JP2000162293A - 磁気センサ― - Google Patents

磁気センサ―

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JP2000162293A
JP2000162293A JP11218255A JP21825599A JP2000162293A JP 2000162293 A JP2000162293 A JP 2000162293A JP 11218255 A JP11218255 A JP 11218255A JP 21825599 A JP21825599 A JP 21825599A JP 2000162293 A JP2000162293 A JP 2000162293A
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Hosaki Sugihara
ほさき 杉原
Tadashi Kotani
忠 小谷
Hajime Okuda
肇 奥田
Hirohiko Miki
裕彦 三木
Takayuki Ishimoto
隆幸 石本
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Hitachi Ferrite Electronics Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄型のデータ伝送用磁気センサーを提供す
る。 【構成】 コンピュータのデータは、フロッピーディス
クドライブのリード/ライトヘッド4より磁気情報とし
て磁束が発生し、非晶質磁性合金箔からなる枠状磁心1
のギャップ2より枠状磁心1に該磁束に相当する内部磁
束が発生して、巻回するコイル3にコンピュータのデー
タに相当する起電力が発生し、フロッピーディスク型ア
ダプタに装着するメモリーカードに前記コンピュータの
データが伝送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】コンピュータのフロッピーデ
ィスクドライブ装置を用いて、各種メモリーカードのデ
ータを受送信するフロッピーディスク型アダプタに搭載
する磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラなどの携帯デジタル機器
は、データ保存としてコンパクトなフラッシュメモリー
カードを使用している。このメモリーカード内のデータ
をコンピュータに送信する方法としては、PCカードア
ダプタに該メモリーカードを装着し、コンピュータのP
Cカードスロットに挿入してデータを送る。
【0003】一般に前記PCカードスロットはノート型
コンピュータに標準的に装備されているが、ノート型コ
ンピュータより高性能であるデスクトップ型コンピュー
タには前記PCカードスロットは装備されてなく、携帯
デジタル機器とのデータ伝送は、インターフェイスケー
ブルによる面倒な接続を必要とした。
【0004】前記問題を解決する方法として、ノート
型、デスクトップ型等のコンピュータに標準的に装備さ
れているフロッピーディスクドライブ装置(以下 FD
Dと略す)とメモリーカードを装着するフロッピーディ
スク型アダプタ(以下 FD型アダプタと略す)を使用
する方法が発明されている。
【0005】FDDは、通常リード/ライトヘッド(以
下、R/Wヘッドと略す)によりフロッピーディスクに
コンピュータのデータを磁気情報として読み書きするも
のである。FD型アダプタもFDDのR/Wヘッドの磁
気情報読み書きを利用して、メモリーカードとコンピュ
ータ間のデータ伝送を可能としたものである。
【0006】図13、図14を用いてFD型アダプタを
使用したメモリーカードのデータ伝送について説明す
る。FD型アダプタ51に装着したメモリーカード52
のデータは、電気信号としてパーマロイからなる一部に
ギャップ62を施した枠状磁心61に巻回したコイル6
3へ流れる。該コイル63によって、枠状磁心61に磁
束が発生し、ギャップ62より磁束が大気へ漏洩する。
該漏洩磁束は枠状磁心61のギャップ62上近接位置に
あるFDDのR/Wヘッド64により磁気情報である漏
洩磁束を電気信号に変換して、メモリーカード52のデ
ータをコンピュータに伝送する。
【0007】また、コンピュータのデータをメモリーカ
ード52に伝送する場合は、FDDのR/Wヘッド64
よりコンピュータのデータに相当する磁束を発生させ、
