JP2000126787A - ホルモン様活性作用を有する化学物質の不活化方法及び装置 - Google Patents

ホルモン様活性作用を有する化学物質の不活化方法及び装置

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JP2000126787A
JP2000126787A JP23195399A JP23195399A JP2000126787A JP 2000126787 A JP2000126787 A JP 2000126787A JP 23195399 A JP23195399 A JP 23195399A JP 23195399 A JP23195399 A JP 23195399A JP 2000126787 A JP2000126787 A JP 2000126787A
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Masahiro Eguchi
江口正浩
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Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 希薄濃度であっても生体の内分泌を攪乱する
ホルモン様活性作用を有するやっかいな化学物質を、完
全分解しなくともその活性作用を失わせるように処理す
る。 【解決手段】 流体に含まれるホルモン様活性作用を有
する化学物質を、オゾンやヒドロキシラジカル等の酸化
剤に接触させてその活性作用を失なった状態となるよう
に酸化処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホルモン様活性を
有するために内分泌系を攪乱する化学物質(外因性内分
泌攪乱化学物質:一般に「環境ホルモン」と通称され
る)を含む水、ガスを処理する方法、および装置に関
し、例えば、下水、浸出汚水、産業給水・排水、浄水の
工程で使用される水や、ガスに含まれる環境ホルモンを
低減する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、さまざまな化学物質がホルモン様
活性作用を有することが明らかになりつつあり、動物に
対する影響の実態把握、検出法の研究が盛んに行われて
いる(「外因性内分泌攪乱化学物質問題への環境庁の対
応方針について」:1998年5月環境庁発行)。
【0003】この外因性内分泌攪乱化学物質(以下「環
境ホルモン」と称する)と疑われている化学物質は、ダ
イオキシン、ノニルフェノール、ビスフェノールA、フ
タル酸類、スチレン類等を代表として極めて多数あり、
個々にはこれらを発生させない方法や、発生した化学物
質を分解処理する方法についての研究がされているが、
ある化学物質を分解処理した場合に分解副生成物がホル
モン様活性作用を呈することがあり、また逆に活性が高
まってしまう可能性もあるという問題が指摘されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多数に渡る
上記物質の確認や検出法については種々提案されている
が、ホルモン様活性作用を有する化学物質を完全分解さ
せる方法の他には、この活性作用を低減させあるいは不
活化するための方法についての提案は未だない。
【0005】そしてこの環境ホルモンの大きな問題とし
て、これが環境水(下水,産業排水,浄水,河川水等)
や排ガス中に極めて低濃度に含まれている場合が多いた
めに、その完全分解を行う有効な方法がないというとこ
ろにある。
【0006】例えば、環境ホルモンの代表的な一つであ
るダイオキシンは、有機塩素系化学物質の不完全な焼却
処理の過程で発生するため、焼却排ガスや煤塵に含まれ
て広範囲に拡散するという問題がある。また、プラスチ
ックに配合される可塑剤であるフタル酸類等も環境ホル
モンであることが指摘されており、これらの化学物質
は、極めて稀釈された状態の水やガス中に含まれること
になるため、その除去は技術的にも設備コスト的にも容
易でない。
【0007】前者のダイオキシンの問題は近時に開発さ
れた超臨界水酸化技術を用いることでPCBの完全分解
が実現されるなどの技術革新がもたらされているが、こ
の技術が適用される対象には限界がある。
【0008】また上述のように環境ホルモンとしての活
性作用を失わせて無害化する汎用的に採用できる技術に
ついては現在までのところ提案がない。
【0009】更に、ホルモン様活性作用が未だ知られて
いない化学物質がそのようなホルモン様活性作用を有す
る場合も考えられ、これが実際の環境水や排ガスに含ま
れている可能性も否定できない。
【0010】すなわち、従来は各化学物質の量を指標に
分解を行っており、ホルモン様活性作用の不活化につい
ては検討されていない。したがって分解副産物のホルモ
ン様活性作用や、未知分解物質が含まれる実際の環境
水、排ガスの処理が確立されていなかった。
【0011】また、環境水、排ガス中の環境ホルモンは
