JP2000122332A - 受像シート - Google Patents

受像シート

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JP2000122332A
JP2000122332A JP10298064A JP29806498A JP2000122332A JP 2000122332 A JP2000122332 A JP 2000122332A JP 10298064 A JP10298064 A JP 10298064A JP 29806498 A JP29806498 A JP 29806498A JP 2000122332 A JP2000122332 A JP 2000122332A
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Masafumi Hayashi
雅史 林
Nobuo Ikeuchi
伸穂 池内
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真の複写機やプリンタの定着ロー食い
つきが良好で、定着ローラーへの進入、排出の画像形成
後に邪魔にならない受像シートを提供する 【解決手段】 受像シートは基材シートの少なくとて、
該層が電子写真記録の加熱定着後に剥離可能にを、98
0nmにおける光線透過率が20%未満に用のセンサー
用マークとして用いて、受像シートにその記録後に該層
を受像シートから剥がし取ることトでは、OHPで投影
しても目障りになるようなも、基材シートの一部に、前
記の層を設けているので先端部分と食いつきが良好であ
り、定着ローラーへている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の受
像シートに関し、特に定着ローラーへの進入、排出の搬
送性が優れ、検知マークが画像形成後に目障りにならな
い受像シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、電子写真方式を使用して、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの3色または上記の3色にブラッ
クを加えた4色のトナーの混色によりフルカラー画像の
形成方法が実用化されている。この電子写真方式で用い
られる受像シートは、文字や画像などの記録情報を、確
実に記録保持するため、一般的に、基材上に、受容層を
形成した構成をとっている。この受像シートは、例え
ば、講演会、学校、企業、その他の説明会や展示会など
で使用されている情報伝達手段として、OHP(オーバ
ーヘッドプロジェクター)用で用いられている。
【0003】電子写真方式では、受像シートへトナーを
定着する際に、トナーを受像シートへ転写後、ローラー
に加熱、加圧する方式が一般的である。さらに、トナー
自身のオフセット防止のために、一般にシリコーンオイ
ルを定着ローラーに常時塗布し、トナーとローラーとの
親和性を下げる機構が採用されている。また、プラスチ
ックベース基材にカラー画像を記録する場合、特にOH
P用途の場合に、画像の透過性を向上させるために、ト
ナーと親和性の高い受容層が受像シートの表面に塗布さ
れているのが、一般的である。その際、やはりシリコン
オイルの効果で塗布されている受容層自体のオフセット
が防止されている。
【0004】また、電子写真方式には、紙詰まりや紙の
表裏の検知をするため、さらにカラー画像の場合、イエ
ロー、マゼンタ、シアンの3色または上記の3色にブラ
ックを加えた4色の画像パターンを同じ受像シート上に
見当を合わせて形成するための検知手段が設けられてい
る。特に、透明の受像シートに画像形成するには、例え
ば光源からの光を透明受像シートに当て、この反射光の
有無、あるいは透過光の有無をフォトセンサーにより検
知する光学的検知手段が採用されている。例えば、検知
マークを不透明なインキや金属光沢のインキで受像シー
トに設けることがよく行われている。例えば特許公報第
2611011号では端片にりん辺形状の金属粉の検知
マークが記載されているが、画像形成後も検知マークが
受像シートに残存しているため、視覚的に好ましくな
い。また、特開昭58−90647号、特表平6−50
60307号等には、透明フィルムに剥離可能な不透明
体を設けて、光学的検知を行う電子写真用受像シートが
記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような電子写真
方式を用いたフルカラー複写機やプリンタでは、受像シ
ートの給紙方法として、カセットからの供給や、手差し
による供給方法があり、受像シートの先端部分をローラ
ーで食いつかせ、搬送させるため、その食いつき度合い
が問題になる。また、トナー及び受像シートの受容層の
定着ローラーへのオフセットを防止するために、ローラ
ーにはシリコンオイルが塗布されているが、このシリコ
