JP2000217777A - 内視鏡の湾曲操作装置 - Google Patents

内視鏡の湾曲操作装置

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JP2000217777A
JP2000217777A JP11020123A JP2012399A JP2000217777A JP 2000217777 A JP2000217777 A JP 2000217777A JP 11020123 A JP11020123 A JP 11020123A JP 2012399 A JP2012399 A JP 2012399A JP 2000217777 A JP2000217777 A JP 2000217777A
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bending
braking
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knob
brake
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Hidehiro Joko
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、湾曲操作ノブの制動機構の構成を簡
略化し、制動機構の部品点数を減らして安価な内視鏡の
湾曲操作装置を提供することを最も主要な特徴とする。 【解決手段】第1の操作ノブ27側に対して接離可能に
支持された弾性材料からなる圧接部材30と、制動操作
部材9の操作時に圧接部材30を第1の操作ノブ27側
に圧接させ、圧接部材30を弾力的に変形させる制動操
作部9Bとによって第1の制動機構9Aを構成したもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡の挿入部の先
端に設けられた湾曲部を湾曲操作する湾曲操作ノブの回
転操作に対して制動をかける制動機構を備えた内視鏡の
湾曲操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内視鏡の挿入部の先端部側に湾
曲部を備えた内視鏡では挿入部の手元側に配設された操
作部に湾曲部を遠隔的に湾曲操作する操作ノブが回動可
能に装着されている。この湾曲操作ノブは内視鏡の操作
部に固定された固定軸に回転可能に装着されている。そ
して、湾曲操作ノブの回転操作にともない内視鏡の挿入
部の先端側の湾曲部を遠隔操作することにより、湾曲部
を任意の方向に湾曲させ、挿入部の先端部を所望の方向
に向けるようになっている。
【0003】さらに、内視鏡の操作部には湾曲操作ノブ
の回転操作に対して制動をかける制動機構が装着されて
いる。そして、湾曲操作ノブの回転操作にともない湾曲
部を任意の方向に湾曲させ、挿入部の先端部を所望の方
向に向けたのち、ブレーキレバー等の制動操作部を回転
操作させることにより、制動機構を動作させ、湾曲操作
ノブを制動する構成になっている。
【0004】この制動機構として、例えば特開平7−1
94519号公報に示されている構成のものがある。こ
の制動機構には、制動機構を作動状態と、非作動状態と
に切換え操作するための制動操作部材である制動ノブが
設けられている。この制動ノブは作動(制動)方向、ま
たは非作動(制動解除)方向に回動することで回動軸の
軸線方向に移動可能に支持されている。
【0005】さらに、湾曲操作ノブの内部には制動ノブ
に対向配置されている圧接板が配設されているととも
に、この圧接板の下方に摩擦板、支持板、板バネ等の複
数の構成部材が順次積層状態で設けられている。そし
て、制動ノブを作動方向に回動する操作に応じて、この
制動ノブが回動軸の軸線方向に移動して圧接板を押圧
し、圧接板と摩擦板との間の摺動抵抗を増加させること
により、湾曲操作ノブの回動を制動させるようになって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の湾曲操作ノ
ブの制動機構では湾曲操作ノブの内部に圧接板、摩擦
板、支持板、板バネ等の複数の構成部材が順次積層され
る構成になっているので、構成が複雑なものとなってい
る。そのため、制動機構の部品点数が多く、高価になる
問題がある。
【0007】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、湾曲操作ノブの制動機構の構成を簡略
化し、制動機構の部品点数を減らして安価な内視鏡の湾
曲操作装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は内視鏡
の挿入部の先端側に湾曲部が配設されるとともに、前記
挿入部の基端部に連結された操作部に前記湾曲部を湾曲
操作する湾曲操作ノブと、この湾曲操作ノブの制動機構
と、この制動機構を操作するための制動操作部材とがそ
れぞれ配設され、前記湾曲操作ノブの操作にともない前
記湾曲部が遠隔的に湾曲操作され、かつ前記制動操作部
材の操作にともない前記制動機構によって前記湾曲操作
ノブの動作を制動する内視鏡の湾曲操作装置において、
前記操作部の本体に基端部が固定され、先端部が前記操
作部本体から外部側に突出された固定軸を設け、前記湾
曲操作ノブに連結された回転筒を前記固定軸に回転可能
に被嵌させるとともに、前記湾曲操作ノブ側に対して接
離可能に支持された弾性材料からなる圧接部材と、前記
制動操作部材の操作時に前記圧接部材を前記湾曲操作ノ
ブ側に圧接させ、前記圧接部材を弾力的に変形させる制
動操作部とによって前記制動機構を構成したことを特徴
とする内視鏡の湾曲操作装置である。そして、本請求項
1の発明では制動操作部材による湾曲操作ノブの制動操
作時には制動操作部によって圧接部材を湾曲操作ノブ側
に圧接させ、圧接部材を弾力的に変形させることによ
り、この圧接部材と湾曲操作ノブ側の接触面との摩擦力
によって湾曲操作ノブの動作を制動するようにしたもの
である。
【0009】請求項2の発明は前記圧接部材は、前記湾
曲操作ノブの制動操作時に前記湾曲操作ノブ側に圧接さ
れる圧接部に、この圧接部の倒れを防止する変形防止手
段を有することを特徴とする請求項1の内視鏡の湾曲操
作装置である。そして、本請求項2の発明では湾曲操作
ノブの制動操作時に圧接部材を操作ノブ側に圧接したと
き、圧接部の変形防止手段によってこの圧接部の倒れを
防止することにより、圧接部材の圧接部の変形を抑制
し、制動機構による制動力(摩擦力)を安定させるよう
にしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1(A),(B)乃至図8を参照して説明する。図
1(A)は内視鏡1全体の概略構成を示すものである。
この内視鏡1には把持部を兼ねた操作部2と、この操作
部2に連設され、体腔内に挿入される細長い挿入部3と
が設けられている。
【0011】ここで、挿入部3は軟性の可撓管で構成さ
れている。この挿入部3の先端側には湾曲部4が連設さ
れ、この湾曲部4の先端側には観察光学系等(図示しな
い)を配設した硬質の先端部5が設けられている。
【0012】さらに、操作部2には本実施の形態の内視
鏡の湾曲操作装置としての湾曲操作部6が突出して設け
られている。そして、この湾曲操作部6を操作すること
で操作部2内に設けた湾曲機構を介して湾曲部4を遠隔
的に湾曲させ、先端部5を所望の方向に向けることがで
きるようになっている。なお、先端部5には、処置具を
所望の角度に向ける図示しない鉗子起上台が設けられて
いる。この鉗子起上台は操作部2内に設けた後述する鉗
子起上機構により操作可能になっている。
【0013】また、湾曲操作部6は上下方向の湾曲操作
を行うための第1の湾曲操作手段7と、左右方向の湾曲
操作を行うための第2の湾曲操作手段8と、第1の湾曲
操作手段7を制動および非制動状態に切換え操作するた
めの第1の制動操作部材9と、第2の湾曲操作手段8の
制動および非制動状態を操作するための第2の制動操作
部材10とからなる。
【0014】また、図1(B)は湾曲操作部6の概略構
成を示すものである。ここで、操作部2のケーシング1
1内には、基板12が固定されている。この基板12に
は固定軸13の基端側が固定されている。さらに、固定
軸13の他端側は、ケーシング11に設けられたケーシ
ング孔14から外部に突出されている。
【0015】また、固定軸13には第1の連結筒(第1
の回転筒)15とこの第1の連結筒15の内側に配置さ
れた第2の連結筒(第2の回転筒)16とがそれぞれ回
転自在に外嵌されている。そして、第1の連結筒15の
上端部に第1の湾曲操作手段7が、また第2の連結筒1
6の上端部に第2の湾曲操作手段8がそれぞれ連結され
ている。なお、第1の連結筒15の下端部には係合爪部
17、第2の連結筒16の下端部には係合爪部18がそ
れぞれ設けられている。
【0016】また、固定軸13の下端部には第1のスプ
ロケット19および第2のスプロケット20が上下に並
べて配置されている。これらの第1のスプロケット19
および第2のスプロケット20がそれぞれ独立に回転可
能に支持されている。ここで、第1のスプロケット19
の軸心部には第1の連結筒15の係合爪部17と係合す
る係合溝21、第2のスプロケット20の軸心部には第
2の連結筒16の係合爪部18と係合する係合溝22が
それぞれ形成されている。そして、第1の連結筒15の
係合爪部17と第1のスプロケット19の係合溝21と
の間が係合され、第1の連結筒15は第1のスプロケッ
ト19と、一体となって回転可能になっている。同様
に、第2の連結筒16の係合爪部18と第2のスプロケ
ット20の係合溝22との間が係合され、第2の連結筒
16は第2のスプロケット20と一体となって回転可能
になっている。
【0017】また、第1のスプロケット19、第2のス
プロケット20にはそれぞれ両端に湾曲ワイヤ(図示し
ない)が連結されたチェーン(図示しない)がそれぞれ
係合されている。ここで、上下方向湾曲操作用のチェー
ンには上下方向湾曲操作用の2本の湾曲ワイヤの一端部
がそれぞれ連結されている。さらに、左右方向湾曲操作
用のチェーンには左右方向湾曲操作用の2本の湾曲ワイ
ヤの一端部がそれぞれ連結されている。これらのチェー
ンに連結された4本の湾曲ワイヤの各他端部は、挿入部
3の内部に挿通されて先端側は湾曲部4に連結されてい
る。そして、湾曲部4は第1のスプロケット19が回転
すると上下方向湾曲操作用のチェーンおよび2本の湾曲
ワイヤを介して上下方向へ、また第2のスプロケット2
0が回転すると左右方向湾曲操作用のチェーンおよび2
本の湾曲ワイヤを介して左右方向にそれぞれ湾曲するよ
うになっている。
【0018】また、基板12には第1のスプロケット1
9、第2のスプロケット20を覆うカバー部材23が固
