JP2000169794A - 離型性付与塗工液並びに離型フィルム - Google Patents

離型性付与塗工液並びに離型フィルム

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JP2000169794A
JP2000169794A JP10350862A JP35086298A JP2000169794A JP 2000169794 A JP2000169794 A JP 2000169794A JP 10350862 A JP10350862 A JP 10350862A JP 35086298 A JP35086298 A JP 35086298A JP 2000169794 A JP2000169794 A JP 2000169794A
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silicone
carbon
coating liquid
molecular weight
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Shinsuke Tanaka
慎介 田中
Kenji Shimizu
謙治 清水
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱可塑性樹脂シート及びフィルム、ライナー等
において、密着性よく経時変化が少なく、かつ剥離抵抗
が低減された離型フィルムを簡便に得ること。 【解決手段】30%トルエン溶液における粘度が150
0〜30000cPである、少なくとも炭素−炭素二重
結合を一個以上有する高分子オルガノシロキサンと、そ
れ自身の粘度が1000cP以下である少なくとも炭素
−炭素二重結合を一個以上有する低分子量オルガノシロ
キサンを特定の割合で混合したオルガノシロキサンを主
成分とし、さらに架橋剤と重合開始剤と共に溶剤で希釈
した塗工液を、熱可塑性樹脂フィルム及びシート上に塗
布し、硬化せしめた離型フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂フィ
ルム等に離型性を付与した剥離フィルムおよびそのため
の塗工液に関する。詳しくは、密着性よく経時変化が少
なく、かつ剥離抵抗が低減化された離型フィルムおよび
そのための塗工液に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着層を有するシール、ステッカー、表
示ラベル、テープ等は、これら媒体の粘着面を保護する
ために離型性を有する支持体(以下、離型フィルムとい
う)に積層されている。
【0003】上記した離型フィルムの基材としては、熱
可塑性樹脂よりなるフィルム及びシート(以下、熱可塑
性樹脂フィルムという)、ライナー、紙等が用いられて
おり、表示媒体の粘着面を保護すべき面に離型処理が施
されている。
【0004】また、上記した離型フィルムの表面に離型
処理を施す方法としては、通常、該表面に離型処理剤を
用いて処理する方法が採用される。上記した離型処理剤
としては、シリコーン樹脂を主成分とする離型処理剤
や、フッ素系樹脂を主成分とする離型処理剤が知られて
おり、その中でもシリコーン樹脂を主成分とする離型処
理剤が一般的に用いられている。
【0005】上記した離型処理剤用として用いられるシ
リコーン樹脂としては、複数の炭素−炭素二重結合を有
する基が末端もしくは主鎖に結合している反応性オルガ
ノシロキサン誘導体、ケイ素原子に直接水素原子が結合
した構造を一個以上有する反応性シロキサン誘導体、重
合触媒、および必要に応じて重合調整剤や剥離調整剤か
らなる組成が一般に使用されており、溶剤に希釈された
溶剤型、あるいは、全く溶剤に希釈されない無溶剤型と
して使用されている。
【0006】また、上記シリコーン樹脂を用いて離型処
理を施す方法としては、通常、上記したシリコーン樹脂
を硬化触媒と共に、熱可塑性樹脂フィルム等基材の表面
に塗工後、熱、紫外線、電子線による硬化処理を施す方
法が採用されている。
【0007】近年、離型フィルムは、より高速での低剥
離抵抗化が求められている。詳述すると、自動貼付機に
て粘着層を有する表示媒体を被着体に貼付する際、高速
での運転が求められており、高速での剥離抵抗が大きい