数十ppbないしそれ以下と濃度が非常に希薄であるの
に対し、そのような希薄濃度であっても生体の内分泌を
攪乱する活性作用を有するやっかいなものであるという
問題もある。
【0012】本発明者は以上のような近時の状況に鑑
み、環境ホルモンを完全分解しなくともその活性作用を
失わせることができれば、いわゆる環境ホルモンとして
生体への影響を解消できるという観点から鋭意研究を進
めたところ、ホルモン様活性作用を有する多くの化学物
質がベンゼン環を基本骨格として有しており、このベン
ゼン環を開裂すれば、化学物質の完全分解(CO2)ま
で行うことなく、環境ホルモンを不活化できるであろう
ことに着目し、環境ホルモンを処理した前後のホルモン
様活性作用の差異・有無を指標とした研究を鋭意進め
て、本発明をなすに至ったものである。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】以下において、
「ホルモン様活性作用を有する化学物質」というのは、
正常なホルモン作用を撹乱する疑いのある物質の総称を
いい、ホルモン作用の撹乱としては、例えばホルモンが
結合すべき生体内のレセプターに結合することによっ
て、遺伝子が誤った指令を受けてホルモン作用がもたら
される場合、レセプターにこの化学物質が結合すること
によって本来のホルモンのレセプターへの結合を阻害す
る作用の場合、のいずれも含み、したがって環境ホルモ
ンと称する化学物質はこれらのいずれの活性作用を示す
ものが包含される。前者としてはPCB,DDT,ノニ
ルフェノール,ビスフェノールA,フタル酸エステル類
等が代表的に挙げられ、後者としてはDDEやビンクロ
リゾン等が代表的に挙げられる。
【0014】本願請求項1のホルモン様活性作用を有す
る化学物質の不活化方法の発明は、流体に含まれるホル
モン様活性作用を有する化学物質を、そのホルモン様活
性作用を失なった状態となるように酸化処理することを
特徴とする。
【0015】上記において「流体」とは、例えば環境水
(下水,産業排水,浄水,河川水等)等の液体、あるい
は排ガス等の気体をいう。
【0016】上記酸化処理は、処理対象である上記ホル
モン様活性作用を有する化学物質の種類や分解性の難易
等によって処理方法が選択されるが、一般的には、請求
項2の発明のように、上記ホルモン様活性作用を有する
化学物質をオゾンやヒドロキシラジカル、次亜塩素酸等
の酸化剤に接触させる化学的方法、あるいは上記化学物
質に紫外線(UV)を照射する物理的方法を用いること
ができ、これらの化学的方法あるいは物理的方法は単独
に用いることができる他、双方を用いることもできる。
なお、上記ヒドロキシラジカルは、例えばUV+オゾ
ン,UV+過酸化水素,オゾン+過酸化水素のくみあわ
せて発生させたものを用いることができる。
【0017】また酸化処理の操作方法としては、例え
ば、水等の液体に対してはオゾン曝気、ヒドロキシラジ
カル又は次亜塩素酸ナトリウムの添加、紫外線ランプ等
による紫外線照射などを効果的な方法として挙げること
ができ、排ガス等の気体に対しては、紫外線照射を効果
的な方法として挙げることができる。
【0018】上記処理により、対象の化学物質が「ホル
モン様活性作用を失なった状態」となったか否かは、例
えばエストロジェン様活性作用を示す環境ホルモンの場
合、hER(human estrogen receptor )を染色体に組
み込み、ERE(estrogenresponsive sequence)とレ
ポータ遺伝子としてlac−z(β−ガラクトシダーゼ
をコードする遺伝子)を組み込んだプラスミドを挿入し
た酵母を用い、酸化処理前後におけるこの対象化学物質
に所以するβ−ガラクトシダーゼの発現の有無を、該酵
素の基質変化を測定することで確認できる。
【0019】本発明によれば、環境ホルモンの完全分解
でなく、そのホルモン様活性作用を失わせる程度の酸化
処理により、問題となっている環境衛生の改善目的を達
成できる。特に、オゾン曝気や紫外線照射等の方法は、
極めて微量で希薄濃度の状態で環境に排出される排水や
排ガスに含まれる環境ホルモンの酸化処理に適し、大量
排出される排水や排ガス等の流体処理法として設備的に
またランニングコスト的に工業的な実現性が高い。
【0020】請求項3の発明は、ホルモン様活性作用を
有する化学物質が含まれる流体を、吸着剤に接触させて
該物質を吸着分離させるか、あるいは膜処理装置に通し
て該物質を濃縮分離させることで、該流体中に含まれる
前記化学物質の濃度を低減させることを特徴とし、請求
項4の発明は、ホルモン様活性作用を有する化学物質が
含まれる水を生物処理して汚泥側に濃縮させることで、
該水中に含まれる前記化学物質の濃度を低減させること
を特徴とする。
【0021】上記において、「吸着剤」には一般に疎水
性吸着剤又は活性炭が好ましく用いられる。疎水性吸着
剤としては例えば合成吸着剤アンバーライトXAD−4
(ロームアンドハ−ス社製)等を好ましいものとして例
示することができ、この使用により低濃度の疎水性物質
