JP2000219857A - 感圧接着シート - Google Patents

感圧接着シート

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JP2000219857A
JP2000219857A JP11024170A JP2417099A JP2000219857A JP 2000219857 A JP2000219857 A JP 2000219857A JP 11024170 A JP11024170 A JP 11024170A JP 2417099 A JP2417099 A JP 2417099A JP 2000219857 A JP2000219857 A JP 2000219857A
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adhesive layer
adhesive
pressure
weight
latex
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JP11024170A
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English (en)
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Hisayoshi Mifuji
久佳 美藤
Saiki Kagawa
菜樹 香川
Hideaki Suzuki
英明 鈴木
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクのにじみが少なく、インクジェットプリ
ンター適性、耐水性が優れ、親展ハガキ用紙としての接
着性、再剥離性を満足する感圧接着シートを安価に提供
することにある。 【解決手段】基材シートの少なくとも一方の面に接着剤
および接着力コントロール剤を含有する接着剤層を有
し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強
圧処理をすることにより接着でき、その接着面は剥離可
能である感圧接着シートにおいて、接着剤層中に両性イ
オンラテックスを含有することを特徴とする感圧接着シ
ートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親展性をもつハガ
キやカード等の各種システムに用いられる感圧接着シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、郵便法の改正に伴い必要情報を記
録したシートを二つ折り、または三つ折りに折り畳み、
親展性を持つ葉書システムが実用化され普及している。
このような親展性を持つ葉書は、基材シートの一方の面
に通常は接着性がなく、接着剤層同士を対向させた状態
で加圧することにより接着性を示し、且つ接着後は再剥
離することが可能な接着剤層を有する感圧接着シート
(親展ハガキ用紙ともいう)が使用される。
【0003】通常、感圧接着シートはハガキとして定形
事項を印刷した後、個人情報などの秘密にしたい情報を
接着剤層面に、宛先等を他の部分にプリンター等で印字
し、ドライシーラー等で秘密情報を外部から見えないよ
うに加圧積層して親展ハガキとなる。親展ハガキは受け
取り人が該接着層より剥離することにより情報を得るこ
とができ、一端剥離すると該接着面は接着性がないので
剥離前の状態にはならないハガキである。
【0004】当初、親展性を保つハガキシステムは規模
の比較的大きな印刷会社等により、親展ハガキ用紙に印
刷、高速レーザープリンターで印字、ドライシーラーで
圧着し、発送されていた。近年では印刷方式が高速レー
ザープリンター方式から大量に処理することの出来る乾
燥設備の備えた高速インクジェットプリンター方式に変
化しつつある。
【0005】インクジェット方式は種々の記録方式によ
りインクの微少液滴を飛翔させて紙等の記録シートに付
着させ、画像、文字等の記録を行うものである。通常、
記録シートには印字ドットの濃度が高いこと、色調が明
るく鮮やかであること、色の沈みがないこと、インクの
吸収が早くて印字ドットが重なった場合においてもイン
クが流れ出したり滲んだりしなく、横方向への拡散の少
ないことが要求されている。
【0006】高速インクジェットプリンターはアニオン
系染料インクを使用しているため、通常の親展ハガキ用
紙に印字するとインクの耐水性が無く水により流れ落ち
てしまう。そのため親展ハガキ用紙をインクジェット対
応用紙にするため、基材シートと接着剤層の間にカチオ
ン性の化合物の下塗り層を設ける、接着剤層にカチオン
性コロイダルシリカを含有せしめる、カチオン性の化合
物を含有せしめるなどの検討されているが、接着剤層の
機能を保ちつつインクジェット記録適性を付与すること
は困難であった。
【0007】記録用のインクを耐水性のある顔料系イン
クに変更することで解決したと思われていたが、顔料系
インキは高速印字を行うとインキの流動性が悪く、染料
系に比べて比較的乾燥しやすいため、ノズル詰まりが頻
繁に発生する等の問題があった。その対策としてライン
速度を染料系と比較して1/3〜1/4程度で印字して
