JP2000204296A - 2色性塗料組成物、2色性塗膜形成方法および2色性塗装物 - Google Patents

2色性塗料組成物、2色性塗膜形成方法および2色性塗装物

Info

Publication number
JP2000204296A
JP2000204296A JP11043607A JP4360799A JP2000204296A JP 2000204296 A JP2000204296 A JP 2000204296A JP 11043607 A JP11043607 A JP 11043607A JP 4360799 A JP4360799 A JP 4360799A JP 2000204296 A JP2000204296 A JP 2000204296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dichroic
coated
pigment
flake
coating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11043607A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Maruou
健志 丸王
Yoshikatsu Saito
義勝 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP11043607A priority Critical patent/JP2000204296A/ja
Publication of JP2000204296A publication Critical patent/JP2000204296A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】見る角度により異なる発色を呈する、落ち着き
のある2色性を可能にした2色性塗料組成物、2色性塗
膜形成方法及び塗装物を提供する。 【解決手段】 (1)ビヒクル、(2)アルミフレーク
またはMIOを基材とし該基材を二酸化珪素で被覆し、
その外層を金属酸化物で被覆したフレーク顔料を含有
し、必要に応じて(3)光輝性顔料又は着色顔料より選
ばれた少なくとも一種の顔料を含有する2色性塗料組成
物、該塗料組成物を用いた2色性塗膜形成方法、塗装
物。自動車車体・部品、容器外面等に好適に用いられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2色性塗料組成
物、2色性塗膜形成方法及び該方法により塗装された塗
装物に関する。さらに詳しくは、落ち着いた2色性を発
現するアルミフレークまたはMIOを基材とし該基材を
二酸化珪素で被覆し、その外層を金属酸化物で被覆した
フレーク顔料と、必要により他の光輝性顔料、着色顔料
とを組み合わせて、従来得られない2色性塗膜を提供可
能な塗料組成物、2色性塗膜形成方法及び該方法により
塗装された塗装物に関する。なお、本発明により得られ
る塗膜は落ち着きのある2色性に優れ高級感を有するた
め、自動車、二輪車等の乗物外板、容器外面、コイルコ
ーティング、家電業界等の2色性が要求される塗装物に
おいて好ましく使用される。
【0002】
【従来の技術】従来、2色性を有する塗膜を得るには、
液体のポリマー塗料媒体と、該液体媒体内に分散させた
複数の干渉小板とを含む高彩度耐久塗料であって、前記
小板がそれぞれ、第1及び第2の表面を有する金属反射
体と複数の干渉薄膜層とからなる多層干渉薄膜構造を備
え、前記小板が、各層平面内に平行な面の最長平面寸法
と小板の厚さに関し少なくとも2:1のアスペクト比を
有し、前記小板が、任意の面上で、約2乃至200ミク
ロンの最大寸法を有する、ポリマービヒクル塗料が特表
平9−508172に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の干渉小板は、2
色性を発現する観点からは、非常に良好な材料として使
われている。しかしながら、非常にダイナミックな2色
性を発現するが、落ち着きのある2色性とは言い難い。
また2色性を発現するために、干渉小板を製造する際
に、厳密な品質コントロールが要求され、コストの上昇
を避けることができない。
【0004】本発明者等は上述の課題に鑑み鋭意研究し
た結果、アルミフレークまたはMIOを基材とし該基材
を二酸化珪素で被覆し、その外層を金属酸化物で被覆し
たフレーク顔料とビヒクルとを塗料組成物中に含有させ
ると、落ち付きのある優れた2色性を発現する2色性塗