を効率よく吸着できるという点で有利であり、また活性
炭の使用は処理コストを低減できるという点で有利であ
る。
【0022】「膜処理装置」としては、環境ホルモンを
非透過側に分離濃縮するために、限外濾過膜(UF
膜)、逆浸透膜(RO膜)等を分離膜として用いること
ができる。
【0023】「生物処理」としては、代表的には、下
水,産業廃水等の生物学的に処理するいわゆる活性汚泥
法による処理設備を用いる場合を挙げることができる。
【0024】これらの発明によれば、請求項5の発明、
あるいは請求項6の発明を実施する際に、環境ホルモン
(化学物質)を濃縮して含む側の流体を対象とする場合
には、処理流体量を少なくすることができ、反対に、希
薄化された排水等の側の流体を対象とする場合には、こ
の排水等に含まれる環境ホルモンの絶対量を低減できる
ので、ホルモン様活性作用を不活化するために使用する
酸化剤等の薬剤量を低減でき、また環境への排出を削減
・低減できる。
【0025】すなわち、請求項5の発明は、上記請求項
1の発明において流体に含まれるホルモン様活性作用を
有する化学物質の酸化処理するのに先立って、上記請求
項3の発明の方法による前処理を行うことを特徴とし、
請求項6の発明は、水に含まれるホルモン様活性作用を
有する化学物質の酸化処理に先立って、上記請求項4の
発明の方法による前処理を行うことを特徴とするもので
ある。
【0026】請求項7の発明は、請求項5の発明におい
て、酸化処理する対象が、前処理工程によって化学物質
(環境ホルモン)濃度が低減した後の流体、あるいは化
学物質が濃縮された流体のいずれか一方または双方であ
ることを特徴とする。
【0027】上記構成において、環境ホルモン濃度が低
減した後の流体を対象とする場合の代表的な例として
は、環境に排出される排水,排ガス等を挙げることがで
き、吸着や膜分離による前処理によりこれらに含まれる
環境ホルモンの量を低減した上で、更にこれら排出流体
に含まれる環境ホルモンを酸化処理してホルモン様活性
作用を失わせることで、環境ホルモンの環境への排出の
虞れを可及的に小さくすることができる。膜分離による
前処理で環境ホルモンが濃縮され流体(脱水等を行った
後の半固体状物質も含む)については、本発明の酸化処
理によって環境ホルモンのホルモン様活性作用を失わせ
るようにしてもよいし、あるいは完全燃焼等の焼却処理
により窒素ガスや炭酸ガス等にまで完全分解し、最終的
な廃棄物量の減容化を図るようにしてもよい。また環境
ホルモンを吸着した吸着剤の処理についても、完全燃焼
等の焼却処理により環境ホルモン及び吸着剤を窒素ガス
や炭酸ガス等にまで完全分解することができる。
【0028】請求項8の発明は、請求項6の発明におい
て、酸化処理する対象が、前処理工程によって化学物質
を含む汚泥を濃縮分離した後の処理水、該濃縮した汚泥
を沈澱槽(沈澱池)から引き抜いた余剰汚泥、該余剰汚
泥を脱水した脱水物、該余剰汚泥の脱水時に生ずる分離
水のいずれか一つ以上であることを特徴とする。
【0029】この発明によれば、下水,産業廃水等を生
物学的に処理するいわゆる活性汚泥法による排水処理設
備において、生物学的処理槽、沈澱槽(沈澱池)を経た
上澄水を環境に排出する前に、環境ホルモンをそのホル
モン様活性作用を失わせるように酸化処理することで環
境への環境ホルモンの排出を低減させ、あるいはなくす
ことができる。また、沈澱槽から引き抜いた余剰汚泥に
濃縮した環境ホルモンを廃棄する場合には、その廃棄に
より環境ホルモンが環境に排出されることになるので、
余剰汚泥、あるいはこれを脱水した際の脱水物や水を酸
化処理して環境ホルモンのホルモン様活性作用を失わせ
ることができる。なお余剰汚泥は、本発明の方法によら
ずに、上述した完全燃焼等の焼却処理により処分するこ
ともできる。また、余剰汚泥を脱水した水は、活性汚泥
法による排水処理設備の処理水排出系路に設けた酸化処
理装置で一緒に処理するように導入することもできる
が、該脱水した水は処理水に比べて高濃度に環境ホルモ
ンを含有し、また処理水に比べて流量が極めて少ないの
で、別に設けた酸化処理装置で酸化処理するようにして
もよい。
【0030】請求項9のホルモン様活性作用を有する化
学物質の不活化装置の発明は、ホルモン様活性を有する
化学物質が含まれる流体を貯溜する流体貯槽、または入
口から出口に流体を連続的に流通させる流体流通槽のい
ずれかと、流体に含まれる前記化学物質がそのホルモン
様活性作用を失なった状態となるように酸化処理する酸
化手段と、を備えていることを特徴とする。
【0031】上記構成における流体貯槽あるいは流体流
通槽は、流体に対する酸化処理に適したものであればそ
の構造等を特に限定されるものではなく、タンク、管路
等適宜のものを用いることができる。例えば流体が排ガ
スの場合には、煙道を排ガスに対する紫外線照射に適し
た構造に設けた管路構造としたものを採用できるし、流
体が排水の場合には、オゾン曝気槽等を好ましいものと
して挙げることができる。
