JP2000125347A - 優先レベル付き信号メッセ―ジを用いた移動電話の方法とシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用可能性の欠如を簡単且つ安価に制限する
ための、優先レベル付き信号メッセージを用いた移動電
話の方法とシステムを提供する。 【解決手段】 ＧＳＭ型のシステムでは、一定のイベン
ト後のホームロケーションレジスタ（ＨＬＲ）のリセッ
トが、バックアップレジスタ（ＳＧ）によりプログラム
されている。異なる２つの場合において、移動通信交換
センター（ＭＳＣ）は、ホームロケーションレジスタに
送信する２つの更新要求分類の間に差を導入する。一方
の分類では、メッセージは移動局（ＭＳ）のゾーン変更
に続き、優先される。他方の分類では、メッセージはホ
ームロケーションレジスタのリセットに続き、該レジス
タと移動通信交換センターのビジタロケーションレジス
タ（ＶＬＲ）内のデータ一致を回復する。後者の分類
は、ホームロケーションレジスタの利用可能性の欠如を
回避する低レベルの優先レベルを割り当てられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、移動電話の方法と
システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のシステムは「ＧＳＭ（Ｇｌｏｂ
ａｌ Ｓｔａｎｄａｒｄ ｆｏｒ Ｍｏｂｉｌｅ Ｃｏ
ｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ）」という名称で知られてい
る。簡単に説明すると、同システムは、システムの加入
者である各ユーザによって携帯される複数の移動局を含
む。こうした移動局は、「ＭＳＣ」（Ｍｏｂｉｌｅ ｓ
ｅｒｖｉｃｅ Ｓｗｉｔｃｈｉｎｇ Ｃｅｎｔｅｒ）と
称される移動無線交換センターとの無線接続を実施可能
にする。移動無線交換センターは、それぞれのカバーゾ
ーンを有する。各移動局は、ユーザが、移動局の訪れて
いるセンターを介して少なくとも１人の他方の通信者に
接続する１つの通信の一方の通信者になることを可能に
する。。この交換センターは、ＭＳＣの１つであり、こ
の交換センターのカバーゾーン内に一時的に移動局がい
る。この交換センターを越えると、考慮されている通信
は、システムの残りの部分を通り、場合によって他方の
通信者がシステムの加入者でない場合には、「ＰＳＴ
Ｎ」（Ｐｕｂｌｉｃ Ｓｗｉｔｃｈｅｄ Ｔｅｌｅｐｈ
ｏｎｅ Ｎｅｔｗｏｒｋ）と称される公衆交換電話ネッ
トワークを通る。

【０００３】通信を設定して課金を可能にするには、こ
のセンターを訪れる各移動局の識別子を記憶し、「ＨＬ
Ｒ」（Ｈｏｍｅ Ｌｏｃａｔｉｏｎ Ｒｅｇｉｓｔｅ
ｒ）と称されるホームロケーションレジスタが、システ
ムの全ての移動局に関するデータを記憶している。ホー
ムロケーションレジスタに含まれるデータは特に、移動
局の位置情報、すなわち移動局が訪れている交換センタ
ーの識別子を含む。

【０００４】システムを通過する通信の設定に必要な情
報を要求するために、ホームロケーションレジスタには
多数のメッセージが送られる。何故なら、これらの通信
により接続される少なくとも１人の通信者は、システム
の加入者だからである。このような理由から、ホームロ
ケーションレジスタに含まれるデータは、移動局がゾー
ン間を通過して移動するたびに、またユーザの規約が変
更されるたびに個々に更新される。規約は、このユーザ
がシステムにアクセスして課金される条件を決定する。
規約は、このユーザの移動局に関するデータの１つを構
成する。さらに、これらのデータは、まとめて別のレジ
スタにバックアップ操作される。バックアップレジスタ
は、最後のこのような操作以降に移動した移動局の位置
情報を含まないので、こうした操作は定期的に行われ
る。一定のユーザカテゴリーの規約に関する一定の変更
は、このバックアップレジスタでまず行われる。

