JP2000198902A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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Abstract
の耐衝撃性が高く、更に耐熱変形性が高く、成形加工性
及び外観性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂組成物は、(1)アクリル
酸エステル系共重合体(A)5〜20重量部、(2)マ
レイミド系共重合体(B)25〜55重量部、(3)グ
ラフト共重合体(C)30〜55重量部を含有し、上記
アクリル酸エステル系共重合体(A)および上記マレイ
ミド系共重合体(B)のメチルエチルケトン可溶分の還
元粘度が0.45〜0.75dl/gで、ジエン系ゴム
重合体(a)が得られる熱可塑性樹脂組成物中30〜4
0重量%含有される。
Description
物に関し、特に、高速時で用いた際の反発力が低く、ま
た高速時における耐衝撃性が良好で、更に耐熱変形性に
優れ、成形加工性、外観性にも優れた成形体を得ること
ができる熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
脂は、優れた剛性、耐衝撃性、耐熱変形性及び成形加工
性等を有するため、各種雑貨、自動車の内外装材、ジャ
ー炊飯器、電子レンジ及び掃除機等の家電製品のハウジ
ング及びその部品、また、電話機及びファクシミリ等の
OA機器のハウジング及びその部品等に広く使用されて
いる。
での寸法安定性や表面外観等の特性とともに、実衝撃時
における性能の向上が望まれている。従って、自動車等
の内外装樹脂材料としては、該樹脂材料を用いて得られ
た成形体を高速時で用いた際の反発力が低く、また高速
時における耐衝撃性が高く、更に耐熱変形性、外観性
(表面性)及び成形加工性に優れた樹脂が要求されてい
る。
検討が行われているが、未だ十分な特性を有するものは
得られていない。
は、ゴム強化スチレン系樹脂に特定の可塑剤を添加した
樹脂が開示されているが、得られた樹脂は耐熱変形性が
低く、可塑剤が揮発してしまい、満足な性能を備えるも
のではない。また、特定の組成を有するポリプロピレン
系樹脂の使用も検討されているが、ヒケの発生により成
形品の表面外観が劣ってしまい、また、ソリの発生によ
り寸法安定性も不安定なものとなり、更には他の材料と
の接着性も劣るという欠点を有している。
系共重合体との組成物に関しては、特開昭58−179
257号公報に、ゴム含有スチレン系樹脂とゲル含有率
の高いアクリル酸エステル系共重合体とからなる組成物
が、特開昭63−17954号公報に、ゴム含有マレイ
ミド−スチレン系共重合体とABS樹脂とアクリル酸エ
ステル系共重合体とからなる組成物が、耐薬品性を向上
させることが開示されている。しかし、これらの組成物
は、その成形体を高速時において使用した場合にその反
発力が高くなってしまい、また高速時における耐衝撃性
が低く、表面外観にも劣ってしまう。
載されているゴム含有マレイミド−スチレン系共重合体
とアクリル酸エステル系共重合体とからなる組成物にお
いても、高速時の使用における反発力、また高速時にお
ける耐衝撃性及び外観性(表面性)に満足する性能を得
ることはできない。
レン−アクリロニトリル系共重合体やスチレン−アクリ
ロニトリル−マレイミド系共重合体)の相構造やゴムの
分散状態に関する文献は、数多く提案されている(例え
ば、実用ポリマーアロイ設計(工業調査会発行))が、
マトリックスがスチレン−アクリロニトリル系共重合体
やマレイミド−スチレン−アクリロニトリル系共重合体
とアクリル酸エステル系共重合体とからなる樹脂に適し
た相構造やゴムの分散状態に関する提案は開示されてい
ない。
は、上記問題を解決し、成形体の高速時の使用における
反発力が低く、高速時における耐衝撃性が高く、更に耐
熱変形性、成形加工性及び外観性(表面性)に優れた成
形体を得ることができる熱可塑性樹脂組成物を提供する
ことにある。
果、ゴム含有マレイミド系共重合体とアクリル酸エステ
ル系共重合体とからなる組成物のマトリックスを、マレ
イミド系共重合体とアクリル酸エステル系共重合体とを
ミクロ相分離させたポリマーアロイ構造とし、マレイミ
ド系共重合体とアクリル酸エステル系共重合体とからな
るマトリックスにグラフト共重合体(ゴム重合体)を分
散させることにより高速時における反発力を低くし、ま
た高速時における耐衝撃性、耐熱変形性、成形加工性及
び外観性(表面性)を向上できることを見出し、本発明
に到達した。
定の組成で構成され、ガラス転移温度が低くかつゲル含
有量の低い、アクリル酸エステル系共重合体(A)とマ
