JP2000126236A - 立ち上がり補助椅子 - Google Patents

立ち上がり補助椅子

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JP2000126236A
JP2000126236A JP10307930A JP30793098A JP2000126236A JP 2000126236 A JP2000126236 A JP 2000126236A JP 10307930 A JP10307930 A JP 10307930A JP 30793098 A JP30793098 A JP 30793098A JP 2000126236 A JP2000126236 A JP 2000126236A
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Japan
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seat
push
plate
lock mechanism
state
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JP10307930A
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English (en)
Inventor
Masao Maruyama
政男 丸山
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Takano Co Ltd
Original Assignee
Takano Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平伏状態にロックされている座部に誰も腰掛
けていないときには、操作部を操作しても座部が押し上
げが制限されるようにして安全性を高めた立ち上がり補
助椅子を提供することにある。 【解決手段】 立ち上がり補助椅子において、座部に腰
掛けられていない状態では、第2のロック機構7の第2
のコイルばね77により着座作動板76が上方に付勢さ
れ、押し上げ防止用ワイヤー73を介してストッパ片7
4が下方に引っ張られている。この状態では、操作片8
1を押し込むことができないので、座部押し上げ機構6
による座部押し上げ動作の開始を防止できる。座部に腰
掛けられると、その荷重Fにより押し上げ板62が沈
み、第2のコイルばね77に抗して着座作動板76が押
し下げられるので、第1のコイルばね75によりストッ
パ片75が押し上げられる。この状態では、操作片81
を押し込むことにより、座部押し上げ機構6による座部
押し上げ動作を開始することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座部を押し上げる
ことにより利用者の立ち上がり動作を補助する立ち上が
り補助椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】下肢の筋力が低下した者にとっては、歩
行するのに大きな負担がかかるだけでなく、椅子から立
ち上がるときでも大きな負担がかかる。このような負担
を軽減できる福祉機器として、実開平7−9327号公
報および特開平9−56749号公報には、椅子の座部
を平伏した姿勢から座部前端部を中心として回転するよ
うに座部後端部を押し上げることにより、腰掛けていた
者の立ち上がり動作を補助する立ち上がり補助椅子が提
案されている。
【0003】この立ち上がり補助椅子において、座部と
脚部との間には、座部後端部を押し上げるための押し上
げ用ばねが取り付けられている。また、座部と脚部との
間には、押し上げ用ばねの付勢力に抗して座部が平伏な
姿勢を保つように座部をロックするロック機構も構成さ
れている。さらに、座部をロックした状態を解除するた
めの操作部を備えている。従って、腰掛けていた者が立
ち上がる際に操作部を操作してロック状態を解除する
と、座部がその前端部を中心に回転して座部後端部が所
定の位置まで押し上げられる。その結果、利用者の臀部
が持ち上げられるので、利用者は脚部にそれほど力を加
えなくても、立ち上がることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
立ち上がり補助椅子では、平伏状態にロックされている
座部に誰も腰掛けていないときでも、誤って操作部を操
