JP2000199855A - 走査型光学顕微鏡装置 - Google Patents

走査型光学顕微鏡装置

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JP2000199855A
JP2000199855A JP11072544A JP7254499A JP2000199855A JP 2000199855 A JP2000199855 A JP 2000199855A JP 11072544 A JP11072544 A JP 11072544A JP 7254499 A JP7254499 A JP 7254499A JP 2000199855 A JP2000199855 A JP 2000199855A
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laser
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fluorescence
scanning optical
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Eiji Yokoi
英司 横井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学フィルターを用いることなく、また高度
な位置再現精度を要する機械駆動部を必要としない簡易
な構成で、励起波長や蛍光色素の様々な組み合わせに対
しても装置構成を変えることなく、多重染色された標本
の多重励起蛍光像を高いS/Nをもって取得できる走査
型光学顕微鏡装置を提供する。 【解決手段】 レーザー光源14,15と、対物レンズ
7と、X−Y走査光学系5と、結像レンズ10と、結像
レンズ10の焦点位置に配置された共焦点絞り11と、
光検出装置27a〜27dと、共焦点絞り11を通過し
た光束を空間的にスペクトル分解するプリズム23と、
少なくともスペクトル分解された方向に配列され且つス
ペクトル分解された光束の一部を受けてそれを前記複数
の光検出装置の何れかに向けて偏向させるミラーアレイ
25とを備え、各々の微小光ミラー素子26は、複数の
光検出装置27a〜27dに選択的に光束を受光せしめ
る複数の偏向角度を有し、複数の偏向角度の1つを任意
に選択できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の蛍光を同時に
検出できる走査型光学顕微鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、蛍光検出装置は、医学および生
物学をはじめ、その他の分野において生物組織や細胞上
の蛍光標識を施したタンパク質や遺伝子等を検出する目
的で広く使用されている。特に近年では、複数の蛍光色
素で染色した標本を一度に観察する多重蛍光検出が、遺
伝子の解析や、細胞内構造の解明に威力を発揮してい
る。
【0003】これら蛍光検出の有効な手段としては、レ
ーザー走査型顕微鏡(LSM)が公知である。図13は
蛍光用LSMの概略構成を示す図である。まず、このL
SMでは、それぞれ異なる3種類の波長を発振する3つ
のレーザー発振器1a,1b,1cから出射されたレー
ザービームがレーザー結合用ダイクロイックミラー2
a,2bにより共通の光軸上に結合される。その後、レ
ーザービームは、ビームエキスパンダー3を介して適当
な大きさのビーム径に拡大されてダイクロイックミラー
4で反射される。そして、ガルバノメーターミラー等の
X−Y走査光学系5で偏向され、瞳リレーレンズ6,対
物レンズ7を介して集光されたレーザービームは、標本
8上に照射され、標本8をレーザースポットで走査する
ことになる。
【0004】レーザービームの照射により励起された標
本8からの蛍光は、対物レンズ7からダイクロイックミ
ラー4に至る経路を戻り、ダイクロイックミラー4を透
過した後、分光用ダイクロイックミラー9aで分光され
る。ダイクロイックミラー9aで反射した一方の蛍光は
結像レンズ10aで集光され、共焦点絞り11aを通っ
て吸収フィルター12aにて目的とする第1の蛍光以外
の波長が吸収または反射された後、光検出器13aで光
強度が検出される。共焦点絞り11aは、対物レンズ7
の焦点位置と光学的に共役な位置に配置されており、レ
ーザースポットで励起される蛍光以外の光を遮断する
(共焦点絞り11b,11cも同様である)。このた
め、得られる画像は非常にコントラストが高いものとな
る。また、標本8と対物レンズ7との距離を相対的に光
軸方向に変えることによって3次元像を得ることが可能
になる。
【0005】他方、ダイクロイックミラー9aを透過し
た蛍光はダイクロイックミラー9bでさらに分光され
る。ダイクロイックミラー9bで反射された蛍光は結像
レンズ10bで集光され共焦点絞り11bを通り、目的
とする第2の蛍光のみを透過させる吸収フィルタ12b
を経て、光検出器13bにより光強度が検出される。ま
た、ダイクロイックミラー9bを透過した蛍光はミラー
で反射された後、結像レンズ10cで集光され共焦点絞
り11cを通り、目的とする第3の蛍光のみを透過させ
る吸収フィルタ12cを経て光検出器13cで検出され
る。
【0006】ここに示したLSMでは、各レーザー発振
器1a,1b,1cから発せられる3波長による3重励
起蛍光の同時検出が可能である。レーザー波長の変更,
蛍光色素の種類やレーザー発振器の数等、多重励起の状
態が変わる毎に、ダイクロイックミラー4、分光用ダイ
クロイックミラー9a,9b、吸収フィルター12a,
12b,12cはそれぞれ最適な分光特性を有するもの
に変更される。
【0007】しかしながら光学フィルターを用いた従来
の蛍光用LSMは次のような問題を有している。第1
に、製造上の制限から光学フィルターは自在にその分光
特性を決定できないので、蛍光光量やS/Nに限界があ
ることが挙げられる。特に吸収フィルターでは励起光を
完全に遮断する必要があるが、励起波長近傍の最も蛍光
強度が強い波長領域の光量を損失しないように設計,製
造することができないのが現状である。第2に、励起光
波長,蛍光色素毎に専用の高価な光学フィルターを用意
しなければならず、様々な多重励起を想定した場合はフ
ィルターの枚数の増大や、装置構成の複雑化,大型化が
避けられない。第3に、図13に示した蛍光用LSMか
ら明らかなように、多重蛍光の分光は複数の光学フィル
ターを経て行われるため、蛍光が光検出装置に到達する
までに相当の光量損出が生じることである。これらの問
題は何れも励起光と蛍光の多重化が増すほど深刻にな
る。
【0008】これらの問題点を改善すべく、光学フィル
ターを使わずに複数の蛍光波長を選択,検出する数種の
技術が提案されている。例えば、特表平9−50226
9号公報には、プリズム等でスペクトル分解された光束
をスリット状のミラーで透過する第1の波長領域と反射
する第2の波長領域に分光し、さらにスリット状ミラー
および第2の波長領域を制限する第2のスリット位置と
スリット幅を制御して、任意の2つの波長領域を選択,
検出することができる分光装置および共焦点蛍光顕微鏡
が開示されている。また、特開平8−43739号公報
には、共焦点絞りを通過後の光束をグレーティングによ
り分光し、少なくとも1つのスリットによって波長領域
および波長幅の選択を行い、各波長領域の光量をフォト
ディテクターで検出する走査型光学顕微鏡が開示されて
いる。
【0009】これら2つの技術は共に、多重励起蛍光検
出において、光学フィルターを使用することなく確実に
励起波長を遮断し且つ十分な蛍光光量を確保してS/N
のよい蛍光検出が可能な走査型光学顕微鏡を提供する手
段である。
【0010】また、光学フィルターを使わずに任意の波
長選択ができる分光装置としては、特開平6−2078
53号公報に開示されたものがある。これは分散素子に
よって被検光束を空間的にスペクトル分解した後、分散
スペクトルの少なくとも一部を変形可能なミラー装置に
代表される空間光変調器で受け、所望のスペクトル領域
のみを反射、若しくは透過せしめてそのエネルギー強度
を検出するものである。一度、分散素子と空間光変調
器,エネルギー検出器の関係が固定されると空間光変調
器以外のあらゆる機械的動きを必要としないため、ここ
で生じる誤差をなくすことができる。また高精度な機械
制御部が不要となる。なお、前記変形可能なミラー装置
の詳細は米国特許5,061,049号公報に記載され
いる。具体的には、マイクロミラーの空間的なアレイか
らなり、各マイクロミラーは印加電圧の制御のみによっ
て、あらかじめ選択された任意の角度に偏向が可能な素
子である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
表平9−502269号公報に開示された走査型光学顕
微鏡では、波長選択を決定するスリットに機械的な動き
が伴い、その稼動部には非常に高度な制御構造が必要と
なるうえ、機械駆動部の振動や摩耗は測定時の再現性を
失わせるため補正が必要となる。特に、スリット状のミ
ラーと第2のスリットは分光の際にそれぞれが連動した
動きを必要とするため、その制御の高精度化には困難を
極める。さらに、同時検出すべき蛍光の種類が増える
と、1つの分光手段では足りず、同様の波長分割手段を
複数用いなければならず、光量損失と装置の複雑化を引
き起こす。
【0012】また、特開平8−43739号公報に開示
された分光装置および共焦点蛍光顕微鏡でも、前述の走
査型光学顕微鏡と同様、機械駆動部の精度や再現性を保
証する問題の他に、1つのフォトディテクターで検出で
