JP2000184710A - トランス絶縁型dc−dcコンバータ - Google Patents

トランス絶縁型dc−dcコンバータ

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JP2000184710A
JP2000184710A JP10356403A JP35640398A JP2000184710A JP 2000184710 A JP2000184710 A JP 2000184710A JP 10356403 A JP10356403 A JP 10356403A JP 35640398 A JP35640398 A JP 35640398A JP 2000184710 A JP2000184710 A JP 2000184710A
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transformer
snubber
circuit
transistor
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Masaaki Shimada
雅章 嶋田
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Sanken Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランス絶縁型DC−DCコンバータのスイ
ッチング素子のターンオフ時にスイッチング素子が受け
る電気的ストレスを低損失で低減し且つ変換効率を向上
する。 【解決手段】 本発明によるトランス絶縁型DC−DC
コンバータは、トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端
子間に第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、15と
スナバ用ダイオード16との直列回路から成るスナバ回
路13を接続し、スナバ回路13とトランジスタ3のエ
ミッタ端子及び直流電源1の陰極端子の接続点との間に
第1の回生用リアクトル18及び第1の回生用ダイオー
ド19の直列回路から成る第1の回生回路17を接続
し、スナバ回路13とトランス2の1次巻線2a及びト
ランジスタ3のコレクタ端子の接続点との間に第2の回
生用リアクトル21及び第2の回生用ダイオード22の
直列回路から成る第2の回生回路20を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトランス絶縁型DC
−DCコンバータ、特にスイッチング素子のターンオフ
時にスイッチング素子が受ける電気的ストレスを低損失
で低減でき且つ変換効率の向上が可能なトランス絶縁型
DC−DCコンバータに属する。
【0002】
【従来の技術】直流電源とトランスの1次巻線とスイッ
チング素子とが直列に接続され、スイッチング素子をオ
ン・オフ動作させることにより、トランスの2次巻線か
ら整流平滑回路を介して直流電源の電圧とは異なる定電
圧の直流出力を取り出す構成のトランス絶縁型DC−D
Cコンバータは従来から電子機器等の電源回路等に広く
使用されている。
【0003】例えば、図5に示す従来のトランス絶縁型
DC−DCコンバータは、バッテリ又はコンデンサ入力
型整流回路等の直流電源1と、直流電源1の陽極端子と
直列に接続された1次巻線2a、2次巻線2b及び図示し
ない励磁インダクタンスを有するトランス2と、トラン
ス2の1次巻線2aと直列にコレクタ端子(第1の主端
子)が接続されかつ直流電源1の陰極端子にエミッタ端
子(第2の主端子)が接続されたスイッチング素子とし
てのトランジスタ3と、トランス2の2次巻線2bの一
端に接続された整流用ダイオード4と、2次巻線2bの
他端と整流用ダイオード4との間に接続された転流用ダ
イオード5と、整流用ダイオード4及び転流用ダイオー
ド5の接続点に一端が接続されたリアクトル6と、リア
クトル6の他端と2次巻線2bの他端との間に接続され
た平滑コンデンサ7と、平滑コンデンサ7から負荷8に
供給される直流出力電圧VOに応じてトランジスタ3の
ベース端子に制御パルス信号VBを付与する制御回路9
とを備えている。即ち、図5のトランス絶縁型DC−D
Cコンバータは、トランジスタ3がオン状態のときに直
流電源1から1次巻線2aに流れる電流I0によりトラン
ス2を励磁すると共に2次巻線2bから整流用ダイオー
ド4及びリアクトル6を介して平滑コンデンサ7及び負
荷8に電力を供給し、トランジスタ3がオフ状態のとき
にリアクトル6のエネルギを転流用ダイオード5を介し
て平滑コンデンサ7及び負荷8に供給するフォワード方
式の回路構成となっている。また、周知技術のため図示
は省略するが、制御回路9内には、一定の周期の三角波
電圧を発生する発振回路部と、基準電圧に対する負荷8
の端子電圧の誤差電圧を演算増幅する誤差増幅回路部
と、誤差増幅回路部の誤差出力電圧及び発振回路部の三
角波電圧を比較する比較回路部と、比較回路部の出力電
圧に比例した時間幅の制御パルス信号VBを発生してト
ランジスタ3のベース端子に付与する制御パルス発生回
路部とが設けられている。更に、図5に示すトランス絶
縁型DC−DCコンバータでは、トランジスタ3のター
ンオフ時にトランス2の励磁インダクタンスのエネルギ
により発生するサージ電圧等を吸収するために、直列に
接続されたスナバ用抵抗11及びスナバ用コンデンサ1
2から成るスナバ回路10をトランジスタ3のコレクタ
−エミッタ端子間(両主端子間)に接続している。
【0004】上記のトランス絶縁型DC−DCコンバー
タでは、トランジスタ3がオン状態のとき、スナバ回路
10のスナバ用抵抗11を介してスナバ用コンデンサ1
2が略0Vまで放電している。この状態から、トランジ
スタ3をオン状態からオフ状態にすると、トランス2の
励磁エネルギ、即ちトランス2の励磁インダクタンスの
蓄積エネルギがスナバ回路10のスナバ用コンデンサ1
2に供給される。このとき、スナバ用コンデンサ12の
両端の電圧が略0Vから静電容量で決定される時定数を
もって上昇するため、トランジスタ3のコレクタ−エミ
ッタ端子間の電圧の急激な上昇が抑えられ、トランジス
