JP2000212371A - 顔料分散剤 - Google Patents

顔料分散剤

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JP2000212371A JP1704499A JP1704499A JP2000212371A JP 2000212371 A JP2000212371 A JP 2000212371A JP 1704499 A JP1704499 A JP 1704499A JP 1704499 A JP1704499 A JP 1704499A JP 2000212371 A JP2000212371 A JP 2000212371A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機顔料スラリーの初期粘度の低下や無機顔
料スラリー粘度の経時安定性に優れた顔料分散剤を提供
する。 【解決手段】 構成単位としてα,β−不飽和カルボン
酸50〜100モル%及び他の単量体0〜50モル%か
らなる(共)重合体(A)の中和物からなり、該(A)
中の酸基の18.8〜99.9モル%がアルカリ金属ま
たはマグネシウム塩を除くアルカリ土類金属塩であり、
0.1〜1.2モル%がマグネシウム塩であり、0〜8
0モル%が遊離の酸基であることを特徴とする顔料分散
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は顔料分散剤、特に無
機顔料用として有用な分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、分散剤としては、ポリアクリル酸
のアルカリ金属塩(ナトリウム、リチウム等)、アルカ
リ土類金属塩、4級アンモニウム塩などが知られている
(例えば特開昭54−82416号公報、特開平7−3
08563号公報など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の分散剤は得られた無機顔料スラリーの初期粘度の低下
や無機顔料スラリー粘度の経時安定性において未だ満足
するものではなく、例えば75重量%炭酸カルシウムス
ラリーを作成する場合、初期粘度が高く、経時とともに
著しく増粘するという問題点を有する。また炭酸カルシ
ウムの湿式粉砕においては高濃度化や微粒子化が極めて
困難であるという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意検討した結果本発明に至った。す
なわち本発明は構成単位としてα,β−不飽和カルボン
酸50〜100モル%及び他の単量体0〜50モル%か
らなる(共)重合体(A)の中和物からなり、該(A)
中の酸基の18.8〜99.9モル%がアルカリ金属ま
たはマグネシウム塩を除くアルカリ土類金属塩であり、
0.1〜1.2モル%がマグネシウム塩であり、0〜8
0モル%が遊離の酸基であることを特徴とする顔料分散
剤。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、(共)重合体
(A)の構成単位であるα,β−不飽和カルボン酸とし
ては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、
シトラコン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸半エステ
ル(マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノエ
チルカルビトールエステル等)、フマル酸半エステル
(フマル酸モノブチルエステル、フマル酸モノエチルカ
ルビトールエステル等)などのα,β−不飽和カルボン
酸もしくはその無水物;これらの併用などが挙げられ
る。これらのうち好ましいものは、(メタ)アクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸半
エステルおよびフマル酸半エステルであり、特に好まし
くは(メタ)アクリル酸である。
【0006】(共)重合体(A)の構成単位として、他
の共重合可能な単量体を用いることができる。他の単量
体としては、例えば次のものが挙げられるが、これらに
限定されるわけではない。 (a)芳香族エチレン性不飽和単量体:スチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン、ヒドロキシスチレン
等のスチレン類、ジクロルスチレン等のスチレン類のハ
ロゲン置換体、ビニルナフタレン類等; (b)炭素数2〜20の脂肪族エチレン性不飽和単量
体:エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペ
ンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセ
ン、オクタデセン、ブタジエン、イソプレン等; (c)炭素数5〜15の脂環族エチレン性不飽和単量
体:シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデ
ン、ビシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン
等; (d)炭素数1〜50のアルキル基を有するアルキル
(メタ)アクリレート:メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリ
レート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレ
ート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシ
ル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレ
ート等; (e)ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート:ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート等; (f)アミド含有エチレン性不飽和単量体:(メタ)ア
クリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド
等; (g)ポリアルキレングリコール鎖(分子量44〜20
00)を有するエチレン性不飽和単量体:ポリエチレン
グリコール(分子量300)モノ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノ
(メタ)アクリレート、メチルアルコールエチレンオキ
サイド10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリル
アルコールエチレンオキサイド30モル付加物(メタ)
アクリレート等;
【0007】(h)スルホン基含有単量体:ビニルスル
ホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、2−ヒドロキシ−
3−(メタ)アリロキシプロパンスルホン酸、スチレン
スルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、スルホプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−
(メタ)アクリロキシプロパンスルホン酸、2−(メ
タ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスル
ホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホ
ン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキ
シプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリル
アミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アルキル
(炭素数3〜18)(メタ)アリルスルホコハク酸、ポ
リ(n=2〜30)オキシアルキレンモノ(メタ)アク
リレートの硫酸エステル化物(該オキシアルキレンは炭
素数2〜4のオキシアルキレンであり、単独、ランダ
ム、ブロックでもよい)[例えば、ポリ(n=5〜1
5)オキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル
化物等]等、その他以下の一般式(I)、(II)、
(III)で示される化合物等。
【0008】
【化1】
【0009】(式中、Rは炭素数1〜15のアルキル基
を示し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示しnが複
数の場合同一でも異なっていてもよく、異なる場合はラ
ンダムでもブロックでもよく、Arはベンゼン環を示し
nは1〜50の整数を示す。)
【0010】
【化2】
【0011】(式中、Rは炭素数1〜15のアルキル基
を示し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示しnが複
数の場合同一でも異なっていてもよく、異なる場合はラ
ンダムでもブロックでもよく、Arはベンゼン環を示し
nは1〜50の整数を示す。)
【0012】
【化3】
【0013】(式中、R’はフッ素原子で置換されてい
てもよい炭素数1〜15のアルキル基を示す。)
【0014】これらのうち好ましくは(a)、(b)、
(d)、(e)、(g)及び(h)であり、特に好まし
くは(a)、(d)、(h)である。本発明において、
酸基は通常カルボン酸基であるが、(h)を共重合成分
として使用した場合はカルボン酸基およびスルホン酸基
である。単量体としての酸基は、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属、有機アミンで中和されていてもよい。
【0015】共重合体(A)において、構成単位とし
て、α,β−不飽和カルボン酸の含有量は、通常50〜
100モル%、好ましくは70〜100モル%であり、
他の単量体の含有量は、通常0〜50モル%、好ましく