定されている。このカバー部材23には軸受24が固定
されている。この軸受24には第1の連結筒15および
第2の連結筒16が内嵌されている。
【0019】次に、本実施の形態の第1の湾曲操作手段
7および第1の制動操作部材9によって駆動される第1
の制動機構9Aの詳細な構成について説明する。ここ
で、第1の湾曲操作手段7には操作者が把持できる第1
の操作ノブ27が設けられている。この第1の操作ノブ
27の中心軸側には第1の連結筒15の上端部が接着固
定されている。
【0020】さらに、第1の操作ノブ27の内部には下
面側に開口された略円形状の収納室27aが形成されて
いる。この収納室27aには第1の操作ノブ27の動作
を制動する第1の制動機構9Aが収納されている。な
お、収納室27aの上面側には平滑な圧接面27bが設
けられている。
【0021】また、第1の制動機構9Aは収納室27a
の圧接面27bに対して接離可能に支持された弾性材料
からなる略リング状の圧接部材30と、第1の制動操作
部材9の操作時に圧接部材30を収納室27aの圧接面
27b側に圧接させ、圧接部材30を弾力的に変形させ
る制動操作部9Bとによって構成されている。そして、
圧接部材30を収納室27aの圧接面27bに圧接する
ことで制動力を発生させるようになっている。
【0022】さらに、制動操作部9Bには収納室27a
の下面開口部を閉塞する状態で装着される略リング状の
ブレーキ軸42と、このブレーキ軸42の上面に配設さ
れた保持部材31とが設けられている。ここで、第1の
制動操作部材9はブレーキレバー部材59によって構成
されている。このブレーキレバー部材59の内端部はブ
レーキ軸42の下面に固定ねじにより位置決め固定され
ている。
【0023】また、ブレーキ軸42の外周面にはOリン
グ46が装着されている。そして、このブレーキ軸42
はOリング46を介して収納室27aの下面開口部に内
嵌され、第1の操作ノブ27に対して回転可能に連結さ
れている。ここで、収納室27aの内周面とブレーキ軸
42の外周面との間はOリング46によってシールさ
れ、収納室27a内の水密気密が確保されている。
【0024】さらに、ブレーキ軸42の内周面側は、O
リング25を介して軸受24の円筒部に外嵌されてい
る。ここで、ブレーキ軸42の内周面と軸受24の円筒
部の外周面との間には隙間Xが設けられており、ブレー
キ軸42は第1の操作ノブ27とのはめ合い部で嵌合さ
れている。そして、ブレーキ軸42の内周面と軸受24
の円筒部の外周面との間はOリング25によってシール
され、収納室27a内の水密気密が確保されている。
【0025】また、本実施の形態のブレーキ軸42の上
面外周部側には図5に示すように係合突起42a、スト
ッパー突起42bおよび複数、本実施の形態では3つの
カム部43がそれぞれ上向きに突設されている。ここ
で、3つのカム部43は図2(A),(B)に示すよう
にブレーキ軸42の周方向に等間隔で配置されている。
各カム部43にはブレーキ軸42の上面の平面に対して
傾斜させた傾斜部44と、ブレーキ軸42の上面の平面
に対して平行に形成された平滑部45とが設けられてい
る。
【0026】さらに、係合突起42aは2つのカム部4
3間に配置されている。そして、この係合突起42aは
図2(A),(B)に示すように後述するクリックバネ
52の2つの位置規制凹部52aまたは52bのいずれ
か一方に係脱可能に係合されるようになっている。
【0027】また、ストッパー突起42bは係合突起4
2aとは別の2つのカム部43間に配置されている。こ
のストッパー突起42bは係合突起42aよりも断面積
が大きくなるように形成されている。
【0028】また、保持部材31はブレーキ軸42の上
に配設されている。この保持部材31は例えばポリエー
テルイミド等の耐摩耗性の良いエンジニアリングプラス
チック等の材料で成形されている。この保持部材31の
軸心部側には軸受24の上端部に係合される角孔36が
設けられている。ここで、軸受24の上端部には図4に
示すように略角柱形状の係合軸部24aが形成されてい
る。そして、保持部材31の角孔36が軸受24の係合
軸部24aに係合された状態で連結されている。これに
より、保持部材31は軸受24に対して回転不能で、か
つ軸方向には移動可能に支持されている。
【0029】また、保持部材31の裏面(下面)側には
図6に示すようにブレーキ軸42の3つのカム部43と
対応する位置に凹陥状のカム溝部37がそれぞれ形成さ
れている。各カム溝部37には、保持部材31の中心軸
周りに回転しつつある一定の角度で傾斜していく螺旋形
状の傾斜部38と、保持部材31の裏面の平面と同一面
の平滑部39とが設けられている。
【0030】また、保持部材31の裏面にはさらに図2
(A),(B)に示すばね収容溝32とストッパー溝3
3とが形成されている。ここで、図2(A)に示すよう
に、ばね収容溝32には略円弧形状の板ばねによって形
成されるクリックバネ52が収容されているとともに、
ブレーキ軸42の係合突起42aが挿入されている。さ
らに、ストッパー溝33にはブレーキ軸42のストッパ
ー突起42bが挿入されている。
【0031】また、保持部材31の外周面にはばね収容
溝32に貫通した2つの貫通孔32aが形成されてい
る。これらの貫通孔32aはばね収容溝32の両端と対
応する位置にそれぞれ配置されている。さらに、各貫通
孔32aにはばね固定ピン53が挿通された状態で固定
されている。そして、ばね収容溝32に収容されたクリ
ックバネ52の両端部が各ばね固定ピン53の内端部に
よって固定されて、クリックバネ52の軸方向の抜けが
規制されている。
【0032】また、クリックバネ52にはブレーキ軸4
2の係合突起42aが係脱可能に係合される2つの位置
規制凹部52a,52bが形成されている。ここで、一
方の位置規制凹部52aはクリックバネ52の一端部側
に配置され、第1の操作ノブ27の非制動時のブレーキ
軸42の回転位置を規制するようになっている。さら
に、他方の位置規制凹部52bはクリックバネ52の他
端部側に配置され、第1の操作ノブ27の制動時のブレ
ーキ軸42の回転位置を規制するようになっている。
【0033】さらに、保持部材31のストッパー溝33
には一端部側に図2(A)に示すように第1の操作ノブ
27の非制動時にブレーキ軸42のストッパー突起42
bと当接する非制動位置規制端部33a、他端部側に図
2(B)に示すように第1の操作ノブ27の制動時にブ
レーキ軸42のストッパー突起42bと当接する制動位
置規制端部33bがそれぞれ形成されている。
【0034】また、保持部材31の外周面には圧接部材
30の係合溝29が形成されている。さらに、保持部材
31の上面側には圧接部材30の回転位置を規制する複
数の回転規制突起40が突設されている。ここで、各回
転規制突起40は保持部材31の上面における外周部側
の端縁部に配置され、保持部材31の半径方向に延設さ
れている。
【0035】次に、図7(A),(B)を用いて、圧接
部材30の詳細構成について説明する。図7(A)は圧
接部材30の上面側からみた状態、図7(B)は圧接部
材30の裏面(下面)側からみた状態をそれぞれ示す。
ここで、圧接部材30は弾性的に変形可能な軟質のゴム
材料で形成される。具体的には例えばシリコンゴム、フ
ッ素ゴム、天然ゴム、高分子エラストマー等で形成され
る。
【0036】また、圧接部材30の裏面側には図7
(B)に示すようにこの圧接部材30の外周面側の周縁
部位に略リング状の係合突起30aが内方向に向けて突
出されている。これにより、圧接部材30の裏面側に図
1(B)に示すように断面形状が略U字状の係合突起3
0aが形成されている。この係合突起30aは保持部材
31の係合溝29と対応する大きさに形成されている。
【0037】さらに、圧接部材30の裏面側には保持部
材31と圧接部材30との間の回転を規制する複数の回
転規制溝35が形成されている。これらの回転規制溝3
5は保持部材31の回転規制突起40と対応する位置に
配置されている。そして、圧接部材30の係合突起30
aが保持部材31の係合溝29に弾性的に嵌着されると
ともに、圧接部材30の回転規制溝35に保持部材31
の回転規制突起40が弾性的に嵌着されることにより、
圧接部材30は保持部材31に軸方向の抜けおよび回転
方向の動きがそれぞれ規制された状態で固定されてい
る。
【0038】また、圧接部材30の上面側には図7
(A)に示すように略リング状の圧接部34が上向きに
突設されている。この圧接部34は保持部材31の3つ
のカム溝部37における半径方向の位置と略等しい位置
に配置され、制動時に第1の操作ノブ27の圧接面27
bに圧接されるようになっている。この圧接部34の内
周面側には円形状の内周壁面34aが形成されている。
さらに、この圧接部34の外周面側には8角形状の外周
壁面34bが形成されている。
【0039】また、圧接部材30の上面には圧接部34
の内側に複数、本実施の形態では4つの円柱状突起34
cが配置されている。各円柱状突起34cは圧接部34
の高さよりも高く突設されている。そして、非制動状態
ではこれらの円柱状突起34cが第1の操作ノブ27の
圧接面27bに当接された状態で保持され、これによっ
て圧接部34が第1の操作ノブ27の圧接面27bに当
接しない方向に付勢されている。
【0040】また、4つの突起34cは、第1の操作ノ
ブ27の制動状態または非制動状態時に突起34cが圧
接面27bに圧接して変形しても圧接部34と圧接面2
7bとの間には嵌まり込まない位置に配置されている。
圧接部材30の圧接部34は第1の操作ノブ27の圧接
面27bに圧接されたときに弾性変形するが、変形した
時、圧接部材30の内、外周側が圧接面27b以外、具
体的には第1の操作ノブ27における収納室27aの内
周面や、第1の連結筒15に当接しないように隙間を設
けており、制動力(摩擦力)は圧接部34の部分と圧接
面27bとの接触部のみに発生するようになっている。
【0041】さらに、本実施の形態では各突起34c
は、圧接部34の8角形状の外周壁面34bの各角部と
対応する位置に配置されている。ここで、圧接部34の
8角形状の外周壁面34bの各角部と円形状の内周壁面
34aとの間の壁厚は他の部分(8角形状の外周壁面3
4bの各角部以外の部分)よりも大きくなっている。そ
して、圧接部材30を第1の操作ノブ27側に圧接した
とき、圧接部34の8角形状の外周壁面34bの各角部
と円形状の内周壁面34aとの間の壁厚部によって圧接
部材30の圧接部34の変形を抑制できる。これによ
り、第1の操作ノブ27の制動操作時に第1の操作ノブ
27の側に圧接される圧接部34に、この圧接部34の
倒れを防止する変形防止手段が形成され、第1の制動機
構9Aの制動力(摩擦力)が安定するようになってい
る。
【0042】次に、第2の湾曲操作手段8および第2の