きる波長帯域がグレーティング等のスペクトル分散手投
とフォトディテクターの初期配置で決定されてしまうた
め、広波長帯域における波長選択の自由度が低く、多重
励起蛍光検出における蛍光色素やレーザー波長の多様性
には対応できない。
【0013】また、特開平6−207853号公報に開
示された分光装置は、任意の波長領域の光量検出が可能
なことから、1つの励起波長に対し1つの蛍光を取得す
る場合には蛍光用LSMへの応用は可能である。しかし
ながら、励起波長や蛍光色素のあらゆる組み合わせに対
応させて多重化した蛍光強度を同時に検出する場合に
は、容易に蛍光用LSMへ組み込むことはできない。
【0014】本発明は上記のような従来技術の問題点に
鑑みなされたものであり、その目的は、光学フィルター
を用いることなく、また高度な位置再現精度を要する機
械駆動部を必要としない簡易な構成で、励起波長や蛍光
色素の様々な組み合わせに対しても装置構成を変えるこ
となく、多重染色された標本の多重励起蛍光像を高いS
/Nをもって検出できる走査型光学顕微鏡装置を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、レーザー光源
と、レーザー光源から出射されたレーザービームを標本
上に集光する対物レンズと、集光されたレーザースポッ
トを前記標本に対して相対的に走査する走査手段と、前
記標本から発する光を結像する結像光学系と、結像光学
系の焦点位置に配置された共焦点絞りと、共焦点絞りを
通った前記標本からの光を検出する複数の光検出装置と
を備えたレーザー走査型光学顕微鏡装置において、前記
共焦点絞りを通過した光束を空間的にスペクトル分解す
るスペクトル分解手段と、少なくともスペクトル分解さ
れた方向に配列され且つスペクトル分解された光束の一
部を受けてそれを前記複数の光検出装置の何れかに向け
て偏向させる微小光偏向素子アレイとを備え、各々の微
小光偏向素子は、前記複数の光検出装置に選択的に光束
を受光せしめる複数の偏向角度を有し、複数の偏向角度
の1つを任意に選択できるようにしたことを特徴とす
る。
【0016】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
以下に示す条件式を満足することを特徴とする。 d/δλ<0.2 但し、dは前記微小光偏向素子のスペクトル分離方向の
大きさ、δλは前記スペクトル分解手段によって分離さ
れた656.27nmと486.13nmの2波長が入
射する前記微小光偏向素子アレイ上の入射位置間の距離
を示す。
【0017】さらに、本発明の走査型光学顕微鏡装置
は、励起用レーザービームの発振によって、レーザービ
ームの波長に対応する前記微小偏向素子の位置を検出
し、この情報に基づいて前記微小偏向素子それぞれの光
偏向角度を決定するようにしたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の走査型光学顕微鏡装置
は、レーザー光源と、レーザー光源から出射されたレー
ザービームを標本上に集光する対物レンズと、集光され
たレーザースポットを前記標本に対して相対的に走査す
る走査手段と、前記標本から発する光を結像する結像光
学系と、結像光学系の焦点位置に配置された共焦点絞り
と、共焦点絞りを通った前記標本からの光を検出する複
数の光検出装置とを備えたレーザー走査型光学顕微鏡装
置において、前記共焦点絞りを通過した光束を空間的に
スペクトル分解するスペクトル分解手段と、少なくとも
スペクトル分解された方向に配列され且つスペクトル分
解された光束の一部を受けてそれを前記複数の光検出装
置の何れかに向けて偏向させる微小光偏向素子アレイと
を備え、各々の微小光偏向素子は、前記複数の光検出装
置に選択的に光束を受光せしめる複数の偏向角度を有
し、複数の偏向角度の1つを任意に選択できるようにし
たものである。
【0019】このように構成された本発明の装置では、
前記共焦点絞りを通過した光束を空間的にスペクトル分
解した後、スペクトル分解された光束を微小の波長幅毎
に複数の光検出装置に受光せしめるように反射させ、多
重染色された標本の蛍光波長域に応じて、光束を受光せ
しめる1つの光検出装置を任意に選択することができ
る。
【0020】前記共焦点絞りを透過する光束は標本で反
射したレーザー波長と複数の蛍光波長を含む。これらの
波長を空間的にスペクトル分解しその方向に配列された
微小光偏向素子アレイヘ投影すると、波長情報は微小光
偏向素子の位置として変換される。ここで、複数の蛍光
波長それぞれの位置に対応する微小光偏向素子は各蛍光
を異なる光検出装置に受光させる角度に偏向する。ま
た、同時に、励起波長に対応する微小光偏向素子は前記
蛍光を検出する光検出装置に光が到達しない全く別の方
向に光束を偏向する。本発明の装置では、このような作
用により、像のコントラスト低下を引き起こす励起波長
を完全に排除して、多重化された蛍光を分離し、それぞ
れの蛍光を同時に検出することができる。
【0021】さらに、本発明の装置は、微小光偏向素子
がそれぞれスペクトル分解された光束を複数の光検出装
置に受光せしめる複数の偏向角度を有する構成を備え、
レーザー波長や多重染色された蛍光色素の観察条件に対
応して、光束を受光せしめる1つの光検出装置を任意に
選択することで、光検出装置の数と同数のあらゆる種類
の多重励起蛍光を分光し検出することができる。このと
き、微小光偏向素子の光偏向角度をステップ状に変化さ
せること以外に何ら機械駆動部を必要とせず、装置の変
更、部品の入れ替えも不要である。また、微小光偏向素
子の光偏向角度は電気的デジタル信号で制御可能である
ため、装置自体に高い精度も複雑な構成も必要としな
い。
【0022】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置で
は、前記共焦点絞りと前記スペクトル分解手段との間
に、前記共焦点絞りを通過した光束を略平行光とするコ
リメートレンズと、前記スペクトル分解された光束の各
スペクトル光を少なくともスペクトル分解の方向に集光
させる集光光学系とを配置し、さらにその集光位置近傍
に前記微小光偏向素子アレイを配置している。
【0023】共焦点絞りを通過した光束の拡がりは、角
度を波長の関数としてスペクトル分解する場合には大き
な誤差を生じさせる。このため、スペクトル分解手投へ
の入射光束はコリメートレンズによって略平行光とする
必要がある。略平行光とされた光束はプリズムやグレー
ティング等のスペクトル分解手段を経て、角度を波長の
関数としてスペクトル分解されるわけだが、平行光束が
有限の太さを有する以上、微小光偏向素子アレイとスペ
クトル分解手段との距離を十分離さなければ微小光偏向
素子アレイ上で異なる波長に重なりが生じ波長分解能が
低下する。本発明では、前記スペクトル分解された光束
を微小光偏向素子アレイ上に集光させる集光光学系を配
置することで、微小光偏向素子アレイ上の位置を光線角
度の関数である波長に1対1で対応させることができ
る。また、微小光偏向素子アレイとスペクトル分解手段
との距離を短縮できるので装置の小型化も可能となる。
【0024】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置で
は、前記微小光偏向素子アレイと前記複数の光検出装置
との間に、少なくとも1つの正の屈折力を有する光学系
を配置するとよい。微小光偏向素子アレイで反射された
後の拡散光束径を正の屈折力を備えた光学系により縮小
することで、検出すべき蛍光強度を損失することなく光
検出装置へ伝達し、S/Nのよい光量検出が可能とな
る。
【0025】また、前記微小光偏向素子アレイを形成す
る微小光偏向素子において、それぞれ隣接する2つの微
小光偏向素子は、少なくとも1つの共通する前記光検出
装置へ光束を受光せしめる偏向角を有している。励起波
長と蛍光波長とを分離する場合、その境界波長の決定が
蛍光像のS/Nに大きく影響する。どの微小光偏向素子
で受光した光までを蛍光として光検出装置へ導くか、ま
たどの微小光偏向素子で受光した光までを励起光として
排除すればよいか、1素子単位の最適化を行うには、隣
接する2つの微小光偏向素子は少なくとも1つの共通す
る光検出装置へ光束を受光せしめる反射角を有していな
ければならない。この構成をとることにより、境界波長
の選択を前記微小光偏向素子1素子単位でコントロール
し、レーザー強度,共焦点絞りの径,観察倍率,蛍光色
素,染色の状態等で変化する観察条件に適合した最高の
S/Nをもって蛍光検出することができる。
【0026】さらに、本発明の走査型光学顕微鏡装置
は、次の条件式(1) を満足することが好ましい。 d/δλ<0.2 ・・・・(1) 但し、dは前記微小光偏向素子のスペクトル分離方向の
大きさ、δλは前記スペクトル分解手段によって分離さ
れた656.27nmと486.13nmの2波長が入
射する前記微小光偏向素子アレイ上の入射位置間の距離
を示す。
【0027】前記微小光偏向素子アレイ上にスペクトル
分解された光束は、1つの微小光偏向素子を最小単位と
して分光される。このため、微小光偏向素子アレイ上で
の波長分離量、詳しくは、前記スペクトル分解手段によ
って分離された657.27nmと486.13nmの
2波長が入射する前記微小光偏向素子アレイ上の入射位
置間の距離δλと、微小光偏向素子のスペクトル分離方
向の大きさdとの相対的関係が顕微鏡本体の波長分解能
を制限する。もしd/δλの値が0.2以上になると、
顕微鏡での波長分解能が不十分となり、励起波長と共に
多くの蛍光強度を無駄に分離するか、励起光を少なから
ず含んだ蛍光を検出するかの何れかの原因でS/Nのよ