パーマロイからなる枠状磁心61にR/Wヘッド64か
らの磁束に相当する内部磁束が発生し、該内部磁束によ
りコイル63にコンピュータのデータに相当する起電力
が発生して、その電気信号(起電力)がFD型アダプタ
51に装着するメモリーカード52に伝送される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】なお、メモリーカード
52自体には電力供給部がない為、上記FD型アダプタ
51に電池およびアンプ回路を内蔵させて、データの電
気エネルギー←→磁気エネルギーに相互変換させてい
る。しかし、従来のパーマロイを用いた枠状磁心61の
エネルギー変換効率が悪く、磁気情報レベルが小さくデ
ータ伝送が停止することがあった。
【0009】また、前記変換効率を補うためにアンプ回
路の利得を上げることで誤動作を解決することはできる
が、その場合、アンプ回路の複雑化、回路パターン肥大
化、組立工数の増加、さらに内蔵電池の消費電力増の問
題が発生していた。
【0010】本発明は、上記問題を解決すべくエネルギ
ー変換効率の優れる磁心を使用した薄型の磁気センサー
を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、非晶質磁性合
金箔を単枚あるいは複数枚積層してなる扁平な枠状磁心
を用い、磁路の一部にギャップを有し、少なくとも1つ
のコイルを設けてなる磁気センサーである。
【0012】また本発明は、非晶質磁性合金箔を単枚あ
るいは積層した状態で、打抜加工、エッチング処理によ
り得られるギャップ付枠状磁心を使用する磁気センサー
である。
【0013】また本発明は、接着物を非晶質磁性合金箔
あるいは枠状磁心の積層間に介在させた磁気センサーで
ある。
【0014】また本発明は、180℃〜220℃の熱処
理をおこなう、5μm〜30μmの箔厚、最大飽和磁束
密度Bsmが550mT以上、Coを主体としてFe、
Mn、Si、B、Moからなる組成を特徴とする非晶質
磁性合金箔を用いる磁気センサーである。
【0015】また本発明は、100μm以下の積層体、
180℃〜540℃の熱処理をすることを特徴とするギ
ャップ付枠状磁心を用いる磁気センサーである。
【0016】また本発明は、外周面に1つ以上の取付位
置決め部を有す、該取付位置決め部は枠状磁心の磁路を
妨げない位置に設けたギャップ付枠状磁心を用いる磁気
センサーである。
【0017】また本発明は、ギャップに係合する絶縁物
からなる突状部により位置決めがおこなわれる、該突状
部によりギャップ両端の枠状磁心端が水平に対向するギ
ャップ付枠状磁心を用いる磁気センサーである。
【0018】また本発明は、ギャップ両端の枠状磁心端
を一時的に変形させて、コイルを枠状磁心に組み込む磁
気センサーである。
【0019】また本発明は、枠状磁心ギャップの中心を
起点とした半径3mm以内にコイルを位置させない磁気
センサーである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、非晶質磁性合金箔から
なる磁心を用い、巻回するコイルによって発生する磁心
磁束レベルを向上させ、またその逆作用である磁心磁束
によって発生するコイル起電力を向上させたものであ
る。
【0021】非晶質磁性合金箔を磁心材料としたこと
で、ギャップ付枠状磁心として発生する磁束が大きく、
その効果によりFDDのR/Wヘッドからの磁束によっ
て、ギャップ付枠状磁心のコイルに発生する起電圧を高
くすることができ、また、その逆方向である枠状磁心の
ギャップから漏れる磁束が高く、FDDのR/Wヘッド
における発生電圧を上げることができる。
【0022】非晶質磁性合金箔からなるギャップ付枠状
磁心は単枚でも磁気センサー用磁心として使用可能であ
るが、必要に応じて積層するのが望ましい。積層で問題
となるのが各磁心の寸法精度であり、精度の良い磁心を
得る方法として、金型による打抜、溶液によるエッチン
グがあり、これらは非晶質磁性合金箔に特性劣化等の影
響を及ぼさないものである。前記打抜、エッチングとも
単枚で加工して枠状磁心としても良いが、量産性に適し
た方法は非晶質磁性合金箔を積層して加工するのが良
い。
【0023】単枚で得られた枠状磁心は、必要とする特
性に応じて積層すればよく、この時積層間に接着物であ
る樹脂接着剤、両面テープ等を使用して、積層相互の固
定と積層構成した枠状磁心の寸法精度を保持させる。ま
た接着は、非晶質磁性合金箔を積層打抜する際にも、実
