JP2000186998A - 生体スペクトル測定装置 - Google Patents

生体スペクトル測定装置

Info

Publication number
JP2000186998A
JP2000186998A JP10363950A JP36395098A JP2000186998A JP 2000186998 A JP2000186998 A JP 2000186998A JP 10363950 A JP10363950 A JP 10363950A JP 36395098 A JP36395098 A JP 36395098A JP 2000186998 A JP2000186998 A JP 2000186998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
infrared light
unit
detection unit
living body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10363950A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Shimizu
敬輔 清水
Katsuhiko Maruo
勝彦 丸尾
Jiyakusei Chin
若正 陳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP10363950A priority Critical patent/JP2000186998A/ja
Publication of JP2000186998A publication Critical patent/JP2000186998A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的普通の光源及び普通の受光素子と簡単
な集光手段で表面から数mm以内の近傍の化学成分ある
いは物性の定量、定性分析を行う。 【解決手段】 近赤外光源と、近赤外光を受光して信号
化する受光手段と、近赤外光源から発する近赤外光を生
体表層組織に投射するための投射部と、生体表層組織を
透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部
と、近赤外光源から発する近赤外光を投射部に誘導する
光伝達手段もしくは生体表層組織を透過あるいは拡散反
射した近赤外光を前記検出部から受光手段へと誘導する
光伝達手段と、前記受光手段から得られた信号を演算す
る演算手段とから成る。投射部と検出部との間隔は0.
1mm以上2mm以下とし、両者の間に光遮蔽部を設
け、検出部は投射部を中心とする円周上に配置、あるい
は投射部は検出部を中心とする円周上に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外領域におけ
る光の吸収を利用した生体組織中あるいは体液中の化学
成分を分光分析する生体スペクトル測定装置に関するも
のであり、具体的には皮膚組織等の化学成分濃度、例え
ば、水分、グルコース、果糖、カルシウム、ナトリウム
等の定量分析や皮膚の弾力、はり、みずみずしさといっ
た物理的性質の定量、定性分析を行うための生体スペク
トル測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】可視域に隣接する近赤外域の光を用いて
物質の定量、定性分析を行う近赤外分光分析法は、近
年、農業分野をはじめ様々な分野で利用されはじめてお
り、最近では生体計測分野において非侵襲、無害の分析
手法として注目されている。
【0003】0.8μmから2.5μmの波長の光を物
質に照射し、透過あるいは反射した光のスペクトルより
分析を行う近赤外分光分析法は、 1)エネルギーの低い電磁波を用いるので試料を損傷す
ることがない 2)固体、粉体、繊維、液体、気体など様々な状態の試
料に適用することができる 3)赤外にくらべ近赤外では水の吸収強度が弱くなるの
で、水溶液での分析ができるなどの利点を有している
が、吸収シグナルは高調波を扱うために赤外に比較して
非常に微弱である上、バンドの帰属が明確でないという
欠点を有しており、このために近赤外分光分析ではその
定量・定性のためにいわゆる「ケモメトリクス」と呼ば
れる手法が用いられるのが通常である。これは多変量解
析手法や統計解析手法を用いて化学分析を行う手法で、
コンピュータの発達とともに発展し、最近の近赤外分光
分析では主成分回帰分析あるいはPLS回帰分析といっ
た多変量解析手法を用いて行われることが多い。またニ
ューラルネットワーク等の解析への応用も試みられてい
る。
【0004】従来の近赤外分光分析では、主としてFT
−IRのような汎用の分光分析装置と、図8に示すよう
な光ファイババンドル20とを用いてスペクトル測定を
行っている。図8(a)に示す光ファイババンドル20
は、ステンレスチューブ21,22内に同心円状に投光
用バンドル9と受光用バンドル15とを配置したもの、
図8(b)に示す光ファイババンドル20はステンレスチ
ューブ21内に投光用光ファイバ9素線と受光用光ファ
イバ15素線とをランダムに配置したものである。
【0005】また、生体組織を近赤外線を利用して分析
する試みとしては、まだ実用化に至っていないが光CT
の開発がある。光CTは生体表層部分の分析を意図した
ものではないが、現在実用化されているX線によるCT