膜が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】本発明は、優れた2色性を発現する塗膜が
得られる2色性塗料組成物、2色性塗膜形成方法及び該
方法により塗装された好ましくは自動車車体・部品、容
器外面等の塗装物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記(1)及び(2)とを含有することを特徴とする2色
性塗料組成物を提供するものである。 (1)ビヒクル、及び(2)アルミフレークまたはMI
Oを基材とし該基材を二酸化珪素で被覆し、その外層を
金属酸化物で被覆したフレーク顔料
【0007】また、本発明は、下記(1)乃至(3)と
を含有することを特徴とする2色性塗料組成物を提供す
るものである。 (1)ビヒクル、(2)アルミフレークまたはMIOを
基材とし該基材を二酸化珪素で被覆し、その外層を金属
酸化物で被覆したフレーク顔料、及び(3)光輝性顔料
または着色顔料より選ばれた少なくとも一種の顔料
【0008】また、本発明は、上記アルミフレークまた
はMIOを基材とし該基材を二酸化珪素で被覆し、その
外層を金属酸化物で被覆したフレーク顔料が、塗料固形
分100重量部に対して、0.01〜30固形分重量部
であることを特徴とする2色性塗料組成物を提供するも
のである。
【0009】また、本発明は実施態様として、上記のア
ルミフレークまたはMIOを基材とし該基材を二酸化珪
素で被覆し、その外層を金属酸化物で被覆したフレーク
顔料が、二酸化チタンまたは三酸化二鉄で被覆されてい
ることを特徴とする2色性塗料組成物。
【0010】また、本発明は実施態様として、上記の光
輝性顔料が、アルミニウムフレーク顔料、マイカ顔料、
グラファイト顔料、アルミナフレーク顔料、金属チタン
フレーク、ステンレスフレーク、板状酸化鉄、フタロシ
アニンフレークまたは金属めっきガラスフレークより選
ばれた少なくとも一種であることを特徴とする2色性塗
料組成物を提供するものである。
【0011】さらに、本発明は、被塗物に前記の2色性
塗料組成物によるベースコート塗膜形成後、クリヤート
ップコート塗膜を形成することを特徴とする2色性塗膜
形成方法を提供するものである。
【0013】さらに、本発明は、前記の塗膜形成方法に
より、塗膜形成されたことを特徴とする塗装物を提供す
るものである。
【0014】また、本発明は実施態様として、被塗物が
自動車車体・部品または容器外面であることを特徴とす
る塗装物を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0016】「(1)ビヒクル」本発明に用いる(1)
ビヒクルは、(2)アルミフレークまたはMIOを基材
とし該基材を二酸化珪素で被覆し、その外層を金属酸化
物で被覆したフレーク顔料、必要により(3)光輝性顔
料または、着色顔料より選ばれた少なくとも一種の顔料
等が分散するものであって、塗膜形成用樹脂と必要に応
じて架橋剤とから構成される。
【0017】ビヒクルを構成する塗膜形成用樹脂として
は、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキ
ッド樹脂、フッ素樹脂等が挙げられ、特に、アクリル樹
脂及びポリエステル樹脂が好ましく用いられる。通常ア
ミノ樹脂やブロックポリイソシアネート化合物等の架橋
剤と混合して使用に供される。また、これらの樹脂は、
1種に限らず2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。また、常温乾燥で硬化可能な熱可塑性アクリル樹
脂、2液型ウレタン樹脂やシリコン樹脂等の熱可塑性樹
脂を用いることもできる。
【0018】<配合割合>塗膜形成用樹脂と架橋剤の配
合割合としては、固形分換算で塗膜形成用樹脂が90〜
50重量%、好ましくは85〜60重量%であり、架橋
剤が10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%で
ある。架橋剤が10重量%未満では(塗膜形成用樹脂が
90重量%を超えると)、塗膜中の架橋が十分でない。
一方、架橋剤が50重量%を超えると(塗膜形成用樹脂
が50重量%未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低
下するとともに硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が
悪くなる。
【0019】「(2)アルミフレークまたはMIOを基
材とし該基材を二酸化珪素で被覆し、その外層を金属酸
化物で被覆したフレーク顔料」本発明に用いる、アルミ
