JP2000171920A - 光源装置 - Google Patents

光源装置

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JP2000171920A
JP2000171920A JP10350508A JP35050898A JP2000171920A JP 2000171920 A JP2000171920 A JP 2000171920A JP 10350508 A JP10350508 A JP 10350508A JP 35050898 A JP35050898 A JP 35050898A JP 2000171920 A JP2000171920 A JP 2000171920A
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JP
Japan
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light source
air
heat
housing
heat exchanger
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Withdrawn
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JP10350508A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Miyawaki
浩 宮脇
Masayuki Tamai
雅之 玉井
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Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源装置の内部に塵や埃が侵入することな
く、効率的に光源の温度上昇を抑制し、かつ静粛性に優
れた光源装置を提供する。 【解決手段】 光を発する際に発熱する光源部3を光源
部を密閉した状態で取り囲むように設けられる筺体1の
外部に、筺体1内の空気を循環させるような空気循環管
路2を設ける。そして、空気循環管路2内および筺体1
内の空気を循環させるためのシロッコファン13を、空
気循環管路2内に設ける。筺体1内の熱せられた空気
は、排気ダクト9および熱交換器11を通過する際に冷
却される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば写真フィル
ムのスキャニング、あるいは写真印画紙などの感光材料
に対する焼き付けの際に使用される光源装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、写真フィルムのスキャニング、あ
るいは写真印画紙などの感光材料に対して焼き付けを行
う際に用いられる光源として、ハロゲンランプが広く用
いられている。ハロゲンランプは、発光時に多量の熱を
発生するため、ハロゲンランプを収容する光源ハウジン
グ内の種々の部品が加熱されてしまう。よって、この光
源ハウジング内の種々の部品の温度上昇を許容温度内に
収めるために、光源ハウジング内を冷却する構成が必要
となる。
【0003】図7は、従来の写真焼付用光源装置の概略
構成を示す模式図である。ハロゲンランプ31およびリ
フレクタ32が、光源ハウジング33の内部に配置され
ている。ハロゲンランプ31のランプ封止部には、吸放
熱用のヒートシンク34が設けられている。
【0004】上記ハロゲンランプ31から出射した光
は、その一部がリフレクタ32で反射されて防塵ガラス
35を通過し、図示しないネガマスクに入射する。
【0005】光源ハウジング33の一方の側面には排気
口36が設けられており、この排気口36には冷却ファ
ン37が設けられている。また、光源ハウジング33の
他方の側面には吸気口38が設けられており、この吸気
口38にはエアーフィルタ39が設けられている。冷却
ファン37が光源ハウジング33内の空気を吸引するよ
うな方向で回転することにより、外気が吸気口38から
エアーフィルタ39を通って光源ハウジング33内に流
入する。そして、この流入した外気は、ハロゲンランプ
31に設けられたヒートシンク34やリフレクタ32な
どの部品を冷却した後、排気口36から排気される。
【0006】以上のように、従来の写真焼付用光源装置
