JP2000154843A - 除振装置 - Google Patents

除振装置

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JP2000154843A JP10343638A JP34363898A JP2000154843A JP 2000154843 A JP2000154843 A JP 2000154843A JP 10343638 A JP10343638 A JP 10343638A JP 34363898 A JP34363898 A JP 34363898A JP 2000154843 A JP2000154843 A JP 2000154843A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 空気ばねの圧力のフィードバック制御を行な
う。 【解決手段】 除振台1および空気ばね5の変位に対す
る目標値を出力する変位目標生成器7の出力信号と変位
センサ2の出力信号との差信号に補償を施し除振台およ
び空気ばねの変位を制御する変位補償器9と、加速度セ
ンサ6の出力信号に補償を施して変位補償器の入力側に
除振台の加速度を負帰還する加速度補償器10と、空気
ばねの圧力に対する目標値を出力する圧力目標生成器1
1と、変位補償器および圧力目標生成器の出力信号と圧
力センサの出力信号との合成信号に補償を施し空気ばね
の圧力を制御する圧力補償器12の出力信号に応じて空
気弁を駆動するパワー増幅器13とを有する除振装置に
おいて、ローカットフィルタと比例ゲイン要素を有し、
変位センサの出力信号に補償を施して圧力補償器12の
入力側に負帰還する剛性補償器8を設けることにより、
空気ばねの剛性を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC、LSI、C
CD等の半導体デバイスや液晶パネル等の液晶デバイス
の製造に用いられる露光装置等の精密機器において、装
置設置基礎からの振動伝達を低減する除振装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子顕微鏡、半導体製造装置等の精密機
器の高精度化に伴い、それらを搭載する精密除振装置の
高性能化が求められている。特に半導体製造装置におい
ては適切かつ迅速な露光を行なわせるために、設置床振
動など外部から伝達する振動を極力排除する除振装置が
必要である。半導体製造装置では半導体ウエハを露光す
る際に露光用XYステージが完全停止の状態になければ
ならないからである。また露光用XYステージはステッ
プアンドリピートという間欠動作を特徴としているため
に、繰り返しのステップ運動が除振台自身の振動を励起
する。したがって除振装置には、外部振動に対する除振
性能と、搭載機器自身の動作により発生する振動に対す
る制振性能とをバランスよく実現することが求められ
る。
【0003】このような要求に対して、除振台の振動を
振動センサで計測し、その計測信号に応じてアクチュエ
ータで除振台を駆動する、いわゆるアクティブ方式の除
振装置が実用化されている。アクティブ方式の除振装置
ではアクチュエータとして空気ばねを用いることが一般
的である。空気ばねは、半導体製造装置のような重量物
を支持するのに十分な推力を容易に発生できるからであ
る。従来技術にみられる典型的な除振装置の構成を図5
に示す。
【0004】図5に示した従来技術にみられる除振装置
の動作を説明する。露光用XYステージなどの精密機器
を搭載する除振台1は空気ばね5によって設置床100
から浮上支持されている。空気ばね5で除振台1を浮上
支持することにより、除振台1を設置床100から振動
絶縁することができる。空気ばね5の圧力は空気弁4に
よって調整される。空気弁4は図6に示すように給気ポ
ート61、排気ポート62および出力圧力ポート63の
3ポートを備えたノズルフラッパ型が一般的である。出
力圧力は空気弁駆動量(フラッパ開度)に応じて変化す
る。空気弁駆動量と出力圧力の特性を図7に示す。図7
のように、空気弁駆動量−出力圧力特性は非直線的でヒ
ステリシスがあり、非線形性が強い。また、一般に空気
ばねは応答が遅く圧力の定位性が悪い。そこで、空気弁
4を用いて空気ばね5の圧力を調整する場合は、空気ば
ね5の圧力を計測しその計測信号に応じて空気弁駆動量
を調整するというように、圧力のフィードバック制御を
行なうことが多い。
【0005】図5において、圧力センサ3は空気ばね5
の圧力を計測する。圧力目標生成器11は、空気ばね5
が除振台1を浮上支持した定常状態の圧力に対する目標
値を出力する。圧力補償器12は、後述する変位補償器
9および加速度補償器10の出力信号と圧力目標生成器
11の出力信号との和に対して、圧力センサ3の出力信