と粘着層を有する表示媒体の繰り出しミスが頻発し、生
産ラインを停止せねばならないために、離型フィルムに
高速領域での低剥離抵抗化が求められている。
【0008】従来、上記したシリコーン樹脂を主成分と
する離型処理剤により離型処理を施す場合において、剥
離抵抗を低くする方法としては、シリコーン樹脂硬化反
応に関与しないシリコーン樹脂オリゴマーを添加する方
法や、シリコーン樹脂硬化反応における架橋密度を上げ
る方法が提案されている。
【0009】しかしながら、シリコーン樹脂を主成分と
する離型処理剤にシリコーンオリゴマーを添加する方法
では、粘着層を有する表示媒体を保護するため積層した
際、表示媒体にシリコーン樹脂オリゴマーが転移するた
め、表示媒体の印刷適性を阻害するという致命的な欠点
を生じてしまう。
【0010】また、シリコーン樹脂の架橋密度を上げる
方法として、無溶剤型のシリコーンを用いる方法がある
が、基材が熱可塑性樹脂フィルムの場合、該フィルムの
表面にコロナ処理を施した後に、無溶剤型シリコーンを
塗布・硬化してシリコーン皮膜を形成した場合、硬化直
後の密着性は良好であるが、時間の経過と共にシリコー
ン皮膜が脱落するという問題が発生する。
【0011】また、この欠点を解消するため、熱可塑性
樹脂フィルムにコロナ処理を施した後に、あらかじめア
クリル樹脂、ポリイミン、ポリエチレンイミン、ポリウ
レタン等のアンカーコート処理を施し、そのアンカーコ
ート処理面に該シリコーン皮膜を形成する方法が考えら
れるが、これらの方法では上記の問題は改善するもの
の、複数の生産工程を経るために作業が煩雑になり、生
産コストが高くなるために現実的とは言い難い。
【0012】更には、無溶剤型シリコーンを熱可塑性樹
脂フィルム等基材の表面に塗工するに際、特殊な塗工機
を用いなければならず、膨大な設備投資が必要であり、
やはり有効な手段とは言い難い。
【0013】したがって、特に熱可塑性樹脂フィルムを
支持体の基材とした場合において、上記した問題により
密着性がよく経時変化の少ない軽剥離化された剥離フィ
ルムが得られていないのが実状である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、特に熱可塑性樹脂フィルムを支持体の基材とし
た場合において、密着性よく経時変化が少なく、かつ剥
離抵抗が低減された離型フィルムを簡便に得る事にあ
る。
【0015】
【問題を解決するための手段】上記した課題に鑑み、熱
可塑性樹脂フィルム等の基材に、密着性よく経時変化が
少なく、かつ剥離抵抗が低減された離型フィルムを簡便
に得る方法について鋭意検討した。
【0016】その結果、驚くべきことに、特定の分子量
を有するの高分子量シリコーンと特定の分子量の低分子
量シリコーンとを特定の割合で混合せしめたオルガノシ
ロキサンを主成分とする塗工液を用いることによって、
該塗工液を熱可塑性樹脂フィルム上に一般的な塗工・硬
化方法によって処理しても、密着性が改善され、経時変
化も少なく、かつ剥離抵抗が軽減化された離型フィルム
が得られることを見出し、本発明に至った。
【0017】即ち、本発明は、(a)30%トルエン溶
液における粘度が1500〜30000cPである、少
なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有する高分子量
オルガノシロキサンと、(b)それ自身の粘度が100
0cP以下である、少なくとも炭素−炭素二重結合を一
個以上有する低分子量オルガノシロキサンとが、(a)
/(b)=1/4〜4/1で混合されてなるオルガノシ
ロキサンを主成分とする塗工液、およびそれを用いた剥
離フィルムである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる高分子
量オルガノシロキサンは、30%トルエン溶液における
粘度が1500〜30000cPであり、かつ、少なく
とも炭素−炭素二重結合を一個以上有している必要があ
る。なお、上記粘度は、27℃で測定された粘度であ
る。
【0019】上記30%トルエン溶液における粘度が、
1500cP未満であると、後述する、それ自身の粘度
が100〜1000cPである少なくとも炭素−炭素二
重結合を一個以上有する低分子量オルガノシロキサンと
特定の割合で混合した塗工液を、熱可塑性樹脂フィルム