【0032】酸化手段としては、請求項10の発明のよ
うに、流体にオゾン又はヒドロキシラジカル又は次亜塩
素酸ナトリウムを添加する酸化剤添加装置、あるいは流
体に紫外線を照射する紫外線照射装置等を挙げることが
でき、これらはその一つを用いる場合の他、複数を用い
るようにしても勿論よい。
【0033】この装置の発明によれば、流体に含まれる
環境ホルモンをバッチであるいは連続的に酸化処理して
その活性作用を失わせることができ、特に連続的に酸化
処理する場合には、流体流通槽と酸化手段を流体排出処
理設備の最終段階に設置することで環境ホルモンの環境
への排出を低減ないしなくすことができるので、既存の
排ガス処理設備、排水処理設備に容易に適用することが
できるという優れた利点が得られる。
【0034】請求項11の不活化装置の発明は、請求項
9の発明において、流体貯槽または流体流通槽への流体
供給系路の途中に、供給流体中に含まれる前記化学物質
を吸着分離する疎水性吸着剤や活性炭等の吸着剤を充填
した吸着槽を設けたことを特徴とする。
【0035】この発明によれば、吸着剤で環境ホルモン
を吸着除去し、更に排出流体等に微量に含まれる環境ホ
ルモンを酸化処理でその活性作用を失わせることができ
るので、上記した環境ホルモンの環境への排出の虞れを
一層低減できる。
【0036】請求項12の流体排出装置又は濃縮装置の
発明は、流体が流入される膜分離装置と、この膜分離装
置の透過側流体系路に設けた上記不活化装置とを備えた
ことを特徴とし、請求項13の発明は、不活化装置を、
膜分離装置の非透過側流体系路に設けたことを特徴とす
る。
【0037】上記「膜処理装置」としては、環境ホルモ
ンを非透過側に分離濃縮するために、限外濾過膜(UF
膜)、逆浸透膜(RO膜)等を分離膜として用いるもの
を例示できる。
【0038】供給する流体に含まれる環境ホルモンの種
類や分離膜の性能により、透過側に該環境ホルモンが含
まれない場合には、非透過側の流体のみについて環境ホ
ルモンを酸化処理する不活化装置を適用することができ
る。また、非透過側に濃縮分離される環境ホルモンを含
む流体量が少ない場合には、透過側の流体のみについて
酸化処理する不活化装置を適用し、濃縮した環境ホルモ
ンを含む流体は、完全燃焼等の焼却処理により処分する
こともできる。
【0039】この発明によれば、水やガス等の流体を排
出する膜分離装置、あるいは該流体に含まれる成分を濃
縮分離する膜分離装置において、これから導出される流
体に含まれる環境ホルモンのホルモン様の活性作用を失
わせることができ、例えば、膜分離装置を用いて、環境
ホルモンの排出のない排水,排ガスの処理設備等を容易
に構成することができる。
【0040】請求項14の排水処理装置の発明は、排水
を生物学的に処理する生物反応槽と、生物反応槽で処理
された処理水と汚泥を分離する沈澱槽と、沈澱槽から流
出する処理水を酸化処理する上記不活化装置とを備えた
ことを特徴とする。
【0041】この発明の排水処理装置は、少なくとも生
物反応槽と沈澱槽を有するものであれば、既知の生物学
的排水処理装置(設備)あるいは活性汚泥法と称される
排水処理装置(設備)に適用することができ、例えば、
生物反応槽の前段に初沈槽を設けたものや、生物反応槽
が好気性処理,嫌気性処理のいずれのものでもよく、い
ずれの場合にも、沈澱槽から導出される処理水(上澄
水)を酸化処理することでこれに含まれる環境ホルモン
のホルモン様活性作用を失わせる上述した不活化装置
を、該処理水の排出系路に設けたという特徴的構成を有
する。
【0042】この発明によれば、処理水の流通槽と酸化
手段等からなる不活化装置を、排水処理装置の最終段階
に設置することで、環境に環境ホルモンを含む水の排出
を低減ないしなくすことができる。また特に、既存の排
水処理装置の処理水排出路に上記不活化装置を設置する
だけで、環境ホルモンの排出のない排水処理装置を容易
に構成できるという点で優れている。
【0043】請求項15の排水処理装置の発明は、上記
請求項14の発明において、沈澱槽から抜出した余剰汚
泥を濃縮する濃縮槽、余剰汚泥を脱水する脱水機の少な
くともいずれか一方を設け、これらで分離された分離水
を前記不活化装置に導入することを特徴とし、請求項1
6の排水処理装置の発明は、脱水機で脱水分離された分
離水を排水処理系の前段側に戻す循環系路を設けて、こ
の系路の途中に上記不活化装置を設けたことを特徴とす
る。これらの発明によれば、排水処理装置に付帯して設
けられるのが普通である余剰汚泥の脱水機あるいは余剰
汚泥の濃縮槽で発生する分離水に含まれる環境ホルモン
を酸化処理でき、該環境ホルモンの環境への排出を有効
に防止できる。なお、該分離水は処理水の排出路に設置
した不活化装置とは別に設けた不活化装置で酸化処理す
ることも勿論できるし、また余剰汚泥(脱水後のケーキ
を含む)を廃棄処分するに先立って上記酸化処理するこ
とも勿論できる。本発明は、流体中の環境ホルモン(吸
着剤に吸着した状態の環境ホルモンを含む)を酸化処理
