JP2000161721A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2000161721A
JP2000161721A JP10333766A JP33376698A JP2000161721A JP 2000161721 A JP2000161721 A JP 2000161721A JP 10333766 A JP10333766 A JP 10333766A JP 33376698 A JP33376698 A JP 33376698A JP 2000161721 A JP2000161721 A JP 2000161721A
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cycle
cold
refrigerant
heat
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JP10333766A
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Akihiko Takano
明彦 高野
Sakae Hayashi
栄 林
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Bosch Corp
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Zexel Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄冷機能を備えたブライン式空気調和装置に
おいて、蓄冷された冷力を生かして急速冷房を図ること
ができ、また、蓄冷効果の高いサイクル構成を備えた空
気調和装置を提供する。 【解決手段】 可変容量コンプレッサ4、室外用熱交換
器5、膨張弁6、及び冷媒とブラインとを熱交換する冷
媒−ブライン熱交換部7を有する冷凍サイクル1と、ブ
ラインを循環する第1のポンプ9、ブラインと室内空気
とを熱交換するエバポレータ10を有するブラインサイ
クル2と、蓄冷タンク12、蓄冷材を循環する第2のポ
ンプ11、及び蓄冷材とブラインとを熱交換する蓄冷材
−ブライン熱交換部8を有する蓄冷サイクル3とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両などの室内
を空調するために用いられる空気調和装置、より具体的
には、冷凍サイクルの冷媒をブラインを介して室内空気
と熱交換させるブライン方式の空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】炭化水素系冷媒のような可燃性冷媒を室
内に直接導くことを避けるために、室外において可燃性
冷媒とブラインとを熱交換し、このブラインを室内に導
いて室内空気と熱交換するようにしたブライン式空気調
和装置は、例えば特開平10−71848号公報におい
て示されているところである。
【0003】同公報で示される空気調和装置は、図4に
示されるような構成を備えており、炭化水素系冷媒を用
いてブラインを冷却する冷凍サイクルAと、この冷凍サ
イクルAによって冷却されたブラインを前部空調ユニッ
トと後部空調ユニットとに設けられた並列に配管接続さ
れる熱交換器B,Cへ供給するブラインサイクルDとを
有し、このブラインサイクルDの後部空調ユニットのサ
イクル経路上に、冷却されたブラインを低温状態のまま
蓄積する蓄冷タンクEを設け、始動時にこの蓄冷タンク
内の低温ブラインを利用して冷房応答性を高めるように
したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
空気調和装置は、ブラインサイクル上に蓄冷タンクを設
けてブライン自身によって冷力を蓄積する構成となって
いるため、ブライン自身の有する蓄冷能力以上に蓄冷す
ることができず、蓄冷効果の点で問題がある。また、蓄
冷タンクEは、使用頻度の高い前部空調ユニットの循環
経路上には設けず、これと並列に接続された後部空調ユ
ニットの循環経路上に設けられるので、蓄冷タンクEに
蓄積されたブラインは、前部空調ユニットの熱交換器B
