JP2000152792A - 新規g蛋白質共役型受容体蛋白質、dnaおよびその用途 - Google Patents

新規g蛋白質共役型受容体蛋白質、dnaおよびその用途

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JP2000152792A
JP2000152792A JP11174224A JP17422499A JP2000152792A JP 2000152792 A JP2000152792 A JP 2000152792A JP 11174224 A JP11174224 A JP 11174224A JP 17422499 A JP17422499 A JP 17422499A JP 2000152792 A JP2000152792 A JP 2000152792A
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protein
coupled receptor
dna
seq
receptor protein
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Yuuko Nozaki
有子 野崎
Takayuki Naito
隆之 内藤
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Japan Tobacco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】医薬品の開発に有用な新規G蛋白質共役型受容
体蛋白質、該蛋白質をコードするDNAを提供する。 【構成】リゾホスファチジン酸をリガンドとする新規な
G蛋白質共役型受容体ならびに該受容体をコードするD
NAを開示する。また、該受容体のアンタゴニスト、ア
ゴニストのスクリーニング方法、該DNAよりデザイン
されるプローブ、プライマー並びに該新規受容体に対す
る抗体を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なG蛋白質共
役型受容体蛋白質並びにそのDNAに関するものであ
る。さらに該G蛋白質共役型受容体蛋白質のアゴニス
ト、アンタゴニストのスクリーニング方法、該スクリー
ニングにより得られるアゴニストもしくはアンタゴニス
ト、該G蛋白質共役型受容体蛋白質に対する抗体および
その用途、そして該G蛋白質共役型受容体蛋白質DNA
断片のプローブ、プライマーとしての利用方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】多くのホルモンや神経伝達物質は、細胞
膜に存在する特異的な受容体蛋白質を通じて生体の機能
を調節している。これらの受容体のうち、7個の膜貫通
領域を構造として持つ受容体は、G共役型蛋白質の活性
化を通じて、細胞内のシグナル伝達を行なうことからG
蛋白質共役型受容体蛋白質と総称されている。G蛋白質
共役型受容体蛋白質は、生体の細胞や臓器の各機能細胞
表面に存在し、それら生体の細胞や臓器の機能を調節す
るホルモン、神経伝達物質や生理活性物質等の標的とし
て重要な役割を担っている。
【0003】細胞膜に刺激が加わるとホスホリパーゼ群
が活性化され、細胞膜等の構成脂質が分解され、アラキ
ドン酸誘導体、血小板活性化因子、リゾホスファチジン
酸、スフィンゴシン−1−リン酸、アナンダミド等の生
理活性脂質等の脂質メディエーターがつくられる。脂質
メディエーターの1つであるリゾホスファチジン酸は、
グリセロール骨格の1位または2位に脂肪酸を持ち、3
位にリン酸基が結合した構造を持つ。リゾホスファチジ
ン酸には、グリセロール骨格の1位に脂肪酸を有する1
−アシルリゾホスファチジン酸、1−アルキルリゾホス
ファチジン酸、1−アルケニルリゾホスファチジン酸や
2位に脂肪酸を持つ2−アシルリゾホスファチジン酸等
が含まれる。そして、脂肪酸の種類により多様性があ
る。リゾホスファチジン酸はまた、スフィンゴシン−1
−リン酸とともに、リゾリン脂質と総称されている。そ
して、リゾリン脂質は生体の細胞や臓器の各機能細胞表
面に存在するG蛋白質共役型受容体に結合して細胞内の
シグナル伝達を行い、細胞の分化・増殖、血圧調整、炎
症免疫反応、神経機能の調節をはじめとした多彩な生体
機能を調節すると考えられている。
【0004】近年、G蛋白質共役型受容体とそれに結合
するリガンドとの関係を明らかにすることが医薬品開発
に非常に重要な手段となってきた。このためG蛋白質共
役型受容体蛋白質がその構造の一部にアミノ酸配列の類
似性を示すことを利用して、新規なG蛋白質共役型受容
体遺伝子をクローニングする方法が行われるようになっ
た。そして受容体に対するリガンド明らかにし、受容体
の機能を解明することで医薬品を開発する試みが行なわ
れている。これまでにリゾリン脂質をリガンドとする受
容体としてEdg-1 、Edg-2 、Edg-3 、Edg-4、AGR16等の
G蛋白質共役型受容体が知られている(細胞工学Vol. 1
7,No. 5 (1998))。これらの受容体はリゾホスファチジ
ン酸あるいはスフィンゴシン−1−リン酸をリガンドと
するが、Nature 365,557-560 (1993), Nature 381 800-
803 (1996)には一部の受容体は、リゾホスファチジン酸
とスフィンゴシン−1−リン酸を共にリガンドとする可
能性が報告されている。しかし、これらの受容体とリゾ
リン脂質との関係、受容体の機能はいまだ十分に解明さ
れていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、リゾ
ホスファチジン酸をリガンドとするG蛋白質共役型受容
体であって、これら既知のG蛋白質共役型受容体と異な
るグループに属する新規なG蛋白質共役型受容体、該受
容体蛋白質をコードするDNAを提供することにある。
また、該G蛋白質共役型受容体に結合するアゴニストの
スクリーニング方法、該G蛋白質共役型受容体のアンタ
ゴニストのスクリーング方法並びに該スクリーニングに
より得られるアゴニスト、アンタゴニストを提供する。
さらに該G蛋白質共役型受容体の検出または該G蛋白質
共役型受容体の活性調節に有用な抗体を提供する。ま
た、さらにリゾホスファチジン酸をリガンドとするG蛋
白質共役型受容体のクローニングに有用なDNA断片を
提供することを目的とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、既知のリ
ゾリン脂質受容体膜貫通領域内のDNA配列に注目し
て、プライマー設計を行い、ヒト由来のG蛋白質共役型
受容体蛋白質をコードするcDNAの断片を単離し、そ
の塩基配列を決定した。得られた断片の塩基配列に基づ
き、さらにプライマーを作製し、ヒト由来のG蛋白質共
役型受容体蛋白質をコードするcDNAを単離した。該
G蛋白質共役型受容体蛋白質をコードするcDNAは、
G蛋白質共役型受容体蛋白質の特徴である7回細胞膜貫
通領域を有し、既知のリゾホスファチジン酸受容体、ス
フィンゴシン−1−リン酸受容体のDNA配列とアミノ
酸配列との相同性を有することからヒトG蛋白質共役型
受容体蛋白質をコードするDNAであることがわかっ
た。しかし、既知のリゾホスファチジン酸をリガンドと
するG蛋白質共役型受容体とは発現組織が異なること、
さらにアミノ酸配列に基づく進化系統樹を作成したとこ
ろ、既知のリゾホスファチジン酸をリガンドとするG蛋
白質共役型受容体とは異なるグループに属するものであ
ることがわかった。このことから該蛋白質共役型受容体
蛋白質は、既知のものとは、生体内で異なる機能を有す
るものであると考えられる。該G蛋白質共役型受容体蛋
白質をコードするDNAのリガンド探索をした結果、リ
ゾホスファチジン酸の1種である1−オレオイルリゾホ
スファチジン酸にアゴニスト活性を認めた。リガンドと
発現細胞の同定は、該受容体の機能解析、そして医薬品
開発のために重要な情報となる。本発明者らは、これら
の知見から該ヒトG蛋白質共役型受容体蛋白質をコード
するDNAを適当な手段で発現させた受容体蛋白質を用
い、次の(1)から(3)のいずれかの方法を用いるこ
とにより、生体内あるいは天然・非天然の化合物から該
ヒトG蛋白質共役型受容体蛋白質のアゴニスト、アンタ
ゴニストを容易にスクリーニングできることを見出し
た。(1)受容体と試験物質の結合試験。(2)試験物
質と受容体の結合により発現する細胞内シグナル(細胞
内カルシウムイオン遊離や細胞内cAMP生成等のセカ
ンドメッセンジャー等)を検出する方法。(3)セカン
ドメッセンジャーの生成を適当な指標として検出する方
法。
【0007】より具体的には、zif268プロモータ
ーの下流にルシフェラーゼを挿入したレポータープラス
ミドと、EF−1αプロモーターの下流に該ヒトG蛋白
質共役型受容体蛋白質をコードするDNAを挿入した受
容体発現ベクターをPC12h細胞に共に導入し、試験
化合物を添加して、ルシフェラーゼの活性測定を行ない
1−オレオイルリゾホスファチジン酸がリガンドとして
作用することを見出した。また、該ヒトG蛋白質共役型
受容体蛋白質の発現分布を調べたところ前立腺、気管に
最も多く、心臓、精巣、卵巣、膵臓にも弱いシグナルが
認められた。前立腺では、主分泌細胞に発現しており、
支持細胞での発現は見られなかった。さらに、1−オレ
オイルリゾホスファチジン酸を前立腺分泌細胞の培地に
添加したところ、IL−6、エンドセリン−1(ET−
1)濃度が上昇することがわかった。IL−6やET−
1は、前立腺支持細胞の増殖因子としても知られている
(J.Urol. 151(5):1396-1399(1994)、Eur J Pharmacol
349(1):123-8(1998)、Prostate 34(4):241-250)。以上
のことから、該ヒトG蛋白質共役型受容体蛋白質は、分
泌細胞に発現し、細胞増殖、分泌をコントロールするも
のであることが合理的に予想される。前立腺において
は、分泌機能をコントロールするだけでなく、前立腺肥
大、前立腺ガン、前立腺炎等の疾患に係わる新規なG蛋
白質共役型受容体であることが予想できる。
【0008】すなわち、本発明は、(1)配列番号1で
表されるアミノ酸配列からなるG蛋白質共役型受容体蛋
白質または、配列番号1において1若しくは数個のアミ
ノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列から
なるリゾホスファチジン酸をリガンドとするG蛋白質共
役型受容体蛋白質。(2)配列番号1で表されるアミノ
酸配列からなるG蛋白質共役型受容体蛋白質を含む蛋白
質または、配列番号1において1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からな
るリゾホスファチジン酸をリガンドとするG蛋白質共役
型受容体蛋白質を含む蛋白質。(3)前記(1)記載の
G蛋白質共役型受容体蛋白質の部分ペプチド。(4)配
列番号1で表されるアミノ酸配列からなるG蛋白質共役
型受容体蛋白質をコードするDNAを含むDNAまた
は、配列番号1において1若しくは数個のアミノ酸が欠
失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるリゾ
ホスファチジン酸をリガンドとするG蛋白質共役型受容
体をコードするDNAを含むDNA。(5)前記(4)
記載のG蛋白質共役型受容体蛋白質DNAを含むDN
A。(6)前記(4)記載のG蛋白質共役型受容体蛋白
質DNAの部分DNA。(7)配列番号2で表されるG
蛋白質共役型受容体蛋白質DNA。(8)前記(4)記
載のDNAを含有することを特徴とするベクター。
(9)前記(8)記載のベクターを保持する形質転換
体。(10)前記(9)記載の形質転換体を培養し、形
質転換体の細胞膜にG蛋白質共役型受容体蛋白質を生成
し、単離することを特徴とするG蛋白質共役型受容体蛋
白質の製造方法。(11)前記(1)記載のG蛋白質共
役型受容体蛋白質または、前記(3)記載の部分ペプチ
ドを発現する系において、試験試料を作用させ、該G蛋
白質共役型受容体または該ペプチドからの信号を検出す
ることを特徴とする前記(1)記載のG蛋白質共役型受
容体蛋白質に対するアゴニストのスクリーニング方法。
(12)前記(11)に記載のスクリーニング法により
選択されたアゴニスト。(13)前記(11)に記載の
スクリーニング法により選択されるアゴニストがリゾホ
スファチジン酸から選択される化合物であるアゴニス
ト。(14)前記(1)記載のG蛋白質共役型受容体蛋
白質または、前記(3)記載の部分ペプチドを発現する
系において、(A)G蛋白質共役型受容体のリガンドの
みを作用させた場合と(B)該系にG蛋白質共役型受容
体のリガンドと試験試料を作用させた場合とを比較する
ことを特徴とする前記(1)記載のG蛋白質共役型受容
体蛋白質のアンタゴニストのスクリーニング方法 。
(15)前記(14)記載のリガンドがリゾホスファチ
ジン酸から選択される化合物であるG蛋白質共役型受容
体蛋白質のアンタゴニストのスクリーニング方法。(1
6)前記(14)または前記(15)記載のスクリーニ
ング方法により選択されたアンタゴニスト。(17)前
記(1)記載のG蛋白質共役型受容体蛋白質をコードす
る塩基配列またはそれらに相補的な塩基配列中の、少な
くとも連続する15塩基の配列を有するDNA断片より
なるプローブ。(18)前記(17)記載のプローブに