制動操作部材10によって駆動される第2の制動機構1
0Aの構成について図1(B)を参照して説明する。こ
こで、第2の湾曲操作手段8には操作者が把持できる第
2の操作ノブ60が設けられている。この第2の操作ノ
ブ60の中心軸側には第2の連結筒16の上端部が接着
固定されている。
【0043】また、第2の操作ノブ60の内部には上面
側が開口された収容室60aが形成されている。この収
納室60aには第2の操作ノブ60の動作を制動する第
2の制動機構10Aが収納されている。なお、収容室6
0aの底面(下面)には平滑な圧接面60bが形成され
ている。
【0044】また、第2の制動機構10Aには上述した
第1の制動機構9Aと同様の構成部材、すなわち圧接部
材30と、保持部材31とが設けられている。ここで、
圧接部材30は第1の制動機構9Aと同様に保持部材3
1に嵌着されている。
【0045】さらに、第2の制動機構10Aを操作する
第2の制動操作部材10は制動操作ノブ75によって構
成されている。この制動操作ノブ75は下面が開口され
た有底円筒体によって形成されている。
【0046】また、制動操作ノブ75内には第2のブレ
ーキ軸70が配設されている。ここで、制動操作ノブ7
5の内周面には雌ねじ部75aが設けられている。さら
に、第2のブレーキ軸70の外周面にはこの雌ねじ部7
5aに螺合する雄ねじ部71が形成されている。そし
て、制動操作ノブ75は第2のブレーキ軸70に螺着さ
れて一体的に固定されている。
【0047】また、第2の制動機構10Aは固定軸13
の先端側に次のように取付けられている。ここで、固定
軸13の先端側には図3に示すように角柱形状の係合軸
部13aが設けられている。さらに、固定軸13におけ
る係合軸部13aの上方には円柱部13bが形成されて
いるとともに、この固定軸13の最上部には雄ねじ部1
3cが形成されている。
【0048】また、固定軸13の係合軸部13aには止
め部材65が嵌着されている。この止め部材65の軸心
部には係合軸部13aに嵌合される角孔66が設けられ
ている。そして、止め部材65の角孔66内に固定軸1
3の係合軸部13aが嵌合された状態で、止め部材65
が固定軸13の係合軸部13aに固定されている。
【0049】さらに、止め部材65の外周面側には角柱
形状をした係合部67が形成されている。この係合部6
7の角部の形状は第1の制動機構9A側の軸受24の係
合軸部24aと同様である。そして、第1の制動機構9
A側で説明したように圧接部材30を嵌着した保持部材
31が止め部材65の係合部67に回転不能で、かつ軸
方向には移動可能に外嵌されている。
【0050】また、第2のブレーキ軸70の軸心部に
は、固定軸13の円柱部13bが挿通される挿通孔70
aが設けられている。そして、第2のブレーキ軸70の
挿通孔70a内に固定軸13の円柱部13bが挿通され
た状態で、第2のブレーキ軸70が固定軸13の円柱部
13bに回転可能に外嵌されている。
【0051】さらに、第2のブレーキ軸70の下面外周
部側には第1の制動機構9A側のブレーキ軸42と同様
の係合突起42a、ストッパー突起42bおよび3つの
カム部43(図5参照)がそれぞれ下向きに突設されて
いる。ここで、第2のブレーキ軸70のカム面側は、第
1の制動機構9A側のブレーキ軸42と係合突起42
a、ストッパー突起42bおよび3つのカム部43の位
置は同じであるが、図8に示すように各カム部43の平
滑部45の高さ(カムの高さ)が異なっている。すなわ
ち、第2のブレーキ軸70の3つのカム部43は図8に
示すように平滑部45の高さ(カムの高さ)P2がブレ
ーキ軸42のカム部43のカムの高さP1よりも低くな
るように設定されている。そして、この第2のブレーキ
軸70と保持部材31とによって制動操作ノブ75の操
作時に圧接部材30を収納室60aの圧接面60b側に
圧接させ、圧接部材30を弾力的に変形させることで制
動力を発生させる制動操作部10Bが構成されている。
【0052】また、固定軸13の最上部の雄ねじ部13
cには止めナット73が螺合されて湾曲操作部6の各構
成部材全体の抜けが規制されている。ここで、止めナッ
ト73は雄ねじ部13cにより軸方向の位置が規制され
ており、第2のブレーキ軸70を締め付けていない。よ
って、第2のブレーキ軸70は固定軸13の円柱部13
bに回転自在に支持されている。
【0053】また、第2のブレーキ軸70の挿通孔70
aと固定軸13の円柱部13bとの間には適宜の隙間Y
が設けられている。そして、第2のブレーキ軸70と制
動操作ノブ75との間、および制動操作ノブ75と第2
の操作ノブ60との間のはめ合い部で嵌合させている。
【0054】また、第2の操作ノブ60における第1の
操作ノブ27との対向面(下面)側には、円筒状に突出
した突出部60cが設けられている。ここで、第1の操
作ノブ27の上面には第2の操作ノブ60の突出部60
cが挿入される凹陥部27cが形成されている。そし
て、第1の操作ノブ27の凹陥部27c内に第2の操作
ノブ60の突出部60cが挿入される状態で、第2の操
作ノブ60が第1の操作ノブ27に内嵌されている。さ
らに、第2の操作ノブ60の突出部60cの外周面と第
1の操作ノブ27の凹陥部27cの内周面との間にはO
リング47が介挿され、このOリング47によって第2
の操作ノブ60の突出部60cの外周面と第1の操作ノ
ブ27の凹陥部27cの内周面との間がシールされて水
密気密が確保されている。
【0055】また、制動操作ノブ75の下端部は第2の
操作ノブ60の収容室60a内に挿入されている。ここ
で、制動操作ノブ75の外周面には第2の操作ノブ60
の収容室60aとの接合されている部分にOリング77
が嵌着されている。そして、このOリング77によって
制動操作ノブ75の外周面と第2の操作ノブ60の収容
室60aとの接合面がシールされて水密気密が確保され
ている。
【0056】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の内視鏡1の使用時には内視鏡1の湾曲部
4を上下方向、或いは左右方向に湾曲操作するために操
作部2を保持した状態で、湾曲操作部6が操作される。
【0057】まず、内視鏡1の湾曲部4を上下方向に湾
曲操作させる第1の操作ノブ27側の作用について説明
する。非制動状態で、第1の湾曲操作手段7の第1の操
作ノブ27を保持して回転させると、第1の連結筒1
5、第1のスプロケット19が一体的に回転し、湾曲部
4を上下方向に湾曲させることができる。
【0058】ここで、湾曲部4等の抵抗を考えない場合
には湾曲操作部6の第1の操作ノブ27の主な回転抵抗
はOリング46が主たる回転抵抗となる。そして、第1
の操作ノブ27の回転操作中、Oリング46の摩擦抵抗
によりブレーキ軸42も回転しようとする。しかしなが
ら、軸受24の係合軸部24aの角柱部で回転が規制さ
れている保持部材31に固定されたクリックバネ52の
凹部52aに係合しているブレーキ軸42の係合突起4
2aの係合力の方がOリング46の摩擦抵抗によるブレ
ーキ軸42の回転力よりも大きいので、ブレーキ軸42
は回転しない。
【0059】次に、ブレーキレバー部材59の操作時に
は保持部材31およびブレーキ軸42は次の通り動作す
る。まず、ブレーキレバー部材59によってブレーキ軸
42を非制動方向、すなわちブレーキ解除方向に回転さ
せた場合には、図2(A)に示すようにブレーキ軸42
のストッパー突起42bが保持部材31のストッパー溝
33の非制動位置規制端部33aに当接した時点で、ブ
レーキ軸42の回転が止まるようになっている。この第
1の操作ノブ27のブレーキ解除状態ではブレーキ軸4
2の係合突起42aはクリックバネ52の一方の位置規
制凹部52aに係合された状態で保持されている。この
とき、図8に示すようにブレーキ軸42のカム部43は
保持部材31のカム溝部37内に挿入された状態で保持
されるので、圧接部材30の圧接部34は第1の操作ノ
ブ27の圧接面27bから離れた位置で保持されてい
る。
【0060】また、ブレーキレバー部材59によってブ
レーキ軸42を制動方向に回転させた場合には、ブレー
キ軸42の係合突起42aがクリックバネ52を中心軸
から離れる方向に弾性変形させながらクリックバネ52
の一方の位置規制凹部52aから外れて係合が解除され
る。続いて、ブレーキ軸42のストッパー突起42bが
保持部材31のストッパー溝33に沿って制動位置規制
端部33b方向に向けて移動する。
【0061】このブレーキ軸42の回転中、ブレーキ軸
42のカム部43の傾斜部44は保持部材31のカム溝
部37の傾斜部38と当接する。そして、ブレーキ軸4
2の回転にともない保持部材31はブレーキ軸42のカ
ム部43の傾斜部44に押圧される。このとき、保持部
材31はカム溝部37の傾斜部38がブレーキ軸42の
カム部43の傾斜部44に沿って押し上げられる状態で
上方向に移動する。
【0062】そして、図2(B)に示すようにブレーキ
軸42のストッパー突起42bが保持部材31のストッ
パー溝33の制動位置規制端部33bに当接した時点
で、ブレーキ軸42の回転が止まるようになっている。
この第1の操作ノブ27の制動状態ではブレーキ軸42
の係合突起42aはクリックバネ52の他方の位置規制
凹部52bに係合される。このとき、保持部材31はカ
ム溝部37の傾斜部38がブレーキ軸42のカム部43
の傾斜部44に沿って移動し、ブレーキ軸42の平滑部
45と保持部材31の平滑部39とが接触する最上部位
置まで押し上げられる。すなわち、保持部材31がブレ
ーキ軸42のカム部43に乗り上げた状態に押し上げら
れる。これにより、圧接部材30の圧接部34が第1の
操作ノブ27の圧接面27bに圧接され、この第1の操
作ノブ27の回転位置を所望の位置で制動することがで
きる。
【0063】また、第1の制動操作部材9のブレーキレ
バー部材59を制動状態から、非制動状態に操作した場
合には、円柱状突起34cが弾性的に形状が戻ろうとす
る力を利用して、圧接部材30の圧接部34を第1の操
作ノブ27の圧接面27bから離れさせることができ
る。
【0064】次に、内視鏡1の湾曲部4を左右方向に湾
曲操作させる第2の操作ノブ60側の作用について説明
する。ここで、第2の湾曲操作手段8の第2の操作ノブ
60を保持して回転させると、第2の連結筒16、第2
のスプロケット20が一体的に回転することで湾曲部4
を左右方向に湾曲させることができる。
【0065】また、第2の制動操作部材10の制動操作
ノブ75を保持して回転させると、第2のブレーキ軸7
0が一体に回転する。このとき、第2のブレーキ軸70
のカムが保持部材31のカムに乗り上げることにより、
保持部材31が軸方向に移動し、保持部材31に取り付
けられている圧接部材30の圧接部34が第2の操作ノ
ブ60の圧接面60bに圧接されることで、第2の操作
