JP2000214909A - 金型中仕上げ加工用工具中心移動範囲抽出方法 - Google Patents

金型中仕上げ加工用工具中心移動範囲抽出方法

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JP2000214909A
JP2000214909A JP11013425A JP1342599A JP2000214909A JP 2000214909 A JP2000214909 A JP 2000214909A JP 11013425 A JP11013425 A JP 11013425A JP 1342599 A JP1342599 A JP 1342599A JP 2000214909 A JP2000214909 A JP 2000214909A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中仕上げ加工時の加工負荷の変動と空振りの
発生とを防止することにある。 【解決手段】 CAMシステムによる金型の加工の際、
スクエアエンドミルを用いた等高線加工による荒加工
後、ボールエンドミルを用いた仕上げ加工前にボールエ
ンドミルを用いた等高線加工による中仕上げ加工を行う
ために、工具中心移動範囲を抽出するに際し、中仕上げ
加工の各等高線経路高さについて、その等高線経路高さ
とその高さの水平面内に工具中心が位置するボールエン
ドミルの下端との間の高さ範囲に含まれる前記荒加工後
の雛壇形状の複数の段のうちから、前記水平面内に工具
中心が位置するボールエンドミルが水平移動して前記金
型の仕上げ形状に対し接近する時に最初に接触する段を
選出して、その段への接触時のボールエンドミルの工具
中心の位置を前記水平面内で連ねることにて雛壇沿い工
具経路を求め、その雛壇沿い工具経路と仕上げ形状沿い
工具経路との間に挟まれる範囲を、上記工具中心移動範
囲として抽出するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、CAM(コンピ
ュータ支援加工)システムによって金型を加工する際、
スクエアエンドミルを用いた等高線加工による荒加工
後、ボールエンドミルを用いた走査線加工等の3次元的
な経路での仕上げ加工前にボールエンドミルを用いた等
高線加工による中仕上げ加工を行うための、工具中心の
移動範囲の抽出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鍛造型やプレス成形型等の、鋼材からの
削り出しによって形成する金型の削り出し加工をCAM
システムで行う際には、加工の効率化を図るため、図6
(a)に示す如きブロック状の金型素材Mに、先ず、所
定高さ(Z値)毎に設定した等高線経路で2次元的に工
具を移動させる等高線加工によって、金型の仕上げ形状
の近くまで荒加工を行うのが通常であり、かかる荒加工
において、図6(b)に示す如く、工具としてスクエア
エンドミルSMを用いた場合には、その荒加工後の金型D
は、図6(c)に示すように、階段状の雛壇形状SFを持
つものとなる。
【0003】そして、その荒加工の後は通常、図7
(a)に太線で示す如き、複雑な自由曲面からなる仕上
げ形状FFを削り出すため、ボールエンドミルBMを用い
て、図中矢印で示す如く3次元的な経路でその仕上げ形
状FF沿いに(すなわち仕上げ形状FFに接する位置を辿ら
せながら)3次元的な経路で工具を移動させる、走査線
加工等の仕上げ加工を行う。
【0004】ところで、荒加工後の雛壇形状SFを残した
ままで上記仕上げ加工を行うと、図7(b)に示す断面
形状において、仕上げ形状FFを仕上げ加工する工具経路
CP上の二箇所の工具中心位置CP1, CP2でのZ方向(垂直
方向)の切削範囲CA1, CA2を斜線でそれぞれ示すよう
に、その雛壇形状SFの凹凸によりボールエンドミルBMの
切削加工負荷が著しく変動してしまう。それゆえ、ボー
ルエンドミルを用いた3次元的な経路での仕上げ加工の
前に、加工負荷の変動防止のため、図8(a)に矢印で
示すように、ボールエンドミルBMを用いた等高線加工に
よる中仕上げ加工を行って、図7(b)と同様の図8
(b)に示す断面形状においてZ方向の切削範囲CA3 を
斜線で示すように、荒加工後の雛壇形状SFをある程度削
り落としておくことが望ましい。
【0005】すなわち、上記のようにボールエンドミル
BMを用いた等高線加工による中仕上げ加工を行っておけ