は0〜30モル%である。
【0016】共重合体(A)は、上記単量体をラジカル
重合することにより得ることができる。ラジカル重合開
始剤としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニ
トリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチ
ルペンタン)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチ
ルプロピオネイト)、2,2’−アゾビス[2−(ヒド
ロキシメチル)プロピオニトリル]、1,1’−アゾビ
ス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)などのアゾ
化合物;ジベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パー
オキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ラ
ウロイルパーオキサイド、過コハク酸などの有機過酸化
物;過硫酸塩、過ホウ酸塩、過酸化水素等の無機過酸化
物などが使用できる。また還元剤と組み合わせたレドッ
クス系開始剤等を使用することができる。レドックス系
開始剤に用いられる還元剤としては、アスコルビン酸
(塩)、ロンガリット、次亜リン酸(塩)、亜硫酸
(塩)、重亜硫酸(塩)、第1鉄塩などがあげられる。
これらは2種以上を併用してもよい。ラジカル重合開始
剤の量は単量体に対して、通常0.01〜20重量%、
好ましくは0.05〜5重量%である。
【0017】連鎖移動剤としては、例えばラウリルメル
カプタン、チオグリコール酸、メルカプトエタノール、
トリエチレングリコールジメルカプタン、トリス(ポリ
オキシプロピレン−2−ヒドロキシ−3−チオールプロ
パン)アルキルエーテル等があげられる。連鎖移動剤の
量は単量体に対して、通常0.01モル%〜10モル
%、好ましくは0.05〜3モル%である。
【0018】重合方法としては、溶液重合、乳化重合、
懸濁および塊状重合のいずれでも良いが、溶液重合、乳
化重合及び懸濁重合が好ましく、溶液重合が特に好まし
い。溶液重合の場合の溶剤としては、水、アルコール類
(メタノール、エタノール、イソプロパノール等)、ケ
トン類(アセトン、メチルイソブチルケトン等)、エー
テル類(テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類
(ヘキサン、ヘプタン等)、芳香族炭化水素類(トルエ
ン、キシレン等)、ハロゲン系溶剤(エチレンジクロラ
イド等)およびこれらの混合物等があげられる。とくに
好ましいものは、イソプロパノールおよびイソプロパノ
ールと水の混合溶剤である。
【0019】重合温度としては、通常20〜200℃、
好ましくは60〜150℃である。常圧下重合溶液の沸
点以下の温度、常圧下重合溶液の沸点、および加圧下重
合溶液の沸点以上の温度等があげられる。好ましくは加
圧下重合溶液の沸点以上で重合する方法である。また乳
化剤、分散剤等を使用する場合は特に制限がなく公知の
ものが使用できる。
【0020】(共)重合体(A)の重量平均分子量は通
常1,000〜100,000である。好ましくは、
5,000〜30,000であり、分子量分布は通常
1.10〜4.50であり、好ましくは1.1〜2.5
である。
【0021】本発明において(共)重合体(A)中の酸
基の18.8〜99.9モル%、好ましくは25〜9
9.9モル%、がアルカリ金属またはマグネシウム塩を
除くアルカリ土類金属塩であり、酸基の0.1〜1.2
モル%、好ましくは0.6〜1.1モル%は、マグネシ
ウム塩であり、酸基の0〜80モル%が遊離の酸基であ
る。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カ
リウムなどが挙げられる。アルカリ土類金属としてはカ
ルシウム、バリウムなどが挙げられる。
【0022】有機アミンとしては、脂肪族(一級、二
級、三級)アミン、脂環族アミン、芳香族アミン、前記
一級又は二級アミンのアルキレンオキシド付加物、(ポ
リ)アルキレンポリアミン等が挙げられる。脂肪族アミ
ンとしては、炭素数1〜20のアルキル基を有するアル
キルアミンが挙げられ、一級アミンとしては、メチルア
ミン、エチルアミン、n−ブチルアミン、オクチルアミ
ン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミ
ン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、やしア
ルキルアミン、牛脂アルキルアミン、硬化牛脂アルキル
アミン、オレイルアミン、大豆アルキルアミン等が挙げ
られる。二級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジデシ
ルアミン、ジドデシルアミン、ジテトラデシルアミン、
ジヘキサデシルアミン、ジオクタデシルアミン、ジオレ
イルアミン、ジやしアルキルアミン、ジ硬化牛脂アルキ
