JP2000143946A - ノルボルネン系重合体樹脂組成物 - Google Patents

ノルボルネン系重合体樹脂組成物

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JP2000143946A
JP2000143946A JP10320674A JP32067498A JP2000143946A JP 2000143946 A JP2000143946 A JP 2000143946A JP 10320674 A JP10320674 A JP 10320674A JP 32067498 A JP32067498 A JP 32067498A JP 2000143946 A JP2000143946 A JP 2000143946A
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norbornene
tert
carbon atoms
butyl
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JP10320674A
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English (en)
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Koji Minami
幸治 南
Kyoichi Kubomura
恭一 久保村
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性、精密成形性に優れ、さらには高温での
成形加工時における着色防止効果に優れたノルボルネン
系重合体樹脂組成物を提供する。 【解決手段】重合体全繰り返し単位中に、3環以上のノ
ルボルネン系単量体由来の繰り返し構造単位を20重量
部以上含有するノルボルネン系重合体と、ラクトン構造
を有する化合物とを含有してなるノルボルネン系重合体
樹脂組成物である。本発明によれば、耐熱性に優れ、高
温での成形加工時の熱安定性にも優れた樹脂組成物が提
供される。本発明の樹脂組成物は上記特性に優れるため
に、特に高温成形を必要とする精密成形品、薄型成形
品、及びこれらの光学成形部品などの用途において有効
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノルボルネン系重合
体樹脂組成物に関し、更に詳しくは、耐熱性、精密成形
性に優れ、さらには高温での成形加工時における着色防
止効果に優れたノルボルネン系重合体樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ノルボルネン系樹脂は、優れた耐熱性、
低吸水性等の特性から成形品として多くの用途に使用さ
れているが、最近、ノルボルネン系樹脂が使用される分
野において、寸法精度の高い精密成形品や薄肉成形品が
求められてきている。このような成形品を成形する際に
は通常の成形温度よりも高い成形温度で樹脂の流動性を
向上させ、寸法精度、転写性等に優れた精密成形を行う
必要があるが、高温成形時、特に射出成形などのせん断
速度の高い成形時に樹脂の熱劣化が促進され着色すると
いう問題があったため、より加工時の熱安定性に優れた
材料が望まれていた。
【0003】従来、酸化的、熱的劣化を受けやすい合成
ポリマーの安定化に有効な安定剤としてラクトン構造を
有する化合物が提案されており(特開平7―233,1
60号公報、特開平7―247,278号公報)、その
中で該ラクトン構造含有化合物はノルボルネンのポリマ
ーにも効果を発揮することが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報には、特に耐熱性が高く、精密成形可能なノルボルネ
ン系樹脂に対する効果は具体的には示されておらず、高
温での成形加工時の着色防止に効果を示すことも何ら開
示されていなかった。
【0005】本発明はこうした実状に鑑みてなされ、耐
熱性、精密成形性に優れ、さらには高温での成形加工時
における着色防止効果に優れたノルボルネン系重合体樹
脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、重合体の繰り
返し単位中に3環以上のノルボルネン系単量体由来の繰
り返し構造単位を特定量含有するノルボルネン系重合体
とラクトン構造を有する化合物とを含有してなる樹脂組
成物が、耐熱性、精密成形性に優れ、さらには高温での
成形加工時の着色防止効果にも優れることを見出し、本
発明を完成するに至った。すなわち、 (1)本発明に係る「ノルボルネン系重合体樹脂組成
物」は、重合体全繰り返し単位中に、3環以上のノルボ
ルネン系単量体由来の繰り返し構造単位を20重量部以
上、好ましくは30重量部以上、より好ましくは50重
量部以上含有するノルボルネン系重合体と、ラクトン構
造(環内にエステル結合を有する構造)を有する化合物
とを含有してなることを特徴とする。
【0007】(2)上記ノルボルネン系重合体の重量平
均分子量(Mw)は、特に限定されないが、通常5,0
00〜500,000、好ましくは7,000〜20
0,000、より好ましくは10,000〜100,0
00の範囲であることが望ましい。
【0008】(3)上記ノルボルネン系重合体の重量平
均分子量/数平均分子量の比(Mw/Mn)は、好まし
くは1.5〜4.0の範囲であることが望ましい。
【0009】(4)上記ノルボルネン系重合体のガラス
転移温度(Tg)は、特に限定されないが、通常50〜
300°C、好ましくは100〜280°C、より好ま
しくは150〜250°Cの範囲であることが望まし
い。
【0010】(5)上記ラクトン構造を有する化合物と
しては、特に限定されないが、好ましくはベンゾフラノ
ン骨格を有する化合物であり、より好ましくはアリール
基を置換基としてフラン環の側鎖に有する3−アリール
ベンゾフラン−2−オンであることが望ましい。ラクト
ン構造を有する化合物についての具体的例示は後述す
る。
【0011】(6)上記ノルボルネン系重合体100重
量部に対するラクトン構造を有する化合物の配合量は、
通常0.0001〜5.0重量部、好ましくは0.00
1〜1.0重量部、より好ましくは0.005〜0.5
重量部の範囲であることが望ましい。
【0012】(7)本発明に係る「成形体」は、上記ノ
ルボルネン系重合体樹脂組成物からなることを特徴とす
る。 (8)上記ノルボルネン系重合体樹脂組成物は、光学材
料をはじめとした各種成形体の成形材料として適用可能
であり、この適用可能な成形体の具体的例示については
後述するが、この成形体としては、好ましくは成形品の
着色を嫌う光学材料であり、より好ましくは導光板であ
り、特に好ましくはくさび形導光板であることが望まし
い。
【0013】(9)上記成形体は、好ましくは射出成形
により成形してあることが望ましい。
【0014】(10)射出成形時の「成形温度」は、ノ
ルボルネン系樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)より
も、通常50〜350°C、好ましくは100〜350
°C、より好ましくは120〜300°C、さらに好ま
しくは140〜250°C高い温度で成形することが望
ましい。
【0015】ノルボルネン系重合体 本発明に使用される「ノルボルネン系重合体」として
は、重合体繰り返し単位中に、3環以上のノルボルネン
系単量体由来繰り返し構造単位を20重量部以上含有す
るノルボルネン系重合体が挙げられる。
【0016】ノルボルネン系重合体繰り返し単位中の3
環以上のノルボルネン系単量体由来の繰り返し構造単位
の含有量は通常20〜100重量部、好ましくは30〜
100重量部、最も好ましくは50〜100重量部の範
囲であるときに、重合体の耐熱性、精密成形性に優れ好
適である。この範囲よりも過度に低い場合、重合体の熱
変形温度が低くなる。
【0017】重合様式としては格別な制限がなく、例え
ば開環(共)重合や、付加(共)重合のいずれかであ
る。
【0018】3環以上のノルボルネン系単量体の具体例
としては、トリシクロ[4.3.0.12,5 ]デカ
−3,7−ジエン(慣用名ジシクロペンタジエン)、ト
リシクロ[4.3.0.12,5 ]デカ−3−エン;
トリシクロ[4.4.0.12,5 ]ウンデカ−
3,7−ジエン若しくはトリシクロ[4.4.0.1
,5 ]ウンデカ−3,8−ジエンまたはこれらの部分
水素添加物(またはシクロペンタジエンとシクロヘキセ
ンの付加物)であるトリシクロ[4.4.0.1
2,5 ]ウンデカ−3−エン; 5−シクロペンチル
−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シク
ロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、5−シクロヘキセニルビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エンなどの3環のノルボルネン系単量体;
テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10
−ドデカ−3−エン(単にテトラシクロドデセンともい
う)、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−エチ
ルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−ドデカ−3−エン、8−メチリデンテト
ラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ド
デカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.
4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エ
ン、8−ビニルテトラシクロ[4.4.0.
2,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−プ
ロペニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5 .1
7, 10]−ドデカ−3−エン、8−メトキシカルボニ
ルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メ
トキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−ヒド
ロキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,1 ]−ドデカ−3−エン、8−カルボキシテト
ラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデ
カ−3−エンなどのテトラシクロドデセン(4環体)構
造を有する4環体のノルボルネン系単量体(テトラシク
ロドデセン系単量体);8−シクロペンチル−テトラシ
クロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ
−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.
4.0.12, .17,10]−ドデカ−3−エ
ン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.
0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8
−フェニル−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.