ンオイルの影響で定着ローラー間(上下の一対のローラ
ーの間)へ受像シートが進入しにくいという問題点も発
生する。過去には特開昭57−38437号で示すよう
に、受像シートの1辺を薄くするという手法が提案され
ている。しかし、この手法を検討し、実験した結果、受
像シートの1辺を薄くしても食いつきは良くならなかっ
た。
【0006】また、上記のような検知マークによる光学
的検知手段の場合、紙詰まりや紙の表裏の検知、受像シ
ート上のカラー画像の見当合わせの検知が可能ではある
が、特に透過型受像シートとして用いた場合、必要な画
像のみならず、検知マークが目立ち、目障りになるとい
う問題がある。特開昭58−90647号等の剥離可能
な不透明体を検知するものは、透明フィルムに粘着剤を
介して不透明体を貼着するもので、粘着剤を塗工する手
間がかかってしまう。そこで、本発明の目的は、上記の
問題を解決するために、電子写真の複写機やプリンタの
定着ローラーの受像シート先端部分と食いつきが良好
で、定着ローラーへの進入、排出の搬送性が優れ、検知
マークが画像形成後に邪魔にならない受像シートを提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基材シートの少なくとも一方の面の一部
に層を設けた受像シートにおいて、該層が電子写真記録
の加熱定着後に剥離可能になることを特徴としている。
前記の層の主成分が、樹脂であることが好ましい。ま
た、前記の層は、980nmにおける光線透過率が20
%未満であることが好ましい。また、前記の層が、受像
シート検出のセンサー用マークとして寄与していること
が好ましい。さらに、前記の層が基材シートに設けられ
ていない部分の980nmの光線透過率が70%以上で
あることが好ましい。
【0008】本発明の作用は、以下の通りである。本発
明の受像シートは、基材シートの少なくとも一方の面の
一部に層を設けて、該層が電子写真記録の加熱定着後に
剥離可能にしている。したがって、前記の層を、980
nmにおける光線透過率が20%未満にしたりして、受
像シート検出用のセンサー用マークとして用いて、受像
シートに電子写真による記録を行い、その記録後に該層
を受像シートから剥がし取ることによって、透過型の受
像シートでは、OHPで投影しても目障りになるような
もの(マーク等)がない。また、基材シートの一部に、
前記の層を設けているので、定着ローラーの受像シート
先端部分と食いつきが良好であり、定着ローラーへの進
入、排出の搬送性が優れている。剥がし取る方法は、種
々考えられるが、樹脂の成膜性の高さを利用するため、
手で簡単に剥がすことが挙げられる。また、マシンに爪
を付けて、機械的に削除することも考えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の受像シートは、基材シートの少な
くとも一方の面の一部に層を設けて、該層が電子写真記
録の加熱定着後に剥離可能になることを特徴とするもの
である。
【0010】(基材シート)本発明の受像シートで用い
られる基材シートとしては、受像シートが例えばOHP
フィルム等で透過光により記録画像を観察する用途で
は、透明性、耐熱性、寸法安定性、剛性を備えた熱可塑
性樹脂により形成されたものが好ましい。具体的には、
ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹
脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、二酢酸
セルロース樹脂、三酢酸セルロース樹脂等の、厚さ10
〜250μm程度、好ましくは50〜180μm程度の
フィルム又はシートが挙げられる。中でも、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、三酢酸セルロース樹脂が上記の性能の点で
より好ましい。
【0011】受像シートがOHPフィルム等で透過光に
より記録画像を観察する場合、基材シートの980nm
の光線透過率が70%以上であることが好ましい。基材
シートの光線透過率が70%未満であると、基材シート
に受容層等の層を設けると、受像シートの透明性が低下
し好ましくない。尚、基材シート上に形成される層との
密着性を向上させる目的で、基材シートの表面にプライ
マー処理や、コロナ放電処理等の公知の易接着処理を施
しても良い。
【0012】(受容層)基材の少なくとも一方の面に設
ける受容層は、トナー定着性を有し、特にフルカラー電
子写真方式のOHP用途では、カラートナーの濡れ性に
優れた樹脂が好ましい。受容層を形成する樹脂として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸
ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリ
ル酸エステル、ポリスチレン等のビニル樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプ
ロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重
合体、アイオノマー、エチルセルロース、酢酸セルロー
ス等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェ
ノキシ樹脂等が挙げられ、特に好ましくは、ビニル系樹
脂、ポリエステル系樹脂が用いられる。
【0013】上記の樹脂は単独でも、混合してもよい
が、OHP用途等の透明性を必要とする場合は、相溶性
の良い樹脂を選択して用いる必要がある。受容層は、上
記のような樹脂に必要に応じて添加剤を加え、適当な溶
剤に溶解または分散して調整した塗工液を、基材シート
上に、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷等の公知の
印刷手段、あるいは、グラビアコート等の公知の塗工手
段により形成し、厚さは乾燥時で0.5〜10μm程度
である。
【0014】(帯電防止層)本発明の受像シートは、基
材シートの一方の面に、受容層を有し、該受容層の上に
帯電防止層を設けることができる。尚、基材シートの他
方の面に帯電防止層を設けることもできる。帯電防止層
は、離型効果を有する成分を含有している。したがっ
て、帯電防止層は、バインダー樹脂と離型効果を有する
成分と、帯電防止剤を主体として形成される。但し帯電
防止剤が樹脂であり、帯電防止層と接する層との接着性
が良好であればバインダーなしで帯電防止層を形成して
もよい。バインダー樹脂としては、例えば、ポリエステ
ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、
ポリビニルホルマール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビ
ニルブチラール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテ
ル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共
重合体系樹脂等が挙げられる。
【0015】帯電防止層は上記のバインダー樹脂と離型
効果を有する成分を含有している。離型効果を有する成
分とは、受像シートに画像形成する時に、トナーを加
熱、加圧し定着する際のローラーに対して、融着したり
せず、離型効果を有するものである。離型効果を有する
成分はシリコーン化合物、シリコーンオイル、シリコー
ン樹脂等のSi基からなる成分のものが挙げられる。
特に、エポキシ変性、ビニル変性、アルキル変性、アミ
ノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、フッ素変
性、アルキルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ・
ポリエーテル変性、ポリエーテル変性等の変性シリコー
ンオイルを帯電防止層に添加し、硬化させたものが好ま
しい。この変性シリコーンオイルの添加量は、その種類
により異なるが、帯電防止層樹脂固形分100重量部に
対し、変性シリコーンオイルの総固形分量が1〜20重
量部程度の範囲で、定着ロールとの離型性能が十分に発
揮される最低量が好ましい。変性シリコーンオイルの中
で、イソシアネート化合物、アミノ化合物、有機金属化
合物等の硬化剤と反応しうる反応基を有する変性シリコ
ーンオイルを添加する場合、変性シリコーンオイルと硬
化剤の反応基の当量を、1:1〜1:10の範囲内にす
ることが好ましい。
【0016】また、F基からなる成分として、テフロン
の商品名に代表されるようなフッ素を含むオレフィンの
重合で得られるフッ素樹脂や、含フッ素重合体や共重合
体をゴム状に加工したフッ素ゴム、さらにフッ素化合物
を離型効果を有する成分として使用することができる。
離型効果を有する成分として、ワックスが挙げられ、例
えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワック
ス、パラフィンワックス等がある。更に、フィッシャー
トロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロ
ウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラッ
クワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、
ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エス
テル、脂肪酸アミド、ポリエチレンワックス、ステロー
ルワックス等、種々のワックスが挙げられる。
【0017】無機及び/または有機フィラーからなる離
型効果を有する成分を使用することができる。有機フィ