作すると、座部が押し上げられる。このとき、座部に誰
も腰掛けていないと、座部は押し上げ用ばねに付勢され
て一気に起き上がるので、危険であるという問題点があ
る。また、平伏している座部に座ろうとしたときに誤っ
て操作部を操作すると、それまで平伏していた座部が突
然、跳ね上がってしまうという危険性もある。
【0005】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
平伏状態にロックされている座部に誰も腰掛けていない
ときには、操作部を操作しても座部が押し上げが制限さ
れるようにして安全性を高めることのできる立ち上がり
補助椅子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、脚部と、該脚部に支持された座部と、
該座部を平伏した状態から座部前端側を中心に回転する
ように座部後端部を押し上げることにより、腰掛けてい
た者の立ち上がり動作を補助する座部押し上げ機構と、
前記座部が平伏した状態を保持する第1のロック機構
と、該第1のロック機構によるロック状態を解除して前
記座部押し上げ機構に対して前記座部後端部の押し上げ
動作を開始させる操作部とを有する立ち上がり補助椅子
において、平伏状態にある前記座部に荷重がかかって当
該座部が沈み込んでいるときには前記操作部での操作が
前記第1のロック機構に伝達されることを許容し、平伏
状態にある当該座部に荷重がかかっていなくて当該座部
が浮き加減にあるときには前記操作部での操作が前記第
1のロック機構に伝達されることを制限する第2のロッ
ク機構を有することを特徴とする。
【0007】本発明では、平伏状態にロックされている
座部に誰か腰掛けているかいないかは、複雑な検出を行
わなくても、座部が沈み込んでいるか浮き加減にあるか
によって容易に判別できる。従って、第2のロック機構
は、座部が沈み込んでいるときには操作部での操作が第
1のロック機構に伝達されることを許容するので、操作
部で操作があればそれに連動して、第1のロック機構に
よるロック状態が解除され、座部押し上げ機構は座部後
端部を押し上げる。これに対して、第2のロック機構
は、座部が浮き加減にあるときには操作部での操作が第
1のロック機構に伝達されることを制限するので、操作
部で操作があっても、第1のロック機構によるロック状
態が解除されない。従って、平伏状態にロックされてい
る座部に誰も腰掛けていないときに座部押し上げ機構が
座部後端部を押し上げるということがないので、安全性
が高い。たとえば、平伏している座部に座ろうとしたと
きに誤って操作部を操作しても、第2のロック機構を付
加してあるので、完全に着座していなければ操作片を操
作しても座部が跳ね上がるということがないので、着座
動作を行っている途中に、それまで平伏していた座部が
突然、跳ね上がってしまうということがない。
【0008】本発明において、前記第2のロック機構と
しては、平伏状態にある前記座部に荷重がかかっていな
くて当該座部が浮き加減にあるときには前記操作部での
操作が前記第1のロック機構に伝達されることを制限す
るロック用コイルばねを利用することがある。この場合
には、前記ロック用コイルばねは、平伏状態にある前記
座部に荷重がかかって当該座部が沈み込んでいるときに
は前記操作部での操作が前記第1のロック機構に伝達さ
れることを許容するように伸縮する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。
【0010】[全体構成]図1は、本形態の立ち上がり
補助椅子の正面図、図2は、本形態の立ち上がり補助椅
子の右側面図である。
【0011】図1および図2に示すように、立ち上がり
補助椅子1には、脚部2、四角形の平面形状を有する座
部3、背もたれ部4、及び肘掛け5が構成されている。
【0012】脚部2は、前後左右合わせて4本の木製の
脚21、22から構成され、これらの脚21、22は適
度に湾曲して椅子として安定性と意匠性を高めている。
【0013】肘掛け5は、座部3の両側において脚部2
の上端部に固定された左右一対の肘木から構成されてい
る。左右の肘掛け5のうち、腰掛けた者の右手側に位置
する肘掛け5の先端側には、後述する操作部8が構成さ
れている。ここで、操作部8は左手側に配置される場合
もある。
【0014】背もたれ部4は、座部3の後方において肘
掛け5の後端部、および後ろ側の脚22の高さ方向の略
