JP2000156608A - アンテナ装置、デジタルテレビジョン放送受信装置 - Google Patents

アンテナ装置、デジタルテレビジョン放送受信装置

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JP2000156608A
JP2000156608A JP10375159A JP37515998A JP2000156608A JP 2000156608 A JP2000156608 A JP 2000156608A JP 10375159 A JP10375159 A JP 10375159A JP 37515998 A JP37515998 A JP 37515998A JP 2000156608 A JP2000156608 A JP 2000156608A
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antenna
signal
delay
planar
antenna element
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JP10375159A
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English (en)
Inventor
Joji Kane
丈二 加根
Takashi Yoshida
崇 吉田
Noboru Nomura
登 野村
Toyoichi Ikeda
豊一 池田
Toshiro Sugiyama
敏朗 杉山
Hideto Mashima
英人 真島
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一般に自動車に用いられている長い棒状のアン
テナエレメント等を車体に突出させて設けているアンテ
ナは、垂直偏波に対して充分な性能が得られず、外観上
の美観を損ねているばかりか、風切り音発生の原因や、
盗難の危険性、洗車の際の取り外しなど、様々な問題を
抱えている。 【解決手段】少なくとも1つの屈曲部あるいは湾曲部を
持ち、一端が導電体地板151に接続された少なくとも
1つのアンテナ素子154を有する平面アンテナと、そ
の平面アンテナの近傍に設置された円筒型アンテナ15
2とを備え、導電体地板151と平面アンテナの一端と
の接続点が円筒型アンテナ152から遠い側に設けられ
ているアンテナ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に自動車などの
車体に取り付けられる、例えばAM放送、FM放送、T
V放送、無線電話等のアンテナ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】カー・マルチメディア時代の進展に伴い、
近年自動車においても、AM・FMラジオだけでなく、
TV、無線電話、ナビゲーションシステムなどの各種無
線機器が搭載されるようになってきており、今後も電波
によって提供される情報・サービスはますます増大し、
アンテナの重要性はますます高まるものと思われる。
【0003】一般に自動車などにアンテナを設置する場
合、導電体地板を構成する車体が、指向性利得等のアン
テナの性能に影響を及ぼす。従来、自動車に用いられる
アンテナとしては、車体に設置することを考慮して、例
えばモノポール、ロッドアンテナ、Vダイポールアンテ
ナ等が利用されている。これらのアンテナの多くは、車
体に対して、長い棒状のアンテナエレメントを突出させ
て設けるものがほとんどである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、一般に自動車に用いられている長い棒状のア
ンテナエレメント等を車体に突出させて設けているアン
テナは、垂直偏波に対して充分な性能が得られず、外観
上の美観を損ねているばかりか、風切り音発生の原因
や、盗難の危険性、洗車の際の取り外しなど、様々な問
題を抱えている。
【0005】本発明は、従来のアンテナのこのような課
題を考慮し、垂直偏波に強く、自動車などの車体近傍
に、あるいは車体と一体化して平面上に設置でき、かつ
狭い場所でも配置ができるように小型化が可能であるア
ンテナ装置を提供することを目的とするものである。
【0006】さらに、本発明は、デジタルデータの移動
受信における受信障害の改善を図るデジタルテレビジョ
ン放送受信装置ならびに受信方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、少
なくとも1つの屈曲部あるいは湾曲部を持ち、一端が導
電体地板に接続された少なくとも1つのアンテナ素子を
有する平面アンテナと、その平面アンテナの近傍に設置
された円筒型アンテナとを備え、導電体地板と平面アン
テナの一端との接続点が円筒型アンテナから遠い側に設
けられているアンテナ装置である。
【0008】請求項2の本発明は、少なくとも1つの屈
曲部あるいは湾曲部を持ち、一端が導電体地板に接続さ
れた少なくとも1つのアンテナ素子を有する平面アンテ
ナと、その平面アンテナの近傍に設置された円筒型アン
テナとを備え、導電体地板と平面アンテナの一端との接
続点が円筒型アンテナから近い側に設けられているアン
テナ装置である。
【0009】請求項3の本発明は、導電体地板の近傍に
設けられた円筒型アンテナと、その円筒型アンテナと導
電体地板との間に、少なくとも1つの屈曲部あるいは湾
曲部を持ち、一端が導電体地板に接続された少なくとも
1つのアンテナ素子を有する平面アンテナとを備えたア
ンテナ装置である。
【0010】請求項8の本発明は、少なくとも1つの屈
曲部あるいは湾曲部を持ち、一端が導電体地板に接続さ
れた少なくとも1つのアンテナ素子を有する平面アンテ
ナと、その平面アンテナの近傍に設置され、プリント基
板上に折れ線形状の導電体パターンが形成されたプリン
トアンテナとを備えたアンテナ装置である。
【0011】請求項19の本発明は、同一基板上に近接
して形成され、少なくとも1つの屈曲部あるいは湾曲部
を持つ少なくとも1つのアンテナ素子を有する平面アン
テナ及び折れ線形状の導電体パターンのプリントアンテ
ナと、アンテナ素子の一端が接続され、平面アンテナに
対応する導体板と、その導体板を、平面アンテナ及びプ
リントアンテナより大きな導電体地板から絶縁する絶縁
部材とを備え、平面アンテナ及びプリントアンテナと導
体板が一体となって、導電体地板の面に対して垂直な方
向に回動可能であるアンテナ装置である。
【0012】請求項23の本発明は、請求項1〜22の
いずれかに記載のアンテナ装置である電磁波を電気信号
に変換する入力手段と、前記入力手段からの信号を入力
して遅延させる遅延手段と、前記遅延手段から得られた
信号と、前記入力手段から得られた信号とを合成する合
成手段と、前記合成手段から得られた信号の周波数変換
を行う受信手段と、前記受信手段から得られた信号をベ
ースバンドの信号に変換する復調手段とを具備し、前記
遅延手段における遅延時間および前記合成手段における
合成率を任意に設定可能に構成したことを特徴とするデ
ジタルテレビジョン放送受信装置である。
【0013】請求項24の本発明は、請求項1〜22の
いずれかに記載のアンテナ装置である電磁波を電気信号
に変換する入力手段と、前記入力手段からの信号を入力
して遅延させる遅延手段と、前記遅延手段から得られた
信号と、前記入力手段から得られた信号とを合成する合
成手段と、前記合成手段から得られた信号の周波数変換
を行う受信手段と、前記受信手段から得られた信号をベ
ースバンドの信号に変換する復調手段と、前記復調手段
から得られた復調状況を示す信号を入力とし前記入力手
段で得られる信号に含まれる遅延波を推定する遅延波推
定手段と、前記遅延波推定手段から得られる信号に応じ
て前記合成手段および前記遅延手段を制御する合成制御
手段とを具備し、前記合成制御手段の信号に応じて前記
合成手段での信号の合成率と前記遅延手段での遅延時間
設定の少なくとも一方を制御することを特徴とするデジ
タルテレビジョン放送受信装置である。
【0014】請求項25の本発明は、請求項1〜22の
いずれかに記載のアンテナ装置である電磁波を電気信号
に変換する入力手段と、前記入力手段からの信号の周波
数変換を行う受信手段と、前記受信手段からの信号を入
力して遅延させる遅延手段と、前記遅延手段から得られ
た信号と前記受信手段から得られた信号とを合成する合
成手段と、前記合成手段から得られた信号をベースバン
ドの信号に変換する復調手段とを具備し、前記遅延手段
における遅延時間および合成手段における合成率を任意
に設定可能に構成したことを特徴とするデジタルテレビ
ジョン放送受信装置である。
【0015】請求項26の本発明は、請求項1〜22の
いずれかに記載のアンテナ装置である電磁波を電気信号
に変換する入力手段と、前記入力手段からの信号の周波
数変換を行う受信手段と、前記受信手段からの信号を入
力して遅延させる遅延手段と、前記遅延手段から得られ
た信号と前記受信手段から得られた信号とを合成する合
成手段と、前記合成手段から得られた信号をベースバン
ドの信号に変換する復調手段と、前記復調手段から得ら
れた復調状況の信号を入力とし入力手段で得られる信号
に含まれる遅延波を推定する遅延波推定手段と、前記遅
延波推定手段から得られる信号に応じて前記合成手段お
よび前記遅延手段を制御する合成制御手段とを具備し、
前記合成制御手段の信号に応じて前記合成手段での信号
の合成率と前記遅延手段での遅延時間設定の少なくとも
一方を制御することを特徴とするデジタルテレビジョン
放送受信装置である。
【0016】請求項27の本発明は、請求項1〜22の
いずれかに記載のアンテナ装置である電磁波を電気信号
に変換する入力手段と、前記入力手段から得られる信号
の周波数変換を行う受信手段と、前記受信手段からの信
号をベースバンドの信号に変換する復調手段と、前記復
調手段で得られた復調状況の情報を入力として入力手段
で得られる信号に含まれる遅延波を推定する遅延波推定
手段と、前記遅延波推定手段からの遅延波情報に基づい
て前記復調手段を制御する復調制御手段とを具備し、前
記復調制御手段で得られる制御信号に基づいて前記復調
手段で扱う伝達関数を制御することを特徴とするデジタ
ルテレビジョン放送受信装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて説明する。
【0018】まず、本実施の形態における原理について
説明する。従来技術の項で説明したように、従来のアン
テナは、導電体地板に近接して設置される場合、モノポ
ールアンテナのように、導電体地板となる車体が指向性
利得等のアンテナ性能に影響を及ぼす。本発明は、円筒
型アンテナと平面アンテナ、あるいは平面アンテナ同士
を組み合わせて、導電体地板のアンテナへの影響を逆に
利用することにより、指向性が無指向性となり、指向性
利得が向上し、高選択性が得られるアンテナを実現する
ものである。 (実施の形態1)図1は、本発明にかかる第1の実施の
形態のアンテナ装置を示す略示構成図であり、その側面
図と平面図である。すなわち、図1は、導電体地板15
1の近傍に円筒型アンテナであるモノポールアンテナ1
52を所定の角度傾斜させて配置し、そのモノポールア
ンテナ152の給電部153側に、2箇所の屈曲部を持
つアンテナ素子154をアンテナ平面を導電体地板15
1に平行になるように近接配置し、そのアンテナ素子1
54の一端をモノポールアンテナ152から遠い側で導
電体地板151に接続したアンテナ装置であり、アンテ
ナ素子154の給電部155をモノポールアンテナ15
2の給電部153から独立して取り出したものである。
【0019】図1において、導電体地板151はモノポ
ールアンテナ用のものであるが、これを平面アンテナで
あるアンテナ素子154の地板として利用している。モ
ノポールアンテナ152は垂直及び水平のどちらの偏波
に対しても適用できるが、ゲインは少し劣る。一方、平
面アンテナであるアンテナ素子154は垂直偏波に強い
性能を持つ。従って、それぞれのアンテナの給電部15
3,155にダイバー自動切り替えスイッチを接続し、
電波の状態に応じて最大ゲインが得られるように受信す
るアンテナを切り替えすれば、水平偏波も受信可能であ
りながら、垂直偏波に強いアンテナ装置を実現できる。
【0020】図2は、上記構成のアンテナ装置のうち、
平面アンテナを異なる波長の2つののアンテナ素子25
4,255により構成したものであり、それら2つのア
ンテナ素子254,255の各給電部をリアクタンス2
56,257を介して単一化した給電部258に接続し
ている。この構成によれば、広帯域化が可能になり、ま
た、2つのアンテナ素子を同じ波長のものを使用すれ
ば、高ゲイン化が可能になる。 (実施の形態2)図3は、本発明にかかる第2の実施の
形態のアンテナ装置を示す略示構成図であり、その側面
図と平面図である。すなわち、図3は、導電体地板35
1の近傍にモノポールアンテナ352を所定の角度傾斜
させて配置し、そのモノポールアンテナ352の給電部
353側に、2箇所の屈曲部を持つアンテナ素子356
をアンテナ平面を導電体地板351に平行になるように
近接配置し、そのアンテナ素子356の一端をモノポー
ルアンテナ352から遠い側で導電体地板351に接続
したアンテナ装置であり、更に、アンテナ素子356の
給電部357とモノポールアンテナ352の給電部35
3とを混合器354により1つの給電部355に共通化
したものである。
【0021】本実施の形態のアンテナ装置によれば、垂
直及び水平のどちらの偏波に対してもゲインが得られる
モノポールアンテナ352と垂直偏波に強いアンテナ素
子356とを結合して用いるので、水平偏波も受信可能
でありながら、垂直偏波に強いアンテナ装置を実現でき
る。
【0022】図4は、上記構成のアンテナ装置のうち、
平面アンテナを異なる波長の2つののアンテナ素子45
6,457により構成したものであり、それら2つのア
ンテナ素子456,457の各給電部をリアクタンス4
58,459を介して単一化している。この構成によれ
ば、広帯域化が可能になり、また、2つのアンテナ素子
を同じ波長のものを使用すれば、高ゲイン化が可能にな
る。 (実施の形態3)図5は、本発明にかかる第3の実施の
形態のアンテナ装置を示す略示構成図であり、その側面
図と平面図である。すなわち、図5は、導電体地板55
1の近傍にモノポールアンテナ552を所定の角度傾斜
させて配置し、そのモノポールアンテナ552の給電部
553側に、2箇所の屈曲部を持つアンテナ素子554
をアンテナ平面を導電体地板551に平行になるように
近接配置し、そのアンテナ素子554の一端をモノポー
ルアンテナ552に近い側で導電体地板551に接続し
たアンテナ装置であり、アンテナ素子554の給電部5
55をモノポールアンテナ552の給電部553から独
立して取り出したものである。
【0023】図5において、アンテナ素子554の接地
側は電界が少なく、この部分をモノポールアンテナ55
2に接近させることにより、アンテナ同士の相互干渉が
少なくなる。
【0024】図6は、上記構成のアンテナ装置のうち、
平面アンテナを異なる波長の2つののアンテナ素子65
4,655により構成したものであり、それら2つのア
ンテナ素子654,655の各給電部をリアクタンス6
56,657を介して単一化した給電部658に接続し
ている。この構成によれば、広帯域化が可能になり、ま
た、2つのアンテナ素子を同じ波長のものを使用すれ
ば、高ゲイン化が可能になる。 (実施の形態4)図7は、本発明にかかる第4の実施の
形態のアンテナ装置を示す略示構成図であり、その側面
図と平面図である。すなわち、図7は、導電体地板75
1に設けられた支持部754に、モノポールアンテナが
上下及び左右に回動可能に連結されており、支持部75
4の近傍に平面アンテナであるアンテナ素子757が配
置されたアンテナ装置である。モノポールアンテナは伸
縮可能なように、筒状部材752内に棒状部材753が
出し入れできるように構成されており、モノポールアン
テナの根元に給電部756が設けられている。また、ア
ンテナ素子757の途中には給電部758が設けられて
おり、アンテナ素子757の一端は導電体地板751に