号が一致するような補償を行なう。パワー増幅器13は
圧力補償器11の出力に応じて空気弁4にパワーを供給
し、空気弁4を駆動する。このような圧力のフィードバ
ック制御によって、空気ばね5の圧力を所望の値に制御
する。
【0006】また、変位センサ2は除振台1および空気
ばね5の変位を計測する。変位目標生成器7は除振台1
および空気ばね5の浮上変位に対する目標値を出力す
る。変位補償器9は変位目標生成器7の出力信号と変位
センサ2の出力信号の差がゼロとなるような補償を行な
う。これによって除振台1および空気ばね5の浮上変位
を一定に保持する。加速度センサ6は除振台1の振動を
計測する。加速度補償器10は加速度センサ6の出力信
号に補償を行ない、加速度の負帰還系を形成する。これ
によって除振台1に発生する振動を抑制する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】空気ばねを用いた除振
装置では、空気弁の非線形特性を補正するため、そして
空気ばねの圧力の定位性を改善するため、空気ばねの圧
力を圧力センサで計測しその出力信号に応じて空気弁を
駆動する、いわゆる圧力のフィードバック制御が行なわ
れている。ところが、空気ばねに対して圧力のフィード
バック制御を行なうと、空気ばねの剛性が低下して除振
台の振動が増大してしまうという問題点があった。空気
ばねが浮上支持する除振台は、除振台に作用する重力と
空気ばねからの支持力とが一致する状態で平衡してい
る。空気ばねからの支持力は、空気ばねと除振台の接触
部における有効受圧面積に空気ばねの圧力を乗じて定ま
るものである。半導体製造装置において除振台に載置さ
れる露光用XYステージの駆動反力など、何らかの外乱
力のため除振台に振動が発生した場合、本来、除振台の
変位に応じて空気ばねの容積が変化し空気ばねの圧力が
変わるので、除振台を平衡状態へ戻すような、変位に比
例した平衡状態への復元力が空気ばねから除振台に作用
する。これが空気ばねの剛性である。圧力のフィードバ
ック制御は空気ばねの圧力を一定に保持するように機能
するので、除振台の変位と空気ばねの容積変化が生じて
も空気ばねの圧力は変化しない。すなわち、空気ばねの
剛性が低下して、除振台に平衡状態への復元力が作用し
ない。よって、圧力のフィードバック制御を行なうと、
除振台に外乱力など何らかの要因で振動が発生した場
合、空気ばねの剛性低下のため除振台の振動が増大して
しまうという問題があった。従来の除振装置において、
圧力のフィードバック制御による空気ばねの剛性低下を
解決しているものは見受けられない。
【0008】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものである。すなわち、本発明の目的は、空気ばねの
剛性低下を招くことなく空気ばねの圧力のフィードバッ
ク制御を行なうことができる除振装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による除振装置は、除振台と、前記除振台を
支持する空気ばねと、前記空気ばねの圧力を調整する空
気弁と、前記空気ばねの圧力を計測する圧力センサと、
前記除振台の変位および前記空気ばねの変位を計測する
変位センサと、前記除振台の振動を計測する加速度セン
サと、前記加速度センサの出力信号に補償を施し加速度
の負帰還系を形成する加速度補償器と、前記除振台およ
び前記空気ばねの変位に対する目標値を出力する変位目
標生成器と、前記変位目標生成器の出力信号と前記変位
センサの出力信号との差信号に補償を施し前記除振台お
よび前記空気ばねの変位を制御する変位補償器と、ロー
カットフィルタと比例ゲイン要素を有する剛性補償器で
あり、かつ、前記変位センサの出力信号に補償を施し空
気ばねの剛性を制御する剛性補償器と、前記空気ばねの
圧力に対する目標値を出力する圧力目標生成器と、前記
加速度補償器および前記変位補償器および前記剛性補償
器および前記圧力目標生成器の出力信号と前記圧力セン
サの出力信号に補償を施し前記空気ばねの圧力を制御す
る圧力補償器と、前記圧力補償器の出力信号に応じて前
記空気弁を駆動するパワー増幅器を有することを特徴と
する。
【0010】また、本発明によるデバイス製造装置は、
前記除振装置を有することを特徴とする。デバイス製造
装置としては、ICやLSI等の半導体チップを製造す
るための半導体製造装置等がある。
【0011】
【作用】空気ばねは露光用XYステージ等の精密機器を
搭載する除振台を浮上支持する。空気弁は空気ばねの圧
力を調整する。圧力センサは空気ばねの圧力を測定す
る。圧力目標生成器は空気ばねが除振台を浮上支持した
定常状態の圧力に対する目標値を出力する。圧力補償器
は、剛性補償器および変位補償器および加速度補償器の
出力信号と圧力目標生成器の出力信号との和に対して、