【０００５】バックアップレジスタでこのような変更を
行った後で、あるいはＨＬＲレジスタに含まれるデータ
を有効にすることができる他のイベントの後で、これら
のデータは一括更新される。これは「リセット」と称さ
れ、バックアップレジスタのデータから行われる。リセ
ットは、ＭＳＣセンターに知らされる。このようなリセ
ット後の、移動局による該移動局が訪れているＭＳＣセ
ンターとの最初の交信で、ＭＳＣセンターは、ＨＬＲレ
ジスタにメッセージを送って、ＭＳＣセンターとＨＬＲ
レジスタとにそれぞれ含まれる該移動局に関するデータ
を一致させる。移動局の位置情報は、このメッセージを
送信するセンターの識別子によってＨＬＲレジスタで更
新され、移動局のユーザの規約を決定するデータは、こ
のセンターにおいてＨＬＲレジスタに含まれるデータか
ら更新される。

【０００６】上記の種類の既知のシステムは、このよう
なシステムで通信設定が求められるときに、システムに
固有の利用可能性の欠如によってこうした通信設定がし
ばしば妨げられることにある。すなわち被呼側の通信者
が空いているのに通信設定を求める呼が届かないのであ
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は特に、このよ
うなシステムの利用可能性の欠如を簡単且つ安価に制限
することを目的とする。この目的において、本発明は、
複数の移動局の個々のデータを含むホームロケーション
レジスタにより実施される操作を従来どおり含む方法を
目的とする。各操作は、この操作を開始するメッセージ
を利用する。これらのメッセージの幾つかを選択して過
負荷状態での利用を確保するために、ホームロケーショ
ンレジスタは、複数段階のレベルから選択される優先レ
ベルを各メッセージに与える。

【０００８】

【課題を解決するための手段】ホームロケーションレジ
スタによって実施される幾つかの操作は、移動局のデー
タを一括で更新することである。更新のたびにリセット
が行われ、通信センターの１つのゾーンにいる各移動局
のデータを含む複数の通信センターにこの更新を知らせ
る。

【０００９】これらの操作の他のものは、個別更新であ
る。このような各更新は、交換センターから送信される
メッセージを利用するものであり、メッセージが関与す
る移動局を構成する一定の移動局のデータをホームロケ
ーションレジスタ内で更新する。

【００１０】こうした個別更新の幾つかは、訪問のため
の更新である。訪問のための更新を要求するメッセージ
は、このメッセージの関与する移動局が交換センターの
ゾーンに到着したことを知らせる訪問通知を利用するた
めに、該交換センターから送信される。メッセージは、
訪問のための要求を構成する。

【００１１】個別更新の他のものは、リセット後の更新
である。リセット後の更新を要求するメッセージは、こ
の交換センターとメッセージが関与する移動局との間の
交信を利用するために、該交換センターから送られる。
メッセージはリセット後の更新要求を構成する。次の三
つの条件が整ったときメッセージが送られる。

【００１２】− 移動局が該交換センターのゾーンにい
る。

【００１３】− この交信が、該交換センターから送信
された先行する訪問のための更新要求メッセージの後に
あり、この先行するメッセージが該移動局に関与する。

【００１４】− この交信は、リセットが該交換センタ
ーに知らされて以来、該移動局と該交換センターとの最
初の交信である。

【００１５】本発明の方法は、前記交換センターが、訪
問のための更新要求とリセット後の更新要求との間に前
記ホームロケーションレジスタが認識する差を挿入し、
ホームロケーションレジスタが、これらのリセット後の
更新要求に対して、訪問のための更新要求よりも低い優
先レベルを付与することを特徴とする。

