JP2000205192A - 樹脂製ケ―シング - Google Patents
樹脂製ケ―シングInfo
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Abstract
富み、シール性が高く、しかも安価に製造できるように
した樹脂製ケーシングを提供する。 【解決手段】 開口部を有する樹脂製のケーシング10
であって、予め樹脂成形された複数の分割インナーケー
シング16a,16bを組合せて構成したインナーケー
シング16と、該インナーケーシングの少なくとも外表
面を覆うように樹脂成形されたアウターケーシング18
とを有する。
Description
や袋状部を有する複雑な形状の樹脂製ケーシングに関す
る。
量かつ低粘度の液体原料を圧力下で混合室に導入し、混
合すると同時に密閉された成形型内に射出するようにし
た成形法である。従来、金属で作製されていた比較的大
型のポンプケーシング等も、例えば、ジシクロペンタジ
ェン(DCPD)を主原料とする樹脂による反応射出成
形法(Reaction Injection Molding)により樹脂で構成
することができるようになっており、これにより軽量で
耐食性や耐振性に優れた樹脂の特長を活用することがで
きる。
ダーカット部や袋状部のような複雑な形状を有するもの
は一体の成形型では成形できず、鋳造技術や真空注型技
術で広く使用されている砂型中子や消失性中子シリコン
ゴム型を使用して成形し、成形後に中子を除去すること
で製造されていた。
使用すると、中子の作製能力や除去能力で生産性が制約
され、温度コントロールされた成形型に一定のサイクル
で樹脂材料を注入して賦形することで量産化できるとい
う樹脂成形の最大の特長を発揮させることができなかい
ばかりでなく、中子の仕上がり状態で成形品の表面の品
質レベルが支配されてしまう。特に、大型中子に砂型を
使用した場合は、砂型中子の作製、塗型等の表面処理、
成形後の型バラシ、砂落とし、仕上げ等の作業に労働集
約的な工数が掛かり、製造コストを低減させることがで
きなかった。
することなく鋳造し、この半割り部材をフランジ等で接
合して一体化することも考えられるが、接合面が外部に
露出するので、そのシール性を確保しなければならず、
全体を一体成形してこのようなシール部を回避するとい
う樹脂成形の他の利点を発揮させることができない。
特長を最大限に活用し、量産性に富み、シール性が高
く、しかも安価に製造できるようにした樹脂製ケーシン
グを提供することを目的とする。
は、開口部を有する樹脂製のケーシングであって、予め
樹脂成形された複数の分割インナーケーシングを組み合
せて構成したインナーケーシングと、該インナーケーシ
ングの少なくとも外表面を覆うように樹脂成形されたア
ウターケーシングとを有することを特徴とする樹脂製ケ
ーシングである。
することなく成形できる分割インターケーシングを成形
し、これを組み合せて構成したインナーケーシングを鋳
ぐるむようにしてアウターケーシングを一体に成形する
ことで、割面を外部に露出させずに樹脂製ケーシングを
作製することができる。
ーシングの内部に前記複数の分割インナーケーシングを
結合させるように補強材を埋設したことを特徴とする請
求項1に記載の樹脂製ケーシングである。補強材として
は、軽量で強度の大きい金属等が好適であり、これをU
字状の板として分割インナーケーシングを挟み込むよう
にするとよい。これにより、分割インナーケーシングの
内圧による膨らみ変形を防止することができる。このよ
うな補強材は、アウターケーシングの補強リブの中に配
置することにより、その大きさを確保することができ
る。
ーシングとインナーケーシングの間の接合面にラビリン
ス構造を設けたことを特徴とする請求項1または2に記
載の樹脂製ケーシングである。これにより、インナーケ
ーシングとアウターケーシングの間の樹脂接合面におけ
るシール性の向上を図ることができる。
ーケーシングどうしを、前記インナーケーシングの内部
に形成された仕切壁を介して締結具で締結したことを特
徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂製ケ
