JP2000122258A - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置

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JP2000122258A
JP2000122258A JP10290445A JP29044598A JP2000122258A JP 2000122258 A JP2000122258 A JP 2000122258A JP 10290445 A JP10290445 A JP 10290445A JP 29044598 A JP29044598 A JP 29044598A JP 2000122258 A JP2000122258 A JP 2000122258A
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JP
Japan
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solvent
water
photosensitive material
tank
nozzle
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JP10290445A
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English (en)
Inventor
Kazuo Sanada
和男 眞田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 霧化粒径を下げて少ない水量でムラなく均一
に画像記録材料に水を塗布する。 【解決手段】 下部に凹部362Aが設けられた仕切部
材362が、ノズル列に沿って延びるように、噴射タン
ク312内の空間内に配置される。凹部362Aがノズ
ル孔324と対向する位置で、この仕切部材362の下
部はノズル板322に当接し、ノズル板322により開
口部を塞がれた凹部362A内が、溶媒貯留部364と
される。仕切部材362の外側であって、溶媒貯留部3
64より断面積がそれぞれ大きい一対の溶媒供給路36
6が噴射タンク312のキャビティ内に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光材料及び受像
材料等の画像記録材料に適切に画像形成用溶媒を噴射し
得る液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二種の画像記録材料、例えば感光材料と
受像材料とを用いて画像記録処理を行う画像形成装置が
知られている。
【0003】この種の画像形成装置内には、感光材料に
塗布するための画像形成用溶媒を溜めた槽を有する画像
形成用溶媒塗布部が配置されており、さらに、加熱ドラ
ムとこの加熱ドラムの外周に圧接し加熱ドラムと共に回
転する無端圧接ベルトから成る熱現像転写部が配置され
ている。
【0004】画像形成装置内で挟持搬送されながら画像
が露光された感光材料は、画像形成用溶媒塗布部におい
て画像形成用溶媒としての水が溜められた槽内に漬けら
れて、水が塗布された後に、熱現像転写部へ送り込まれ
る。一方、受像材料は、感光材料と同様に熱現像転写部
へ送り込まれる。
【0005】熱現像転写部においては、水塗布後の感光
材料が受像材料と重ね合わされ、この状態で加熱ドラム
の外周へ密着しつつ巻き付けられる。さらに、両材料は
加熱ドラムと無端圧接ベルトとの間で挟持搬送され、感
光材料が熱現像されると共に受像材料へ画像が転写され
て、所定の画像が受像材料に形成(記録)される。
【0006】但し、画像形成用溶媒である水が溜められ
た槽内に感光材料を漬けて塗布する場合、感光材料に一
旦接触した水が槽内に常時保持されることになる。この
結果として、感光材料からわずかに溶出した有機物質を
栄養源として細菌が槽内に繁殖して水が汚れ、これが画
像形成装置自身の劣化及び画像品質の劣化の原因となる
虞を有していた。
【0007】従って、槽等の水の供給側を感光材料と非
接触とし、ノズル孔を有したノズル板を振動することに
より、小さな水滴を霧化器である噴射器より感光材料に
噴出して塗布することが考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】また、小さな水滴を噴
出する噴射器として、圧電セラミックス等の電気的振動
子を用いたものが知られているが、ここで用いられる電
気的振動子は発生力が小さいのに対して、水を貯留する
噴射器内のキャビティは一般に大きく形成されているの
で、噴射器の構造上、電気的振動子の振動エネルギで水
滴を直接噴射することができなかった。
【0009】この為、噴射器は、振動エネルギを発生す
る電気的振動子だけでなく、振動エネルギをキャビティ
に拡大しつつ伝達してキャビティ内の水を加圧するてこ
機構を有していた。
【0010】しかし、この噴射器では、大きなキャビテ
ィ内にてこ機構を介して電気的振動子の振動エネルギが
伝達される関係から、低い周波数のみでしか振動でき
ず、これに伴って水滴の噴射間隔を狭くすることができ
なかった。
【0011】この結果として、霧化粒径を十分に下げる
ことができず、少ない水量でムラなく均一に感光材料に
水を塗布することが困難であった。
【0012】本発明は上記事実を考慮し、霧化粒径を下
げて少ない水量でムラなく均一に画像記録材料に水を塗
布することができる液体噴射装置を得ることを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1による液体噴射
装置は、画像記録材料の搬送経路に対向して配置される
噴射タンクと、画像記録材料の搬送経路と対向する噴射
タンクの壁面の一部として噴射タンクに設置され且つ、
複数のノズル孔が配置されたノズル板と、複数のノズル
孔に沿って噴射タンク内に形成され且つ画像形成用溶媒
を貯留する溶媒貯留部と、溶媒貯留部より断面積が大き
く噴射タンク内に形成されて溶媒貯留部に画像形成用溶
媒を供給する溶媒供給路と、ノズル板を往復動すること
で溶媒貯留部内の画像形成用溶媒を加圧して複数のノズ
ル孔から画像形成用溶媒をそれぞれ噴射させるアクチュ
エータと、を有することを特徴とする。
【0014】請求項2による液体噴射装置は、画像記録
材料の搬送経路に対向して配置される噴射タンクと、画
像記録材料の搬送経路と対向する噴射タンクの壁面の一
部として噴射タンクに設置され且つ、複数のノズル孔が
配置されたノズル板と、複数のノズル孔に沿って噴射タ
ンク内に形成され且つ画像形成用溶媒を貯留する溶媒貯
留部と、溶媒貯留部の背面側に設置され且つ、溶媒貯留
部内の画像形成用溶媒を加圧して複数のノズル孔から画
像形成用溶媒をそれぞれ噴射させるアクチュエータと、