接続されている。この構成により、アンテナを使用しな
いときは、モノポールアンテナを図の2点鎖線で示すよ
うに折り畳めば、アンテナの小型が実現できる。
【0025】図8は、平面アンテナであるアンテナ素子
857を、折り畳んだ状態のモノポールアンテナと導電
体地板851との間のスペースを利用して配置した例を
示す図であり、このように構成すれば、図7の構成より
更に小型化ができる。但し、この場合は、前述の場合よ
りもアンテナ間の相互干渉が大きくなる。 (実施の形態5)図9は、本発明にかかる第5の実施の
形態のアンテナ装置を示す略示構成図であり、その側面
図と平面図である。すなわち、図9は、プリント基板9
52上に形成したジグザグ形状の導電体パターン953
からなるアンテナ(以後、プリントアンテナと呼ぶ)を
導電体地板951と平行に配置し、そのプリントアンテ
ナの近傍に平面アンテナであるアンテナ素子955を配
置したアンテナ装置である。プリントアンテナの導電体
パターン953の一端は給電部954に接続され、アン
テナ素子955の一端は導電体地板951に接続されて
いる。また、アンテナ素子955の途中には給電部95
6が接続されている。
【0026】以上のように、本実施の形態では、プリン
トアンテナとして平面状のものを用いたが、この他に平
面状のものを屈曲あるいは湾曲させた立体形状のもので
もよく、例えば図10に示すようなL字型、コの字型、
四角筒型、円筒状型などの形状のアンテナを用いてもよ
い。また、導電体パターン953も図9に示したものに
限らず、例えば、図11に示すような形状パターン11
52をプリント基板1151上に形成してもよい。尚、
下側の2つの図において示した導電体パターン1152
の一端に設けられた部分1153は、アンテナのトップ
ローディングである。 (実施の形態6)図12は、本発明にかかる第6の実施
の形態のアンテナ装置を示す略示構成図であり、その側
面図と平面図である。図12は、前述の第5の実施の形
態のプリントアンテナに円筒形状のものを用い、中に支
持部材1252を設けたアンテナ装置である。すなわ
ち、導電体地板1251の近傍に支持部材1252を芯
としたプリントアンテナ1253を配置し、そのプリン
トアンテナ1253の給電部1254側に、2箇所の屈
曲部を持つアンテナ素子1255をアンテナ平面を導電
体地板1251に平行になるように近接配置し、そのア
ンテナ素子1255の一端をプリントアンテナ1253
から遠い側で導電体地板1251に接続したアンテナ装
置であり、アンテナ素子1255の給電部1256をプ
リントアンテナ1253の給電部1254から独立して
取り出したものである。 (実施の形態7)図13は、本発明にかかる第7の実施
の形態のアンテナ装置を示す略示構成図であり、その側
面図と平面図である。すなわち、図13は、導電体地板
1351に設けられた支持部1355に、支持部材13
52を芯としたプリントアンテナ1353が上下及び左
右に回動可能に連結されており、支持部1355の近傍
に平面アンテナであるアンテナ素子1357が配置され
たアンテナ装置である。アンテナ素子1357の途中に
は給電部1358が設けられており、アンテナ素子13
57の一端は導電体地板1351に接続されている。こ
の構成により、アンテナを使用しないときは、導電体地
板1351と平行になるように折り畳めば、アンテナの
小型が実現できる。
【0027】図14は、上記構成のアンテナ装置におい
て、導電体地板をプリントアンテナ1455用の導電体
地板1451と、アンテナ素子1458用の導電体地板
1452とに分離可能な構成にしたことである。これに
よれば、両方のアンテナの間隔を調整できるので、最適
な配置を得ることが出来る。
【0028】図15は、図13の構成において、平面ア
ンテナであるアンテナ素子1557を、折り畳んだ状態
のプリントアンテナ1553と導電体地板1551との
間のスペースを利用して配置した例を示す図であり、こ
のように構成すれば、図13の構成より更に小型化がで
きる。ここでは、アンテナ間の相互干渉が大きくなるの
を防止するために、アンテナ素子1557の周囲にシー
ルド1559を設けている。 (実施の形態8)図16は、本発明にかかる第8の実施
の形態のアンテナ装置を示す略示構成図であり、その側
面図と平面図である。本実施の形態のアンテナ装置は、
図9の構成のうち平面アンテナであるアンテナ素子16
56もプリント基板1655上に形成したものである。
すなわち、プリント基板1652上に形成したジグザグ
形状の導電体パターン1653からなるプリントアンテ
ナを導電体地板1651と平行に配置し、そのプリント
アンテナの近傍に、別のプリント基板1655上にパタ
ーン形成したアンテナ素子1656を配置したアンテナ
装置である。プリントアンテナの導電体パターン165
3の一端は給電部1654に接続され、アンテナ素子1
656の一端はプリント基板1655を貫通して導電体
地板1651に接続されている。また、アンテナ素子1
656の途中には給電部1657が接続されている。
【0029】図17は、上記構成において、プリントア
ンテナの導電体パターン1753と平面アンテナである
アンテナ素子1755とを1つのプリント基板1755
上に形成した例を示すものであり、両アンテナの配置間
隔は後で調節できないが、1枚の基板上に両方のアンテ
ナパターンを形成するので製作が容易になる。
【0030】図18は、図17の構成において、プリン
トアンテナ側をコの字型の立体形状としたものであり、
プリント基板1852は、プリントアンテナ部基板18
52bと平面アンテナ部基板1852aにより一体で構
成される。プリントアンテナ部基板の形状は、図18の
他に、第5の実施の形態で示したものと同様に、例えば
図19に示すようなものが挙げられる。
【0031】図20は、前述の図17の構成において、
プリント基板2052が可とう部2057で面に垂直に
回動でき、平面アンテナ基板部2052aに対してプリ
ントアンテナ基板部2052bが上下に回動可能な構成
のアンテナ装置である。 (実施の形態9)図21は、本発明にかかる第9の実施
の形態のアンテナ装置を示す略示構成図であり、その側
面図と平面図である。本実施の形態のアンテナ装置は、
1枚のプリント基板2152上に、プリントアンテナと
して導電体パターン2153を形成し、その導電体パタ
ーン2153に近接して平面アンテナとしてアンテナ素
子2155を形成し、そのアンテナ素子2155用の地
板である導体板2158を絶縁支持部材2157を介し
て設け、アンテナ素子2155の一端を導体板2158
に接続した構成である。更に、このアンテナ全体を別の
面積の大きい導電体地板2151に対して、アンテナ面
と垂直な方向に回動できるように、絶縁板2159を介
して支持部2160で支持したものである。
【0032】なお、上記実施の形態では、平面アンテナ
と組合せるアンテナ例をそれぞれ示したが、平面アンテ
ナと組み合わせるアンテナの形状及びパターンは、図1
0、11、19等に示したもの、あるいは更に別のもの
を用いてもよいのは言うまでもない。
【0033】また、上記実施の形態では、平面アンテナ
としてコの字型のアンテナ素子を1つ、あるいは2つ用
いた例を示したが、アンテナ素子の形状及び素子数はこ
れに限定されるものではない。以下に平面アンテナとし
て利用可能なアンテナの各種の例を図面に基づいて説明
する。
【0034】図22(a)は、上記実施の形態に示した
1素子のアンテナ素子201の例であり、図22(b)
は、アンテナ素子204を4箇所の屈曲部を持つ線状導
電体で構成し、そのアンテナ素子204の所定位置に給
電端子202を設け、一端部203を導電体地板205
にアースしたものである。このようなアンテナは、アン
テナ素子を屈曲させているので設置面積を小さくでき
る。
【0035】図22(a)のアンテナの具体例を図99
に示す。図99において、2箇所で折曲げられた線状導
体のアンテナ素子8501は、導電体地板8504に所
定の間隔をおいてアンテナ平面がほぼ平行に配置され、
アンテナ素子8501の一端部が、導電体地板8504
にほぼ垂直に設けられたアンテナ接地用の導電板850
3の端部に接続されている。ここでは、アンテナ素子8
501が形成する平面の面積と導電体地板8504の面
積は、ほぼ同等とする。また、アンテナ素子8501の
途中には給電部8502が設けられている。
【0036】導電板8503はアンテナ素子8501の
幅に対して十分広い幅、すなわち、アンテナ素子850
1の同調周波数により決定されるリアクタンスの影響が
実用上ないような幅を持つ。このためアースとして作用
する。幅が小さいとアンテナ素子8501と結合して全
体がアンテナ素子となり、本発明のものと異なる。アン
テナ素子8501は、例えば、波長を940mmとした
場合、素子の全長が220mm、幅が2mmとなり、コ
ンパクト化が可能となる。ここで、アンテナ平面と導電
体地板の面とは、アンテナ素子と地板との間に有効な電
位差が生じる範囲であれば、傾斜していてもよい。ま
た、導電体地板の面積がアンテナ平面の面積より大きい
(例えば4倍)場合は、垂直偏波に対してはゲインは同
じであり、水平偏波に対してはゲインが低下する。
【0037】本実施の形態のアンテナと従来のアンテナ
との違いを述べると、例えば、従来の逆Fアンテナは、
アンテナ素子を接地板に近づけると性能が低下するが、
本発明のアンテナ装置は逆に性能が向上する。
【0038】図99のアンテナのインピーダンス特性及
びVSWR特性を図100に示す。また、指向性ゲイン
特性を図101に示す。図101に示すように、図99
のアンテナは垂直偏波に対してほぼ円形な指向性を示
す。
【0039】なお、アンテナ素子の形状及び素子数は、
この例に限定されないことは言うまでもない。
【0040】また、導電体地板とアンテナ素子との間隔
は、波長の1/40以上であればより望ましい。
【0041】図23(a)は、アンテナ素子401を4
箇所の屈曲部を持つ線状導電体でダイポールアンテナを
構成し、そのアンテナ素子401の所定位置に給電端子
402を設け、一端部403を導電体地板405にアー
スしたアンテナである。図23(b)は、アンテナ素子
404を8箇所の屈曲部を持つ線状導電体でダイポール
アンテナを構成し、そのアンテナ素子404の所定位置
に給電端子402を設け、一端部403をアースしたア
ンテナである。このような構成のアンテナは、ダイポー
ルアンテナのアンテナ素子を巻き込むように屈曲させて
いるので設置面積を小さくできる。
【0042】図24(a)は、2箇所の屈曲部を持ち、
素子長が異なる3つのモノポールのアンテナ素子601
a,601b,601cを同一平面上に配置し、アンテ
ナ素子601a,601b,601cのタップと給電端
子603との間及び、給電端子603と接地端子605
との間に、それぞれインピーダンスを調整するためにリ
アクタンス素子602a,602b,602c,604
を接続した構成のアンテナである。また図24(b)
は、上記の図24(a)のアンテナのアンテナ素子60
1a,601b,601cを4箇所の屈曲部を持つアン
テナ素子606a,606b,606cに変更したもの
である。
【0043】上記の構成において、各アンテナ素子の同
調周波数を所定の間隔をおいて設定することにより、所
望の周波数帯域を有するアンテナ装置を実現できる。図
86は、アンテナ素子が7つのアンテナの場合の合成帯
域を示す図であり、1つのアンテナ素子の帯域幅は狭い
が、合成することにより広帯域な周波数特性を持たせる
ことが可能となる。
【0044】この帯域合成の具体的な例を図102から
図107のVSWR特性により示す。すなわち、同調周
波数の異なる4つのアンテナ素子を用いた例であり、同
調周波数がそれぞれ、196.5MHz(図102)、
198.75MHz(図103)、200.5MHz
(図104)、203.75MHz(図105)であ
る。図106は、これらアンテナ素子を帯域合成したと
きのVSWR特性図であり、広帯域化されているのが分
かる。また、図107は、この時の縦軸における範囲を
広く取ったとき(5倍)の図である。
【0045】図25(a)は、前述の図24(a)と同
じ構成のアンテナにおいて、各アンテナ素子801a,
801b,801c間に帯域合成用のリアクタンス素子
808a,808bを設けた構成である。また図25
(b)は、前述の図24(b)と同じ構成のアンテナに
おいて、各アンテナ素子806a,806b,806c
間に帯域合成用のリアクタンス素子808a,808b
を設けた構成である。図24(a)及び(b)の構成で
は、各リアクタンス素子602a,602b,602c
は、帯域合成の機能も兼用していたが、この例では、帯
域合成の機能を分離させた構成としたため、インピーダ
ンス調整及び帯域合成の調節が実施しやすくなる。
【0046】図26(a)は、4箇所の屈曲部を持ち、
素子長が異なる3つのダイポールのアンテナ素子100
1,1002,1003を同一平面上に配置し、アンテ
ナ素子1001,1002,1003のタップと給電端
子1008との間及び、給電端子1008と接地端子1
010との間に、それぞれインピーダンスを調整するた
めにリアクタンス素子1004,1005,1006,
1009を接続した構成のアンテナである。また図26
(b)は、上記の図26(a)のアンテナのアンテナ素
子1001,1002,1003を8箇所の屈曲部を持
つアンテナ素子1011,1012,1013に変更し
たものである。
【0047】上記の構成において、各アンテナ素子の同
調周波数を所定の間隔をおいて設定することにより、所
望の周波数帯域を有するアンテナ装置を実現できる。
【0048】図27(a)は、前述の図26(a)と同
じ構成を持つアンテナにおいて、各アンテナ素子120
1,1202,1203間に帯域合成用のリアクタンス
素子1214,1215,1216,1217を2箇所
に分けて設けた構成である。また図27(b)は、前述
の図26(b)と同じ構成を持つアンテナにおいて、各
アンテナ素子1211,1212,1213間に帯域合
成用のリアクタンス素子1214,1215,121
6,1217を2箇所に分けて設けた構成である。図2
6(a)及び(b)の構成では、各リアクタンス素子1
004,1005,1006は、帯域合成の機能も兼用
していたが、この例では、帯域合成の機能を分離させた
構成としたため、インピーダンス調整及び帯域合成の調
節が実施しやすくなる。
【0049】図28(a)は、素子長が異なる3つのダ
イポールアンテナの各アンテナ素子1301,130
2,1303をプリント基板1304上に形成したアン
テナである。また図28(b)は、上記の図28(a)
と同じ構成のアンテナにおいて、プリント基板1304
上に、アンテナ素子1320とは反対側の面に導電体地
板1308を形成したアンテナである。このように、プ
リント基板を用いて、アンテナ素子1301,130
2,1303(1305,1306,1307)及び導
電体地板1308を形成する構成とすれば、アンテナの
省スペース化が可能となると共に、作製が簡単であり、
また性能の信頼性及び安定性も向上する。
【0050】図29(a)は、素子長が異なる3つのダ
イポールアンテナの各アンテナ素子1401,140
2,1403をプリント基板1404上に形成し、プリ
ント基板1404のアンテナ素子1410を設けた面と
は反対側の面に、2つの導電体1405をアンテナ素子
と交差する方向に形成した構成のアンテナである。また
図29(b)は、上記の図29(a)と同じ構成のアン
テナにおいて、アンテナ素子1410とは反対側に導電
体地板1406を近接配置したアンテナである。この導
電体地板1406は、多層プリント基板を用いてプリン
ト基板上に形成してもよい。以上の構成により、帯域合
成用の素子の作製が容易になる。
【0051】図30は、アンテナ素子1501,150
2,1503を導電体地板1504に設けた凹部150
5内に収納した構成のアンテナである。この構成によ
り、自動車等の車体からの突出がなくなり、また、アン
テナ素子1510の周辺端部と導電体地板1504との
相互作用により指向性利得性能が向上できる。
【0052】図31(a)のアンテナは、アンテナ素子
1601,1602,1603で構成されるアンテナ1
