JP2000131489A - 使用済み酸化物燃料の還元装置およびその還元方法 - Google Patents

使用済み酸化物燃料の還元装置およびその還元方法

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JP2000131489A JP30811298A JP30811298A JP2000131489A JP 2000131489 A JP2000131489 A JP 2000131489A JP 30811298 A JP30811298 A JP 30811298A JP 30811298 A JP30811298 A JP 30811298A JP 2000131489 A JP2000131489 A JP 2000131489A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】還元反応の促進と生成物の回収操作を簡略化す
る。また、還元後のリチウムの再生が効率的に進行する
装置構造にして電解効率を向上させる。 【解決手段】反応容器8の内面および酸化物回収容器11
の内部に配置する攪拌機12の表面をセラミックコーティ
ング層14で覆う。核燃料回収容器11をポーラスセラミッ
クで形成し、電解反応のための陰極10と一体化する。一
方の陽極9は炭素電極とする。酸化物燃料13をリチウム
15と核燃料回収容器11で隔離することで、溶解したリチ
ウムのみが酸化物燃料13と接触する。これによりリチウ
ムが過剰に生成物や生成物の核燃料回収容器11などに付
着することを避けて回収操作が容易になる。また、リチ
ウムが酸化物を還元して酸化リチウムになると、速やか
に陰極10でリチウムに再生される。これにより再生後の
リチウムが再び還元のために最短経路で酸化物燃料13に
接触できるため、リチウムの消費,再生が効率的に繰り
返され還元効率も向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所から
発生する使用済み燃料中の二酸化ウラン(UO2)から
不要な核***生成物(FP)を分離し、かつ該燃料中に
含まれる長半減期の放射性物質の大半を占める超ウラン
元素(TRU)を分離して精製・回収し、燃料として再
利用できるようにする使用済み酸化物燃料の還元装置お
よびその還元方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所から発生する使用済み燃料
には、ウランおよび超ウラン元素の酸化物の他に、核分
裂生成物であるアルカリ金属元素、アルカリ土類金属元
素などの酸化物が含まれている。そして、このような使
用済み燃料を再処理し、原子燃料成分などの有用な成分
を分離精製し回収する方法としては、ピュ−レックス法
が商業的に最も広く用いられている。
【0003】この方法は、使用済み燃料を硝酸に溶解
し、共除染工程でTBP(トリブチルリン酸)などの有
機溶媒によりウラン(U)とプルトニウム(PU)とを
抽出した後、ウラン−プルトニウム分配、ウランの精
製、プルトニウムの精製などの工程を経て、製品として
回収する方法である。
【0004】しかしながら、この方法では、核***生成
物の分離(共除染)、ウラン−プルトニウム分配、ウラ
ンの精製、プルトニウムの精製などの工程に数多くの抽
出段を必要とするだけでなく、溶解および抽出に用いる
硝酸やTBPが、放射線損傷によりあるいは化学的に分
解して劣化が生じるため、廃棄物の発生量が多くなり廃
棄物処理工程が複雑になるという問題があった。
【0005】一方、このようなピュ−レックス法以外に
も、高温化学法が研究されている。例えば、米国アルゴ
ンヌ国立研究所では、リチウムプロセスとして、使用済
み燃料を溶融塩でリチウム(Li)らにより還元し、ウ
ランとプルトニウムおよびマイナ−アクチニド(MA)
を金属として一括して回収した後、これらの金属を電解
精製して燃料製品として回収する方法が開発されてい
る。
【0006】この方法は、ピュ−レックス法と比較する
と、放射線による溶媒の劣化がないため、廃棄物の発生
量が少ない。そのうえに、分離工程が一段で良く、さら
に同一の装置で複数の工程を行うのでプロセス機器がコ
ンパクトになるという利点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
リチウムプロセスでは、還元反応により生成するウラン
とプルトニウムおよびマイナ−アクチニド(MA)の金
属生成物にこの反応で同伴して生成した還元反応を抑制
する酸化リチウム(Li2 O)溶融塩が混ざるため、ウ
ランとプルトニウムおよびマイナ−アクチニドの酸化物