ルアミン等が挙げられる。三級アミンとしては、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルア
ミン、トリ−n−ブチルアミン、ジエチル−1−プロピ
ルアミン、オクチルジメチルアミン、デシルジメチルア
ミン、ドデシルジメチルアミン、テトラデシルジメチル
アミン、ヘキサデシルジメチルアミン、オクタデシルジ
メチルアミン等が挙げられる。脂環族アミンとしては、
シクロアルキル基を有するシクロアルキルアミンが挙げ
られ、具体例としてシクロペンチルアミン、シクロヘキ
シルアミン、ピロリジン、プリン、ジシクロヘキシルア
ミン、シクロヘキシルメチルアミン、N−メチルピロリ
ジン、N−エチルピロリジン、N−メチルピペリジン、
N−エチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミ
ン、N−エチルヘキサメチレンイミン、N−メチルモル
ホリン、N−ブチルモルホリン、1,5−ジアザビシク
ロ[4,3,0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシク
ロ[5,4,0]−7−ウンデセン等が挙げられる。芳
香族アミンとしては、アニリン、ベンジルアミン、トル
イジン、ベンジジン、ピリミジン、N,Nジメチルアニ
リン、フェニレンジアミン(o、m、p)、ピリジン、
4−メチルベンズイミダゾール、キノリン、4,4′−
ジピリジル等が挙げられる。前記一級又は二級アミンの
アルキレンオキシド付加物のアルキレンオキシドとして
はエチレンオキシド、プロピレンオキシド及びブチレン
オキシドが挙げられる。これらの付加モル数は、通常、
活性水素1個当り1〜5モルであり、好ましくは1〜2
モルである。具体例としてシクロヘキシルアミンのプロ
ピレンオキシド2モル付加物、ジオクチルアミンのプロ
ピレンオキシド1モル付加物等が挙げられる。(ポリ)
アルキレンポリアミンとしては、エチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン及びこれらのアルキル化物等が挙げ
られる。有機アミンのうち、好ましくは、脂肪族もしく
は脂環族アミンまたはそれらのアルキレンオキシド付加
物である。
【0023】本発明の共重合体塩を得る方法としては、
(共)重合体(A)中の酸基の18.8〜99.9モル
%がアルカリ金属またはマグネシウム塩を除くアルカリ
土類金属塩であり、0.1〜1.2モル%マグネシウム
塩であり、0〜80モル%が遊離の酸基になるように、
(共)重合体(A)をアルカリ金属水酸化物(水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等)、またはマグネシウムを
除くアルカリ土類金属水酸化物(水酸化バリウム、水酸
化カルシウム等)の水溶液で中和した後、水酸化マグネ
シウムで中和することにより得ることが出来る。また
(共)重合体(A)水溶液と、(共)重合体(A)のア
ルカリ金属塩水溶液またはマグネシウムを除くアルカリ
土類金属塩水溶液と、(共)重合体(A)のマグネシウ
ム塩水溶液を配合して得ることもできる。
【0024】本発明の分散剤は、無機物質の分散に有用
であり、無機顔料用の分散剤として特に効果を発揮す
る。本発明において、対象となる無機物質としては、炭
酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、クレ
ー、ベントナイト、サチンホワイト、亜鉛華、ベンガ
ラ、フェライト、酸化チタン、タルク、ホワイトカーボ
ン、セメント、石膏、カーボンブラック、各種珪酸塩等
があげられ、好ましくは炭酸カルシウムである。具体的
には炭酸カルシウム湿式粉砕用、軽質炭酸カルシウム製
造工程用、紙コーティング塗料用の分散剤として有効で
ある。本発明の分散剤を用いて顔料粉体を水性溶媒中に
分散を行うことにより顔料分散組成物を得ることができ
る。水性溶媒とは、水、水と水溶性有機溶媒(例えば、
メチルアルコール、エチルアルコール、エチレングリコ
ールなど)との混合溶液が挙げられる。好ましくは水で
ある。分散剤の固形分当りの使用量は、通常0.001
〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%であり、
水性溶媒の顔料固形分当りの使用量は10〜70重量%
である。
【0025】本発明の分散剤を使用して、顔料分散組成
物を得る方法としては、通常の分散方法でよく、例えば
本発明の分散剤を溶解した水性溶媒中に顔料粉体を添加
して撹拌、混合する方法が挙げられる。この撹拌、混合
には高速デイスパー、ホモミキサー、ボールミルなど一
般に用いられる撹拌装置を使用することができる。ま
た、他の方法としては、粉体の原鉱石または粗粒子を湿
式粉砕する際、同時に本発明の分散剤を添加し、分散組
成物とする方法が挙げられる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが本発明はこれに限定されるものではない。な
お、実施例、比較例中の%および部は重量%および重量
部を表す。GPCによる分子量の測定は次の通り。分子