を有することを特徴とする。
【0015】請求項3による液体噴射装置は、画像記録
材料の搬送経路に対向して配置される噴射タンクと、画
像記録材料の搬送経路と対向する噴射タンクの壁面の一
部として噴射タンクに設置され且つ、複数のノズル孔が
配置されたノズル板と、複数のノズル孔に沿って噴射タ
ンク内に形成され且つ画像形成用溶媒を貯留する溶媒貯
留部と、溶媒貯留部を挟むように配置され且つ、溶媒貯
留部内の画像形成用溶媒を加圧して複数のノズル孔から
画像形成用溶媒をそれぞれ噴射させる一対のアクチュエ
ータと、を有することを特徴とする。
【0016】請求項1に係る液体噴射装置の作用を以下
に説明する。
【0017】噴射タンクが画像記録材料の搬送経路に対
向して配置され、複数のノズル孔が配置されたノズル板
が、画像記録材料の搬送経路と対向する噴射タンクの壁
面の一部として噴射タンクに設置される。また、複数の
ノズル孔に沿って噴射タンク内に形成される溶媒貯留部
が画像形成用溶媒を貯留し、この溶媒貯留部より断面積
が大きく噴射タンク内に形成された溶媒供給路が、溶媒
貯留部に画像形成用溶媒を供給する。
【0018】さらに、アクチュエータがノズル板を往復
動し、これに伴って、ノズル板が溶媒貯留部内の画像形
成用溶媒を加圧して複数のノズル孔から画像形成用溶媒
をそれぞれ噴射して霧化させる。
【0019】従って、溶媒供給路から供給された画像形
成用溶媒が溶媒貯留部に充填され、アクチュエータの駆
動によりこの画像形成用溶媒が複数のノズル孔から噴出
される結果として、画像記録材料上に画像形成用溶媒を
塗布することが可能となる。
【0020】また、本請求項によれば、大きなキャビテ
ィを噴射タンク内に形成してこのキャビティ全体を圧力
室である溶媒貯留部とすることなく、画像形成用溶媒を
貯留する溶媒貯留部及び、この溶媒貯留部より断面積が
大きく形成された溶媒供給路を、このキャビティ内に設
けることができる。
【0021】この結果、大きな溶媒貯留部を有するもの
と異なり、溶媒貯留部を狭くすることで、画像形成用溶
媒を加圧する際の圧損が防止されて、アクチュエータの
駆動が溶媒貯留部に直接的に伝わり、ノズル孔の近傍の
画像形成用溶媒に圧力変化が迅速に生じる。
【0022】この為、ノズル板の振動周波数の特性でも
ある画像形成用溶媒の圧力変化の周波数特性を高めるこ
とが可能となるので、ノズル孔から噴出される画像形成
用溶媒の粒径を小さくでき、これに伴って、少ない水量
でムラなく均一に画像記録材料に水を塗布することがで
きる。
【0023】さらに、溶媒貯留部に画像形成用溶媒を供
給する溶媒供給路が、噴射タンク内に溶媒貯留部とは別
に、溶媒貯留部より断面積が大きく形成されているの
で、ノズル孔から噴出されて画像形成用溶媒が減少した
場合でも、溶媒貯留部に画像形成用溶媒が確実に供給さ
れることになる。
【0024】請求項2に係る液体噴射装置の作用を以下
に説明する。
【0025】本請求項も請求項1と同様の噴射タンク及
びノズル板を有する。また、複数のノズル孔に沿って噴
射タンク内に形成される溶媒貯留部が画像形成用溶媒を
貯留し、溶媒貯留部の背面側に設置されるアクチュエー
タが、溶媒貯留部内の画像形成用溶媒を加圧して、複数
のノズル孔から画像形成用溶媒をそれぞれ噴射して霧化
させる。
【0026】従って、例えばアクチュエータがてこ機構
を介してノズル板を往復動して溶媒貯留部内の画像形成
用溶媒を加圧するものと異なり、溶媒貯留部の背面がア
クチュエータにより直接往復動されるので、アクチュエ
ータの振動の周波数の低下が無くなり、アクチュエータ
単体で駆動する際の駆動周波数に近い周波数で、駆動で
きるようになった。
【0027】そしてこの結果として、ノズル孔から噴出
される画像形成用溶媒の粒径を小さくでき、これに伴っ
て、少ない水量でムラなく均一に画像記録材料に水を塗
布することができる。
【0028】請求項3に係る液体噴射装置の作用を以下
に説明する。
【0029】本請求項も請求項1と同様の噴射タンク及
びノズル板を有する。また、複数のノズル孔に沿って噴
射タンク内に形成される溶媒貯留部が画像形成用溶媒を
貯留し、溶媒貯留部を挟むように配置される一対のアク
チュエータが、溶媒貯留部内の画像形成用溶媒を加圧し
て複数のノズル孔から画像形成用溶媒をそれぞれ噴射し
て霧化させる。
【0030】従って、例えばアクチュエータがてこ機構
を介してノズル板を往復動して溶媒貯留部内の画像形成
用溶媒を加圧するものと異なり、溶媒貯留部が一対のア
クチュエータにより挟み込まれて溶媒貯留部の側面が直
接往復動されるので、アクチュエータの振動の周波数の
低下が無くなり、アクチュエータ単体で駆動する際の駆
動周波数に近い周波数で、駆動できるようになった。
【0031】そしてこの結果として、請求項2と同様
に、ノズル孔から噴出される画像形成用溶媒の粒径を小
さくでき、これに伴って、少ない水量でムラなく均一に
画像記録材料に水を塗布することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の第1の実施の
形態に係る画像形成装置である画像記録装置10の概略
全体構成図が示されている。
【0033】この図に示される画像記録装置10の機台
12内には、感光材料16を収納する感材マガジン14
が配置されており、感材マガジン14から引き出された
この感光材料16の感光(露光)面が左方へ向くように
感光材料16が感材マガジン14にロール状に巻き取ら
れている。
【0034】感材マガジン14の感光材料取出し口の近
傍には、ニップローラ18およびカッタ20が配置され
ており、感材マガジン14から感光材料16を所定長さ
引き出した後に切断することができる。カッタ20は、
例えば固定刃と移動刃から成るロータリータイプのカッ
タとされており、移動刃を回転カム等によって上下に移
動させて固定刃と噛み合わせ感光材料16を切断するこ
とができる。
【0035】カッタ20に対して感光材料16の搬送方
向下流側には、複数の搬送ローラ24、26、28、3
0、32、34が順に配置されており、各搬送ローラの
間には図示しないガイド板が配設されている。所定長さ
に切断された感光材料16は、まず搬送ローラ24、2
6の間に設けられた露光部22へ搬送される。
【0036】この露光部22の左側には露光装置38が
設けられている。露光装置38には、3種のLD、レン
ズユニット、ポリゴンミラー、ミラーユニットが配置さ
れており(何れも、図示省略)、露光装置38から光線
Cが露光部22に送られて、感光材料16が露光される
ようになっている。
【0037】さらに、露光部22の上方には、感光材料
16をU字状に湾曲させて搬送するUターン部40及び
画像形成用溶媒を塗布する為の水塗布部50が設けられ
ている。尚、本実施の形態において画像形成用溶媒とし
ては水が用いられる。