い画像を検出することが困難となる。
【0028】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
次の条件式(2) を満足することが好ましい。 (λm・f2 )/(NA1 ・δλ・f1 )< 0.35 ・・・・(2) 但し、λmは被検出光の最大波長、f2 は前記コリメー
トレンズの焦点距離、f1 は前記集光光学系の焦点距
離、NA1 は前記共焦点絞りを通過して前記コリメーと
レンズへ入射する光束の開口数を示す。
【0029】ここで、本発明の走査型光学顕微鏡装置に
おける光学系の構成を図1に基づき説明する。共焦点絞
り11を通過した光束はコリメートレンズ22で略平行
光束とされ、スペクトル分解手段であるプリズム23お
よび集光レンズ24を経て各スペクトル毎に微小光偏向
素子アレイの一形態であるミラーアレイ25上に集光さ
れる。なお、図中、λ0 ,λ1 ,λ2 はそれぞれ任意の
3波長の光束を示している。
【0030】共焦点絞り11を通過した光束の広がり
は、その拡がり角度の正弦関数である開口数NA1 とし
て定義される。NA1 は図示しない標本から共焦点絞り
11に至る光学系で特徴づけられる。ある波長λ0 のミ
ラーアレイ25上でのスポット径P(λ0 )は、ミラー
アレイ25上に集光される光束の開口数である(NA1
・f1 )/f2 とλ0 の関数として次式で表せる。 P(λ0 )=(1.22・f2 ・λ0 )/(NA1 ・f1 ) ・・・・(3) このスポット径P(λ0 )とミラーアレイ25上での波
長分離量δλの比は、共焦点絞り11からミラーアレイ
25に至る光学系の波長分解能を表すパラメータともい
える。もし(λm・f2 )/(NA1 ・δλ・f1 )の
値が0.35以上になると、ミラーアレイ25上での連
続スペクトルは光学系によりぼかされ、蛍光を励起光か
ら分離するのに必要十分な波長分解能が得られず、S/
Nのよい蛍光を検出することは困難となる。
【0031】さらに、本発明の走査型光学顕微鏡装置
は、次の条件式(4) を満足することが好ましい。 (NA1 ・f1 )/(f2 ・sinθm)<1 ・・・・(4) 但し、θmは微小光偏向素子が有する最小光偏向角度を
示す。
【0032】分離すべき異なる波長は、微小光偏向素子
アレイによってそれぞれの光束を異なる方向に偏向させ
ることで波長分離が達成されるわけであるが、偏向され
た光束の拡がり角があまりに大きいと、クロストークの
発生で2つの蛍光若しくは励起光と蛍光とを完全に分離
することができなくなる。条件式(4) の左辺は微小光偏
向素子アレイで偏向された光束の拡がり角を特徴づける
(NA1 ・f1 )/f 2 と微小光偏向素子の最小光偏向
角度θmの正弦関数との比で表され、波長分離時のクロ
ストークの度合いを示している。もし、条件式(4) の左
辺(NA1 ・f 1 )/(f2 ・sinθm)の値が1以
上になれば、クロストークによりS/Nのよい蛍光を検
出することは困難となる。
【0033】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
前記各微小光偏向素子の角度を記憶するメモリー部と、
レーザー波長,蛍光色素に対応する情報の入力を行う入
力部と、それらの入力情報から記憶された各微小光偏向
素子の光偏向状態を再現するコントローラ部を備えてい
る。
【0034】多重蛍光検出において、使用されるレーザ
ー発振器と蛍光色素の組み合わせは無数に存在する。こ
の条件が変わる毎に各微小光偏向素子の光偏向角度を設
定することは作業者に相当の苦痛を与える。本発明の装
置によれば、多用するレーザーおよひ蛍光色素や、1度
行った蛍光検出に対応する顕微鏡の状態を、入力部への
簡単な入力によっていつでも再現することが可能である
ため、測定時の煩雑な作業を軽減して快適な操作を保証
する。また、測定ミスを減らし、強力なレーザービーム
照射による標本へのダメージや退色を最小限に抑えるこ
とができる。
【0035】本発明の走査型光学顕微鏡装置では、励起
用レーザービームの発振によって、レーザービームの波
長に対応する前記微小光偏向素子の位置を検出し、その
情報に基づいて前記微小光偏向素子それぞれの光偏向角
度を決定する。
【0036】まず、本発明の装置では、励起用レーザー
ビームを標本位置に置いたミラーで反射させる等、何ら
かの手投で前記共焦点絞りを通過させ、前記スペクトル
分解手段を経て前記微小光偏向素子アレイヘ導く。この
とき、この微小光偏向素子アレイを形成する微小光偏向
素子を1素子ずつ前記光検出装置の1つへ向けてレーザ
ービームを反射し、これを受光した光検出装置が順にそ
の光量を検出することで、励起用レーザービームの波長
に対応する微小光偏向素子の位置を検出することができ
る。この情報に基づき微小光偏向素子それぞれの光偏向
角度を決定すれば、レーザー波長の経時変化や環境変化
に対する顕微鏡本体のキャリブレーションを行ったこと
になり、常に最高のS/Nをもって多重蛍光の検出が可
能となる。また、レーザー発振機構と連動させること
で、完全に自動化されたシステムが構築できる。
【0037】なお、本発明の走査型光学顕微鏡装置にお
いて、前記微小光偏向素子は微小ミラー素子であること
が好ましい。
【0038】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
蛍光を検出すると共に前記複数の光検出装置のうちの少
なくとも1つの光検出装置によって励起波長の光強度を
検出するようになっている。
【0039】蛍光染色を施した部分の位置の特定や時間
的変化の様子を観察すると同時に細胞の輪郭形状を得る
手段としては、蛍光観察と他の顕鏡法、例えば微分干渉
法を組合せて幾つかの視点から解析を行うことが様々な
分野で有効とされている。LSMにおいては、蛍光観察
と同時に用いられる観察手法として標本の透過像を検出
することが一般的である。しかしながら透過像の検出で
は、構成上の問題から共焦点検出を行うことは非常に困
難である。そこで本発明では、前記微小光偏向素子アレ
イ上に分解されたスペクトルのうち、励起波長に対応す
る光束を少なくとも1つの光検出装置に向けて偏向し、
この励起波長の光強度を検出して画像化すると同時に他
の光検出装置で蛍光の検出を行うことにより、蛍光像と
標本で反射、散乱した励起光による像の何れをも、同時
に3次元情報として得ることが可能となる。又、蛍光と
励起光の完全な波長分離が行えるという本発明の利点か
ら、例えばコントラストのつきにくい干渉像を検出する
場合であっても、蛍光に影響されることなく非常にS/
Nのよい画像を得ることができる。このように、本発明
では標本に染色された蛍光情報とともに標本の位相に関
する情報、例えば輪郭などを同時に且つ3次元的に解析
することが可能となる。
【0040】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
前記標本上に照射されるレーザービームを直線偏光と
し、且つ前記微小光偏向素子アレイと前記励起波長の光
強度を検出する光検出装置との間に偏光板を配置してい
る。
【0041】前記反射光の共焦点検出法として、標本の
複屈折性を検出できる偏光観察や、カバーガラスと標本
との間で生じる干渉像を検出する所謂リフレクションコ
ントラスト法が挙げられる。偏光観察では入射レーザー
ビームを直線偏光として標本に入射させその反射光を入
射レーザーの偏光方向と直交した偏光方向を有する偏光
板を配置するという構成をとる。一方、該リフレクショ
ンコントラスト法では、レンズ表面で反射された入射レ
ーザー光がフレアとなることを防ぐため、入射レーザー
ビームを直線偏光として標本へ向けて入射させ、標本と
フレアの原因となるレンズとの間にλ/4板を配置し、
入射レーザービームの偏光方向と直交する偏光板でレン
ズによるフレアのみを除去するという構成がとられる。
何れの場合も標本と検出装置の間に偏光板を必要とする
が、蛍光と該励起光の同時検出を考えた場合、蛍光が偏
光板を透過する構成では光量損失が大きく明るい像が得
られない。そこで、本発明では、前記微小光偏光素子ア
レイと前記励起波長の光強度を検出する光検出装置との
間に偏光板を配置したことにより、励起波長だけが偏光
板を通過することになり、蛍光の光量は全くロスするこ
とがないため、明るい蛍光と各種励起光による反射光の
同時検出が可能となる。
【0042】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
前記対物レンズと前記結像光学系との間にノマルスキー
プリズムを配置している。本発明をこのように構成する
ことにより、蛍光をロスすることなく、微分干渉像と蛍
光像の同時観察が可能となる。
【0043】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
前記偏光板を励起波長の通過する光路へ着脱可能に配置
している。
【0044】上述してきたように、前記微小光偏光素子
アレイと前記励起波長の光強度を検出する光検出装置と
の間に配置された偏光板は、偏光、微分干渉の各観察、
及びフレア除去に必要不可欠であるが、多重蛍光観察を
行う際には該光検出装置で蛍光を検出する場合も想定さ
れる。この場合、光路中に偏光板が配置されたままであ
ると蛍光光量を大きくロスする結果となる。本発明で
は、前記偏光板を励起波長の通過する光路へ着脱可能に
配置するため、たとえ該光検出装置で蛍光検出する場合
でも光量損失なく明るい像が得られる。
【0045】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
