JP2000190391A - 基板製造方法、基板製造装置及び平面パネル - Google Patents

基板製造方法、基板製造装置及び平面パネル

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JP2000190391A
JP2000190391A JP10373739A JP37373998A JP2000190391A JP 2000190391 A JP2000190391 A JP 2000190391A JP 10373739 A JP10373739 A JP 10373739A JP 37373998 A JP37373998 A JP 37373998A JP 2000190391 A JP2000190391 A JP 2000190391A
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film
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heating
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Toru Ota
徹 太田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムを基板に貼着する際に、基板とラミ
ネートロールとを共に加熱すると、それぞれの熱容量が
大きいため、貼着装置が大型化する。また、基板が大型
化するに従い熱容量が大きくなるので、生産性も悪くな
る。 【解決手段】 フィルムの貼着を行う際、熱容量の大き
い基板12とラミネートロール22とを加熱するのでは
なく、熱容量の小さいフィルム1のみをカバーフィルム
4を剥離した後のフィルム1の搬送経路中に設けた加熱
体21によって加熱し、加熱後のフィルム1を、室温状
態にあるラミネートロール22によって、同じく室温に
ある基板12の表面上に圧着する。その際、加熱温度が
フィルム1の樹脂層3を軟化させうる温度になるよう
に、加熱体21を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フィルムが貼着
された基板の製造及びそのようなフィルム付基板を有す
る平面パネルに関わるものであり、特に平面パネルの製
造に適用した際に生産性を向上し得るフィルム貼着技術
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばプリント配線板用基
板、液晶パネル用基板、プラズマディスプレイ用基板に
例示されるような、基板の表面にフィルムを貼り付け
(貼着)するための方法や装置が各種提案されている。
以下、従来のフィルム貼着装置の構成の一例について説
明する。
【0003】図6は、従来のフィルム貼着装置の要部を
簡略的に示したものである。同図において、2Pは例え
ばポリエチレンテレフタレート(PET)等よりなる支
持フィルム、3Pは例えばウレタンアクリレートやセル
ロース等よりなる樹脂層、4Pは例えばポリエステル等
よりなるカバーフィルムであり、支持フィルム2P、樹
脂層3Pおよびカバーフィルム4Pによってフィルム1
Pが構成されている。
【0004】他方、6Pは基板、7Pは基板6Pに接触
した樹脂層3Pを熱圧着するために加熱されたラミネー
トロール、5Pは基板6Pを予め加熱するための加熱炉
である。
【0005】以下、動作について説明する。
【0006】基板6Pは、図示しない搬送機構によっ
て、一旦、加熱炉5Pに搬送されて加熱される。一方、
フィルム1Pは例えばロール状(渦巻き状)とされたフ
ィルムロール(図示せず)から連続的に供給される。そ
して、供給経路途中において、フィルム1Pのカバーフ
ィルム4Pは、樹脂層3Pが露出するように図示しない
剥離装置によって剥離され、その後、フィルム1Pの樹
脂層3Pの被貼着面側を加熱炉5Pによって加熱された
基板6Pに密着させた上で、加熱されたラミネートロー
ル7Pにより加熱および圧着(以下、熱圧着と称す)を
同時に行なうことにより、フィルム1Pは基板1上に貼
着される。
【0007】ここで、樹脂層3Pは所定の温度範囲内に
加熱されることにより軟化する性質を有している。そこ
で、樹脂層3Pが軟化する程度の温度となるようにラミ
ネートロール7Pを加熱し、このように温度がコントロ
ールされたラミネートロール7Pを用いて熱圧着するこ
とで、加熱された基板6Pの表面に存在する凹凸に軟化
した樹脂が入り込み、所要の接着強度を得ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のフィルム貼着装