は、光源ハウジング33内の種々の部品の温度上昇を抑
えるために、外気を光源ハウジング33内に導入するこ
とによって冷却を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成のように、外気を光源ハウジング33内に導入する
ことで冷却を行う場合、光源ハウジング33内に塵やほ
こりなどを巻き込んでしまうことになる。これにより、
光源ハウジング33内の光学部品に汚れが付着し、性能
の低下や各部品の劣化などを引き起こすという問題が生
じる。このような問題を防ぐために、定期的に光源ハウ
ジング33内を清掃するなどのメンテナンスが必要とさ
れていた。
【0008】また、上記の冷却ファン37は、光源ハウ
ジング33の外部に露出して配置されているので、比較
的騒音が大きくなっていた。また、冷却ファン37が吸
引する空気は、目の細かいエアーフィルタ39を通過し
た空気であり、流路抵抗がかなり大きいものとなってい
る。よって、冷却ファン37の出力を比較的大きくする
必要があるとともに、これによって、さらに騒音が大き
くなるという問題も発生していた。
【0009】本発明の目的は、光源装置の内部に塵や埃
が侵入することなく、効率的に光源の温度上昇を抑制
し、かつ静粛性に優れた光源装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の光源装置は、光を発する際に発熱
する光源部と、上記光源部を密閉した状態で取り囲むよ
うに設けられる筺体と、上記筺体の外部に配置され、筺
体内の空気を循環させるように筺体に接続された管路か
らなる空気循環管路と、上記空気循環管路内および上記
筺体内の空気を循環させるように、空気循環管路内に設
けられた送風手段と、上記空気循環管路の内部と外部と
の間で熱交換を行う熱交換手段とを備えていることを特
徴としている。
【0011】上記の構成によれば、光源部から発せられ
た熱によって温度上昇した筺体内の空気は、送風手段に
よって空気循環管路内を循環し、空気循環管路における
熱交換手段によって冷却されるので、外部の空気が筺体
内に混入することが皆無となる。よって、筺体内に塵や
ほこりが侵入することがなくなるので、筺体内の種々の
光学部品に汚れが付着し、性能の低下や部品の劣化など
が引き起こされるという問題を解消することができる。
また、同時に、筺体内を定期的に清掃するなどのメンテ
ナンスをする必要をなくすことができる。
【0012】また、筺体内および空気循環管路内の空気
を循環させるための送風手段は、空気循環管路内に設け
られているので、その騒音を比較的小さくすることがで
きる。
【0013】請求項2記載の光源装置は、請求項1記載
の構成において、上記空気循環管路は、上記筺体から空
気が排気される排気ダクトと、上記筺体内に空気を送る
吸気ダクトと、上記排気ダクトと上記吸気ダクトとの間
に配置された、上記熱交換手段としての熱交換器とを備
えていることを特徴としている。
【0014】上記の構成によれば、筺体内の空気は、排
気ダクトを通り、熱交換器において冷却され、その後吸
気ダクトを通って再び筺体内に戻ってくるので、空気の
流路において、比較的その流路抵抗となるものが少ない
構成となる。よって、送風手段の出力を比較的小さくす
ることができるとともに、さらに騒音を小さくすること
ができる。
【0015】請求項3記載の光源装置は、請求項2記載
の構成において、上記排気ダクトは、複数のフィンが外
面に形成された蛇腹状の金属パイプから構成されている
ことを特徴としている。
【0016】上記の構成によれば、排気ダクトが、管の
内部と外部との間の熱交換を行いやすい構成となってい
るので、この排気ダクトにおいても、循環する空気の冷
却を行うことができる。よって、上記熱交換器において
必要とされる熱交換能力を下げることができるので、例
えば、熱交換器の構成をより簡素にすることによりコス
トを下げることができる。また、熱交換器における流路
抵抗を下げることも可能となるので、上記送風手段の出
力を下げるとともに、その騒音を小さくすることができ
る。
【0017】請求項4記載の光源装置は、請求項2記載
の構成において、上記熱交換器は、熱交換器冷却用ファ
ンを備えていることを特徴としている。
【0018】上記の構成によれば、熱交換器冷却用ファ
ンによって熱交換器が冷却されるので、熱交換器におけ
る熱交換をより効率良く行うことができる。
