JP2000122112A - シャッタ開閉検出装置 - Google Patents

シャッタ開閉検出装置

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JP2000122112A
JP2000122112A JP10291962A JP29196298A JP2000122112A JP 2000122112 A JP2000122112 A JP 2000122112A JP 10291962 A JP10291962 A JP 10291962A JP 29196298 A JP29196298 A JP 29196298A JP 2000122112 A JP2000122112 A JP 2000122112A
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shutter
infrared light
shutter blade
blade
opening
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JP10291962A
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English (en)
Inventor
Shigekane Goto
繁謙 後藤
Katsuhiko Yamamoto
勝彦 山本
Hisashi Hamada
寿 浜田
Tokuji Sato
徳次 佐藤
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Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際のシャッタ羽根の開閉を検出する。 【解決手段】 シャッタ羽根18aの前方に赤外線を出
力するIRED20が配され、レンズユニット5が装着
されるカメラ本体2に赤外受光部30が配されている。
シャッタ羽根18aがシャッタ開口を形成している間に
は、IRED20からの赤外線は、写真フイルム24で
反射されて赤外受光部30で受光され、シャッタ開口が
閉じているときには、赤外受光部30での受光が行われ
ない。露光動作中及び露光動作後の赤外受光部30での
赤外線の受光の有無により、露光動作中にシャッタ羽根
が開いたか、露光後にシャッタ羽根が閉じたかを識別す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャッタ開閉検出
装置に関し、更に詳しくは、シャッタ羽根の開閉状態を
検出するシャッタ開閉検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラに用いられるシャッタ装置では、
シャッタ羽根の開閉動作が高速であるため、その制御を
オープンループで行っている。また、このようなシャッ
タ装置は、種々の信号を出力するようにされたものがあ
り、例えばシャッタ羽根の開き動作が開始されたことを
示す露出開始信号や、シャッタ羽根が全開したことを示
すシンクロ信号等の各種信号が出力される。例えば、露
出開始信号は、シャッタ秒時を計時するためのタイミン
グ用として利用され、シンクロ信号は、ストロボ発光の
同期用に利用される。これらの露出開始信号やシンクロ
信号等の信号は、シャッタ羽根や、シャッタ羽根を駆動
するための部材,シャッタ羽根に連動して駆動される部
材等の動作,位置変化を検出することで発生される。
【0003】例えば、特開平8−208157号公報,
特開平6−258688号公報記載のものでは、フォー
カルプレーンシャッタのシャッタ羽根をその走行方向と
直交する方向に延長しておき、この延長部分をフォトリ
フレクタで検出した結果に基づいて露光時間のバラツキ
の判断やシャッタ秒時の計時を行っている。また、特開
平8−208157号公報の他の実施例では、フォトリ
フレクタを用いる代わりに、フォトトランジスタをシャ
ッタ羽根の延長部分の後方に配して、フォトトランジス
タによる被写体光の受光の有無に基づいて露光時間のバ
ラツキの判断やシャッタ秒時の計時を行っている。
【0004】一方、上記のような露出開始信号やシンク
ロ信号等のシャッタ装置からの信号を用いて、シャッタ
羽根の開閉状態を検出するシャッタ開閉検出装置を備
え、シャッタ羽根の開閉状態からシャッタ開口が開いた
まま、あるいは閉じたままといったシャッタ開口の開閉
状態の異常が生じたときに警告表示を行うようにしたカ
メラが知られている。
【0005】例えば、特願平8−2628157号公報
記載のものでは、レンズシャッタの複数のシャッタ羽根
がシャッタ開口を完全に閉じているときに機械的なスイ
ッチがいずれかのシャッタ羽根の一部によって押圧され
てONとなり、シャッタ羽根が開いてシャッタ開口を露
呈しているときには、押圧が解除されてOFFとなるよ
うにされている。このシャッタ羽根に連動したスイッチ
でシャッタ羽根が誤って開いていることを検出してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シャッタ羽
根を駆動するための部材,シャッタ羽根に連動して駆動
される部材等の動作,位置変化を利用してシャッタ羽根
の開閉動作を検出するようにすると、実際にはシャッタ
羽根が開閉動作を行わないときでも、シャッタ羽根の開
閉動作を行わせるための部材、あるいはシャッタ羽根の
開閉動作に連動して駆動されるようにした部材が動作し
てシャッタ羽根でシャッタ開口が開いたと誤検出した
り、シャッタ羽根が閉じていなくてもシャッタ開口が閉
じたと誤検出されることもある。したがって、このよう
なシャッタ開閉検出装置によってシャッタ装置の動作に
異常を検出したときに撮影者に警告を行うようにしてい
ても、この警告が正常に行われないという問題があっ
た。
【0007】また、上記各公報に記載のカメラのよう
に、シャッタ装置にスイッチややセンサ等などからなる
検出部を組み込むことによって、実際のシャッタ羽根の
開閉状態を直接に検出することは理論的には可能であ
る。しかしながら、撮影レンズにシャッタ装置を組み込
んだレンズシャッタを用いるような場合では、撮影レン
ズを保持する筐体に検出部の組み込みスペースが余分に
必要になったり、あるいは組み込みスペースが確保でき
なかったり、動作を検出するためにシャッタ羽根を大き
くしたりしなければならない等の理由から実質的には困
難であった。また、特願平8−2628157号公報記
載のものでは、シャッタ羽根自体でスイッチがON,O
FFされるものの、これが必ずしもシャッタ開口の開閉
状態に連動しないこともある。すなわち、例えば、シャ
ッタ羽根でスイッチがONとされても、他のシャッタ羽
根が動作しないでシャッタ開口が開いたままになった
り、スイッチの取り付け位置の誤差でシャッタ開口が完