【００１６】本発明の範囲では、既知のシステムで認め
られる利用可能性の欠如の大部分が、交換センターから
ホームロケーションレジスタに送られるメッセージの伝
送量に関連していることが分かっており、これは伝送量
がしばしば、ホームロケーションレジスタによりメッセ
ージに提供される利用容量を超えるためである。このよ
うなメッセージ利用の拒否または遅延は、こうした拒否
が、ホームロケーションレジスタによって、そのリセッ
ト後、及び、現在要求されている通信または後で要求さ
れうる通信の設定に必要な他のメッセージと同時に、受
信されるメッセージ分に実際には制限される場合、直接
にはシステムの利用可能性のわずかな欠如を招くだけで
ある。特に、この数は、こうした他のメッセージへの応
答拒否によって既知のシステムでみられる利用可能性の
欠如の数よりもずっと少ない。かくして本発明は、リセ
ット後に送信されるメッセージに関する利用可能性の欠
如をなくすための容量増加が充分である場合は少なくと
も、ホームロケーションレジスタの受信するメッセージ
を利用するために該レジスタ内で利用可能な処理容量を
増やすための追加費用をなくすことができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】このシステムは、システムにより
決定される複数のゾーンＺ１、Ｚ２等に分割される一定
の地域をカバーする。システムは、この２つのゾーンを
移動する加入者を有する。システムは、各々プログラム
及び相互接続を備えた複数の装置を含む。プログラム
は、メッセージ、このメッセージ分類、及び操作を決定
する。こうした操作は、一定メッセージの形成、伝送お
よびまたは利用を含み、各操作は、１つの装置によって
行われ、この装置が受信し該操作に結合されるメッセー
ジを利用する。これらのメッセージや操作は、システム
がこれらの装置の幾つかを通して通信を設定できるよう
に構成され、各通信は、この通信の２人の通信者間で情
報を伝送する。２人の通信者の一方は、システムの加入
者であり、他方は、同じく加入者であるか、またはＰＳ
ＴＮ公衆電話交換ネットワークを介してシステムに接続
される者である。２人の通信者の一方は、通信設定元で
あって通信の送信者であり、２人の通信者の他方は、こ
の通信の受信者である。

【００１８】こうした通信を設定可能な装置は特に以下
のものである。

【００１９】− 移動局ＭＳ。各移動局は、１つの識別
子を有する。移動局は、システムの加入者の１人である
ユーザに属し、ユーザとシステムとの間の仲介役とな
る。また、システムに対してたとえばユーザの規約を決
定するパラメータを有する。移動局は、ユーザによりシ
ステムのゾーン内及びゾーン間を移動可能である。その
仲介機能は、無線により情報及びメッセージを送受信可
能であるという事実から移動性と適合して表現される。
一般に移動局は、ユーザまたはユーザの車両が持ち運ぶ
移動電話の形態をとる。その識別子は一般に、標準化さ
れた機器に挿入される、いわゆるＳＩＭカードによって
決定される。

【００２０】− 複数の移動交換センターＭＳＣ１、Ｍ
ＳＣ２等。交換センターは、それぞれの識別子を有し、
ゾーンＺ１、Ｚ２等が該交換センターにそれぞれ属す。
各ゾーンは一般に、該ゾーンが属する交換センターのア
ンテナにより、それぞれがカバーされる複数のセルに分
割される。移動局が同一ゾーンの２つのセル間を通過可
能であることに関連する問題が幾つかあるが、これらの
問題は、本発明の範囲内にあるとはみなされない。各交
換センターは、アンテナにより、移動局がこの交換セン
ターのゾーンにあるとき各移動局と情報やメッセージを
無線で交換することができる。訪問する移動局と、訪問
される交換センターとの２つの識別子から形成される組
み合わせは、この場合、訪問する移動局の位置情報を構
成し、この位置情報と移動局のパラメータとが、移動局
のデータを構成する。各交換センターは、この交換セン
ターのメモリを構成するビジタロケーションレジスタＶ
ＬＲを含む。該レジスタは、交換センターが訪問する全
ての移動局のデータを記憶するためにメッセージにより
更新される。該レジスタはさらに、訪問する移動局がそ
れぞれ関連付けられたリセットに従って、信号をメモリ
に記憶しまたメモリから出すことができる。その機能に
ついては後述する。

