JP2000158159A - 溶接ヒューム捕集装置 - Google Patents

溶接ヒューム捕集装置

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JP2000158159A
JP2000158159A JP10334147A JP33414798A JP2000158159A JP 2000158159 A JP2000158159 A JP 2000158159A JP 10334147 A JP10334147 A JP 10334147A JP 33414798 A JP33414798 A JP 33414798A JP 2000158159 A JP2000158159 A JP 2000158159A
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dust collector
welding machine
control unit
laser welding
wet dust
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English (en)
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Shuichi Kawagoe
秀一 川越
Masazumi Okamura
正澄 岡村
Hirotami Ninomiya
博民 二宮
Hiroaki Yokoyama
広昭 横山
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Honda Lock Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザ溶接機で発生した溶接ヒュームを湿式集
塵機で捕集するにあたり、ヒュームの発火による湿式集
塵機側での火災発生を極力防止する。 【解決手段】溶接機制御ユニット61は、始動および停
止スイッチ62,63の操作に応じて始動および停止信
号を出力し、始動許可信号が入力されるのに応じてレー
ザ溶接機1を始動するとともに停止スイッチ63の操作
に応じてレーザ溶接機1を停止し、集塵機制御ユニット
65は、溶接機制御ユニット61からの始動信号入力に
応じて湿式集塵機2の運転を開始するとともに始動信号
入力から設定時間経過後に異常検出器66,67,6
8,69,70,71の検出値に基づいて湿式集塵機2
が正常に作動していると判断するのに応じて始動許可信
号を溶接機制御ユニット61に付与し、溶接機制御ユニ
ット61から停止信号が入力されてから所定の遅延時間
経過後に湿式集塵機2の運転停止処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ溶接機に、
該レーザ溶接機で発生した溶接ヒュームを捕集するため
の湿式集塵機が接続される溶接ヒューム捕集装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる装置は、たとえば特開平6
−292970号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レーザ溶接
機で発生するヒューム、特にYAGレーザ溶接機で発生
するヒュームは粒径が非常に細かいものであり、鉄系材
料のレーザ溶接を行なうものでは、ヒュームの発火性が
高いので、湿式集塵機側での発火に注意を払う必要があ
るが、上記従来のものでは、そのようなヒュームの発火
性に着目した工夫はなされていない。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、レーザ溶接機で発生したヒュームの発火によ
る湿式集塵機側での火災発生を極力防止し得るようにし
た溶接ヒューム捕集装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、レーザ溶接機に、該レーザ溶接機で発生
した溶接ヒュームを捕集するための湿式集塵機が接続さ
れる溶接ヒューム捕集装置において、始動スイッチおよ
び停止スイッチと;前記湿式集塵機の異常を検出する異
常検出器と;前記始動スイッチおよび停止スイッチの操
作に応じて始動信号および停止信号を出力するとともに
前記始動信号の出力後に始動許可信号が入力されるのに
応じてレーザ溶接機を始動するとともに前記停止スイッ
チの操作に応じてレーザ溶接機を停止するようにしてレ
ーザ溶接機の運転を制御する溶接機制御ユニットと;前
記溶接機制御ユニットからの始動信号入力に応じて湿式
集塵機の運転を開始するとともに前記始動信号入力から
設定時間が経過したときに前記異常検出器の検出値に基
づいて湿式集塵機が正常に作動していると判断するのに
応じて始動許可信号を溶接機制御ユニットに付与し、前
記溶接機制御ユニットから停止信号が入力されてから所
定の遅延時間経過後に湿式集塵機の運転停止処理を実行
するようにして湿式集塵機の運転を制御する集塵機制御
ユニットと;を備えることを特徴とする。
【0006】このような構成によれば、レーザ溶接機が
始動するときには湿式集塵機が正常な運転状態となって
おり、またレーザ溶接機が停止した後に所定の遅延時間
が経過するまでは湿式集塵機の正常な運転が継続されて
おり、湿式集塵機が正常に運転されていない状態ではレ
ーザ溶接機で発生したヒュームが集塵機側に流れること
はない。したがってレーザ溶接機で発生したヒューム
は、湿式集塵機において必ず処理液で冷却されつつ捕集
されることになり、発火性のヒュームによる火災発生を
極力防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0008】図1〜図10は本発明の一実施例を示すも
のであり、図1はレーザ溶接機および湿式集塵機の全体
側面図、図2は湿式集塵機の要部概略縦断面図、図3は
第1集塵部の一部を拡大して示す縦断面図、図4は噴霧
器の拡大縦断面図、図5は制御系の構成を示す図、図6
は溶接機制御ユニットでの処理手順を示すフローチャー
ト、図7は溶接機制御ユニットでの異常処理手順を示す
フローチャート、図8は集塵機制御ユニットでの処理手
順を示すフローチャート、図9は集塵機制御ユニットで
の異常処理手順を示すフローチャート、図10は集塵機
制御ユニットでの停止処理手順を示すフローチャートで
ある。
【0009】先ず図1において、レーザ溶接機1には、
該レーザ溶接機1で発生する溶接ヒュームを捕集するた
めの湿式集塵機2が接続されており、該湿式集塵機2
は、第1、第2および第3集塵部3,4,5で構成され
る。
【0010】ところで、レーザ溶接機1では窒素ガス雰
囲気でレーザ溶接が行なわれるものであり、レーザ溶接