フレークまたはMIO(Micaceous Iron
Oxide:雲母状酸化鉄)を基材とし、該基材を二
酸化珪素で被覆し、その外層を金属酸化物で被覆したフ
レーク顔料は、2色性が良好な金属酸化物で被覆された
フレーク状の顔料であり、基材厚みは0.1〜5μmが
好ましく、より好ましくは0.1〜2μmであり、長径
は、10〜50μmが好ましく、より好ましくは15〜
30μmで、二酸化珪素の被覆厚みは100〜500n
mが好ましく、より好ましくは300〜450nmであ
る。最外層を被覆する金属酸化物は、酸化鉄(一酸化
鉄、または三酸化二鉄)または二酸化チタンで被覆され
た二酸化珪素フレークである。被覆層の厚みは、10〜
120nmが好ましく、より好ましくは20〜80nm
である。該アルミフレークまたはMIOを基材とし該基
材を二酸化珪素で被覆し、その外層を金属酸化物で被覆
したフレーク顔料は、基材がアルミフレークまたはMI
Oを用いるため、特表平9−508172に記載されて
いる複数の干渉小板に比べて隠蔽性が具備され、落ち着
きのある2色性を発現する。
【0020】「光輝性顔料」本発明に用いる光輝性顔料
は、従来から塗料用として常用されているものが用いら
れ、例えば、アルミニウムフレーク顔料(リーフィング
タイプ、ノンリーフィングタイプ)、着色アルミニウム
フレーク顔料、マイカ顔料(二酸化チタン被覆マイカ、
着色マイカ、金属メッキマイカ)、グラファイト顔料、
アルミナフレーク顔料、金属チタンフレーク、ステンレ
スフレーク、板状酸化鉄、フタロシアニンフレークまた
は金属めっきガラスフレーク等が挙げられる。
【0021】「着色顔料」本発明に用いる着色顔料は、
従来から塗料用として常用されているものが用いられ、
有機顔料としては、例えば、アゾレーキ系顔料、フタロ
シアニン系顔料、インジコ系顔料、ベリレン系顔料、キ
ノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン
系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等が挙
げられ、また、無機顔料としては、例えば、黄鉛、黄色
酸化鉄、ベンガラ、二酸化チタン、微粒子二酸化チタン
等が挙げられる。着色顔料の添加量は、塗膜が2色性を
保持する限り色相に合わせて任意に設定できる。
【0022】本発明に用いるアルミフレークまたはMI
Oを基材とし該基材を二酸化珪素で被覆し、その外層を
金属酸化物で被覆したフレーク顔料は、塗料固形分10
0重量部に対して、0.01〜30固形分重量部である
ことが好ましい。0.01固形分重量部未満では、2色
性のある塗膜が得られ難く、30固形分重量部を超える
と、平滑な塗膜が選られ難く、2色性塗膜に必要な諸性
能が得られず、塗料の貯蔵安定性にも支障をきたすこと
がある。より好ましくは、下地の色相と複合した発色を
する場合(2色性塗膜に下地隠蔽性がない:被塗物が自
動車・車体等では、3コート2ベークと称する)には、
0.1〜20固形分重量部、下地の色相と複合した発色
をしない場合(2色性塗膜に下地隠蔽性がある:被塗物
が自動車・車体等では、2コート1ベークと称する)に
は、0.5〜20固形分重量部である。
【0023】本発明に用いる(2)アルミフレークまた
はMIOを基材とし該基材を二酸化珪素で被覆し、その
外層を金属酸化物で被覆したフレーク顔料を、(3)光
輝性顔料または着色顔料より選ばれた少なくとも一種の
顔料と併用する場合の重量混合比率は、(2)/(3)
=99/1〜40/60が好ましく、より好ましくは9
0/10〜50/50である。光輝性顔料/着色顔料の
重量混合比率は99/1〜1/99が好ましく、この範
囲で目的とする色調となるように組み合わせることがで
きる。
【0024】「溶剤」本発明の2色性塗料組成物は、上
記必須構成成分を、通常、溶剤に溶解、分散した態様で
提供される。溶剤としては、ビヒクルを溶解、分散する
ものであればよく、有機溶剤型、非水分散型、水溶液型
または水分散型の形態として使用し得るが、環境面の観
点から有機溶剤の使用が規制されているので、水系とす
るのが好ましい。水系の場合には適量の親水性有機溶剤
を含有させてもよい。なお、有機溶剤としては、トルエ
ン、キシレン等の炭化水素類、アセトン、メチルエテル
ケトン等のケトン類、酢酸エチル、セロソルブアセテー
ト、ブチルセロソルブ等のエステル類、アルコール類等
が挙げられる。
【0025】「その他の添加剤」本発明の2色性塗料組
成物は、上記必須構成成分の他に、体質顔料、沈降防止
剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング
剤、シリコンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め
剤、増粘剤、消泡剤、滑剤、架橋性重合体粒子(ミクロ
ゲル)等を適宜添加することができる。これらの添加剤
を、通常、ビヒクル100重量部(固形分基準)に対し
て5重量部以下の割合で配合することにより、塗料や塗
膜の性能を改善することができる。
【0026】<沈降防止剤>沈降防止剤としては、脂肪
族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワックスや、酸
化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体であるポ
リエチレンワックスが好ましい。
【0027】本発明の第一の2色性塗膜形成方法は、上
記の本発明の2色性塗料組成物によるベースコート塗膜
形成後、クリヤー塗料によるトップコート塗膜を形成す
ることを特徴とする2色性塗膜形成方法であり、ベース
コートに(2)アルミフレークまたはMIOを基材とし
該基材を二酸化珪素で被覆し、その外層を金属酸化物で
被覆したフレーク顔料が含有される塗装系(I)を提供
するものである。
【0028】本発明の第二の2色性塗膜形成方法は、上
記の本発明の2色性塗料組成物によるベースコート塗膜
形成後、クリヤー塗料によるトップコート塗膜を形成す
ることを特徴とする2色性塗膜形成方法であり、ベース
コートに(2)アルミフレークまたはMIOを基材とし
該基材を二酸化珪素で被覆し、その外層を金属酸化物で
被覆したフレーク顔料及び(3)光輝性顔料または着色
顔料より選ばれた少なくとも一種の顔料が含有される塗
装系(II)を提供するものである。
【0029】「塗装物(基材)」本発明の2色性塗料組
成物及び2色性塗膜形成方法により塗布する塗装物の被
塗物(基材)としては、鉄、アルミニウム、銅またはこ
れらの合金等の金属類;ガラス、セメント、コンクリー
ト等の無機材料;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹
脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類
や各種のFRP等のプラスチック材料;木材、繊維材料
(紙、布等)等の天然または合成材料等が挙げられる。
【0030】被塗基材に直接または下地塗膜を介して塗
料組成物を塗装するが、自動車車体・部品塗装の場合は
予め化成処理、電着塗装、中塗り塗装等を施しておくの
が好ましい。
【0031】「塗膜形成方法」2色性塗料組成物を基材
上に塗布してベースコートの2色性塗膜を形成し、得ら
れた2色性塗膜上にトップコートとして少なくとも一層
のクリヤー−塗料を塗布する。自動車車体・部品等に好
適に用いられる。
【0032】<ベースコート:2色性塗膜>中塗り塗料
等により下地塗装をした被塗基材を使用する場合には、
下地塗膜の上にウェットオンウェット(W/W)法、ま
たはベークオンウェット(B/W)法により2色性塗料
組成物を塗装する。W/W法とは下地塗膜の形成後風乾
等により乾燥し、未硬化状態または半硬化状態のうちに
塗装する方法であり、B/W法とは下地塗膜を焼付た後
に塗装する方法である。塗装方法は特に限定されない
が、スプレー法、ロールコーター法等が好ましい。2色
性塗膜の乾燥膜厚は5〜50μmが好ましく、10〜3
0μmがより好ましい。
【0033】<トップコート:クリヤー塗膜>ベースコ
ート塗膜上にトップコートのクリヤー塗膜を少なくとも
1層形成する。ベースコート塗料中に光輝性顔料が多い
場合に、クリヤー塗料を2層以上塗装すると、表面の光
輝感が向上する。クリヤー塗料は上塗り用として一般に
使用されているものでよい。本発明の塗膜上へのクリヤ
ー塗料の塗装はウエット−オン−ウェット(W/W)方
式で行うことができる。クリヤー塗料を複数回塗装する
場合には、最終のクリヤーコート塗装の後で焼き付けれ
ばよく、下層のクリヤー塗装の形成段階ではW/W、プ
レートまたは半硬化の状態でよい。クリヤー塗装後の焼
き付け温度は120〜160℃でよい。クリヤー塗膜の
乾燥膜厚は10〜80μmが好ましく、20〜50μm
がより好ましい。
【0034】クリヤー塗料の組成としては、(i)アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂及びこれらの
変性樹脂等から選ばれた少なくとも1種の熱硬化性樹脂
と前述の架橋剤を混合したもの、または(ii)カルボ