【0038】感材マガジン14から上昇し露光部22に
て露光された感光材料16は、搬送ローラ28、30に
よりそれぞれ挟持搬送されてUターン部40の上側寄り
の搬送経路を通過しつつ水塗布部50へ送り込まれる。
【0039】一方、図2に示す如く、水塗布部50にお
ける感光材料16の搬送経路Eと対向する位置には、液
体噴射装置である塗布装置310の一部を構成する噴射
タンク312が配置されている。
【0040】また、図2に示すように、この噴射タンク
312の左下方には、この噴射タンク312に供給する
為の水を貯留する水ボトル332が配置されており、こ
の水ボトル332の上部に水を濾過する為のフィルタ3
34が配置されている。そして、途中にポンプ336が
配置された送水パイプ342が、この水ボトル332と
フィルタ334との間を繋いでいる。
【0041】さらに、噴射タンク312の右側には、水
ボトル332より送られた水を溜めるサブタンク338
が配置されており、フィルタ334から送水パイプ34
4がサブタンク338にまで伸びている。
【0042】従って、ポンプ336が作動すると、水ボ
トル332からフィルタ334側に水が送られると共
に、フィルタ334を通過して濾過された水がサブタン
ク338に送られて、サブタンク338に水が一旦溜め
られるようになる。
【0043】また、サブタンク338と噴射タンク31
2の一端側の側部との間を繋ぐ送水パイプ346が、こ
れらの間に配置されており、フィルタ334、サブタン
ク338、送水パイプ346等を介して、水ボトル33
2よりポンプ336で送られた水がこの噴射タンク31
2内に満たされることになる。
【0044】この噴射タンク312の下部には、水ボト
ル332に循環パイプ348で繋がれたトレー340が
配置されており、噴射タンク312より溢れ出した水を
トレー340が集め、循環パイプ348を介して水ボト
ル332に戻すようになっている。また、この循環パイ
プ348は、サブタンク338内にまで突出して伸びた
状態でサブタンク338に接続されており、サブタンク
338内に溜まった必要以上の水を水ボトル332に、
戻すようになっている。
【0045】さらに、図4及び図6に示すように、この
噴射タンク312の壁面の一部である底壁面としての感
光材料16の搬送経路Eに対向した部分には、弾性変形
可能な長方形状であって薄板状の板材(例えば板厚が5
0μm〜100μm程度)により形成されたノズル板3
22が設置されている。尚、このノズル板322はニッ
ケルや銅等のメッキ層を積層したものを採用することが
できる。
【0046】そして、図3から図5に示すように、この
ノズル板322には、一定の間隔で感光材料16の搬送
方向Aと交差する方向に沿って直線状に並べられる複数
のノズル孔324(直径40μm〜200μm)が、感
光材料16の幅方向全体にわたって配置されている。こ
の為、これらノズル孔324よりそれぞれ噴射タンク3
12内に満たされた水が感光材料16側に噴射されるよ
うに放出可能とされている。
【0047】また、このノズル板322には、複数のノ
ズル孔324が並ぶ方向であるノズル板322の長手方
向に沿った剛性を高めるように、複数のノズル孔324
が線状に並んだ方向に沿って延びる溝部322Aが、屈
曲して形成されている。
【0048】他方、図2及び図3に示すように、送水パ
イプ346が繋がれた部分と反対側の噴射タンク312
の上部から排気管330が伸びており、この排気管33
0が噴射タンク312の内外を連通可能としている。ま
た、この排気管330の途中にこの排気管330を開閉
する図示しないバルブが設置されていて、このバルブの
開閉動により、噴射タンク312内を外気に対して連通
及び閉鎖し得るようにもなっている。
【0049】線状に配列された複数のノズル孔324に
より形成されるノズル列の長手方向と直交する方向に位
置するノズル板322の端部であるノズル板322の両
端部は、図6に示すように、変位伝達部材である一対の
てこ板320にそれぞれ接着剤等で接着されている。そ
して、このように接着されて接続されることによって、
ノズル板322と一対のてこ板320とが連結されてい
る。これら一対のてこ板320は、噴射タンク312の
一対のタンク本体構成材312Aの下側の壁部にそれぞ
れ形成される細幅で複数のノズル孔324が線状に並ん
だ方向に沿って延びる支持部312Bを介して、これら
一対のタンク本体構成材312Aにそれぞれ固定されて
いる。
【0050】一方、これら一対のタンク本体構成材31
2Aの対向面はそれぞれ凹凸のない滑らかな面とされて
いて、これらの対向面が相互に隙間無く当接して、噴射
タンク312の上側部分を形成している。また、この噴
射タンク312の外側に一段突出した段部312Cが、
一対のタンク本体構成材312Aにそれぞれ設けられて
おり、噴射タンク312は、その上下方向中程から上部
が突出した形状となっている。
【0051】この段部312Cの下側面には、アクチュ
エータとなる複数の圧電素子326(本実施の形態上で
は、片側に3本づつ)が接着されて配置されている。こ
の圧電素子326の下面には、複数のノズル孔324に
対して支持部312Bを挟んで位置するてこ板320の
部分であるてこ板320の外端側が接着されて、圧電素
子326とてこ板320とが連結されている。
【0052】従って、これら圧電素子326、てこ板3
20及び支持部312Bにより、てこ機構が構成される
ことになり、一対のてこ板320と一対のタンク本体構
成材312Aとの間に、てこ板320の揺動を可能とす
る揺動用溝部312Dがそれぞれ設けられることにな
る。そして、この揺動用溝部312D内にそれぞれシリ
コンゴムにより構成された弾性部材352(例えば、シ
リコン系接着剤)が充填されている。
【0053】以上より、圧電素子326によっててこ板
320の外端側が動かされると、てこ板320が支持部
312B廻りに揺動され、この動きと逆方向にてこ板3
20の内端側が動くことになる。この際、弾性部材35
2はこ板320の揺動に伴って圧縮及び引っ張られるこ
とがあるが、弾性変形しててこ板320の揺動を妨げな
い。
【0054】尚、この圧電素子326は、積層された例
えば圧電セラミックスで形成されていて、これにより圧
電素子326の軸方向の変位が大きくされたものであ
り、コントローラ350(図2に示す)により電圧の印
加のタイミングが制御されるように、この圧電素子32
6はコントローラ350に接続されている。そして、前
述の排気管330の開閉用のバルブも、このコントロー
ラ350に接続されていて、このコントローラ350が
バルブの開閉動も制御することになる。
【0055】他方、これらてこ板320、タンク本体構
成材312A及び支持部312Bは、一体的に形成され
たフレーム314の一部をそれぞれ形成している。図6