前記複数の光検出装置のうちの少なくとも1つの光検出
装置によって検出された励起波長の光強度を基に、他の
光検出装置で検出された蛍光の光強度から励起光による
バックグラウンドノイズを除去するようになっている。
【0046】前記微小光偏向素子アレイに入射する光束
は、素子間の隙間、表面の傷、素子のエッジ等で所望の
方向以外へ散乱されることがある。特に標本で反射、散
乱された励起光は蛍光の強度に比較して強いため、これ
らにより発生した散乱光が蛍光に混在してしまうとバッ
クグランドノイズとなり像のコントラストを著しく低下
させる。これを避けるには、蛍光像から励起光によるバ
ックグランド像を取り除く必要があるが、バックグラン
ドノイズとなる励起波長と蛍光波長の入り交じった光強
度の情報からでは十分なノイズ除去を行うことは光学的
に難しい。そこで本発明では、前記微小光偏向素子アレ
イへ入射する光束のうち励起波長のみを少なくとも1つ
の光検出装置へ向けて偏向させ、蛍光を含まない励起光
単独の光強度を検出している。この情報から励起光によ
るバックグランドノイズを正確に見積もることが可能で
あり、他の光検出装置から得られた蛍光強度との適切な
演算により、S/Nの高い画像を得ることができる。ま
た、バックグランドノイズの検出と蛍光検出とを同時に
行いながら処理を行うことによりノイズ成分の時間的変
動に非常に強いという特徴を有し、安定してクリアな像
を提供することができる。更に、本発明においては演算
処理装置以外に装置構成を追加する必要はなく、装置の
大型化、複雑化を伴わないという利点もある。
【0047】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
前記複数の光検出装置のうちの少なくとも1つの光検出
装置によって検出された励起波長の光強度と、蛍光を検
出するための他の光検出装置に受光される励起波長の光
強度との比率をあらかじめ取得し、この比率に基づい
て、蛍光の光強度から励起光ノイズを除算するようにな
っている。
【0048】バックグランドノイズとして検出される励
起光の光強度は、レーザースポットと標本の相対位置に
対して変動する。このような場合通常は、予め標本に励
起光を照射してバックグランドノイズを計測するところ
であるが、蛍光染色された標本では蛍光が発生してしま
い、励起光単独の光量を検出することは非常に難しい。
また、予め励起光単独の画像を得たとしても、画像処理
を行う際に蛍光画像と励起画像のわずかな位置ずれが逆
に無視できない画像の劣化を招く可能性が大きく、その
補正に更に付加的な処理を必要とする。そこで、本発明
では、前記微小光偏向素子アレイに到達する標本から発
せられた励起光の光強度と、バックグランドノイズとな
る散乱光との比率がほぼ一定に保たれていることに着目
し、簡易な計算処理で精度良くバックグランドノイズを
見積もり、除去することを可能とした。本手法は、検出
された励起光強度に対する所定の比率を基にしてバック
グランドノイズを見積もるため、バックグランドノイズ
が標本位置に依存する場合に非常に有効である。また、
該比率に、光検出装置の入出力特性、標本の散乱角特性
などを考慮した補正を行えば更に精度良くノイズ除去が
可能となる。
【0049】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
次の式(5) に基づいて蛍光信号に混在した励起光による
バックグランドノイズを除去するようになっている。 Iimg =IFL − (α・IEX+β・IIN) ・・・・(5) 但し、Iimg は励起光によるバックグランドノイズ除去
後の蛍光強度、IFLは検出された蛍光強度、IEXは前記
複数の光検出装置のうちの少なくとも1つの光検出装置
によって検出された励起波長の光強度、IINは前記標本
へ入射するレーザービームの強度、α,βは前記走査型
光学顕微鏡の装置状態に依存するパラメータを示す。ま
た、Iimg ,IFL,IEX,IINはそれぞれ標本とレーザ
ースポットの相対位置に依存する関数である。
【0050】前記微小光偏向素子アレイで散乱しバック
グランドノイズとして検出される励起光の光強度を更に
正確に見積もるには、前記微小光偏向素子アレイに入射
する励起光が、標本から到達したものか、装置内部から
到達したものかを区別する必要がある。なぜなら、両者
で前記微小光偏向素子アレイに入射する光束の開口数、
強度分布が一致するとは限らず、この違いで前記微小光
偏向素子アレイ上での散乱の度合いが異なると考えられ
るからである。まず、装置自体に起因する励起光ノイズ
についてはその強度をIsys とすると、標本へ入射する
レーザービームの強度に比例するので、 Isys =β’・IIN ・・・・(6) と仮定できる。但し、β’は定数である。一方、標本か
ら到達した励起光によって生ずるノイズについてはその
強度をI sampleとすると、 Isample=α’・(IEX−β”・Isys ) ・・・・(7) と表わすことができる。但し、α’,β”は定数であ
る。上記Isys とIsampleの和が前記微小光偏向素子ア
レイで散乱した励起光によるバックグランドノイズであ
るので、定数をまとめると、 (α・IEX+β・IIN) ・・・・(8) と表わすことができる。よって、蛍光強度から上記値を
差し引いた、上記の式(5) により、励起光によるバック
グランドノイズ除去後の蛍光強度を算出することができ
る。実際に上記定数α,βは、入射レーザー強度の変化
や標本の有無など適当な2状態での測定値から一意に求
められる。このように本発明では共焦点絞りを通過する
励起波長の発生源を標本と装置内部とに分離して考慮す
ることで、非常に精度良くバックグランドノイズを見積
もり、それを蛍光信号から除去することでS/Nの優れ
た蛍光像が得られる。また、上記の各式において、光検
出装置の入出力特性、標本の散乱角特性などを考慮した
補正を行えば更に精度良くノイズ除去が可能となる。
【0051】また、本発明の走査型光学顕微鏡装置は、
前記走査型光学顕微鏡の装置状態、標本状態毎に前記パ
ラメータα,βの最適な値を予め取得している。前記パ
ラメータα,βの最適値は、レーザ波長や使用する光学
系の違いで異なった値が必要となる。実際の作業時には
対物レンズ、レーザ波長を頻繁に切換えることもあり、
それ毎にパラメータを最適化することは作業者に相当の
負担を強いることになる。本発明では、多用する装置状
態や、一度測定を行った装置の状態に対して前記パラメ
ータα,βをあらかじめ取得し、いつでも呼び出しでき
るようにしている。その結果、作業者の負担を軽減する
とともに、快適な操作を保証することができ、また、測
定ミスを減らし、強力なビ−ム照射による標本へのダメ
ージや褪色を最小限に抑えることができる。
【0052】以下、図示した実施例に基づき本発明を詳
細に説明する。なお、図10に示した従来例で用いられ
た部材と同一の部材については同符号を付している。
【0053】第1実施例 図2は本実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構成を
示す図である。本実施例の装置は、波長が488nm,
568nm,647nmのレーザービームを同時発振す
るマルチラインKr−Arレーザー14と、波長が35
1nmのレーザービームを発振するArレーザー15を
光源とする。各レーザーを出射したレーザービームはフ
ァイバーカップリングレンズ17を経てシングルモード
ファイバー18を通り走査型光学顕微鏡本体19へ導入
される。マルチラインKr−Arレーザー14から発せ
られるレーザービームはレーザーラインフィルター16
により励起波長を選択できる。
【0054】走査型光学顕微鏡本体19に導入された各
レーザービームは、ビームコリメートレンズ20で適切
なビーム径を有する平行光束に変換され、ダイクロイッ
クミラー21によってマルチラインKr−Arレーザー
14からのレーザービームとArレーザー15からのレ
ーザービームとが混合される。混合されたレーザービー
ムは、励起用ダイクロイックミラー4で反射されてガル
バノメータミラー等のX−Y走査光学系5で偏向され、
瞳リレーレンズ6,対物レンズ7を介して、標本8上を
レーザースポットによって走査することになる。
【0055】レーザービームの照射により励起された標
本8からの蛍光は、対物レンズ7からダイクロイックミ
ラー4に至る経路を戻り、ダイクロイックミラー4を透
過して結像レンズ10で集光され、共焦点絞り11を通
過する。共焦点絞り11を通りコリメートレンズ22で
平行光化された光束はプリズム23によって、その各レ
ーザー波長に特有の角度に偏向されて出射され、さらに
集光レンズ24を経てミラーアレイ25上に結像され
る。このとき、プリズム23からの各レーザー波長の出
射角度はミラーアレイ25上の位置情報に置き換えら
れ、ミラーアレイ25を形成する微小ミラー素子26の
位置がそのまま各レーザー波長に対応することになる。
【0056】なお、本実施例の装置では、プリズム23
に代えてグレーティング,音響光学素子,ホログラフィ
ック素子等他のスペクトル分解素子を用いてもよい。ま
た、集光レンズ24は、シリンドリカルレンズ等スペク
トル分解方向に屈折力を有する光学系との置き換えも可
能である。
【0057】各微小ミラー素子26はそこに入射した光
束を光検出装置27a〜27dへ向けて反射する偏向角
と光トラップ28へ向けて反射する偏向角の計5つの選
択可能な反射角度を有し、その角度選択は入力部31を
経てコントローラ29からの電気信号で1素子単位で行
うことができる。また、レーザーや蛍光色素に対応する
何らかの入力を入力部31で行うと、コントローラ29
