JP2000186010A - 歯科用接着材セット - Google Patents

歯科用接着材セット

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JP2000186010A
JP2000186010A JP11248862A JP24886299A JP2000186010A JP 2000186010 A JP2000186010 A JP 2000186010A JP 11248862 A JP11248862 A JP 11248862A JP 24886299 A JP24886299 A JP 24886299A JP 2000186010 A JP2000186010 A JP 2000186010A
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dental adhesive
acid
aqueous solution
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JP11248862A
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Yoji Imai
井 庸 二 今
Hideaki Suda
田 英 明 須
Riyuuchi Yoshioka
岡 隆 知 吉
Hiroki Kataoka
岡 博 樹 片
Tetsuya Toida
哲 也 戸井田
Ihei So
維 平 曽
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SAN MEDICAL KK
Sun Medical Co Ltd
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SAN MEDICAL KK
Sun Medical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の歯科用接着セットは、(A1)第
1の容器に収容された、次亜塩素酸の金属塩および/ま
たは過酸化水素を還元し得る還元性化合物と、(A2)第2
の容器に収容されたエッチング材とからなる(A)歯面
前処理材セットと、必要により用いられる(A3)第3の容
器に収容された酸化性化合物と、(B)重合開始剤と重
合性単量体とを構成要素とする歯科用接着材とからな
る。 【効果】本発明によれば、還元性化合物を使用している
ので、感化性化合物によって生じた歯質面の接着に対す
る悪影響を低減あるいは消失させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯牙に対して簡単な操
作で接着できる歯科用接着材セットに関する。さらに詳
しくは本発明は、歯牙などの表面コーティング材とし
て、もしくはPMMA系レジン、レジンセメント、コン
ポジットレジンなどの歯科用修復レジンの接着に有利に
用いられる歯科用接着材セットに関する。
【0002】
【従来の技術】歯牙に対する接着材料は、エナメル質と
象牙質とを同時に処理でき、どちらにも高い接着強度が
得られ、歯牙と修復材料とを隙間なく強力に接着するこ
とができることが望ましい。歯牙の治療に際し、酸化性
化合物の水溶液を治療部分に塗布して殺菌・消毒するこ
とが広く行われている。例えば、次亜塩素酸ナトリウム
の水溶液は有機質を酸化するため殺菌剤としては有効で
あり、歯質の表面に塗布することは広く行われていた。
【0003】しかしながら、酸化性化合物の水溶液、例
えば次亜塩素酸ナトリウムの水溶液で処理された歯質に
歯科用接着材を適用すると、接着強さの低下を招来する
虞があった。こうした歯質の表面を処理するための前処
理剤として、特開平6−40835号公報には、「(A)
硫黄を含有する還元性無機化合物および(B)水系溶媒か
らなることを特徴とする歯質表面への処理剤。」の発明
が開示されている。また、特開平6−40838号公報
には、「(A)重合性単量体、(B)硫黄を含有する還元性無
機化合物、および、(C)水系溶媒を含有することを特徴
とする歯質に対する接着性プライマー組成物。」の発明
が開示されている。
【0004】上記の公報には、このように硫黄系の還元
剤で処理された歯質表面に接着することにより、接着強
度が高くなることが示されている。そして、これらの公
報には、硫黄系還元剤は、エッチング後に適用すること
が好ましいと記載されている。一方、上述したように、
本発明者は、歯質表面は、次亜塩素酸ナトリウムの水溶
液あるいは過酸化水素等の酸化性化合物で予備処理され
ることが多いことに着目して、このような酸化性化合物
で予備処理された歯質表面に歯科用接着材を適用する
と、接着強度の低下を招来する虞があるとの知見を既に
得ており、こうして酸化性化合物で処理された歯質表面
を、酸化性でない状態に調整することにより、こうした
表面に歯科用接着材を適用した場合に、接着強度が低下
しにくいとの知見を得て本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の目的】すなわち、本発明は、従来技術では酸化
性化合物の水溶液で処理された歯質に対し、エッチング
材で処理して歯科用接着材を適用しても高い接着強さを
得ることができないことがあるとの問題を解消する歯科
用接着剤セットを提供することを目的としている。即
ち、本発明の歯科用接着材セットは、既に酸化剤による
処理が行われており、その表面が酸化性雰囲気にある歯
質表面に対して、より高い接着強度で接着を行うための
歯科用接着材セットを提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】本発明の歯科用接着材セットは、(A1)
第1の容器に収容された、次亜塩素酸の金属塩および/
または過酸化水素を還元し得る還元性化合物と、(A2)
第2の容器に収容されたエッチング材とからなる(A)
歯面前処理材セットと、(B)重合開始剤と重合性単量
体とを構成要素とする歯科用接着材とからなることを特
徴としている。
【0007】本発明の歯科用接着材セットを、歯質表面
が酸化性化合物で処理されるか、酸化性雰囲気にある場
合に使用することにより卓越した接着強度を得ることが
可能となる。上記のような構成を有する本発明の歯科用
接着材キットを用いることにより、酸化性化合物の水溶
液で殺菌処理された歯質に対しても高い接着力が得られ
る。すなわち、例えば本発明で同包されることが好まし
い(A3)酸化性化合物のような薬剤を用いて歯面を殺菌・
消毒した場合、この後に洗浄しても歯質表面に酸化性化
合物が残留しやすいが、こうした残留している酸化性化
合物を、還元性化合物を含む水溶液の歯質表面に塗布す