するものであり、産業排水,下水,浸出汚水などの排
水、病院排水,ホルモン製剤工場排水など排水、浄水,
食品向上原水などの利用水、ごみ焼却場などの排ガス等
々を代表的な対象流体として挙げることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】実施形態1 図1は、本発明を排水の生物学的処理を行う活性汚泥法
方式の排水処理装置に適用した場合の実施形態1の構成
概要をフロー図で示したものである。
【0045】この図において、1は流入される排水のp
Hを生物反応に適した値に調整するpH調整槽、2は好
気性微生物処理(嫌気性微生物処理でもよい)を行う生
物反応槽であり、生物担体を充填した生物膜式あるいは
生物浮遊式の槽として構成され、排水中に含まれる有機
物を生物学的に化分解して、TOC値を目的とする数
値まで低下させるように通水量等が制御されて運転され
る。
【0046】生物処理された処理水は溢流水として沈澱
池3に流入され、この際若干の微生物も沈澱池3にリー
クする。沈澱池3は静水に近い緩慢な通水状態に保たれ
て懸濁物は沈澱池底部に汚泥として沈殿し、清澄した処
理水(上澄水)は沈澱池3から溢流する形式で処理水排
水路4に排出される。
【0047】また沈澱池3の底部に沈殿した汚泥は、適
時に引き抜かれて、一部は生物反応槽2の微生物量を維
持するために戻され、余剰汚泥は脱水機5に送られて脱
水処理され、脱水汚泥(脱水ケーキ)として廃棄処分さ
れる。
【0048】以上の構成は、従来の排水処理装置と同様
であり、沈澱池から溢流される処理水(上澄水)は、窒
素、リン、TOCが所定の排出基準値の条件を満たす条
件の下で、通常はそのまま環境に放出されている。これ
に対し本例の排水処理装置においては、処理水排水路4
の途中にオゾン酸化槽6を設置し、沈澱池3から排出さ
れる処理水に対してオゾン曝気により、処理水に含まれ
ている環境ホルモンを酸化してそのホルモン様活性の作
用を失わせる処理を行うように設けられている。またこ
れと共に本例においては、脱水機5で脱水処理時に脱水
汚泥から分離された分離水をオゾン酸化槽6に導入さ
せ、この分離水に含まれている環境ホルモンの酸化処理
も合わせて行わせるようにしている。この例に依れば、
下水,産業排水などを生物学的に処理する場合に、処理
水に含まれる環境ホルモンを酸化処理して、該処理水の
放流に伴って環境ホルモンを環境に放出(排出)するこ
とがない。 実施形態2 図2は、本発明を排水の生物学的処理を行う活性汚泥法
方式の排水処理装置に適用した場合の実施形態2の構成
概要をフロー図で示したものである。
【0049】この図において、11はいわゆる初沈槽で
あり、流入される排水に含まれている比較的比重の大き
な懸濁物を沈澱分離する。12は初沈槽11から溢流さ
れた排水のpHを生物反応に適した値に調整するpH調
整槽、13は実施形態1と同様の生物反応槽であり、排
水中に含まれる有機物を生物学的に化分解して、TO
C値を目的とする数値まで低下させるように通水量等が
制御されて運転される。
【0050】生物処理された処理水は溢流水として沈澱
池14に流入され、この際若干の微生物も沈澱池14に
リークする。沈澱池14では緩慢な通水状態で懸濁物は
沈澱池底部に汚泥として沈殿し、清澄した処理水(上澄
水)は沈澱池14から溢流する形式で処理水排水路15
に排出される。
【0051】また沈澱池14の底部に沈殿した汚泥は、
適時に引き抜かれて、一部は生物反応槽13の微生物量
を維持するために戻され、残りの余剰汚泥は脱水機16
に送られて脱水処理され、脱水汚泥(脱水ケーキ)とし
て廃棄処分される。
【0052】沈澱池14から溢流された処理水(上澄
水)は、窒素、リン、TOCが所定の排出基準値の条件
を満たす条件の下で、そのまま環境に放出される。
【0053】また、処理水排水路15の途中には、オゾ
ン酸化槽17が設置され、沈澱池14から排出される処
理水に対してオゾン曝気により、処理水に含まれている
環境ホルモンを酸化してそのホルモン様活性の作用を失
わせる処理を行うように設けられている。またこれと共
に本例においては、脱水機16で脱水処理時に脱水汚泥
から分離された分離水は、戻し循環路18を介して初沈
槽11に戻され、その途中に設置されたオゾン酸化槽1
9において、分離水に含まれている環境ホルモンの酸化
処理が行われるようになっている。
【0054】この例に依れば、上記実施形態1と同様
に、下水,産業排水などを生物学的に処理する場合に、
処理水に含まれる環境ホルモンを酸化処理して、該処理
水の放流に伴って環境ホルモンを環境に放出(排出)す
ることがない。 実施形態3 図4に示される本例は、逆浸透膜を分離膜として用いた
膜分離装置21に排水(原水)を供給し、透過側を放流
排出路22から系外に排出し、非透過側は配送管23を
介して酸化槽24に送ってオゾン酸化あるいはヒドロキ
シ酸化した後、系外に排出するように設けられている。
【0055】この例によれば、膜分離装置21という比
較的簡単な装置を用いて、流体中に含まれる環境ホルモ