量は水酸化ナトリウムで完全中和したとしたときの値で
ある。 《GPC測定条件》 機 種 :Waters510(日本ウオーターズ・リミテッド製) カラム :TSK gel G5000pwXL TSK gel G3000pwXL (いずれも東ソー株式会社製) カラム温度:40℃ 検出器 :RI 溶 媒 :0.5%酢酸ソーダ・水/メタノール(体積比70/30) 流 速 :1.0ml/分 試料濃度 :0.25重量% 注入量 :200μl 標準 :ポリオキシエチレングリコール (東ソー株式会社製;TSK STANDARD POLYETHYLENE OXIDE) データ処理装置:SC−8010(東ソー株式会社製)
【0027】実施例1 耐圧反応容器にイソプロピルアルコール420部、水1
20部を仕込み、窒素置換後密閉し、100℃に昇温し
た。撹拌下アクリル酸305部と、過硫酸ナトリウム4
%水溶液80部とを、別々の容器からそれぞれ3時間か
けて滴下した。滴下終了後、35%過酸化水素水溶液3
部を投入し同温度で1時間保持し重合率99.8%の重
合体(a)を得た。このもののGPCによる重量平均分
子量は9,200、分子量分布は1.25であった。水
酸化ナトリウム30%水溶液559部、水酸化マグネシ
ウム2.47部で中和し、イソプロピルアルコールを留
去して、ポリアクリル酸混合塩水溶液を得た。
【0028】実施例2〜5 重合体(a)を用いて中和塩、中和度を表1記載のよう
に代えた以外は実施例1に同じ。
【0029】実施例6 耐圧反応容器にイソプロピルアルコール370部、水1
70部を仕込み、窒素置換後密閉し、100℃に昇温し
た。撹拌下アクリル酸264.9部と2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸40.1部、過硫酸
ナトリウム4%水溶液80部とを、別々の容器からそれ
ぞれ3時間かけて滴下した。滴下終了後、35%過酸化
水素水溶液3部を投入し同温度で1時間保持し重合率9
9.9%の共重合体(b)を得た。このもののGPCに
よる重量平均分子量は8,000、分子量分布1.45
であった。イソプロアルコールを留去した後、水酸化ナ
トリウム30%水溶液511.2部、水酸化マグネシウ
ム1.81部で中和して、ポリアクリル酸混合塩水溶液
を得た。
【0030】実施例7 重合体(b)を用いて中和塩、中和度を表1記載のよう
に代えた以外は実施例6に同じ。
【0031】比較例1〜3 重合体(a)を用いて中和塩、中和度を表1記載のよう
に代えた以外は実施例1に同じ。
【0032】比較例4、5 重合体(b)を用いて中和塩、中和度を表1記載のよう
に代えた以外は実施例6に同じ。
【0033】
【表1】
【0034】試験例1(炭酸カルシウムの湿式粉砕分
散) 水25部と、実施例1〜7、比較例1〜5の分散剤0.
38部(固形分)とを均一に溶解した各水溶液に炭酸カ
ルシウムの粗挽き鉱石を75部添加し、サンドグライン
ダーを用いて30分撹拌分散させた。得られた75重量
%炭酸カルシウム水性スラリーの製造直後、および25
℃で7日間静置後の粘度をBL粘度計を用いて25℃、
60rpmの条件で測定した。表2に試験結果を示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明の分散剤は、無機顔料用に用いた
場合、従来の分散剤より低粘度でかつ経日安定性に優れ
た分散剤を得ることを可能とする。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成単位としてα,β−不飽和カルボン
    酸50〜100モル%及び他の単量体0〜50モル%か
    らなる(共)重合体(A)の中和物からなり、該(A)
    中の酸基の18.8〜99.9モル%がアルカリ金属ま
    たはマグネシウム塩を除くアルカリ土類金属塩であり、
    0.1〜1.2モル%がマグネシウム塩であり、0〜8
    0モル%が遊離の酸基であることを特徴とする顔料分散
    剤。
  2. 【請求項2】 α,β−不飽和カルボン酸が(メタ)ア
    クリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、マレイ
    ン酸半エステルおよびフマル酸半エステルの群から選ば
    れる少なくとも1種である請求項1記載の分散剤。
  3. 【請求項3】 α,β−不飽和カルボン酸が(メタ)ア
    クリル酸である請求項1記載の分散剤。
  4. 【請求項4】 (A)の重量平均分子量が1,000〜
    100,000である請求項1〜3のいずれか記載の分
    散剤。
  5. 【請求項5】 無機顔料用である請求項1〜4のいずれ
    か記載の分散剤。
  6. 【請求項6】 無機顔料が炭酸カルシウムである請求項
    5記載の分散剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか記載の分散剤、
    水及び無機顔料からなる塗工紙用顔料分散組成物。
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