おり、高速インクジェットプリンターの性能が充分発揮
さてれいないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
クのにじみが少なく、インクジェットプリンター適性、
耐水性が優れ、親展ハガキ用紙としての接着性、再剥離
性を満足する感圧接着シートを安価に提供することにあ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする手段】本発明者等は、上記の
課題を解決するために鋭意研究を行った結果、接着剤層
中に両性イオンラテックスを含有せしめることにより、
インクジェット適性と耐水性を両立する感圧接着シート
を得ることが出来た。また、本発明者等は、インクジェ
ット適性をより高めるために接着剤層の成分からアニオ
ン系成分を除いた場合、基材シートと接着剤層との密着
性が悪くなるという問題があることが分かったが、接着
剤層中に両性イオンラテックスを配合することにより飛
躍的に密着性を改善できることを見出し本発明に至った
のである。
【0010】本発明は、基材シートの少なくとも一方の
面に接着剤および接着力コントロール剤を含有する接着
剤層を有し、該接着剤層は、接着剤層同士を対向させた
状態で強圧処理をすることにより接着でき、その接着面
は剥離可能である感圧接着シートにおいて、接着剤層中
に両性イオンラテックスを含有することを特徴とする感
圧接着シートである。
【0011】また、両性イオンラテックスが接着剤層の
固形分重量の1〜40重量%含有することが好ましい。
更に、接着剤層を構成する接着剤がカチオン変性天然ゴ
ムであることが更にインクジェット記録適性が優れるの
で好ましい。更にまた、接着剤層にポリビニルアルコー
ルを併用することで、接着剤層と基材の密着性がさらに
優れるのでより好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の感圧接着シートは、基材
シートの少なくとも一方の面に設けられた接着剤層が、
通常(強圧する前)の状態では接着性を示さず、且つ、
接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理をすることに
より接着でき、その接着面は再剥離可能である接着剤層
を有する。即ち、基材シートの片面にのみ再剥離性を有
する接着剤層(以後、再剥離面と称する)を形成する構
成、両面に再剥離性を有する接着剤層(再剥離面)を形
成する構成、片面に再剥離性の接着剤層(再剥離面)を
設け、他面に再剥離性のない面(以後、永久面と称す
る)とする構成等が含まれる。
【0013】なお、再剥離面、永久面とも、通常の状態
では接着性を示さず、ドライシーラー等で加圧積層する
ことにより接着するが、このような接着剤層は、接着剤
と接着力コントロール剤の配合量などで接着力を調節す
る。例えば、再剥離面に、秘密を必要とする情報を設け
た後、その情報が隠れるようにシートを折り畳み、或い
は別のシートを重ね合わせ、再剥離性の接着剤層同士が
対向するようにして強圧処理することにより、内部に情
報を持つ積層シート(例えば葉書、くじなど)となる。
【0014】本発明で使用される接着剤は、天然ゴム、
変性天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム等の合成ゴム、エチレン−酢酸
ビニル共重合体樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、塩化
ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂などが例示でき
る。特にインクジェット記録適性からすると、アニオン
系の成分を含まない接着剤やカチオン性の接着剤が好ま
しい。
【0015】カチオン性の接着剤としては、例えば、天
然ゴムにメチルメタアクリレート等のアクリル系モノマ
ーをグラフト重合時にカチオン化したもの、スチレンブ
タジエンゴムやアクリル系の樹脂を合成時にカチオン化
した接着剤などが、単体もしくはその他の樹脂と組み合
わせて用いるのが好ましい。中でも、天然ゴムにメチル
メタアクリレート等のアクリル系モノマーをグラフト重
合時にカチオン化させたものが印字の耐水性、耐熱性、
耐摩擦性の点から好適である。
【0016】カチオン性の接着剤を合成する為に使用す
るカチオン性化合物の例としては、ビニルベンジルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルア
ンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム基を有す
る化合物、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエ
チルアミン等の2級アミノ基を有する化合物等が挙げら
れる。その中でも、塗料の安定性の面から第4級アンモ
ニウム基を有する化合物が好ましい。
【0017】再剥離面の接着剤層中の接着剤の配合量と
しては、固形分重量が20〜60重量%であることが好
ましい。20重量%未満の場合、接着剤層の強度が弱く
なり、60重量%を越えると接着剤層表面の顔料を被覆
してしまいインク吸収性が低下し、インクジェット適性