【００２１】− システムの全ての前記移動局のデータ
を記憶するホームロケーションレジスタＨＬＲ。前記移
動局のデータの幾つかにしばしばもたらされる変更を考
慮するために、ホームロケーションレジスタは、第１の
メッセージ群により自動的に更新される。さらに、受信
するメッセージの利用するために所定の容量を有るが、
これらのメッセージの伝送量が時にはこの容量を越える
ので、その場合にはこれらすべてのメッセージの同時利
用が不可能になる。このため、プログラムは、優先レベ
ル段階を決定し、且つこのメッセージ分類に従って各受
信メッセージに優先レベルを付与する優先規則を含む。
この規則は、ホームロケーションレジスタが受信する各
メッセージに対して、メッセージの優先レベルが低けれ
ば低いほど、また該レジスタが受信するメッセージの伝
送量が該レジスタの利用容量に近ければ近いほど、低い
利用確率を即座に付与する。優先規則は、より高い優先
レベルを有するメッセージの利用を確保する傾向があ
る。そのために、規則は、優先レベルが低い幾つかのメ
ッセージを拒絶する。規則はまた、拒絶されたメッセー
ジの利用だけを遅延することができる。一般には、簡略
化のため、この規則は拒絶されたメッセージを最終的に
通さない。優先規則は特に、たとえば各優先レベルに対
してこのレベルに関連付けられた負荷閾値となる１００
％を超えない割合を決定することができ、負荷閾値は、
このレベルが高ければ高いほど大きい。優先規則は、ホ
ームロケーションレジスタの負荷がこのメッセージの優
先レベルに関連付けられた負荷閾値を超えるとき、ホー
ムロケーションレジスタＨＬＲが受信するメッセージを
該レジスタが利用しないようにする。当業者は、適切な
優先規則について周知であり、この規則は、ＧＳＭ型の
システムで使用される。

【００２２】− 全ての移動局のデータを記憶するため
に第２のメッセージ群により更新可能な位置情報バック
アップレジスタＳＧ。これらの位置情報及びパラメータ
は、バックアップデータを構成する。この第２のメッセ
ージ群は、前記第１のメッセージ群と異なる。

【００２３】次に、幾つかのメッセージ分類及びそれに
関連付けられた操作について説明する。

【００２４】− メッセージ分類の１つは、以下のよう
に訪問通知から構成される。各移動局は、一定のゾーン
を去って、新しい訪問ゾーンを構成する別のゾーンに到
着するたびに訪問通知を形成して伝送する。この訪問通
知は、少なくとも移動局の識別子を示す。新しい訪問ゾ
ーンを有する交換センターがこの訪問通知を受信する。
このように訪問を受けた交換センターは、移動局の新し
い位置情報をビジタロケーションレジスタに記憶するこ
とによって、この訪問通知を利用する。

【００２５】− メッセージ分類の１つは、上記の第１
のメッセージ群と、「位置情報更新」と称されるＧＳＭ
システムで既知の位置情報の更新要求群とに属す。特に
この分類の要求は、それぞれ訪問通知に関連付けられる
ので、以下、「訪問のための更新要求」とする。各交換
センターは、訪問通知に関連付けられるこのような要求
を形成することによって、各訪問通知の別の利用を行
う。訪問のための更新要求は、訪問通知を伝送した移動
局の新たな位置情報を含む。交換センターは、ホームロ
ケーションレジスタに該要求を伝送し、該レジスタは、
前記優先規則がこの利用を禁止しない場合には、この新
しい位置情報を記憶することによって訪問のための更新
要求を利用する。

【００２６】− 訪問通知を含む幾つかのメッセージ
は、有無の指示を構成する。このような各指示は、移動
局により形成され、該移動局が訪問する交換センターに
より受信される。従って、この指示は、交換センターの
ゾーンにおける移動局の有無を示す。

【００２７】− メッセージ分類の１つは、端末呼び出
し要求から構成される。各端末呼び出し要求が、システ
ム加入者である受信者との間で設定される１つの通信に
関連付けられる。端末呼び出し要求は、通信の送信者方
から発せられ、また受信者の移動局の識別子を含み、該
移動局がこの通信の受信局を構成する。交換センター
は、該端末呼び出し要求を受信して利用し、該端末呼び
出し要求に対してシステムへのアクセスポイントを構成
する。

【００２８】− メッセージ分類の１つは、ルーティン
グ情報要求から構成され、ＧＳＭシステムでは「ＳＥＮ
Ｄ ＲＯＵＴＩＮＧ ＩＮＦＯＲＭＡＴＩＯＮ」という
名称で既知である。ルーティング情報要求の優先レベル
は、訪問のための更新要求の優先レベルより低い。シス
テムへのアクセスポイントは、アクセスポイントおよび
受信移動局の識別子を含むルーティング情報要求を形成
することによって、またホームロケーションレジスタに
ルーティング情報要求を伝送することによって各端末呼
び出し要求を利用する。