レイミド系共重合体(B)とグラフト共重合体(C)を
含有する組成物であって、高速時の使用における反発力
が低く、高速時における耐衝撃性、耐熱変形性、成形加
工性及び外観性(表面性)に優れるものである。
(1)炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸の
アルキルエステル50〜70重量%、アクリロニトリル
15〜25重量%、スチレン及び/又はα−メチルスチ
レン5〜35重量%及びこれらと共重合可能な単量体0
〜30重量%を重合してなり、ガラス転移点(Tg)が
−40〜−20℃でかつゲル含有量が10重量%以下の
アクリル酸エステル系共重合体(A)5〜20重量部、
(2)アクリロニトリル15〜35重量%、N−フェニ
ルマレイミド10〜25重量%、スチレン及び/又はα
−メチルスチレン40〜75重量%及びこれらと共重合
可能な単量体0〜30重量%を重合してなる、ガラス転
移点(Tg)が140〜170℃のマレイミド系共重合
体(B)25〜55重量部、(3)体積平均粒径が20
0〜600nmのブタジエン系ゴム重合体(a)50〜
80重量部に、スチレン及び/又はα−メチルスチレン
10〜90重量%、メチルメタクリレート及び/又はア
クリロニトリル10〜90重量%及びこれらと共重合可
能な単量体0〜30重量%から成る混合物(b)20〜
50重量部をグラフト重合してなり、そのグラフト率が
25〜55重量%であるグラフト共重合体(C)30〜
55重量部を含有し、かつアクリル酸エステル系共重合
体(A)および上記マレイミド系共重合体(B)のメチ
ルエチルケトン可溶分の還元粘度が0.45〜0.75
dl/gで、かつ、ジエン系ゴム重合体(a)が得られ
る熱可塑性樹脂組成物中30〜40重量%含有されるこ
とを特徴とする。
求項1記載の熱可塑性樹脂組成物において、アクリル酸
エステル系共重合体(A)、マレイミド系共重合体
(B)、グラフト共重合体(C)の各々の重合体が、乳
化重合法にて重合されることを特徴とする。
いるアクリル酸エステル系共重合体(A)は、炭素数1
〜8のアルキル基を有するアクリル酸のアルキルエステ
ルが50〜70重量%、得られる成形体の高速時の使用
における反発力及び耐衝撃性の点から好ましくは55〜
70重量%、アクリロニトリルが15〜25重量%、耐
衝撃性の点から好ましくは20〜25重量%、スチレン
及び/又はα−メチルスチレンが5〜35重量%、加工
性の点から好ましくは5〜30重量%、更に好ましくは
5〜25重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜
30重量%、成形体の高速時の使用における反発力及び
耐衝撃性の点から好ましくは、0〜20重量%、更に好
ましくは0〜10重量%(合計100重量%)を共重合
してなる。かかるアクリル酸エステル系共重合体(A)
は、得られる成形体を高速時で用いた際の反発力を低く
し、また高速時における耐衝撃性を向上させ、成形加工
性を良好にする作用を有する。
炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸のアルキ
ルエステルの含量が50重量%未満では、高速時の使用
における反発力が高く、また高速時における耐衝撃性が
低くなり、70重量%を越えると、耐熱変形性が低くな
る。炭素数を1〜8としたのは、高速時における耐衝撃
性の点からである。
(A)中のアクリロニトリルの含量が15重量%未満や
25重量%を越えると、高速時の使用における反発力が
高く、高速時における耐衝撃性が低くなる。
含量がアクリル酸エステル系共重合体(A)中5重量%
未満では、耐熱変形性が低くなり、35重量%を越える
と耐衝撃性が低く、高速時の使用における反発力が高く
なる。また、単量体がアクリル酸エステル系共重合体
(A)中30重量%を越えると共重合可能な高速時の使
用における反発力が高く、高速時における耐衝撃性が低
くなり、好ましくない。
のTg(ガラス転移温度)は、高速時の使用における反
発力を考慮すると、−40〜−20℃、好ましくは−3
5〜−20℃である。−40℃未満では、耐熱変形性が
低下し、−20℃を越えると高速時の使用における反発
力が高くなる。
(A)中のゲル含有量は、10重量%以下、好ましくは
加工性の点から5重量%以下、更に好ましくは3重量%
以下である。10重量%を越えると成形加工性が低下し
好ましくない。ここで、ゲル含有量とは、メチルエチル
ケトン2%溶液を23℃で24時間放置し、100メッ
シュの金網で濾過して濾過残査を乾燥し、(濾過残査重
量/元の重量)×100で表した値である。
(A)のメチルエチルケトン可溶分の還元粘度は、0.