0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン;
テトラシクロ[7.4.0.110,13 .0
2,7 ]トリデカ−2,4,6,11−テトラエン
(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ
フルオレンともいう)、テトラシクロ[8.4.0.1
11,1 .03,8 ]テトラデカ−3,5,7,
12−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,
5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセンともい
う)、ペンタシクロ[6.5.1.13,6 .0
2,7 .09,13]ペンタデカ−3,10−ジエ
ン、ペンタシクロ[7.4.0.13,6 .1
10,13.02,7 ]ペンタデカ−4,11−ジエ
ンなどの5環体のノルボルネン系単量体;シクロペンタ
ジエンの4量体などの6環以上のノルボルネン系単量
体; などのノルボルネン系単量体などが挙げられる。
【0019】これらの3環以上のノルボルネン系単量体
は、格別な制限はなく、それぞれ単独であるいは2種以
上組合わせて用いられる。
【0020】重合体の繰り返し単位の割合は、通常20
〜100重量部、好ましくは30〜100重量部、最も
好ましくは50〜100重量部の範囲である。この範囲
が過度に少ない場合には、重合体の熱変形温度が低くな
る。
【0021】ノルボルネン系重合体繰り返し単位中の3
環以上のノルボルネン系単量体由来の繰り返し構造単位
の残部は、その他共重合可能な単量体、例えば2環のノ
ルボルネン系単量体、α−オレフィンなどが挙げられ
る。
【0022】2環のノルボルネン系単量体の具体例とし
ては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用
名ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチル−ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチリデン
−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト2−エン、5−ヘキ
シル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−
オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−オクタデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2
−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシ−カル
ボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5
−シアノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン; 5−メトキシカルボニル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキ
シカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−エ
トキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニル−2
−メチルプロピオネイト、ビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−5−エニル−2−メチルオクタネイト、ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン
酸無水物、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒ
ドロキシ−i−プロピルビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン; 5−シアノビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘ
プト−2−エン−5,6−ジカルボン酸イミドなどのノ
ルボルネン(2環体)構造を有する2環体のノルボルネ
ン系単量体などが挙げられる。
【0023】これらの2環のノルボルネン系単量体は、
それぞれ単独であるいは2種以上組合わせて用いられ
る。
【0024】α−オレフィンとしては、例えば、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、スチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、p−クロロスチレンなどが挙げられ
る。
【0025】これらの共重合可能な単量体由来の繰り返
し構造単位の含有量は通常0〜80重量部、好ましくは
0〜70重量部、最も好ましくは0〜50重量部の範囲
であるときに、耐熱性、精密成形性のバランスに優れ好
適である。
【0026】上記のノルボルネン系単量体から開環
(共)重合体を得る方法としては、ノルボルネン系単量
体を、開環重合触媒として、ルテニウム、ロジウム、パ
ラジウム、オスミウム、イリジウム、白金などの金属の
ハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物
と、還元剤とからなる触媒系、あるいは、チタン、バナ
ジウム、ジルコニウム、タングステン、モリブデンなど
の金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物
と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒系を用い
て、溶媒中または無溶媒で、通常、−50°C〜100
°Cの重合温度、0〜50kg/cmの重合圧力で
開環(共)重合することで得ることができる。触媒系
に、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化物、カ
ルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケトン、
含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロゲン化合物、分子
状ヨウ素、その他のルイス酸などの第三成分を加えて、
重合活性や開環重合の選択性を高めることができる。
【0027】またこのノルボルネン系開環重合体を水素
添加することで、透明性、耐熱安定性、抗酸化劣化性を
高めることができる。この水素添加ノルボルネン系開環
重合体は、常法に従って、開環(共)重合体をニッケル
や白金、パラジウム、ロジウムなどの金属坦持体などの
水素添加触媒の存在下に水素により水素化する方法によ
り得ることができる。
【0028】特に精密成形性、透明性が高度に要求され
る場合には、水素添加ノルボルネン系開環重合体が好適
に用いられ、水素添加を行うノルボルネン開環重合体中
の不飽和結合の通常50%以上、好ましくは70%以
上、より好ましくは90%以上、水素添加する。3環以
上のノルボルネン系単量体を含む付加重合体としては、
3環以上のノルボルネン系単量体、又は3環以上のノル
ボルネン系単量体と共重合可能なその他の共重合可能な
単量体との付加重合体が用いられる。
【0029】ノルボルネン系単量体とα−オレフィンと
の付加共重合体は、例えば、単量体成分を、溶媒中また
は無溶媒で、チタン、ジルコニウム、又はバナジウム化
合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒系の存在
下で、通常、−50°C〜100°Cの重合温度、0〜
50kg/cmの重合圧力で共重合させる方法によ
り得ることができる。
【0030】本発明に使用されるノルボルネン系重合体
の分子量は、格別制限はされず使用目的に応じて適宜選
択されるが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)で測定されるポリイソプレン換算の重量平均
分子量(Mw)で、通常5,000〜500,000、
好ましくは7,000〜200,000、より好ましく
は10,000〜100,000の範囲である。ノルボ
ルネン系重合体の重量平均分子量(Mw)がこの範囲に
ある時に、耐熱性、精密成形性に優れて好適である。
【0031】本発明に使用されるノルボルネン系重合体
の分子分布は、上記の分子量を求める方法と同じ方法で
測定され、重量平均分子量/数平均分子量の比(Mw/
Mn)は、1.5〜4.0の範囲が、精密成形性に優れ
好適である。
【0032】本発明に使用されるノルボルネン系重合体
のガラス転移温度(Tg)は使用目的に応じて適宜選択
すれば良いが、通常50〜300°C、好ましくは10
0〜280°C、特に好ましくは150〜250°Cの
範囲が好適である。この範囲にある時に、耐熱性に優れ
て好適である。
【0033】ラクトン構造を有する化合物 本発明は、ラクトン構造(環内にエステル結合を有する
構造)を含む化合物を酸化防止剤として用いることを特
徴とする。使用されるラクトン構造を有する化合物は、
特に限定はされないが、芳香族系のラクトン化合物が好
ましい。この中でもベンゾフラノン骨格を有するものが
より好ましく、さらにアリール基を置換基としてフラン
環の側鎖に有する3−アリールベンゾフラン−2−オン
がより好ましい。
【0034】上記ベンゾフラノン骨格の具体例として
は、さらに特定構造の化合物がノルボルネン系樹脂組成
物の耐熱性、高温加工時の熱安定性をより向上させるた
めに好ましく、このような特定構造の化合物としては、
例えば、特開平5−65,371号公報、特開平6−4
1,109号公報、特開平6−199,826号公報、
特開平7−233,160号公報、特開平7−247,
278号公報に例示されるような化合物が挙げられる。
具体的に、次式(I)
【0035】
【化1】
【0036】〔式中、nは1または2を表し; nが1
であるとき、Rはおのおの未置換の、または炭素原
子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4の
アルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、炭素原子
数1ないし4のアルキルアミノ基、フェニルアミノ基ま
たはジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)−アミノ基
で置換された、ナフチル基、フェナントリル基、アント
リル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル
基、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル基、
チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3
−b]チエニル基、チアントレニル基、ジベンゾフリル
基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサンチニ
ル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピ
ラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インド
リジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダ
ゾリル基、プリニル基、キノリジニル基、イソキノリル
基、キノリル基、フタルアジニル基、ナフチリジニル
基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シノリル基、
プテリジニル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル
基、フェナンチリジニル基、アクリジニル基、ペリミジ
ニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、イソ
チアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル
基、フラザニル基、ビフェニル基、テルフェニル基、フ
ルオレニル基またはフェノキサジニル基を表すか、ある
いはRは式(II)
【0037】
【化2】
【0038】で表される基を表し、ならびに;nが2で
あるとき、Rは未置換のもしくは炭素原子数1ない
し4のアルキル基もしくはヒドロキシ基により置換され
たフェニレン基、またはナフチレン基を表すか; また
は−R12−X−R13−(基中、Xは直接結合;酸素
原子、硫黄原子もしくは−NR31−を表す。)を表
し;R、R、RおよびRはおのおの互
いに独立して水素原子、塩素原子、ヒドロキシ基、炭素