【００２９】− メッセージ分類の１つは、以下のよう
にルーティング情報ブロックから構成される。優先規則
が禁止しない場合、ホームロケーションレジスタは、シ
ステムへのアクセスポイントの識別子と、受信移動局に
より訪問されるものとして該レジスタ内に現れる交換セ
ンターの識別子とを考慮しながらルーティング情報ブロ
ックを形成することによって各ルーティング情報要求を
利用する。ホームロケーションレジスタが、該アクセス
ポイントに該ブロックを伝送し、アクセスポイントが、
設定すべき通信の設定を完了させることによってこのブ
ロックを利用する。

【００３０】− メッセージ分類の１つは、上記の第２
のメッセージ群に属する。この分類は、ホームロケーシ
ョンレジスタにより連続サイクルで形成されるバックア
ップメッセージから構成される。各バックアップメッセ
ージは、ホームロケーションレジスタに記憶されている
移動局のデータを含む。バックアップレジスタは、更新
されるメモリにこれらのデータを記録することによって
バックアップメッセージを利用する。

【００３１】前記第１のメッセージ群に属するメッセー
ジ分類の１つは、リセットブロックから構成される。各
リセットブロックは、システムのプログラムに書き込ま
れた一定のイベント分類に属するイベントに対応するバ
ックアップレジスタから形成される。このリセットブロ
ックは、バックアップデータを含み、ホームロケーショ
ンレジスタに伝送される。ホームロケーションレジスタ
が、これらのデータを記憶することによって、該ブロッ
クの第１の利用を行う。データは、リセットデータを構
成し、この第１の利用がリセットを構成する。

【００３２】− メッセージ分類の１つは、以下のよう
にリセット通知から構成可能であり、これはＧＳＭシス
テムでは「ＲＥＳＥＴ」と称される。ホームロケーショ
ンレジスタは、リセット通知を形成することにより、及
び実行中あるいは実行されたばかりのリセットを示すも
のとして各交換センターにこの通知を伝送することによ
り、各リセットブロックの第２の利用を行う。交換セン
ターは、今訪問している全ての移動局と、これから交換
センターを訪問する全ての移動局にそれぞれ関連付けら
れたリセットに従って信号を記憶することによりこの通
知を利用する。

【００３３】− 最後に、第１のメッセージ群に属する
メッセージ分類の１つは、リセット後の更新要求として
以下に示す他の幾つかの位置情報更新要求から構成され
る。各交換センターは、この交換センターが、移動局に
関連付けられたリセットに従って信号を記憶している場
合には、リセット後の更新要求を形成することによっ
て、移動局から交換センターに伝送される有無の各指示
を利用する。リセット後の更新要求は、移動局の位置情
報を含み、ホームロケーションレジスタに伝送される。
ホームロケーションレジスタは、優先規則により利用が
禁止されていない場合には、この位置情報を記憶するこ
とによりリセット後の更新要求の利用を行う。交換セン
ターは、リセットに従ってこの信号をメモリから出すこ
とによりこうした有無の指示の別の利用を行う。

【００３４】既知のＧＳＭシステムと同様に、本発明の
システムは、上記の装置、メッセージ、操作だけでな
く、特に、送信者だけがシステムの加入者である通信を
設定するため及び暗号により通信の安全性を確保するた
めの他の装置、メッセージ、操作をも有利に使用する。

【００３５】上記の種類の既知のシステムに対して、本
発明のシステムは、交換センターのプログラムが訪問の
ため更新要求とリセット後の更新要求との差を形成し、
ホームロケーションレジスタがこの差を感知し、それに
よって、該レジスタのプログラムを用いて訪問のための
更新要求の優先レベルが、リセット後の更新要求の優先
レベルよりも高くされることを特徴とする。

【００３６】さらに好適には、本発明によれば、リセッ
ト後の更新要求の優先レベルは、ルーティング情報要求
の優先レベルよりも低い。本発明の範囲では、リセット
後の更新要求に与えられる優先レベルが低いことによっ
て、先に説明した理由から、システムに固有の利用可能
性欠如の頻度を減らすことができる。

【００３７】好適には、本発明によれば、訪問のための
更新要求とリセット後の更新要求との差が、リセット後
の更新要求にのみ存在する非優先指示から構成される。
このような２つの更新要求分類の間で利用可能な差を形
成する方法は、本発明を利用するために既存のシステム
のプログラムに実施しなければならない変更に関して一
定の効果がある。この方法により、簡単且つ安価に変更
を実施でき、リセット後の更新要求が、変更された信号
メッセージだけを構成し、さらに、ホームロケーション
レジスタのプログラムの変更が制限され、しかも容易で
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を利用する移動電話システムを例として
示す図である。