機1で発生した溶接ヒュームを含む窒素ガスは、湿式集
塵機2を経て外部に排出されるが、湿式集塵機2の第1
〜第3集塵部3,4,5でそれぞれ湿式集塵処理が実行
される。
【0011】図2において、第2集塵部4は処理槽6を
備えており、この処理槽6は、両端を閉じてたとえば円
筒状に形成され、床面7(図1参照)上に立設される。
処理槽6内の上部には下方を開放した支持箱8が固定さ
れており、該支持箱8の上面中央部にはターボファン9
が固定される。また支持箱8内には、下方に向うにつれ
て小径となるテーパ状のメカニカルフィルタ10が取付
けられており、このメカニカルフィルタ10のメッシュ
径は、たとえば1.0μmに設定される。また支持箱8
およびメカニカルフィルタ10間には、メカニカルフィ
ルタ10の上面を臨ませる浄化室11が形成されてお
り、この浄化室11はターボファン9の吸入口に連通さ
れる。
【0012】浄化室11内には、ターボファン9の吸入
口に向けて水を噴射する水噴射ノズル12が固定配置さ
れる。この水噴射ノズル12に連なって処理槽6の外方
に延びるとともに給水源(図示せず)に接続される給水
管13には、作業員の手動操作によって開弁する給水弁
14、あるいは作業員の手動操作によらない電磁弁であ
る給水弁が設けられており、該給水弁14の開弁時には
水噴射ノズル12からターボファン9側に向けて水が噴
射されることになる。
【0013】支持箱8の下部中央には、第1集塵部3か
らのガスが導入されるガス導入箱15が固定されてお
り、上方に向うにつれて小径となるテーパ状のガイド部
材16がガス導入箱15の下端開放部よりも下方に位置
するようにして処理槽6内に固定配置される。一方、処
理槽6内の下部には処理液が貯溜されており、該処理液
の液面よりも上方でガス導入箱15の周囲には、メカニ
カルフィルタ10の下面を臨ませる未浄化室17が形成
される。
【0014】処理槽6の底部には吸入管18の一端が接
続され、該吸入管18の他端は循環ポンプ19の吸入口
に接続される。また循環ポンプ19の吐出口は一対のフ
ィルタ20,20を介して吐出管21の一端に接続され
ており、該吐出管21の他端は処理槽6内に突入され
る。而して前記一対のフィルタ20,20は、通常時に
は一方のフィルタ20のみを用い、一方のフィルタ20
のメンテナンス時に他方のフィルタ20を用いるように
して並列に接続されるものであり、両フィルタ20,2
0の一端は切換弁22を介して循環ポンプ19に接続さ
れ、両フィルタ20,20の他端は切換弁23を介して
吐出管21の一端に接続される。
【0015】処理槽6内において、未浄化室17内に
は、ガス導入箱15を囲繞するリング状の分配管24が
配置されており、該分配管24に前記吐出管21の他端
が接続される。しかも前記分配管24の周方向に間隔を
あけた複数箇所には、処理液を潜った後に該処理液の液
面から上方に流通するガスに向けて処理液を噴出するノ
ズル25,25…が噴出方向を外方に向けて取付けられ
る。これらのノズル25,25…は、噴出する処理液の
最小ミスト径が、フィルタ20のメッシュ径たとえば
1.0μm以下、たとえば0.5〜1.0μmになるよ
うに設定される。
【0016】このような第2集塵部4では、ガス導入箱
15内に導入された溶接ヒュームを含むガスがガス導入
箱15の下端開口部からガイド部材16により末広がり
に広がるようにして下方に導かれた後、未浄化室17側
に向けて上方に反転するように流れ、ガス導入箱15か
ら未浄化室17に流れる際に溶接ヒュームを含むガスが
処理液を潜ることになり、反転して上方に流通するガス
に向けて各ノズル25,25…から処理液が噴出され
る。すなわち処理液を潜ること、ならびに各ノズル2
5,25…から処理液が噴出されることにより、ガス中
の溶接ヒュームが処理液に接触して除去されることにな
る。この処理液との接触によっても除去されずにガスに
同伴した溶接ヒュームは、メカニカルフィルタ10によ
って除去され、メカニカルフィルタ10を通過したガス
は浄化室11を経てターボファン9に吸引される。
【0017】上記処理液は、界面活性剤および凝集剤の
少なくとも一方が水に混入されて成るものであり、界面
活性剤が含まれる場合には、界面活性剤の働きによって
ヒュームが水となじみ易くなり、また処理液の液面上に
泡立ちが効果的に生じることになり、その泡立ちと、複
数のノズル25,25…からの処理液の噴霧とにより溶
接ヒュームがより効果的に捕集される。
【0018】前記凝集剤としては、ポリアクリルアミド
系、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピリジン、
ビニルイミダリン重合体およびグアーガム等を用いるこ
とができ、またゼオライト、活性炭、水酸化アルミニウ
ム、活性白土、カオリンクレーおよび炭酸カルシウム等
のいわゆる核剤や、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、アルミン酸ソーダおよびポリ塩化アルミニウム
等のいわゆる定着剤を凝集剤として用いることも可能で
ある。
【0019】而して前記凝集剤が水に混入されている場
合には、該凝集剤の働きによって溶接ヒュームが処理液
中で効果的に凝集し、処理液中で沈降する程度に大径化
することになり、フィルタ20による粒状の溶接ヒュー
ムの除去が効果的となる。
【0020】処理槽6内の底部には、処理液中に沈むよ
うにしてマグネット26が着脱可能に設置されており、
このマグネット26は、鉄系である溶接ヒュームのうち
たとえば数μm以上の比較的大きな粒子を処理液中で吸
着、捕捉して、湿式集塵機2での溶接ヒュームの捕捉効
率を高める働きをする。
【0021】図3を併せて参照して、第1集塵部3は、
第2集塵部4における処理槽6のガス導入箱15および
レーザ溶接機1間を結ぶ導管28と、該導管28内の一
部に配設される複数の噴霧器29,29…とを備える。
【0022】導管28は、複数のパイプがフランジ接合
されて成るものであるが、この導管28は、その少なく
とも中間部から前記処理槽6側の部分では該処理槽6側
に向うにつれて低くなるように傾斜して構成されてい
る。すなわち導管28は、レーザ溶接機1に接続されて
上方に立上がる立上がり管部28aと、下方に開いた略
U字状に形成されて一端が前記立上がり管部28aの上
端に接続されるU字管部28bと、該U字管部28bの
他端に一端が接続されて処理槽6側に延びるとともに処
理槽6に近づくにつれて低くなるように傾斜した第1傾
斜管部28cと、第1傾斜管部28cの他端に一端が接
続されて処理槽6側に延びるとともに処理槽6側に近づ
くにつれて低くなるように第1傾斜管部28cの傾斜角
よりも大きな傾斜角で傾斜した第2傾斜管部28dと、