が低下する。永久面の接着剤層中の接着剤の配合量とし
ては、固形分重量が40〜70重量%程度である。因み
に40重量%未満では再剥離性を示してしまい、70重
量%を越えるとブロッキングが生じやすくなる。
【0018】接着力コントロール剤としては、無機及び
有機顔料が使用できる。例えば、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、ゼオライト、炭酸カルシウム、クレー、酸化アル
ミ、小麦でんぷん、シリカ、アルミナ、コロイダルシリ
カ、プラスチックピグメント、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。中でも
小麦でんぷん、シリカ等が接着剤のコントロールに適し
ており、好適に用いられる。また、小麦デンプンはブロ
ッキング防止の目的でスペーサー的に使われる。シリカ
はインク受容性に優れるので、印刷適性、インクジェッ
ト記録適性を改善するので好ましい。フッ素系樹脂はイ
ンクの滲みを防止する効果が高い。さらに酸化チタンは
隠蔽効果が高く、シリカと混合することにより更に隠蔽
効果が高くなる。接着力コントロール剤は、このような
無機又は有機顔料を併用することが好ましい。なお、無
機又は有機顔料の粒径としては10〜50μm程度のも
のが使用される。
【0019】本発明は、上記接着剤および接着力コント
ロール剤を含み、再剥離面を形成する接着剤層中に、両
性イオンラテックスを含有させたことが特徴である。こ
の両性イオンラテックスとは、例えば、図1で示すコア
シェル複合構造を有するものがある。即ち、同一粒子表
面にカチオンおよびアニオンの官能基を有し、4級アル
キルアミン基がカルボキシル基より高密度であり、かつ
機械的安定性に優れ、平均的にはカチオン性のコロイド
当量値を有する両性イオンラテックスが例示できる。
【0020】両性イオンラテックスについてさらに述べ
ると、以下の通りである。即ち、カルボキシル基変性し
た合成ゴムラテックスまたは合成樹脂エマルジョンを種
ラテックスとし、この種ラテックスを中和してpHを6
以上とした後、中和後のラテックスに、下記に示す一般
式(化1)で示されるモノマー、または一般式(化1)
と共重合可能なエチレン性不飽和モノマーとの混合物を
添加する際に、少なくとも種ラテックスのコロイド当量
値(絶対値)より、大きい当量値となるように前記モノ
マーを添加し、さらにラジカル重合開始剤を用いて種ラ
テックスと添加されたモノマーとを重合して得られる重
合体に、酸または塩を添加して中和するか、あるいは4
級化剤(例えば、ハロゲン化アルキル、硫酸ジメチル、
硫酸ジエチル等の一般的なアルキル化剤)を添加して4
級アンモニウム塩化することにより得られるカチオンお
よびアニオンの両性官能基を有するラテックスであり、
エマルジョン粒子表面に高密度カチオン性が付与された
重合体エマルジョンである。
【0021】
【化1】
【0022】(なお、式中R1 はHまたはCH3 、R2
は炭素数2〜5のアルキレン基、R3、R4 はHまたは
炭素数1〜5のアルキル基を、Aは−CO−O−または
−CO−NH−を示し、R2 ,R3 ,R4 はモノマーが
水に対し、難溶性または不溶性である範囲で選ばれ
る。)
【0023】ここに、コロイド当量値とは次の方法で得
られる値である。即ち、ビーカーに蒸留水95ミリリッ
トルを取り、その中に試料1000ppm溶液を5ミリ
リットル加え、1%HClでpHを4に調整し、約1分
間攪拌する。次に、トルイジンブルー指示薬溶液を2〜
3滴加え、N/400PVSK(ポリビニル硫酸カリウ
ム)で滴定する。滴定速度は2ミリリットル毎分とし、
検水が青から赤に変色し、その状態が10秒間以上保持
される時点を反応の終点とする。なお、コロイド当量値
は次式(数1)により算出した。
【0024】
【数1】
【0025】(注:Fは試料固有のファクターである)
【0026】前記一般式(化1)で表示されるモノマー
が好適に用いられる理由としては、モノマー自体が水に
対して難溶性または不溶性であることで、重合中のカチ
オン解離が抑制され、簡単に安定な重合体が供給される
こと、その構造式の中にアミノ基を有するために生成さ
れた重合体が酸または塩で中和、あるいは4級化剤で4
級アンモニウム塩化が容易であり、これによりラテック
ス粒子表面に高密度のカチオン性を付与することが挙げ
られる。
【0027】なお、一般式(化1)で表示されるモノマ
ーの具体例としては、例えばジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、t−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジプ
ロピルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジブチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられ
る。
【0028】さらに、一般式(化1)で示されるモノマ
ーと共重合可能な他のエチレン性不飽和モノマーとして
は、例えば(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニト
リル、スチレン、酢酸ビニル等の疎水性モノマーまたは
N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジア
リルフタレート、ジビニルベンゼン、(ポリ)エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート等の架橋性モノマー
が挙げられる。また、一般式(化1)と共重合可能なエ
チレン性不飽和モノマーは、目的とするラテックスのガ
ラス転移温度や物性に応じて適宜決めれば良いが、通常
は一般式(化1)のモノマーに対して0〜40重量%程
度で調節される。
【0029】本発明はこのような両性イオンラテックス
を接着剤層に含有せしめることにより、耐水性改善効果
と水性インクの吸収性改善効果が発揮される。このよう
な優れた効果が得られる理由としては必ずしも明らかで
はないが、恐らく、本発明で使用される両性イオンラテ
ックスは、カチオン性の4級アルキルアミン基を有する
ことがインク定着効果を改善し、さらに、カチオンおよ
びアニオンの両性官能基の作用によりラテックス粒子間
に電気的な相互作用が生じ、その結果、生じた微少な空
孔がインク吸収性の向上に寄与しているものと思われ
る。
【0030】また、インクジェット適性を高めるために
接着剤組成のなかからアニオン系成分を除いた場合、基
材シートと接着剤層との密着性が悪くなるが、両性イオ
ンラテックスを配合することにより飛躍的に密着性を改
善することができる。これは、両性イオンラテックスが
種々の顔料との混和性が良く、かつ顔料との強い接着性
を示すので、形成した接着剤層の密着性が改良できるも
のと思われる。
【0031】更に、接着剤層用塗液中に両性イオンラテ
ックスが含有すると、界面活性剤としての作用が少なく
比較的低発泡性である、幅広いpH領域で安定である、
カチオン性ポリマーとの相溶性もよく溶媒ショックを起
こさない等、塗液調製が容易となる。
【0032】なお、本発明での両性イオンラテックスの
配合量は、接着剤層固形分の1〜40重量%が好まし
く、1〜30重量%がより好ましい。ちなみに、配合量
が1重量%未満であると耐水性およびインク吸収性が十
分でなく、また支持体と接着剤層との密着力が不足し、
粉落ち等の問題を生じる。配合量が40重量%を越える
と加圧処理の際の接着性が低下し、感圧接着シートとし
ての機能が損なわれ、また印字の耐水性も劣る傾向にな
る。
【0033】なお、三つ折りに折り畳むタイプのハガキ
(三つ折り葉書ともいう)の場合、永久面の接着剤層も
ハガキの表面を形成することがあるので、その接着剤層
中にも両性イオンラテックスを有する化合物を含有さ
せ、インクジェット記録適性を付与することが好まし
い。
【0034】更に、接着剤層には、ポリビニルアルコー
ル等の水溶性高分子を配合すると、接着剤層と基材との
密着性が改善されるので好ましい。水溶性高分子を配合
する場合、接着剤層固形分の10重量%以下にすること
が好ましい。10重量%を超えての配合は、塗液の粘度
上昇および接着性の低下となるので好ましくない。な
お、接着剤層には、添加剤として顔料分散剤、増粘剤、
流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透
剤、着色染料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、カチオン
性、ノニオン性または両性の界面活性剤、酸化防止剤、
防腐剤、耐水化剤などが適量配合できる。
【0035】基材シートについては別に限定するもでは
ないが上質紙、中質紙、アート紙、コート紙等の紙類、
合成紙、合成樹脂フィルム、金属箔、不織布等を用いら
れることがあり、これらは積層されたり、表面処理され
たりしたものを用いてもよい。中でも、紙類が安価なた
め好ましく使用される。勿論、紙類には古紙パルプを含
んでいても良く、抄紙方法なども特に限定するものでは
ない。
【0036】表面を塗布する場合、塗工方法としては特
に限定するものではないが各種ブレードコーター、ロー
ルコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、グ
ラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーターなど
が用いられるが、本発明ではエアーナイフコーター、バ
ーコーター、グラビアコーターなどが好ましい。塗工量
としては2〜30g/m2の範囲であるが、好ましくは
3〜15g/m2の範囲である。
【0037】以下に本発明の実施例を挙げて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実
施例において示す「部」及び「%」は特に明示のない限
り重量部及び重量%である。
【0038】実施例1 〔再剥離性接着剤層の形成〕上質紙81.3g/m
2(OKH70,王子製紙(株)製)の片面に、以下の
配合の再剥離面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり1
0g/m2塗工し、熱風乾燥機にて100℃の温度にて