全に閉じて前にスイッチがONとなってしまうこともあ
り得る。
【0008】さらに、レンズシャッタを用いた交換式の
撮影レンズを利用するカメラでは、シャッタ羽根の動き
を検出した信号を撮影レンズからカメラ本体に送るため
の信号ラインが増えてしまうという問題も発生する。さ
らに、特願平8−2628157号公報記載のカメラの
ように被写体光を利用したものでは、夜景等の撮影時に
は、フォトトランジスタに被写体光が入射しない場合も
あるので、シャッタ羽根の開閉状態、すなわちシャッタ
開口が開いているか否かを検出できないこともある。
【0009】本発明は、上記各問題点を解決するために
なされたのもので、簡単な構成でかつ省スペースで実際
のシャッタ開口の開閉に則したシャッタ羽根の開閉状態
を検出できるようにしたシャッタ開閉検出装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1記載の発明では、写真フイルムに対して
の露光を制御するレンズシャッタのシャッタ羽根の前方
に設けられ、前記写真フイルムが感度を持たない赤外線
を出力する赤外発光ダイオードと、前記シャッタ羽根の
後方で写真フイルムに露光を行う被写体光の光路から外
された位置に設けられ、前記シャッタ羽根が開かれてい
る間に前記シャッタ羽根の後方に射出される前記赤外発
光ダイオードからの赤外線を受光する赤外受光部とを備
え、前記受光素子の赤外線の受光の有無に基づいて前記
シャッタ羽根の開閉状態を検出するようにしたものであ
る。また、請求項2記載の発明では、赤外受光部が、シ
ャッタ羽根が開かれている間にシャッタ開口を通して赤
外発光ダイオードからの赤外線を受光するようにしたも
のである。
【0011】請求項3記載の発明では、赤外受光部を写
真フイルムに向け、前記写真フイルムで反射された赤外
発光ダイオードからの赤外線を受光するようにしたもの
である。また、請求項4記載の発明では、赤外受光部を
撮影レンズに向け、シャッタ羽根の後方に射出される赤
外発光ダイオードからの赤外線を直接に受光するように
したものである。
【0012】請求項5の発明では、シャッタ装置を、撮
影レンズに組み込まれたレンズシャッタとしたものであ
る。請求項6記載の発明では、撮影レンズを、カメラ本
体に着脱自在な交換式とし、赤外受光部を前記カメラ本
体に設けたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明を実施したカメラの要部断
面を示す図1、及びカメラの外観を示す図2において、
カメラ2は、カメラ本体3と、このカメラ本体3の背面
側に取り付けられるフイルムホルダ4、カメラ本体3の
前面側に取り付けられるレンズユニット(撮影レンズ)
5と、カメラ本体3の上部に取り付けられるウエストレ
ベルファインダ6等との各種装着ユニットの組み合わせ
によって構成されるシステムカメラとなっている。
【0014】カメラ本体3は、内部にミラー機構や制御
回路等が組み込まれた箱形状の本体部8と、この本体部
8の下部に設けられたピント調節機構9とからなる。本
体部8の前面側と背面側とにはそれぞれ開口10,11
が形成されている。この前面側の開口10とピント調節
機構9を構成するレンズボード12との間には、撮影光
路を遮光するベローズ13が取り付けられている。ま
た、本体部8の背面側に形成された開口11には、フイ
ルムホルダ4が対面して取り付けられる。
【0015】上記レンズボード12の前面には、レンズ
ユニット5が取り付けられ、レンズボード12の上部に
設けられたロックレバー15によってロックされる。レ
ンズユニット5は、各種の焦点距離のものが用意されて
おり、これらを必要に応じて交換して利用することがで
きる。レンズユニット5は、撮影光学系(レンズ)16
と、絞り装置17と、シャッタ装置18と、このシャッ
タ装置18の動作回数を記憶するEEPROM19(図
4参照)と、IRED(赤外発光ダイオード)20とが
組み込まれている。
【0016】絞り装置17は、絞り羽根17aと、絞り
羽根17aを駆動するアクチュエータ17bとから構成
され、レンズユニット5の外周に設けられた絞りレバー
17cを操作することで絞り値が設定される。絞り装置
17は、非撮影時では、絞り羽根17aで形成される絞
り開口が開放とされており、撮影時に設定された絞り値
の大きさの絞り開口を形成するように絞り込まれる。
【0017】シャッタ装置18は、シャッタ羽根18a
と、アクチュエータ18bとから構成され、レンズユニ
ット5内に組み込まれたレンズシャッタとされている。
アクチュエータ18bは、モータやマグネット等から構
成されており、本体部8からの制御信号によって、本体
部8側で設定されているシャッタ秒時でシャッタ羽根1
8aの開閉動作を行う。シャッタ羽根18aは、例えば
複数枚で構成されアクチュエータ18bによって揺動さ
れることでシャッタ開口を形成する。このシャッタ羽根
18aは、シャッタ開口の開口径を最大にした全開位置
と、シャッタ開口を閉じた(消失させた)遮蔽位置との
間で揺動される。
【0018】シャッタ羽根18aは、非撮影時には全開
位置とされており、撮影光学系16を通過した被写体光
はレンズボード12とベローズ13と開口10とを通過
して本体部8内に入射する。また、撮影時には、シャッ
タ羽根18aは、いったん遮蔽位置に揺動されてから全
開位置とされて、設定されているシャッタ秒時に応じた
時間の後に再び閉鎖位置に戻される。これにより1回の
撮影が行われる。撮影後には、シャッタ羽根18aは、
再び全開位置とされる。このシャッタ羽根18aが遮蔽
位置から全開位置に揺動されるときの動作でシャッタ装
置18がシャッタチャージされる。
【0019】なお、この例では、シャッタ装置を撮影光
学系16の背後に配したビハインド・ザ・レンズシャッ
タとしているが、ビトウイン・ザ・レンズシャッタ,ビ
フォア・ザ・レンズシャッタとしてもよい。また、この
例では、シャッタ羽根自体がシャッタ開口を形成する
が、シャッタ羽根が、これと別に設けられたシャッタ開
口を開閉するようにしてもよい。
【0020】レンズユニット5の背面側とレンズボード
12の前面側とには、レンズユニット5の各部をカメラ
本体3内に組み込まれた制御回路及び電源回路とに電気
的に接続する接点部21,22が設けられている。レン
ズボード12とカメラ本体3との間は、フレキシブルな
コード23によって電気的に接続されている。
【0021】IRED20は、シャッタ羽根18aの実
際の開閉状態を検出するシャッタ開閉検出装置の一部で
あり、写真フイルム24が感度を持たない波長域の赤外
線を出力する。このIRED20は、シャッタ羽根18
aよりも前方(物体)側に組み込まれており、それが出
力する赤外線がシャッタ羽根18aに達し、シャッタ開
口が形成されている間に赤外線が写真フイルム24に入
射し、シャッタ開口が完全に閉じられているときには赤