シキル基含有ポリマー及びエポキシ基含有ポリマーから
なるビヒクルを用いることができるが、耐酸性雨対策及
びベースコート塗料との溶解性の差を大きくするという
観点から、(ii)カルボシキル基含有ポリマー及びエ
ポキシ基含有ポリマーからなるビヒクルを含有する組成
(特公平8−19315号公報参照)が好ましい。さら
に、好ましい組成として、透明樹脂にその透明性を損な
わない範囲で、顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリン
グ剤、分散剤、消泡剤等の添加剤を配合することが可能
である。剤を飛ばした後、高圧水銀灯、メタルハライド
ランプ、キセノンランプ等を0.01秒から1分照射し
て硬化させる。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例を挙げてさ
らに具体的に説明するが本発明はこれらの実施例にのみ
限定されるものではない。なお、配合量は特に断りのな
いかぎり重量部を表す。
【0036】「実施例1〜19,比較例1〜4」 1.被塗基材の調製 ダル鋼板(長さ300mm、幅100mm及び厚さ0.
8mm)を燐酸亜鉛処理剤(「サーフダインSD200
0」、日本ペイント(株)製)を使用して化成処理した
後、カチオン電着塗料(「パワートップU−50」、日
本ペイント(株)製)を乾燥膜厚が25μmとなるよう
に電着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付け
た後、塗装方式2コート1ベーク方式(2C1B)で
は、中塗塗料(「オルガS−90シーラーグレー(L=
60)」、日本ペイント(株)製)を、塗装方式3コー
ト2ベーク方式(3C2B)では、中塗塗料(「オルガ
S−90シーラーグレー(L=20)または(L=6
0)」、日本ペイント(株)製)を乾燥膜厚が40μm
となるようにエアースプレー塗装し、140℃で30分
間焼き付け、中塗塗膜を作成した。
【0037】2.2色性塗料組成物の調製 アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチ
ルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/
メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20,00
0、水酸基価45、酸価15、固形分50重量%)と、
メラミン樹脂(商品名,「ユーバン20SE」、三井化
学(株)製、固形分60重量%)とを80:20の固形
分重量比で配合して得たビヒクルに対し、(A)アルミ
フレークまたはMIOを基材とし該基材を二酸化珪素で
被覆し、その外層を金属酸化物で被覆したフレーク顔料
(「フレークA」:三酸化二鉄(最外層)/二酸化珪素
/アルミフレーク(基材)顔料、発色:ゴールド/ベー
ジュ、「フレークB」:三酸化二鉄(最外層)/二酸化
珪素/アルミフレーク(基材)顔料、発色:レッド/ゴ
ールド、「フレークC」:三酸化二鉄(最外層)/二酸
化珪素/MIO(基材)顔料、発色:マゼンタ/カッパ
ー)、(B)光輝性顔料、(C)着色顔料を表1に示す
割合で配合した。次いで、有機溶剤(トルエン/キシレ
ン/酢酸エチル/酢酸ブチルの重量比=70/15/1
0/5)とともにディゾルバーにより塗装適正粘度にな
るように攪拌混合し、2色性塗料組成物を調製した。な
お、(B)光輝性顔料はアルミニウムフレーク顔料
(「アルミペーストMH8801」、旭化成工業(株)
製)、着色アルミフレーク顔料(「フレンドカラーF5
00BL」、昭和電工(株)製)、着色マイカ顔料
(「イリオジン502WII」、メルク社製)、干渉マ
イカ顔料(「イリオジン217WII」、メルク社
製)、グラファイト顔料(「グラフィタン7525」、
チバ・スペシュルティ・ケミカルズ(株)製)、微粒子
酸化チタン顔料(「タイペークTTO−55B」、石原
産業(株)製)、アルミナフレーク顔料A(三酸化鉄被
覆アルミナフレーク顔料、メルク製)及びアルミナフレ
ーク顔料B(二酸化チタン被覆アルミナフレーク顔料、
メルク製)を使用した。
【0038】3.2色性塗膜の形成 基材の被塗面に、上記2色性塗料組成物を乾燥膜厚が1
5μmになるように塗装した。塗装は静電塗装機(「A
uto REA」、ランズバーグゲマ社製)を用い、霧
化圧2.8kg/cm2で行った。塗装中のブースの雰
囲気は温度25℃、湿度75%に保持した。塗装後3分
間セッティングし、クリヤー塗料を乾燥膜厚が35μm
になるように塗装し、室温で10分間セッティングし、
