JP2000177030A - 積層体の製造方法、および包装体 - Google Patents

積層体の製造方法、および包装体

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JP2000177030A JP10361687A JP36168798A JP2000177030A JP 2000177030 A JP2000177030 A JP 2000177030A JP 10361687 A JP10361687 A JP 10361687A JP 36168798 A JP36168798 A JP 36168798A JP 2000177030 A JP2000177030 A JP 2000177030A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】充分な自立性を有する包装体に適する積層体の
製造方法であり、また、その積層体を使用して種々の形
態の包装体を提供することを目的とする。 【解決手段】高分子フィルムと、それを補強する補強層
とを積層し、高分子フィルムに補強層が接着された補強
領域と、高分子フィルムに補強層が接着されていない非
補強領域とを備える積層体の製造方法において、高分子
フィルムの非補強領域となる部分に剥離ニスを塗布する
工程と、高分子フィルムに補強層を接着する工程と、高
分子フィルムに接着された補強層に切れ目を入れる工程
と、高分子フィルムに接着された補強層の非補強領域と
なる部分に熱接着性ニスを塗布する工程と、高分子フィ
ルムに接着された部分的に熱接着性ニスが塗布された補
強層にセパレート紙を接着する工程と、高分子フィルム
に補強層を接着する工程と、補強層からセパレート紙を
剥離し、補強層を切断して補強層の一部を除去する工程
とを含むことを特徴とする積層体の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子フィルムを
部分的に補強した積層体の製造方法、および積層体を加
工して形成される自立性の包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子フィルムを加工して形成された袋
としては、例えば、ガゼット袋等に代表される自立性の
包装体が知られている。従来、包装体に自立性を付与す
るためには、包装体を構成するフィルムに剛性の高いも
の、例えば、紙などを貼り合わせる必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高分子
フィルムのみを用いて包装体を形成した場合には、包装
体の用途に適合するに足るだけの充分な自立性が得られ
ないことがある。また、紙などの不透明な材料を使用し
た場合には中の内容物を見ることができないという欠点
がある。
【0004】本発明は、充分な自立性を有する包装体に
適する積層体の製造方法であり、また、その積層体を使
用して種々の形態の包装体を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、高分子フィルムと、前記高分子フィルムを補強する
補強層とを積層し、前記高分子フィルムに前記補強層が
接着された補強領域と、前記高分子フィルムに前記補強
層が接着されていない非補強領域とを備える積層体の製
造方法において、前記高分子フィルムの前記非補強領域
となる部分に剥離ニスを塗布する工程と、前記高分子フ
ィルムに前記補強層を接着する工程と、前記高分子フィ
ルムに接着された前記補強層に切れ目を入れる工程と、
前記高分子フィルムに接着された前記補強層の前記非補
強領域となる部分に熱接着性ニスを塗布する工程と、前
記高分子フィルムに接着された部分的に熱接着性ニスが
塗布された前記補強層にセパレート紙を接着する工程
と、前記高分子フィルムに前記補強層を接着する工程
と、前記補強層からセパレート紙を剥離し、前記補強層
を切断して前記補強層の一部を除去する工程とを含むこ
とを特徴とする積層体の製造方法である。
【0006】この発明によれば、高分子フィルムに補強
層が部分的に積層された補強領域および補強層が積層さ
れていない非補強領域とからなる積層体で、非補強領域
を不連続な形状とすることができ、また、補強領域を所
望の形状に形成することができる。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の積層体の製造方法において、前記補強層の側から前期
高分子フィルムと前記補強層との間に設けられた接着層
の途中まで抜き刃の刃先を入れることにより前記補強層