ることにより還元して、酸化性化合物の及ぼす悪影響を
極力低減して、高い接着強さを発現させることができる
のである。
【0008】本発明の歯科用接着材キットを用いれば、
象牙質が酸化性化合物を含む水溶液で処理された条件に
おいても、高い接着強度が得られる。
【0009】
【課題を解決するための手段】次に本発明の歯科用接着
材キットについて具体的に説明する。本発明の歯科用接
着材セットは、歯面前処理セット(A)と、歯科用接着
材(B)とからなるセットである。そして、本発明の歯
面前処理セット(A)は、(A1)第1の容器に収容され
た、次亜塩素酸の金属塩および/または過酸化水素を還
元し得る還元性化合物と、(A2)第2の容器に収容され
たエッチング材とからなる。
【0010】また、歯科用接着材(B)は、重合開始剤
と重合性単量体とを構成要素としている。まず、歯面前
処理セット(A)について説明すると、歯面前処理セッ
ト(A)は、少なくとも、(A1)還元性化合物と、(A
2)エッチング材とがそれぞれ独立した容器に収容され
ている。
【0011】還元性化合物(A1)は、第1の容器に収容
されており、この還元性化合物は、次亜塩素酸の金属塩
および/または過酸化水素に対して還元する還元能力を
有する還元性化合物である。第2の容器に収容されたエ
ッチング材(A2)は、上記の還元性化合物(A1)を適用
することより、歯質表面が酸化性でない状態で歯質に適
用されるエッチング材であり、(A1)とは別の容器に収容
されている。
【0012】また、この歯面前処理セット(A)には、
第3の容器に収容された酸化性化合物が含まれていても
良い。先ず、(A1)第1の容器に収容された還元性化合
物について説明する。本発明で使用することができる還
元性化合物には、次亜塩素酸および/または過酸化水素
を還元する能力のある還元性化合物であり、具体的に
は、有機還元性化合物および無機還元性化合物がある。
【0013】本発明における有機還元性化合物の例とし
ては、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウムなど
のアスコルビン酸金属塩、N,N-ジメチルアニリン、N,N-
ジメチル-p- トルイジン(DMPT)、N,N-ジエチル-p
- トルイジン、N,N-ジエタノール-p- トルイジン(DE
PT)、N,N-ジメチル-p-tert-ブチルアニリン、N,N-ジ
メチルアニシジン、N,N-ジメチル-p- クロルアニリン、
N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメ
チルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N,N-
ジエチルアミノ安息香酸(DEABA)およびそのアル
キルエステル、N,N-ジメチルアミノベンツアルデヒド
(DMABAd)などの芳香族アミン類;N-フェニルグ
リシン(NPG)、N-トリルグリシン(NTG)、N,N-
(3- メタクリロイルオキシ-2- ヒドロキシプロピル)フ
ェニルグリシン(NPG−GMA)などを挙げることが
できる。これらのアミン化合物またはアミノ酸化合物
は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いること
ができる。
【0014】また、有機還元性化合物としては、上記の
他に、例えばベンゼンスルフィン酸、o-トルエンスルフ
ィン酸、p-トルエンスルフィン酸、エチルベンゼンスル
フィン酸、デシルベンゼンスルフィン酸、ドデシルベン
ゼンスルフィン酸、クロルベンゼンスルフィン酸、ナフ
タリンスルフィン酸などの芳香族スルフィン酸またはそ
の塩類を挙げることができる。
【0015】無機還元性化合物の例としては、亜硫酸、
重亜硫酸、メタ亜硫酸、メタ重亜硫酸、ピロ亜硫酸、チ
オ硫酸、1亜2チオン酸、1,2チオン酸、次亜硫酸、
ヒドロ亜硫酸およびこれらの塩、チオ硫酸ナトリウムな
ど、硫黄を含有する無機還元性化合物、ならびに、フッ
化ジアンミン銀等のアンミン錯塩を挙げることができ
る。これらの無機還元性化合物は、単独で、もしくは2
種以上組み合わせて用いることができる。また、有機還
元性化合物との併用もできる。
【0016】本発明で無機還元性化合物として使用され
るアンミン錯塩は中心金属にアンモニウム分子が配位し
た錯塩であり、このようなアンミン錯塩の例としては以
下に記載する化合物を挙げることができる。なお、以下
に示す式において「X」は、それぞれ独立に、ハロゲン
原子、好ましくは塩素原子および/またはフッ素原子を
表し、「R」は、それぞれ独立に有機基を表す。
【0017】
【化1】
【0018】これらのアンミン錯塩の中でも、Mが銀
(Ag)、鉄(Fe)、銅(Cu)、カルシウム(C
a)、カリウム(K)等の金属原子であり、Xが、フッ
素、塩素等のハロゲン原子である化合物が好ましく、こ
れらの中でもフッ化ジアンミン銀、ジフッ化テトラアン
ミンカルシウムが特に好ましい。これらの還元性化合物
は通常は水溶液として用いられる。
【0019】これらの還元性化合物を水溶液として使用
する場合、水溶液の濃度は特に限定されないが、好まし
くは1〜20重量%、より好ましくは2〜20重量%であ
る。また処理時間においても特に限定はされないが、好
ましくは1〜600秒間、より好ましくは10〜120
秒間である。還元性化合物の水溶液には、水に加えて、
アセトン、エタノールなどの水溶性溶媒を混合して用い
ることができる。これらの水溶性溶媒の使用量には特に
制限はないが、通常は水に対して1〜50重量%であ
る。
【0020】本発明の歯科用接着剤キットにおいて、上
記のような還元性化合物は、他の成分と接触しないよう
に容器に個別に収容されている。ここで使用される容器
は、内容物によって膨潤、分解、反応しない材質のもの
が好ましく、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン、
フッ素樹脂が好ましく用いられる。次に、(A2)第2の
容器に収容されたエッチング材について説明する。
【0021】本発明においてエッチング材は、通常は水
溶液として用いられ、このエッチング液は、第2の容器
に収容されている。このエッチング材は、切削時に生成
されるスミヤー層を一部または全部除去するために用い
られる。なお、例えばレーザー切削などによりスミヤー
層が生成されない場合においても、このエッチング材
は、象牙質を形成する無機成分の一部を除去する。
【0022】本発明において使用されるエッチング材
は、上記のように作用すればよく、種々の化合物を使用
することができる。本発明において、エッチング材とし
て好適に使用される化合物の例としては、エチレンジア