置ないしはフィルム付基板製造装置は、以上のように基
板とラミネートロールとを共に加熱しながらフィルムを
貼着しているので、以下の問題点を生じさせている。
【0009】(1) 例えば平面パネルの一例としての
40インチ級以上のプラズマディスプレイパネル(以
下、PDPと称す)に用いられるような大型の基板に、
上述した従来の貼着装置を用いてフィルムを貼り付けす
る際には、基板自体が大きいため、それを加熱する加熱
炉としては大きなものを用意せねばならない。
【0010】(2) また、基板の大型化により基板の
熱容量も大きいものとなるので、基板が大型化するにつ
れて基板温度を所望の温度とするための加熱時間が長く
なってしまう。
【0011】(3) さらに、一旦加熱された基板は、
その熱容量が大きいため、さめにくく、次のパネル製造
工程に移行するための次段の冷却設備が必要になるとい
う問題点も生じる。
【0012】(4) また、ラミネートロールの大きさ
も基板が大きくなるにつれて大きくならざるを得ないた
め、必然的にラミネートロールの熱容量も大きくなる。
そして、このような熱容量の大きいラミネートロールを
加熱しなければならないことは生産性を高める上で支障
をきたす要因でもあった。
【0013】この発明は以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、フィルムの貼着を従来のも
のに比して簡素なものとすることにより、フィルム付基
板の製造装置を大掛かりなものとせず、また、基板の生
産性の向上を達成することを第1目的とする。
【0014】更に本発明は、そのような基板製造技術を
応用した平面パネルを提供することを第2目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
送出されて来たフィルムを加圧手段によって加圧するこ
とで前記フィルムの被貼着面がその表面に貼着される基
板の製造方法であって、前記加圧手段及び前記基板の温
度を共に室温に保持した上で前記フィルムを前記基板に
向かって送出し、前記フィルムの貼着前に、前記フィル
ムの送出経路中に配設された加熱体によって、前記フィ
ルムが軟化状態となるように、送出中の前記フィルムを
加熱した上で、前記加圧手段によって加熱後の前記フィ
ルムを前記基板に加圧して前記被貼着面を前記基板の前
記表面に圧着することを特徴とする。
【0016】請求項2に係る発明は、請求項1記載の基
板製造方法であって、加熱後の前記フィルムの温度が前
記加圧手段の前記温度よりも10℃乃至50℃の範囲内
で高くなる様に、前記加熱体による前記フィルムの加熱
状態を制御することを特徴とする。
【0017】請求項3に係る発明は、請求項1又は2記
載の基板製造方法であって、前記基板は平面パネル用基
板であり、前記フィルムは、その表面が前記加圧手段に
接する帯状支持体と、前記帯状支持体上に積層され且つ
その表面が前記被貼着面をなす樹脂層とを有することを
特徴とする。
【0018】請求項4に係る発明は、請求項1乃至3記
載の何れかの前記基板製造方法によって前記フィルムの
前記被貼着面が前記基板の前記表面に貼着されたフィル
ム付基板を製造するための基板製造装置であって、前記
基板を搬送する搬送手段と、前記基板の前記搬送と連動
して前記フィルムを前記基板に向かって送出する送出手
段と、前記加熱体と、前記被貼着面が前記基板の前記表
面に到達したときに応じて前記フィルムを前記基板側へ
加圧する前記加圧手段とを備えることを特徴とする。
【0019】請求項5に係る発明は、平面パネルであっ
て、請求項3記載の前記基板製造方法を用いて前記樹脂
層をその表面上に形成した後に前記帯状支持体を前記樹
脂層から剥離して得られる前記平面パネル用基板を、前
記平面パネルを成す一方の基板として有することを特徴
とする。
【0020】請求項6に係る発明は、請求項5記載の平
面パネルであって、前記帯状支持体は所定波長の光を透
過し得る一方、前記樹脂層は前記所定波長の光に感光し
得ると共に、前記一方の基板はその表面上に被加工物を
有しており、前記樹脂層は、前記被加工物上に貼着され
た後に、前記所定波長の光を利用したフォトリソグラフ
ィ処理によって所定のパターンに加工され、その後に前
記帯状支持体は前記樹脂層から剥離されており、前記被
加工物は、前記所定のパターンの前記樹脂層をマスクと
した所定の加工処理によって所定の形状を有することを
特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】(実施の形態1) A. フィルム付基板の製造 以下、本発明の実施の形態1に係るフィルムの貼り付け