【0019】請求項5記載の光源装置は、請求項2記載
の構成において、上記熱交換器は、金属からなる中空の
パイプの中に冷媒を封入したヒートパイプを備えている
ことを特徴としている。
【0020】上記の構成によれば、ヒートパイプは、熱
交換能力が非常に優れているので、熱交換器における熱
交換能力を極めて高くすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図6に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0022】本実施形態に係る光源装置は、図1に示す
ように、ランプボックスとしての筺体1および空気循環
管路2を備えている。
【0023】筺体1内には、光源部3、第1および第2
のフライアイレンズ4A・4B、およびコンデンサレン
ズ5が設けられている。第1および第2フライアイレン
ズ4A・4B、およびコンデンサレンズ5は、光源部3
と、光源装置外部の所定位置に搬送されるネガフィルム
(図示せず)とを結ぶ光軸上に、光源部3からの光の出
射方向に沿ってこの順で設けられている。
【0024】また、図1においては示していないが、第
2のフライアイレンズ4Bとコンデンサレンズ5との間
には、第2のフライアイレンズ4Bを透過した光の光軸
を、コンデンサレンズ5が配置されている方向に反射さ
せるコールドミラーが設けられている。すなわち、図1
において、光源部3から下方向に出射した光は、第1お
よび第2フライアイレンズ4A・4Bを透過し、コール
ドミラーによって反射されることによって、その光軸方
向が90°曲げられる。そして、コールドミラーによっ
て反射された光は、紙面に対して向う側となる方向に進
み、コンデンサレンズ5を透過して、ネガフィルムに到
達する。
【0025】なお、本実施形態における光源装置は、ネ
ガフィルムに光を照射し、ネガフィルムに記録された原
画像を、CCD(Charge Coupled Device) によって検出
するための光源装置、あるいは、感光材料としての印画
紙に焼き付けるための光源装置として使用されるもので
ある。しかしながら、このような光源装置に限定される
ものではなく、光源からの光を照射する装置ならば、ど
のような装置にも適用することが可能である。
【0026】光源部3は、ハロゲンランプ6と、ヒート
シンク7と、リフレクタ8とを備えている。
【0027】ハロゲンランプ6としては、発光部となる
フィラメントを1本備え、その長手方向が、光の出射方
向に対して平行になっている構成のハロゲンランプを用
いることが好ましい。これは、このような構成のハロゲ
ンランプ6が、ネガフィルムの方向から見た場合、理想
的な点光源に最も近い発光を行うものとなっており、ネ
ガフィルム上での光量むらを最小限にすることができる
からである。しかしながら、このような構成のハロゲン
ランプ6に限定されるものではなく、例えば、発光部と
なるフィラメントを1本備え、その長手方向が光の出射
方向に対して垂直になっているものや、フィラメントを
2本備え、各フィラメントの長手方向が光の出射方向に
対して平行になっているものなどを用いることが可能で
ある。
【0028】ヒートシンク7は、ハロゲンランプ6に電
力を供給し、ハロゲンランプ6を所定位置に固定するソ
ケットとしての機能と、ハロゲンランプ6で生じた熱を
吸収・放出するヒートシンクとしての機能との両方を有
している。
【0029】リフレクタ8は、ハロゲンランプ6から出
射される光を反射して前方(第1フライアイレンズ4A
方向)へ照射し、かつ集光することができるように、ハ
ロゲンランプ6の周囲に凹面形状で設けられている。こ
のリフレクタ8の反射面の曲率は、反射光が、後述する
第1フライアイレンズ4Aのほぼ全域にわたって照射さ
れるように設計されている。
【0030】また、リフレクタ8は、アルミなどの金属
材料から構成されており、光の反射面とは反対の外面
に、放熱のための複数のフィンが形成されている。した
がって、リフレクタ8は、ハロゲンランプ6で生じた熱
を吸収し、放出する機能が優れた構成となっている。
【0031】なお、リフレクタ8を構成する材料として
は、上記のものに限られるものではなく、例えば、ガラ
ス部材から構成され、反射面に、可視光線を反射させる
機能を有するダイクロイックミラーを形成した構成とす
ることも可能である。しかしながら、このガラス部材か