ば、図9(a)に示すように、仕上げ形状FFを削り出す
ためにボールエンドミルBMを用いて3次元的な経路での
仕上げ加工を行う際に、図9(b)に断面で示すよう
に、仕上げ形状FF沿いに工具を移動させても、ボールエ
ンドミルで加工した比較的凹凸の少ない中仕上げ加工後
形状MFに対する切削加工となるので、切削加工負荷の変
動を僅かなものとすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来は、
荒加工でスクエアエンドミルを用いていて削り残し形状
が雛壇形状となっていると、スクエアエンドミルとボー
ルエンドミルとで工具形状が異なるため、中仕上げ加工
のボールエンドミルを用いた等高線加工を行おうとして
も、どの範囲で工具を移動させて加工を行えば良いかわ
からず、単純に仕上げ形状沿いに移動させたのでは、取
り代がばらついて加工負荷の変動が大きくなるため、加
工速度が上げられないという問題があった。
【0007】例えば図10(a)に示すように、ボールエ
ンドミルBMを用いて、仕上げ形状FF沿いの等高線工具経
路CPで、荒加工後の雛壇形状SFの上から一段目と二段目
とを中仕上げ加工する場合、図10(b)の平面図に示す
ように、上から一段目の切削範囲CS1 でも二段目の切削
範囲CS2 でも何れも、X,Y方向(水平方向)での切削
量が不均一になり、それゆえ加工速度を上げることがで
きなかった。
【0008】また、図11(a)に示す如く、切削量が過
多にならないよう仕上げ形状沿いの等高線CPを仕上げ形
状から離れる方向に単純に一定距離だけオフセットさせ
てオフセット等高線工具経路OCP を設定した場合には、
図11(b)の平面図に示すように、仕上げ形状沿いの等
高線工具経路CPでの上から一段目の切削範囲CS1 に対し
ボールエンドミルBMが離間した位置から加工送り移動を
開始することになるので、そのオフセット等高線工具経
路OCP の最初の部分に加工送り移動で加工を行わない空
振り部分MPが含まれてしまい、加工時間が不必要に増加
してしまうという問題もあった。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
の発明は、上記課題を有利に解決した工具移動範囲の抽
出方法を提供することを目的とするものであり、この発
明の金型中仕上げ加工用等高線加工範囲抽出方法は、C
AMシステムによる金型の加工の際、スクエアエンドミ
ルを用いた等高線加工による荒加工後、ボールエンドミ
ルを用いた仕上げ加工前にボールエンドミルを用いた等
高線加工による中仕上げ加工を行うために、工具中心の
移動範囲を抽出するに際し、前記中仕上げ加工の各等高
線経路高さについて、その等高線経路高さとその高さの
水平面内に工具中心が位置する前記中仕上げ加工用のボ
ールエンドミルの下端との間の高さ範囲に含まれる前記
荒加工後の雛壇形状の複数の段のうちから、前記水平面
内に工具中心が位置する前記中仕上げ加工用のボールエ
ンドミルが水平移動して前記金型の仕上げ形状に対し接
近する時に最初に接触する段を選出して、その段への接
触時の前記中仕上げ加工用のボールエンドミルの工具中
心の位置を前記水平面内で連ねることにて雛壇沿い工具
経路を求めるとともに、前記水平面内に工具中心が位置
する前記中仕上げ加工用のボールエンドミルが前記金型
の仕上げ形状に対し接触する時のその工具中心の位置を
前記水平面内で連ねることにて仕上げ形状沿い工具経路
を求め、前記雛壇沿い工具経路と前記仕上げ形状沿い工
具経路との間に挟まれる範囲を前記中仕上げ加工を行う
ための工具中心の移動範囲として抽出することを特徴と
するものである。
【0010】かかる方法によれば、中仕上げ加工の各等
高線経路高さについて、その高さに工具中心が位置する
ボールエンドミルが加工し得る、荒加工後の雛壇形状の
複数の段のうち、最初に接触する段への接触時の工具中
心位置を連ねた雛壇沿い工具経路と、仕上げ形状への接
触時の工具中心位置を連ねた仕上げ形状沿い工具経路と
の間に挟まれる範囲を、中仕上げ加工を行うための工具
中心の移動範囲として抽出するので、各等高線経路高さ
についてその抽出した移動範囲内を工具中心が移動する
ように工具経路を設定して例えば走査線加工等を行うこ
とで、加工負荷の変動を抑え得て加工速度を高めること
ができるとともに、工具経路への空振り部分の発生をな
くし得て加工時間の不必要な増加を防止することができ