(以下、貼着と称す)方法を図1に基づいて説明する。
【0022】図1は、フィルム貼着装置、即ち、フィル
ム付基板製造装置の要部を模式的に示したものである。
図1において、12は基板であり、基板12の例として
は、PDP用基板やプラズマアドレス方式の液晶パネル
用基板やプリント配線用基板を挙げることができる。
尚、ここで言う「基板」とは、基板表面に被加工物が
形成されていない場合と形成されている場合とを総称
する概念として用いられている。ここでは、基板12は
加熱されることなく、室温(20℃〜25℃)状態に配
置されている(従って、基板12の温度は室温であ
る)。又、22は表面にゴム材が形成されて均一に被加
圧物を加圧し得るラミネートロール(加圧手段)であ
り、ここでは基板12と同様に加熱されることなく室温
状態に置かれている(従って、ラミネートロール22の
温度も室温である)。そして、ラミネートロール22は
後述するフィルム1よりも熱容量が大きいため、ラミネ
ートロール22の温度はフィルム1との接触によっても
ほぼ室温にあると言える。ここではラミネートロール2
2を加圧手段として用いているが、同様に均一にフィル
ムを加圧でき且つその温度を室温に維持できるものであ
れば、加圧手段として利用可能である。尚、図1では、
ラミネートロール22の駆動装置の図示化を省略してい
る。
【0023】他方、フィルム1は、図示されていない供
給装置によって、ロール状とされたフィルムロール(同
じく図示せず)より供給経路へ送出される。このフィル
ム1は、図示するように、上記ラミネートロール22
にその露出表面が接する帯状支持体としての支持フィル
ム2(例えば、上述のPET等より成る)と、支持フ
ィルム2上に積層され且つ同フィルム2との界面に対向
する表面が被貼着面をなす樹脂層3と、保護用のカバ
ーフィルム4(例えばポリエステル等より成る)とから
構成されている。ここで、支持フィルム2と樹脂層3と
の接着強度は、人手で剥せる程度である。上記の樹脂層
3としては、例えば、ウレタンアクリレートやセルロー
ス等の非感光性の樹脂層であっても良いし、又は、これ
らの樹脂層に感光性樹脂層を混合させて成る感光性樹脂
(例えば、後述するドライフィルムレジスト(以下、D
FRと称す))でも良く、後述するグリーンフィルムで
あっても良い。
【0024】なお、本実施の形態においては、上記のよ
うな加熱されていないラミネートロール22によって圧
着動作を行なう場合であり、このような圧着動作を「冷
圧着」と称する。
【0025】また、21は、例えばニクロム線等の発熱
抵抗体より構成された電熱線が、少なくともフィルム1
の幅(ここにおける幅とは、図1の紙面垂直方向の長
さ)より大きい長さに亙って発熱可能となるように設け
られた加熱体であり、カバーフィルム4の剥離後、ラミ
ネートロール22による冷圧着が行なわれる以前のフィ
ルム供給経路中に配設されており、室温状態にある加熱
前のフィルム1を次の通りに加熱した上で、加熱後のフ
ィルム1を送出する。
【0026】即ち、本実施の形態の特徴的な点は、樹脂
層3を基板12の表面上に貼着する工程において、ラミ
ネートロール22あるいは基板12を予め加熱すること
なくフィルム1の貼着を実施する点にある。このため
に、ラミネートロール22による冷圧着を行なう直前に
おいて、加熱体21によって、樹脂層3が液状化までに
は到ってはいない軟化状態となるように、フィルム1を
加熱する。ここで、上記の軟化状態にあるときの樹脂層
3の温度を「軟化温度」と称することにする。従って、
基板12及びラミネートロール22の温度は共に室温で
あるので、加熱体21による加熱分が(軟化温度−室
温)で与えられる範囲内となるように、加熱体21をコ
ントロールすることになる。例えば、樹脂層3としてD
FRを用いる場合には、DFRの軟化温度は30℃〜7
5℃程度であるので、ラミネートロール22の温度に比
してフィルム1が10℃〜50℃だけ高くなるように、
フィルム1を加熱すれば良い。即ち、加熱体21から出
てきたフィルム1の温度が(ラミネートロール22の温
度+(10〜50℃))の温度範囲内の値となるよう
に、加熱体21におけるフィルム1の加熱状態を制御す
る。ここで、加熱温度の上限は、支持フィルム2に、皺
や変形等が起こらないような温度で制限され、これは、
支持フィルム2の材質、厚みによって決まる。
【0027】尚、図1においては、基板12を搬送する
装置の図示化も省略している。
【0028】以下では、上述した各構成部分の相互作用