ら構成されたリフレクタ8と、本実施形態のように、金
属材料から構成されたリフレクタ8とを比較すると、金
属材料から構成されたリフレクタ8の方が反射特性が安
定しており、かつ、安価で長寿命である。
【0032】また、リフレクタ8とヒートシンク7と
は、ネジ止め、あるいはバネ鋼による挟み込みなどによ
って直接固定されているので、ハロゲンランプ6におけ
るフィラメントの発光位置と、リフレクタ8の凹面の曲
率との関係を精度良く設定することができる。また、組
み立て時や交換時などにおいても、ハロゲンランプ6と
リフレクタ8との微妙な配置関係を容易に決定すること
が可能となる。さらに、ヒートシンク7において吸収し
た熱が、放熱効果の高いリフレクタ8に容易に移動する
ことが可能となるので、ハロゲンランプ6で生じた熱
を、さらに効率良く冷却することができる。
【0033】なお、リフレクタ8の反射面に、赤外線を
吸収する機能を有する熱線吸収膜を蒸着した構成とする
ことも可能であり、この場合、リフレクタ8によって反
射された光の赤外線成分を低減することができる。
【0034】第1および第2フライアイレンズ4A・4
Bは、それぞれ透明基板と多数のマイクロレンズとが一
体成形された構成となっており、内部に乳白色の顔料等
を含んでいないので、無色透明である。また、各マイク
ロレンズは全て同一形状で構成されており、透明基板の
表面に、各々のマイクロレンズの焦点等を考慮して2次
元的に規則正しく配列されている。この際に、第1フラ
イアイレンズ4Aにおける各マイクロレンズは、入射光
を第2フライアイレンズ4Bの領域内に導くように配置
され、第2フライアイレンズ4Bにおける各マイクロレ
ンズは、入射光をコンデンサレンズ5の領域内に導くよ
うに配置されている。
【0035】このような構成の第1および第2フライア
イレンズ4A・4Bに入射する光は、凹凸形状を成す表
面において屈折、拡散されるが、このことは、第1およ
び第2フライアイレンズ4A・4Bに入射する光が、多
数のマイクロレンズによって分光されると言うこともで
きる。したがって、第1および第2フライアイレンズ4
A・4Bは、マイクロレンズの作用によって面光源と同
等な機能を有することになる。また、第1および第2フ
ライアイレンズ4A・4Bは、どちらも透明な透明基板
およびマイクロレンズで構成されているため、透過率9
0%以上が実現されており、光源からの出射光の減光の
程度を低く抑えるようにしている。このように、第1お
よび第2フライアイレンズ4A・4Bは、入射した光を
均一に拡散し、かつ、光量の減少を最低限にすることが
できる。
【0036】以上のような構成の第1フライアイレンズ
4Aは、光源部3における光の出射側に配置されてお
り、第2フライアイレンズ4Bは、第1フライアイレン
ズ4Aとコールドミラーとの間に配置されている。この
ように、2枚の第1および第2フライアイレンズ4A・
4Bを光軸方向に連続して配置することによって、ハロ
ゲンランプ6から出射された光が有する光量むらを確実
に除去することができる。
【0037】なお、第1および第2フライアイレンズ4
A・4Bの表面に、熱線反射コーティングを蒸着させた
構成とすることも可能であり、このような構成とした場
合、ネガフィルムへの熱線の到達をさらに抑えて、ネガ
面の温度上昇をさらに抑えることができる。
【0038】コールドミラーは、赤外線を透過させる一
方、可視光線のみをネガフィルム方向に反射させるもの
である。本実施形態においては、400〜780nmの
波長を持つ可視光線のみを反射させるコールドミラーを
使用する。このようなコールドミラーは、熱線を反射さ
せ、可視光線を透過させる機能を有する熱線反射フィル
タよりも、赤外線を除去する効率が高いものとなってい
る。このように、ハロゲンランプ6から出射した光は、
コールドミラーによって、その赤外線成分の光が除去さ
れるので、ネガフィルムの温度上昇を十分に抑えること
ができる。
【0039】コンデンサレンズ5は、光源部3からの光
をネガフィルム上の画像領域に効率良く照射させるため
に、入射した光を集光させる機能を有している。なお、
このコンデンサレンズ5は、1枚のレンズからなる構成
に限定されるものではなく、複数枚のレンズを組み合わ
せた構成となっていても構わない。
【0040】また、コンデンサレンズ5を、筺体1に対
して着脱可能なレンズユニットとして構成し、ネガフィ