第2傾斜管部28dの他端に一端が接続されて水平に延
びるとともに他端が処理槽6内のガス導入箱15に接続
される水平管部28eとを備える。
【0023】前記導管28のうち第1傾斜管部28c内
には、処理液を導く管路30が固定配置されており、該
管路30の一端は、循環ポンプ19の吐出口にフィルタ
20,20を介して接続される吐出管21から分岐した
分岐管31に接続されるとともに、電磁開閉弁33が設
けられる空気導管32に接続され、該空気導管32は図
示しない圧縮空気源に接続される。すなわち前記管路3
0には、循環ポンプ19の作動ならびに電磁開閉弁33
の開弁に伴って処理液および圧縮空気が導入されること
になり、管路30の長手方向に間隔をあけた複数箇所に
取付けられる噴霧器29,29…から圧縮空気とともに
処理液が噴霧されることになる。しかも第1傾斜管部2
8cは、各噴霧器29,29…からの噴霧状態を外部か
ら視認可能とするために、たとえば塩化ビニル製の透明
なパイプから成るものであることが望ましい。
【0024】図4において、管路30の長手方向に間隔
をあけた複数箇所の下部には接続管34…がねじ込まれ
ており、各接続管34…には屈曲管35…の一端が嵌
合、固着される。これらの屈曲管35…は、第1傾斜管
部28c内のガスの流通方向36に沿う下流側に他端を
配置するようにして略L字状に屈曲しており、各屈曲管
35…の他端に支持リング37…の一端が嵌合、固着さ
れる。
【0025】噴霧器29…は、圧縮空気が混じった処理
液を前記流通方向36に沿う下流側に向けて噴霧すべく
各支持リング37…に着脱可能に取付けられるものであ
り、支持リング37…に螺合される器体38と、該器体
38に軸方向の進退位置を調節可能として取付けられる
支持ロッド39と、該支持ロッド39で支承される可動
体40とを備える。
【0026】支持リング37の他端側内面には雌ねじ4
1が設けられており、器体38は、雌ねじ41に螺合す
る雄ねじ42を外面に備える円筒部38aと、該円筒部
38aの一端に同軸に連なって支持リング37内に同軸
に突入される有底円筒部38bと、支持リング37の他
端面に対向するようにして前記円筒部38aの他端から
半径方向外方に張出す鍔部38cとを一体に備えるもの
であり、有底円筒部38bは、屈曲管35および接続管
34を介して管路30内に通じる環状室43を支持リン
グ37の内面との間に形成すべく、円筒部38aの外径
よりも小さい外径を有するように形成される。しかも有
底円筒部38bの周方向に間隔をあけた複数箇所には前
記環状室43に通じる連通孔44,44…が設けられ
る。
【0027】支持ロッド39は、その軸方向一端側に雄
ねじ部39aを有するものであり、該雄ねじ部39a
は、器体38における有底円筒部38bの閉塞端中央部
を貫通し、該有底円筒部38bからの雄ねじ部39aの
突出部には、ナット45および止めナット46が螺合さ
れる。また支持ロッド39の他端には、拡径頭部39b
が設けられており、支持ロッド39の軸線方向での器体
38に対する拡径頭部39bの位置は、雄ねじ部39a
へのナット45および止めナット46の螺合位置を変化
させることにより調節可能である。
【0028】可動体40は、支持ロッド39の他端側を
軸方向の相対変位可能として挿通せしめつつ器体38の
円筒部38aに挿入される円筒部40aと、器体38に
おける鍔部38cの外端面に対向するようにして前記円
筒部40aの外端から張出す鍔部40bとを一体に備え
るものであり、この可動体40は、円筒部40aの外端
が支持ロッド39の拡径頭部39bに当接する位置と、
鍔部40bが器体38の鍔部38cに当接する位置との
間で軸方向に移動することが可能である。
【0029】このような噴霧器29では、圧縮空気が混
じった処理液が管路30から接続管34および屈曲管3
5、環状室43および各連通孔44,44…を介して器
体38内に供給されると、可動体40が支持ロッド39
の拡径頭部39bに当接するまで軸方向外方に移動し、
器体38および可動体40間に形成される間隙から処理
液が全周にわたって噴霧されることになり、器体38お
よび可動体40間に形成される間隙で定まる噴霧量は、
支持ロッド39の雄ねじ部39aへのナット45および
止めナット46の螺合位置によって調節可能である。
【0030】しかも各噴霧器29…は、噴霧液の最小ミ
スト径がたとえば1.0μm以上となるように設定され
ている。
【0031】このような第1集塵部3によれば、レーザ
溶接機1で発生した溶接ヒュームを含むガスが導管28
内を通過して処理槽6に送られる間に、複数の噴霧器2
9,29…から処理液が噴霧されることになり、処理槽
6に達する前に溶接ヒュームの一部がガス中から除去さ
れることになる。この結果、処理槽6に導入されるガス
中の溶接ヒューム量を第2集塵部4だけから成る湿式集
塵機よりも減少せしめ、全体としての溶接ヒュームの捕
捉効率を高めることができる。
【0032】しかも各噴霧器29,29…は、処理槽6
側に向うにつれて低くなるように傾斜した第1傾斜管部
28c内に設けられるので、噴霧器29,29…から噴
霧された処理液は、ガス中から除去した溶接ヒュームを
含みつつ、第1傾斜管部28c、第2傾斜管部28dお
よび水平管部28eの内面を伝わって処理槽6側に流れ
ることになり、レーザ溶接機1に流れることはない。ま
た各噴霧器29,29…から噴霧された処理液が第1傾
斜管部28cの内面に衝突して飛散するが、レーザ溶接
機1から立上がる立上がり管部28aが、下方に開いた
略U字状のU字管部28bを介して、上流側に向かうに
つれて高くなる第1傾斜管部28cの上流端に接続され
ているので、第1傾斜管部28c内で生じた処理液の飛
沫がレーザ溶接機1側に侵入することもない。
【0033】再び図2において、第3集塵部5は、ター
ボファン9の吐出口に一端が接続される排気管48と、
該排気管48の他端を突入せしめる排気処理箱49と、
排気処理箱49内で排気管48の他端に向けて水を噴霧
する複数のノズル50,50…とを備える。
【0034】排気処理箱49は、第2集塵部4における
処理槽6の側方に固定配置されており、処理槽6および
排気処理箱49間には、処理槽6内に処理液が所定量以
上溜まるのに応じて処理液の一部を排気処理箱49内に
溢流させるオーバーフロー管51が設けられる。
【0035】各ノズル50,50…は、図示しない加圧
水源に接続される水導管52に設けられるものであり、
この水導管52には、電磁開閉弁53が設けられる。し
かも各ノズル50,50…は、噴霧した水の最小ミスト
径が、第2集塵部4におけるノズル25,25…による
最小ミスト径よりも小さく、たとえば0.5μmとなる
ように設定される。
【0036】また排気処理箱49には、該排気処理箱4
