JP2000202536A - 組立カムシャフトの製造方法 - Google Patents

組立カムシャフトの製造方法

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JP2000202536A
JP2000202536A JP11005954A JP595499A JP2000202536A JP 2000202536 A JP2000202536 A JP 2000202536A JP 11005954 A JP11005954 A JP 11005954A JP 595499 A JP595499 A JP 595499A JP 2000202536 A JP2000202536 A JP 2000202536A
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JP
Japan
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cam lobe
pipe
expansion
camshaft
hydraulic pressure
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JP11005954A
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Akio Ejima
彬夫 江島
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EMI SHAFT KK
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EMI SHAFT KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立カムシャフトを製造する際の上記問題
点、すなわち、カムロブをトレーガーパイプに組み付け
た後に研磨しなければならないという問題点を解決す
る。 【解決手段】 カムロブをトレーガーパイプ上の所定位
置に遊嵌し、少なくとも該カムロブの遊嵌位置について
高液圧をトレーガーパイプ内に負荷し、該高液圧によっ
て前記トレーガーパイプを塑性変形せしめるとともにカ
ムロブを弾性変形せしめた後、高液圧を解除する一連の
工程からなる組立カムシャフトの製造方法において、上
記カムロブは、あらかじめ、最終製品として要求される
表面特性を付与したものとするとともに、ベースサーク
ル部分の寸法を拡管接合後カムロブに残留する引張応力
に相応して径が膨張する分だけ小さくしておくこととす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部分的液圧拡管法
による組立カムシャフトの製造方法に係り、特に、カム
ロブを中空シャフトに取り付けたままの状態で組立シャ
フトとして使用可能な状態とし、通常、顧客側において
行われる仕上げ研磨工程を実質的に省略可能とした組立
シャフトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の内燃機関に用いられるカムシ
ャフトは、従来、一体型の鍛造あるいは鋳造半製品に機
械加工や表面処理を施して製造される。これに対し、設
計の自由度が大きく、かつ、軽量のカムシャフトとし
て、部分的液圧拡管法を利用した組立カムシャフトが最
近普及しつつあり、カムシャフトの部分毎に適切な材料
の使用を可能にするとともに、軽量で耐久性に優れたカ
ムシャフトを提供できるようになっている。
【0003】ところで、カムシャフトには、エンジン形
式にもよるが、通常1本のシャフト上にカムロブが6〜1
2個取り付けられている。このカムロブの形状は内燃機
関のバルブタイミング機能に密接に関与するので、組立
カムシャフトにおいても、中空シャフト(トレーガーパ
イプという)にカムロブを取り付けた後、仕上げ研磨を
施して製品としている。この際、カムロブの研磨は、カ
ムシャフト全体としての精度を確保するために、トレー
ガーパイプ上にカムロブを取り付けた状態で複数のカム
ロブを同時に研磨する方法、すなわちカムシャフトミラ
ーにより研磨する方法、が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カムロ
ブは特有の形状をなし、しかも位相角を異にしてトレー
ガーパイプに取り付けられているので、その表面を高精
度で加工するためには、高価な仕上げ研磨機を多数台設
置する必要がある。またカムロブの表面には硬化処理が
施されているため、研磨加工には相当の時間を要し、仕
上げ研磨コストが大きくなり、現実には製品コストの約