上に塗工し溶媒を除去する工程で、ハジキ現象が起こ
り、均一塗工出来ないという問題が起こる。
【0020】また、30%トルエン溶液における粘度
が、30000cPを超えると、フィルムに塗工した場
合、表面荒れが発生して商品価値を損なう場合があり好
ましくない。
【0021】なお、本発明における30%トルエン溶液
における粘度は、炭素−炭素二重結合を一個以上有する
オルガノシロキサンの分子量を粘度に置き換えた指標で
ある。即ち、室温域で固体ゴム状の炭素−炭素二重結合
を一個以上有するオルガノシロキサンは、高分子量のた
め分子量を測定するのが困難であり、したがって、分子
量の代わりに、30%トルエン溶液の粘度として規格化
したものである。
【0022】上記した炭素−炭素二重結合を一個以上有
する高分子量オルガノシロキサンは、特に限定されない
が、その中でも、炭素−炭素二重結合を有する基が両末
端および/または主鎖に結合されているオルガノシロキ
サンであることが好適であり、炭素−炭素二重結合を有
する基が両末端に結合されているオルガノシロキサンが
より好ましい。
【0023】また、上記高分子量オルガノシロキサン
の、炭素−炭素二重結合を有する基以外の置換基は、特
に限定されず、通常、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基等の直鎖または分岐のアルキル基に
より構成される。
【0024】また、上記した高分子量オルガノシロキサ
ンは、一般的に溶剤型シリコーンと呼ばれ、通常、溶剤
に溶解させて使用される。
【0025】本発明に用いられる低分子量オルガノシロ
キサンは、それ自身の粘度が1000cP以下であり、
かつ、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有して
いる必要がある。なお、上記粘度は、27℃で測定され
る値である。
【0026】上記粘度が1000cPを超えると、架橋
密度が上がらないため顕著な軽剥離化の傾向が見られな
い。また、実用的には上記粘度は、100cP以上が好
適である。
【0027】上記した炭素−炭素二重結合を一個以上有
する低分子量オルガノシロキサンは、特に限定されない
が、その中でも、炭素−炭素二重結合を有する基が両末
端および/または主鎖に結合されているオルガノシロキ
サンであることが好適であり、炭素−炭素二重結合を有
する基が両末端に結合されているオルガノシロキサンが
より好ましい。
【0028】また、上記低分子量オルガノシロキサン
の、炭素−炭素二重結合を有する基以外の置換基は、特
に限定されず、通常、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基等の直鎖または分岐のアルキル基に
より構成される。
【0029】また、上記した低分子量オルガノシロキサ
ンは、一般的に無溶剤型シリコーンと呼ばれる。
【0030】本発明において、30%トルエン溶液にお
ける粘度が1500〜30000cPである少なくとも
炭素−炭素二重結合を一個以上有する高分子量オルガノ
シロキサン(以下、(a)成分ともいう)と、それ自身
の粘度が100〜1000cPである少なくとも炭素−
炭素二重結合を一個以上有する低分子量オルガノシロキ
サン(以下、(b)成分ともいう)との混合割合は、重
量比で、(a)/(b)が1/4〜4/1である必要が
ある。
【0031】(a)/(b)が1/4より小さい場合、
通常のグラビヤコーターで熱可塑性樹脂フィルム上に塗
工した際、ハジキ現象が生じ、熱可塑性樹脂フィルム上
に均一塗工できない。
【0032】一方(a)/(b)が4/1を超える場
合、通常のグラビヤコーターでの塗工はできるものの、
硬化後に剥離強度の改良効果が見られないために好まし
くない。
【0033】本発明の塗工液は、上記(a)成分と上記
(b)成分とを、上記した(a)/(b)の比率の範囲
になるように混合したオルガノシロキサンを主成分とし
て構成される。
【0034】本発明の塗工液には、本発明の効果を阻害
しない範囲で、通常、架橋剤、重合開始剤、重合調整
剤、希釈溶剤等が配合される。
【0035】上記架橋剤としては、一般的に、ケイ素−
水素が直接結合した部分官能基を少なくとも一個以上有
するオルガノシロキサンを用いることが好適である。ま
た重合開始剤としては、白金族金属の化合物や、白金族
