JP2000214487A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2000214487A
JP2000214487A JP1525099A JP1525099A JP2000214487A JP 2000214487 A JP2000214487 A JP 2000214487A JP 1525099 A JP1525099 A JP 1525099A JP 1525099 A JP1525099 A JP 1525099A JP 2000214487 A JP2000214487 A JP 2000214487A
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liquid crystal
metal film
film
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crystal display
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JP1525099A
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English (en)
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Kenichi Chiyabara
健一 茶原
Takuya Takahashi
卓也 高橋
Katsu Tamura
克 田村
Yuichi Harano
雄一 原野
Kenichi Kizawa
賢一 鬼沢
Toshiteru Kaneko
寿輝 金子
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】下地への付着生が良好な配線膜を用いて、歩留
まりの高い、低コストな液晶表示装置を提供する。 【解決手段】ゲート配線と、データ配線の少なくとも一
方に、Mo−Zr層と、Mo−Hf層の内の少なくとも
1層を有する多層膜を用いることで、歩留りの高い、安
価な液晶表示装置を提供できる効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜トランジスタ
(TFT)によって駆動するアクティブマトリクス型液
晶表示装置(TFT−LCD)に関する。
【0002】
【従来の技術】薄型化・軽量化・高精細化が図れる画像
表示装置として、従来のブラウン管に比べ、薄膜トラン
ジスタ駆動液晶表示装置(TFT−LCD)の市場が拡
大している。TFT−LCDとは、ガラス基板上に形成
された、ゲート配線,データ配線,ゲート配線とデータ
配線の交点付近に作製された薄膜トランジスタ,薄膜ト
ランジスタに接続された画素電極,ゲート絶縁膜,絶縁
性保護膜と、対向基板と、前記ガラス基板と前記対向基
板との間に挟持された液晶層などから構成される。
【0003】近年の、TFT−LCDの画面の大型化,
高精細化が進行するにつれ、配線の性能に対する低抵
抗,異種材料との付着性,コンタクト性,低応力といっ
た要請は厳しくなりつつある。ゲート配線やデータ配線
には、一般に金属膜が用いられるが、従来のAlのみや
Crのみといった単体材料ではすべての要請を満足でき
なくなってきている。低抵抗なTFT−LCDの配線と
して、Mo合金膜(Mo−Cr)を適用した例として、
EP 0 680 088 A1号公報,特開平7−301722号公報が知ら
れている。また、AlとMoからなる多層膜を適用した
例として特開平10−163463号公報が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】TFT−LCDはブラ
ウン管型表示装置に比べ薄型,軽量である特長を持ちノ
ートパソコン用の表示装置,省スペースのデスクトップ
型表示装置として市場が拡大している。このような状況
にあって、液晶表示装置の大型化・高精細化が進み、配
線材料に対しては、低抵抗・異種材料との付着性・コン