原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数7ないし
9のフェニルアルキル基、未置換のもしくは炭素原子数
1ないし4のアルキル−置換フェニル基、未置換のもし
くは炭素原子数1ないし4のアルキル−置換炭素原子数
5ないし8のシクロアルキル基; 炭素原子数1ないし
18のアルコキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキ
ルチオ基、炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、
ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、炭素
原子数1ないし25のアルカノイルオキシ基、炭素原子
数1ないし25のアルカノイルアミノ基、炭素原子数3
ないし25のアルケノイルオキシ基;酸素原子、硫黄原
子もしくは基:
【0039】
【化3】
【0040】で中断された炭素原子数3ないし25のア
ルカノイルオキシ基; 炭素原子数6ないし9のシクロ
アルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基また
は炭素原子数1ないし12のアルキル−置換ベンゾイル
オキシ基を表し(但し、Rが水素原子またはメチル基
の場合、式II中の、後述するRまたはRはヒ
ドロキシ基または炭素原子数1ないし25のアルカノイ
ルオキシ基を表さない。); あるいは置換基R
よびRまたは、RおよびRまたはR
よびRのおのおのの対は結合している炭素原子と一
緒になって、ベンゼン環を形成し;Rはさらに−
(CH−COR15または−(CH
OH(式中、pは0、1または2を表し; qは
1、2、3、4、5および6を表す。)を表し; ある
いはR、RおよびRが水素原子を表す場
合、Rはさらに式(III)
【0041】
【化4】
【0042】(式中、Rはn=1に対して上記で定
義されたと同じ意味を表す。)で表される基を表し;
は水素原子または式(IV)
【0043】
【化5】
【0044】(式中、Rは式(III)の基でなく
およびRはn=1に対して上記で定義されたと同じ
意味を表す。)で表される基を表し; R
、R およびR10はおのおの互いに独立して水
素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1な
いし25のアルキル基;酸素原子、硫黄原子もしくは
【0045】
【化6】
【0046】で中断された炭素原子数2ないし25のア
ルキル基; 炭素原子数1ないし25のアルコキシ基;
酸素原子、硫黄原子もしくは
【0047】
【化7】
【0048】で中断された炭素原子数2ないし25のア
ルコキシ基; 炭素原子数1ないし25のアルキルチオ
基、炭素原子数3ないし25のアルケニル基、炭素原子
数3ないし25のアルケニルオキシ基、炭素原子数3な
いし25のアルキニル基、炭素原子数3ないし25のア
ルキニルオキシ基、炭素原子数7ないし9のフェニルア
ルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルコキシ
基、未置換のもしくは炭素原子数1ないし4のアルキル
−置換フェニル基、未置換のもしくは炭素原子数1ない
し4のアルキル−置換フェノキシ基; 未置換のもしく
は炭素原子数1ないし4のアルキル−置換炭素原子数5
ないし8のシクロアルキル基; 未置換のもしくは炭素
原子数1ないし4のアルキル−置換炭素原子数5ないし
8のシクロアルコキシ基; 炭素原子数1ないし4のア
ルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし4アルキル)
アミノ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイル基;
酸素原子、硫黄原子もしくは
【0049】
【化8】
【0050】で中断された炭素原子数3ないし25のア
ルカノイル基; 炭素原子数1ないし25のアルカノイ
ルオキシ基; 酸素原子、硫黄原子もしくは
【0051】
【化9】
【0052】で中断された炭素原子数3ないし25のア
ルカノイルオキシ基; 炭素原子数1ないし25のアル
カノイルアミノ基、炭素原子数3ないし25のアルケノ
イル基; 酸素原子、硫黄原子もしくは
【0053】
【化10】
【0054】で中断された炭素原子数3ないし25のア
ルケノイル基;炭素原子数3ないし25のアルケノイル
オキシ基; 酸素原子、硫黄原子もしくは
【0055】
【化11】
【0056】で中断された炭素原子数3ないし25のア
ルケノイルオキシ基; 炭素原子数6ないし9のシクロ
アルキルカルボニル基、炭素原子数6ないし9のシクロ
アルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイル基または炭素
原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイル基; ベ
ンゾイルオキシ基または炭素原子数1ないし12のアル
キル置換ベンゾイルオキシ基;
【0057】
【化12】
【0058】を表すか、また、式II中、置換基R
およびRまたはRおよびR のおのおのの対
は、結合している炭素原子と一緒になって、ベンゼン環
を形成し、R11は水素原子、炭素原子数1ないし25
のアルキル基、炭素原子数1ないし25のアルキルチオ
基、炭素原子数3ないし25のアルケニル基、炭素原子
数3ないし25のアルキニル基、炭素原子数7ないし9
のフェニルアルキル基、未置換のもしくは炭素原子数1
ないし4のアルキル置換−フェニル基、未置換のもしく
は炭素原子数1ないし4のアルキル置換−炭素原子数5
ないし8のシクロアルキル基; 炭素原子数1ないし4
のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし4のアル
キル)アミノ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイ
ル基;酸素原子、硫黄原子もしくは
【0059】
【化13】
【0060】で中断された炭素原子数3ないし25のア
ルカノイル基; 炭素原子数1ないし25のアルカノイ
ルアミノ基、炭素原子数3ないし25のアルケノイル
基; 酸素原子、硫黄原子もしくは
【0061】
【化14】
【0062】で中断された炭素原子数3ないし25のア
ルケノイル基; 炭素原子数6ないし9のシクロアルキ
ルカルボニル基、ベンゾイル基または炭素原子数1ない
し12のアルキル−置換ベンゾイル基を表し; 但し、
、R、R、R またはR11の少なく
とも1つは水素原子でなく; R12およびR13はお
のおの互いに独立して未置換のもしくは炭素原子数1な
いし4のアルキル−置換フェニレン基またはナフチレン
基を表し; R14は水素原子または炭素原子数1ない
し8のアルキル基を表し; R15はヒドロキシ基、
【0063】
【化15】
【0064】(基中、Mはr−価の金属カチオンを表
し、およびrは1、2もしくは3を表す。)、炭素原子
数1ないし18のアルコキシ基または
【0065】
【化16】
【0066】を表し;R16およびR17はおのおの互
いに独立して水素原子、CF、炭素原子数1ないし
12のアルキル基またはフェニル基を表すか、あるいは
16およびR17は結合している炭素原子と一緒にな
って、未置換のもしくは1ないし3個の炭素原子数1な
いし4のアルキル基により置換された炭素原子数5ない
し8のシクロアルキリデン環を形成し; R18および
19はおのおの互いに独立して、水素原子、炭素原子
数1ないし4のアルキル基、フェニル基を表し; R
は水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基
を表し; R21は水素原子、未置換のもしくは炭素原
子数1ないし4のアルキル−置換フェニル基、炭素原子
数1ないし25のアルキル基; 酸素原子、硫黄原子も
しくは
【0067】
【化17】
【0068】で中断された炭素原子数2ないし25のア
ルキル基; 未置換のもしくはフェニル部分において1
ないし3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換
された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;
酸素原子、硫黄原子もしくは
【0069】
【化18】
【0070】で中断され、かつ、未置換のもしくはフェ
ニル部分において1ないし3個の炭素原子数1ないし4
のアルキル基で置換された炭素原子数7ないし25のフ
ェニルアルキル基を表し; あるいはR20およびR
21は結合している炭素原子と一緒になって、未置換の
もしくは1ないし3個の炭素原子数1ないし4のアルキ
ル基により置換された炭素原子数5ないし12のシクロ
アルキレン環を形成し;R22は水素原子または炭素原
子数1ないし4のアルキル基を表し; R23は水素原
子、炭素原子数1ないし25のアルカノイル基、炭素原
子数3ないし25のアルケノイル基;酸素原子、硫黄原
子もしくは
【0071】
【化19】
【0072】で中断された炭素原子数3ないし25のア
ルカノイル基; ジ(炭素原子数1ないし6のアルキ
ル)−ホスホネート基により置換された炭素原子数2な
いし25のアルカノイル基; 炭素原子数6ないし9の
シクロアルキルカルボニル基、テノイル基、フロイル
基、ベンゾイル基または炭素原子数1ないし12のアル
キル置換ベンゾイル基;
【0073】
【化20】
【0074】(基中、sは0、1または2を表す。)を
表し; R24およびR25はおのおの互いに独立して
水素原子または炭素原子数1ないし18のアルキル基を
表し;R26は水素原子または炭素原子数1ないし8の
アルキル基を表し; R27は直接結合、炭素原子数1
ないし18のアルキレン基; 酸素原子、硫黄原子もし
くは
【0075】
【化21】
【0076】で中断された炭素原子数2ないし18のア
ルキレン基; 炭素原子数2ないし18のアルケニレン
基、炭素原子数2ないし20のアルキリデン基、炭素原
子数7ないし20のフェニルアルキリデン基、炭素原子
数5ないし8のシクロアルキレン基、炭素原子数7ない
し8のビシクロアルキレン基、未置換のもしくは炭素原
子数1ないし4のアルキル−置換フェニレン基
【0077】
【化22】
【0078】を表し; R28はヒドロキシ基、
【0079】
【化23】
【0080】炭素原子数1ないし18のアルコキシ基ま
たは
【0081】
【化24】
【0082】を表し; R29は酸素原子、−NH−ま
たは
【0083】
【化25】
【0084】を表し; R30は炭素原子数1ないし1
8のアルキル基またはフェニル基を表し; R31は水
素原子または炭素原子数1ないし18のアルキル基を表
す。〕これらの3−アリルベンゾフラン−2−オンの化
合物の好ましいものとして、例えば、5,7−ジ−第三
ブチル−3−(2,5−ジメチルフェニル)−3H−ベ
ンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−
(2,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−
2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−(2,3−ジ
メチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、
5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−メチルフェニル)
−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−第三ブ
チル−3−(4−エチルフェニル)−3H−ベンゾフラ
ン−2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−イ
ソプロピルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オ
ン、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−第三ブチル−
フェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−
ジ−第三ブチル−3−フェニル−3H−ベンゾフラン−
2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−ドデシ
ルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7
−ジ−第三ブチル−3−(2,3,4−トリメチルフェ
ニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−
第三ブチル−3−(2,3,4,5,6−ヘプタメチル
フェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンなどのベン
ゾフラノン環の3位に置換フェニル基を有する5,7−
ジ−第三ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン誘導
体;5−メチル−7−第三ブチル−3−(4−メチルフ
ェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン; 7−第三
−ブチル−5−メチル−3−(9−メチル−9H−カル
バゾール−3−イル)−3H−ベンゾフラン−2−オ
ン、5,7−ジ−第三ブチル−3−(9H−フルオレン
−3−イル)−3H−ベンゾフラン−2−オンなどのベ
ンゾフラノン環の3位に多環の置基を有する3H−ベン
ゾフラン−2−オン誘導体;5,7−ジ−第三ブチル−
3−ヒドロキシ−3H−ベンゾフラン−2−オン、7−
第三ブチル−5−メチル−3−ヒドロキシ−3H−ベン
ゾフラン−2−オン、5−第三ブチル−7−メチル−3
−ヒドロキシ−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7
−ジ−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−3H−ベンゾ
フラン−2−オン、などの3−ヒドロキシ−3H−ベン
ゾフラン−2−オン誘導体などが挙げられる。
【0085】これらの化合物の中でも、5,7−ジ−第
三ブチル−3−(3、4−ジ−メチルフェニル)−3H
−ベンゾフラン−2−オンが最も好ましい。
【0086】これらのラクトン系化合物は単独で、また
は2種以上を併用して使用してもよい。
【0087】ノルボルネン系重合体に対する上記ラクト
ン構造を有する化合物の配合量は、ノルボルネン系重合
体100重量部に対して通常0.0001ないし5.0
重量部、好ましくは0.001ないし1.0重量部、よ
り好ましくは0.005ないし0.5重量部の範囲であ
る。ラクトン構造を有する化合物の配合量が上記範囲に
あるときに、耐熱性、精密成形性、高温加工時着色防止
性に優れ好適である。
【0088】その他の酸化防止剤 本発明においては、樹脂組成物中に、必要に応じて、そ
の他の酸化防止剤を配合することができる。その他の酸
化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤
や、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が挙
げられ、特にフェノール系酸化防止剤および、またはリ
ン系酸化防止剤との併用が、成形品の耐熱着色性、耐候
性をさらに向上させるので、好ましい。
【0089】「フェノール系酸化防止剤」としては、従
来公知のものが使用でき、例えば、2−第3ブチル−6
−(3−第3ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベン
ジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ
−第3アミル−6−(1−(3,5−ジ−第3アミル−
2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレー
トなどの特開昭63−179,953号公報や特開平1
−168,643号公報に記載されるアクリレート系フ
ェノール化合物;2,6−ジ−第3ブチル−4−メチル
フェノール、2,6−ジ−第3ブチル−4−エチルフェ
ノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−第3ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2'
−メチレン−ビス(4−メチル−6−第3ブチルフェノ
ール)、4,4'−ブチリデン−ビス(6−第3ブチル
−m−クレゾール)、4,4'−チオビス(3−メチル
−6−第3ブチルフェノール)、ビス(3−シクロヘキ
シル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、
3,9−ビス(2−(3−(3−第3ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−
1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリ
ス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第3ブチルフェ
ニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3',
5'−ジ−第3ブチル−4'−ヒドロキシフェニルプロピ
オネート)メタン[すなわち、ペンタエリスリメチル−
テトラキス(3−(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒド
ロキシフェニルプロピオネート)]、トリエチレングリ
コールビス(3−(3−第3ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオネート)、トコフェノー
ルなどのアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−
ヒドロキシ−3,5−ジ−第3ブチルアニリノ)−2,
4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6−
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルアニリノ)−2,
4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6−
(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−第3ブチルアニリ
ノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリア
ジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ
−第3ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−ト
リアジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物;
などが挙げられる。
【0090】これらの中でも、アクリレート系フェノー
ル化合物やアルキル置換フェノール系化合物が好まし
く、アルキル置換フェノール系化合物が特に好ましい。
【0091】「リン系酸化防止剤」としては、一般の樹
脂工業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、
例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデ
シルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイ
ト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−
ジ−第3ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−
第3ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、トリ
ス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、2,2−
メチレンビス(4,6−ジ−第3ブチルフェニル)オク
チルホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−
10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、1
0−(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスフ
ァフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキ
シ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファ
フェナントレンなどのモノホスファイト系化合物;4,
4'−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−第3ブチル
フェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4'−
イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C
12〜C15)ホスファイト)、4,4'−イソプロピ
リデン−ビス(ジフェニルモノアルキル(C12〜C
15)ホスファイト)、1,1,3−トリス(2−メチ
ル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−第3ブチル
フェニル)ブタン、テトラキス(2,4−ジ−第3ブチ
ルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスファイ
ト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(イソデ
シルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトラ
イルビス(ノニルフェニルホスファイト)、サイクリッ
クネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−第3ブチ
ルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタン
テトライルビス(2,4−ジメチルフェニルホスファイ
ト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,
6−ジ−第3ブチルフェニルホスファイト)などのジホ
スファイト系化合物などが挙げられる。
【0092】これらの中でも、モノホスファイト系化合
物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(2,4−ジ−第3ブチルフェニル)ホスファイトなど
が特に好ましい。
【0093】「イオウ系酸化防止剤」は、例えば、ジラ
ウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル
3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3
−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3−
チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラ
キス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート)、3,
9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどを挙
げることができる。これら、その他の酸化防止剤は、そ
れぞれ単独で、または2種以上を配合して使用すること
ができる。
【0094】ノルボルネン系重合体に対する上記その他
の酸化防止剤の配合量は、ノルボルネン系重合体100
重量部に対してそれぞれ、通常0.0001ないし5.
0重量部、好ましくは0.001ないし1.0重量部、
より好ましくは0.005ないし0.5重量部の範囲で
ある。ラクトン構造を有する化合物の配合量が上記範囲
にあるときに、耐熱性、精密成形性、高温加工時着色防
止性に優れ好適である。
【0095】その他の配合剤 本発明においては、樹脂組成物中にさらに紫外線吸収剤
および/または光安定剤などのその他の配合剤を配合す
ることにより、耐候性を格段に改善できる。
【0096】「紫外線吸収剤」としては、樹脂工業で一
般的に使用されるものであれば格別な限定がなく用いる
ことができ、例えば、ベンゾフェノン系、サリチルサン
系、ベンゾトリアゾール系、アクリレート系、金属錯塩
系などの紫外線吸収剤を挙げることができる。
【0097】「光安定剤」としては、ヒンダードアミン
系光安定剤が挙げられる。これらの中でも、ヒンダード
アミン系光安定剤が特に好ましい。
【0098】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、
例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸3水
和物、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノ
ン、4−ドデカロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノ
ン、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベン
ゾフェノンなどが挙げられる。
【0099】サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例え
ば、フェニルサルチレート,4−第3ブチルフェニル−
2−ヒドロキシベンゾエート、フェニル−2−ヒドロキ
シベンゾエート、2,4−ジ−第3ブチルフェニル−
3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシベンゾエー
ト、ヘキサデシル−3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒド
ロキシベンゾエートなどが挙げられる。
【0100】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第3ブチル
−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−第3
ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H
−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−第3ブチル
−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾー
ル、5−クロロ−2−(3,5−ジ−第3ブチル−2−
ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2
−(3,5−ジ−第3アミル−2−ヒドロキシフェニ
ル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキ
シ−5−第3オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニ
ル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,
4,5,6−テトラヒドロフタリミジルメチル)フェノ
ール、2,2'−メチレンビス[4−(1,1,3,
3,−テトラメチルブチル)−6−[(2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)フェノール]]などが挙げられ
る。
【0101】アクリレート系としては、例えば、エチル
−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2'
−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルア
クリレートなどが挙げられる。
【0102】金属錯塩系紫外線吸収剤としては、通常ニ
ッケルやコバルトの錯塩が用いられる。具体的には、ニ
ッケル[2,2'チオビス(4−第3オクチル)フェノ
レート]ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチ
オカルバメート、ニッケルビス[o−エチル−3,5−
(ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシベンジル)]ホスフ
ェート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェー
ト、[1−フェニル,3−メチル,4−デカノニル,ピ
ラゾレート(5)2]ニッケルなどが挙げられる。
【0103】ヒンダードアミン系光安定剤としては、格
別な制限はないが、通常、構造中に3,5−ジ−第3ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル基、ならびに、2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジル基または1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基を有している
化合物が用いられる。具体的には、1−[2−〔3−
(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−3,5−ジ
−tブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオ
キシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(例
えば、サノールLS2626、三共社製))、2−
(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−2−n−ブチルマロン酸−ビス−(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[例えば、Tin
uvin144(日本チバガイギー社製)、アデカスタ
ブLAー94(旭電気化学社製)、アデカスタブLAー
63P(旭電気化学社製]などが挙げられる。
【0104】これら紫外線吸収剤および/または光安定
剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て用いることができる。
【0105】配合剤の配合量は、ノルボルネン系重合体
100重量部当たり、通常0.0001〜5.0部、好
ましくは0.001〜1.0部、より好ましくは0.0
1〜0.5部の範囲である。
【0106】紫外線吸収剤および/または光安定剤以外
の配合剤としては、樹脂工業で一般的に用いられるもの
であれば格別な限定はないが、例えば、可塑剤、顔料、
近赤外線吸収剤、帯電防止剤、アルコール性化合物、軟
質重合体、プラスチック、有機または無機のフィラーな
どを挙げることができる。
【0107】「可塑剤」としては、例えば、トリクレジ
ルフォスフェート、トリキシリルフォスフェート、トリ
フェニルフォスフェート、トリエチルフェニルフォスフ
ェート、ジフェニルクレジルフォスフェート、モノフェ
ニルジクレジルフォスフェート、ジクレジルモノキシレ
ニルフォスフェート、アリールアルキルフォスフェー
ト、ジフェニルモノキシレニルフォスフェート、モノフ
ェニルジキシレニルフォスフェート、トリブチルフォス
フェート、トリエチルフォスフェート、トリクロルエチ
ルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリ
ス(イソプロピルフェニル)フォスフェートなどのリン
酸トリエステル系可塑剤;フタル酸ジメチル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フ
タル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキ
シル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシ
ル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル酸エステル系
可塑剤;オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸
エステルなどの脂肪酸一塩基酸エステル系可塑剤; ア
ジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−脂肪酸二塩基酸
エステル系可塑剤; 二価アルコールエステル系可塑
剤; オキシ酸エステル系可塑剤; が使用できるが、
これらの中でもリン酸トリエステル系可塑剤が好まし
く、トリクレジルフォスフェート、トリキシリルフォス
フェートが特に好ましい。
【0108】さらに、「柔軟化剤ないし可塑剤」とし
て、主骨格が主にC−CまたはC=C構造である常温で
液状の炭化水素系可塑剤が好ましく用いられる。液状炭
化炭化水素系可塑剤の中でも、主鎖の中に炭化水素環を
もたない直鎖状または分岐鎖状の液状炭化水素系可塑剤
が好ましい。また、得られる組成物が耐候性に優れるこ
とから、C=C構造はもたないものが好ましい。この液
状炭化水素系可塑剤の分子量は、好ましくは10,00
0以下、より好ましくは200〜8,000、特に好ま
しくは300〜4,000の範囲である。
【0109】液状炭化水素系可塑剤の具体例としては、
スクアラン(C3062、Mw=422.8)、流動
パラフィン(ホワイトオイル、JIS−K2231に規
定されるISO VG10、ISO VG15、ISO
VG32、ISO VG68、ISO VG100、
VG8およびVG12など)、ポリイソブテン、水添ポ
リブタジエン、水添ポリイソプレンなどが挙げられる。
これらの中でもスクアラン、流動パラフィンおよびポリ
イソブテンが好ましい。
【0110】「顔料」としては、例えば、ピグメントレ
ッド38などのジアリリド系顔料;ピグメントレッド4
8:2、ピグメントレッド53、ピグメントレッド5
7:1などのアゾレーキ系顔料; ピグメントレッド1
44、ピグメントレッド166、ピグメントレッド22
0、ピグメントレッド221、ピグメントレッド248
などの縮合アゾ系顔料; ピグメントレッド171、ピ
グメントレッド175、ピグメントレッド176、ピグ
メントレッド185、ピグメントレッド208などのペ
ンズイミダゾロン系顔料; ピグメントレッド122な
どのキナクリドン系顔料; ピグメントレッド149、
ピグメントレッド178、ピグメントレッド179など
のペリレン系顔料; ピグメントレッド177などのア
ントラキノン系顔料が挙げられる。
【0111】「近赤外線吸収剤」としては、例えば、シ
アニン系近赤外線吸収剤; ピリリウム系赤外線吸収
剤; スクワリリウム系近赤外線吸収剤; クロコニウ
ム系赤外線吸収剤; アズレニウム系近赤外線吸収剤;
フタロシアニン系近赤外線吸収剤; ジチオール金属
錯体系近赤外線吸収剤; ナフトキノン系近赤外線吸収
剤; アントラキノン系近赤外線吸収剤; インドフェ
ノール系近赤外線吸収剤; アジ系近赤外線吸収剤;
などが挙げられる。また、市販品の近赤外線吸収剤SI
R−103,SIR−114,SIR−128,SIR
−130,SIR−132,SIR−152,SIR−
159,SIR−162(以上、三井東圧染料製)、K
ayasorbIR−750,Kayasorb IR
G−002,Kayasorb IRG−003,IR
−820B,Kayasorb IRG−022,Ka
yasorb IRG−023,Kayasorb C
Y−2,Kayasorb CY−4,Kayasor
b CY−9(以上、日本化薬製)などを挙げることで
きる。
【0112】「帯電防止剤」としては、例えば、アルキ
ルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルスルホン酸ホスホ
ニウム塩などのアルキルスルホン酸塩; ステアリン酸
のグリセリンエステルなどを挙げることができる。
【0113】「アルコール性化合物」として、少なくと
も1個のアルコール性水酸基と少なくとも1個のエーテ
ル結合とを有する化合物、あるいは、少なくとも1個の
アルコール性水酸基と少なくとも1個のエステル結合と
を有する化合物を添加してもよい。
【0114】例えば、少なくとも1個のアルコール性水
酸基と少なくとも1個のエーテル結合とを有する化合物
としては、ポリエチレングリコール、グリセロール、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリ
セロール、トリグリセロール、ジペンタエリスリトー
ル、1,6,7−トリヒドロキシ−2,2−ジ(ヒドロ
キシメチル)−4−オキソヘプタン、ソルビトール、2
−メチル−1,6,7−トリヒドロキシ−2−ヒドロキ
シメチル−4−オキソヘプタン、1,5,6−トリヒド
ロキシ−3−オキソヘキサンペンタエリスリトール、ト
リス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどが
挙げられる。
【0115】また少なくとも1個のアルコール性水酸基
と少なくとも1個のエステル結合とを有する化合物とし
て、具体的には、例えば、グリセリンモノステアレー
ト、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノベヘネ
ート、ジグリセリンモノステアレート、グリセリンジス
テアレート、グリセリンジラウレート、ペンタエリスリ
トールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラ
ウレート、ペンタエリスリトールモノベヘレート、ペン
タエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトー
ルジラウレート、ペンタエリスリトールトリステアレー
ト、ジペンタエリスリトールジステアレートなどの多価
アルコールのエステル化物、及び対応するエーテル化
物;3−(オクチルオキシ)−1,2−プロパンジオー
ル、3−(デシルオキシ)−1,2−プロパンジオー
ル、3−(ラウリルオキシ)−1,2−プロパンジオー