をリチウムにより完全に還元することが難しく、これら
の金属の回収率が低い。
【0008】また、還元工程で生成するウランとプルト
ニウムおよびマイナ−アクチニド(MA)の金属生成物
の形態は、ウランとプルトニウムおよびマイナ−アクチ
ニドの酸化物とこの反応で使用する還元剤であるリチウ
ム(Li)の形態により決まるので、還元生成物中に溶
融塩が同伴されるため、還元生成した金属に混入したも
しく付着した溶融塩を分離するプロセスが必要である。
【0009】還元工程で回収される金属に付着した溶融
塩中のLi2 Oは、電解精製工程に持ち込まれた場合、
金属を再酸化して電解を阻害し、ウラン、プルトニウム
およびマイナ−アクチニドの収率を低下させるため、電
解精製工程への溶融塩の持ち込み量をできるだけ低減す
ることが課題である。
【0010】電解精製工程への希土類元素の持ち込みも
防止する必要があった。すなわち、還元された金属(還
元金属)とともに希土類元素が酸化物の状態で電解精製
工程に持ち込まれた場合には、ウラン、プルトニウムお
よびマイナ−アクチニドとともに希土類元素が回収され
るおそれがあり、燃料設計上の要求から、製品中の希土
類元素をできるだけ低減する必要がある。
【0011】本発明は、上記各課題を解決するためにな
されたもので、ウラン、プルトニウムおよびマイナ−ア
クチニドの金属への還元率を上げることができ、かつ燃
料製品中の希土類元素の含有率を低減することができる
使用済み酸化物燃料の還元装置およびその還元方法を提
供することを目的とする。
【0012】また、本発明はウラン、プルトニウムおよ
びマイナ−アクチニドの金属への還元率の向上と電解精
製工程に持ち込まれるLi2 O量などの低減により回収
率を向上するとともに、還元時の溶融塩と酸化物との比
率を改善し、かつ燃料製品中の希土類元素の含有率を低
減することができる使用済み酸化物燃料の還元装置およ
びその還元方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、使用
済み酸化物燃料を核燃料回収容器内に収容し、この核燃
料回収容器を電解槽内の溶融塩に浸漬して前記酸化物燃
料中のウラン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニド
の酸化物を前記溶融塩中で還元剤である金属リチウム
(Li)と反応させてウラン、プルトニウムおよびマイ
ナ−アクチニドの金属に還元した後、前記溶融塩に含ま
れる希土類元素の酸化物、アルカリ金属元素およびアル
カリ土類金属元素の塩を分離除去し、さらに還元された
ウラン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニドの金属
を回収するとともに前記金属リチウムを電解法により再
生、再利用する使用済み酸化物燃料の還元装置におい
て、前記金属リチウムを再生する陰極と前記核燃料回収
容器を一体化してなることを特徴とする。
【0014】請求項2の発明は、前記核燃料回収容器は
ポーラスセラミックにより形成されていることを特徴と
する。本発明では、電解槽内で使用済み燃料を溶融塩中
でリチウムにより還元し、前記燃料中のウラン、プルト
ニウムおよびマイナ−アクチニドの酸化物を金属に還元
した後、同伴する生成物を溶融塩により洗浄,除去し、
次いで得られた還元金属を溶融塩中で電解精製して、ウ
ラン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニドを回収す
るにあたり、前記還元工程において、同伴して生成する
酸化リチウム(Li2 O)のリチウム(Li)への再生
を同時に行い、前記溶融塩中の酸化リチウムの濃度を低
く抑える。
【0015】請求項1および2の発明によれば、還元剤
Liの還元を行う酸化物回収容器と再生を行う電解槽の
間の輸送を解消して還元効率を向上させ、使用後に廃棄
物となる溶融塩の発生量と使用した酸化物回収容器等の
廃棄物を減容化することが可能となる。
【0016】請求項3の発明は、前記核燃料回収容器内
に還元反応を促進するための攪拌機を設置してなること
を特徴とする。請求項3の発明によれば、核燃料回収容
器内で酸化物燃料を還元した後に生成した酸化リチウム
(Li2 O)を速やかに陰極で反応させてLiに再生す
るとともに、陰極の電解反応で同時に生成した酸素の核
燃料回収容器外への放出を促して、陽極の炭素電極と反
応させることが可能となる。
【0017】請求項4の発明は、前記攪拌機の表面をセ
ラミックでコーティングしてなることを特徴とする。装
荷したLiが過剰に酸化物燃料と接触したり、電解槽
(反応容器)の壁に付着するのを避けることが可能とな