外線がシャッタ装置18から後方(フイルム側)に射出
されないようにして配されている。
【0022】この例では、撮影光学系16の前面を赤外
線で照明するようにしてIRED20を配し、撮影光学
系16で屈折・反射された赤外線がシャッタ開口を通し
て写真フイルム24に入射するようにしているが、IR
ED20をシャッタ装置18よりも前方に配し、シャッ
タ羽根18aで形成されるシャッタ開口を通して後方に
赤外線を射出させることができるならば、IRED20
をその他の形態で配置してもよい。
【0023】IRED20は、接点部21,22を介し
てカメラ本体3の電源回路からの給電を受けて点灯す
る。これにより、IRED20は、レンズユニット5が
レンズボード12に装着されている状態で、本体部8の
電源がONとされている間は連続点灯する。
【0024】本体部8内で、本体部8の背面の開口11
の前方には、開口11を光密に塞ぐ遮光板25と被写体
光の光路を変更するミラー26が配置されている。これ
らの遮光板25とミラー26は、軸着部27を回動中心
として、図1に示されるように遮光板25が開口11を
閉鎖するとともにミラー26がレンズユニット5からの
被写体光を本体部8の上方に向けて反射するDOWN位
置と、図1中で時計方向に回動して開口11を開放する
UP位置との間で回動自在とされている。非撮影時では
遮光板25とミラー26はDOWN位置にあって、フイ
ルムホルダ4内を遮光し、撮影時にはUP位置に回動さ
れて被写体光及びIRED20からの赤外線を開口11
に通すことを許容する。
【0025】本体部8の上面には、ピントグラス28が
嵌め込まれており、UP位置のミラー26によって反射
された被写体光はピントグラス28に結像される。本体
部8の上面には、図示されるように、ピントグラス28
を上方から見やすくする折り畳み式のウェストレベルフ
ァインダ6や、自動露出機能を備えたAEファインダ
(図示省略)等が撮影条件や用途に合わせて取り付けら
れる。
【0026】なお、AEファインダは、ピントグラス2
8上に結像された被写体光を屈曲させて正立正像で見ら
れるようにするアングルファインダと同等のファインダ
光学系と、ピントグラス28上に結像された被写体光の
輝度を測定する受光素子,この受光素子を駆動するとと
もに、受光素子の測光値とレンズユニット5で設定され
た絞り値とに基づいてシャッタ秒時を決定し、これをカ
メラ本体3の制御回路に入力するAEファインダ制御回
路等から構成される。また、AEファインダの下部と本
体部8の上面とには、図示しないがAEファインダ制御
回路をカメラ本体3内の制御回路及び電源回路に電気的
に接続する接点部がそれぞれ設けられている。
【0027】本体部8内でその底部には、前述のIRE
D20とともにシャッタ開閉検出装置を構成する赤外線
受光部30と、露光モニタ用の被写体光受光部31(図
4参照)とが配されている。各受光部30,31及びこ
れらを支持する支持部材は、レンズユニット5から撮影
に供される、すなわち写真フイルム24を露光する被写
体光の光路から外された位置に配されている。
【0028】赤外線受光部30は、例えば、集光レンズ
と、赤外線だけを透過するフイルタと、赤外線に感度を
有するフォトトランジスタとから構成されており、開口
11を介して写真フイルム24に向けられ、写真フイル
ム24で反射された赤外線を受光する。これにより、遮
光板25とミラー26とがUP位置とされている間で、
シャッタ羽根18aがシャッタ開口を形成しているとき
には、IRED20からの赤外線が写真フイルム24で
反射されて赤外線受光部30で受光される。この赤外線
受光部30による赤外線の有無に基づいて、シャッタ羽
根18aが実際に開いたか閉じたを、すなわちシャッタ
羽根18aの実際の開閉状態を検出する。
【0029】このようにシャッタ羽根18aの開閉状態
は、レンズユニット5に設けられたIRED20と、本
体部8側に設けられた赤外線受光部30とを用いて検出
する。IRED20からの赤外線は、本体部8に内蔵し
た赤外線受光部30で受光されるため、シャッタ羽根1
8aの開閉状態を示す信号の入出力用の接点をレンズユ
ニット5とカメラ本体3とに設ける必要がない。また、
前述のようにIRED20は、レンズユニット5への給
電で点灯するため、電力供給用の接点を特別に設ける必
要がない。さらに、レンズユニット5には、IRED2
0だけを組み込めばよく、組み込みスペースをほとんど
必要としない。
【0030】なお、シャッタ羽根18aの開閉状態を検
出するIRED20と赤外線受光部30を用いて、絞り
値,シャッタ秒時から決まる実際の露出値EVを検出す
ることも可能である。しかし、自然光を利用して撮影を
行う場合等では、被写体光に赤外線が含まれるためこの
赤外線の影響を受ける。したがって、実際には、その利
用範囲は限定される。
【0031】露光モニタ用の被写体光受光部31は、赤
外線受光部30と同様な構成であるが、写真フイルム2
4が感度を有する波長域の光だけをフォトトランジスタ
等で受光するようになっている。この被写体光受光部3
1によって、写真フイルム24の撮影コマの中央部に対
する被写体光の露光量を検出し、標準露出値に対する実
際の露光量のバラツキを検出し、このバラツキが大きい
ときには、撮影者に対して警告が行われる。
【0032】なお、被写体光受光部31における受光結
果に基づいて、シャッタ羽根18aの開閉状態を検出す
ることも可能であるが、夜景や暗闇での撮影において、
被写体が中央にない場合、ストロボ撮影を行うような場
合等では、シャッタ羽根18aがシャッタ開口を形成し
ていても被写体光受光部31で被写体光が受光されなっ
たり、ストロボ発光している間だけ被写体光が受光され
たりする。このため、どのような撮影条件であっても、
シャッタ羽根18aの開閉状態を検出可能とするには、
上記のようにIRED20と赤外線受光部30とを設け
る必要がある。すなわち、上記のようにしてIRED2
0と赤外線受光部30とを用いて、シャッタ羽根18a
の開閉状態を検出することによって、夜景や暗闇での撮
影において、被写体が中央にない場合ストロボ撮影を行
うような場合でも、シャッタ羽根18aの開閉状態を正
確に検出することができる。
【0033】本体部8の一方の側面には、シャッタ秒時
の切り換えとAEモードの切り換えとを行うシャッタ速
度調節ダイヤル33,カメラ2の電源のオン・オフを行
う主電源スイッチを兼ねたフイルム巻上げのモード切り
換えを行うモード切換ダイヤル34,本体部8内の遮光
板25及びミラー26を強制的にUP位置に回動させる
ミラーアップスイッチ35,レリーズスイッチ36等が
取り付けられた操作パネル37が設けられている。ま
た、本体部8の上面でピントグラス28の側方には、撮
影可能か否か等のカメラの状態と、電池残量,異常露光