よりクローニングされたG蛋白質共役型受容体遺伝子。
(19)前記(18)記載のG蛋白質共役型受容体蛋白
質をコードする遺伝子に対応するG蛋白質共役型受容体
蛋白質。(20)配列番号1記載のG蛋白質共役型受容
体蛋白質をコードする塩基配列、またはそれらに相補的
な塩基配列より以下の(a)から(e)の条件を満たす
2つの領域を有するプライマー。(a)プライマーの長
さが15から40塩基。(b)プライマーの中のグアニ
ンとシトシンの割合が、40%ないし60%。(c)プ
ライマー配列において、アデニン、チミン、グアニン、
シトシンの分布が部分的に偏らないこと。(d)選定さ
れるプライマーに対応するG蛋白質共役型受容体蛋白質
DNAの塩基配列上の距離が100ないし3000塩
基。および(e)各プライマー自身あるいは2つのプラ
イマー間に相補的な配列が存在しないこと。(21)前
記(20)記載のプライマーによりクローニングされた
G蛋白質共役型受容体蛋白質をコードする遺伝子。(2
2)前記(21)記載のG蛋白質共役型受容体蛋白質遺
伝子に対応するG蛋白質共役型受容体蛋白質。(23)
前記(1)記載のG蛋白質共役型受容体蛋白質もしくは
前記(3)記載の部分ペプチドに対する抗体。(24)
検出の対象となる物質を前記(23)記載の抗体を含む
検出系に存在させ、該検出対象物質と該抗体との反応の
程度を測定することを特徴とするG蛋白質共役型受容体
蛋白質の検出方法。を提供する。
【0009】ここで、(1)「1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列」とし
ては、1〜20個のアミノ酸、好ましくは、1個以上1
0個以下、更に好ましくは1個以上5個以下のアミノ酸
が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列が好まし
い。(2)「リゾホスファチジン酸」としては、グリセ
ロール骨格の1位または2位に脂肪酸を持ち、3位にリ
ン酸基が結合した構造を持つ化合物と3位のリン酸が環
状に2位にも結合しているサイクリックホスファチジン
酸が挙げられる。グリセロール骨格の1位に脂肪酸を有
する化合物は1−アシルリゾホスファチジン酸、1−ア
ルキルリゾホスファチジン酸、1−アルケニルリゾホス
ファチジン酸等であり、2位に脂肪酸を持つ化合物には
2−アシルリゾホスファチジン酸等が含まれる。脂肪酸
は、直鎖であっても分鎖を有していてもよく、飽和であ
っても不飽和であってもよい。脂肪酸の炭素数は、12
個から24個である。好ましくは、炭素数12から24
の不飽和脂肪酸を有するリゾホスファチジン酸であり、
さらに好ましくは、炭素数12から24の直鎖不飽和脂
肪酸を有する1−アシルリゾホスファチジン酸である。
具体的には、1−オレオイルリゾホスファチジン酸であ
る。(3)「部分ペプチド」としては、配列番号1のア
ミノ酸配列、あるいはその1若しくは数個のアミノ酸が
欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列から選ばれ
る断片を意味し、好ましくは10個以上のアミノ酸、さ
らに好ましくは16個以上のアミノ酸配列を有するペプ
チド断片が好ましい例としてあげられる。これらのペプ
チド断片は、膜貫通領域以外の領域、すなわち、細胞表
面に突出している領域あるいは細胞内面に突出している
領域から選ばれるものであってもよく、また膜貫通領域
と細胞表面に突出している領域あるいは細胞内面に突出
している領域とが連続している領域から選ばれるもので
あってもよい。好ましくは細胞表面に突出している領域
あるいはその領域から選ばれるペプチド断片である。膜
内貫通領域は、Metから約第32位〜約55位の領域
(第I領域)、約第68位〜約88位の領域(第II領
域)、約第107位〜約125位の領域(第III領
域)、約第146位〜約165位の領域(第IV領
域)、約第192位〜約212位の領域(第V領域)、
約第241位〜約261位の領域(第VI領域)、約第
278位〜約295位の領域(第VII領域)と推定さ
れるが、領域が1〜20個、好ましくは1〜10個、更
に好ましくは1〜5個程度前後しているものも含まれ
る。細胞表面に突出している領域は、親水性の領域であ
り、第1位のMetから約第31位の領域、約89位〜約
106位の領域、約166位〜約191位、約262位
〜約277位の領域と推定されるが、1〜20個、好ま
しくは1〜10個、更に好ましくは1〜5個程度前後し
ているものも含まれる。(4)「部分DNA」とは、前
述の部分ペプチドをコードするDNAを意味する他、配
列番号1のアミノ酸配列をコードするDNAの断片であ
って、プローブあるいはプライマーとして利用できるD
NA断片を含む。(5)「信号」とは、G蛋白質共役型
受容体を介して発現されるセカンドメッセンジャーであ
るアラキドン酸遊離、細胞内カルシウムイオン遊離、細
胞内cAMP生成等の細胞内シグナルを意味するだけで
なく、これらの細胞内シグナルの発現を容易に検出でき
るような指標をも含む。この指標として、例えば、ルシ
フェラーゼ、エクオリン、CAT、GUS、ベーターガ
ラクトシダーゼのようなレポーター遺伝子が挙げられ
る。なお、付言すれば、本発明における蛋白質及び部分
ペプチドは末端のカルボキシル基が遊離のカルボキシル
基の場合のみならず、その塩、エステル、アシド等を含
む。蛋白質及び部分ペプチドの塩は、とりわけ生理学的
に許容される酸付加塩が好ましい。このような塩として
は例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素
酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ
酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、
酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、安息香酸、メ
タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが用
いられる。エステルとしてはエチルエステルとしてはエ
チルエステル、アミドとしては、CONHが挙げられ
る。
【0010】以下に本発明を説明する。本発明は、新規
なG蛋白質共役型受容体蛋白質およびその部分ペプチ
ド、ならびに該G蛋白質共役型受容体蛋白質をコードす
るDNAおよびその部分DNAを提供する。本発明のG
蛋白質共役型受容体蛋白質をコードするDNAは、以下
のようにして得られた。まず、既知のリゾリン脂質受容
体膜貫通領域内のDNA配列を元にデザインしたプライ
マーを用いてヒトゲノムDNAに対してPCRを行い、
2つの遺伝子断片を得た。得られた2本の断片にはオー
バーラップするところがないため、さらに、この断片か
らプライマーをデザインし、PCRを行ったところ、先
の2本の遺伝子断片をつなぐ遺伝子断片が得られた。し
かし、これらの断片をつなぎ合わせてもそれらには開始
コドンと終止コドンが含まれないことから5’,3’−
RACEを行い、全長遺伝子配列を決定した。得られた
全長遺伝子は、新規な塩基配列を有し、かつG蛋白質共
役型受容体の特徴である7回細胞膜貫通領域を有してい
た(図2)。また、リゾホスファチジン酸並びにスフィ
ンゴシン−1−リン酸をリガンドとする既知の受容体と
の相同性を有していることからリゾリン脂質受容体サブ
ファミリーに属する遺伝子であると結論づけられた。本
発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質の塩基配列を配列番
号2に示す。また、該受容体の塩基配列から推定したア
ミノ酸配列を配列番号1に示す。さらに、これらの遺伝
子のアミノ酸配列に基づく進化系統樹を作成したとこ
ろ、既知のリゾホスファチジン酸をリガンドとするG蛋
白質共役型受容体とは異なるグループに属するものであ
ることがわかった。
【0011】本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質のリ
ガンドを同定するため、セカンドメッセンジャーの生成
をルシフェラーゼ活性として検出する系を用いてスクリ
ーニングを行なった。まず、zif268プロモーター
の下流にルシフェラーゼを挿入したレポータープラスミ
ドと、EF−1αプロモーターの下流に本発明のヒトG
蛋白質共役型受容体蛋白質をコードするDNAを挿入し
た受容体発現ベクターを作製した。次いでPC12h細
胞にレポータープラスミドと受容体発現プラスミドを共
に導入し、得られた形質転換細胞を含む培地に試験化合
物を添加して、ルシフェラーゼの活性測定を行なった。
その結果、1−アシルリゾホスファチジン酸に分類され
る1−オレオイルリゾホスファチジン酸がリガンドとし
て作用することを見出した。
【0012】本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質の発
現分布を調べたところ、前立腺と気管に多く発現分布す
ることが確認された。また前立腺では、(a)本発明の
G蛋白質共役型受容体蛋白質は、主分泌細胞に発現して
いるが、支持細胞での発現は見られなかったこと、
(b)1−オレオイルリゾホスファチジン酸を前立腺分
泌細胞の培地に添加したところ、IL−6、エンドセリ
ン−1(ET−1)濃度が上昇することがわかった。I
L−6やET−1は、前立腺支持細胞の増殖因子として
も知られている(J.Urol. 151(5):1396-1399(1994)、Eu
r J Pharmacol 349(1):123-8(1998)、Prostate 34(4):2
41-250)ことから本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質
は、分泌細胞に発現し、細胞増殖あるいは分泌をコント
ロールしているものと考えられる。前立腺においては、
前立腺肥大、前立腺ガン、前立腺炎などの疾患に関わっ
ていることが考えられる。したがって、本発明のG蛋白
質共役型受容体蛋白質およびこれをコードするDNA
は、前立腺における正常機能のコントロールや疾患の原
因究明、そして、正常機能のコントロールや疾患の治療
および予防に有効な医薬品の開発に極めて有用である。
さらに、気管をはじめとする発現組織における各種疾患
の原因究明や、これら疾患の治療および予防に有効な医
薬品の開発にも有用である。また、本発明のG蛋白質共
役型受容体蛋白質をコードするDNAは、例えば、本発
明の受容体を発現しない患者から摘出した細胞にレトロ
ウィルスあるいはアデノウィルスを用いて導入して疾病
を治療する遺伝子治療等に用いることもできる。
【0013】一般にある生理活性を有する蛋白質のアミ
ノ酸配列が多少変更された場合、例えば、該アミノ酸配
列中の1または複数のアミノ酸が欠失、置換もしくは付
加された場合でも該蛋白質の生理活性が維持される場合
があることは周知の事実である。したがって、配列番号
1に示されるアミノ酸配列において、1または複数のア
ミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたG蛋白質共役型
受容体蛋白質であっても、リゾホスファチジン酸をリガ
ンドとするものは、本発明の範囲に含まれる。リゾホス
ファチジン酸は、好ましくは、炭素数12から24の不
飽和脂肪酸を有するリゾホスファチジン酸であり、さら
に好ましくは、炭素数12から24の直鎖不飽和脂肪酸
を有する1−アシルリゾホスファチジン酸である。具体
的には、1−オレオイルリゾホスファチジン酸である。
欠失、置換もしくは付加されるアミノ酸の数は、1個以
上20個以下、好ましくは1個以上10個以下、さらに
好ましくは1個以上5個以下のアミノ酸である。また、
1つのアミノ酸をコードするコドンは複数存在するの
で、コードされるアミノ酸配列が同じであれば、どのよ
うな塩基配列のDNAも本発明の範囲に含まれる。した
がって、本発明には配列番号1で示されるアミノ酸配列
をコードするいずれのDNAも含まれる。また前述した
ように、一般に生理活性を有する蛋白質のアミノ酸配列
が多少変更された場合でも該蛋白質の生理活性が維持さ
れる場合があることは周知の事実である。したがって、
配列番号1に示されるアミノ酸配列において、1または
複数のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたG蛋白
質共役型受容体蛋白質であっても、リゾホスファチジン
酸をリガンドとするG蛋白質共役型受容体蛋白質をコー
ドするDNAは本発明の範囲に含まれる。欠失、置換も
しくは付加されるアミノ酸の数は、1個以上20個以
下、好ましくは1個以上10個以下、さらに好ましくは
1個以上5個以下のアミノ酸である。本発明のG蛋白質
共役型受容体蛋白質をコードするDNAの配列の最も具
体的な例は、配列番号2に示される。なお、コントロー
ルした条件下で配列番号2に示される塩基配列にハイブ
リダイズし、リゾホスファチジン酸をリガンドとするG
蛋白質共役型受容体蛋白質をコードするDNAは本発明
のDNAに含まれる。コントロールした条件は、例え
ば、Sambrookら、MolecularClon
ing:A Laboratory Manual,2
nd education,Vol.1,101〜10
4,(1986)に記載された条件を意味する。より具
体的には、例えば、1XSSC、0.5%SDS、温度