によって、フィルム1が基板12の表面へ冷圧着される
点について説明する。
【0029】先ず、基板12を基板搬送面に沿って搬送
する共に、基板12の搬送に連動させてフィルム1を上
記のフィルムロールより送出する。そして、加熱体1の
前方のフィルム供給経路中においてカバーフィルム2を
剥離した上で、フィルム1を加熱体21へ送出する。こ
れにより、フィルム1は樹脂層3の軟化温度範囲内の温
度になるまで加熱された上で加熱体21より送出され、
その後は、基板12の表面12S内の密着部分へ向けて
送出され続ける。従って、加熱体21より出てきたとき
の樹脂層3は軟化状態にあり、同層3の被貼着面が表面
12Sに到達すると同時にフィルム1はラミネートロー
ル22によって加圧され、軟化状態にある樹脂が基板1
2の表面12Sに存在する凹凸部に入り込み、フィルム
1は表面12Sに確実に貼着される。
【0030】以上の通り、図1に示す装置を用いるなら
ば、基板12が大型化しようとも、基板加熱炉は不要
であり、基板12自体を加熱する工程も不要であり、
従って、基板12自体を冷却する工程や設備も不要で
あり、ラミネートロールが大型化しても同ロールを何
ら加熱する必要性もなくなり、生産設備や生産工程の簡
素化を向上させて、生産性の飛程的な向上を実現するこ
とができる。
【0031】尚、以上に述べたような基板製造方法ない
しはフィルム貼着方法によれば、(1)例えばフィルム
1の搬送速度が遅い、すなわち貼着の速さが遅くなる
と、樹脂層3の基板12の表面への密着強度は大きくな
り、(2)又、ラミネートロール22の圧着強さ(ロー
ル荷重)が大きくなると、上記の密着強度は大きくな
る。更に、(3)フィルム1の加熱温度が軟化温度の範
囲内で高く設定されれば、密着強度は大きくなる。加え
て、(4)樹脂層の組成も密着強度に大きく起因する。
従って、本フィルム貼着方法を適用する製品毎に応じ
て、上記の要因(1)〜(4)をコントロールしてフィ
ルム1の基板12の表面への密着強度を設定することに
なる。因みに、後述するようなAC型PDPに本実施の
形態の例を適用する場合には、貼着後の剥離強度(密着
強度)が20g/cm程度となるように上記の要因
(1)〜(4)を設定すれば、AC型PDPのパネル製
造工程で用いられるサンドプラスト時に樹脂層3が基板
12の表面から剥離してしまうという不具合が起こら
ず、しかも、その後の現像後パターン(図2のパターン
37)の剥離を行なう際にも支障なく行なえることが、
確認されている。
【0032】B. 応用例 以下では、図1に示すフィルム貼着技術を用いて平面パ
ネルを製作する応用例を、AC3電極面放電型PDPを
例にとって、図2を参照しながら説明する。
【0033】AC3電極面放電型PDPの概略構造は次
の通りである。即ち、いずれもガラス材よりなる、方形
状の前面基板および背面基板が貼り合わされ、その画像
表示領域の周辺部がフリットガラス等により封止、密封
され、これにより形成される密封構造内が真空に引かれ
た後、Xe、Neといった放電気体がその密封構造中に
封入されている。
【0034】前面基板は表示面側(画像が映出される
側)のパネル基板を成しており、その基板上には、表示
の1ラインを規定する互いに平行に設けられた2つの、
維持電極(それぞれは共に透明電極とバス電極とから成
る)から成る電極対や表示光のコントラスト向上用のブ
ラックストライプが形成され、これらの膜を覆うように
誘電体層とMgO保護膜が基板上に順次に形成されてい
る。そして、1表示ラインの2つの維持電極間の放電ギ
ャップにおいて、画像表示のための放電が発生する。
【0035】一方、背面基板上には、アドレス電極とも
呼ばれる書込電極が表示の1ラインの方向とは直交する
方向に設けられており、この書込電極間には、表示の1
ライン方向への書込み放電あるいは表示放電(維持放
電)の広がりを防ぐことによって、書込み動作あるいは
表示動作の安定性を確保できるようにするための、バリ
アリブと呼ばれる障壁が、書込電極を被覆する誘電体
(グレーズ層)を介して、背面基板上に設けられてい
る。この障壁は、前面、背面両基板間のスペーサとして
も機能する。
【0036】以下では、概略的に既述したAC3電極面
放電型PDPの背面基板の製造について、図2を参照し
ながら記述する。
【0037】図2の(a)〜(f)は、上述したような
背面基板を製造する工程の一例を示す縦断面図であり、
同図2中、工程(c)に図1のフィルム貼着方法が適用
される。図2において、13はガラス基板、14は液状
(ペースト状とも称す)のガラスペーストを乾燥させた
層(以下、ガラスペースト層と称す)、32は書込電