がメモリー部30に記憶されている各微小ミラー素子2
6の角度を呼出し、いつでも最適な測定状態を再現でき
るようになっている。また、所定の微小ミラー素子26
の角度のみをメモリー部30に記憶させることもでき
る。
【0058】多重化された蛍光の分光は、レーザー波長
に対応する微小ミラー素子26が入射光を光トラップ2
8へ向けて反射し、且つ蛍光波長に対応する微小ミラー
素子26がその蛍光毎に別々の光検出装置27a〜27
dへ向けて反射させることで達成され、各光検出装置2
7a〜27dでその強度が検出される。このように、本
実施例の装置では、多重化される蛍光色素の数によらず
1度の反射のみによって分光が行われるため、光量損失
が極めて少なくなる。
【0059】ここで、励起波長と蛍光色素を変更する場
合を考える。まず、351nm,488nm,568n
m,647nmの4重励起波長に対して、それぞれの波
長で励起される4つの蛍光色素が標本に染色されている
場合、ミラーアレイ25の様子は、図3(a)に示すよ
うに、励起波長に対応する微小ミラー素子26e,26
f,26g,26hはこの位置に集光された光を光トラ
ップ28へ偏向する。一方、波長351nm,488n
m,568nm,647nmで励起された蛍光はそれぞ
れの波長に対応する微小ミラー素子26a,26b,2
6c,26dによって、それぞれ光検出装置27a,2
7b,27c,27dへ向けて反射され、光強度が検出
される。
【0060】次に、波長351nm,568nmの2重
励起に対してそれぞれの波長で励起される2つの蛍光色
素が標本に染色されている場合は、図3(b)に示すよ
うに、励起波長に対応する微小ミラー素子26e,26
gはこの位置に集光された光を光トラップ28へ偏向す
る。また、波長351nmで励起された蛍光はその波長
に対応する微小ミラー素子26a,26f,26bによ
り光検出装置27aへ向けて反射される。波長568n
mで励起された蛍光はその波長に対応する微小ミラー素
子26c,26h,26dにより光検出装置27cへ向
けて反射される。そして、検出装置27a,27cにお
いてそれぞれの光強度が検出される。同様に、レーザー
光源自体が変更された場合でも、微小ミラー素子26の
偏向角度を適切に選択することで対応できる。
【0061】このように、励起波長,蛍光色素の様々な
組み合わせに対し常に最適な分光が行えるのは、微小ミ
ラー素子26が複数の光検出装置に選択的に光束を受光
せしめる複数の反射角度を有し、且つ複数の反射角度の
1つを任意に選択できるからに他ならない。かくして、
本実施例の装置においては、光学フィルターを使用する
ことなく、また高度な位置再現精度を要する機械駆動部
を必要としない簡易な構成で、さらに、励起波長や蛍光
色素の様々な組み合わせに対しても装置構成を変更する
ことなく、多重染色された標本の多重励起蛍光像を高い
S/Nをもって得ることができる。
【0062】以下、本実施例の走査型光学顕微鏡装置に
かかる光学仕様および前記各条件式に関する数値を示
す。
【0063】共焦点絞り11を通過した光束の拡がりは
対物レンズ7の切り換えでNA1 =0.0044〜0.
011の間を変動する。 被検出光の最大波長λm =700nm δλ=1.879mm コリメートレンズ22の焦点距離f1 =170mm 集光レンズ24の焦点距離f2 =74mm d=11μm θm=5° d/δλ=11/1879=0.0059 NA1 が最も小さいとき (λm ・f2 )/(NA1 ・δλ・f1 )=0.7・7
4000/(0.0044・1879・170000)
=0.37 NA1 が最も大きいとき (NA1 ・f1 )/(f2 ・sinθm)=0.011
・170000/(74000・0.087)=0.2
【0064】第2実施例 図4は本実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構成を
示す図である。ここに示す本実施例の装置は、レーザー
光源から共焦点絞りに至る光学的構成は第1実施例のも
のと同様なので省略する。
【0065】図4に示すように、本実施例の装置では、
共焦点絞り11を透過した拡散光束をコリメートミラー
32により平行光束とし、次いでグレーティング33と
集光ミラー34によって波長情報を微小ミラー素子26
の位置情報に変換しつつミラーアレイ25上に集光させ
る。コリメートミラー32および集光ミラー34は色収
差の発生を考慮する必要がなく、コンパクトな構成が可
能である。ここで、多重化された蛍光の分光は第1実施
例と同様に行われるが、ミラーアレイ25とそれぞれの
光検出装置27a〜27dとの間に集光レンズ35a〜
35dを配置することで、ミラーアレイ25で反射した
拡散光束を損失することなく光検出装置27a〜27d
へ導くことができる。
【0066】図5は前記集光レンズ35a〜35dの変
形例を示す図である。ここに示すように、前記集光レン
ズ35a〜35dに代えて、光検出装置27a〜27d
へ向けて分光された光束をまとめて集光する集光レンズ
36を配置しても同様の効果が得られる。なお、集光レ
ンズ35a〜35d,36は反射型集光素子等様々な集
光素子の形態に置き換えることも可能である。
【0067】以下、本実施例の走査型光学顕微鏡装置に
かかる光学仕様および前記各条件式に関する数値を示
す。
【0068】共焦点絞り11を通過した光束の拡がりは
対物レンズ7の切り換えでNA1 =0.002〜0.0
11の間を変動する。 被検出光の最大波長λm =1200nm δλ=1.63mm コリメートミラー32の焦点距離f1 =45mm 集光ミラー34の焦点距離f2 =35mm d=100μm θm=3° d/δλ=100/1630=0.061 NA1 が最も小さいとき (λm ・f2 )/(NA1 ・δλ・f1 )=1.2・3
5000/(0.002・1630・45000)=
0.29 NA1 が最も大きいとき (NA1 ・f1 )/(f2 ・sinθm)=0.011
・45000/(35000・0.087)=0.27
【0069】第3実施例 図6は本実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構成を
示す図である。ここに示す実施例の装置は、レーザー光
源から共焦点絞りに至る光学的構成は第1実施例のもの
と同様なので省略する。
【0070】図6に示すように、本実施例の装置では、
共焦点絞り11を通過した拡散光束をコリメートレンズ
22で平行光束とし、次いで、プリズム23と集光レン
ズ37によって波長情報を透過型微小光偏向素子39の
位置情報に変換して、透過型微小光偏向素子アレイ38
上に集光させる。この透過型微小光偏向素子39は、シ
リコン等の透明で形状可変な光屈折素子の楔角度を変化
させて、素子単位で透過する光の屈折方向を任意に変え
られる微小な素子である。透過型微小光偏向素子39の
光偏向方向は、透過型微小光偏向素子アレイ38が連続
スペクトルを受ける軸40と略垂直な平面上にある。光
検出装置27a〜27dも軸40に略垂直な平面上に配
置されている。各透過型微小光偏向素子39は、それぞ
れに入射した光束を光検出装置27a〜27dへ向けて
屈折させる光偏向角と光トラップ28へ向けて屈折させ
る光偏向角の計5つの選択可能な光偏向角度を有し、そ
の角度選択は1素子単位で行うことができる。
【0071】多重化された蛍光の分光は、レーザー波長
に対応する透過型微小光偏向素子39が入射光を光トラ
ップ28へ向けて偏向し、且つ蛍光波長に対応する透過
型微小光偏向素子39がその蛍光毎に別々の光検出装置
27a〜27dへ向けて偏向させることで達成され、各
光検出装置でその強度が検出される。このように、本実
施例の装置では、多重化される蛍光色素の数によらず1
度の光の屈折のみによって分光が行われるため、光量損
失を極めて少なくすることができる。
【0072】また、本実施例の装置では、特に光検出装
置27a〜27dが、集光レンズ37,透過型微小光偏
向素子アレイ38を介して、光線が分離する前のプリズ
ム23の位置と光学的に共役な位置に配置されている。
したがって、透過型微小光偏向素子39の位置によらず
透過型微小光偏向素子アレイ38で偏向される光束は、
常に光検出装置27a〜27dの何れかの中心へ向けら
れる。図6では光検出装置27aに光束を受光させる様
子を示しているが、他の光検出装置27b〜27dも軸
40と略垂直である光検出装置27aと同一の平面上に
配置されているため、どの透過型微小光偏向素子39を
透過した光束も各光検出装置のほぼ中心に到達する。よ
って、本実施例の装置によれば、光検出装置の有効な受
光面が小さな場合でも、様々なレーザー波長,蛍光色素
に対応した最適な分光を光量損失なく行ない、S/Nの
よい像を得ることができる。
【0073】以下、本実施例の走査型光学顕微鏡装置に
かかる光学仕様および前記各条件式に関する数値を示
す。
【0074】共焦点絞り11を通過した光束の拡がりは
対物レンズ7の切り換えでNA1 =0.0044〜0.
011の間を変動する。 被検出光の最大波長λm =1000nm δλ=3.21mm コリメートレンズ22の焦点距離f1 =150mm 集光レンズ37の焦点距離f2 =100mm d=50μm θm=5° d/δλ=50/3210=0.015 NA1 が最も小さいとき (λm ・f2 )/(NA1 ・δλ・f1 )=1・100
000/(0.0044・3210・150000)=
0.047 NA1 が最も大きいとき (NA1 ・f1 )/(f2 ・sinθm)=0.011
・170000/(100000・0.087)=0.
