JP2000151668A - リング式ネットワークの監視システム - Google Patents

リング式ネットワークの監視システム

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JP2000151668A
JP2000151668A JP10325597A JP32559798A JP2000151668A JP 2000151668 A JP2000151668 A JP 2000151668A JP 10325597 A JP10325597 A JP 10325597A JP 32559798 A JP32559798 A JP 32559798A JP 2000151668 A JP2000151668 A JP 2000151668A
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JP10325597A
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Kazuya Tsubaki
和也 椿
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素なシステム構成をもって、通信不能状態
に陥った異常フレームを検出するとともに、検出された
異常フレームを即座に復旧し得るリング式ネットワーク
の監視システムを提供することを課題とする。 【解決手段】 各ノードNは、自身が通信フレームの発
信元である場合には、発信元アドレス記述領域に自ノー
ドアドレスを記述するとともに、通過ビット情報記述領
域に記述されている通過ビット情報のうち、自身に該当
する情報箇所に既通過である旨を書き替え記述した通信
フレームを生成する一方、自身が通信フレームの発信元
ではない場合であって、通過ビット確認部19の判定の
結果、受信した通信フレームが複数の全ノードNの元を
未だ通過していない旨の判定が下されたとき、受信した
通信フレームは正常フレームであるとみなして、通信フ
レームの通過ビット情報記述領域に記述されている通過
ビット情報のうち、自身に該当する情報箇所に既通過で
ある旨を書き替え記述した通信フレームを生成し、上述
の如く生成した通信フレームを、自身の下流側に位置す
るノード宛に送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のノード間
を、リング形式の伝送路を介して相互にデータ交換可能
に接続して構成されたリング式ネットワークの通信状態
を監視するリング式ネットワークの監視システムに係
り、特に、簡素なシステム構成をもって、通信不能状態
に陥った異常フレームを検出するとともに、検出された
異常フレームを即座に復旧し得るリング式ネットワーク
の監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数のノード間を、リング形
式の伝送路を介して相互にデータ交換可能に接続して構
成されたリング式ネットワークが一般に知られており、
また、このリング式ネットワークの監視方式としては、
例えば特開平3ー145239号公報に示されるよう
に、トークンフレーム内に値を加算できるカウンタ部を
備えたトークンリングの監視方式が公知である。
【0003】上記公報に開示されたトークンリングの監
視方式は、トークンリング上を周回するトークンフレー
ム内に値を加算できるカウンタ部を備える一方、各ノー
ドは、前位の伝送路からフレームを受信する受信手段
と、後位の伝送路にフレームを送信する送信手段と、通
過したトークンフレーム内のカウンタ部の値を保持する
カウンタ保持手段と、受信フレームを処理する受信フレ
ーム処理機能等を有するフレーム処理手段とを備えて構
成されている。
【0004】このトークンリングの監視方式によれば、
各ノードは、トークンフレームを受信する毎に、受信フ
レーム内のカウンタ部の値を保持するとともに、カウン
タ部の値に「1」を加算する。また、各ノードは、トー
クンフレームを受信したとき、前回の保持値と今回の保
持値との差分を求め、求められた差分値と、トークンリ
ング内の総ノード数とが等しいか否かを判定する。ここ
で、トークンリング内の全ノードの通信機能が正常であ
る場合には、求められた差分値と、総ノード数とは等し
くなる一方、トークンリング内のいずれかのノードの通
信機能が異常である場合には、求められた差分値と、総
ノード数とは異なるものとなる。
【0005】したがって、各ノードにおいて、求められ
た差分値と、総ノード数とが等しいか否かを判定するこ
とにより、トークンリング内の全ノードの通信機能が正
常であるか否かを診断することができる。また、この診
断の結果、トークンリング内のいずれかのノードの通信
機能が異常であると診断された場合には、相互に隣接す
るノードにおける保持値を順次比較することにより、通
信機能が異常である障害ノードを特定することができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のトークンリングの監視方式を、例えば、複数の
ノード間を、単一方向における通信フレームの巡回伝送
を許容し、かつ、同時に複数の通信フレームが併存する
ことを許容するリング形式の伝送路を介して相互にデー
タ交換可能に接続して構成されたリング式ネットワーク
に適用した場合には、各ノード毎に、複数の各通信フレ
ーム毎のカウンタの値を保持するメモリ、及びフレーム
制御回路をそれぞれ設ける必要があり、このため、各ノ
ード毎に設けられる監視回路の規模が大型化するととも
に、各監視回路の構成が複雑化するという解決すべき課
題を内在していた。
【0007】そこで、上記形態のリング式ネットワーク
に適用した場合であっても、簡素な構成をもって、通信
不能状態に陥った異常フレームを検出するとともに、検
出された異常フレームを即座に復旧し得る新規な技術の
開発が関係者の間で待望されていた。
【0008】本発明は、上述した実情に鑑みてなされた
ものであり、複数のノード間を、単一方向における通信
フレームの巡回伝送を許容し、かつ、同時に複数の通信
フレームが併存することを許容するリング形式の伝送路
を介して相互にデータ交換可能に接続して構成されたリ
ング式ネットワークに適用した場合であっても、簡素な
システム構成をもって、通信不能状態に陥った異常フレ
ームを検出するとともに、検出された異常フレームを即
座に復旧し得るリング式ネットワークの監視システムを
提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、複数のノード間をリング形式の
伝送路を介して相互にデータ交換可能に接続して構成さ
れたリング式ネットワークの通信状態を監視するリング
式ネットワークの監視システムであって、前記伝送路
は、単一方向における通信フレームの巡回伝送を許容
し、かつ、当該伝送路上に同時に複数の通信フレームが