等の警告やエラー表示を行う液晶ディスプレイ(LC
D)38が設けられている。
【0034】ピント調節機構9は、本体部8の下面に取
り付けられたベース部40と、このベース部40から前
方に向かって突出された一対のフォーカシングレール4
1,と、このフォーカシングレール41に沿って移動自
在とされ、上部に前述のレンズボード12が取り付けら
れたスライド部42とからなる。スライド部42の側方
には、操作ノブ43が回転自在に取り付けられている。
この操作ノブ43を回転操作するとスライド部42がフ
ォーカシングレール41に沿って移動し、カメラ本体3
とレンズユニット5との距離が変化することによりピン
ト調節が行われる。
【0035】レンズボード12は、スライド部42の上
部に取り付けられたフレーム部45に取り付けられてい
る。このフレーム部45は、スライド部42のスライド
方向と直交する左右方向でスライド自在であるとともに
回動自在とされている。また、レンズボード12は、フ
レーム部45の回動方向に対して直交する上下方向で回
動自在となるように、フレーム部45に取り付けられて
いる。これにより、カメラ2は特別な装置を用いずにア
オリ撮影を行うことができる。
【0036】フイルムホルダ4内には、ブローニサイズ
の写真フイルム24が装填されるフイルム装填室50
と、写真フイルム24への露光範囲を規定するアパーチ
ャー51とが設けられている。このアパーチャー51に
は、様々なサイズのマスクが取り付けられるようになっ
ており、撮影サイズが適宜変更できる。アパーチャー5
1の前方には、カメラ本体3からフイルムホルダ4を取
り外す際に、アパチャー51を光密に遮光する遮光蓋5
2が挿入される。この遮光蓋52は、撮影時にはフイル
ムホルダ4から抜き取られる。
【0037】また、フイルムホルダ4は、カメラ本体3
に対して回動自在とされており、カメラ2の姿勢を変え
ずにフイルムホルダ4を90°回転させることで、撮影
画面の縦横を切り換えることができる。また、このフイ
ルムホルダ4の回動に連動して、ピントグラス26の表
示範囲も縦横が切り換えられる。
【0038】更に、フイルムホルダ4内には、写真フイ
ルム23の1コマ目をアパーチャーにセットするととも
に、撮影ごとに写真フイルム23を1コマ分巻き上げ、
更に、全てのコマへ撮影終了後には写真フイルム23を
全て巻き上げる巻上げ機構53が組み込まれている。ま
た、カメラ本体3内の制御回路及び電源回路とフイルム
ホルダ4内の制御回路及び電源回路とを電気的に接続で
きるように、カメラ本体3の背面側とフイルムホルダ4
の前面側とには接点部54,55がそれぞれ設けられて
いる。なお、フイルムホルダ4の接点部55は、フイル
ムホルダ4を90°回動したときにも、カメラ本体3の
接点部54と接続できるように、2ヶ所に設けられてい
る。
【0039】フイルムホルダ4の上面には、装填されて
いる写真フイルム24の各種情報や、カメラ2自体の情
報を表示する液晶ディスプレイ56と、この液晶ディス
プレイ56に各ユニットのトータルショット数を表示さ
せるトータルショットボタン57等が設けられた操作パ
ネル58とが設けられている。
【0040】図3に示すように、液晶パネル56には、
フイルムホルダ4のアパーチャー51に取り付けられて
いるマスクのサイズを表すマスクサイズ60(例えば6
cm×8cm),装填されている写真フイルム23の種
類(120タイプあるいは220タイプ)を表すフイル
ム種61,写真フイルム23の感度を表すフイルム感度
62,撮影済み枚数を表す枚数表示63,カメラ2の状
態を表すカメラモニタ64等が表示される。なお、フイ
ルム感度62が表示される部分には、操作パネル58に
設けられたトータルショットボタン57等を操作するこ
とによって各ユニットのトータルショット数や日付,時
間,電池残量等が表示される。
【0041】カメラモニタ64は、カメラ本体3を表す
マーク66と、フイルムホルダ4を表すマーク67と、
レンズユニット5を表すマーク68と、AEファインダ
6を表すマーク69とからなる。これらのマーク66〜
69は、フイルムホルダ4がカメラ本体3に取り付けら
れずに単体である際には、マーク67のみが液晶パネル
56に表示される。また、フイルムホルダ4にカメラ本
体3,レンズユニット5が取り付けられ、それぞれの接
点部によって各ユニットが電気的に接続されると、液晶
パネル56にマーク66,68,69が表示される。こ
れにより、本体ユニット3にユニットが取り付けられて
いるにも係わらず液晶ユニット56にマークが表示され
ていない場合には、接点部に接触不良が発生しているこ
とが分かる。
【0042】さらに、カメラ本体3,フイルムホルダ
4,レンズユニット5等に動作エラーが発生した場合に
は、カメラモニタ64の対応するすマークが点滅して、
撮影者に警告される。これにより、撮影時にシャッタ羽
根18aの開閉状態を検出した結果、シャッタ羽根18
が撮影時に開かなかった場合,また露光完了後に閉じな
かった場合には、レンズユニット5に対応するマーク6
8が点滅表示されてユーザーに知らされる。
【0043】図4は、カメラ2の回路構成を示すブロッ
ク図である。カメラ本体3には、前述した各受光部3
0,31,操作パネル37,液晶ディスプレイ38の他
に、ミラー機構71,ミラー駆動回路72,EEPRO
M73,シャッタモニタ回路74,露光モニタ回路7
6,駆動回路77、シンクロ接点制御回路78,本体電
源回路79等が設けられている。
【0044】また、カメラ本体3内には、上記各回路と
レンズユニット5及びAEファインダ内に設けられた回
路とを制御する制御回路である本体MPU80が組み込
まれている。この本体MPU80には、CPU,各種の
シーケンスを行うためのプログラムが書き込まれたRO
M、ワークメモリとして利用されるRAM,フイルムル
ダ4との間で通信を行う通信回路等が含まれる。
【0045】ミラー機構71は、遮光板25,ミラー2
6,これらの動作検出を行う検出回路等からなる。ミラ
ー駆動回路72は、モータ72aを駆動して遮光板25
とミラー26をUP位置とDOWN位置とに揺動する。
また、EEPROM73には、ミラー機構71の動作回
数が書き込まれる。
【0046】シャッタ開閉検出装置の一部であるシャッ
タモニタ回路74は、赤外線受光部30が接続されてお
り、この赤外線受光部30から光電信号が入力される。
このシャッタモニタ回路74は、入力される光電信号の
レベルを順次加算することによって、写真フイルム24
で反射されて赤外受光部30で受光されたIRED20
からの赤外線の光量を積分して求め、その結果を本体M
PU80に送る。本体MPU80は、この積分値に基づ
いて、撮影時にシャッタ羽根18aでシャッタ開口が形
成されたか、撮影後にシャッタ羽根18aが閉じて遮蔽
位置にあるかを識別する。
【0047】露光モニタ回路75には、被写体光受光部