140℃の温度で30分間焼付けした。得られた塗膜の
2色性を下記評価方法で評価した。結果を表1に示す。
使用した金属酸化物被覆シリカフレーク不含のクリヤー
塗料は、(1)アクリル/メラミン樹脂系クリヤー塗料
(商品名:「スーパーラック0−130クリヤー」、日
本ペイント(株)製)または、(2)カルボキシル基含
有ポリマーとエポキシ基含有ポリマーのブレンドからな
るクリヤー塗料(「マックフロー0−520クリヤ
ー」、日本ペイント(株)製)の2種類である。
【0039】評価方法 2色性 塗装形成後の試験片をほぽ真上から見た場合(A)と、
試験片に対する俯瞰角度15度程度で見た場合(B)で
の、塗膜の呈する色を目視で評価した。(A)、(B)
でのそれぞれ呈する色が明確に異なり、落ち着きのある
2色性のあるものを◎、(A)、(B)でのそれぞれ呈
する色が異なるものを○、(A)、(B)でのそれぞれ
呈する色が異なるとは言えないものを×と評価した。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
によれば落ち着きのある優れた2色性を有する塗膜が得
られる2色性塗料組成物、2色性塗膜形成方法及び該方
法により塗装された塗装物を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)ビヒクル、(2)アルミフレー
    クまたはMIOを基材とし該基材を二酸化珪素で被覆
    し、その外層を金属酸化物で被覆したフレーク顔料を含
    有することを特徴とする2色性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 (1)ビヒクル、(2)アルミフレー
    クまたはMIOを基材とし該基材を二酸化珪素で被覆
    し、その外層を金属酸化物で被覆したフレーク顔料及び
    (3)光輝性顔料または着色顔料より選ばれた少なくと
    も一種の顔料を含有することを特徴とする2色性塗料組
    成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のアルミフレーク
    またはMIOを基材とし該基材を二酸化珪素で被覆し、
    その外層を金属酸化物で被覆したフレーク顔料が、塗料
    固形分100重量部に対して、0.01〜30固形分重
    量部であることを特徴とする2色性塗料組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載の2色性塗料組成
    物によるベースコート塗膜形成後、クリヤートップコー
    ト塗膜を被塗物に形成することを特徴とする2色性塗膜
    形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の被塗物に2色性塗膜形
    成方法により、塗膜形成されたことを特徴とする塗装
    物。
JP11043607A 1999-01-12 1999-01-12 2色性塗料組成物、2色性塗膜形成方法および2色性塗装物 Pending JP2000204296A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11043607A JP2000204296A (ja) 1999-01-12 1999-01-12 2色性塗料組成物、2色性塗膜形成方法および2色性塗装物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11043607A JP2000204296A (ja) 1999-01-12 1999-01-12 2色性塗料組成物、2色性塗膜形成方法および2色性塗装物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000204296A true JP2000204296A (ja) 2000-07-25

Family

ID=12668529

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11043607A Pending JP2000204296A (ja) 1999-01-12 1999-01-12 2色性塗料組成物、2色性塗膜形成方法および2色性塗装物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000204296A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121492A (ja) * 2000-10-19 2002-04-23 Nippon Paint Co Ltd 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2010209167A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Basf Coatings Japan Ltd 塗料組成物、それを用いた塗膜形成方法及び塗膜