ンを濃縮することができ、これを不活化するので、酸化
剤との接触効率が高くなって処理効率を向上させること
が出来、また、酸化目的の環境ホルモン以外の化学物質
により酸化剤が消費される虞も低減されてこの点からも
処理効率が向上する利点が得られる。 実施形態4 図5に示される本例は、吸着剤(活性炭,疎水性吸着
剤)を充填した吸着剤槽31に排水(原水)を供給し、
排水中に含まれている環境ホルモンを吸着除去した後の
処理水を、放流排出路32から系外に排出するように構
成した装置を示している。
【0056】環境ホルモンを吸着した吸着剤は、吸着剤
槽31から取り出し焼却処理により完全燃焼させて炭酸
ガス等まで分解して無害化するように処理することがで
きる。 実施形態5 図6に示される本例は、例えば実施形態1の溢流する沈
殿池3からの処理水排水路41の途中に、オゾン酸化槽
42、次いで過酸化水素酸化槽(又はUV酸化槽)43
を設けた場合の例を示し、これにより、処理水中に含ま
れる環境ホルモンをより完全に酸化処理することができ
る。 実施形態6 図7に示される本例は、例えば実施形態1の溢流する沈
殿池3からの処理水排水路41の途中に、過酸化水素の
注入装置44、オゾン酸化槽42を設けた場合の例を示
し、これにより処理水中に含まれる環境ホルモンをより
完全に酸化処理することができる。
【0057】
【実施例】(エストロジェン様活性作用の測定) 1.試験サンプルに含まれるエストロジェン様活性作用
を有する環境ホルモンの酸化処理前後における活性作用
は次のようにして測定した。染色体に、hER(human
estrogen receptor )と、ERE(estrogen responsiv
e sequence)及びレポータ遺伝子としてlac−z(β
−ガラクトシダーゼをコードする遺伝子)を組み込んだ
プラスミドを挿入した酵母を用い、(「Environmental
Toxicology and Chemistry」:Vol .15,No.,pp241 ‐
248 ,1996)の方法に準拠して、以下のようにβ−
ガラクトシダーゼ活性値を測定算出後、代表的な生体内
ホルモンである17β−エストラジオールに等量換算して
評価した。 2.測定対象サンプルをSep-pak CSP−800カラム
を使用して濃縮後、適当な濃度に段階希釈したサンプル
を、各々10μLづつ96穴マイクロタイタプレートに
注入し、これらの各穴に培地を含む上記酵母とβ−ガラ
クトシダーゼの気質となるCPRG(Chlorophenol re
d ‐β−D‐galactopyranoside )の混合溶液を200
μL注入する。次いでタイタプレートシェーカーで5分
間撹拌後、30℃で3日間インキュベートとする。イン
キュベート後、マイクロプレートリーダーを用いて54
0nmで吸光度を測定し、このときポジティブコントロ
ールとして、代表的な生体内ホルモンである17β−エス
トラジオールをいっしょに測定しておき、サンプルの17
β−エストラジオール等量値を算出し、活性を評価す
る。 実施例1 図1の装置を用いて、以下の条件で生物学的処理を行う
と共に、オゾン酸化槽において、下記条件でオゾン曝気
を行って、排水、沈殿池の上澄水、余剰汚泥を脱水した
後の分離水、酸化処理後の処理水中のエストロジェン様
活性をそれぞれ測定し、生体内の代表的な17β−エスト
ラジオールに等量換算し、結果を図3に示した。
【0058】排水の生物学的処理の条件 サンプル排水 サンプル中のエストロジェン様活性値(17β−エストラ
ジオール換算値) TOC濃度 104mgC/L 排水処理量 24m3/day オゾン曝気処理の条件 オゾン発生量 20mgO3/分 接触時間 10分 以上の結果から分かるように、沈殿池から酸化処理せず
に直接放流する場合の処理水に含まれる環境ホルモンの
濃度は、図3の棒グラフの2番目の濃度であるのに対
し、脱水後の分離水を混合し、オゾンで曝気処理した後
の処理水の環境ホルモンの濃度は約1/10程度まで減
少しており、本発明の方法による化学物質が完全分解さ
れるのものではないが、酸化処理によって環境ホルモン
がその活性作用を失って無害化することが分かる。
【0059】
【発明の効果】本願の各請求項の発明によれば、ホルモ
ン様活性作用を失わせる程度に環境ホルモンを酸化処理
することにより、近年問題となっている環境衛生の改善
目的を達成できるという効果が奏される。
【0060】また、オゾン曝気や紫外線照射等の方法に
よれば、極めて微量で希薄濃度の状態で環境に排出され
る排水や排ガスに含まれる環境ホルモンの酸化処理を効
果的に行うことができ、大量に排出される排水や排ガス
等の流体処理法として、設備的な負担を軽減でき、また
使用する薬剤や消費電力も少なく、ランニングコストを
低く抑えることができるため工業的に実現性が高いとい
う優れた効果が奏される。
【0061】また請求項3あるいは4の発明の前処理を
行う請求項5あるいは請求項6の発明によれば、環境ホ
ルモンを濃縮した流体については処理流体量を少なくで