る。Liが過剰に存在すると、還元反応初期において酸
化物との接触で生成したLi2 Oと未反応のLiとの相
互作用により、Li2 Oは酸化物からの離脱(塩中への
溶解)が阻害される。
【0018】一方、未反応Liは酸化物表面に生成した
Li2 Oにより充分な還元反応に必要な量が供給され
ず、還元反応が抑制される。また、Liが電解槽(反応
容器)の壁に付着すると、還元生成物回収の際に同伴す
るLiを除去するために複雑な分離操作工程を設ける必
要がある。そこで、請求項4の発明により、供給したL
iが還元反応に有効に消費され、還元生成物とLiの分
離操作の簡素化が可能となる。
【0019】請求項5の発明は、前記電解槽の内面をセ
ラミックで覆ってなることを特徴とする。請求項5の発
明によれば、陽極の炭素電極が摩耗してカーボンダスト
が発生した際の炭素電極と反応容器が電気的に短絡する
のを防止することができる。
【0020】請求項6の発明は、前記電解槽の陽極にセ
ラミック等の材料から形成される保護管を不要としてな
ることを特徴とする。請求項6の発明によれば、請求項
5の発明の作用に記載したカーボンダストを、溶融塩内
に拡散しないようなポーラスセラミックなどの陽極の保
護管を不要とし、陽極の電解反応に必要な酸素の円滑な
供給が可能となる。
【0021】請求項7の発明は、前記核燃料回収容器の
外側に金属リチウムを装荷してなることを特徴とする。
請求項8の発明は、使用済み酸化物燃料を核燃料回収容
器内に収容し、この核燃料回収容器を電解槽内の溶融塩
に浸漬して前記酸化物燃料中のウラン、プルトニウムお
よびマイナ−アクチニドの酸化物を溶融塩中で還元剤で
ある金属リチウム(Li)と反応させてウラン、プルト
ニウムおよびマイナ−アクチニドの金属に還元した後、
前記溶融塩相に含まれる希土類元素の酸化物、アルカリ
金属元素およびアルカリ土類金属元素の塩を分離・除去
し、さらに還元されたウラン、プルトニウムおよびマイ
ナ−アクチニドの金属を回収するとともに還元剤である
金属リチウムを電解法により再生、再利用する使用済み
酸化物燃料の還元方法において、前記核燃料回収容器を
還元終了後一定時間溶融温度を保持しながら溶融塩相と
分離することにより、核燃料回収容器内の塩をポーラス
セラミックスによって排除することを特徴とする。
【0022】請求項8の発明によれば、溶融温度を保持
したまま核燃料回収容器を溶融塩と分離することで、分
離直後に核燃料回収容器内に残存している塩を液体の状
態で核燃料回収容器から排除し、冷却後の生成物を回収
する際、塩を除去するための複雑な操作工程を解消する
ことが可能となる。
【0023】請求項9の発明は、前記溶融塩はアルカリ
金属元素の塩化物または、アルカリ土類金属元素の塩化
物もしくは、フッ化物の単塩あるいは混合塩であること
を特徴とする。
【0024】請求項9の発明によれば、溶融塩としてア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物の単塩また
は、混合塩を使用することができる。溶融塩としてこの
ような塩化物もしくはフッ化物を用いることにより、使
用済み燃料中の核***生成物であるアルカリ金属および
アルカリ土類金属を酸化物または、塩化物もしくはフッ
化物として、溶融塩中に保持することができる。
【0025】請求項10の発明は、使用済み酸化物燃料を
電解槽内の溶融塩中に浸漬して前記酸化物燃料中のウラ
ン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニドの酸化物を
前記溶融塩中で還元剤である金属リチウム(Li)と反
応させてウラン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニ
ドの金属に還元する還元工程を経た後、前記燃料中のウ
ラン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニドの酸化物
を金属に還元する際に、分離工程を設けることなく還元
されたウラン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニド
の金属を回収するために、鉄または鉄酸化物もしくは鉄
塩化物を溶融塩中に混合することによりウランと鉄が合
金を形成して融点が低下して溶融することにより球状の
還元生成物とすることを特徴とする。
【0026】請求項11の発明は、前記還元工程を温度63
0 ℃〜800 ℃の範囲で操作することを特徴とする。この
ような溶融塩中での使用済み燃料の還元温度は630 〜80
0 ℃とし、還元生成物であるウラン金属、プルトニウム
金属およびマイナ−アクチニド金属を鉄と合金を形成し