タ3のターンオフ時におけるコレクタ−エミッタ端子間
の電圧上昇率が抑制される。これにより、トランジスタ
3のターンオフ時に発生するスパイク状のノイズやサー
ジ電圧等が吸収される。スナバ用コンデンサ12に充電
された電荷は、次にトランジスタ3がターンオフする前
までにスナバ用抵抗11を介して放電される。また、制
御回路9により、トランジスタ3のベース端子に付与す
る制御パルス信号VBのパルス幅を負荷8の端子電圧に
応じて変化させ、トランジスタ3のオン・オフ期間を制
御することにより、直流電源1の電圧Eとは異なる一定
の直流出力電圧VOを負荷8に供給する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図5に示す
トランス絶縁型DC−DCコンバータでは、スナバ回路
10によりトランジスタ3のターンオフ時におけるコレ
クタ−エミッタ端子間の電圧上昇率を抑制できる利点が
あるが、スナバ用コンデンサ12の電荷を放電する際に
スナバ用抵抗11を介して放電電流が流れるため、スナ
バ用コンデンサ12の電荷がスナバ用抵抗11にて消費
され、電力損失が発生する。スナバ用コンデンサ12の
静電容量が小さい場合は、スナバ用抵抗11にて発生す
る電力損失は小さくなるが、トランス2の励磁インダク
タンスのエネルギをスナバ回路10にて吸収するために
トランジスタ3のターンオフ時におけるコレクタ−エミ
ッタ端子間の電圧上昇率が大きくなり、これによりノイ
ズやサージ電圧等が発生し、トランジスタ3に過大な電
気的ストレスが加わる欠点があった。逆に、スナバ用コ
ンデンサ12の静電容量が大きい場合は、トランジスタ
3のターンオフ時におけるコレクタ−エミッタ端子間の
電圧上昇率を抑制してノイズやサージ電圧等を低減し、
トランジスタ3に加わる電気的ストレスを軽減すること
ができるが、スナバ用抵抗11での電力損失が増大する
問題点が生じる。したがって、スナバ回路10で発生す
る電力損失により、トランス絶縁型DC−DCコンバー
タの変換効率が著しく低下する欠点があった。
【0006】そこで、本発明はスイッチング素子のター
ンオフ時にスイッチング素子が受ける電気的ストレスを
低損失で低減でき且つ変換効率を向上できるトランス絶
縁型DC−DCコンバータを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるトランス絶
縁型DC−DCコンバータは、直流電源の両端に直列に
接続されたトランスの1次巻線及びスイッチング素子
と、該スイッチング素子の両主端子間に接続されかつ前
記スイッチング素子のターンオフ時に前記トランスの励
磁エネルギを吸収するスナバ回路とを備え、前記スイッ
チング素子をオン・オフ動作させることにより前記トラ
ンスの2次巻線から整流平滑回路を介して前記直流電源
の電圧とは異なる定電圧の直流出力を取り出す。このト
ランス絶縁型DC−DCコンバータでは、前記スナバ回
路は、前記スイッチング素子の第1の主端子に一端が接
続された第1のスナバ用コンデンサと、前記スイッチン
グ素子の第2の主端子に一端が接続された第2のスナバ
用コンデンサと、前記第1のスナバ用コンデンサと前記
第2のスナバ用コンデンサとの間に接続されたスナバ用
整流素子とを有し、少なくとも第1のエネルギ蓄積手段
を有し且つ前記第1のスナバ用コンデンサの他端と前記
スイッチング素子の第2の主端子との間に接続された第
1の回生回路と、少なくとも第2のエネルギ蓄積手段を
有し且つ前記第2のスナバ用コンデンサの他端と前記ス
イッチング素子の第1の主端子との間に接続された第2
の回生回路とを備える。
【0008】スイッチング素子がオン状態からオフ状態
になると、スイッチング素子のオン期間中に蓄積された
トランスの励磁エネルギにより第1及び第2のスナバ用
コンデンサがそれぞれ充電されると共に、スイッチング
素子のオン期間中に第1及び第2のエネルギ蓄積手段に
蓄積されたエネルギがスナバ用整流素子を介してそれぞ
れ第2及び第1のスナバ用コンデンサに供給される。こ
れにより、スナバ回路の両端の電圧が略0Vから徐々に
上昇すると共に、スイッチング素子の両主端子間の電圧
が略0Vから徐々に上昇するので、スイッチング素子の
ターンオフ時における両主端子間の電圧上昇率が抑制さ
れ、ノイズやサージ電圧等を低減できる。また、従来の
スナバ回路のように電力損失を発生するスナバ用抵抗を
含まないので、スイッチング素子のターンオフ時に発生
するノイズやサージ電圧等によりスイッチング素子が受
ける電気的ストレスを低損失で低減できる。更に、第1
及び第2のスナバ用コンデンサの電圧が直流電源の電圧
を越えると、第1及び第2のスナバ用コンデンサに電荷
として蓄積されたトランスの励磁エネルギと第1及び第
2のエネルギ蓄積手段のエネルギが第1及び第2の回生
回路を介して直流電源又は整流平滑回路の出力側に回生
される。これにより、スイッチング素子がターンオンす
る前にトランスの励磁エネルギが全て直流電源又は整流
平滑回路の出力側に回生されるので、スナバ回路での電
力損失が発生せず、トランス絶縁型DC−DCコンバー
タの変換効率を向上できる。
【0009】本発明の一実施の形態のトランス絶縁型D
C−DCコンバータでは、前記第1の回生回路の第1の
エネルギ蓄積手段と直列に第1の回生用整流素子を接続
し、前記第2の回生回路の第2のエネルギ蓄積手段と直
列に第2の回生用整流素子を接続する。この場合、第1
及び第2のエネルギ蓄積手段に蓄積されたエネルギはそ
れぞれ第1及び第2の回生用整流素子を介して放出され
るので、第1及び第2のエネルギ蓄積手段の蓄積エネル
ギを確実にスナバ回路内の各スナバ用コンデンサに供給
できる利点がある。
【0010】本発明の他の実施の形態のトランス絶縁型
DC−DCコンバータでは、前記トランスの1次巻線及
び2次巻線と磁気結合する3次巻線と、該3次巻線と直
列に接続され且つ前記3次巻線の電圧が前記整流平滑回
路の出力電圧を越えるときに導通状態となるクランプ用
整流素子とを備えた電圧クランプ回路を前記整流平滑回
路の出力端子に対して並列に接続する。
【0011】スイッチング素子の両主端子間の電圧が直
流電源の電圧を越えると、トランスの1次巻線に逆方向