ルムのサイズに応じて、このレンズユニットを交換する
構成とすることも可能である。しかしながら、このよう
にレンズユニットを交換可能な構成とした場合には、着
脱時に筺体1内にほこりなどが入ってしまう可能性や、
筺体1とレンズユニットとの接続部分に隙間が生じる可
能性などが考えられる。よって、筺体1の内部へのほこ
りの侵入を防ぐという点を重要視するならば、固定式の
レンズユニットの方が好ましい。
【0041】次に、空気循環管路2について説明する。
空気循環管路2は、排気ダクト(熱交換手段)9、吸気
ダクト10、熱交換器(熱交換手段)11、熱交換器冷
却用ファン12、およびシロッコファン(送風手段)1
3を備えている。
【0042】排気ダクト9は管状の部材であり、一方の
開口部は筺体1の内部に挿入された状態で固定されてお
り、もう一方の開口部は熱交換器11に接続されてい
る。この排気ダクト9は、フィンチューブと呼ばれる、
複数のフィンが外面に形成された蛇腹状の金属パイプか
ら構成されており、排気ダクト9の内部と外部との間の
熱交換が行われやすい形状となっている。すなわち、筺
体1内から排気ダクト9に流入した高温の空気の熱は、
排気ダクト9および熱交換器11によって外気に放出さ
れることになる。
【0043】このように、排気ダクト9が、管の内部と
外部との間の熱交換を行いやすい構成となっているの
で、この排気ダクト9においても、循環する空気の冷却
を行うことができる。よって、上記熱交換器11におい
て必要とされる熱交換能力を下げることができるので、
例えば、熱交換器11の構成をより簡素にすることによ
りコストを下げることができる。また、熱交換器11に
おける流路抵抗を下げることも可能となるので、シロッ
コファン13の出力を下げるとともに、その騒音を小さ
くすることができる。
【0044】なお、この排気ダクト9が熱を放出すると
都合が悪い場合、例えば、何らかの配線基板の近くを通
る場合や、人間が触れる可能性がある場合には、排気ダ
クト9のまわりを断熱材などで覆う構成とすることもで
きる。この場合には、筺体1内から排気ダクト9に流入
した高温の空気の熱は、熱交換器11のみによって外気
に放出されることになる。
【0045】吸気ダクト10もまた管状の部材であり、
一方の開口部は筺体1に接続されており、もう一方の開
口部は熱交換器11に接続されている。なお、空気循環
管路2内を通る空気の熱は、排気ダクト9および熱交換
器11によってほとんど放出されるので、吸気ダクト1
0においては、熱伝導性などを考慮する必要はほとんど
なく、管状の部材であればどのようなものを使用しても
構わない。
【0046】熱交換器11と吸気ダクト10とを結ぶ管
路の内部には、シロッコファン13が設けられている。
このシロッコファン13が回転することによって、空気
循環管路2の内部および筺体1の内部の空気が循環され
る。すなわち、光源部3におけるハロゲンランプ6が発
光する際に生じる熱によって温められた筺体1の内部の
空気は、筺体1の内部に挿入されて配置されている排気
ダクト9の開口部に吸い込まれ、熱交換器11によって
冷却され、吸気ダクト10を通って筺体1内に戻ってく
る。
【0047】このように、筺体1の内部の空気は、吸気
循環管路2の内部を通って循環しているだけなので、外
部の空気は筺体1の内部に一切流入することのない構成
となっている。よって、筺体1の内部に塵やほこりが侵
入することがなくなるので、筺体1内の光学部品に汚れ
が付着し、性能の低下や各部品の劣化などが引き起こさ
れるという問題が解消される。また、定期的に筺体1内
を清掃するなどのメンテナンスを行う必要がなくなる。
【0048】なお、シロッコファン13は、上記のよう
に、熱交換器11と吸気ダクト10とを結ぶ管路の内部
に配置されているので、シロッコファン13の回転に伴
う騒音は比較的小さいものとなる。
【0049】次に、熱交換器11についてより詳しく説
明する。図2ないし図4は、熱交換器11の具体的な構
成例を示している。
【0050】図2に示すような熱交換器11は、複数の
細いパイプ11A…が設けられた構成となっている。排
気ダクト9から流入してきた空気は、複数の細いパイプ
11A…の内部を通って、吸気ダクト10に流出する。
この際に、排気ダクト9から流入した空気の有する熱
は、複数の細いパイプ11A…を通過する際に、外部に
放出される。この複数の細いパイプ11A…に対して、