中間位置にボルト止めされた背板43と、この背板43
の前面に貼られた背クッション42とから構成されてい
る。
【0015】[座部押し上げ機構の構成]本形態の立ち
上がり補助椅子1では、座部3に腰掛けていた利用者が
立ち上がろうとしたとき、図2に一点鎖線で示すように
座部3の後端部31を押し上げることによって、利用者
の立ち上がり動作を補助する座部押し上げ機構6が構成
されている。
【0016】図3、図4および図5はそれぞれ、本形態
の立ち上がり補助椅子1において、平伏している座部3
に誰も腰掛けておらず荷重がかかっていない状態の座部
押し上げ機構の側面図、平伏している座部3に利用者が
腰掛けているため荷重がかかっている状態の座部押し上
げ機構の側面図、および座部押し上げ機構が座部後端部
を押し上げる状態を示す座部押し上げ機構の側面図であ
る。
【0017】図3ないし図5に示すように、座部押し上
げ機構6には、まず、脚部2の側に固定されている固定
板61と、座部3の下面部を構成する座板30に固定さ
れている押し上げ板62とが設けられている。
【0018】押し上げ板62の側面部621は、固定板
61の前方寄りの位置でその側面部611に対して外側
に位置するように重なっている。これらの重なり部分に
は、固定板61の前方寄りの位置(座部3の前端部)に
おいて、横方向に水平に配置された回転中心軸63の両
方の軸端630がそれぞれ支持されている。このため、
押し上げ板62は、回転中心軸63の回りを矢印Aの方
向、および矢印Bの方向のいずれの方向にも回転可能で
ある。
【0019】回転中心軸63の回りには、座部3(押し
上げ板62)を押し上げようとする付勢力を発揮するコ
イル状の押し上げ用ばね64が装着されている。押し上
げ用ばね64の両端641、642のうち、一方の端部
641は固定板61の下面から上方に突出した付勢力調
整ねじ69の先端部691に当接し、他方の端部642
は、押し上げ板62の裏面に当接している。このため、
押し上げ用ばね64は、脚部2の側と座部3の側との間
に配置され、常に、押し上げ板62を回転中心軸63の
回りを矢印Aの方向に回転させる方向(座部後端部を押
し上げようとする方向)に付勢している状態にある。
【0020】ここで、固定板61には押し上げ用ばね6
4の付勢力を調整するための付勢力調整ねじ69が形成
され、この付勢力調整ねじ69を回転させれば、押し上
げ用ばね64の付勢力を調整することができる。例え
ば、付勢力調整ねじ69の先端部691が固定板61か
ら上方に突出する方向に付勢力調整ねじ69を回転させ
れば、押し上げ用ばね64の端部641が上方に移動す
るので、押し上げ用ばね64の撓みが大きくなり、押し
上げ用ばね64が押し上げ板62を押し上げる力が大き
くなる。
【0021】(第1のロック機構の構成)本形態では、
以下に説明するようにして、座部3が平伏した状態を保
持する第1のロック機構60が構成されている。第1の
ロック機構60では、まず、固定板61の側面部611
には、前後方向に延びる案内溝66が形成されている。
この案内溝66には、押し上げ板62から背面側に引き
出されているストッパー軸65の底辺部650が通され
ている。ストッパー軸65の側辺部651の先端部分6
52は内側に屈曲し、押し上げ板62の側面部621に
形成されている孔に回転可能な状態で差し込まれてい
る。このため押し上げ板62が矢印Aの方向に回転して
立ち上がるときには、ストッパー軸65の底辺部650
は、矢印C1に示すように、案内溝66の内部を前方部
分に向けて移動する。また、押し上げ板62が矢印Bの
方向に回転して平伏するときには、ストッパー軸65の
底辺部650は、矢印C2に示すように、案内溝66の
内部を後方部分に向けて移動する。
【0022】固定板61の側面部611において、案内
溝66の後方部分661よりもさらに後方寄りの位置に
は、作動軸68が回転可能な状態で支持されている。こ
の作動軸68には、フック67が下向きに固定されてい
る。また、作動軸68の一方の端部681は上方に向け
て折り曲げられている。この作動軸68の端部681
と、固定板61から立ち上がったばね受け部616との
間には、戻しばね603が配置されており、この戻しば
ね603は、作動軸68を矢印D1の方向に回転させる
ように付勢している。このため、図3および図4に示す
ように、押し上げ板62が平伏した状態(座部3が平伏
した状態)では、案内溝66の後方部分661に配置さ
れたストッパー軸65の底辺部650にフック67が係
