JP 11028063 A JP11028063 A JP 11028063A JP 2806399 A JP2806399 A JP 2806399A JP 2000228368 A JP2000228368 A JP 2000228368A
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silicon
silicon layer
substrate
crystal growth
seed
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English (en)
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Hisayoshi Yamoto
久良 矢元
Hideo Yamanaka
英雄 山中
Hajime Yagi
肇 矢木
Yuichi Sato
勇一 佐藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 公知のグラフォエピタキシー技術では、段差
を利用して単結晶シリコン層を形成しているので、その
単結晶シリコン層の表面に段差が形成され、その後のリ
ソグラフィー工程、エッチング工程等でその表面段差が
障害となって、高精度な加工を困難にしていた。 【解決手段】 絶縁基板11の表面側に段差からなる結
晶成長のシード12を形成する工程と、結晶成長のシー
ド12にシリコン含有低融点金属溶融液13を接触さ
せ、結晶成長のシード12を起点にシリコン含有低融点
金属溶融液13中のシリコンを結晶成長させて絶縁基板
11の表面側にシリコン層14を形成する工程と、シリ
コン層14上に析出した金属(図示省略)を除去する工
程と、シリコン層14の表面を平坦化する工程とを備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板の製造方法お
よび半導体装置の製造方法に関し、詳しくはシリコンを
含む低融点金属溶融液中のシリコンを結晶成長させてシ
リコン層を形成する基板の製造方法およびそのシリコン
層を用いた半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に形成された単結晶シリコン層を
用いてMOSFET(Metal-oxide-semiconductor fiel
d effect transistor の略)である薄膜トランジスタ
(以下TFTという、TFTはThin Film Transistor
の略)は、ポリシリコン層を用いたものと比べて数倍も
大きい電子移動度を有し、高速動作に適していること
が、例えば "First MOS transistors on Insulator by
Silicon Satulated Liquid Solution Epitaxy." IEEE E
LECTRON DEVICE LETTERS, 13 [5] (May 1992) R.P.Zing
g et al.,p.294-296、特公平4−57098号公報、応
用物理”薄膜トランジスタ”, 65 [8] (1996) 松村正
清,p.842-848等に開示されている。
【0003】上記半導体素子が形成される単結晶シリコ
ン層を基板上に形成する技術として種々の成膜技術が知
られている。その一つに、グラフォエピタキシー技術が
ある。このグラフォエピタキシーは、石英基板の上にス
テップ(段差)を形成し、この上にポリシリコン層を形
成し、次にこれをレーザ光またはストリップヒータで1
400℃以上に加熱する。加熱されたポリシリコン層
は、石英基板上に形成されたステップを核にして、エピ
タキシャル成長層を形成するという技術である。このグ
ラフォエピタキシー技術は、”グラフォエピタキシー”
電子通信学会誌,66 [5] (May 1983) 古川静二郎,p.48
6-489 、"Crystallographic orientatin of silicon on
an amorphous substrate using an artificial surfac
e-relief grating and laser crystallization." Appl.
Phys. Letter,35 [1] (July. 1979) Geis,M.W.,et a
l.,p.71-74、"Silicon graphoepitaxy" Jpn.J.Appl.Phy
s.,Suppl.20-1 (1981) Geis,M.W.,et al.,p.39-42 等に
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
での公知のグラフォエピタキシー技術では、段差を利用
して単結晶シリコン層を形成しているので、単結晶シリ
コン層はその段差の形状にそって結晶成長するため、単
結晶シリコン層の表面に段差が形成される。そのため、
その後の半導体素子を形成の際には、その段差がリソグ
ラフィー工程(例えば露光工程における解像不良)、エ
ッチング工程(アスペクト比の増大によるエッチング残
り)等で障害となる。また、上記従来の技術のグラフォ
エピタキシーでは、高温工程を必要とするため、歪点が
比較的低く、しかも大型のガラス基板上に、均一なシリ
コンエピタキシー層を形成することは困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされた基板の製造方法および半導体装置
の製造方法である。
【0006】基板の第1の製造方法は、絶縁基板の表面
側に段差からなる結晶成長のシードを形成する工程と、
その結晶成長のシードにシリコン含有低融点金属溶融液
を接触させ、結晶成長のシードを起点にシリコン含有低
融点金属溶融液中のシリコンを結晶成長させて絶縁基板
の表面側にシリコン層を形成する工程と、そのシリコン
層上に析出した金属を除去する工程と、そのシリコン層
の表面を平坦化する工程とを備えている。
【0007】上記基板の第1の製造方法では、結晶成長
のシードが絶縁基板の表面側に形成した段差からなるた
め、この結晶成長のシードを起点にシリコン含有低融点
金属溶融液中のシリコンを結晶成長させて絶縁基板の表
面側に形成されるシリコン層の表面には段差が生じる。
しかしながら、その後、シリコン層の表面を平坦化する
工程を行うことから、段差を生じているシリコン層の表
面は平坦化される。
【0008】基板の第2の製造方法は、絶縁基板の表面
側に形成された段差を被覆するもので、シリコンとの格
子整合性を有するような物質層からなる結晶成長のシー
ドを形成する工程と、その結晶成長のシードにシリコン
含有低融点金属溶融液を接触させ、結晶成長のシードを
起点にシリコン含有低融点金属溶融液中のシリコンを結
晶成長させて絶縁基板の表面側にシリコン層を形成する
工程と、そのシリコン層上に析出した金属を除去する工
程と、そのシリコン層の表面を平坦化する工程とを備え
ている。
【0009】上記基板の第2の製造方法では、結晶成長
のシードが絶縁基板の表面側に形成された段差を被覆す
る状態に形成されているため、この結晶成長のシードを
起点にシリコン含有低融点金属溶融液中のシリコンを結
晶成長させて絶縁基板の表面側に形成されるシリコン層
の表面には段差が生じる。しかしながら、シリコン層の
表面を平坦化する工程を行うことから、段差を生じてい
るシリコン層の表面は平坦化される。
【0010】また、上記基板の第1、第2の製造方法で
は、絶縁基板の表面側に形成した結晶成長のシードに、
シリコン含有低融点金属溶融液に接触させることで、そ
の溶融液中のシリコンを結晶成長させて、シリコン層を
形成することから、例えば絶縁基板にガラス基板を用い
た場合にガラス基板の歪点未満の温度でシリコンの結晶
成長を行うことが可能になる。また、大面積の絶縁基板
上にシリコンの結晶成長を行うことが可能になる。
【0011】しかも、上記シリコン層は、単結晶で形成
され、その電子移動度は例えば540cm2 /Vs程度
になり、バルクのシリコン基板と同程度の電子移動度が
得られる。なお、本明細書でいう単結晶とは、亜粒界や
転位を含む単結晶も含めていう。
【0012】半導体装置の第1の製造方法は、絶縁基板
の表面側に段差からなる結晶成長のシードを形成する工
程と、その結晶成長のシードにシリコン含有低融点金属
溶融液を接触させ、結晶成長のシードを起点にシリコン
含有低融点金属溶融液中のシリコンを結晶成長させて絶
縁基板の表面側にシリコン層を形成する工程と、そのシ
リコン層上に析出した金属を除去する工程と、そのシリ
コン層の表面を平坦化する工程と、シリコン層に所定の
処理を施して半導体素子を形成する工程とを備えてい
る。
【0013】上記半導体装置の第1の製造方法では、結
晶成長のシードが絶縁基板の表面側に形成した段差から
なるため、この結晶成長のシードを起点にシリコン含有
低融点金属溶融液中のシリコンを結晶成長させて絶縁基
板の表面側に形成されるシリコン層の表面には段差が生
じる。しかしながら、その後、シリコン層の表面を平坦
化する工程を行うことから、段差を有して形成されたシ
リコン層の表面は平坦化される。そして、そのシリコン
層に半導体素子を形成することから、半導体素子を形成
の際にリソグラフィー工程、エッチング工程等を高精度
に行うことが可能になる。
【0014】半導体装置の第2の製造方法は、絶縁基板
の表面側に形成された段差を被覆するもので、シリコン
との格子整合性を有するような物質層からなる結晶成長
のシードを形成する工程と、その結晶成長のシードにシ
リコン含有低融点金属溶融液を接触させ、結晶成長のシ
ードを起点にシリコン含有低融点金属溶融液中のシリコ
ンを結晶成長させて絶縁基板の表面側にシリコン層を形
成する工程と、そのシリコン層上に析出した金属を除去
する工程と、そのシリコン層の表面を平坦化する工程
と、シリコン層に所定の処理を施して半導体素子を形成
する工程とを備えている。
【0015】上記半導体装置の第2の製造方法では、結
晶成長のシードが絶縁基板の表面側に形成された段差を
被覆する状態に形成されているため、この結晶成長のシ
ードを起点にシリコン含有低融点金属溶融液中のシリコ
ンを結晶成長させて絶縁基板の表面側に形成されるシリ