タクト性・低応力といった要求が厳しくなり続けてい
る。TFT−LCD用配線の材料としての課題は多く、
以下のようなものがある。表示ムラがないよう、低比抵
抗であること。応力断線がないよう低応力であること。
【0005】異種材料とのコンタクト抵抗が低いこと。
また、TFT−LCDは製造工程数が多く、かつ複雑で
あるため製造歩留りが低下し易くプロセス上の問題も多
い。TFT−LCDは、TFT基板上に厚さ数十から数
百ナノメートルの、走査信号線(ゲート配線膜),ゲー
ト絶縁膜,半導体層,データ配線(ソース,ドレーン配
線膜),画素電極膜,対抗電極膜,絶縁性保護膜等の複
数の薄膜をホトリソグラフィで加工した構造を有してい
る。
【0006】このような複雑な構造を持つTFT−LC
Dを歩留り良く生産するためには、基板に対し密着性が
高いこと、電極間の短絡がないよう加熱プロセス等でヒ
ロック等がないこと、多層膜形成時において層間の反応
がないこと等が上げられる。これらの特性をすべて満た
す単体材料はない。
【0007】このため、多層膜は構成要素の元素のそれ
ぞれの特長を活かし総合的に優れた配線構成として用い
られる。Al合金とMoからなる多層膜は、以下に示す
ように、一方の長所が他方の短所である関係となってお
り、同一あるいは同種のエッチング液で加工できること
から、多層配線として用いられる。低融点材料の典型の
Alは低抵抗・低応力で異種材料との付着性が良いとい
う特長を持つが、異種材料とのコンタクト抵抗が高く、
また、融点が低いためヒロックによる短絡不良が発生し
易く、さらに、Siとの反応性が高いためプロセス安定
性に欠けるという欠点を持つ。
【0008】一方、Moはコンタクト抵抗が低く、融点
が高いためヒロックによる短絡不良の心配がなく、Si
との反応性が低いという特長を持つが、低抵抗化の要求
に対しては十分低いとは言えず、また、異種材料との付
着性が極めて悪いという欠点を持つ。付着性が悪いこと
は、目的の薄膜が基板上に存在しないことを意味し、M
oは薄膜材料として致命的な欠点を持つ。Alは付着性
は良いが、コンタクト抵抗が高いため、異種材料との接
触面にはコンタクト抵抗が低いMo層が用いられるが、
Moの付着性が悪いという欠点のため、AlとMoから
なる多層膜は、常に付着性に関し不満足な配線構成であ
った。
【0009】本発明の課題は、異種材料との付着性を向
上したMo系金属膜をTFT−LCDの配線の構成要素に
用いることで、製造歩留まりの高い液晶表示装置を提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題は、次の各
項目によって達成される。
【0011】(1)複数のゲート配線と、前記複数のゲ
ート配線に交差するように形成された複数のデータ配線
と、前記ゲート配線と前記データ配線の交点付近に形成
された薄膜トランジスタと、前記ゲート配線を被覆する
ゲート絶縁膜とを有する基板と、前記基板に対向する対
向基板と、前記基板と前記対向基板との間に挟持された
液晶層とを有する液晶表示装置であって、前記ゲート配
線と前記データ配線の少なくとも一方に、多層金属膜で
あって、その構成層として少なくとも、Moを主体とし
たZr,Hfのいずれか一方を含有する金属膜層と、金
属膜層とAlを主体とした金属膜層を有する、多層金属
膜を用いる。
【0012】(2)前記多層金属膜に、上層がAlを主
体とした金属膜であり、下層がMoを主体としたZr,
Hfのいずれか一方を含有する金属膜からなる2層膜を
用いる。
【0013】(3)前記多層金属膜に、上層がMoを主
体としたZr,Hfのいずれか一方を含有する金属膜で
あって、下層がAlを主体とした金属膜からなる2層膜
を用いる。
【0014】(4)前記多層金属膜に、上層がMoを主
体としたZr,Hfのいずれか一方を含有する金属膜で
あって、中間層がAlを主体とした金属膜であって、下
層がMoを主体としたZr,Hfのいずれか一方を含有
する金属膜からなる3層膜を用いる。
【0015】(5)前記Moを主体とした金属膜のZr