ミン4酢酸金属塩、リン酸、クエン酸等を挙げることが
でき、これらの化合物を水性媒体に溶解もしくは分散さ
せて使用する。また、これらの化合物は、単独であるい
は組み合わせて使用することができる。
【0023】エッチング材を水溶液として使用する場
合、その水溶液中における上記エッチング成分の濃度に
特に限定はないが、例えばエッチング材としてエチレン
ジアミン4酢酸金属塩を使用する場合には、好ましくは
5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%であ
り、リン酸を使用する場合には、好ましくは5〜60重
量%、より好ましくは10〜40重量%であり、さら
に、クエン酸を使用する場合には、好ましくは5〜20
重量%、より好ましくは8〜15重量%である。
【0024】本発明で使用されるエッチング材には、上
記物質のほかに、塩化第一鉄、塩化第二鉄、リン酸鉄、
第二リン酸カルシウム、塩化カルシウムなどの塩の他の
エッチング成分を単独であるいは組み合わせて使用する
こともできる。特に本発明では、10〜40重量%のリ
ン酸と0.1〜10重量%のリン酸鉄とを含有する水溶
液、5〜20重量%のクエン酸と1〜10重量%の塩化
第二鉄とを含有する水溶液が好ましく使用される。特に
本発明では、このエッチング材として、10重量%クエ
ン酸と3重量%塩化第2鉄との水溶液からなる所謂10
−3エッチング液を使用することが好ましい。
【0025】本発明において、エッチング材は上述のよ
うに水溶液として使用されるが、本発明では、エッチン
グ材は、水性媒体溶液として使用することができ、この
場合において、水とともに使用される水溶性溶媒の例と
しては、アセトン、エタノールなどの水溶性溶媒を挙げ
ることができる。これらの水溶性媒体の使用量には特に
制限はないが、水に対して通常は、1〜50重量%であ
る。
【0026】本発明の歯科用接着剤キットにおいて、上
記のようなエッチング材は、他の成分と接触しないよう
に容器に個別に収容されている。ここで使用される容器
は、内容物によって膨潤、分解、反応しない材質のもの
が好ましく、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン、
フッ素樹脂が好ましく用いられる。次に、上記還元性化
合物およびエッチング材とともに歯面前処理材セットと
して使用されることが好ましい(A3)酸化性化合物につ
いて説明する。
【0027】本発明において、(A3)酸化性化合物は、
第3の容器に収容されている。本発明で使用される酸化
性化合物としては、例えば、次亜塩素酸、および、次亜
塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウムのような次亜
塩素酸の金属塩、並びに、過酸化水素等を挙げることが
できる。このような酸化性化合物は、通常は水溶液で用
いられる。このような酸化性化合物を含有する水溶液中
における酸化性化合物の濃度は特に限定されないが、好
ましくは0.1〜50重量%、より好ましくは1〜20重
量%である。
【0028】歯科の分野においては、次亜塩素酸水溶液
を用いる際には、過酸化水素水と交互に歯質を処理方法
が広く行われているが、本発明においても同様に、過酸
化水素水と交互に歯面の処理を行ってかまわない。次亜
塩素酸水溶液と交互に処理する場合におけるそれぞれの
処理時間に特に制限はないが、一回の処理時間は好まし
くは10〜300秒である。本発明の歯科用接着剤キットに
おいて、上記のような酸化性化合物は、他の成分と接触
しないように容器に個別に収容されている。ここで使用
される容器は、内容物によって膨潤、分解、反応しない
材質のものが好ましく、ガラス、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、フッ素樹脂が好ましく用いられる。
【0029】また、本発明において、上述した還元性化
合物の水溶液、エッチング材の水溶液および酸化性化合
物の水溶液には、粘度を調整するために、必要に応じて
ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルアルコールなどの高分子化合物、高分散シリ
カなどの粘度調整剤を配合することができる。本発明で
使用する酸化性化合物は、これらを配合してゲル状の形
態にして使用することもできる。さらに、この酸化性化
合物は、着色剤とともに使用することも可能である。こ
れらの粘度調製剤、着色剤の濃度は特に限定されない
が、好ましくは0.1〜50重量%、より好ましくは1〜30重
量%である。
【0030】本発明ではプライマーを用いてもかまわな
い。プライマーは酸化性化合物水溶液で歯質を処理した
後であって、硬化物を歯質上に配置(接着)する前に、
処理された歯質表面に対して使用される。すなわち、プ
ライマーは、還元性化合物を含む水溶液で処理する前
後、あるいは、歯面処理剤で処理する前後のいずれにお
いても用いることができる。また、このプライマーは、
複数回用いてもかまわない。
【0031】本発明において使用することができるプラ
イマーに特に制限はないが、例えば重合性有機酸または
酸性基を有するモノマーと、脱灰した歯質を改質し接着
材の歯質への拡散を促進する成分とを含有する水溶液な
どを挙げることができる。ここで言う「歯質を改質し接
着材の歯質への拡散を促進する成分」としては、例えば
(ポリ)アルキレングリコール、あるいは、2-ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレートまたは1,3-ジヒドロキシ
プロピルモノ(メタ)アクリレートなど水酸基を有する
モノマーおよびポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レートなどを挙げることができる。
【0032】次に本発明の(B)歯科用接着材を説明す
る。本発明の歯科用接着材セットは、(A)歯面前処理
材と(B)歯科用接着材とからなり、(A)歯面前処理
材は、上述のように(A1)第1の容器に収容された還元
性化合物、(A2)第2の容器に収容されたエッチング
材、さらに必要により用いられる(A3)第3の容器に収容
された酸化性化合物からなる。
【0033】そして、本発明の歯科用接着材セットを形
成する(B)歯科用接着材は、(B1)重合開始剤と
(B2)重合性単量体とからなる。上記(B1)重合開
始剤の例としては、有機過酸化物、無機過酸化物、アル
キルボラン、アルキルボランの部分酸化物、α−ジケト
ン化合物、有機アミン化合物、有機スルフィン酸、有機
スルフィン酸塩、無機硫黄化合物およびバルビツール酸
類を挙げることができる。これらは1種または2種以上