610とアンテナ素子1606,1607,1608で
構成されるアンテナ1620とを同一平面内に配置し、
かつ導電体地板1604に設けた凹部1605内に収納
した構成のアンテナである。ここでは、アンテナ161
0とアンテナ1620とを異なるサイズ、形状のアンテ
ナで構成しているが、同一のサイズ、形状でもよい。
尚、アンテナは各々の給電部が近接するように配置す
る。また、図31(b)は、同様のアンテナを平面状の
導電体地板1609に近接配置した例を示す図である。
【0053】図32(a)のアンテナは、アンテナ素子
1701,1702,1703で構成される上側のアン
テナ1710と下側のアンテナ1720とを上下に配置
し、かつ導電体地板1704に設けた凹部1705内に
収納した構成のアンテナ装置である。ここでは、アンテ
ナ1710とアンテナ1720とを同一のサイズ、形状
で構成しているが異なっていてもよい。また、図32
(b)は、同様のアンテナを平面状の導電体地板170
6に近接配置した例を示す図である。このような各アン
テナ素子のサイズが同一の場合は、同調周波数が全て同
じである。従って、アンテナ装置全体としての帯域幅は
単一の素子の場合と同様であるが、図87に示すよう
に、アンテナ素子が単一の場合と比べて各アンテナ素子
の利得が累積されるため、アンテナ装置全体としてのゲ
インが高くなり、高利得で高選択性なアンテナが実現で
きる。
【0054】図33(a)のアンテナは、それぞれが屈
曲部を有する複数個のダイポール型のアンテナ素子から
なる3つのアンテナ1801,1802,1803を多
層プリント基板1806を用いて形成し、それを導電体
地板1804に設けた凹部1805内に収納した構成の
アンテナ装置である。ここでは、3つのアンテナ180
1,1802,1803を同一のサイズ、形状で構成し
ているが異なっていてもよい。また、アンテナを3つと
したが、4つ以上を層形成してもよい。図33(b)
は、同様のアンテナを平面状の導電体地板1807に近
接配置した例を示す図である。このように、多層プリン
ト基板を用いて複数のアンテナを積層する構成とすれ
ば、簡単に高利得、高選択性のあるアンテナが得られ
る。
【0055】図34(a)は、屈曲の曲がり方向が給電
点1901からみて逆方向の、2つの線状導電体190
2,1903を有するもの、また、図34(b)は、屈
曲の方向が給電点1901からみて同方向の、2つの線
状導電体1904,1905を有するものを示してい
る。この形状により、平面上で小型化が可能であり、加
えて無指向性が実現できる。
【0056】図35(a)は、給電部2001から第1
屈曲点Pまでの長さが、第1屈曲点Pから第2屈曲点Q
までの長さより相対的に長いアンテナ素子2002を有
するアンテナを示している。また、図35(b)は、給
電部2001から第1屈曲点Pまでの長さが、第1屈曲
点Pから第2屈曲点Qまでの長さより相対的に短いアン
テナ素子2002を有するアンテナ装置を示している。
以上の形状により、細長い場所にも設置が可能となる。
【0057】上記構成においては、線状導電体が給電部
に対して2つのものを示したが、これに限らず、1つの
ものであってもかまわない。又屈曲部の数もこれらに限
定されるものではない。また、線状導電体が給電部に対
して2つのものを示したが、これに限らず、1つのもの
であってもかまわない。又屈曲部の数もこれらに限定さ
れるものではない。
【0058】また、上記構成においては、線状導電体が
屈曲しているもの示したが、湾曲しているものでもよ
く、また、スパイラル状になっているものでもかまわな
い。例えば図36(a)に示すように、給電部2101
からみて、湾曲方向が逆の湾曲部を持った2つの線状導
電体2102,2103を有する構成、あるいは、給電
部2101からみて、湾曲方向が同じ湾曲部を持った2
つの線状導電体2104,2105を有した構成でもか
まわない。また、図36(b)に示すように、給電部2
101からみて、巻回方向が逆方向のスパイラル状の2
つの線状導電体2106,2107を有した形状構成、
あるいは、給電部2101からみて、巻回方向が同方向
のスパイラル状の2つの線状導電体2108,2109
を有した形状構成でもよい。
【0059】又、これらアンテナを作成する場合、金属
部材の加工によりアンテナ素子を形成しても勿論よい
が、基板上にプリント配線を用いて形成してもよい。プ
リント配線を用いることによりアンテナの作成が極めて
簡単になり、コスト低減、小型化、信頼性向上などが期
待できる。
【0060】図37のアンテナは、導電体地板に近接に
配置され、アンテナのアース端子と地板が接続された構
成になっている。例えば、図37(a)に示すように、
アンテナ素子2201が地板2204に近接に配置さ
れ、そのアース端子2203が地板2204に接続され
ている。尚、このアンテナ装置は、給電端子2202が
導電体地板2204を貫通した位置に設けられている。
以上の構成により、所望のインピーダンス特性および指
向性を得ることが可能となる。
【0061】又、図37(b)は、アンテナのアース端
子と導電体地板との間にスイッチング素子を設けた構成
となっている。同図に示すように、アンテナ素子220
1のアース端子2203と導電体地板2204間にスイ
ッチング素子2205を設け、接続する場合としない場
合とで、最適な電波伝搬が得られる状態を選択する構成
とすることができる。この場合に、スイッチング素子2
205を遠隔操作できるように構成して、電波の受信状
態に応じて制御してもよい。ここで、アース端子220
3が接続された場合は、垂直偏波用アンテナとなり、接
続されない場合は、水平偏波用アンテナとなる。
【0062】又、上記図37(b)では、給電端子22
02が導電体地板2204を貫通している場合を示した
が、これに限らず、例えば図38に示すように、給電端
子2302、アース端子2303が導電体地板2304
を貫通していなくてもかまわない。
【0063】図39は、上記構成例における導電体地板
とアンテナの位置関係を示したものである。図39
(a)に示すように、導電体地板2402平面とアンテ
ナ2401平面が、距離hをおいて平行になるように配
置している。この場合、この距離hを制御することによ
り、アンテナ2401の指向性を所望の方向へ変化させ
ることも可能である。また、アンテナ2401と導電体
地板2402が近づいた場合は、同調周波数が高くな
り、離れた場合は、同調周波数が低くなる。従って、伝
搬の受信状態に応じて距離hを制御する構成とすればよ
い。この距離hの制御は、例えば、アンテナ2401
を、図示しないが送り機構、スライド機構などを用いて
アンテナ平面に対して垂直な方向に移動させる構成とし
てもよく、あるいは又、アンテナ2401と導電体地板
2402との間に図示しない絶縁体のスペーサを挿入
し、そのスペーサをアンテナ平面と平行な方向に移動さ
せることにより、スペーサの挿入量を調節して行っても
よい。ここで、アンテナ作製時に所望のアンテナ性能を
得るためにスペーサのサイズを決定するようにしてもよ
い。尚、地板とアンテナとの間のスペーサには、発泡ス
チロール等の低誘電率材料の使用が可能である。
【0064】又、図39(b)に示すように、導電体地
板2402平面とアンテナ2403平面間に所定の角度
θ(この場合は90°)を有するように立体配置しても
よい。この所定の角度θをヒンジ機構等を利用して、調
節することによって、アンテナ2403の指向性制御が
可能である。
【0065】尚、アンテナ素子の数は2つ以上でもよ
い。又、単独の導電体により地板を構成したが、例え
ば、地板として自動車の車体等が利用できる。 (実施の形態9)図40(a)は、複数のアンテナ素子
2501,2502,2503を単一給電化し、アンテ
ナ素子群で1つのアンテナを構成している例である。例
えば、複数のアンテナ素子各々が、異なる周波数帯域を
カバーすることにより、全体として所望の周波数帯域を
カバーする広帯域なアンテナが実現できる。特に図4
(a)のような配置の場合、必然的に外側のアンテナ2
501の素子長は内側のアンテナ2503の素子長より
長くなるので、素子長の長いアンテナ2501を比較的
低い同調周波数に、短いアンテナ2503を比較的高い
同調周波数に設定することが容易であり、全体として広
い帯域をカバーするアンテナが構成できる。又、図40
(b)に示すように、アンテナ素子がアンテナ平面を共
有するが、互いに入り込まない配置でもよい。又、複数
のアンテナ素子各々がカバーする帯域が同一である場合
は、アンテナ効率を上げることも可能である。
【0066】又、個々のアンテナ素子間のアイソレーシ
ョンを得るため、それぞれのアンテナ素子間の距離を、
所定のアイソレーションを得る間隔をもって配置しても
よいし、個々のアンテナ素子にアイソレータあるいはリ
フレクタを接続してもよい。尚、上記構成例において
は、アンテナ素子の数は2つあるいは3つとしたが、ア
ンテナ素子の数は2つ以上であればよく、これに限定さ
れるものではない。
【0067】図41(a)のアンテナは、アンテナ素子
2601,2602,2603あるいは2604,26
05,2606が基準平面に対して垂直な方向に層状と
なるように配置されている構成である。尚、アンテナ素
子に対する投影面における配置状態は、左図のように全
部が重なっていてもよいし、右図のように一部が重なっ
ていてもよいし、更には離れていてもよい。図41
(b)は、このようなアンテナの適用例を示し、多層プ
リント基板2609上にプリント配線を用いて形成した
アンテナ2611,2612を示す一部切り欠き図であ
り、アンテナの水平面上での配置が一部重なっている状
態を示す。両素子の所定位置での結合は、スルーホール
2610に導電体を通すことで可能となる。
【0068】図42(a)は、複数のアンテナ素子群を
単一給電化したアンテナの給電部の一例を示したもので
ある。図42(a)に示すように、各アンテナ素子27
01,2702,2703の所定位置にタップ270
4,2705,2706を形成し、これらを給電端子2
707に接続する。ここでは、タップのとる方向は、全
てのアンテナ素子で同一方向の場合を示したが、アンテ
ナ素子ごとに任意に設定してもかまわない。
【0069】図42(b)は、給電端子から各アンテナ
素子のタップ位置までの電極を共通化したアンテナを示
したものである。同図に示すように、各アンテナ素子2
701,2702,2703の所定位置にタップ270
4,2705,2706を形成し、タップ位置から給電
端子2707までの電極2708が共通のものとなって
いる。これにより、構成が簡易になるばかりでなく、こ
の電極2708を例えば最外郭アンテナ素子2701に
平行に配置することで、より省スペース化が可能にな
る。
【0070】又、図43は、リアクタンス素子を介し
て、各アンテナ素子のタップをとったアンテナを示した
ものである。図43(a)に示すように、各アンテナ素
子2801,2802,2803別々にリアクタンス素
子2804,2805,2806を介して給電端子28
07に接続してもよいし、図43(b)に示すように、
給電端子2807とタップ位置との間の共通電極280
8中にリアクタンス素子2809を設けてもよい。この
場合に、上述した図26のように、給電端子とアース端
子との間にリアクタンス素子を設けてもよい。このよう
に、適当なリアクタンス素子を用いることにより、所望
のインピーダンス、帯域かつ最大効率を得ることが可能
となる。尚、リアクタンス素子には、可変リアクタンス
素子を用いて調整してもかまわない。
【0071】図44は、複数のアンテナ素子2901,
2902,2903を、導電体地板2909を貫通して
配置された給電端子2907から単一給電化し、アンテ
ナ素子群で1つのアンテナを構成し、その給電部のアー
ス端子2908と導電体地板2909を接続している。
以上の構成により、導電体地板近傍に、平面上に小型、
高利得のアンテナを設置できる。
【0072】図45(a)のアンテナは、アンテナ素子
のオープン端子側の対向する部分3001と3002と
の間隔を所定の距離に設定し、両者の結合を制御するこ
とにより、同調周波数を制御する。
【0073】又、アンテナ素子のオープン端子側の対向
する部分3001,3002の結合の設定に関しては、
図45(b)に示すように、誘電体3003を設けても
いいし、図45(c)に示すように、両者をリアクタン
ス素子3004を介して接続してもよい。このとき、誘
電体3003を移動可能な構成として結合を制御しても
よいし、リアクタンス素子3004を可変リアクタンス
として結合を制御する構成としてもよい。この例におい
ては、アンテナ素子数が1つのものを示したが、アンテ
ナ素子数が2以上のものでもよい。
【0074】図46(a)のアンテナは、アンテナ素子
のオープン端子側3101,3102と、中性点310
3あるいは中性点近傍の対向する部分3111,311
2との間の距離を所定の距離に設定することで、同調周
波数を制御する。又、アンテナ素子のオープン端子側
と、中性点あるいは中性点近傍の対向する部分の結合の
設定に関しては、図46(b)、(c)に示すように、
誘電体3104を設けてもいいし、両者をリアクタンス
素子3105、あるいは3106を介して接続してもよ
い。このとき、誘電体3104を移動可能な構成として
結合を制御してもよいし、リアクタンス素子3101,
3102を可変リアクタンスとして結合を制御する構成
としてもよい。この例においても、アンテナ素子数が1
つのものを示したが、アンテナ素子数が2以上のもので
もよい。
【0075】図47(a)のアンテナは、コイル320
3の両極にそれぞれ線状導体3201と3202とを有
し、コイル3203の中性点からアース端子3206
を、線状導電体(ここでは3202)の所定の位置から
タップ3204を形成して給電端子3205を、取り出
す構成としている。又、図47(b)のように、コイル
3203の所定の位置からタップ3204を形成し、給
電端子3205を取り出してもよい。この構成により、
コイルの巻回数によってアンテナの同調周波数を調節す
ることが可能であるうえ、小型化、広帯域が実現でき
る。
【0076】図48(a)のアンテナは、コイル330
7の両極にそれぞれ複数の線状導電体3301,330
23303と3304,3305,3306とを有し、
コイル3307の中性点3310からアース端子331
1を、各線状導電体(ここでは、3304,3305,
3306)の所定の位置からタップ3308を形成して
給電端子3309を、取り出す構成としている。又、図
48(b)のように、コイル3307の所定の位置から
タップ3312を形成し、給電端子3309を取り出し
てもよい。尚、ここでは片側の線状導電体の数が3つの
ものを示したが、2つ以上であればよくこれに限らな
い。
【0077】又、前述の例では、アンテナ素子となる線
状導電体の形状は直線のもののみを示したが、少なくと
も1つ以上の屈曲部あるいは湾曲部を持つか、スパイラ
ル形状のものでもよく、これに限定されるものではな
い。
【0078】図49のアンテナは、複数の線状導電体3
401,3402,3403及び3404,3405,
3406を共通化した電極3407及び3408と、給
電部3411が、コイル3409,3410を介して接
続された構成になっている。以上の構成により、コイル
の巻回数によってアンテナの同調周波数を調節すること
が可能であるうえ、小型化、広帯域が実現できる。
【0079】図50のアンテナは、2つのアンテナ35
01,3502で、最適な電波伝搬が得られる方のアン
テナを給電部に接続されたダイバー切換スイッチ350
3により選択するものである。ここで、アンテナの個数
は、本構成例のように2つに限定されるものではなく3
個以上であってもよい。又、アンテナの種類も図50に
示した形状のアンテナに限定されるものではなく、上記
構成例で説明した他の種類のアンテナ、異なる種類のア
ンテナ同士等であってもよい。
【0080】また、複数のアンテナから最適なアンテナ
を選択する制御において、受信機入力最大のアンテナを
選択する制御を行ってもよい。また、マルチパス妨害レ
ベル最小のアンテナを選択する制御を行ってもよい。
【0081】又、上記各構成例の各アンテナ素子給電
部、あるいは複数のアンテナ素子群を単一給電化したア