圧力センサの出力信号が一致するような補償を行なう。
パワー増幅器は圧力補償器の出力に応じて空気弁にパワ
ーを供給し、空気弁を駆動する。
【0012】変位センサは除振台の変位および空気ばね
の浮上変位を計測する。変位目標生成器は除振台の変位
および空気ばねの変位に対する目標値を出力する。変位
補償器は除振台が所望の浮上位置へ定位するように変位
目標生成器の出力信号と変位センサの出力信号との差が
ゼロとなるような補償を行なう。加速度センサは除振台
に固定されており、除振台に生じる振動を加速度信号と
して計測する。加速度補償器は加速度センサの出力信号
に補償を行ない、加速度の負帰還を形成する。これによ
って除振台へダンピングを付与する。
【0013】ローカットフィルタと比例ゲイン要素を有
する剛性補償器は、除振台および空気ばねへ剛性を付与
するように、変位センサの出力信号に補償を行なう。空
気ばねが浮上支持する除振台は、除振台に作用する重力
と空気ばねからの支持力とが一致する状態で平衡してい
る。半導体製造装置において除振台に載置される露光用
XYステージの駆動反力など、何らかの外乱力のため除
振台に振動が発生した場合、剛性補償器はアクチュエー
タである空気ばねを介して除振台の変位あるいは空気ば
ねの変位に比例した平衡状態への復元力が除振台へ作用
するように機能する。
【0014】このように、圧力のフィードバック制御を
行なっても、剛性補償器の機能により空気ばねの剛性低
下は生じない。圧力のフィードバック制御は空気弁の非
線形特性を補正し空気ばねの圧力の定位性を改善する。
同時に、空気ばねの剛性低下は生じないので、振動抑制
性能の良好な除振装置を実現することができる。
【0015】
【実施例】本発明による除振装置の実施例について、図
面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に
係る除振装置の構成を示す。同図において、除振台1は
空気ばね5によって浮上支持されている。空気ばね5は
除振台1を浮上支持する支持脚であると同時に、除振台
1の振動を抑制するため空気ばね5の圧力変化により除
振台1へ制振力を作用させるアクチュエータでもある。
空気ばね5の圧力は空気弁4によって調整される。
【0016】圧力のフィードバック制御は次のように実
現されている。圧力センサ3は空気ばね5の圧力を計測
する。圧力目標生成器11は空気ばね5が除振台1を浮
上支持した定常状態の圧力に対する目標値を出力する。
圧力補償器12は、後述する剛性補償器8および変位補
償器9および加速度補償器10の出力信号と圧力目標生
成器11の出力信号との和に対して、圧力センサ3の出
力信号が一致するような補償を行なう。パワー増幅器1
3は圧力補償器11の出力に応じて空気弁4にパワーを
供給し、空気弁4を駆動する。このような圧力のフィー
ドバック制御によって、空気ばね5の圧力を所望の値に
制御する。
【0017】変位センサ2は除振台1の変位および空気
ばね5の変位を計測する。ここでいう空気ばね5の変位
とは空気ばね5のストロークのことであり、除振台1の
変位と同一である。変位目標生成器7は除振台1の変位
および空気ばね5の浮上変位に対する目標値を出力す
る。変位補償器9は除振台1が所望の浮上位置へ定位す
るように変位目標生成器7の出力信号と変位センサ2の
出力信号との差がゼロとなるような補償を行なう。変位
補償器9は、その入力信号の積分で空気ばね5の圧力が
制御されるように設計するのが常套手段である。変位目
標生成器7の出力信号に対して除振台1の変位をオーバ
ーシュートすることなくすみやかに収束させるためであ
る。
【0018】加速度センサ5は除振台1に固定されてお
り、除振台1に生じる振動を加速度信号として計測す
る。加速度補償器10は加速度センサ6の出力信号に補
償を行ない、加速度の負帰還を形成する。前述したよう
に、変位補償器9はその入力信号の積分で空気ばね5の
圧力が制御されるように設計しているので、加速度補償
器10が加速度センサ6の出力に比例した補償値を生成
し、この補償値を変位補償器9へ入力すれば、加速度の
積分、すなわち速度に比例した制振力を除振台1に作用
させることができる。これによって除振台1へダンピン
グを与え、除振台1に生じる振動を効果的に抑制してい
る。
【0019】ローカットフィルタ14と比例ゲイン要素
15を有する剛性補償器8は、除振台1および空気ばね
5へ剛性を付与するように、変位センサ2の出力信号に
補償を行なう。空気ばね5が浮上支持する除振台1は、
除振台1に作用する重力と空気ばね5からの支持力とが
一致する状態で平衡している。半導体製造装置において
除振台1に載置される露光用XYステージの駆動反力な
ど、何らかの外乱力のため除振台1に振動が発生した場
合、剛性補償器8はアクチュエータである空気ばね5を