施することが肝要あって、打抜時の積層ズレを防止する
ことができる。
【0024】非晶質磁性合金箔の優れた磁気特性は熱処
理をおこないことで得られ、結晶化温度より低い350
℃〜540℃の範囲で実施するのが良い。但し、この熱
処理によって、前記非晶質磁性合金箔は強度が劣化し脆
くなるため、該熱処理は枠状磁心形状とした後に、単枚
ないしは積層状態でおこなうのが良い。また、脆化を避
けハンドリング性を有す熱処理をしないもの(以下 未
熱処理と表現する)に比べ良好な特性を得るためには、
180℃〜300℃の温度範囲で熱処理をおこなえば良
く、更に、180℃〜220℃の温度範囲で熱処理した
非晶質磁性合金箔は、プレス打抜に耐える強度をもつこ
とができ、枠状磁心とした後の熱処理作業に比べ、格段
に作業性を向上させるものである。
【0025】また、非晶質磁性合金箔の良好な磁気特性
は、5μm〜30μmの箔厚で得られ、更に、10μm
〜20μmの箔厚範囲が安定した磁気特性及び生産性に
優れるものである。また、これらを積層してなるギャッ
プ付枠状磁心は、フロッピーディスク内の低背スペース
に収まる必要があり、100μm以下の薄型となっても
良好な磁気特性を発揮することができる。
【0026】飽和磁束密度Bsmが550mT以上と高
いことで、ギャップ付枠状磁心が発生できる磁束を大き
くすることができ、金属系材料である非晶質磁性合金箔
はBsmも高く、磁気センサー用磁心に好ましい材料で
ある。
【0027】また非晶質磁性合金箔がCoを主体とする
Mn、Si、B、Moからなる組成として、高飽和磁束
密度、低損失、耐錆性等の優れた特性を有すことができ
る。
【0028】磁気センサーとして重要とされるものに磁
心ギャップ位置がある。該ギャップの位置合わせは、ギ
ャップ付枠状磁心の磁気特性を左右する有効磁束磁路を
阻害しない位置、すなわち磁心外周面に設けることが好
ましい。その位置決め部として、枠状磁心外周面に凸
部、さらには前記凸部に孔を設けて、ネジ止め、カシメ
等で強固に固定して、枠状磁心のギャップ位置決めをお
こなう。これらの枠状磁心に設ける位置決め部は1箇所
であっても良いが、複数個設けてギャップ付枠状磁心の
可動を抑える方が好ましい。
【0029】また枠状磁心のギャップ部に磁気特性を阻
害しない絶縁材からなる突状部を係合させることで、上
記枠状磁心外周の凸部と共にギャップ位置決めを高精度
にでき、更に、該ギャップ両端の枠状磁心端を前記突状
部に設けた溝あるいは切欠に挿入させれば、該磁心端を
水平に対向させられるので、磁気特性を左右するギャッ
プ長の管理を容易とする。
【0030】また、ギャップ付枠状磁心のギャップ部を
一時的に変形させてボビンに巻回したコイルを挿入して
も、非晶質磁性合金箔が有す反発力により、変形を保持
することなく元の磁心ギャップ長に戻ることができる。
なお、熱処理を施して脆化した枠状磁心であっても、前
記コイル挿入作業をおこなうことはできるが、脆化によ
る磁心破壊を防止するために、磁心を変形させることの
ないコイル装着をおこなうのが良い。
【0031】尚、ギャップ付枠状磁心に巻回するコイル
は自らも磁束を発生しており、枠状磁心のギャップある
いはFDDのR/Wヘッドからの磁束に影響を与えない
ために、ギャップ中心部より半径3mm以内にコイルを
位置させない。
【0032】
【実施例】(実施例1)従来例と本発明の比較を実施し
た。図1は、比較実験の方法を簡略的に表したものであ
る。コンピュータからのデータ信号に相当するパルス信
号をFDDに送り、該FDDのR/Wヘッド4より前記
パルス信号に対応する磁束が発生する。該磁束は、枠状
磁心1のギャップ2を伝送部として、該枠状磁心1に巻
設するコイル3よりパルス信号に相当する電圧を発生さ
せる。これはコンピュータのデータをFDDのR/Wヘ
ッド4を介し、磁気センサーを伝送素子として、メモリ
ーカードへデータ伝送をおこなう作用と同一の動作であ
り、比較実験としては信頼性の高いものである。
【0033】この比較実験では、伝送周波数を250k
Hzとして、枠状磁心のサイズ(厚さは除く)、コイル
仕様(線径、巻数)、負荷を同一条件とした。従来例は
パーマロイ、本発明は非晶質磁性合金箔を枠状磁心の材
質とし、積層枚数(厚さ)による比較実験をおこなっ
た。
【0034】枠状磁心の寸法は、外周16.5mm×
6.5mm、内周12mm×2.5mm、ギャップ長
0.8mm、コイルは樹脂製ボビンに0.07φ−17