1分間乾燥した。 「再剥離面用塗料配合」 ・カチオン変性天然ゴム系ラテックス (フルタイトFB−3001,三井フラー(株)製) 40重量部 ・SBR系両性イオンラテックス (アコスター C177,三井サイテック(株)製) 20重量部 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 10重量部 ・沈降性合成シリカ (ミズカシルP−527,水沢化学工業(株)製) 29重量部 ・助剤 1重量部
【0039】〔永久接着性接着剤層の形成〕上記再剥離
面用塗料を塗工した上質紙の反対面に、以下の配合の永
久面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり10g/m2
塗工し、熱風乾燥機で100℃の温度にて1分間乾燥し
感圧接着シート(三つ折り葉書用親展ハガキ用紙)を得
た。 「永久面用塗料配合」 ・カチオン変性天然ゴム系ラテックス (フルタイトFB−3001,三井フラー(株)製) 70重量部 ・SBR系両性イオンラテックス (アコスター C177,三井サイテック(株)製) 3重量部 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 11重量部 ・沈降性合成シリカ (ミズカシルP−527,水沢化学工業(株)製) 15重量部 ・助剤 1重量部
【0040】実施例2 再剥離面のSBR系両性イオンラテックスの配合量を3
5重量部に変更した以外は実施例1と同様して、感圧接
着シート(三つ折り葉書用親展ハガキ用紙)を得た。
【0041】実施例3 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展ハガキ
用紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 ・カチオン変性天然ゴム系ラテックス (フルタイトFB−3001,三井フラー(株)製) 25重量部 ・SBR系両性イオンラテックス (アコスター C177,三井サイテック(株)製) 45重量部 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 10重量部 ・沈降性合成シリカ (ミズカシルP−527,水沢化学工業(株)製) 29重量部 ・助剤 1重量部
【0042】実施例4 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展ハガキ
用紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 ・カチオン変性天然ゴム系ラテックス (フルタイトFB−3001,三井フラー(株)製) 40重量部 ・SBR系両性イオンラテックス (アコスター C177,三井サイテック(株)製) 15重量部 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 10重量部 ・沈降性合成シリカ (ミズカシルP−527,水沢化学工業(株)製) 29重量部 ・ポリビニルアルコール(PVA−105,クラレ(株)製) 5重量部 ・助剤 1重量部
【0043】実施例5 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展ハガキ
用紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 ・アクリル変性天然ゴム系ラテックス (フルタイトFB−DO−3,三井フラー(株)製) 35重量部 ・SBR系両性イオンラテックス (アコスター C177,三井サイテック(株)製) 20重量部 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 10重量部 ・沈降性合成シリカ (ミズカシルP−527,水沢化学工業(株)製) 29重量部 ・ポリビニルアルコール(PVA−105,クラレ(株)製) 5重量部 ・助剤 1重量部
【0044】比較例1 再剥離面のSBR系両性イオンラテックスの配合量を配
合しなかった以外は実施例1と同様して、感圧接着シー
ト(三つ折り葉書用親展ハガキ用紙)を得た。
【0045】比較例2 再剥離面のSBR系両性イオンラテックスをアニオン系
であるSBRラテックス(ポリラック 750K−10
1,三井化学(株)製)に変更した以外は実施例1と同
様にして再剥離面用塗料を調整しようとしたが、塗料が
凝集し、感圧接着シートは得られなかった。
【0046】比較例3 再剥離面用塗料を下記の配合にした以外は実施例1と同
様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展ハガキ
用紙)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 ・アクリル変性天然ゴム系ラテックス (フルタイトFB−DO−3,三井フラー(株)製) 40重量部 ・アニオン性SBR系ラテックス (ニポール LX416,日本ゼオン(株)製) 15重量部 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 10重量部 ・沈降性合成シリカ (ミズカシルP−527,水沢化学工業(株)製) 29重量部 ・水溶性高分子(PVA−105,クラレ(株)製) 5重量部 ・助剤 1重量部