65度での洗浄条件が含まれる。アミノ酸の欠失、置換
もしくは付加による変異体は、例えば、それをコードす
るDNAに周知技術である部位特異的変異誘発(例え
ば、Nucl.Aid Research,vol.1
0,No.20,6487−6500,1992)を施
すことにより得ることができる。部位特異的変異誘発
は、例えば、所望の変異である特定の変異を受けるべき
一本鎖ファージDNAに相補的な合成オリゴヌクレオチ
ドプライマーを用いて行うことができる。なお、アミノ
酸配列の欠失、置換もしくは付加を行う方法としては、
前記の部位特異的変異誘発のほかにも、遺伝子を変異原
で処理する方法あるいは遺伝子を制限酵素で開裂し、選
択した遺伝子断片を除去、付加または置換し、ついで連
結する方法もある。変異体は保存的に置換された配列を
含んでいてもよく、これは、特定のアミノ酸残基が類似
の物理化学的特徴を有する残基によって置き換えられて
いてもよいことを意味している。保存的置換の非限定的
な例には、Ile,Val,LeuまたはAla相互の
置換のような脂肪族鎖含有アミノ酸残基の間の置換、あ
るいはLysとArgのような極性を有する塩基性アミ
ノ酸残基間の置換が含まれる。
【0014】本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質また
はその部分ペプチドは、化学合成するか、または宿主に
応じた発現ベクターに、本発明のG蛋白質共役型受容体
蛋白質またはその部分ペプチドをコードするDNAを挿
入し、宿主を形質転換し、培養し、単離して得ることが
できる。このようにして得られる本発明のG蛋白質共役
型受容体あるいは部分ペプチドは、本発明のG蛋白質共
役型受容体蛋白質のアゴニスト、アンタゴニストの結合
試験、あるいは抗体製造のための抗原として使用するこ
とができる。遺伝子組換え技術により本発明のG蛋白質
共役型受容体蛋白質またはその部分ペプチドを製造する
場合は、遺伝子組換え技術の常法により行なえばよい。
例えば、使用する宿主細胞に応じて選ばれた発現ベクタ
ーに、哺乳動物、微生物、ウィルス、又は昆虫遺伝子等
から誘導された、適当な転写又は翻訳調節ヌクレオチド
配列の下流に本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質また
はその断片をコードするDNA配列を挿入する。調節配
列の例として、転写プロモーター、オペレーター、又は
エンハンサー、mRNAリボソーム結合部位、及び転写
及び翻訳の開始及び終結を制御する適切な配列が挙げら
れる。宿主細胞は、原核細胞、酵母又は高等真核細胞を
用いることができる。細菌、真菌、酵母、及び哺乳動物
細胞宿主で用いる適切なクローニング及び発現ベクター
は、例えば、Pouwels ら, Cloning Vectors: A Laborat
ory Manual, Elsevier, New York,(1985)に記載されて
いる。
【0015】原核生物には、グラム陰性又はグラム陽性
菌、例えば、大腸菌又は枯草菌が含まれる。原核宿主細
胞内で用いる発現ベクターは、一般に1又は2以上の表
現型選択可能マーカー遺伝子を含む。表現型選択可能マ
ーカー遺伝子は、例えば、抗生物質耐性を付与するか又
は独立栄養要求性を付与する遺伝子である。原核宿主細
胞に適するプラスミドベクターの例には、pBR322
(ATCC37017)のような市販のプラスミドまた
はそれらから誘導されるものが含まれる。pBR322
は、アンピシリン及びテトラサイクリン耐性のための遺
伝子を含有するので、形質転換細胞を同定するのが簡単
である。適切なプロモーター並びにβ−ガラクトシド−
α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子のDNA配列が、こ
のpBR322ベクター内に挿入される。他の市販のベ
クターには、例えば、pKK223−3(スェーデン、
ウプサラの Pharmacia Fine Chemicals)及びpGEM
1(米国、ウィスコンシン州、マジソンの Promega Bio
tec)が含まれる。原核宿主細胞用の発現ベクターに普
通に用いられるプロモーター配列には、tacプロモー
ター、β−ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)、ラクトー
スプロモーター(Chang ら,Nature 275:615, 1978;及
び Goeddelら, Nature 281:544, 1979)等が含まれる。
特に有用な原核宿主細胞発現系は、ファージλPLプロ
モーター及びcI857ts不耐熱性レプレッサー配列
を用いる。λPLプロモーターの誘導体を取り込んでい
るアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから
入手できるプラスミドベクターには、プラスミドpHU
B2(大腸菌株JMB9(ATCC37092)内に存
する)及びpPLc28(大腸菌RP1(ATCC53
082)内に存する)が含まれる。
【0016】本発明のG蛋白質共役型受容体あるはその
部分ペプチドを酵母を宿主として発現させる場合には、
例えば、S.セレビシエ)を用いるが、シゾサッカロミ
セス・ポンベ、ピキア (Pichia)又はクルイベロミセ
ス (Kluyveromyces)の如き他の酵母の属を用いてもよ
い。酵母ベクターは、2μ酵母プラスミドからの複製起
点の配列、自律複製配列(ARS)、プロモーター領
域、ポリアデニル化のための配列、転写終結のための配
列、及び選択可能なマーカー遺伝子を含有することが多
い。酵母宿主からの組換えポリペプチドの分泌を促進す
るのに適する他のリーダー配列も知られている。酵母を
形質転換する方法は、例えば Hinnenら, Proc. Natl.Ac
ad. Sci. USA 75:1929, 1978に記載されている。哺乳動
物又は昆虫宿主細胞培養系を用いて、本発明のG蛋白質
共役型受容体蛋白質あるいはその部分ペプチドを発現さ
せる場合には、哺乳動物起源の株化細胞系を用いればよ
い。哺乳動物宿主細胞発現ベクターのための転写及び翻
訳制御配列は、例えばウィルスゲノムから得ることがで
きる。普通に用いられるプロモーター配列及びエンハン
サー配列は、ポリオーマウィルス、アデノウィルス2等
から誘導される。SV40ウィルスゲノム、例えば、S
V40起点、初期及び後期プロモーター、エンハンサ
ー、スプライス部位、及びポリアデニル化部位から誘導
されるDNA配列を用いて、哺乳動物宿主細胞内での構
造遺伝子配列の発現のための他の遺伝子要素を与えても
よい。哺乳動物宿主細胞内で用いるための発現ベクター
は、例えば Okayama及び Berg(Mol. Cell. Biol. 3:28
0, 1983)の方法で構築することができる。
【0017】本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質をコ
ードするDNAの部分DNAはプローブあるいはプライ
マーとして利用することができる。本発明のG蛋白質共
役型受容体塩基配列の部分DNAをプローブとして使用
するためには、例えば、配列番号2または配列番号19
のいずれかの配列に基づいてプローブを設計すればよ
い。その長さは少なくとも連続する15塩基以上である
ことが望ましい。プローブは慣用方法により、例えば、
放射線同位元素、ジゴキシゲニン等の検出可能な酵素等
により標識できる。例えば放射性Pを用いる場合、cD
NA断片を用いる場合は、ランダムプライミングラベル
により標識し、また、合成オリゴプローブを使用する場
合はリン酸化酵素により5’末端標識すると都合がよ
い。このように標識したプローブをcDNAライブラリ
ーあるいはゲノムライブラリーとハイブリダイゼーショ
ンしてクローニングを行う。ハイブリダイゼーション
は、慣用された方法、条件により行うことができる。一
般的には中程度の強度、例えば、1XSSC、0.5%
SDS、温度65度での洗浄である。使用するcDNA
ライブラリーは、哺乳類を含む動物由来のものであって
もよいが、特にヒトの組織・細胞由来のものが望まし
い。
【0018】また、本発明のG蛋白質共役型受容体の塩
基配列をもとにプライマーを設計する場合には、例え
ば、配列番号2または配列番号19から以下の条件を満
たすように2つを選定すればよい。1)プライマーの長
さが15から40塩基、好ましくは、20から30塩基
であること。2)プライマーの中のグアニンとシトシン
の割合が、40%ないし60%、好ましくは45%ない
し55%、より好ましくは約50%であること。3)プ
ライマー配列において、アデニン、チミン、グアニン、
シトシンの分布が部分的に偏らないこと。例えば、グア
ニン、シトシンが繰り返し分布するような領域は特異性
が低いと考えられるのでプライマーとしては適切ではな
い。4)選定されるプライマーに対応する塩基配列上の
距離が100ないし3000塩基、好ましくは、150
ないし1000塩基、さらに好ましくは、150ないし
500塩基であること。および5)各プライマー自身あ
るいは2つのプライマー間に相補的な配列が存在しない
こと。プライマーの配列が選定されれば、市販のDNA
合成機器、例えば、パーキンエルマー社製によりDNA
を合成すればよい。
【0019】本発明はまた、G蛋白質共役型受容体蛋白
質に対するアゴニスト、アンタゴニストのスクリーニン
グ方法、ならびに該スクリーニングにより選ばれるアゴ
ニストおよびアンタゴニストを提供する。アゴニストの
スクリーニングは、本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白
質を発現し、該受容体のメディエートする信号を検出す
る系において、試験試料を作用させ、該受容体下流の信
号を検出することにより行なうことができる。より具体
的には、例えば、G蛋白質共役型受容体蛋白質と該G蛋
白質共役型受容体のメディエートする信号の下流で誘導
される標的遺伝子を発現する系を用いることによって、
アゴニストをスクリーニングすることができる。この標
的遺伝子発現系は、本発明のG蛋白質共役型受容体を細
胞膜上に発現した細胞が必要である。このような細胞
は、例えば、本発明のG蛋白質共役型受容体を細胞膜上
に発現する天然型の細胞株あるいは、本発明のG蛋白質
共役型受容体蛋白質をコードするDNAで形質転換した
宿主細胞などを用いればよい。スクリーニングの操作
は、例えば、標的遺伝子または、標的遺伝子産物である
蛋白質を検出することにより行うことができる。また、
標的遺伝子あるいは標的蛋白質を直接測定しなくとも標
的蛋白質の発現の有無を容易に検出できるような別の指
標を検出する系を用いてもよい。指標を検出する場合
は、例えば、ルシフェラーゼ、エクオリン、CAT、G
US、ベーターガラクトシダーゼのようなレポーター遺
伝子を使用し、レポータージーンアッセイを行なえばよ
い。レポーター遺伝子は、標的遺伝子のプロモーター領
域の後ろに結合したプラスミドとし、このプラスミドで
本発明のG蛋白質共役型受容体を発現する細胞を形質転
換して、指標を検出する系を構築する。
【0020】アンタゴニストのスクリーニングは、G蛋
白質共役型受容体蛋白質と該標的遺伝子を発現する系に
おいて、該受容体にリガンドを作用させた場合の該標的
遺伝子産物の発現と、リガンドと試験試料を作用させた
場合の該標的遺伝子産物の発現とを比較することにより
行なうことができる。アンタゴニストのスクリーニング
を行うためには、アゴニストのスクリーニングと同様、
本発明のG蛋白質共役型受容体を細胞膜上に発現した細
胞が必要である。前述したように、本発明のG蛋白質共
役型受容体を細胞膜上に発現する天然型の細胞株、遺伝
子組換え法により作出された細胞などを用いればよい。
また、スクリーニングは、標的遺伝子または、標的遺伝
子産物である蛋白質を検出することにより行うが、適
宜、標的蛋白質が生産されたときに、標的蛋白質を直接
測定しなくともアゴニストのスクリーニング同様、標的
蛋白質の発現の有無を容易に検出できるような別の指標
を測定する系としてもよい。リガンドは、アゴニストの
スクリーニングにより選択されたアゴニストを用いるこ
とができる。具体的には、1−オレオイルリゾホスファ
チジン酸である。以上のスクリーニングにより選ばれた
アゴニスト、アンタゴニストは、前立腺疾患、例えば、
前立腺肥大、前立腺ガン、前立腺炎等、の治療および予
防に有効な医薬品として有用である。アゴニスト、アン
タゴニストは、公知の手段にしたがって、固形製剤(例
えば錠剤)または液体製剤(例えば注射剤)に製剤化し
て、経口または非経口(例えば注射)によって前記疾患
の患者に薬学的に必要充分量を投与する。
【0021】本発明はさらに、本発明のG蛋白質共役型
受容体蛋白質もしくは該蛋白質の部分ペプチドに対する
抗体を提供する。本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質
またはその部分ペプチドに対する抗体(例えば、ポリク
ローナル抗体、モノクローナル抗体)または抗血清は、
本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質またはその部分ペ
プチドを抗原として用い、公知の抗体または抗血清の製
造法に従って製造することができる。例えば、モノクロ
ーナル抗体は、以下の方法に従って製造することができ
る。
【0022】(a)モノクロナール抗体産生細胞の作製