ンテナの給電部に、平衡不平衡変換器、モード変換器、
あるいはインピーダンス変換器を接続してもよい。
【0082】図51(a)は、モノポールタイプの広帯
域アンテナであり、一端が接地4204に接続された主
たるアンテナ素子4202と、その主のアンテナ素子4
202に対して、近接配置され、アンテナ素子4202
より素子長が長く、両端とも接地されていないアンテナ
素子4201及びアンテナ素子4202より素子長が短
く、両端とも接地されていないアンテナ素子4203と
で構成されたアンテナである。主のアンテナ素子420
2には、タップが設けられ、インピーダンス調整用のリ
アクタンス素子4205を通じて給電点4206に接続
されている。また図51(b)は、上記の図51(a)
のアンテナのアンテナ素子4201,4202,420
3をプリント基板4207上に、プリント配線を利用し
て形成したものである。
【0083】図52(a)は、ダイポールタイプの広帯
域アンテナであり、中央部が接地4304に接続された
主たるアンテナ素子4302と、その主のアンテナ素子
4302に対して、近接配置され、アンテナ素子430
2より素子長が長く、どこも接地されていないアンテナ
素子4301及びアンテナ素子4302より素子長が短
く、どこも接地されていないアンテナ素子4303とで
構成されたアンテナ装置である。主のアンテナ素子43
02には、タップが設けられ、インピーダンス調整用の
リアクタンス素子4305を通じて給電点4306に接
続されている。また図52(b)は、上記の図52
(a)のアンテナ装置のアンテナ素子4301,430
2,4303をプリント基板4307上に、プリント配
線を利用して形成したものである。
【0084】この構成により、簡単な構成で、広帯域化
と高ゲイン化、調整容易化が計れる。尚、上記構成例で
は、主のアンテナ素子に近接配置する主のアンテナ素子
より短いアンテナ素子及び長いアンテナ素子は、それぞ
れ1個づつで構成したが、これに限らず、それぞれ2個
以上を近接配置した構成でもよい。
【0085】図53(a)は、アンテナ素子4401,
4402,4403に近接配置される導電体地板440
4の大きさが、最も外側のアンテナ素子4401の大き
さとほぼ同じか、あるいはそれよりも小さく設定されて
いる点である。このような構成によれば、導電体地板が
アンテナ素子よりも大きい場合と比較して、水平偏波ゲ
インの向上が計れる。
【0086】また、図53(b)は、上記図53(a)
のアンテナを、例えば移動体ボディ、通信機ケース、家
屋壁、その他の装置ケースなどに設けた凹部に収納する
例を示し、アンテナアース(導電体地板)4404とそ
れらケースアースとを接続しない構成としたものであ
る。この構成によって、水平及び垂直の両偏波ともに高
いゲインを得ることができる。このアンテナの垂直偏波
における指向性ゲイン特性を図108に示す。アンテナ
アースとケースアースとの設置距離(すなわち、離隔距
離)は、(a)が10mm、(b)が30mm、(c)
が80mm、(d)が150mmであり、設置距離が小
さいほどゲインは高くなっている。すなわち、アンテナ
アースとケースアースとは接近するほど性能が向上す
る。また、この例では、外側ケースからアンテナが飛び
出さないようにするために、アンテナアース4404を
移動体ボディ、通信機ケース、家屋壁、その他の装置ケ
ースなどに設けた凹部に収納しているが、ケースアース
の平坦面に一定の設置距離をとって近接設置してもアン
テナとしての効果は同様であり、その場合も本発明に含
まれる。
【0087】また、本実施の形態では、アンテナ素子と
してバランスタイプのものを用いた構成としたが、アン
テナ素子にアンバランスタイプのものを用いた構成でも
同様に効果がある。
【0088】図54は、アンテナ素子に導電体地板を近
接配置する場合において、どの程度の距離に近接させる
のが良いかを示す例であり、図54(a)は、アンテナ
素子が1個の場合である。すなわち、アンテナ素子45
01(正確にはアンテナアース接続部)と導電体地板4
502との距離hを、アンテナの共振周波数fにおける
波長λに対して、0.01〜0.25倍(すなわち、
0.01λ〜0.25λ)の範囲に設定する。この構成
によって高ゲイン化、調整の容易化が計れる。
【0089】また、図54(b)は、アンテナ素子が4
個の場合を示し、アンテナ素子4503,4504,4
505,4506は、導電体地板4507からそれぞれ
異なる距離に配置される。図54(b)に示すように、
素子長がそれぞれ異なる場合は、素子長が短いほどその
アンテナ素子の共振周波数は高くなり、波長が短い。従
って、素子長が最も短いアンテナ素子4506の距離h
1を最も小さく設定し、素子長の最も長いアンテナ素子
4503の距離h2を最も大きく設定し、中間のアンテ
ナ素子4504,4505の距離は、各アンテナ素子の
共振周波数における波長に応じてそれぞれ距離を設定す
れば良い。その場合に、各アンテナ素子4503,45
04,4505,4506と導電体地板4507との距
離は、前述したように、各アンテナ素子の共振周波数に
おけるそれぞれの波長に対して、0.01〜0.25倍
(すなわち、0.01λ〜0.25λ)の条件を満足す
るように設定する。
【0090】図55は、アンテナ素子4601と導電体
地板4602との間に、高誘電率材を設ける。従って、
上述したアンテナ例のうちで、アンテナ素子に導電体地
板を近接配置する構成のものに対して適用可能である。
ここで、アンテナ素子と導電体地板との間に、高誘電率
材を設けることにより、アンテナ素子及び導電体地板間
の距離を等価的に小さくできる。
【0091】図56(a)は、導電体地板5001に平
行に3素子のアンテナ5002を所定の間隔で配置し、
そのアンテナ5002のアース端部を導電体地板500
1に接続し、導電体地板5001側が外側を向いた構成
とするものである。このアンテナは、図56(b)にお
いて、アンテナ5002面が覆う領域に対応する導電体
地板5001の領域の上側(アンテナ5002とは反対
側)と、アンテナ5002に対して下側に対象な指向性
特性を持っている。そのため、アンテナ5002と導電
体地板5001との配置方向を、従来の配置と反対にし
ても、これまで説明したアンテナと同様の効果を得るこ
とができ、更に、図56(c)に示すように、導電体地
板5003が閉塞されたケース形状であっても同様の特
性があり、導電体地板5003内部のアンテナ5002
に給電しても導電体地板5003を通じて外部に対して
通信が可能である。
【0092】図57は、図56がアンバランスタイプの
アンテナ装置であるのに対し、これをバランスタイプの
アンテナ装置とした例であり、前述と同様の効果があ
る。
【0093】図58は、導電体地板5501と、それに
平行に近接して設置されたアンテナ5502とを同時
に、一点鎖線で示す軸を中心として回動(または回転で
もよい)できる構成としたものである。図58(a)の
ように、アンテナ5502が垂直な状態では右図のよう
に電界が水平となるため、水平偏波に対して高感度とな
り、また、同図(b)のように、アンテナ5502が水
平な状態では右図のように電界が垂直となるため、垂直
偏波に対して高感度となり、偏波の状態に応じてアンテ
ナを最適な向きに調節できる。もちろん、斜めに傾いた
状態に設定してもよい。図58(a)の設置状態におけ
る指向性ゲイン特性を図109に示し、図58(b)の
設置状態における指向性ゲイン特性を図110に示す。
これら両図から明らかなように、アンテナが垂直な状態
では水平偏波に対して高感度になり、アンテナが水平な
状態では垂直偏波に対して高感度になっているのが分か
る。
【0094】ここで、導電体地板5501及びアンテナ
5502を回動あるいは回転させる方法としては、手で
ハンドルを回す手動式としてもよいし、モ−タ等の駆動
装置を用いて自動式としてもよい。
【0095】図59(a)は、上記の効果をアンテナを
回動させることなしに実現するためのアンテナの構成を
示す図である。すなわち、導電体地板5601とアンテ
ナ5602との間に、アンテナ5602を挟むように強
誘電体5603を配置した構成とする。この構成によ
り、図59(b)の右図に示すように、導電体地板56
04とアンテナ5605との間の電界が強誘電体560
6を介して水平方向に広げられるため、左図の強誘電体
が無い場合に比較して、垂直成分が小さくなり水平成分
が大きくなる。このように、強誘電体の有無に応じてア
ンテナを垂直偏波用か水平偏波用かに設定できる。尚、
アンテナが垂直な状態に設置されている場合は、上記と
は逆になる。この強誘電体5603は、製作時に取り付
けたものと、取り付けないものとの2種類を用意してお
いてもよいが、脱着用溝などを設けて簡単に脱着可能な
構成としてもよい。
【0096】図60(a)は、細長い板状の導電体地板
5701の表面に3素子の直線状のアンテナ5702を
近接配置した例である。同図(b)は、パイプ形状の導
電体地板5703の表面に3素子の直線状のアンテナ5
704を、各エレメントが導電体地板5703から等距
離となるように近接配置した例である。同図(c)は、
四角の筒形状の導電体地板5705の表面に3素子の直
線状のアンテナ5706を、各エレメントが導電体地板
5705から等距離になるように近接配置した例であ
る。
【0097】また、図61は、図60の例で、導電体地
板の形状が湾曲あるいは折曲がったものの場合に、その
形状に沿ってエレメントを湾曲あるいは折曲げた例を示
す図であり、図61(a)は、湾曲したパイプ形状の導
電体地板5801の表面に同様に湾曲した3素子のアン
テナ5802を、各エレメントが導電体地板5801か
ら等距離になるように近接配置した例である。同図
(b)は、途中で折れ曲がった四角の筒形状の導電体地
板5803の表面に同様に折れ曲がった3素子のアンテ
ナ5804を、各エレメントが導電体地板5803から
等距離になるように近接配置した例である。同図(c)
は、途中で折れ曲がった板状の導電体地板5805の表
面に同様に折れ曲がった3素子のアンテナ5806を近
接配置した例である。
【0098】また、図62(a)は、円筒状の導電体地
板5901の表面の周囲に沿って設置したアンテナ59
02の例を示し、同図(b)は、球状の導電体地板59
03の表面の周囲に沿って設置したアンテナ5904の
例を示す。
【0099】尚、上記構成例では、導電体地板である構
成部材の外側にアンテナを設置する場合を説明したが、
これに限らず、板状部材の内側、筒形状部材などの内部
にアンテナを設置する構成としてもよい。
【0100】図63(a)、(b)のアンテナは、導電
体地板6001に接続されたアース端部に対し、相対的
にエレメント長が長い3素子のアンテナ6002とエレ
メント長が短い3素子のアンテナ6003とを有する構
成において、それらアンテナ6002,6003のそれ
ぞれに給電点A6005,B6004が設けられてい
る。図63(c)に示すように、短い方のアンテナ60
03は相対的に周波数の高い帯域Aバンドに同調し、長
い方のアンテナ6002は相対的に周波数の低い帯域B
バンドに同調することになり、1つのアンテナで2つの
同調バンドに対応可能なアンテナを実現できる。なお、
給電点A6005,B6004は互いに接続されてもよ
い。
【0101】図64(a)、(b)は、アンバランスタ
イプのアンテナで2つの同調バンドを持つアンテナの例
である。このアンテナは、一端が導電体地板6101に
接続され、その導電体地板6101に近接して配置され
た4素子からなるアンテナであり、4素子のうち、相対
的にエレメント長の長い2素子のアンテナ6102に給
電点B6104を設定し、相対的にエレメント長の短い
2素子のアンテナ6103に給電点A6105を設定し
ている。この構成により前述と同様、図6(c)に示す
ように、周波数の高いAバンドと周波数の低いBバンド
の2つの同調バンドに対応できる。なお、給電点A60
05,B6004は互いに接続されてもよい。
【0102】図65(a)、(b)は、バランスタイプ
のアンテナで2つの同調バンドを持つアンテナの例であ
る。このアンテナは、中央点が導電体地板6201に接
続され、その導電体地板6201に近接して配置された
4素子からなるアンテナであり、4素子のうち、相対的
にエレメント長の長い2素子のアンテナ6202に給電
点B6204を設定し、相対的にエレメント長の短い2
素子のアンテナ6203に給電点A6205を設定して
いる。この構成により前述と同様、図65(c)に示す
ように、周波数の高いAバンドと周波数の低いBバンド
の2つの同調バンドに対応できる。なお、給電点A60
05,B6004は互いに接続されてもよい。このよう
なアンテナ構成によれば、アンテナ装置の設置スペース
を最小限に抑えて、複数の同調バンドに対応できる性能
のよいアンテナ装置を提供できるので、自動車や携帯電
話などの狭い場所にも適用可能である。また、同調バン
ドを2つとしたが、これに限らず、3つ以上のバンドに
対応できるように構成してもよい。その場合は、各同調
バンドに対応するエレメント長を有する複数のアンテナ
を設け、それぞれのアンテナに給電点を設定すればよ
い。
【0103】図66のアンテナは、導電体地板6702
に近接して設けられたコ字型のアンテナ素子6701の
途中にコイル6703が挿入され、アンテナ素子670
1の一端が導電体地板6702に接続された構成になっ
ている。また、給電部6704はコイル6703と導電
体地板6702との間のアンテナ素子6701の途中に
設けられている。この構成によれば、コイルに電流が集
中することになり、アンテナ装置をゲインは不変で小型
化することができる。例えば、アンテナ素子の部分をス
トリップ線路で構成するとアンテナの面積は1/4と小
さくなる。また、帯域幅が狭くなり帯域特性が鋭くな
る。
【0104】又、図67は、図66の構成のアンテナ素
子を2つ並列に接続して帯域合成したものである。すな
わち、素子の途中にコイル6803a,6803bがそ
れぞれ挿入された2つの帯域(長さ)の異なるアンテナ
素子6801a,6801bが並列に配置されて各々の
一端が導電体地板6802に接続され、各アンテナ素子
6801a,6801bは、それぞれリアクタンス素子
6805a,6805bを介して給電部6804に共通
接続されている。この構成により、2つのアンテナ素子
の帯域を合成することができ、上記効果に加えてアンテ
ナを広帯域化することができる。
【0105】図68のアンテナは、導電体地板6902
に近接して設けられたコ字型のアンテナ素子6901の
一端と導電体地板6902との間にコイル6903が挿
入され、そのコイル6903の他端が導電体地板690
2に接地された構成になっている。また、給電部690
4はアンテナ素子6901の途中に設けられている。こ
の構成によれば、コイルに電流が集中することになり、
アンテナをゲインは不変で小型化することができる。
【0106】又、図69は、図68の構成のアンテナ素
子を2つ並列に接続して帯域合成したものである。すな
わち、2つの帯域(長さ)の異なるアンテナ素子700
1a,7001bが並列に配置されて各々の一端がコイ
ル7003の一端に共通接続され、そのコイル7003
の他端が導電体地板7002に接続されている。また、
各アンテナ素子7001a,7001bは、それぞれリ
アクタンス素子7005a,7005bを介して給電部
7004に共通接続されている。この構成により、2つ
のアンテナ素子の帯域を合成することができ、上記効果
に加えてアンテナを広帯域化することができる。また、
コイルを2つのアンテナ素子で共通化しているので、コ
イルは1個でよく構成が簡単になる。
【0107】図70のアンテナは、導電体地板7102
上に絶縁体7105を設けて、その絶縁体7105上で
アンテナ素子7101とコイル7103とを接続したも
のである。この構成により、コイル7103の設置が楽
になり実装するのに便利であり、コイルを安定に設置で
きる。また、図71は、2つのアンテナ素子7201
a,7201bによる帯域合成を行う構成の例であり、
アンテナ素子の個数が多くなってコイル7203との接
続が煩雑になるが、導電体地板7202上の絶縁体72
05上に接続点を設けているので、アンテナ素子とコイ