に切れ目を入れることを特徴とする。
【0008】この発明によれば、高分子フィルムに損傷
を与えることなく補強層の層全体を確実に切断すること
ができる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の積層体の製造方法において、前記非補強領域が不連続
な形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
積層体の製造方法。
【0010】この発明によれば、非補強領域を不連続な
形状とすることにより、種々の形態の包装体を形成する
ことができる。例えば、中身を見ることができる窓付き
の包装体などを形成することができる。
【0011】請求項4に記載の発明は、高分子フィルム
に補強層が接着された補強領域と、前記高分子フィルム
に前記補強層が接着されていない非補強領域とを備える
前記積層体を加工して形成されてなることを特徴とする
包装体である。
【0012】この発明によれば、補強層によって積層体
が補強されているので、包装体に充分な自立性を付与す
ることができる。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の包装体において、非補強領域における高分子フィルム
の表面にヒートシール層が形成され、ヒートシール層を
介して、積層体が互いに接着されているものである。
【0014】この発明によれば、非補強層にヒートシー
ル層が設けられているので、容易にヒートシール加工を
施すことができる。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項4または
5に記載の包装体において、補強層として坪量60〜2
00g/m2 の紙を用いるものである。
【0016】この発明によれば、紙の剛性によって積層
体を補強して包装体に充分な自立性を付与することがで
きる。
【0017】請求項7に記載の発明は、請求項4または
5に記載の包装体において、補強層として坪量60〜2
00g/m2 の不織紙を用いるものである。
【0018】この発明によれば、不織紙の剛性によって
積層体を補強して包装体に充分な自立性を付与すること
ができる。
【0019】請求項8に記載の発明は、請求項4または
5に記載の包装体において、補強層として高分子材料に
充填財を混合してなる坪量60〜200g/m2 の合成
紙を用いるものである。
【0020】この発明によれば、合成紙の剛性によって
積層体を補強して包装体に充分な自立性を付与すること
ができる。
【0021】請求項9に記載の発明は、請求項4乃至8
のいずれか1項に記載の包装体において、高分子フィル
ムとして透明なフィルムを用いるものである。
【0022】この発明によれば、非補強層を介して包装
体の内容物を見ることができる。また、補強層を高分子
フィルムの内側に配置した場合であっても、高分子フィ
ルムを介して補強層を見ることができる。
【0023】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の包装体において、高分子フィルムの内側に補強層を
配置し、補強層に形成された絵柄が高分子フィルムを介
して見えるようにしたものである。
【0024】この発明によれば、補強層の絵柄を利用し
て包装体のデザインの自由度を高めることができる。
【0025】請求項11に記載の発明は、請求項4乃至
8のいずれかに記載の包装体において、包装体をガゼッ
ト袋としたものである。
【0026】この発明によれば、補強層によって積層体
が補強されているので、ガゼット袋に充分な自立性を付
与することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図11を用いて、本
発明による積層体の製造方法、および包装体の実施の形
態について説明する。
【0028】図1は、本実施の形態の包装体を示す斜視
図であり、図1(b)は図1(a)の反対側から見た様
子を示している。本実施の形態の包装体Aは、図2およ
び図3に示す積層体10を加工して形成されたものであ
る。
【0029】図3(a)に示すように、積層体10は、
包装体の外側に露出される透明な外層フィルム1と、外
層フィルム1の内側に配置されて積層体10を補強する
ための補強層2と、補強層2の内側に配置されて、例え
ば、積層体10にガスバリア性等の機能性を付与する中
間層3と、包装体の内面側に露出され熱封接着層として
機能するヒートシール層4とを備えている。外層フィル
ム1にヒートシール性を持たせることにより、中間層3
とヒートシール層4とを必要としない仕様でもよい。