用いることができる。これらの重合開始剤は、便宜上、
常温化学重合タイプ、光重合タイプ、またはこれらの複
合したデュアルタイプなどに分類される。
【0034】常温化学重合タイプで使用される過酸化物
(重合開始剤)としては、例えばジアセチルペルオキシ
ド、ジプロピルペルオキシド、ジブチルペルオキシド、
ジカプリルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、ジ
ラウリルペルオキシド、過酸化ベンゾイル(BPO)、
p,p'−ジクロルベンゾイルペルオキシド、p,p'−ジ
メトキシベンゾイルペルオキシド、p,p'−ジメチルベ
ンゾイルペルオキシド、p,p'−ジニトロジベンゾイル
ペルオキシドなどの有機過酸化物および過硫酸アンモニ
ウム、過硫酸カリウム、塩素酸カリウム、臭素酸カリウ
ムおよび過リン酸カリウムなどの無機過酸化物を挙げる
ことができる。これらのうちでは、BPOが好ましい。
【0035】また、常温化学重合タイプに分類される重
合開始剤として、例えば、アルキルボランおよびアルキ
ルボランの部分酸化物等のホウ素化合物を挙げることが
でき、これらの中でも、特にトリブチルホウ素、または
その部分酸化物が好ましく使用される。また、光重合タ
イプで使用される重合開始剤としては、可視光線を照射
することによって光重合することができる重合開始剤が
好ましく用いられる。
【0036】このような光重合タイプの重合開始剤の例
としては、ベンジル、4,4'−ジクロロベンジル、ベン
ゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチル
エーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフ
ェノン、9,10−アントラキノン、ジアセチル、d,l
−カンファーキノン(CQ),の如きジケトン化合物及
びアシルフォスフィンオキシドなど可視光線増感剤を挙
げることができる。
【0037】常温化学重合もしくは光重合タイプによっ
て重合を行う際には、光重合用有機還元性化合物を併用
することができる。ここで、光重合用有機還元性化合物
としては、例えばN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジ
メチルp−トルイジン(DMPT)、N,N−ジエチル
p−トルイジン、N,N−ジエタノールp−トルイジン
(DEPT)、N,N−ジメチルp−tert−ブチル
アニリン、N,N−ジメチルアニシジン、N,N−ジメチ
ルp−クロルアニリン、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ安息香
酸およびそのアルキルエステル、N,N−ジエチルアミ
ノ安息香酸(DEABA)およびそのアルキルエステ
ル、N,N−ジメチルアミノベンツアルデヒド(DMA
BAd)などの芳香族アミン類;N−フェニルグリシン
(NPG)、N−トリルグリシン(NTG)、N,N−
(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピ
ル)フェニルグリシン(NPG−GMA)などを挙げる
ことができる。
【0038】これらの中では、DMPT、DEPT、D
EABA、DMABAd、NPG、NTGが好ましく使
用できる。上記(B2)重合性単量体としては、例えば
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
ブチル、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート
などの(メタ)アクリル酸の脂肪族エステル類;エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート類;プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレートなどのポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート類;上記のポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレートおよびポリプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート類のどちらか一方の(メ
タ)アクリロイル基がメチル基およびエチル基などに置
換されたモノ(メタ)アクリレート類;2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチルイソシアネートまたは2,2,4
−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートまたは
1,3,5−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート
と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの付加物
などのウレタン結合を有する(メタ)アクリレート類;
ビスフェノールAにオキシエチレンを付加させた生成物
にさらに(メタ)アクリル酸を縮合させた2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニ
ル)プロパン類;スチレン、4−メチルスチレン、4−
クロルメチルスチレン、ジビニルベンゼンなどのスチレ
ン誘導体類;酢酸ビニルなどを挙げることができる。こ
れらの重合性単量体は単独でもしくは組み合わせて使用
できる。
【0039】同様に使用できる重合性単量体として、分
子内に酸性基を含有する重合性単量体(B2a)があ
る。重合性基として、例えば(メタ)アクリロイル基、
スチリル基、ビニル基、アリル基などを有するラジカル
重合可能な不飽和基を挙げることができる。重合性単量
体(B2a)は1分子内に上記の重合性基から選択され
る基を少なくとも1個含有していればよい(以下に記述
する重合性単量体における重合性基は、すべてこれと同
様に解釈されるべきである)。
【0040】かかる重合性単量体における酸性基として
は、例えばカルボン酸基、リン酸基、チオリン酸基、ス
ルホン酸基およびスルフィン酸基などを挙げることがで
きる。(B2a)成分はこれらの酸性基のうちの少なく
とも1種を含んでいる。(B2a)成分の重合性単量体
のうち、1分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を
有する重合性単量体としては、モノカルボン酸、ジカル
ボン酸、トリカルボン酸およびテトラカルボン酸または