ル、3−(4−ノニルフェニルオキシ)−1,2−プロ
パンジオール、1,6−ジヒドロオキシ−2,2−ジ
(ヒドロキシメチル)−7−(4−ノニルフェニルオキ
シ)−4−オキソヘプタン、p−ノニルフェニルエーテ
ルとホルムアルデヒドの縮合体とグリシドールの反応に
より得られるエーテル化物、p−オクチルフェニルエー
テルとホルムアルデヒドの縮合体とグリシドールの反応
により得られるエーテル化物、p−オクチルフェニルエ
ーテルとジシクロペンタジエンの縮合体とグリシドール
の反応により得られるエーテル化物などが挙げられる。
【0116】「軟質重合体」としては、通常30°C以
下のガラス転移温度(Tg)を有する重合体のことをい
い、Tgが複数存在する重合体やTgと融点(Tm)の
両方を有する重合体の場合にも、最も低いTgが30°
C以下であれば、該軟質重合体に含まれる。
【0117】このような軟質重合体としては、(a)エ
チレンや、プロピレンなどのα−オレフィンから主とし
てなるオレフィン系軟質重合体、(b)イソブチレンか
ら主としてなるイソブチレン系軟質重合体、(c)ブタ
ジエン、イソプレンなどの共役ジエンから主としてなる
ジエン系軟質重合体、(d)ノルボルネン、シクロペン
テンなどの環状オレフィンから主としてなる環状オレフ
ィン系開環重合体、(e)けい素−酸素結合を骨格とす
る軟質重合体(有機ポリシロキサン)、(f)α,β−
不飽和酸とその誘導体から主としてなる軟質重合体、
(g)不飽和アルコールおよびアミンまたはそのアシル
誘導体またはアセタールから主としてなる軟質重合体、
(h)エポキシ化合物の重合体、(i)フッ素系ゴム、
(j)その他の軟質重合体、などが挙げられる。
【0118】これらの軟質重合体の具体例としては、例
えば、 (a)としては、液状ポリエチレン、アタクチックポリ
プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1
−ヘキセン、1−オクテンおよび1−デセンなどの単独
重合体; エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピ
レン・α−オレフィン共重合体、エチレン・プロピレン
・ジエン共重合体(EPDM)、エチレン・環状オレフ
ィン共重合体およびエチレン・プロピレン・スチレン共
重合体などの共重合体が挙げられる。
【0119】(b)としては、ポリイソブチレン、イソ
ブチレン・イソプレンゴム、イソブチレン・スチレン共
重合体などが挙げられる。
【0120】(c)としては、ポリブタジエン、ポリイ
ソプレンなどの共役ジエンの単独重合体; ブタジエン
・スチレンランダム共重合体、イソプレン・スチレンラ
ンダム共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体の水素添加
物、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体
などの共役ジエンのランダム共重合体; ブタジエン・
スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・
スチレン・ブロック共重合体、イソプレン・スチレン・
ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・
ブロック共重合体などの共役ジエンと芳香族ビニル系炭
化水素のブロック共重合体、およびこれらの水素添加物
などが挙げられる。
【0121】(d)としては、ノルボルネン、ビニルノ
ルボルネン、エチリデンノルボルネンなどのノルボルネ
ン系モノマー、またはシクロブテン、シクロペンテン、
シクロオクテンなどのモノ環状オレフィンのメタセシス
開環重合体およびその水素添加物が挙げられる。
【0122】(e)としては、ジメチルポリシロキサ
ン、ジフェニルポリシロキサン、ジヒドロキシポリシロ
キサン、などのシリコーンゴムなどが挙げられる。
【0123】(f)としては、ポリブチルアクリレー
ト、ポリブチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチル
メタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニ
トリルなどのアクリルモノマーの単独重合体; ブチル
アクリレート・スチレン共重合体などのアクリルモノマ
ーとその他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
【0124】(g)としては、ポリビニルアルコール、
ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、ポリ安息香
酸ビニル、ポリマレイン酸ビニルなどの(エステル化)
不飽和アルコールの単独重合体; 酢酸ビニル・スチレ
ン共重合体などの(エステル化)不飽和アルコールとそ
の他のモノマーとの共重合体などが挙げられる。
【0125】(h)としては、ポリエチレンオキシド、
ポリプロピレンオキシド、エピクロルヒドリンゴム、な
どが挙げられる。
【0126】(i)としては、フッ化ビニリデン系ゴ
ム、四フッ化エチレン−プロピレンゴム、などが挙げら
れる。
【0127】(j)としては、天然ゴム、ポリペプチ
ド、蛋白質、及び特開平8−73709号公報記載のポ
リエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可
塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー
などが挙げられる。
【0128】これらの軟質重合体は、架橋構造を有した
ものであってもよく、また、変性により官能基を導入し
たものであってもよい。
【0129】本発明においては、成形品の透明性の低下
を防止する観点から、上記軟質重合体の中でも(a)、
(b)、(c)の軟質重合体が、特にゴム弾性に優れ、
機械的強度、柔軟性および混和性に優れるため好まし
い。なかでも、(c)のジエン系軟質重合体が好まし
く、さらに、共役ジエン結合単位の炭素−炭素不飽和結
合が水素添加されたジエン系軟質重合体の水素添加物が
より好ましい。このような軟質重合体の具体例として
は、例えば、ポリブタジエンなどの単独重合体の水素添
加物、ブタジエン・スチレン共重合体などのランダム共
重合体の水素添加物;ブタジエン・スチレン・ブロック
共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック
共重合、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、ス
チレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体など
のブロック共重合体の水素添加物;などが挙げられる。
【0130】「プラスチック」としては、非晶性プラス
チックでは、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートスチレン
共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリ
ルスチレン共重合体、ハイインパクトポリスチレン(H
IPS)、アクリロニトルブタジエンスチレン共重合体
(ABS樹脂)、ポリカーボネート、ポリアリレート、
ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニ
レンエーテル等が挙げられる。結晶性プラスチックとし
ては、熱測定で結晶融点をが観察されるものであり、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペン
テン、超高分子量ポリエチレン等の、鎖状ポリオレフィ
ン系重合体や、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、芳香
族ポリエステル等のポリエステル系重合体、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアミドイミド等
のポリアミド系重合体、ポリビニルアルコール、ポリ塩
化ビニリデンなどのビニル系重合体、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系重合
体や、ポリアクリロニトリル、シンジオタクチックポリ
スチレン、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、
が挙げられる。
【0131】これらの軟質重合体、熱可塑性プラスチッ
クは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て用いることが出来る。「有機または無機のフィラー」
は、高分子工業分野で一般に使用されているものであれ
ば、特に限定されない。
【0132】有機フィラーとしては、通常の有機重合体
粒子または架橋有機重合体粒子を用いることができる。
具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリメチル−1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテ
ン、ポリ1−ブテンなどのポリオレフィン; ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリクロロプレン、塩素化ゴムなど
のハロゲン含有ビニル重合体; ポリアリレート、ポリ
メタクリレ―ト、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニ
トリル、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重
合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロ
ニトリル・スチレン・アクリル酸エステル共重合体など
のα,β−不飽和酸またはその誘導体から誘導された
(共)重合体; ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリスレアリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポ
リマレイン酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアリ
ルフタレート、ポリアリルメラミン、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体などの不飽和アルコール及びアミンまたは
そのアシル誘導体またはアセタールから誘導された重合
体;ポリエチレンオキシドまたはビスグリシジルエーテ
ルから誘導された重合体;ポリフェニレンオキシド;
ポリカーボネート; ポリスルフォン; ポリウレタン
及び尿素樹脂; ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
11、ナイロン12などのポリアミド; ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
1,4−ジメチロール・シクロヘキサンテレフタレート
などのポリエステル; フェノール・ホルムアルデヒド
樹脂、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルム
アルデヒド樹脂などのアルデヒドと、フェノール、尿素
またはメラミンとから誘導された架橋構造を有する重合
体; アルキッド樹脂; セルロース、ゴム、蛋白質、
またはそれらの誘導体、例えば、酢酸セルロース、プロ
ピオン酸セルロース、セルロースエーテルなどの天然高
分子化合物; などの粒子または架橋粒子を挙げること
ができる。
【0133】無機フィラーとは、1族、2族、4族、6
族、7族、8〜10族、11族、12族、13族、また
は14族元素の酸化物、水酸化物、硫化物、窒素化物、
ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、燐酸塩、亜燐
酸塩、有機カルボン酸塩、珪酸塩、チタン酸塩、硼酸
塩、及びこれらの含水化合物、これらを中心とする複合
化合物、これらの化学的組成を持つ天然鉱物粒子であ
る。
【0134】具体的には、フッ化リチウム、硼砂(硼酸
ナトリウム含水塩)などの1族元素化合物;炭酸マグネ
シウム、燐酸マグネシウム、酸化マグネシウム、塩化マ
グネシウム、酢酸マグネシウム、フッ化マグネシウム、
チタン酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネ
シウム含水塩(タルク)、炭酸カルシウム、燐酸カルシ
ウム、亜燐酸カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)、酢
酸カルシウム、テレフタル酸カルシウム、水酸化カルシ
ウム、珪酸カルシウム、フッ化カルシウム、チタン酸カ
ルシウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸バリウム、燐
酸バリウム、硫酸バリウム、亜燐酸バリウムなどの2族
元素化合物; 二酸化チタン(チタニア)、一酸化チタ
ン、窒化チタン、二酸化ジルコニウム(ジルコニア)、
一酸化ジルコニウムなどの4族元素化合物;二酸化モリ
ブデン、三酸化モリブデン、硫化モリブデンなどの6族
元素化合物; 塩化マンガン、酢酸マンガンなどの7族
元素化合物; 塩化コバルト、酢酸コバルトなどの8〜
10族元素化合物;沃化第一銅などの11族元素化合
物;酸化亜鉛、酢酸亜鉛などの12族元素化合物; 酸
化アルミニウム(アルミナ)、フッ化アルミニウム、ア
ルミノシリケート(珪酸アルミナ、カオリン、カオリナ
イト)などの13族元素化合物; 酸化珪素(シリカ、
シリカゲル)、石墨、カーボン、グラファイト、ガラス
などの14族元素化合物; カーナル石、カイナイト、
雲母(マイカ、キンウンモ)、バイロース鉱などの天然
鉱物の粒子が挙げられる。
【0135】フィラーの平均粒径は、使用用途に応じて
適宜選択されるが、(長径+短径)/2の平均粒径で、
通常0.01〜50μm、好ましくは0.1〜30μm
の範囲である。フィラーの平均粒径がこの範囲にある時
に、透明性と高温高湿度環境下での白濁防止効果とが高
度にバランスされ好適である。また、粒子形状は、格別
な限定はないが、長辺と短辺の長さの比が2対1以下で
ある球状粒子が好適である。
【0136】本発明のノルボルネン系重合体樹脂組成物
は、ノルボルネン系重合体およびラクトン構造を有する
化合物を必須成分として、必要に応じてその他の成分を
混合して使用される。混合方法は、これらの配合剤が十
分に分散される方法であれば、特に限定されない。例え
ば、ミキサー、二軸混練機、ロール、ブラベンダー、押
出機などで樹脂を溶融状態で混練する方法、適当な溶剤
に溶解して分散させて凝固法、キャスト法、または直接
乾燥法により溶剤を除去する方法などがある。二軸混練
機を用いる場合、混練後は、通常は溶融状態で棒状に押
出し、ストランドカッターで適当な長さに切り、ペレッ
ト化して用いられることが多い。
【0137】成形 本発明のノルボルネン系樹脂組成物を成形して、各種の
成形品とすることが出来る。成形方法は従来公知の成形
条件に従えばよく、射出成形、押出成形、プレス成形、
射出ブロー成形、ダイレクトブロー成形、真空成形、回
転成形などの方法を用いて成形でき、延伸や、多層化、
切削など行なうことも出来るが、好ましくは成形性に優
れる射出成形により成形することが望ましい。
【0138】射出成形 本発明のノルボルネン系樹脂組成物は、特に、他の成形
方法に比べ、せん断速度が高いために、せん断発熱が高
くなり樹脂の劣化を起こしやすい一方で、生産性、精密
成形性に優れた射出成形品に好適である。本発明の射出
成形品の成形条件は、ノルボルネン系樹脂組成物のガラ
ス転移温度(Tg)や流動性によっても異なるが、「成
形温度」は、ノルボルネン系樹脂組成物のTgよりも、
通常50〜350°C、好ましくは100〜350°
C、より好ましくは120〜300°C、さらに好まし
くは140〜250°C高い温度で成形することが望ま
しい。成形温度が低すぎると、熱劣化には影響が少ない
が、流動性が下がり、精密成形が困難になる、成形温度
が高すぎると、精密成形はしやすくなるが、樹脂の劣化
がおこり、成型品に着色、強度低下などの不具合が生じ
る。
【0139】「金型温度」は、ノルボルネン系樹脂組成
物のTgに対して、通常Tg−150〜Tg(°C)+
10(°C)、好ましくはTg−100(°C)〜Tg
+0(°C)の温度範囲で成形する。
【0140】「射出速度」は、精密成形を行う目的で、
通常20〜100cm/秒、好ましくは30〜90
cm/秒で成形する。
【0141】「射出圧」は、特に格別な制限はないが、
通常500〜2,000kg/cm 、好ましくは8
00〜1,700kg/cmで成形する。
【0142】用途 本発明に係る「ノルボルネン系重合体樹脂組成物」は、
光学材料をはじめとした各種成形品として広範な分野に
有用である。たとえば、光ディスク、光学レンズ、プリ
ズム、光拡散板、光カード、光ファイバー、光学ミラ
ー、液晶表示素子基板、導光板、拡散フィルム、偏光フ
ィルム、位相差フィルム、プリズムシート、レンチキュ
ラーレンズ、フレネルレンズ等の光学材料;注射用の液
体薬品容器、アンプル、バイアル、プレフィルドシリン
ジ、輸液用バッグ、密封薬袋、プレス・スルー・パッケ
ージ、固体薬品容器、点眼薬容器等の液体、粉体、また
は固体薬品の容器、食品容器、血液検査用サンプリング
試験管、薬品容器用キャップ、採血管、検体容器等のサ
ンプリング容器、注射器等の医療器具、メス、鉗子、ガ
ーゼ、コンタクトレンズ等の医療器具等の滅菌容器、ビ
ーカー、シャーレ、フラスコ、試験管、遠心管等の実験
・分析器具、医療検査用プラスチックレンズ等の医療用
光学部品、医療用輸液チューブ、配管、継ぎ手、バルブ
等の配管材料、義歯床、人工心臓、人造歯根等の人工臓
器やその部品等の医療用器材;タンク、トレイ、キャリ
ア、ケース等の処理用または移送用容器、キャリアテー
プ、セパレーション・フィルム等の保護材、パイプ、チ
ューブ、バルブ、シッパー流量計、フィルター、ポンプ
等の配管類、サンプリング容器、ボトル、アンプルバッ
グ等の液体用容器類等の電子部品処理用器材;電線、ケ
ーブル用被覆材、民生用・産業用電子機器、複写機、コ
ンピューター、プリンター等のOA機器、計器類等の一
般絶縁材料;硬質プリント基板、フレキシブルプリント
基板、多層プリント配線板等の回路基板、特に高周波特
性が要求される衛星通信機器用等の高周波回路基板;液
晶基板、光メモリー、自動車や航空機のデフロスタ等の
面発熱体等の透明導電性フィルムの基材、トランジス
タ、IC、LSI、LED等の電気・導体封止材や部
品、モーター、コンデンサー、スイッチ、センサー等の
電気・電子部品の封止材、テレビやビデオカメラ等のボ
ディ材料、パラボラアンテナ、フラットアンテナ、レー
ダードームの構造部材等の電気絶縁材料;などが挙げら
れる。特に成形品の着色を嫌う光学材料の用途に好まし
く、導光板の用途にさらに好ましい。
【0143】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。本実施形態では、本発明に係る
ノルボルネン系重合体樹脂組成物を成形して得られる成
形体が、各種表示装置のエッジライト方式面状光源装置
に用いられる導光板である場合を例に挙げて説明する。
【0144】図1は本発明のノルボルネン系重合体樹脂
組成物から成形される成形体の一実施形態を示してお
り、各種表示装置のエッジライト方式面状光源装置に用
いられる導光板を示す概略斜視図である。こうした面状
光源装置は、一般的に、図1に示すような導光板1と、
導光板1の光入射面1aに配置される図示しない光源
と、光源を囲むように配置される図示しないランプリフ
レクターと、導光板1の光反射面1c側に配置される図
示しない反射シートと、導光板1の光出射面1bに配置
される図示しない光拡散シートとを有する。
【0145】導光板1は、ノルボルネン系重合体樹脂組
成物を射出成形して成形される。また導光板1は、図1
に示すように、光入射面1a側の長さt1が100mm
〜300mm、t2が20mm〜80mm、t3が1m
m〜5mmである「平板」と、t3から最小厚みt4に
徐々にその厚みが薄くなる「くさび」とを組み合わせた
断面形状を有する。なお、t4は0.1mm〜2.0m
m、最も好ましくは0.5mmとされ、t5は100m
m〜200mmの範囲とされる。
【0146】本実施形態に係る導光板1は、本発明のノ
ルボルネン系重合体樹脂組成物を射出成形して構成して
あるので、耐熱性、精密成形性(特に最小厚み部分の型
転写性)に優れ、さらには高温での成形加工時における
着色防止効果に優れるので、導光板表面が着色されるお
それは少ない。
【0147】
【実施例】以下、本発明について、製造例、実施例、及
び比較例を挙げて、より具体的に説明する。
【0148】これらの例において、「部」及び「重量
部」は、特に断りのない限り、重量基準である。また、
各種物性の測定法は、次のとおりである。
【0149】(1)ガラス転移温度(Tg)は、示差走
査熱量計(DSC法)により測定した。 (2)重量平均分子量(Mw)は、特に記載しない限
り、シクロヘキサンを溶媒とするゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリイソプ
レン換算値として測定した。 (3)組成解析は、13C−NMRによる。 (4)メルトフローレートは、JIS−K6719によ
り、温度280°C、荷重2.16kgfで測定した。
【0150】(5)成型物の型転写性 特に厚み0.5mmの部分を中心に、型転写性を評価し
た。評価基準は、目視でひけ、そりがなく、非常に良好
の場合を「◎」、目視でひけやそりがあるが外観の問題
とならないレベルである場合を「○」、目視でひけやそ
りがあり、外観に問題がある場合を「△」、充填不良
で、薄肉部(0.5mm厚部分)に樹脂が行き渡ってい
ない場合を「×」とした。
【0151】(6)YI(イエローインデックス) 試験片の黄色度指数(YI;イエローインデックス)
を、JIS−K7103により、色差計カラーアナライ
ザーを用いて、光路:3mm、ブランク:空気、n=3
の平均測定で、測定した。評価基準は、YI=1.0未
満(着色が著しく少なく、非常に良好)の場合を
「◎」、YI=1.0以上2.0未満(着色が少なく、
良好)の場合を「○」、YI=2.0以上3.0未満
(やや着色が見られ、不良)の場合を「△」、YI=
3.0以上(激しく着色しており、不良)の場合を
「×」とした。黄変度指数が少ないほど着色防止効果に
優れる。
【0152】(7)耐熱試験 試験片を70°C、20重量部RHの条件下で、100
0時間放置し、色の変化をイエローインデックスで判定
した。判定方法は、(6)と同じ方法であり、評価基準
は、試験前後のYI変化が1.0未満(色の変化がほと
んどなく、非常に良好)である場合を「◎」、試験前後
のYI変化が1.0以上2.0未満(色の変化が少な
く、良好)である場合を「○」、試験前後のYI変化が
2.0以上5.0未満(色の変化がみられ、不良)であ
る場合を「△」、試験前後のYI変化が5.0以上(著
しく変化し、不良)である場合を「×」とした。
【0153】[参考例1] (DCP重合体組成物の製造)窒素雰囲気下、脱水した
シクロヘキサン500部に、1−ヘキセン0.55部、
ジブチルエーテル0.11部、トリイソブチルアルミニ
ウム0.22部を室温で反応器に入れ混合した後、45
°Cに保ちながら、トリシクロ[4.3.0.1
2,5 ]デカ−3−エン(以下DCPと略す)200
部、六塩化タングステン0.70重量部トルエン溶液3
0部を2時間かけて連続的に添加し、重合した。
【0154】製造した重合反応液を耐圧の水素化反応器
に移送し、珪藻土担持ニッケル触媒(日産ガードラー社
製;G−96D、ニッケル担持率58重量%)10部及
びシクロヘキサン200部を加え、150°C、水素圧
45kgf/cmで8時間反応させた。この溶液
を、珪藻土をろ過助剤としてステンレス製金網をそなえ
たろ過器によりろ過し、触媒を除去した。得られた反応
溶液を3000部のイソプロピルアルコール中に攪拌下
に注いで水素添加物を沈殿させ、ろ別して回収した。さ
らに、アセトン500部で洗浄した後、1torr以
下、100°Cに設定した減圧乾燥器中で48時間乾燥
し、開環重合体水素添加物190部を得た。
【0155】得られた開環重合体水素添加物の重量平均
分子量(Mw)は、シクロヘキサンを移動相に用いた高
速液体クロマトグラフィー(ポリイソプレン換算)よ
り、33,300、ガラス転移温度は97°Cであっ
た。
【0156】[参考例2]8−メチル−8−メトキシカ
ルボニルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.1
7,10〕ドデカ−3−エン100g、1,2−ジメト
キシメタン60g、シクロヘキサン240g、1−ヘキ
セン9g、及びジエチルアルミニウムクロライド0.9
6モル/リットルのトルエン溶液3.4mlを内容積1
リットルのオートクレーブに加えた。一方、別のフラス
コに、六塩化タングステンの0.05モル/リットルの
1,2−ジメトキシメタン溶液20mlとパラアルデヒ
ドの0.1モル/リットルの1,2−ジメトキシメタン
溶液10mlを混合した。この混合液4.9mlを前記
オートクレーブ中の混合物に添加した。密栓後、混合物
を80°Cに加熱して3時間攪拌を行った。得られた重
合体溶液に1,2−ジメトキシエタンとシクロヘキサン
の2/8(重量比)の混合溶媒を加えて重合体/溶媒が
1/10(重量比)にした後、トリエタノールアミン2
0gを加えて10分間攪拌した。
【0157】この重合溶液に、メタノール500gを加
えて30分間攪拌して静置した。2層に分離した上層を
除き、再びメタノールを加えて攪拌、静置後上層を除い
た。同様の操作をさらに2回行い、得られた下層をシク