【符号の説明】

Ｚ１、Ｚ２ ゾーン ＶＬＲ ビジタロケーションレジスタ ＨＬＲ ホームロケーションレジスタ ＳＧ 位置情報バックアップレジスタ ＰＳＴＮ 公衆交換電話ネットワーク ＭＳＣ１、ＭＳＣ２ 交換センター

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロジエ・ラルース フランス国、22700・ペロ・ギレツク、ブ ルバール・ジヤン・メルモス・２ (72)発明者 パトリツク・ロア フランス国、78360・モンテツソン、アブ ニユ・オベール、20

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 優先レベル付き信号メッセージを用いた
   移動電話の方法であって、この方法は、受信メッセージ
   を利用するためにホームロケーションレジスタ（ＨＬ
   Ｒ）によって実施される操作を含み、ホームロケーショ
   ンレジスタは、優先レベルが低ければ低いほどメッセー
   ジの利用可能性が少なくなるように複数レベル段階から
   選択された優先レベルを各メッセージに付与するととも
   に複数の移動局（ＭＳ）の各々のデータを含み、前記操
   作の幾つかは、 各々が、リセットを構成し、移動通信交換センターの１
   つのゾーンにある移動局のデータをそれぞれが含む複数
   の移動通信交換センター（ＭＳＣ１、ＭＳＣ２）に向け
   られる移動局のデータの一括更新と、 前記移動通信交換センターの１つから送信されるメッセ
   ージを利用するためにそれぞれ実施され、該メッセージ
   が関与する局を構成する移動局のデータをホームロケー
   ションレジスタで更新する個別更新とを含む更新であ
   り、 これらの個別更新全体が、 前記交換センターのゾーン内で、訪問のための更新要求
   を構成するメッセージが関与する移動局の到着を知らせ
   る訪問通知を利用するために、それぞれ訪問のための更
   新を要求するメッセージが、移動通信交換センターから
   送信される際の、訪問のための更新と、 交換センターとこの交換センターのゾーンにあって前記
   メッセージが関与する移動局との間の交信を利用するた
   めに、各リセット後の更新を開始する前記メッセージが
   交換センターから送信される際のリセット後の更新であ
   って、前記メッセージがリセット後の更新要求を構成
   し、前記交信が訪問のための更新を要求する先行メッセ
   ージの後に交換センターから送信され、該移動局が該先
   行するメッセージに関与し、前記交信が前記リセット後
   の前記移動局と前記交換センターとの間の最初の交信で
   ある際の、リセット後の更新とを含み、 前記交換センターが、前記訪問のための更新要求と前記
   リセット後の更新要求との間にホームロケーションレジ
   スタが認識する差を導入し、ホームロケーションレジス
   タが、これらのリセット後の更新要求に対して、訪問の
   ための更新要求よりも低い優先レベルを付与することを
   特徴とする方法。
2. 【請求項２】 優先レベル付き信号メッセージを使用す
   る移動電話システムであって、このシステムが、複数ゾ
   ーンを決定するとともに加入者を有し、各プログラムお
   よび相互接続を備えた複数の装置を含み、これらのプロ
   グラムが、メッセージ、メッセージ分類、および操作を
   決定し、これらの操作が、前記メッセージの各々の形
   成、伝送およびまたは利用を含み、各操作が、該装置が
   受信する１つの関連メッセージを利用するために前記装
   置の１つにより実行されて、これらのメッセージ及び操
   作は、システムが装置の幾つかを介して通信を設定でき
   るように構成され、各通信が、この通信の２人の通信者
   間で情報を伝送し、２人の通信者の少なくとも一方が、
   このシステムの加入者であり、且つ通信の設定元であっ
   て通信の送信者であり、２人の通信者の他方が、この通
   信の受信者であり、前記装置が、 識別子及び各パラメータを有し、前記加入者から構成さ
   れる各ユーザに属し、各々が、該ユーザと前記システム
   との間の仲介役となって、該ユーザによりゾーン内及び
   ゾーン間を移動可能であるとともに前記情報及び前記メ
   ッセージを無線により送受信可能である移動局（ＭＳ）
   と、 それぞれの識別子を有する交換センター（ＭＳＣ１、Ｍ