に直接流すことができず、冷凍サイクルの冷媒とブライ
ンとを熱交換する熱交換器Fを経た後に熱交換器Bへ導
かれる。つまり、熱交換器Bで暖められたブラインが蓄
冷タンクEから供給されたブラインと共に再循環する構
成となっており、急速冷房の要請に対しては能力不足に
なることが懸念される。
【0005】そこで、この発明においては、ブライン方
式のサイクルにおいて、蓄冷された冷力を十分に生かし
て急速冷房を図ることができ、また、蓄冷効果の高いサ
イクル構成を備えた空気調和装置を提供することを課題
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、この発明にかかる空気調和装置は、吐出流量を調節
する手段を有するコンプレッサと、このコンプレッサに
より圧縮された冷媒を外気と熱交換する室外用熱交換器
と、前記冷媒を減圧する減圧手段と、この減圧手段によ
って減圧された冷媒をブラインと熱交換可能にする第1
の熱交換部とを有する冷凍サイクルと、前記ブラインと
室内の空気とを熱交換する室内用熱交換器と、前記ブラ
インを前記室内用熱交換器へ循環させる第1のポンプ機
構とを有するブラインサイクルと、蓄冷タンクと、この
蓄冷タンクに蓄積された蓄冷材を前記ブラインと熱交換
可能にする第2の熱交換部と、前記蓄冷材を循環させる
第2のポンプ機構とを有する蓄冷サイクルとを具備する
ことを特徴としている(請求項1)。
【0007】したがって、冷凍サイクルの作動によっ
て、コンプレッサにて圧縮された冷媒は、室外用熱交換
器にて放熱され、減圧手段にて低温低圧の冷媒となっ
て、第1の熱交換部へ送られる。そして、この第1の熱
交換部にてブラインと熱交換し、このブラインを冷却す
る。冷却されたブラインは、第1のポンプ機構の駆動に
よってブラインサイクルを循環して室内用熱交換器に送
られ、この室内用熱交換器にて室内空気と熱交換し、こ
の室内空気を冷却する。
【0008】冷却初期においては、冷房負荷も大きいこ
とから要求される冷力に対して供給する冷力に余裕がな
い場合が多いが、このような過渡状態を経ると供給する
冷力に余裕が出てくる。そこで、このような場合に第2
のポンプ機構を作動すれば、蓄冷サイクルの蓄冷材とブ
ラインとが積極的に熱交換し、蓄冷タンクに冷力を蓄積
することができる。
【0009】そして、蓄冷タンクに蓄冷された冷力は、
コンプレッサが停止した後も室内冷房を維持したい場合
や、急速冷房が要求される場合などにおいて、第2のポ
ンプ機構を作動させることでブラインに与えられる。
【0010】上述の第1の熱交換部と第2の熱交換部と
は、組み合わされて1つの熱交換器を構成するようにし
てもよい(請求項2)。このようなものとしては、例え
ば、冷媒を流通させるチューブエレメントと蓄冷材を流
通させるチューブエレメントとの間にブラインを流通さ
せるチューブエレメントを直接当接する多層構造の熱交
換器などが考えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の構成例を図面に
より説明する。図1において、車両に搭載されるブライ
ン式の空気調和装置が示され、この空気調和装置は、冷
媒を循環させる冷凍サイクル1と、ブラインを循環させ
るブラインサイクル2と、蓄冷材を循環させる蓄冷サイ
クル3とを有して構成されている。
【0012】冷凍サイクル1は、吐出流量を調節する可
変容量機構を備えた可変容量コンプレッサ4と、この可
変容量コンプレッサ4から吐出した冷媒を凝縮液化する
室外用熱交換器5と、この室外用熱交換器5で液化され
た冷媒を減圧する膨張弁6と、この膨張弁6によって減
圧された冷媒と下記するブラインサイクルのブラインと
を熱交換する冷媒−ブライン熱交換部(第1の熱交換
部)7とを順次配管接続して構成されている。この冷凍
サイクル1は、車室外に配され、冷媒としては、ブタン
やプロパンなどの炭化水素系の可燃性冷媒が利用され
る。
【0013】ブラインサイクル2は、前記冷媒−ブライ
ン熱交換部7と後述する蓄冷剤−ブライン熱交換部8と
によって熱交換されたブラインを循環させる第1のポン
プ9と、ブラインを室内空気と熱交換するエバポレータ