5ターンとした。なお、従来例のパーマロイの板厚は1
00μm/枚、本発明の非晶質磁性合金箔は18μm/
枚を使用した。非晶質磁性合金箔は、日立金属(株)製
のACO−3とACO−5のCo基非晶質磁性合金を使
用。なお、非晶質磁性合金箔の熱処理は、400℃−2
時間の条件で実施。
【0035】
【表1】
【0036】従来例に比べ、本発明は一部を除いて高い
電圧を得ていることがわかる。しかも、18μmの1枚
構成においても、従来例のパーマロイの2枚重ねの20
0μmと同等以上の電圧を得、さらに熱処理をすること
により、未熱処理時では従来例のパーマロイに劣ってい
た材質も、発生電圧を高く得ることができた。
【0037】上記結果より、本発明の非晶質磁性合金箔
を磁気センサー用磁心として用いることにより、従来に
比べ薄型の枠状磁心とすることができ、未熱処理タイプ
は強度も高くハンドリング性が良く、また、熱処理をお
こなうことで、枠状磁心の厚さを薄くでき、コイルの巻
回数の減を可能とする。更に、コイルを巻回したボビン
を枠状磁心に取付けるは、ギャップ部を変形させてボビ
ンを取付けるが、従来のパーマロイからなる枠状磁心で
はギャップ部を変形させた場合、その変形を保持するた
めボビン取付け後にフォーミングを必要とするが、本発
明の非晶質磁性合金箔からなる磁心は、ギャップ部を変
形させても元に戻るため作業性に影響を与えることはな
い。
【0038】また、従来必要であったアンプ回路を除去
するのに必要とさせる800mVp-pを、非晶質磁性合
金箔を3枚以上積層してなる枠状磁心で達成することが
でき、しかも、従来のパーマロイからなる枠状磁心厚の
1/3以下の薄型で対応できる優れたものである。
【0039】また図2に、本発明と従来例の周波数特性
を示す。本発明Aは非晶質磁性合金ACO−5(未熱処
理)を3枚積層、本発明Bは前記本発明Aを400℃の
熱処理をしたもの、従来例はパーマロイの2枚積層品を
使用した。これらは、前記表1の比較実験に用いた試料
と同じものを使用し、その他の仕様も上記比較実験と同
じ(磁心形状、コイル)とした。
【0040】100kHzまでは従来例のインダクタン
スが高い値を示したが、100kHz以上では従来例に
比べ本発明の低下が小さく、500kHzでは従来例に
比べ本発明Bは1.5倍のインダクタンスを発生した。
すなわち、本発明は高周波領域までインダクタンスを発
生させることができ、従来例のパーマロイを用いた磁気
センサーを搭載したメモリーカード用FD型アダプタで
は、せいぜい250kHzの伝送周波数までしか対応で
きないが、本発明の磁気センサーを使用することで伝送
周波数を500kHzあるいはそれ以上にアップするこ
とができ、その結果、コンピュータ−メモリーカード間
のデータ伝送スピードを向上させることができる。
【0041】(実施例2)次に非晶質磁性合金箔の熱処
理について検討をおこなった。これは非晶質磁性合金箔
にも磁気特性のバラツキが発生しており、磁気特性が上
限方向のものは磁気センサー用磁心としてそのまま使用
可能であるが、下限の磁気特性ではハンドリング性の優
れる未熱処理状態で磁気センサー用磁心として使用でき
ない。そこで磁気特性を向上させ、かつ、脆化を起こさ
ない熱処理温度条件の検討をおこなうことにした。
【0042】実施例1で用いたCo基非晶質合金ACO
−5材(日立金属製)の18μm厚、25mm幅薄帯
を、非磁性金属リールに巻回して、所定の熱処理をおこ
なった後、該薄帯を図1のギャップ付枠状磁心に打抜
き、単枚で実施例1で用いたコイル(0.08φ−17
5ターン)を装着して熱処理温度条件によるインダクタ
ンスを比較した。
【0043】
【表2】
【0044】180℃〜220℃の熱処理条件で磁気特
性の低かった未熱処理品の特性を向上をさせることがで
きた。また熱処理による脆化の影響は、上記熱処理条件
では全て打抜が可能であったが、200℃、220℃で
は、実用上問題とならないが破断面にささくれが発生し
ており、この結果より、非晶質軟磁性合金箔状態でハン
ドリング性の良い磁気特性向上を目的とした熱処理条件
としては、180℃〜190℃の範囲でおこなうのが最
良である。なお、熱処理時間については、リール巻した
非晶質軟磁性合金薄帯、或いは、枠状磁心の磁気特性レ
ベルに応じて調整すれば良い。
【0045】(実施例3)次に、未熱処理の非晶質磁性
合金箔を打抜いて枠状磁心とした後に、熱処理を実施し
たときの特性を示す。実験方法は実施例2と同一条件と