介して除振台1の変位あるいは空気ばね5の変位に比例
した平衡状態への復元力が除振台1へ作用するように機
能する。これによって、除振台1および空気ばね5に剛
性を与え、除振台1に生じる振動を効果的に抑制してい
る。
【0020】剛性補償器8と変位補償器9はどちらも変
位センサ2の信号を入力としているが、これまで説明し
たように両者の機能は全く異なっている。剛性補償器8
は除振台1の変位あるいは空気ばね5の変位に比例した
平衡状態への復元力を除振台1へ作用させるように機能
する。これによって、前述した圧力のフィードバックに
よる空気ばね5の剛性低下を回避することができる。変
位補償器9は除振台1が所望の浮上位置へオーバーシュ
ートすることなく定位するように、変位目標生成器7の
出力信号と変位センサ2の出力信号との差の積分で除振
台1へ力が作用するように機能する。したがって、変位
補償器9の機能によって空気ばね5へ剛性を付与するこ
とはできない。剛性とは変位に比例した平衡状態への復
元力のことだからである。
【0021】以下、剛性補償器8の動作をさらに詳しく
説明する。図2は除振台1、空気弁4および空気ばね5
からなる部分の動力学モデルを示す。除振台1は質量Μ
の質量要素としてモデル化できる。その変位をx、除振
台1に作用する外乱力をf、また除振台1が空気ばね5
から力を受ける部分の有効受圧面積をAとする。空気弁
4は空気弁駆動量uに応じて空気の流入流出流量と空気
ばね5の圧力pを調整する。圧力pは平衡状態からの変
動量であるとして、図2より除振台1の運動に関して
(1)式が得られる。また空気ばね5の圧力に関して
(2)式が成立する。
【0022】
【数1】
【0023】(2)式において、左辺の圧力pに掛かる
係数ωは空気ばね5の機械的パラメータから定まる物理
量である。また、右辺の空気弁駆動量uに掛かる係数G
q は空気弁4の圧力ゲインである。同じく右辺で除振台
1の変位xを含む項は変位xによって空気ばね5の圧力
pが変化することを表わしており、Gv はその影響係数
である。(1)式および(2)式をラプラス変換するこ
とにより、図2の動力学モデルを数学的に示した図3の
ブロック線図が得られる。図3において、記号sはラプ
ラス演算子を表わす。図3より、入力を空気弁駆動量u
および外乱力f、出力を除振台1の変位xとした入出力
式は(3)式のようになる。(3)式においては、左辺
のAGv s/(s+ω)が空気ばね5の剛性を表わして
いる。
【0024】
【数2】
【0025】本実施例による除振装置の動作を数学的に
示したブロック線図が図4である。図4は剛性補償器8
の動作を説明するのに必要十分な要素のみを示してお
り、変位補償器9、加速度補償器10など他の構成要素
は省略している。図4において圧力補償器12は比例演
算器でありそのゲインをGとする。また剛性補償器8の
伝達関数をGk とする。入力を外乱力f、出力を除振台
1の変位xとした図4の入出力式は(4)式のとおりで
ある。
【0026】
【数3】
【0027】もしも剛性補償器8がなくてGk =0であ
ったとしたら、(4)式の入出力式は(5)式のように
なる。この場合、空気ばね5の剛性を表わす剛性項は
(5)式の左辺よりAGv s/(s+ω+Gq G)であ
るが、圧力補償器12のゲインGが剛性項の分母にある
ので、ゲインGが大きいほど剛性項は小さくなる。つま
り、圧力のフィードバックループのゲインGを大きくす
るほど空気ばね5の剛性は低下することが(5)式から
わかる。
【0028】
【数4】
【0029】剛性補償器8は圧力のフィードバック制御
による空気ばね5の剛性低下を回避するように機能す
る。(4)式からわかるように、剛性補償器8の動作に
よって、空気ばね5の剛性項はAGv s/(s+ω+G
q G)+AGv /(s+ω+Gq G)xGq GGk /G
v となっている。すなわち、剛性補償器8の伝達関数G
k を大きくとるほど剛性項も大きくなるので、空気ばね
5にとって必要な剛性が確保できる。伝達関数Gk は、
具体的には次のように設計すればよい。まず、圧力のフ
ィードバック制御を行なわない場合、空気ばね5の剛性
項は(3)式左辺よりAGv s/(s+ω)であった。
伝達関数Gk は、本発明による除振装置の入出力式であ
る(4)式の剛性項がこれに一致するように設計する。
(3)式と(4)式を比較すれば、剛性補償器8の伝達
関数Gk は(6)式のように定まる。
【0030】
【数5】
【0031】(6)式で定めた伝達関数Gk を本実施例
による除振装置の入出力式である(4)式に代入すると
(7)式が得られる。(7)式の左辺と、圧力のフィー
ドバック制御を行なわない場合の入出力式である(3)
式の左辺は全く同一である。剛性補償器8の動作によっ
て、圧力のフィードバック制御を行なわない場合と全く