併存することを許容するように構成され、前記通信フレ
ームは、少なくとも、当該通信フレームの発信元ノード
の発信元アドレスが記述される発信元アドレス記述領域
と、前記通信フレームが前記複数の各ノードを通過する
毎に、当該複数の各ノード毎の通信フレームの通過状況
を表す通過ビット情報のうち、該当する情報箇所が各ノ
ードの元で書き替え記述される通過ビット情報記述領域
と、を備えて構成され、前記複数のノードの各々は、自
身の上流側に位置するノードから前記通信フレームを受
信するフレーム受信手段と、各自に固有値が設定された
自ノードアドレスを記憶する自ノードアドレス記憶手段
と、前記フレーム受信手段で通信フレームを受信したと
き、当該受信した通信フレーム内の記述内容を参照し
て、当該受信した通信フレームが、前記複数のノードの
うち、自身を含むいずれかのノードから発信された占有
フレームか、又は前記複数のノードのうち、いずれのノ
ードからも発信されたものではない非占有フレームかを
判別するフレーム判別手段と、当該フレーム判別手段の
フレーム判別の結果、前記受信した通信フレームが占有
フレームであると判別されたとき、当該受信した通信フ
レーム内に記述された発信元アドレスと、自ノードアド
レス記憶手段に記憶された自ノードアドレスとが一致す
るか否かを比較判定するアドレス比較判定手段と、当該
アドレス比較判定手段の比較判定の結果、発信元アドレ
スと自ノードアドレスとが一致しない旨の判定が下され
たとき、前記受信した通信フレーム内の通過ビット情報
記述領域に記述されている通過ビット情報を参照して、
当該受信した通信フレームが前記複数の全ノードの元を
既に通過しているか否かを判定する全ノード通過判定手
段と、当該全ノード通過判定手段の判定の結果、前記受
信した通信フレームが前記複数の全ノードの元を既に通
過している旨の判定が下されたとき、当該受信した通信
フレームは異常フレームであるとみなして、異常フレー
ムを受信した旨の異常フレーム受信信号を送出する異常
フレーム受信信号送出手段と、自身が通信フレームの発
信元である場合には、前記発信元アドレス記述領域に自
ノードアドレスを記述するとともに、前記通過ビット情
報記述領域に記述されている通過ビット情報のうち、自
身に該当する情報箇所に既通過である旨を書き替え記述
した通信フレームを生成する一方、自身が通信フレーム
の発信元ではない場合であって、前記全ノード通過判定
手段の判定の結果、前記受信した通信フレームが前記複
数の全ノードの元を未だ通過していない旨の判定が下さ
れたとき、当該受信した通信フレームは正常フレームで
あるとみなして、当該通信フレームの通過ビット情報記
述領域に記述されている通過ビット情報のうち、自身に
該当する情報箇所に既通過である旨を書き替え記述した
通信フレームを生成するフレーム生成制御手段と、当該
フレーム生成制御手段で生成された通信フレームを、自
身の下流側に位置するノード宛に送信するフレーム送信
手段と、をそれぞれ備えて構成されることを要旨とす
る。
【0010】請求項1の発明によれば、まず、フレーム
受信手段で通信フレームを受信したとき、フレーム判別
手段は、受信した通信フレーム内の記述内容を参照し
て、受信した通信フレームが、複数のノードのうち、自
身を含むいずれかのノードから発信された占有フレーム
か、又は前記複数のノードのうち、いずれのノードから
も発信されたものではない非占有フレームかを判別す
る。
【0011】このフレーム判別の結果、受信した通信フ
レームが占有フレームであると判別されたとき、アドレ
ス比較判定手段は、受信した通信フレーム内に記述され
た発信元アドレスと自ノードアドレスとが一致するか否
かを比較判定する。
【0012】このアドレス比較判定の結果、発信元アド
レスと自ノードアドレスとが一致しない旨の判定が下さ
れたとき、全ノード通過判定手段は、受信した通信フレ
ーム内の通過ビット情報記述領域に記述されている通過
ビット情報を参照して、受信した通信フレームが複数の
全ノードの元を既に通過しているか否かを判定する。
【0013】この全ノード通過判定の結果、受信した通
信フレームが複数の全ノードの元を既に通過している旨
の判定が下されたとき、異常フレーム受信信号送出手段
は、受信した通信フレームは異常フレームであるとみな
して、異常フレームを受信した旨の異常フレーム受信信
号を送出する。
【0014】さらに、フレーム生成制御手段は、自身が
通信フレームの発信元である場合には、発信元アドレス
記述領域に自ノードアドレスを記述するとともに、通過
ビット情報記述領域に記述されている通過ビット情報の
うち、自身に該当する情報箇所に既通過である旨を書き
替え記述した通信フレームを生成する一方、自身が通信
フレームの発信元ではない場合であって、全ノード通過
判定手段の判定の結果、受信した通信フレームが複数の
全ノードの元を未だ通過していない旨の判定が下された
とき、受信した通信フレームは正常フレームであるとみ
なして、この通信フレームの通過ビット情報記述領域に
記述されている通過ビット情報のうち、自身に該当する
情報箇所に既通過である旨を書き替え記述した通信フレ
ームを生成する。
【0015】そして、フレーム送信手段は、生成した通
信フレームを、自身の下流側に位置するノード宛に送信
する。
【0016】したがって、請求項1の発明によれば、複
数のノード間を、単一方向における通信フレームの巡回
伝送を許容し、かつ、同時に複数の通信フレームが併存
することを許容するリング形式の伝送路を介して相互に
データ交換可能に接続して構成されたリング式ネットワ
ークに適用した場合であっても、簡素なシステム構成を
もって、通信不能状態に陥った異常フレームを検出する
とともに、検出された異常フレームを即座に復旧可能な
リング式ネットワークの監視システムを得ることができ
る。
【0017】また、請求項2の発明は、前記全ノード通
過判定手段は、前記アドレス比較判定手段の比較判定の
結果、発信元アドレスと自ノードアドレスとが一致する
旨の判定が下されたとき、前記受信した通信フレーム内
の通過ビット情報記述領域に記述されている通過ビット
情報を参照して、当該受信した通信フレームが前記複数
の全ノードの元を既に通過しているか否かを判定するこ
とを要旨とする。
【0018】請求項2の発明によれば、全ノード通過判
定手段は、アドレス比較判定手段の比較判定の結果、発
信元アドレスと自ノードアドレスとが一致する旨の判定
が下されたとき、受信した通信フレーム内の通過ビット
情報記述領域に記述されている通過ビット情報を参照し
て、受信した通信フレームが複数の全ノードの元を既に
通過しているか否かを判定する。
【0019】さらに、請求項3の発明は、前記異常フレ
ーム受信信号送出手段は、前記アドレス比較判定手段の
比較判定の結果、発信元アドレスと自ノードアドレスと
が一致する旨の判定が下されたときであって、前記全ノ