本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質またはその部分ペ
プチドは、温血動物に対して、担体、希釈剤とともに投
与される。部分ペプチドは、受容体蛋白質の膜貫通領域
以外の部分を抗原として選択すればよい。膜内貫通領域
は、Metから約第32位〜約55位の領域(第I領
域)、約第68位〜約88位の領域(第II領域)、約
第107位〜約125位の領域(第III領域)、約第
146位〜約165位の領域(第IV領域)、約第19
2位〜約212位の領域(第V領域)、約第241位〜
約261位の領域(第VI領域)、約第278位〜約2
95位の領域(第VII領域)と推定されるので、これ
以外の領域あるいはそれらの領域の断片を抗原として利
用することができる。好ましくは、細胞表面に突出して
いる領域、すなわち、第1位のMetから約第31位の領
域、約89位〜約106位の領域、約166位〜約19
1位、約262位〜約277位の領域であるが、1〜2
0個、好ましくは1〜10個、更に好ましくは1〜5個
程度前後していてもよい。本発明の受容体の推定構造を
図2に示す。図中のアンダーライン部が推定膜貫通領域
である。本発明のG蛋白質共役型受容体蛋白質またはそ
の部分ペプチドは、前述したように化学合成又は遺伝子
組換えによる蛋白質の発現法により得ることができる。
【0023】動物への抗原投与に際して抗体産生能を高
めるため、完全フロイントアジュバントや不完全フロイ
ントアジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6
週毎に1回ずつ、計2〜10開程度行われる。用いられ
る温血動物としては、例えばサル、ウサギ、イヌ、モル
モット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニワトリがあ
げられるがマウスおよびラツトが好ましく用いられる。
モノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原を
免疫された温血動物、例えばマウスから抗体価の認めら
れた個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリ
ンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄
腫細胞と融含させることにより、モノクローナル抗体産
生ハイブリドーマを調製することができる。抗血清中の
抗体価の測定は、例えば後記の標識化リゾリン脂質受容
体と抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した標識剤
の活性を測定することによりなされる。融合操作は既知
の方法、例えばケーラーとミルスタインの方法(ネイチ
ャー(Nature)、256、495(1975))
に従い実施できる。融合促進剤としてはポリエチレング
リコール(PEG)やセンダイウィルスなどが挙げられ
るが好ましくはPEGが用いられる。骨髄腫細胞として
は、例えばNS−1、P3U1、SP2/0、AP−1
などがあげられるが、P3Ulが好ましく用いられる。
用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細胞数
との好ましい比率は1:1〜20:1程度であり、PE
G(好ましくはPEGl000〜PEG6000)が1
0〜80%程度の程度で添加され、20〜40℃、好ま
しくは30〜37℃でl〜10分間インキュベートする
ことにより効率よく細胞融合を実施できる。抗G蛋白質
共役型受容体抗体産生ハイブリドーマのスクリーニング
には種々の方法が使用できるが、例えばG蛋白質共役型
受容体抗原を直接あるいは担体とともに吸着させたマイ
クロプレートにハイブリドーマ培養上清を添加し、次に
放射性物質や酵素などで標識した抗免疫グロブリン抗体
またはプロテインAを加え、マイクロプレートに結合し
た抗G蛋白質共役型受容体モノクローナル抗体を検出す
る方法、抗免疫グロブリン抗体またはプロテインAを吸
着させたマイクロプレートにハイブリドーマ培養上清を
添加し、放射性物質や酵素などで標識したG蛋白質共役
型受容体を加え、マイクロプレートに結合した抗G蛋白
質共役型受容体モノクローナル抗体を検出する方法など
があげられる。抗G蛋白質共役型受容体モノクローナル
抗体の選別は、公知あるいはそれに準じる方法に従って
行なうことができる。通常HAT(ヒポキサンチン、ア
ミノブテリン、チミジン)を添加した動物細胞用培地で
行なわれる。選別および育種用培地としては、ハイブリ
ドーマが生育できるものならばどのような培地を用いて
も良い。例えば1〜20%、好ましくは10〜20%の
牛胎児血清を含むRPMI1640培地、l〜10%の
牛胎児血清を含むGlT培地(和光純薬工業(株))あ
るいはハイブリドーマ培養用無血清培地(SFM−10
1、日水製薬(株))などを用いることができる。培養
温度は、通常20〜40℃、好ましくは約37℃であ
る。培養時間は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間
〜2週間である。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なわ
れる。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、前述した抗
血清中の抗G蛋白質共役型受容体抗体価の測定と同様に
して同定できる。
【0024】(b)モノクロナール抗体の精製抗G蛋白
質共役型受容体モノクローナル抗体の分離精製は通常の
ポリクローナル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリン
の分離精製法[例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点
沈殿法、電気泳動法、イオン交換体(例、DEAE)に
よる吸脱着法、超遠心法、ゲル濾過法、抗原結合固相あ
るいはプロテインAあるいはプロテインGなどの活性吸
着剤により抗体のみを採取し、結合を解離させて抗体を
得る特異的精製法に従って行われる。以上の方法に従っ
て製造させる本発明のG蛋白質共役型受容体抗体は、G
蛋白質共役型受容体を特異的に認識することができるの
で、被検液中のG蛋白質共役型受容体の定量、特にサン
ドイッチ免疫測定法による定量などに使用することがで
きる。用いる抗体は、抗体分子そのものを用いてもよ
く、また、抗体分子のF(ab’)2、Fab’あるいは
Fab画分を用いてもよい。
【0025】本発明の抗体を用いる測定法は、特に制限
されるべきものではなく、被測定液中の抗原量(例えば
G蛋白質共役型受容体量)に対応した抗体、抗原もしく
は抗体−抗原複合体の量を化学的または物理的手段によ
り検出し、これを既知量の抗原を含む標準液を用いて作
製した標準曲線より算出する測定法であれば、いずれの
測定法を用いてもよい。例えばネフロメトリー、競合
法、イムノメトリック法およびサンドイッチ法が好適に
用いられるが、感度、特異性の点で、後述するサンドイ
ッチ法を用いるのが特に好ましい。標識物質を用いる測
定法に用いられる標識剤としては、放射性同位元素、酵
素、蛍光物質、発光物質などが挙げられる。放射性同位
元素としては、例えば125I、3H、14Cなどが、上記酵
素としては、安定で比活性の大きなものが好ましく、例
えばβ−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アル
カリフォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱
水素酵素等が、蛍光物質としては、フルオレスカミン、
フルオレッセンイソチオシアネートなどが、発光物質と
しては、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフエリ
ン、ルシゲニンなどがそれぞれ挙げられる。さらに、抗
体あるいは抗原と標識剤との結合にビオチンーアビジン
系を用いることもできる。抗原あるいは抗体の不溶化に
当っては、物理吸着を用いてもよく、また通常蛋白質あ
るいは酵素等を不溶化、固定化するのに用いられる化学
結合を用いる方法でもよい。担体としては、アガロー
ス、デキストラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポ
リスチレン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹
脂、あるいはガラス等が挙げられる。サンドイッチ法に
おいては不溶化した抗G蛋白質共役型受容体抗体に被検
液を反応させ(1次反応)、さらに標識化抗G蛋白質共
役型受容体抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化
担体上の標識剤の活性を測定することにより被検液中の
G蛋白質共役型受容体量を定量することができる。ま
た、サンドイッチ法による免疫測定法において、固相用
抗体あるいは標識用抗体に用いられる抗体は必ずしもl
種類である必要はなく、測定感度を向上させる等の目的
で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。本発明の
サンドイッチ法によるG蛋白質共役型の測定法において
は、l次反応と2次反応に用いられる抗G蛋白質共役型
受容体抗体はG蛋白質共役型レセブターの結合する部位
が相異なる抗体が望ましく用いられる。即ち、1次反応
および2次反応に用いられる抗体は、例えば、2次反応
で用いられる抗体が、G蛋白質共役型受容体のC末端を
認識する場含、1次反応で用いられる抗体は、好ましく
はC末端以外、例えばN末端を認識する抗体が用いられ
る。免疫学的測定法を本発明の測定方法に適用するにあ
たっては、特別の条件、操作等の設定は必要とされな
い。それぞれの方法における通常の条件、操作法に当業
者の通常の技術的配慮を加えてG蛋白質共役型受容体の
測定系を構築すればよい。以上のように、本発明のG蛋
白質共役型受容体抗体を用いることによって、G蛋白質
共役型受容体を感度良く定量することができる。また、
抗体を前立腺機能のコントロールや疾患の治療および予
防に使用することも可能である。
【0026】以下に本発明を具体的に示す。
【実施例】
【実施例1】新規G蛋白質共役型受容体"GLM01"をコー
ドするDNAのクローニングと塩基配列の決定(1)縮重
PCR(イ)ミックスプライマーの設定リゾリン脂質受
容体に属する14個の遺伝子[human edg-1(M31210)、mo
use edg-1(U40811)、rat edg-1(U10303)、mouse Gp
cr13(L20334)、rat AGR16(U10699)、human edg-2
(Y06479)、human vzg-1(U80811)、mouse vzg-1(U7
0622)、mouse rec1.3(U48235)、rat edg-2(AF1441
8)、sheep edg-2(U18405)、cattle rec1.3(U4823
6)、human edg-3(X83864)、human edg-4(AC00230
6),カッコ内はDNA DatabaseのAccession No.を示す。]
の塩基配列をclustal Wを用いてアライメントし、膜貫
通領域内でよく保存されている部分から2組の縮重ミッ
クスプライマー[edg.DF2(配列番号3)、edg.DR1(配
列番号4)]、[edg.DF3(配列番号5)、edg.DR3(配
列番号6)]をデザイン、合成した。(ロ)PCRヒトゲ
ノムDNA(0.1μg/μl:CLONTECH社製)10μlを鋳型とし
て、これに滅菌水 23μl、10倍濃厚溶液のPCRバッファ
ー(100mM Tris-HCl (pH8.3)、500mM KCl、15mM MgCl
2:宝酒造社製)5μl、デオキシヌクレオチド(dATP、d
CTP、dGTP、dTTP、それぞれ2.5mM:宝酒造社製)5μl、
Taq DNAポリメラーゼ(5u/μl:宝酒造社製)1μl、お
よび、edg.DF2(配列番号3)のセンス縮重ミックスプ
ライマーと edg.DR1(配列番号4)のアンチセンス縮
重ミックスプライマーをそれぞれ3μl(500μM)加え、
50μlの反応液を調製した。この溶液に対して、[94℃5
分・(94℃1分→38℃1分(1分30秒かけて)→72℃2分)
×3回・(94℃1分→55℃1分→72℃2分)×32回・72℃10
分]という条件でPCRを施した。PCR装置はGeneAmp PCR S
ystem 9600(ABI社)を使用した。同じ反応液の組成を
用いて、edg.DF3(配列番号5)のセンスプライマーとe
dg.DR3(配列番号6)のアンチセンスプライマーで同じ
条件でPCRを施した。(ハ)クローニング&シークエンシ
ングこのようにして得られた2種類のPCR産物を2%アガ
ロースゲルを用いた電気泳動法により分離し、それぞれ
からおよそ180bpと150bpの2本のバンドを切り出し、QIA
EX II Agarose Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用
いてPCR産物を精製した。このPCR産物を1μl(およそ25
ng/μl)、滅菌水 3μl、pGEM T-Vector(50ng/μl:P