10とを配管接続して構成されている。ブラインとして
は、プロピレングリコールやエチレングリコール等の水
溶液(有機ブライン)、あるいは単に水を用いてもよ
い。
【0014】蓄冷サイクル3は、このサイクルに封入さ
れた蓄冷材と前記ブラインサイクルのブラインとを熱交
換する蓄冷材−ブライン熱交換部(第2の熱交換部)8
と、蓄冷材を循環させる第2のポンプ11と、蓄冷材の
冷力を蓄積する蓄冷タンク12とによって構成されてい
る。ここで、蓄冷材は、水+無機塩(Na等)、水+有
機化合物(グリコールやアルコール等)、又は水+無機
塩+有機化合物で構成される公知のものが用いられ、ブ
ラインによって冷却されて液相から固相に変化(凝固)
すると、十分な冷力が蓄積される。
【0015】上述した冷媒−ブライン熱交換部7と蓄冷
材−ブライン熱交換部8とは、別々に構成するものであ
っても、一体に構成するものであってもよく、各熱交換
部は、ブラインと冷媒又は蓄冷材とを熱交換させる二重
管によって構成しても、一方のサイクルの流体を蓄積す
るタンク内に他方のサイクルの配管を通す構成として
も、共通のフィンなどによって一体に結合された並設熱
交換器の一方にブラインを他方に冷媒又は蓄冷材を通す
ような構成としても、1つの熱交換器に両熱交換部を形
成するようにしても、これらを組み合わせて構成しても
よい。
【0016】本構成例においては、このうち、冷媒−ブ
ライン熱交換部7と蓄冷材−ブライン熱交換部8とを1
つの熱交換器(ブライン温調用熱交換器20)に一体に
形成する構成を示すもので、以下、このブライン温調用
熱交換器20を図2に基づいて説明する。
【0017】ブライン温調用熱交換器20は、ブライン
を流通させるチューブエレメント21を、冷媒を流通さ
せるチューブエレメント22と蓄冷材を流通させるチュ
ーブエレメント23とで挟むように組み合わせ、22−
21−23−21−22の順序にしたがって多層に積層
されているもので、各チューブエレメント21〜23
は、2枚の成形プレートを対面接合して構成され、一端
側に設けられた大きく膨出する1対のタンク部24a,
24b,24cとこれに続いて形成された通路部25
a,25b,25cとを有し、通路部は、対をなすタン
ク部の分れ目から他端近傍にかけて隔壁26a,26
b,26cが形成されてU字状をなし、一方のタンク部
から通路部を介して他方のタンク部へ流体が流れるよう
になっている。
【0018】冷媒が流通するチューブエレメント22と
蓄冷材が流通するチューブエレメント23とは、ブライ
ンが流通するチューブエレメント21に対して、タンク
部の膨出量が倍になっており、隣り合うチューブエレメ
ントは、フィンを介さずに通路部25a,25b,25
cを直接当接させて積層され、ブラインが流通する通路
部25aと冷媒が流通する通路部25bとの当接によっ
て冷媒−ブライン熱交換部7が、ブラインが流通する通
路部25aと蓄冷材が流通する通路部25cとの当接に
よって蓄冷材−ブライン熱交換部12がそれぞれ構成さ
れている。
【0019】同じ流体が流通するチューブエレメントの
タンク部は、熱交換部から同方向に突出するように設け
られて付き合わされており、異なる流体が流れるチュー
ブエレメントのタンク部同士は互いに干渉しないよう
に、熱交換部に対して異なる方向に設けられている。本
構成例では、ブラインが流通するチューブエレメント2
1のタンク部24aと冷媒が流通するチューブエレメン
ト22のタンク部24bとは熱交換部に対して反対側に
設けられ、蓄冷材が流通するチューブエレメント23の
タンク部24cは、他のチューブエレメント21,22
のタンク部24a,24bに対して直角になるように設
けられている。
【0020】タンク部で付き合わされたチューブエレメ
ント同士は、タンク部に形成された通孔をもって連通さ
れており、流入口と流出口とを異なるタンク部に設け、
流入口から流入された流体を、連通された各チューブエ
レメントの通路部に並列的に又は直列的に通過させて流
出口から流出するようにしている。
【0021】したがって、ブラインは、これが流通する
チューブエレメント21の両側に当接されたチューブエ
レメント22、23の冷媒流量又は蓄冷材流量をコンプ