45〜0.75dl/g、好ましくは0.5〜0.7d
l/gである。0.45dl/g未満では高速時の耐衝
撃性が低くなり、0.75dl/gを超えると成形加工
性が低下する。ここで本明細書中、メチルエチルケトン
可溶分の還元粘度は、N,N−ジメチルホルムアミド溶
液中、30℃で測定したものである。
いる炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸のア
ルキルエステルとしては、例えばメチルアクリレート、
エチルアクリレート、ブチルアクリレート及び2−エチ
ルヘキシルアクリレート等が挙げられ、これらを単独ま
たは2種以上組み合わせて用いることができ、特に、ブ
チルアクリレートが工業的見地から好ましい。
(A)に用いられる共重合可能な単量体としては例え
ば、メタクリロニトリル、p−メチルスチレン、p−イ
ソプロピルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチレ
ン、ビニルナフタレン、マレイミド、N−メチルマレイ
ミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミ
ド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、
N−(p−メチルフェニル)マレイミド、2−ヒドロキ
シルエチルアクリレート、(メタ)アクリル酸並びに、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−ヒドロキシル
エチル、2−エチルヘキシル及びグリシジル等のメタア
クリル酸エステル系単量体等が挙げられ、これらを単独
または2種以上組合わせて用いることができる。
イミド系共重合体(B)は、アクリロニトリル15〜3
5重量%、好ましくは15〜30重量%、N−フェニル
マレイミド10〜25重量%、好ましくは15〜25重
量%、スチレン及び/又はα−メチルスチレン40〜7
5重量%、好ましくは45〜70重量%及びこれらと共
重合可能な単量体0〜30重量%、好ましくは0〜20
重量%、更に好ましくは0〜10重量%からなる共重合
体である。かかるマレイミド系共重合体(B)は、耐熱
性、変形性を高くする作用を有する。
トリルの含量が15重量%未満では耐衝撃性が低下しま
た35重量%を越えると成形加工性が低下し、N−フェ
ニルマレイミドの含量が10重量%未満では耐熱変形性
が低下しまた25重量%を越えると耐衝撃性が低下し、
スチレン及び/又はα−メチルスチレンの含量が40重
量%未満では成形加工性が低下しまた75重量%を超え
ると耐熱変形性が低下し、好ましくない。更に、共重合
可能な単量体の含量が30重量%を超えると、耐熱変形
性、耐衝撃性が低下し好ましくない。
性の点から、上記アクリロニトリル、N−フェニルマレ
イミド、スチレン及び/又はαスチレン及びこれらと共
重合可能な単量体から成る混合物中、スチレン及び/又
はα−メチルスチレンの含有量は49モル%以上、好ま
しくは50モル%以上であることが好ましい。
は、耐熱変形性の点から、140〜170℃、好ましく
は150〜170℃である。140℃未満では耐熱変形
性が低下であり、170℃を超えると成形加工性が低下
する。
ルケトン可溶分の還元粘度(30℃、N,N−ジメチル
ホルムアミド溶液中)は、0.45〜0.75dl/
g、好ましくは0.5〜0.7dl/gである。0.4
5dl/g未満では耐衝撃性が低下し、0.75dl/
gを越えると成形加工性及び外観性が低下する。
れる共重合可能な単量体の例としては、例えばメタクリ
ロニトリル、p−メチルスチレン、p−イソプロピルス
チレン、クロルスチレン、ブロムスチレン、ビニルナフ
タレン、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチ
ルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマ
レイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミド、
(メタ)アクリル酸並びに、そのメチル、エチル、プロ
ピル、ブチル、2−ヒドロキシルエチル、2−エチルヘ
キシル、グリシジル等の(メタ)アクリル酸エステル系
単量体等が挙げられ、これらを単独または2種以上組み
合わせて用いることができる。
組成の異なる2種以上を混合したものであっても構わ
ず、例えば、N−フェニルマレイミドを含まないスチレ
ン系共重合体とマレイミド系共重合体の混合物であって
もよく、最終混合組成が上記したマレイミド系共重合体
(B)の組成となればよい。
とマレイミド系共重合体とは、熱可塑性組成物中のマト
リックスとしてミクロ相分離をさせたポリマーアロイ構
造にする。このような構造とすることにより高速時の使
用における反発力を低く、高速時における耐衝撃性を高
くする作用を発現する。
フト共重合体(C)は、上記ポリマーアロイ構造のマレ
イミド系共重合体(B)とアクリル酸エステル系共重合
体(A)とに、適合する重合体である必要があり、成形
体の高速時の使用における反発力を低く、高速時におけ
るの耐衝撃性を高くするために使用される。
重合体は、体積平均粒径200〜600nm、好ましく
は200〜500nmのブタジエン系ゴム重合体(a)
である。体積平均粒径が200nm未満の場合には耐衝
撃性が低下する傾向にあり、600nmを超える場合に
は耐衝撃性が低下する。かかるブタジエン系ゴム重合体
(a)は、上記範囲内であれば体積平均粒径の異なる2
種以上を混合したものであってもよい。
例えばポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブタジエン−
アクリル酸エステルゴム、水素化スチレン−ブタジエン
ゴム等が挙げられ、これらを単独または2種以上組み合
わせて用いることができる。
方法は特に限定されないが、酸基含有ラテックス(S)
を使用する肥大法により製造されたものが、耐衝撃性及