ルとの接続が更に容易になる。
【0108】図72のアンテナは、コイル部分を2つに
分割するとともに、導電体地板7302上に設けた2つ
の絶縁体7305a,7305bを利用してアンテナ素
子やコイルなどを接続している。すなわち、導電体地板
7302に近接して設けられたコ字型のアンテナ素子7
301の一端とコイル7303aの一端とを絶縁体73
05a上で接続し、そのコイル7303aの他端と、も
う1つのコイル7303bの一端及び給電部7304と
をもう1つの絶縁体7305b上で接続し、コイル73
03bの他端を導電体地板7302に接地した構成であ
る。また、図73は、2つのアンテナ素子7401a,
7401bを用いた帯域合成用のアンテナであり、アン
テナ素子、コイル及び給電部を図72と同様に接続した
ものである。これらの構成によれば、給電部の端子を回
路基板上に設けているので、他の回路部品との接続が容
易になる。
【0109】図74のアンテナは、図66の構成におけ
るコイルの代わりにジグザグ状のパターン7503をア
ンテナ素子7501に挿入した構成である。コイルを用
いた構成では、形状が3次元的に広がるが、このパター
ン7503を用いれば、アンテナ素子7501と同一平
面上に形成でき、プリント配線方法などよって作製可能
になる。また、図75は、2つのアンテナ素子7601
a,7601bを用いた帯域合成型を示し、各アンテナ
素子7601a,7601bのそれぞれにジグザグ状パ
ターン7603a,7603bを挿入したものである。
尚、このパターンは図77(c)に示すようなノコギリ
波状のパターンなどであってもよい。
【0110】図76のアンテナは、導電体地板7702
に近接して配置されたアンテナ素子7701全体をジグ
ザグ状パターンに形成し、そのアンテナ素子7701の
一端に、一端が接地されたコイル7703の他端を接続
した構成である。給電部7704はジグザグ状のアンテ
ナ素子の途中に設けられている。この構成によれば、損
失は増加するが、アンテナ装置を例えば、1/6や1/
8と更に小型化できる。また、アンテナ素子の形状は、
これ以外に例えば、図77の(b)、(c)に示すよう
なパターン形状でもよい。図77(b)は、3次元的な
コイル状のものである。
【0111】図78のアンテナは、導電体地板7902
上に絶縁体7904を設け、この絶縁体7904上で、
アンテナ素子7901から引き出したリード線7905
と給電部7903とを接続したものである。この構成に
より、給電部7903が回路基板上に設けられるので他
の回路部品との接続が容易になる。
【0112】また、図79は、導電体地板8002に貫
通孔8005を設けてアンテナ素子8001が存在する
側とは反対側の導電体地板8002上に絶縁体8004
を設けた構成である。そして、アンテナ素子8001か
ら引き出したリード線8006を貫通孔8005及び絶
縁体8004に通して給電部8003を、絶縁体800
4上で接続している。これにより、導電体地板8002
の裏側で回路部品を接続できるので、上記図78の構成
より更に、給電部8003に接続する他の回路部品の取
り扱いが便利になる。
【0113】また、図80は、上記図79の構成におい
て、導電体地板の裏面(アンテナ素子とは反対面)に別
の導電体板を設け、その導電体板に各種の回路部品を実
装するものである。すなわち、導電体地板8102及び
導電体板8105に、アンテナ素子8101から引き出
したリード線8111を通す貫通孔8104を形成し、
その貫通孔8104の導電体板8105側に絶縁体81
03を設ける。又、導電体板8105の表面には、各種
の回路部品を接続するための絶縁体8106を必要な数
だけ設ける。そして、リード線8111を貫通孔810
4を経て絶縁体8103に接続し、回路部品8107〜
8110を、絶縁体8103や各8106上に接続す
る。この構成によれば、回路をアンテナのすぐ近くに配
置することができ、アンテナと回路とのシールドも導電
体板を用いて簡単に行え、機器の小型化に有効である。
【0114】また、図81は、回路部品をアンテナ素子
側に配置した構成の例である。すなわち、導電体地板8
202上にアンテナ素子8201から引き出したリード
線8205を接続するための絶縁体8203、及び各種
の回路部品を接続するための絶縁体8206を必要な数
だけ設ける。更に、アンテナ素子8201と導電体地板
8202の間を遮弊できるように導電体のシールドケー
ス8204を導電体地板8202上に設け、リード線8
205を通す貫通孔8207を形成する。そして、リー
ド線8205を貫通孔8207を通して絶縁体8203
上に接続し、絶縁体8203及び各8206上に回路部
品8208〜8210を接続する。又、アンテナ素子8
201の一端はシールドケース8204に接地する。こ
の構成によれば、回路はアンテナ素子と導電体地板との
間に納まるが、シールドケースによりシールドされ、上
記図80の場合よりも更に、機器を小型化できる。
【0115】図82のアンテナは、絶縁体板8305の
一方の表面にアンテナ素子8301をパターン形成し、
そのアンテナ素子8301の一端部8307は絶縁体板
8305を貫通させ、又、アンテナ素子8301の途中
から、絶縁体板8305を貫通するリード線8303を
引き出し、そのリード線8303に、絶縁体板8305
の反対面にアンテナ素子8305と平行にパターン形成
したリード線8306を接続し、そのリード線8306
に給電部8304を接続する。ここで、給電部8304
はアンテナ素子8301の一端部8307に接近した位
置に設ける。そして、絶縁体板8305と導電体地板8
302とを平行に配置して、アンテナ素子8301の一
端部8307を導電体地板8302に接続したものであ
る。このような構成によれば、アンテナ素子の接地部分
と給電部とが接近するので、同軸ケーブルを接続する場
合などに便利である。
【0116】図83のアンテナは、広い導電体地板84
02上に絶縁体板8405を介して別の導電体地板84
04を設けて、その導電体地板8404に近接してアン
テナ子8401を配置したものである。ここで、アンテ
ナ素子8401の一端は導電体地板8404に接地す
る。又、導電体地板8404の大きさはアンテナ素子8
401の面積と同等にするのがよい。導電体地板840
2は具体的には、自動車や電車のボディー、受信機や通
信機の金属ケース部、家屋の金属構造部などが挙げら
れ、設置方法は、車室内あるいは車室外のどちらでもよ
い。このような構成によれば、最大ゲインを持つ仰角が
水平に近くなり、横からくる通信用電波(垂直偏波)に
対して好適である。
【0117】図84は、本発明のアンテナ装置における
車体への適用例を示す外観図である。すなわち、上述し
た本発明の実施の形態のいずれかのアンテナ装置を、自
動車の前後左右の車体ピラー部4701の4箇所とルー
フ部の1箇所の全部で5箇所に設置することにより、こ
れら平面アンテナでダイバーシティ構成とするものであ
る。この構成によって水平垂直両偏波に対して良好な送
受信が可能になる。ここでは、アンテナの設置箇所を5
箇所としたが、設置箇所はこれに限定されるものではな
い。
【0118】図85は、本発明のアンテナ装置の設置箇
所の車体各部への適用例を示す外観図である。すなわ
ち、上述した本発明の実施の形態のいずれかのアンテナ
装置を、自動車の車体4801のルーフパネル、ボンネ
ット、車体ピラー部、車体側面、バンパー、タイヤホィ
ール、フロアーなど車体4801表面の設置可能な、い
ずれかの場所、あるいは複数の場所に取り付けるもので
ある。図85において、アンテナ4802は、アンテナ
平面がほぼ水平となる場所に設置されものであり、アン
テナ4803は、アンテナ平面が斜めに傾く場所に設置
されたものであり、アンテナ4804は、アンテナ平面
がほぼ垂直となる場所に設置されたものである。図は、
アンテナの設置場所として適当な場所を示したものであ
り、全てを設置する必要はない。又、図に示した以外の
他の場所に設置しても勿論よい。また、車の種類も図の
ような乗用車に限定されることはなく、バス、トラック
などの車でも可能である。
【0119】尚、アンテナ4805は、アンテナ平面が
水平となるように設置されたものであるが、特にフロア
ーの裏側(下側)に設置されており、指向特性が路面方
向に向いているため、通信、車体の存在場所の検出など
のために利用される道路上に設置された(あるいは埋め
込まれた)電波源との通信に適している。
【0120】通常、TVやFM放送の電波は水平偏波を
主とする電波であり、携帯電話、無線通信機などの電波
は垂直偏波を主とする電波であり、アンテナの設置方向
によって、水平偏波に適しているか垂直偏波い適してい
るかが決まる。図88(a)に示すように、車体480
1の一部である垂直な面の導電体地板4901の面に平
行に設置され、アース端が接続されたアンバランスタイ
プの3素子のアンテナ4902では、右図に示すように
電界が水平になり、水平偏波に対して感度を高くできる
ので、水平偏波用のアンテナとして有効である。これ
は、図85のアンテナ4804で示す場所に設置するこ
とにより実現できる。また、アンテナ4802は、車体
4801の水平な面に平行に設置されたアンテナである
ため、その電界は垂直になり、垂直偏波に対して高感度
となるので垂直偏波用アンテナとして有効である。更
に、アンテナ4803は、斜め方向に傾いて設置された
アンテナであり、その傾き度合に応じて水平偏波と垂直
偏波とのバランスの取れた感度を有し、偏波方向にあま
り左右されず使用できる。図88(b)は、バランスタ
イプのアンテナの例を示す図であり、この場合は前述と
同様に、水平偏波用アンテナとして有効である。
【0121】また、図89は、図85と同様な車体の各
場所に本実施の形態におけるアンテナ装置を適用した例
を示す図である。図89において、図85と同様に、ア
ンテナ5202は、アンテナ平面がほぼ水平となる場所
に設置されものであり、アンテナ5203は、アンテナ
平面が斜めに傾く場所に設置されたものであり、アンテ
ナ5204は、アンテナ平面がほぼ垂直となる場所に設
置されたものである。また、アンテナ5205は、アン
テナ平面が水平となるように設置されたものであるが、
特にフロアーの内側に設置されており、図85の場合と
同様に道路上に設置された電波源との通信に適してい
る。これらのアンテナは、すべて車体5201の内側に
配置されているが、上述した理由により車体表面に設置
した場合と同様の性能を実現でき、アンテナが車体外部
へ露出しないので、美観、損傷、盗難などの点から極め
て有利である。更に、図89に示すように、バックミラ
ーや室内サンバイザー、あるいはナンバープレート等、
通常は外部に取り付けることができない場所でも、その
内部を利用して設置可能である。
【0122】又、アンテナを垂直に設置したい場合は、
例えば図90(a)に示すように、自動車のスポイラー
3701,3702の両端部3703やサンバイザーの
端部3703等に、あるいは図90(b)に示すよう
に、ピラー部3704に設置すればよい。もちろん、こ
れに限らず、自動車の他の部位でも水平面からある程度
傾斜しているところであれば設置可能である。これらの
位置に配置することにより、所望の偏波を受けやすくす
ることができる。
【0123】図91及び図92は、本発明のアンテナ装
置の適用例を示す図である。図91は、車体6301の
屋根上の細長いルーフレール6303の表面にアンテナ
6302を設置した例を示し、図92は、車体6501
の屋根上の細長いルーフレール6503の内部にアンテ
ナ6502を設置した例を示す。
【0124】また、図93及び図94も、本発明のアン
テナ装置の適用例を示す図である。図93は、車体64
01の屋根上の細長いルーフボックス6402の表面に
アンテナ6403を設置した例を示し、図94は、車体
6601の屋根上の細長いルーフボックス6602の内
部にアンテナ6603を設置した例を示す。
【0125】上記では、アンテナ装置を自動車に設置す
る例を説明したが、これに限らず、例えば飛行機、船舶
など他の移動体でもよい。あるいは又、移動体に限ら
ず、高速道路などの交通路の路面、路肩、料金ゲート、
トンネル内、更には、建築物の壁面、窓などに設置して
もよい。
【0126】図95は、本発明のアンテナ装置の携帯電
話への適用例を示す外観図であり、導電体のアース外箱
5301の内側にアンテナ5302を設置し、アンテナ
アースをアース外箱5301に接続した構成である。こ
の構成により、アンテナをアース外箱5301の外側に
設けた場合と同様に使用することができるとともに、ア
ンテナが外部に露出しないので取り扱い上有利である。
ここでは、携帯電話を例に説明したが、TV、PHS、
その他の無線機器などにも適用可能である。
【0127】図96(a)は、例えば、携帯電話の樹脂
製のケース3901内部に設けられた導電性のシールド
ケース3902を導電体地板として利用し、そのシール
ドケース3902に平行になるようにアンテナ3903
をケース3901内部側面に配置した例である。また、
図96(b)は、携帯電話の樹脂製のケース3901の
外側上部にアンテナ3904を配置し、ケース3901
を挟んでアンテナ3904と対向する内部に導電体地板
3905を設けた例である。この場合、シールドケース
3902の上部は、通常面積が小さいため、導電体地板
として利用しない。図39(a)及び(b)とも、用い
るアンテナは、上述した各実施の形態のアンテナの中で
も、特に小型化が容易にできる屈曲部の数、あるいは巻
回数が多いものを利用すればよい。
【0128】このような構成を用いれば、アンテナから
見て導電体地板側の指向性利得は極めて小さいため、導
電体地板側を人体側にして使用すれば、アンテナ効率を
落とすことなく、人体への電磁波障害を軽減できる。ま
た、携帯電話を例に説明したが、これに限らず、例え
ば、PHS、ポケベル、ナビゲーションシステムなど他
の携帯無線器でも適用可能である。
【0129】図97は、本発明のアンテナ装置の一般家
屋への適用例を示す外観図である。すなわち、アンテナ
5402は家屋5401の導電体のドアの内側に設置さ
れ、アンテナ5403は導電体の窓(例えば雨戸)の内
側に設置され、アンテナ5404は導電体の壁の内側に
設置され、アンテナ5405は導電体の屋根の内側に設
置されている。このように、家屋5401の導電体であ
る構造物の内側を利用してアンテナを設置すれば、アン
テナが外部に露出しないので、風雨による損傷や劣化を
防止でき、長寿命化につながる。
【0130】なお、家屋が導電体でない構造物の場合で
も、アンテナを設置する場所のみ外側に導電体を取り付
ければ簡単に設置可能である。
【0131】前述したように、本発明の各アンテナ装置
は、アンテナ平面と導電体地板である車体平面とを平行
に近接配置できるので、車体から突出させずに設置する
ことができ、また、占有面積が小さいので、狭いスペー
スに設置できる。従って、外観上の美観が向上し、風切
り音発生の抑制が可能となり、更に、盗難の危険性、洗
車の際の取り外しなどの問題点が解消できる。
【0132】図98は、本発明のアンテナ装置を備えた
移動体通信装置の例を示す模式図である。図98に示す
ように、自動車などの車体3805の天井部に、上述し
た実施の形態のいずれかのアンテナ3801を設置して
いる。このとき、アンテナ3801を天井部に形成した
凹部3806に収納すれば、車体3805のアウトライ
ンからアンテナが突出することがない。アンテナ380
1は、車体3805内部に搭載された増幅器3802及
び変復調器3803等で構成された通信器3804に接
続されている。ここでは、アンテナ装置を移動体通信装
置を例に説明したが、これに限らず、例えば、テレビ、
ラジカセ、無線機など電波を受信あるいは送信する装置
であれば、利用可能である。
【0133】次に、上述した本発明のアンテナ装置を利
用したデジタルテレビジョン放送受信装置の実施の形態
を説明する。
【0134】(実施の形態10)図111は本発明の実
施の形態10によるデジタルテレビジョン放送受信装置
の構成を示すブロック図である。図111において、9
001は入力手段、9002は遅延手段、9003は合
成手段、9004は受信手段、9005は復調手段、9
007は遅延波推定手段、9008は位置情報判定手
