JP2000167980A - 低沸点溶剤のワニスを接着剤の前駆体として用いた金属積層板 - Google Patents

低沸点溶剤のワニスを接着剤の前駆体として用いた金属積層板

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JP2000167980A
JP2000167980A JP34901398A JP34901398A JP2000167980A JP 2000167980 A JP2000167980 A JP 2000167980A JP 34901398 A JP34901398 A JP 34901398A JP 34901398 A JP34901398 A JP 34901398A JP 2000167980 A JP2000167980 A JP 2000167980A
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JP
Japan
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adhesive
metal
varnish
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boiling point
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JP34901398A
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English (en)
Inventor
Koji Hirota
幸治 廣田
Minehiro Mori
峰寛 森
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属積層板において絶縁層と金属間の剥離強度
を向上させる。 【解決手段】金属積層板において、絶縁層と金属層の間
の接着層として、沸点が170℃以下の溶剤を用いたワ
ニスを前駆体とする熱可塑性樹脂を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は絶縁層の両側に金属
層を積層したプリント配線板用金属積層板に関するもの
であり、詳しくは、絶縁層と金属層の接着剤としてポリ
イミド、ポリアミドイミド等の、前駆体が液状のワニス
であるものを用い、ワニスの溶剤に沸点が170℃以下
のものを用いることにより、乾燥温度の低減と樹脂の流
動性の向上を実現したものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりプリント基板等に幅広く使用さ
れている金属積層板において、接着層に熱可塑性樹脂を
用いて、その前駆体であるワニスを金属箔または、絶縁
層に塗布、乾燥を行い、接着層を形成する方式は広く用
いられてきた。
【0003】金属積層板においては、金属の剥離強度が
1.0kg/cm 以上であることが望ましいとされている。
また、金属積層板において金属層と絶縁層の接着温度
は、金属の酸化や、絶縁層の変質を避けることから、少
なくとも250℃以下の温度にすることが望まれてい
る。
【0004】このような市場要求に対して、ワニスを塗
布しキュウアを行い接着層を形成する金属積層板では、
1.0kg/cm の剥離強度を確保するには、250℃以上
に接着温度を上げなければならなかった。これはワニス
には沸点が200℃以上の高沸点溶媒が用いられてきた
ためである。ワニスの溶媒を除去するには、乾燥温度を
200℃以上の高温にする必要が生じ、乾燥時に樹脂が
架橋し硬化することが避けられない状況にあった。熱可
塑性樹脂が分子間架橋すると、接着時における樹脂の流
動性が下がり、金属層や絶縁層との密着力が低下し、接
着強度が減少するという問題が発生する。接着強度の確
保のためには、接着温度を高くして樹脂の流動性を確保
する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は金属積
層板において絶縁層と金属間の剥離強度を向上させるこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記した
課題を解決すべく検討を行った結果、ワニスの溶媒の沸
点を170℃以下に、さらに好ましくは150℃以下に
して、ワニスの乾燥温度の低下をはかり、良好な接着強
度を得る方法を見いだした。すなわち、ワニスの乾燥温
度と、樹脂の硬化、架橋密度には関連性があり、乾燥温
度が高くなるほど樹脂の架橋密度が増える。そのため、
熱可塑性樹脂においては高温時における流動性が低下
し、接着時における樹脂の密着性が悪くなり、接着温度
を同一とした場合に接着強度が低下する。
【0007】ワニスの乾燥温度を低下させるには、ワニ
スの溶剤の沸点を低下させる必要がある。 現在、ワニ
スに用いられている溶剤の沸点は200℃以上のもので
あり、これから沸点を170℃以下に低下させることに
より、乾燥温度を低下させることができる。
【0008】本発明により、接着時における流動性の高
い熱可塑性樹脂が得られるので、高いピール強度を発現
する金属積層板を得ることが可能となる。すなわち、プ
リント基板、TAB基材等のパターン形成時に加工性に
優れ、高い接続信頼性を有する基板を得ることが可能と
なる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
本発明の金属積層板は絶縁層と金属層の接着層にワニス
を前駆体とする熱可塑性樹脂を用いることが基本とな
り、ワニスの溶剤の沸点が170℃以下に、さらに好ま
しくは150℃以下であればよい。
【0010】絶縁層の形成には、金属箔に接着層となる
ポリイミド、ポリアミドイミド、アミドワニスを塗布、