ROMEGA社製)1μlをLigation Kit Ver.2のI液(宝酒造
社製)5μlとともに16℃、3時間インキュベーション
し、連結した。このようにして得られたプラスミドを大
腸菌JM109コンピテントセル(東洋紡社製)に形質転換
し、クローンを得た。pGEM T-Vectorにクローニングし
たPCR産物をDye Deoxy terminator Cycle Sequencing K
it FS(ABI社製)によって反応させ、蛍光オートシーク
エンサー(ABI373A:ABI社製)を用いて塩基配列を決定
した。得られた塩基配列の中には縮重ミックスプライマ
ーのデザイン時に用いた既知のG蛋白質共役型受容体の
塩基配列の他に、二種の新規な塩基配列が得られた。得
られた塩基配列は既知のG蛋白質共役型受容体と相同性
をもっていた(配列番号7および8;プライマー部分の
塩基配列は含んでいない)。
【0027】(2)RT-PCRこれらの塩基配列(配列番号
7および8)が、異なる2種の転写産物由来なのか、そ
れとも同一の転写産物由来なのかを決定するため、配列
番号7よりセンスプライマー F05F1(配列番号9)、
配列番号8よりアンチセンスプライマーI06R1(配列番
号10)、をデザインし、合成した。(イ)cDNAの合成
ヒト心臓、精巣由来のhuman poly(A) RNA合成鋳型(CLO
NTECH社製)、SuperScript Preamplification System f
or First Strand cDNA Synthesis(GIBCO BRL社製)を
用いて、以下のようにcDNAを合成した。poly(A) RN
A (CLONTECH社製)1μgを、10倍濃厚溶液の合成バッフ
ァー(200mM Tris-HCl(pH8.4)、500mM KCl)10μl、2
5mM MgCl2 10μl、0.1M DTT 10μl、 デオキシヌクレ
オチド(dATP、dCTP、dGTP、dTTP、それぞれ10mM)5μl
、oligo dT12〜18 primer(0.5μg/μl)5μl、逆転写
酵素 SuperScript II RT(200u/μl)5μという反応液
中にて、42℃、50分間反応させた。その後、E.Coli RNa
se H(2u/μl)5μl加えRNAを分解した。反応液は、最
終段階で100μlになるように調整した。(ロ)PCRこの
ように調整したヒトcDNA 4μlを鋳型として、これに滅
菌水 10.27μl、10倍濃厚溶液のPCRバッファー(100mM
Tris-HCl (pH8.3)、500mM KCl、15mM MgCl2:宝酒造
社製)1.6μl、デオキシヌクレオチド(dATP、dCTP、dG
TP、dTTP、それぞれ2.5mM:宝酒造社製)2μl、Taq DNA
ポリメラーゼ(5u/μl:宝酒造社製)0.13μl、およ
び、F05F1(配列番号9)のセンスプライマーとI06R1
(配列番号10)のアンチセンスプライマーをそれぞれ
1μl(10μM)加え、20μlの反応液を調製した。この溶
液に対して、[94℃2分・(94℃30秒→55℃30秒→72℃2
分)×35回・72℃10分]という条件でPCRを施した。PCR
装置はGeneAmp PCR System9600(ABI社)を使用した。
(ハ)シークエンシングPCR産物を2%アガロースゲルを
用いた電気泳動法により分離し、480bp付近のバンドを
切り出し、QIAEX II Agarose Gel Extraction Kit(QIA
GEN社製)を用いて精製した後、直接Dye Deoxy termina
tor Cycle Sequencing Kit FS(ABI社製)によって反応
させ、蛍光オートシークエンサー(ABI373A:ABI社製)
にて塩基配列を決定した。(配列番号11)この塩基配
列の断片は、上流で配列番号7、下流で配列番号8と重
複することから、さきに解析した二つのPCR産物の塩基
配列(配列番号7、8)を含み、かつそれらの間をつな
ぐものであることを確認した。よって、これら三個の塩
基配列は同一の転写産物由来のものであることが明らか
になった。また、既知のG蛋白質共役型受容体とのホモ
ロジー解析などから、配列番号11は、新規G蛋白質共
役型受容体の膜貫通領域第III〜第VII をカバーしてい
ることが推測された。
【0028】(3)新規G蛋白質共役型受容体遺伝子の
発現分布ナイロンメンブレンにヒトの50組織由来のpoly
(A) RNAをドットしたHuman RNAMaster Blot(CLONTECH
社製)に対してハイブリダイゼーションを行い、この遺
伝子の発現分布を調べた。(イ)プローブの調整縮重PC
R産物180bpに由来するクローンのプラスミドから、縮重
ミックスプライマー領域を含まないように設定したプラ
イマーF05F1、F05R1(配列番号9、配列番号12)を用
いたPCR産物をプローブとした。プラスミドDNA 1μl
(2.5ng/μl)を鋳型として入れ、これに滅菌水 12.75
μl、10倍濃厚溶液のPCRバッファー(100mM Tris-HCl
(pH8.3)、500mM KCl、15mM MgCl2:宝酒造社製)2μ
l、デオキシヌクレオチド(dATP、dCTP、dGTP、dTTP、
それぞれ2.5mM:宝酒造社製)2μl、Taq DNAポリメラー
ゼ(5u/μl:宝酒造社製)0.25μl、および、F05F1(配
列番号9)のセンスプライマーとF05R1(配列番号1
2)のアンチセンスプライマーをそれぞれ1μl(10μ
M)加え、20μlの反応液を調製した。この溶液に対し
て、[94℃2分・(94℃30秒→55℃30秒→72℃2分)×35
回・72℃10分]という条件でPCRを施した。PCR装置はGen
eAmp PCR System 9600(ABI社)を使用した。得られたP
CR産物を4%NuSieve 3:1 Gel(FMC社製)を用いた電気
泳動法により分離し、118bpのバンドを切り出し、QIAEX
II Agarose Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用い
てPCR産物を精製した。プローブの標識はアンチセンス
プライマーのみを用いて以下のように[α-32P]dCTPを取
り込ませて行った。PCR産物1μl(20ng/μl)を鋳型と
して、これに滅菌水 30μl、10倍濃厚溶液のPCRバッフ
ァー(100mM Tris-HCl (pH8.3)、500mM KCl、15mM Mg
Cl2:宝酒造社製)5μl、dATP、dGTP、dTTP(各0.2mM:
宝酒造社製)各1μl、[α-32P]dCTP(3.3mM:Amasham社
製)5μl、Taq DNAポリメラーゼ(5u/μl:宝酒造社
製)1μl、および、F05R1(配列番号12)のアンチセ
ンスプライマー5μl(10μM)加えた50μlの反応液を調
整した。この溶液に対して、[94℃2分・(94℃30秒→55
℃30秒→72℃2分)×10回]という条件でPCRを施した。P
CR装置はGeneAmp PCR System 9600(ABI社)を使用し
た。このプローブはProbeQuant G-50 Micro Columns
(Pharmacia社製)を用いてゲル濾過精製した。(ロ)
ハイブリダイゼーションBlotフィルターは、94℃5分で
熱変性した1.5mgサケ***DNA(CLONTECH社製)を含む15
ml ExpressHyb バッファー(CLONTECH社製)中にて55
℃、1時間プレハイブリダイゼーションを行った。その
後、6mlのExpressHyb バッファー(CLONTECH社製)に上
記プローブと150μgサケ***DNA(CLONTECH社製)を含
む200μをl94℃5分で熱変性させて加え、55℃で一晩ハ
イブリダイゼーションを行った。この後、フィルターは
0.1×SSC(15mM 塩化ナトリウム、1.5mMクエン酸ナトリ
ウム)、0.1%SDSを含む洗浄溶液にて65℃で洗浄した。
ハイブリダイゼーションのシグナルは、Bio-imaging An
alysis System 2000(フジフィルム社製)を用いて視覚
化した。この結果、前立腺と気管に強いシグナルが得ら
れた。また心臓、精巣、卵巣、膵臓にも前立腺、気管と
比べて弱いシグナルを認めた(図1)。
【0029】(4)全長塩基配列の決定次に前述のよう
にして得られた新規リゾリン脂質受容体遺伝子断片の全
長塩基配列を決定するため5',3'-RACE(Rapid Amplific
ation of cDNA Ends)を行った。PCRの鋳型としてMarat
hon-Ready Human Prostate(CLONTECH社製)を使用し
た。これは、Human Prostate cDNAにPCRのためのアダプ
ターを連結したものである。(イ)PCRMarathon-Ready
Human Prostate 5μlを鋳型として入れ、これに滅菌水
29.5μl、10倍濃厚溶液のLA-Taq PCRバッファー(宝
酒造社製)5μl、デオキシヌクレオチド(dATP、dCTP、
dGTP、dTTP、それぞれ2.5mM:宝酒造社製)8μl、LA-Ta
q DNAポリメラーゼ(5u/μl:宝酒造社製)0.5μl、お
よび、5'-RACEでは F05R2(配列番号13)のアンチセ
ンスプライマーと、アダプタープライマーAP1(CLONTEC
H社製)をそれぞれ1μl(10μM)加え、50μlの反応系
を調整した。同じ反応液の組成で、3'-RACEでは I06F3
(配列番号14)のセンスプライマーと、アダプタープ
ライマーAP1をそれぞれ1μl(10μM)加え、50μlの反
応系を調整した。これらの溶液に対して、[94℃1分・
(94℃30秒→72℃4分)×5回・(94℃30秒→70℃4分)
×5回・(94℃30秒→68℃4分)×25回]という条件でPCR
を施した。PCR装置はGeneAmp PCR System 9600(ABI
社)を使用した。これらのPCR反応液の100倍希釈液 1
μlを鋳型とし、これに滅菌水 33.5μl、10倍濃厚溶液
のEx-Taq PCRバッファー(宝酒造社製)5μl、デオキシ
ヌクレオチド(dATP、dCTP、dGTP、dTTP、それぞれ2.5m
M:宝酒造社製)8μl、Ex-Taq DNAポリメラーゼ(5u/μ
l:宝酒造社製)0.5μl、および、5'-RACEでは F05R3
(配列番号15)のアンチセンスプライマーと、アダプ
タープライマーAP2(CLONTECH社製)をそれぞれ1μl(1
0μM)加え、50μlの反応系を調整した。同じ反応液の
組成で、3'-RACEではI06F4(配列番号16)のセンスプ
ライマーと、アダプタープライマーAP2をそれぞれ1μl
(10μM)加え、50μlの反応系を調整した。これらの溶
液に対して、[94℃2分・(94℃30秒→60℃30秒→72℃2
分)×30回・72℃10分]という条件で二次PCRを行なっ
た。PCR装置はGeneAmp PCR System 9600(ABI社)を使
用した。(ロ)クローニング&シークエンシング得られ
た2種類のPCR産物を0.8%アガロースゲルを用いた電気
泳動法により分離し、それぞれおよそ800bpと500bpのバ
ンドを切り出し、QIAEX II Agarose GelExtraction Kit
(QIAGEN社製)を用いて精製した。このPCR産物 を2μ
l(およそ16ng/μl)、滅菌水 2μl、pGEM T-Vector
(50ng/μl:PROMEGA社製)1μlをLigation Kit Ver.2
のI液(宝酒造社製)5μlとともに16℃、4時間インキュ
ベーションし、連結した。このようにして得られたプラ
スミドを大腸菌DH5αコンピテントセル(東洋紡社製)
に形質転換し、クローンを得た。pGEM T-Vectorにクロ
ーニングした二つのPCR産物をDye Deoxy terminator Cy
cle Sequencing Kit FS(ABI社製)によって反応させ、
蛍光オートシークエンサー(ABI373A:ABI社製)にて塩
基配列を決定した。5'-RACEで得られた塩基配列(配列
番号17)と、3'-RACEで得られた塩基配列(配列番号
18)は、先に得られている塩基配列(配列番号11)
と一致する領域があった。さらにこれらをアセンブルす
ることにより、一個のつながった塩基配列(配列番号1
9)が得られた。配列番号19の中には大きく一つのオ
ープンリーディングフレームがとれ、これは既知のG蛋
白質共役型受容体との間に相同性があり、新規のG蛋白
質共役型受容体をコードすることが明らかになった。
【0030】(5)全長のクローニングと塩基配列の確
認制限酵素認識配列(Hpa I、Xba I)を含み、配列番号
19から推測されるコーディングシーケンス全長を含む
断片を増幅させるプライマーGLM01.FL、GLM01.RL(配列
番号20、配列番号21)を設定し、RT - PCRを行い、
さらに得られたPCR産物のクローニングおよびシーケン
シングを行なった。(イ)RT-PCRMarathon-Ready Human
Prostate 5μlを鋳型とし、これに滅菌水 29.5μl、1
0倍濃厚溶液のEx-Taq PCRバッファー(宝酒造社製)5μ
l、デオキシヌクレオチド(dATP、dCTP、dGTP、dTTP、
それぞれ2.5mM:宝酒造社製)8μl、Ex-Taq DNAポリメ
ラーゼ(5u/μl:宝酒造社製)0.5μl、および、GLM01.