これらの誘導体を挙げることができ、例えば(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸、p−ビニル安息香酸、11−
(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカ
ルボン酸(メタクリレートの場合:MAC−10)、
1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルピロメリ
ット酸、6−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタ
レン−1,2,6−トリカルボン酸、4−(メタ)アクリ
ロイルオキシメチルトリメリット酸およびその無水物、
4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸
(メタクリレートの場合:4−MET)およびその無水
物(メタクリレートの場合:4−META)、4−(メ
タ)アクリロイルオキシブチルトリメリット酸およびそ
の無水物、4−[2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリ
ロイルオキシ]ブチルトリメリット酸およびその無水
物、2,3−ビス(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキ
シ)プロピル(メタ)アクリレート、N,O−ジ(メ
タ)アクリロイルオキシチロシン、O−(メタ)アクリ
ロイルオキシチロシン、N−(メタ)アクリロイルオキ
シチロシン、N−(メタ)アクリロイルオキシフェニル
アラニン、N−(メタ)アクリロイルp−アミノ安息香
酸、N−(メタ)アクリロイルO−アミノ安息香酸、N
−(メタ)アクリロイル5−アミノサリチル酸(メタク
リレートの場合:5−MASA)、N−(メタ)アクリ
ロイル4−アミノサリチル酸、2または3または4−
(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレートとピロメリット酸二無水物
の付加生成物(メタクリレートの場合:PMDM)、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと無水マレイ
ン酸または3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物(メタクリレートの場合:BTDA)ま
たは3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物の付加反応物、2−(3,4−ジカルボキシベンゾ
イルオキシ)1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプ
ロパン、N−フェニルグリシンまたはN−トリルグリシ
ンとグリシジル(メタ)アクリレートとの付加物、4−
[(2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシ
プロピル)アミノ]フタル酸、3または4−[N−メチ
ルN−(2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオ
キシプロピル)アミノ]フタル酸などを挙げることがで
きる。このうち、MAC−10、4−MET、4−ME
TAおよび5−MASAが好ましく用いられる。これら
のカルボキシル基を含有する重合性単量体は単独でまた
は組み合わせて使用できる。
【0041】(B2a)成分のうち、1分子中に少なく
とも1個のリン酸基を有する重合性単量体としては、例
えば2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシドホス
フェート、2および3−(メタ)アクリロイルオキシプ
ロピルアシドホスフェート、4−(メタ)アクリロイル
オキシブチルアシドホスフェート、6−(メタ)アクリ
ロイルオキシヘキシルアシドホスフェート、8−(メ
タ)アクリロイルオキシオクチルアシドホスフェート、
10−(メタ)アクリロイルオキシデシルアシドホスフ
ェート、12−(メタ)アクリロイルオキシドデシルア
シドホスフェート、ビス{2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチル}アシドホスフェート、ビス{2または3−
(メタ)アクリロイルオキシプロピル}アシドホスフェ
ート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル
アシドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルp−メトキシフェニルアシドホスフェートなどを
挙げることができる。これらの化合物におけるリン酸基
は、チオリン酸基に置き換えることができる。このう
ち、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルア
シドホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシ
デシルアシドホスフェートが好ましく用いられる。これ
らのリン酸基を有する重合性単量体は単独でまたは組み
合わせて使用できる。
【0042】(B2a)成分のうち、1分子中に少なく
とも1個のスルホン酸基を有する重合性単量体として
は、例えば2−スルホエチル(メタ)アクリレート、2
または1−スルホ−1または2−プロピル(メタ)アク
リレート、1または3−スルホ−2−ブチル(メタ)ア
クリレート、3−ブロモ−2−スルホ−2−プロピル
(メタ)アクリレート、3−メトキシ−1−スルホ−2
−プロピル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチル−
2−スルホエチル(メタ)アクリルアミドなどを挙げる
ことができる。このうち、2−メチル−2−(メタ)ア
クリルアミドプロパンスルホン酸が好ましく用いられ
る。これらのスルホン酸基を有する重合性単量体は単独
でまたは組み合わせて使用できる。
【0043】上記の(B2a)成分はすべて単独でまた
は組み合わせて使用することができる。(B2)重合性
単量体として更に分子内に水酸基を含有する重合性単量
体(B2b)を挙げることができる。これらの重合性単
量体としては、例えば(メタ)アクリロイル基を有する
単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2または3−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6
−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、10−ヒ