び成形加工性の点から好ましい。具体的には例えば、ゴ
ムラテックス100重量部(固形分)に対して、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸及びクロトン酸から成
る群より選ばれる少なくとも1種の不飽和酸5〜50重
量%、アルキル基の炭素数が1〜12の少なくとも1種
の(メタ)アルキルアクリレート50〜95重量%及び
これらと共重合可能な単量体0〜40重量%を重合させ
ることにより調製した酸基含有ラテックスを使用する凝
集肥大法により製造したゴム重合体が好ましい。
は、グラフト共重合体(C)中50〜80重量部、好ま
しくは55〜75重量部で用いられる。ブタジエン系ゴ
ム重合体(a)が50重量部未満では耐衝撃性が低下
し、80重量部を越えると成形加工性が低下する。
混合物(b)は、スチレン及び/又はα−メチルスチレ
ン10〜90重量%、好ましくは15〜85重量%、更
に好ましくは20〜80重量%、メチルメタアクリレー
ト及び/又はアクリロニトリル10〜90重量%、好ま
しくは15〜85重量%、更に好ましくは20〜80重
量%及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%、
好ましくは0〜20重量%、更に好ましくは0〜15重
量%とからなり、グラフト共重合体(C)中20〜50
重量部で用いられる。単量体混合物(b)が20重量部
未満、または50重量部を越えると、耐衝撃性が低下す
る。
/又はα−メチルスチレンの含量が10重量%未満では
成形加工性が低くなり、90重量%を越えると衝撃時の
破壊形態が悪化し、耐衝撃性が低下する。メチルメタア
クリレート及び/又はアクリロニトリルの含量が10重
量%未満又は90重量%を越えると、衝撃時の破壊形態
が悪化し、耐衝撃性が低下する。また共重合可能な単量
体の含量が30重量%を超えると、衝撃時の破壊形態が
悪化し耐衝撃性が低下し、好ましくない。
な単量体の例としては、メタクリロニトリル、p−メチ
ルスチレン、p−イソプロピルスチレン、クロルスチレ
ン、ブロムスチレン、ビニルナフタレン、マレイミド、
N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プ
ロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニ
ルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミ
ド、(メタ)アクリル酸並びに、メチル、エチル、プロ
ピル、ブチル、2−ヒドロキシルエチル、2−エチルヘ
キシル及びグリシジル等の(メタ)アクリル酸エステル
系単量体等が挙げられ、これらを単独または2種以上で
用いることができる。
は、上記ブタジエン系ゴム重合体(a)50〜80重量
部、好ましくは55〜75重量部と、上記単量体混合物
(b)20〜50重量部、好ましくは25〜45重量部
とをグラフト重合して調製し、そのグラフト率は、25
〜55重量%が好ましい。グラフト率が25%未満では
衝撃時の破壊形態が悪化し、耐衝撃性が低下し、55重
量%を越えると成形加工性及び外観性(表面性)が低下
する。
タジエン系ゴム重合体(a)の含有量は、30〜40重
量%、好ましくは30〜35重量%である。ブタジエン
系ゴム重合体(a)の含有量が30重量%未満では、高
速時の使用における反発力及び耐衝撃性が悪くなり、4
0重量%を越えると外観性が低下する。
リル酸エステル系共重合体(A)5〜20重量部、好ま
しくは10〜20重量部、上記マレイミド系共重合体
(B)25〜55重量部、好ましくは30〜55重量
部、上記グラフト共重合体(C)30〜55重量部、好
ましくは35〜55重量部を含有する。
量が、5重量部未満では高速時の使用における反発力が
高くなり、20重量部を越えると耐熱変形性及び外観性
が低下する。マレイミド系共重合体(B)の含量が55
重量部を越えると高速時の使用における反発力が高くな
り、高速時における耐衝撃性及び成形加工性が低下し、
25重量部未満では耐熱変形性が低下する。また、グラ
フト共重合体(C)の含量が30重量部未満では高速時
の使用における反発力が高くなり、高速時の耐衝撃性が
低下し、55重量部を越えると耐熱変形性、成形加工性
及び外観性が低下し好ましくない。
ル酸エステル系共重合体(A)、マレイミド系共重合体
(B)及びグラフト共重合体(C)を調製するのに、そ
の重合法は特に限定されず、公知のいかなる重合法を用
いてもよく、例えば、公知の塊状重合法、溶液重合法、
懸濁重合法、乳化重合法、乳化−懸濁重合法、乳化−塊
状重合法等が使用できる。好ましくは、製造安定性、ミ
クロ相分離化及び工業的見地から、乳化重合法を用いて
調製することが好ましい。特に、グラフト共重合体
(C)は、グラフト率を制御しやすい点から、乳化重合
法が好ましい。
的とする性能を損わない範囲で、いかなる開始剤、連鎖
移動剤、界面活性剤及び乳化剤等の通常用いる添加剤
を、通常用いる範囲内で使用することもできる。開始剤
としては、過硫酸カリウム等の熱分解開始剤、Fe−還
元剤−有機パーオキサイド等のレドックス系開始剤等の
公知の開始剤が使用できる。連鎖移動剤としては、t−
ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、α
ーメチルスチレンダイマー、テルピノレン等の公知の連
鎖移動剤が使用できる。乳化剤としては、オレイン酸ソ
ーダ、パルミチン酸ソーダ及びロジン酸ソーダ等の脂肪
酸金属塩系乳化剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ソー
ダ、炭素数12〜20のアルキルスルホン酸ソーダ及び
ジオクチルスルホコハク酸ソーダ等のスルホン酸金属塩
系乳化剤等の公知の乳化剤が使用できる。
通常よく知られた酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収