スキャンや核磁気共鳴を利用したNMRのような断層イ
メージを近赤外光を用いて撮影しようとするものであ
る。光CTの開発では拡散反射法により測定した、投光
用プローブから受光用プローブヘ到達する物質中の光の
透過経路を確定することが非常に重要となる。光の透過
経路は投光用プローブ4aと受光用プローブ4bとを測
定物質イに対して平行に配置した場合、図9に示すよう
にいわゆるバナナシェイプとよばれる経路を通ることが
実験的にも光の拡散方程式やモンテカルロ法のような数
値解析手法を用いたシミュレーションにおいても確認さ
れている。従って、物質の化学成分や物性の深さ方向の
分析は、投光用プローブ4aと受光用プローブ4bの間
隔を調節することで目的とする分光分析を行うことがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、残念ながら今
のところ物質の表面近傍の深さ方向への化学成分あるい
は物性の定量、定性分析の装置が実用化に至っていない
のが現状で、その大きな理由は、表面から数mm以内、
特に皮膚組織のように表面より数百μmの近傍における
分析を行う場合、光の透過経路を設定するには投光用プ
ローブと受光用プローブの間隔も同程度の数百μmで配
置する必要があり、投光用、受光用プローブの径によっ
ては物理的に不可能であったり、2つのプローブ間隔に
対して十分に細い100μm程度の光ファイバを用いて
も、投光用光ファイバに集光する方法の困難性や受光用
光ファイバで得られる光量の小ささを考えると、特殊な
高出力発光手段あるいは、超高感度の受光手段の組み合
わせ無しには実現できない。
【0007】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、通常のハロゲンラン
プ、発光ダイオード(LED)、レーザーダイオードの
ような比較的普通の光源と、SiやGeやInGaAs
製のフォトダイオードのような普通の受光素子と簡単な
集光手段で表面から数mm以内の近傍の化学成分あるい
は物性の定量、定性分析を行うことができる生体スペク
トル測定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】しかして本発明に係る生
体スペクトル測定装置は、近赤外光源と、近赤外光を受
光して信号化する受光手段と、近赤外光源から発する近
赤外光を生体表層組織に投射するための投射部と、生体
表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出す
る検出部と、近赤外光源から発する近赤外光を投射部に
誘導する光伝達手段もしくは生体表層組織を透過あるい
は拡散反射した近赤外光を前記検出部から受光手段へと
誘導する光伝達手段と、前記受光手段から得られた信号
を演算する演算手段とから成り、前記投射部と検出部と
の間隔が0.1mm以上2mm以下となっているととも
に前記投射部と前記検出部との間に光遮蔽部が設けら
れ、前記検出部が前記投射部を中心とする円周上あるい
は前記投射部が前記検出部を中心とする円周上に配置さ
れていることに特徴を有している。
【0009】上記光伝達手段のうち一方は光ファイバと
すればよく、この時、光ファイバの直進性をもたせるガ
イドを当接部に設けることが好ましい。
【0010】また本発明に係る生体スペクトル測定装置
は、近赤外光源と、近赤外光を受光して信号化する受光
手段と、近赤外光源から発する近赤外光を生体表層組織
に投射するための投射部と、生体表層組織を透過あるい
は拡散反射した近赤外光を検出する検出部と、生体表層
組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を前記検出部
から受光手段へと誘導する光伝達手段と、前記受光手段
から得られた信号を演算する演算手段とから成り、発光
ダイオードからなる近赤外光源が配された前記記投射部
と検出部との間隔が0.1mm以上2mm以下となって
いるとともに前記投射部と前記検出部との間に光遮蔽部
が設けられ、前記検出部が前記投射部を中心とする円周
上あるいは前記投射部が前記検出部を中心とする円周上
に配置されていることに特徴を有している。
【0011】前記光遮蔽部はコーティングで形成したの
であってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態の一例
に基づいて説明すると、本発明に係る生体スペクトル測
定装置は、生体表層組織近傍の化学成分あるいは物性の
定量、定性分析を行うためのものであり、例えば人間の
皮膚組織内、特に真皮領域中のグルコース濃度を分光分
析により定量するもので、図2に示すように、近赤外光
源としての150Wのハロゲンランプ1、ハロゲンラン
プ1からの光の分光を行う回折格子を収めた回折格子ユ
ニット2、前記回折格子の回転角制御を行って分光波長
の調節を行うステッピングモータユニット3、分光後の
光を被測定物に投射してその透過あるいは拡散反射光を
受光し信号化するための測定プローブ4、測定プローブ
4からの信号をもとに数値解析を行ってグルコース濃度
の定量を行う演算ユニット5とから構成される。
【0013】上記測定プローブ4は、円筒状に形成され
たケースの生体接触側端部に近赤外光を生体表層組織に
投射するための投射部6と生体表層組織を透過あるいは
拡散反射した近赤外光を検出する検出部7とを有する当
接部8を配置し、投射部6にはクラッド径が200μm