外部から、上記の熱交換器冷却用ファン12によって風
を当てて、冷却効率を高める構成とすることもできる。
しかしながら、図2に示すような熱交換器11は、熱交
換器冷却用ファン12による冷却を行わなくても、十分
に管内の空気の冷却を行うことが可能な形状であるの
で、ハロゲンランプ6の発熱量に応じて、熱交換器冷却
用ファン12を設けるか否かが設定される。
【0051】図3に示すような熱交換器11は、1本の
管路を螺旋状に配置し、この螺旋の軸方向に熱交換器冷
却用ファン12によって風を通すことによって冷却を行
う構成となっている。
【0052】図4に示すような熱交換器11は、1本の
管路を2回折り曲げた形状となっている。また、複数の
放熱板11B…が設けられており、それぞれの放熱板1
1B…は、排気ダクト9から1回目の折り曲げ点までの
間、1回目の折り曲げ点から2回目の折り曲げ点までの
間、および2回目の折り曲げ点から吸気ダクト10まで
の間の3箇所によって貫通された構成となっている。す
なわち、熱交換器11の管路内を通る空気が有する熱
は、放熱板11B…を介して外部に放出されることにな
る。
【0053】また、さらに異なる構成の熱交換器11の
概略構成を図5(a)および図5(b)に示す。図5
(a)は、熱交換器11およびその周辺の様子を示す斜
視図であり、図5(b)は、同図(a)の破線で示し
た、熱交換器11の内部構成を示す斜視図である。
【0054】図5(b)に示すように、熱交換器11
は、熱伝導性に優れた複数の放熱板11C…が間隙をお
いて横方向に並べられて配置された構成となっている。
そして、これらの放熱板11C…は、上部領域11Dと
下部領域11Eとに分割されており、この上部領域11
Dと下部領域11Eとの境界には、隔壁11Fが設けら
れている。すなわち、上部領域11Dと下部領域11E
との間で、空気が混ざり合わない構成となっている。
【0055】下部領域11Eは、排気ダクト9および吸
気ダクト10に接続されており、排気ダクト9から流入
してきた空気は、熱交換器11における下部領域11E
を通過し、吸気ダクト10に流出する。一方、熱交換器
11における上部領域11Dの外側には、熱交換器冷却
用ファン12が設けられており、外部の空気に直接触れ
る構成となっている。
【0056】このような構成において、排気ダクト9か
ら流入してきた空気が有する熱は、下部領域11Eにお
ける放熱板11C…に伝わり、各放熱板11Cにおける
熱伝導により、上部領域11Dにおける放熱板11C…
にも移動する。そして、上部領域11Dにおいて、熱交
換器冷却用ファン12による外部からの風により、放熱
板11C…が冷却される。すなわち、排気ダクト9から
下部領域11Eを通って吸気ダクト10に移動する空気
は、外部の空気と接触することなく、放熱板11C…に
おける熱伝導によって冷却される。
【0057】また、図5(a)の破線で示した、熱交換
器11の内部構成として、図5(b)に示す構成とは異
なる構成の一例を図6に示す。この構成は、上記の放熱
板11C…の代わりに、複数のヒートパイプ11G…と
複数の放熱フィン11H…とを備えている。各ヒートパ
イプ11Gは、その上部が上部領域11Dに、その下部
が下部領域11Eに配置されるように、隔壁11Fを貫
通した形で配置されている。そして、これらのヒートパ
イプ11G…の外壁に接した形で、複数の放熱フィン1
1H…が設けられている。
【0058】ヒートパイプ11Gは、銅からなる管の内
部に水(冷媒)を封入した構成となっている。ヒートパ
イプ11Gの下部において、排気ダクト9から下部領域
11Eに流入してきた空気の熱によって熱せられた水
は、蒸発することによってヒートパイプ11Gの上部に
上昇する。ヒートパイプ11Gの上部に上昇した蒸気
は、上部領域11Dにおいて、熱交換器冷却用ファン1
2による外部からの風によって冷却され、凝縮する。そ
して、凝縮して水滴となった水は、重力によってヒート
パイプ11Gの下部に再び下りてくる。以上のような循
環を繰り返すことによって、ヒートパイプ11Gは、排
気ダクト9から下部領域11Eに流入してきた空気の熱
を外部に放出している。以上のような構成のヒートパイ
プ11Gの熱伝導率は、例えば、単体の銀の熱伝導率の
およそ1000倍となっており、熱交換の性能としては
非常に優れたものとなっている。
【0059】このように、ヒートパイプ11Gは、水の