る。
【0011】なお、この発明においては前記最初に接触
する段を選出するに際し、前記水平面内に工具中心が位
置する前記中仕上げ加工用のボールエンドミルの、前記
複数の段の各々の高さでの工具中心軸線からの半径を求
め、前記各段の水平輪郭形状をその段に対応する前記半
径分前記金型の仕上げ形状に対し水平に離間する方向へ
オフセットさせてオフセット輪郭形状を求め、それらの
オフセット輪郭形状を共通の任意の水平面に投影して、
前記オフセット輪郭形状が前記仕上げ形状沿い工具経路
から最も離間している段を前記最初に接触する段として
選出することとしても良く、このようにすれば、最初に
接触する雛壇形状を容易かつ確実に選出することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここ
に、図1は、この発明の金型中仕上げ加工用等高線加工
範囲抽出方法の一実施例の実施手順を示すフローチャー
トであり、この実施例の方法は、通常のCAMシステム
を構成するコンピュータの作動プログラムを改変するこ
とにて実施されるものである。
【0013】この実施例の方法では、CAMシステムに
よる金型の加工の際、スクエアエンドミルを用いた等高
線加工による荒加工後、ボールエンドミルを用いた仕上
げ加工前にボールエンドミルを用いた等高線加工による
中仕上げ加工を行うために、工具中心の移動範囲を抽出
するに際し、先ず図1中のステップ1で、あらかじめ金
型仕上げ形状モデルと金型素材形状モデルと荒加工用ス
クエアエンドミル形状モデルとに基づき作成しておい
た、スクエアエンドミルを用いた等高線加工による荒加
工後の雛壇形状を示す中間形状モデルを上記コンピュー
タの記憶領域のデータファイルから呼び出して当該実施
例の処理上にオープンし、次いで、中仕上げ加工を行う
ため設定した複数の等高線経路高さの各々につき、その
高さの水平面内に工具中心が位置する中仕上げ加工用ボ
ールエンドミルが金型の仕上げ形状に対し接触する時の
その工具中心の位置を上記水平面内で連ねるようにあら
かじめ金型仕上げ形状モデルと中仕上げ加工用ボールエ
ンドミル形状モデルとに基づき通常の方法で作成してお
いた仕上げ等高線経路(すなわち仕上げ形状沿い工具経
路)に関して、最も上の仕上げ等高線経路から順に、図
1中のステップ2からステップ10までの処理を繰り返し
実行する。
【0014】上記ステップ2では、図2に断面図で示す
ように、今回の処理の対象とする仕上げ等高線経路のZ
値(高さ)と、上記中仕上げ加工に用いるボールエンド
ミルBMの工具半径Rとから、中間形状モデルの雛壇形状
SFの、今回の処理で対象となる範囲の層、すなわち、上
記等高線経路のZ値(高さ)とそのZ値の高さの水平面
内に工具中心が位置する上記ボールエンドミルBMの下端
との間の高さ範囲に含まれる層を求める。なお、この
「層」とは、上記中間形状モデルの雛壇形状SFの各段の
上端が位置する水平面のことであり、例えば図2に示す
例では、雛壇形状SFの、互いに所定ピッチPだけ高さが
異なる段S1〜S5の上端がそれぞれ位置する水平面が対象
範囲の層となる。
【0015】次いで、上記ステップ2で求めた対象範囲
の層数分、最も上の層から順に、図1中のステップ3か
らステップ9までの処理を繰り返し実行するものとし、
そのステップ3では、今回の処理の対象とする層のオフ
セット値を、上記工具半径RとZ値とから算出する。な
お、この「オフセット値」とは、上記ボールエンドミル
BMの工具中心(先端半球上部の中心点)が上記対象とす
る仕上げ等高線経路のZ値(高さ)の水平面内に位置
し、かつそのボールエンドミルBMが上記対象とする層の
段に接する時の、そのボールエンドミルBMの中心軸線
と、上記対象とする層の段の角部との間の距離、すなわ
ち、上記対象とする層のZ値の水平面でのボールエンド
ミルBMの断面輪郭円の半径のことであり、この断面輪郭
円の半径Rnは次式、Rn=(R2 −Pn2 1/2 で求めるこ
とができる。ここに、RはボールエンドミルBMの工具半
径であり、Pnは上記対象とする層から工具中心までの高
さ方向距離である。例えば図2に断面図で示す例では、
R1が、段S1の上端が位置する層のオフセット値となり、
R2が、段S2の上端が位置する層のオフセット値となり、
R3が、段S3の上端面が位置する層のオフセット値とな
り、R4が、段S4の上端面が位置する層のオフセット値と
なり、そしてR5が、段S5の上端面が位置する層のオフセ