ラーとしては、四フッ化エチレン樹脂、エチレン−四フ
ッ化エチレン共重合体等のフッ素系樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機樹脂からなるフィラ
ーが挙げられる。一方、無機フィラーとしては、シリ
カ、コロイダルシリカ、アルミナ、カオリン、クレー、
炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、炭酸カルシウ
ム等が挙げられる。また、含有させるフィラーの平均粒
径は0.1〜10μmの範囲が好ましい。平均粒径が
0.1μm未満であると、所望の効果が充分に得られ
ず、また10μmを越えても画像ヌケを起こしたり、O
HPに使用する時の透明感が低下するので好ましくな
い。また、界面活性剤からなる離型効果を有する成分を
使用することができる。界面活性剤として、例えばアニ
オン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活
性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が
挙げられる。特に、リン酸エステル系界面活性剤等の常
温で液体の活性剤を用いることが好ましい。
【0018】また、金属石鹸からなる離型効果を有する
成分を使用することができる。金属石鹸は、非アルカリ
金属の長鎖脂肪酸塩であり、例えば、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸ストロン
チウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸リチウ
ム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウムや、ラウリ
ン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸バリウ
ム、安息香酸鉛、パラターシャリーブチル安息香酸亜
鉛、パラターシャリーブチル安息香酸バリウム、ステア
リン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸
ナトリウム等が挙げられる。また、リン酸エステル系金
属塩として、ステアリルアシッドホスフェイト、マグネ
シウムステアリルアシッドホスフェイト、アルミニウム
ステアリルアシッドホスフェイト、カルシウムステアリ
ルアシッドホスフェイト、ジンクスステアリルアシッド
ホスフェイト、バリウムステアリルアシッドホスフェイ
ト、ジンクベヘニルアシッドホスフェイトを用いること
ができる。
【0019】上記の各種離型効果を有する成分の含有量
は、帯電防止層形成樹脂に対して、0.01重量%〜5
0重量%の範囲が好ましい。含有量が多すぎると、透明
性が低下することがあり、特に透明性が要求される場合
にはヘイズを10以下に抑えるべく、添加量を調整する
必要がある。また、含有量が少なすぎると、所望のオフ
セット防止性能の向上効果が得られない。
【0020】帯電防止剤として使用する材料は、従来公
知の陽イオン、陰イオン、両性イオン、非イオン系のい
ずれの帯電防止剤を使用できる。例えば、第4級アンモ
ニウム塩、ポリアミン誘導体等のカチオン系帯電防止
剤、アルキルホスフェート等のアニオン系帯電防止剤、
脂肪酸エステル等のノニオン系帯電防止剤が挙げられ
る。また、樹脂タイプの帯電防止剤として、上記の帯電
防止剤をアクリル等の樹脂にグラフトさせたものや、π
電子共役系構造を有する導電性高分子材料を使用するこ
ともできる。導電性高分子材料は、スルホン化ポリアニ
リン、化学的にドーピングしたポリアセチレン、ポリパ
ラフェニレンビニレン、ポリパラフェニレンスルフィ
ド、化学的に重合とドーピングしたポリピロール、ポリ
チオフェン、ポリアニリン、熱処理により生成したフェ
ノール樹脂の熱処理物、ポリアミドの熱処理物、ペリレ
ン酸無水物の熱処理物等が挙げられる。更には、SnO
2 やZnO、In23 、またSbドープSnO2 等が
挙げられる。
【0021】本発明の帯電防止層は、上記のバインダー
樹脂と離型効果を有する成分と帯電防止剤及び必要に応
じてその他の添加剤から形成され、形成方法としては水
を含む溶媒、例えば、水と、メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール
等の水溶性有機溶剤との混合物に前記バインダー樹脂と
離型効果を有する成分と帯電防止剤を溶解又は分散した
塗工液を作製する。この塗工液には、塗工時における濡
れ性向上のために界面活性剤や、気泡を抑制するための
消泡剤等の任意の添加剤を加えることができる。
【0022】帯電防止層用塗工液の組成としては、バイ
ンダー樹脂が約0.5〜10重量%、好ましくは0.7
5〜2重量%、離型効果を有する成分(固形分)は約
0.5〜5.0重量%、好ましくは1〜2重量%、帯電
防止剤(固形分)は約0.01〜3重量%、好ましくは