FL(配列番号20)のセンスプライマー(HpaI認識配列
を含む)と、GLM01.RL(配列番号21)のアンチセンス
プライマー(XbaI認識配列を含む)をそれぞれ1μl(10
μM)加え、50μlの反応液を調整した。これらの溶液に
対して、[94℃2分・(94℃30秒→55℃30秒→72℃2分)
×30回・72℃10分]という条件でPCRを施した。PCR装置
はGeneAmp PCR System 9600(ABI社)を使用した。
(ロ)クローニング&シークエンシングこのPCR産物をMi
croSpin S-200 HR Columns(Pharmacia社製)にて、バ
ッファー交換したのち、制限酵素(Hpa I、Xba I)にて
処理した。これを1%アガロースゲルを用いた電気泳動
法により分離し、一本のおよそ1200bpのバンドを切り出
し、QIAEX II Agarose Gel Extraction Kit(QIAGEN社
製)を用いて精製した。制限酵素処理したPCR産物 を4
μl(およそ2ng/μl)、pGEM3zf(50ng/μl)1μlをLig
ation Kit Ver.2のI液(宝酒造社製)5μlとともに16
℃、3時間インキュベーションし、連結した。このよう
にして得られたプラスミドを大腸菌DH5αコンピテント
セル (東洋紡社製)に形質転換し、クローンを得た。
この大腸菌クローンからプラスミドDNAをQIAGEN Plasmi
d Mini Kit(QIAGEN社製)を用いて精製した。pGEM3zf
にクローニングしたプラスミドDNAをDye Deoxy termina
tor Cycle Sequencing Kit FS(ABI社製)によって反応
させ、蛍光オートシークエンサー(ABI373A:ABI社製)
にて塩基配列を決定(配列番号22)し、配列番号19
の部分配列と同一であることを確認した。
【0031】(6)新規G蛋白質共役型受容体のホモロ
ジー解析blast(Altschul, S, F., et al., J. Mol. Bi
ol., 215, 403-410 (1990))を使用したホモロジー解析
の結果、新規G蛋白質共役型受容体"GLM01"の塩基配列と
高い相同性を有するG蛋白質共役型受容体群があった。
この遺伝子群の中でヒトの塩基配列を挙げると(ヒトの
塩基配列が決定されていないものは、齧歯類の塩基配列
をを参考にした。)、human edg-1(M31210)、rat AGR
16(U10699)、human edg-2(Y06479)、human edg-3
(X83864)、human edg-4(AC002306)である。(カッ
コ内にはDNA DatabaseのAccession No.を示した。)特
にホモロジーの高かったものはhuman edg-2とhuman edg
-4であり、それぞれアミノ酸レベルでは、47.5%、46.1
%のホモロジーがあり、核酸レベルでは57.2%、56.9%
のホモロジーがあった。次に進化系統樹作成プログラ
ム、SINCA(富士通社)を使用し、これらの遺伝子のア
ミノ酸配列に基づく進化系統樹を作成した。Neighbor J
oining法を用い、bootstrap解析も行った。その結果、
スフィンゴシン−1−リン酸をリガンドとするedg-1、ed
g-3、rat AGR16が一つのグループを形成し、リゾホスフ
ァチジン酸をリガンドとするedg-2、edg-4、そして今回
クローニングされた新規G蛋白質共役型受容体"GLM01"
(配列番号1)(以下、「GLM01」ということもあ
る。)が、もう一つのグループを形成することがわかっ
た(図3)。
【0032】
【実施例2】新規G蛋白質共役型受容体受容体のリガン
ドの同定zif268プロモーターの活性化によるレポーター
ジーン法により、リガンドの活性測定を行った。zif268
プロモーターの下流にルシフェラーゼを挿入したレポー
タープラスミッド(pGL2-zif)と、EF-1aプロモーター
の下流に配列番号2で表される受容体遺伝子を挿入した
受容体発現ベクター(pEF-humanGM01)を作製した。PC1
2h細胞に、受容体発現ベクターとレポータープラスミッ
ドを共に導入し、テストすべき化合物を添加後、ルシフ
ェラーゼの活性測定によりリガンドの同定を行った。こ
の際、対照として、受容体を発現させない細胞を用い
た。シークエンスのホモロジー解析より、新規G蛋白質
共役型受容体"GLM01"は脂質メディエーターをリガンド
とする事が予測された。そこで、脂質関連化合物約20
0種類を検定した結果、1−オレオイルリゾホスファチ
ジン酸(1-oleoyl lysophosphatidic acid)が本発明の
G蛋白質共役型受容体のリガンドとして作用することを
見出した。
【0033】以下に、1−オレオイルリゾホスファチジ
ン酸を試験化合物とした操作を具体的に示す。zif268プ
ロモーターの下流にルシフェラーゼを挿入したレポータ
ープラスミッド( pGL2-zif )を以下の手順により作成
した。ラットgenomic DNAを鋳型として、プ
ライマーF1(5’−AGAGAGGGTACCAGC
CTCAGCTCTACGCGCCT−3’)(配列番
号23)およびプライマーR1(5’−AGAGAGA
AGCTTGAAGCTACTGAGGGCACACT
−3’)(配列番号24)を用いてPCRを行い、zi
f268遺伝子のプロモーター領域[転写開始部位に対
して−526〜+227(Proc.Natl.Aca
d.Sci.,86巻,377ー381,1989
年)]を増幅した。増幅されたDNA断片を制限酵素S
acIIにて消化後平滑末端処理を行い、その後に、さ
らに制限酵素KpnIにて消化し、−526〜+97の
断片を得た。真核細胞のプローモーター配列とエンハン
サー配列を持たない発現ベクターpGL2−ベーシック
ベクター(PROMEGA社)を制限酵素HindII
Iで消化後平滑末端処理を行い、その後に、制限酵素K
pnIにて消化し、上記のzifプロモーター断片(−
526から+97)DNA断片をpGL2−ベーシック
ベクターのルシフェラーゼ遺伝子の上流にクローン化し
た。同様にして、EF-1αプロモーターの下流に配列番号
2で示される受容体遺伝子を挿入した受容体発現ベクタ
ー(pEF-humanGLM01)を作製した。PC12h細胞(Dev
elopmental Brain Research,
6(3),243−250(1983))をコラーゲン
コート処理済み培養用フラスコ(IWAKI)に翌々日セミ
コンフルエントになるように播き、37℃で培養した。培
地には(10%馬血清・5%牛胎児血清・ペニシリン5
0単位/ml、ストレプトマイシン50μg/ml)を
含むD-MEMを用いた。翌々日、準備した細胞を集め、2x1
05細胞/mlになるように調整する。この時培地には
(0.5%馬血清・0.25%牛胎児血清・ペニシリン50単
位/ml、ストレプトマイシン50μg/ml)を含む
D-MEMを用いた。受容体発現ベクター(pEF-human GLM0
1)50ng/ウェル、レポータープラスミド(pGL2-zif)2
0ng/ウェル、G16発現ベクター(pME-G16)2.5ng/ウェ
ル、空ベクター(pEF-106r)27.5ng/ウェルをD-MEM培地
6μl/ウェルに加え、ここにSuperFect試薬(QIAGEN)
0.2μl/ウェルを加えて攪拌させる。このDNA-SuperFec
t溶液に準備した細胞溶液100μl/ウェルを加え、コラ
ーゲンコート処理済み96穴プレート(IWAKI)に播い
た。対照として受容体遺伝子を含まない発現ベクター
(pEF-106r)を前述の条件でレポータープラスミドとコ
トランスフェクションした。2日間37℃で培養後に培養
上清を捨て、D-MEM培地を50μl/ウェル加えた。4時間
37℃で培養後にMonooleoyl Phosphatidic acid (1-oleo
yl lysophosphatidic acid, 以後「LPA(C18:1)」と示
すこともある。)(Avanti Polar Lipid社)を最終濃度
1.56〜100μMになるように50μl/ウェルずつ加えた。
6時間37℃で培養後に細胞をりん酸緩衝生理食塩溶液で1
回洗浄後、細胞溶解バッファー(レポーターリシスバッ
ファー;PROMEGA)をウェル当たり25μl加え細胞を溶
解させ、溶解液の一部(10μl)をルシフェラーゼ活性
測定に供した。ルシフェラーゼ活性は基質にルシフェラ
ーゼレポータージーンアッセイキット(ベーリンガーマ
ンハイム社)を用いて、測定器にLUMINOUS CT-9000D(DI
A-IATRON)を用いて行った。GLM01を導入した場合は対照
と比べてLPA(C18:1)の濃度に依存してルシフェラーゼ
活性が増大する事が示された(図4)。図中の丸印は、
3回の測定の平均値を、バーは標準誤差を示す。
【0034】
【実施例3】ヒト前立腺における発現細胞の同定(1)
ヒト前立腺組織の凍結切片の調製手術で摘出したヒト前
立腺を5 mm角程度のブロックにし、4℃の固定液(4 %パ
ラフォルムアルデヒド/0.1 M リン酸緩衝液[pH7.4])
に浸漬して固定した。固定した組織ブロックを、4℃
で、10%シュークロース/0.1 M リン酸緩衝液[pH7.
4]、15%シュークロース/0.1 M リン酸緩衝液[pH7.
4]、20%シュークロース/0.1 M リン酸緩衝液[pH7.
4]、30%シュークロース/0.1 M リン酸緩衝液[pH7.4]
に順次30分ずつ浸漬し、シュークロース置換を行った。
シュークロース置換したヒト前立腺組織ブロックを、O.
C. T. compound(Tissue-Tek、Miles Inc.)に包埋
し、液体窒素で冷却したイソペンタンに浸漬することで
凍結した。凍結したヒト前立腺組織ブロックをCRYOCUT
1800(Leica社製)で6μm厚の切片に切り、3-aminoprop
yltriethoxysilaneでコートしたスライドガラス上にの
せた。1時間風乾後、45℃で2時間乾燥した。
【0035】(2)アンチセンスプローブの調製本発明
の遺伝子の一部を、その末端にT7プロモーターが付加す
るように、PCR法で増幅した。まず、F05-F1プライマー
(5'-GAGGCACATGTCAATCATGAGG-3')(配列番号9)10ピ
コモル、T7-ASプライマー(5'-TAATACGACTCACTATAGGGTT
CTCCTGAGAGAAGC-3')(配列番号25)10ピコモル、本
発明の遺伝子をクローン化したプラスミドDNA0.4μg、
デオキシヌクレオチド3リン酸4種(dATP、dCTP、dGTP、
TTP)を各6.25ナノモルずつ、及びrTaq DNAポリメラー
ゼ(宝酒造製)を2.5ユニット含む、反応液50μlを調製
した。この反応液をGeneAmp 9600(PEアプライドバイオ
システムズ社製)を用い、95℃2分間加熱後、95℃30秒・
55℃30秒・72℃2分のサイクルを25回行い、さらに72℃10
分間加熱した。反応液をアガロースゲル電気泳動に供
し、QIAEX II(QIAGEN社製)を用いて、570bpの増幅さ
れたDNA断片を分離精製した。精製したDNA断片を鋳型と
して、DIG RNAラベリングキット(ロシュダイアグノス
ティック社製)を用いて、ジゴキシゲニン標識RNAプロ
ーブを調製した。精製したDNA断片200ng、RNaseインヒ
ビター20ユニット、ATP 20ナノモル、CTP20ナノモル、G
TP 20ナノモル、UTP 13ナノモル、ジゴキシゲニン標識U
TP 7ナノモル、及びT7 RNAポリメラーゼ20ユニットを含
む反応液20μlを調製した。この反応液を37℃2時間保温
し、反応させた。DNase Iを10ユニット加え、37℃30分
間保温して鋳型DNAを消化した後、0.2M EDTA 2μlを加
えた反応を停止した。反応産物をエタノール沈殿法で精
製した。
【0036】(3)センスプローブの調製本発明の遺伝
子の一部を、その末端にSP6プロモーターが付加するよ
うに、PCR法で増幅した。まず、F05-R2プライマー(5'-
CCCATAAAAATGGCGATGGCCCAGAC-3')(配列番号13)10
ピコモル、SP6-Sプライマー(5'-ATTTAGGTGACACTATAGGA
GCAACACTGATACTGTCG-3')(配列番号26)10ピコモ
ル、本発明の遺伝子をクローン化したプラスミドDNA 0.
4μg、デオキシヌクレオチド3リン酸4種(dATP、dCTP、
dGTP、TTP)を各6.25ナノモルずつ、及びrTaq DNAポリ
メラーゼ(宝酒造製)を2.5ユニット含む、反応液50μl
を調製した。この反応液をGeneAmp 9600(PEアプライド
バイオシステムズ社製)を用い、95℃2分間加熱後、95
℃30秒・55℃30秒・72℃2分のサイクルを25回行い、さら
に72℃10分間加熱した。反応液をアガロースゲル電気泳
動に供し、QIAEX II(QIAGEN社製)を用いて、433bpの
増幅されたDNA断片を分離精製した。精製したDNA断片を
鋳型として、DIG RNAラベリングキット(ロシュダイア
グノスティック社製)を用いて、ジゴキシゲニン標識RN
Aプローブを調製した。精製したDNA断片160ng、RNaseイ
ンヒビター20ユニット、ATP 20ナノモル、CTP20ナノモ
ル、GTP 20ナノモル、UTP 13ナノモル、ジゴキシゲニン
標識UTP 7ナノモル、及びSP6 RNAポリメラーゼ20ユニッ
トを含む反応液20μlを調製した。この反応液を37℃2時
間保温し、反応させた。DNase Iを10ユニット加え、37
℃30分間保温して鋳型DNAを消化した後、0.2M EDTA 2μ
lを加えた反応を停止した。反応産物をエタノール沈殿
法で精製した。
【0037】(4)in situハイブリダイゼーションヒ
ト前立腺組織の凍結切片を、リン酸緩衝生理食塩水に5
分間ずつ3回浸漬し洗浄した。次に、滅菌蒸留水に浸漬・
洗浄した後、0.2 N塩酸に20分浸漬した。滅菌蒸留水、
リン酸緩衝生理食塩水に順次浸漬・洗浄した後、2μg/ml
Proteinase K溶液をヒト前立腺組織の切片上にのせ、3
7℃15分間保温した。リン酸緩衝生理食塩水に5分間ずつ
3回浸漬し洗浄した。室温の4 %パラフォルムアルデヒド
を含むリン酸緩衝生理食塩水に5分間浸漬した。リン酸
緩衝生理食塩水に浸漬・洗浄した後、2mg/mlグリシンを
含むリン酸緩衝生理食塩水に15分間ずつ2回浸漬した。
滅菌蒸留水に浸漬・洗浄した後、50%エタノール、70%エ
タノール、95%エタノールに順次浸漬した後、室温で10
分間風乾した。2μg/mlのプローブを含む50%脱イオン化
フォルムアミド/4xSSCをヒト前立腺組織の切片上にのせ
た。0.6M塩化ナトリウム/50%フォルムアミドで飽和した
湿潤箱に入れ、4℃で一晩反応させた。50℃の50%フォル
ムアミド/2xSSCに1時間浸漬して洗浄した。室温の2xSSC
に15分ずつ2回浸漬した。55℃の2xSSCに1時間浸漬し
た。55℃の0.2xSSCに1時間浸漬した。室温の1xTBK緩
衝液(8g/l NaCl, 0.2 g/l KCl, 3 g/l Tris base [pH
7.4])に10分間浸漬した。ブロッキング溶液をヒト前立
腺組織の切片上にのせ、室温で30分放置した。アルカリ
フォスファターゼ標識抗ジゴキシゲニン抗体(ロシュダ
イアグノスティック社製)をブロッキング溶液で500倍
に希釈し、ヒト前立腺組織の切片上にのせ、4℃で一晩
反応させた。室温の1xTBK緩衝液に10分間ずつ3回浸漬
し洗浄した。0.1 M TrisHCl [pH9.5]/0.1 M NaCl/50 mM
MgCl2溶液に2分浸漬した後、5-ブロモ-4-クロロ-3-イ
ンドリルリン酸とニトロブルーテトラゾリウム塩を含む
発色液(ロシュダイアグノスティック社製)をヒト前立
腺組織の切片上にのせ、遮光し室温で1時間反応させ
た。リン酸緩衝生理食塩水に浸漬し反応を停止した。水
に浸漬して洗浄し、室温の10%フォルマリン溶液に1時間
浸漬した。封入し、一晩風乾し、顕微鏡で観察した。そ
の結果、アンチセンスプローブを用いた場合には、図5
に示すように、ヒト前立腺組織の腺上皮細胞に発色が認
められた。しかし、支持細胞(図5の右上部の白っぽい
部分)には発色が見られなかった。一方、センスプロー
ブを用いた場合には、図6に示すように、発色が認めら
れなかった。
【0038】
【実施例4】ヒト正常前立腺上皮細胞に対するLPA(C1
8:1)の効果ヒト正常前立腺上皮細胞(PrEC、Clonetics
社)にLPAを作用させ、細胞増殖、塩基性繊維芽増殖因
子(bFGF)分泌量、インターロイキン 6(IL-6)分泌
量、インターロイキン 6可溶性レセプター(IL-6 sR)
分泌量、エンドセリン−1(ET-1)分泌量、PSA( prosta
te specific antigen )分泌量、TGF(transforming grow
th factor)-ベータ1分泌量および血管内皮増殖因子(VE
GF)分泌量の変化を測定した。これらのうち細胞増殖、
インターロイキン 6(IL-6)分泌量、エンドセリン−1
(ET-1)分泌量に顕著な効果を認めた。1日目にPrEC
を、PrEGM培地(Clonetics社;BPE、ヒドロコルチゾ
ン、ヒトEGF、エピネフリン、トランスフェリン、イン
スリン、レチノイン酸、トリヨードチロニン、GA−100
を加えたPrEBM培地Clonetics社)に5x104/mlの濃度に懸
濁し、6ウェルマルチプレートの各ウェルに2mlずつ接種
した。2日目に、培地を除去し、新しいPrEGM培地、ある
いはLPA(1-oleoyl-2-hydroxy-sn-glycero-3-phosphat
e; Avanti Polar Lipids社製)10μMを加えたPrEGM培地
を2mlずつ加えた。5日目に、培地を除去し、1mlのリン
酸緩衝生理食塩水で細胞を洗浄した。これに、トリプシ
ンEDTA溶液を0.5ml加え、細胞を遊離させた。除去した
培地は、bFGF分泌量、IL-6分泌量、エンドセリン−1分
泌量、およびVEGF分泌量を測定するために使用した。遊
離した細胞をISOTON II(ベックマンコールター社)に
懸濁し、コールターカウンターZM型(旧コールター社、
現ベックマンコールター社)を用いて細胞数を計数し