【0030】また、外層フィルム1と補強層2との間に
は接着層5が、補強層2と中間層3との間には接着層6
が、中間層3とヒートシール層4との間には接着層7が
それぞれ設けられている。
【0031】外層フィルム1としては、例えば、延伸ポ
リプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、ナイロンフィルム、ポリカーボネイトフィル
ム、あるいはセロファンフィルム等を用いることができ
る。
【0032】補強層2としては、坪量60〜200g/
2 程度の紙、不織紙、あるいは合成紙等を用いること
ができる。合成紙は、高分子材料に無機物あるいは有機
物のフィラー等の充填物を混合し、この混合物をシート
状ないしはフィルム状に成形したものである。補強層2
は積層体10を成形して得た包装体の自立性が確保でき
るように積層体10を補強するためのものである。補強
層2の種類、面積、厚み等は包装体の自立性が確保でき
る範囲で、適宜選択することができる。
【0033】中間層3としては、例えば、延伸ポリプロ
ピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ナイロンフィルム、ポリカーボネイトフィルム、セ
ロファンフィルム、アルミニウム箔、高分子フィルム表
面にアルミニウム等の金属薄膜を形成した金属薄膜フィ
ルム、高分子フィルム表面に透明酸化金属薄膜を形成し
た透明薄膜フィルム、あるいはエチレンビニルアルコー
ルコポリマーフィルム等を用いることができる。
【0034】ヒートシール層4としては、例えば、ポリ
プロピレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、
低密度ポリエチレンチレン(LDPE)、アイオノマ
ー、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、
あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹
脂を用いることができる。
【0035】接着層5および接着層6としては、例え
ば、ポリエチレン、エチレンエチルアクリレート(EE
A)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EM
A)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチ
レン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、あるいはア
イオノマー等の樹脂を用いることができる。
【0036】図1および図2に示すように、補強層2は
積層体10の一部にのみ設けられている。接着層5と接
する側の補強層2の表面には絵柄が印刷されており、透
明な外層フィルム1および接着層5を介して包装体の外
側からその絵柄を見ることができる。
【0037】図3(b)に示すように、補強層2が設け
られていない領域(後述する領域2b)では接着層5お
よび接着層6が互いに連続している。補強層2以外の各
層をすべて透明な材質で構成すれば、補強層2が設けら
れていないこの領域を介して包装体の内容物を見ること
ができる。
【0038】補強層2が配置された領域では、補強層2
によって熱が伝わりにくくなるため、ヒートシール加工
を施そうとしてもヒートシール層4を充分に加熱するこ
とができない。このため、本実施の形態では、積層体1
0の周辺部に補強層2のない領域を設け、この領域にお
いてヒートシール層4を介して積層体10どうしを接着
して包装体を形成している。
【0039】以下、本実施の形態の積層体の製造方法に
ついて説明する。
【0040】まず、図4に示すように、補強層2の所定
領域2aに絵柄を印刷するとともに、同一面の領域2b
に剥離ニスを塗布する。例えば、多色刷り印刷機を用
い、別々の印刷ユニットにおいて絵柄および剥離ニスを
連続的に印刷してもよい。なお、図4では絵柄が印刷さ
れる領域2aが矩形であり、その中の窓部および周囲の
領域2bに剥離ニスを塗布する場合を示している。従っ
て、周囲の非補強領域である2bと窓部の非補強領域で
ある2bとは不連続となっている。
【0041】絵柄のインキ層としては、接着層5に対す
る接着力が強いものを選択することが好ましい。剥離ニ
スとしては、例えば、硝化綿ポリアミド樹脂、シリコー
ン樹脂、ポリエチレンワックス等を用いることができ
る。剥離ニスは接着層5に対する接着力よりも補強層2
に対する接着力のほうが大きな材料のものを選択する必
要がある。
【0042】次に、外層フィルム1と補強層2とを接着