ード通過判定手段の判定の結果、前記受信した通信フレ
ームが前記複数の全ノードの元を未だ通過していない旨
の判定が下されたとき、当該受信した通信フレームは異
常フレームであるとみなして、異常フレームを受信した
旨の異常フレーム受信信号を送出することを要旨とす
る。
【0020】請求項3の発明によれば、異常フレーム受
信信号送出手段は、アドレス比較判定手段の比較判定の
結果、発信元アドレスと自ノードアドレスとが一致する
旨の判定が下されたときであって、全ノード通過判定手
段の判定の結果、受信した通信フレームが複数の全ノー
ドの元を未だ通過していない旨の判定が下されたとき、
受信した通信フレームは異常フレームであるとみなし
て、異常フレームを受信した旨の異常フレーム受信信号
を送出する。
【0021】さらにまた、請求項4の発明は、前記フレ
ーム生成制御手段は、前記アドレス比較判定手段の比較
判定の結果、発信元アドレスと自ノードアドレスとが一
致する旨の判定が下されたときであって、前記全ノード
通過判定手段の判定の結果、前記受信した通信フレーム
が前記複数の全ノードの元を既に通過している旨の判定
が下されたとき、自身が発信した通信フレームが自身の
元に回帰したとみなして、当該受信した回帰フレームを
廃棄する一方で、非占有フレームである新規のフリート
ークンフレームを生成する回帰フレーム再生機能をさら
に有していることを要旨とする。
【0022】請求項4の発明によれば、フレーム生成制
御手段は、アドレス比較判定手段の比較判定の結果、発
信元アドレスと自ノードアドレスとが一致する旨の判定
が下されたときであって、全ノード通過判定手段の判定
の結果、受信した通信フレームが複数の全ノードの元を
既に通過している旨の判定が下されたときにはじめて、
自身が発信した通信フレームが自身の元に回帰したとみ
なして、受信した回帰フレームを廃棄する一方で、非占
有フレームである新規のフリートークンフレームを生成
する回帰フレーム再生機能をさらに有しているので、し
たがって、受信した通信フレームが回帰フレームか否か
を二重にチェックした後に、回帰フレーム再生処理が行
われる結果として、システム全体としての信頼性が格段
に向上されたリング式ネットワークの監視システムを得
ることができる。
【0023】しかも、請求項5の発明は、前記フレーム
生成制御手段は、前記異常フレーム受信信号送出手段か
ら異常フレームを受信した旨の異常フレーム受信信号が
送出されるに至ったとき、当該受信した異常フレームを
廃棄する一方で、非占有フレームである新規のフリート
ークンフレームを生成する異常フレーム再生機能をさら
に有していることをと要旨とする。
【0024】請求項5の発明によれば、フレーム生成制
御手段は、異常フレーム受信信号送出手段から異常フレ
ームを受信した旨の異常フレーム受信信号が送出される
に至ったとき、受信した異常フレームを廃棄する一方
で、非占有フレームである新規のフリートークンフレー
ムを生成する異常フレーム再生機能をさらに有している
ので、したがって、伝送路又はノードのいずれかにおい
て何らかの異常状態が発生した場合であっても、この異
常事態発生に起因して生起される、そのまま放置してお
けば半永久的にリング式ネットワーク上を巡回してしま
う異常フレームを正常状態に復帰させることができる結
果として、システム全体としての信頼性が格段に向上さ
れたリング式ネットワークの監視システムを得ることが
できる。
【0025】さらに、請求項6の発明は、前記フレーム
生成制御手段は、自ノードにおいて発信待機中の発信待
機データが存在する場合には、前記非占有フレームであ
る新規のフリートークンフレームの生成に代えて、当該
発信待機データを含む通信フレームを生成することを要
旨とする。
【0026】請求項6の発明によれば、フレーム生成制
御手段は、自ノードにおいて発信待機中の発信待機デー
タが存在する場合には、非占有フレームである新規のフ
リートークンフレームの生成に代えて、発信待機データ
を含む通信フレームを生成するので、したがって、自身
が発信した回帰フレームを受信するか、又は、異常フレ
ームを受信したノードには、自ノードにおいて発信待機
中のデータを含む通信フレームの送信機会が与えられ、
各ノードにとっての送信権の獲得機会の増加が見込まれ
る結果として、システム全体としてのスループットがよ
り一層向上されたリング式ネットワークを得ることがで
きる。
【0027】そして、請求項7の発明は、前記複数のノ
ードに各々接続され、各ノードの通信状態をそれぞれ監
視する複数の通信監視手段をさらに備え、前記異常フレ
ーム受信信号送出手段は、前記異常フレームを受信した
旨の異常フレーム受信信号を、各自ノードに接続された
前記通信監視手段宛に送出することにより、異常フレー
ムを受信した旨を各自ノードに接続された通信監視手段
宛に通知することを要旨とする。
【0028】請求項7の発明によれば、異常フレーム受
信信号送出手段は、異常フレームを受信した旨の異常フ
レーム受信信号を、各自ノードに接続された通信監視手
段宛に送出することにより、異常フレームを受信した旨
を各自ノードに接続された通信監視手段宛に通知するの
で、したがって、異常フレームを受信したノードは、異
常フレームを受信した旨を、各自ノードに接続された通
信監視手段宛に即時に通知する結果として、複数の通信
監視手段の各々は、本システム内における異常フレーム
の発生状況を適時に把握することができるのに加えて、
ソフトウェアによる通信異常処理を行うことが可能とな
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るリング式ネ
ットワークの監視システムの一実施形態について、図に
基づいて詳細に説明する。
【0030】図1は、本発明に係るリング式ネットワー
クの監視システムの全体構成を表す概略ブロック構成
図、図2は、本監視システムの要部となる各ノードのブ
ロック構成図、図3は、本リング式ネットワーク内を巡
回する通信フレームのフォーマットの一例を示す図、図
4は、本リング式ネットワーク内を巡回する通信フレー
ムの状態遷移図、図5は、本監視システムの処理手順を
表すフローチャート図である。
【0031】まず、本発明に係るリング式ネットワーク
の監視システム1は、図1に示すように、複数のノード
N1,N2,N3,N4間を、リング形式の伝送路3を
介して、相互にデータ交換可能に接続して構成されるリ
ング式ネットワーク2の通信状態を監視する通信監視機
能を有している。
【0032】リング形式の伝送路3は、例えば図1に示
す時計回り方向等の単一方向における通信フレームの巡
回伝送を許容し、かつ、伝送路3上に同時に複数の通信
フレームが併存することを許容するように構成されてい
る。
【0033】複数の各ノードN1,N2,N3,N4の
各々には、複数の通信線5a,5b,5c,5dをそれ
ぞれ介して、各ノード毎の動作制御を各々行う一方、各