き、反対に、希薄化された排水等の側の流体を対象とす
る場合には、この排水等に含まれる環境ホルモンの絶対
量を低減できて、そのホルモン様活性作用を不活化する
のに必要な薬剤量の低減、消費電力の低減を実現できる
他、該環境ホルモンの環境への排出の虞れを一層低減で
きるという効果が奏される。
【0062】請求項7の発明によれば、例えば、環境に
排出される排水,排ガス等に含まれる環境ホルモンを、
吸着や膜分離の前処理により除去・低減した上で、更に
これら排出流体に含まれる環境ホルモンを酸化処理して
その活性作用を失わせることで、環境ホルモンの環境へ
の排出の虞れを可及的に小さくすることができるという
効果が奏される。
【0063】請求項8の発明によれば、下水,産業廃水
等を生物学的に処理するいわゆる活性汚泥法による排水
処理装置において、生物学的処理槽、沈澱槽(沈澱池)
を経た処理水(上澄水)を環境に排出する前に、環境ホ
ルモンをその活性作用を失わせるように酸化処理するの
で、活性作用を有する環境ホルモンの環境への排出を低
減・除去することができる。また、沈澱槽から引き抜い
た余剰汚泥の濃縮,脱水に伴って生ずる分離水や、廃棄
余剰汚泥に含まれる環境ホルモンのホルモン様活性作用
を失わせることもでき、これらにより、環境への環境ホ
ルモンの排出を一層確実に低減・除去することができる
という効果が奏される。
【0064】請求項9の不活化装置の発明によれば、流
体に含まれる環境ホルモンをバッチであるいは連続的に
酸化処理してその活性作用を失わせることができ、特に
連続的に酸化処理する場合には、流体流通槽と酸化手段
を流体排出処理設備の最終段階に設置して環境ホルモン
の環境への排出を低減・除去できる。また、既存の排ガ
ス処理設備、排水処理設備に容易に適用することがで
き、緊急対策が望まれる環境ホルモンの環境への排出
を、既設排出(排水,排ガス)処理設備を利用しつつ低
減・除去できるという極めて優れた効果が奏される。
【0065】請求項11の発明によれば、吸着剤で環境
ホルモンを吸着除去し、更に排出流体等に微量に含まれ
る環境ホルモンを酸化処理でその活性作用を失わせるこ
とができるので、環境ホルモンの環境への排出の虞れを
一層低減できるという効果が奏される。
【0066】請求項12の発明によれば、水やガス等の
流体を排出する膜分離装置、あるいは該流体に含まれる
成分を濃縮分離する膜分離装置において、これから導出
される流体に含まれる環境ホルモンのホルモン様の活性
作用を失わせることができ、例えば、膜分離装置を用い
て、環境ホルモンの排出のない排水,排ガスの処理設備
等を容易に構成することができるという効果が奏され
る。
【0067】請求項14の排水処理装置の発明によれ
ば、処理水の流通槽と酸化手段等からなる不活化装置
を、排水処理装置の最終段階に設置することで、環境ホ
ルモンを含む水の環境への排出を低減・除去することが
できる。また、既設の排水処理装置の処理水排出路に上
記不活化装置を設置するだけで、環境ホルモンの排出の
ない排水処理装置を容易に構成できるという効果が奏さ
れる。
【0068】請求項15,16の発明によれば、排水処
理装置に付帯して設けられる余剰汚泥の脱水機や余剰汚
泥濃縮槽で発生する分離水等に含まれる環境ホルモンを
酸化処理し、該環境ホルモンの環境への排出を有効に防
止できるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態1の排水処理装置の構成概
要を示した図。
【図2】本願発明の実施形態2の排水処理装置の構成概
要を示した図。
【図3】上記実施形態1の排水処理設備において環境ホ
ルモンの活性作用が不活化される試験を行った場合の試
験結果を示した図。
【図4】本願発明の実施形態3の排水処理装置の構成概
要を示した図。
【図5】本願発明の実施形態4の排水処理装置の構成概
要を示した図。
【図6】本願発明の実施形態5の排水処理装置の構成概
要を示した図。
【図7】本願発明の実施形態6の排水処理装置の構成概
要を示した図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/44 C02F 1/44 K 1/72 1/72 Z 101 101 1/76 1/76 Z 3/00 3/00 Z 3/12 3/12 S 11/06 11/06 A 11/12 11/12 Z

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体に含まれるホルモン様活性作用を有
    する化学物質を、その活性作用を失なった状態となるよ
    うに酸化処理することを特徴とするホルモン様活性作用
    を有する化学物質の不活化方法。
  2. 【請求項2】 請求項1における酸化処理が、前記化学
    物質をオゾン又はヒドロキシラジカルに接触させる方
    法、次亜塩素酸を添加する方法、または前記化学物質に
    紫外線を照射する方法の少なくともいずれか一方である