組成を2.0−52.0at%の範囲とする。
【0016】(6)前記Moを主体とした金属膜のHf
組成を0.9−35.0at%の範囲とする。
【0017】(7)Zr,Hfの少なくとも一方を含有
する前記Moを主体とした金属膜が、添加元素としてさ
らにCr,W,Ti,Ta,Nbの少なくとも一つを含
有する金属膜とする。
【0018】(8)前記Alを主体とした金属膜層とし
て、純Al膜またはAlを主体とし少なくともNd,Z
r,La,Y,Smのいずれかを含有する金属膜を用い
る。
【0019】(9)複数のゲート配線と、前記複数のゲ
ート配線に交差するように形成された複数のデータ配線
と、前記ゲート配線と前記データ配線の交点付近に形成
された薄膜トランジスタと、前記ゲート配線を被覆する
ゲート絶縁膜とを有する基板と、前記基板に対向する対
向基板と、前記基板と前記対向基板との間に挟持された
液晶層とを有する液晶表示装置であって、前記ゲート配
線と前記データ配線の少なくとも一方に、Moを主体と
した金属膜であって、その添加元素としてZr,Hfの
少なくとも一つを含有する金属膜を用いる。
【0020】(10)9項の液晶表示装置のMoを主体
とした金属膜のZr組成を2.0− 52.0at%とす
る。
【0021】(11)9項の液晶表示装置のMoを主体
とした金属膜のHf組成を0.9− 35.0at%とす
る。
【0022】(12)9項の液晶表示装置のZr,Hf
の少なくとも一方を含有する前記Moを主体とした金属
膜が、添加元素としてさらにCr,W,Ti,Ta,N
bの少なくとも一つを含有する金属膜を用いる。
【0023】このような手段を採用することで上記の目
的が達成できる。理由は次の通りである。Mo膜と比べ
て、Mo−Zr膜,Mo−Hf膜では異種材料との付着
力が増加する。Mo膜、或いは一般に金属膜は多結晶膜
であるが、Mo−Zr膜,Mo−Hf膜はアモルファス
膜或はアモルファス層を含有する膜でありこの違いが、
Mo−Zr膜,Mo−Hf膜において付着力が増加する
現象の原因である。Mo−Zr系,Mo−Hf系は、共
晶反応が存在する相図を持ち、またMo,Zr,Hfの
原子半径が、それぞれ1.36,1.62,1.60Å で
あって、Moに対するZr,Hfの原子寸法比が大きい
ため、これらの系では異種元素が混合し難く、また金属
化合物等が粒界付近に生成し易いこともあり、結晶粒の
成長が抑制され、アモルファス状態になり易い。
【0024】一般の金属においては、原子拡散が起こり
易いためアモルファス相を得ることが困難であるが、上
述のような共晶が存在し、原子寸法比が大きい元素間で
は、ある作製条件においてアモルファス相が実現できる
場合がある。特に、アモルファス相は熱力学的非平衡相
であるため、バルクと同じ組成の薄膜では、アモルファ
ス相が実現できる作製条件は拡大する。
【0025】アモルファス金属は、結晶金属では実現で
きない、その構造的因子と化学的因子に起因した、以下
のような固有の特徴を持つ。化学的活性が大きい、近似
的に完全弾塑性体である、高強度と高硬度を持ちしかも
高靭性(粘り)を持つ、耐疲労強度が高い、巨視的欠陥
(粒界など)を持たない、異方性のない等方的材料であ
る、力学的等方性を持つ(へき開面,容易すべり面等を
持たない)、組成を連続的に変更することで物性は連続
可変である。このような多くの特徴の中で、アモルファ
ス金属が化学的活性が大きい理由は、アモルファス相が
熱力学的非平衡相だからである。
【0026】さて一方、異種材料の積層における付着力
の原因としては、界面の凸凹埋め込みとしてのアンカー
効果,界面化学吸着性,界面物理吸着性,界面電気双極
子相互作用,界面混合反応相の形成等が考察されてい
る。
【0027】以上の準備のもとに、アモルファス相の付
着力の増大は以下のような機構で発生する。先ず、アモ
ルファス相自体の側の因子は、長周期のない構造的特徴
とその高化学的活性である。一方、付着機構としてはア
ンカー効果、界面化学吸着性が関連している。基板上に
アモルファス膜を形成する場合で説明する。基板表面に