キュウアを行う方法や、接着シートを用いる方法があ
る。接着シートのベースフィルムには通常、非熱可塑性
樹脂が用いられ、具体的には、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリアミドイミド、ナイロン等が用いられる。さら
に具体的には非熱可塑性宇部興産社製ポリイミドフィル
ムUpilexシリーズ、鐘淵化学社製ポリイミドフィルム、
デュポン社製ポリイミドフィルムKaptonシリーズ、東レ
社製アミドフィルムアラミカシリーズ等が挙げられる。
【0011】積層する金属層としては種類を問わず、こ
れは多層積層板を形成する場合でも同様である。金属層
の金属として具体的には、ステンレス、Cu、Fe、N
i、Mo、Al等が挙げられる。金属層と絶縁層の接着
は熱プレス、ラミネート等により行われる。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。ただし、本発明
は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。 実施例1 宇部興産社製ポリイミドフィルム、ユーピレックス50SG
A (厚さ50μm)に、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)
を溶剤として用いた、三井化学製ポリアミド酸ワニスPA
A-A を塗布、乾燥させ、総厚み70μmの接着シートを作
成した。この接着シートを5mm 幅、70mm長に切断し、23
0 ℃、20kg/cm2、5 秒の条件で日立金属社製YEF 42鋼
(幅25mm、長さ50mm、厚さ0.15mm)に小型ボンディング
装置で、熱プレスを行った。こうして得られたサンプル
を引っ張り速度50mm/minの条件でピール強度を測定し
た。結果は表1のようであった。
【0013】比較例1 宇部興産社製ポリイミドフィルム、ユーピレックス50SG
A (厚さ50μm)に、N-メチルピロリドン(NMP) を溶剤
として用いた、三井化学製ポリアミド酸ワニスPAA-A を
塗布、乾燥させ、総厚み70μmの接着シートを作成し
た。この接着シートを5mm 幅、70mm長に切断し、230
℃、20kg/cm2、5 秒の条件で日立金属社製YEF 42鋼(幅
25mm、長さ50mm、厚さ0.15mm)に小型ボンディング装置
で、熱プレスを行った。こうして得られたサンプルを引
っ張り速度50mm/minの条件でピール強度を測定した。結
果は表1のようであった。
【0014】
【表1】
【0015】実施例2 米国オーリン社製銅箔、C7025 箔 (厚さ18μm) にN,N-
ジメチルホルムアミド(DMF) を溶剤として用いた三井化
学製ポリアミド酸ワニスPAA-Pmを塗布、乾燥を行い、総
厚さ30μmの接着剤付銅張積層板を作成した。この接着
剤付銅張積層板を5mm 幅、70mm長に切断し、230 ℃、20
kg/cm2、5 秒の条件で新日鐵社製ステンレス箔SUS304HT
A (幅25mm、長さ50mm、厚さ20μm) に小型ボンディン
グ装置で、熱プレスを行った。こうして得られたサンプ
ルを引っ張り速度50mm/minの条件でピール強度を測定し
た。結果は表2のようであった。
【0016】比較例2 米国オーリン社製銅箔、C7025 箔 (厚さ18μm) にN-メ
チルピロリドン(NMP)を溶剤として用いた三井化学製ポ
リアミド酸ワニスPAA-Pmを塗布、乾燥を行い、総厚さ30
μmの接着剤付銅張積層板を作成した。この接着剤付銅
張積層板を5mm幅、70mm長に切断し、230 ℃、20kg/c
m2、5 秒の条件で新日鐵社製ステンレス箔SUS304HTA
(幅25mm、長さ50mm、厚さ20μm) に小型ボンディング
装置で、熱プレスを行った。こうして得られたサンプル
を引っ張り速度50mm/minの条件でピール強度を測定し
た。結果は表2のようであった。
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】実施例に示すとおり、本発明の低沸点の
溶剤を用いるワニスを使用することにより、高い接着強
度を有する金属積層板が得られるので、プリント基板、
TAB基材等のファインパターン形成時にも加工性が良
く、接続信頼性に優れた製品を得ることが可能となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属積層板の絶縁層と金属層の接着剤とし
    て使用される熱可塑性樹脂において、その前駆体である
    ワニスの溶媒の沸点が170℃以下のものを使用するこ
    とを特徴とする金属積層板。
  2. 【請求項2】該溶媒がN,N-ジメチルアセトアミドである
    ことを特徴とする請求項1に記載の金属積層板。
  3. 【請求項3】該溶媒がN,N-ジメチルホルムアミドである
    ことを特徴とする請求項1に記載の金属積層板。
JP34901398A 1998-12-08 1998-12-08 低沸点溶剤のワニスを接着剤の前駆体として用いた金属積層板 Pending JP2000167980A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007132529A1 (ja) 2006-05-17 2007-11-22 Pi R & D Co., Ltd. 金属複合フィルム及びその製造方法

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WO2007132529A1 (ja) 2006-05-17 2007-11-22 Pi R & D Co., Ltd. 金属複合フィルム及びその製造方法

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