た。図7に三回の測定の平均値と標準誤差を示した。細
胞数は、LPAを添加したときに減少が認められた。ま
た、培地中のIL-6量の測定は、クオンティカインヒトIL
-6イムノアッセイキット(R&Dシステムズ社製)を用い
て、サンドイッチELISA法で行い、培地中のIL-6濃度pg/
mlで表わした。図8に三回の測定の平均値と標準誤差を
示した。IL-6濃度は、LPAを添加したときに増加が認め
られた。培地中のET-1量の測定は、ヒトET-1ELISAシス
テム(アマシャムファルマシアバイオテック社製)を用
いて、サンドイッチELISA法で行い、培地中のET-1濃度f
mole/mlで表わした。図9に三回の測定の平均値と標準
誤差を示した。ET-1濃度は、LPAを添加したときに増加
が認められた。
【0039】
【発明の効果】本発明は、前立腺の疾患の診断、治療お
よび予防に利用されうる医薬品の開発に極めて有用であ
る。すなわち、本発明のG蛋白共役型受容体を利用する
ことにより、該G蛋白共役型受容体のアンタゴニストを
スクリーニングすることが可能になった。また、本発明
のG蛋白共役型受容体とそのリガンドであるリゾホスフ
ァチジン酸を利用することにより、該G蛋白共役型受容
体のアゴニストを容易にスクリーニングすることが可能
になった。
【0040】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Japan Tobacco Inc. <120> New G protein couppled receptor, gene and using thereof <130> J99-0083 <140> <141> <150> JP P1998-174731 <151> 1998-06-22 <160> 26 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 353 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 1 Met Asn Glu Cys His Tyr Asp Lys His Met Asp Phe Phe Tyr Asn Arg 1 5 10 15 Ser Asn Thr Asp Thr Val Asp Asp Trp Thr Gly Thr Lys Leu Val Ile 20 25 30 Val Leu Cys Val Gly Thr Phe Phe Cys Leu Phe Ile Phe Phe Ser Asn 35 40 45 Ser Leu Val Ile Ala Ala Val Ile Lys Asn Arg Lys Phe His Phe Pro 50 55 60 Phe Tyr Tyr Leu Leu Ala Asn Leu Ala Ala Ala Asp Phe Phe Ala Gly 65 70 75 80 Ile Ala Tyr Val Phe Leu Met Phe Asn Thr Gly Pro Val Ser Lys Thr 85 90 95 Leu Thr Val Asn Arg Trp Phe Leu Arg Gln Gly Leu Leu Asp Ser Ser 100 105 110 Leu Thr Ala Ser Leu Thr Asn Leu Leu Val Ile Ala Val Glu Arg His 115 120 125 Met Ser Ile Met Arg Met Arg Val His Ser Asn Leu Thr Lys Lys Arg 130 135 140 Val Thr Leu Leu Ile Leu Leu Val Trp Ala Ile Ala Ile Phe Met Gly 145 150 155 160 Ala Val Pro Thr Leu Gly Trp Asn Cys Leu Cys Asn Ile Ser Ala Cys 165 170 175 Ser Ser Leu Ala Pro Ile Tyr Ser Arg Ser Tyr Leu Val Phe Trp Thr 180 185 190 Val Ser Asn Leu Met Ala Phe Leu Ile Met Val Val Val Tyr Leu Arg 195 200 205 Ile Tyr Val Tyr Val Lys Arg Lys Thr Asn Val Leu Ser Pro His Thr 210 215 220 Ser Gly Ser Ile Ser Arg Arg Arg Thr Pro Met Lys Leu Met Lys Thr 225 230 235 240 Val Met Thr Val Leu Gly Ala Phe Val Val Cys Trp Thr Pro Gly Leu 245 250 255 Val Val Leu Leu Leu Asp Gly Leu Asn Cys Arg Gln Cys Gly Val Gln 260 265 270 His Val Lys Arg Trp Phe Leu Leu Leu Ala Leu Leu Asn Ser Val Val 275 280 285 Asn Pro Ile Ile Tyr Ser Tyr Lys Asp Glu Asp Met Tyr Gly Thr Met 290 295 300 Lys Lys Met Ile Cys Cys Phe Ser Gln Glu Asn Pro Glu Arg Arg Pro 305 310 315 320 Ser Arg Ile Pro Ser Thr Val Leu Ser Arg Ser Asp Thr Gly Ser Gln 325 330 335 Tyr Ile Glu Asp Ser Ile Ser Gln Gly Ala Val Cys Asn Lys Ser Thr 340 345 350 Ser <210> 2 <211> 1059 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 2 atgaatgagt gtcactatga caagcacatg gacttttttt ataataggag caacactgat 60 actgtcgatg actggacagg aacaaagctt gtgattgttt tgtgtgttgg gacgtttttc 120 tgcctgttta tttttttttc taattctctg gtcatcgcgg cagtgatcaa aaacagaaaa 180 tttcatttcc ccttctacta cctgttggct aatttagctg ctgccgattt cttcgctgga 240 attgcctatg tattcctgat gtttaacaca ggcccagttt caaaaacttt gactgtcaac 300 cgctggtttc tccgtcaggg gcttctggac agtagcttga ctgcttccct caccaacttg 360 ctggttatcg ccgtggagag gcacatgtca atcatgagga tgcgggtcca tagcaacctg 420 accaaaaaga gggtgacact gctcattttg cttgtctggg ccatcgccat ttttatgggg 480 gcggtcccca cactgggctg gaattgcctc tgcaacatct ctgcctgctc ttccctggcc 540 cccatttaca gcaggagtta ccttgttttc tggacagtgt ccaacctcat ggccttcctc 600 atcatggttg tggtgtacct gcggatctac gtgtacgtca agaggaaaac caacgtcttg 660 tctccgcata caagtgggtc catcagccgc cggaggacac ccatgaagct aatgaagacg 720 gtgatgactg tcttaggggc gtttgtggta tgctggaccc cgggcctggt ggttctgctc 780 ctcgacggcc tgaactgcag gcagtgtggc gtgcagcatg tgaaaaggtg gttcctgctg 840 ctggcgctgc tcaactccgt cgtgaacccc atcatctact cctacaagga cgaggacatg 900 tatggcacca tgaagaagat gatctgctgc ttctctcagg agaacccaga gaggcgtccc 960 tctcgcatcc cctccacagt cctcagcagg agtgacacag gcagccagta catagaggat 1020 agtattagcc aaggtgcagt ctgcaataaa agcacttcc 1059 <210> 3 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer. <400> 3 arcytvctgg cyatygcmrt bga 23 <210> 4 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer. <220> <221> modified_base <222> (3)..(8) <223> positions at 3, 5, 8 mean i <400> 4 aknknrynsa krcarttcca gcc 23 <210> 5 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer. <220> <221> modified_base <222> (11) <223> positioned at 11 means i <400> 5 gbgybttyat nryctgctgg 20 <210> 6 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer. <220> <221> modified_base <222> (13) <223> position at 13 means i <400> 6 gayrgsgtts rtnssdgagt t 21 <210> 7 <211> 118 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 7 gaggcacatg tcaatcatga ggatgcgggt ccatagcaac ctgaccaaaa agagggtgac 60 actgctcatt ttgcttgtct gggccatcgc catttttatg ggggcggtcc ccacactg 118 <210> 8 <211> 96 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 8 accccgggcc tggtggttct gctcctcgac ggcctgaact gcaggcagtg tggcgtgcag 60 catgtgaaaa ggtggttcct gctgctggcg ctgctc 96 <210> 9 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer. <400> 9 gaggcacatg tcaatcatga gg 22 <210> 10 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer. <400> 10 gagcagcgcc agcagcagga ac 22 <210> 11 <211> 475 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 11 gaggcacatg tcaatcatga ggatgcgggt ccatagcaac ctgaccaaaa agagggtgac 60 actgctcatt ttgcttgtct gggccatcgc catttttatg ggggcggtcc ccacactggg 120 ctggaattgc ctctgcaaca tctctgcctg ctcttccctg gcccccattt acagcaggag 180 ttaccttgtt ttctggacag tgtccaacct catggccttc ctcatcatgg ttgtggtgta 240 cctgcggatc tacgtgtacg tcaagaggaa aaccaacgtc ttgtctccgc atacaagtgg 300 gtccatcagc cgccggagga cacccatgaa gctaatgaag acggtgatga ctgtcttagg 360 ggcgtttgtg gtatgctgga ccccgggcct ggtggttctg ctcctcgacg gcctgaactg 420 caggcagtgt ggcgtgcagc atgtgaaaag gtggttcctg ctgctggcgc tgctc 475 <210> 12 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed sequence for primer. <400> 12 cagtgtgggg accgccccca ta 22 <210> 13 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer. <400> 13 cccataaaaa tggcgatggc ccagac 26 <210> 14 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed sequence for primer. <400> 14 ggcctggtgg ttctgctcct cgacgg 26 <210> 15 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed sequence for primer. <400> 15 ctttttggtc aggttgctat ggacccgc 28 <210> 16 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed sequence for primer. <400> 16 aaggtggttc ctgctgctgg cgctgc 26 <210> 17 <211> 487 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 17 ccgctcccgg gctcggcggc gcgggtgaac gtgagcggat gttcacttct tctccacaat 60 gaatgagtgt cactatgaca agcacatgga ctttttttat aataggagca acactgatac 120 tgtcgatgac tggacaggaa caaagcttgt gattgttttg tgtgttggga cgtttttctg 180 cctgtttatt tttttttcta attctctggt catcgcggca gtgatcaaaa acagaaaatt 240 tcatttcccc ttctactacc tgttggctaa tttagctgct gccgatttct tcgctggaat 300 tgcctatgta ttcctgatgt ttaacacagg cccagtttca aaaactttga ctgtcaaccg 360 ctggtttctc cgtcaggggc ttctggacag tagcttgact gcttccctca ccaacttgct 420 ggttatcgcc gtggagaggc acatgtcaat catgaggatg cgggtccata gcaacctgac 480 caaaaag 487 <210> 18 <211> 680 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 18 aaggtggttc ctgctgctgg cgctgctcaa ctccgtcgtg aaccccatca tctactccta 60 caaggacgag gacatgtatg gcaccatgaa gaagatgatc tgctgcttct ctcaggagaa 120 cccagagagg cgtccctctc gcatcccctc cacagtcctc agcaggagtg acacaggcag 180 ccagtacata gaggatagta ttagccaagg tgcagtctgc aataaaagca cttcctaaac 240 tctggatgcc tctcggccca cccaggcctc ctctgggaaa agagctgtta agaatgatta 300 cctgtctcta acaaagccca tgtacagtgt tatttgaggt ctccattaat cactgctaga 360 tttctttaaa aaattttttt tcatagttta aaagcatggg cagtaaagag aggacctgct 420 gcatttagag aaagcacaga aacgggagag gttcggcggg tccctgcttg tcctatgaac 480 tgctcagagc tcctgtcagt ccagctgggc cttctgggtt ctggcaccat ttcgtagcca 540 ttctctttgt attttaaaag gacgttatga aagggcttag accaaaataa atcataatgt 600 tacttgagcc accttatata gctgcttgga gagtctatgt agttctttct gcatgcatta 660 aaaatgttta gaaatgcttc 680 <210> 19 <211> 1562 <212> DNA <213> Unknown <220> <223> Description of Unknown Organism:Hypothetical nucleic acid sequence by assembling SEQ ID 17 and 18. <400> 19 ccgctcccgg gctcggcggc gcgggtgaac