は、一般に大小さまざまな凹凸があるが、結晶相が成長
する際は先ず核が発生するが、核の大きさ以下の基板表
面の凹凸部分には膜要素の埋め込みが行えず、この部分
には有効な付着力は発生しない。
【0028】一方、アモルファス相が成長する際は、そ
の長周期のない構造的特徴から、大小の凹凸部分への埋
め込みは無駄なく進行し、付着力は界面全面に渡り無駄
なく発生する。
【0029】また、化学吸着エネルギーは、物理吸着エ
ネルギーに比べて10−100倍ほど大きく、アモルフ
ァス相の持つ高化学的活性により、基板表面の欠陥等の
吸着中心で発生する層間付着力が大きくなるのである。
【0030】以上のような高付着力を持つアモルファス
相は、共晶反応が存在する相図を持ち、原子寸法比が大
きい、異種元素の混合系で実現され易く、Mo−Zr
膜,Mo−Hf膜へ、CrあるいはWを添加することも
有効である。
【0031】
【発明の実施の形態】(実施例1)Mo−Zr膜,Mo
−Hf膜について、ガラス基板との付着性を調べた実施
例である。ガラス基板上にZr組成0−60wt%の範
囲のMo−Zr膜、又はHf組成0−40wt%の範囲
のMo−Hf膜を作製し、ガラス基板に対する膜の付着
力の指標としてスクラッチ試験を評価した。スクラッチ
試験とは、膜面に平行方向に振動させたダイアモンド針
を膜面に接触させ、膜と針の接触力を増加させてゆく方
法であって、接触力が付着力を越えた場合、膜剥離が発
生するため、この方法によって膜の基板に対する付着力
が評価できる。純Mo膜のスクラッチ強度は約70mN
と低く、ガラス基板との付着性が悪い。
【0032】一方、純Cr膜はガラス基板との付着性が
良好な代表的材料で、その引っ張り強度は150−17
0mNである。膜とガラス基板との十分な付着性が得ら
れるスクラッチ強度は、純Cr膜並み、つまり純Mo膜
の約2倍であって、十分な付着力の基準としてはスクラ
ッチ強度で150mN以上が適当である。
【0033】DCスパッタ法で、基板温度は130℃、
スパッタAr圧力は0.3Pa とし、ガラス基板上に膜
厚200nmの薄膜を作製した。図1に、作製したMo
−Zr膜,Mo−Hf膜のスクラッチ強度の、Zr又は
Hf組成依存性を示す。図1のように、Mo−Zr膜で
は、Zrの添加でスクラッチ強度は一度大きく増加した
後、緩やかに減少し、スクラッチ強度で150mN以上
の範囲は、Zrの添加量で2.0−52at%である。
【0034】一方、Mo−Hf膜でも、Hfの添加でス
クラッチ強度は一度大きく増加した後、緩やかに減少
し、スクラッチ強度で150mN以上の範囲は、Hfの
添加量で0.9−35at%である。つまり、Zrの添
加量2.0−52at%のMo−Zr膜、又はHfの添
加量0.9−35at% のMo−Hf膜をガラス基板上
に作製することで、ガラスとの付着性が非常に高い薄膜
層が得られる。これらの膜は、SiN膜,SiO2 膜,
アモルファスSi膜等への付着力も高い。理由は、課題
を解決するための手段、に述べた通りである。
【0035】(実施例2)続いて、Mo−Zr/Al−
Nd/Mo−Zr3層膜を、横電界液晶駆動方式の液晶
表示装置のゲート配線に適用した例である。ここで、横
電界液晶駆動方式とは液晶を挟持するガラス基板面に対
し、水平方向に電界を加えて液晶分子を駆動する方法
で、視野角を広くできる特徴がある。図2は、作製した
液晶表示装置の画素とその周辺部分の平面パターンであ
る、画素の構成要素の中のゲート配線1,対向電極2,
データ配線3,ドレーン電極4,薄膜トランジスタ(T
FT)5を示してある。ただし、対向電極2はゲート配
線1と同一薄膜から、ホトリソグラフィ法にて加工され
たものであり、ドレーン電極4はデータ配線3と同一薄
膜から、ホトリソグラフィ法にて加工されたものであ
る。
【0036】図3は切断線A−A′の断面図である。表
示パネルはTFTガラス基板6の一方の表面に、ゲート
配線下層7,ゲート配線中間層8,ゲート配線上層9,
対向電極下層10,対向電極中間層11,対向電極上層
12,ゲート絶縁膜13,真性半導体14,N型半導体