ロヘキサン、1,2−ジメトキシエタンで適宜希釈し、
重合体濃度が10重量部のシクロヘキサン−1,2−ジ
メトキシエタン溶液を得た。この溶液に20gのパラジ
ウム/シリカマグネシア(日揮化学社製、パラジウム量
=5重量部)を加えて、オートクレーブ中で水素圧40
kg/cmとして165°Cで4時間反応させた
後、水添触媒をろ過によって取り除き、水添重合体溶液
を得た。また、この水添重合体溶液に、チバガイギー社
製、イルガノックス1010(ペンタエリトリトールテ
トラキス[3−(3,5− ジ−第3ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート])を水添重合体に対
して0.1%加えてから380°Cで減圧下に脱溶媒を
行った。
【0158】得られた開環重合体水素添加物の主鎖水素
添加率は99.5%であった。得られた重合体の重量平
均分子量(Mw)は、45,000であった。また、こ
の重合体水素添加物のガラス転移温度は、168°Cで
あった。
【0159】[参考例3]攪拌翼を備えた1m重合
器上部からテトラシクロ〔4.4.0.12,5 .1
7,10〕ドデカ−3−エン(以下TCDと略)のシク
ロヘキサン溶液を、重合器内におけるTCDの供給濃度
が60kg/mとなるように、連続的に供給した。
また重合器上部から触媒として、VO(O・C
Clのシクロヘキサン系溶液を、重合器内のバナジ
ウム濃度が0.9mol/mとなるように、エチル
アルミニウムセキスクロリド(Al(C1.5
Cl 1.5)のシクロヘキサン溶液を重合器内のアルミ
ニウム濃度が7.2mol/mとなるようにそれぞ
れ重合器内に連続的に供給した。また重合系にバブリン
グ管を用いてエチレンを85m/時間、窒素を45
/時間、水素を6m/時間の量で供給した。
【0160】重合器外部に取り付けられたジャケットに
熱媒体を循環させた重合系を10°Cに保持しながら共
重合反応を行った。上記共重合反応によって生成する共
重合体の重合溶液を重合器上部から、重合器内の重合液
が常に1mになるように(すなわち平均滞留時間が
0.5時間となるように)連続的に抜き出した。この抜
き出した重合液に、シクロヘキサン/イソプロピルアル
コール(1:1)混合液を添加して重合反応を停止させ
た。その後、水1mに対し濃塩酸5リットルを添加
した水溶液と1:1の割合で強攪拌下に接触させ、触媒
残渣を水相へ移行させた。この接触混合液を静置したの
ち、水相を分離除去し、さらに水洗を2回行い、重合液
相を精製分離した。
【0161】次いで精製分離された重合液を3倍量のア
セトンと強攪拌下で接触させ、共重合体を析出させた
後、固体部(共重合体)を濾過により採取し、アセトン
で十分洗浄した。さらに、重合体中に存在する未反応の
単量体を抽出するため、この固体部を40kg/m
となるようにアセトン中に投入した後、60°Cで2時
間の条件で抽出操作を行った。抽出処理後、固体部を濾
過により採取し、窒素流通下、130°C、350mm
Hgで12時間乾燥した。
【0162】以上のようにして、得られたエチレン・T
CD共重合体は、極限粘度[η];0.42dl/gで
あり、TCD含量は41モル重量部、ガラス転移温度
は、136°Cであった。
【0163】実施例1 参考例1で得られた開環重合体水素添加物100部に、
ラクトン構造を有する化合物、5,7−ジ−第3ブチル
−3−(3,4−ジ−メチルフェニル)−3H−ベンゾ
フラン−2−オンを0.05部、およびチバガイギー社
製、イルガノックス1010(ペンタエリトリトールテ
トラキス[3−(3,5− ジ−第3ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート])を0.1部添加
し、2軸混練機(東芝機械社製TEM−35B、スクリ
ュー径37mm、L/D=32、スクリュー回転数25
0rpm、樹脂温度240°C、フィードレート10k
g/時間)で混練し、押し出し、ペレット化した。この
ペレットを用いて、日精樹脂工業製FE240(型締め
力240t)を用いて、樹脂温度290°C、金型温度
80°C、射出速度70cm/秒、射出圧1100
kg/cm、サイクルタイム120秒で射出成形
し、図1に示すt1が200mm、t2が50mm、t
3が3mmの「平板」と、最小厚みt4が0.5mm、
t5が150mmの「くさび」とを組み合わせた板を得
た。型転写性、YI、耐熱性評価の結果を表1に示す。
【0164】実施例2 実施例1のイルガノックス1010の代わりに旭電化社
製、アデカスタブAO−80(3,9−ビス(2−(3
−(3−第3ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチ
ル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン)を0.1部入れた以外は同様の内容
で、図1の板を得た。同じく型転写性、YI、耐熱性評
価の結果を表1に示す。
【0165】実施例3 実施例1のイルガノックス1010の代わりに、チバガ
イギー社製、イルガノックス1076〔n−オクタデシ
ル3−[3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル]プロピオネートを0.1部入れた以外は同様の内
容で、図1の板を得た。同じく型転写性、YI、耐熱性
評価の結果を表1に示す。
【0166】実施例4 実施例1の酸化防止剤に加えて、チバガイギー社製、イ
ルガフォス168(トリス(2,4−ジ−第三ブチルフ
ェニル)ホスフィット)を0.1部入れた以外は同様の
内容で、図1の板を得た。同じく型転写性、YI、耐熱
性評価の結果を表1に示す。
【0167】実施例5 実施例1の酸化防止剤に加えて、旭電化社製、HP−1
0(2,2−メチレンビス(4,6−ジ−第3ブチルフ
ェニル)オクチルホスファイト)を0.1部入れた以外
は同様の内容で、図1の板を得た。同じく型転写性、Y
I、耐熱性評価の結果を表1に示す。
【0168】実施例6 参考例2で得られた重合体水素添加物100部に、ラク
トン構造を有する化合物、5、7−ジ−第3ブチル−3
−(3、4ジ−メチルフェニル)−3H−ベンゾフラン
−2−オンを0.05部、および2軸混練機(東芝機械
社製TEM−35B、スクリュー径37mm、L/D=
32、スクリュー回転数250rpm、樹脂温度240
°C、フィードレート10kg/時間)で混練し、押し
出し、ペレット化した。このペレットを用いて、日精樹
脂工業製FE240(型締め力240t)を用いて、樹
脂温度320°Cで、金型温度110°C、射出速度8
0cm /秒、射出圧1300kg/cm、サイ
クルタイム45秒で射出成形し、図1の板を得た。同じ
く型転写性、YI、耐熱性評価の結果を表1に示す。
【0169】実施例7 参考例3で得られた重合体100部に、ラクトン構造を
有する化合物、5、7−ジ−第3ブチル−3−(3、4
ジ−メチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン
を0.05部、およびチバガイギー社製、イルガノック
ス1010(ペンタエリトリトールテトラキス[3−
(3,5− ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート])を0.1部添加し、2軸混練機
(東芝機械社製TEM−35B、スクリュー径37m
m、L/D=32、スクリュー回転数250rpm、樹
脂温度240°C、フィードレート10kg/時間)で
混練し、押し出し、ペレット化した。得られたペレット
を用いて、日精樹脂工業製FE240(型締め力240
t)を用いて、樹脂温度290°Cで、金型温度100
°C、射出速度70cm/秒、射出圧1100kg
/cm、サイクルタイム45秒で射出成形し、図1
の板を得た。同じく型転写性、YI、耐熱性評価の結果
を表1に示す。
【0170】実施例8 5、7−ジ−第3ブチル−3−(3、4ジ−メチルフェ
ニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンのかわりに、7
−第3ブチル−3−ヒドロキシ−5−メチル−3H−ベ
ンゾフラン−2−オンを0.05部添加する以外は、実
施例1と同様ににして、図1の板を得た。同じく型転写
性、YI、耐熱性評価の結果を表1に示す。
【0171】実施例9 実施例1の組成物を用いて、射出成型時の樹脂温度を2
70°Cで、図1の板を金型温度80°C、射出速度7
0cm/秒、射出圧1200kg/cm の条件で
成形した。同じく型転写性、YI、耐熱性評価の結果を
表1に示す。
【0172】比較例1 イルガノックス1010、および5、7−ジ−第3ブチ
ル−3−(3、4ジ−メチルフェニル)−3H−ベンゾ
フラン−2−オンを添加しないこと以外は、実施例1と
同様にして、図1の板を得た。同じく型転写性、YI、
耐熱性評価の結果を表1に示す。
【0173】比較例2 5、7−ジ−第3ブチル−3−(3、4ジ−メチルフェ
ニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンの代わりに、イ
ルガノックス1010を0.05部加えた以外は、実施
例1と同様にして、樹脂温度190°C、射出速度50
cm/秒、射出圧1500kg/cmの条件で
図1の板を成形した。同じく型転写性、YI、耐熱性評
価の結果を表1に示す。
【0174】比較例3 比較例2と同じ組成物を用いて、実施例1と同じ条件で
図1の板を成形した。同じく型転写性、YI、耐熱性評
価の結果を表1に示す。
【0175】比較例4 比較例2と同じ組成物を用いて、射出成型時の樹脂温度
を310°Cで、実施例1と同様にして、図1の板を得
た。同じく型転写性、YI、耐熱性評価の結果を表1に
示す。
【0176】比較例5 5、7−ジ−第3ブチル−3−(3、4ジ−メチルフェ
ニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンの代わりに、旭
電化社製 HP−10を0.05部加えた以外は、実施
例1と同様にして、図1の板を得た。同じく型転写性、
YI、耐熱性評価の結果を表1に示す。
【0177】比較例6 5、7−ジ−第3ブチル−3−(3、4ジ−メチルフェ
ニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンの代わりに、イ
ルガノックス1010を0.05部加えた以外は、実施
例6と同様にして、図1の板を得た。同じく型転写性、
YI、耐熱性評価の結果を表1に示す。
【0178】比較例7 5、7−ジ−第3ブチル−3−(3、4ジ−メチルフェ
ニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンの代わりに、イ
ルガノックス1010を0.05部加えた以外は、実施
例7と同様にして、図1の板を得た。同じく型転写性、
YI、耐熱性評価の結果を表1に示す。
【0179】
【表1】
【0180】表1の結果から明らかなように、本発明の
組成物を用いて成形した成型物(実施例1〜6)は、ラ
クトン構造を有する化合物を添加することで、透明性、
成形による着色などの諸特性を持ったものとなってい
る。
【0181】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性に優れ、高温で
の成形加工時の熱安定性にも優れた樹脂組成物が提供さ
れる。本発明の樹脂組成物は上記特性に優れるために、
特に高温成形を必要とする精密成形品、薄型成形品、及
びこれらの光学成形部品などの用途において有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のノルボルネン系重合体樹脂組成
物から成形される成形品の一実施形態を示しており、各
種表示装置のエッジライト方式面状光源装置に用いられ
る導光板を示す概略斜視図である。
【符合の説明】
1…導光板 1a…光入射面 1b…光出射面 1c…光反射面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F206 AA04 AA11 AA12K AB06 AB12 AB14 AC01 AE10 JA07 JF01 JF02 JL02 4J002 BK001 CE001 EL076 FD076

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合体全繰り返し単位中に、3環以上のノ
    ルボルネン系単量体由来の繰り返し構造単位を20重量
    部以上含有するノルボルネン系重合体と、ラクトン構造
    を有する化合物とを含有してなるノルボルネン系重合体
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のノルボルネン系重合体樹脂
    組成物からなる成形体。
  3. 【請求項3】射出成形により成形されることを特徴とす
    る請求項2記載の成形体。
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