ノブ60の回転位置を所望の位置で制動することができ
る。このときの第2の制動機構10Aの各構成部品であ
るクリックバネ52等の作用は第1の制動機構9A側と
同様である。
【0066】そして、第2の操作ノブ60の制動時に
は、第2の操作ノブ60の圧接面60bと圧接部材30
の圧接部34との間の摩擦力が第2の操作ノブ60の回
転を保持する制動力となる。
【0067】さらに、第2の操作ノブ60の制動状態に
おいては、第2のブレーキ軸70は止めナット73との
当接部73aに当接し、第2の操作ノブ60の圧接面6
0bは、第2の操作ノブ60に固定された第2の連結筒
16の一端が第2のスプロケット20との当接部20a
に当接するまで押し下げられて、第2の操作ノブ60の
圧接面60bに対する圧接部材30の圧接部34の圧接
量が決まる。
【0068】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では第1の操作ノ
ブ27の第1の制動機構9Aを弾性材料からなる圧接部
材30と、制動操作部9Bのブレーキ軸42と、保持部
材31とによって構成し、第1の制動操作部材9のブレ
ーキレバー部材59による第1の操作ノブ27の制動操
作時には制動操作部9Bのブレーキ軸42と、保持部材
31とによって圧接部材30を第1の操作ノブ27側に
圧接させ、圧接部材30を弾力的に変形させることによ
り、この圧接部材30と第1の操作ノブ27側の接触面
27bとの摩擦力によって第1の操作ノブ27の動作を
制動するようにしたものである。そのため、従来の湾曲
操作ノブの制動機構のように操作ノブの内部に圧接板、
摩擦板、支持板、板バネ等の複数の構成部材を順次積層
する場合に比べて第1の操作ノブ27の第1の制動機構
9Aの構成を簡略化することができるので、従来に比べ
て第1の操作ノブ27の第1の制動機構9Aの部品点数
を減らすことができ、安価ともなる。
【0069】さらに、第2の操作ノブ60の第2の制動
機構10Aも同様に弾性材料からなる圧接部材30と、
制動操作部10Bのブレーキ軸70と、保持部材31と
によって構成し、第2の制動操作部材10の制動操作ノ
ブ75による第2の操作ノブ60の制動操作時には制動
操作部9Bのブレーキ軸70と、保持部材31とによっ
て圧接部材30を第2の操作ノブ60側に圧接させ、圧
接部材30を弾力的に変形させることにより、この圧接
部材30と第2の操作ノブ60側の接触面60bとの摩
擦力によって第2の操作ノブ60の動作を制動するよう
にしたので、従来に比べて第2の操作ノブ60の第2の
制動機構10Aの構成を簡略化して、第2の操作ノブ6
0の第2の制動機構10Aの部品点数を減らすことがで
き、安価となる。
【0070】また、ストッパー突起42bは係合突起4
2aよりも断面積が大きくなるように形成されているの
で、係合突起42a以上の破壊強度をもつストッパー突
起42bでブレーキ軸42の回転力を支えることができ
る。そのため、第1の制動機構9Aの機械的強度を高め
ることができるので、破壊し難く、製品の耐性が向上す
る。
【0071】さらに、第1の操作ノブ27の制動状態に
おいて、第1の湾曲操作手段7側の圧接部材30の圧接
部34の圧接量は、図1(B)に示すブレーキ軸42と
軸受24の当接部24bとの間、および止めナット73
と第2のブレーキ軸70の当接部73aとの間で各部材
が順次当接して、第1の操作ノブ27の圧接面27bに
対する圧接部34の圧接量が決まる。つまり、圧接部材
30の圧接部34が第1の操作ノブ27の圧接面27b
に当接するとき、第2の操作ノブ60、第2の連結筒1
6、止め部材65、第2のブレーキ軸70を順次、止め
ナット73側に押し上げて、圧接部34の圧接量が決ま
る。
【0072】ここで、第1の操作ノブ27を押し下げた
時は、第1の連結筒15が第1のスプロケット19に当
接し、その他の部品間は当接しないように隙間を設けて
いるので、各部品の寸法のバラツキによって圧接部34
が圧接面27bに当接しないようにしている。
【0073】また、非制動状態で、第1の操作ノブ27
を回転させるとブレーキ軸42の各カム部43の平滑部
45に発生する摩擦抵抗により、ブレーキ軸42を回転
させようとする力が働くが、軸周り回転が規制されてい
る保持部材31に固定されたクリックバネ52の凹部5
2bが係合突起42aを保持するためブレーキ軸42は
回転しない状態で保持させることができる。
【0074】さらに、ブレーキ軸42の内周面側に配設
されたOリング25も、第1の操作ノブ27の回転時に
ブレーキ軸42を回転し難くする抵抗として働いてい
る。以上から制動/非制動状態で第1の操作ノブ27を
回動させても第1の制動操作部材9のブレーキレバー部
材59は回動しないようになっている。
【0075】さらに、本実施の形態では第1の制動機構
9Aの圧接部材30の圧接部34に8角形状の外周壁面
34bを形成し、圧接部34の8角形状の外周壁面34
bの各角部と円形状の内周壁面34aとの間の壁厚を他
の部分(8角形状の外周壁面34bの各角部以外の部
分)よりも大きくするようにしたので、圧接部材30を
第1の操作ノブ27側に圧接したとき、圧接部34の8
角形状の外周壁面34bの各角部と円形状の内周壁面3
4aとの間の壁厚部によって圧接部材30の圧接部34
の変形を抑制できる。これにより、第1の操作ノブ27
の制動操作時に第1の操作ノブ27の側に圧接される圧
接部34に、この圧接部34の倒れを防止する変形防止
手段を形成することができ、第1の制動機構9Aの制動
力(摩擦力)が安定する。
【0076】さらに、圧接部材30の各突起34cは、
圧接部34の8角形状の外周壁面34bの各角部と対応
する位置に配置したので、第1の操作ノブ27の制動操
作時に変形する圧接部34が圧接部材30の各突起34
c側に倒れることを防止することができる。
【0077】また、制動状態で第1の操作ノブ27を回
転することにより、湾曲方向の微調節を行う場合には、
圧接部材30の圧接部34と第1の操作ノブ27の圧接
面27bとの間に生じる摩擦力が、第1の操作ノブ27
の回転位置を規制する。この時、圧接部材30の圧接部
34が8角形状をしていることで、この圧接部34にお
ける8角形状の頂点の厚肉部で圧接部34の倒れ等の変
形を防止でき、安定した制動力が得られる。
【0078】また、湾曲方向の微調節時に、第1の操作
ノブ27が回転しても圧接部材30の圧接部34の変形
を防止でき、制動力が安定しているので、微調整が行い
易い効果もある。
【0079】また、本実施の形態では第1の湾曲操作手
段7側の圧接部34および第2湾曲操作手段8側の圧接
部34の各圧接量を決定する部品数が異なっているた
め、必要な制動力量(必要な圧接量)を得るために、ブ
レーキ軸42と第2のブレーキ軸70のカム部の高さを
変更することで、同じ圧接量が得られるようになってい
る。これにより、第1の湾曲操作手段7側と、第2の湾
曲操作手段8側とで制動機構9A、10Aの部品の共通
化を図ることができるので、製品コストを下げることが
できる。具体的には、圧接部材30、保持部材31、お
よびクリックバネ52等が共通部品で構成できる。
【0080】また、第1の制動操作部材9のブレーキレ
バー部材59によってブレーキ軸42を制動、非制動方
向に大きな力で回転させると、係合突起42aよりも強
度が強いストッパー突起42bによってその荷重を受け
させることができる。よって、耐性が向上する。さら
に、係合突起42aと同心円上にストッパー突起42b
を設けたため、部品の外径を拡大しなくてよい。
【0081】また、ブレーキ軸42の外周面と第1の操
作ノブ27の接合面との間の嵌合寸法として、ブレーキ
軸42の内周面と軸受24との間に隙間Xを持たせたの
で、第1の操作ノブ27、またはブレーキ軸42に軸中
心に対して傾ける方向の外力が加わった際に、第1の操
作ノブ27とブレーキ軸42との嵌合面で傾きを防止で
きる。つまり、第1の操作ノブ27のブレーキ軸42に
対する傾きは2部品の寸法のみ決まり、その他の部品、
たとえば軸受24、第1の連結筒15の影響を受けな
い。よって、第1の操作ノブ27とブレーキ軸42の嵌
合面との間の水密、気密を確保するOリング46の外径
寸法を小さくして、非制動状態での第1の操作ノブ27
の回転力量を小さくすることができる。
【0082】また、図9(A)〜(C)は本発明の第2
の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の
実施の形態(図1(A),(B)乃至図8参照)の圧接
部材30の構成を次の通り変更したものである。
【0083】すなわち、本実施の形態では図9(A)に
示すように圧接部材30における圧接面27b側に円筒
部49を突設し、その外周面に複数のリブ50を一体的
に設けたものである。ここで、各リブ50の形状は、図
9(B)に示すように円筒部49の圧接面から斜め下方
に傾斜させた傾斜面形状に形成されている。
【0084】そこで、本実施の形態では圧接部材30の
外周面の複数のリブ50によって圧接部材30の倒れ等
の変形を防止でき、第1の実施の形態と同様に安定した
制動力が得られる。
【0085】なお、本実施の形態では圧接部材30の円
筒部49の外周面に複数のリブ50を設けたが、円筒部
49の内周面側に複数のリブ50を設けてもよい。さら
に、本実施の形態では圧接部材30の円筒部49を圧接
面27b側に圧接したとき、なるべく各リブ50が制動
力に影響しないようにリブ50を傾斜面形状に形成した
が、各リブ50は必ずしも傾斜させて設けなくともよ
い。
【0086】また、本実施の形態では円筒部49の先端
の圧接面49aと同じ位置からリブ50を延設させた
が、図9(C)に示すように円筒部49の先端の圧接面
49aから下方に下がった外周面上の中途部の位置49
bからリブ50を延設させても良い。
【0087】また、図10(A),(B)は本発明の第
3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1
の実施の形態(図1(A),(B)乃至図8参照)の圧
接部材30の構成を次の通り変更したものである。
【0088】すなわち、本実施の形態では圧接部材30
における圧接面27b側に、円筒状の圧接部55を突設
し、その内周面側に第1の実施の形態で示した円柱状突
起34cの作用をもった複数の付勢突起56を一体的に
設けたものである。ここで、付勢突起56の先端部には
圧接部55の圧接面側に傾斜部56bが設けられてい
る。この傾斜部56bを設けることで、圧接部材30の
圧接部55を圧接面27b側に圧接した際に付勢突起5
6を中心軸方向に倒すことができる。そのため、圧接部
材30の圧接部55を圧接面27b側に圧接した際に、
倒れた付勢突起56が圧接部材30の圧接部55と第1
の操作ノブ27の圧接面27bとの間に挟まれることが