15,データ配線3,ドレーン電極4,保護膜16,配
向膜17を形成したものと、対向ガラス基板18の一方
の表面に、カラーフィルタ19,ブラックマトリクス2
0,対向基板保護膜21,対向基板配向膜22を形成し
たものと、TFTガラス基板6と対向ガラス基板18に
挟持された液晶層23と、偏向板24と、対向偏向板2
5で構成される。
【0037】図4は、製造工程のフローチャートであ
る。先ず、TFTガラス基板6の片側全面上に、DCス
パッタ法にて、順次、厚さ50nmのMo−30at%
Zr膜7,厚さ300nmのAl−2at%Nd膜8,
厚さ50nmのMo−30at%Zr膜9を、形成する。
基板温度は120℃、Ar圧力は0.3Pa である。第
1ホト工程(ホトレジストを塗付して、マスクを用いた
選択パターン露光を行い、パターン現像まで:この作業
を以後ホト工程と呼ぶ)を、合金膜上に行い、その後混
酸(りん酸:硝酸:酢酸:純水=65:9.6:3.4:
25.3vol%,40℃)によって金属3層膜の選択エッ
チングを行いゲート配線下層7,ゲート配線中間層8,
ゲート配線上層9及び対向電極2のパターンを作製す
る。
【0038】次に、TFTガラス基板6上のゲート配線
及び対向電極2パターンの上に、SiNゲート絶縁膜1
3(厚さ200nm),真性半導体14(非晶質Si,
厚さ200nm),N型半導15(非晶質Si,厚35
nm)をプラズマCVD装置にて、基板温度を300℃
として連続作製する。ここで、第2ホト工程を行い、真
性半導体14,N型半導体15をドライエッチング(C
Cl3 とO2 混合ガス使用)でパターン加工する。
【0039】続いて、厚さ200nmのCr膜を、DC
スパッタ法(基板温度130℃,Ar圧力0.3P)で形
成する。第3ホト工程を行い、その後硝酸第2セリウム
アンモニウム水溶液(15wt%,30℃)によってC
r合金膜の選択エッチングを行いデータ配線3,ドレー
ン電極4を形成する。さらに、プラズマCVD装置を用
いてSiN保護膜16(厚さ500nm)を作製する。
【0040】図5は、表示パネル周辺部の概略を示す平
面図である。表示パネルを作製する場合は、TFTガラ
ス基板6と対向ガラス基板18を貼り合わせたシールパ
ターン26の開口部27から液晶を封入する。画面部2
8に対し、ゲート端子群29とデータ端子群30が図に
示したように配置される。TFT基板6には互いに平行
な複数のゲート配線1(走査信号線または水平信号線)
と、ゲート配線1と交差して形成された互いに平行なデ
ータ配線3(映像信号線または垂直信号線)が形成され
ている。隣接する2本のゲート配線1と隣接する2本の
データ配線で囲まれた領域が画素領域である。
【0041】以上のようにして作製した、液晶パネル
は、ゲート配線部にガラスとの付着力が大きいMo−Z
r膜を用いているため、膜加工時の不良発生がない。M
o−Zr膜の替わりに、Mo−Hf膜,Mo−Zr−C
r膜,Mo−Hf−Cr膜,Mo−Zr−W膜,Mo−
Hf−W膜,Mo−Zr−Ti膜,Mo−Hf−Ti
膜,Mo−Zr−Ta膜,Mo−Hf−Ta膜,Mo−
Zr−Nb膜,Mo−Hf−Nb膜等でも良い。また、
Al−Nd膜の替わりに、AlとZr,La,Y,Sm
の内の少なくとも一つからなるAl合金等でもよい。
【0042】(実施例3)続いて、Mo−Zr/Al−
Nd/Mo−Zr3層膜を、縦電界駆動方式の液晶表示
装置のゲート配線に適用した例である。図6は、作製し
た液晶表示装置の1つ画素とその周辺部分の平面パター
ンである。画素の構成要素の中のゲート配線1,データ
配線3,遮光膜31,透明画素電極32,TFT5を示
してある。図7は切断線A−A′の断面図である。
【0043】表示パネルはTFTガラス基板6の一方の
表面にゲート配線下層7,ゲート配線中間層8,ゲート
配線上層9,ゲート絶縁膜13,真性半導体14,N型
半導体15,データ配線3,保護膜16,透明画素電極
32,配向膜17を形成したものと、対向ガラス基板1
8の一方の表面にカラーフィルタ19,対向基板保護膜