    ことを特徴とするホルモン様活性作用を有する化学物質
    の不活化方法。
  3. 【請求項3】 ホルモン様活性作用を有する化学物質が
    含まれる流体を、吸着剤に接触させて該物質を吸着分離
    させるか、あるいは膜処理装置に通して該物質を濃縮分
    離させることで、該流体中に含まれる前記化学物質の濃
    度を低減させることを特徴とするホルモン様活性作用を
    有する化学物質の低減・除去方法。
  4. 【請求項4】 ホルモン様活性作用を有する化学物質が
    含まれる水を生物処理して汚泥側に濃縮させることで、
    該水中に含まれる前記化学物質の濃度を低減させること
    を特徴とするホルモン様活性作用を有する化学物質の低
    減・除去方法。
  5. 【請求項5】 請求項1の流体に含まれるホルモン様活
    性作用を有する化学物質の酸化処理に先立ち、請求項3
    の方法による前処理を行うことを特徴とするホルモン様
    活性作用を有する化学物質の不活化方法。
  6. 【請求項6】 請求項1の流体が水であり、この水に含
    まれるホルモン様活性作用を有する化学物質の酸化処理
    に先立ち、請求項4の方法による前処理を行うことを特
    徴とするホルモン様活性作用を有する化学物質の不活化
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項5において酸化処理する対象が、
    前記前処理工程によって化学物質濃度が低減した後の流
    体、あるいは化学物質が濃縮された流体のいずれか一方
    または双方であることを特徴とするホルモン様活性作用
    を有する化学物質の不活化方法。
  8. 【請求項8】 請求項6において酸化処理する対象が、
    前記前処理工程によって化学物質を含む汚泥を濃縮分離
    した後の処理水、該濃縮した汚泥、該汚泥を脱水した脱
    水物、該汚泥の脱水時に生ずる分離水のいずれか一つ以
    上であることを特徴とするホルモン様活性作用を有する
    化学物質の不活化方法。
  9. 【請求項9】 ホルモン様活性作用を有する化学物質が
    含まれる流体を貯溜する流体貯槽、または入口から出口
    に流体を連続的に流通させる流体流通槽のいずれかと、
    該流体に含まれる前記化学物質がその活性作用を失なっ
    た状態となるように酸化処理する酸化手段と、を備えて
    いることを特徴とするホルモン様活性作用を有する化学
    物質の不活化装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記化学物質を酸
    化処理する酸化手段が、流体にオゾン又はヒドロキシラ
    ジカル又は次亜塩素酸ナトリウムを添加する酸化剤添加
    装置、あるいは流体に紫外線を照射する紫外線照射装置
    の少なくともいずれか一方であることを特徴とするホル
    モン様活性作用を有する化学物質の不活化装置。
  11. 【請求項11】 請求項9において、流体貯槽または流
    体流通槽への流体供給系路の途中に、供給流体中に含ま
    れる前記化学物質を吸着分離する吸着剤を充填した吸着
    槽を設けたことを特徴とするホルモン様活性作用を有す
    る化学物質の不活化装置。
  12. 【請求項12】 流体が流入される膜分離装置と、この
    膜分離装置の透過側流体系路に設けられた前記請求項9
    又は10に記載の不活化装置と、を備えたことを特徴と
    する流体排出又は濃縮装置。
  13. 【請求項13】 流体が流入される膜分離装置と、この
    膜分離装置の非透過側流体系路に設けられた前記請求項
    9又は10に記載の不活化装置と、を備えたことを特徴
    とする流体排出又は濃縮装置。
  14. 【請求項14】 排水を生物学的に処理する生物反応槽
    と、生物反応槽で処理された処理水と汚泥を分離する沈
    澱槽と、沈澱槽から流出する処理水を酸化処理する請求
    項9又は10に記載の不活化装置と、を備えたことを特
    徴とする排水処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、沈澱槽から抜出
    した余剰汚泥を濃縮する濃縮槽、及び/又は余剰汚泥を
    脱水する脱水機を設け、これらで分離された分離水を前
    記不活化装置に導入することを特徴とする排水処理装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項14において、沈澱槽から抜出
    した余剰汚泥を脱水する脱水機と、この脱水機で脱水分
    離された分離水を廃水処理系の前段側に戻す循環系路
    と、この系路の途中に設けられた請求項9又は10に記
    載の不活化装置とを設けたことを特徴とする排水処理装
    置。
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