極、33は誘電体(グレーズ層)、11は感光性(ここ
ではネガ型)の樹脂層としてのDFR、36はフォトマ
スク、37は現像パターン、38は障壁である。
【0038】図2の(a)〜(f)の工程を順に説明す
ると、例えば縦630mm×横850mm、その厚みが
2.8mmのガラス基板13上に、書き込み電極32及
び誘電体33を例えば印刷法又はコーターを用いて形成
し、誘電体層33の上に200μmの厚みでガラスペー
ストを塗布、乾燥させてガラスペースト層14を設け
る。ここで、基板12は、これらの構成要素13,3
2,33,14より成る。
【0039】次に、ガラスペースト層14の表面上に支
持フィルム2およびDFR11よりなるフィルム1を、
DFR11側がガラスペースト層14の表面に接するよ
うに、図1で示した貼着方法(冷圧着)により貼り付け
る。この時の貼着方法を、図3に示す。即ち、ガラスペ
ースト層14上へのフィルム1の貼着をラミネートロー
ル22による冷圧着を行なう前に、カバーフィルム4を
剥離した後、その送出経路中に配置された加熱体21に
よってフィルム1の加熱を行い(加熱温度:30℃〜7
5℃)、ガラスペースト層14上にフィルム1の貼着を
行なう。これにより、本工程において、既述した本フィ
ルム貼着方法による生産性向上という効果が発揮され
る。
【0040】その後、障壁38を設けるために、図2
(d)に示す様に、フォトマスク36を介して露光を行
う。ここでは、ある波長の紫外光が所定波長の光として
用いられており、これにより、図2(d)に黒色で以て
示すパターンがDFR11に形成される。
【0041】フォトマスク36により、支持フィルム2
を通してDFR11に障壁38のパターンの露光を行な
った後は、支持フィルム2を手で剥離し、炭酸ソーダ等
の現像剤を用いてDFR11の未露光部分の除去を行な
って、現像後のパターン37を形成する。
【0042】現像後のパターン37は、ガラスペースト
層14の障壁38に対応する部分に対してマスキングを
行なうことになる。以降は、例えばCaCO3等の粉体
を吹き付ける削り加工(サンドブラスト)によって、マ
スキングされていないガラスペースト層14の部分を除
去して、障壁38(バリアリブとも称す)を形成し、そ
の後、専用の溶液を用いて現像後パターン37を除去す
る。
【0043】尚、図2では誘電体33をスクリーン印刷
法又はコーターを用いて形成することとしたが、誘電体
33用に変形例2として後述するグリーンフィルムを用
いるときには、図1に示したフィルム貼着方法を用いて
誘電体33を形成することができ、このときには誘電体
33を生産性良く、かつ、高精度で形成できる。
【0044】(変形例1) (1) 実施の形態1のB.応用例の説明においては、
一旦、スクリーン印刷又はコーターを用いてガラスペー
スト層をガラス基板上に設け、このガラスペースト層上
にDFRを冷圧着する場合について述べた。しかし、ガ
ラスペースト層の代わりに、支持フィルム上の樹脂層と
して、焼成していないガラス粉末等をバインダ中に含有
させたフィルムである、いわゆるグリーンフィルムを用
いるならば、このグリーンフィルムを有するフィルムを
図1に示したフィルタ貼着方法を用いてガラス基板上に
冷圧着した上で、支持フィルムが剥離されてその表面が
露出したグリーンフィルム上にDFRを冷圧着すること
もできる。この場合、図1における樹脂層3としてのグ
リーンフィルムの構成は、障壁(バリアリブ)材の主成
分となるガラス粉未、障壁の形状保持性をもたせるアル
ミニウム(A1)等の無機添加物およびバインダとして
のアクリル樹脂等よりなる。このような樹脂層を支持フ
ィルム上に設けたフィルムをガラス基板上に冷圧着させ
ることで、障壁の母材となる層の形成工程の生産性を高
めることができるし、スクリーン印刷やコーターを用い
るときよりも精度良く、ガラスペースト層に代わる層を
形成することが可能になる。
【0045】この場合の背面基板の製作工程を図4の
(a)〜(f)に示す。図4の工程中、図2と相違する
点は、図4の(b)及び(c)に示す工程にある。そこ
で、以下に、図4の(b)及び(c)の両工程について
詳述する。
【0046】先ず、グリーンフィルム14Aの貼着工程
は図1中の樹脂層3をグリーンフィルム14Aに置き換
えた場合に相当するので、図1を参照して説明する。即
ち、ラミネートロール22による冷圧着を行う前に、カ
バーフィルム4を剥離し、その後、その送出経路中に配
置された加熱体21によってグリーンフィルム14Aの
加熱を行い同フィルム14Aを軟化状態とした上で、フ
ィルム1をラミネートロール22で加圧して背面基板1