段、9009は車両情報検出手段である。図111に従
って移動体でのデジタルテレビジョン放送の受信動作を
説明する。
【0135】テレビジョン放送の電波は受信アンテナ等
の入力手段9001によって電気信号に変換され、遅延
手段9002および合成手段9003に伝達される。電
気信号に変換されたテレビジョン放送の信号は遅延手段
9002によって、合成制御手段9006からの遅延制
御信号に応じて遅延させられ、合成手段9003に伝達
される。合成手段9003においては、合成制御手段9
006からの合成制御信号に応じて、入力手段9001
より得られた信号および遅延手段9002より得られた
信号のそれぞれに利得(ゲイン)をつけて合成し、受信
手段9004に伝達する。ここで合成手法としては、加
算や最大値選択などの簡単な操作を用いることが可能で
ある。
【0136】受信手段9004では、合成手段9003
からの信号より必要な周波数帯域の信号のみを抽出し、
復調手段9005で処理可能な周波数の信号に変換して
復調手段9005に伝達し、復調手段9005で信号を
復調し出力する。一方、復調手段9005は復調情報を
遅延波推定手段9007に伝達し、遅延波推定手段90
07では復調手段9005より得られる復調情報をもと
に受信波に含まれている遅延波を推定する。
【0137】ここで復調及び遅延波推定の方法を説明す
る。現在、放送方式の標準化活動が行われている日本の
地上デジタル放送においては、変調方式としてOFDM
(直交周波数分割多重方式)が用いられ、復調手段90
05においてはOFDM復調を行い、送信された符号を
復号する処理を行う。この復号過程でFFTなどを用い
た周波数分析を行い、またデータの復調を行うために信
号中に種々のパイロット信号が含まれており、それらの
パイロット信号を用いて信号の伝達特性を推定すること
が可能である。例えばFFTによって周波数分析された
結果の周波数成分のディップ位置やディップ数を検出す
ることで、遅延時間を検出することができる。
【0138】図117はOFDMにおける周波数分析の
例を示したものであり、遅延波が存在しないときは周波
数特性はフラットとなるが、遅延波が存在する場合には
図117に示すようにいくつかの周波数成分にディップ
が存在する。また、パイロット信号の信号変化やパイロ
ット信号の欠落を観測することで遅延波を検出すること
が可能である。また、FFT処理後の誤り訂正処理から
誤りのあるデータ位置情報を獲得し、それに基づいて妨
害波の遅延時間を推定することも可能である。なお、以
上の説明では日本のデジタル放送方式について説明した
が、これに限らずアナログ放送及び各国のデジタル放送
についても適用が可能であることは言うまでもない。
【0139】次に、合成および遅延の制御について説明
する。合成制御手段9006では、遅延波推定手段90
07で推定された遅延波情報に基づいて、遅延手段90
02および合成手段9003を制御するための信号を出
力する。合成制御手段9006の一構成例によるゲイン
制御手段9061と遅延時間制御手段9062を持つ場
合について説明する。ゲイン制御手段9061では遅延
波推定手段9007から得られる遅延波情報に基づき合
成手段9003での合成ゲインを設定する。この設定方
法として図118を用いて説明する。図118の横軸は
遅延波の大きさ、縦軸は入力手段9001からの信号の
ゲイン(信号Aゲイン)と遅延手段9002からの信号
のゲイン(信号Bゲイン)の比率(=信号Aゲイン/信
号Bゲイン)を示すものとする。遅延波レベルが大きく
特に直接波とレベルが同程度の場合には両方のゲインが
同じになるように、また遅延波レベルが小さいとき、あ
るいは遅延波レベルが直接波レベルより大きい場合に
は、遅延手段からの信号のゲインまたは入力手段からの
信号を小さくしてゲイン差を設けて合成するように制御
する。さらに、遅延波推定手段9007から得られる遅
延波の遅延時間に基づいてゲイン制御を行う場合には、
遅延時間が大きい場合(図118中のa)と小さい場合
(図118中のb)では図に示すように遅延時間が大き
い方がゲイン差を大きくする様に制御する。
【0140】次に遅延時間制御手段9062の動作を説
明する。遅延手段9002で遅延させるべき遅延時間の
設定は、遅延波推定手段9007にて推定された遅延時
間とほぼ同じ時間を遅延手段9002で遅延させるよう
に制御する。このとき、例えば遅延波と復調信号のエラ
ー率の関係は図119に示す様に遅延時間が小さい場合
(B点:約2.5μs以下)には急激に悪化する可能性
があるため、遅延波推定手段9007で求められた遅延
時間が小さい場合には求められた遅延時間でなく固定の
遅延時間、例えば図119のB点以上の遅延時間を設定
することで効果的にエラー率の悪化を回避できる。ただ
し、ここで与える遅延時間の上限はOFDM信号に付加
されるガード期間よりも短くする必要がある。また、こ
のような遅延時間の小さい遅延波によるエラーレートの
悪化が発生することを事前に防ぐために遅延手段900
2においては決められた遅延時間を常に設定することも
可能である。この場合の設定値として例えばB点の約2
倍の値を設定すれば確実に短い遅延時間の影響を除くこ
とができる。また、図111に示すように1本のアンテ
ナから信号が得られる場合には、受信信号の帯域幅の逆
数よりも小さい遅延時間を信号に与え加算し、受信信号
のノイズレベルを低減させエラー率を改善することが可
能である。これは、加算した信号により発生するディッ
プ位置が信号帯域幅の外にできるためである。例えば、
信号帯域幅が500kHzであれば、与える遅延時間
は、2μs以下とする必要がある。上記の短い遅延時間
を与えた信号を加算する方法は、特に、移動受信向けの
サービス放送として用いられる狭帯域放送において、信
号帯域の受信レベルを向上させる効果があるため有効な
手段である。
【0141】次に、車両情報検出手段9009の用い方
について説明する。車両情報検出手段9009は、移動
受信している車両の情報を検出する。例えば速度(車
速)検出手段9091において移動受信を行っている車
両速度の検出、及び位置検出手段9092において位置
を検出する構成が考えられる。車両情報検出手段900
9としてナビゲーション装置が使用できることは言うま
でもなく、また位置検出装置としてはGPS装置の使
用、あるいはPHS、携帯電話、あるいはVICSなど
の道路管制システムなどによるロケーション検出なども
利用可能である。検出した車両情報は位置情報判定手段
9008に伝達される。
【0142】位置情報判定手段9008では、受信して
いる位置においてはどこの放送局から電波を受ける可能
性があるかを調べ、それらの放送局からの距離あるいは
山やビルなどによる反射を考慮して、受信地点での遅延
時間あるいは電波の強さを推定する。このためには放送
局、あるいは中継局等の送信局から送られる周波数およ
び送信局の位置、あるいは送信出力等の情報をあらかじ
め持つかあるいは放送または電話等の通信手段によりダ
ウンロードして記憶しておき、車両情報検出手段900
9からの位置情報と比較して求める。これにより受信地
点での遅延波時間、及び大きさを求めることができる。
【0143】さらに受信地点の周囲のビルの位置、大き
さ、高さなどの情報を放送局位置とともに地図に示し、
これらによる反射等を考慮することでより正確に遅延波
時間および大きさを知ることができる。これらの送信
所、ビル、山などの情報を扱う装置としてはナビゲーシ
ョンなどのシステムが使用できることは言うまでもな
い。また、速度検出手段9091により移動受信の速度
がわかるため次にあらわれる遅延波を予測できるため、
より早く遅延波に追従することが可能になる。
【0144】合成制御手段6においては、以上のように
して位置情報判定手段9008で求められた遅延波情報
をもとに合成ゲイン制御、遅延時間制御を行う。この場
合の制御方法としては遅延波推定手段9007による遅
延波情報を用いた時と同じように行うことができる。さ
らに遅延波推定手段9007、位置情報推定手段8の情
報を組み合わせて使用することも可能であり、この場合
は2つの遅延情報が近い場合にのみゲイン、遅延時間制
御を行うことも、あるいは2つの遅延情報が離れている
場合は現状維持あるいは遅延波レベルの大きい情報に基
づいて制御を行うことが可能である。上記の説明では車
両情報検出手段9009を設けて移動受信する場合につ
いて説明してきたが、位置検出手段9092のみを用い
て移動受信、及び固定受信で使用することも可能であ
る。
【0145】以上の説明では図111の構成による入力
手段を1つとした場合の構成についてとしたが、複数の
入力手段、及びそれぞれの入力手段に応じた遅延手段を
設ける図112における構成も移動受信には有効な構成
である。この場合には、それぞれの入力手段では同じ放
送電波を受けた場合においてもマルチパス干渉の状態が
異なるため、それぞれ異なる入力信号が得られ、これに
より図117に示したようなディップの位置(周波数)
および深さがそれぞれ違う場所に発生する。従って、複
数の異なる入力信号を加え合わせることでディップ位置
やディップの深さが異なる信号が得られ、結果的に信号
のエラー率を下げることが可能となる。図112におけ
る受信動作は図111で述べた動作とほぼ同等である。
遅延手段9002および合成手段9003の制御とし
て、求められた遅延時間が遅延手段1から遅延手段Nで
相対的に設定される様に適当に与え、ゲインの設定を遅
延された信号に応じて行うことで実現できる。また、複
数のアンテナの設置位置間隔がベースバンドの波長より
も十分に短い場合には、複数入力信号をベースバンド帯
域で加算することで受信信号レベルを改善することがで
きる。
【0146】以上のように、実施の形態10におけるデ
ジタルテレビジョン放送受信装置によれば、信号を合成
することで信号のディップを軽減できその結果デジタル
データのエラー率を改善できる効果がある。また遅延時
間の設定を遅延時間の短い信号の影響を避けるように設
定することで、エラー率の劣化を防ぐことができる。ま
た遅延波推定手段、および車両情報検出手段と位置情報
判定手段によって正確な遅延波を求めることで更に正確
に信号のディップを避け、これによってエラー率の一層
の改善が得られるという効果を有する。
【0147】一方、複数アンテナから得られた信号をそ
のエラー状況に従い切り換えながら利用することも可能
である。図120を用いて、アンテナを切り換える場合
のアンテナ切換条件を説明する。まず、入力された信号
のC/N比と例えば1フレーム期間など過去一定期間を
求め、C/N比が大きくエラー率が低い場合にはアンテ
ナの切換は行わない。また、エラー率が高い場合でも、
エラーの発生が短時間のバースト的なものであり継続的
ではない場合にも、アンテナ切換は行わない。一方、ア
ンテナ切換は、入力信号のC/Nレベルが低下したり、
エラー率が高い状態が継続する場合に行う。ここで、ア
ンテナの切換タイミングは、OFDM信号に付加された
ガードインターバル期間とすることが考えられる。車速
情報や位置情報などと組み合わせてアンテナ切換を行う
タイミングを計算することも可能である。なお、アンテ
ナの切換タイミングは、OFDM信号に付加されたガー
ドインターバル期間とすることが考えられる。これによ
り、移動受信時における受信条件の変化に対して最適に
アンテナを切り換えることが可能となる。また、図11
1、図112において入力手段の構成としてアンテナ9
011、及び増幅手段9012を設置することで信号の
減衰、あるいは分配による整合ロスを防ぎ以降の処理を
正確に行うことができる。
【0148】(実施の形態11)図113は本発明の実
施の形態11によるデジタルテレビジョン放送受信装置
の構成を示すブロック図である。図113において、9
001は入力手段、9002は遅延手段、9003は合
成手段、9004は受信手段、9005は復調手段、9
007は遅延波推定手段、9008は位置情報判定手
段、9009は車両情報検出手段である。図113に示
す実施の形態11の構成は上述した実施の形態10の構
成と比較すると、受信手段9004が実施の形態11で
は入力手段9001の直後に接続されている点が異な
る。以下、実施の形態11における移動体でのデジタル
テレビジョン放送の受信動作を説明する。
【0149】テレビジョン放送の電波は受信アンテナ等
の入力手段9001によって電気信号に変換され、受信
手段9004に伝達される。受信手段9004では、入
力手段9001から得られる信号より必要な周波数帯域
の信号のみを抽出し、遅延手段9002および合成手段
9003に伝達する。受信手段9004で得られた信号
は遅延手段9002によって合成制御手段9006から
の遅延制御信号に応じて遅延されて合成手段9003に
伝達される。合成手段9003においては、合成制御手
段9006からの合成制御信号に応じて、受信手段90
04から得られた信号および遅延手段9002から得ら
れた信号のそれぞれに利得(ゲイン)をつけて重みづけ
し合成して復調手段9005に伝達する。ここで合成手
法としては実施の形態10の場合と同様に、加算や最大
値などの単純な操作を用いることが可能である。復調手
段9005では信号を復調して出力する。
【0150】一方、復調手段9005からの復調情報お
よび車両情報検出手段9009から得られる移動受信情
報から、実施の形態10と同様に、それぞれ遅延波推定
手段9007および位置情報判定手段9008において
遅延波を推定し合成制御手段9006に伝達して、合成
制御手段9006において遅延手段9002および合成
手段9003への制御信号を求める遅延および合成を制
御する。上記受信動作において合成制御手段の動作、車
両情報検出手段の動作の詳細な動作は実施の形態10と
同様である。実施の形態11による受信装置によれば、
遅延手段9002あるいは合成手段9003の処理は、
前段の受信手段9004により周波数および帯域を制限
されているために処理を簡略化することが可能でありな
がら、実施の形態10と同等な効果が得られる。
【0151】また図114に示すように、入力手段90
01、受信手段9004、遅延手段9002をそれぞれ
複数設置して受信する方法もある。この図114に示す
構成の動作は上記に説明した実施形態と同様であるので
詳細な説明は省略する。入力手段9001、受信手段9
004,遅延手段9002を複数設置することで、それ
ぞれの入力手段では同じ放送電波を受けていた場合にも
干渉の状態が相違しそれぞれ異なる入力レベルとなり、
これにより図117に示したようなディップの位置(周
波数)および深さがそれぞれ違う場所に発生する。従っ
て複数の異なる入力を加え合わせることで、ディップ位
置とディップの深さが異なり結果的に信号のエラー率を
下げることが可能となる。
【0152】(実施の形態12)図115は本発明の実
施の形態12によるデジタルテレビジョン放送受信装置
の構成を示すブロック図である。図115において、9
001は入力手段、9004は受信手段、9005は復
調手段、9007は遅延波推定手段、9055は復調制
御手段、9008は位置情報判定手段、9009は車両
情報検出手段である。以下、図115に従って移動体
で、あるいは固定場所でのデジタルテレビジョン放送の
受信動作を説明する。
【0153】テレビジョン放送の電波は、受信アンテナ
等の入力手段9001によって電気信号に変換され、受
信手段9004に伝達される。受信手段9004では入
力手段9001から得られる信号より必要な周波数帯域
の信号のみを抽出し、復調手段9005に伝達される。
復調手段では受信手段9004からの信号を復調してデ
ジタル信号を出力するとともに遅延波推定手段9007
に復調状況を伝達する。
【0154】ここで復調手段9005の動作を詳しく説
明する。復調手段9005として周波数分析手段900
51、調整手段90052、復号化手段90053から
なる一構成例について動作を説明する。受信手段900
4から得られる信号は周波数分析手段9051でFF
T、リアルFFT、DFT、FHTなどの周波分析手法
によって周波数分析を行われ周波数軸上の信号に変換さ
れて調整手段9052に伝達される。調整手段9052
では復調調整手段9055からの制御信号に基づいて周