21
【0075】第4実施例 図7は本実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構成を
示す図である。ここに示す実施例の装置は、レーザー光
源から共焦点絞りに至る光学的構成は第1実施例のもの
と同様なので省略する。また、省略された部分の各部材
は図2に示した記号を用いて説明する。
【0076】本実施例の装置では、蛍光染色標本を測定
する前に、マルチラインKr−Arアルゴンレーザー1
4からレーザービームを発振させ、標本8の位置に到達
したレーザービームをカバーガラスの表面等で反射させ
対物レンズ7から結像レンズ10までの光学系を介して
共焦点絞り11を通過させる。この場合、必ずしも標本
8の位置でレーザービームを反射させる必要はなく、何
らかの手段でレーザービームが共焦点絞り11を通過す
るようにすればよい。その後、図7に示すように、レー
ザービームはコリメートレンズ22,プリズム23,集
光レンズ24を経てミラーアレイ25上に集光される。
ここで、各微小ミラー素子26に到達したレーザービー
ムを端から順に光検出装置27aへ向けて反射させ、各
微小ミラー素子26の位置とそこへ到達する光強度との
関係を得る。図8はその一例を示すグラフである。横軸
に微小ミラー素子26の位置、縦軸は光強度を表し、L
1,L2 ,L3 はレーザー波長に対応する微小ミラー素
子26の位置を示している。コントローラ29はこの結
果を基に自動的に各微小ミラー素子26の角度を決定す
る。
【0077】図9は図8のグラフに示した結果にもとづ
いて図7に示したミラーアレイ25が分光を行う様子を
示した図である。L1 ,L2 ,L3 の位置に対応する各
微小ミラー素子はそこへ到達した光束をレーザートラッ
プ28へ向け反射する。また、各微小ミラー素子26
i,26j,26kはそれぞれ光検出装置27a,27
c,27bへ向けて蛍光を反射させるように反射角が設
定されている。なお、これら一連の操作はコントローラ
29への簡単な指示のみで自動的に行われる。
【0078】以上により、本実施例の装置では、レーザ
ー波長の経時変化や環境変化で生じた装置の誤差を容易
に補正することができ、常に最高のS/Nをもって多重
蛍光の検出が可能となる。また、レーザーの発振機構と
前述した一連の操作を連動させれば、どのようなレーザ
ーを使用した場合でも、前記の効果を有する自動化され
たシステムが構築できる。
【0079】以下、本実施例の走査型光学顕微鏡装置に
かかる光学仕様および前記各条件式に関する数値を示
す。
【0080】共焦点絞り11を通過した光束の拡がりは
対物レンズ7の切り換えでNA1 =0.0044〜0.
011の間を変動する。 被検出光の最大波長λm =1000nm δλ=0.42mm コリメートレンズ22の焦点距離f1 =170mm 集光レンズ24の焦点距離f2 =25mm d=50μm θm=5° d/δλ=50/420=0.119 NA1 が最も小さいとき (λm ・f2 )/(NA1 ・δλ・f1 )=1・250
00/(0.0044・420・170000)=0.
08 NA1 が最も大きいとき (NA1 ・f1 )/(f2 ・sinθm)=0.011
・170000/(25000・0.087)=0.8
【0081】第5実施例 図10は本実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構成
を示す図である。ここに示す本実施例の装置は、レーザ
ー光源からビームコリメートレンズ20に至る光学的構
成は第1実施例のものと同様なので省略する。
【0082】図10に示すように、本実施例の装置で
は、ビームコリメートレンズ20で適切なビーム径を有
する平行光束に変換されたレーザービームは、偏光板4
1によって直線偏光成分のみが透過される。直線偏光と
なったレーザービームは、光路分割ミラー49で反射さ
れてガルバノメータミラー等のX−Y走査光学系5で偏
向され、瞳リレーレンズ6,結像レンズ42を介してノ
マルスキープリズム43に入射する。ノマルスキープリ
ズム43に入射したレーザービームは常光線,異常光線
の2つの光束に分離された後、対物レンズ7を経て標本
8上をレーザースポットとして走査される。標本8で反
射されたレーザースポットは、対物レンズ7を介して再
度ノマルスキープリズム43に入射する。この時、分離
していた2つの光束(レーザービーム)は結合され、各
光束の光路長差に依存する微分信号(微分情報)を有し
た光として光路分割ミラー49に至る経路をもどる。一
方、レーザービームの照射により励起された標本8から
の蛍光も、対物レンズ7から光路分割ミラー49までの
経路をもどる。標本で反射したレーザービームと標本8
から発せられる蛍光はともに光路分割ミラー49を透過
して結像レンズ10で集光され、共焦点絞り11を通過
する。共焦点絞り11を通りコリメートレンズ22で平
行光化された光束はプリズム23及び集光レンズ24を
経て波長毎にミラーアレイ25上に集光される。この
時、光束の波長情報はミラーアレイ25を形成する微小
ミラー素子26の位置情報に変換されている。
【0083】ここで、微分干渉像として検出すべきレー
ザー波長のみを光検出装置27aへ向けて反射させ、他
のレーザー波長に対応する微小ミラー素子26は入射光
束をレーザートラップ28へ向けて反射させる。光検出
装置27aへ向けて反射させられたレーザービームは、
レーザービームの偏光方向に直交する偏光の方向で配置
されている偏光板44を透過することにより微分干渉信
号となり、光検出装置27aでその光量を検出され微分
干渉像が得られる。同時に、蛍光波長に対応する微小ミ
ラー素子26を蛍光波長別に光検出装置27b,27
c,27dへ反射させて各光強度を検出する。これら微
分干渉像、蛍光像は共に共焦点絞り11を通過させて得
られているため光軸方向の分解能を有する。
【0084】このように、本実施例の装置では、多重蛍
光像と微分干渉像を同時に、しかも共焦点像として得る
ことができ、それぞれの信号はお互いに完全に波長分離
されたものであるためノイズの少ないS/Nの高い画像
として検出可能である。また、偏光板が蛍光の通過する
経路上に配置されていないので非常に明るい蛍光像が得
られる。また、同じ装置を使って微分干渉検出1チャン
ネル、蛍光検出3チャンネルの状態から、蛍光4チャン
ネルの検出を行う場合を考える。ミラーアレイ25上に
集光された光束のうちレーザービームは全てレーザート
ラップ28へ向けて偏向される一方、4つの蛍光はそれ
ぞれ光検出装置27a,27b,27c,27dへ向け
て反射される。この時、ミラーアレイ25と光検出装置
27aとの間に配置された偏光板44は駆動部45によ
って蛍光の光路から外れるようになっており、微分干渉
検出を行わない場合でも蛍光光量の損失を伴わない。
【0085】また、本実施例の変形例を図11に示す。
ここに示す本実施例の装置は、レーザー光源からX−Y
光走査光学系5に至る光学的構成及び、X−Y光走査光
学系5から光検出装置27に至る光学的構成は第1実施
例のものと同様なので省略する。
【0086】X−Y走査光学系5で偏向されたレーザー
ビームは、瞳リレーレンズ6、結像レンズ42、対物レ
ンズ7を介してλ/4板46に入射し直線偏光から円偏
光に変換されて標本8上をレーザースポットとして走査
される。ここで、標本8を封入しているカバーガラス4
7と標本8との間でレーザービームが干渉し、標本8の
位相情報が干渉信号として検出される。標本8で反射し
た光束は再度λ/4板46を通過した後、入射レーザー
ビームの偏光方向から直交する偏光として実施例5と同
様の経路をたどり光検出装置27aでその光強度を所謂
リフレクションコントラスト信号として検出される。こ
の時、ミラーアレイ25と光検出装置27aとの間に配
置された偏光板44は入射レーザービームの偏光方向と
直交する偏光の方向で配置されている。よって、標本8
で反射した光束はそのまま検出される傍ら、レンズ表面
で反射されたフレア光はこの偏光板44で遮断されるこ
とになる。標本8へ入射するレーザービームによって励
起された蛍光は実施例5と同様にミラーアレイ25によ
って分離され各光検出装置27b,27c,27dでそ
れぞれの光強度を検出される。つまり、フレア除去後の
リフレクションコントラスト像と同時に多重蛍光像が得
られる。言うまでもなく本実施例も反射像と蛍光像はと
もに共焦点像として得られることになる。このように本
実施例では、反射光検出で不可欠とされるフレア除去の
構成をとる場合であっても、蛍光強度を全くロスするこ
となく、反射光と蛍光の同時観察が可能である。
【0087】第6実施例 図12は本実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構成
を示す図である。ここに示す本実施例の装置は、レーザ
ー光源からミラーアレイ25に至る光学的構成は第1実
施例のものと同様なので省略する。また、省略された部
分の各部材は図2に示した記号を用いて説明する。
【0088】本実施例の装置では、蛍光染色された標本
を測定する前にマルチラインKr−Arレーザー14か
らレーザービームを発振させ、標本8の適当な部分に照
射し、その反射光を対物レンズ7から集光レンズ24ま
での光学系を介してミラーアレイ25上に集光させる。
ここで、各微小ミラー素子26は標本8で反射したレー