に示すように、このフレーム314が一対重ね合わされ
て図示しないボルトでねじ止められることにより、一対
のてこ板320、一対のタンク本体構成材312A及び
一対の支持部312Bが、それぞれ相互に対向して配置
された状態で、噴射タンク312の外枠を形成すること
になる。尚、このフレーム314は、アルミニウムの押
し出し成形による押し出し材により形成される。
【0056】また、噴射タンク312の要部を拡大して
表す図8に示すように、噴射タンク312内であって一
対のてこ板320の先端部分間には、一対のタンク本体
構成材312Aの底面、一対のてこ板320の先端面、
及びノズル板322の上面によって区画されて断面を略
矩形としたキャビティである空間が形成されており、下
部に凹部362Aが設けられ且つゴム材等の弾性部材に
より形成された仕切部材362が、ノズル列に沿って延
びるように、この空間内に配置されている。
【0057】凹部362Aがノズル孔324と対向する
位置で、この仕切部材362の下部はノズル板322に
当接しており、このノズル板322により開口部を塞が
れた凹部362A内が、水を貯留する溶媒貯留部364
とされている。つまり、水を貯留する溶媒貯留部364
が、複数のノズル孔324に沿って噴射タンク312内
に形成されることになる。
【0058】また、この仕切部材362の外側であっ
て、溶媒貯留部364より断面積がそれぞれ大きい一対
の溶媒供給路366が噴射タンク312のキャビティ内
に形成されている。
【0059】この溶媒貯留部364と仕切部材362の
両側の空間である一対の溶媒供給路366との間をそれ
ぞれ連通するように、複数の通路368(図8では一組
のみ示す)がそれぞれ仕切部材362に形成されてい
る。
【0060】さらに、送水パイプ346の端部にこれら
一対の溶媒供給路366の一端が連通されており、排気
管330の端部にこれら一対の溶媒供給路366の他端
が連通されていて、溶媒供給路が送水パイプ346から
送られた水を複数の通路368を介して溶媒貯留部36
4に供給するようになっている。
【0061】次に、本実施の形態で用いられるノズル板
322の製造方法について説明する。
【0062】複数のノズル孔324が直線状に並べられ
るノズル板322は弾性変形し易い薄板状に形成されて
いる。従って、このノズル板322は、図15に示すよ
うに電鋳によりメッキ層による堆積層構造を有する形で
製造することができるが、電鋳により製造された図16
に示すノズル板322ではノズル孔324の外縁が経時
することで剥がれて、ノズル孔324の外縁がただれる
ことがあった。
【0063】そして、図17に示すように、ノズル孔3
24の外縁がただれた場合には、このただれた部分Tに
水滴Lが引きずられて、意図しない方向に水滴Lが飛翔
してしまい、ノズル板322が形成する平面に対して垂
直な方向Xに水滴Lが飛翔しないおそれがあった。
【0064】以上より、ノズル孔324の外縁が一定時
間経過してもただれの生じない構造にする必要がある。
そしてこの為には、第1の手段として、先ずメッキ層に
よる堆積層構造を有しないような電鋳加工方法を採用し
て、ノズル板322を形成することが考えられる。
【0065】また、第2の手段として、ノズル孔324
の周囲でメッキ層の堆積層の方向と水滴の飛翔方向とが
一致するような構造にすることが考えられる。
【0066】つまり、通常であれば図15に示すように
凸部414を有した平板412にメッキ層Mを積層して
凸部414によりノズル孔324を形成するが、この場
合には、図9に示すように突出量の小さい凸部416を
有した平板412上にメッキ層Mを積層することで、平
板412からノズル板322を剥がした状態で、図10
に示す目的とする水滴Lの飛翔方向Xとノズル孔324
の周囲でメッキ層Mの堆積層の方向とが一致するような
構造として、ノズル孔324の外縁がただれないように
することができる。また、この製造方法を採用するのに
伴って、真円に近い形状にノズル孔324が形成される
ことになる。
【0067】さらに、第3の手段として、電鋳法によら
ないノズル板322を採用することもできる。つまり、
ノズル孔324を例えば放電加工やプレス加工により形
成すれば、ノズル板322を電鋳法によらずに得ること
ができる。また、樹脂成形によりノズル板322を製造
すれば、ノズル孔324も一体的に形成することができ
る。
【0068】一方、噴射タンク312には、前述のよう
に圧電素子326が配置されているので、この圧電素子
326によって、複数のノズル孔324が線状に並んだ
方向に沿って均一で大きなノズル板322の振幅が得ら
れることになる。この為、感光材料16の幅方向に沿っ
た振幅分布が均一であって、かつ各ノズル孔324の周
辺部分の水圧が霧化可能な圧力に達するような振幅にす
ることができる。この結果として、複数のノズル孔32
4から感光材料16の幅方向全体にほぼ均一に水を噴射
して霧化することが可能となる。
【0069】また、図3及び図4に示すように、ノズル
孔324により形成されるノズル列の長手方向に位置す
るノズル板322の端部であるノズル板322の左右端
と、一対のフレーム314の端部とで、区画された部分
には、薄肉の封止板328が一対のフレーム314に接
着された状態で配置されている。
【0070】さらに、この封止板328の内側には、ノ
ズル板322の左右端及び一対のフレーム314の端部
と、この封止板328との間の隙間を埋めて、これらの
間から水が漏れないようにする為、例えばシリコンゴム
系の接着剤である弾性接着剤が、充填されている。従っ
て、ノズル板322の左右端の動きを阻害せずに、噴射
タンク312の隙間が弾性接着剤により封止されること
になる。尚、薄肉の封止板328を用いず噴射タンク3
12の左右端を弾性接着剤のみで封止するようにしても
良い。
【0071】以上より、圧電素子326にコントローラ
350より通電されると、図7に示すように、圧電素子
326が伸びててこ板320を支持部312B廻りに回
動させる。これに伴って、この圧電素子326が、てこ
板320を介してノズル板322の中央部を矢印B方向
に沿って上昇させるように、ノズル板322を変形させ
つつ変位させる。そして、このノズル板322の変形に
伴って、噴射タンク312内の水の圧力が高まり、ノズ
ル孔324から少量の水である水滴Lが一括してそれぞ
れ線状に噴射されることになる。
【0072】さらに、圧電素子326に繰り返して通電
し、繰り返して圧電素子326を伸ばすことで、ノズル
孔324より連続して水滴Lを噴射することが可能とな
る。
【0073】一方、図1に示すように、機台12内の左
上端部には受像材料108を収納する受材マガジン10
6が配置されている。この受像材料108の画像形成面
には媒染剤を有する色素固定材料が塗布されており、受