0.01〜1重量%及び残量の溶媒からなる組成が好ま
しい。尚、バインダー樹脂なしで、帯電防止剤と離型効
果を有する成分だけの場合は、適宜溶媒で希釈して塗布
する。帯電防止層の形成は、上記塗工液を受像シート
に、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、ワイ
ヤーバー等の慣用の塗工方式で塗工及び乾燥して行われ
る。帯電防止層の塗工量は塗工液の固形分として約0.
01〜1.0μm、好ましくは0.1〜0.5μmの範
囲であり、塗工量が上記範囲より少ないと、離型性及び
帯電防止性としての性能が不十分であり、一方、塗工量
が上記の範囲より多くても、その厚みに比例して上記性
能が向上する訳ではないので、経済的に不利であるばか
りでなく、電子写真方式による画像の濃度が低下するの
で好ましくない。
【0023】(加熱定着後に剥離可能になる層)本発明
の受像シートは、基材シートの少なくとも一方の面の一
部に、電子写真記録の加熱定着後に剥離可能になる層を
設けている。前記の層は、980nmにおける光線透過
率を20%未満にして、受像シート検出のセンサー用マ
ークとして、センサーに検出しやすくすることが好まし
い。加熱定着後に剥離可能になる層は、基材シートの受
像面側、または裏面側のいずれの面にでも形成すること
ができる。加熱定着後に剥離可能になる層は、電子写真
記録の前の受像シートの取扱では剥がれることがなく、
また電子写真の複写機やプリンタで記録中でも剥がれる
ことがない。そして、電子写真記録後、つまり加熱定着
後には、その層は接着テープを貼って剥がし取ったり、
爪や硬貨等で擦って削り取ることができる。
【0024】加熱定着後に剥離可能になる層は、着色剤
とビヒクルから構成することができる。例えばゴム系天
然樹脂(天然ゴム、塩酸ゴム等)、ジエン系樹脂(ポリ
ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、
ポリクロロプレン等)や、エチレン−アクリル酸共重合
体やポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ビ
ニル系樹脂、アイオノマー樹脂等をビヒクル(顔料を印
刷面に転移、固着させるための成分)に用い、着色剤と
して、各種顔料や染料が使用できる。本発明では、加熱
定着後に剥離可能になる層は、受像シート検出のセンサ
ー用マークとして使用することが好ましいため、着色剤
としては、隠蔽性の高いものがよく用いられる。具体的
には金属性微粉末、例えばアルミニウム、黄銅、銅等の
微粉末、酸化鉄、酸化チタン、酸化コバルト等の酸化微
粉末や、カーボン、炭酸カルシウム等が挙げられる。
【0025】上記の着色剤の含有量は、層全体の固形分
に対して、30〜80重量%程度にすることで、光学的
検知と電子写真記録の加熱定着後の剥離性を達成するこ
とができる。加熱定着後に剥離可能になる層の形成は、
上記のビヒクルと着色剤及び必要に応じて各種助剤を添
加し、また適当な溶剤に溶解あるいは分散したりして、
印刷用インキを調整し、基材シート上の一部に公知の方
法、オフセット印刷法、活版印刷法、グラビア印刷法、
スクリーン印刷法等の形成手段により、そのインキを塗
布し、乾燥して形成する。加熱定着後に剥離可能になる
層の塗工量は、塗工液の固形分として約1〜10μmの
範囲であり、塗工量が上記範囲より少ないと、光学的検
知が行いにくく、一方、塗工量が上記の範囲より多くて
も、電子写真記録の加熱定着後に剥離しづらくなった
り、好ましくない。
【0026】本発明の受像シートでは、基材シートの少
なくとも一方の面の一部に電子写真記録の加熱定着後に
剥離可能な層と、必要に応じて受容層、帯電防止層を設
けることで、最終的な受像シートの形態で表面抵抗値が
107 〜1013Ω/sqの範囲にすることが好ましく、
この範囲の表面抵抗値にすれば、トナー定着性が良好
で、画像品質に優れ、電子写真複写機、プリンターにお
ける搬送適性も良好となる。受像シートの表面抵抗値が
107 Ω/sqより低いと、画像不良(画像ヌケ)が生
じやすく、逆に1×1013Ω/sqを越えると画像不良
(濃度不足)、静電気発生や滑性不足により電子写真複
写機、プリンターにおける搬送不良が起こりやすい。
【0027】
【実施例】次に実施例をあげて、本発明を具体的に説明
する。尚、文中、部または%とあるのは、特に断りのな
い限り重量基準である。 (実施例1)下記に示す基材シート(A4サイズ)の一
方の面に、下記組成の受容層塗工液をバーコーターにて
乾燥時の厚みが3.0μmとなるように受容層を形成
し、さらにその受容層の上で、A4サイズの短辺に幅1
5mm×長さ210mmの直線状に、下記組成の加熱定
着後に剥離可能になる層塗工液1を乾燥時の厚みが2.
0μmになるように塗布して、剥離可能の層(検知マー
ク)を形成し、さらにその剥離可能の層上を含めて、受
容層上に、下記組成の帯電防止層を乾燥時の厚みが1.