ザー光束を光検出装置27aに向けて偏向し、他の波長
は全てレーザートラップ28へ向けて偏向するように角
度設定を行う。標本8で反射したレーザー光束の強度は
光検出装置27aで検出される一方、ミラーアレイ25
の隙間や傷、エッジ部に入射したレーザー光束により発
生した散乱光の強度は光検出装置27b〜27dでそれ
ぞれ検出される。各光検出装置27b〜27dで得られ
た強度は、演算装置48を介して光検出装置毎の人出力
特性を補正された後、光検出装置27aで得られたレー
ザー光束の強度と、各光検出装置27b〜27dに入射
する散乱光強度の比が計算され、対物レンズ、共焦点絞
りの大きさ、レーザー波長等の測定条件と共にメモリー
部30に記憶される。ここでこの比をそれぞれαa、αb
、αcとする。
【0089】上記の如く必要なデータを取得した後、以
下の様にしてノイズ除去を行う。ミラーアレイ25上に
波長分離された光束のうち、レーザー光束は光検出装置
27aへ、蛍光は光検出装置27b〜27dの何れかに
それぞれ向けられその光強度が検出される。ここで、本
実施例の説明の為、蛍光強度を光検出装置27bで検出
する場合を考える。光検出装置27a及び27bで検出
された各光強度の値は光検出装置毎の入出力特性による
補正がされる。補正後のそれぞれの強度をIa,Ibと
表記すると、蛍光像からのノイズ除去は、 Ib−αb・Ia ・・・・(9) という演算処理を演算装置48で行うことにより達成さ
れる。この処理は標本を走査しながらリアルタイムで逐
次行うことが可能であり、更に画像同士の演算に比べ扱
うデータ量が少ないので高価な演算装置を必要としな
い。
【0090】更に、本実施例では、上記ノイズ除去に必
要なデータαbをレーザー波長、対物レンズ、共焦点絞
りの大きさなど装置状態の変化毎に取得しメモリー部3
0に格納してあり、装置の状態に連動して適切な値を呼
び出し、自動的にノイズ除去の演算を行うようにプログ
ラムが演算部48に組み込まれている。更に、幾つかの
標準的な標本、例えば、反射標本、弱散乱標本、強散乱
標本を測定した場合の該データαbを予め取得しメモリ
ー部30に記憶させてあり、観察しようとする標本にあ
わせて、選択が可能になっている。
【0091】以上により、本実施例の装置によれば、ノ
イズ検出と蛍光検出とを同時に行うのでノイズ成分の時
間的変動に非常に強いという特徴を有し、更に、周波数
フィルタリングではなく正確にバックグランドノイズを
見積って蛍光画像から除算する手法を用いることにより
本来の蛍光画像を正確に再現することが可能である。ま
た、演算に必要なデータ量が非常に少なく高速な処理が
実現でき、更に上記のようなノイズ除去の演算処理の自
動化により作業者への負担も軽減されるものである。
【0092】また、前記実施例6の変形例として、複数
のレーザー波長を用いた多重蛍光検出も同様に可能であ
る。この場合、前記ミラーアレイ25で発生する散乱の
度合いは波長により異なり、一般には短波長であるほど
散乱光は強くなる傾向にある。この点を考慮するため、
本実施例では各レーザー波長毎に前記実施例6と同様の
データを取得するとともに、光検出装置27aで検出さ
れる各レーザー波長の強度比を測定する。この測定結果
を基に、光検出装置27aで得られる複数のレーザー波
長が混合した状態の強度から、各レーザー波長単独の強
度を算出し、その算出した強度に対して実施例6の方法
を用いて予め求めておいた各々の波長毎に散乱度合いを
反映した係数を乗算してその総和から、トータルの散乱
光を見積もることが可能となる。このように、多重蛍光
観察においても本発明のノイズ除去手段は有効であり、
非常にクリアな蛍光像が得られる。
【0093】第7実施例 本実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構成は第6実
施例のものと同様なので省略する。また、省略された各
部材は図12に示した記号を用いて説明する。本実施例
では、光検出装置27b〜27dで検出される蛍光像の
バックグランドノイズの除去を次の条件式(5) に基づい
て行っている。 Iimg =IFL−(α・IEX+β・IIN) ・・・・(5) 但し、Iimg は励起光によるバックグランドノイズ除去
後の蛍光強度、IFLは光検出装置27bで検出された蛍
光強度、IEXは光検出装置27aによって検出されたレ
ーザー波長の光強度、IINは前記標本へ入射するレーザ
ービームの強度、α,βは前記走査型光学顕微鏡の装置
状態に依存するパラメータを示す。また、Iimg
FL,IEX,IINはそれぞれ標本とレーザースポットの
相対位置に依存する関数である。本実施例の説明は蛍光
像を光検出装置27bで検出する場合のみについて行う
が、他の光検出装置で蛍光像を得る場合でも同様の作業
を行えばよい。
【0094】上記パラメータα,βを得るために先ず、
ミラーアレイ25に入射した光束のうちレーザービーム
のみを光検出装置27aへ向けて偏向させ、他の光束は
レーザートラップ28へ向けて偏向させる。光検出装置
27bで得られる光強度はミラーアレイ25入射したレ
ーザービームの散乱光強度であり、上式(5) の右辺第2
項(α・IEX+β・IIN)と一致する。この光強度をI
scatter とする。ここで、先ず標本の無い状態でレーザ
ービームを発振させIEX,IINと共にIscatter を検出
する。次いで、標本を置いてレーザービームを発振さ
せ、同様にIEX,IINと共にIscatter を検出する。こ
れら強度情報は検出されるとすぐに各光検出装置の入出
力特性が線形的になるように補正され、演算装置48に
入力される。演算装置48ではこの測定値を次式 Iscatter =(α・IEX+β・IIN) ・・・・(10) に代入して連立式を解くことによりパラメータα,βを
算出し、対物レンズ、レーザー波長、共焦点絞り径など
の測定条件と共にメモリー部30へ記録する。
【0095】標本の蛍光検出を実際に行う場合には、ミ
ラーアレイ25へ入射するレーザー波長を光検出装置2
7aへ、蛍光波長を光検出装置27bへ、それぞれ向け
るように各微小ミラーの方向を変更する。標本へのレー
ザービーム照射により、IFL,IEX,IINそれぞれの光
強度が各光検出装置で検出されると、光検出装置の入出
力特性の補正が行われた後、演算装置48において前記
式(5) に基づいてバックグランドノイズの除去処理が施
される。この時用いられるパラメータα,βは予め取得
されメモリー部30に記憶させた値を測定状態に合わせ
て呼び出したものである。このノイズ除去処理は標本を
走査しながらリアルタイムで逐次行うことが可能であ
る。
【0096】以上により、本実施例の装置では、ノイズ
検出と蛍光検出とを同時に行うのでノイズ成分の時間的
変動に非常に強いという特徴を有し、更にバックグラン
ドノイズとなる励起光の発生源を標本と、装置内部とに
分離して精度良く見積もり、蛍光信号から除去すること
で、非常にS/Nの優れた蛍光画像を得ることができ
る。
【0097】以上説明したように、本発明による走査型
光学顕微鏡装置は特許請求の範囲に記載した特徴と併
せ、以下の(1) 〜(16)に示すような特徴も備えている。
【0098】(1) レーザー光源と、このレーザー光源か
ら出射されたレーザービームを標本上に集光する対物レ
ンズと、集光されたレーザースポットを前記標本に対し
て相対的に走査する走査手段と、前記標本から発する光
を結像する結像光学系と、この結像光学系の焦点位置に
配置された共焦点絞りと、この共焦点絞りを通った前記
標本からの光を検出する複数の光検出装置とを備えたレ
ーザー走査型光学顕微鏡装置において、前記共焦点絞り
を通過した光束を空間的にスペクトル分解した後、スペ
クトル分解された光束を微小の波長幅毎に複数の光検出
装置に受光せしめるように反射させ、多重染色された標
本の蛍光波長域に応じて、光束を受光せしめる1つの光
検出装置を任意に選択し得るようにしたことを特徴とす
る走査型光学顕微鏡装置。
【0099】(2) 前記共焦点絞りと前記スペクトル分解
手段との間に、前記共焦点絞りを通過した光束を略平行
光とするコリメートレンズと、前記スペクトル分解され
た光束の各スペクトル光を少なくともスペクトル分解の
方向に集光させる集光光学系とを配置し、さらにその集
光位置近傍に前記光偏向素子アレイを配置したことを特
徴とする請求項1または前記(1) に記載の走査型光学顕
微鏡装置。
【0100】(3) 前記微小光偏向素子アレイと前記複数
の光検出装置との間に、少なくとも1つの正の屈折力を
有する光学系を配置したことを特徴とする請求項1また
は前記(1),(2) の何れかに記載の走査型光学顕微鏡装
置。
【0101】(4) 前記微小光偏向素子アレイを形成する
微小光偏向素子において、隣接する2つの微小光偏向素
子は少なくとも1つの共通する前記光検出装置へ光束を
受光せしめる偏向角を有していることを特徴とする請求
項1または前記(1) 乃至(3)の何れかに記載の走査型光
学顕微鏡装置。
【0102】(5) 以下の条件式を満足することを特徴と
する請求項2または前記(2) 乃至(4) の何れかに記載の
走査型光学顕微鏡装置。 (λm・f2 )/(NA1 ・δλ・f1 )< 0.35 但し、λmは被検出光の最大波長、f2 は前記コリメー
トレンズの焦点距離、f1 は前記集光光学系の焦点距
離、NA1 は前記共焦点絞りを通過して前記コリメート
レンズへ入射する光束の開口数を示す。