て融点が低下することにより溶融して球状にすることが
できる。本発明では、溶融塩の融点より若干高い温度で
還元が行われるが、還元力の比較的低いLiを還元剤と
して使用するので、装置の構成材料が腐食しにくく、し
たがって材料の選定が容易である。
【0027】本発明においては還元剤としてリチウムが
使用されているが、同伴して生成するLi2 OのLiへ
の再生が同時に行われ、還元工程を通して溶融塩中のL
2Oの濃度が低く抑えられているので、充分に還元力
が高められ、ウラン、プルトニウムおよびマイナ−アク
チニドの酸化物が完全に金属に還元される。また、Li
2 OをLiに再生して使用しているので、使用済み燃料
に対してしようされる溶融塩の量が低減される。
【0028】請求項12の発明は、前記還元されたウラ
ン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニドの金属を分
離工程を設けることなく回収するために、前記溶融塩中
の全リチウム濃度を10mol %以下に維持することにより
過剰なリチウムが前記核燃料回収容器の壁等への付着を
防止することを特徴とする。
【0029】請求項12の発明によれば、溶融塩として、
塩化リチウム(LiCl)もしくはフッ化リチウム(L
iF)の単塩または、塩化リチウムと塩化カリウムとの
混合塩(LiCl−KCl)もしくは塩化リチウムとフ
ッ化リチウムとの混合塩(LiCl−LiF)もしくは
フッ化リチウムとフッ化カリウム(LiF−LiK))
を使用し、還元工程でこのような溶融塩中の金属Li濃
度を10mol %以下にするとともに、Li2 Oの濃度を、
1mol %以下に維持することが望ましい。
【0030】Li2 Oの溶解度に対して十分大きな濃度
差を持たせることができ、その結果、還元工程で酸化物
表面に生成するLi2 Oの拡散が容易となり、還元反応
が促進される。また、全Li濃度を10mol %以下にする
ことにより粘度を低くして反応容器内でUO2 およびL
iを均一に分布させることができる。
【0031】また、使用済み燃料を金属製などのバスケ
ットに入れて溶融塩中で還元した後、バスケットを溶融
塩から引き上げて100 〜1000rpm の回転数で回転させ、
Li2 Oを含む付着塩を遠心力により除去することが望
ましい。Li2 Oは還元された金属を再酸化して電解を
阻害するので、電解精製工程の前にLi2 Oを除去する
ことが必要であるが、付着塩中のLi2 O濃度が十分低
く抑制されているうえに、バスケットの回転により遠心
力で付着塩が除去されるので、同伴するLi2Oのない
還元生成物を得ることができる。
【0032】さらに、ウラン、プルトニウムおよびマイ
ナ−アクチニドが溶解した還元金属を陽極として電解を
行うことにより、固体陰極または液体陰極にウラン、プ
ルトニウムおよびマイナ−アクチニド金属を回収するこ
とができる。
【0033】また、還元金属はウラン、プルトニウムお
よびマイナ−アクチニドのみを含む球状の鉄合金である
ので、このような電解では、溶融塩を交換することなく
半永久的に使用できる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1から図10を参照しながら本発
明に係る使用済み酸化物燃料の還元装置およびその還元
方法の実施の形態を説明する。図1は本発明に係る酸化
物燃料の還元装置およびその還元方法の一実施の形態を
説明するための燃料再処理工程全体を概略的に示す工程
図である。図1を参照しながら、本実施の形態の全体の
流れを概略的に説明する。
【0035】出発材料は燃料被覆管内に充填されている
使用済み酸化物燃料であり、これにはウラン(U)、プ
ルトニウム(PU)およびマイナーアクチニド(MA)
の酸化物のほかに、核***生成物であるアルカリ金属と
アルカリ土類金属、希土類元素の酸化物などが含まれて
いる。
【0036】本実施の形態においては、この使用済み酸
化物燃料を解体・せん断工程1で解体し、せん断した
後、脱被覆工程2で機械的に被覆を脱離・除去する。次
に脱被覆された酸化物燃料を還元・塩再生工程3で、溶
融塩中でLiにより還元すると同時に、生成したLi2
OをLiに再生する。
【0037】そして、希土類分離工程4で、還元された
金属(還元金属)からLi2 Oと希土類元素等をそれぞ
れ分離・除去した後、電解精製工程5で、電解により
U、PU、MAをそれぞれ回収し、燃料加工工程6で加
工して金属燃料とする。
【0038】このような還元,塩再生工程3においてL
iによる還元反応は例えば酸化ウランUO2 の場合、以
下の反応式で示される。 UO2 +4Li→U+2Li2