2上にグリーンフィルム14Aの貼着を行う。この場合
における背面基板12とは、上述した実施の形態1の説
明において参照した図2における書き込み電極32及び
誘電体33を予めガラス基板13上に形成したものであ
る。貼着後は、支持フィルム2を人手で剥離し、これに
より図4(b)の工程は終了する。
【0047】グリーンフィルム14Aを背面基板12上
に貼り付けた後のDFRの貼着工程(図4(c))は、
図2(c)の工程と同一工程であり、この場合、DFR
11が貼着される層がグリーンフィルム14Aである点
だけが相違する。図4(c)の工程におけるDFR11
の貼着方法を、参考として図5に示す。
【0048】その後の障壁形成工程は、実施の形態1
(図2)において説明した通りである。
【0049】(2) また、他の変形例として、AC型
PDPの前面基板上に設けられる維持電極を被覆する誘
電体の形成についても、当該誘電体の成分となるガラス
成分を含むグリーンフィルムを図1の樹脂層3として用
いるフィルム貼着方法を適用できる。この場合のグリー
ンフィルムも、変形例1で上述したグリーンフィルムと
同様に、スクリーン印刷等を用いて誘電体ペーストを前
面ガラス基板上に塗布・乾燥・焼結させて得られる誘電
体に代わるものである。この場合の樹脂層3としてのグ
リーンフィルムの組成は、誘電体の主成分となるガラス
粉未とバインダとしてのアクリル樹脂等とよりなる。ま
た、この場合の前面基板には、グリーンフィルムより成
る樹脂層3を冷圧着する前に予め表示電極(維持電極)
やブラックストライプ等が形成されたガラス基板が用い
られ、図1に関して述べた方法と同様の貼着方法により
グリーンフィルムの貼着を行う。
【0050】(3) 図1で述べたフィルム貼着技術を
平面パネルへ応用する他の例としては、AC3電極面放
電透過型PDPやAC2電極対向放電型PDPの誘電体
の形成を挙げることができる。又、本フィルム貼着技術
を、DC型PDPやプラズマアドレス方式の液晶パネル
にも適用可能である。尚、基板の大型化という点に拘泥
しない限りにおいては、本貼着技術をプリント配線用基
板にも適用できる。
【0051】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0052】請求項1ないし4の各発明によれば、加圧
手段および基板を共に加熱する必要がなくなるため、従
来の装置に比べて装置の簡素化を図ることができると共
に、熱容量の大きい加圧手段や基板の加熱、冷却のプロ
セスを必要としないため、フィルム付基板の生産性の向
上を図ることができる。又、基板の加熱が不要というこ
とは、加熱に起因した基板の損傷の発生をも防止し得る
という効果をもたらす。
【0053】特に請求項2の発明によれば、フィルムの
加熱温度を圧着の際の温度(室温)よりも10℃〜50
℃だけ高く設定することにより所定の貼着結果を得るこ
とが可能であるため、加熱体の加熱能力を大きくする必
要がなく、簡素な加熱装置を加熱体として採用すること
ができる。
【0054】特に請求項6の発明によれば、樹脂層に感
光性のものを用いているので、平面パネルの製造工程に
おけるパターン作成が簡易であり、パターン精度のより
良いものを得ることができる。
【0055】請求項5及び6の各発明によれば、加圧手
段および基板を共に加熱する必要がなくなるため、従来
の基板製造装置に比して基板製造装置の構成の簡素化を
図ることができ、熱容量の大きい加圧手段や基板の加
熱、冷却のプロセスを必要としないために平面パネルの
生産性の向上を図ることができると共に、精度の良い誘
電体層や障壁等を有する平面パネルを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるフィルム貼り
付け方法を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係るフィルム貼り付
け方法を応用したパネル形成プロセスを示す図である。
【図3】 DFRの貼着方法を示す図である。
【図4】 変形例に係るパネル形成プロセスを示す図で
ある。
【図5】 変形例に係るグリーンフィルムの貼着方法を
示す図である。
【図6】 従来のフィルム貼着方法を示すための要部拡
大図である。
【符号の説明】
1 フィルム、2 支持フィルム(帯状支持体)、3
樹脂層、4 カバーフィルム、11 DFR、12 基
板、13 ガラス基板、14 ガラスペースト層、21
加熱体、22 ラミネートロール(加圧手段)、36
フォトマスク、37 パターン(現像後のパター