ーシングである。これにより、仕切壁を利用して分割イ
ンナーケーシングどうしを強固に連結することができ
る。
を参照して説明する。図1ないし図3は、いわゆるダブ
ルボリュートポンプケーシングに適用した本発明の第1
の実施の形態を示すもので、このポンプケーシング(樹
脂製ケーシング)10は、内部に隔壁12を挟んで2つ
の流路14a,14bを有するボリュート14が形成さ
れた樹脂製のインナーケーシング16と、このインナー
ケーシング16の外側においてインナーケーシング16
を包み込むように被覆する樹脂製のアウターケーシング
18とから構成されている。
端面20に外部から液体を吸い込む吸込口22が設けら
れ、ボリュート14の先端面24に、内部の昇圧された
液体を外部に吐出する吐出口26が設けられている。ま
た、軸方向の他端面28には駆動部を取り付ける取付口
30が形成されている。アウターケーシング18の端面
20,24,28には、吸込口22と吐出口26を囲む
Oリング装着用の凹溝32やボルト孔34が形成されて
いる。
CPDを主成分とする樹脂原料によって反応射出成形法
で成形されており、図2に示す分割面によって2つに分
割された分割インナーケーシング16a,16bから構
成されている。これらの各分割インナーケーシング16
a,16bは、それぞれがオープンな形状であり、内側
のアンダーカット部や袋状部がなく、中子を使用するこ
となく成形することができる。
a,16bを中子を使用することなく成形することによ
り、これらの内周面の流体通路面を欠陥のない平坦な表
面に形成することができる。従って、人手の作業による
仕上げ工程を省略又は簡略化することができ、また、平
滑な表面仕上がりが得られるため、ポンプ効率も良くな
る。さらに、液状原料の回りを良くしてボイドによる欠
陥の発生をなくすことができる。
ンナーケーシング16a,16bをその接合面(割面
S)を合わせて成形型の内部に組み付け、これに樹脂原
料を供給して分割インナーケーシング16a,16bに
密着させて硬化させるいわゆる「鋳ぐるみ」法を用い
る。通常は、分割インナーケーシング16a,16bを
形成したものと同じ材料を用い、同じ反応射出成形法で
成形するが、別の材料や成形方法を用いてもよい。イン
ナーケーシング16の肉厚は、この成形の際に破損した
り変形したりすることがないような厚さに設定されてい
る。一方、アウターケーシング18の肉厚は、ポンプケ
ーシング10として十分な剛性を有する厚さに設定され
ている。
ーケーシング16a,16bとアウターケーシング18
の接合面(樹脂接合面)が分割インナーケーシング16
a,16bの間の割面Sやアウターケーシング18の端
面20,24,28に連絡する箇所の近傍に、これらの
部分のシール性の向上を図るためのラビリンス構造36
a,36b,36cが設けられている。第1のラビリン
ス構造36aは、インナーケーシング16の吸込口22
側の端部22aに、その外周に沿って延びる環状の凸部
38aとして設けられている。第2のラビリンス構造3
6bは、インナーケーシング16の吐出口26側の端部
26aに、その外周に沿って延びる環状の凸部38bと
して設けられ、その外周にはリップ40aが設けられて
いる。第3のラビリンス構造36cは、分割インナーケ
ーシング16a,16bどうしの割面Sの近傍に、その
外周に沿って延びる環状のリップ40bとして設けられ
ている。
ナーケーシング16の外縁を取り囲むU字状の平板であ
る金属製の補強材40a,40b,40c・・が該外縁
を挟むようにして埋設されている。この補強材40a,
40b,40c・・は、アウターケーシング18の外面
に周方向に間を置いて放射状に延びる複数の板状の補強
リブ42a,42b,42c・・に対応してその中に配
置されている。補強材40a,40b,40c・・は、
軽量で所定の強度を持つことが必要で、この実施の形態
では金属製であるが、材質、形状は適宜に選択できる。
形するための成形用鋳型の構成を説明するものである。
ここでは、それぞれ内部のキャビティ44a,44bと
これに連通する注入口46a,46bを有する2つの鋳
型48a,48bの中に、細部を形成する中子50a,
50bと事前に樹脂成形された分割インナーケーシング