ドロキシデシル(メタ)アクリレ−ト、1,2−または
1,3−および2,3−ジヒドロキシプロパン(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート
などの水酸基含有の(メタ)アクリレート類;メチロー
ル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイル
−2,3−ジヒドロキシプロピルアミン、N−(メタ)
アクリロイル−1,3−ジヒドロキシプロピルアミンな
どの水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート
(メタクリレートの場合HPPM)、2−ヒドロキシ−
3−ナフトキシプロピル(メタ)アクリレート(メタク
リレートの場合HNPM)、1モルのビスフェノールA
と2モルのグリシジル(メタ)アクリレート(メタクリ
レートの場合GMA)の付加反応生成物(メタクリレー
トの場合Bis−GMA)などのGMAと脂肪族もしく
は芳香族ポリオール(フェノールを含む)との付加生成
物などを挙げることができる。これらの重合性単量体は
単独でもしくは組み合わせて使用できる。
【0044】本発明の歯科用接着材セットはさらに無機
充填材、有機充填材および有機質複合フィラーよりなる
群から選ばれる少なくとも1種の(C)フィラーを含有
させることができる。(C)成分における無機充填材と
しては、例えばジルコニウム酸化物、ビスマス酸化物、
チタン酸化物、酸化亜鉛、酸化アルミニウムなどの金属
酸化物、炭酸カルシウム、炭酸ビスマス、リン酸カルシ
ウム、リン酸ジルコニウム、硫酸バリウムなどの金属
塩、シリカガラス、バリウム含有ガラス、ストロンチウ
ム含有ガラス、ジルコニアシリケートガラスなどのガラ
スフィーラを挙げることができる。これら無機充填材は
単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0045】また、無機充填材と樹脂間に強固な結合を
得るには、シラン処理、ポリマーコートなどの表面処理
を施した上記充填材を使用することが好ましい。(C)
成分における有機充填材としては、ポリ酢酸ビニル、ポ
リメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)ア
クリレート、メチル(メタ)アクリレート・ブチル(メ
タ)アクリレート共重合体、ポリスチレン、ポリ塩化ビ
ニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリ
ル酸・MMA共重合体、(メタ)アクリル酸・スチレン
共重合体、(無水)マレイン酸・MMA共重合体、(無
水)マレイン酸・スチレン共重合体、メチル(メタ)ア
クリレート・エチル(メタ)アクリレート共重合体、メ
チル(メタ)アクリレート・スチレン共重合体などの非
架橋性ポリマー、メチル(メタ)アクリレート・エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート共重合体、メチル
(メタ)アクリレート・トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート共重合体、ブタジエン系架橋性ポリマ
ー、多官能(メタ)アクリル系架橋性ポリマーなどのポ
リマーを挙げることができる。これら有機充填材は、単
独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0046】これら無機充填材、有機充填材及び有機無
機複合充填材は、単独であるいは組み合わせて使用する
ことができる。本発明の歯科用接着材セットを使用する
に際しては、まず、接着を行う歯牙部分を、水を用いて
充分に洗浄し、歯牙表面に付着している成分、例えば血
液等を除去する。次いで、スポンジ等に酸化性化合物水
溶液を充分に含ませて、接着部分全体にわたり通常1μリ
ットル/mm2〜50μリットル/mm2の量で歯面に塗布する。また
は、シリンジなどに水溶液を採取してこれを歯面に連続
的に1mリットル/分〜10mリットル/分の量を10〜300秒間
滴下する方法を採用することもできる。こうして酸化性
化合物を塗布して10〜600秒間経過した後、水によ
ってこの酸化性化合物水溶液を充分に洗い流す。
【0047】次に(A1)還元性化合物を含む水溶液を通
常1μリットル/mm2〜50μリットル/mm2の量で歯面に塗布する。
塗布して10〜600秒間経過した後、エアーブローなどに
よって乾燥させる。この際、水洗は行わなくてもかまわ
ない。この酸化性化合物を含む水溶液、還元性化合物を
含む水溶液によって処理された歯牙部分に、次いで、必
要であれば、(A2)エッチング材を一般的に1μリットル
/mm2〜50μリットル/mm2の量で塗布する。塗布して5〜60秒
間経過した後、水洗、歯面を乾燥させる。
【0048】(B1)重合開始剤と(B2)重合性単量
体との重量比1 / 1 〜1 / 10の混合物、または(C)フ
ィラー成分を(B1)と(B2)との混和物に、(B
2)に対して重量比0.1〜20で混合した混合物を、一般
的に0.5μg/mm2〜10μg/mm2の量を塗布する。この混合
物をあらかじめ修復材料に塗布しておき、それをもって
上記処理面に接着させてもよい。塗布後10分程静置して
混合物を硬化させる。
【0049】
【発明の効果】本発明の歯科用接着材セットによれば、
酸化性化合物で処理された歯質表面を還元性化合物で処
理して、歯質表面における酸化性化合物の影響を取り除
いた後に、エッチング材で接着面をエッチング処理し、
このように処理された接着面に歯科用接着材を用いて接
着を行っているので、酸化性化合物による接着性の低下
等の悪影響が発現しにくい。
【0050】そして、これらの成分がそれぞれ個別に包
装されており、これらの成分が例えば貯蔵中などに接触
することがないので、より長期間安定に保存することが
できる。
【0051】
【実施例】以下実施例により本発明の歯科用歯面前処理
材セットおよび接着材セットを具体的に説明するが、本
発明はその実施例によって何ら限定されるものではな
い。なお、本発明で使用する還元性化合物、エッチング
材について賦した符号は次の通りである。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【実施例1、2】(接着強度の測定)屠殺後24時間以
内に抜き取った牛前歯のエナメル質平面または象牙質平
面を#600のエメリーペーパーで削りだした。そのエ
ナメル質平面または象牙質平面に、直径5.4mmの孔
の空いた両面テープを貼り、この平面を、濃度6重量%の
次亜塩素酸ナトリウム水溶液20μリットルによって1
分間処理した。