ット値となる。
【0016】続くステップ4では、中間形状モデルの雛
壇形状SFの上記対象とする層の段の角部(これをその層
の水平面内で連ねたものがその段の水平輪郭形状とな
る)の位置データを、上記ステップ3で算出したその層
のオフセット値分、仕上げ形状FFに対し水平に離間する
方向へオフセットさせて、オフセット輪郭線(すなわち
オフセット輪郭形状)の位置を求める。このオフセット
輪郭線の位置が、上記対象とする仕上げ等高線経路のZ
値(高さ)の水平面内に工具中心が位置するボールエン
ドミルBMがその対象とする層の段に接する時のボールエ
ンドミルBMの中心軸線の位置となる。例えば図3に断面
図で示す例では、段S1の角部をR1だけオフセットさせた
位置AX1 が、その段S1に接する時のボールエンドミルBM
の中心軸線位置であり、段S2の角部をR2だけオフセット
させた位置AX2 が、その段S2に接する時のボールエンド
ミルBMの中心軸線位置であり、段S3の角部をR3だけオフ
セットさせた位置AX3 が、その段S3に接する時のボール
エンドミルBMの中心軸線位置であり、段S4の角部をR4だ
けオフセットさせた位置AX4 が、その段S4に接する時の
ボールエンドミルBMの中心軸線位置であり、そして段S5
の角部をR5だけオフセットさせた位置AX5 が、その段S5
に接する時のボールエンドミルBMの中心軸線位置であ
る。
【0017】続くステップ5では、今回の処理が最初の
層についてのループ処理であって上記対象とする層が最
初の層(最も上の層)であるのか否かを判断し、最初の
層である場合にはステップ6へ進んで、上記オフセット
させた輪郭線の位置データひいてはオフセット輪郭線の
データをワークデータとして上記コンピュータの記憶領
域に保存する。この一方、今回の処理が最初の層につい
てのループ処理でない場合には、ステップ7へ進む。
【0018】上記ステップ7では、共通の任意の水平面
としての上記水平面に共に投影した今回の処理で求めた
オフセット輪郭線のデータと先に保存しておいたオフセ
ット輪郭線のデータとの交差計算を行ってそれらのオフ
セット輪郭線の交点を求め、続くステップ8では、今回
の処理で求めたオフセット輪郭線と先に保存しておいた
オフセット輪郭線との各交点間および、それらのオフセ
ット輪郭線の端点(始点,終点)とそこに最も近い交点
との間のそれぞれにおける二本の区間のうちで上記仕上
げ等高線から離れている方の区間を選択してその選択し
た区間同士を接続し、続くステップ9では、その接続に
よって得たオフセット輪郭線のデータを新たにワークデ
ータとして上記コンピュータの記憶領域に保存する。そ
して次回のループ処理では、このワークデータをステッ
プ7で用いる。
【0019】例えば図4に平面図で示す例では、図4
(a)に示す如く、仕上げ等高線経路FCP と二つの段の
水平輪郭線(水平輪郭形状)SP1, SP2とがあり、図4
(b)に示す如く、最初の回のステップ4の実行によっ
て水平輪郭線SP1 がオフセット値R6だけオフセットされ
てオフセット輪郭線OP1 とされるとともに次回のステッ
プ4の実行によって水平輪郭線SP2 がオフセット値R7だ
けオフセットされてオフセット輪郭線OP2 とされ、そし
て図4(c)に示す如く、続くステップ7〜9の実行に
よって仕上げ等高線経路FCP から離間している方の区間
が選択されて、交点P1と一方の端点である始点との間は
オフセット輪郭線OP2 が選択され、交点P1,P2間はオフ
セット輪郭線OP1 が選択され、交点P2, P3間はオフセッ
ト輪郭線OP2が選択される。
【0020】かかるステップ3〜ステップ9の処理を対
象範囲の層数分繰り返すことで、上記対象とする仕上げ
等高線経路に関して最終的に、例えば図4(d)に示す
ように、その仕上げ等高線経路の高さの水平面内に工具
中心が位置する中仕上げ加工用のボールエンドミルBMが
水平移動して仕上げ形状FFに対し接近する時に最初に接
触する段への接触時のその中仕上げ加工用のボールエン
ドミルBMの工具中心の位置を上記水平面内で連ねた雛壇
沿い工具経路SCP が求まり、ワークデータとして上記コ
ンピュータの記憶領域に保存される。
【0021】しかる後、ステップ10で、例えば図4
(e)に示すように、上記保存したワークデータである
雛壇沿い工具経路SCP と上記対象とする仕上げ等高線経
路SCP とで挟まれる部分、すなわち、雛壇沿い工具経路