材マガジン106から引き出された受像材料108の画
像形成面が下方へ向くように受像材料108が受材マガ
ジン106にロール状に巻き取られている。
【0074】受材マガジン106の受像材料取出し口の
近傍には、ニップローラ110が配置されており、ニッ
プローラ110が受像材料108をニップして受材マガ
ジン106から受像材料108を引き出すと共にそのニ
ップを解除することができる。
【0075】ニップローラ110の側方にはカッタ11
2が配置されている。カッタ112は前述の感光材料用
のカッタ20と同様に、例えば固定刃と移動刃から成る
ロータリータイプのカッタとされている。この為、カッ
タ20の移動刃を回転カム等によって上下に移動させて
固定刃と噛み合わせることにより、受材マガジン106
から引き出された受像材料108を感光材料16よりも
短い長さに切断できるようになっている。
【0076】カッタ112の側方には、搬送ローラ13
2、134、136、138及び図示しないガイド板が
配置されており、所定長さに切断された受像材料108
を熱現像転写部120側に搬送できるようになってい
る。
【0077】図1及び図11に示す如く、熱現像転写部
120は、それぞれ複数の巻き掛けローラ140に巻き
掛けられて、それぞれ上下方向を長手方向としたループ
状にされた一対の無端ベルト122、124を有してい
る。従って、これらの巻き掛けローラ140のいずれか
が駆動回転されると、これらの巻き掛けローラ140に
巻き掛けられた一対の無端ベルト122、124がそれ
ぞれ回転される。
【0078】これら一対の無端ベルト122、124の
内の図上、右側の無端ベルト122のループ内には、上
下方向を長手方向とした平板状に形成された加熱板12
6が、無端ベルト122の左側の内周部分に対向しつつ
配置されている。この加熱板126の内部には、図示し
ない線状のヒータが配置されており、このヒータによっ
て加熱板126の表面を昇温して所定の温度に加熱でき
るようになっている。
【0079】従って、感光材料16は、搬送経路の最後
の搬送ローラ34により熱現像転写部120の一対の無
端ベルト122、124間に送り込まれる。また、受像
材料108は感光材料16の搬送に同期して搬送され、
感光材料16が所定長さ先行した状態で、搬送経路の最
後の搬送ローラ138により熱現像転写部120の一対
の無端ベルト122、124間に送り込まれて、感光材
料16に重ね合わせられる。
【0080】この場合、受像材料108は感光材料16
よりも幅方向寸法および長手方向寸法がいずれも小さい
寸法となっているため、感光材料16の周辺部は四辺と
も受像材料108の周辺部から突出した状態で重ね合わ
せられることになる。
【0081】以上より、一対の無端ベルト122、12
4によって重ね合わされた感光材料16及び受像材料1
08は、重ね合わせられた状態のままで一対の無端ベル
ト122、124によって挟持搬送されるようになる。
さらに、重ね合わされた感光材料16と受像材料108
が、一対の無端ベルト122、124間に完全に収まっ
た時点で、一対の無端ベルト122、124は回転を一
旦停止し、挟持した感光材料16と受像材料108を加
熱板126で加熱する。感光材料16は、この挟持搬送
時及び停止時において無端ベルト122及び加熱板12
6を介して加熱されることとなり、加熱に伴って、可動
性の色素を放出し、同時にこの色素が受像材料108の
色素固定層に転写されて、受像材料108に画像が得ら
れることになる。
【0082】さらに、一対の無端ベルト122、124
に対して材料供給方向下流側には、剥離爪128が配置
されている。この為、この剥離爪128が一対の無端ベ
ルト122、124間で挟持搬送される感光材料16と
受像材料108のうち、感光材料16の先端部のみに係
合し、一対の無端ベルト122、124間より突出した
この感光材料16の先端部を受像材料108から剥離さ
せることができる。
【0083】剥離爪128の左方には感材排出ローラ1
48が配置されており、剥離爪128に案内されながら
左方へ移動される感光材料16を、更に廃棄感光材料収
容部150側へ搬送し得るようになっている。
【0084】この廃棄感光材料収容部150は、感光材
料16が巻き付けられるドラム152及び、このドラム
152に一部が巻き掛けられているベルト154を有し
ている。さらに、このベルト154は複数のローラ15
6に巻き掛けられており、これらローラ156の回転に
よって、ベルト154が廻され、これに伴ってドラム1
52が回転するようになっている。
【0085】従って、ローラ156の回転によりベルト
154が廻された状態で、感光材料16が送り込まれる
と、感光材料16がドラム152の周りに集積できるよ
うになっている。
【0086】他方、図1上、一対の無端ベルト122、
124の下方から左方に向かって受像材料108を搬送
し得るように、受材排出ローラ162、164、16
6、168、170が順に配置されている。この為、一
対の無端ベルト122、124から排出された受像材料
108は、これら受材排出ローラ162、164、16
6、168、170によって搬送されて、トレイ172
へ排出されることになる。
【0087】次に本実施の形態の作用を説明する。
【0088】上記構成の画像記録装置10では、感材マ
ガジン14がセットされた後にニップローラ18が作動
され、感光材料16がニップローラ18によって引き出
されることになる。感光材料16が所定長さ引き出され
ると、カッタ20が作動して、感光材料16が所定長さ
に切断されると共に、その感光(露光)面を左方へ向け
た状態で露光部22へ搬送される。そして、この感光材
料16の露光部22の通過と同時に露光装置38が作動
し、露光部22に位置する感光材料16へ画像が走査露
光される。
【0089】露光が終了すると、露光後の感光材料16
は、水塗布部50に送られる。水塗布部50では、搬送
された感光材料16が、搬送ローラ32の駆動によって
図4に示すように、噴射タンク312側へ送り込まれ
る。
【0090】そして、搬送経路Eに沿って搬送される感
光材料16は、噴射タンク312よりの噴射により水が
付着されるが、この際の動作、作用を以下に説明する。
【0091】水を貯留した噴射タンク312が、感光材
料16の搬送経路Eに対向して搬送経路Eの上部に配置
されている。そして、水を噴射する複数のノズル孔32
4が直線状に配列されたノズル板322が、感光材料1
6の搬送経路Eと対向する噴射タンク312の底壁面と
して噴射タンク312に設置されている。
【0092】また、複数のノズル孔324に沿って噴射
タンク312内に形成される溶媒貯留部364が水を貯
留し、この溶媒貯留部364より断面積が大きく噴射タ
ンク312内に形成された溶媒供給路366が、この溶
媒貯留部364に水を供給する構造とされている。