ノードの通信状態、例えば、各ノードが異常フレームを
受信したか否か等をそれぞれ監視する通信監視手段とし
て機能する複数のノードコントローラNC1,NC2,
NC3,NC4が各々接続されている。
【0034】また、複数のノードNの各々には、1又は
2以上の図示しない各種の機能機器がそれぞれ接続され
ており、ノードN間、機能機器間、又は機能機器とノー
ドN間において、伝送路3を介して相互にデータ交換可
能に構成されている。
【0035】上述した機能機器としては、例えば本発明
に係るリング式ネットワーク2を車両に適用した場合に
は、携帯電話、ファックス(FAX)、ディジタルT
V、ラジオ受信機、ナビゲーション装置(NV)、DV
D(Digital Video Disc、又はDi
gital Versatile Disc)−ROM
装置、CD(Compact Disc)−ROM装
置、DAT(Digital Audio Taper
ecorder)、MD(Mini Disc)、ディ
ジタル信号プロセッサ(DSP)内蔵のオーディオアン
プ、CAN(Controller Area Net
work)インターフェース、方位センサや車速センサ
等の各種センサ、モニタ装置、及び車載パーソナルコン
ピュータ等の各種の機能機器を適宜採用することができ
る。
【0036】ここで、本リング式ネットワーク2内を巡
回する通信フレームのフォーマットについて、図3を参
照して説明すると、通信フレーム31内には、各種情報
が記述される複数の情報記述領域が設定されており、こ
の複数の情報記述領域は、主として2つの部分、つまり
トークンパケット部33と、通過ビット部35とに分割
されている。
【0037】トークンパケット部33は、通信フレーム
の宛先ノードの宛先アドレスが記述される宛先アドレス
記述領域DA、通信フレーム31の発信元ノードの発信
元アドレスが記述される発信元アドレス記述領域SA、
及び各種命令や制御データ、又はソースデータ等を含む
各種データが記述されるデータ記述領域を含んで構成さ
れている。
【0038】一方、通過ビット部35は、通信フレーム
31が複数の各ノードNを通過する毎に、複数の各ノー
ドN毎の通信フレーム31の通過状況を表す通過ビット
情報のうち、該当する情報箇所が各ノードNの元で書き
替え記述される通過ビット情報記述領域を有して構成さ
れている。
【0039】次に、本監視システム1において主要な役
割を果たす各ノード内部のブロック構成について、ノー
ドN1を代表的に例示して、図2を参照しつつ説明す
る。なお、各ノードN内部のブロック構成は、複数の各
ノードN間で共通であるため、ノードN1内部のブロッ
ク構成を代表的に説明することで、複数の各ノードN内
部のブロック構成の説明に代えることとする。
【0040】図2に示すように、ノードN1は、フレー
ム受信手段として機能する受信部11と、フレーム判別
手段として機能するフレーム判別部13と、自ノードア
ドレス記憶手段として機能する自ノードアドレス記憶部
15と、アドレス比較判定手段として機能するアドレス
比較部17と、全ノード通過判定手段、及び異常フレー
ム受信信号送出手段として機能する通過ビット確認部1
9と、フレーム生成制御手段を構成する通過ビット書込
部21、フリートークン生成部25、及びフレーム制御
部27と、フレーム送信手段として機能する送信部29
とを備えて構成されている。
【0041】受信部11は、自身の上流側に位置するノ
ードN4から通信フレーム31を受信する機能を有して
いる。
【0042】フレーム判別部13は、受信部11で通信
フレーム31を受信したとき、受信した通信フレーム3
1内の記述内容、具体的には発信元アドレスSAを参照
して、受信した通信フレーム31が、複数のノードNの
うち自身を含むいずれかのノードから発信された占有フ
レームか、又は複数のノードNのうちいずれのノードか
らも発信されたものではない非占有フレームかを判別す
る機能を有している。
【0043】自ノードアドレス記憶部15は、各自に固
有値が設定された自ノードアドレスを記憶する機能を有
している。
【0044】アドレス比較部17は、フレーム判別部1
3のフレーム判別の結果、受信した通信フレーム31が
占有フレームであると判別されたとき、受信した通信フ
レーム31内に記述された発信元アドレスSAと、自ノ
ードアドレス記憶部15に記憶された自ノードアドレス
とが一致するか否かを比較判定することで、受信した通
信フレーム31が自己発信フレームか否かを判定する機
能を有している。
【0045】通過ビット確認部19は、アドレス比較部
17の比較判定の結果、発信元アドレスと自ノードアド
レスとが一致しない旨の判定が下されたとき、又は発信
元アドレスと自ノードアドレスとが一致する旨の判定が
下されたときのいずれの場合でも、受信した通信フレー
ム31内の通過ビット情報記述領域に記述されている通
過ビット情報を参照して、受信した通信フレームが複数
の全ノードNの元を既に通過しているか否かを判定する
全ノード通過判定機能、及びこの全ノード通過判定機能
を発揮した結果、受信した通信フレームが異常フレーム
である旨の判定が下されたとき、異常フレームを受信し
た旨の異常フレーム受信信号を送出する異常フレーム受
信信号送出機能を有している。
【0046】通過ビット書込部21は、アドレス比較部
17の比較判定の結果、発信元アドレスSAと自ノード
アドレスとが一致しない旨の判定が下されたとき、すな
わち、自身が通信フレーム31の発信元ではない場合で
あって、通過ビット確認部19の判定の結果、受信した
通信フレーム31が複数の全ノードNの元を未だ通過し
ていない旨の判定が下されたとき、受信した通信フレー
ム31は正常フレームであるとみなして、この通信フレ
ーム31内の通過ビット情報記述領域に記述されている
通過ビット情報のうち、自身に該当する情報箇所N1に
既通過である旨を、例えば「0」を「1」に書き替える
ようにして記述する機能を有している。
【0047】フリートークン生成部25は、アドレス比
較部17の比較判定の結果、発信元アドレスSAと自ノ
ードアドレスとが一致しない旨の判定が下されたとき、
すなわち、自身が通信フレーム31の発信元ではない旨
の判定が下された場合であって、通過ビット確認部19
の判定の結果、受信した通信フレーム31が複数の全ノ
ードNの元を既に通過している旨の判定が下されたと
き、受信した通信フレーム31は異常フレームであると
みなして、受信した通信フレーム31を廃棄する一方
で、非占有フレームである新規のフリートークンフレー
ムを生成する異常フレーム再生機能を有している。
【0048】フレーム制御部27は、自身が通信フレー
ム31の発信元である場合には、発信元アドレス記述領
域に自ノードアドレスを記述するとともに、通過ビット
情報記述領域に記述されている通過ビット情報のうち、
自身に該当する情報箇所N1に既通過である旨を書き替
え記述した通信フレーム31を生成する発信フレーム生