31が接続されており、この受光部31から光電信号が
入力される。この露光モニタ回路75は、シャッタモニ
タ回路74と同様にして被写体光受光部31からの光電
信号に基づいて、被写体光による写真フイルム24に対
する露光量を積分して求め、その積分値を本体MPU8
0に送る。本体MPU80は、この積分値に基づいて、
撮影時の被写体光による露光量と標準露光量との差異を
求める。
【0048】駆動回路77は、レンズユニット5の絞り
装置17,シャッタ装置18を駆動するための各種の制
御信号を出力し、これらを所定の手順で駆動させる。シ
ャッタ装置18を駆動するための制御信号としては、シ
ャッタ羽根18aを遮蔽位置あるいは全開位置にするた
めのモータ駆動信号,露光開始前に出力され露光開始時
に停止されるMGE信号,露光開始前に出力されシャッ
タ羽根18aを遮蔽位置に戻すタイミングで停止される
MGK信号がある。なお、モータ駆動信号は、アクチュ
エータ18bのモータを駆動するための駆動電流であっ
て、この駆動電流の向きを反転することによって、シャ
ッタ羽根18aが遮蔽位置から全開位置に、または全開
位置から遮蔽位置に揺動される。
【0049】シンクロ接点制御回路78は、シャッタ羽
根18aが全開した時にシャッタ装置18aからシンク
ロ信号が入力され、これが入力された時点でシンクロ接
点部78aをONとする。シンクロ接点部78aには、
ストロボ装置が接続される。これにより、シャッタ羽根
18aが全開した時にストロボ装置でのストロボ発光が
行われる。本体電源回路79は、本体部8に内蔵された
電池,電圧レギュレータ等から構成されており、カメラ
本体3の各回路に給電を行うとともに、フイルムホルダ
4,レンズユニット5,AEファインダが装着された際
には、これらにも給電を行う。
【0050】フイルムホルダ4には、前述した巻上げ機
構53,液晶ディスプレイ56,操作パネル58の他
に、巻上げ機構53を駆動するモータ82を含む巻上げ
駆動回路83,巻上げ機構53を構成するギヤ等の回転
を検出する巻上げ検出回路84,巻上げ機構53の動作
回数を記憶するホルダ用EEPROM85,これらの回
路を制御する制御回路であるホルダMPU86等が組み
込まれている。ホルダMPU86は、カメラ本体3に装
着された際には、本体MPU80との間で通信を行い、
本体MPU80の制御下でフイルムホルダ4の各部を動
作させる。
【0051】また、フイルムホルダ4には、ホルダ電源
回路87が内蔵されている。このホルダ電源回路87
は、フイルムホルダ4に内蔵された電池,電圧レギュレ
ータ等から構成されており、フイルムホルダ4が単体の
場合には、フイルムホルダ4に内蔵した電池を電源とし
てフイルムホルダ4の各部に給電を行うが、カメラ本体
3に装着された際には、本体電源回路79を電源として
給電を行う。
【0052】レンズユニット5は、前述した絞り装置1
7,シャッタ装置18,EEPROM19,IRED2
0が組み込まれており、本体電源回路79からの給電で
作動する。シャッタ装置18は、そのアクチュエータ1
8bが駆動回路77からの制御信号で駆動されること
で、シャッタ羽根18aの開閉を行う。撮影に際して
は、シャッタ装置18からは、シンクロ信号の他、露光
が完了したことを示すSEE信号,シャッタ羽根18a
が遮蔽位置にあることを示すSEC信号,露光が開始さ
れたこと示すST信号等が出力される。ST信号は、シ
ャッタ装置18のシャッタチャージ状態を識別するのに
も利用される。なお、これらの信号は、アクチュエータ
18bの動作から得られるものであって、実際のシャッ
タ羽根18aの開閉状態に基づいて得られるものではな
い。
【0053】また、レンズユニット5からは、絞り装置
17の開放絞り値,設定されている絞り値等の信号が本
体MPU80に送られる。EEPROM19は、本体M
PU80によって、シャッタ装置18の動作回数が書き
込まれる。なお、実際には、絞り装置は17はシャッタ
装置18と一体にされている。
【0054】次に、上記構成の作用について説明する。
撮影時には、カメラ本体3に写真フイルム24が装填さ
れたフイルムホルダ4,レンズユニット5,AEファイ
ンダまたはウエストレベルファインダ6を装着する。
【0055】撮影者は、モード切換えスイッチ34を操
作して、いずれかの巻上げモードを選択する。すると、
主電源スイッチがONとなり、カメラ本体3内の各回路
及び本体MPU80が作動状態となる。また、この本体
電源回路79から接点部22,21、54,55を介し
てレンズユニット5及びフイルムホルダ4に給電され
る。もちろん、AEファインダが装着されているときに
は、これにも給電が行われる。
【0056】この給電により、フイルムホルダ4は、そ
れに内蔵した電池に代えて本体電源回路79を電源とし
て作動するようになる。また、レンズユニット5では、
絞り装置17及びシャッタ装置18が作動可能状態とな
るとともに、IRED20が点灯する。
【0057】本体MPU80は、作動状態となると、本
体部8の各部を調べ、またフイルムホルダ4のホルダM
PU86との間で通信を行って、さらにレンズユニット
5のからの各信号の入力の有無を調べて撮影可能な状態
になっているか否かを調べる。そして、撮影可能な状態
になっている場合には、駆動回路77からモータ駆動信
号を送り出して、シャッタ装置18のアクチュエータ1
8bでシャッタ羽根18aを全開位置とする。シャッタ
羽根18aが全開位置とされることにより、シャッタ装
置18はシャッタチャージされる。
【0058】撮影を行う際には、撮影者は、装着されて
いるAEファインダまたはウエストレベルファインダ6
を用いてフレーミングを行う。また、レンズユニット5
の絞りレバー17cを操作して絞り値を設定するととも
に、シャッタ速度調節ダイアル33を操作してシャッタ
秒時を設定する。なお、AEファインダを装着し、AE
モードを選択しているときには、設定された絞り値と被
写体輝度,フイルム感度とに応じたシャッタ秒時が自動
的に設定される。
【0059】この後、撮影者はレリーズボタン36を押
圧操作して撮影を行う。レリーズボタン36が押圧操作
されると、図5に示す手順にしたがって撮影のためのシ
ーケンスが行われる。なお、図5には、要部の手順を示
し、一部の手順を省略して描いてある。
【0060】本体MPU80は、レリーズボタン36の
押圧操作が行われると、まず本体電源回路79の電池の
バッテリチェックを行う。このバッテリチェックによっ
て、カメラ本体3の電池残量が撮影を行うのに少ないと
判断されると、フイルムホルダ4の液晶ディスプレイ5
6に電池残量が少ないことを表示して撮影シーケンスを
終了する。
【0061】電池残量が充分にある場合には、本体MP
U80は、駆動回路77を介してMGE信号,MGK信
号の出力を開始した後に、シャッタ羽根18aを遮蔽位