【0039】この反応において、UO2 は固体であり、
Liは液体なので、それらの量は上記の平衡にほとんど
関係せず、一方、Li2 Oは溶融塩に溶解していること
から、Li2 Oの濃度が反応の進行に大きな影響を与え
る。生成するLi2 Oを反応系外に除去すれば反応は右
に進み、UO2 は全てUに還元される。すなわち、生成
するLi2 OをLiに電解再生して溶融塩中のLi2
の濃度を常に低く保ちながら還元を行うことでLiの還
元力を有効に利用できる。
【0040】図2は以上のような還元反応を円滑に進め
るための本発明に係る還元装置を示す縦断面図である。
図2中、符号7は例えばLiClやLiCl−KClの
溶融塩で、還元装置本体を構成する反応容器8内に収容
されている。反応容器8は電解槽となるもので、その内
面にはセラミックコーティング層14が施されている。反
応容器8内には炭素電極の陽極9と陰極10を挿入する核
燃料回収容器11が設置され、核燃料回収容器11内にはセ
ラミックコーティング層14が施された攪拌機12が設置さ
れるとともに酸化物燃料13が装荷される。
【0041】反応容器8と核燃料回収容器11との間の溶
融塩7の液面上にリチウム(Li)15が装荷され、陽極
9と陰極10との間に電源16から電圧が印加され、溶融塩
7中で塩の分解が発生しない範囲の電圧(約3V)が印
加されて、電解再生を行うようになっている。
【0042】第1の実施の形態では、Li15を反応容器
8内の核燃料回収容器11の外側に装荷することによりL
i15が徐々に核燃料回収容器11内に浸透して酸化物燃料
13と接触し、還元反応が進行するとともに、陰極10で再
びLi15に再生された時に発生する酸素が核燃料回収容
器11の外へ分散する。さらにセラミックコーティングし
た攪拌機12を核燃料回収容器11内に設置することで酸素
の分散を助長し、陽極(炭素電極)9へ供給する。
【0043】これらの過程で起こる電極反応は以下の通
りである。 Li2 O→2Li+ +O2 - (陽極) 2O2-+C→CO2 +4e- または O2-+C→CO+2e- (陰極) Li+ +e- →Li 還元終了後は核燃料回収容器11を溶融塩7より分離し、
核燃料回収容器11内に残存する溶融塩7は前記核燃料回
収容器11から排除して反応容器8に戻す。
【0044】次に図3にLiの電解輸送の模式図を陰極
10側の電解反応をもとに示す。酸化物燃料13を還元した
Li15は、Li2 Oとなって溶融塩7内に分散し、一部
は陰極10でLi15に再生される。再生されたLi15も一
部が酸化物燃料13の還元に再利用されるが残りは溶融塩
7内に分散する。溶融塩7内に分散したLi15は酸化物
燃料13の還元に寄与しないことから、効率的な還元がで
きない。
【0045】この電解輸送が実際に確認された実験例に
ついて図4から図6を参照して説明する。図4は溶融塩
7に添加したLi2 Oを電解法によってLi15に再生す
る実験装置図である。図5および図6は、図4の装置を
用いて行った実験結果で、実際に流した電気量とLi2
O濃度の関係を表している。
【0046】反応容器8内のあらかじめLi2 Oの一定
量を添加した溶融塩7に、定電流電源供給装置17の陽極
(炭素電極)9および陰極10を繋いで一定電流を流す。
供給した電気量に対して戻り側の電気量を確認するた
め、陰極10と定電流電源供給装置17の間にクーロンメー
タ18を接続する。さらに電解によって陰極10で生成した
Li15は、ポーラスセラミック製保護管19内に保持・濃
縮させて回収する。
【0047】Li2 O濃度計算値21は電気量とあらかじ
め投入したLi2 O量から評価したものである。通電し
た電気量の増加にともなってLi2 Oは陰極10でLi15
に再生されてポーラスセラミック製保護管19内に濃縮す
るため、Faraday 則にもとづいて計算したLi2 Oの分
解量がそのまま減少量として求められる。
【0048】Li2 O濃度分析値22は一定電気量毎に溶
融塩(浴)をサンプリング、分析した実測値である。分
析方法は、Li2 Oを水に溶解した際、アルカリ性の水
酸化リチウム(LiOH)を生成する化学反応を利用し
た中和滴定による。ただしLi15も同様の化学反応でL
iOHを生成するため、Li2 OとLi15が混在してい
る場合、両者を区別して定量することはできない。以下
にLi2 OとLi15が水と反応してLiOHを生成する
化学反応式を各々示す。 Li2 O+H2 O→2LiOH 2Li+2H2 O→2LiOH+H2
【0049】図5でLi2 O濃度が、通電した電気量に
追従して漸減しているのは、陰極10でLi15が効率的に
回収されているためである。実験後、陰極10のポーラス