ない。
【0089】そこで、上記構成の本実施の形態では第1
実施の形態の効果に加え、第1実施の形態よりも付勢突
起56の変形が抑えられるので、制動解除時に圧接部5
5が第1の操作ノブ27の圧接面27bから確実に離れ
る効果がある。
【0090】また、図11(A),(B)乃至図13
(A),(B)は本発明の第4の実施の形態を示すもの
である。ここでは鉗子起上機構を備えた内視鏡の基板部
組421を操作部2のケーシング11に組み付ける組み
付け部の構成を示す。
【0091】図11(A),(B)は、操作部本体部組
420の下面から見た断面図と、側面図を示す。ここ
で、操作部本体部組420側のケーシング11には図1
1(A)に示すように回動軸413が回動自在に取り付
けられている。この回動軸413には継ぎ手部材401
の一端が回動自在に取り付けられている。さらに、継ぎ
手部材401の他端側にはピストン402が回動自在に
連結されている。このピストン402には挿入部の先端
側に配設される鉗子起上台(図示しない)を操作するワ
イヤー(図示しない)が連結されている。
【0092】また、図12(A),(B)は基板部組4
21の上面図及び側面図を示している。ここで、図12
(A)に示すように基板部組421側の基板12の一側
部には切り欠き部403が設けられている。さらに、基
板部組421の一端にはケーシング11に係合される係
止部404が設けられている。また、基板部組421の
上には湾曲機構部406が装着されている。この湾曲機
構部406の一部には前述したピストン402が摺動可
能にはまり込む溝405が設けられている。
【0093】また、ケーシング11の開口部407の一
部には図11(B)に示すように少なくとも一つの第1
の基板係止部408が設けられている。この基板係止部
408には基板12の幅とほぼ同じ幅の溝409が基板
係止部408の長さ方向の全長に渡って設けられてい
る。
【0094】さらに、図11(A)に示すようにケーシ
ング11における開口部407とは反対側の端部には基
板部組421の係止部404が係合する第2の基板係止
部410が設けられている。
【0095】ここで、図12(A)に示すように基板1
2側の切り欠き部403の長さをb、切り欠き部403
の一端部(溝405側の端部)から溝405の一端部ま
での長さをa、切り欠き部403の他端部から、係止部
404の端部までの長さをcとする。
【0096】また、図11(A)に示すようにケーシン
グ11側の第1の基板係止部408の長さをe、第1の
基板係止部408の一端部からリンクを引き出した時の
ピストン402の端部までの長さをd、第1の基板係止
部408の他端部から第2の基板係止部410の口元ま
での長さをfとする。この時、a<d、b>e、c>f
の関係に設定されている。
【0097】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態ではケーシング11側に基板部組421を
組付ける組み立て作業は次の通り行われる。まず、基板
部組421を係止部404の方向から、ケーシング11
の開口部407の方向に挿入していく。このとき、図1
3(A)に示すように基板部組421を開口部407の
底部407aの方向にずらしておくとともに、ピストン
402を引き出した状態にしておく。
【0098】さらに、ピストン402の端部が溝405
の端部を若干越えた状態(ピストン402が溝405に
嵌まり込める位置)まで基板部組421がケーシング1
1の内部に挿入されたとき、切り欠き部403と第1の
基板係止部408の位置がほぼ一致する。この状態で、
基板部組421をピストン402の方向に移動させ、図
13(B)に示すようにピストン402を溝405に嵌
め込むと同時に、基板12の高さ位置が溝409の位置
に合うまで切り欠き部403を第1の基板係止部408
にずらす。
【0099】その後、基板12における切り欠き部40
3と溝405との間のa部分の端縁部を溝409にスラ
イドさせて挿入し、さらに第2の基板係止部410に係
止部404を挿入し、接着固定させる。なお、ネジ部材
の固定でもよい。
【0100】そこで、上記構成のものにあっては基板部
組421を操作部本体部組420に対して傾けて組み付
ける必要がなく、組立性がよい。よって、組立作業時間
が短くなり、装置のコストが安価になる。
【0101】また、図14は第1の実施の形態の内視鏡
の吸引管路を切り換える吸引切り換え装置500を示
す。図14中、中心軸から左の断面は吸引無操作時の状
態を示し、右側は吸引操作を行なったときの状態を示
す。
【0102】図14の吸引切り換え装置500は、吸引
ボタン500Aと吸引シリンダー部500Bとから構成
されている。ここで、吸引シリンダー部500Bには吸
引シリンダー501の上端部外周面に上流側の管路50
2の一端部が、また吸引シリンダー501の下端部には
下流側の管路503の一端部がそれぞれ接続されてい
る。
【0103】さらに、吸引シリンダー501の外周面に
は上端部に雄ねじ状の固定ネジ部504が設けられてい
る。この固定ネジ部504にはケーシング11に吸引シ
リンダー501を固定するための固定部材505が螺着
されている。ここで、吸引シリンダー501とケーシン
グ11との接合面にはOリング506sが嵌着されてい
る。そして、このOリング506sを介して吸引シリン
ダー501とケーシング11との間が水密、気密にシー
ルされた状態で固定されている。
【0104】また、吸引シリンダー501の外周面には
固定ネジ部504の下方に上流側管路連結孔501aが
設けられている。そして、この上流側管路連結孔501
aには上流側の管路502の一端部が連結されている。
【0105】また、吸引シリンダー501の内周面には
後述する吸引ピストン509が摺動される摺動面507
が設けられている。この摺動面507の底部には先細で
略円錐状に傾斜された下流側管路連結部508が設けら
れている。そして、この下流側管路連結部508には下
流側の管路503の一端部が滑らかに連結されている。
なお、本実施の形態の吸引シリンダー501の摺動面5
07は円形状としているが、その他多角形状であっても
よい。
【0106】また、吸引シリンダー部500Bの内部に
は吸引ピストン509が中心軸方向に沿って摺動自在に
挿入されている。この吸引ピストン509の内部には中
心軸方向に向けて延設された内部管路510が設けられ
ている。
【0107】さらに、吸引ピストン509の外周面には
内部管路510の上端部に連通される吸引開口部511
がこの吸引ピストン509の中心軸方向に対して略垂直
に設けられている。本実施の形態の吸引開口部511は
吸引ピストン509に貫通して外表面に2個所設けられ
ている。ただし、吸引ピストン509の吸引開口部51
1は上流側の管路502と内部管路510との間を連通
できればよいので少なくとも1個所に設けられていれば
よい。なお、本実施の形態の吸引ピストン509、及び
その内部管路510の断面形状は円形であるが、その
他、多角形状でもよい。
【0108】また、吸引ピストン509の上端部外周面
には、軸方向に沿って溝部512が延設されている。こ
の溝部512の下側端部には、突き当て部513が設け
られている。なお、本実施の形態では吸引ピストン50
9の上端部外周面に2個所の溝部512が軸対称位置に
設けられているが、少なくとも1個所設けられていれば
良い。
【0109】また、吸引シリンダー501におけるケー
シング11の外部側に突出されている部分には吸引ボタ
ン部500Aの取り付け部514が設けられている。こ
の取り付け部514は取り付け基部515と保持部材5
16とから成る。ここで、取り付け基部515は、弾性
的に変形しやすいシリコンゴム等で形成される。さら
に、保持部材516は硬質のプラスチックまたは金属で
形成される。そして、取り付け基部515と保持部材5
16とはインサート成形または接着等で固定されてい
る。
【0110】また、保持部材516の下端部内周面に
は、吸引ボタン部500Aを吸引シリンダー部500B
側に装着する為の、取り付け突起517が全周または数
ケ所に設けられている。ここで、固定部材505の外周
面側には、取り付け溝518が形成されている。そし
て、保持部材516の取り付け突起517はこの固定部
材505の取り付け溝518に嵌着されている。これに
より、吸引ボタン部500Aが吸引シリンダー部500
B側に着脱自在になっている。
【0111】また、取り付け基部515にはばね受け部
519と、このばね受け部519から突出した2本の支
柱部520とが設けられている。さらに、各支柱部52
0の上端部には突起部521が内方向に向けて水平に突
設されている。そして、各突起部521は吸引ピストン
509の溝部512に摺動自在に係合されている。
【0112】また、吸引ピストン509の上端部には大
径な指当て部材523が嵌着されている。ここで、指当
て部材523の中心部にはピストン固定穴が設けられて
いる。そして、吸引ピストン509の頭部が指当て部材
523のピストン固定穴に嵌着された状態で接着固定さ
れている。
【0113】さらに、吸引ピストン509の指当て部材
523と取り付け基部515のばね受け部519との間
には、コイルばね等の付勢部材522が配設されてい
る。そして、この付勢部材522によって吸引ピストン
509は上方向に付勢されており、吸引ピストン509
の突き当て部513が取り付け基部515の突起部52
1に当接することで、軸方向に位置決めされている。
【0114】また、吸引ピストン509と取り付け基部
515との間の回転方向の位置決めは、取り付け基部5
15の突起部521と、吸引ピストン509の溝部51
2との係合部でなされるようになっている。
【0115】さらに、吸引シリンダー501の内周面上
端部には、位置決め溝506が設けられている。ここ
で、取り付け基部515における吸引シリンダー501
との接合端部には吸引シリンダー501の位置決め溝5
06と係合する突起部524が少なくとも1箇所に設け
られている。
【0116】以上から吸引ボタン部500Aを吸引シリ
ンダー部500Bに装着したとき、吸引シリンダー部5
00Bの上流側管路連結孔501aと吸引ピストン50
9の吸引開口部511との回転方向の位置が位置決めさ
れるようになっている。
【0117】なお、図15は吸引操作時に吸引ピストン
509の吸引開口部511側から、吸引シリンダー50
1の上流側管路連結孔501aの方を見た図である。こ
こでは、斜線部が吸引ピストン509にあたる。そし
て、吸引シリンダー501側の上流側管路連結孔501
aの開口部が、吸引ピストン509側の吸引開口部51
1の内部に収まっている。
【0118】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態では吸引無操作状態では吸引ピストン50