gtgagcggat gttcacttct tctccacaat 60 gaatgagtgt cactatgaca agcacatgga ctttttttat aataggagca acactgatac 120 tgtcgatgac tggacaggaa caaagcttgt gattgttttg tgtgttggga cgtttttctg 180 cctgtttatt tttttttcta attctctggt catcgcggca gtgatcaaaa acagaaaatt 240 tcatttcccc ttctactacc tgttggctaa tttagctgct gccgatttct tcgctggaat 300 tgcctatgta ttcctgatgt ttaacacagg cccagtttca aaaactttga ctgtcaaccg 360 ctggtttctc cgtcaggggc ttctggacag tagcttgact gcttccctca ccaacttgct 420 ggttatcgcc gtggagaggc acatgtcaat catgaggatg cgggtccata gcaacctgac 480 caaaaagagg gtgacactgc tcattttgct tgtctgggcc atcgccattt ttatgggggc 540 ggtccccaca ctgggctgga attgcctctg caacatctct gcctgctctt ccctggcccc 600 catttacagc aggagttacc ttgttttctg gacagtgtcc aacctcatgg ccttcctcat 660 catggttgtg gtgtacctgc ggatctacgt gtacgtcaag aggaaaacca acgtcttgtc 720 tccgcataca agtgggtcca tcagccgccg gaggacaccc atgaagctaa tgaagacggt 780 gatgactgtc ttaggggcgt ttgtggtatg ctggaccccg ggcctggtgg ttctgctcct 840 cgacggcctg aactgcaggc agtgtggcgt gcagcatgtg aaaaggtggt tcctgctgct 900 ggcgctgctc aactccgtcg tgaaccccat catctactcc tacaaggacg aggacatgta 960 tggcaccatg aagaagatga tctgctgctt ctctcaggag aacccagaga ggcgtccctc 1020 tcgcatcccc tccacagtcc tcagcaggag tgacacaggc agccagtaca tagaggatag 1080 tattagccaa ggtgcagtct gcaataaaag cacttcctaa actctggatg cctctcggcc 1140 cacccaggcc tcctctggga aaagagctgt taagaatgat tacctgtctc taacaaagcc 1200 catgtacagt gttatttgag gtctccatta atcactgcta gatttcttta aaaaattttt 1260 tttcatagtt taaaagcatg ggcagtaaag agaggacctg ctgcatttag agaaagcaca 1320 gaaacgggag aggttcggcg ggtccctgct tgtcctatga actgctcaga gctcctgtca 1380 gtccagctgg gccttctggg ttctggcacc atttcgtagc cattctcttt gtattttaaa 1440 aggacgttat gaaagggctt agaccaaaat aaatcataat gttacttgag ccaccttata 1500 tagctgcttg gagagtctat gtagttcttt ctgcatgcat taaaaatgtt tagaaatgct 1560 tc 1562 <210> 20 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer. <400> 20 cgggttaacg tgagcggatg ttc 23 <210> 21 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer. <400> 21 tttctagagg aggcctgggt ggg 23 <210> 22 <211> 1127 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 22 aacgtgagcg gatgttcact tcttctccac aatgaatgag tgtcactatg acaagcacat 60 ggactttttt tataatagga gcaacactga tactgtcgat gactggacag gaacaaagct 120 tgtgattgtt ttgtgtgttg ggacgttttt ctgcctgttt attttttttt ctaattctct 180 ggtcatcgcg gcagtgatca aaaacagaaa atttcatttc cccttctact acctgttggc 240 taatttagct gctgccgatt tcttcgctgg aattgcctat gtattcctga tgtttaacac 300 aggcccagtt tcaaaaactt tgactgtcaa ccgctggttt ctccgtcagg ggcttctgga 360 cagtagcttg actgcttccc tcaccaactt gctggttatc gccgtggaga ggcacatgtc 420 aatcatgagg atgcgggtcc atagcaacct gaccaaaaag agggtgacac tgctcatttt 480 gcttgtctgg gccatcgcca tttttatggg ggcggtcccc acactgggct ggaattgcct 540 ctgcaacatc tctgcctgct cttccctggc ccccatttac agcaggagtt accttgtttt 600 ctggacagtg tccaacctca tggccttcct catcatggtt gtggtgtacc tgcggatcta 660 cgtgtacgtc aagaggaaaa ccaacgtctt gtctccgcat acaagtgggt ccatcagccg 720 ccggaggaca cccatgaagc taatgaagac ggtgatgact gtcttagggg cgtttgtggt 780 atgctggacc ccgggcctgg tggttctgct cctcgacggc ctgaactgca ggcagtgtgg 840 cgtgcagcat gtgaaaaggt ggttcctgct gctggcgctg ctcaactccg tcgtgaaccc 900 catcatctac tcctacaagg acgaggacat gtatggcacc atgaagaaga tgatctgctg 960 cttctctcag gagaacccag agaggcgtcc ctctcgcatc ccctccacag tcctcagcag 1020 gagtgacaca ggcagccagt acatagagga tagtattagc caaggtgcag tctgcaataa 1080 aagcacttcc taaactctgg atgcctctcg gcccacccag gcctcct 1127 <210> 23 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer <400> 23 agagagggta ccagcctcag ctctacgcgc ct 32 <210> 24 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer <400> 24 agagagaagc ttgaagctac tgagggcaca ct 32 <210> 25 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer <400> 25 taatacgact cactataggg ttctcctgag agaagc 36 <210> 26 <211> 38 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed nucleic acid sequence for primer <400> 26 atttaggtga cactatagga gcaacactga tactgtcg 38
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受容体の発現分布を調べるために行っ
たドットブロッティングにより分析したmRNAの発現
状況を示す図である。
【図2】本発明の受容体のアミノ酸配列および塩基配
列、並びに7回膜貫通領域を推測した図である。
【図3】進化系統樹作成プログラム、SINCA(富士通
社)を使用し、GLM01と相同性の高い遺伝子群のアミノ
酸配列に基づく進化系統樹を作成したものである。
【図4】本発明のG蛋白質共役型受容体が1−オレオイ
ルリゾホスファチジン酸により濃度依存的にルシフェラ
ーゼ活性を増大することを示す図である。
【図5】アンチセンスプローブを用いたin situハイブ
リダイゼーションによるヒト前立腺組織のmRNAの発
現状況を示す図である。
【図6】センスプローブを用いたin situハイブリダイ
ゼーションによるヒト前立腺組織のmRNAの発現状況
を示す図である。
【図7】ヒト前立腺上皮細胞に1−オレオイルリゾホス
ファチジン酸を作用させ、細胞数の変化を調べた結果を
示す図である。
【図8】ヒト前立腺上皮細胞に1−オレオイルリゾホス
ファチジン酸を作用させ、培地中のIL−6の濃度変化
を調べた結果を示す図である。
【図9】ヒト前立腺上皮細胞に1−オレオイルリゾホス
ファチジン酸を作用させ、培地中のET−1の濃度変化
を調べた結果を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12Q 1/68 C12Q 1/68 A G01N 33/15 G01N 33/15 Z 33/50 33/50 Z 33/53 33/53 D 33/566 33/566 //(C12N 1/21 C12R 1:19)

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1で表されるアミノ酸配列から
    なるG蛋白質共役型受容体蛋白質または、配列番号1に
    おいて1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは
    付加されたアミノ酸配列からなるリゾホスファチジン酸
    をリガンドとするG蛋白質共役型受容体蛋白質。
  2. 【請求項2】 配列番号1で表されるアミノ酸配列から
    なるG蛋白質共役型受容体蛋白質を含む蛋白質または、
    配列番号1において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、
    置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるリゾホス
    ファチジン酸をリガンドとするG蛋白質共役型受容体蛋
    白質を含む蛋白質。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のG蛋白質共役型受容体蛋
    白質の部分ペプチド。
  4. 【請求項4】 配列番号1で表されるアミノ酸配列から
    なるG蛋白質共役型受容体蛋白質をコードするDNAま
    たは、配列番号1において1若しくは数個のアミノ酸が
    欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるリ
    ゾホスファチジン酸をリガンドとするG蛋白質共役型受
    容体をコードするDNA。
  5. 【請求項5】 配列番号1で表されるアミノ酸配列から
    なるG蛋白質共役型受容体蛋白質をコードするDNAを
    含むDNAまたは、配列番号1において1若しくは数個
    のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配
    列からなるリゾホスファチジン酸をリガンドとするG蛋
    白質共役型受容体をコードするDNAを含むDNA。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のG蛋白質共役型受容体蛋
    白質DNAの部分DNA。
  7. 【請求項7】 配列番号2で表されるG蛋白質共役型受
    容体蛋白質DNA。
  8. 【請求項8】 請求項4記載のDNAを含有することを
    特徴とするベクター。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のベクターを保持する形質
    転換体。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の形質転換体を培養し、
    形質転換体の細胞膜にG蛋白質共役型受容体蛋白質を生
    成し、単離することを特徴とするG蛋白質共役型受容体
    蛋白質の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1記載のG蛋白質共役型受容体
    蛋白質または、請求項3記載の部分ペプチドを発現する
    系において、試験試料を作用させ、該G蛋白質共役型受
    容体または該ペプチドからの信号を検出することを特徴
    とする請求項1記載のG蛋白質共役型受容体蛋白質に対
    するアゴニストのスクリーニング方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のスクリーニング法
    により選択されたアゴニスト。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載のスクリーニング法
    により選択されるアゴニストがリゾホスファチジン酸か
    ら選択される化合物であるアゴニスト。
  14. 【請求項14】 請求項1記載のG蛋白質共役型受容体
    蛋白質または、請求項3記載の部分ペプチドを発現する
    系において、(A)G蛋白質共役型受容体のリガンドの
    みを作用させた場合と(B)該系にG蛋白質共役型受容
    体のリガンドと試験試料を作用させた場合とを比較する
    ことを特徴とする請求項1記載のG蛋白質共役型受容体
    蛋白質のアンタゴニストのスクリーニング方法 。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のリガンドがリゾホス
    ファチジン酸から選択される化合物であるG蛋白質共役
    型受容体蛋白質のアンタゴニストのスクリーニング方法
  16. 【請求項16】 請求項14または請求項15記載のス
    クリーニング方法により選択されたアンタゴニスト。
  17. 【請求項17】 請求項1記載のG蛋白質共役型受容体
    蛋白質をコードする塩基配列またはそれらに相補的な塩
    基配列中の、少なくとも連続する15塩基の配列を有す
    るDNA断片よりなるプローブ。
  18. 【請求項18】 請求項17記載のプローブによりクロ
    ーニングされたG蛋白質共役型受容体遺伝子。
  19. 【請求項19】 請求項18記載のG蛋白質共役型受容
    体蛋白質をコードする遺伝子に対応するG蛋白質共役型
    受容体蛋白質。
  20. 【請求項20】 配列番号1記載のG蛋白質共役型受容
    体蛋白質をコードする塩基配列、またはそれらに相補的
    な塩基配列より以下の条件を満たす2つの領域を有する
    プライマー。1)プライマーの長さが15から40塩
    基。2)プライマーの中のグアニンとシトシンの割合
    が、40%ないし60%。3)プライマー配列におい
    て、アデニン、チミン、グアニン、シトシンの分布が部
    分的に偏らないこと。4)選定されるプライマーに対応
    するG蛋白質共役型受容体蛋白質DNAの塩基配列上の
    距離が100ないし3000塩基。および5)各プライ
    マー自身あるいは2つのプライマー間に相補的な配列が
    存在しないこと。
  21. 【請求項21】 請求項20記載のプライマーによりク
    ローニングされたG蛋白質共役型受容体蛋白質をコード
    する遺伝子。
  22. 【請求項22】 請求項21記載のG蛋白質共役型受容
    体蛋白質遺伝子に対応するG蛋白質共役型受容体蛋白
    質。
  23. 【請求項23】 請求項1記載のG蛋白質共役型受容体
    蛋白質もしくは請求項3記載の部分ペプチドに対する抗
    体。
  24. 【請求項24】 検出の対象となる物質を請求項23記
    載の抗体を含む検出系に存在させ、該検出対象物質と該
    抗体との反応の程度を測定することを特徴とするG蛋白
    質共役型受容体蛋白質の検出方法。
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EP2369344A1 (en) 2001-03-30 2011-09-28 Suntory Holdings Limited Structural model of G protein-coupled receptor and method for designing ligand capable of binding to G protein-coupled receptor using the structural model

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