合した状態にある。従って、押し上げ板62は平伏した
状態に保持される。
【0023】(操作部と作動軸との機構的な接続)ま
た、作動軸68の端部681と、肘掛け5に構成されて
いる操作部8とは、押し上げ開始用ワイヤー605によ
って機械的に接続されている。操作部8を操作すると、
押し上げ開始用ワイヤー605は矢印E1の方向に引っ
張られるので、作動軸68は矢印D2の方向に回転し、
ストッパー軸65の底辺部610とフック67との係合
が解除される。従って、座部押し上げ機構6は、図5に
示すように、押し上げ板62(座部3)の後端部を押し
上げる。
【0024】(操作部8の構成)操作部8は、肘掛け5
の上面部501に取り付けられた押しボタンからなる操
作片81と、操作片81に機構的に接続するリンク機構
84とを有している。
【0025】操作片81は、掌が被さるように球曲面状
に形成された上面部811と、この上面部811から下
方に延びた円筒部812とを備えている。
【0026】肘掛け5には、それを上下に貫通する段付
きの貫通孔503が形成され、この貫通孔503には、
操作片81の円筒部812が上方から差し込まれてい
る。また、貫通孔503の下端開口からは軸体82が差
し込まれ、この軸体82の上端部は操作片81に連結さ
れている。軸体82の下端部822は肘掛け5の下面部
502よりも下方に位置している。
【0027】肘掛け5の下面部502には、リンク機構
84が収納されたケース87が取り付けられている。リ
ンク機構84は、ケース87の側板871に両端が支持
された水平軸851と、この水平軸851を中心に回転
可能な第1のリンク片85と、第1のリンク片85の先
端に連結軸841を介して接続された第2のリンク片8
6とを備えている。第2のリンク片86の先端は押し上
げ開始用ワイヤー605が接続された鉤部861となっ
ており、この鉤部861はケース87の底板872上を
矢印N1、N2の方向に移動可能である。
【0028】ここで、詳しくは後述するように、本形態
では、平伏状態にある押し上げ板32(座部3)に荷重
がかかっていなくて押し上げ板32(座部3)が浮き加
減にあるときには操作部8での操作が前記第1のロック
機構に伝達されることを制限する第2のロック機構7が
構成されている。すなわち、図4に示すように、利用者
が座部3に腰掛けていて押し上げ板62(座部3)が沈
み込んでいるときには、鉤部861はケース87の底板
872上を矢印N1の方向に移動することは可能である
が、図3に示す状態では、鉤部861はケース87の底
板872上を矢印N1の方向に移動することは不可能で
ある。
【0029】連結軸841は操作片81の真下(軸体8
2の真下)に位置し、軸体82の下端部822に第1の
リンク片85の上端面が接している。従って、矢印L1
で示すように、操作片81を下方に押し込むと、軸体8
2を介して第1のリンク片85の上端面が押し下げら
れ、第1のリンク片85と第2のリンク片86とは連結
軸841の部分で押し広げられる。その結果、押し上げ
開始用ワイヤー605は矢印E1の方向に引っ張られる
ので、フック67とストッパー軸65の底辺部605と
の係合が解除されて、押し上げ板32(座部3)に対す
る押し上げ動作が開始する。
【0030】(第2のロック機構の構成)本形態の立ち
上がり補助椅子1では、座部3に利用者が腰掛けていな
い状態での座部3に対する押し上げ動作を防止する第2
のロック機構7を有している。この第2のロック機構7
は、座部3への着座による押し上げ板62の僅かな沈み
込みにより作動する着座作動部72と、着座作動部72
の状態に基づいて操作部8の動作を規制するストッパ部
71と、ストッパ部71および着座作動部72の間を連
結する押し上げ防止用ワイヤー73とから概ね構成され
ている。
【0031】ストッパ部71は、リンク機構84が収納
されたケース87の内部に配置され、リンク機構84の
前方において上下に移動可能な略球状のストッパ片74
を備えている。ストッパ片74には押し上げ防止用ワイ
ヤー73の一方の端部731が接続されている。ストッ
パ片72とケース87の底板872との間には、押し上
げ防止用ワイヤー73に同軸状に取り付けられたロック
用コイルばね(第1のコイルばね75)が圧縮状態で挟
まれている。
【0032】図6は、着座作動部72を示す平面図であ
る。図3〜図6に示すように、着座作動部72におい
て、固定板61には支持板78が固定され、支持板78