置に揺動するためにモータ駆動信号をアクチュエータ1
8bに出力する。これにより、シャッタ羽根18aは、
アクチュエータ18bのモータによって遮蔽位置に揺動
され、MGE信号で駆動されるマグネットで遮蔽位置に
保持される。
【0062】本体MPU80は、シャッタ装置18から
出力されるSEC信号を受けることでシャッタ羽根18
aが遮蔽位置に揺動されたことを検知すると、ミラー駆
動回路72を介してモータ72aを駆動し、遮光板2
5,ミラー26をそれぞれDOWN位置からUP位置に
回動する。また、これと同時に、駆動回路77を介して
絞り装置17を作動させ、絞りレバー17cで設定され
た絞り値まで絞り羽根17aを絞り込む。
【0063】この後、本体MPU80は、シャッタモニ
タ回路74をリセットして、その積分値を「0」として
からこれを作動する。これにより、IRED20からの
赤外線が写真フイルム23で反射して赤外線受光部30
に入射すれば、その赤外線の強度、入射時間に応じた積
分値を本体MPU80に出力するようになる。
【0064】シャッタモニタ回路74を作動させた後、
本体MPU80は、写真フイルム24への露光を開始す
るために、MGE信号を停止する。MGE信号が停止す
ると、シャッタチャージされた状態で遮蔽位置に保持さ
れていたシャッタ羽根18aは、シャッタ開口を形成す
る開き方向に向けて一斉に揺動される。そして、シャッ
タ羽根18aが全開位置に達すると、シャッタ羽根18
aは、MGK信号で駆動されるマグネットで全開位置に
保持される。また、このようにして、シャッタ羽根18
aが開き方向に揺動を開始して所定の位置に達した時点
で、それまでシャッタチャージされた状態に応答して出
力されていたST信号が停止される。
【0065】本体MPU80は、このST信号の停止に
応答して、シャッタ秒時の計時を開始する。そして、こ
の計時しているシャッタ秒時が設定されたシャッタ秒時
に対応した値に達すると、MGK信号を停止する。MG
K信号が停止されると、全開位置に保持されていたシャ
ッタ羽根18aがシャッタ開口の開口径を小さくする方
向に一斉に揺動し、遮蔽位置に戻る。シャッタ羽根18
aが遮蔽位置に戻ると、シャッタ装置18からSEE信
号が本体MPU80に送られ、露光が完了したことが知
らされる。
【0066】上記のようにして、シャッタ羽根18aが
開閉されて、このシャッタ羽根18aによってシャッタ
開口が形成されている間に撮影光学系16,絞り開口,
シャッタ開口を通った被写体光で写真フイルム24が露
光される。
【0067】本体MPU80は、SEE信号を受け取る
と、シャッタモニタ回路74から出力されている積分値
を調べる。例えば、上記のようにして、シャッタ羽根1
8aの開閉動作が正常に行われた場合には、シャッタ羽
根18aがシャッタ開口を形成している間に、IRED
20から出力された赤外線は、撮影光学系16,絞り開
口,シャッタ開口を介して写真フイルム24に達し、こ
の写真フイルム24に達した赤外線の一部が反射され
て、赤外線受光部30で受光される。そして、赤外線受
光部30からシャッタモニタ回路74に対して光電信号
が入力されて、シャッタモニタ回路74の積分値は
「0」よりも大きな値となる。
【0068】このようにして、シャッタモニタ回路74
からの積分値が「0」よりも大きな値(積分値有り)と
なっていると、本体MPU80は、少なくともシャッタ
羽根18aが実際に開いた状態になったもの判断し、次
にシャッタ羽根18aが遮蔽位置に戻りシャッタ開口が
閉じられたか否かを調べる。これには、本体MPU80
は、まずシャッタモニタ回路74をリセットしてその積
分値を「0」としてから、一定の時間だけ積分を行う。
【0069】上記のように、シャッタ羽根18aが開閉
動作を行っていれば、この時点ではシャッタ羽根18a
が遮蔽位置にあり、IRED20からの赤外線が赤外受
光部30で受光されることはないから、シャッタモニタ
回路74からの積分値が「0」となる。
【0070】本体MPU80は、シャッタモニタ回路7
4からの積分値が「0」となっていることによって、シ
ャッタ羽根18aが遮蔽位置にあると判断する。そし
て、これら2回の積分値を調べた結果から、シャッタ羽
根18aが開かれ、そして閉じられたと判断し、遮光板
25,ミラー26をDOWN位置に戻してから、モータ
駆動信号をシャッタ装置18に送ってシャッタ羽根18
を全開位置とし、同時にフイルム給送を行い、次の撮影
待機状態とする。
【0071】なお、シャッタモニタ回路74からの積分
値からは、シャッタ羽根18aが開いたか及び閉じたか
を判断するが、上記のようにしてシャッタ羽根18aの
開閉動作中には、被写体光受光部31及び露光モニタ回
路75によって写真フイルム24で反射された被写体光
の光量が測定されるので、この測定結果に基づいて標準
露光量に対しての実際の露光量のズレが検知され、この
ズレ量が大きければその旨が警告される。
【0072】ところで、上記のようにして、駆動回路7
7からの制御信号をシャッタ装置18に与えてシャッタ
装置18からSEC信号,SEE信号等が返ってくるよ
うな場合でも、実際にはシャッタ羽根18aが開閉動作
を行っていない場合もある。
【0073】このような場合、例えばシャッタ羽根18
aが遮蔽位置にロックされてシャッタ開口が形成されな
かったような場合では、被写体光はもちろんIRED2
0からの赤外線も写真フイルム24に入射することはな
い。そして、本来シャッタ羽根18aの開閉動作が行わ
れている間に、赤外線が赤外線受光部30に受光される
ことはなく、シャッタモニタ回路74からの積分値が
「0」となっている。したがって、本体MPU80は、
1回目、すなわちSEE信号が入力された直後に積分値
を調べた際に、積分値が「0」となっていると、シャッ
タ羽根18aがシャッタ開口を形成しなかったと判断す
る。そして、このように判断すると、本体MPU80
は、シャッタ羽根18aが開かなかったことを示すSC
エラーフラッグを本体MPU80の内部に記憶し、この
SBエラーフラッグに基づいて、ホルダMPU86に警
告表示を行うように指示する。ホルダMPU86は、L
CD86を駆動して、それに表示されているレンズユニ
ット5に対応するカメラモニタ64のマーク68を点滅
させる。これにより、撮影者にシャッタ装置18に異常
があることが警告される。
【0074】一方、撮影を行う直前で遮蔽位置にすると
きにシャッタ羽根18aが開いた状態にロックされて遮
蔽位置に揺動されない場合や、シャッタ羽根18aが遮
蔽位置から開いた状態に移行した後にロックされて遮蔽
位置に戻らない場合には、シャッタ羽根18aが遮蔽位
置に戻っているかを調べる際に、シャッタ羽根18aが
開いた状態になっている。したがって、このときに、I
RED20からの赤外線が写真フイルム24で反射され
て赤外線受光部30で受光されて、シャッタモニタ回路