に電圧が印加され、3次巻線に電圧が誘起される。トラ
ンスの3次巻線の電圧が整流平滑回路の出力電圧を越え
ると、クランプ用整流素子が導通状態となり、第1及び
第2のスナバ用コンデンサに電荷として蓄積されたトラ
ンスの励磁エネルギと第1及び第2のエネルギ蓄積手段
のエネルギが電圧クランプ回路を介して整流平滑回路の
出力側に回生される。このため、スナバ回路において電
力損失が発生せず、トランス絶縁型DC−DCコンバー
タの変換効率を向上できる。また、エネルギ回生時にス
イッチング素子の両主端子間の電圧がトランスの1次巻
線の端子電圧と直流電源の電圧との和の値でクランプさ
れるので、スイッチング素子の両主端子間の電圧を前記
の値に制限できる。このため、スイッチング素子の両主
端子間に過大な電圧が印加されることを防止できる利点
がある。
【0012】本発明のもう一つの他の実施の形態のトラ
ンス絶縁型DC−DCコンバータでは、前記トランスの
1次巻線及び2次巻線と磁気結合する3次巻線と、該3
次巻線と直列に接続され且つ前記3次巻線の電圧が前記
直流電源の電圧を越えるときに導通状態となるクランプ
用整流素子とを備えた電圧クランプ回路を前記直流電源
に対して並列に接続する。
【0013】スイッチング素子の両主端子間の電圧が直
流電源の電圧を越えると、トランスの1次巻線に逆方向
に電圧が印加され、3次巻線に電圧が誘起される。トラ
ンスの3次巻線の電圧が直流電源の電圧を越えると、ク
ランプ用整流素子が導通状態となり、第1及び第2のス
ナバ用コンデンサに電荷として蓄積されたトランスの励
磁エネルギと第1及び第2のエネルギ蓄積手段のエネル
ギが電圧クランプ回路を介して直流電源に回生される。
このため、スナバ回路において電力損失が発生せず、ト
ランス絶縁型DC−DCコンバータの変換効率を向上で
きる。また、エネルギ回生時にスイッチング素子の両主
端子間の電圧がトランスの1次巻線の端子電圧と直流電
源の電圧との和の値でクランプされるので、スイッチン
グ素子の両主端子間の電圧を前記の値に制限できる。こ
のため、スイッチング素子の両主端子間に過大な電圧が
印加されることを防止できる利点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるトランス絶縁
型DC−DCコンバータの一実施の形態を図1に基づい
て説明する。但し、図1では図5に示す箇所と実質的に
同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略す
る。図1に示すように、本実施の形態のトランス絶縁型
DC−DCコンバータは、第1及び第2のスナバ用コン
デンサ14、15とスナバ用整流素子としてのスナバ用
ダイオード16との直列回路から成るスナバ回路13を
トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子間に接続し、
第1のエネルギ蓄積手段としての第1の回生用リアクト
ル18と第1の回生用整流素子としての第1の回生用ダ
イオード19との直列回路から成る第1の回生回路17
を第1のスナバ用コンデンサ14及びスナバ用ダイオー
ド16の接続点とトランジスタ3のエミッタ端子及び直
流電源1の陰極端子の接続点との間に接続し、第2のエ
ネルギ蓄積手段としての第2の回生用リアクトル21と
第2の回生用整流素子としての第2の回生用ダイオード
22との直列回路から成る第2の回生回路20をスナバ
用ダイオード16及び第2のスナバ用コンデンサ15の
接続点とトランス2の1次巻線2a及びトランジスタ3
のコレクタ端子の接続点との間に接続したものである。
即ち、スナバ回路13は、トランジスタ3のコレクタ端
子に一端が接続された第1のスナバ用コンデンサ14
と、トランジスタ3のエミッタ端子に一端が接続された
第2のスナバ用コンデンサ15と、第1のスナバ用コン
デンサ14と第2のスナバ用コンデンサ15との間に接
続されたスナバ用ダイオード16とから構成される。そ
の他の構成は、図5のトランス絶縁型DC−DCコンバ
ータと略同一である。
【0015】次に、図1に示すトランス絶縁型DC−D
Cコンバータの動作について説明する。トランジスタ3
がオフ状態からオン状態になる以前は、スナバ回路13
内の第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、15が直
流電源1の電圧Eまでそれぞれ図示に示す極性で充電さ
れている。このとき、リアクトル6に逆起電力が発生す
るので、整流用ダイオード4が逆方向にバイアスされて
非導通状態となり、リアクトル6からエネルギが放出さ
れてリアクトル6、平滑コンデンサ7及び転流用ダイオ
ード5の経路で電流が流れ、負荷8に直流出力電圧VO
が供給される。
【0016】制御回路9からトランジスタ3のベース端
子に付与される制御パルス信号電圧VBが低レベルから
高レベルになり、トランジスタ3がオフ状態からオン状
態になると、第1のスナバ用コンデンサ14がトランジ
スタ3、第1の回生用ダイオード19及び第1の回生用
リアクトル18の閉路で放電すると共に、第2のスナバ
用コンデンサ15が第2の回生用リアクトル21、第2
の回生用ダイオード22及びトランジスタ3の閉路で放
電する。このとき、第1の回生回路17及び第2の回生
回路20内にそれぞれ電流が流れ、第1の回生用リアク
トル18及び第2の回生用リアクトル21にエネルギが
蓄積される。これと同時に、直流電源1からトランス2
の1次巻線2aに流れる電流I0によりトランス2が励磁
され、2次巻線2bに順方向の電圧が発生し、整流用ダ
イオード4が順方向にバイアスされて導通状態となる。
このとき、トランス2の2次巻線2bから整流用ダイオ
ード4を介してリアクトル6に電流が流れ、リアクトル
6にエネルギが蓄積されると共に平滑コンデンサ7が充
電され、負荷8に直流出力電圧VOが供給される。
【0017】スナバ回路13内の第1及び第2のスナバ
用コンデンサ14、15の両端の電圧が共に略0Vにな
るまで放電すると、第1の回生用ダイオード19、第1
の回生用リアクトル18、スナバ用ダイオード16、第
2の回生用リアクトル21、第2の回生用ダイオード2
2及びトランジスタ3の経路で循環する電流が流れ、第