成機能と、アドレス比較部17の比較判定の結果、発信
元アドレスSAと自ノードアドレスとが一致する旨の判
定が下されたとき、すなわち、自身が通信フレーム31
の発信元である旨の判定が下された場合であって、通過
ビット確認部19の判定の結果、受信した通信フレーム
31が複数の全ノードNの元を既に通過している旨の判
定が下されたとき、自身が発信した通信フレーム31が
自身の元に回帰したとみなして、受信した通信フレーム
31を廃棄する一方で、非占有フレームである新規のフ
リートークンフレームを生成する回帰フレーム再生機能
と、自身が通信フレーム31の発信元ではない旨の判定
が下された場合であって、通過ビット確認部19におけ
る全ノード通過判定の結果、受信した通信フレーム31
が複数の全ノードNの元を未だ通過していない旨の判定
が下されたとき、受信した通信フレーム31は正常フレ
ームであるとみなして、この通信フレーム31の通過ビ
ット情報記述領域に記述されている通過ビット情報のう
ち、自身に該当する情報箇所に既通過である旨を書き替
え記述した通信フレーム31を生成する通過フレーム生
成機能と、を有している。
【0049】そして、送信部29は、フリートークン生
成部25又はフレーム制御部27で生成された通信フレ
ーム31を、自身の下流側に位置するノードN2宛に送
信する機能を有している。
【0050】次に、本監視システム1の概略動作につい
て、発信元ノードとなるノードN1から、図4に示すブ
ロック構成図において矢印で示す時計回り方向へ向け
て、発信元ノードN1の下流側に位置する各ノードへ通
信フレーム31を順次送信する場合を例示して、図4を
参照して説明する。
【0051】まず、ノードN1は、発信元アドレス記述
領域SAに自ノードアドレス「N1」を記述するととも
に、通過ビット部35の通過ビット情報のうち、自身に
該当する情報箇所N1に既通過である旨を表す「1」を
記述した通信フレーム31を生成し、生成した通信フレ
ーム31を、自身の下流側に位置するノードN2へ向け
て送信する(ステップS1)。このとき、通過ビット部
35の通過ビット情報記述領域には「1000」が記述
されている。
【0052】ノードN2は、この通信フレーム31をノ
ードN1から受信すると、通信フレーム31の通過ビッ
ト部35の通過ビット情報のうち、自身に該当する情報
箇所N2に既通過である旨を表す「1」を記述した通信
フレーム31を生成し、生成した通信フレーム31を、
自身の下流側に位置するノードN3へ向けて送信する
(ステップS2)。このとき、通過ビット部35の通過
ビット情報記述領域には「1100」が記述されてい
る。
【0053】ステップS2と同様にして、ノードN3,
N4において、各自に該当する情報箇所N3,N4に既
通過である旨を表す「1」が記述された通信フレーム3
1がリング式ネットワーク2を順次巡回した後に、発信
元であるノード1の元に回帰するに至る(ステップS
3,4)。
【0054】このとき、通信フレーム31が正常状態を
維持して回帰した場合には、この回帰フレーム内の通過
ビット部35の通過ビット情報記述領域には「111
1」が記述されており、かつ、発信元アドレスSAと自
ノードアドレスとが一致するので、ノード1は、自己発
信フレームが自身の元に回帰したとみなして、受信した
回帰フレームを廃棄する一方で、非占有フレームである
新規のフリートークンフレームを生成し、生成したフリ
ートークンフレームを、自身の下流側に位置するノード
N2へ向けて送信する(ステップS5)。このとき、通
過ビット部35の通過ビット情報記述領域は「000
0」に初期化される。
【0055】さて、例えば伝送路3c又はノードN3の
いずれかにおいて何らかの異常状態が発生した場合に
は、通過ビット部35におけるノード3に該当する情報
箇所N3に、未通過である旨を表す「0」が記述された
通信フレーム31が、リング式ネットワーク2を順次巡
回した後に、発信元であるノード1の元に回帰するに至
る(ステップS3’乃至S4’)。
【0056】このとき、ノードN1は、通過ビット部3
5における通過ビット情報記述内容を確認することによ
り、ノード3が受信不能であったことを認識することが
できる。そして、この異常フレームを受信したノードN
1は、上述したステップS5と同様に、受信した異常フ
レームを廃棄する一方で、非占有フレームである新規の
フリートークンフレームを生成し、生成したフリートー
クンフレームを、自身の下流側に位置するノードN2へ
向けて送信する。
【0057】なお、なんらかの不具合発生により、例え
ば発信元アドレスSAが「XX」等に文字化けした異常
フレームがノードN1の元に回帰するに至った場合に
は、自身の元に回帰した通信フレーム31内に記述され
ている発信元アドレス「XX」は自ノードアドレス「N
1」と一致しないが、このような場合であっても、この
異常フレームを受信したノードN1は、通過ビット部3
5における通過ビット情報記述内容を確認することによ
り、通過ビット部35の通過ビット情報記述領域に「1
111」が記述されている場合には、異常フレームが自
身の元に回帰したとみなして、上述したステップS5と
同様に、受信した異常フレームを廃棄する一方で、非占
有フレームである新規のフリートークンフレームを生成
し、生成したフリートークンフレームを、自身の下流側
に位置するノードN2へ向けて送信する。
【0058】このように、本発明に係るリング式ネット
ワークの監視システムによれば、簡素なシステム構成を
もって、通信不能状態に陥った異常フレームを検出する
とともに、検出された異常フレームを即座に復旧するこ
とができる。
【0059】次に、本発明に係るリング式ネットワーク
の監視システムにおいて主要な役割を果たす各ノード内
部における動作について、図5を参照してさらに詳細に
説明する。
【0060】ステップS11において、受信部11は、
自身の上流側に位置するノードから送出される通信フレ
ーム31を受信待機するフレーム受信待機処理を実行す
る。
【0061】ステップS11の受信待機中に、自身の上
流側に位置するノードから通信フレーム31を受信した
とき、ステップS12において、フレーム判別部13
は、受信した通信フレーム31内の記述内容、例えば発
信元アドレスSAを参照して、受信した通信フレーム3
1が、複数のノードNのうち自身を含むいずれかのノー
ドから発信された占有フレームか、又は複数のノードN
のうちいずれのノードからも発信されたものではない非
占有フレーム、つまりフリートークンフレームかを判別
するフレーム判別処理を実行する。
【0062】ステップS12のフレーム判別処理の結
果、受信した通信フレーム31が、非占有フレームであ
るフリートークンフレームであると判別されたとき、ス
テップS16において、フレーム判別部13は、受信し
た通信フレーム31を、なんらの処理をも施すことなく
そのままの状態でフレーム制御部27を介して送信部2