JPWO2011087054A1 (ja) * 2010-01-13 2013-05-20 関西ペイント株式会社 塗料組成物及び塗膜形成方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121492A (ja) * 2000-10-19 2002-04-23 Nippon Paint Co Ltd 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2010209167A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Basf Coatings Japan Ltd 塗料組成物、それを用いた塗膜形成方法及び塗膜
JPWO2011087054A1 (ja) * 2010-01-13 2013-05-20 関西ペイント株式会社 塗料組成物及び塗膜形成方法
US9376577B2 (en) 2010-01-13 2016-06-28 Kansai Paint Co., Ltd. Coating composition and coating film forming method
JP5991815B2 (ja) * 2010-01-13 2016-09-14 関西ペイント株式会社 塗料組成物及び塗膜形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4557182B2 (ja) 金属調光輝性塗膜形成方法および塗装物品
JP4942459B2 (ja) 積層塗膜の形成方法
US6602934B1 (en) Multicolor coating composition, coating film forming method and coated article
JP4170806B2 (ja) 複層塗膜形成方法、複層塗膜及び物品
JP2003073621A (ja) 光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法および塗装物
JP2004358329A (ja) 金属調光輝性塗膜形成方法
JPH08170034A (ja) メタリック塗料組成物および塗膜形成方法
JP2000086943A (ja) 2色性塗料組成物
JP4063358B2 (ja) 積層塗膜の補修方法及び補修用塗料組成物
JPH09323064A (ja) 光輝性塗膜形成方法及び塗装物
JP2829813B2 (ja) メタリック塗料組成物およびメタリック塗膜の形成法
JP2000204296A (ja) 2色性塗料組成物、2色性塗膜形成方法および2色性塗装物
JP2003073620A (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
US4950507A (en) Method for applying a coating composition having a sparkling luster containing FeO3 particles of hexagonal plate-like shape
JP3839159B2 (ja) 積層塗膜の形成方法
JP4754056B2 (ja) 光輝性塗膜形成方法
JP2001232284A (ja) 光輝性複層塗膜の形成方法および塗装物
JPH08157753A (ja) 光輝剤含有塗膜の補修用塗料および補修方法
JP2000086945A (ja) 光輝性塗料組成物
JP2001149853A (ja) メタリック塗膜の形成方法
JP2005007219A (ja) 光輝性塗膜の形成方法
JP2002273321A (ja) 真珠光沢塗膜形成方法および塗装物
JP2000086944A (ja) 光輝性塗料組成物
JP3262320B2 (ja) 自動車車体の塗装法
JP3783090B2 (ja) 自動車上塗塗装方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050418

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080702