1の回生用リアクトル18及び第2の回生用リアクトル
21のエネルギが放出される。また、トランジスタ3の
オン期間中は、トランス2に流れる励磁電流により図示
しないトランス2の励磁インダクタンスにエネルギが蓄
積される。
【0018】制御回路9からトランジスタ3のベース端
子に付与される制御パルス信号電圧VBが高レベルから
低レベルになり、トランジスタ3がオン状態からオフ状
態になると、トランジスタ3のオン期間中に蓄積された
トランス2の励磁エネルギ、即ちトランス2の励磁イン
ダクタンスに蓄積されたエネルギにより、第1及び第2
のスナバ用コンデンサ14、15がそれぞれ充電され
る。これと共に、トランジスタ3のオン期間中に第1の
回生用リアクトル18に蓄積されたエネルギがスナバ用
ダイオード16及び第1の回生用ダイオード19を介し
て第2のスナバ用コンデンサ15に供給され、第2の回
生用リアクトル21に蓄積されたエネルギが第2の回生
用ダイオード22及びスナバ用ダイオード16を介して
第1のスナバ用コンデンサ14に供給される。これによ
り、スナバ回路13内の第1及び第2のスナバ用コンデ
ンサ14、15の電圧が略0Vから徐々に上昇する。こ
のときのトランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子間の
電圧は、第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、15
の各々の電圧の和に略等しいので、トランジスタ3のコ
レクタ−エミッタ端子間の電圧も略0Vから徐々に上昇
する。
【0019】トランス2の励磁インダクタンスのエネル
ギと第1及び第2の回生用リアクトル18、21のエネ
ルギが第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、15に
全て供給されると、第1及び第2のスナバ用コンデンサ
14、15の各々の両端の電圧が直流電源1の電圧Eよ
りも高くなる。このとき、第1のスナバ用コンデンサ1
4の電荷がトランス2の1次巻線2a、直流電源1、第
1の回生用ダイオード19及び第1の回生用リアクトル
18の経路で放電すると共に、第2のスナバ用コンデン
サ15の電荷が第2の回生用リアクトル21、第2の回
生用ダイオード22、トランス2の1次巻線2a及び直
流電源1の経路で放電する。即ち、第1及び第2のスナ
バ用コンデンサ14、15の各々の両端の電圧が直流電
源1の電圧Eを越えると、第1及び第2のスナバ用コン
デンサ14、15に電荷として蓄積されたトランス2の
励磁インダクタンスのエネルギと第1及び第2の回生用
リアクトル18、21のエネルギが第1及び第2の回生
回路17、20を介して直流電源1に回生される。その
後、スナバ回路13内の第1及び第2のスナバ用コンデ
ンサ14、15の電荷は、それぞれの両端の電圧が直流
電源1の電圧Eに等しくなるまで放電し、このときの放
電エネルギが直流電源1に回生される。このときに直流
電源1に回生されたエネルギは、トランス2の励磁イン
ダクタンスのエネルギに相当する。スナバ回路13内の
第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、15の各々の
両端の電圧が直流電源1の電圧Eに等しくなると、リア
クトル6に逆起電力が発生するので、整流用ダイオード
4が逆方向にバイアスされて非導通状態となり、リアク
トル6からエネルギが放出されてリアクトル6、平滑コ
ンデンサ7及び転流用ダイオード5の経路で電流が流
れ、負荷8に直流出力電圧VOが供給される。
【0020】上記のように、本実施の形態では、トラン
ジスタ3がオン状態からオフ状態となるとき、トランジ
スタ3のオン期間中に蓄積されたトランス2の励磁イン
ダクタンスのエネルギと第1及び第2の回生用リアクト
ル18、21のエネルギにより、第1及び第2のスナバ
用コンデンサ14、15がそれぞれ充電される。これに
より、第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、15の
各々の両端の電圧が略0Vから徐々に上昇すると共に、
トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子間の電圧が略
0Vから徐々に上昇するので、トランジスタ3のターン
オフ時におけるコレクタ−エミッタ端子間の電圧上昇率
が抑制され、ノイズやサージ電圧等を低減できる。ま
た、図5に示す従来のスナバ回路10のように電力損失
を発生するスナバ用抵抗11を含まないので、トランジ
スタ3のターンオフ時に発生するノイズやサージ電圧等
によりトランジスタ3が受ける電気的ストレスを低損失
で低減することが可能となる。更に、第1及び第2のス
ナバ用コンデンサ14、15の各々の両端の電圧が直流
電源1の電圧Eを越えると、第1及び第2のスナバ用コ
ンデンサ14、15に電荷として蓄積されたトランス2
の励磁インダクタンスのエネルギと第1及び第2の回生
用リアクトル18、21のエネルギが第1及び第2の回
生回路17、20を介して直流電源1に回生される。こ
れにより、トランジスタ3がターンオンする前にトラン
ス2の励磁エネルギが全て直流電源1に回生されるの
で、スナバ回路13での電力損失が発生せず、トランス
絶縁型DC−DCコンバータの変換効率を向上すること
が可能となる。なお、第1及び第2の回生用リアクトル
18、21に蓄積されたエネルギはそれぞれ第1及び第
2の回生用ダイオード19、22を介して放出されるの
で、第1及び第2の回生用リアクトル18、21の蓄積
エネルギを確実にスナバ回路13内の第1及び第2のス
ナバ用コンデンサ14、15に供給できる利点がある。
【0021】図1に示す実施の形態のトランス絶縁型D
C−DCコンバータは変更が可能である。例えば、図2
に示す実施の形態のトランス絶縁型DC−DCコンバー
タは、図1に示すトランス絶縁型DC−DCコンバータ
において、トランス2を互いに逆極性で磁気結合する1
次巻線23a及び2次巻線23bを有するフライバックト
ランス23に変更し、転流用ダイオード5及びリアクト
ル6を省略したものである。即ち、図2に示すトランス
絶縁型DC−DCコンバータは、トランジスタ3がオン