層5を介して押出しラミネート(エクストルージョンコ
ート)またはラミネートコートによって接着する。図5
に示すように、補強層2は絵柄が印刷される面と剥離ニ
スが塗布される面を介して外層フィルム1と接着され
る。
【0043】次に、例えば、ロータリーダイカッターに
よって、剥離ニスを塗布した領域2bを囲む形状に補強
層2を打ち抜く。補強層2を打ち抜く際には、図6に示
すように、外層フィルム1を支持体として利用し、抜き
刃20を補強層2の方向(図6の下方)から接着層5の
途中まで入れる。このように抜き刃20によって接着層
5の途中まで切断することにより、外層フィルム1に損
傷を与えることなく補強層2を確実に打ち抜くことがで
きる。
【0044】このように、接着層5の厚みを利用して抜
き刃20が到達する位置のばらつきを吸収することがで
きる。したがって、積層体10に要求される性能上許容
される範囲内において、抜き刃20の位置精度に応じ接
着層5の厚みを設定すれば良い。
【0045】また、補強層2の非補強領域を引き剥がす
後工程を円滑なものとするため、図6に示すように領域
2b内に抜き刃20を入れることが望ましい。このよう
に領域2b内に切れ目を入れておけば、引き剥がし時に
大きな力が要らなくなるとともに、引き剥がし面を適切
に制御することができる。
【0046】次に、図7に示すように、補強層2の非補
強領域、つまり引き剥がす領域2b(網点の部分)に、
熱接着性ニスを塗布する。この熱接着性ニスの塗布は印
刷で行うことができる。熱接着性ニスとしては、例え
ば、セルロ−ス系、ポリ酢酸ビニル系、ポリアクリル
系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド
系、ポリウレタン系、エポキシ系、アミノ樹脂系、ゴム
系、ジエン系、その他をビヒクルの主成分とする溶剤
型、エマルジョン型、ホットメルト型、その他等の接着
剤を使用することができる。
【0047】次に、図8に示すように、補強層2の熱接
着性ニスを塗布した面にセパレート紙8を熱圧で貼り合
わせる。この貼り合わせにより、補強層2とセパレート
紙8とが熱接着性ニスを塗布した部分、すなわち非補強
領域2bで接着されている。セパレート紙8としては、
紙、加工紙、合成紙、プラスチックフィルムなどを使用
することができる。このセパレート紙8は、コストを削
減する意味から、必要最小限の厚さとし、50〜150
g/m2 の範囲とすることが好ましい。
【0048】次に、補強層2とセパレート紙8とを貼り
合わせた後、図9に示すようにセパレート紙8を外層フ
ィルム1から引き剥がすと、打ち抜きにより形成された
切れ目(切断面)から補強層2が切断されて、セパレー
ト紙8に接着した領域2bが外層フィルム1から分離除
去されるとともに、領域2aが外層フィルム1に接着さ
れたまま残留する。したがって、補強層2からセパレー
ト紙8を引き剥がすことにより、外層フィルム1に絵柄
の印刷された補強層2の領域2aが接着された複合フィ
ルムが得られる。なお、このとき領域2bの剥離ニス
は、補強層2の領域2bとともに外層フィルム1から除
去され、接着層5は外層フィルム1上に残留する。
【0049】最後に、上記複合フィルムの補強層2の側
に、接着層6を介して中間層3を接着する。この場合、
例えば、押出しラミネートまたはラミネートコートを用
いることができる。次に、中間層3の表面に接着層7を
介してヒートシール層4を形成し、図2および図3に示
す積層体10を得ることができる。中間層3とヒートシ
ール層4とを接着する場合にも、押出しラミネートまた
はラミネートコート等を用いることができる。
【0050】この様にして形成した積層体10を切断し
て折り曲げ、さらにヒートシール加工を行うことによ
り、自立性の包装体を作製することができる。包装体の
作製には、例えば従来からの製袋機等を使用することが
できる。製袋と同時に包装体に内容物を装填するように
してもよい。
【0051】本実施の形態では、包装体を形成する積層
体10の一部に補強層2を設けることにより包装体の自
立性を確保しているので、積層体10を構成する他のフ
ィルム材料の選択の範囲を拡大することができる。例え
ば、積層体10を構成する他のフィルムに柔らかい材料
を使用することが可能となる。
【0052】また、本実施の形態では補強層2の表面に
絵柄を形成し、外層フィルム1を介してこの絵柄が見え
るように構成したので、補強層2を包装体のデザインの
一部として有効に機能させることができる。
【0053】補強層2以外の部材、例えば、非補強領域
である窓部では、外層フィルム1や中間層3に絵柄を形