9へ転送し、これを受けて送信部29は、受信した通信
フレーム31を、自身の下流側に位置するノード宛に中
継送信し、全てのフレーム処理を終了させる。
【0063】一方、ステップS12のフレーム判別処理
の結果、受信した通信フレーム31が占有フレームであ
ると判別されたとき、ステップS13において、アドレ
ス比較部17は、受信した通信フレーム31内に記述さ
れた発信元アドレスSAと、自ノードアドレス記憶部1
5に記憶された自ノードアドレスとが一致するか否かを
比較判定するアドレス比較判定処理を実行する。なお、
ステップS13では、発信元アドレスSAと自ノードア
ドレスとが一致するか否かを比較判定することにより、
ステップS11で受信された通信フレーム31は、自ノ
ードが発信した後にリング式ネットワーク2上を巡回し
て自身の元へ回帰するに至った自己発信フレームか否か
を判定するようにしている。
【0064】ステップS13のアドレス比較判定処理の
結果、発信元アドレスSAと自ノードアドレスとが一致
しない旨の判定が下されたとき、すなわち、ステップS
11で受信された通信フレーム31は、自ノードが発信
した後にリング式ネットワーク2上を巡回して自身の元
へ回帰するに至った通信フレームではない旨の判定が下
されたとき、ステップS14において、受信した通信フ
レーム31内の通過ビット情報記述領域に記述されてい
る通過ビット情報を参照して、受信した通信フレームが
複数の全ノードNの元を既に通過しているか否かを判定
する全ノード通過判定処理を実行する。なお、ステップ
S14では、受信した通信フレーム31が自己発信フレ
ームではない場合であって、正常フレームである場合に
は、受信した通信フレーム31内の通過ビット情報記述
領域に記述されている通過ビット情報内容が、複数の全
ノードNの元を既に通過している旨を表すことはあり得
ないことに鑑みて、あえてこの全ノード通過判定処理を
実行することにより、ステップS11で受信した通信フ
レーム31が異常箇所を含む異常フレームか否かを判定
するようにしている。
【0065】ステップS14の全ノード通過判定の結
果、受信した通信フレーム31が複数の全ノードNの元
を未だ通過していない旨の判定が下されたとき、ステッ
プS15において、通過ビット書込部21は、受信した
通信フレーム31は正常フレームであるとみなして、こ
の通信フレーム31内の通過ビット情報記述領域に記述
されている通過ビット情報のうち、自身に該当する情報
箇所に既通過である旨を、例えば「0」を「1」に書き
替えるようにして記述する。
【0066】そして、ステップS16において、フレー
ム制御部27は、ステップS14で通過ビット部35が
書き替えられた通信フレーム31を、送信部29へ転送
し、これを受けて送信部29は、転送された通信フレー
ム31を、自身の下流側に位置するノード宛に送信し、
全てのフレーム処理を終了させる。
【0067】さて一方、ステップS13のアドレス比較
判定処理の結果、発信元アドレスSAと自ノードアドレ
スとが一致する旨の判定が下されたとき、すなわち、ス
テップS11で受信された通信フレーム31は、自ノー
ドが発信した後にリング式ネットワーク2上を巡回して
自身の元へ回帰するに至った通信フレームである旨の判
定が下されたとき、ステップS17において、ステップ
S14と同様の全ノード通過判定処理を実行する。
【0068】ステップS17の全ノード通過判定の結
果、受信した通信フレーム31が複数の全ノードNの元
を既に通過している旨の判定が下されたとき、フレーム
制御部27は、ステップS18において、受信した通信
フレーム31は正常状態を維持して自身の元に回帰した
ものとみなして、受信した回帰フレームを回収廃棄する
一方で、ステップS19において、非占有フレームであ
る新規のフリートークンフレームを生成し、そして、ス
テップS16において、ステップS19で生成したフリ
ートークンフレームを送信部29へ転送し、これを受け
て送信部29は、転送されたフリートークンフレーム
を、自身の下流側に位置するノード宛に送信し、全ての
フレーム処理を終了させる。
【0069】ここで、ステップS13及びS17におい
て、受信した通信フレームが回帰フレームか否かを二重
にチェックした後に、ステップS18乃至S19で回帰
フレーム再生処理が行われる結果として、システム全体
としての信頼性が格段に向上されたリング式ネットワー
クの監視システムを得ることができる。
【0070】ところで一方、ステップS14の全ノード
通過判定の結果、受信した通信フレーム31が複数の全
ノードNの元を既に通過している旨の判定が下される
か、又は、ステップS17の全ノード通過判定の結果、
受信した通信フレーム31が複数の全ノードNの元を未
だ通過していない旨の判定が下されたとき、ステップS
20において、通過ビット確認部19は、受信した通信
フレーム31は異常フレームであるとみなして、異常フ
レームを受信した旨の異常フレーム受信信号を、自身に
接続されているノードコントローラNC宛に送出する異
常フレーム受信信号送出処理を実行することにより、異
常フレームを受信した旨をノードコントローラNC宛に
通知する。
【0071】このように、異常フレームを受信したノー
ドは、異常フレームを受信した旨を、各自ノードに接続
されたノードコントローラNC宛に即時に通知する結果
として、複数のノードコントローラNCの各々は、本シ
ステム内における異常フレームの発生状況を適時に把握
することができるのに加えて、ソフトウェアによる通信
異常処理を行うことが可能となる。
【0072】そして、ステップS20のエラー発生通知
の後に、フリートークン生成部25は、上述したステッ
プS19と同様に、非占有フレームである新規のフリー
トークンフレームを生成し、これを受けてフレーム制御
部27は、ステップS16において、ステップS19で
生成したフリートークンフレームを送信部29へ転送
し、これを受けて送信部29は、転送されたフリートー
クンフレームを、自身の下流側に位置するノード宛に送
信し、全てのフレーム処理を終了させるのである。
【0073】このように、受信した通信フレーム31が
異常フレームである場合には、新規のフリートークンフ
レームを生成し、生成した非占有フレームである新規の
フリートークンフレームを、自身の下流側に位置するノ
ード宛に送信するようにしたので、したがって、伝送路
3又はノードNのいずれかにおいて何らかの異常状態が
発生した場合であっても、この異常事態発生に起因して
生起される、そのまま放置しておけば半永久的にリング
式ネットワーク2上を巡回してしまう異常フレームを速
やかに正常状態に復帰させることができる結果として、
システム全体としての信頼性が格段に向上されたリング
式ネットワークの監視システムを得ることができる。
【0074】なお、ステップS19において、フリート
ークン生成部25又はフレーム制御部27は、自身が発