状態のときに直流電源1からフライバックトランス23
の1次巻線23aに流れる電流によりフライバックトラ
ンス23の励磁インダクタンス(図示せず)にエネルギ
を蓄積し、トランジスタ3がオフ状態のときにフライバ
ックトランス23の励磁インダクタンスの蓄積エネルギ
を2次巻線23b及び整流用ダイオード4を介して平滑
コンデンサ7及び負荷8に供給するフライバック方式の
回路構成となっている。その他の構成は、図1に示すト
ランス絶縁型DC−DCコンバータと略同様である。
【0022】図2に示すトランス絶縁型DC−DCコン
バータの動作は以下の通りである。トランジスタ3がオ
フ状態からオン状態になる以前は、スナバ回路13内の
第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、15が直流電
源1の電圧Eまでそれぞれ図示に示す極性で充電されて
いる。この状態にて、制御回路9からトランジスタ3の
ベース端子に付与される制御パルス信号電圧VBが低レ
ベルから高レベルになり、トランジスタ3がオフ状態か
らオン状態になると、第1のスナバ用コンデンサ14が
トランジスタ3、第1の回生用ダイオード19及び第1
の回生用リアクトル18の閉路で放電すると共に、第2
のスナバ用コンデンサ15が第2の回生用リアクトル2
1、第2の回生用ダイオード22及びトランジスタ3の
閉路で放電する。このとき、第1の回生回路17及び第
2の回生回路20内にそれぞれ電流が流れ、第1の回生
用リアクトル18及び第2の回生用リアクトル21にエ
ネルギが蓄積される。これと同時に、直流電源1からフ
ライバックトランス23の1次巻線23aに流れる電流
0によりフライバックトランス23の励磁インダクタ
ンスにエネルギが蓄積される。このとき、フライバック
トランス23の2次巻線23bに1次巻線23aの電圧と
は逆方向の電圧が発生し、整流用ダイオード4が逆方向
にバイアスされて非導通状態となる。このとき、平滑コ
ンデンサ7から負荷8に電流が流れ、負荷8に直流出力
電圧VOが供給される。
【0023】スナバ回路13内の第1及び第2のスナバ
用コンデンサ14、15の両端の電圧が共に略0Vにな
るまで放電すると、第1の回生用ダイオード19、第1
の回生用リアクトル18、スナバ用ダイオード16、第
2の回生用リアクトル21、第2の回生用ダイオード2
2及びトランジスタ3の経路で循環する電流が流れ、第
1の回生用リアクトル18及び第2の回生用リアクトル
21のエネルギが放出される。また、トランジスタ3の
オン期間中は、フライバックトランス23に流れる励磁
電流により図示しないフライバックトランス23の励磁
インダクタンスにエネルギが蓄積される。
【0024】制御回路9からトランジスタ3のベース端
子に付与される制御パルス信号電圧VBが高レベルから
低レベルになり、トランジスタ3がオン状態からオフ状
態になると、トランジスタ3のオン期間中にフライバッ
クトランス23の励磁インダクタンスに蓄積されたエネ
ルギにより、第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、
15がそれぞれ充電される。これと共に、トランジスタ
3のオン期間中に第1の回生用リアクトル18に蓄積さ
れたエネルギがスナバ用ダイオード16及び第1の回生
用ダイオード19を介して第2のスナバ用コンデンサ1
5に供給され、第2の回生用リアクトル21に蓄積され
たエネルギが第2の回生用ダイオード22及びスナバ用
ダイオード16を介して第1のスナバ用コンデンサ14
に供給される。これにより、スナバ回路13内の第1及
び第2のスナバ用コンデンサ14、15の電圧が略0V
から徐々に上昇する。このときのトランジスタ3のコレ
クタ−エミッタ端子間の電圧は、第1及び第2のスナバ
用コンデンサ14、15の各々の電圧の和に略等しいの
で、トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子間の電圧
も略0Vから徐々に上昇する。
【0025】フライバックトランス23の励磁インダク
タンスに蓄積されたエネルギと第1及び第2の回生用リ
アクトル18、21にそれぞれ蓄積されたエネルギによ
り、スナバ回路13内の第1及び第2のスナバ用コンデ
ンサ14、15がそれぞれ充電され、それらの両端の電
圧の和が(N1/N2)・VO+E(但し、N1は1次巻線
23aの巻数、N2は2次巻線23bの巻数を示す)より
大きくなると、フライバックトランス23の2次巻線2
3bに誘起される電圧により、整流用ダイオード4が順
方向にバイアスされて導通状態となる。このとき、第1
及び第2のスナバ用コンデンサ14、15に電荷として
蓄積されたフライバックトランス23の励磁インダクタ
ンスのエネルギと第1及び第2の回生用リアクトル1
8、21のエネルギが第1及び第2の回生回路17、2
0、フライバックトランス23及び整流用ダイオード4
を介して平滑コンデンサ7に回生される。これと同時
に、フライバックトランス23の2次巻線23bから整
流用ダイオード4を介して負荷8に直流出力電圧VO
供給される。
【0026】上記のように、図2に示す実施の形態にお
いても図1に示す実施の形態と同様に、トランジスタ3
がオン状態からオフ状態となるときにトランジスタ3の
コレクタ−エミッタ端子間の電圧が略0Vから徐々に上
昇するので、トランジスタ3のターンオフ時におけるコ
レクタ−エミッタ端子間の電圧上昇率が抑制され、ノイ
ズやサージ電圧等を低減できる。したがって、図1に示
す実施の形態と同様にトランジスタ3のターンオフ時に
発生するノイズやサージ電圧等によりトランジスタ3が
受ける電気的ストレスを低損失で低減することが可能と
なる。また、第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、
15の各々の両端の電圧の和が(N1/N2)・VO+Eを
越えると、第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、1
5に電荷として蓄積されたフライバックトランス23の
励磁インダクタンスのエネルギと第1及び第2の回生用
リアクトル18、21のエネルギが整流用ダイオード4