レッサ4又は第2のポンプ11によって調節することで
温度調節される。
【0022】ところで、上述したエバポレータ10は、
ヒータコア30とともに車室31に設けられた空調通路
32に配され、送風機33の回転によって空調通路内に
導入された空気が通過するようになっている。エバポレ
ータ10とヒータコア30とは、通風方向に対して相前
後するように近接して並設されており、エバポレータ1
0は通路断面全体を塞ぐように設けられ、ヒータコア3
0は、通路断面の一部分のみを塞ぐように設けられてい
る。
【0023】実際の空調ユニットにあっては、ヒータコ
アは、図示しないエンジン又は電気ヒータによって加熱
された温水を流量を調節しながら循環する構成となって
おり、また、空調通路32の最上流側に、インテーク装
置が設けられ、送風機33によって吸引された内気又は
外気をエバポレータ10とヒータコア30とによって温
調し、最下流側に設けられた吹出口(デフロスト吹出
口、ベント吹出口、フット吹出口)から選択された吹出
モードに応じて車室内に供給するようになっている。
【0024】35は、車室内外の環境状態を検出するセ
ンサ群であり、36は、車室の空調状態を設定する設定
器であり、これらセンサ群や設定器からの信号は、制御
部37に入力されるようになっている。この制御部37
は、図示しない中央演算処理装置(CPU)、読出専用
メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RA
M)、入出力ポート(I/O)等を備えると共に、コン
プレッサやポンプ、流量調節弁などを制御する駆動回路
を有して構成され、ROMに与えられた所定のプログラ
ムにしたがってセンサ群や設定器からの信号を処理し、
コンプレッサ4の容量制御、ポンプ9、11の駆動制御
等を行うようになっている。
【0025】上記構成において、ヒータコア30への温
水供給を停止させた場合を想定し、以下において冷房運
転時の動作を説明する。先ず、冷房運転の要請があれ
ば、コンプレッサ4を動かして冷凍サイクル1を稼動さ
せ、さらに、第1のポンプ9を動かしてブラインサイク
ル3のブラインを循環させる。
【0026】すると、冷凍サイクル1においては、コン
プレッサ4で圧縮された冷媒が、室外用熱交換器5で凝
縮液化され、膨張弁6で減圧されて低温低圧となり、ブ
ライン温調用熱交換器20の冷媒−ブライン熱交換部7
に導かれる。この冷媒−ブライン熱交換部7に導かれた
冷媒は、ブラインサイクル2のブラインと熱交換してこ
れを冷却し、この冷却されたブラインは、エバポレータ
10に導かれて空調通路32内の空気と熱交換する。
【0027】したがって、送風機33によって空調通路
32内に導入された空気は、エバポレータ10で冷却さ
れ、その一部がヒータコア30を通過するもののここで
加熱されずに車室31へ供給される。
【0028】冷房運転直後においては、冷房負荷が大き
いことから、コンプレッサ4の吐出容量は大きく、要求
される冷力より冷凍サイクルによって供給される冷力が
大きくなることはあまりない。しかしながら、冷房運転
が継続されて徐々に室内が冷やされてくると、冷房負荷
が徐々に小さくなるので、冷凍サイクル1によって供給
される冷力に余力がでてくる。
【0029】そこで、このような余力がでてきた時点で
コンプレッサの吐出容量を所定値以上に保ち、第2のポ
ンプ11を動かして蓄冷サイクル3を稼動させ、蓄冷材
とブラインとを積極的に熱交換し、蓄冷タンク12に冷
力を蓄積する。
【0030】上述の冷凍サイクルにあっては、可変容量
コンプレッサが用いられていることから、冷凍サイクル
1によって供給される冷力に余力が生じ始める時点をコ
ンプレッサの吐出容量が最大容量から可変し始める時点
として捉えることができ、コンプレッサが容量可変し始
める時点は、例えば、容量可変機構を電流制御する場合
であれば、この電流の変化によって判断することが可能
となる。
【0031】次に、蓄冷タンク12に蓄積された冷力を
利用するには、第2のポンプ11を稼動させて蓄冷サイ
クル内の蓄冷材を循環させる。すると、蓄冷−ブライン
熱交換部8において蓄冷材の冷力がブラインに供給さ
れ、ブラインサイクル2の稼動によってこの冷却された