   ＳＣ２）であって、ゾーン（Ｚ１、Ｚ２）が交換センタ
   ーにそれぞれ属し、各交換センターが前記情報及び前記
   メッセージを無線により各移動局と交換可能であり、移
   動局および交換センターが、移動局が交換センターの前
   記ゾーンに位置するときだけ、交換センターを訪問する
   移動局と移動局によって訪問される交換センターとをそ
   れぞれ構成し、訪問する移動局と訪問される交換センタ
   ーとの２つの各識別子からなる全体が、訪問する移動局
   の位置情報を構成し、この位置情報と前記移動局のパラ
   メータとが移動局のデータを構成し、各交換センター
   （ＭＳＣ１）が、この交換センターのメモリを構成する
   ビジタロケーションレジスタ（ＶＬＲ１）を含み、該レ
   ジスタが、交換センターの訪問する移動局の前記移動局
   のデータを記憶するためにメッセージにより更新可能で
   あり、該レジスタがさらに、訪問する移動局にそれぞれ
   関連付けられた信号をリセットに従って、メモリに記憶
   しまたメモリから出すことができる複数の交換センター
   （ＭＳＣ１、ＭＳＣ２）と、 全ての移動局のデータを記憶するために第１のメッセー
   ジ群により更新可能なホームロケーションレジスタ（Ｈ
   ＬＲ）であって、受信するメッセージに対して一定の利
   用容量を有し、該メッセージの伝送量が該利用容量を越
   えることができ、前記プログラムが、一定レベルの優先
   性を決定し、且つホームロケーションレジスタが受信可
   能な各メッセージに、前記メッセージ分類に従って複数
   のレベル段階から選択した優先レベルを付与する優先規
   則を含み、優先規則が、ホームロケーションレジスタの
   受信する各メッセージに対して、該メッセージの優先レ
   ベルが低ければ低いほど、また該レジスタが受信するメ
   ッセージの伝送量が該レジスタの利用容量に近ければ近
   いほど、低い利用確率を即座に付与するホームロケーシ
   ョンレジスタ（ＨＬＲ）と、 全ての移動局の移動局のデータを記憶するために第２の
   メッセージ群により更新可能な位置情報バックアップレ
   ジスタ（ＳＧ）であって、前記位置情報及び前記パラメ
   ータが、バックアップデータを構成し、この第２のメッ
   セージ群が、前記第１のメッセージ群と異なる、位置情
   報バックアップレジスタ（ＳＧ）とを含み、 前記メッセージ分類及びそれに関連付けられる操作が、
   主として特に、 各移動局が、新しい訪問ゾーンを構成する１つのゾーン
   に到着するたびに訪問通知を形成及び伝送する結果とし
   て、新しい訪問ゾーンをカバーする交換センターが該訪
   問通知を受信し、該訪問通知が移動局の識別子を示し、
   交換センターが、該移動局の新しい位置情報をビジタロ
   ケーションレジスタに記憶することによって、該訪問通
   知を利用する際の、訪問通知から構成されるメッセージ
   分類と、 各交換センターが、訪問通知に関連付けられる訪問更新
   要求を形成することによって各訪問通知をさらに利用
   し、訪問更新要求が、訪問通知を伝送した前記移動局の
   新しい位置情報を含み、交換センターが、前記ホームロ
   ケーションレジスタに訪問更新要求を伝送し、該レジス
   タが、前記優先規則が禁止しない場合には、この新しい
   位置情報を記憶することによって訪問更新要求を利用す
   る際の、前記第１のメッセージ群に属し前記訪問通知に
   それぞれ関連付けられる訪問更新要求からなるメッセー
   ジ分類と、 訪問通知が、移動局により形成される有無の指示を構成
   し、各指示が、この移動局が訪問する交換センターによ
   り受信され、この指示が、交換センターのゾーンにおけ
   る移動局の有無を示す際の、前記訪問通知を含む幾つか
   のメッセージと、 各端末呼び出し要求が、設定すべき１つの通信に関連付
   けられ、この通信の前記受信者が加入者であり、端末呼
   び出し要求が、受信者の移動局の識別子を含み通信の送
   信者方から発せられ、移動局が受信局を構成し、交換セ
   ンターの１つが該端末呼び出し要求を受信して利用し、
   該端末呼び出し要求に対して前記システムへのアクセス
   ポイントを構成する際の、端末呼び出し要求から構成さ