9内に水が所定量以上溜まるのに応じて一部の水を外部
に排出する排水管54が設けられる。さらに排気処理箱
49の上部には、1もしくは複数の排気口55,55が
設けられており、排気口55,55にはフィルタ56,
56が充填される。
【0037】このような第3集塵部5によれば、第2集
塵部4で除去し得なかった溶接ヒュームを含むガスが排
気処理箱49に導入される際に、各ノズル50,50…
による水のシャワー効果により残存溶接ヒュームが捕集
され、フィルタ56,56でさらに清浄化されたガスが
排気口55,55から外部に排出される。
【0038】図5において、レーザ溶接機1および湿式
集塵機2の近傍には制御盤58,59がそれぞれ設けら
れており、レーザ溶接機1側の制御盤58には、レーザ
溶接機1の運転を制御する溶接機制御ユニット61が内
蔵されるとともに、作業員の手動操作によってスイッチ
ング態様を変化させる始動スイッチ62、停止スイッチ
63およびリセットスイッチ64が設けられ、各スイッ
チ62,63,64からの信号は溶接機制御ユニット6
1に入力される。
【0039】湿式集塵機2側の制御盤59には、湿式集
塵機2の運転を制御するための集塵機制御ユニット65
が内蔵されており、該集塵機制御ユニット65は、電磁
開閉弁33,53の開閉作動を制御するとともに循環ポ
ンプ19を一定の回転数で回転せしめるようにインバー
タ制御し、さらにターボファン9をその回転数を可変と
してインバータ制御することが可能である。また警報器
60が集塵機制御ユニット65に接続されており、集塵
機制御ユニット65からの警報信号により警報器60は
警報作動する。
【0040】集塵機制御ユニット65には、循環ポンプ
19および切換弁22間の液圧が所定範囲から外れてい
るか否かを検出する液圧センサ66の検出値と、電磁開
閉弁33が開弁したか否かを検出するために電磁開閉弁
33における弁体ストロークを検出するストロークセン
サ67の検出値と、電磁開閉弁53が開弁したか否かを
検出するために電磁開閉弁53における弁体ストローク
を検出するストロークセンサ68の検出値と、第2集塵
部4における処理槽6内の液面を検出する液面センサ6
9の検出値と、ターボファン9からのガスを導く排気管
48内の温度を検出する温度センサ70の検出値と、レ
ーザ溶接機1から湿式集塵機2に吸引されるガスの流速
を検出するために導管28においてたとえば第2集塵部
4のガス導入箱15寄りの部分に付設される流速センサ
71の検出値とが入力される。
【0041】上記各センサ66〜71は、湿式集塵機2
の異常を検出する異常検出器としての機能を果すもので
あり、集塵機制御ユニット65は、それらのセンサ66
〜71の検出値に基づいて異常を判断する。
【0042】すなわち、液圧センサ66は、循環ポンプ
19および両フィルタ20,20間での処理液の液圧を
検出するものであるが、循環ポンプ19のインバータの
異常等により液圧が低くなり過ぎるときには循環ポンプ
19が異常であると判断することが可能であり、また液
圧が高くなり過ぎたときには両フィルタ20,20のう
ち使用状態にあるフィルタ20で目詰まりを生じている
と判断することが可能である。すなわち液圧センサ66
の検出値により集塵機制御ユニット65は循環ポンプ1
9およびフィルタ20の異常を検出することができる。
【0043】ストロークセンサ67,68は、電磁開閉
弁33,53の弁体ストロークを検出するものである
が、電磁開閉弁33,53を開弁する信号が集塵機制御
ユニット65から出力されたときに各開閉弁33,53
の弁体が開弁位置までストロークしていないことをスト
ロークセンサ67,68が検出することにより、集塵機
制御ユニット65は電磁開閉弁33,53が異常である
と判断することになる。
【0044】液面センサ69は、処理槽6内の処理液の
液面を「HH」、「H」、「L」、「LL」の4段階で
検出することができるものであり、液面センサ69の検
出値が「HH」であったときには、集塵機制御ユニット
65は、オーバーフロー管51の詰まりや、液面センサ
69自体の異常であると判断することになり、また液面
センサ69の検出値が「LL」であったときには、集塵
機制御ユニット65は、図示しない給水弁の異常や、給
水源の閉鎖、もしくは液面センサ69自体の異常である
と判断することになる。
【0045】また液面センサ69の検出値「H」,
「L」は、処理槽6内への給水制御のためのものであ
り、液面センサ69の検出値が「L」であったときに集
塵機制御ユニット65は処理槽6内に給水するための前
記給水弁を開弁し、また液面センサ69の検出値が
「H」であったときに集塵機制御ユニット65は前記給
水弁を閉弁することになり、正常な状態であれば、処理
槽6内の液面は「L」,「H」間の範囲となる。
【0046】温度センサ70は、排気管48内の温度を
検出するものであるので、集塵機制御ユニット65は、
温度センサ70の検出温度が異常に高いときには湿式集
塵機2で火災が発生したか、火災発生の可能性があると
判断することができる。この際、作業員の手動操作もし
くは自動で給水弁14を開弁して水噴射ノズル12から
ターボファン9側に向けて水を噴射することにより、火
災の発生を防止したり、消火したりすることが可能であ
る。
【0047】流速センサ71は、導管28内のガス流速
を検出するものであるが、集塵機制御ユニット65は、
この流速センサ71の検出値に基づいてターボファン9
を制御するとともに、ターボファン9の異常を判断す
る。すなわち集塵機制御ユニット65は、流速センサ7
1の検出値が予め設定された範囲内となるようにターボ
ファン9をインバータ制御するものであり、前記範囲の
下限値は、導管28の内面に溶接ヒュームが付着、堆積
するのを防止する値として設定されるものであり、この
実施例では20m/秒であり、この下限値以下であると
きにターボファン9のインバータ異常であると集塵機制
御ユニット65が判断することになる。また前記範囲の
上限値は、レーザ溶接機1でのレーザ溶接がたとえば濃
度99.7%以上の窒素ガス雰囲気で実行されることを
保証するための値であり、この実施例ではたとえば27
m/秒である。
【0048】溶接機制御ユニット61は、図6および図
7で示す手順に従ってレーザ溶接機1の運転を制御する
ものであり、先ず図6のステップS1では、フラグFR
が「1」であるか否かを確認する。このフラグFRは、
最初の処理サイクルでは「1」に設定されるとともにリ
セットスイッチ64の操作によっても「1」となるもの
であり、最初の処理サイクルではFR=1であるので、
ステップS1からステップS2へと進む。
【0049】ステップS2では、フラグFSが「1」で
あるか否かを確認する。このフラグFSは、最初の処理