コン層の表面には段差が生じる。しかしながら、シリコ
ン層の表面を平坦化する工程を行うことから、段差を有
して形成されたシリコン層の表面は平坦化される。そし
て、そのシリコン層に半導体素子を形成することから、
半導体素子を形成の際にリソグラフィー工程、エッチン
グ工程等を高精度に行うことが可能になる。
【0016】上記半導体装置の第1、第2の製造方法で
は、上記基板の第1、第2の製造方法で形成したシリコ
ン層と同様に、例えば絶縁基板にガラス基板を用いた場
合にガラス基板の歪点未満の温度でシリコンの結晶成長
を行うことが可能になる。また、大面積の絶縁基板上に
シリコンの結晶成長を行うことが可能になる。しかも、
シリコン層は、単結晶で形成され、その電子移動度は例
えば540cm2 /Vs程度になり、バルクのシリコン
基板と同程度の電子移動度が得られる。そして、そのシ
リコン層に所定の処理を施して半導体素子を形成するこ
とから、その半導体素子は、バルクのシリコン基板に形
成したのと同様の高性能な特性が得られる。例えばシリ
コン層にチャネル領域、ソース領域、ドレイン領域を形
成した絶縁ゲート型電界効果トランジスタは、高速動
作、大電流密度のトランジスタとなる。このように、シ
リコン層には、高速で大電流密度のトップゲート型TF
T、ボトムゲート型TFT、デュアルゲート型TFT、
エレクトロルミネッセンス素子、電界放出型表示素子用
トランジスタ、ダイオード、容量、抵抗、光電池(太陽
電池)、発光素子、受光素子等の半導体素子を形成する
ことが可能になる。
【0017】なお、上記基板の第1の製造方法および半
導体装置の第1の製造方法における結晶成長のシードと
は、下地の形状によって結晶成長させる(例えばグラフ
ォエピタキシー)シードであり、上記基板の第2の製造
方法および半導体装置の第2の製造方法における結晶成
長のシードとは、下地の形成方位を受け継いで結晶成長
ささせる(通常のエピタキシャル成長)シードである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の基板の第1の製造方法に
係わる第1の実施の形態を、図1の製造工程図によって
説明する。
【0019】図1の(1)に示すように、絶縁基板11
として、例えばガラス基板を用意する。そして通常のレ
ジスト塗布技術によってレジスト膜の形成、リソグラフ
ィー技術によってレジスト膜でエッチングマスク(図示
省略)を形成した後、エッチングによって上記絶縁基板
11の表面側に結晶成長のシード12となる段差を、例
えば、段差の底部と側壁とがほぼ直角になるように形成
する。その後、エッチングマスクとして用いたレジスト
膜を除去する。
【0020】次いで図1の(2)に示すように、結晶成
長のシード12にシリコン含有低融点金属溶融液13を
接触させ、結晶成長のシード12を起点にしてシリコン
含有低融点金属溶融液13中のシリコンを結晶成長(グ
ラフォエピタキシー)させて絶縁基板11の表面側にシ
リコンを析出させる。
【0021】その結果、図1の(3)に示すように、結
晶成長のシード12を起点にして成長したシリコン層1
4を有する基板1が形成される。なお、結晶成長の結
果、上記シリコン層14上には低融点金属(図示省略)
が析出しているので、塩酸等の酸を用いてシリコン層1
4上の低融点金属(図示省略)を除去する。なお、図1
の(3)では、低融点金属を除去した状態を示した。
【0022】次いで、図1の(4)に示すように、例え
ば化学的機械研磨(以下CMPという、CMPはChemic
al Mechanical Polishing の略)によって、上記シリコ
ン層14の表面を研磨して平坦化する。その結果、段差
からなる結晶成長のシード12を形成したことにより生
じる絶縁基板11の凸部11U上のシリコン層14は、
結晶成長のシード12を形成したことにより生じる絶縁
基板11の凹部11D上のシリコン層14よりも薄く形
成されることになる。このようにして、絶縁基板11上
の全面に結晶成長のシード12を起点として単結晶シリ
コンを析出してなるもので表面が平坦化されたシリコン
層14が形成されて、基板1〔SOI(Silicon on Ins
ulator)基板〕となる。
【0023】上記基板1の製造方法では、結晶成長のシ
ード12が絶縁基板11の表面側に形成した段差からな
るため、この結晶成長のシード12を起点にシリコン含
有低融点金属溶融液13中のシリコンを結晶成長させて
絶縁基板11の表面側に形成されるシリコン層14の表
面には段差が生じる。しかしながら、その後、シリコン
層14の表面を平坦化する工程を行うことから、段差を
有して形成されたシリコン層14の表面は平坦化され
る。
【0024】また、シリコン含有低融点金属溶融液13
中のシリコンを析出させてシリコン層14を形成するこ
とから、上記製造プロセスは低温、例えば450℃以下
で行える。そのため、上記絶縁基板11には、低融点ガ
ラス基板を用いることが可能になる。この低融点ガラス
基板には、例えば最高使用温度(ほとんど歪点と同じ温
度なので、以下歪点と記す)が665℃のアルミノケイ
酸ガラス(例えばコーニング社のガラスコード番号17
23)、歪点が510℃のホウケイ酸ガラス(例えばコ
ーニング社のガラスコード番号7740)等がある。
【0025】次に、本発明の基板の第1の製造方法に係
わる第2の実施の形態を、図2の製造工程図によって説
明する。図2では、前記図1によって説明した構成備品
と同様のものには同一符号を付与する。
【0026】前記図1によって説明した基板1の製造方
法と同様にして、図2の(1)に示すように、表面が平
坦化されたシリコン層14を有する基板1を形成する。
【0027】そしてさらにシリコン層14のCMPを行
うことによって、図2の(2)に示すように、結晶成長
のシード12を形成することで生じた絶縁基板11の凸
部11Uの表面を露出させる。それと同時に、シリコン
層14の表面の平坦性は保持する。その結果、シリコン
層14は、絶縁基板11の凹部11D内部に埋め込まれ
た状態に形成され、基板2〔SOI基板〕が構成され
る。
【0028】このように、上記基板2の製造方法では、
前記説明した基板1の製造方法と同様に、段差からなる
結晶成長のシード12を起点にシリコン含有低融点金属
溶融液(図示省略)中のシリコンが結晶成長して絶縁基
板11の表面側にシリコン層14が形成されるので、そ
のシリコン層14の表面には段差が生じる。しかしなが
ら、その後、シリコン層14の表面を平坦化する工程を
行うことから、段差を有して形成されたシリコン層14
の表面は平坦化される。
【0029】上記各実施の形態で説明した絶縁基板11
は、ガラス基板に限定されることはなく、石英基板、サ
ファイア基板等であってもよい。もしくは、絶縁基板1
1の表面側および上記結晶成長のシード12が形成され
る領域が絶縁層で形成されているものであればよく、例
えばガラス基板に素子が形成され、その素子を覆う状態
に絶縁層が形成されたものであってもよい。
【0030】次に、本発明の基板の第2の製造方法に係
わる第1の実施の形態を、図3の製造工程図によって説
明する。
【0031】図3の(1)に示すように、絶縁基板11
は、例えば、基体(図示省略)の表面側が少なくとも絶
縁性を有するものであり、その絶縁性を有する表面側に
は段差11Sが形成されている。このような絶縁基板1
1の表面側に、段差11Sを被覆する状態に、シリコン
との格子整合性を有するような物質層からなる結晶成長
のシード12を形成する。上記シリコンとの格子整合性
を有するような物質層は、例えばサファイア層、スピネ
ル層もしくはフッ化カルシウム層により形成することが
できる。また上記絶縁性を有する表面は、例えば、通常
の層間絶縁膜を形成する酸化シリコン系の絶縁膜で形成
してもよい。
【0032】なお、上記基体は、一例として、ガラス基
板単体、石英基板単体、サファイア基板単体であっても
よく、または、ガラス基板、石英基板、サファイア基板
もしくは半導体基板上に素子、絶縁膜、配線等が形成さ
れ、それらを被覆する状態に上記絶縁層が形成されてい
るものであってもよい。
【0033】次いで図3の(2)に示すように、結晶成
長のシード12にシリコン含有低融点金属溶融液13を
接触させ、結晶成長のシード12を起点にしてシリコン
含有低融点金属溶融液13中のシリコンを結晶成長(通
常の液相エピタキシャル成長)させて結晶成長のシード
12の表面にシリコンを析出させる。
【0034】その結果、図3の(3)に示すように、結
晶成長のシード12を起点にして成長したシリコン層1
4を有する基板3が形成される。なお、結晶成長の結
果、上記シリコン層14上には低融点金属(図示省略)
が析出しているので、塩酸等の酸を用いてシリコン層1
4上の低融点金属(図示省略)を除去する。なお、図3
の(3)では、低融点金属を除去した状態を示した。
【0035】次いで、図3の(4)に示すように、例え
ば化学的機械研磨(以下CMPという、CMPはChemic
al Mechanical Polishing の略)によって、上記シリコ
ン層14の表面を研磨して平坦化する。その結果、段差
11Sにより生じる絶縁基板11の凸部11U上のシリ
コン層14は、段差11Sにより生じる絶縁基板11の
凹部11D上のシリコン層14よりも薄く形成されるこ
とになる。このようにして、絶縁基板11上に結晶成長
のシード12を起点として単結晶シリコンを析出してな
るもので表面が平坦化されたシリコン層14が形成され
て、基板3(SOI基板)となる。
【0036】上記基板3の製造方法では、絶縁基板11
の絶縁性を有する表面側に形成した段差11Sを被覆す
る結晶成長のシード12がシリコンとの格子整合性を有
するような物質層からなるため、この結晶成長のシード
12を起点にシリコン含有低融点金属溶融液13中のシ
リコンが液相エピタキシャル成長により結晶成長して絶
縁基板11の表面側にシリコン層14を生成する。その
シリコン層14の表面には段差14Sを生じている。し
かしながら、その後、シリコン層14の表面を平坦化す
る工程を行うことから、段差14Sを有して形成された
シリコン層14の表面は平坦化される。
【0037】また、シリコン含有低融点金属溶融液13
中のシリコンを析出させてシリコン層14を形成するこ
