JP2000168814A - 包装および展示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 箱蓋を回転させて中に押し込み一体化させ、
品物を水平にまたはある傾斜した位置で展示することが
できるようにする展示箱を提供する。 【解決手段】 容器本体（１）の両側面パネルの内側に
溝（４）が設けられ、箱蓋（２）の両側面パネルの外側
にはスライドだぼ（３）が設けられる。溝（４）および
スライドだぼ（３）はスライド可能に係合されてスライ
ドだぼ（３）が溝（４）の内側で自由に回転かつスライ
ドでき、容器本体（１）と箱蓋（２）とが閉じられて埃
を寄せ付けないようにできるようにされる。箱蓋（２）
を回転させて展示の目的である配置へと組み立てること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は包装および展示装
置に関し、特に腕時計、宝石類、眼鏡、ペン、化粧品、
ワインおよび他の贈答品を包装、保管、および展示する
のに好適な装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在、包装箱製品には２つの主なタイプ
がある。１つは、容器本体と箱蓋とが蝶番で互いに取付
けられているものである。これは箱蓋を開けて展示カウ
ンタ内に水平に横たえると展示の目的も果たし得る。し
かしながら、展示領域は小さく、展示品を側面または背
面から見ることは困難である。さらに、箱蓋がある一定
の領域を占め、貴重な展示領域を無駄にしてしまう。別
の設計は、分離された箱であり、これは容器本体と箱蓋
とが展示の目的で分離されるものであるが、これは箱蓋
を保っておくのが不便であり、容易に紛失しやすい。分
離された箱には、箱蓋を容器本体の外側にバックル留め
できるものもあり、これは便利な一方、寸法の仕様が非
常に正確であることが要求され、また生産が難しく生産
コストも高い。製品、特に宝石類などの小さく繊細な製
品を展示するためには、客が最もよく見ることができる
ような形態でそれらの品物を展示し、同時に、展示して
いないときにはそれらの品物を容易に保管することが可
能な装置を有することが最も望ましい。

【０００３】現在、従来の包装箱を用いる場合、販売員
は展示品を包装するために多くの時間を費やさなければ
ならず、ときには特定の商品を包装するための特有の箱
蓋を見つけられないことさえある。したがって、展示と
包装との間には常に矛盾する要求がある。美しくない包
装箱は、それら自体が優美な商品の価値にまで悪影響を
与えてしまうおそれもある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来の包
装箱の欠点を回避し、その箱蓋を回転させて中に押し込
み一体化させ、品物を水平にまたはある傾斜した位置で
展示することができるようにする展示箱を提供する。こ
の発明にはまた、贈答品の優れた展示効果を創り出すた
めに種々の選択肢が許されている。この発明は、展示品
を安全に保管または包装し、それらの展示品に埃や汚れ
を寄せ付けないことを保証する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明に従った包装お
よび展示装置は、ともに裏地を有する容器本体と箱蓋と
を含み、容器本体はその側面パネルの両方の内側に溝を
有し、箱蓋の両側面パネルの外側にはスライドだぼが設
けられ、溝とスライドだぼとはスライド可能に係合し、
スライドだぼが回転して溝の内側を自由にスライドでき
るようにされる。

【０００６】これらの溝は容器本体の両側面パネルの内
側に対称的に位置づけられ、スライドだぼはそれに対応
して箱蓋の両側面パネルの外側に設けられる。

【０００７】容器本体の両側面パネルの内側にある溝
は、水平または垂直であるか、もしくは容器本体の底面
に対してある角度を有する。

【０００８】箱蓋は凹面形状または平面形状のいずれか
である。凹面形状の箱蓋の前パネルおよび後パネルは容
器本体の前パネルおよび後パネルを補足する。

【０００９】平面形状の箱蓋は１つまたは複数のボード
を含む。スロットは、容器本体の両側面パネルの内側上
方部分において対称に位置付けられ、それらは箱蓋の両
側面パネルの外側にある突起とうまく適合する。

【００１０】支持ボードは箱蓋の前側にある。この支持
ボードと箱蓋とは蝶番によって接合される。

【００１１】容器本体および／または箱蓋の内側には、
展示品を設置するための展示手段があり、そのような展
示手段はクラッチ固定具、ラック、または付着層の形態
をとる。