金属を含む錯体が用いられる。架橋剤や重合開始剤は、
一般的に塗工液を調整する際に混合される。
【0036】また、実際に塗工機を用いて塗工する際
は、有機溶剤のような溶剤によって希釈して用いること
が好適である。上記溶剤としては、一般的には、例え
ば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン、リモネン等脂肪族有機溶剤、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン等芳香族有機溶剤、例えば、ア
セトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等脂肪族
ケトンが適宜用いられる。さらにはこれら溶剤を任意の
割合で混合したもの使用できる。また、希釈率は、特に
限定されず、たとえば、70〜99.99%の範囲から
適宜採用すればよい。
【0037】本発明の塗工液は、特に限定されず、公知
の基材に用いて剥離フィルムとすることができるが、そ
の中でも、本発明の効果が十分に発揮される、熱可塑性
樹脂フィルムを基材として用いた場合において好適に用
いられる。
【0038】本発明の剥離フィルムは、前記した塗工液
を熱可塑性樹脂フィルムの表面に塗工・硬化することに
より得られる。
【0039】本発明において、塗工液の塗工方法として
は、本発明の効果が阻害されない限り、特に制限なく公
知の方法、たとえば、一般に用いられるコーティングヘ
ッド、例えば、グラビヤ、グラビヤリバース、オフセッ
ト等の転写方法を基本とした塗工や、バー、コンマバー
等の掻き取り方法を基本とした塗工など一般に普及して
いるコーティング装置を用いることができる。
【0040】本発明において、塗工液を塗工される基材
は、熱可塑性樹脂フィルムやライナー等が適用される
が、特に熱可塑性樹脂フィルム等の表面が平滑である材
料に効果的である。これらの熱可塑性樹脂としては、例
えば、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等が掲げられる。またこれらの材料からなるシ
ート及びフィルムの塗工面はコロナ処理、フレーム処理
等の表面処理を施される事が好ましい。
【0041】本発明において、硬化方法は、特に限定さ
れず、通常、塗工液が塗工された熱可塑性樹脂フィルム
を、乾燥炉にて加熱することによって溶剤の除去と共に
硬化する方法が採用される。上記加熱温度は、通常10
0℃〜150℃の範囲が好適である。
【0042】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明について説明す
るが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0043】〈評価方法〉 (熱可塑性樹脂フィルム基材とシリコーン皮膜との密着
性)シリコーン皮膜が形成された熱可塑性樹脂フィルム
を、40℃、湿度90%の恒温槽に24時間静置した後
に、該シリコーン皮膜を指で擦ってシリコーン皮膜の脱
落状態を目視にて観察した。脱落が見られないものを
○、脱落が見られたものを×とした。
【0044】(常態剥離強度)シリコーン皮膜が形成さ
れた熱可塑性樹脂フィルムに、粘着剤(SKダイン80
1B)をメイヤーバーアプリケーターを用いて、80μ
m(wet)厚みで塗布した後、80℃で5分間乾燥し
た。次いで、粘着剤の塗工面に50μmのポリエステル
(東洋紡ポリエステルフィルムE5100)を張り合わ
せ、25℃、20g/cm2の荷重をかけて48時間エ
ージングした。エージング後、25mm×200mmに
切断し、テストピースとした。該テストピースをオート
グラフにて、剥離速度300mm/分で180°での剥
離強度を測定した。
【0045】(残留接着率)あらかじめ、ニットー31
BテープをSUS板に2kgロールを用いて圧着速度5
mm/分にて一往復プレス圧着し、4時間放置する。そ
の後、ニットー31Bテープを180°剥離し、粘着力
を測定する。この際、剥離速度は300mm/分で測定
する。この時の粘着力を(Ai)とする。
【0046】次いで、シリコーン皮膜が形成された熱可
塑性樹脂のシリコーン皮膜面にニットー31Bテープを
5kgロールで圧着する。70℃、20g/cm2、2
0時間加熱エージングを行う。エージング終了後4時