21,共通透明電極33,対向基板配向膜22を形成し
たものと、TFTガラス基板6と対向ガラス基板18に
挟持された液晶層23と、偏向板24と、対向偏向板2
5で構成される。
【0044】図8は、製造工程のフローチャートであ
る。先ず、TFTガラス基板6の片側全面上に、DCス
パッタ法で、順次、厚さ50nmのMo−30at%Z
r膜7,厚さ300nmのAl−2at%Nd膜8,厚
さ50nmのMo−30at%Zr膜9を、形成する。
基板温度は130℃、Ar圧力は0.3Pa である。
【0045】第1ホト工程(ホトレジストを塗付して、
マスクを用いた選択パターン露光を行い、パターン現像
まで:この作業を以後ホト工程と呼ぶ)を、合金膜上に
行い、その後混酸(りん酸:硝酸:酢酸:純水=65:
9.6:3.4:25.3vol%,40℃)によって金属3
層膜の選択エッチングを行いゲート配線1及び遮光膜3
1のパターンを作製する。
【0046】次に、TFTガラス基板6上のゲート配線
1及び遮光膜31パターンの上に、SiNゲート絶縁膜
13(厚さ200nm),真性半導体14(非晶質S
i,厚さ200nm),N型半導15(非晶質Si,厚
さ35nm)をプラズマCVD装置にて、基板温度を3
00℃として連続作製する。
【0047】ここで、第2ホト工程を行い、真性半導体
14,N型半導体15をドライエッチング(CCl3
2混合ガス使用)でパターン加工する。続いて、厚さ
200nmのCr膜を、DCスパッタ法にて基板温度を
130℃とし形成する。第3ホト工程を行い、その後硝
酸第2セリウムアンモニウム水溶液(15wt%,40
℃)によってCr膜の選択エッチングを行いデータ配線
3を形成し、データ配線パターンをマスクとして、N型
半導体15をドライエッチング(CCl3とO2混合ガス
使用)でパターン加工する。さらに、プラズマCVD装
置を用いてSiN保護膜16(厚さ500nm)を作製
する。
【0048】第4ホト工程により保護膜16をドライエ
ッチングし、スポット上にデータ配線3を露出させるス
ルーホールを形成する。ここで、スパッタターゲットに
[In23−SnO2(10wt%)]を用いてDCスパ
ッタ装置で、スズ添加酸化インジウム(ITO)透明画
素電極32を作製する。基板温度は215℃とし、スパ
ッタガスには、ArとO2 の混合ガスを用いた。第5ホ
ト工程をし、透明画素電極32をHBrを用い30℃で
エッチングし所定パターンを作製する。こうして、液晶
表示装置のTFT基板が作製される。
【0049】図5は、表示パネル周辺部の概略を示す平
面図である。表示パネルを作製する場合は、TFTガラ
ス基板6と対向ガラス基板18を貼り合わせたシールパ
ターン26の開口部27から液晶を封入する。画面部2
8に対し、ゲート端子群29とドレーン端子群30が図
に示したように配置される。TFT基板6には互いに平
行な複数のゲート配線1(走査信号線または水平信号
線)と、ゲート配線1と交差して形成された互いに平行
なデータ配線3(映像信号線または垂直信号線)が形成
されている。隣接する2本のゲート配線1と隣接する2
本のデータ配線で囲まれた領域が画素領域で、ほぼ全面
に透明画素電極32が形成されている。
【0050】以上のようにして作製した、液晶パネル
は、ゲート配線部にガラスとの付着力が大きいMo−Z
r膜を用いているため、膜加工時の不良発生がない。M
o−Zr膜の替わりに、Mo−Hf膜,Mo−Zr−C
r膜,Mo−Hf−Cr膜,Mo−Zr−W膜,Mo−
Hf−W膜,Mo−Zr−Ti膜,Mo−Hf−Ti
膜,Mo−Zr−Ta膜,Mo−Hf−Ta膜,Mo−
Zr−Nb膜,Mo−Hf−Nb膜等でも良い。また、
Al−Nd膜の替わりに、AlとZr,La,Y,Sm
の内の少なくとも1つからなるAl合金等でもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明の、下地との付着性の良いMo−
Zr膜又はMo−Hf膜を配線材料に用いることで、歩