とから、上記製造プロセスは低温、例えば450℃以下
で行える。そのため、上記絶縁基板11には、低融点ガ
ラス基板を用いることが可能になる。この低融点ガラス
基板には、例えば最高使用温度(ほとんど歪点と同じ温
度なので、以下歪点と記す)が665℃のアルミノケイ
酸ガラス(例えばコーニング社のガラスコード番号17
23)、歪点が510℃のホウケイ酸ガラス(例えばコ
ーニング社のガラスコード番号7740)等がある。
【0038】次に、本発明の基板の第2の製造方法に係
わる第2の実施の形態を、図4の製造工程図によって説
明する。図4では、前記図3によって説明した構成備品
と同様のものには同一符号を付与する。
【0039】前記図3によって説明した基板3の製造方
法と同様にして、図4の(1)に示すように、表面が平
坦化されたシリコン層14を有する基板3を形成する。
【0040】そしてさらにシリコン層14のCMPを行
うことによって、図4の(2)に示すように、結晶成長
のシード12を形成することで生じた絶縁基板11の凸
部11Uの表面を露出させる。それと同時に、シリコン
層14の表面の平坦性は保持する。その結果、シリコン
層14は、絶縁基板11の凹部11D内部に埋め込まれ
た状態に形成され、基板4(SOI基板)が構成され
る。なお、図示はしないが、研磨は、凸部11U上の結
晶成長のシード12も研磨して、凸部11Uの表面を露
出させてもよい。
【0041】このように、上記図4によって説明した第
2の実施の形態では、前記第1の実施の形態と同様に、
結晶成長のシード12を起点にシリコン含有低融点金属
溶融液(図示省略)中のシリコンが結晶成長して段差1
1Sを有する絶縁基板11の表面側にシリコン層14が
形成されるので、そのシリコン層14の表面には段差が
生じる。しかしながら、その後、シリコン層14の表面
を平坦化する工程を行うことから、段差を有して形成さ
れたシリコン層14の表面は平坦化される。
【0042】上記各実施の形態で説明した基板は、ガラ
ス基板、石英基板、サファイア基板等を用いることがで
きる。また、絶縁基板11は、その表面側が絶縁性を有
し、段差が形成されているものであればよく、例えばガ
ラス基板に素子、層間絶縁膜、配線等が形成され、それ
らを覆う状態に絶縁層が形成されたものであってもよ
い。
【0043】次に、上記結晶成長の方法としては、後に
詳述するが以下のような結晶成長法〜がある。
【0044】結晶成長法:結晶成長のシードを形成し
た絶縁基板の表面側に非晶質シリコンもしくは多結晶シ
リコンからなるシリコン薄膜を形成した後、少なくとも
そのシリコン薄膜と低融点金属溶融液とを接触させて加
熱保持し、低融点金属溶融液中にシリコン薄膜を溶解さ
せてシリコン含有低融点金属溶融液を生成する。このよ
うにして、結晶成長のシードとシリコン含有低融点金属
溶融液とを接触させる。また、シリコン薄膜と低融点金
属溶融液とを接触させる方法としては、シリコン薄膜上
に低融点金属溶融液を塗布する方法、シリコン薄膜を低
融点金属溶融液に浸漬する方法がある。そして冷却処理
を行って、結晶成長のシードを起点にして、シリコン含
有低融点金属溶融液中のシリコンを絶縁基板の表面側に
結晶成長させ、シリコン層を形成する。
【0045】結晶成長法:絶縁基板の表面側に結晶成
長のシードを形成した絶縁基板を用意し、少なくともそ
の絶縁基板の表面側とシリコン含有低融点金属溶融液と
を接触させる。このようにして、結晶成長のシードとシ
リコン含有低融点金属溶融液とを接触させる。その後冷
却処理を行って、結晶成長のシードを起点にして、シリ
コン含有低融点金属溶融液中のシリコンを絶縁基板の表
面側に結晶成長させ、シリコン層を形成する。絶縁基板
とシリコン含有低融点金属溶融液とを接触させる方法と
しては、絶縁基板上にシリコン含有低融点金属溶融液を
塗布する方法、絶縁基板をシリコン含有低融点金属溶融
液に浸漬する方法がある。
【0046】結晶成長法:結晶成長のシードを形成し
た絶縁基板の表面側に非晶質シリコンもしくは多結晶シ
リコンからなるシリコン薄膜と低融点金属層とを形成し
た後、加熱処理により低融点金属を溶解するとともにそ
の溶融液中にシリコン薄膜を溶解してシリコン含有低融
点金属溶融液を生成する。このようにして、結晶成長の
シードとシリコン含有低融点金属溶融液とを接触させ
る。そして冷却処理を行って、結晶成長のシードを起点
にして、シリコン含有低融点金属溶融液中のシリコンを
絶縁基板の表面側に結晶成長させ、シリコン層を形成す
る。
【0047】結晶成長法:結晶成長のシードを形成し
た絶縁基板の表面側にシリコン含有低融点金属層を形成
した後、加熱処理によりシリコン含有低融点金属溶融液
を生成する。このようにして、結晶成長のシードとシリ
コン含有低融点金属溶融液とを接触させる。そして冷却
処理を行って、結晶成長のシードを起点にして、シリコ
ン含有低融点金属溶融液中のシリコンを絶縁基板の表面
側に結晶成長させ、シリコン層を形成する。
【0048】上記各結晶成長法〜における結晶成長
のシードは、段差であってもよく、もしくはシリコンと
格子整合性を有するような物質からなるシード層であっ
てもよい。
【0049】以下に、結晶成長法〜の具体的な一例
を、以下に説明する。
【0050】前記結晶成長法を、図5の製造工程図に
よって以下に説明する。結晶成長法は、図5の(1)
に示すように、絶縁基板11の表面側に、反応性イオン
エッチングなどの異方性ドライエッチングにより段差を
形成して結晶成長のシード12を設ける。または、図示
はしないが、段差が形成された基板上に、低温成膜技術
として、減圧CVD法、プラズマCVD法もしくはスパ
ッタリングによって、基板の表面側に結晶成長のシード
なるものでシリコンとの格子整合性を有するような物質
層、例えばサファイア層を形成して、結晶成長のシード
12とする。この物質層には、スピネル、フッ化カルシ
ウム等を用いることも可能である。
【0051】以下、上記絶縁基板11に低融点ガラス基
板を用い、段差を結晶成長のシード12とした場合を説
明する。なお、この低融点ガラス基板には、例えば最高
使用温度(ほとんど歪点と同じなので、以下歪点で記
す)が665℃のアルミノケイ酸ガラス(例えばコーニ
ング社のガラスコード番号1723)、歪点が510℃
のホウケイ酸ガラス(例えばコーニング社のガラスコー
ド番号7740)等がある。
【0052】次いで図5の(2)に示すように、低温成
膜技術によって、絶縁基板11の表面側に、非晶質シリ
コンもしくは多結晶シリコンからなるシリコン薄膜21
を例えば5nm〜10μm(好ましくは20nm〜5μ
m)の範囲で所定の膜厚に形成する。上記低温成膜技術
としては、例えばプロセス温度(基板温度)が例えば5
00℃〜650℃の減圧CVD法、もしくは基板温度を
400℃以下に設定したスパッタリング、プラズマCV
D法等を用いる。
【0053】その後、図5の(3)に示すように、槽内
に貯えれた低融点金属溶融液22中に絶縁基板11を浸
漬して、少なくとも上記シリコン薄膜21と低融点金属
溶融液22とを接触させ、このシリコン薄膜21を低融
点金属溶融液22中に溶解させてシリコン含有低融点金
属溶融液を生成する。その際、低融点金属溶融液22は
絶縁基板11の最高使用温度(ほぼガラスの歪点)以下
の温度に保持しておく。なお、低融点金属溶融液22が
溶融状態を保つ温度は、シリコンが含まれる割合により
異なる。また低融点金属溶融液22上の雰囲気は、水素
雰囲気、水素と不活性なガス(希ガス)との混合雰囲気
もしくは不活性なガス(希ガス)雰囲気とする。または
還元性雰囲気であってもよい。
【0054】例えば、低融点金属溶融液22にスズ溶融
液もしくはスズ鉛合金溶融液からなるスズ系金属溶融液
を用いた場合には、そのスズ系金属溶融液中に溶解する
シリコン量にもよるが、400℃〜1200℃のスズ系
金属溶融液を用いることができる。例えば溶解するシリ
コンの比率を0.0005wt%〜0.03wt%とし
てスズ系金属溶融液の温度を400℃〜650℃とした
場合には、絶縁基板11には歪点がおよそ665℃のア
ルミケイ酸ガラスを用いることができ、さらにスズ系金
属溶融液の温度がその他のプロセス温度とともに500
℃以下の場合には歪点がおよそ510℃のホウケイ酸ガ
ラスを用いることができる。
【0055】そして所定時間、例えば30秒〜60分、
好ましくは10分〜30分間、上記低融点金属溶融液2
2中に上記絶縁基板11を浸漬させて、上記シリコン薄
膜21を低融点金属溶融液22中に溶解させた後、低融
点金属溶融液22中より絶縁基板11を引き上げること
により絶縁基板11を徐冷(冷却処理)する、もしく
は、低融点金属溶融液22中に絶縁基板11を浸漬させ
た状態で冷却処理を行う。
【0056】上記シリコンの結晶成長速度は0.1μm
/分〜0.3μm/分であり、冷却速度は0.1℃/分
〜0.3℃/分であることから、例えば成長させる結晶
層の厚さが35nmであれば、成長所要時間は20秒〜
6秒と短い。そのため、冷却操作は引き上げ操作とな
る。なお、成長所要時間は、例えばシリコン含有低融点
金属溶融液中のシリコンの含有量を調整することにより
最適化できる。
【0057】一方、例えば成長させる結晶層の厚さが5
μmであれば、成長所要時間は50分〜17分と長い。
そのため、冷却操作は浸漬した状態での冷却となり、そ
の冷却時間には50分〜17分が必要となる。なお、冷
却時間は、例えばシリコン含有低融点金属溶融液中のシ
リコンの含有量を調整することにより最適化できる。
【0058】このようにして、図5の(4)に示すよう
に、結晶成長のシード12を起点に低融点金属溶融液2
2〔前記図5の(3)参照〕中に溶解したシリコンが結
晶成長(グラフォエピタキシャル成長)し、絶縁基板1
1の表面側に単結晶シリコンのシリコン層14を形成す
る。このシリコン層14は、結晶成長のシード12とな
る段差の底部と側壁とがほぼ直角に形成されているた
め、(100)面のシリコン単結晶からなり、このシリ
コン単結晶は亜粒界や転位を含む場合もある。なお、シ
リコン層14の厚さは、例えばシリコン薄膜21の厚さ
によりほぼ決定されるため、シリコン薄膜21の厚さを
制御することによって、シリコン層14の厚さを制御す
ることも可能である。また、上記結晶成長の結果、上記