【００１２】容器本体および箱蓋を含む箱の外面は、直
角、曲面、または角を切ったものであり得る。

【００１３】容器本体の前側開放端には止めブロックが
ある。箱蓋の側面パネルは止めブロックで閉じており、
容器本体の開放端とうまく適合する。

【００１４】この発明は他の展示箱と比べて次の利点を
有する。展示の目的で、包装および展示装置の箱蓋は回
転させることができ、品物を水平にまたはある傾斜した
位置で展示することができる。これは家庭における展示
にも商業的展示にも好適である。箱を閉じると展示品を
安全に保つことができ、また埃を寄せ付けない。この包
装および展示装置の構成は簡単である。スライドさせて
開閉できることは便利であり、使用にあたって便利でか
つ信頼でき、限定された空間しか占有せず、低コストで
生産できる。これはまた、客が容易に見ることができる
ような、贈答品の優れた展示効果を創り出し、さらに、
腕時計、宝石類、眼鏡、ペン、化粧品、ワインおよび他
の贈答品の包装および展示に特に好適である。

【００１５】

【発明の実施の形態】次にこの発明を、添付の図面を参
照しつつこの発明の実施例を通じて述べる。図１、図
２、および図５はそれぞれ、包装および展示装置を保管
モードおよび展示モードで示す。図１および図４におけ
る包装および展示装置の実施例１の容器本体および箱蓋
は、展示ラックまたは付着層を示さない。

【００１６】包装および展示装置の動作を以下に詳細に
述べる。装置を開けるとき、一方の手で容器本体（１）
の前パネルおよび後パネルを保持し、他方の手で箱蓋
（２）の前パネルおよび後パネルを保持する。次に、箱
蓋（２）の両側面パネルの外側の突起（１７）が容器本
体（１）の両側面パネルの内側に位置づけられるスロッ
ト（１６）から開放されるまで、箱蓋を回転させること
により、箱蓋を小さな力で開けることができる。箱蓋を
回転させると同時に、箱蓋（２）を溝（４）に沿って前
方向へスライドさせる。スライドだぼ（３）が溝（４）
の端部までスライドすると、容器本体（１）および箱蓋
（２）は展示モードを形成するであろう。装置を閉じる
ときには、箱蓋（２）の前パネルを保持して溝（４）に
沿ってスライドさせて戻し、それと同時に、容器本体
（１）の両側のパネルの内側に位置づけられるスロット
（１６）内に箱蓋（２）の両側のパネルの外側の突起
（１７）が滑り込むまで、箱蓋（２）を回転させる。こ
れにより装置は閉じたモードに戻る。包装および展示装
置を保管するときは、それを硬く閉じて商品を埃から防
ぐことができる。その外観は華美かつ魅力的であり、客
からよく見えるような最良の形態で品物を展示する。

【００１７】図３は包装および展示装置の実施例１の容
器本体の断面図である。従来の容器本体と比べて、前パ
ネルおよび後パネルは側面パネルの半分の高さしかな
い。両側面パネルの内側にある対称の溝により、箱蓋
（２）のスライドだぼ（３）が自由に動きかつスライド
できる。溝（４）の長さは最大で容器本体（１）の前パ
ネルと後パネルとの間の長さまでである。

【００１８】図３に示すように、容器本体（１）の両側
面パネルの内側にある対称の溝については、３つの異な
る構成がある。溝４は頂面および底面に対して水平であ
る。溝４′は頂面および底面に対してある角度で傾斜し
ている。溝４"は頂面および底面に対して垂直である。
これらの３つの異なる構成は、異なる角度で異なる展示
品を見せるための要求に合う。１つの図面に３つの異な
る状態を示したのは便宜上のみの理由である。図３の点
線は溝の始点を示し、これらは同じ位置に位置づけられ
る。

【００１９】容器本体（１）の両側面パネルの内側にあ
る溝（４）が容器本体の底面に対して垂直である場合、
容器本体（１）の２つの側面パネルの高さをその幅に対
してより長いかまたは等しくして箱蓋（２）を容器本体
（１）内に垂直に挿入し得るようにする必要がある。

【００２０】図４に示すように、特別に支持ボード
（５）を箱蓋（２）の前面に加えてもよい。包装および
展示装置が保管モードにある場合、この支持ボード
（５）は、包装および展示装置を閉じたときに容器本体
１と箱蓋２との間の間隙を埋めることができる。包装お
よび展示装置が展示モードにある場合、この支持ボード
は装置が展示カウンタに載置されるときに装置を支持す
ることができ、よって箱蓋２を傾斜した位置に位置付け
ることができる。したがって、展示品を傾斜した位置で
展示することができ、それによって異なる品物の展示に
対する異なる要求を満たすことができる。