9は付勢部材522のばね(付勢)力によって図14
中、中心軸から左の状態で保持される。そのため、この
吸引無操作時には下流側の管路503、吸引ピストン5
09の内部管路510、吸引開口部511が連通してお
り、吸引開口部511は外部に開口した状態となってい
るので、吸引開口部511が大気に開放され、空気が吸
引されるようになっている。
【0119】また、吸引ピストン509の指当て部材5
23に指を当て、付勢部材522の付勢力に反して吸引
ピストン509を吸引シリンダー501側に押し込む
と、図14中、中心軸から左の状態から右の状態まで吸
引ピストン509が押し込まれる。この時、上流側の管
路502と、吸引シリンダー501の上流側管路連結孔
501aと、吸引ピストン509の吸引開口部511と
の間が連通する。そのため、上流側の管路502と、下
流側の管路503側とが連通し、下流側の管路503側
に接続されている吸引器(図示しない)の吸引力で液体
等の吸引が行われる。
【0120】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、吸引操作時には、吸引物が吸引
シリンダー501の上流側管路連結孔501aを通過す
るとき、吸引ピストン509の吸引開口部511により
塞がれる部分がないため、吸引物が吸引シリンダー50
1と吸引ピストン509との連結部の開口部の境に堆積
することがない。そのため、吸引ボタン部500Aの吸
引シリンダー部500Bに対する摺動性が損なわれな
い。さらに、吸引シリンダー501と吸引ピストン50
9との連結部の開口部の境に吸引物が堆積することがな
いので、吸引物の堆積によって吸引量が不足することが
無い。
【0121】また、図16は第1の実施の形態の内視鏡
の送気送水切り換え装置600を示す。図16中、中心
軸から左の断面は無操作時の状態を示し、右側は送水操
作を行なったときの状態を示す。
【0122】図16の送気送水切り換え装置600は、
送気送水ボタン600Aと送気送水シリンダー部600
Bとから構成されている。ここで、送気送水シリンダー
部600Bには送気送水シリンダー611の外周面に上
流側の送気管路602、下流側の送気管路603、上流
側の送水管路604、下流側の送水管路605がそれぞ
れ接続されている。
【0123】また、送気送水シリンダー611は例えば
ステンレス等の金属や、エンジニアリングプラスチック
で型成形された成形品で構成されている。さらに、送気
送水シリンダー611の各管路の接続部にはパイプ状に
伸びたチューブ接続部602a,603a,604a,
605aがそれぞれ設けられている。ここで、チューブ
接続部602aは挿入部側に向けて突設されている。さ
らに、チューブ接続部603aは挿入部側に向けて、か
つシリンダー軸に対して60°下方に向けて突設されて
いる。また、チューブ接続部604a,605aは上流
側に接続される蛇管内に向けて突設されている。そし
て、それらに各管路が外嵌され、接着等で連結されてい
る。
【0124】さらに、送気送水シリンダー611の上端
部外周面には固定ネジ部606と、フランジ部611a
とが設けられている。そして、フランジ部611aがケ
ーシング11に内面側から当接された状態で、ケーシン
グ11の外部側に突設された固定ネジ部606に固定部
材607が螺着されている。ここで、送気送水シリンダ
ー611とケーシング11との接合面にはOリング61
2が嵌着されている。そして、このOリング612を介
して送気送水シリンダー611とケーシング11との間
が水密、気密にシールされた状態で固定されている。
【0125】また、送気送水シリンダー611の内周面
には後述する送気送水ピストン608が摺動され、かつ
送気送水ピストン608に装着されたパッキン類と水密
気密を保つ円形断面の摺動面が形成されている。
【0126】さらに、送気送水ボタン600Aのピスト
ン608には各パッキン610が装着されるパッキン取
り付け部617が設けられている。そして、各パッキン
610が弾性変形を利用して、パッキン取り付け部61
7を締め付ける方向に嵌着されている。それによって、
パッキン取り付け部617と各パッキン610との間の
水密、気密が保持できている。
【0127】また、送気送水ボタン600Aの取り付け
部材613はシリコンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム等の
弾性的に変形可能な軟質の弾性部材で形成されている。
この取り付け部613の内周面にはばね受け用のフラン
ジ部614が突設されている。
【0128】さらに、取り付け部材613の下端部内周
面には、取り付け突起614aが全周または数ケ所に内
方向に向けて突設されている。ここで、固定部材607
の外周面側には、取り付け突起614aが嵌着される取
り付け溝618が全周に設けられている。そして、送気
送水ボタン600Aが送気送水シリンダー部600B側
に着脱自在に装着されている。
【0129】また、送気送水ピストン608の上端部に
は大径な指当て部材615が嵌着されている。ここで、
指当て部材615の中心部にはピストン固定穴が設けら
れている。そして、送気送水ピストン608の頭部が指
当て部材615のピストン固定穴に嵌着された状態で接
着固定されている。
【0130】さらに、送気送水ピストン608の指当て
部材615と取り付け部613のフランジ部614との
間には、コイルばね等の付勢部材616が配設されてい
る。そして、この付勢部材616によって送気送水ピス
トン608は上方向に付勢されている。
【0131】また、送気送水ピストン608の外周面に
は付勢部材616の付勢力を支えるとともに、軸方向の
位置決め用のストッパーとして機能する当接部609が
円周方向に突出して全周または数箇所に設けられてい
る。この当接部609の半径方向の位置は、付勢部材6
16のばね材の素線径の一部が当接部609にかかる位
置に設定されている。
【0132】また、図17に示す様に、指当て部材61
5には円筒状の突起部619が下向きに突設されてい
る。この突起部619の円筒の一部に切り欠き部620
が設けられている。さらに、切り欠き部620の一部に
は後述する送気送水ピストン608側の係合突起621
が係合する保持部620aが少なくとも1つ形成されて
いる。
【0133】また、送気送水ピストン608の頭部付近
には指当て部材615の保持部620aに係合する係合
突起621が少なくとも1つ設けられている。そして、
取り付け部材613および付勢部材616を送気送水ピ
ストン608の上方に装着した状態で、指当て部材61
5を送気送水ピストン608の頭部に外嵌し、突起部6
19を弾性変形させながら、係合突起621が切り欠き
部620に入り込み、最終的に保持部620aに係合す
ることで固定されている。
【0134】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態では送気送水ボタン600Aのボタン無操
作状態では付勢部材616の付勢力を弾性部材でできた
取り付け部材613で受けるのではなく、送気送水ピス
トン608の当接部609と指当て部材615とによっ
て受ける。
【0135】また、送気送水ボタン600Aのボタン操
作状態では、送気送水ピストン608が送気送水シリン
ダー611に対して押し込まれ、当接部609が下方に
下がると、シリンダー611の口元により付勢部材61
6の付勢力を支えることができる。
【0136】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では取り付け部材
613の全てを弾性的に変形可能な材料で構成しても、
送気送水ボタン600Aのボタン操作状態、および無操
作状態で付勢部材616が当接する部分を硬質部材が支
えて変形をおさえられることができる。そのため、送気
送水切り換え装置600の作動不良が起きない。
【0137】また、本実施の形態の指当て部材615に
代えて図18に示す形状の指当て部材624を設けても
良い。この指当て部材624には突起部619に送気送
水ピストン608の装着時に変形しやすくする為の切り
欠き部626と係合孔626とが個別に設けられてい
る。
【0138】そして、この場合には送気送水ピストン6
08の係合突起621が孔626に係合するので、指当
て部材624と送気送水ピストン608との係合力が増
す為、固定が確実である。
【0139】また、図19は第1の実施の形態の内視鏡
の送気送水切り換え装置600(図16参照)の変形例
を示すものである。本変形例は送気送水シリンダー61
1の送気送水ボタン600Aの取り付け部材613を次
の通り変更したものである。すなわち、本変形例では付
勢部材616の取り付け部材649には内周面側の端縁
部に上方向に向けて円筒状の突起部650が突設されて
いる。その他の構成は図16の送気送水切り換え装置6
00と同じである。
【0140】そこで、本変形例では送気送水ボタン60
0Aを送気送水シリンダー611から外した状態におい
て、円筒状の突起部650が付勢部材616の内周面に
当接して、取り付け部材649が当接部609から脱落
することを防止できる。そのため、本変形例では図16
の送気送水切り換え装置600よりも取り付け部材64
9が送気送水ピストン608から脱落し難くなる効果が
ある。
【0141】さらに、本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他
の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1−1) 内視鏡の操作部本体に固定され、操
作部本体から突出した固定軸と、前記固定軸に回転可能
に被嵌された回転筒と、前記回転筒に連結した湾曲操作
ノブとを備え、湾曲操作ノブの回転操作にともない、内
視鏡の操作部本体に連設した挿入部の先端側に設けられ
た湾曲部を遠隔操作するとともに、前記湾曲操作ノブの
回動に対して制動をかける制動機構とを備え、前記制動
機構が、湾曲操作ノブ制動時に湾曲操作ノブ側に弾力的
に変形して圧接される圧接部材と、前記圧接部材を前記
湾曲操作ノブ側に圧接させる制動操作部からなる内視鏡
の湾曲装置制動機構において、前記圧接部材に設けられ
た圧接部の一部に、圧接部の倒れを防止する変形防止部
位を設けた内視鏡の湾曲装置制動機構。
【0142】(付記項1−2) 内視鏡の操作部本体に
固定され、操作部本体から突出した固定軸と、前記固定
軸に回転可能に被嵌された回転筒と、前記回転筒に連結
した湾曲操作ノブとを備え、湾曲操作ノブの回転操作に
ともない、内視鏡の操作部本体に連設した挿入部の先端
側に設けられた湾曲部を遠隔操作するとともに、前記湾
曲操作ノブの回動に対して制動をかける制動機構とを備