シリコン層14上には低融点金属(図示省略)を析出す
る。
【0059】上記図示したように、結晶成長のシード1
2が段差のみで形成されている場合には、その段差を起
点として単結晶シリコンが析出されて成長し、シリコン
層14がいわゆる島状に形成される。またシリコン薄膜
21の膜厚を厚くし段差の間隔を短くして絶縁基板11
の引き上げ速度を調整することにより、絶縁基板11の
表面側全体にわたってシリコン層14を形成することも
可能である。
【0060】その後、塩酸等の酸を用いてシリコン層1
4上の低融点金属(図示省略)を除去する。その結果、
絶縁基板11上に結晶成長のシード12を起点として単
結晶シリコンを析出してなるシリコン層14が形成され
た、いわゆるSOI(Silicon on Insulatorの略であ
り、以下SOIという)基板となる。なお、図5の
(4)では、析出した低融点金属を除去した後の状態を
示した。
【0061】上記製造方法では、シリコン薄膜21と低
融点金属溶融液22との接触を、低融点金属溶融液22
中に絶縁基板11を浸漬することで行ったが、上記シリ
コン薄膜21に低融点金属溶融液22を塗布してシリコ
ン薄膜21と低融点金属溶融液22とを接触させて、シ
リコン薄膜21を低融点金属溶融液22中に溶解させ、
シリコン含有低融点金属溶融液を生成してもよい。その
際、絶縁基板11を、その歪点未満の温度でかつシリコ
ン含有低融点金属溶融液が溶融状態を保つ温度に加熱し
ておくことが好ましい。
【0062】次に、前記結晶成長法を、図6の製造工
程図によって以下に説明する。結晶成長法は、図6の
(1)に示すように、前記結晶成長法と同様の方法に
より、前記結晶成長法と同様の絶縁基板11を用い、
その絶縁基板11の表面側に、段差からなる結晶成長の
シード12を形成する。または、図示はしないが、段差
が形成された基板上に、低温成膜技術として、減圧CV
D法、プラズマCVD法もしくはスパッタリングによっ
て、基板の表面側に結晶成長のシードなるものでシリコ
ンとの格子整合性を有するような物質層、例えばサファ
イア層を形成して、結晶成長のシード12とする。この
物質層には、スピネル、フッ化カルシウム等を用いるこ
とも可能である。以下、上記絶縁基板11に低融点ガラ
ス基板を用い、段差を結晶成長のシード12とした場合
を説明する。
【0063】その後図6の(2)に示すように、上記絶
縁基板11の表面側をシリコン含有低融点金属溶融液1
3中に浸漬することにより、少なくとも上記絶縁基板1
1の表面側に形成した結晶成長のシード12とシリコン
含有低融点金属溶融液13とを接触させる。このとき、
絶縁基板11の全体を浸漬しても差し支えはない。この
シリコン含有低融点金属溶融液13の温度は低融点ガラ
スの歪点未満の温度とする。上記シリコン含有低融点金
属溶融液13には、一例として、シリコンを含むスズ溶
融液もしくはシリコンを含むスズ鉛合金溶融液からなる
シリコン含有スズ系金属溶融液を用いることができる。
ここでは、シリコン含有スズ溶融液を用いた。例えばシ
リコン含有スズ溶融液は、シリコンの含有量が0.00
05wt%〜0.03wt%とすれば400℃〜650
℃程度で溶融液状態にある。そのため、絶縁基板11に
加えられる温度は400℃〜650℃程度となる。
【0064】上記シリコン含有スズ溶融液のシリコンの
含有量は、0.0005wt%〜0.03wt%、好ま
しくは0.0035wt%〜0.014wt%とする。
シリコンの含有量が0.0005wt%未満の場合に
は、シリコン単結晶の析出量が少なく、量産性が得られ
ない。またシリコンの含有量が0.03wt%より多い
場合には、シリコン含有スズ系金属溶融液の温度を高く
しなければならなくなり、低融点ガラス基板を用いるこ
とが困難になる。しかしながら、ガラス基板12に石英
基板(一例として、歪点は990℃)、高耐熱性ガラス
基板を用いる場合には、各材料の最高使用温度(または
歪点)に対応してシリコン含有スズ系金属溶融液の融点
が1200℃程度になるまでシリコンの含有量を増やす
ことも可能である。
【0065】また上記シリコン含有スズ系金属溶融液に
シリコンを含むスズ鉛合金溶融液を用いる場合には、例
えばスズ15%+鉛85%のスズ鉛合金にシリコンを
0.05wt%〜0.14wt含む溶融液を用いる。た
だし上記スズと鉛の比率は一例であって、上記値に限定
されることはなく、適宜選択することができる。
【0066】そして一定時間、例えば10秒〜30分、
好ましくは5分〜10分、浸漬保持する。その後、上記
シリコン含有低融点金属溶融液13中より絶縁基板11
を引き上げることで、もしくはシリコン含有低融点金属
溶融液13中に絶縁基板11を浸漬した状態で冷却処理
することにより、図6の(3)に示すように、結晶成長
のシード12を起点にしてシリコン含有低融点金属溶融
液13〔図6の(2)参照〕中よりシリコンを結晶成長
(グラフォエピタキシャル成長)させて、絶縁基板11
の表面側に単結晶シリコンのシリコン層14を形成す
る。このシリコン層14は、段差底部と段差側壁とがほ
ぼ直角に形成されているため、(100)面のシリコン
単結晶が得られる。
【0067】上記シリコンの結晶成長速度は、0.1μ
m/分〜0.3μm/分であり、冷却速度は0.1℃/
分〜0.3℃/分であることから、例えば成長させる結
晶層の厚さが35nmであれば、成長所要時間は20秒
〜6秒と短い。そのため、冷却操作は引き上げ操作とな
る。なお、この成長所要時間は、例えばシリコン含有低
融点金属溶融液20中のシリコンの含有量を調整するこ
とにより最適化を図る。一方、例えば成長させる結晶層
の厚さが5μmであれば、成長所要時間は50分〜17
分と長い。そのため、冷却操作は浸漬した状態での冷却
となり、冷却時間は50分〜17分が必要になる。な
お、この冷却時間は、例えばシリコン含有低融点金属溶
融液13中のシリコンの含有量を調整することにより最
適化を図る。
【0068】その後、塩酸等の酸を用いてシリコン層1
4上に析出されている低融点金属(図示省略)を除去す
る。その結果、絶縁基板11上に結晶成長のシード12
を起点として単結晶シリコンを析出してなるシリコン層
14が形成され、いわゆるSOI基板となる。なお、図
6の(3)では、シリコン層14上に析出した低融点金
属を除去した後の状態を示した。
【0069】上記説明した例では、少なくとも絶縁基板
11をシリコン含有低融点金属溶融液13に浸漬した
が、絶縁基板11の表面側にシリコン含有低融点金属溶
融液を塗布して、絶縁基板11の表面側に形成した結晶
成長のシード12とシリコン含有低融点金属溶融液とを
接触させてもよい。その際、絶縁基板11を、その歪点
未満の温度でかつシリコン含有低融点金属溶融液13が
溶融状態を保つ温度に加熱しておくことが好ましい。
【0070】次に、前記結晶成長法を、図7の製造工
程図によって以下に説明する。結晶成長法は、図7の
(1)に示すように、前記結晶成長法と同様の方法に
より、前記結晶成長法で用いたものと同様の絶縁基板
11を用い、その絶縁基板11の表面側に、段差からな
る結晶成長のシード12を形成する。または、図示はし
ないが、段差が形成された基板上に、低温成膜技術とし
て、減圧CVD法、プラズマCVD法もしくはスパッタ
リングによって、基板の表面側に結晶成長のシードなる
ものでシリコンとの格子整合性を有するような物質層、
例えばサファイア層を形成して、結晶成長のシード12
とする。この物質層には、スピネル、フッ化カルシウム
等を用いることも可能である。以下、上記絶縁基板11
に低融点ガラス基板を用い、段差を結晶成長のシード1
2とした場合を説明する。
【0071】その後、図7の(2)に示すように、低温
成膜技術によって、絶縁基板11の表面側に非晶質シリ
コンもしくは多結晶シリコンからなるシリコン薄膜21
を5nm〜50nm(好ましくは10nm〜40nm)
の所定の膜厚に形成する。さらに、低融点金属層23を
シリコン薄膜の230倍〜70000倍の厚さに形成す
る。ここでは、低融点金属層23にスズもしくはスズ鉛
合金からなるスズ系金属層を用い、スズ系金属層を例え
ば40μm〜50μmの厚さに形成した。なお、このシ
リコン薄膜21と低融点金属層23とはどちらを先に形
成してもよい。また、上記低融点金属層23をスズ鉛合
金で形成する場合には、一例としてスズ(15%)+鉛
(85%)のスズ鉛合金で形成する。このスズと鉛の比
率は一例であって、その値に限定されることはなく、適
宜選択することができる。上記低温成膜技術としては、
例えばプロセス温度(基板温度)が例えば500℃〜6
50℃の減圧CVD法、もしくは基板温度を400℃以
下に設定したスパッタリング、プラズマCVD法等を用
いる。
【0072】次いで加熱処理を行う。この加熱処理は、
水素雰囲気、水素と不活性なガスとの混合ガス雰囲気も
しくは不活性なガス雰囲気下で、シリコン含有低融点金
属溶融液13を生成する温度以上絶縁基板11の最高使
用温度以下(ガラス基板の場合には歪点未満)の温度範
囲内でその絶縁基板11を加熱して、上記低融点金属層
23が溶解して低融点金属溶融液を生成するとともに、
この低融点金属溶融液中に上記シリコン薄膜21を溶解
する。その結果、図7の(3)に示すように、絶縁基板
11の表面側にシリコン含有低融点金属溶融液13を生
成する。なお、上記雰囲気は還元性雰囲気であってもよ
い。
【0073】具体的には、上記低融点金属層23をスズ
系金属層のスズ層で形成した場合には400℃〜650
℃、望ましくは500℃〜600℃に加熱し、上記低融
点金属層23をスズ系金属層のスズ鉛合金層で形成した
場合には350℃〜600℃、望ましくは450℃〜5
50℃に加熱して、上記スズ系金属層を溶解してスズ系
金属溶融液を生成するとともに、そのスズ系金属溶融液
中にシリコン薄膜を溶解する。このようにして、シリコ
ン含有スズ系金属溶融液を生成する。この加熱処理に
は、電気炉、ランプ加熱装置等を用いて基板全体を均一
に加熱する方法、レーザ光、電子ビームなどを照射して
局所的に加熱する方法等による。
【0074】上記加熱温度は、例えばシリコンを0.0
005wt%〜0.03wt%含有するスズ溶融液は4
00℃〜650℃で生成することができる。したがっ