の投光用光ファイバ9の一端が当接部8と同一平面上に
なるように固定している。一方、投光用光ファイバ9の
他端は測定用プローブ4の側壁面に設けられたコネクタ
10を介して前記回折格子ユニット2に接続され、回折
格子ユニット2によって分光された近赤外光が光伝達手
段である投光用光ファイバ9を通って投射部6から生体
表層組織に投射される。
【0014】また、上記ケース内には生体表層組織を透
過あるいは拡散反射した近赤外光(図中、矢印で表示)
を集光するための集光レンズ11を配置しており、検出
部7を通って測定プローブ4内に入光した近赤外光は、
ケースの天井面に配した受光感度域が0.9〜2.1μ
mのInGaAs製のフォトダイオード12によって受
光される。フォトダイオード12の位置は集光レンズ1
1の焦点位置となるように調節してある。また、測定プ
ローブ4内の側壁面にはアルミニウムや金等を蒸着する
ことで、測定プローブ4外への近赤外光の透過や測定プ
ローブ4の材質自身の分子振動による吸収が生体表層組
織を透過あるいは拡散反射して得られた近赤外吸収スペ
クトルに重畳されるのを防いでいる。
【0015】上記フォトダイオード12の受光信号は増
幅後、AD変換し、マイクロコンピュータからなる演算
ユニット5に送る。演算ユニット5で行われるグルコー
ス濃度定量には1.25μm〜1.8μmの近赤外領域
に属する吸光スペクトルを利用し、多変量解析を実施す
る。ここでは多変量解析として、PLS(Partial Leas
t Square)回帰分析により得られる検量線(検量式)を
用いた。上記検量線は、予め本例の分析装置を用いた実
験より得ている。この実験は複数の被験者の生体表層組
織から測定した吸光スペクトルを説明変量とし、実測し
た真皮組織液中あるいは血中グルコース濃度を目的変量
としてPLS回帰分析することにより得られる。
【0016】測定プローブ4における上記当接部8は、
図1(b)に示すように中心部に近赤外光を生体表層組織
に投射するための投射部6を、またこの投射部6を中心
とする円周上に検出部7を形成したもので、両者の位置
関係保持のために一部を架橋している。そして、投射部
6と検出部7との中心間距離Lは0.1mm以上2mm
以下に設定している。また、当接部8は光遮蔽部として
の機能も兼ね備えており、遮光性の良い素材とくに近赤
外光が透過しない素材で形成することで、検出部7以外
からの近赤外光は測定プローブ4内に入光しないように
している。従って真皮組織中グルコース濃度の情報を多
く含んだ近赤外光を選択的に検出できるものである。な
お、投射部6と検出部7との間隔が先に述べたような所
定の値に保たれるものであれば、投射部6と検出部7と
は例えば図3(a)(b)に示すようなものであっても良く、
この場合も受光側に光ファイバを用いないという点で低
コスト化が可能となるが、図1(b)に示したもののよう
に投射部6の周囲に検出部7をほぼ360度配置するこ
とが、受光ロスを最小限に抑えて生体表層組織を透過あ
るいは拡散反射してきた近赤外光を最小限の材料(部
品)で極めて効率よく受光することが可能となる。いず
れにしても、これまでのように投光用光ファイバ9の周
囲に受光用光ファイバを複数本配置したり超高感度の受
光手段を用いたりせずとも良いため低価格化が可能とな
り、普通の受光素子や簡単な集光手段で表面から数mm
以内の近傍の化学成分あるいは物性の定量、定性分析を
行うことができる。
【0017】図4に他例を示す。ここでは近赤外光源と
してハロゲンランプの代わりに中心波長が1600nm
で半値幅が160nmの発光ダイオード13を用いて、
この発光ダイオード13を測定用プローブ4内の天井面
に配置している。発光ダイオード13から発せられた近
赤外光は同じく測定用プローブ4内に配されたコリメー
トレンズ14によってコリメート(平行化)され、当接
部8に設けられた投射部6から生体表層組織に投射され
る。そして、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した
近赤外光(図中、矢印で表示)は同じく当接部8に設け
られた検出部7から検出されるが、この検出部7にはク
ラッド径が200μmの受光用光ファイバ15の一端を
当接部8と同一平面上になるように固定しており、受光
用光ファイバ15の他端は測定用プローブ4の側壁面に
設けられたコネクタ10を介して受光ユニット16に接
続して、受光ユニット16内に配した受光感度域が0.
9〜2.1μmのInGaAs製のフォトダイオードで
受光し、この受光信号を増幅後、AD変換し、マイクロ
コンピュータからなる演算ユニット5へ信号を伝達する
ものとしてある。
【0018】このものにおいても、投射部6と検出部7
との中心間距離は0.1mm以上2mm以下に設定し、
また当接部8を遮光性の良い素材とくに近赤外光が透過
しない素材で形成することで検出部7以外からの近赤外
光が測定プローブ4内に入光しないようにしており、こ
のために、真皮組織中グルコース濃度の情報を多く含ん
だ近赤外光を選択的に検出できる。なお、図中では発光
ダイオード13の電流源は省略している。
【0019】この場合、光源として発光ダイオード13
を用いるために光源の小型化と同時に生体スペクトル測
定装置自体を小型化することができ、また先の例と同様
に多数の光ファイバを使用せずとも非常に効率よく生体
表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を受光す