【0093】さらに、複数のノズル孔324が線状に並
んだ方向と直交する方向のノズル板322の両方の端部
側に、細長い一対のてこ板320がそれぞれ連結され、
これら一対のてこ板320が、複数のノズル孔324が
線状に並んだ方向に沿ってそれぞれ延びる一対の支持部
312Bに、それぞれ揺動可能に支持される。
【0094】そして、噴射タンク312より水を噴射す
る際には、まずポンプ336を作動し、フィルタ33
4、サブタンク338、送水パイプ346等を介して、
水ボトル332より送られる水を噴射タンク312内の
送水し、溶媒供給路366を介して溶媒貯留部364に
充填する。
【0095】このように噴射タンク312内に水が充填
されて貯留された後に、コントローラ350によって排
気管330のバルブを閉じた状態とする。
【0096】さらに、水を霧化しつつ噴射する際には、
コントローラ350よりの通電により圧電素子326に
電圧を印加して、全ての圧電素子326を同時に伸ばす
ように変形させる。
【0097】複数の圧電素子326が同時に伸びるよう
に伸縮すると、一対のてこ板320が支持部312B廻
りにそれぞれ揺動されるのに伴って、一対のてこ板32
0に挟まれて位置するノズル孔324の周辺のノズル板
322の部分が搬送経路E上の感光材料16に向かう方
向に沿って往復動され(この場合、図7の矢印B方向に
移動する)、噴射タンク312の溶媒貯留部364内の
水をこのノズル板322が加圧する。
【0098】以上より、圧電素子326の動作に伴っ
て、溶媒供給路366から供給された水が溶媒貯留部3
64内に充填され、この充填された水が複数のノズル孔
324から噴出される。この結果、噴射タンク312に
充填された水を図7に示すように、ノズル孔324から
噴出しつつ霧化させて、搬送中の感光材料16上に付着
させることができる。
【0099】また、本実施の形態によれば、大きなキャ
ビティを噴射タンク312内に形成してこのキャビティ
全体を圧力室である溶媒貯留部とすることなく、水を貯
留する溶媒貯留部364及び、この溶媒貯留部364よ
り断面積が大きく形成された溶媒供給路366を、この
キャビティ内に設けることができる。
【0100】この結果、大きな溶媒貯留部を有するもの
と異なり、溶媒貯留部を狭くすることで、水を加圧する
際の圧損が防止されて、圧電素子326の駆動が溶媒貯
留部364に直接的に伝わり、ノズル孔324の近傍の
水に圧力変化が迅速に生じる。
【0101】この為、ノズル板322の振動周波数の特
性でもある水の圧力変化の周波数特性を高めることが可
能となるので、ノズル孔324から噴出される水の粒径
を小さくでき、これに伴って、少ない水量でムラなく均
一に感光材料16に水を塗布することができる。
【0102】さらに、溶媒貯留部364に水を供給する
溶媒供給路366が、噴射タンク312内に溶媒貯留部
364とは別に、溶媒貯留部364より断面積が大きく
形成されているので、ノズル孔324から噴出されて水
が減少した場合でも、溶媒供給路366から溶媒貯留部
364に水が確実に供給されることになる。
【0103】そして、この結果として、感光材料16と
非接触の噴射タンク312によっても、均一に感光材料
16の上面に水を塗布することが可能となる。
【0104】さらに、圧電素子326の動作に伴って、
複数のノズル孔324が線状に並んだ方向に沿って延び
る支持部312B廻りにてこ板320が揺動されるの
で、ノズル板322の複数のノズル孔324が設けられ
た部分全体が均一に変位する。
【0105】この為、直線状に配列された複数のノズル
孔324により形成されるノズル列の長手方向に沿って
ノズル孔324を一括して同一の変位量で安定して変位
させることができ、噴射タンク312に充填された水が
複数のノズル孔324から均一に噴出される。従って、
より一層感光材料16上に水が付着されない部分が生じ
難くなる。
【0106】他方、噴射タンク312がノズル孔324
を有し、このノズル孔324から水を噴射させるので、
水が溜められた槽内に感光材料等を漬けて塗布する塗布
装置と比較して、少量の水で塗布することが可能となる
と共に、短時間で感光材料16を乾燥できるようにな
る。
【0107】また、噴射タンク312が感光材料16の
幅方向全体にわたって配置される複数のノズル孔324
を有し、圧電素子326による一度の変位により、これ
らのノズル孔324から水が同時に噴射されるので、一
度の噴射で、感光材料16の幅方向全体にわたって広範
囲に水を塗布することができる。この為、ノズル板32
2を二次元平面上で走査する必要が無くなると共に、短
時間で大面積の塗布が可能となって、塗布時間を短縮す
ることが可能になる。
【0108】さらに、感光材料16の搬送速度と相まっ
て、任意のタイミングで多数回ノズル孔324より水を
噴射することにより、感光材料16の全面にわたって水
が塗布される。そして、ノズル板322のノズル孔32
4から水が噴射されると、噴射タンク312内の水が順
次減少するものの、サブタンク338が水を供給して噴
射タンク312内の水位を一定にする機能を有している
ので、サブタンク338側より水が供給されて、霧化中
の噴射タンク312内の水圧を一定値に保つことが可能
となり、連続的な水の噴射が確保される。
【0109】この後、水塗布部50において画像形成用
溶媒としての水が塗布された感光材料16は、搬送ロー
ラ34によって熱現像転写部120の一対の無端ベルト
122、124間へ送り込まれる。
【0110】他方、感光材料16へ走査露光されるに伴
って、受像材料108も受材マガジン106からニップ
ローラ110によって引き出されて搬送される。受像材
料108が所定長さ引き出されると、カッタ112が作
動して受像材料108が所定長さに切断される。
【0111】カッタ112の作動後、切断された受像材
料108がガイド板によって案内されながら搬送ローラ
132、134、136、138によって搬送される。
受像材料108の先端部が搬送ローラ138によって挟
持されると、受像材料108は熱現像転写部120の直
前で待機状態となる。
【0112】そして、前述のように感光材料16が搬送
ローラ34によって一対の無端ベルト122、124間
へ送り込まれるのに伴って、受像材料108の搬送が再
開されて、一対の無端ベルト122、124間へ受像材
料108が感光材料16と一体的に送り込まれる。
【0113】この結果、感光材料16と受像材料108
が重ねられ、感光材料16と受像材料108とが加熱板
126により加熱されつつ挟持搬送されることにより、
熱現像転写を行って画像を受像材料108に形成する。
【0114】さらに、一対の無端ベルト122、124
からこれらが排出されると、受像材料108よりも所定
長さ先行して搬送される感光材料16の先端部に剥離爪
128が係合し、感光材料16の先端部を受像材料10