ブラインをエバポレータ10へ導き、空調通路32内の
空気と熱交換させることができる。
【0032】例えば、冷房初期において急速冷房の要請
がある場合には、冷凍サイクル1をコンプレッサ4の吐
出容量を最大にして稼動させ、それと同時に第1及び第
2のポンプ9,11を稼動させる。すると、冷凍サイク
ル1の冷力に加えて蓄冷タンク12に蓄積された冷力に
よってブラインを冷却させることができ、ブラインに供
給される冷力を大きくして室内空気の急速冷却を実現す
ることができる。
【0033】また、アイドリング状態で動力の負荷を低
減するために冷凍サイクル1を停止させる空調装置にお
いては、冷凍サイクル1が停止している間に、第2のポ
ンプ11を作動させて蓄冷サイクル3を稼動させれば、
蓄冷タンク12に蓄積された冷力によって室内冷房を確
保することができる。換言すれば、蓄冷サイクル3の稼
動、非稼動を制御して蓄冷タンク12に蓄積された冷力
を効率よく利用すれば、冷凍サイクル1を常に稼動して
おく必要がなくなり、省エネを図ることが可能となる。
【0034】図3において、上述した各種制御を実現す
るためのフロチャートの一例が示され、以下このフロチ
ャートに基づいて冷房運転時の制御を説明する。冷房運
転が開始されると、制御部37は、ステップ50におい
て冷房初期であるか否かを、また、ステップ54におい
て急速冷房の要請があるか否かを判定する。ここで、急
速冷房の要請の有無は、目標温度に対する実際の室温の
偏差が所定値以上であるかどうか等によって判定され
る。
【0035】冷房初期において急速冷房の要請があれ
ば、ステップ52及び56においてコンプレッサをO
N、第1及び第2のポンプをONとし、冷凍サイクル
1、ブラインサイクル2、蓄冷サイクル3を稼動し、ブ
ラインを冷凍サイクル1と蓄冷サイクル3とから供給さ
れる冷力によって急速に冷却する。もちろん、この処理
がなされる前提として、蓄冷タンク12に冷力が十分に
蓄積されている必要があり、このフローに示されていな
い処理によって冷力の蓄積の有無が判定される。また、
大きな冷力を必要とする場合には、コンプレッサや第2
のポンプの回転数を高めてブラインに供給する冷力を大
きくしてもよい。
【0036】また、冷房初期において急速冷房の要請が
なければ、ステップ52において、コンプレッサをO
N、第1のポンプをONとし、冷凍サイクル1とブライ
ンサイクル2とを稼動し、蓄冷サイクル3は稼動しない
通常の冷房運転を行う。
【0037】冷房初期でなければ、通常の冷房運転が原
則として行われるわけであるが、省エネの要請からアイ
ドル運転時には冷凍サイクル1を停止させる要請があれ
ば、ステップ58において、アイドル運転か否かを判定
し、アイドル運転であれば、コンプレッサ4をOFF、
第1及び第2のポンプ9,11を作動させ、蓄冷タンク
12に蓄積された冷力だけで車室内の冷房を継続させる
(ステップ60)。
【0038】アイドル運転時でなければ、ステップ62
において、コンプレッサをON、第1のポンプをONと
し、冷凍サイクル1とブラインサイクル2とを稼動す
る。この状態において、ステップ64において、コンプ
レッサ4の吐出容量が最大吐出容量に固定されずに可変
する状態であるか否かを判定し、容量可変せずに最大吐
出容量で作動し続けていれば依然として大きな冷房負荷
があるとみなすことができるから、この場合には、第2
のポンプ11を作動せずに通常の冷房運転を維持する。
また、冷凍サイクル1から供給される冷力に余力がでて
きてコンプレッサの吐出容量が可変し始めた場合には、
第2のポンプ11を動かして蓄冷サイクル3を稼動さ
せ、コンプレッサ4を所定容量以上で運転して過剰な冷
力を蓄冷タンク12に蓄積する(ステップ66)。
【0039】つまり、上述した一連の処理により、車室
内の冷房制御に支障をきたさない範囲で余分な冷力を蓄
冷材に与えて蓄冷タンク12に蓄積し、この蓄積された
冷力を前述したステップ56、60において利用可能と
している。
【0040】尚、上記例では、車両に搭載された空気調
和装置について述べたが、住宅用や工場などの室内を空
調する装置として用いるようにしてもよい。また、コン