成することができる。この場合には、補強層2の絵柄お
よび他の部材の絵柄相互間の位置合わせが問題となりう
るので、このような問題が発生しないように、いずれか
の絵柄、あるいは両方の絵柄をエンドレスの絵柄(位置
合わせが問題とならない絵柄)としてもよい。
【0054】図10−aに示すように、包装体の折り目
の部分(角になる部分)には補強層2を設けないか、あ
るいは、図10−bに示すように、折り目の部分を部分
的に非補強領域としてもよい。折り目の部分から補強層
2を排除すれば、包装体を製造する際に積層体の折り曲
げ加工が簡単になるため、例えば従来の製袋機をそのま
ま使用できる等の利点がある。また、図11に示すよう
に、補強層2の包装体の折り目に当たる部分にミシン目
21を入れることにより、補強層2の折り曲げ加工を容
易なものとすることができる。このようなミシン目21
は、例えば、ロータリーダイカッターを用いて補強層2
の打ち抜きと同時に形成することができる。ミシン目の
代わりにハーフカット加工、あるいは折り罫加工を施し
てもよい。このように補強層2を折り曲げて包装体の角
に配置した場合には、包装体全体の強度を大幅に高める
ことができ、よって包装体に対し容易に自立性を付与す
ることができる。
【0055】本発明による包装体は種々の形式、たとえ
ば側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シ
ール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール(ピロー)
型、ヒダ付きシール型、平底シール型、角底シール型、
スタンディングパウチ型、ガゼット型の包装体等に適用
することができる。
【0056】
【実施例】以下、本発明による包装体の実施例について
説明する。
【0057】まず、片面コート紙(三菱製紙 片アート
坪量:126g/m2 )のコート面に多色グラビア印
刷方式により絵柄を印刷するとともに、絵柄以外の部分
に剥離ニス(インクテック K−S1スリップOPニ
ス)を同時に印刷した。
【0058】次に、20μm厚の延伸ポリプロピレン
(OPP)フィルム(二村化学 FOR)のコロナ処理
面にアンカーコート剤としてイソシアネートを塗布する
とともに、片面コート紙の印刷面(コート面)にアンカ
ーコート剤としてポリエチレンイミンを塗布した。そし
て、延伸ポリプロピレンフィルムおよび片面コート紙の
アンカーコート面どうしを、ポリエチレン樹脂を接着層
として押出しラミネートした。これにより、延伸ポリプ
ロピレンフィルムと片面コート紙とを30μmのポリエ
チレンフィルムを介して接着した。
【0059】次に、延伸ポリプロピレンフィルムを支持
体とし、カット深さ133μmに設定されたロータリー
ダイカッターによって片面コート紙の非印刷面(非コー
ト面)の側から抜き刃を入れ、印刷絵柄の外周および中
の窓部で片面コート紙を切断した。なお、上記カット深
さは接着層であるポリエチレンフィルムの中央に刃先が
位置するようにその値が設定されたものである。すなわ
ち、カット深さ(133μm)は片面コート紙の厚み
(118μm)にポリエチレンフィルムの厚み(30μ
m)の1/2、すなわち15μmを加算した値に設定さ
れている。
【0060】また、ポリプロピレンフィルムの厚み(3
0μm)はロータリーダイカッターの抜き刃の刃高さの
精度、片面コート紙の厚み精度、あるいはポリエチレン
フィルム自身の厚み精度を考慮したものであり、誤差や
ばらつきによって刃先が延伸ポリプロピレンフィルムに
届いてしまったり、あるいは片面コート紙を完全に切断
できなっかたりしないように、常に刃先がポリエチレン
フィルムの厚みの範囲に納まるようにしている。接着層
の厚みは刃高さの精度等に応じて設定することができる
が、本実施例では、接着層の厚みは20μm以上とする
必要があり、好ましくは30μm以上である。
【0061】次に、片面コート紙とポリプロピレンフィ
ルムとを貼り合わせた片面コート紙の裏面の非補強領域
となる部分に熱接着性ニス(大日本インキブリスパック
A改−2)を、グラビア印刷で塗布した。
【0062】つづいて、部分的に熱接着性ニスを塗布し
た片面コート紙の裏面にセパレート紙として上質紙(王
子製紙 上質紙 坪量:95g/m2 )を熱ローラーの
間を通すことによって、熱接着して貼り合わせた。
【0063】さらに、セパレート紙と片面コート紙を貼
り合わせた延伸ポリプロピレンフィルムとをそれぞれ別
のロールに巻き取ることにより、延伸ポリプロピレンフ
ィルムに貼り合わされた片面コート紙からセパレート紙
を引き剥がした。これによって片面コート紙の絵柄以外