【0055】処理した後、水洗を30秒間行い、エアー
ブローにて乾燥させた。次に濃度5重量%のアスコルビ
ン酸水溶液、または、濃度5重量%のチオ硫酸ナトリウム
水溶液40μリットルで1分間処理した。処理した後処理
面をエアーブローにて乾燥させた。処理した後、処理面
を、クエン酸を10重量%、塩化第二鉄を3重量%の比率で
含有する水溶液40μリットルで30秒間10−3処理し
た。10−3処理した後、30秒間水洗し、エアーブロー
にて乾燥させた。
【0056】ここに4−メタクリロイルオキシエチルト
リメリット酸無水物(4-META)を5重量%含有するメチ
ルメタクリレート(MMA)、とトリブチルホウ素の部分
酸化物(TBB-O / サンメディカル(株)製)とポリメチ
ルメタクリレートのパウダー(PMMA / サンメディカル
(株)製)とを重量比10 / 1 / 10で混合した硬化性組
成物にてアクリル棒を植立して15分間静置し硬化さ
せ、その後24時間37℃の水中に静置した。
【0057】その後、接着試験に供した。接着試験はク
ロスヘッドスピード1mm/minの引っ張り試験を行った。
測定結果を表3に示す。
【0058】
【実施例3、4】(接着強度の測定)屠殺後24時間以
内に抜き取った牛前歯のエナメル質平面または象牙質平
面を#600のエメリーペーパーで削りだした。そのエ
ナメル質平面または象牙質平面に、直径5.4mmの孔
の空いた両面テープを貼り、この平面を、濃度6重量%の
次亜塩素酸ナトリウム水溶液20μリットルによって1
分間間処理した。
【0059】処理した後水洗を30秒間行い、エアーブ
ローにて乾燥させた。次に濃度5重量%のアスコルビン酸
水溶液、または濃度5重量%のチオ硫酸ナトリウム水溶液
40μリットルで1分間処理した。処理した後エアーブロ
ーにて乾燥させた。処理した後、ここに濃度10重量%の
リン酸水溶液40μリットルで30秒間処理した。処理した
後30秒間水洗し、エアーブローにて乾燥させた。
【0060】ここに4−メタクリロイルオキシエチルト
リメリット酸無水物(4-META)を5重量%含むメチルメ
タクリレート(MMA)とトリブチルホウ素の部分酸化物
(TBB-O / サンメディカル(株)製)とポリメチルメタ
クリレートのパウダー(PMMA/サンメディカル(株)
製)とを重量比10 / 1 / 10で混合した硬化性水溶液に
てアクリル棒を植立させて15分間静置し硬化させ、そ
の後24時間37℃の水中に静置した。
【0061】その後、接着試験に供した。接着試験はク
ロスヘッドスピード1mm/minの引っ張り試験を行った。
測定結果を表3に示す。
【0062】
【実施例5、6】(接着強度の測定)表2のうちのエチ
レンジアミン4酢酸(EDTA)は、EDTA・2NaとEDTA・Fe
・NaをEDTAの濃度が25重量%になるように3:2の比
率で調整し、1Nの水酸化ナトリウムと6N塩酸を用いてpH
7.4にして用いた。
【0063】屠殺後24時間以内に抜き取った牛前歯の
エナメル質平面または象牙質平面を#600のエメリー
ペーパーで削りだした。そのエナメル質平面または象牙
質平面に、直径5.4mmの孔の空いた両面テープを貼
り、この平面を、濃度6重量%の次亜塩素酸ナトリウム水
溶液20μリットルによって1分間処理した。処理した
後水洗を30秒間行い、エアーブローにて乾燥させた。
【0064】次に濃度5重量%のアスコルビン酸水溶液、
または濃度5重量%のチオ硫酸ナトリウム水溶液40μリ
ットルで1分間処理した。処理した後エアーブローにて
乾燥させた。処理した後、ここにエチレンジアミン4酢
酸(EDTA)40μリットルで30秒間処理した。処理した後
30秒間水洗し、エアーブローにて乾燥させた。
【0065】ここに4−メタクリロイルオキシエチルト
リメリット酸無水物(4-META)を5重量%含むメチルメ
タクリレート(MMA)、とトリブチルホウ素の部分酸化
物(TBB-O / サンメディカル(株)製)とポリメチルメ
タクリレートのパウダー(PMMA/サンメディカル(株)
製)とを重量比10 / 1 / 10で混合した硬化性組成物に
てアクリル棒を植立して15分間静置し硬化させ、その
後24時間37℃の水中に静置した。
【0066】その後、接着試験に供した。接着試験はク
ロスヘッドスピード1mm/minの引っ張り試験を行った。
測定結果を表3に示す。
【0067】
【比較例1】(接着強度の測定)屠殺後24時間以内に
抜き取った牛前歯のエナメル質平面または象牙質平面を
#600のエメリーペーパーで削りだした。そのエナメ
ル質平面または象牙質平面に、直径5.4mmの孔の空
いた両面テープを貼り、この平面を、クエン酸を10重量
%、塩化第二鉄を3重量%含む水溶液40μリットルで30秒
間処理した。処理した後30秒間水洗し、エアーブローに
て乾燥させた。
【0068】ここに4−メタクリロイルオキシエチルト
リメリット酸無水物(4-META)を5重量%含有するメチ
ルメタクリレート(MMA)と、トリブチルホウ素の部分
酸化物(TBB-O / サンメディカル(株)製)と、ポリメ
チルメタクリレートのパウダー(PMMA /サンメディカル
(株)製)とを重量比10 / 1 / 10で混合した硬化性組
成物にてアクリル棒を植立して15分間静置し硬化さ
せ、その後、24時間37℃の水中に静置した。
【0069】その後、接着試験に供した。接着試験はク
ロスヘッドスピード1mm/minの引っ張り試験を行った。
測定結果を表3に示す。
【0070】
【比較例2〜4】(接着強度の測定)屠殺後24時間以
内の牛前歯を抜き取り、その牛前歯のエナメル質平面ま
たは象牙質平面を#600のエメリーペーパーで削りだ
した。そのエナメル質平面または象牙質平面に、直径
5.4mmの孔の空いた両面テープを貼った。この平面
を、濃度6重量%の次亜塩素酸水溶液20μリットルによ
って1分間処理した。処理した後、水洗を30秒間行
い、エアーブローにて乾燥させた。
【0071】ここに表1に示すエッチング材の水溶液40
μリットルで30秒間処理した。処理した後30秒間水洗
し、エアーブローにて乾燥させた。ここに4−メタクリ
ロイルオキシエチルトリメリット酸無水物(4-META)を
5重量%含むメチルメタクリレート(MMA)、とトリブチ
ルホウ素の部分酸化物(TBB-O / サンメディカル(株)
製)とポリメチルメタクリレートのパウダー(PM MA /
サンメディカル(株)製)とを重量比10 / 1 / 10で混
合した硬化性組成物にてアクリル棒を植立して15分間
静置し、その後24時間37℃の水中に静置した。
【0072】その後、接着試験に供した。接着試験はク
ロスヘッドスピード1mm/minの引っ張り試験を行った。
測定結果を表3に示す。
【0073】