サイクルでは「0」に設定されているが、集塵機制御ユ
ニット65から始動許可信号が入力されるのに応じて
「1」となるものであり、FS=0であったときにはス
テップS2からステップS3に、またFS=1であった
ときにはステップS2からステップS8に進む。
【0050】ステップS3では、始動スイッチ62が操
作されたか否かを確認し、始動スイッチ62が操作され
たことを確認したときには、ステップS4で始動信号を
出力し、この始動信号は集塵機制御ユニット65に付与
されることになる。
【0051】ステップS5では、集塵機制御ユニット6
5から異常信号が入力されたか否かを確認し、異常信号
が入力されていない状態ではステップS5からステップ
S6に進み、異常信号が入力されているときにはステッ
プS5からステップS13に進む。
【0052】ステップS5において、異常信号が入力さ
れていないことを確認したときにはステップS6におい
て集塵機制御ユニット65から始動許可信号が入力され
ているか否かを確認し、始動許可信号の入力を確認した
ときにはステップS7でフラグFSを「1」に設定した
後に、ステップS8でレーザ溶接機1の自動運転を行な
うようにする。
【0053】次のステップS9では、集塵機制御ユニッ
ト65から異常信号が入力されているか否かを確認し、
異常信号が入力されていないことを確認したときにはス
テップS9からステップS10に進み、異常信号の入力
を確認したときにはステップS9からステップS14に
進む。
【0054】ステップS10では、停止スイッチ63が
操作された否かを確認し、停止スイッチ63の操作を確
認したときには、ステップS11でレーザ溶接機1の自
動運転を停止するとともに、停止信号を出力し、この停
止信号は集塵機制御ユニット65に付与される。さらに
ステップS11の処理終了後には、ステップS12でフ
ラグFSを「0」に設定する。
【0055】始動スイッチ62の操作後に始動許可信号
が集塵機制御ユニット65から入力されるまでのステッ
プS5で異常信号の入力を確認したときには、レーザ溶
接機1の始動前の状態で集塵機制御ユニット65から異
常信号が入力されたことを示すフラグFAをステップS
13で「1」に設定した後に、ステップS14で異常処
理を実行する。また始動許可信号の入力に伴ってレーザ
溶接機1の自動運転が開始された後に集塵機制御ユニッ
ト65から異常信号が入力されたことをステップS9で
確認したときには、ステップS14で異常処理を実行す
る。
【0056】ステップS14の異常処理は、図7で示す
サブルーチンに従って実行されるものであり、ステップ
S15では、フラグFAが「1」であるか否かを確認
し、FA=1であることを確認したとき、すなわちレー
ザ溶接機1の始動前に集塵機制御ユニット65から異常
信号が入力されたときには、ステップS16でレーザ溶
接機1を停止したままで停止信号を集塵機制御ユニット
65に付与すべく出力し、ステップS17でフラグFA
を「0」に設定する。またステップS15で、FA=0
であることを確認したとき、すなわちレーザ溶接機1の
自動運転が開始された後に集塵機制御ユニット65から
異常信号が入力されたときには、ステップS18におい
て、レーザ溶接機1を停止し、レーザ溶接機1での溶接
処理が完了していないワークを排出し、さらに停止信号
を集塵機制御ユニット65に付与すべく出力する。
【0057】ステップS17およびステップS18の処
理完了後には、ステップS19において、フラグFSを
「0」に設定した後、ステップS20で集塵機制御ユニ
ット65から異常解除信号が入力されているか否かを確
認し、異常解除信号の入力を確認したときには、ステッ
プS21でリセットスイッチ64が操作されたか否かを
確認し、リセットスイッチ64の操作を確認したときに
は、ステップS22でフラグFRを「1」に設定する。
【0058】またステップS20で集塵機制御ユニット
65からの異常解除信号の入力を確認しなかったとき、
ならびにステップS21でリセットスイッチ64の操作
を確認しなかったときには、ステップS23でフラグF
Rを「0」にセットする。
【0059】このような溶接機制御ユニット61による
制御手順を纏めると、溶接機制御ユニット61は、始動
スイッチ62の操作に応じて始動信号を集塵機制御ユニ
ット65に付与するとともに停止スイッチ63の操作に
応じて停止信号を集塵機制御ユニット65に付与し、始
動信号の出力後に集塵機制御ユニット65から始動許可
信号が入力されるのに応じてレーザ溶接機1を始動する
とともに停止スイッチ63の操作に応じてレーザ溶接機
1の運転を停止するようにしてレーザ溶接機1の運転を
制御する。またレーザ溶接機1の始動前および始動後に
かかわらず、集塵機制御ユニット65から異常信号が入
力されたときには、溶接機制御ユニット61はレーザ溶
接機1の運転を停止して停止信号を集塵機制御ユニット
65に付与し、湿式集塵機2側での異常解除操作に伴っ
て集塵機制御ユニット65から異常解除信号が入力され
たときには、リセットスイッチ64の操作に応じて始動
信号を集塵機制御ユニット65に付与することになる。
【0060】一方、集塵機制御ユニット65は、図8〜
図10で示す手順に従って湿式集塵機2の運転を制御す
るものであり、先ず図8のステップS31では、フラグ
FEが「1」であるか否かを確認する。このフラグFE
は、湿式集塵機2の運転停止状態で「1」となるもので
あり、最初の処理サイクルでは「0」である。
【0061】ステップS31でFE=0であることを確
認したときには、ステップS32で溶接機制御ユニット
61から停止信号が入力されているか否かを確認し、停
止信号が入力されていないことを確認したときには、ス
テップS33で溶接機制御ユニット61から始動信号が
入力されているか否かを確認し、始動信号の入力を確認
したときにはステップS33からステップS34に進
む。
【0062】ステップS34では、溶接機制御ユニット
61からの始動信号の入力に基づいて、ターボファン9
および循環ポンプ19を作動せしめるとともに、電磁開
閉弁33,53を開弁し、ステップS35で、各センサ
66〜71の検出値を読込んだ後、ステップS36にお
いて、図9で示すサブルーチンに従って湿式集塵機2で
異常が生じているかどうかを判断する。
【0063】またステップS31において、FE=1で
あることを確認したときのステップS37では、フラグ
FFが「1」であるか否かを確認する。このフラグFF
は、湿式集塵機2で異常が生じているときに「1」とな
るものであり、最初の処理サイクルおよび異常解除状態
では「0」である。而してステップS37でFF=0で
あることを確認したときにはステップS37からステッ
プS32に進み、またFF=1であることを確認したと