から立ち上がった一対の支持部781の間には支持軸7
82が取り付けられており、この支持軸782には、座
部3への着座により作動する着座作動板76が支持軸7
82を中心として上下に回転自在に支持されている。着
座作動板76の先端部761には押し上げ防止用ワイヤ
ー73の端部732が接続されている。着座作動板76
の支持軸782と先端部761との間には、座部3に腰
掛けられて押し上げ板62が沈み込んだときに押し上げ
板62の後端側下面部622が当たる当接部762が上
方に突出するように形成されている。また、着座作動板
76の当接部762の両側には、座部3に腰掛けられた
ことにより沈み込んだ押し上げ板62の後端側下面部6
22の下方への移動限界を規定する円筒状の受け台79
が配置されている。
【0033】着座作動板76の先端部761と固定板6
1との間には、押し上げ防止用ワイヤー73に同軸状に
取り付けられたロック用コイルばね(第2のコイルばね
77)が挟まれている。ここで、図3に示す状態で、第
2のコイルばね77は圧縮状態にあって、着座作動板7
6の端部を押し上げており、この状態では、第2のコイ
ルばね77が着座作動板76を上方へ付勢する付勢力
は、第1のコイルばね75がストッパ片74を上方へ付
勢する付勢力よりも大きい。
【0034】(座部押し上げ機構に対するロック動作)
このように構成された第2のロック機構7において、座
部3に腰掛けられていない状態では、図3に示すよう
に、押し上げ板62の後端部622は着座作動板76の
当接部762から上方に離れている。また、第2のコイ
ルばね77の付勢力は、第1のコイルばね75の付勢力
よりも大きい。従って、第2のコイルばね77が着座作
動板76の先端部761を上方へ付勢する付勢力によ
り、押し上げ防止用ワイヤー73は矢印G1の方向に引
っ張られている。このため、ストッパ片74は下方に引
き下げられている。この状態では、リンク機構84の先
端872が前方へ移動することをストッパ片74が防止
するので、リンク機構84は伸長することができない。
このため、操作片81を下方に押し込もうとしても、第
1および第2のリンク片85、86の連結部を押し下げ
ることができないので、操作片81を下方に押し込むこ
とができない。従って、押し上げ開始用ワイヤー605
が引っ張られないので、フック67がストッパー軸65
の底辺部650から外れない。それ故、座部3に誰も腰
掛けておらず、押し上げ板32(座部3)が浮き加減に
あるときには、たとえ操作部8において操作片81を押
し下げようとしても、操作片81が下降しないので、座
部押し上げ機構6は、座部3の押し上げ動作が開始する
ことがない。
【0035】これに対して、平伏した座部3に利用者が
腰掛けると、その荷重Fにより、図4に示すように、押
し上げ板62が沈み込んでいるので、押し上げ板62の
後端側下面部622が着座作動板76の当接部762に
当たり、第2のコイルばね77の付勢力に抗して着座作
動板76を下方に回転させる。その結果、ストッパ片7
4は第2のコイルばね77の付勢力から開放されるの
で、第1のコイルばね75の付勢力により、矢印G2に
示すように、ストッパ片74はリンク機構84の上方に
退避する。この状態では、リンク機構84が伸長可能と
なるので、操作部8において操作片81を押し下げる
と、座部押し上げ機構6は、座部3の押し上げ動作を開
始する。
【0036】(立ち上がり補助椅子1の使用方法)図1
ないし図5を参照して、立ち上がり補助椅子1の使用方
法を説明する。
【0037】まず、立ち上がり補助椅子1の座部3が平
伏した姿勢で座部3に利用者が腰掛けていない状態で
は、図3に示すように、フック67は戻しばね603に
押されてストッパー軸65の底辺部650に係合してい
る。また、押し上げ板62の後端部622は着座作動板
76の当接部762から上方に離れている。
【0038】この状態では、第2のコイルばね77の付
勢力により、押し上げ防止用ワイヤー73が矢印G1の
方向に引っ張られているので、ストッパ片74が下方に
位置している。従って、リンク機構84の伸長が防止さ
れているので、操作片81に触れても操作片81を押し
下げることができない。このため、座部3の押し上げ動
作が開始することはない。
【0039】利用者が座部3に完全に腰掛けると、図4
に示すように、その荷重Fにより、押し上げ板62はそ
の後端側下面部622が受け台79の上端面に当たるま
で沈み込む。従って、着座作動板76は第2のコイルば