セラミック製保護管19内にLi15のインゴットが生成し
ており、電流効率も90%以上を得ることができる。
【0050】一方、図6でLi2 O濃度計算値21に対し
てLi2 O濃度分析値22が一定で変化がみられないの
は、図4の実験装置図において地絡によって反応容器8
と定電流電源供給装置17の間にも電流が流れていたため
である。これにより本来の陰極10に加えて反応容器8自
体も陰極10としてはたらくため、Li2 Oはポーラスセ
ラミック製保護管19で覆われた陰極10より反応容器8で
Li15に再生される。
【0051】反応容器8はポーラスセラミック製保護管
19のような保持機能をもたないため、再生されたLi15
が溶融塩内に分散する電解輸送が起こっていることを示
している。この事象を解決するため、反応容器8の内面
は絶縁、耐熱性に有利な材質であるセラミックとする必
要がある。
【0052】また、図5および図6の結果から、上述
し、かつ図2に示したように、本実施の形態において核
燃料回収容器11を、Li15が最も濃縮されやすい陰極10
に取り付けることで、Li15を直接酸化物燃料13に接触
させ、電解輸送を解消して効率的な還元が可能となるこ
とがわかる。
【0053】図7はカーボンダスト23による電気的短絡
が発生する好ましくない装置の一例である。陽極(炭素
電極)9は酸化物燃料13を還元した後に生成したLi2
Oが、陰極10で分解した際、発生する酸素と化学的に反
応して二酸化炭素(CO2 )または一酸化炭素(CO)
となるが、一部は物理的な摩耗によりカーボンダスト23
として溶融塩(浴)内を分散する。
【0054】この装置では陽極(炭素電極)9に流れる
電流が、カーボンダスト23を介して陽極(炭素電極)9
と反応容器8が接触することにより、反応容器8側にも
流れて電気的短絡が発生する原因になる。
【0055】図8は陽極9にポーラスセラミック製保護
管19を設け、カーボンダスト23の分散を防止した例を示
している。すなわち、カーボンダスト23が反応容器8と
接触しないよう、陽極(炭素電極)9を金属リチウムと
反応しないマグネシアのようなポーラスセラミック製保
護管19で覆って保護すると、Li2 Oの分解によって発
生した酸素の透過が低下して陽極(炭素電極)9への酸
素の供給が不足し電解反応が阻害される。
【0056】その結果、陽極(炭素電極)9のポーラス
セラミック製保護管19内に保持されている溶融塩7の分
解が始まり、陰イオンである塩化物イオンが陽極(炭素
電極)9で反応して塩素ガスが発生する。塩素ガスは強
い腐食性、毒性があるので装置の健全性を損ね、操業上
も問題になる。
【0057】そこで、請求項5の発明のように電解槽、
つまり反応容器8自体をセラミックとするか、または内
面をセラミックコーティング層14を設けて陽極9を絶縁
することにより、上述した電気的短絡を解消するととも
に、請求項6の発明のように陽極9にセラミック材で形
成した保護管を設けることなく、塩の分解にともなう塩
素ガスの発生も防止することが可能となる。
【0058】つぎに第2の実施の形態として請求項10〜
12に係る発明を図2、図9を参照して説明する。図2に
おいて、LiClやLiCl−KClのような溶融塩7
と還元剤であるLi15が収容された金属製の反応容器8
と、使用済み酸化物燃料13を入れて溶融塩7中に浸漬さ
れた核燃料回収容器11、および陽極9と陰極10および電
源16とから構成され、使用されている。
【0059】このような装置では、第1の実施の形態と
同様に、還元により生成したLi2OをLiに再生しな
がら還元が行われる。そして、バスケット内に直接投入
された酸化物燃料13を撹拌機12により撹拌して溶融塩7
に分散し、Liで還元を行うが、請求項10の発明におい
ては還元されたウラン、プルトニウムおよびマイナ−ア
クチニドの金属は溶融塩7中に溶解、分散した鉄もしく
は同じくLiにより還元された鉄と合金を形成して球状
の生成物として回収する。
【0060】また、ウランと鉄の状態図を図9に示す。
この図から、ウランと鉄の合金(U−Fe合金)は725
℃以上で液体である。前記還元工程において、還元され
たウラン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニドの金
属が、分散した鉄もしくは同じくLiにより還元された
鉄と合金を形成して球状の生成物を形成するには、反応
容器8内の溶融塩7の温度は、請求項11の発明で述べた
とおり塩化リチウムの融点より高い温度でかつ鉄とウラ
ン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニドの金属が固
溶体を形成する温度でウラン、プルトニウムおよびマイ