きにはステップ37からステップS38に進む。
【0064】ステップS38では湿式集塵機2での異常
が解除されたか否かを確認する。すなわちターボファン
9の異常が生じていたときには流速センサ71の検出値
に基づいてターボファン9の異常が解除されたか否かを
確認し、循環ポンプ19の異常が生じていたときには液
圧センサ66の検出値に基づいて循環ポンプ19の異常
が解除されたか否かを確認し、使用中のフィルタ20の
目詰まりが生じていたときにはフィルタ20,20の切
換えによって目詰まり状態が解除されたかどうかを液圧
センサ66の検出値に基づいて確認し、電磁開閉弁3
3,53で異常が生じていたときには電磁弁33,53
の交換等により異常が解除されたか否かをストロークセ
ンサ67,68の検出値に基づいて確認し、温度センサ
70の検出値が高過ぎたときには水噴射ノズル12から
の水の噴射により温度が充分に低下したか否かを温度セ
ンサ70の検出値に基づいて確認し、さらに処理槽6内
の液面に異常が生じていたときには液面センサ69の検
出値に基づいて異常が解除されたか否かを確認する。
【0065】ステップS38において、湿式集塵機2で
の異常解除を確認したときには、ステップS39でフラ
グFFを「0」に設定し、その後のステップS40で、
溶接機制御ユニット61に付与する異常解除信号を出力
する。
【0066】またステップS32において、停止信号が
入力されていることを確認したときには、ステップS4
1において、図10で示すサブルーチンに従う停止処理
を実行することになる。
【0067】図9において、ステップS42では、フラ
グFTが「1」であるか否かを確認する。このフラグF
Tは、湿式集塵機2の始動時に異常を判断するにあたっ
て設定される設定時間が経過したときに「1」となるも
のであり、最初の処理サイクルではFT=0である。
【0068】ステップS42でFT=0であることを確
認したときには、ステップS43において、タイマtS
をカウントし、そのカウント時間tSが設定時間T1以
上となるか否かを次のステップS44で判断する。而し
て設定時間T1は、湿式集塵機2においてターボファン
9および循環ポンプ19の作動開始時、ならびに電磁開
閉弁33,53の開弁時から各センサ66〜71の検出
値が安定するのに必要な時間として設定される。
【0069】ステップS42でtS≧T1であることを
確認したときには、ステップS45でタイマtSをリセ
ットした後、ステップS46で、湿式集塵機2が第1の
異常状態にあるか否かを確認する。この第1の異常状態
は、循環ポンプ19の異常、フィルタ20の目詰まり、
電磁開閉弁33,53の異常、処理槽6内の液面異常お
よびターボファン9の異常の少なくとも1つが生じてい
る状態であり、液圧センサ66、ストロークセンサ6
7,68、液面センサ69および流速センサ71の検出
値に基づいて、第1の異常状態を判断する。
【0070】ステップS46で湿式集塵機2が第1の異
常状態ではないと判断したときには、ステップS47に
おいて、溶接機制御ユニット61に付与する始動許可信
号を出力し、さらにステップS48でフラグFTを
「1」に設定する。
【0071】またステップS46で、湿式集塵機2が第
1の異常状態にあると判断したときには、ステップS4
9で溶接機制御ユニット61に付与する異常信号を出力
し、ステップS50でフラグFFを「1」に設定する。
【0072】ステップS42で、FT=1であることを
確認したときには、ステップS42からステップS51
に進み、このステップS51で、フィルタ20に目詰ま
りが生じているか否かを液圧センサ66の検出値に基づ
いて確認し、目詰まりが生じていることを確認したとき
には、ステップS52で溶接機制御ユニット61に付与
する異常信号を出力した後、ステップS53でフラグF
Fを「1」に設定し、ステップS54に進む。またステ
ップS51でフィルタ20に目詰まりが生じていないこ
とを確認したときには、ステップS52,53を迂回し
てステップS54に進む。
【0073】ステップS54では、湿式集塵機2が第2
の異常状態にあるか否かを確認する。この第2の異常状
態は、循環ポンプ19の異常、電磁開閉弁33,53の
異常、処理槽6内の液面異常、排気管48の温度異常お
よびターボファン9の異常の少なくとも1つが生じてい
る状態であり、液圧センサ66、ストロークセンサ6
7,68、液面センサ69、温度センサ70および流速
センサ71の検出値に基づいて、第2の異常状態を判断
する。
【0074】ステップS54で、湿式集塵機2が第2の
異常状態にあることを確認したときには、ステップS5
5において、警報器60に付与すべく警報信号を出力す
る。この警報信号に基づいて警報器60は、音声および
表示等により警報作動することになる。
【0075】図10において、ステップS56では、タ
イマtEのカウントを実行し、そのカウント時間tEが
設定時間T2たとえば1分以上となるか否かを次のステ
ップS57で判断し、tE≧T2であることを確認した
ときには、ステップS58において、カウント時間tE
が前記設定時間T2よりも大きな設定時間T3たとえば
1分30秒以上であるか否かを確認する。
【0076】ステップS58でtE<T3であることを
確認したとき、すなわちT2≦tE<T3であるときに
は、ステップS59において、循環ポンプ19の作動を
停止するとともに、ノズル50,50…に水を供給する
ための電磁開閉弁53を閉弁する。
【0077】またステップS58でtE≧T3であるこ
とを確認したときには、ステップS60において、カウ
ント時間tEが前記設定時間T3よりも大きな設定時間
T4たとえば2分以上であるか否かを確認する。
【0078】ステップS58でtE<T4であることを
確認したとき、すなわちT3≦tE<T4であったとき
には、ステップS61において、第1集塵部3の各噴霧
器29,29…に噴霧用圧縮空気を供給するための電磁
開閉弁33を閉弁する。
【0079】さらにステップS60で、tE≧T4であ
ることを確認したときには、ステップS62でターボフ
ァン9の作動を停止し、ステップS63でタイマtEを
リセットした後、ステップS64でフラグFEを「1」
に設定する。
【0080】このような集塵機制御ユニット65による
制御手順を纏めると、集塵機制御ユニット65は、溶接
機制御ユニット61からの始動信号入力に応じて湿式集
塵機2の運転を開始するとともに前記始動信号入力から
設定時間が経過したときに前記各センサ66〜71の検
出値に基づいて湿式集塵機2が正常に作動していると判
断するのに応じて始動許可信号を溶接機制御ユニット6
1に付与し、溶接機制御ユニット61から停止信号が入
力されてから所定の遅延時間(この実施例では1分)経