間、23℃で放置する。ニットー31Bテープを剥が
し、SUS板に2kgロールを用い圧着速度5mm/秒
で一往復プレス圧着し、4時間放置する。25℃にてニ
ットー31Bテープを180°剥離し粘着力を測定す
る。この時の剥離速度は300mm/分とする。この数
値を(Ae)とする。以下の式に代入し残留接着率を算
出する。
【0047】残留接着率=(Ae/Ai)×100 (実施例1) (原料樹脂の調整)メルトフローレート7.0g/10
minの結晶性プロピレン単独重合体100重量部と、
該結晶性プロピレン単独重合体100重量部に対し、酸
化防止剤として2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトル
エン0.1重量部、塩素捕捉剤としてステアリン酸カル
シウム0.1重量部、を添加した樹脂組成物を、ヘンシ
ェルミキサーにて5分間混合撹拌した後、口径60mm
の押出造粒機を用い、230℃にて造粒して原料ペレッ
トAとした。
【0048】(キャストフィルムの作成)原料ペレット
Aを用いて以下の方法でキャストフィルムの成形を行っ
た。
【0049】スクリュー径75mmの押出機にペレット
Aを供給し、樹脂温度230℃でTダイより押出し、3
0℃の冷却ロールを通して厚み60μmの単層フィルム
を得た。引き続き片方の表面の濡れ指数が40mN/m
となるようにコロナ放電処理を施し、次いで40℃で2
4時間エージングすることでキャストフィルムを得た。
【0050】(離型処理) ・シリコーン溶液の調整 高分子量オルガノシロキサンとしてLTC760A(3
0%トルエン溶液における粘度5000cP、固形分濃
度30%、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)2
0.32g、硬化触媒としてSRX212(東レ・ダウ
コーニング・シリコーン社製)0.19g、重合調整剤
としてSD7200(東レ・ダウコーニング・シリコー
ン社製)0.08g、希釈溶剤としてヘプタン67.8
5gを混合し撹拌した。この溶液をシリコーン溶液Xと
した。
【0051】低分子量オルガノシロキサンとしてLTC
1053L(粘度350cP、東レ・ダウコーニング・
シリコーン社製)10.3g、硬化触媒としてLTC1
102(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)1.
0gを混合し撹拌した。この溶液をシリコーン溶液Yと
する。
【0052】シリコーン溶液Xを15gとシリコーン溶
液Y0.5gを混合して均一な混合溶液とした。この
際、高分子量オルガノシロキサンと低分子量オルガノシ
ロキサンの量比は重量で1.05:0.5となる。
【0053】該混合溶液をキャストフィルムのコロナ処
理面側にメイヤーバーアプリケータ(No.5)を用い
て塗工した。その後、クールドライヤーにて溶媒を除去
した。この際、キャストフィルム上のシリコーンにハジ
キは見られなかった。引き続き120℃の熱風循環式乾
燥機にて硬化した。この離型フィルムの物性については
表1にまとめた。
【0054】実施例2〜5 シリコーン溶液Xとシリコーン溶液Yの混合比を表1に
示した割合にした以外は、実施例1と同様の操作を行っ
た。結果を表1にまとめた。
【0055】比較例1 シリコーン溶液X:15gとシリコーン溶液Y:0.2
gを混合し用いた以外は、実施例1と同様の操作を行っ
た。結果を表1にまとめた。
【0056】比較例2 シリコーン溶液X:15gとシリコーン溶液Y:5.0
gを混合して用いた以外は、実施例1と同様の操作を行
った。結果を表1にまとめた。
【0057】比較例3 シリコーン溶液X:15gのみを用い、シリコーン溶液
Yを用いなかった以外は、実施例1と同様の操作を行っ
た。結果を表1にまとめた。
【0058】比較例4 シリコーン溶液Y:15gのみを用い、シリコーン溶液
Xを用いなかった以外は、実施例1と同様の操作を行っ
た。結果を表1にまとめた。
【0059】実施例10 低分子量オルガノシロキサンとしてLTC1063L
(粘度170cP、東レ・ダウコーニング・シリコーン
社製)10.3g、硬化触媒としてLTC1102(東
レ・ダウコーニング・シリコーン社製)1.0gを混合
し撹拌した。この溶液をシリコーン溶液Y−2とする。