して、単枚の枠状磁心にコイル(0.08φ−175タ
ーン)を装着してインダクタンスを比較した。
【0046】
【表3】
【0047】実施例2と同様に熱処理による特性向上が
見られ、脆化状態も容易に破損することがなく、ハンド
リング性の良い磁心を得ることができた。
【0048】図3から図10に本発明に使用する枠状磁
心の形状を示す。図3は略楕円形の枠状磁心11とし、
ギャップ12は一方の長辺の中心より短辺寄りに設け
た。この形状は、磁心11にR部を設けて、金型による
打抜で磁心を作製する際に、磁心の破損、金型寿命の低
下を防止することができる。
【0049】図4は長方形状の枠状磁心11とし、長辺
と短辺の重複部にギャップ12を設けた。図5は、磁心
形状をトロイダル形状として、ギャップ12以外からの
漏洩磁束が大変少なく磁束効率の高い磁気センサーとす
ることができる。
【0050】図6は枠状磁心11を長方形として、ギャ
ップ12は一方の短辺に設けた。図1から図3の枠状磁
心は、巻回したコイルを挿入する際、ギャップ両端の磁
心端を一時的に変形させるのに対し、図6の磁心形状で
は、磁心11を変形させることなく、直線状の長辺に巻
回したコイルを挿入でき、特に結晶化温度に近い温度で
熱処理をして脆化した枠状磁心に適した形状である。
【0051】図7も脆化した枠状磁心に適した形状で、
枠状磁心11の一方の短辺中央にギャップ12を設け、
コイル13を巻回するボビン14の磁心挿入孔をH寸法
とすることで磁心を変形させることなくコイルを装着す
る。この磁心形状では、コイルを分割させ、コイル巻枠
に起因する枠状磁心の小型化が図れる。以上のように本
発明のギャップ付枠状磁心は、形状及びギャップ位置を
制限するものでなく、磁気センサーの取付スペースに合
わせた形状にすれば良い。
【0052】図8〜図10に、本発明のギャップ付枠状
磁心に設けた位置決め部を示した。図8は、磁心11の
短辺の外周側に凸部15をそれぞれ設け、この磁心11
の取付側に、前記凸部15に係止する凹部等を設けて固
定する。
【0053】また図9、図10は、枠状磁心11の外周
に凸部16を設け、該凸部16に孔17を施したもの
で、前記孔17をネジ止めあるいはカシメによって固定
すれば良い。図8〜図10に示した位置決め部は、磁心
の外周面に設けたことにより、枠状磁心11の磁路を妨
げず、特性劣化を起こさない構造とした。
【0054】尚、図8〜図10の磁心形状は、金型によ
る打抜により作製可能であるが、孔付形状等の複雑形状
では、前記孔周辺で破損が発生しやすく、さらに複雑な
形状の場合は、エッチングによる方法が最も精度良く作
製できる。
【0055】図11は、FDDの磁気ヘッドに対する枠
状磁心の位置決め部品を示したのである。枠状磁心11
のギャップ12と該ギャップ上に位置するFDDの磁気
ヘッドを定常位置とするために、枠状磁心11の取付面
にギャップ12に挿入する突状部19を設け位置決めを
する。更に、該突状部19にギャップ両端の枠状磁心端
18を挿入する溝20を具備させることで、枠状磁心1
1のギャップ両端の枠状磁心端18を枠状磁心11の反
り等に関係なく水平に対向させることができ安定した特
性を得ることができる。
【0056】本発明は、枠状磁心に設けたギャップおよ
びFDDのR/Wヘッドに対して、図12に示すコイル
23が影響を与えないように、ギャップより3mm以上
離した。これは、巻回したコイル23自らも磁束を発生
させており、それによって磁心のギャップ22あるいは
FDドライブのR/Wヘッドに磁束に影響を与えない距
離とした。
【0057】
【発明の効果】本発明は磁気センサーの磁心に非晶質磁
性合金箔を用いたことにより、発生電圧を高く得ること
ができ、従来必要としたFD型アダプタに内蔵されたア
ンプ回路の除去を可能とし、回路パターンの小面積化、
組立部品点数および組立工数の削減がはかれ、電気供給
部である内蔵電池の高寿命化を可能とした。さらに、良
好な周波数特性により、データ伝送周波数をアップする
ことができ、コンピュータ−メモリーカード間のデータ
伝送作業性を著しく向上させる。また、磁気センサー用
磁心サイズの小型化、コイル巻数の低減、さらなる発生
電圧の昇圧化、組立工数の削減を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気センサーの実施例
【図2】本発明の磁気センサーの周波数特性
【図3】本発明の磁気センサーに用いる磁心形状