ることができるため材料費が少なくて済み、低価格化が
可能となるものである。なお、発光ダイオード13の波
長および半値幅は上記のものに限定するものではない。
【0020】図5に更に他例を示す。これは生体表層組
織に投射するための投射部6と生体表層組織を透過ある
いは拡散反射した近赤外光を検出する検出部7とを当接
部8にそれぞれ複数個配置し、複数の投射部6にはそれ
ぞれクラッド径が200μmの投光用光ファイバ9の各
一端を当接部8と同一平面上になるように固定し、投光
用光ファイバ9の各他端は測定用プローブ4の側壁面に
設けられたコネクタ10を介して複数に分岐した光ファ
イバ(図中省略)によって回折格子ユニット2に接続し
ている。ここで、各検出部7は、図1に示したものと同
じく、各投射部6を囲むものとして形成している。複数
の投射部6と複数の検出部7とを設けることで、生体表
層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光をさらに効
率よく検出することができるようにしたものである。
【0021】なお、図4に示した実施例における当接部
8が本例のように複数個の投射部6と検出部7とを有す
るものであっても良いことはもちろんである。
【0022】また、当接部8に複数個の投射部6と検出
部7を設ける代わりに、図1で示したような測定プロー
ブ4を複数個用意して回折格子ユニット2によって分光
された近赤外光を複数に分岐した光ファイバを通して複
数個の測定プローブ4に入光するものであっても良い。
【0023】生体表層組織に投射するための投射部6と
生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光を検
出する検出部7とを有する当接部8は、図6に示すよう
に、透過率の波長依存性が少ない例えばサファイアやB
K−7等の光学ガラスから成る基板17の所定の位置に
黒色塗料l8等をコーティングすることで形成するとよ
い。黒色塗料18は生体表層組織に投射するための投射
部6と生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外
光を検出する検出部7を残して基板17の片面あるいは
両面にコーティングして、投射部6と検出部7以外から
の光の出入りができないようにする。この場合、当接部
8の所定の位置に穴を開けるといった加工が不要である
上に、図1に示したもののように一部を架橋するといっ
たことが不要となるので、投射部6と検出部7を容易に
形成することができ、受光ロスも少なくすることができ
る。なお、遮光できるものであれば上記黒色塗料に限る
ものではなく、またつや消しを施すことによって生体表
層組織と当接部8との界面における光の散乱を低減する
ことができる。
【0024】図7に更に他例を示す。これは当接部8の
中心部に配した投射部6に光ファイバ9の直進性をもた
すためのガイド19を設けたものである。このガイド1
9は投光用光ファイバ9を当接部8に対して垂直に保持
するものであり、光ファイバの接続部(フェルール)等
に用いられる金属毛細管を用いている。ここではクラッ
ド径が200μmの投光用光ファイバ9の一端が内径2
50μmのガイド19に挿入され、光伝達手段である投
光用光ファイバ9を通って投射部6から生体表層組織に
近赤外光が投射されるようになっている。
【0025】このように、光ファイバの直進性をもたす
ためのガイド19を設けることによって生体表層組織に
投射する近赤外光の方向性を自在に制御することが可能
となり、投光用光ファイバ9を90度近く曲げて使用す
る場合でも容易に当接部8に対して垂直に保持させるこ
とができる。
【0026】表面より数百μmの近傍における分析を行
う場合、光の透過経路を特定することが重要であり、仮
に投光用光ファイバ9が当接部8に対して垂直以外の角
度で傾きが生じると検出部7で検出された近赤外光の生
体表層組織における透過経路が特定しにくくなり、その
結果として定量性が悪化する。しかし、ガイド19を設
けることで、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した
近赤外光の透過経路を特定しやすくなり、ひいては真皮
領域中のグルコース濃度を精度良く定量することができ
る。
【0027】光源として発光ダイオードを用いる場合、
投射部6に発光ダイオードを直接配置すれば、投光のた
めの光ファイバを無くすことができる。
【0028】
【発明の効果】上記のように、本発明の生体スペクトル
測定装置は近赤外領域における光の吸収を利用した生体
組織あるいは体液中の化学成分の定量、定性分析を行う
ための装置であり、投射部の周囲に検出部をほぼ360
度配置することによって生体表層組織を透過あるいは拡
散反射した近赤外光を極めて効率よく受光することがで
きるために受光ロスを最小限に抑えることができ、従来
例のように投光用光ファイバの周囲に受光用光ファイバ
を複数本配置したり超高感度の受光手段を用いたりせず
とも良いため低価格化が可能となり、普通の受光素子や
簡単な集光手段で表面から数mm以内の近傍の化学成分
あるいは物性の定量、定性分析を行うことができる。
【0029】また、光ファイバの直進性をもたすための
ガイドを設けることによって生体表層組織を透過あるい
は拡散反射した近赤外光の透過経路を特定しやすくな
り、目的成分を精度良く定量することが可能となる。