74からの積分値が「0」よりも大きくなる。
【0075】このため、本体MPU80は、このときの
積分値が「0」よりも大きくなっていると、シャッタ羽
根18aが開きっぱなしの状態となっていると判断し、
これを示すSBエラーフラッグを本体MPU80の内部
に記憶する。そして、このSBエラーフラッグに基づい
て、ホルダMPU86に警告表示を行うように指示す
る。これにより、カメラモニタ64のマーク68が点滅
して、撮影者にシャッタ装置18に異常があることを警
告される。
【0076】また、本体MPU80は、このようにして
シャッタ装置18に異常があると判断すると、遮光板2
5,ミラー26をDOWN位置に戻した後に、撮影を禁
止する。この撮影禁止状態は、モード切換えスイッチ3
4を操作して、主電源スイッチをOFFとして再度ON
とするパワーONリセットでSCエラーフラッグあるい
はSBエラーフラッグをリセットすることで解除できる
が、シャッタ装置18の異常状態が解消されていない場
合には、再度レリーズボタン36を操作して撮影を行っ
ても、正常な撮影はできなく、再び撮影禁止となる。
【0077】なお、MGE信号を停止する直前、すなわ
ちシャッタ羽根18を開き動作させる直前にもシャッタ
モニタ回路74の積分値を調べれるようにすれば、シャ
ッタ羽根18aを撮影の前に遮蔽位置にするときにシャ
ッタ羽根18aが開いた状態にロックされてしまってい
るのか、あるいはシャッタ羽根18aが遮蔽位置から開
いた状態に移行した後にロックされて遮蔽位置に戻らな
いのかを識別することができる。
【0078】図6は、IREDからの赤外線を直接に赤
外線受光部で受光するようにした例を示すものである。
なお、以下に説明する以外の部分については、上記実施
形態と同様であり、同じ構成部材には同じ符号を付して
その説明を省略する。
【0079】IRED20からの赤外線を受光する赤外
線受光部30は、図6に示されるように、遮光板25の
背後に配されており、開口10を介してシャッタ羽根1
8aに向けられている。図7に赤外線受光部30の位置
でレンズユニット5側から見たレンズユニット5から射
出される被写体光の光路の広がりと、赤外線受光部30
との位置関係を示す。レンズユニット5から射出された
被写体光の光路は、赤外線受光部30の位置では、領域
90に示すように円形の広がりを持っており、その中央
部の矩形の領域91の光路の光がフイルムホルダ4のア
ーパーチャ51に入射して、写真フイルム24を露光す
る。すなわち、領域91の被写体光が撮影に供される。
【0080】赤外線受光部30は、前述の領域90内で
あるが、領域91の外側に配されている。すなわち、撮
影に供される被写体光を遮らないように配されている。
これにより、写真フイルム24への露光に影響が出ない
ようにしながら、シャッタ羽根18aがシャッタ開口を
形成している間にIRED20から出力されてレンズユ
ニット5から射出された赤外線を赤外受光部30で受光
するようになっている。
【0081】なお、このカメラ2では、フイルムホルダ
4を回転させることにより、撮影画面の縦横を切り換え
ることができるから、縦位置とした場合の撮影に供され
る被写体光の光路の領域92の外側となるように赤外線
受光部30を配してある。また、アパーチャ51のマス
クサイズを変更できるので、いずれのマスクを用いた場
合でも、赤外線受光部30が撮影に供される被写体光を
遮られないようにしてある。
【0082】また、赤外線受光部30は、ミラー26の
前方の、例えば図6中で符号93で示すような位置に設
けてもよい。このようにすれば、ミラー26及び遮光板
25がDOWN位置にあるときでも、シャッタ羽根18
aの開閉状態を検出することができる。この場合にも、
赤外線受光部30が撮影に供される被写体光を遮らない
ようにするのはいうまでもない。
【0083】なお、被写体光の領域90の外側にIRE
D20からの赤外線が向かうようにしてあれば、赤外線
受光部30を領域90の外側に赤外線受光部30を設け
てよいのはいうまでもない。
【0084】上記各実施形態では、シャッタ羽根の開閉
状態を赤外受光部からの光電信号を積分して赤外線の受
光の有無を判断しているが、赤外受光部からの光電信号
の出力の有無で判断することもできる。また、IRED
は、カメラの電源をONとしている間に連続点灯するよ
うにしているが、例えば、シャッタ羽根を遮蔽位置に保
持するためのMGE信号の出力開始に応答させてIRE
Dを点灯させ、撮影完了後にシャッタ羽根を全開位置に
揺動するためのモータ駆動信号で消灯させるようにして
もよい。このようにすれば、無駄な電力消費を抑えるこ
とができる。
【0085】上記では、レンズユニット,フイルムホル
ダ等をカメラ本体に装着するシステムカメラについて説
明したが、本発明は、インスタントカメラ,コンパクト
カメラ等の各種カメラに利用できる。また、シャッタ装
置は、シャッタ羽根が絞り羽根を兼ねたプログラムシャ
ッタでもよい。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
写真フイルムに対しての露光を制御するレンズシャッタ
のシャッタ羽根の前方に、写真フイルムが感度を持たな
い赤外線を出力する赤外発光ダイオードを設けるととも
に、シャッタ羽根が開かれている間にシャッタ羽根の後
方に射出される赤外発光ダイオードからの赤外線を受光
する受光素子をシャッタ羽根の後方で写真フイルムに露
光を行う被写体光の光路から外した位置に設けて、受光
素子の赤外線の受光の有無に基づいてシャッタ羽根の開
閉状態を検出するようにしたから、構成が簡単で,省ス
ペースを実現しながら実際のシャッタ羽根の開閉状態を
検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラの要部断面図である。
【図2】カメラの外観を示す斜視図である。
【図3】フイルムホルダの液晶パネルの表示内容を示す
説明図である。
【図4】カメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】シャッタ羽根の開閉状態を検出するための手順
を示すフローチャートである。
【図6】レンズユニットから射出されるIREDからの
赤外線を赤外受光部で直接に受光するようにした例を示
すカメラの要部断面図である。
【図7】赤外受光部と被写体光の関係を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
2 カメラ 3 カメラ本体 5 レンズユニット 18 シャッタ装置 18a シャッタ羽根 20 IRED 24 写真フイルム 30 赤外受光部 74 シャッタモニタ回路 80 本体MPU
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月16日(1998.11.