過後に湿式集塵機2の運転停止処理を実行するようにし
て湿式集塵機2の運転を制御する。しかも集塵機制御ユ
ニット65は、湿式集塵機2の異常を常時監視してお
り、異常が生じたと判断したときには異常信号を溶接機
制御ユニット61に付与するようにしており、異常信号
の付与に伴って溶接機制御ユニット61から停止信号が
入力されたときには、湿式集塵機2の運転を停止するこ
とになる。
【0081】次にこの実施例の作用について説明する
と、レーザ溶接機1で発生した溶接ヒュームは、窒素ガ
スとともに湿式集塵機2に導かれ、この湿式集塵機2の
第1〜第3集塵部3,4,5でそれぞれ湿式集塵処理が
順次実行されることになる。この際、第1〜第3集塵部
3〜5では噴霧ミスト径が順次小さくなる。すなわち第
1集塵部3での噴霧器29…による最小ミスト径はたと
えば1.0μm以上であり、第2集塵部4でのノズル2
5…による最小ミスト径はたとえば0.5〜1.0μm
に設定されており、第2集塵部4でのフィルタ20のメ
ッシュ径はたとえば1.0μmに設定されている。した
がって、溶接ヒュームを大きなものから順次除去するよ
うにし、フィルタ20でヒュームを効率よく捕捉し、メ
カニカルフィルタ10を通過するガスには1.0μm以
上のヒュームが含まれないようにする。また第3集塵部
5でのノズル50…による最小ミスト径は0.5μmで
あり、メカニカルフィルタ10で捕捉し得なかった微細
ヒュームを効果的に捕捉するようにし、第1〜第3集塵
部3〜5での湿式集塵効率を、たとえば99.8%以上
に高めることができる。
【0082】また第1集塵部3において、導管28は、
その少なくとも中間部から第2集塵部4側の部分で処理
槽6側に向うにつれて低くなるように傾斜した第1傾斜
管部28cを備えており、処理液を噴霧する複数の噴霧
器29,29…が第1傾斜管部28c内に設けられてい
る。このため、噴霧器29,29…から噴霧された処理
液により一部の溶接ヒュームがガス中から除去され、除
去された溶接ヒュームを含む処理液は、第1傾斜管部2
8c、第2傾斜管部28dおよび水平管部28eの内面
を伝わって処理槽6側に流れることになり、レーザ溶接
機1に流れることはない。したがって導管28の内面は
噴霧器29,29…から噴霧された処理液で濡れてお
り、この処理液が処理槽6側に流れるので、導管28の
内面に溶接ヒュームが付着することを防止することがで
き、導管28が合成樹脂製のものであっても火災が発生
するおそれはない。
【0083】第2集塵部4では、処理槽6の底部から循
環ポンプ19で吸引された処理液は処理槽6内で複数の
ノズル25,25…から噴出されるようにして循環し、
処理槽6内で処理液との接触によりガスから除去されて
処理液中で粒状となった溶接ヒューム、ならびに導管2
8内から処理槽6内に流れこむ処理液中に含まれる溶接
ヒュームは、循環ポンプ19による処理液の循環中にフ
ィルタ20により除去される。したがって、溶接ヒュー
ムを含むガスに接触する処理液中に粒状の溶接ヒューム
が殆ど含まれないようにして、第1および第2第2集塵
部3,4での溶接ヒュームの捕集効率を高めることがで
きる。
【0084】また一対のフィルタ20,20が切換弁2
2を介して循環ポンプ19に接続されるとともに、切換
弁23を介して前記ノズル25,25…に接続されてお
り、切換弁22,23を切換えることにより、一対のフ
ィルタ20,20を択一的に順次使用することが可能で
ある。したがって湿式集塵機2の運転を停止することな
く目詰まりしたフィルタ20から捕集した溶接ヒューム
を除去して目詰まりを解消することが可能となる。
【0085】しかも凝集剤が水に混入されて成る処理液
が第1および第2集塵部3,4で用いられる場合には、
処理液中の溶接ヒュームが凝集して大径化することによ
り、溶接ヒュームは、処理液の液面近傍から速やかに下
方に沈降することになり、溶接ヒュームを含むガスが潜
る部分で処理液中に粒状の溶接ヒュームが分散、浮遊状
態となることを極力回避することができる。また循環ポ
ンプ19により循環する処理液はフィルタ20を通過す
るので、凝集して大径化した溶接ヒュームはフィルタ2
0で効果的に除去されることになり、溶接ヒュームの効
果的な捕集が可能となる。
【0086】また前記処理液に、界面活性剤が混入され
ている場合には、第2集塵部4の処理槽6内で溶接ヒュ
ームが処理液を潜る際に界面活性剤の働きによりヒュー
ムが水になじみ易くなるとともに処理液の液面上に泡立
ちが効果的に生じることになり、その泡立ちと、複数の
ノズル25,25…からの処理液の噴霧とにより溶接ヒ
ュームがより一層効果的に捕集される。
【0087】さらに処理槽6内の内の底部にマグネット
26が設置されていることにより、鉄系である溶接ヒュ
ームのうちたとえば数μm以上の比較的大きな粒子が処
理液中でマグネット26に効果的に吸着、捕捉され、湿
式集塵機2での溶接ヒュームの捕捉効率がさらに高めら
れる。
【0088】ところで、レーザ溶接機1の運転が溶接機
制御ユニット61で制御されるのに対し、湿式集塵機2
の運転は集塵機制御ユニット65で制御されるものであ
る。而して、溶接機制御ユニット61は、始動スイッチ
62および停止スイッチ63の操作に応じて始動信号お
よび停止信号を出力するとともに始動信号の出力後に始
動許可信号が入力されるのに応じてレーザ溶接機1を始
動するとともに停止スイッチ63の操作に応じてレーザ
溶接機1の運転を停止する。また集塵機制御ユニット6
5は、溶接機制御ユニット61からの始動信号入力に応
じて湿式集塵機2の運転を開始するとともに前記始動信
号入力から設定時間が経過したときに湿式集塵機2の異
常を検出する各センサ66〜71の検出値に基づいて湿
式集塵機2が正常に作動していると判断するのに応じて
始動許可信号を溶接機制御ユニット61に付与し、溶接
機制御ユニット61から停止信号が入力されてから所定
の遅延時間経過後に湿式集塵機2の運転停止処理を実行
するようにしている。
【0089】したがってレーザ溶接機1が始動するとき
には湿式集塵機2が必ず正常な運転状態となっており、
またレーザ溶接機1が停止した後に所定の遅延時間が経
過するまでは湿式集塵機2の正常な運転が継続されてい
る。この結果、湿式集塵機2が正常に運転されていない
状態ではレーザ溶接機1で発生したヒュームが湿式集塵
機2側に流れることはなく、レーザ溶接機1で発生した
ヒュームは、湿式集塵機2において必ず処理液で冷却さ
れつつ捕集されることになり、ヒュームによる火災発生
を極力防止することができる。
【0090】また集塵機制御ユニット65は、レーザ溶
接機1の溶接機制御ユニット61による自動運転が開始
されてからも、各センサ66〜71の検出値に基づいて
湿式集塵機2の異常を監視しており、湿式集塵機2の異