信した通信フレーム31が自身の元に回帰するか、又
は、受信した通信フレーム31が異常フレームである場
合には、新規のフリートークンフレームを生成する形態
を例示したが、本発明はこの形態のみに限定されること
なく、新規のフリートークンフレームを生成する形態に
代えて、例えば、自ノードにおいて発信待機中のデータ
が存在する場合には、この発信データを含む通信フレー
ムを生成する形態を採用することもできる。このように
すれば、自身が発信した回帰フレームを受信するか、又
は、異常フレームを受信したノードには、自ノードにお
いて発信待機中のデータを含む通信フレームの送信機会
が与えられ、各ノードにとっての送信権の獲得機会の増
加が見込まれる結果として、システム全体としてのスル
ープットがより一層向上されたリング式ネットワークを
得ることができる。
【0075】以上述べたように、本発明に係るリング式
ネットワークの監視システムによれば、複数のノード間
を、単一方向における通信フレームの巡回伝送を許容
し、かつ、同時に複数の通信フレームが併存することを
許容するリング形式の伝送路を介して相互にデータ交換
可能に接続して構成されたリング式ネットワークに適用
した場合であっても、簡素なシステム構成をもって、通
信不能状態に陥った異常フレームを検出するとともに、
検出された異常フレームを即座に復旧可能なリング式ネ
ットワークの監視システムを得ることができる。
【0076】なお、本発明は、上述した実施形態の例に
限定されることなく、請求の範囲内において適宜に変更
された形態で実施することができる。
【0077】すなわち、例えば、本実施形態中、図3に
示す例では、複数の通信フレーム31同士の時間間隔
は、所定間隔の空き時間を持たせる形態を例示している
が、本発明はこの形態に限定されることなく、例えば、
複数の通信フレーム31同士の時間間隔として、任意の
間隔の空き時間を持たせるか、又は空き時間を持たせる
ことなく、複数の通信フレーム31同士を密結合させる
形態を採用することもできることは言うまでもない。
【0078】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、複数のノード
間を、単一方向における通信フレームの巡回伝送を許容
し、かつ、同時に複数の通信フレームが併存することを
許容するリング形式の伝送路を介して相互にデータ交換
可能に接続して構成されたリング式ネットワークに適用
した場合であっても、簡素なシステム構成をもって、通
信不能状態に陥った異常フレームを検出するとともに、
検出された異常フレームを即座に復旧可能なリング式ネ
ットワークの監視システムを得ることができる。
【0079】また、請求項4の発明によれば、受信した
通信フレームが回帰フレームか否かを二重にチェックし
た後に、回帰フレーム再生処理が行われる結果として、
システム全体としての信頼性が格段に向上されたリング
式ネットワークの監視システムを得ることができる。
【0080】さらに、請求項5の発明によれば、伝送路
又はノードのいずれかにおいて何らかの異常状態が発生
した場合であっても、この異常事態発生に起因して生起
される、そのまま放置しておけば半永久的にリング式ネ
ットワーク上を巡回してしまう異常フレームを正常状態
に復帰させることができる結果として、システム全体と
しての信頼性が格段に向上されたリング式ネットワーク
の監視システムを得ることができる。
【0081】さらにまた、請求項6の発明によれば、自
身が発信した回帰フレームを受信するか、又は、異常フ
レームを受信したノードには、自ノードにおいて発信待
機中のデータを含む通信フレームの送信機会が与えら
れ、各ノードにとっての送信権の獲得機会の増加が見込
まれる結果として、システム全体としてのスループット
がより一層向上されたリング式ネットワークを得ること
ができる。
【0082】そして、請求項7の発明によれば、異常フ
レームを受信したノードは、異常フレームを受信した旨
を、各自ノードに接続された通信監視手段宛に即時に通
知する結果として、複数の通信監視手段の各々は、本シ
ステム内における異常フレームの発生状況を適時に把握
することができるのに加えて、ソフトウェアによる通信
異常処理を行うことが可能となるというきわめて優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るリング式ネットワークの
監視システムの全体構成を表す概略ブロック構成図であ
る。
【図2】図2は、本監視システムの要部となる各ノード
のブロック構成図である。
【図3】図3は、本リング式ネットワーク内を巡回する
通信フレームのフォーマットの一例を示す図である。
【図4】図4は、本リング式ネットワーク内を巡回する
通信フレームの状態遷移図である。
【図5】図5は、本監視システムの処理手順を表すフロ
ーチャート図である。
【符号の説明】
1 監視システム 2 リング式ネットワーク 3 伝送路 5 通信線 11 受信部(フレーム受信手段) 13 フレーム判別部(フレーム判別手段) 15 自ノードアドレス記憶部(自ノードアドレス記憶
手段) 17 アドレス比較部(アドレス比較判定手段) 19 通過ビット確認部(全ノード通過判定手段、及び
異常フレーム受信信号送出手段)) 21 通過ビット書込部(フレーム生成制御手段) 25 フリートークン生成部(フレーム生成制御手段) 27 フレーム制御部(フレーム生成制御手段) 29 送信部(フレーム送信手段) 31 通信フレーム 33 トークンパケット部 35 通過ビット部 SA 発信元アドレス N ノード NC ノードコントローラ(通信監視手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノード間をリング形式の伝送路を
    介して相互にデータ交換可能に接続して構成されたリン
    グ式ネットワークの通信状態を監視するリング式ネット
    ワークの監視システムであって、 前記伝送路は、 単一方向における通信フレームの巡回伝送を許容し、か
    つ、当該伝送路上に同時に複数の通信フレームが併存す
    ることを許容するように構成され、 前記通信フレームは、少なくとも、 当該通信フレームの発信元ノードの発信元アドレスが記
    述される発信元アドレス記述領域と、 前記通信フレームが前記複数の各ノードを通過する毎
    に、当該複数の各ノード毎の通信フレームの通過状況を
    表す通過ビット情報のうち、該当する情報箇所が各ノー
    ドの元で書き替え記述される通過ビット情報記述領域
    と、 を備えて構成され、 前記複数のノードの各々は、 自身の上流側に位置するノードから前記通信フレームを
    受信するフレーム受信手段と、 各自に固有値が設定された自ノードアドレスを記憶する
    自ノードアドレス記憶手段と、 前記フレーム受信手段で通信フレームを受信したとき、