ナ−アクチニドの還元率が低くならない温度である630
℃から800 ℃の範囲であることが重要である。
【0061】使用する溶融塩はLiClやLiCl−K
Clの代わりに、LiF、LiCl−LiF、LiF−
KF、NaF−KFを用いることも可能である。前記還
元剤として使用する全Liの濃度は、請求項12の発明で
述べたとおり10mol %以下であることが重要である。
【0062】この場合、還元反応終了後に核燃料回収容
器11の回転を止めるか、あるいは100rpm程度の速さで回
転させながら1〜5時間保持することもできる。前記核
燃料回収容器11の回転を止めるかあるいは100rpm程度の
速さで回転させた場合は、還元により得られた金属粒子
が成長して粒径が増大し、希土類元素などとの分離が容
易になる。
【0063】また、この場合、還元温度よりも0〜100
℃高い温度に保持することも、金属の粒子成長に有効で
あり、さらに還元時に100rpm程度に核燃料回収装置11の
回転速度を変化させ、還元と粒子成長を交互に行うこと
もできる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、酸化物燃料の還元効率
の向上と、還元生成物を回収する際に、Li、塩などの
電解精製工程時に障害となる不純物を効率よく取り除く
ことが容易となり、装置の小型化が可能となる。また、
電極反応に必要なイオンの移動を阻害しないようにする
ことで、塩の分解による塩素ガスの発生を抑制して装置
寿命の延命化および操業上の環境改善を図ることができ
る。さらに、生成した還元生成物を溶融塩と分離するこ
となく球状の金属として回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る使用済み酸化物燃料の還元装置お
よび還元方法を説明するための燃料再処理工程図。
【図2】本発明に係る使用済み酸化物燃料の還元装置の
一例を示す縦断面図。
【図3】図2の還元装置においてLiの電解輸送状態を
説明するための模式図。
【図4】図2において、溶融塩中のLi2 Oを電解法に
よってLiに再生するための装置概略図。
【図5】図4においてLiの電解輸送がみられなかった
場合の特性図。
【図6】図4においてLiの電解輸送があった場合の特
性図。
【図7】カーボンダストにより陽極と反応容器の間で電
気的短絡が発生する装置の例を概略的に示す縦断面図。
【図8】陽極に保護管を設けてカーボンダストの分散を
防止した装置の例を概略的に示す縦断面図。
【図9】ウランと鉄の状態図。
【符号の説明】
1…解体・せん断工程、2…脱被覆工程、3…還元・塩
再生工程、4…希土類分離工程、5…電解精製工程、6
…燃料加工工程、7…溶融塩、8…反応容器(電解
槽)、9…陽極(炭素電極)、10…陰極、11…核燃料回
収容器、12…攪拌機、13…酸化物燃料、14…セラミック
コーティング層、15…Li、16…電源、17…定電流電源
供給装置、18…クーロンメータ、19…保護管、20…電
流、21…Li2O濃度計算値、22…Li2 O濃度分析
値、23…カーボンダスト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 60/04 C22B 60/04 G21F 9/06 581 G21F 9/06 581A (72)発明者 藤江 誠 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 川辺 晃寛 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 八幡 秀胤 神奈川県川崎市幸区堀川町66番の2 東芝 エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4K001 AA32 AA33 BA05 BA22 BA24 DA05 DA12 DB21 GA14 GB05 GB11 HA06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済み酸化物燃料を核燃料回収容器内
    に収容し、この核燃料回収容器を電解槽内の溶融塩に浸
    漬して前記酸化物燃料中のウラン、プルトニウムおよび
    マイナ−アクチニドの酸化物を前記溶融塩中で還元剤で
    ある金属リチウム(Li)と反応させてウラン、プルト
    ニウムおよびマイナ−アクチニドの金属に還元した後、
    前記溶融塩に含まれる希土類元素の酸化物、アルカリ金
    属元素およびアルカリ土類金属元素の塩を分離除去し、
    さらに還元されたウラン、プルトニウムおよびマイナ−