え、前記制動機構が、湾曲操作ノブ制動時に湾曲操作ノ
ブ側に弾力的に変形して圧接される弾性材料からなる圧
接部材と、前記圧接部材を前記湾曲操作ノブ側に圧接さ
せる制動操作部とを具備したことを特徴とする内視鏡の
湾曲操作装置。
【0143】(付記項2) 前記圧接部材に設けられた
圧接部の一部に、圧接部の倒れを防止する変形防止部位
を設けたことを特徴とする付記項1−2の内視鏡の湾曲
操作装置。
【0144】(付記項3) 圧接部を多角形状とした付
記項1−1の内視鏡の湾曲装置制動機構。
【0145】(付記項4) 圧接部側方にリブを設けた
付記項1−1の内視鏡の湾曲装置制動機構。
【0146】(付記項5) 内視鏡の操作部本体に固定
され、操作部本体から突出した固定軸と、前記固定軸に
被カンされる第1の回転筒と、第2の回転筒と、前記第
1の回転筒に連結した第1の操作ノブと、前記第2の回
転筒に連結した第2の操作ノブとを備え、前記湾曲操作
ノブの回転操作にともない、内視鏡の挿入部先端側に設
けられた湾曲部を遠隔操作するとともに、前記それぞれ
の湾曲操作ノブの回動に対して制動をかける第1、第2
の制動機構を備え、前記制動機構が、湾曲操作ノブ制動
時に湾曲操作ノブ側に圧接される圧接部材と、前記圧接
部材を保持し軸方向に移動するための凸部を設けた保持
部材と、前記固定軸に対して回転可能で前記保持部材の
凸部と相対する位置に保持部材を軸方向に移動させる凸
部を備えた制動操作部材とを有する内視鏡の湾曲装置制
動機構において、第1および第2の制動機構の圧接部
材、及び保持部材を共通部品で構成し、制動操作部材側
の凸部高さが異なることを特徴とする内視鏡の湾曲装置
制動機構。
【0147】(付記項6) 内視鏡の操作部に固定され
た固定軸と、前記固定軸に湾曲操作ノブの回転軸が回転
可能に装着され、前記湾曲操作ノブの回転操作にともな
い、内視鏡の挿入部先端側に設けられた湾曲部を遠隔操
作するとともに、前記湾曲操作ノブの回動に対して制動
をかける制動機構を備え、前記制動機構は制動時に湾曲
操作ノブ側に圧接させる圧接部材と、前記圧接部材を保
持し軸方向に移動可能な保持部材と、前記固定軸に対し
て回転可能で前記保持部材を軸方向に移動させる制動操
作部材とを備え、前記保持部材と前記制動操作部材の一
方に制動位置または非制動位置を位置決めするための位
置決め突起を備え、他方に前記位置決め突起が係合する
位置決め部を備えた湾曲装置制動機構において、前記位
置決め突起以上の強度を有する回転係止部を保持部材ま
たは制動操作部材に設けたことを特徴とする内視鏡の湾
曲装置制動機構。
【0148】(付記項7) 内視鏡の操作部に固定され
た固定軸に湾曲操作ノブの回転軸が回転可能に内カンさ
れ、前記湾曲操作ノブの回転操作にともない、内視鏡の
挿入部先端側に設けられた湾曲部を遠隔操作するととも
に、前記湾曲操作ノブの回動に対して制動をかける制動
操作部材を備え、前記制動機構には制動時に湾曲操作ノ
ブ側に圧接される圧接部材と、前記圧接部材を保持し軸
方向に移動可能に前記固定軸に外カンされる保持部材
と、前記保持部材を軸方向に移動可能とするカム部を有
し、前記固定軸に回転可能に外カンされ、かつ前記湾曲
操作ノブに内カンされる制動操作部材と、前記制動操作
部材と前記固定軸の間、および前記湾曲操作ノブと前記
制動操作部の間に水密気密を確保する弾性部材とを備え
た内視鏡の湾曲操作装置において、前記制動操作部材と
湾曲操作ノブの間を嵌合させ、前記制動操作部材と前記
固定軸との間に隙間を持たせたことを特徴とする内視鏡
の湾曲装置制動機構。
【0149】(付記項8) 内視鏡の挿入部の先端部に
配設され、処置具を起上させる起上部材と、前記挿入部
の先端部に連設する湾曲部と、湾曲部に連設する可撓管
と、この可撓管に連接する操作部と、操作部の手元側の
外形を形成する操作部本体と、前記操作部本体の内部に
配置される基板と、この基板上に設けられ、前記湾曲部
を操作する湾曲機構と、前記操作部本体側に装着されて
前記起上部材を操作するための起上操作機構と、前記湾
曲機構が配設された基板の一部に起上操作機構の一部を
摺動自在に挿嵌できる摺動部を備えた内視鏡において、
前記操作部本体の挿入部側の開口部の一部に、基板の厚
さ方向の動きを規制する少なくとも1つの第1の係止部
と、操作部本体の挿入部と反対側の一端部に基板を固定
する第2の係止部を設け、前記基板に第1の係止部と係
合する第1の係合部と、第2の係止部と係合可能な第2
の係合部を設け、さらに第2の係止部が第2の係合部に
係合する前に、前記基板が基板厚さ方向に移動可能とな
る為の切り欠き部を第1の係合部から前記挿入部側と反
対側の近傍に設けた内視鏡。
【0150】(付記項9) 内視鏡の管路の途中に配設
され、前記管路に連通する開口部を有するシリンダー
と、前記シリンダーに着脱自在に挿嵌され、前記開口部
と連通可能な開口部を有したピストンを有した内視鏡の
管路切り換え装置において、前記シリンダーの開口部よ
りもピストン側に設けた開口部の方が大きいことを特徴
とする内視鏡の管路切り換え装置。
【0151】(付記項10) シリンダー側の開口部が
シリンダー軸に対して傾いて設けられた楕円形状であ
り、ピストン側の開口部が前記楕円形状の開口部に対し
て大きい付記項9の内視鏡の管路切り換え装置。
【0152】(付記項11) 内視鏡の本体に固定部材
によって固定され、管路の途中に配置されたシリンダー
と、前記シリンダーに対して着脱自在に挿嵌され、管路
の切換えを制御する切換えボタンとを有し、前記切換え
ボタンは、指当て部と、指当て部に連結し、フランジ部
を有するピストン部と、前記指当て部とフランジ部の間
に環装され前記固定部材または前記シリンダーに弾性的
に嵌着される取り付け部材と、前記取り付け部材と指当
て部の間に配設された付勢部材と、を備えた内視鏡の管
路切換え装置において、前記付勢部材の当接位置を、前
記ピストンのフランジ部外径と前記シリンダーの開口部
の内径の略中間位置としたことを特徴とする内視鏡の管
路切り換え装置。
【0153】(付記項12) 内視鏡の本体に固定部材
によって固定され、管路の途中に配置されたシリンダー
と、前記シリンダーに対して着脱自在に挿嵌され、管路
の切換えを制御する切換えボタンとを有し、前記切換え
ボタンは、指当て部と、指当て部に連結し、フランジ部
を有するピストン部と、前記指当て部とフランジ部の間
に環装され前記固定部材または前記シリンダーに弾性的
に嵌着される取り付け部材と、前記取り付け部材と指当
て部の間に配設される付勢部材と、を備えた内視鏡の管
路切換え装置において、前記取り付け部材の前記付勢部
材が当接する部分の内外周部に、付勢部材の位置を決め
る壁部を設けた内視鏡の管路切り換え装置。
【0154】(付記項1−1〜7の従来技術) 特開平
7−194519号公報には内視鏡の湾曲操作装置の制
動機構は図5に示されるように、回動することで下方に
移動可能な制動ノブ146と、制動ノブ146に対向す
る圧接板71と、圧接板71の下方に摩擦板67、支持
板68、板バネ66を湾曲操作ノブ21の収容部材65
に順次積層して設けている。そして、制動ノブの回動操
作に応じて、制動ノブが圧接板を押圧し、圧接板と摩擦
板との摺動抵抗を増加させ制動させるものである。ま
た、湾曲操作ノブの制動機構の従来技術としては特願平
9−208778がある。上記に示された第1の制動機
構の構成は、圧接部材と、圧接部材を保持する可動部材
と、可動部材を選択的に軸方向に移動させる制動レバー
軸受け部(収納室閉塞体)を操作ノブに設けた収納室に
納め、操作ノブの制動が可能な構成としている。
【0155】(付記項8の従来技術) 鉗子起上装置を
備えた内視鏡において、基板部組を鉗子起上の部品を組
み込んだ操作部本体に組み付ける場合、基板部組を操作
部本体に対して傾けて鉗子起上の部品を基板部組に組み
付ける必要があった。
【0156】(付記項9〜12の従来技術) 管路切り
換え装置の従来技術としては特開平7−255664号
公報がある。
【0157】(付記項1−1〜4が解決しようとする課
題) 圧接部材の圧接部を湾曲操作ノブ側に圧接したと
き、圧接部が安定した方向に変形しないため、所望の摩
擦力量(制動力)を安定して得られない。よって、先端
側の湾曲角度を保持出来ないことがあった。または制動
状態で、湾曲の微調節を行う場合に、操作ノブの回転力
が非常に重くなり操作性が悪くなることがあった。
【0158】(付記項1−1〜4の目的) 安定した摩
擦力量(制動力)を得ること。安価な制動機構の提供。
【0159】(付記項5が解決しようとする課題) 従
来の構成では、上下用の湾曲操作ノブの制動機構の内部
構成と、左右方向の制動機構の内部構成とで、異なる構
成が示されている。装置全体のコストを下げるという観
点から、上下方向の制動機構と、左右方向の制動機構を
同じにすることは容易に考えられる。しかし、上下方向
の制動機構と左右方向の制動機構で圧接部材の圧接量を
決定する寸法要素が異なるため、共通部品を使用すると
上下方向の圧接部材の圧接量と、左右方向の圧接部材の
圧接量とに違いが生じる。つまり圧接部材の圧接量が異
なると、圧接部に働く垂直抗力が変化し、圧接時に働く
摩擦力(操作ノブを制動する力)が所望の力量にならな
いことがあった。
【0160】(付記項5の目的) 部品のコストをUP
させることなく、所望の摩擦力(制動力)を得る。
【0161】(付記項6が解決しようとする課題) 制
動機構の制動操作部材の回転位置を規制している構成
は、可動部材側に設けられた係合溝に、制動レバー軸受
け部(収納閉塞体)側に設けたガイドピンが係合するこ
とで制動操作部材の位置決めがされている。よって必要
以上の回転力を加えると、ガイドピン部が折れるという
問題が発生する可能性がある。また、ガイドピン部を拡
大し強度を確保しようとすると、外径方向に部材が大き
くなり、湾曲ノブの形状が大きくなって操作性が悪くな
る。また湾曲操作ノブの回転力を決めるOリングの内径
が広がって、湾曲操作ノブの操作力量が増大し、操作性
が悪くなるという問題があった。
【0162】(付記項6の目的) 操作性を損なうこと
なく、必要以上の回転力が制動操作部材に加わっても、
破壊しないようにする。
【0163】(付記項7が解決しようとする課題) 湾
曲ノブの収容室と制動レバー軸受け部(収容室閉塞体)
との間に設けられたOリングの抵抗で湾曲ノブの回転力
量がほぼ決まり、できるだけ湾曲操作ノブの回転力量を
減らすために、その部分に設けた水密気密用のOリング
素線径を小さくする必要がある。しかし、制動レバー軸
受け部(収容室閉鎖体)と制動操作ノブの相対的な傾き
は2部品のみで決まっておらず、軸受け部材や、湾曲ノ
ブに固定された回転筒等の傾きも影響していたため、相
対的な傾きは大きかった。よって湾曲ノブや制動操作レ
バー軸受け部に外力が加わると、湾曲ノブに対し制動操