【００２１】箱蓋２はまた、平坦なものとして構成され
得る。これにより、箱蓋２を直接開けて品物を容器本体
１の内側に展示することが可能になる。箱蓋２の内側に
は、表示タグ用のスロットまたは小袋が作られる。代替
例として、容器本体１内の展示品を基部または展示台と
ともに取出し、回転され定位置に挿入されている箱蓋２
の上に置き直すこともできる。

【００２２】図５は、保管モードにある包装および展示
装置の実施例１の外面図である。蝶番６が支持ボード５
と箱蓋２とを接合する。

【００２３】図６は、包装および展示装置の実施例２の
容器本体１の斜視図である。従来の容器本体と比べて、
これは一端が開いており、両側面パネルの内側にある対
称の傾斜した溝４に、箱蓋２をスライドさせて入れたり
出したりすることが可能になっている。展示台１０は容
易に提示できるように持ち上げられ得る。溝４の一端に
は栓があり、他方端には栓があってもなくてもよい。箱
蓋２を栓のない溝４へ挿入することは簡便である。溝の
両端に栓を有する容器本体については、スライドだぼ３
はその可撓性によって溝４内へ挿入され得る。栓の高さ
は溝４の深さと同じかまたはそれより低くすべきであ
る。保管中に包装および展示装置の形状を保つために、
開放端には止めブロック７があり、箱蓋２を閉じたとき
箱蓋２の側面パネル１４が止めブロック７まで閉じるよ
うにされる。

【００２４】図７は包装および展示装置の実施例２の箱
蓋の斜視図を示す。これはスライドだぼ３、側面パネル
１４および頂面パネル１５を３部品アセンブリ式で含
む。スライドだぼ３は主に容器本体１と箱蓋２とを接合
させるためのものであり、箱蓋２および容器本体１に対
してスライド機構を提供する。スライドだぼ３は幅の狭
い帯である。側面パネル１４はスライドだぼ３と頂面パ
ネル１５との間でリンクとして作用し、それが閉じられ
て箱を形成するとき、容器本体の側面パネルの一方を形
成することになる。容器本体１と箱蓋２とを閉じて箱を
形成すると、箱蓋２は容易に中に入りこむことができ
る。したがって、図６に示すように、容器本体１の２つ
の内側面に設けられた溝１２があり、図７に示すよう
に、溝１３が対応して箱蓋２の両側面に設けられる。溝
１２と溝１３とは互いに適合し合う。

【００２５】頂面パネル１５は主に、装置を展示の目的
で用いるときに展示品を配置するためのものである。こ
の頂部には、クラッチ取付具、展示構成、付着層、また
は他の構成を有することも可能であり、さらに、展示台
１０を有することも可能である。これらのすべては、異
なる展示品の設計に従って、異なる形状、構造または大
きさであり得る。展示に用いられる技巧としては、接着
（sticking）、簡単な取付、またはねじ込みなどが考え
られる。展示品は水平にまたは垂直に展示され得る。展
示品の高さおよび外部設計は、容器本体の内部容量に対
応すべきである。

【００２６】箱蓋２の頂面パネル１５の前部分に、ロッ
ク、クラッチ、ボタン、または磁気コネクタなどの構造
を、装置をシールする手段として用いることもできる。
実際に使用する際にまたは特殊な要求によって商品をよ
り大きな角度で展示することが望まれる場合、頂面パネ
ル１５を蝶番で接合される２つの部品のアセンブリ、す
なわち前パネル８および補助パネル９として構築しても
よく、よって頂面パネル１５を外方向へ折り畳むことが
でき、補助パネル９を水平な面に配置することができ、
展示構造または展示台１０の傾斜角は上述の蝶番によっ
て決定される。このアセンブリの３次元構造は図８に示
される。

【００２７】包装および展示装置の実施例２の箱蓋２に
おいて、スライドだぼ３、側面パネル１４および頂面パ
ネル１５の間の蝶番接合と、補助パネル９および上面パ
ネル１５の間の蝶番接合とは、真ん中に、または折り畳
み線のいずれかの側に設定することができ、これはキャ
ビネット、窓、ドアまたは他の包装箱に見られるような
いずれの構成であってもよい。直角に折り畳むことがで
きる蝶番接合を有することが望ましく、これについては
ここで詳細には述べない。

【００２８】この包装および展示装置を展示モードで用
いる場合、箱蓋２はスライドだぼ３で回転され、軽く後
ろに押されて水平にまたはある傾斜した角度で容器本体
１の２つの側面パネルの内側の溝４に沿ってスライドす
る。箱蓋２は展示品を容器本体１の中に運び、水平にま
たはある傾斜した角度で展示する。この装置が展示の目
的で用いられない場合は、前の方法を逆転させると装置
は閉じられる。