の不要部分が剥離ニスとともに延伸ポリプロピレンフィ
ルムから分離除去され、延伸ポリプロピレンフィルム上
には片面コート紙の絵柄部分のみが残った。
【0064】さらにつづいて、延伸ポリプロピレンフィ
ルムおよび片面コート紙の絵柄部分からなる複合フィル
ムに対し、アルミニウム蒸着膜がポリエチレンテレフタ
レートフィルムの表面に形成された蒸着フィルム(東洋
メタライジング1100:12μm厚)を片面コート紙
の側から接着した。すなわち、ポリエチレン樹脂(三井
石油ミラソン11P)にて押出しラミネートすることに
より、15μm厚のポリエチレンフィルムを接着層とし
て、上記複合フィルムの片面コート紙側の面と、上記蒸
着フィルムの蒸着面とを互いに接着した。
【0065】最後に、蒸着フィルムの非蒸着面にアンカ
ーコート剤としてイソシアネートを塗布し、この塗布面
と、ヒートシール層として用いる20μm厚の無延伸ポ
リプロピレンフィルムとをポリエチレン樹脂(三井石油
ミラソン11P)にて押出しラミネートすることによ
り、接着層としての15μm厚のポリエチレンフィルム
を介して接着した。
【0066】以上の工程によって形成された多層フィル
ムの層構成は絵柄印刷部分(補強層が有る部分)につい
ては、延伸ポリプロピレン(20μm厚)/ポリエチレ
ン(30μm厚)/アンカーコート/剥離ニス/絵柄印
刷/コート紙(坪量126g/m2 )/ポリエチレン
(15μm厚)/蒸着フィルム(12μm厚)/ポリエ
チレン(15μm厚)/ 無延伸ポリプロピレン(20
μm厚)である。
【0067】また、絵柄無し部分(補強層が無い部分)
の層構成は延伸ポリプロピレン(20μm厚)/ポリエ
チレン(30μm厚)/ポリエチレン(15μm厚)/
蒸着フィルム(12μm厚)/ポリエチレン(15μm
厚)/ 無延伸ポリプロピレン(20μm厚)である。
【0068】この多層フィルムの巻き取りを縦型ガゼッ
トピロー機(川島製作所製)にセットし、包装体の成
形、包装体への内容物の充填、および包装体のシールを
行ったところ、中身を見ることができる窓部のある自立
性の高いガゼット袋が得られた。
【0069】また、上記の多層フィルムの巻き取りを製
袋機(西部製作所製)にセットし、包装体の成形および
包装体のシールを行ったところ、中身を見ることができ
る窓部のある自立性の高いガゼット袋が得られた。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高分子フィルムに補強層が接着された補強領域と、補強
層が接着されていない非補強領域とを備え、また、非補
強領域が不連続であるので窓部を設けたり、種々の形状
の補強層が可能な積層体を得ることができ、この積層体
を使用して種々の形態の包装体に応用でき、かつ、充分
な自立性を有する包装体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による包装体の第一の実施の形態を示す
図である。
【図2】図1の包装体を展開した状態を示す図。
【図3】本発明による積層体の層構成を示す図であり
(a)は図2のA−A線断面図、(b)は図2のB−B
線断面図。
【図4】補強層に絵柄および剥離ニスを印刷した図であ
り、(a)は補強層を示す斜視図、(b)は補強層を示
す平面図。
【図5】外層フィルムを補強層と貼り合わせた状態を示
す断面図。
【図6】図5の層に抜き刃を入れた状態を示す断面図。
【図7】補強層に絵柄および剥離ニスを印刷した図であ
り、(a)は補強層を示す斜視図、(b)は補強層を示
す平面図。
【図8】外層フィルムに貼り合わせた補強層の面にセパ
レート紙を貼り合わせる工程を示す図。
【図9】外層フィルムに貼り合わせた補強層からセパレ
ート紙を引き剥がす工程を示す図。
【図10】本発明による別の包装体を示す斜視図。
【図11】ミシン目が形成された補強層を示す図。
【符号の説明】
1 外層フィルム 2 補強層 2a 補強領域 2b 非補強領域 3 中間層 4 ヒートシール層 5 接着層 6 接着層 7 接着層 8 セパレート紙 10 積層体 20 抜き刃 21 ミシン目