作レバー軸受け部が傾きが生じ、水密、気密が破壊する
可能性があった。
【0164】(付記項7の目的) 操作ノブの操作感を
損なうことなく、外力が働いても湾曲操作ノブの水密気
密が確保できること。より具体的には、湾曲操作ノブの
回転力量を決めるOリングの素線径を小さくしても湾曲
操作ノブの水密気密を保つこと。
【0165】(付記項8が解決しようとする課題) 操
作部本体に装着された鉗子起上機構の一部を、操作部本
体の開口部から突出した状態で、湾曲装置の一部が装着
された基板部組を操作部本体に組付ける際、操作部本体
または基板部組を傾けて、湾曲機構の一部に設けられた
鉗子起上装着部に組み付ける必要があるため、組立性が
悪く、作業時間がかかる。よって装置のコストが高価に
なる。
【0166】(付記項8の目的) 組立性の向上。
【0167】(付記項9、10が解決しようとする課
題) 吸引操作時、ピストンによってシリンダー孔を塞
ぐ部分が存在し、ここに、吸引物が引っかかり、吸引ボ
タンの作動が悪くなる。または、吸引量が減少するとい
う問題があった。
【0168】(付記項9、10の目的) ボタンの作動
不良が起こりにくい管路切り換え装置を提供すること。
【0169】(付記項11が解決しようとする課題)
製品コストを下げることを目的に、取り付け部材の一部
を構成する金属等でできた当接部材を廃止し、弾性的に
変形可能な部材で取り付け部材の全てを構成することが
考えられる。その場合、取り付け部材の付勢部材が当接
する部分が変形し、ピストンの軸方向の位置決めができ
ず、ピストンの機能が損なわれる可能性がある。
【0170】(付記項11の目的) 取り付け部材の全
てを弾性的に変形可能な材料で構成したとき、付勢部材
が当接する部分の変形をおさえ、作動不良が起きないピ
ストンの提供。
【0171】(付記項12が解決しようとする課題)
製品コストを下げることを目的に、取り付け部材の一部
を構成する金属等でできた当接部材を廃止し、弾性的に
変形可能な部材で取り付け部材の全てを構成することが
考えられる。その場合、取り付け部材の付勢部材が当接
する部分が変形し、付勢部材が外れてしまい、ボタンが
破壊する可能性があった。
【0172】(付記項12の目的) 取り付け部材の全
てを弾性的に変形可能な材料で構成したとき、散り付け
部材の付勢部材が当接する部分の変形をおさえ、破壊し
難いピストンの提供。
【0173】(付記項1−1〜4の作用) 圧接部材を
操作ノブ側に圧接したとき、圧接部材の圧接部の変形を
抑制できるので、制動力(摩擦力)が安定する。
【0174】(付記項5の作用) 上下左右方向の制動
機構部の圧接部材、及び保持部材を共通部品とし、制動
操作部材側の凸部高さを変更することで、部品の種類を
最小限にできて、かつ必要な制動力が得られる。
【0175】(付記項6の作用) 制動操作部材に必要
以上の力が加わると、位置決め突起以上の強度を有する
制動機構の回転係止部に回転力が加わるので、耐性が向
上できる。
【0176】(付記項7の作用) 制動操作部材を傾け
る方向に外力が加わると、操作ノブと制動操作部材の水
密気密部分(摺動面)で傾きを保持することで、操作ノ
ブの回転操作力を上げることなく、水密気密を確保でき
る。
【0177】(付記項8の作用) 基板を操作部本体の
開口部に水平に挿入し、基板の第1の係止部が、操作部
本体の第1の係合部に位置したとき、鉗子起上機構側に
基板を垂直方向に移動させ、鉗子起上機構の一部を基板
上の溝部にはめ込み、さらに、操作部本体の第2の係合
部に、前記基板の第2の係止部を水平方向に移動させて
はめ込むことで、斜め装着をなくし、組立性を向上させ
た。
【0178】(付記項11の作用) 切換えボタンを操
作しない状態のときは、フランジ部を設けたピストン
と、シリンダー口元で付勢部材の付勢力を支え、ボタン
操作状態では、ピストンがシリンダーに押し込まれる
が、シリンダー口元により付勢力を支えられるので、作
動不良を起こすことなく製品コストを下げることができ
る。
【0179】(付記項12の作用) 取り付け部材の付
勢部材が当接する面に付勢部材の位置を決める壁部を設
けたことで、付勢部材が外れることがない。
【0180】(付記項1−1〜4の効果) 圧接部の倒
れを防止できるので制動力が安定する。安価な制動機構
の提供。
【0181】(付記項5の効果) 製品コストが安くな
る。
【0182】(付記項6の効果) ノブの外径を大きく
すること無く、耐久性が向上する。
【0183】(付記項7の効果) 操作ノブの操作力量
を重くすることななく、水密気密が確保できる。
【0184】(付記項8の効果) 組立性が向上する。
【0185】(付記項9、10の効果) ボタンの作動
不良が発生し難い。
【0186】(付記項11の効果) 取り付け部材を弾
性部材のみで構成した時、ボタンの作動不良が発生し難
い。
【0187】(付記項12の効果) 付記項11の効果
に加え、ボタンをシリンダーから取り外した時、ボタン
自体が破壊し難くなる。
【0188】
【発明の効果】請求項1の発明によれば湾曲操作ノブ側
に対して接離可能に支持された弾性材料からなる圧接部
材と、制動操作部材の操作時に圧接部材を湾曲操作ノブ
側に圧接させ、圧接部材を弾力的に変形させる制動操作
部とによって制動機構を構成したので、湾曲操作ノブの
制動機構の構成を簡略化し、制動機構の部品点数を減ら
して安価な内視鏡の湾曲操作装置を提供することができ
る。
【0189】請求項2の発明によれば湾曲操作ノブの制
動操作時に湾曲操作ノブ側に圧接される圧接部に、この
圧接部の倒れを防止する変形防止手段を設けたので、圧
接部の倒れを防止でき、制動力が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すもので、
(A)は内視鏡全体の概略構成を示す側面図、(B)は
内視鏡の湾曲操作装置の内部構成を示す縦断面図。
【図2】 図1(B)のA−A線断面を示すもので、
(A)は非制動時のカム部の状態を示す横断面図、
(B)は制動時のカム部の状態を示す横断面図。
【図3】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における固
定軸を示す斜視図。
【図4】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における軸
受の係合軸部を示す斜視図。
【図5】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における第
1の制動操作手段の制動操作部材を示す斜視図。
【図6】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における保
持部材を示す斜視図。
【図7】 第1の実施の形態の湾曲操作装置における第
1の圧接部材を示すもので、(A)は第1の圧接部材の
表面側を示す斜視図、(B)は第1の圧接部材の裏面側
を示す斜視図。
【図8】 第1の実施の形態の湾曲操作装置におけるカ
ム部材の動作を説明するための説明図。
【図9】 本発明の第2の実施の形態における湾曲操作
装置の圧接部材を示すもので、(A)は圧接部材の表面
側を示す斜視図、(B)は圧接部材の円筒部材のリブを
示す要部の縦断面図、(C)は圧接部材の円筒部材のリ
ブの変形例を示す要部の縦断面図。
【図10】 本発明の第3の実施の形態における湾曲操
作装置の圧接部材を示すもので、(A)は圧接部材の表
面側を示す斜視図、(B)は圧接部材の円筒部材のリブ
を示す要部の縦断面図。
【図11】 本発明の第4の実施の形態を示すもので、
(A)は鉗子起上機構を備えた内視鏡の湾曲操作装置に
おける内視鏡の基板部組を操作部本体に組み付ける状態
を示す横断面図、(B)は同側面図。
【図12】 (A)は第4の実施の形態の湾曲操作装置
における基板部組の平面図、(B)は同側面図。
【図13】 第4の実施の形態の湾曲操作装置における
基板部組の組み立て作業を説明するための説明図。
【図14】 第1の実施の形態の内視鏡の吸引切り換え
装置を示す要部の縦断面図。
【図15】 第1の実施の形態の内視鏡の吸引ピストン
の吸引開口部と吸引シリンダーの側方孔との連通状態を
示す縦断面図。
【図16】 第1の実施の形態の内視鏡の送気送水切り
換え装置を示す要部の縦断面図。
【図17】 第1の実施の形態の内視鏡の送気送水切り
換え装置における送気送水ピストンと指当て部材との係
合状態を説明するための要部の分解斜視図。
【図18】 第1の実施の形態の内視鏡の送気送水切り
換え装置における送気送水ピストンと指当て部材との係
合部の変形例を示す要部の分解斜視図。
【図19】 第1の実施の形態の内視鏡の送気送水切り
換え装置の変形例を示す要部の縦断面図。
【符号の説明】
1 内視鏡 2 操作部 3 挿入部 4 湾曲部 9 第1の制動操作部材 9A 第1の制動機構 9B 制動操作部 10 第2の制動操作部材 10A 第2の制動機構 10B 制動操作部 13 固定軸 15 第1の連結筒(第1の回転筒) 16 第2の連結筒(第2の回転筒) 27 第1の操作ノブ(湾曲操作ノブ) 30 圧接部材 31 保持部材 34 圧接部 59 ブレーキレバー部材 60 第2の操作ノブ(湾曲操作ノブ) 75 ブレーキノブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡の挿入部の先端側に湾曲部が配設
    されるとともに、 前記挿入部の基端部に連結された操作部に前記湾曲部を
    湾曲操作する湾曲操作ノブと、この湾曲操作ノブの制動
    機構と、この制動機構を操作するための制動操作部材と
    がそれぞれ配設され、 前記湾曲操作ノブの操作にともない前記湾曲部が遠隔的
    に湾曲操作され、かつ前記制動操作部材の操作にともな
    い前記制動機構によって前記湾曲操作ノブの動作を制動
    する内視鏡の湾曲操作装置において、 前記操作部の本体に基端部が固定され、先端部が前記操
    作部本体から外部側に突出された固定軸を設け、 前記湾曲操作ノブに連結された回転筒を前記固定軸に回
    転可能に被嵌させるとともに、 前記湾曲操作ノブ側に対して接離可能に支持された弾性
    材料からなる圧接部材と、 前記制動操作部材の操作時に前記圧接部材を前記湾曲操
    作ノブ側に圧接させ、前記圧接部材を弾力的に変形させ
    る制動操作部とによって前記制動機構を構成したことを
    特徴とする内視鏡の湾曲操作装置。
  2. 【請求項2】 前記圧接部材は、前記湾曲操作ノブの制
    動操作時に前記湾曲操作ノブ側に圧接される圧接部に、
    この圧接部の倒れを防止する変形防止手段を有すること
    を特徴とする請求項1の内視鏡の湾曲操作装置。
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