ね77の付勢力に抗して押し下げられ、ストッパ片74
は第2のコイルばね77による引っ張り力から解除され
るので、第1のコイルばね75によりストッパ片74は
上方に押し上げられる。その結果、リンク機構84は伸
長可能となるので、操作片81を押し下げることが可能
となる。
【0040】座部3に着座した利用者が立ち上がる際
に、利用者が操作片81を下方に押し込むと、リンク機
構84が伸長して押し上げ開始用ワイヤー605が引っ
張られるので、作動軸68は矢印D2の方向に回転し、
ストッパー軸65の底辺部650とフック67との係合
が外れる。その結果、図5に示すように、押し上げ板6
2は押し上げ用ばね63に付勢されて、座部3の後端部
31を押し上げる。このため、利用者は大きな力を使わ
ずに簡単に立ち上がることができる。
【0041】利用者が立ち上がり終えると、ストッパー
軸65の底辺部650は、矢印C1で示すように、案内
溝66の内部を前方部分662にまで移動し、そこで停
止する。このため、押し上げ板62は、図5で示す状態
で保持され、それ以上、押し上げられることはない。
【0042】また、押し上げ板62の後端側下面部62
2は着座作動板76から離れるので、第2のコイルばね
77により、押し上げ防止用ワイヤー73は矢印G1に
示す方向に引っ張られる。このため、ストッパー片74
は下方に引っ張られるが、リンク機構84が伸長した状
態では、その先端部861の上にストッパー片74が引
っ掛かった状態となる。しかる後に、利用者が操作片8
1から手を離すと、戻しばね603により押し上げ開始
用ワイヤー605が矢印E2に示す方向に引き戻される
ので、リンク機構84の先端部861が矢印N2に示す
方向に後退する。このため、それまでリンク機構84の
先端部861の上に引っ掛かっていたストッパー片74
は下降し、リンク機構84の先端部861の前方に現れ
る。
【0043】次に、図2に一点鎖線で示すように、浮き
上がった状態にある座部3に利用者が腰掛けると、座部
3(押し上げ板62)は平伏する状態に戻される。その
結果、図5に矢印C2で示すように、ストッパー軸65
の底辺部650は後方に移動してくるので、フック67
は、ストッパー軸65を乗り越えてストッパー軸65の
底辺部650に自動的に係合する。
【0044】(本形態の効果)このように、本形態の立
ち上がり補助椅子1では、第2のロック機構7により、
座部3に腰掛けられていない状態での座部押し上げ動作
が制限される。従って、着座していない状態で誤って操
作片81を操作してしまった場合でも座部3が跳ね上が
ってしまう危険がないので、安全である。
【0045】また、本形態では、座部押し上げ動作を開
始させるための操作片81が肘掛け5の上面部501に
おいて押さえ込むように構成されているので、腰掛けて
いた者が立ち上がろうとする際には、その利用者は操作
片81に体重をかけながら操作片81を押さえ込むこと
ができるので、体力の低下した者でも容易に操作するこ
とができる。但し、肘掛け5の上面部501に操作片を
配置すると、立ち上がり時の操作が容易となる一方、操
作部8を不用意に操作してしまう可能性が高い。たとえ
ば、平伏している座部3に座ろうとしたときに誤って操
作片81に触れてしまう可能性があるが、本形態では、
このような時でも、第2のロック機構7を付加してある
ので、完全に着座していなければ操作片81を操作して
も座部3が押し上げられないので、着座動作を行ってい
る途中に、それまで平伏していた座部3が突然、跳ね上
がってしまうということがない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る立ち
上がり補助椅子では、平伏状態にロックされている座部
に誰か腰掛けているかいないかは、複雑な検出を行わな
くても、座部が沈み込んでいるか浮き加減にあるかによ
って容易に判別できる。従って、第2のロック機構は、
座部が沈み込んでいるときには操作部での操作が第1の
ロック機構に伝達されることを許容するので、操作部で
操作があればそれに連動して、第1のロック機構による
ロック状態が解除され、座部押し上げ機構は座部後端部
を押し上げる。これに対して、第2のロック機構は、座
部が浮き加減にあるときには操作部での操作が第1のロ
ック機構に伝達されることを制限するので、操作部で操
作があっても、第1のロック機構によるロック状態が解
除されない。従って、平伏状態にロックされている座部