    当該受信した通信フレーム内の記述内容を参照して、当
    該受信した通信フレームが、前記複数のノードのうち、
    自身を含むいずれかのノードから発信された占有フレー
    ムか、又は前記複数のノードのうち、いずれのノードか
    らも発信されたものではない非占有フレームかを判別す
    るフレーム判別手段と、 当該フレーム判別手段のフレーム判別の結果、前記受信
    した通信フレームが占有フレームであると判別されたと
    き、当該受信した通信フレーム内に記述された発信元ア
    ドレスと、自ノードアドレス記憶手段に記憶された自ノ
    ードアドレスとが一致するか否かを比較判定するアドレ
    ス比較判定手段と、 当該アドレス比較判定手段の比較判定の結果、発信元ア
    ドレスと自ノードアドレスとが一致しない旨の判定が下
    されたとき、前記受信した通信フレーム内の通過ビット
    情報記述領域に記述されている通過ビット情報を参照し
    て、当該受信した通信フレームが前記複数の全ノードの
    元を既に通過しているか否かを判定する全ノード通過判
    定手段と、 当該全ノード通過判定手段の判定の結果、前記受信した
    通信フレームが前記複数の全ノードの元を既に通過して
    いる旨の判定が下されたとき、当該受信した通信フレー
    ムは異常フレームであるとみなして、異常フレームを受
    信した旨の異常フレーム受信信号を送出する異常フレー
    ム受信信号送出手段と、 自身が通信フレームの発信元である場合には、前記発信
    元アドレス記述領域に自ノードアドレスを記述するとと
    もに、前記通過ビット情報記述領域に記述されている通
    過ビット情報のうち、自身に該当する情報箇所に既通過
    である旨を書き替え記述した通信フレームを生成する一
    方、自身が通信フレームの発信元ではない場合であっ
    て、前記全ノード通過判定手段の判定の結果、前記受信
    した通信フレームが前記複数の全ノードの元を未だ通過
    していない旨の判定が下されたとき、当該受信した通信
    フレームは正常フレームであるとみなして、当該通信フ
    レームの通過ビット情報記述領域に記述されている通過
    ビット情報のうち、自身に該当する情報箇所に既通過で
    ある旨を書き替え記述した通信フレームを生成するフレ
    ーム生成制御手段と、 当該フレーム生成制御手段で生成された通信フレーム
    を、自身の下流側に位置するノード宛に送信するフレー
    ム送信手段と、 をそれぞれ備えて構成されることを特徴とするリング式
    ネットワークの監視システム。
  2. 【請求項2】 前記全ノード通過判定手段は、 前記アドレス比較判定手段の比較判定の結果、発信元ア
    ドレスと自ノードアドレスとが一致する旨の判定が下さ
    れたとき、前記受信した通信フレーム内の通過ビット情
    報記述領域に記述されている通過ビット情報を参照し
    て、当該受信した通信フレームが前記複数の全ノードの
    元を既に通過しているか否かを判定することを特徴とす
    る請求項1に記載のリング式ネットワークの監視システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記異常フレーム受信信号送出手段は、 前記アドレス比較判定手段の比較判定の結果、発信元ア
    ドレスと自ノードアドレスとが一致する旨の判定が下さ
    れたときであって、前記全ノード通過判定手段の判定の
    結果、前記受信した通信フレームが前記複数の全ノード
    の元を未だ通過していない旨の判定が下されたとき、当
    該受信した通信フレームは異常フレームであるとみなし
    て、異常フレームを受信した旨の異常フレーム受信信号
    を送出することを特徴とする請求項2に記載のリング式
    ネットワークの監視システム。
  4. 【請求項4】 前記フレーム生成制御手段は、 前記アドレス比較判定手段の比較判定の結果、発信元ア
    ドレスと自ノードアドレスとが一致する旨の判定が下さ
    れたときであって、前記全ノード通過判定手段の判定の
    結果、前記受信した通信フレームが前記複数の全ノード
    の元を既に通過している旨の判定が下されたとき、自身
    が発信した通信フレームが自身の元に回帰したとみなし
    て、当該受信した回帰フレームを廃棄する一方で、非占
    有フレームである新規のフリートークンフレームを生成
    する回帰フレーム再生機能をさらに有していることを特
    徴とする請求項2に記載のリング式ネットワークの監視
    システム。
  5. 【請求項5】 前記フレーム生成制御手段は、 前記異常フレーム受信信号送出手段から異常フレームを
    受信した旨の異常フレーム受信信号が送出されるに至っ
    たとき、当該受信した異常フレームを廃棄する一方で、
    非占有フレームである新規のフリートークンフレームを
    生成する異常フレーム再生機能をさらに有していること
    を特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載
    のリング式ネットワークの監視システム。
  6. 【請求項6】 前記フレーム生成制御手段は、 自ノードにおいて発信待機中の発信待機データが存在す
    る場合には、前記非占有フレームである新規のフリート
    ークンフレームの生成に代えて、当該発信待機データを
    含む通信フレームを生成することを特徴とする請求項4
    又は5のうちいずれか1項に記載のリング式ネットワー
    クの監視システム。
  7. 【請求項7】 前記複数のノードに各々接続され、各ノ
    ードの通信状態をそれぞれ監視する複数の通信監視手段
    をさらに備え、 前記異常フレーム受信信号送出手段は、 前記異常フレームを受信した旨の異常フレーム受信信号
    を、各自ノードに接続された前記通信監視手段宛に送出
    することにより、異常フレームを受信した旨を各自ノー
    ドに接続された通信監視手段宛に通知することを特徴と
    する請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載のリング
    式ネットワークの監視システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4837737B2 (ja) * 2005-09-21 2011-12-14 アイメック 分配されたアナログリソースを伴うシステム
JP2016129290A (ja) * 2015-01-09 2016-07-14 矢崎総業株式会社 車両用通信システム

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