【0030】そして、光源として発光ダイオードを用い
ることで装置自体を小型化することができ、この場合も
上記と同様に低価格化が可能となる。
【0031】また、遮光性のある塗料等をコーティング
することによって投射部および検出部を形成すること
で、穴開けといった加工が不要となるため製造工程が簡
易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例における測定プロー
ブを示すもので、(a)は断面図、(b)は底面図である。
【図2】同上のブロック図である。
【図3】(a)(b)は夫々測定用プローブの他例の底面図で
ある。
【図4】さらに他例の断面図である。
【図5】別の例を示すもので、(a)は断面図、(b)は底面
図である。
【図6】当接部の説明図である。
【図7】異なる例の断面図である。
【図8】(a)(b)は夫々従来例で使用している光ファイバ
バンドルの断面図である。
【図9】測定対象へ照射された近赤外光の経路を示す概
念図である。
【符号の説明】
4 測定プローブ 6 投射部 7 検出部 8 当接部 12 フォトダイオード
フロントページの続き (72)発明者 陳 若正 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2G059 AA01 AA05 AA06 BB12 CC16 EE01 EE02 EE12 GG02 GG03 HH01 JJ05 JJ11 JJ17 KK02 KK03 MM01 MM09 MM12 4C038 KK10 KL05 KL07 KM00 KX04 VA20 VB22 VC01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近赤外光源と、近赤外光を受光して信号
    化する受光手段と、近赤外光源から発する近赤外光を生
    体表層組織に投射するための投射部と、生体表層組織を
    透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部
    と、近赤外光源から発する近赤外光を投射部に誘導する
    光伝達手段もしくは生体表層組織を透過あるいは拡散反
    射した近赤外光を前記検出部から受光手段へと誘導する
    光伝達手段と、前記受光手段から得られた信号を演算す
    る演算手段とから成り、前記投射部と検出部との間隔が
    0.1mm以上2mm以下となっているとともに前記投
    射部と前記検出部との間に光遮蔽部が設けられ、前記検
    出部が前記投射部を中心とする円周上あるいは前記投射
    部が前記検出部を中心とする円周上に配置されているこ
    とを特徴とする生体スペクトル測定装置。
  2. 【請求項2】 前記光伝達手段のうち一方が光ファイバ
    であることを特徴とする請求項1記載の生体スペクトル
    測定装置。
  3. 【請求項3】 前記光ファイバの直進性をもたせるガイ
    ドを当接部に設けたことを特徴とする請求項2記載の生
    体スペクトル測定装置。
  4. 【請求項4】 近赤外光源と、近赤外光を受光して信号
    化する受光手段と、近赤外光源から発する近赤外光を生
    体表層組織に投射するための投射部と、生体表層組織を
    透過あるいは拡散反射した近赤外光を検出する検出部
    と、生体表層組織を透過あるいは拡散反射した近赤外光
    を前記検出部から受光手段へと誘導する光伝達手段と、
    前記受光手段から得られた信号を演算する演算手段とか
    ら成り、発光ダイオードからなる近赤外光源が配された
    前記記投射部と検出部との間隔が0.1mm以上2mm
    以下となっているとともに前記投射部と前記検出部との
    間に光遮蔽部が設けられ、前記検出部が前記投射部を中
    心とする円周上あるいは前記投射部が前記検出部を中心
    とする円周上に配置されていることを特徴とする生体ス
    ペクトル測定装置。
  5. 【請求項5】 前記光遮蔽部はコーティングで形成され
    たものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    の項に記載の生体スペクトル測定装置。
JP10363950A 1998-12-22 1998-12-22 生体スペクトル測定装置 Pending JP2000186998A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10363950A JP2000186998A (ja) 1998-12-22 1998-12-22 生体スペクトル測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10363950A JP2000186998A (ja) 1998-12-22 1998-12-22 生体スペクトル測定装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006348565A Division JP4470939B2 (ja) 2006-12-25 2006-12-25 生体スペクトル測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000186998A true JP2000186998A (ja) 2000-07-04