を介して平滑コンデンサ7に回生される。これにより、
トランジスタ3がターンオンする前にフライバックトラ
ンス23の励磁エネルギが全て平滑コンデンサ7に回生
されるので、図1に示す実施の形態と同様にスナバ回路
13での電力損失が発生せず、トランス絶縁型DC−D
Cコンバータの変換効率を向上することが可能となる。
【0027】また、図3に示す実施の形態のトランス絶
縁型DC−DCコンバータは、トランス2の1次巻線2
a及び2次巻線2bと磁気結合し且つ2次巻線2bと直列
に接続された3次巻線2cと、3次巻線2cと直列に接続
され且つ3次巻線2cの電圧V3が平滑コンデンサ7の電
圧VOを越えるときに導通状態となるクランプ用整流素
子としてのクランプ用ダイオード24とを備えた電圧ク
ランプ回路25を図1に示すトランス絶縁型DC−DC
コンバータの平滑コンデンサ7に対して並列に接続した
ものである。その他の構成は、図1に示すトランス絶縁
型DC−DCコンバータと略同様である。なお、トラン
ジスタ3のオン期間中における動作は先述の図1に示す
トランス絶縁型DC−DCコンバータと略同様であるの
で、説明は省略する。
【0028】図3に示すトランス絶縁型DC−DCコン
バータでは、トランジスタ3がオン状態からオフ状態に
なると、トランジスタ3のオン期間中にトランス2の励
磁インダクタンスに蓄積されたエネルギにより、第1及
び第2のスナバ用コンデンサ14、15がそれぞれ充電
される。これと共に、トランジスタ3のオン期間中に第
1の回生用リアクトル18に蓄積されたエネルギがスナ
バ用ダイオード16及び第1の回生用ダイオード19を
介して第2のスナバ用コンデンサ15に供給され、第2
の回生用リアクトル21に蓄積されたエネルギが第2の
回生用ダイオード22及びスナバ用ダイオード16を介
して第1のスナバ用コンデンサ14に供給される。これ
により、スナバ回路13内の第1及び第2のスナバ用コ
ンデンサ14、15の電圧が略0Vから徐々に上昇す
る。このときのトランジスタ3のコレクタ−エミッタ端
子間の電圧は、第1及び第2のスナバ用コンデンサ1
4、15の各々の電圧の和に略等しいので、トランジス
タ3のコレクタ−エミッタ端子間の電圧も略0Vから徐
々に上昇する。
【0029】トランス2の励磁インダクタンスに蓄積さ
れたエネルギと第1及び第2の回生用リアクトル18、
21に蓄積されたエネルギにより、スナバ回路13内の
第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、15がそれぞ
れ充電され、トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子
間の電圧が直流電源1の電圧Eを越えると、トランス2
の1次巻線2aに逆方向に電圧が印加される。これによ
り、トランス2の3次巻線2cにも1次巻線2aの電圧と
同極性、即ち3次巻線2cの下端が正極性の電圧が誘起
される。ここで、トランジスタ3のコレクタ−エミッタ
端子間の電圧をVQとし、トランス2の1次巻線2a、2
次巻線2b、3次巻線2cの巻数比をN1:N2:N3とし
た場合、トランス2の1次巻線2aの端子電圧はVQ−E
となるから、トランス2の3次巻線2cの両端の電圧V3
は(VQ−E)・(N3/N1)となる。
【0030】トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子
間の電圧VQが(N1/N3)・VO+Eよりも高くなる
と、トランス2の3次巻線2cの両端の電圧V3が平滑コ
ンデンサ7の両端の電圧VOを越えるので、電圧クラン
プ回路25内のクランプ用ダイオード24が導通状態と
なり、第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、15に
電荷として蓄積されたトランス2の励磁インダクタンス
のエネルギと第1及び第2の回生用リアクトル18、2
1のエネルギが電圧クランプ回路25を介して平滑コン
デンサ7に回生される。これにより、トランジスタ3の
コレクタ−エミッタ端子間の電圧VQがエネルギ回生時
のトランス2の1次巻線2aの端子電圧(N 1/N3)・V
Oと直流電源1の電圧Eとの和の値、即ち(N1/N3)・
O+Eでクランプされる。
【0031】したがって、図3に示す実施の形態におい
ても図1に示す実施の形態と同様に、トランジスタ3が
オン状態からオフ状態となるときにトランジスタ3のコ
レクタ−エミッタ端子間の電圧が略0Vから徐々に上昇
するので、トランジスタ3のターンオフ時におけるコレ
クタ−エミッタ端子間の電圧上昇率が抑制され、ノイズ
やサージ電圧等を低減できる。したがって、図1に示す
実施の形態と同様にトランジスタ3のターンオフ時に発
生するノイズやサージ電圧等によりトランジスタ3が受
ける電気的ストレスを低損失で低減することが可能とな
る。また、トランス2の3次巻線2cの電圧V3が平滑コ
ンデンサ7の電圧VOを越えると、クランプ用ダイオー
ド24が導通状態となり、第1及び第2のスナバ用コン
デンサ14、15に電荷として蓄積されたトランス2の
励磁インダクタンスのエネルギと第1及び第2の回生用
リアクトル18、21のエネルギが電圧クランプ回路2
5を介して平滑コンデンサ7に回生されるので、図1に
示す実施の形態と同様にスナバ回路13での電力損失が
発生せず、トランス絶縁型DC−DCコンバータの変換
効率を向上することが可能となる。更に、図3に示す実
施の形態では、エネルギ回生時にトランジスタ3のコレ
クタ−エミッタ端子間の電圧VQがトランス2の1次巻
線2aの端子電圧(N1/N3)・VOと直流電源1の電圧
Eとの和の値、即ち(N1/N3)・VO+Eでクランプさ
れるので、トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子間
の電圧VQを(N1/N3)・VO+Eに制限できる。この
ため、トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子間に過
大な電圧が印加されることを防止できる利点がある。
【0032】また、図4に示す実施の形態のトランス絶
縁型DC−DCコンバータは、トランス2の1次巻線2