剤、顔料、帯電防止剤、滑剤を通常用いる範囲内で、必
要に応じて適宜添加することもできる。特に、スチレン
系樹脂に用いられるフェノール系、イオウ系、リン系、
ヒンダードアミン系の安定剤、抗酸化剤、ベンゾフェノ
ン系、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤及びオルガ
ノポリシロキサン、脂肪族炭化水素、高級脂肪酸と高級
アルコールのエステル、高級脂肪酸のアミドまたはビス
アミドおよびその変性体、オリゴアミド、高級脂肪酸の
金属塩類等の内部滑剤や外滑剤等は、本発明の熱可塑性
樹脂組成物を成形用樹脂として、より高性能なものとす
るために用いることができ、これらの安定剤は、単独又
は2種以上混合して使用することができる。
スチレン系樹脂、例えば、アクリロニトリル−スチレン
共重合体、アクリロニトリル−スチレン−α−メチルス
チレン共重合体、アクリロニトリル−α−メチルスチレ
ン共重合体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート
−α−メチルスチレン共重合体、スチレン−マレイミド
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレ
ン−メチルメタクリレート共重合体、メチルメタクリレ
ート−ブチルアクリレート共重合体、メチルメタクリレ
ート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体等を50
重量%以下、好ましくは40重量%以下で混合して、目
的の性能を更に向上させるため、使用することもでき
る。
能を損わない範囲で、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブ
チレンテレフタレート樹脂及びポリアミド樹脂等を混合
することも可能である。
レイミド系共重合体(B)、グラフト共重合体(C)を
含有する本発明の熱可塑性樹脂組成物は、例えば以下の
方法により調製することができる。一例としては、これ
らの重合体(A)(B)及び(C)を各々ラテックス、
スラリー、溶液、粉末、ペレット等の状態あるいはこれ
らの組合わせにて混合する。重合後のアクリル酸エステ
ル系共重合体(A)のラテックス、マレイミド系共重合
体(B)のラテックス又はグラフト共重合体(C)のラ
テックスからポリマー粉末を回収する場合は、通常の方
法、例えばラテックスに塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウム、硫酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属の
塩、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムのようなアルカリ
金属の塩、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸のような無機酸又
は有機酸を添加することでラ、テックスを凝固した後、
脱水乾燥する方法で実施できる。またスプレー乾燥法も
使用できる。
液の状態で、これらの樹脂のラテックスあるいはスラリ
ーに予め添加することもできる。
成物は、アクリル酸エステル系共重合体(A)、スチレ
ン系共重合体(B)、グラフト共重合体(C)の単独あ
るいはこれら2種以上の混合物からなる粉末、ペレット
に対し、上記の安定剤、必要ならば滑剤、顔料等を配合
し、バンバリミキサー、ロールミル、1軸押出し機、2
軸押出し機等公知の溶融混練機にて混練して調製するこ
ともできる。
樹脂組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空
成形等公知の成形加工法にて成形して、成形体を製造す
ることができる。
品、例えば、フロントピラー、ルーフサイド、センター
ピラーアッパー、センターピラーロアー、リアピラー、
スライドプレート、ドアポケット、ドアスピーカーグリ
ル、ドアスイッチパネル、ベースウェストロアー、ウェ
ストガーニッシュ、エアドラフター、リアスピーカーグ
リル、ヒューリヒャ、リアパーセル、コインポケット、
クラスター、サイドベンチ、センターベンチ、サイドデ
フ、フロントデフ、カウルトップ、グローブボックス、
コラムカバー、ニーボルテックス、インストルメントパ
ネル、ロアドライバー、ロアアシスト、センターパネ
ル、メーターパネル、メーターフード、シートバックボ
ード、シートサイド、シートバックアウター、シートバ
ックインナー、フィニッシャー、ボディコンソール、コ
ンソールボックス等の内装部品、バンパー、バンパーガ
ード、グリルガード、ラジエターグリル、スポイラー、
ドアミラー等の外装部品があり、特に、高速時の耐衝撃
性が要求されるフロントピラー、センターピラーアッパ
ー、センターピラーロアー、リアピラー等の内装部品が
好適である。
例により説明するが、これらは本発明を限定するもので
はない。以下、特記しない限り、「部」は重量部を、
「%」は重量%を示す。但し、BA:ブチルアクリレー
ト、AN:アクリロニトリル、St:スチレン、tD
M:t−ドデシルメルカプタン、CHP:クメンハイド
ロパーオキサイド、PMI:N−フェニルマレイミド、
αMSt:αーメチルスチレン、BMA:ブチルメタク
リレート及びMAA:メタクリル酸を示す。
(A)およびマレイミド系共重合体(B)の製造 調製例A−1)アクリルエステル系共重合体(A−1)
の製造 攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口及び
温度計を備える反応器に、純水250部、ジオクチルス
ルホコハク酸ナトリウム1.0部、ナトリウムホルムア
ルデヒドスルホキシレート0.5部、EDTA 0.0
1部及び硫酸第一鉄 .0025部を導入した。
65℃まで昇温させ、65℃に到達した後、単量体混合
物(BA65部、AN20部、St 5部、tDM0.