て、絶縁基板11には最高使用温度(ほぼガラスの歪
点)の低い、いわゆる低融点ガラスを用いるこことも可
能になる。このような低融点ガラスには、歪点が例えば
665℃のアルミノケイ酸ガラス、歪点が例えば510
℃のホウケイ酸ガラスがある。
【0075】そして、加熱温度で一定時間(例えば10
秒〜60分、好ましくは5分〜10分)保持した後、冷
却処理により、結晶成長のシード12を起点にして、上
記シリコン含有低融点金属溶融液13(シリコン含有ス
ズ系金属溶融液)中に溶解しているシリコンを結晶成長
(グラフォエピタキシャル成長)させる。その結果、図
7の(4)に示すように、絶縁基板11の表面側にシリ
コン単結晶が析出されてシリコン層14を形成する。こ
のシリコン単結晶は亜粒界や転位を含む場合もある。上
記シリコン層14は、段差底部と段差側壁とがほぼ直角
に形成されているため、(100)面のシリコン単結晶
が得られる。シリコン層14の厚さは、例えばシリコン
含有低融点金属溶融液13〔図7の(3)参照〕に含ま
れるシリコン濃度によって調整される。結晶成長の結
果、上記シリコン層14上には低融点金属(図示省略)
が析出している。
【0076】その後、塩酸等の酸を用いてシリコン層1
4上の低融点金属(図示省略)を除去する。その結果、
絶縁基板11上に結晶成長のシード12を起点として単
結晶シリコンを析出してなるシリコン層14が形成され
て、いわゆるSOI基板となる。なお、図7の(4)で
は、低融点金属を除去した状態を示した。
【0077】次に、前記結晶成長法を、図8の製造工
程図によって以下に説明する。結晶成長法は、図8の
(1)に示すように、前記結晶成長法と同様の方法に
より、前記結晶成長法で用いたものと同様の絶縁基板
11を用い、その絶縁基板11の表面側に、段差からな
る結晶成長のシード12を形成する。または、図示はし
ないが、段差が形成された基板上に、低温成膜技術とし
て、減圧CVD法、プラズマCVD法もしくはスパッタ
リングによって、基板の表面側に結晶成長のシードなる
ものでシリコンとの格子整合性を有するような物質層、
例えばサファイア層を形成して、結晶成長のシード12
とする。この物質層には、スピネル、フッ化カルシウム
等を用いることも可能である。以下、上記絶縁基板11
に低融点ガラス基板を用い、段差を結晶成長のシード1
2とした場合を説明する。
【0078】次いで図8の(2)に示すように、低温成
膜技術により、シリコン含有低融点金属層24を上記絶
縁基板11の表面側に例えば30μmの厚さに形成す
る。ここでは、シリコン含有低融点金属層24にシリコ
ンを含有するスズもしくはシリコンを含有するスズ鉛合
金からなるシリコン含有スズ系金属を用いた。このシリ
コン含有低融点金属層24の厚さは、シリコンの含有量
および析出形成するシリコン層の厚さに応じて決定され
る。また、上記低温成膜技術としては、例えばプロセス
温度(基板温度)が例えば500℃〜650℃の減圧C
VD法、プラズマCVD法、もしくは基板温度を400
℃以下に設定したスパッタリングを用いる。
【0079】次いで加熱処理を行う。この加熱処理は、
水素雰囲気、水素と不活性なガスとの混合ガス雰囲気も
しくは不活性なガス雰囲気下で、上記絶縁基板11を4
50℃〜600℃の範囲、望ましくは500℃〜600
℃における所定の温度で加熱する。その結果、シリコン
含有低融点金属層24が溶解されて、図8の(3)に示
すように、上記絶縁基板11の表面側にシリコン含有低
融点金属溶融液13が生成される。そして上記加熱温度
に、例えば60秒〜30分間、好ましくは5分〜10分
間保持する。ここでは例えば5分間保持する。なお、上
記雰囲気は還元性雰囲気であってもよい。
【0080】その後、冷却処理により、結晶成長のシー
ド12を起点にして、上記シリコン含有低融点金属溶融
液13中に溶解しているシリコンを結晶成長(グラフォ
エピタキシャル成長)させる。その結果、図8の(4)
に示すように、絶縁基板11の表面側にシリコン単結晶
が析出されてシリコン層14を形成する。このシリコン
単結晶は亜粒界や転位を含む場合もある。上記シリコン
層14は、段差底部と段差側壁とがほぼ直角に形成され
ているため、(100)面のシリコン単結晶が得られ
る。シリコン層14の厚さは、例えばシリコン含有低融
点金属溶融液13に含まれるシリコン濃度によって調整
される。結晶成長の結果、上記シリコン層14上には低
融点金属のスズ系金属(図示省略)が析出している。
【0081】その後、塩酸等の酸を用いてシリコン層1
4上のスズ系金属(図示省略)を除去する。その結果、
絶縁基板11上に結晶成長のシード12を起点として単
結晶シリコンを析出してなるシリコン層14が形成され
て、いわゆるSOI基板となる。なお、図8の(4)で
は、低融点金属を除去した状態を示した。
【0082】前記各結晶成長法〜における低融点金
属溶融液22、シリコン含有低融点金属溶融液13の低
融点金属、低融点金属層24、シリコン含有低融点金属
層24の低融点金属としては、インジウム、ガリウム、
スズ、ビスマス、鉛、亜鉛、アンチモンおよびアルミニ
ウムのうちの1種もしくは複数種を用いることができ、
好ましくは、スズ、鉛もしくはスズと鉛の合金を用い
る。
【0083】前記各結晶成長法〜においては、結晶
成長のシード12は、前記説明したように、シリコンと
の格子整合性を有するような物質からなるシード層で形
成することもできる。このようなシード層は、サファイ
ア、スピネル、フッ化カルシウム等で形成することが可
能である。例えばシード層をサファイアで形成する場合
には、高密度プラズマCVD法、触媒CVD法等を用い
て、例えば1nm〜500nm、好ましくは5nm〜2
0nm程度の厚さに堆積して形成する。その後は、前記
説明したのと同様のプロセスを行う。この場合には、グ
ラフォエピタキシーではなく、シード層の結晶性を受け
継いで単結晶シリコンが結晶成長する。サファイアは単
結晶シリコンと格子定数がほとんど同じであるため、シ
ード層の表面上の全域に(100)単結晶シリコン〔サ
ファイア面が(11 ̄02)の場合〕もしくは(11
1)単結晶シリコン〔サファイア面が(0001)の場
合〕がエピタキシャル成長する。
【0084】また、シリコン薄膜を溶解させる低融点金
属溶融液にスズ系金属を用いた場合には、出来上がった
シリコン層にスズ系金属のスズ、鉛が含有されたとして
も、それらはシリコン層中でキャリアにはならない。そ
のため、シリコン層は高抵抗なものとなる。またシリコ
ン層中に残留するスズは結晶欠陥を電気的に不活性にす
るため、接合リークを低減し、電子移動度を高める。一
方、低融点金属溶融液にインジウム系金属(例えばイン
ジウム、インジウム・ガリウム)を用いた場合には、シ
リコン層中に微量のインジウムが残留するため、シリコ
ン層はp型シリコン層となる。
【0085】また、結晶成長法の場合には、上記シリ
コン薄膜21の成膜時に、例えばホウ素のようなp型不
純物を混入し、その際に不純物濃度を所定の量に制御し
ておけば、上記シリコン層14は所望の濃度のp型シリ
コン層となる。一方、例えばリン、ヒ素、アンチモンの
ようなn型不純物を混入し、その際に不純物濃度を所定
の量に制御しておけば、上記シリコン層14は所望の濃
度のn型シリコン層となる。
【0086】結晶成長法の場合には、高抵抗な上記シ
リコン層14にp型不純物もしくはn型不純物をドーピ
ングすることにより、所望の導電型および不純物濃度を
得ることが可能になる。例えば上記シリコン層14にイ
オン注入等の不純物ドーピング技術により例えばホウ素
のようなp型不純物をドーピングし、その際に不純物濃
度を所定の量に制御しておけば、上記シリコン層14は
所望の濃度のp型シリコン層となる。一方、例えばリ
ン、ヒ素、アンチモンのようなn型不純物をドーピング
し、その際に不純物濃度を所定の量に制御しておけば、
上記シリコン層14は所望の濃度のn型シリコン層とな
る。
【0087】また、結晶成長法、の場合には、上記
シリコン薄膜21の成膜時やシリコン含有低融点金属層
24の成膜時に、例えばホウ素のようなp型不純物を混
入し、その際に不純物濃度を所望の量に制御しておけ
ば、上記シリコン層14は所望の濃度のp型シリコン層
となる。一方、例えばリン、ヒ素、アンチモンのような
n型不純物を混入し、その際に不純物濃度を所望の量に
制御しておけば、上記シリコン層14は所望の濃度のn
型シリコン層となる。
【0088】また、シリコン層14を形成するプロセス
が650℃以下となる場合には、絶縁基板11に低融点
ガラスを用いることが可能になり、大型のガラス基板
(1m2 以上の面積を有するガラス基板)上にシリコン
層14を形成することも可能になる。また、結晶成長温
度が長尺ロール化されたガラス板にシリコン層を連続的
にもしくは非連続的に形成することも可能になる。結晶
成長のシードに段差を用いた場合には、その段差を起点
に結晶を成長させて、いわゆる島状にシリコン層を形成
することも可能である。またさらに結晶成長を進めて、
絶縁基板11の表面側全体にシリコン層14を形成する
ことも可能である。一方、結晶成長のシードに上記説明
したようなシード層を用いた場合には、そのシード層上
の全面にシリコン層を形成することが可能になる。その
ため、シリコン層を島状に形成する場合には、予め結晶
成長前にシード層を島状にパターニングしておくか、ま
たは生成したシリコン層を島状にパターニングすればよ
い。
【0089】なお、上記低融点ガラスを用いた場合に
は、低融点ガラスの構成元素が結晶成長により形成した
シリコン層に拡散しやすいために、低融点ガラス基板と
シリコン層との間に拡散を防止するバリア層として、例
えば窒化シリコン膜を例えば1nm〜100nm程度の
厚さに形成しておくことが好ましい。
【0090】上記のようにして形成されたシリコン層1
4は、540cm2 /Vs程度の電子移動度が得られ
る。そのため、予め適量のp型不純物を混入して形成す
れば所望の濃度のp型のシリコン層となり、nチャネル
絶縁ゲート型電界効果トランジスタの活性領域(チャネ
ル領域、ソース領域、ドレイン領域)を作製するのに都
合がよい。また予め適量のn型不純物を混入して形成す
れば所望の濃度のn型のシリコン層となり、pチャネル