同一な空気ばね5の剛性を確保できることがわかる。ま
た、(6)式で示される剛性補償器8の伝達関数Gk
ローカットフィルタを表わす伝達関数s/(s+ω) と
比例ゲインGv (ω+Gq G)/Gq Gとの直列結合で
構成されている。本実施例による除振装置は、剛性補償
器8がローカットフィルタ14と比例ゲイン要素15を
有することを特徴としている。
【0032】
【数6】
【0033】このように、剛性補償器8の動作によって
空気ばね5の剛性低下を回避することができるので、本
実施例による除振装置は好適な振動抑制性能を実現して
いる。なお、本発明による除振装置は図1に示した実施
形態に限定されるものではない。空気ばねの剛性低下を
生じることなく空気ばねの圧力のフィードバック制御を
行なうことができる除振装置であるという本発明の本質
は、除振台の形状やそれを支持する空気ばねの台数と配
置などを問わず実施できる。また、本発明による除振装
置を有する半導体製造装置は、逐次駆動型、走査型のい
ずれにおいても実現できる。
【0034】これまで用いた数式記号を次にまとめて列
記する。 M:除振台1の質量 A:空気ばね5の有効受圧面積 x:除振台1の変位 p:空気ばね5の圧力 u:空気弁駆動量 f:除振台1に作用する外乱力 ω:空気ばね5の機械的パラメータから定まる物理量 Gq :空気弁4の圧力ゲイン Gv :除振台1の変位xから空気ばね5の圧力pへの影
響係数 G:圧力補償器12が比例演算器であるときのゲイン Gk :剛性補償器8の伝達関数
【0035】
【デバイス生産方法の実施例】次に上記説明した除振装
置を有する露光装置を利用したデバイスの生産方法の実
施例を説明する。図8は微小デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッ
ド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステッ
プ1(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行な
う。ステップ2(マスク製作)では設計したパターンを
形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ
製造)ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを
製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼
ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラ
フィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次
のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ
4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化す
る工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンデ
ィング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程
を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製され
た半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の
検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完
成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0036】図9は上記ウエハプロセスの詳細なフロー
を示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化
させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁
膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上
に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン
打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では上記説明した除振装置を有する露
光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露
光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現