に誰も腰掛けていないときに座部押し上げ機構が座部後
端部を押し上げるということがないので、安全性が高
い。たとえば、平伏している座部に座ろうとしたときに
誤って操作部を操作しても、第2のロック機構を付加し
てあるので、完全に着座していなければ操作片を操作し
ても座部が跳ね上がるということがないので、着座動作
を行っている途中に、それまで平伏していた座部が突
然、跳ね上がってしまうということがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した立ち上がり補助椅子の正面図
である。
【図2】図1に示す立ち上がり補助椅子の右側面図であ
る。
【図3】図1に示す立ち上がり補助椅子において、平伏
している座部に誰も腰掛けておらず荷重がかかっていな
い状態の座部押し上げ機構の側面図である。
【図4】図1に示す立ち上がり補助椅子において、平伏
している座部に利用者が腰掛けているため荷重がかかっ
ている状態の座部押し上げ機構の側面図である。
【図5】図1に示す立ち上がり補助椅子において、座部
押し上げ機構が座部後端部を押し上げる状態を示す座部
押し上げ機構の側面図である。
【図6】図1に示す立ち上がり補助椅子において、第2
のロック機構の着座作動部を示す平面図である。
【符号の説明】
1 立ち上がり補助椅子 2 脚部 3 座部 4 背もたれ部 5 肘掛け 6 座部押し上げ機構 7 第2のロック機構 8 操作部 60 第1のロック機構 61 固定板 62 押し上げ板 64 押し上げ用ばね 71 ストッパ部 72 着座作動部 73 押し上げ防止用ワイヤー 74 ストッパ片 75 第1のコイルばね(ロック用コイルばね) 76 着座作動板 77 第2のコイルばね(ロック用コイルばね) 81 操作片 84 リンク機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脚部と、該脚部に支持された座部と、該
    座部を平伏した状態から座部前端側を中心に回転するよ
    うに座部後端部を押し上げることにより、腰掛けていた
    者の立ち上がり動作を補助する座部押し上げ機構と、前
    記座部が平伏した状態を保持する第1のロック機構と、
    該第1のロック機構によるロック状態を解除して前記座
    部押し上げ機構に対して前記座部後端部の押し上げ動作
    を開始させる操作部とを有する立ち上がり補助椅子にお
    いて、 平伏状態にある前記座部に荷重がかかって当該座部が沈
    み込んでいるときには前記操作部での操作が前記第1の
    ロック機構に伝達されることを許容し、平伏状態にある
    当該座部に荷重がかかっていなくて当該座部が浮き加減
    にあるときには前記操作部での操作が前記第1のロック
    機構に伝達されることを制限する第2のロック機構を有
    することを特徴とする立ち上がり補助椅子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第2のロック機
    構は、平伏状態にある前記座部に荷重がかかっていなく
    て当該座部が浮き加減にあるときには前記操作部での操
    作が前記第1のロック機構に伝達されることを制限する
    ロック用コイルばねを備え、 該ロック用コイルばねは、平伏状態にある前記座部に荷
    重がかかって当該座部が沈み込んでいるときには前記操
    作部での操作が前記第1のロック機構に伝達されること
    を許容するように伸縮することを特徴とする立ち上がり
    補助椅子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007215894A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Univ Of Yamanashi トレーニング装置及びこれを用いたトレーニング方法、並びに運動プログラム
WO2022139669A1 (en) * 2020-12-21 2022-06-30 Ikea Supply Ag Seating device for assisting an individual in a seating furniture, and a seating furniture using such seating device

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