波数分析手段9051で得られた周波数軸上の信号を操
作する。操作方法として復調制御手段9055からの信
号に基づいで伝達関数を周波数分析手段9051で得ら
れた信号にかける方法や、フィルタを構成して演算する
方法や、特定の周波数成分を強調、あるいは欠落したと
考えられる周波数成分を補間するなど手法が考えられ
る。調整手段9052で得られた信号を復号化手段90
53でデジタル符号に復号する。遅延波推定手段900
7では復調手段9005から得られる信号に基づいて遅
延波を推定する。このとき参照とする信号としては周波
数分析手段9051から得られる周波数スペクトル、復
号化手段9053の復号過程で得られるパイロット信号
などがある。受信信号の周波数スペクトルは図117に
示すように遅延波の存在に応じてディップ等を生じる。
デジタルテレビジョン放送で用いられるODFM変調方
式においては周波数スペクトラムがフラットになること
より遅延波の大きさ、遅延時間を推定することが可能で
ある。また、パイロット信号の位相変化あるいは欠落か
らも遅延波の大きさ、遅延時間の推定ができる。復調制
御手段9055では遅延波推定手段9007あるいは位
置情報判定手段9008から得られた遅延波情報に基づ
いて調整手段9052を制御する。制御方法としては調
整手段9052に応じた制御パラメータを決めて伝達す
ることになるが、例えば調整手段9052に伝達関数を
かける場合には復調制御手段9055で遅延波に応じた
伝達関数を求めて伝達する。あるいはフィルタの場合は
フィルタ係数、補間の場合は補間値を伝達する。ここで
位置情報判定手段9008,及び車両情報検出手段90
09は実施の形態10および11と同等であるため、詳
細な説明は省略する。
【0155】以上のように、本実施の形態によれば、調
整手段9052によって遅延波の影響が少なくなるよう
に動作するために、正確な復号が可能になり受信したデ
ジタル信号のエラー率が改善される効果を有する。
【0156】図116に入力手段9001を複数用いた
構成を示す。この場合には入力手段の数に応じて受信手
段が必要であり、さらに周波数分析手段も複数必要とな
る。調整手段、復号化手段については処理する信号を選
択することで複数必要でない場合もある。なお、図11
6においては、周波数分析手段9051、調整手段90
52、復号化手段9053の各ブロックは表現を簡単に
するために1つとしているが、上述したようにこれらの
各手段は入力手段の数に応じて複数個の手段を具備して
いるものとする。
【0157】図116の構成の場合には各入力手段ごと
に周波数分析が行われるために、遅延波の大きさ、遅延
時間が各入力手段ごとに推定できる。従って調整手段9
052で最も受信状態の良い信号を選択することが可能
である。また、各信号毎に上述したような伝達関数、フ
ィルタあるいは補間などの調整を行い、それぞれ復号化
手段9053で復号することも可能である。復号手段9
053,あるいは調整手段9052では、各入力手段か
らの信号の周波数分析結果から受信状態のよい周波数ス
ペクトルの信号のみを選択して処理することで、良好な
デジタル符号の復調が可能になる。以上述べたように、
図116の構成では複数の入力手段を設けることで、よ
り受信エラーを改善できる。
【0158】なお、上述した各種本発明のデジタルテレ
ビジョン放送受信装置において、アンテナが複数のアン
テナ素子を有する場合は、それぞれアンテナ素子をその
角度を互いに異なるように設計することによって、異な
る偏波面の電波に対して最大ゲインを有するように、設
置することができる。
【0159】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように本
発明は、円筒型アンテナあるいはプリントアンテナの近
傍に、少なくとも1箇所以上の屈曲部もしくは湾曲部を
持つアンテナ素子を有する平面アンテナを配置すること
により、垂直偏波に対する性能が良く、自動車などの車
体近傍に、あるいは車体と一体化して平面上に設置で
き、かつ狭い場所でも配置ができるよう小型化が可能で
ある高性能なアンテナ装置を提供することが可能であ
る。
【0160】本発明(請求項23等)によるデジタルテ
レビジョン放送受信装置においては、入力信号を入力直
後あるいは受信後に信号を遅延させて合成することによ
り、入力信号に含まれる遅延波による障害を軽減し、復
調後のエラー率を改善する効果がある。
【0161】本発明(請求項24等)におけるデジタル
テレビジョン放送受信装置においては、上記の遅延して
合成する制御のために復調した信号あるいは復調過程の
信号から遅延時間と遅延量を求め、その推定遅延量およ
び時間を用いて合成および遅延の制御を行うことによ
り、的確に遅延波による障害を取り除くことができ、復
調後のエラー率を更に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1の実施の形態のアンテナ装
置の例を示す模式図である。
【図2】同第1の実施の形態のアンテナ装置の別の例を
示す模式図である。
【図3】本発明にかかる第2の実施の形態のアンテナ装
置の例を示す模式図である。
【図4】同第2の実施の形態のアンテナ装置の別の例を
示す模式図である。
【図5】本発明にかかる第3の実施の形態のアンテナ装
置の例を示す模式図である。
【図6】同第3の実施の形態のアンテナ装置の別の例を
示す模式図である。
【図7】本発明にかかる第4の実施の形態のアンテナ装
置の例を示す模式図である。
【図8】同第4の実施の形態のアンテナ装置の別の例を
示す模式図である。
【図9】本発明にかかる第5の実施の形態のアンテナ装
置の例を示す模式図である。
【図10】同第5の実施の形態におけるアンテナの別の
形状例を示す模式図である。
【図11】同第5の実施の形態におけるアンテナの別の
パターン例を示す模式図である。
【図12】本発明にかかる第6の実施の形態のアンテナ
装置の例を示す模式図である。
【図13】本発明にかかる第7の実施の形態のアンテナ
装置の例を示す模式図である。
【図14】同第7の実施の形態のアンテナ装置の別の例
を示す模式図である。
【図15】同第7の実施の形態のアンテナ装置の別の例
を示す模式図である。
【図16】本発明にかかる第8の実施の形態のアンテナ
装置の例を示す模式図である。
【図17】同第8の実施の形態のアンテナ装置の別の例
を示す模式図である。
【図18】同第8の実施の形態のアンテナ装置の別の例
を示す模式図である。
【図19】同第8の実施の形態におけるアンテナの形状
の別の例を示す模式図である。
【図20】同第8の実施の形態のアンテナ装置の別の例
を示す模式図である。
【図21】本発明にかかる第9の実施の形態のアンテナ
装置の例を示す模式図である。
【図22】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の例を示す模式図である。
【図23】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図24】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図25】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図26】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図27】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図28】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図29】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図30】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図31】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図32】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図33】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図34】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図35】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図36】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図37】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図38】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図39】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図40】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図41】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図42】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図43】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図44】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図45】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図46】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図47】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図48】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図49】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図50】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図51】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図52】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図53】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図54】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図55】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図56】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図57】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図58】電波の状態に応じてアンテナ装置を回動する
構成を説明する図である。
【図59】図58の機能を回動せずに実現する構成を説
明する図である。
【図60】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図61】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図62】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図63】同図(a)、(b)は、本発明の各実施の形
態におけるアンテナ素子の別の例を示す模式図、同図
(c)は、その周波数特性を説明する図である。
【図64】同図(a)、(b)は、本発明の各実施の形
態におけるアンテナ素子の別の例を示す模式図、同図
(c)は、その周波数特性を説明する図である。
【図65】同図(a)、(b)は、本発明の各実施の形
態におけるアンテナ素子の別の例を示す模式図、同図
(c)は、その周波数特性を説明する図である。
【図66】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図67】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図68】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図69】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図70】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図71】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図72】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図73】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図74】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図75】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図76】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図77】アンテナ素子における各種パターン例を示す
模式図である。
【図78】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図79】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図80】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図81】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図82】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図83】本発明の各実施の形態におけるアンテナ素子
の別の例を示す模式図である。
【図84】本発明の各実施の形態のアンテナ装置におけ
る車体への適用例を示す外観図である。
【図85】本発明の各実施の形態におけるアンテナの設
置箇所の車体各部への適用例を示す外観図である。
【図86】本発明における帯域合成の例を示す図であ
る。
【図87】本発明における利得累積の例を示す図であ
る。
【図88】車体に適用したアンテナの性質を説明する図
である。
【図89】本発明の各実施の形態におけるアンテナの設
置箇所の車体各部への適用例を示す外観図である。
【図90】本発明の各実施の形態のアンテナ装置におけ
る設置場所の別の例を説明する外観図である。
【図91】本発明の各実施の形態におけるアンテナ装置
の別の適用例を示す図である。
【図92】本発明の各実施の形態におけるアンテナ装置
の別の適用例を示す図である。
【図93】本発明の各実施の形態におけるアンテナ装置
の別の適用例を示す図である。
【図94】本発明の各実施の形態におけるアンテナ装置
の別の適用例を示す図である。
【図95】本発明の各実施の形態におけるアンテナの携
帯電話への適用例を示す外観図である。
【図96】本発明の各実施の形態のアンテナ装置を備え
た携帯電話の例を示す模式図である。
【図97】本発明の各実施の形態におけるアンテナの一
般家屋への適用例を示す外観図である。
【図98】本発明の各実施の形態のアンテナ装置を備え
た移動体通信装置の例を示す模式図である。
【図99】図22におけるアンテナ装置の具体的な構成
を示す斜視図である。
【図100】図99のアンテナにおけるインピーダンス