35部、CHP0.3部)を連続的に10時間かけて滴
下し、滴下開始から1時間後に、ジオクチルスルホコハ
ク酸ナトリウムを0.5部添加し、さらに、5時間後
に、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを0.5部添
加した。滴下終了後、65℃で更に1時間攪拌を続け
て、重合を完了させ、アクリル酸エステル系共重合体
(A−1)を製造した。
共重合体(A−2〜4)の製造 表1に示す単量体混合物及び滴下時間を用いること以外
は、調製例A−1で得られたアクリル酸エステル系共重
合体(A−1)と同様の方法で、アクリル酸エステル系
共重合体(A−2〜4)を製造した。
(B−1〜4)の製造 表2に示す単量体混合物及び滴下時間を用いること以外
は、調製例A−1で得られたアクリル酸エステル系共重
合体(A−1)と同様の方法で、マレイミド系共重合体
(B−1〜4)を製造した。
重合体の組成及び特性を、各々次の表1及び2に示す。
大化させるために必要な未肥大ゴム重合体(X)を製造
した。100L重合機に、純水230部、過硫酸カリウ
ム0.2部及びtDM0.2部を導入した。
後、オレイン酸ナトリウム0.6部、ロジン酸ナトリウ
ム2部及びブタジエン100部を更に導入した。この系
の温度を60℃まで昇温し、重合を25時間行なった。
重合転化率は96%、未肥大ゴム重合体(X)の粒径は
85nmであった。
(X)からブタジエンゴム重合体(a)に肥大化させる
ために必要な酸基含有ラテックス(S)を、以下のよう
に製造した。攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマ
ー導入口及び温度計を備える反応器に、純水200部、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.6部、ナトリ
ウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.5部、エチ
レンジアミン四酢酸ナトリウム0.01部及び硫酸第一
鉄0.0025部を導入した。
70℃まで昇温させ、70℃に到達した後、BMA25
部、BA5部、tDM0.1部及びCHP0.15部か
ら成る単量体混合物を2時間かけて滴下後、更にBMA
50部、BA4部、MAA16部、tDM0.5部及び
CHP0.15部を4時間かけて滴下し、滴下終了後、
70℃で1時間攪拌を続けて、重合を完了させ、酸基含
有ラテックス(S−1)を得た。
重合体(X)と酸基含有ラテックス(S−1)を用い
て、以下のようにしてブタジエン系ゴム重合体(a−
1)を製造した。未肥大ゴム重合体(X)のラテックス
100部(固形分)に酸基含有ラテックス(S−1)
3.5部(固形分)を60℃で添加後、攪拌を1時間続
けて肥大化させ、ブタジエン系ゴム重合体(a−1)の
製造を行った。ブタジエン系ゴム重合体(a−1)の粒
径は、450nmであった。
(a−2)の製造 表3に示す単量体混合物を使用した以外は、調製例a−
1で得られた酸基含有ラテックス(S−1)と同様にし
て、酸基含有ラテックス(S−2)を製造した。ブタジ
エン系ゴム重合体(a−2)は、酸基含有ラテックス
(S−2)を2.5部(固形分)使用する以外は、ブタ
ジエン系ゴム重合体(a−1)と同様の方法にて製造し
た未肥大ゴム重合体(X)のラテックス100部(固形
分)に、酸基含有ラテックス(S−2)2.5部(固形
分)を60℃で添加した後、攪拌を1時間続けて肥大化
させ、ブタジエン系ゴム重合体(a−2)の製造を行っ
た。ブタジエン系ゴム重合体(a−2)の粒径は、56
0nmであった。
−3)の製造 100L重合機に、純水250部、過硫酸カリウム0.
2部及びtDM0.1部を導入し、この重合機内の空気
を真空ポンプで除いた後、更にオレイン酸ナトリウム
0.5部、ロジン酸ナトリウム2部及びブタジエン10
0部を導入した。かかる系の温度を50℃まで昇温させ
て、重合を48時間行なった。重合転化率は94%、ブ
タジエンゴム重合体(a−3)の粒径は、250nmで
あった。
ックスの組成及びその特性を次の表3に示す。
温度計を備えた反応器に、純水280部、調製例a−1
で得られたブタジエン系ゴム重合体(a−1)(固形
分)65部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ
ート0.3部、EDTA0.01部及び硫酸第一鉄0.