【００２９】この包装および展示装置を組立てた後、こ
の装置の内側および外側を芸術的かつ美的な金属、布ま
たは他のパターンの装飾を施すことにより、また代替的
には、展示品に関連した何らかの広告または説明を挿入
することにより、展示品を補足することも可能である。

【００３０】この発明に従った包装および展示装置につ
いて多くの可能な実施例が考えられ、これらはとりわ
け、容器本体および箱蓋の形状が正方形もしくは長方形
であるか、または装置全体の形状が、装置の角部を直
角、曲線もしくは角を切ったものにし得るように容器本
体および箱蓋を変形されるものを含む。これらについて
はここでは詳細に述べない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 包装および展示装置の実施例１の斜視図であ
る。

【図２】 包装および展示装置の実施例２の斜視図であ
る。

【図３】 包装および展示装置の実施例１の容器本体の
断面図である。

【図４】 包装および展示装置の実施例１の箱蓋の外面
図である。

【図５】 保存モード時の包装および展示装置の実施例
１の外面図である。

【図６】 包装および展示装置の実施例２の容器本体の
斜視図である。

【図７】 包装および展示装置の実施例２の箱蓋の斜視
図である。

【図８】 包装および展示装置の実施例２の外面図であ
る。

【符号の説明】

１ 容器本体、２ 箱蓋、３ スライドだぼ、４ 溝、
５ 支持ボード、６蝶番、７ 止めブロック、１０ 展
示台、１４ 側面パネル。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チウ・キン・ケウン 中華人民共和国、グアンドン・プロビン ス、マティガン・グアンリク、ダリンシャ ンツェン、ドングアンシ（番地なし)

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体（１）と箱蓋（２）とを含む包
   装および展示装置であって、容器本体（１）および箱蓋
   （２）はともに裏地を有し、容器本体（１）はその側面
   パネルの両方の内側に溝（４）を有し、スライドだぼ
   （３）が箱蓋（２）の両側面パネルの外側に設けられ、
   スライドだぼ（３）および溝（４）はスライド可能に係
   合してスライドだぼ（３）が溝（４）の内側で自由に回
   転かつスライドできるようにされる、包装および展示装
   置。
2. 【請求項２】 溝（４）が容器本体（１）の両側面パネ
   ルの内側に対称的に設けられ、スライドだぼ（３）が箱
   蓋（２）の両側面パネルの外側に対応するように設置さ
   れる、請求項１に記載の包装および展示装置。
3. 【請求項３】 容器本体（１）の両側面パネルの内側の
   溝（４）が水平もしくは垂直であり、または容器本体
   （１）の底面に対してある角度で配置される、請求項１
   に記載の包装および展示装置。
4. 【請求項４】 箱蓋（２）が凹面形状または平面形状の
   いずれかである、請求項１に記載の包装および展示装
   置。
5. 【請求項５】 箱蓋（２）が凹面形状であり、箱蓋
   （２）の前パネルおよび後パネルが容器本体（１）の前
   パネルおよび後パネルを補足する、請求項４に記載の包
   装および展示装置。
6. 【請求項６】 箱蓋（２）が平面形状であり、１つまた
   は複数のボードを含む、請求項４に記載の包装および展
   示装置。
7. 【請求項７】 容器本体（１）の両側面パネルの内側上
   部分にある対称的なスロット（１６）が箱蓋の両側面パ
   ネルの外側の突起（１７）とうまく適合する、請求項１
   に記載の包装および展示装置。
8. 【請求項８】 箱蓋（２）の前側に支持ボード（５）が
   あり、支持ボード（５）と箱蓋（２）とが蝶番によって
   接合される、請求項１に記載の包装および展示装置。
9. 【請求項９】 容器本体（１）および／または箱蓋
   （２）の内側に展示品を設けるための展示手段がある、
   請求項１に記載の包装および展示装置。
10. 【請求項１０】 容器本体（１）および／または箱蓋
    （２）の内側の展示手段がクラッチ固定具、ラック、ま
    たは付着層の形態をとる、請求項１に記載の包装および
    展示装置。
11. 【請求項１１】 容器本体（１）および箱蓋（２）を含
    む箱の外側面が直角、曲線、または角を切ったものであ
    り得る、請求項１に記載の包装および展示装置。
12. 【請求項１２】 容器本体（１）の開放端に止めブロッ
    ク（７）があり、箱蓋（２）の側面パネル（１４）が止
    めブロック（７）で閉じて容器本体（１）の開放端とよ
    く適合するようにされる、請求項１に記載の包装および
    展示装置。