【0060】シリコーン溶液X:1.05gとシリコー
ン溶液Y−2:3.5gとを混合して用いた以外は、実
施例1と同様の操作を行った。結果を表1にまとめた。
【0061】実施例11 低分子量オルガノシロキサンとしてLTC1055M
(粘度300cP、東レ・ダウコーニング・シリコーン
社製)10.0g、硬化触媒としてLTC1102(東
レ・ダウコーニングシリコーン社製)1.0gを混合そ
撹拌した。この溶液をシリコーン溶液Y−3とする。
【0062】シリコーン溶液X:1.05gとシリコー
ン溶液Y−3:3.5gとを混合して用いた以外は、実
施例1と同様の操作を行った。結果を表1にまとめた。
【0063】実施例12 混合溶液を塗工するフィルムをポリプロピレンキャスト
フィルムからポリエステルフィルム(東洋紡ポリエステ
ルフィルムE5100:50μm)に変更した以外は、
実施例1と同様の操作を行った。結果を表1にまとめ
た。
【0064】実施例13 混合溶液を塗工するフィルムをポリプロピレンキャスト
フィルムから二軸延伸ポリプロピレンフィルム(サン・
トックスOPP、PF21:60μm)に変更した以外
は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表1にまと
めた。
【0065】
【表1】
【0066】実施例6、7 実施例2記載の混合溶液をヘプタンを用いて、表2に示
すシリコーン固形分濃度に調整した以外は、実施例2と
同様の操作を行った。その結果を表2にまとめた。
【0067】実施例8、9 実施例4記載の混合溶液をトルエン/メチルエチルケト
ン(1vol/1vol)を用いて、表2に示すシリコ
ーン固形分濃度に調整した以外は、実施例4と同様の操
作を行った。結果を表2にまとめた。
【0068】比較例5 シリコーン溶液Yの希釈溶剤を表2に記載した溶剤を用
いて固形分濃度を2.0%に調整した以外は実施例1と
同様の操作を行った。結果を表2にまとめた。
【0069】
【表2】
【0070】
【発明の効果】本発明の30%トルエン溶液における粘
度が1500〜30000cPである、少なくとも炭素
−炭素二重結合を一個以上有する高分子オルガノシロキ
サンと、それ自身の粘度が100〜1000cPであ
る、少なくとも炭素−炭素二重結合を有する低分子量オ
ルガノシロキサンを特定の割合で混合したオルガノシロ
キサンを主成分とする塗工液は、熱可塑性樹脂フィルム
等基材の表面に容易に塗工することができ、かつ、硬化
せしめる事より、剥離強度が低減された剥離フィルムを
えることができる。
【0071】また、上記塗工液により得られる剥離フィ
ルムは、粘着層を有する表示媒体の粘着面を保護し、高
速貼付にて使用するに際、繰り出しミスが大幅に低減さ
れるため有用な支持体となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 5/00 Z C09K 3/00 C09K 3/00 R Fターム(参考) 4F100 AK01B AK07B AK52A AL05A BA02 CA06B EH17B EH46 EJ55B GB90 JA06A JA06B JA07A JA09A JB16B JK06 JL14 YY00A 4J002 CP12W CP12X GH00 HA01 4J027 AF01 AJ03 CC01 CD08 4J038 DL101 DL102 MA14 MA15 PC08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)30%トルエン溶液における粘度が
    1500〜30000cPである、少なくとも炭素−炭
    素二重結合を一個以上有する高分子量オルガノシロキサ
    ンと、(b)それ自身の粘度が1000cP以下であ
    る、少なくとも炭素−炭素二重結合を一個以上有する低
    分子量オルガノシロキサンとが、(a)/(b)=1/
    4〜4/1で混合されてなるオルガノシロキサンを主成
    分とする塗工液。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂フィルム上に請求項1記載の
    塗工液を塗工し硬化せしめた離型フィルム。
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