【図4】本発明の磁気センサーに用いる別の磁心形状
【図5】本発明の磁気センサーに用いる別の磁心形状
【図6】本発明の磁気センサーに用いる別の磁心形状
【図7】本発明の磁気センサーに用いる別の磁心形状
【図8】本発明の磁気センサーに用いる別の磁心形状
【図9】本発明の磁気センサーに用いる別の磁心形状
【図10】本発明の磁気センサーに用いる別の磁心形状
【図11】本発明の磁気センサーに用いる別の磁心形状
【図12】本発明の磁気センサーのコイル装着位置
【図13】FD型アダプタ
【図14】従来の磁気センサー
【符号の説明】 1 枠状磁心 2 ギャップ 3 コイル 4 FDドライブのR/Wヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 裕彦 鳥取県鳥取市南栄町26番地1 日立フェラ イト電子株式会社内 (72)発明者 石本 隆幸 鳥取県鳥取市南栄町26番地1 日立フェラ イト電子株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質磁性合金箔を単枚あるいは複数枚
    積層してなる扁平な枠状磁心は、磁路の一部にギャップ
    を有し、少なくとも1つのコイルを設けてなることを特
    徴とする磁気センサー。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のギャップ付枠状磁心は、
    非晶質磁性合金箔を単枚あるいは積層した状態で、打抜
    加工、エッチング処理により得られることを特徴とする
    磁気センサー。
  3. 【請求項3】 接着物を積層間に介在させたことを特徴
    とする請求項1、2記載の磁気センサー。
  4. 【請求項4】 非晶質磁性合金箔は、180℃〜220
    ℃の熱処理をおこなうことを特徴とする請求項1〜3記
    載の磁気センサー。
  5. 【請求項5】 非晶質磁性合金箔は、5μm〜30μm
    の箔厚であることを特徴とする請求項1〜4記載の磁気
    センサー。
  6. 【請求項6】 非晶質磁性合金箔は、最大飽和磁束密度
    Bsmが550mT以上であることを特徴とする請求項
    1〜5記載の磁気センサー。
  7. 【請求項7】 非晶質磁性合金箔の組成は、Coを主体
    とし、Fe、Mn、Si、B、Moからなることを特徴
    とする請求項1〜6記載の磁気センサー。
  8. 【請求項8】 ギャップ付枠状磁心は、100μm以下
    の積層体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    かに記載の磁気センサー。
  9. 【請求項9】 ギャップ付枠状磁心は、180℃〜54
    0℃の熱処理をしたことを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれかに記載の磁気センサー。
  10. 【請求項10】 ギャップ付枠状磁心は、外周面に1つ
    以上の取付位置決め部を有することを特徴とする請求項
    1〜9のいずれかに記載の磁気センサー。
  11. 【請求項11】 ギャップ付枠状磁心に設ける取付位置
    決め部は、枠状磁心の有効磁路を妨げないことを特徴と
    する請求項1〜10のいずれかに記載の磁気センサー。
  12. 【請求項12】 ギャップ付枠状磁心は、ギャップに係
    合する絶縁物からなる突状部により位置決めがおこなわ
    れることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載
    の磁気センサー。
  13. 【請求項13】 ギャップ付枠状磁心のギャップに係合
    する絶縁物からなる突状部により、ギャップ両端の枠状
    磁心端が水平に対向することを特徴とする請求項12記
    載の磁気センサー。
  14. 【請求項14】 ギャップ両端の枠状磁心端を一時的に
    変形させて、コイルを枠状磁心に取付けることを特徴と
    する請求項1〜13のいずれかに記載の磁気センサー。
  15. 【請求項15】 ギャップの中心を起点とした半径3m
    m以内にコイルを位置させないことを特徴する請求項1
    〜14のいずれかに記載の磁気センサー。
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