0025部を導入した。
60℃まで昇温させ、60℃に到達した後にAN10
部、St10部、MMA15部及びCHP0.2部から
成る混合物を連続的に5時間かけて滴下した。滴下終了
後、60℃で2時間攪拌を続け、重合を完了し、グラフ
ト重合体(C−1)を得た。
2)の製造 ブタジエン系ゴム重合体(a−1)に代えてブタジエン
系ゴム重合体(a−2)を使用し、表4に示す割合で重
合させた以外は、調製例C−1で得られたグラフト共重
合体(C−1)と同様の方法で、グラフト共重合体(C
−2)を製造した。
3)の製造 調製例a−1で得られた未肥大ゴム重合体(X)(粒径
85nm)を使用し、表4に示す割合で重合させた以外
は、調製例C−1で得られたグラフト共重合体(C−
1)と同様の方法で、グラフト共重合体(C−3)を製
造した。
4)の製造 ブタジエン系ゴム重合体(a−1)にかえてブタジエン
系ゴム重合体(a−3)を使用し、表4に示す割合で重
合させた以外は、調製例C−1で得られたグラフト共重
合体(C−1)と同様の方法で、グラフト共重合体(C
−4)を製造した。
合体C−1〜4の組成及び特性を、以下の表4に示す。
(A)、マレイミド系共重合体(B)のラテックスと
(3)で製造したグラフト共重合体(C)のラテックス
とを表5及び表6に示す所定量の割合で混合し、フェノ
ール系抗酸化剤を加えた後、塩化カルシウムを加えて凝
固させた。得られた凝固スラリーを熱処理した後、脱水
乾燥して、アクリル酸エステル系共重合体(A)、マレ
イミド系共重合体(B)及びグラフト共重合体(C)混
合の樹脂組成物の粉末を得た。次いでこの粉末にエチレ
ンビスステアリルアミド1部を配合し、(株)タバタ製
の20Lブレンダーで均一にブレンドし、その後(株)
タバタ製の速度40m/分の1軸押出機を用いて、24
0℃で溶融混練して、熱可塑性樹脂組成物のペレットを
製造した(実施例1〜11、比較例1〜10)。
塑性樹脂組成物及び成形体の性能を、以下の試験により
評価した。 〔(ガラス転移温度)Tgの算出〕アクリル酸エステル
系共重合体(A)及びマレイミド系共重合体(B)のT
gは、各成分のホモポリマーのTg(WILEY INTERSCIEN
CE出版、POLYMER HANDBOOKTHIRD EDITION P-VI/213-229
)からFox式を用いて算出した。
系共重合体(A)のラテックスに塩化カルシウムを加え
て凝固させ、得られた凝固スラリーを熱処理し、その後
脱水乾燥して得た樹脂粉末を、メチルエチルケトン溶液
に添加して2%のメチルエチルケトン溶液とし、該溶液
を23℃で24時間放置し、100メッシュの金網で濾
過して濾過残査を乾燥して測定した。測定は次の式(濾
過残査重量/元の重量)×100を用いた。
共重合体(A)及びマレイミド系共重合体(B)のラテ
ックスに塩化カルシウムを加えて凝固させ、得られた凝
固スラリーを熱処理し、その後脱水乾燥して得た樹脂粉
末を、N,N−ジメチルホルムアミド溶液に添加して、
0.3g/dl濃度のN,N−ジメチルホルムアミド溶
液とし、30℃で還元粘度をOstwald 型の毛細管粘度計
を用いて測定した。
ト共重合体(C)のパウダーを、メチルエチルケトンに
溶解して、遠心分離し、メチルエチルケトン可溶分と不
溶分を得た。この不溶分と可溶分との比率から、グラフ
ト率を特定した。
合体(a)ラテックスについて、パシフイックサイエン
ス社製のナイコンプ粒径測定機を用いて体積平均粒径を
測定した。
形分濃度(重合終了時のラテックス中の固形分濃度)よ
り、計算した。 〔成形体の特性〕 成形体の高速時の使用における耐衝撃性は、(株)
島津製作所製のハイドロショット衝撃試験機を用いて、
破断時エネルギー(単位:J)により評価した。破断時
エネルギー(破壊エネルギー)は、100×150×2
mmの平板を用いて、23℃、打ち抜き速度6.7m/
秒で測定した。さらに、試験後の破壊形態を、目視に
て、○(延性破壊)、×(脆性破壊)で評価した。破断
時エネルギーとジエン系ゴム重合体(a)の樹脂中含量
の関係を図3に示す(実施例1,9,10,11及び比
較例8,9,10より作成)。これより、ゴム含量2
9.3%以下及び45%以上で破断時エネルギーが低下
していることがわかる。 高速時の使用における反発力は、高速引張強度(単
位:kg/cm2 )、高速引張伸び(単位:%)で評価
した。ASTMD638規格にて1号ダンベルを使用
し、23℃、引張速度5m/秒で測定した。引張強度が
低い程反発力も低く、優れている。 耐熱性は、片持ち支持の(片側を固定した)1号ダ
ンベルを、90℃のオーブンに1時間放置したときのダ
ンベルの垂れ量で評価した(単位:mm)。垂れ量が少
ない方が優れている。
及び耐熱性に使用する成形体試験片は、(株)ファナッ
ク製FAS100B射出成形機を使用し、シリンダー温
度250℃で成形したものを用いた。
格にて、220℃、10kg/cm 2 の条件で評価した
(単位:g/10分)。
形体(略C型断面の本体1の内部に縦リブ2及び横リブ
3を設けた。図中の数字の単位はmm。)の色むら、フ
ローマークを目視にて、○(良)、△(やや不良)、×
(不良)で評価した。成形体は、日精樹脂工業(株)
製、360TON成形機にて、シリンダー温度250℃
で成形したものを用いた。
得られた熱可塑性樹脂組成物の組成及び上記試験で得ら
れたその性能を、各々表5及び表6に示した。
当該熱可塑性樹脂組成物を用いることにより得られた成
形体の高速時の反発力が低く、高速時の耐衝撃性が高
く、さらに、耐熱変形性が高く、かつ成形加工性に優れ
るという効果を有する。
の一例の裏面図である。
の一例の断面図である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】(1)炭素数1〜8のアルキル基を有する