絶縁ゲート型電界効果トランジスタの活性領域(チャネ
ル領域、ソース領域、ドレイン領域)を作製するのに都
合がよい。また部分的にシリコン層の導電型と異なる不
純物をドーピングすればCMOSトランジスタも作製す
ることができる。
【0091】次に、本発明の半導体装置の第1の製造方
法に係わる第1の実施の形態を、図9の製造工程図によ
って説明する。図9では、前記図1によって説明した構
成部品と同様のものには同一の符号を付与して示す。
【0092】図9の(1)に示すように、前記基板の第
1の製造方法(前記図1によって説明した製造方法)に
よって、絶縁基板11上にシリコン層14を形成する。
【0093】すなわち、絶縁基板11の表面側に、例え
ば段差からなる結晶成長のシード12を形成し、その結
晶成長のシード12を起点にしてシリコンを結晶成長さ
せてシリコン層14を形成する。このシリコン層14
は、例えばシリコン含有低融点金属溶融液(図示省略)
中のシリコンを結晶成長のシード12を利用してグラフ
ォエピタキシャル成長させたもので、単結晶シリコンか
らなる。その後、結晶成長時にシリコン層14上に析出
される低融点金属を、例えば塩酸等の酸を用いて除去す
る。さらに化学的機械研磨によって、シリコン層14の
表面を平坦に研磨する。この図では、絶縁基板11の全
面にシリコン層14が残る状態の基板1を示した。
【0094】次いで図9に(2)以降に示すように、上
記シリコン層14に所定の処理を施して半導体素子31
を形成する工程を行う。ここでは、半導体素子31とし
てMOSトランジスタを製造する方法を以下に説明す
る。
【0095】図9の(2)に示すように、上記シリコン
層14を被覆する状態で上記絶縁基板11上に、ゲート
絶縁膜31を形成する。このゲート絶縁膜31は、例え
ばプラズマCVD法により、まず酸化シリコン膜を例え
ば200nmの厚さに堆積した後、次いで窒化シリコン
膜を例えば50nmの厚さに堆積して形成した。そのと
きの各成膜温度は、例えば400℃に設定した。
【0096】その後、チャネルイオン注入をシリコン層
14に行い、シリコン層14の浅い領域14Sの不純物
濃度を調整する。例えば、nチャネルMOSトランジス
タのチャネルイオン注入の場合には、イオン注入条件と
しては、不純物にホウ素イオン(B+ )を用い、打ち込
みエネルギーを30keV、ドーズ量を2.7×1011
atoms/cm2 に設定する。なお、pチャネルMO
Sトランジスタのチャネルイオン注入の場合には、イオ
ン注入条件として、不純物にリンイオン(P+)を用
い、打ち込みエネルギーを50keV、ドーズ量を1×
1011atoms/cm2 に設定する。
【0097】次に、例えばスパッタリングにより、上記
ゲート絶縁膜31上にゲート電極膜32を、例えばモリ
ブデン(15%)タンタル(85%)膜で、例えば50
0nmの厚さに形成する。そして、通常のレジスト塗布
技術およびリソグラフィー技術により、ゲート電極膜3
2上にゲート電極をエッチングにより形成するためのレ
ジストマスク33を形成する。そしてレジストマスク3
3をエッチングマスクに用いてドライエッチング技術に
より、図面の2点鎖線で示す部分のゲート電極膜32を
エッチングし、シリコン層14の浅い領域14S上にゲ
ート絶縁膜31を介してゲート電極34を形成する。そ
の後、上記レジストマスク33を除去する。なお、図面
ではレジスト膜33を除去する前の状態を示した。
【0098】次に図9の(3)に示すように、ゲート電
極34をマスクに用いてイオン注入を行うことにより、
ゲート電極34の両側におけるシリコン層14にソー
ス、ドレインを形成する。nチャネルMOSトランジス
タのソース、ドレインイオン注入の条件としては、不純
物にヒ素イオン(As+ )を用い、打ち込みエネルギー
を70keV、ドーズ量を5×1015atoms/cm
2 に設定する。なお、pチャネルMOSトランジスタの
ソース、ドレインイオン注入の条件としては、例えば、
不純物に二フッ化ホウ素イオン(BF2 + )を用い、打
ち込みエネルギーを30keV、ドーズ量を1×1015
atoms/cm2 に設定する。
【0099】図示はしないが、LDD(Lightly Doped
Drain )を形成する場合には、上記ソース、ドレインイ
オン注入の前にLDDを形成するためのイオン注入を行
った後、例えば酸化膜からなる絶縁膜のサイドウォール
を形成し、その後、上記ソース、ドレインイオン注入を
行えばよい。
【0100】その後、ソース、ドレインの活性化アニー
リングを、例えば1000℃、10秒間のランプ加熱に
より行い、上記ゲート電極34の一方側のシリコン層1
4にソース領域35を形成し、他方側のシリコン層14
にドレイン領域36を形成して、MOSトランジスタ3
0が完成する。したがって、ゲート電極34の下方のシ
リコン層14の浅い領域14Sがチャネル領域37とな
る。
【0101】その後、図示はしないが、例えばCVD法
により、上記MOSトランジスタ30を覆う状態に、酸
化シリコン膜を例えば200nmの厚さに成膜し、さら
にリンシリケートガラス(PSG)膜を例えば500n
mの厚さに成膜して、層間絶縁膜を形成する。上記PS
G膜はリン濃度の例えば3.5wt%〜4.0wt%と
して形成される。
【0102】次いで層間絶縁膜上にレジスト膜を例えば
回転塗布法により成膜した後、リソグラフィー技術によ
り、電極を形成する所定の領域上に開口部を形成してレ
ジストマスクを形成する。その後、このレジスト膜をマ
スクに用いて、層間絶縁膜をエッチングし、接続孔を形
成する。そして上記レジストマスクを除去した後、例え
ばスパッタリングにより、上記接続孔の内部を含む上記
層間絶縁膜上に電極形成膜を例えばアルミニウム−シリ
コンを例えば1.0μmの厚さに堆積して形成する。こ
のスパッタリング時の基板温度は例えば150℃に設定
した。
【0103】次に、上記電極形成膜上にレジスト膜を例
えば回転塗布法により成膜した後、リソグラフィー技術
により、上記レジスト膜をパターニングして、電極を形
成する所定の領域上にレジスト膜を残す。そしてこのレ
ジスト膜をマスクに用いて、電極形成膜をエッチング
し、電極および配線を形成する。その後上記レジストマ
スクを除去する。
【0104】上記のようにして形成されたMOSトラン
ジスタ30は、ソース領域35、ドレイン領域36がチ
ャネル領域37よりも深く形成されたものとなる。この
ようなMOSトランジスタ30では、ソース領域35や
ドレイン領域36に対してコンタクトをとるために層間
絶縁膜に接続孔を形成する際、オーバエッチングを行っ
ても、ソース領域35やドレイン領域36が十分に残さ
れる。
【0105】上記半導体装置の第1の製造方法に係わる
第1の実施の形態では、結晶成長のシード12が絶縁基
板11の表面側に形成した段差からなるため、この結晶
成長のシード12を起点にシリコン含有低融点金属溶融
液中のシリコンを結晶成長させて絶縁基板の表面側に形
成されるシリコン層14の表面には段差が生じる。しか
しながら、その後、シリコン層14の表面を平坦化する
工程を行うことから、段差を有して形成されたシリコン
層14の表面は平坦化される。そして、そのシリコン層
14に半導体素子であるMOSトランジスタ30を形成
することから、そのMOSトランジスタ30を形成する
際に、リソグラフィー工程、エッチング工程等を高精度
に行うことが可能になる。特に、ゲート電極34を高精
度に形成することができる。
【0106】次に、本発明の半導体装置の第1の製造方
法に係わる第2の実施の形態を、図10の製造工程図に
よって説明する。図10では、前記図1および図2によ
って説明した構成部品と同様のものには同一の符号を付
与して示す。
【0107】図10の(1)に示すように、前記基板の
第1の製造方法(前記図1および図2によって説明した
製造方法)によって、絶縁基板11上にシリコン層14
を形成する。
【0108】すなわち、絶縁基板11の表面側に、例え
ば段差からなる結晶成長のシード12を形成し、その結
晶成長のシード12を起点にしてシリコンを結晶成長さ
せてシリコン層14を形成する。このシリコン層14
は、例えばシリコン含有低融点金属溶融液(図示省略)
中のシリコンを結晶成長のシード12を利用してグラフ
ォエピタキシャル成長させたもので、単結晶シリコンか
らなる。その後、結晶成長時にシリコン層14上に析出
される低融点金属を、例えば塩酸等の酸を用いて除去す
る。さらに化学的機械研磨によって、段差により形成さ
れる絶縁基板11の凸部11Uが露出する状態にかつ絶
縁基板11の凹部11Dにシリコン層14が残りそのシ
リコン層14の表面が平坦になるように研磨を行う。
【0109】次に、図10の(2)に示すように、上記
シリコン層14(14p,14n)を被覆する状態で上
記基板11上に、ゲート絶縁膜51を形成する。このゲ
ート絶縁膜51は、例えばプラズマCVD法により、ま
ず酸化シリコン膜を例えば200nmの厚さに堆積した
後、次いで窒化シリコン膜を例えば50nmの厚さに堆
積して形成した。そのときの各成膜温度は、例えば40
0℃に設定した。
【0110】次いで図10の(3)に示すように、ゲー
ト絶縁膜51上にレジスト膜52を例えば回転塗布法に
より形成する。そしてリソグラフィー技術により、nチ
ャネルMOSトランジスタのチャネルを形成する領域上
を開口する開口部53を形成してレジストマスクを形成
する。すなわち、シリコン層14p上はレジスト膜52
に被覆されている。その後、このレジスト膜52をマス
クに用いて、nチャネルMOSトランジスタのチャネル
イオン注入をゲート絶縁膜51を介してシリコン層14
nに行う。イオン注入条件としては、例えば、不純物に
ホウ素イオン(B+ )を用い、打ち込みエネルギーを3
0keV、ドーズ量を2.7×1011atoms/cm
2 に設定する。その後、上記レジスト膜52を除去す
る。なお、図面ではレジスト膜52を除去する前の状態
を示した。
【0111】続いて図11の(4)に示すように、ゲー
ト絶縁膜51上にレジスト膜54を例えば回転塗布法に
より形成する。そしてリソグラフィー技術により、pチ
ャネルMOSトランジスタのチャネルを形成する領域上
を開口する開口部55を形成してレジストマスクを形成