相変化によって熱交換を行う構成であり、冷却されて液
化した水が重力によってヒートパイプ11Gの下部に下
りてくることを利用している。よって、通常は、ヒート
パイプ11Gの下部において熱を吸収し、上部において
熱を放出するような配置で設けられることになる。しか
しながら、ヒートパイプ11Gの管の内壁に、例えば綿
状あるいはガーゼ状の繊維質のものを設けた構成とした
場合、冷却されて液化した水は、毛細管現象によって管
内を移動することができるので、ヒートパイプ11Gを
水平に配置した構成とすることも可能となる。
【0060】なお、本実施形態におけるヒートパイプ1
1Gは、上述したように、銅からなる管の内部に水を封
入した構成となっているが、これに限定されるものでは
ない。例えば、管の材質としては、アルミニウムなどの
熱伝導率の良い材料を使用することができる。また、冷
媒としては、ヒートパイプ11Gにおける高温側の温度
および低温側の温度に応じて、アルコール、フロン、水
に不純物を混入したものなどを使用することができる。
【0061】このように、図6に示すような構成を備え
た熱交換器11は、熱交換の性能がきわめて優れたもの
となっているが、その反面、部品のコストがやや高めに
なる。
【0062】以上のように、本実施形態に係る光源装置
は、光源部3から発せられた熱によって温度上昇した筺
体1内の空気が、シロッコファン13によって空気循環
管路2内を循環し、空気循環管路2における排気ダクト
9および熱交換器11によって冷却される構成となって
いる。これにより、外部の空気が筺体1内に混入するこ
とが皆無となるので、筺体1内に塵やほこりが侵入する
ことがなくなる。よって、筺体1内の種々の光学部品に
汚れが付着し、性能の低下や部品の劣化などが引き起こ
されるという問題が解消されるとともに、筺体1内を定
期的に清掃するなどのメンテナンスをする必要をなくす
ことができる。
【0063】また、上記の構成によれば、循環される空
気の流路において、比較的その流路抵抗となるものが少
ない構成となっている。よって、シロッコファン13の
出力を比較的小さくすることができるともに、さらに騒
音を小さくすることができる。
【0064】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明に係る光
源装置は、光を発する際に発熱する光源部と、上記光源
部を密閉した状態で取り囲むように設けられる筺体と、
上記筺体の外部に配置され、筺体内の空気を循環させる
ように筺体に接続された管路からなる空気循環管路と、
上記空気循環管路内および上記筺体内の空気を循環させ
るように、空気循環管路内に設けられた送風手段と、上
記空気循環管路の内部と外部との間で熱交換を行う熱交
換手段とを備えている構成である。
【0065】これにより、外部の空気が筺体内に混入す
ることが皆無となり、筺体内に塵やほこりが侵入するこ
とがなくなる。よって、筺体内の種々の光学部品に汚れ
が付着し、性能の低下や部品の劣化などが引き起こされ
るという問題を解消することができるという効果を奏す
る。また、同時に、筺体内を定期的に清掃するなどのメ
ンテナンスをする必要をなくすことができるという効果
を奏する。
【0066】また、筺体内および空気循環管路内の空気
を循環させるための送風手段は、空気循環管路内に設け
られているので、その騒音を比較的小さくすることがで
きるという効果を奏する。
【0067】請求項2の発明に係る光源装置は、上記空
気循環管路は、上記筺体から空気が排気される排気ダク
トと、上記筺体内に空気を送る吸気ダクトと、上記排気
ダクトと上記吸気ダクトとの間に配置された、上記熱交
換手段としての熱交換器とを備えている構成である。
【0068】これにより、請求項1の構成による効果に
加えて、空気の流路において、比較的その流路抵抗とな
るものが少ない構成となるので、送風手段の出力を比較
的小さくすることができるとともに、さらに騒音を小さ
くすることができるという効果を奏する。
【0069】請求項3の発明に係る光源装置は、上記排
気ダクトは、複数のフィンが外面に形成された蛇腹状の
金属パイプから構成されている構成である。
【0070】これにより、請求項2の構成による効果に
加えて、排気ダクトにおいても、循環する空気の冷却を
行うことができる。よって、上記熱交換器において必要
とされる熱交換能力を下げることができるので、例え