a及び2次巻線2bと磁気結合し且つ1次巻線2aと直列
に接続された3次巻線2cと、3次巻線2cと直列に接続
され且つ3次巻線2cの電圧V3が直流電源1の電圧Eを
越えるときに導通状態となるクランプ用整流素子として
のクランプ用ダイオード24とを備えた電圧クランプ回
路25を図1に示すトランス絶縁型DC−DCコンバー
タの直流電源1に対して並列に接続したものである。そ
の他の構成は、図1に示すトランス絶縁型DC−DCコ
ンバータと略同様である。なお、トランジスタ3のオン
期間中における動作は先述の図1に示すトランス絶縁型
DC−DCコンバータと略同様であるので、説明は省略
する。
【0033】図4に示すトランス絶縁型DC−DCコン
バータでは、トランジスタ3がオン状態からオフ状態に
なると、トランジスタ3のオン期間中にトランス2の励
磁インダクタンスに蓄積されたエネルギにより、第1及
び第2のスナバ用コンデンサ14、15がそれぞれ充電
される。これと共に、トランジスタ3のオン期間中に第
1の回生用リアクトル18に蓄積されたエネルギがスナ
バ用ダイオード16及び第1の回生用ダイオード19を
介して第2のスナバ用コンデンサ15に供給され、第2
の回生用リアクトル21に蓄積されたエネルギが第2の
回生用ダイオード22及びスナバ用ダイオード16を介
して第1のスナバ用コンデンサ14に供給される。これ
により、スナバ回路13内の第1及び第2のスナバ用コ
ンデンサ14、15の電圧が略0Vから徐々に上昇す
る。このときのトランジスタ3のコレクタ−エミッタ端
子間の電圧は、第1及び第2のスナバ用コンデンサ1
4、15の各々の電圧の和に略等しいので、トランジス
タ3のコレクタ−エミッタ端子間の電圧も略0Vから徐
々に上昇する。
【0034】トランス2の励磁インダクタンスに蓄積さ
れたエネルギと第1及び第2の回生用リアクトル18、
21に蓄積されたエネルギにより、スナバ回路13内の
第1及び第2のスナバ用コンデンサ14、15がそれぞ
れ充電され、トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子
間の電圧が直流電源1の電圧Eを越えると、トランス2
の1次巻線2aに逆方向に電圧が印加される。これによ
り、トランス2の3次巻線2cにも1次巻線2aの電圧と
同極性、即ち3次巻線2cの上端が負極性の電圧が誘起
される。ここで、トランジスタ3のコレクタ−エミッタ
端子間の電圧をVQとし、トランス2の1次巻線2a、2
次巻線2b、3次巻線2cの巻数比をN1:N2:N3とし
た場合、トランス2の1次巻線2aの端子電圧はVQ−E
となるから、トランス2の3次巻線2cの両端の電圧V3
は図3に示す実施の形態と同様に(VQ−E)・(N3/N
1)となる。
【0035】トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子
間の電圧VQが(N1/N3)・E+Eよりも高くなると、
トランス2の3次巻線2cの両端の電圧V3が直流電源1
の電圧Eを越えるので、電圧クランプ回路25内のクラ
ンプ用ダイオード24が導通状態となり、第1及び第2
のスナバ用コンデンサ14、15に電荷として蓄積され
たトランス2の励磁インダクタンスのエネルギと第1及
び第2の回生用リアクトル18、21のエネルギが電圧
クランプ回路25を介して直流電源1に回生される。こ
れにより、トランジスタ3のコレクタ−エミッタ端子間
の電圧VQがエネルギ回生時のトランス2の1次巻線2a
の端子電圧(N1/N3)・Eと直流電源1の電圧Eとの
和の値、即ち(N1/N3)・E+Eでクランプされる。
【0036】したがって、図4に示す実施の形態におい
ても図1に示す実施の形態と同様に、トランジスタ3が
オン状態からオフ状態となるときにトランジスタ3のコ
レクタ−エミッタ端子間の電圧が略0Vから徐々に上昇
するので、トランジスタ3のターンオフ時におけるコレ
クタ−エミッタ端子間の電圧上昇率が抑制され、ノイズ
やサージ電圧等を低減できる。したがって、図1に示す
実施の形態と同様にトランジスタ3のターンオフ時に発
生するノイズやサージ電圧等によりトランジスタ3が受
ける電気的ストレスを低損失で低減することが可能とな
る。また、トランス2の3次巻線2cの電圧V3が直流電
源1の電圧Eを越えると、クランプ用ダイオード24が
導通状態となり、第1及び第2のスナバ用コンデンサ1
4、15に電荷として蓄積されたトランス2の励磁イン
ダクタンスのエネルギと第1及び第2の回生用リアクト
ル18、21のエネルギが電圧クランプ回路25を介し
て直流電源1に回生されるので、図1に示す実施の形態
と同様にスナバ回路13での電力損失が発生せず、トラ
ンス絶縁型DC−DCコンバータの変換効率を向上する
ことが可能となる。更に、図4に示す実施の形態では、
エネルギ回生時にトランジスタ3のコレクタ−エミッタ
端子間の電圧VQがトランス2の1次巻線2aの端子電圧
(N1/N3)・Eと直流電源1の電圧Eとの和の値、即
ち(N1/N3)・E+Eでクランプされるので、トラン
ジスタ3のコレクタ−エミッタ端子間の電圧VQを(N1
/N3)・E+Eに制限できる。このため、図3に示す実
施の形態と同様に、トランジスタ3のコレクタ−エミッ
タ端子間に過大な電圧が印加されることを防止できる利
点がある。
【0037】本発明の実施態様は前記の各実施の形態に
限定されず、更に種々の変更が可能である。例えば、上
記の各実施の形態の第1の回生回路17を構成する第1
の回生用リアクトル18及び第1の回生用ダイオード1
9の接続順序は逆でも構わない。同様に、第2の回生回
路20を構成する第2の回生用リアクトル21及び第2
の回生用ダイオード22の接続順序を逆にすることも可
能である。また、上記の各実施の形態ではスイッチング
素子として通常の接合型バイポーラトランジスタを使用
した形態を示したが、MOS-FET(MOS型電界効
果トランジスタ)、J-FET(接合型電界効果トラン
ジスタ)、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジ
スタ)又はサイリスタ等の他のスイッチング素子も使用