【実施例7,8】実施例1において、6重量%の次亜塩
素酸ナトリウム水溶液の代わりに、濃度10重量%のゲ
ル状の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(商品名:ADゲ
ル、(株)クラレ製)20マイクロリットルによって、
牛歯エナメル質、象牙質表面を1分間処理した。
【0074】処理した後、水洗を30秒間行い、エアー
ブローにて乾燥した。次に濃度5重量%のアスコルビン
酸水溶液、または、濃度5重量%のチオ硫酸ナトリウム水
溶液40マイクロリットルで1分間処理した。処理した
後処理面をエアーブローにて乾燥させた。処理した後、
処理面を、クエン酸を10重量%、塩化第二鉄を3重量%の
比率で含有する水溶液40マイクロリットルで30秒間10
−3処理した。10−3処理した後、30秒間水洗し、エ
アーブローにて乾燥させた。
【0075】ここに4−メタクリロイルオキシエチルト
リメリット酸無水物(4-META)を5重量%含有するメチ
ルメタクリレート(MMA)とトリブチルホウ素の部分酸
化物(TBB-O / サンメディカル(株)製)とポリメチル
メタクリレートのパウダー(PMMA /サンメディカル
(株)製)とを重量比10 / 1 / 10で混合した硬化性組
成物にてアクリル棒を植立して15分間静置し硬化さ
せ、その後24時間37℃の水中に静置した。
【0076】その後、接着試験に供した。接着試験はク
ロスヘッドスピード1mm/minの引っ張り試験を行った。
測定結果を表3に示す。
【0077】
【実施例9】実施例1において、アスコルビン酸の代わ
りに、濃度3.8重量%のフッ化ジアンミン銀水溶液
を用いて60秒間処理した以外は同様に操作した。こう
して処理した後処理面をエアーブローにて乾燥させた。
処理した後、処理面を、クエン酸を10重量%、塩化第二
鉄を3重量%の比率で含有する水溶液40μリットルで30秒
間10−3処理した。10−3処理した後、30秒間水洗
し、エアーブローにて乾燥させた。
【0078】ここに4−メタクリロイルオキシエチルト
リメリット酸無水物(4-META)を5重量%含有するメチ
ルメタクリレート(MMA)とトリブチルホウ素の部分酸
化物(TBB-O / サンメディカル(株)製)とポリメチル
メタクリレートのパウダー( PMMA / サンメディカル
(株)製)とを重量比10 / 1 / 10で混合した硬化性組
成物にてアクリル棒を植立して15分間静置し硬化さ
せ、その後24時間37℃の水中に静置した。
【0079】その後、接着試験に供した。接着試験はク
ロスヘッドスピード1mm/minの引っ張り試験を行った。
測定結果を表3に示す。
【0080】
【実施例10】実施例1において、アスコルビン酸の代
わりに、濃度38重量%のフッ化ジアンミン銀水溶液
を用いて30秒間処理した後、30秒間水洗し、エアー
ブローして乾燥させた。処理した後、処理面を、クエン
酸を10重量%、塩化第二鉄を3重量%の比率で含有する水
溶液40μリットルで30秒間10−3処理した。10−3
処理した後、30秒間水洗し、エアーブローにて乾燥させ
た。
【0081】ここに4−メタクリロイルオキシエチルト
リメリット酸無水物(4-META)を5重量%含有するメチ
ルメタクリレート(MMA)とトリブチルホウ素の部分酸
化物(TBB-O / サンメディカル(株)製)とポリメチル
メタクリレートのパウダー(PMMA /サンメディカル
(株)製)とを重量比10 / 1 / 10で混合した硬化性組
成物にてアクリル棒を植立して15分間静置し硬化さ
せ、その後24時間37℃の水中に静置した。
【0082】その後、接着試験に供した。接着試験はク
ロスヘッドスピード1mm/minの引っ張り試験を行った。
測定結果を表3に示す。
【0083】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸井田 哲 也 滋賀県守山市古高町571−2 サンメディ カル株式会社内 (72)発明者 曽 維 平 滋賀県守山市古高町571−2 サンメディ カル株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A1)第1の容器に収容された、次亜塩素
    酸の金属塩および/または過酸化水素を還元し得る還元
    性化合物と、 (A2)第2の容器に収容されたエッチング材とからなる
    (A)歯面前処理材セットと、 (B)重合開始剤と重合性単量体とを構成要素とする歯
    科用接着材とからなることを特徴とする歯科用接着材セ
    ット。
  2. 【請求項2】(A)歯面前処理材セットが、さらに第3
    の容器に収容された次亜塩素酸の金属塩または過酸化水
    素の水溶液を構成要素とすることを特徴とする請求項1
    記載の歯科用接着材セット。
  3. 【請求項3】(A1)還元性化合物が、アスコルビン酸、
    チオ硫酸ナトリウムおよびアンミン錯塩よりなる群から
    選ばれる少なくとも一種類の化合物であることを特徴と
    する請求項1または2記載の歯科用接着材セット。
  4. 【請求項4】(A1)還元性化合物が、還元性化合物を
    0.1〜50重量%含有する水溶液であることを特徴と
    する請求項1または2記載の歯科用接着材セット。
  5. 【請求項5】(A2)エッチング材が、エチレンジアミン
    4酢酸金属塩、リン酸およびクエン酸よりなる群から選
    ばれる少なくとも1種類の化合物含有することを特徴と
    する請求項1記載の歯科用接着材セット。
  6. 【請求項6】(A2)エッチング材が、10重量%クエン
    酸と3重量%塩化第2鉄とを含有する水溶液であること
    を特徴とする請求項1または2記載の歯科用接着材セッ
    ト。
  7. 【請求項7】(B)歯科用接着材を構成する重合性開始
    剤が、ホウ素系重合開始剤であることを特徴とする請求
    項1記載の歯科用接着材セット。
JP11248862A 1998-09-10 1999-09-02 歯科用接着材セット Pending JP2000186010A (ja)

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JP11248862A JP2000186010A (ja) 1998-09-10 1999-09-02 歯科用接着材セット

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Application Number Priority Date Filing Date Title
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