ば、熱交換器の構成をより簡素にすることによりコスト
を下げることができるという効果を奏する。また、熱交
換器における流路抵抗を下げることも可能となるので、
上記送風手段の出力を下げるとともに、その騒音を小さ
くすることができるという効果を奏する。
【0071】請求項4の発明に係る光源装置は、上記熱
交換器は、熱交換器冷却用ファンを備えている構成であ
る。
【0072】これにより、請求項2の構成による効果に
加えて、熱交換器における熱交換をより効率良く行うこ
とができるという効果を奏する。
【0073】請求項5の発明に係る光源装置は、上記熱
交換器は、金属からなる中空のパイプの中に冷媒を封入
したヒートパイプを備えている構成である。
【0074】これにより、請求項2の構成による効果に
加えて、熱交換器における熱交換能力を極めて高くする
ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る光源装置の概略構
成を示す模式図である。
【図2】上記光源装置が備える熱交換器の一構成例を示
す平面図である。
【図3】上記光源装置が備える熱交換器の他の構成例を
示す斜視図である。
【図4】上記光源装置が備える熱交換器のさらに他の構
成例を示す斜視図である。
【図5】上記光源装置が備える熱交換器のさらに他の構
成例を示す斜視図であり、同図(a)はその外観を、同
図(b)はその内部構成を示している。
【図6】図5(a)に示す熱交換器の内部構成の他の構
成例を示す平面図である。
【図7】従来の光源装置の概略構成を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 筺体 2 空気循環管路 3 光源部 4A・4B 第1および第2のフライアイレンズ 5 コンデンサレンズ 6 ハロゲンランプ 7 ヒートシンク 8 リフレクタ 9 排気ダクト 10 吸気ダクト 11 熱交換器 12 熱交換器冷却用ファン 13 シロッコファン(送風手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光を発する際に発熱する光源部と、 上記光源部を密閉した状態で取り囲むように設けられる
    筺体と、 上記筺体の外部に配置され、筺体内の空気を循環させる
    ように筺体に接続された管路からなる空気循環管路と、 上記空気循環管路内および上記筺体内の空気を循環させ
    るように、空気循環管路内に設けられた送風手段と、 上記空気循環管路の内部と外部との間で熱交換を行う熱
    交換手段とを備えていることを特徴とする光源装置。
  2. 【請求項2】上記空気循環管路は、上記筺体から空気が
    排気される排気ダクトと、上記筺体内に空気を送る吸気
    ダクトと、上記排気ダクトと上記吸気ダクトとの間に配
    置された、上記熱交換手段としての熱交換器とを備えて
    いることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
  3. 【請求項3】上記排気ダクトは、複数のフィンが外面に
    形成された蛇腹状の金属パイプから構成されていること
    を特徴とする請求項2記載の光源装置。
  4. 【請求項4】上記熱交換器は、熱交換器冷却用ファンを
    備えていることを特徴とする請求項2記載の光源装置。
  5. 【請求項5】上記熱交換器は、金属からなる中空のパイ
    プの中に冷媒を封入したヒートパイプを備えていること
    を特徴とする請求項2記載の光源装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002067051A1 (fr) * 2001-02-21 2002-08-29 Citizen Watch Co., Ltd. Source lumineuse pour dispositifs optiques
US7210790B2 (en) 2002-03-28 2007-05-01 Sanyo Electric Co., Ltd. Projection type video display
JP2007114265A (ja) * 2005-10-18 2007-05-10 Kyocera Mita Corp 画像読取装置およびこの装置が採用された画像形成装置

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