8から剥離する。この感光材料16は、さらに感材排出
ローラ148によって搬送され、廃棄感光材料収容部1
50内に集積される。この際、感光材料16はすぐに乾
燥するので、感光材料16を乾燥させる為に、ヒータ類
をさらに設ける必要もなくなる。
【0115】一方、感光材料16と分離された受像材料
108は、受材排出ローラ162、164、166、1
68、170によって搬送され、トレイ172へ排出さ
れる。
【0116】そして、複数枚の画像記録処理を実施する
場合には、以上の工程が順次連続して行なわれる。
【0117】このように、一対の無端ベルト122、1
24に挟まれて熱現像転写処理されて所定の画像が形成
(記録)された受像材料108は、一対の無端ベルト1
22、124から排出された後に、複数の受材排出ロー
ラ162、164、166、168、170によって挟
持搬送されて装置外へ取り出される。
【0118】次に、本発明の第2の実施の形態に係る噴
射タンク312のノズル板322の拡大図を図12に示
し、以下に説明する。尚、第1の実施の形態で説明した
部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明
を省略する。
【0119】図12に示すように、本実施の形態に係る
噴射タンク312のノズル板322には、水を噴射する
複数のノズル孔324を一定の間隔で感光材料16の搬
送方向Aと交差する方向に沿って直線状に並べたノズル
列が千鳥掛状に2列配置されている。
【0120】このようにノズル孔324を配列すること
により、第1の実施の形態と同様な作用、効果を奏する
だけでなく、一回の噴射により2列分の塗布ができ、圧
電素子326の伸縮回数を減らして効率的に塗布するこ
とが可能となる。
【0121】次に、本発明の第3の実施の形態に係る噴
射タンク312の断面図を図13に示し、以下に説明す
る。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材
には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0122】図13に示すように、本実施の形態に係る
噴射タンク312は第1の実施の形態とは異なり、噴射
タンク312の外側に圧電素子326が配置されていな
いと共に、てこ機構も採用されていないものの、第1の
実施の形態と同様に、複数のノズル孔324が配列され
たノズル板322が、感光材料16の搬送経路Eと対向
する噴射タンク312の底壁面として、噴射タンク31
2に設置されている。
【0123】また、一体的に形成されて噴射タンク31
2の主要部を構成するフレーム372の下部中央には凹
部372Aが形成されており、ノズル板322がこの凹
部372Aの開口部を塞いでいる。この凹部372A内
には、図13において円弧状に金属又はゴム材等により
形成された弾性膜374が配置されている。そして、こ
の弾性膜374の両端部はそれぞれノズル板322に接
着されていて、凹部372A内の空間を二分している。
【0124】つまり、図13に示すように、凹部372
A内の下側寄りの噴射タンク312内の空間に、複数の
ノズル孔324に沿って半円状の溶媒貯留部376が形
成されていて、この溶媒貯留部376が水を貯留するこ
とになり、また、圧電素子326が凹部372Aを形成
する壁面と弾性膜374との間に配置されることで、圧
電素子326が溶媒貯留部376の背面側に設置されて
いる。
【0125】そして、溶媒貯留部376内の水をこの圧
電素子326が弾性膜374を介して加圧して、複数の
ノズル孔324から水をそれぞれ噴射して霧化させる。
【0126】従って、例えば圧電素子326がてこ機構
を介してノズル板322を往復動して溶媒貯留部376
内の水を加圧するものと異なり、溶媒貯留部376の背
面が圧電素子326により直接往復動されるので、圧電
素子326の振動の周波数の低下が無くなり、圧電素子
326単体で駆動する際の駆動周波数に近い周波数で、
駆動できるようになった。
【0127】そしてこの結果として、ノズル孔324か
ら噴出される水の粒径を小さくでき、これに伴って、少
ない水量でムラなく均一に感光材料16に水を塗布する
ことができる。
【0128】次に、本発明の第4の実施の形態に係る噴
射タンク312の断面図を図14に示し、以下に説明す
る。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材
には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0129】図14に示すように、本実施の形態に係る
噴射タンク312は第1の実施の形態とは異なり、噴射
タンク312の外側に圧電素子326が配置されていな
いと共に、てこ機構も採用されていないものの、第1の
実施の形態と同様に、複数のノズル孔324が配列され
たノズル板322が、感光材料16の搬送経路Eと対向
する噴射タンク312の底壁面として、噴射タンク31
2に設置されている。
【0130】また、一体的に形成されて噴射タンク31
2の主要部を構成するフレーム372の下部中央には第
3の実施の形態より大きな凹部372Bが形成されてお
り、ノズル板322がこの凹部372Bの開口部を塞い
でいる。この凹部372B内の中央部には、図14にお
いてU字状に金属又はゴム材等により形成された弾性膜
382が配置されている。そして、この弾性膜382の
両端部はそれぞれノズル板322に接着されていて、凹
部372B内の空間を区画している。
【0131】つまり、図14に示すように、噴射タンク
312内であって凹部372B内の中央部に、複数のノ
ズル孔324に沿って矩形状の溶媒貯留部384が形成
されていて、この溶媒貯留部384内に水を貯留するこ
とになり、また、この溶媒貯留部384の両端部にそれ
ぞれ金属製の角材386が配置されている。
【0132】さらに、一対の圧電素子326が凹部37
2Bを形成する側壁面と角材386との間にそれぞれ配
置されることで、一対の圧電素子326が溶媒貯留部3
84を挟むように配置されている。そして、溶媒貯留部
384内の水をこの圧電素子326が角材386及び弾
性膜382を介して加圧して、複数のノズル孔324か
ら水をそれぞれ噴射して霧化させる。
【0133】従って、例えば圧電素子326がてこ機構
を介してノズル板322を往復動して溶媒貯留部384
内の水を加圧するものと異なり、溶媒貯留部384が一
対の圧電素子326により挟み込まれて溶媒貯留部38
4の側面が直接往復動されるので、圧電素子326の振
動の周波数の低下が無くなり、圧電素子326単体で駆
動する際の駆動周波数に近い周波数で、駆動できるよう
になった。
【0134】そしてこの結果として、第3の実施の形態
と同様に、ノズル孔324から噴出される水の粒径を小