留りの高い、安価な液晶表示装置を提供できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクラッチ強度の膜組成依存性を示す特性図。
【図2】横電界駆動液晶表示装置の画素とその周辺部分
の平面図。
【図3】図2切断線A−A′の断面図。
【図4】横電界駆動液晶表示装置の製造フローチャート
【図5】液晶表示装置の概略平面図。
【図6】縦電界駆動液晶表示装置の画素とその周辺部分
の平面図。
【図7】図6切断線A−A′の断面図。
【図8】縦電界駆動液晶表示装置の製造フローチャート
【符号の説明】
1…ゲート配線、2…対向電極、3…データ配線、4…
ドレーン電極、5…薄膜トランジスタ(TFT)、6…
TFTガラス基板、7…ゲート配線下層、8…ゲート配
線中間層、9…ゲート配線上層、10…対向電極下層、
11…対向電極中間層、12…対向電極上層、13…ゲ
ート絶縁膜、14…真性半導体、15…N型半導体、1
6…保護膜、17…配向膜、18…対向ガラス基板、1
9…カラーフィルタ、20…ブラックマトリクス、21
…対向基板保護膜、22…対向基板配向膜、23…液晶
層、24…偏向板、25…対向偏向板、26…シールパ
ターン、27…開口部、28…画面部、29…ゲート端
子群、30…データ端子群、31…遮光膜、32…透明
画素電極、33…共通画素電極。
フロントページの続き (72)発明者 田村 克 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 原野 雄一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 鬼沢 賢一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 金子 寿輝 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 Fターム(参考) 2H092 GA17 GA25 GA34 HA06 JA24 JA34 JA41 JB51 MA05 MA08 MA13 MA19 MA29 NA18 NA29 5F110 AA30 BB01 CC07 DD02 EE03 EE06 EE15 EE44 FF03 GG02 GG15 GG24 GG35 GG45 HK04 HK06 HK09 HK16 HK33 NN04 NN24 NN35 QQ04 QQ05 QQ09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のゲート配線と、前記複数のゲート配
    線に交差するように形成された複数のデータ配線と、前
    記ゲート配線と前記データ配線の交点付近に形成された
    薄膜トランジスタと、前記ゲート配線を被覆するゲート
    絶縁膜とを有する基板と、前記基板に対向する対向基板
    と、前記基板と前記対向基板との間に挟持された液晶層
    とを有する液晶表示装置であって、前記ゲート配線と前
    記データ配線の少なくとも一方が多層金属膜であって、
    その構成層として少なくとも、Moを主体としたZr,
    Hfのいずれか一方を含有する金属膜層と、金属膜層と
    Alを主体とした金属膜層を有する多層金属膜であるこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の液晶表示装置の多層金属
    膜が2層膜であって、上層がAlを主体とした金属膜で
    あり、下層がMoを主体としたZr,Hfのいずれか一
    方を含有する金属膜であることを特徴とする液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の液晶表示装置の多層金属
    膜が2層膜であって、上層がMoを主体としたZr,H
    fのいずれか一方を含有する金属膜であって、下層がA
    lを主体とした金属膜であることを特徴とする液晶表示
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の液晶表示装置の多層金属