及びVSWR特性を示す図である。
【図101】図99のアンテナにおける指向性ゲイン特
性を示す図である。
【図102】4素子のアンテナにおける帯域合成を説明
するための一素子のVSWR特性を示す図である。
【図103】4素子のアンテナにおける帯域合成を説明
するための他の一素子のVSWR特性を示す図である。
【図104】4素子のアンテナにおける帯域合成を説明
するための他の一素子のVSWR特性を示す図である。
【図105】4素子のアンテナにおける帯域合成を説明
するための他の一素子のVSWR特性を示す図である。
【図106】図102から図105までの4素子アンテ
ナを帯域合成したときのVSWR特性を示す図である。
【図107】図106における縦軸の範囲を大きくした
場合のVSWR特性を示す図である。
【図108】図53(b)のアンテナにおけるアンテナ
アースと装置アースとの設置距離を変えたときの指向性
ゲイン特性を示す図である。
【図109】図58(a)のアンテナにおける指向性ゲ
イン特性を示す図である。
【図110】図58(b)のアンテナにおける指向性ゲ
イン特性を示す図である。
【図111】本発明の実施の形態による、デジタルテレ
ビジョン放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図112】本発明の他の実施の形態による、デジタル
テレビジョン放送受信装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図113】本発明の他の実施の形態による、デジタル
テレビジョン放送受信装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図114】本発明の他の実施の形態による、デジタル
テレビジョン放送受信装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図115】本発明の他の実施の形態による、デジタル
テレビジョン放送受信装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図116】本発明の他の実施の形態による、デジタル
テレビジョン放送受信装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図117】受信時に遅延波の妨害を受けた場合の受信
後の周波数分析結果を示す概念図である。
【図118】合成手段のゲイン制御を示す概念図であ
る。
【図119】遅延波の遅延時間とエラー率を示した概念
図である。
【図120】アンテナを切り換える場合のアンテナ切換
条件を説明するための図である。
【符号の説明】
101、104 アンテナ素子(線状導電体) 102 給電端子 152 モノポールアンテナ 205 導電体地板 502、504 リアクタンス素子 1304 プリント基板 1505 凹部 1806 多層プリント基板 1901 給電点 3003 誘電体 3203 コイル 3503 ダイバー切換スイッチ 3804 通信器 3805 車体 3902 シールドケース 4603 高誘電率材 5603、5606 強誘電体 9001 入力手段 9002 遅延手段 9003 合成手段 9004 受信手段 9005 復調手段 9006 合成制御手段 9007 遅延波推定手段 9008 位置情報判定手段 9009 車両情報検出手段 9011 アンテナ 9012 増幅手段 9061 ゲイン制御手段 9062 遅延時間制御手段 9091 速度検出手段 9092 位置検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 登 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 池田 豊一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 杉山 敏朗 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 真島 英人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C025 AA21 AA25 AA27 AA28 BA26 BA28 BA30 DA01 DA07 DA08 DA10 5J046 AA02 AA04 AA07 AB00 AB03 AB06 AB07 AB10 MA02 MA03 MA04 MA09 MA11 MA15 5J047 AA02 AA04 AA07 AB00 AB03 AB06 AB07 AB10 EA01 EA06 5K020 AA02 DD11 DD21 EE05 EE16

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの屈曲部あるいは湾曲部
    を持ち、一端が導電体地板に接続された少なくとも1つ
    のアンテナ素子を有する平面アンテナと、その平面アン
    テナの近傍に設置された円筒型アンテナとを備え、前記
    導電体地板と前記平面アンテナの一端との接続点が前記
    円筒型アンテナから遠い側に設けられていることを特徴
    とするアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つの屈曲部あるいは湾曲部
    を持ち、一端が導電体地板に接続された少なくとも1つ
    のアンテナ素子を有する平面アンテナと、その平面アン
    テナの近傍に設置された円筒型アンテナとを備え、前記
    導電体地板と前記平面アンテナの一端との接続点が前記
    円筒型アンテナから近い側に設けられていることを特徴
    とするアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 導電体地板の近傍に設けられた円筒型ア
    ンテナと、その円筒型アンテナと前記導電体地板との間
    に、少なくとも1つの屈曲部あるいは湾曲部を持ち、一
    端が前記導電体地板に接続された少なくとも1つのアン
    テナ素子を有する平面アンテナとを備えたことを特徴と
    するアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 前記平面アンテナの給電部と前記円筒型
    アンテナの給電部が混合器により1つの給電部に結合さ
    れていることを特徴とする請求項1、2、または3に記
    載のアンテナ装置。
  5. 【請求項5】 前記平面アンテナのアンテナ素子は複数
    であって、各アンテナ素子が単一給電部で単一化されて
    いることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに
    記載のアンテナ装置。
  6. 【請求項6】 前記複数のアンテナ素子は、目標とする
    周波数帯を分割した複数の分割帯域にそれぞれ対応する
    アンテナであって、前記それらのアンテナ素子により所
    望帯域化が実現されていることを特徴とする請求項5に
    記載のアンテナ装置。
  7. 【請求項7】 前記円筒型アンテナは、互いに直交する
    2方向のいずれにも回動可能に前記導電体地板上に支持
    され、長さ方向に伸縮自在な機能を有するうことを特徴
    とする請求項1から6までのいずれかに記載のアンテナ
    装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも1つの屈曲部あるいは湾曲部
    を持ち、一端が導電体地板に接続された少なくとも1つ
    のアンテナ素子を有する平面アンテナと、その平面アン
    テナの近傍に設置され、プリント基板上に折れ線形状の
    導電体パターンが形成されたプリントアンテナとを備え
    たことを特徴とするアンテナ装置。
  9. 【請求項9】 前記平面アンテナと前記プリントアンテ
    ナとが実質上同一平面上に存在することを特徴とする請
    求項8に記載のアンテナ装置。
  10. 【請求項10】 前記プリントアンテナは、一箇所以上
    の屈曲部あるいは湾曲部により立体形状に形成されてい
    ることを特徴とする請求項8、または9に記載のアンテ
    ナ装置。
  11. 【請求項11】 前記プリントアンテナは円柱形状の支
    持部材の周囲に捲かれた円筒形状であることを特徴とす
    る請求項10に記載のアンテナ装置。
  12. 【請求項12】 前記プリントアンテナは、互いに直交
    する2方向のいずれにも回動可能に前記導電体地板上に
    支持されていることを特徴とする請求項11に記載のア
    ンテナ装置。
  13. 【請求項13】 前記導電体地板は、前記平面アンテナ
    に対応する地板と、前記プリントアンテナに対応する地
    板に分割されていることを特徴とする請求項12に記載
    のアンテナ装置。
  14. 【請求項14】 前記平面アンテナは、前記プリントア
    ンテナと前記導電体地板との間に設置されていることを
    特徴とする請求項11、または12に記載のアンテナ装
    置。
  15. 【請求項15】 前記平面アンテナが、前記プリントア
    ンテナの基板とは別の基板上に形成されていることを特
    徴とする請求項8に記載のアンテナ装置。
  16. 【請求項16】 前記平面アンテナが、前記プリントア
    ンテナの基板上に形成されていることを特徴とする請求
    項8に記載のアンテナ装置。
  17. 【請求項17】 前記プリントアンテナの基板の一部が
    平面状に形成されており、その平面状の基板の部分に前
    記平面アンテナが形成されていることを特徴とする請求
    項10に記載のアンテナ装置。
  18. 【請求項18】 前記プリントアンテナが形成された基
    板部分は、前記平面アンテナが形成された基板部分に対
    して、基板面に垂直な方向に回動可能に連結されている
    ことを特徴とする請求項16、または17に記載のアン
    テナ装置。
  19. 【請求項19】 同一基板上に近接して形成され、少な
    くとも1つの屈曲部あるいは湾曲部を持つ少なくとも1
    つのアンテナ素子を有する平面アンテナ及び折れ線形状
    の導電体パターンのプリントアンテナと、前記アンテナ
    素子の一端が接続され、前記平面アンテナに対応する導
    体板と、その導体板を、前記平面アンテナ及びプリント
    アンテナより大きな導電体地板から絶縁する絶縁部材と
    を備え、前記平面アンテナ及びプリントアンテナと導体
    板が一体となって、前記導電体地板の面に対して垂直な
    方向に回動可能であることを特徴とするアンテナ装置。
  20. 【請求項20】 前記平面アンテナの給電部と前記プリ
    ントアンテナの給電部が混合器により1つの給電部に結
    合されていることを特徴とする請求項8から11までの
    いずれかに記載のアンテナ装置。
  21. 【請求項21】 前記アンテナ素子は複数であって、各
    アンテナ素子が単一給電部で単一化されていることを特
    徴とする請求項8から20までのいずれかに記載のアン
    テナ装置。
  22. 【請求項22】 前記複数のアンテナ素子は、目標とす
    る周波数帯を分割した複数の分割帯域にそれぞれ対応す
    るアンテナであって、前記それらのアンテナ素子により
    所望帯域化が実現されていることを特徴とする請求項2
    1に記載のアンテナ装置。
  23. 【請求項23】 請求項1〜22のいずれかに記載のア
    ンテナ装置である電磁波を電気信号に変換する入力手段
    と、前記入力手段からの信号を入力して遅延させる遅延
    手段と、前記遅延手段から得られた信号と、前記入力手
    段から得られた信号とを合成する合成手段と、前記合成
    手段から得られた信号の周波数変換を行う受信手段と、
    前記受信手段から得られた信号をベースバンドの信号に
    変換する復調手段とを具備し、前記遅延手段における遅
    延時間および前記合成手段における合成率を任意に設定
    可能に構成したことを特徴とするデジタルテレビジョン
    放送受信装置。
  24. 【請求項24】 請求項1〜22のいずれかに記載のア
    ンテナ装置である電磁波を電気信号に変換する入力手段
    と、前記入力手段からの信号を入力して遅延させる遅延
    手段と、前記遅延手段から得られた信号と、前記入力手
    段から得られた信号とを合成する合成手段と、前記合成
    手段から得られた信号の周波数変換を行う受信手段と、
    前記受信手段から得られた信号をベースバンドの信号に
    変換する復調手段と、前記復調手段から得られた復調状
    況を示す信号を入力とし前記入力手段で得られる信号に
    含まれる遅延波を推定する遅延波推定手段と、前記遅延
    波推定手段から得られる信号に応じて前記合成手段およ
    び前記遅延手段を制御する合成制御手段とを具備し、前
    記合成制御手段の信号に応じて前記合成手段での信号の
    合成率と前記遅延手段での遅延時間設定の少なくとも一
    方を制御することを特徴とするデジタルテレビジョン放
    送受信装置。
  25. 【請求項25】 請求項1〜22のいずれかに記載のア
    ンテナ装置である電磁波を電気信号に変換する入力手段
    と、前記入力手段からの信号の周波数変換を行う受信手
    段と、前記受信手段からの信号を入力して遅延させる遅
    延手段と、前記遅延手段から得られた信号と前記受信手
    段から得られた信号とを合成する合成手段と、前記合成
    手段から得られた信号をベースバンドの信号に変換する
    復調手段とを具備し、前記遅延手段における遅延時間お
    よび合成手段における合成率を任意に設定可能に構成し
    たことを特徴とするデジタルテレビジョン放送受信装
    置。
  26. 【請求項26】 請求項1〜22のいずれかに記載のア
    ンテナ装置である電磁波を電気信号に変換する入力手段
    と、前記入力手段からの信号の周波数変換を行う受信手
    段と、前記受信手段からの信号を入力して遅延させる遅
    延手段と、前記遅延手段から得られた信号と前記受信手
    段から得られた信号とを合成する合成手段と、前記合成
    手段から得られた信号をベースバンドの信号に変換する
    復調手段と、前記復調手段から得られた復調状況の信号
    を入力とし入力手段で得られる信号に含まれる遅延波を
    推定する遅延波推定手段と、前記遅延波推定手段から得
    られる信号に応じて前記合成手段および前記遅延手段を
    制御する合成制御手段とを具備し、前記合成制御手段の
    信号に応じて前記合成手段での信号の合成率と前記遅延
    手段での遅延時間設定の少なくとも一方を制御すること
    を特徴とするデジタルテレビジョン放送受信装置。
  27. 【請求項27】 請求項1〜22のいずれかに記載のア
    ンテナ装置である電磁波を電気信号に変換する入力手段
    と、前記入力手段から得られる信号の周波数変換を行う
    受信手段と、前記受信手段からの信号をベースバンドの
    信号に変換する復調手段と、前記復調手段で得られた復
    調状況の情報を入力として入力手段で得られる信号に含
    まれる遅延波を推定する遅延波推定手段と、前記遅延波
    推定手段からの遅延波情報に基づいて前記復調手段を制
    御する復調制御手段とを具備し、前記復調制御手段で得
    られる制御信号に基づいて前記復調手段で扱う伝達関数
    を制御することを特徴とするデジタルテレビジョン放送
    受信装置。
  28. 【請求項28】 複数のアンテナ素子を有する場合であ
    って、それぞれアンテナ素子は、異なる偏波面の電波に
    対して最大ゲインを有するように、設置されていること
    を特徴とする請求項23〜27のいずれかに記載のデジ
    タルテレビジョン放送受信装置。
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