さくでき、これに伴って、少ない水量でムラなく均一に
感光材料16に水を塗布することができる。
【0135】尚、上記実施の形態と異なり、溶媒貯留部
364及びこの溶媒貯留部364より断面積がそれぞれ
大きい一対の溶媒供給路366を有する構造と、第3実
施の形態の構造や第4実施の形態の構造とを組み合わせ
ても良く、さらにこのように組み合わせることにより、
効果がより一層高まることにもなる。また、第4実施の
形態において、アクチュエータとされる圧電素子326
を一対の配置したが、圧電素子326は複数対配置して
も良い。
【0136】一方、上記第1から第4の実施の形態にお
いて、ノズル列を1列或いは2列としたが、ノズル列は
1列或いは2列に限定されずに、3列以上の列数として
も良く、ノズル列数を増やすことによって、アクチュエ
ータの駆動回数をさらに減らすことが可能となる。
【0137】さらに、上記第1から第4の実施の形態に
おいては、ノズル列を搬送方向に対して直角に配置した
が、直角に限定する必要はなく、搬送方向に対して斜め
に配置しても良い。
【0138】また、上記実施の形態においては、画像記
録材料として感光材料16と受像材料108とを用い、
露光後の感光材料16に塗布装置310の噴射タンク3
12により水を塗布し、感光材料16と受像材料108
とを重ね合わせて熱現像転写させる構成としたが、これ
に限らず、受像材料108に水を噴射して塗布しても良
い。
【0139】さらに、これらの材料に限らず他のシート
状あるいはロール状の画像記録材料であっても適用可能
であり、画像形成用溶媒を水以外の材料としても良い。
また、現像機における印画紙への現像液の塗布、印刷機
の浸し水の塗布、塗工機等へ応用することとしても良
い。
【0140】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る液体噴射
装置は、霧化粒径を下げて少ない水量でムラなく均一に
画像記録材料に水を塗布することができるという優れた
効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置
の概略全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る塗布装置の概
略全体構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る噴射タンクの
拡大斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る噴射タンク下
を感光材料が搬送される状態を示す底面図である。
【図5】図4の要部拡大図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る噴射タンクの
断面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る噴射タンクか
ら水を噴射する状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る噴射タンクの
要部拡大断面図である。
【図9】本発明の実施の形態に適用されるノズル板の電
鋳による製造を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態に適用される電鋳方法に
より製造されたノズル板の要部断面図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る熱現像転写
部の拡大図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る噴射タンク
のノズル孔の配列を表す要部拡大図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る噴射タンク
の断面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る噴射タンク
の断面図である。
【図15】通常の電鋳によるノズル板の製造を説明する
図である。
【図16】通常の電鋳により製造されたノズル板の要部
断面図である。
【図17】ノズル孔の外縁がただれた状態を示すノズル
板の要部断面図である。
【符号の説明】
10 画像記録装置 16 感光材料(画像記録材料) 62 水塗布部 310 塗布装置 312 噴射タンク 322 ノズル板 324 ノズル孔 326 圧電素子 364 溶媒貯留部 366 溶媒供給路 376 溶媒貯留部 384 溶媒貯留部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像記録材料の搬送経路に対向して配置
    される噴射タンクと、 画像記録材料の搬送経路と対向する噴射タンクの壁面の
    一部として噴射タンクに設置され且つ、複数のノズル孔
    が配置されたノズル板と、 複数のノズル孔に沿って噴射タンク内に形成され且つ画
    像形成用溶媒を貯留する溶媒貯留部と、 溶媒貯留部より断面積が大きく噴射タンク内に形成され
    て溶媒貯留部に画像形成用溶媒を供給する溶媒供給路
    と、 ノズル板を往復動することで溶媒貯留部内の画像形成用
    溶媒を加圧して複数のノズル孔から画像形成用溶媒をそ
    れぞれ噴射させるアクチュエータと、 を有することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 【請求項2】 画像記録材料の搬送経路に対向して配置
    される噴射タンクと、 画像記録材料の搬送経路と対向する噴射タンクの壁面の
    一部として噴射タンクに設置され且つ、複数のノズル孔
    が配置されたノズル板と、 複数のノズル孔に沿って噴射タンク内に形成され且つ画
    像形成用溶媒を貯留する溶媒貯留部と、 溶媒貯留部の背面側に設置され且つ、溶媒貯留部内の画
    像形成用溶媒を加圧して複数のノズル孔から画像形成用
    溶媒をそれぞれ噴射させるアクチュエータと、 を有することを特徴とする液体噴射装置。
  3. 【請求項3】 画像記録材料の搬送経路に対向して配置
    される噴射タンクと、 画像記録材料の搬送経路と対向する噴射タンクの壁面の
    一部として噴射タンクに設置され且つ、複数のノズル孔
    が配置されたノズル板と、 複数のノズル孔に沿って噴射タンク内に形成され且つ画
    像形成用溶媒を貯留する溶媒貯留部と、 溶媒貯留部を挟むように配置され且つ、溶媒貯留部内の
    画像形成用溶媒を加圧して複数のノズル孔から画像形成
    用溶媒をそれぞれ噴射させる一対のアクチュエータと、 を有することを特徴とする液体噴射装置。
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