可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、スイッチング素子のタ
ーンオフ時における両主端子間の電圧上昇率を低損失で
抑制できるので、ノイズやサージ電圧等によりスイッチ
ング素子が受ける電気的ストレスが少なく、低損失で信
頼性の高いトランス絶縁型DC−DCコンバータの実現
が可能となる。また、スイッチング素子がターンオンす
る前にトランスの励磁エネルギが全て直流電源又は負荷
側に回生されるので、スナバ回路での損失が発生せず、
高い変換効率のトランス絶縁型DC−DCコンバータを
得ることができる。更に、トランスの1次巻線及び2次
巻線と磁気結合する3次巻線と、3次巻線と直列に接続
されたクランプ用整流素子とを備えた電圧クランプ回路
を整流平滑回路の出力端子又は直流電源に対して並列に
接続した場合は、エネルギ回生時にスイッチング素子の
両主端子間の電圧が特定の値に制限されるので、スイッ
チング素子の両主端子間に過大な電圧が印加されず、ス
イッチング素子の破損事故を未然に防止できる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示すトランス絶縁型
DC−DCコンバータの電気回路図
【図2】 図1のトランス絶縁型DC−DCコンバータ
の変更実施の形態を示す電気回路図
【図3】 本発明の他の実施の形態を示すトランス絶縁
型DC−DCコンバータの電気回路図
【図4】 本発明のもう一つの他の実施の形態を示すト
ランス絶縁型DC−DCコンバータの電気回路図
【図5】 従来のトランス絶縁型DC−DCコンバータ
を示す電気回路図
【符号の説明】
1・・直流電源、 2・・トランス、 2a・・1次巻
線、 2b・・2次巻線、 2c・・3次巻線、 3・・
トランジスタ(スイッチング素子)、 4・・整流用ダ
イオード(整流用整流素子)、 5・・転流用ダイオー
ド(転流用整流素子)、 6・・リアクトル、 7・・
平滑コンデンサ、 8・・負荷、 9・・制御回路、
10・・スナバ回路、 11・・スナバ用抵抗、 12
・・スナバ用コンデンサ、 13・・スナバ回路、 1
4・・第1のスナバ用コンデンサ、 15・・第2のス
ナバ用コンデンサ、 16・・スナバ用ダイオード(ス
ナバ用整流素子)、 17・・第1の回生回路、 18
・・第1の回生用リアクトル(第1のエネルギ蓄積手
段)、 19・・第1の回生用ダイオード(第1の回生
用整流素子)、 20・・第2の回生回路、 21・・
第2の回生用リアクトル(第2のエネルギ蓄積手段)、
22・・第2の回生用ダイオード(第2の回生用整流
素子)、 23・・フライバックトランス、 23a・
・1次巻線、23b・・2次巻線、 24・・クランプ
用ダイオード(クランプ用整流素子)、 25・・電圧
クランプ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5G065 AA00 AA01 BA01 DA07 EA01 GA06 GA07 HA04 JA01 LA01 MA01 MA03 MA10 NA01 NA06 NA07 NA09 5H730 AA14 AA20 AS01 BB23 BB43 DD02 DD26 DD42 DD43 EE02 EE07 EE08 EE10 FD01 FG05 XX04 XX12 XX26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の両端に直列に接続されたトラ
    ンスの1次巻線及びスイッチング素子と、該スイッチン
    グ素子の両主端子間に接続されかつ前記スイッチング素
    子のターンオフ時に前記トランスの励磁エネルギを吸収
    するスナバ回路とを備え、前記スイッチング素子をオン
    ・オフ動作させることにより前記トランスの2次巻線か
    ら整流平滑回路を介して前記直流電源の電圧とは異なる
    定電圧の直流出力を取り出すトランス絶縁型DC−DC
    コンバータにおいて、 前記スナバ回路は、前記スイッチング素子の第1の主端
    子に一端が接続された第1のスナバ用コンデンサと、前
    記スイッチング素子の第2の主端子に一端が接続された
    第2のスナバ用コンデンサと、前記第1のスナバ用コン
    デンサと前記第2のスナバ用コンデンサとの間に接続さ
    れたスナバ用整流素子とを有し、 少なくとも第1のエネルギ蓄積手段を有し且つ前記第1
    のスナバ用コンデンサの他端と前記スイッチング素子の
    第2の主端子との間に接続された第1の回生回路と、少
    なくとも第2のエネルギ蓄積手段を有し且つ前記第2の
    スナバ用コンデンサの他端と前記スイッチング素子の第
    1の主端子との間に接続された第2の回生回路とを備え
    たことを特徴とするトランス絶縁型DC−DCコンバー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記第1の回生回路の第1のエネルギ蓄
    積手段と直列に第1の回生用整流素子を接続し、前記第
    2の回生回路の第2のエネルギ蓄積手段と直列に第2の
    回生用整流素子を接続した請求項1に記載のトランス絶
    縁型DC−DCコンバータ。
  3. 【請求項3】 前記トランスの1次巻線及び2次巻線と
    磁気結合する3次巻線と、該3次巻線と直列に接続され
    且つ前記3次巻線の電圧が前記整流平滑回路の出力電圧
    を越えるときに導通状態となるクランプ用整流素子とを
    備えた電圧クランプ回路を前記整流平滑回路の出力端子
    に対して並列に接続した請求項1又は請求項2に記載の
    トランス絶縁型DC−DCコンバータ。
  4. 【請求項4】 前記トランスの1次巻線及び2次巻線と
    磁気結合する3次巻線と、該3次巻線と直列に接続され
    且つ前記3次巻線の電圧が前記直流電源の電圧を越える
    ときに導通状態となるクランプ用整流素子とを備えた電
    圧クランプ回路を前記直流電源に対して並列に接続した
    請求項1又は請求項2に記載のトランス絶縁型DC−D
    Cコンバータ。
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