【0047】「評価方法」 (1)接着剤層の基材シートとの密着性 接着剤層を指で擦り、基材シートとの密着性を目視評価
した。 ◎:接着剤層が剥がれない。 ○:接着剤層が若干剥がれるが、実用上問題ないレベル
である。 ×:接着剤層が剥がれてしまい、実用上問題となるレベ
ルである。
【0048】(2)印字の耐水性 インクジェットプリンターMC−830(エプソン
(株)製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックを再剥離面に印字し、水中に2分間浸けた際のイン
キの滲みを目視で評価した。 ◎:優れている ○:問題なし △:若干あるが実用上問題なし ×:不良
【0049】(3)再剥離面の接着性 ドライシーラー(トッパンフォームズ(株)製)を用
い、得られた三つ折り葉書用試料を適切な大きさに断裁
し、再剥離面同士が対向するようにZ折りして、23
℃、65%の温湿度条件で24時間調湿した後、ロール
間隙を150μmに設定したプレスロールを通過させて
圧着し、親展ハガキを作製した。得られた親展ハガキを
T型剥離で再剥離し、剥離の状態および剥離した面の状
態を評価した。 ◎:綺麗に再剥離する ○:再剥離するが接着力がやや弱いが、実用上問題ない
レベル △:再剥離するが接着力が弱いまたは一部基材破壊がお
きるが、実用上問題ないレベル ×:基材破壊が起きるまたは、接着力が低く剥がれ、実
用上問題となるレベル
【0050】(4)総合評価 親展ハガキ用紙としての総合評価を行った。 ◎:親展ハガキ用紙として非常に優れている。 ○:親展ハガキ用紙として優れている。 △:親展ハガキ用紙として若干問題があるが実用上問題
ないレベルである。 ×:親展ハガキ用紙として問題があり、実用出来ないレ
ベルである。 ××:感圧接着シートが得られない。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明による基材シートと少なくとも一
方の面に接着剤層を備えた感圧接着シートにおいて、接
着剤層中に両性イオンラテックスを含有させることによ
り、インクのにじみが少なく、インクジェットプリンタ
ー適性、耐水性が優れ、親展ハガキ用紙とした場合の接
着、再剥離性を満足する感圧接着シートが得られる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月6日(1999.5.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する両性イオンラテックスの概略
構成図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 133/00 C09J 133/00 Fターム(参考) 2C005 WA03 4F100 AA20H AJ07 AJ07G AK25 AK25G AK68B AK68C AK73 AK73G AL06B AL06C AL06G AN01B AN01C AN01G AT00A BA02 BA03 BA07 BA10B BA10C DG10 EH46 GB90 JB07 JL13 JL13B JL13C JL14 JL14B JL14C JM01B JM01C JM01G YY00B YY00C 4J004 AA02 AA04 AA05 AA08 AA10 AB01 CA01 CA02 CA08 CB01 CB02 CC02 FA01 4J040 CA002 CA011 CA021 CA071 CA081 DA051 DC021 DC071 DD022 DF041 DL031 GA07 GA15 JA03 JB09 LA06 LA07 MA09 MB03 NA05 NA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材シートの少なくとも一方の面に接着剤
    および接着力コントロール剤を含有する接着剤層を有
    し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強
    圧処理をすることにより接着でき、その接着面は剥離可
    能である感圧接着シートにおいて、接着剤層中に両性イ
    オンラテックスを含有することを特徴とする感圧接着シ
    ート。
  2. 【請求項2】両性イオンラテックスが接着剤層の固形分
    重量の1〜40重量%含有する請求項1記載の感圧接着
    シート。
  3. 【請求項3】接着剤層を構成する接着剤がカチオン変性
    天然ゴムである請求項1又は2記載の感圧接着シート。
  4. 【請求項4】接着剤層に更にポリビニルアルコールを含
    有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の感圧接着
    シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013212671A (ja) * 2012-04-04 2013-10-17 Daio Paper Corp 顔料インク印刷用の疑似接着シート

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