SCP と仕上げ等高線経路SCP との始点同士および終点同
士を繋いで囲んだ範囲を、中仕上げ加工用の工具中心移
動範囲MRとして出力する。そして、かかる処理を仕上げ
等高線経路の本数分繰り返し実行し、図5に断面図で示
すように、各仕上げ等高線経路高さについて、その高さ
に工具中心が位置する中仕上げ加工用ボールエンドミル
BMが仕上げ形状FFに対し接点PC1 で接触する時のその工
具中心の位置CPF を上記水平面内で連ねた上記仕上げ等
高線経路FCP と、上記高さに工具中心が位置する中仕上
げ加工用ボールエンドミルBMが雛壇形状SFに対し最初に
接点PC2 で接触する時のその工具中心の位置CPS を上記
水平面内で連ねた上記雛壇沿い工具経路SCP との間の範
囲である中仕上げ加工用工具中心移動範囲MRを抽出した
後、ステップ11で、中間形状モデルを当該実施例の処理
上でクローズする。
【0022】かくして上記実施例の方法によれば、中仕
上げ加工の各等高線経路高さについて、その高さに工具
中心が位置するボールエンドミルBMが加工し得る、荒加
工後の雛壇形状SFの複数の段のうち、最初に接触する段
への接触時の工具中心位置を連ねた雛壇沿い工具経路SC
P と、仕上げ形状FFへの接触時の工具中心位置を連ねた
仕上げ等高線経路(仕上げ形状沿い工具経路)FCP との
間に挟まれる範囲を、中仕上げ加工用工具中心移動範囲
MRとして抽出するので、各等高線経路高さについてその
抽出した移動範囲MR内を工具中心が移動するように等高
線工具経路を設定して例えば走査線加工等を行うこと
で、中仕上げ加工の際に加工負荷の変動を僅かなものと
し得て加工速度を高めることができるとともに、工具経
路への空振り部分の発生をなくし得て加工時間の不必要
な増加を防止することができる。
【0023】しかも上記実施例の方法によれば、最初に
接触する段を選出するに際し、中仕上げ加工の各等高線
経路高さについて、その高さの水平面内に工具中心が位
置する中仕上げ加工用のボールエンドミルBMの、雛壇形
状SFの対象範囲の複数の段、例えば段S1〜S5の各々の高
さでの工具中心軸線からの半径、例えば半径R1〜R5を求
め、各段の水平輪郭形状をその段に対応する上記半径分
仕上げ形状FFに対し水平に離間する方向へオフセットさ
せてオフセット輪郭線の位置、例えばAX1 〜AX5 を求
め、それらのオフセット輪郭形状を水平面に投影して交
点を求めて、交点間の区間毎にオフセット輪郭線が仕上
げ形状沿い工具経路から最も離間している段を最初に接
触する段として選出しているので、雛壇形状の最初に接
触する段を容易かつ確実に選出することができる。
【0024】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、雛壇形
状の各段の間のピッチPは、荒加工の等高線経路間の間
隔のばらつきが小さくなるよう水平面に対する仕上げ形
状の傾斜角が小さくなる程小さくされている場合等のよ
うに、段毎に異なっていても良く、その場合でも上記実
施例と同様にして、金型の中仕上げ加工用の工具中心移
動範囲を抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の金型中仕上げ加工用等高線加工範
囲抽出方法の一実施例の実施手順を示すフローチャート
である。
【図2】 上記実施例の方法におけるオフセット値の求
め方を断面図で示す説明図である。
【図3】 上記実施例の方法における各段の水平輪郭線
のオフセット方法を断面図で示す説明図である。
【図4】 上記実施例の方法における雛壇沿い工具経路
および中仕上げ加工用工具中心移動範囲の求め方を平面
図で示す説明図である。
【図5】 上記実施例の方法における雛壇沿い工具経路
および中仕上げ加工用工具中心移動範囲の求め方を断面
図で示す説明図である。
【図6】 荒加工による金型素材の形状の変化状態を示
す説明図である。
【図7】 荒加工後の中間形状に直接的に3次元的経路
で仕上げ加工を行う場合の問題点を示す説明図である。
【図8】 荒加工後の中間形状に等高線経路で中仕上げ
加工を行う場合を示す説明図である。
【図9】 中仕上げ加工後の形状に3次元的経路で仕上
げ加工を行う場合を示す説明図である。
【図10】 単純に仕上げ形状沿い等高線工具経路で中
仕上げ加工を行う場合の問題点を示す説明図である。
【図11】 仕上げ形状沿い等高線工具経路を単純にオ
フセットさせた工具経路で中仕上げ加工を行う場合の問