プレッサとして、可変容量コンプレッサを用いたが、固
定容量コンプレッサのON/OFFを制御して吐出流量
を調節するようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
第1の熱交換部によってブラインと冷凍サイクルの冷媒
との熱交換を可能にし、第2の熱交換部によってブライ
ンと蓄冷サイクルの蓄冷材との熱交換を可能にしたの
で、要求される冷力よりも冷凍サイクルから供給される
冷力に余力があれば、蓄冷タンクに冷力を蓄積し、必要
に応じてこの蓄冷タンクに蓄積された冷力を利用してブ
ラインの温度を調節することができ、例えば、急速冷房
の要請がある場合や、冷凍サイクルの停止時に室内冷房
を維持する要請がある場合などに対応することができ
る。
【0042】従来の構成によれば、蓄冷タンクをブライ
ンサイクル上に形成し、ブライン自身によって蓄冷する
構成となっていたため、蓄冷タンクに蓄積する冷力に限
度があり、また、蓄積された冷力を利用して急冷するこ
とが困難であった。これに対して、本願発明によれば、
蓄冷タンクを有する蓄冷サイクルとブラインサイクルと
が独立に形成されているので、蓄冷サイクルを独立に設
計して蓄冷効果の優れた蓄冷材を循環させることで蓄冷
効果を高めることができ、また、蓄冷サイクルの蓄冷材
の循環量を多くすることでブラインを急速に冷却するこ
ともできる。
【0043】また、第1の熱交換部と第2の熱交換部と
を組み合わされて1つの熱交換器を構成するようにすれ
ば、1つの熱交換器をもってブラインと冷媒、ブライン
と蓄冷材を熱交換させることができ、蓄冷タンクへの蓄
冷やブラインの温度を精度よくコントロールすることが
でき、また、各熱交換部を別々の熱交換器で構成する場
合よりも取付けスペースの削減、配管の引き回しの削
減、配管などのレイアウトの簡素化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる空気調和装置の全体構
成を示す図である。
【図2】図2は、図1の空気調和装置に用いられるブラ
イン温調用熱交換器を示す図であり、図2(a)は、組
み立てられた熱交換器の斜視図を、図2(b)は、熱交
換器を構成するチューブエレメントを示す分解斜視図を
それぞれ示す。
【図3】図3は、図1に示す空気調和装置による冷房運
転制御例を示すフローチャートである。
【図4】図4は、従来の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 冷凍サイクル 2 ブラインサイクル 3 蓄冷サイクル 4 コンプレッサ 5 室外用熱交換器 6 膨張弁 7 冷媒−ブライン熱交換部 8 蓄冷材−ブライン熱交換部 9 第1のポンプ 10 エバポレータ 11 第2のポンプ 12 蓄冷タンク 20 ブライン温調用熱交換器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出流量を調節する手段を有するコンプ
    レッサと、このコンプレッサにより圧縮された冷媒を外
    気と熱交換する室外用熱交換器と、前記冷媒を減圧する
    減圧手段と、この減圧手段によって減圧された冷媒をブ
    ラインと熱交換可能にする第1の熱交換部とを有する冷
    凍サイクルと、 前記ブラインと室内の空気とを熱交換する室内用熱交換
    器と、前記ブラインを前記室内用熱交換器へ循環させる
    第1のポンプ機構とを有するブラインサイクルと、 蓄冷タンクと、この蓄冷タンクに蓄積された蓄冷材を前
    記ブラインと熱交換可能にする第2の熱交換部と、前記
    蓄冷材を循環させる第2のポンプ機構とを有する蓄冷サ
    イクルとを具備することを特徴とする空気調和装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の熱交換部と前記第2の熱交換
    部とは、組み合わされて1つの熱交換器を構成している
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の空気調和装置。
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