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 30/16 B65D 30/16 G 33/02 33/02 (72)発明者 見鏡 眞弘 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 黒須 良一 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 飯島 淳 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3E060 AA05 BC01 3E064 AD26 BA01 BA26 BA30 BB03 HH01 3E075 BA47 BA70 CA02 DB02 DB16 DB32 DE02 DE22 DE23 GA02 GA05 4F100 AK01A AK01B AK04 AK04G AK07 AK51G AL05B AR00C AS00B BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C BA32 CA23B CB00 CC10B DA01 DC13 DC15 DG10B DG15B EA031 EA041 EC182 EG002 EH112 EH462 EJ303 EJ312 EJ322 EJ943 GB16 HB00 JL01 JL11C JN01A

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子フィルムと、前記高分子フィルム
    を補強する補強層とを積層し、前記高分子フィルムに前
    記補強層が接着された補強領域と、前記高分子フィルム
    に前記補強層が接着されていない非補強領域とを備える
    積層体の製造方法において、 前記高分子フィルムの前記非補強領域となる部分に剥離
    ニスを塗布する工程と、 前記高分子フィルムに前記補強層を接着する工程と、 前記高分子フィルムに接着された前記補強層に切れ目を
    入れる工程と、 前記高分子フィルムに接着された前記補強層の前記非補
    強領域となる部分に熱接着性ニスを塗布する工程と、 前記高分子フィルムに接着された部分的に熱接着性ニス
    が塗布された前記補強層にセパレート紙を接着する工程
    と、 前記高分子フィルムに前記補強層を接着する工程と、 前記補強層からセパレート紙を剥離し、前記補強層を切
    断して前記補強層の一部を除去する工程とを含むことを
    特徴とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記補強層の側から前期高分子フィルム
    と前記補強層との間に設けられた接着層の途中まで抜き
    刃の刃先を入れることにより前記補強層に切れ目を入れ
    ることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記非補強領域が不連続な形状であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 高分子フィルムに補強層が接着された補
    強領域と、前記高分子フィルムに前記補強層が接着され
    ていない非補強領域とを備える前記積層体を加工して形
    成されてなることを特徴とする包装体。
  5. 【請求項5】 前記非補強領域における前記高分子フィ
    ルムの表面にヒートシール層が形成され、 前記ヒートシール層を介して、前記積層体が互いに接着
    されていることを特徴とする請求項4に記載の包装体。
  6. 【請求項6】 前記補強層として坪量60〜200g/
    2 の紙を用いることを特徴とする請求項4または5に
    記載の包装体。
  7. 【請求項7】 前記補強層として坪量60〜200g/
    2 の不織布を用いることを特徴とする請求項4または
    5に記載の包装体。
  8. 【請求項8】 前記補強層として高分子材料に充填剤を
    混合してなる坪量60〜200g/m2 の合成紙を用い
    ることを特徴とする請求項4または5に記載の包装体。
  9. 【請求項9】 前記高分子フィルムとして透明なフィル
    ムを用いることを特徴とする請求項4乃至8のいずれか
    に記載の包装体。
  10. 【請求項10】 前記高分子フィルムの内側に前記補強
    層を配置し、前記補強層に形成された絵柄が前記高分子
    フィルムを介して見えるようにしたことを特徴とする請
    求項9に記載の包装体。
  11. 【請求項11】 前記包装体はガゼット袋であることを
    特徴とする請求項4乃至10のいずれかに記載の包装
    体。
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CN104972714A (zh) * 2014-04-07 2015-10-14 昭和电工包装株式会社 叠层外装材料的制造方法

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