題点を示す説明図である。
【符号の説明】
BM ボールエンドミル SM スクエアエンドミル FF 仕上げ形状 MF 中仕上げ加工後形状 SF 荒加工後の雛壇形状 CP1, CP2 工具中心位置 CA1, CA2, CA3 Z方向切削範囲 CS1, CS2 X,Y方向切削範囲 OCP オフセット等高線工具経路 CP 仕上げ形状沿い等高線工具経路 MP 空振り部分 S1〜S5 雛壇形状の段 R 工具半径 R1〜R7 オフセット値 AX1 〜AX5 オフセット位置 FCP 仕上げ等高線経路 SP1, SP2 段の水平輪郭線 OP1, OP2 オフセット輪郭線 P1〜P3 交点 SCP 雛壇沿い工具経路 PC1, PC2 接点 CPF 仕上げ形状への接触時の工具中心位置 CPS 雛壇形状への最初の接触時の工具中心位置 MR 中仕上げ加工用工具中心移動範囲

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CAMシステムによる金型の加工の際、
    スクエアエンドミルを用いた等高線加工による荒加工
    後、ボールエンドミルを用いた仕上げ加工前にボールエ
    ンドミルを用いた等高線加工による中仕上げ加工を行う
    ために、工具中心の移動範囲を抽出するに際し、 前記中仕上げ加工の各等高線経路高さについて、その等
    高線経路高さとその高さの水平面内に工具中心が位置す
    る前記中仕上げ加工用のボールエンドミルの下端との間
    の高さ範囲に含まれる前記荒加工後の雛壇形状の複数の
    段のうちから、前記水平面内に工具中心が位置する前記
    中仕上げ加工用のボールエンドミルが水平移動して前記
    金型の仕上げ形状に対し接近する時に最初に接触する段
    を選出して、その段への接触時の前記中仕上げ加工用の
    ボールエンドミルの工具中心の位置を前記水平面内で連
    ねることにて雛壇沿い工具経路を求めるとともに、 前記水平面内に工具中心が位置する前記中仕上げ加工用
    のボールエンドミルが前記金型の仕上げ形状に対し接触
    する時のその工具中心の位置を前記水平面内で連ねるこ
    とにて仕上げ形状沿い工具経路を求め、 前記雛壇沿い工具経路と前記仕上げ形状沿い工具経路と
    の間に挟まれる範囲を前記中仕上げ加工を行うための工
    具中心の移動範囲として抽出することを特徴とする、金
    型中仕上げ加工用工具中心移動範囲抽出方法。
  2. 【請求項2】 前記最初に接触する段を選出するに際
    し、前記水平面内に工具中心が位置する前記中仕上げ加
    工用のボールエンドミルの、前記複数の段の各々の高さ
    での工具中心軸線からの半径を求め、前記各段の水平輪
    郭形状をその段に対応する前記半径分前記金型の仕上げ
    形状に対し水平に離間する方向へオフセットさせてオフ
    セット輪郭形状を求め、それらのオフセット輪郭形状を
    共通の任意の水平面に投影して、前記オフセット輪郭形
    状が前記仕上げ形状沿い工具経路から最も離間している
    段を前記最初に接触する段として選出することを特徴と
    する、請求項1記載の金型中仕上げ加工用工具中心移動
    範囲抽出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7021873B2 (en) 2002-06-21 2006-04-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Radius end mill and manufacturing method of bevel gear forging die
JP2017001153A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 東芝機械株式会社 エンドミルを用いた加工システム及び加工方法
US11921489B2 (en) 2021-06-02 2024-03-05 Mitsubishi Electric Corporation Numerical control device, learning apparatus, inference apparatus, and numerical control method

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