    膜が3層金属膜であって、上層がMoを主体としたZ
    r,Hfのいずれか一方を含有する金属膜であって、中
    間層がAlを主体とした金属膜であって、下層がMoを
    主体としたZr,Hfのいずれか一方を含有する金属膜
    であることを特徴とする液晶表示装置。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれか1項に記載の液
    晶表示装置であって、前記Moを主体とした金属膜のZ
    r組成が2.0−52.0at%の範囲であることを特徴
    とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】請求項1から4のいずれか1項に記載の液
    晶表示装置であって、前記Moを主体とした金属膜のH
    f組成が0.9−35.0at%の範囲であることを特徴
    とする液晶表示装置。
  7. 【請求項7】請求項1から4のいずれか1項に記載の液
    晶表示装置であって、Zr,Hfの少なくとも一方を含
    有する前記Moを主体とした金属膜が、添加元素として
    さらにCr,W,Ti,Ta,Nbの少なくとも一つを
    含有する金属膜であることを特徴とする液晶表示装置。
  8. 【請求項8】請求項1から7のいずれか1項に記載の液
    晶表示装置であって、Alを主体とした金属膜層が、純
    Al膜またはAlを主体とし少なくともNd,Zr,L
    a,Y,Smのいずれかを含有する金属膜からなる、A
    lを主体とした金属膜であることを特徴とする液晶表示
    装置。
  9. 【請求項9】複数のゲート配線と、前記複数のゲート配
    線に交差するように形成された複数のデータ配線と、前
    記ゲート配線と前記データ配線の交点付近に形成された
    薄膜トランジスタと、前記ゲート配線を被覆するゲート
    絶縁膜とを有する基板と、前記基板に対向する対向基板
    と、前記基板と前記対向基板との間に挟持された液晶層
    とを有する液晶表示装置であって、前記ゲート配線と前
    記データ配線の少なくとも一方が、Moを主体とした金
    属膜であって、その添加元素としてZr,Hfの少なく
    とも一つを含有する金属膜であることを特徴とする液晶
    表示装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の液晶表示装置であっ
    て、前記Moを主体とした金属膜のZr組成が2.0−
    52.0at%の範囲であることを特徴とする液晶表示
    装置。
  11. 【請求項11】請求項9に記載の液晶表示装置であっ
    て、前記Moを主体とした金属膜のHf組成が0.9−
    35.0at%の範囲であることを特徴とする液晶表示
    装置。
  12. 【請求項12】請求項9に記載の液晶表示装置であっ
    て、Zr,Hfの少なくとも一方を含有する前記Moを
    主体とした金属膜が、添加元素としてさらにCr,W,
    Ti,Ta,Nbの少なくとも一つを含有する金属膜で
    あることを特徴とする液晶表示装置。
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JP2003043508A (ja) * 2001-07-27 2003-02-13 Hitachi Ltd 液晶表示装置
US7633580B2 (en) 2001-03-29 2009-12-15 Nec Lcd Technologies, Ltd. Liquid crystal display panel having reflection electrodes improved in smooth surface morphology and process for fabrication thereof
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