アクリル酸のアルキルエステル50〜70重量%、アク
リロニトリル15〜25重量%、スチレン及び/又はα
−メチルスチレン5〜35重量%及びこれらと共重合可
能な単量体0〜30重量%を重合してなり、そのガラス
転移点(Tg)が−40〜−20℃でかつゲル含有量が
10重量%以下のアクリル酸エステル系共重合体(A)
5〜20重量部、 (2)アクリロニトリル15〜35重量%、N−フェニ
ルマレイミド10〜25重量%、スチレン及び/又はα
−メチルスチレン40〜75重量%及びこれらと共重合
可能な単量体0〜30重量%を重合してなる、ガラス転
移点(Tg)が140〜170℃のマレイミド系共重合
体(B)25〜55重量部、 (3)体積平均粒径が200〜600nmのブタジエン
系ゴム重合体(a)50〜80重量部に、スチレン及び
/又はα−メチルスチレン10〜90重量%、メチルメ
タクリレート及び/又はアクリロニトリル10〜90重
量%及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%か
ら成る混合物(b)20〜50重量部をグラフト重合し
てなり、そのグラフト率が25〜55重量%であるグラ
フト共重合体(C)30〜55重量部 を含有し、上記アクリル酸エステル系共重合体(A)お
よび上記マレイミド系共重合体(B)のメチルエチルケ
トン可溶分の還元粘度が0.45〜0.75dl/g
で、ジエン系ゴム重合体(a)が得られる熱可塑性樹脂
組成物中30〜40重量%含有されることを特徴とする
熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】アクリル酸エステル系共重合体(A)、マ
レイミド系共重合体(B)及びグラフト共重合体(C)
の各々の重合体は、乳化重合法にて重合されることを特
徴とする請求項1の熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11035651A JP2000198902A (ja) | 1998-10-29 | 1999-02-15 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-308831 | 1998-10-29 | ||
JP30883198 | 1998-10-29 | ||
JP11035651A JP2000198902A (ja) | 1998-10-29 | 1999-02-15 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000198902A true JP2000198902A (ja) | 2000-07-18 |
Family
ID=26374644
Family Applications (1)
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JP11035651A Pending JP2000198902A (ja) | 1998-10-29 | 1999-02-15 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000198902A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002179866A (ja) * | 2000-12-15 | 2002-06-26 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 樹脂組成物及びそれを成形してなる車両用内外装部品 |
WO2003082973A1 (fr) * | 2002-03-29 | 2003-10-09 | Kaneka Corporation | Composition de resine thermoplastique resistant aux impacts |
WO2018084417A1 (ko) * | 2016-11-01 | 2018-05-11 | 주식회사 엘지화학 | 고내열성 스티렌-아크릴로니트릴 수지 및 이의 제조방법 |
JP2021517929A (ja) * | 2018-09-05 | 2021-07-29 | エルジー・ケム・リミテッド | 熱可塑性樹脂組成物 |
-
1999
- 1999-02-15 JP JP11035651A patent/JP2000198902A/ja active Pending
Cited By (7)
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US10696766B2 (en) | 2016-11-01 | 2020-06-30 | Lg Chem, Ltd. | Styrene-acrylonitrile resin with high thermal resistance and method for producing the same |
JP2021517929A (ja) * | 2018-09-05 | 2021-07-29 | エルジー・ケム・リミテッド | 熱可塑性樹脂組成物 |
US11299615B2 (en) | 2018-09-05 | 2022-04-12 | Lg Chem, Ltd. | Thermoplastic resin composition |
JP7118462B2 (ja) | 2018-09-05 | 2022-08-16 | エルジー・ケム・リミテッド | 熱可塑性樹脂組成物 |
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