ン)、38 障壁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB10 AG00 AK01A AK25 AK41 AS00 AT00A AT00B BA02 DE01 EC182 EH012 EJ192 EJ30 EJ421 EJ422 EJ471 EJ91 EK00 EK03 EK032 EK172 GB41 HB06A JL02 JL06 JN01A JN17A 4F211 AC03 AD05 AD18 AG03 AH36 AH42 AK09 AR06 TA01 TC03 TD11 TH02 TH03 TH06 TH10 TJ11 TJ13 TJ31 TN08 TQ01 TQ03 TQ10 5E314 AA27 CC15 DD07 EE03 FF03 GG24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送出されて来たフィルムを加圧手段によ
    って加圧することで前記フィルムの被貼着面がその表面
    に貼着される基板の製造方法であって、 前記加圧手段及び前記基板の温度を共に室温に保持した
    上で前記フィルムを前記基板に向かって送出し、 前記フィルムの貼着前に、前記フィルムの送出経路中に
    配設された加熱体によって、前記フィルムが軟化状態と
    なるように、送出中の前記フィルムを加熱した上で、 前記加圧手段によって加熱後の前記フィルムを前記基板
    に加圧して前記被貼着面を前記基板の前記表面に圧着す
    ることを特徴とする、基板製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板製造方法であって、 加熱後の前記フィルムの温度が前記加圧手段の前記温度
    よりも10℃乃至50℃の範囲内で高くなる様に、前記
    加熱体による前記フィルムの加熱状態を制御することを
    特徴とする、基板製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の基板製造方法であ
    って、 前記基板は平面パネル用基板であり、 前記フィルムは、 その表面が前記加圧手段に接する帯状支持体と、 前記帯状支持体上に積層され且つその表面が前記被貼着
    面をなす樹脂層とを有することを特徴とする、基板製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載の何れかの前記基板
    製造方法によって前記フィルムの前記被貼着面が前記基
    板の前記表面に貼着されたフィルム付基板を製造するた
    めの基板製造装置であって、 前記基板を搬送する搬送手段と、 前記基板の前記搬送と連動して前記フィルムを前記基板
    に向かって送出する送出手段と、 前記加熱体と、 前記被貼着面が前記基板の前記表面に到達したときに応
    じて前記フィルムを前記基板側へ加圧する前記加圧手段
    とを備えることを特徴とする、基板製造装置。
  5. 【請求項5】 平面パネルであって、 請求項3記載の前記基板製造方法を用いて前記樹脂層を
    その表面上に形成した後に前記帯状支持体を前記樹脂層
    から剥離して得られる前記平面パネル用基板を、前記平
    面パネルを成す一方の基板として有することを特徴とす
    る、平面パネル。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の平面パネルであって、 前記帯状支持体は所定波長の光を透過し得る一方、 前記樹脂層は前記所定波長の光に感光し得ると共に、 前記一方の基板はその表面上に被加工物を有しており、 前記樹脂層は、前記被加工物上に貼着された後に、前記
    所定波長の光を利用したフォトリソグラフィ処理によっ
    て所定のパターンに加工され、その後に前記帯状支持体
    は前記樹脂層から剥離されており、 前記被加工物は、前記所定のパターンの前記樹脂層をマ
    スクとした所定の加工処理によって所定の形状を有する
    ことを特徴とする、平面パネル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011140232A (ja) * 2004-07-06 2011-07-21 Fujifilm Corp 感光性積層体の製造装置及び製造方法
CN111687619A (zh) * 2020-06-17 2020-09-22 宿州深湾电子科技有限公司 一种触摸屏压合设备及压合工艺

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