3割以上を占めるという問題がある。
【0005】本発明は、カムシャフト、特に組立カムシ
ャフトを製造する際の上記問題点、すなわち、カムロブ
をトレーガーパイプに組み付けた後に研磨しなければな
らないという問題点を解決することを目的とする。すな
わち、トレーガーパイプにカムロブを取り付ければその
ままの状態で、換言すれば仕上げ研磨工程を実質的に省
略しても、内燃機関のカムシャフトとして使用できるカ
ムシャフトの製造方法を提案することを目的とし、これ
により組み立てカムシャフトの利点を一層享受しうるよ
うにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、カムロブをトレーガーパイプ上の所定位置
に遊嵌し、少なくとも該カムロブの遊嵌位置について高
液圧をトレーガーパイプ内に負荷し、該高液圧によって
前記トレーガーパイプを塑性変形せしめるとともにカム
ロブを弾性変形せしめた後、高液圧を解除する一連の工
程からなる組立カムシャフトの製造方法において、上記
カムロブは、あらかじめ、最終製品として要求される表
面特性を付与したものとするとともに、ベースサークル
部分の寸法を拡管接合後カムロブに残留する引張応力に
相応して径が膨張する分だけあらかじめ小さくしておく
こととするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き、詳細に説明する。本発明は部分的液圧拡管法による
組立シャフトの製造工程に対して適用される。その工程
は図1に示すように、トレーガーパイプ1の所定位置に
カムロブ2を遊嵌し(a)、次いでトレーガーパイプ1
内にゾンデ3を装入し(b)、高圧発生装置(図示しな
い)によりゾンデ3を介してカムロブ2の遊嵌領域に高
液圧を負荷し、トレーガーパイプ1が部分的に拡管して
弾性変形し、さらに塑性変形してカムロブ2の内面に接
するようにし(c)、さらに拡管を継続してカムロブ2
を弾性変形させ(d)、カムロブ2が塑性変形を開始す
る前に液圧を解除し、カムロブ2をトレーガーパイプ1
上にフォースフィッティングさせる(e)ものである。
【0008】本発明は、上記部分的液圧拡管法による組
立シャフトの製造工程において、トレーガーパイプ1に
遊嵌されるカムロブ2を、最終製品として要求される特
性をあらかじめ付与したものとする。特性としては、表
面硬度、表面粗度、形状、降伏強度などがあるが、以下
表面硬度を所期の値に調整した場合を例にとって説明す
る。
【0009】従来の鍛造あるいは鋳造によるカムシャフ
トの製造工程においては、カムロブ表面への硬度付与
は、一般に、粗成形後表面硬化処理を行うことによって
行われているが、本発明においては、かかる方法をとら
ず、トレーガーパイプ1への固定部材として準備された
カムロブ2自体に対して最終製品として必要な硬化の付
与を行う。
【0010】カムロブ2に対する硬度付与の手段は所要
硬度を付与できる手段であれば、特に限定しない。この
ようにカムロブ2単体に対して最終製品特性を付与する
ことは、カムロブの材質選定の際の自由度を大きくし、
各内燃機関固有の条件にマッチしたカムシャフトの製造
を可能にする。たとえば、カムロブの材質として、圧延
鋼、鍛造鋼、鋳鉄はもちろん、焼結合金、あるいはセラ
ミックスを採用することが可能になる。なお、硬度付与
とともに、カムロブに要求される他の諸特性、たとえば
靱性、耐摩耗性を付与することも可能である。これらは
需用者の要求に応じて適宜行えばよい。
【0011】カムロブ2は、そのベースサークル部分の
寸法を部分的液圧拡管接合後、カムロブに残留する引張
応力に相応して径が膨張する分だけあらかじめ小さくし
ておく。かくすることにより、トレーガーパイプ1上に
カムロブ2を部分的液圧拡管法により接合した後、カム
ロブの寸法がカムシャフトとして要求される値となる。
また、カムロブの表面研磨状態も最終的にカムシャフト
として要求される程度に仕上げておく。
【0012】本発明においては、上記のように、所要の
硬度を具備し、かつ、あらかじめ拡大代の見込まれたカ
ムロブをトレーガーパイプ上に接合すれば、トレーガー
パイプ上に固定されたカムの位置および寸法が製品とし
ての仕様を満足する。これは、本発明の採用する部分的
液圧拡管法では、トレーガーパイプに均等な液圧を付加
することができ、当該部分のトレーガーパイプの円周を
均等に膨張(塑性変形)せしめた後、カムロブ内孔面に
接触させ、引き続きカムロブを弾性限内で均等に弾性変
形させることができるからである。
【0013】なお、本発明の実施に際しては、トレーガ
ーパイプ上へのカムロブの取り付け精度の維持ととも