【0103】(6) 以下の条件式を満足することを特徴と
する請求項2または前記(2) 乃至(5) の何れかに記載の
走査型光学顕微鏡装置。 (NA1 ・f1 )/(f2 ・sinθm)<1 但し、λmは被検出光の最大波長、f2 は前記コリメー
トレンズの焦点距離、f1 は前記集光光学系の焦点距
離、NA1 は前記共焦点絞りを通過して前記コリメート
レンズへ入射する光束の開口数、θmは前記微小光偏向
素子が有する最小光偏向角度を示す。
【0104】(7) 前記各微小光偏向素子の角度を記憶す
るメモリー部と、レーザー波長,蛍光色素に対応する情
報の入力を行う入力部と、それらの入力情報から記憶さ
れた各微小光偏向素子の光偏向状態を再現するコントロ
ーラ部とを備えたことを特徴とする請求項1,2または
前記(1) 乃至(6) の何れかに記載の走査型光学顕微鏡装
置。
【0105】(8) 前記微小光偏向素子は微小ミラー素子
であることを特徴とする請求項1乃至3または前記(1)
乃至(7) の何れかに記載の走査型光学顕微鏡装置。
【0106】(9) 蛍光を検出すると共に前記複数の光検
出装置のうちの少なくとも1つの光検出装置によって励
起波長の光強度を検出するようにしたことを特徴とする
請求項1乃至3の何れかに記載の走査型光学顕微鏡装
置。
【0107】(10)前記標本上に照射されるレーザービー
ムを直線偏光とし、且つ前記微小光偏向素子アレイと前
記励起波長の光強度を検出する光検出装置との間に偏光
板を配置したことを特徴とする前記(9) に記載の走査型
光学顕微鏡装置。
【0108】(11)前記対物レンズと前記結像光学系との
間にノマルスキープリズムを配置したことを特徴とする
前記(10)に記載の走査型光学顕微鏡装置。
【0109】(12)前記偏光板は励起波長の通過する光路
へ着脱可能に配置したことを特徴とする前記(10)または
(11)に記載の走査型光学顕微鏡装置。
【0110】(13)前記複数の光検出装置のうちの少なく
とも1つの光検出装置によって検出された励起波長の光
強度を基に、他の光検出装置で検出された蛍光の光強度
から励起光によるバックグランドノイズを除去するよう
にしたことを特徴とする請求項1乃至3,または前記
(9) 乃至(12)の何れかに記載の走査型光学顕微鏡装置。
【0111】(14)前記複数の光検出装置のうちの少なく
とも1つの光検出装置によって検出された励起波長の光
強度と、蛍光を検出するための光検出装置によって受光
される励起波長の光強度との比率を予め取得し、この比
率に基づいて、蛍光の光強度から励起光ノイズを除算す
るようにしたことを特徴とする前記(13)に記載の走査型
光学顕微鏡装置。
【0112】(15)以下の式に基づいて蛍光信号に混在し
た励起光によるバックグランドノイズを除去することを
特徴とする前記(13)または(14)に記載の走査型光学顕微
鏡装置。 Iimg =IFL−(α・IEX+β・IIN) 但し、Iimg は励起光によるバックグランドノイズ除去
後の蛍光強度、IFLは検出された蛍光強度、IEXは前記
複数の光検出装置のうちの少なくとも1つの光検出装置
によって検出された励起波長の光強度、IINは前記標本
へ入射するレーザービームの強度、α,βは前記走査型
光学顕微鏡の装置状態,標本状態に依存するパラメータ
を示す。
【0113】(16)前記走査型光学顕微鏡の装置状態,標
本状態毎に前記パラメータα,βの最適な値を予め取得
していることを特徴とする前記(15)に記載の走査型光学
顕微鏡装置。
【0114】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、光学フ
ィルタを用いることなく、また高度な位置再現精度を要
する機械駆動部を必要としない簡易な構成をもって、励
起波長や蛍光色素の様々な組み合わせに対しても装置構
成を変更することなく常に最適な分光を行い、蛍光光量
の損失を著しく低減して、多重励起蛍光像を高いS/N
をもって得ることができる走査型光学顕微鏡装置を提供
できる。また、本発明によれば、レーザー波長の経時変
化や環境変化に対しても、煩雑な補正作業を伴わずに、
常に最高のS/Nをもって多重蛍光の検出が可能である
走査型光学顕微鏡装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型光学顕微鏡装置における光学系
の構成を説明するための図である。
【図2】第1実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構
成を示す図である。
【図3】(a),(b)は図1に示した各微小ミラー素
子の構成を示す図である。
【図4】第2実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構
成を示す図である。
【図5】図4に示した第2実施例の走査型光学顕微鏡装
置の変形例を示す図である。
【図6】第3実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構
成を示す図である。
【図7】第4実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の構
成を示す図である。
【図8】第4実施例の走査型光学顕微鏡装置における微
小ミラー素子の位置と光強度との関係を示すグラフであ
る。
【図9】図7に示したミラーアレイ25が分光を行う様
子を示す図である。
【図10】第5実施例にかかる走査型光学顕微鏡装置の
構成を示す図である。
【図11】図10に示した第5実施例の走査型光学顕微
鏡装置の変形例を示す図である。
【図12】第6,第7実施例にかかる走査型光学顕微鏡
装置の構成を示す図である。
【図13】従来の蛍光用レーザー走査型顕微鏡の構成を
示す図である。
【符号の説明】
1a〜1c レーザー発振器 2a,2b レーザー結合用ダイクロイックミラー 3 ビームエキスパンダー 4,21 ダイクロイックミラー 5 X−Y走査光学系 6 瞳リレーレンズ 7 対物レンズ 8 標本 9a,9b 分光用ダイクロイックミラー 10,10a〜10c,42 結像レンズ 11,11a〜11c 共焦点絞り 12a〜12c 吸収フィルター 13a〜13c 光検出器 14 マルチラインKr−Arレーザー 15 Arレーザー 16 レーザーラインフィルター 17 ファイバーカップリングレンズ 18 シングルモードファイバー 19 走査型光学顕微鏡本体 20 ビームコリメートレンズ 22 コリメートレンズ 23 プリズム 24,35a〜35d,36,37 集光レンズ 25 ミラーアレイ 26,26a〜26k 微小ミラー素子 27a〜27d 光検出装置 28 光トラップ 29 コントローラ 30 メモリー部 31 入力部 32 コリメートミラー 33 グレーティング 34 集光ミラー 38 透過型微小光偏向素子 39 透過型微小光偏向素子アレイ 40 軸 41,44 偏光板 43 ノマルスキープリズム 45 駆動部 46 λ/4板 47 カバーガラス 48 演算装置 49 光路分割ミラー λ1 〜λ2 光束 d 微小ミラー素子のスペクトル分離方向の大きさ NA1 コリメートレンズへ入射する光束の開口数 P(λ0 ) スポット径

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光源と、該レーザー光源から出
    射されたレーザービームを標本上に集光する対物レンズ
    と、集光されたレーザースポットを前記標本に対して相
    対的に走査する走査手段と、前記標本から発する光を結
    像する結像光学系と、該結像光学系の焦点位置に配置さ
    れた共焦点絞りと、該共焦点絞りを通った前記標本から
    の光を検出する複数の光検出装置とを備えたレーザー走
    査型光学顕微鏡装置において、 前記共焦点絞りを通過した光束を空間的にスペクトル分
    解するスペクトル分解手段と、少なくともスペクトル分
    解された方向に配列され且つ該スペクトル分解された光
    束の一部を受けてそれを前記複数の光検出装置の何れか
    に向けて偏向させる微小光偏向素子アレイとを備え、 該各々の微小光偏向素子は、前記複数の光検出装置に選
    択的に光束を受光せしめる複数の偏向角度を有し、該複
    数の偏向角度の1つを任意に選択できるようにしたこと
    を特徴とする走査型光学顕微鏡装置。
  2. 【請求項2】 以下に示す条件式を満足するようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の走査型光学顕微鏡装
    置。 d/δλ<0.2 但し、dは前記微小光偏向素子のスペクトル分離方向の
    大きさ、δλは前記スペクトル分解手段によって分離さ
    れた656.27nmと486.13nmの2波長が入
    射する前記微小光偏向素子アレイ上の入射位置間の距離
    を示す。
  3. 【請求項3】 励起用レーザービームの発振によって、
    該レーザービームの波長に対応する前記微小偏向素子の
    位置を検出し、この情報に基づいて前記微小偏向素子そ
    れぞれの光偏向角度を決定するようにしたことを特徴と
    する請求項1または2に記載の走査型光学顕微鏡装置。
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