    アクチニドの金属を回収するとともに前記金属リチウム
    を電解法により再生、再利用する使用済み酸化物燃料の
    還元装置において、前記金属リチウムを再生する陰極と
    前記核燃料回収容器を一体化してなることを特徴とする
    使用済み酸化物燃料の還元装置。
  2. 【請求項2】 前記核燃料回収容器はポーラスセラミッ
    クにより形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の使用済み酸化物燃料の還元装置。
  3. 【請求項3】 前記核燃料回収容器内に陰極と攪拌機を
    設置してなることを特徴とする請求項1記載の使用済み
    酸化物燃料の還元装置。
  4. 【請求項4】 前記攪拌機の表面にセラミックコーティ
    ング層を設けてなることを特徴とする請求項3記載の使
    用済み酸化物燃料の還元装置。
  5. 【請求項5】 前記電解槽をセラミックで構成するか、
    または前記電解槽の内面にセラミックコーティング層を
    設けてなることを特徴とする請求項1記載の使用済み酸
    化物燃料の還元装置。
  6. 【請求項6】 前記電解槽内に設置する陽極にセラミッ
    ク等の材料で形成される保護管を設けることなく、前記
    溶融塩の分解に伴う塩素ガスの発生を防止することを特
    徴とする請求項1記載の使用済み酸化物燃料の還元装
    置。
  7. 【請求項7】 前記核燃料回収容器の外側に金属リチウ
    ムを装荷してなることを特徴とする請求項1記載の使用
    済み酸化物燃料の還元装置。
  8. 【請求項8】 使用済み酸化物燃料を核燃料回収容器内
    に収容し、この核燃料回収容器を電解槽内の溶融塩に浸
    漬して前記酸化物燃料中のウラン、プルトニウムおよび
    マイナ−アクチニドの酸化物を溶融塩中で還元剤である
    金属リチウム(Li)と反応させてウラン、プルトニウ
    ムおよびマイナ−アクチニドの金属に還元した後、前記
    溶融塩相に含まれる希土類元素の酸化物、アルカリ金属
    元素およびアルカリ土類金属元素の塩を分離・除去し、
    さらに還元されたウラン、プルトニウムおよびマイナ−
    アクチニドの金属を回収するとともに還元剤である金属
    リチウムを電解法により再生、再利用する使用済み酸化
    物燃料の還元方法において、前記核燃料回収容器を還元
    終了後、一定時間溶融温度を保持しながら溶融塩相と分
    離することにより、核燃料回収容器内の塩をポーラスセ
    ラミックスによって排除することを特徴とする使用済み
    酸化物燃料の還元方法。
  9. 【請求項9】 前記溶融塩はアルカリ金属元素の塩化物
    または、アルカリ土類金属元素の塩化物もしくはフッ化
    物の単塩あるいは混合塩であることを特徴とする請求項
    8記載の使用済み酸化物燃料の還元方法。
  10. 【請求項10】 使用済み酸化物燃料を電解槽内の溶融
    塩中に浸漬して前記酸化物燃料中のウラン、プルトニウ
    ムおよびマイナ−アクチニドの酸化物を前記溶融塩中で
    還元剤である金属リチウム(Li)と反応させてウラ
    ン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニドの金属に還
    元する還元工程を経た後、前記燃料中のウラン、プルト
    ニウムおよびマイナ−アクチニドの酸化物を金属に還元
    する際に、分離工程を設けることなく還元されたウラ
    ン、プルトニウムおよびマイナ−アクチニドの金属を回
    収するために、鉄または鉄酸化物もしくは鉄塩化物を溶
    融塩中に混合することによりウランと鉄が合金を形成し
    て融点が低下して溶融することにより球状の還元生成物
    とすることを特徴とする使用済み酸化物燃料の還元方
    法。
  11. 【請求項11】 前記還元工程は温度630 ℃〜800 ℃の
    範囲で操作することを特徴とする請求項10記載の使用済
    み酸化物燃料の還元方法。
  12. 【請求項12】 前記還元されたウラン、プルトニウム
    およびマイナ−アクチニドの金属を分離工程を設けるこ
    となく回収するために、前記溶融塩中の全リチウム濃度
    を10mol %以下に維持することにより過剰なリチウムが
    前記核燃料回収容器の壁等への付着を防止することを特
    徴とする請求項10記載の使用済み酸化物燃料の還元方
    法。
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