0μmとなるように形成し、本発明の実施例1の受像シ
ートを作成した。
【0028】基材シート 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム (東レ製、ルミラーT−60)、980nmの光線透過
率が92%
【0029】受容層塗工液 ポリエステル樹脂 30部 (テレフタル酸とプロピレングリコール変性ビスフェノールAの重合物、ガラ ス転移温度60℃、軟化点100℃、固形分30%) メチルエチルケトン 40部 トルエン 30部 シリカ(平均粒径5μm) 0.3部
【0030】剥離可能の層塗工液1 酸化チタン(平均粒径300nm) 20部 エチレン−アクリル酸エマルジョン(固形分25%) 40部 水 40部
【0031】帯電防止層塗工液 4級アンモニウム系帯電防止剤(松本油脂(株)製、TB−34) 1部 イソプロピルアルコール 100部
【0032】(実施例2)上記の実施例1の加熱定着後
に剥離可能になる層を、塗工液1から下記の塗工液2に
変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の受
像シートを作成した。剥離可能の層塗工液2 カーボンブラック 10部 アイオノマー樹脂エマルジョン(最低成膜温度80℃、固形分30%)40部 イソプロピルアルコール 30部 水 20部
【0033】(比較例1)実施例1と同様に、受容層塗
工液を基材シートの一方の面に、バーコーターにて乾燥
時の厚みが3.0μmとなるように受容層を形成し、さ
らにその受容層の上で、A4サイズの短辺に幅15mm
×長さ210mmの直線状に、下記組成の検知マーク塗
工液を乾燥時の厚みが3.0μmで塗布して、検知マー
クを形成し、さらにその検知マークを含めて、受容層上
に、実施例1で使用した帯電防止層塗工液を乾燥時の厚
みが1.0μmとなるように形成し、比較例1の受像シ
ートを作成した。
【0034】検知マーク塗工液 酸化チタン 20部 ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロン290) 20部 メチルエチルケトン 30部 トルエン 30部
【0035】上記の実施例及び比較例の受像シートを用
いて、下記の方法にて、電子写真の定着ローラー付近の
搬送性、電子写真で画像形成後にOHPで投影した時の
検知マークの視覚的障害の評価を実施した。 (評価方法)搬送性 キャノン(株)製フルカラー複写機ピクセルCLC−2
00を用い、実施例及び比較例の受像シートに画像を形
成し、定着ローラーと受像シート先端部分との食いつき
程度や、定着ローラーへの受像シートの進入、排出の搬
送性を調べた。その判断基準は以下の通りである。 ○:定着ローラーと受像シート先端部分との食いつきが
良く、搬送性が良好である。 ×:定着ローラーと受像シート先端部分との食いつきが
甘く、搬送性が悪い。
【0036】検知マークの視覚的障害 上記の搬送性を調べた時の画像形成条件と同様に、実施
例及び比較例の受像シートに画像を形成し、画像形成
後、各受像シートの検知マークの部分に、セロハンテー
プを貼って剥がし取る作業を行ったところ、実施例1の
検知マークは、きれいに検知マーク全部が剥がれたが、
比較例1の検知マークは全く剥がれなかった。そして、
得られた画像をOHP投影機にかけて、検知マークが視
覚的に障害となるかどうか目視にて調べた。その判断基
準は以下の通りである。 ○:検知マークが認められず、全く目障りでない。 ×:検知マークが目立ち、目障りである。
【0037】(評価結果)各実施例及び比較例の評価結
果を表1に示す。
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明の受像シートは、基材シートの少
なくとも一方の面の一部に層を設けて、該層が電子写真
記録の加熱定着後に剥離可能である。したがって、前記
の層を、980nmにおける光線透過率が20%未満に
したりして、受像シート検出用のセンサー用マークとし
て用いて、受像シートに電子写真による記録を行い、そ
の記録後に該層を受像シートから剥がし取ることによっ
て、透過型の受像シートでは、OHPで投影しても目障
りになるようなもの(マーク等)がない。また、定着ロ
ーラーの受像シート先端部分と食いつきが良好であり、
定着ローラーへの進入、排出の搬送性が優れている。さ
らに、本発明の受像シートは、加熱定着後に剥離可能な
層が、基材シートの上に粘着剤を介して設けたりせず
に、一つの層で形成してあるため、粘着剤を塗工する手
間もなく、容易に作成することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの少なくとも一方の面の一部
    に層を設けた受像シートにおいて、該層が電子写真記録
    の加熱定着後に剥離可能になることを特徴とする受像シ
    ート。
  2. 【請求項2】 前記の層の主成分が、樹脂であることを
    特徴とする上記の請求項1に記載する受像シート。
  3. 【請求項3】 前記の層は、980nmにおける光線透
    過率が20%未満であることを特徴とする上記の請求項
    1または2に記載する受像シート。
  4. 【請求項4】 前記の層が、受像シート検出のセンサー
    用マークとして寄与していることを特徴とする上記の請
    求項1〜3のいずれかに記載する受像シート。
  5. 【請求項5】 前記の層が基材シートに設けられていな
    い部分の980nmの光線透過率が70%以上であるこ
    とを特徴とする上記の請求項1〜4のいずれかに記載す
    る受像シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016195041A1 (ja) * 2015-06-02 2016-12-08 富士フイルム株式会社 受像シート

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016195041A1 (ja) * 2015-06-02 2016-12-08 富士フイルム株式会社 受像シート
JPWO2016195041A1 (ja) * 2015-06-02 2018-01-18 富士フイルム株式会社 受像シート

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