Family

ID=18480600

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10363950A Pending JP2000186998A (ja) 1998-12-22 1998-12-22 生体スペクトル測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000186998A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003144421A (ja) * 2001-11-15 2003-05-20 Matsushita Electric Works Ltd 生体成分の定量方法及び定量装置
JP2004344668A (ja) * 2003-05-21 2004-12-09 Asulab Sa 有機組織の表面を照射する装置を含む生理学的数値を測定するための携帯式計測器
JP2005034350A (ja) * 2003-07-14 2005-02-10 Pola Chem Ind Inc 皮膚状態の鑑別法及び該鑑別結果を用いたモニタリング方法
JP2005506517A (ja) * 2001-01-26 2005-03-03 センシス メディカル インク 組織の光学特性によるグルコースの非侵襲的測定
JP2008289808A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Panasonic Electric Works Co Ltd 生体表層組織用センシング装置
JP2008289807A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Panasonic Electric Works Co Ltd 生体表層組織用センシング装置
US7986987B2 (en) 2001-07-09 2011-07-26 L' Oréal Device, system and method for observing a typological characteristic of the body
JP2012024113A (ja) * 2010-07-19 2012-02-09 National Institute Of Information & Communication Technology 生体光計測用プローブ装置
US8160666B2 (en) 2002-02-11 2012-04-17 Bayer Healthcare Llc System for determining the concentration of an analyte
US8180422B2 (en) 2005-04-15 2012-05-15 Bayer Healthcare Llc Non-invasive system and method for measuring an analyte in the body
US8351041B2 (en) 2004-11-26 2013-01-08 L'oreal Method of observing biological tissue, in particular human skin
CN103536298A (zh) * 2013-11-15 2014-01-29 哈尔滨工业大学 一种血糖无创检测装置及检测方法
JP2016505148A (ja) * 2013-02-05 2016-02-18 ラファル・パヴルチイクRafalPAWLUCZYK リモート分光法のための光ファイバプローブ
JP2016128802A (ja) * 2015-01-06 2016-07-14 株式会社リコー 光学センサ、光学検査装置、及び光学特性検出方法
JP2018084539A (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 株式会社分光応用技術研究所 光による特性測定システム及び光による特性測定方法
WO2022032170A3 (en) * 2020-08-07 2022-03-31 Stryker Corporation Light engine systems and methods for combining low and high etendue light