に、カムロブの硬度、寸法、トレーガーパイプとカムロ
ブとの接合強度などカムシャフトとしての必要条件が具
備されているか否かを確認するすることが重要であり、
そのため、いわゆるプレリミナリーテストを行って拡管
条件などを確立し、それにより実操業を行うのが好まし
い。
【0014】
【実施例】以下、実施例により具体的に本発明を説明す
る。排気量2000ccクラスのエンジン組立用のシャフト
を、本発明を適用して製造した。中空シャフトおよびカ
ムロブの材質、寸法は以下のとおりであった。 中空シャフト 材質:C35NDK、冷間引き抜き品 寸法:外径25.4mm、肉厚3.0mm カムロブ 材質:100Cr6の冷間鍛造品 寸法:内径25.5mm、肉厚5mm、ベースサークル径35.5mm 外周部の硬さ:58〜60HRC 研磨精度:±30μm
【0015】一方、カムロブは単体として製造し、その
ベースサークル部分の寸法を高液圧によって径が膨張す
る0.1mm程度だけ予め小さくしておくとともに、表面硬
さおよび表面の仕上げ状態を最終の研磨に近いものとし
た。上記カムロブを中空シャフトに固定するに当たって
は、カムロブを中空シャフト上の所定位置に遊嵌し、そ
の遊嵌位置に高液圧を負荷して中空シャフトを塑性変形
せしめるとともにカムロブを弾性変形せしめた後、高液
圧を解除して組み立てシャフトとした。
【0016】この方法で組み立てたカムシャフトの寸法
精度は、カムロブの直径方向で、40〜50μmであった。
この値は、従来の精密鋳造品による一体型カムシャフト
における精度、約1.0mmに比べて約1/20以下であり、ま
た、通常のカムシャフトミラーによる研磨工程後の精
度、約70μmに比べて充分小さい値であり、組立後カム
の研磨が不要となった。また、このようにして製造した
組立カムシャフトを2000ccのエンジンに組み付け実車耐
久試験を行ったところ、5000rpmで500時間の試験に充分
耐えることができた。
【0017】上記のように、本発明により組み立てシャ
フト製造後の研磨工程を実質的に省略することが可能で
ある。なお、上記説明においては、カムロブに必要な硬
度を付与した後、組み立てる方法について説明したが、
硬度の限らずカムロブに必要な特性を予め付与しておく
ことが可能なことはいうまでもない。例えば、表面粗度
を予め調整しておくこともできる。また、本発明によっ
て組み立てられたカムシャフトに対し、さらに軽い研磨
を行い、最終的に精度確保あるいはカムロブの表面状態
の維持を図ることもできる。さらに、部材としてのカム
ロブの製造に際し、精密鋳造、精密鍛造、精密焼結など
のニアネット成形法を採用すれば、カムロブの製造の際
の研磨工程を大幅に削減することができ、一層のコスト
低減が可能になることはいうまでもない。また、
【0018】
【発明の効果】本発明は、上記のように部分的液圧拡管
法によりカムシャフトを製造するに際し、カムロブを、
あらかじめ、最終製品として要求される特性を付与した
ものとするとともに、ベースサークル部分の寸法を拡管
接合後カムロブに残留する引張応力に相応して径が膨張
する分だけ小さくしておくこととしたので、従来法に比
べ、研磨コストを大幅に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する部分的液圧拡管法による組
立シャフトの製造工程図である。
【符号の説明】
1:トレーガーパイプ 2:カムロブ 3:ゾンデ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムロブを中空シャフト上の所定位置に
    遊嵌し、少なくとも該カムロブの遊嵌位置について高液
    圧を中空シャフト内に負荷し、該高液圧によって前記中
    空シャフトを塑性変形せしめるとともにカムロブを弾性
    変形せしめた後高液圧を解除する一連の工程からなる組
    立カムシャフトの製造方法において、 上記カムロブを、あらかじめ、最終製品として要求され
    る特性を付与したものとするとともに、ベースサークル
    部分の寸法を拡管接合後カムロブに残留する引張応力に
    相応して径が膨張する分だけあらかじめ小さくしておく
    ことを特徴とする組立カムシャフトの製造方法。
JP11005954A 1999-01-13 1999-01-13 組立カムシャフトの製造方法 Pending JP2000202536A (ja)

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Cited By (6)

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