常を検出するのに応じて集塵機制御ユニット65から溶
接機制御ユニット61に異常信号が付与されたときに
は、溶接機制御ユニット61は、レーザ溶接機1の運転
を停止するとともに停止信号を集塵機制御ユニット65
に付与し、集塵機制御ユニット65は停止信号の入力に
応じて湿式集塵機2の停止処理を実行することになる。
さらに湿式集塵機2で異常が生じたときには、湿式集塵
機2の運転停止に先立ってレーザ溶接機1の運転が溶接
機制御ユニット61により停止され、湿式集塵機2での
異常が解除されたときには、集塵機制御ユニット645
から異常解除信号が出力された後のリセットスイッチ6
4の操作に応じて集塵機制御ユニット65は湿式集塵機
2の運転を開始するとともに始動許可信号を溶接機制御
ユニッ61に入力し、その始動許可信号入力に応じて溶
接機制御ユニット61はレーザ溶接機1の運転を開始す
る。この結果、レーザ溶接機1で発生した溶接ヒューム
が、湿式集塵機2の停止状態で湿式集塵機2側に流れる
ことはななく、溶接ヒュームによる湿式集塵機2側での
発火が極力防止されることになる。
【0091】しかもターボファン9は、集塵機制御ユニ
ット65によりインバータ制御されるものであり、ダン
パによって風量調節がなされるものではない。このた
め、ダンパへの溶接ヒュームの付着による発火の可能性
を排除することができる。すなわちダンパによる風量制
御を行なうものでは、時間の経過に応じて多くのヒュー
ムがダンパに付着するようになり、終には一度に剥離し
て流れてしまうことにより発火の可能性が高くなるので
あるが、インバータ制御を行なうことにより、そのよう
なヒュームの付着による発火の可能性がなくなるのであ
る。またダンパによる風量制御では、ダンパを設置する
ためのスペースを確保する必要があり、ダンパを組み付
けるための作業も必要となるが、インバータ制御を実行
することにより、そのような問題も解決することができ
る。
【0092】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0093】たとえば上記実施例では、湿式集塵機2の
第1集塵部3にのみ噴霧用空気を供給するようにしてい
るが、第2および第3集塵部4,5にも噴霧用の空気を
導入するようにしてもよい。またターボファン9を集塵
機制御ユニット65によってインバータ制御するように
しているが、作業員の手動操作によりターボファン9の
インバータ制御を行なうようにしてもよい。さらに界面
活性剤および凝集剤のいずれか一方を水に混入して処理
液を作成するようにしてもよい。
【0094】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、レーザ溶
接機で発生したヒュームは、湿式集塵機において必ず処
理液で冷却されつつ捕集されることになり、発火性のヒ
ュームによる火災発生を極力防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ溶接機および湿式集塵機の全体側面図で
ある。
【図2】湿式集塵機の要部概略縦断面図である。
【図3】第1集塵部の一部を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図4】噴霧器の拡大縦断面図である。
【図5】制御系の構成を示す図である。
【図6】溶接機制御ユニットでの処理手順を示すフロー
チャートである。
【図7】溶接機制御ユニットでの異常処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図8】集塵機制御ユニットでの処理手順を示すフロー
チャートである。
【図9】集塵機制御ユニットでの異常処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図10】集塵機制御ユニットでの停止処理手順を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1・・・レーザ溶接機 2・・・湿式集塵機 61・・・溶接機制御ユニット 62・・・始動スイッチ 63・・・停止スイッチ 65・・・集塵機制御ユニット 66・・・異常検出器としての液圧センサ 67,68・・・異常検出器としてのストロークセンサ 69・・・異常検出器としての液面センサ 70・・・異常検出器としての温度センサ 71・・・異常検出器としての流速センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二宮 博民 宮崎県宮崎郡佐土原町大字下那珂字和田山 3700番地株式会社ホンダロック内 (72)発明者 横山 広昭 宮崎県宮崎郡佐土原町大字下那珂字和田山 3700番地株式会社ホンダロック内 Fターム(参考) 4D032 AA02 AC05 AC08 AC09 BA03 BA06 BB01 CA01 DA04 4E068 CA18 CG02 CG03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ溶接機(1)に、該レーザ溶接機
    (1)で発生した溶接ヒュームを捕集するための湿式集
    塵機(2)が接続される溶接ヒューム捕集装置におい
    て、始動スイッチ(62)および停止スイッチ(63)
    と;前記湿式集塵機(2)の異常を検出する異常検出器
    (66,67,68,69,70,71)と;前記始動
    スイッチ(62)および停止スイッチ(63)の操作に
    応じて始動信号および停止信号を出力するとともに前記
    始動信号の出力後に始動許可信号が入力されるのに応じ
    てレーザ溶接機(1)を始動するとともに前記停止スイ
    ッチ(63)の操作に応じてレーザ溶接機(1)を停止
    するようにしてレーザ溶接機(1)の運転を制御する溶
    接機制御ユニット(61)と;前記溶接機制御ユニット
    (61)からの始動信号入力に応じて湿式集塵機(2)
    の運転を開始するとともに前記始動信号入力から設定時
    間が経過したときに前記異常検出器(66〜71)の検
    出値に基づいて湿式集塵機(2)が正常に作動している
    と判断するのに応じて始動許可信号を溶接機制御ユニッ
    ト(61)に付与し、前記溶接機制御ユニット(61)
    から停止信号が入力されてから所定の遅延時間経過後に
    湿式集塵機(2)の運転停止処理を実行するようにして
    湿式集塵機(2)の運転を制御する集塵機制御ユニット
    (65)と;を備えることを特徴とする溶接ヒューム捕
    集装置。
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