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005506517A (ja) * 2001-01-26 2005-03-03 センシス メディカル インク 組織の光学特性によるグルコースの非侵襲的測定
JP2008132335A (ja) * 2001-01-26 2008-06-12 Sensys Medical Inc 組織の光学特性によるグルコースの非浸襲的測定
JP2007296372A (ja) * 2001-01-26 2007-11-15 Sensys Medical Inc 組織の光学特性によるグルコースの非浸襲的測定
US7986987B2 (en) 2001-07-09 2011-07-26 L' Oréal Device, system and method for observing a typological characteristic of the body
JP2003144421A (ja) * 2001-11-15 2003-05-20 Matsushita Electric Works Ltd 生体成分の定量方法及び定量装置
US9554735B2 (en) 2002-02-11 2017-01-31 Ascensia Diabetes Care Holdings Ag Method for building an algorithm for converting spectral information
US8452359B2 (en) 2002-02-11 2013-05-28 Bayer Healthcare Llc Method for building an algorithm for converting spectral information
US8160666B2 (en) 2002-02-11 2012-04-17 Bayer Healthcare Llc System for determining the concentration of an analyte
JP2004344668A (ja) * 2003-05-21 2004-12-09 Asulab Sa 有機組織の表面を照射する装置を含む生理学的数値を測定するための携帯式計測器
JP4580684B2 (ja) * 2003-05-21 2010-11-17 アスラブ・エス アー 有機組織の表面を照射する装置を含む生理学的数値を測定するための携帯式計測器
JP4533603B2 (ja) * 2003-07-14 2010-09-01 ポーラ化成工業株式会社 皮膚状態の測定方法
JP2005034350A (ja) * 2003-07-14 2005-02-10 Pola Chem Ind Inc 皮膚状態の鑑別法及び該鑑別結果を用いたモニタリング方法
US8351041B2 (en) 2004-11-26 2013-01-08 L'oreal Method of observing biological tissue, in particular human skin
US8180422B2 (en) 2005-04-15 2012-05-15 Bayer Healthcare Llc Non-invasive system and method for measuring an analyte in the body
JP2008289807A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Panasonic Electric Works Co Ltd 生体表層組織用センシング装置
JP2008289808A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Panasonic Electric Works Co Ltd 生体表層組織用センシング装置
JP2012024113A (ja) * 2010-07-19 2012-02-09 National Institute Of Information & Communication Technology 生体光計測用プローブ装置
JP2016505148A (ja) * 2013-02-05 2016-02-18 ラファル・パヴルチイクRafalPAWLUCZYK リモート分光法のための光ファイバプローブ
CN103536298A (zh) * 2013-11-15 2014-01-29 哈尔滨工业大学 一种血糖无创检测装置及检测方法
JP2016128802A (ja) * 2015-01-06 2016-07-14 株式会社リコー 光学センサ、光学検査装置、及び光学特性検出方法
JP2018084539A (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 株式会社分光応用技術研究所 光による特性測定システム及び光による特性測定方法
WO2022032170A3 (en) * 2020-08-07 2022-03-31 Stryker Corporation Light engine systems and methods for combining low and high etendue light

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000186998A (ja) 生体スペクトル測定装置
US6862091B2 (en) Illumination device and method for spectroscopic analysis
CA1247397A (en) Spectrophotometric method and apparatus for the non- invasive determination of glucose in body tissues
US6684099B2 (en) Apparatus and method for reducing spectral complexity in optical sampling
DK1447658T3 (en) Multi-wavelength reading head for use in the determination of analytes in body fluids
US3906241A (en) Apparatus for use in analysing fluids
JP4791625B2 (ja) 分光光度・比濁検出ユニット
JP3574851B2 (ja) 可視光及び/又は近赤外光を用いた***炎の有無を診断する方法及び装置
JP2000009638A (ja) 反射率および透過率による分光分析装置および方法並びに分光計用のプロ―ブ
US5793043A (en) Method and apparatus for determining the alcohol concentration in a gas mixture
JPS63175744A (ja) 光吸収分析装置
US20080023634A1 (en) Non-invasive detection of analytes in a comples matrix
JP4472794B2 (ja) グルコース濃度の定量装置
US20060211926A1 (en) Non-invasive Raman measurement apparatus with broadband spectral correction
JP4470939B2 (ja) 生体スペクトル測定装置
US20070030482A1 (en) Spectrophotometer with adjustable light pathlength
JPH11230901A (ja) 光反射計測装置
JP2807777B2 (ja) スラブ光導波路を利用した光吸収スペクトル測定装置
EP0305428A1 (en) In vivo blood testing
US20160235345A1 (en) Probe, system, and method for non-invasive measurement of blood analytes
US20100096551A1 (en) Spectroscopy measurements
JP2008209160A (ja) 中空ファイババンドル
JP4120684B2 (ja) 分光分析法による血液成分濃度の分析装置
CN214622270U (zh) 一种外球式漫反射光谱测量装置
JP2007151962A (ja) 生体内成分測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061024

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070320

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070521

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070710

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070910

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070918

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20071109