像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジ
スト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト
剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを
取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによ
って、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本
実施例の生産方法を用いれば、従来は製造が難しかった
高集積度のデバイスを低コストに製造することができ
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
空気ばねの剛性を低下させずに空気ばねの圧力のフィー
ドバック制御を行なうことができる除振装置を提供する
ことができる。本発明による除振装置においては、圧力
のフィードバック制御が空気弁の非線形特性を補正し、
空気ばねの圧力の定位性を改善する。同時に、従来技術
で問題となっていた空気ばねの剛性低下は生じないの
で、好適な振動抑制性能を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る除振装置の構成図で
ある。
【図2】 除振台と空気ばねの動力学モデルを示す図面
である。
【図3】 除振台と空気ばねの動力学モデルを数学的に
示す図面である。
【図4】 本発明による除振装置の動作を数学的に示す
図面である。
【図5】 従来技術による除振装置を示す図面である。
【図6】 空気弁の構造を示す図面である。
【図7】 空気弁の特性を示す図面である。
【図8】 微小デバイスの製造の流れを示す図である。
【図9】 図8におけるウエハプロセスの詳細な流れを
示す図である。
【符号の説明】
1:除振台、2:変位センサ、3:圧力センサ、4:空
気弁、5:空気ばね、6:加速度センサ、7:変位目標
生成器、8:剛性補償器、9:変位補償器、10: 加速
度補償器、11: 圧力目標生成器、12: 圧力補償器、
13:パワー増幅器、14:ローカットフィルタ、1
5:比例ゲイン要素。
フロントページの続き Fターム(参考) 3J048 AB08 AB11 AB20 AD02 BE02 CB13 EA13 3J069 AA21 AA32 AA52 EE01 5F046 AA23 DA27 DA30 DB14 5H004 GA09 GB15 HA07 HB03 HB07 HB09 JA03 JB15 KB21 KB33 KB39 LA05 LA13 LA20 MA11 MA13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 除振台と、 前記除振台を支持する空気ばねと、 前記空気ばねの圧力を調整する空気弁と、 前記除振台および前記空気ばねの変位を計測する変位セ
    ンサと、 前記除振台および前記空気ばねの変位に対する目標値を
    出力する変位目標生成器と、 前記変位目標生成器の出力信号と前記変位センサの出力
    信号との差信号に補償を施し前記除振台および前記空気
    ばねの変位を制御する変位補償器と、 前記除振台の振動を計測する加速度センサと、 前記加速度センサの出力信号に補償を施して前記変位補
    償器の入力側に前記除振台の加速度を負帰還する加速度
    補償器と、 前記空気ばねの圧力を計測する圧力センサと、 前記空気ばねの圧力に対する目標値を出力する圧力目標
    生成器と、 前記変位補償器および前記圧力目標生成器の出力信号と
    前記圧力センサの出力信号との合成信号に補償を施し前
    記空気ばねの圧力を制御する圧力補償器と、 前記圧力補償器の出力信号に応じて前記空気弁を駆動す
    るパワー増幅器と、 ローカットフィルタと比例ゲイン要素を有する剛性補償
    器であり、かつ、前記変位センサの出力信号に補償を施
    し前記圧力補償器の入力側に負帰還して空気ばねの剛性
    を制御する剛性補償器とを有することを特徴とする除振
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の除振装置を有すること
    を特徴とするデバイス製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のデバイス製造装置を用
    いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造
    方法。
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