する。すなわち、シリコン層14n上はレジスト膜54
に被覆されている。その後、このレジスト膜54をマス
クに用いて、pチャネルMOSトランジスタのチャネル
イオン注入をゲート絶縁膜51を介してシリコン層14
pに行う。イオン注入条件としては、例えば、不純物に
リンイオン(P+ )を用い、打ち込みエネルギーを50
keV、ドーズ量を1×1011atoms/cm2 に設
定する。その後、上記レジスト膜54を除去する。な
お、図面ではレジスト膜54を除去する前の状態を示し
た。
【0112】次いで図11の(5)に示すように、例え
ばスパッタリングにより、上記ゲート絶縁膜51上にゲ
ート電極膜56を、例えばモリブデン(15%)タンタ
ル(85%)膜で、例えば500nmの厚さに形成す
る。
【0113】その後、ゲート電極膜56上にレジスト膜
57を例えば回転塗布法により形成する。そしてリソグ
ラフィー技術により、ゲート電極が形成される領域上に
レジスト膜57(57p,57n)を残す。そしてレジ
スト膜57をマスクに用いてドライエッチング技術によ
り、ゲート電極膜56をパターニングする。その結果、
図11の(6)に示すように、各シリコン層14(14
p,14n)上にゲート絶縁膜51を介してゲート電極
58(58p,58n)を形成する。その後、上記レジ
スト膜57p,57nを除去する。なお、図面ではレジ
スト膜57p,57nを除去する前の状態を示した。
【0114】次に図12の(7)に示すように、ゲート
電極58、ゲート絶縁膜51等を覆う状態にレジスト膜
59を例えば回転塗布法により形成する。そしてリソグ
ラフィー技術により、pチャネルMOSトランジスタの
チャネルを形成する領域上を開口する開口部60を形成
してレジストマスクを形成する。すなわち、シリコン層
14n上はレジスト膜59に被覆されている。その後、
このレジスト膜59およびゲート電極58pをマスクに
用いて、pチャネルMOSトランジスタのソース、ドレ
インイオン注入をゲート絶縁膜51を介してシリコン層
14pに行う。イオン注入条件としては、例えば、不純
物に二フッ化ホウ素イオン(BF2 + )を用い、打ち込
みエネルギーを30keV、ドーズ量を1×1015at
oms/cm2 に設定する。その後、上記レジスト膜5
9を除去する。なお、図面ではレジスト膜59を除去す
る前の状態を示した。
【0115】次いで図12の(8)に示すように、ゲー
ト電極58、ゲート絶縁膜51等を覆う状態にレジスト
膜61を例えば回転塗布法により形成する。そしてリソ
グラフィー技術により、nチャネルMOSトランジスタ
のチャネルを形成する領域上を開口する開口部62を形
成してレジストマスクを形成する。すなわち、シリコン
層14p上はレジスト膜61に被覆されている。その
後、このレジスト膜61およびゲート電極58nをマス
クに用いて、nチャネルMOSトランジスタのソース、
ドレインイオン注入をシリコン層14nに行う。イオン
注入条件としては、例えば、不純物にヒ素イオン(As
+ )を用い、打ち込みエネルギーを70keV、ドーズ
量を5×1015atoms/cm2 に設定する。その
後、上記レジスト膜61を除去する。なお、図面ではレ
ジスト膜61を除去する前の状態を示した。
【0116】その後図12の(9)に示すように、ソー
ス、ドレインの活性化アニーリングを、例えば1000
℃、10秒間のランプ加熱により行い、上記ゲート電極
58pの一方側のシリコン層14pにソース領域62p
を形成し、他方側のシリコン層14pにドレイン領域6
3pを形成して、pチャネルMOSトランジスタ50p
が完成する。それとともに、上記ゲート電極58nの一
方側のシリコン層14nにソース領域62nを形成し、
他方側のシリコン層14nにドレイン領域63nを形成
して、nチャネルMOSトランジスタ50nが完成す
る。そしてゲート電極58n下でかつソース領域62n
とドレイン領域63nとの間のシリコン層14nがnチ
ャネルMOSトランジスタ50nのチャネル領域にな
り、ゲート電極58p下でかつソース領域62pとドレ
イン領域63pとの間のシリコン層14pがpチャネル
MOSトランジスタ50pのチャネル領域になる。この
ようにして、CMOSトランジスタ50が完成する。
【0117】その後、図示はしないが、例えばCVD法
により、上記nチャネルMOSトランジスタ50n、p
チャネルMOSトランジスタ50p等を覆う状態に、酸
化シリコン膜を例えば200nmの厚さに成膜し、さら
にリンシリケートガラス(PSG)膜を例えば500n
mの厚さに成膜して、層間絶縁膜を形成する。上記PS
G膜はリン濃度の例えば3.5wt%〜4.0wt%と
して形成される。
【0118】次いで層間絶縁膜上にレジスト膜を例えば
回転塗布法により成膜した後、リソグラフィー技術によ
り、電極を形成する所定の領域上に開口部を形成してレ
ジストマスクを形成する。その後、このレジスト膜をマ
スクに用いて、層間絶縁膜をエッチングし、接続孔を形
成する。そして上記レジストマスクを除去した後、例え
ばスパッタリングにより、上記接続孔の内部を含む上記
層間絶縁膜上に電極形成膜を例えばアルミニウム−シリ
コンを例えば1.0μmの厚さに堆積して形成する。こ
のスパッタリング時の基板温度は例えば150℃に設定
した。
【0119】次に、上記電極形成膜上にレジスト膜を例
えば回転塗布法により成膜した後、リソグラフィー技術
により、上記レジスト膜をパターニングして、電極を形
成する所定の領域上にレジスト膜を残す。そしてこのレ
ジスト膜をマスクに用いて、電極形成膜をエッチング
し、電極および配線を形成する。その後上記レジストマ
スクを除去する。
【0120】上記本発明の半導体装置の第1の製造方法
に係わる第2の実施の形態では、前記説明した基板の製
造方法を用いて絶縁基板11上にシリコン層14を形成
していることから、絶縁基板11に低融点ガラスを用い
て、その上に上記説明した単結晶シリコンで形成されか
つバルクのシリコン基板と同様の性能を有するシリコン
層14を得ることができる。そして、そのシリコン層1
4に所定の処理を施して半導体素子としてnチャネルM
OSトランジスタ50nとpチャネルMOSトランジス
タ50pとを形成してCMOSトランジスタ50が完成
されることから、そのCMOSトランジスタ50は、バ
ルクのシリコン基板に形成したのと同様の高性能な特性
を有するものとなる。
【0121】上記説明では、一例として、CMOSトラ
ンジスタを説明したが、上記シリコン層14には、トッ
プゲート型TFT、ボトムゲート型TFT、デュアルゲ
ート型TFT、電界放出型表示素子用トランジスタ、ダ
イオード、容量、抵抗、光電池(太陽電池)、発光素
子、受光素子等の半導体素子を形成することも可能であ
る。
【0122】次に、半導体装置の第2の製造方法に係わ
る第1の実施の形態を、以下に説明する。なお、前記図
3および図9によって説明した構成部品と同様のものに
は同一の符号を付与して説明する。
【0123】半導体装置の第2の製造方法に係わる第1
の実施の形態は、前記図9によって説明したMOSトラ
ンジスタ30を、前記図3(基板の第2の製造方法に係
わる第1の実施の形態)によって説明した基板3に形成
する製造方法であり、MOSトランジスタの製造方法は
前記図9によって説明した製造方法と同様である。
【0124】この第2の製造方法に係わる第1の実施の
形態の場合も、前記図9によって説明したMOSトラン
ジスタ30の製造方法と同様の作用・効果が得られる。
【0125】次に、半導体装置の第2の製造方法に係わ
る第2の実施の形態を、以下に説明する。なお、前記図
4および図10〜図12によって説明した構成部品と同
様のものには同一の符号を付与して説明する。
【0126】半導体装置の第2の製造方法に係わる第2
の実施の形態は、前記図10〜図12によって説明した
CMOSトランジスタ50を、前記図4(基板の第2の
製造方法に係わる第2の実施の形態)によって説明した
基板4に形成する製造方法であり、CMOSトランジス
タの製造方法は前記図10〜図12によって説明した製
造方法と同様である。
【0127】この第2の製造方法に係わる第2の実施の
形態の場合も、前記図10〜図12によって説明したC
MOSトランジスタ10の製造方法と同様の作用・効果
が得られる。
【0128】なお、上記各実施の形態で説明した各種数
値、構成部品の材質等は、一例であってその値、材質等
に限定されるものではなく、適宜変更することが可能で
ある。
【0129】また、上記絶縁基板11に低融点ガラスを
用いた場合には、低融点ガラスの構成元素が結晶成長に
より形成したシリコン層14に拡散しやすいので、低融
点ガラスからなる絶縁基板11とシリコン層14との間
に拡散を防止するバリア層として、例えば窒化シリコン
膜を例えば1nm〜100nm程度の厚さに形成してお
くことが好ましい。
【0130】上記半導体装置の製造方法に係わる実施の
形態では、前記説明した基板の製造方法を用い、低融点
ガラスの絶縁基板11上にシリコン層14を得ることが
できる。そして、そのシリコン層14に所定の処理を施
して半導体素子が完成されることから、その半導体素子
は、バルクのシリコン基板に形成したものと同様の性能
が得られる。
【0131】上記各実施の形態における、シリコン含有
低融点金属溶融液13、低融点金属溶融液22、低融点
金属層23、シリコン含有低融点金属層24の各低融点
金属には、上記説明した金属の他に、インジウム、ガリ
ウム、スズ、ビスマス、鉛、アンチモンおよびアルミニ
ウムのうちの1種もしくは複数種を用いることもでき
る。
【0132】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の第1、第
2の基板の製造方法によれば、結晶成長のシードが絶縁
基板の表面側に形成した段差からなるため、この結晶成
長のシードを起点にシリコン含有低融点金属溶融液中の
シリコンを結晶成長させて絶縁基板の表面側に形成され
るシリコン層の表面には段差が生じるが、シリコン層の
表面を平坦化する工程を行うので、段差を生じているシ
リコン層の表面は平坦化できる。
【0133】また、絶縁基板の表面側に形成した結晶成
長のシードにシリコン含有低融点金属溶融液に接触させ