16a,16bが支持されている。この分割インナーケ
ーシング16a,16bは、作業上の便宜を図るため
に、吸込口22、吐出口26及び取付口30の端部30
aに中子として作用する延長部52a,52b,52c
がそれぞれ形成されている。インナーケーシング16の
内側にその変形を抑えるための支持ブロックを配しても
よい。
鋳型48a,48bのキャビティ44a,44bに中子
50a,50bや分割インナーケーシング16a,16
bを組み付けた後、該キャビティを他方の鋳型で覆うこ
とによって構成される。このように構成した成形用鋳型
において、注入口46a,46bより樹脂を注入して反
応射出成形等を行い、樹脂が固化した後に鋳型48a,
48bを開き、中子や支持ブロックを取り除く。そし
て、分割インナーケーシング16a,16bの延長部を
切削等により除き、必要に応じて仕上げ加工を行って、
図1及び図2に示すようなポンプケーシングを得る。
a,16bを中子としてアウターケーシング18を射出
成形することにより、割面Sが外面に露出しない樹脂製
ケーシング10を作製することができる。この例では、
アウターケーシング18が吸込口22、吐出口26、取
付口30を覆っているので、割面Sが外部配管や駆動部
の取付面である端面20,24,28に露出することも
ない。インナーケーシング16とアウターケーシング1
8の間の接合面(樹脂接合面)は必ずしも充分な密着性
が得られていないが、これと連通する割面Sが外面や結
合面に露出していないので、シール性に問題が生じるこ
とがない。
6bの仕切壁12どうしをインナーケーシング16の外
部からボルト等の締結具で締結して、分割インナーケー
シング16a,16bを強固に一体化するようにしても
よい。また、各実施の形態にあっては、分割インナーケ
ーシング16a,16b及びアウターケーシング18を
反応射出成形によって成形した例を示しているが、例え
ば分割インナーケーシングをブロー成形によって成形し
てもよいことは勿論である。
ポンプケーシング等の樹脂製ケーシングを中子を使用す
ることなく成形することができ、これにより、樹脂成形
の最大のメリットを活用して、高品質で複雑な形状の製
品を安価に作製することができる。
ケーシングを示す一部切断の正面図である。
(b)は図2(a)のA部の拡大図である。
(b)は図1のC−C線に沿った断面図、(c)は図1
のD−D線に沿った断面図である。
成形する鋳型の構成を示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 開口部を有する樹脂製のケーシングであ
って、 予め樹脂成形された複数の分割インナーケーシングを組
合せて構成したインナーケーシングと、 該インナーケーシングの少なくとも外表面を覆うように
樹脂成形されたアウターケーシングとを有することを特
徴とする樹脂製ケーシング。 - 【請求項2】 前記アウターケーシングの内部に前記複
数の分割インナーケーシングを結合させるように補強材
を埋設したことを特徴とする請求項1に記載の樹脂製ケ
ーシング。 - 【請求項3】 前記アウターケーシングとインナーケー
シングの間の接合面にラビリンス構造を設けたことを特
徴とする請求項1または2に記載の樹脂製ケーシング。 - 【請求項4】 前記分割インナーケーシングどうしを、
前記インナーケーシングの内部に形成された仕切壁を介
して締結具で締結したことを特徴とする請求項1ないし
3のいずれかに記載の樹脂製ケーシング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1025299A JP3985855B2 (ja) | 1999-01-19 | 1999-01-19 | 樹脂製ケーシング |
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1999
- 1999-01-19 JP JP1025299A patent/JP3985855B2/ja not_active Expired - Fee Related
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