   れるメッセージ分類と、 ルーティング情報要求の優先レベルが、訪問のための更
   新要求の優先レベルより低く、前記アクセスポイント
   が、ルーティング情報要求を形成することによって、ま
   た前記ホームロケーションレジスタにルーティング情報
   要求を伝送することによって端末呼び出し要求を利用
   し、ルーティング情報要求が、アクセスポイントおよび
   受信移動局の識別子を含む際の、ルーティング情報要求
   から構成されるメッセージ分類と、 前記ホームロケーションレジスタが、前記優先規則が禁
   止しない場合にルーティング情報要求を利用し、該レジ
   スタが、アクセスポイントの識別子と、受信移動局によ
   り訪問されるものとして該レジスタ内に現れる交換セン
   ターの識別子とを考慮しながらルーティング情報ブロッ
   クを形成することによってルーティング情報要求の利用
   を行い、前記ホームロケーションレジスタが、該アクセ
   スポイントに該ブロックを伝送し、アクセスポイント
   が、設定すべき通信の設定を完成することによって該ブ
   ロックを利用する際の、ルーティング情報ブロックから
   構成されるメッセージ分類と、 前記ホームロケーションレジスタにより連続サイクルで
   形成されるバックアップメッセージから構成され、各バ
   ックアップメッセージが、前記ホームロケーションレジ
   スタに記憶されている移動局のデータを含み、前記バッ
   クアップレジスタが、これらのデータを更新すべく記憶
   することによってバックアップメッセージを利用する際
   の、第２のメッセージ群に属するメッセージ分類と、 各リセットブロックが、前記プログラムに書き込まれた
   一定のイベント分類に所属するイベントに対応するバッ
   クアップレジスタから形成され、このリセットブロック
   が、前記バックアップデータを含み、前記ホームロケー
   ションレジスタに伝送され、ホームロケーションレジス
   タが、これらのデータを記憶することによってこのブロ
   ックの第１の利用を行う結果、これらのデータがリセッ
   トデータを構成し、この第１の利用がリセットを構成す
   る際の、前記第１のメッセージ群に属しリセットブロッ
   クから構成されるメッセージ分類と、 前記ホームロケーションレジスタが、リセット通知を形
   成することにより、また前記リセットを示すものとして
   各交換センターに該通知を伝送することにより、各々の
   リセットブロックの第２の利用を行い、交換センター
   が、今訪問している全ての移動局とこれから交換センタ
   ーを訪問する全ての移動局にそれぞれ関連付けられた信
   号をリセットに従って記憶することにより該通知を利用
   する際の、リセット通知から構成されるメッセージ分類
   と、 各交換センターは、この交換センターが、移動局に関連
   付けられた信号をリセットに従って記憶している場合に
   は、リセット後の更新要求を形成することによって、移
   動局から交換センターに伝送される有無の各指示を利用
   し、リセット後の更新要求が、移動局の位置情報を含
   み、前記ホームロケーションレジスタに伝送され、ホー
   ムロケーションレジスタが、前記優先規則により利用が
   禁止されていない場合には、この位置情報を記憶するこ
   とによりリセット後の更新要求の利用を行い、交換セン
   ターが、リセットに従ってこの信号をメモリから出すこ
   とによりこうした有無の指示の別の利用を行う際の、前
   記第１のメッセージ群に属しリセット後の更新要求から
   構成されるメッセージ分類とを含み、 前記交換センターのプログラムが、前記訪問のための更
   新要求と、前記リセット後の更新要求との差を形成し、
   前記ホームロケーションレジスタがこの差を感知し、訪
   問のための更新要求の優先レベルが、リセット後の更新
   要求の優先レベルよりも高くされることを特徴とする移
   動電話システム。
3. 【請求項３】 リセット後の更新要求の優先レベルが、
   ルーティング情報要求の優先レベルよりも低いことを特
   徴とする請求項２に記載の移動電話システム。
4. 【請求項４】 訪問のための更新要求とリセット後の更
   新要求との差が、リセット後の更新要求にのみ存在する
   非優先指示から構成されることを特徴とする請求項２に
   記載の移動電話システム。