てシリコン層を形成するので、例えば絶縁基板にガラス
基板を用いた場合にガラス基板の歪点未満の温度でシリ
コンの結晶成長を行うことが可能になる。また、大面積
の絶縁基板上にシリコンの結晶成長を行うことが可能に
なる。しかも、シリコン層は、単結晶で形成され、その
電子移動度は例えば540cm2 /Vs程度になり、バ
ルクのシリコン基板と同程度の電子移動度が得られる。
【0134】本発明の半導体装置の第1、第2の製造方
法によれば、結晶成長のシードが絶縁基板の表面側に形
成した段差からなるので、この結晶成長のシードを起点
にシリコン含有低融点金属溶融液中のシリコンを結晶成
長させて絶縁基板の表面側に形成されるシリコン層の表
面には段差が生じるが、その後、シリコン層の表面を平
坦化する工程を行うことから、段差を有して形成された
シリコン層の表面を平坦化に形成することができる。そ
して、そのシリコン層に半導体素子を形成するので、半
導体素子を形成の際にリソグラフィー工程、エッチング
工程等を高精度に行うことが可能になる。
【0135】また、本発明の第1、第2の基板の製造方
法と同様なる効果が得られる。すなわち、シリコン層
は、単結晶で形成され、その電子移動度は例えば540
cm2/Vs程度になり、バルクのシリコン基板と同程
度の電子移動度が得られる。そして、そのシリコン層に
所定の処理を施して半導体素子を形成するので、その半
導体素子は、バルクのシリコン基板に形成したのと同様
の高性能な特性が得られる。例えばシリコン層にチャネ
ル領域、ソース領域、ドレイン領域を形成した絶縁ゲー
ト型電界効果トランジスタは、高速動作、大電流密度の
トランジスタとなる。このように、シリコン層には、高
速で大電流密度のトップゲート型TFT、ボトムゲート
型TFT、デュアルゲート型TFT、エレクトロルミネ
ッセンス素子、電界放出型表示素子用トランジスタ、ダ
イオード、容量、抵抗、光電池(太陽電池)、発光素
子、受光素子等の半導体素子を形成することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板の第1の製造方法に係わる第1の
実施の形態を示す製造工程図である。
【図2】本発明の基板の第1の製造方法に係わる第2の
実施の形態を示す製造工程図である。
【図3】本発明の基板の第2の製造方法に係わる第1の
実施の形態を示す製造工程図である。
【図4】本発明の基板の第2の製造方法に係わる第2の
実施の形態を示す製造工程図である。
【図5】シリコン層を形成するための結晶成長法を示
す製造工程図である。
【図6】シリコン層を形成するための結晶成長法を示
す製造工程図である。
【図7】シリコン層を形成するための結晶成長法を示
す製造工程図である。
【図8】シリコン層を形成するための結晶成長法を示
す製造工程図である。
【図9】本発明の半導体装置の第1の製造方法に係わる
第1の実施の形態を示す製造工程図である。
【図10】本発明の半導体装置の第1の製造方法に係わ
る第2の実施の形態を示す製造工程図である。
【図11】本発明の半導体装置の第1の製造方法に係わ
る第2の実施の形態を示す製造工程図である。
【図12】本発明の半導体装置の第1の製造方法に係わ
る第2の実施の形態を示す製造工程図である。
【符号の説明】
11…絶縁基板、12…結晶成長のシード、13…シリ
コン含有低融点金属溶融液、14…シリコン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢木 肇 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 佐藤 勇一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5F043 AA09 BB01 DD16 FF07 5F053 AA03 DD01 FF01 GG01 HH05 LL10 RR01 RR05 5F110 AA01 BB04 CC02 DD02 DD03 DD04 DD14 EE04 EE44 FF02 FF03 FF09 FF30 GG02 GG12 GG32 GG41 GG52 GG57 HJ01 HJ13 HJ22 HL03 HL23 NN03 NN23 NN25 NN35 PP36 QQ19

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板の表面側に段差からなる結晶成
    長のシードを形成する工程と、 前記結晶成長のシードにシリコン含有低融点金属溶融液
    を接触させ、前記結晶成長のシードを起点にシリコン含
    有低融点金属溶融液中のシリコンを結晶成長させて前記
    絶縁基板の表面側にシリコン層を形成する工程と、 前記シリコン層上に析出した金属を除去する工程と、 前記シリコン層の表面を平坦化する工程と を備えたことを特徴とする基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記シリコン層の表面を平坦化する工程
    において、 前記シリコン層は前記段差により前記絶縁基板の表面側
    に構成される凸部上に残す状態に平坦化することを特徴
    とする請求項1記載の基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記シリコン層の表面を平坦化する工程
    において、 前記シリコン層は前記絶縁基板の表面側に構成される凹
    部内のみに残す状態に平坦化することを特徴とする請求
    項1記載の基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 絶縁基板の表面側に形成された段差を被
    覆するもので、シリコンとの格子整合性を有するような
    物質層からなる結晶成長のシードを形成する工程と、 前記結晶成長のシードにシリコン含有低融点金属溶融液
    を接触させ、前記結晶成長のシードを起点にシリコン含
    有低融点金属溶融液中のシリコンを結晶成長させて前記
    絶縁基板の表面側にシリコン層を形成する工程と、 前記シリコン層上に析出した金属を除去する工程と、 前記シリコン層の表面を平坦化する工程とを備えたこと
    を特徴とする基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記シリコン層の表面を平坦化する工程
    において、 前記シリコン層は前記段差により前記絶縁基板の表面側
    に構成される凸部上に残す状態に平坦化することを特徴
    とする請求項4記載の基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記シリコン層の表面を平坦化する工程
    において、 前記シリコン層は前記絶縁基板の表面側に構成される凹
    部内のみに残す状態に平坦化することを特徴とする請求
    項4記載の基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 絶縁基板の表面側に段差からなる結晶成
    長のシードを形成する工程と、 前記結晶成長のシードにシリコン含有低融点金属溶融液
    を接触させ、前記結晶成長のシードを起点にシリコン含
    有低融点金属溶融液中のシリコンを結晶成長させて前記
    絶縁基板の表面側にシリコン層を形成する工程と、 前記シリコン層上に析出した金属を除去する工程と、 前記シリコン層の表面を平坦化する工程と、 前記シリコン層に所定の処理を施して半導体素子を形成
    する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記シリコン層の表面を平坦化する工程
    において、 前記シリコン層は前記段差により前記絶縁基板の表面側
    に構成される凸部上に残す状態に平坦化することを特徴
    とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記シリコン層の表面を平坦化する工程
    において、 前記シリコン層は前記絶縁基板の表面側に構成される凹
    部内のみに残す状態に平坦化することを特徴とする請求
    項7記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 絶縁基板の表面側に形成された段差を
    被覆するもので、シリコンとの格子整合性を有するよう
    な物質層からなる結晶成長のシードを形成する工程と、 前記シード層にシリコン含有低融点金属溶融液を接触さ
    せ、前記結晶成長のシードを起点にシリコン含有低融点
    金属溶融液中のシリコンを結晶成長させて前記絶縁基板
    の表面側にシリコン層を形成する工程と、 前記シリコン層上に析出した金属を除去する工程と、 前記シリコン層の表面を平坦化する工程と、 前記シリコン層に所定の処理を施して半導体素子を形成
    する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 前記シリコン層の表面を平坦化する工
    程において、 前記シリコン層は前記段差により前記絶縁基板の表面側
    に構成される凸部上に残す状態に平坦化することを特徴
    とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記シリコン層の表面を平坦化する工
    程において、 前記シリコン層は前記絶縁基板の表面側に構成される凹
    部内のみに残す状態に平坦化することを特徴とする請求
    項10記載の半導体装置の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006294675A (ja) * 2005-04-06 2006-10-26 Oki Electric Ind Co Ltd 半導体装置およびその製造方法
JP2008040478A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Samsung Sdi Co Ltd 有機発光表示装置

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