16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】例えば、特開平−208157号公報,
特開平6−258688号公報記載のものでは、フォー
カルプレーンシャッタのシャッタ羽根をその走行方向と
直交する方向に延長しておき、この延長部分をフォトリ
フレクタで検出した結果に基づいて露光時間のバラツキ
の判断やシャッタ秒時の計時を行っている。また、特開
−208157号公報の他の実施例では、フォトリ
フレクタを用いる代わりに、フォトトランジスタをシャ
ッタ羽根の延長部分の後方に配して、フォトトランジス
タによる被写体光の受光の有無に基づいて露光時間のバ
ラツキの判断やシャッタ秒時の計時を行っている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】例えば、特平8−262548号公報記
載のものでは、レンズシャッタの複数のシャッタ羽根が
シャッタ開口を完全に閉じているときに機械的なスイッ
チがいずれかのシャッタ羽根の一部によって押圧されて
ONとなり、シャッタ羽根が開いてシャッタ開口を露呈
しているときには、押圧が解除されてOFFとなるよう
にされている。このシャッタ羽根に連動したスイッチで
シャッタ羽根が誤って開いていることを検出している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】また、上記各公報に記載のカメラのよう
に、シャッタ装置にスイッチややセンサ等などからなる
検出部を組み込むことによって、実際のシャッタ羽根の
開閉状態を直接に検出することは理論的には可能であ
る。しかしながら、撮影レンズにシャッタ装置を組み込
んだレンズシャッタを用いるような場合では、撮影レン
ズを保持する筐体に検出部の組み込みスペースが余分に
必要になったり、あるいは組み込みスペースが確保でき
なかったり、動作を検出するためにシャッタ羽根を大き
くしたりしなければならない等の理由から実質的には困
難であった。また、特平8−262548号公報記載
のものでは、シャッタ羽根自体でスイッチがON,OF
Fされるものの、これが必ずしもシャッタ開口の開閉状
態に連動しないこともある。すなわち、例えば、シャッ
タ羽根でスイッチがONとされても、他のシャッタ羽根
が動作しないでシャッタ開口が開いたままになったり、
スイッチの取り付け位置の誤差でシャッタ開口が完全に
閉じて前にスイッチがONとなってしまうこともあり得
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】さらに、レンズシャッタを用いた交換式の
撮影レンズを利用するカメラでは、シャッタ羽根の動き
を検出した信号を撮影レンズからカメラ本体に送るため
の信号ラインが増えてしまうという問題も発生する。さ
らに、特開平6−208157号公報の他の実施例のよ
うに被写体光を利用したものでは、夜景等の撮影時に
は、フォトトランジスタに被写体光が入射しない場合も
あるので、シャッタ羽根の開閉状態、すなわちシャッタ
開口が開いているか否かを検出できないこともある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 勝彦 埼玉県大宮市植竹町1丁目324番地 富士 写真光機株式会社内 (72)発明者 浜田 寿 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内 (72)発明者 佐藤 徳次 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内 Fターム(参考) 2H002 BB05 HA02 HA07 JA02 2H081 AA42 AA51 CC44

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フイルムに対しての露光を制御する
    シャッタ装置のシャッタ羽根の開閉状態を検出するシャ
    ッタ開閉検出装置において、 前記シャッタ羽根の前方に設けられ、前記写真フイルム
    が感度を持たない赤外線を出力する赤外発光ダイオード
    と、前記シャッタ羽根の後方で写真フイルムに露光を行
    う被写体光の光路から外された位置に設けられ、前記シ
    ャッタ羽根が開かれている間に前記シャッタ羽根の後方
    に射出される前記赤外発光ダイオードからの赤外線を受
    光する赤外受光部とを備え、前記受光素子の赤外線の受
    光の有無に基づいて前記シャッタ羽根の開閉状態を検出
    することを特徴とするシャッタ開閉検出装置。
  2. 【請求項2】 前記赤外受光部は、前記シャッタ羽根が
    開かれている間にシャッタ開口を通して前記赤外発光ダ
    イオードからの赤外線を受光することを特徴とする請求
    項1記載のシャッタ開閉検出装置。
  3. 【請求項3】 前記赤外受光部は、前記写真フイルムに
    向けられており、前記写真フイルムで反射された前記赤
    外発光ダイオードからの赤外線を受光することを特徴と
    する請求項1または2記載のシャッタ開閉検出装置。
  4. 【請求項4】 前記赤外受光部は、前記シャッタ羽根に
    向けられており、前記シャッタ羽根の後方に射出される
    前記赤外発光ダイオードからの赤外線を直接に受光する
    ことを特徴とする請求項1または2記載のシャッタ開閉
    検出装置。
  5. 【請求項5】 前記シャッタ装置は、撮影レンズに組み
    込まれたレンズシャッタであることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれか1項に記載のシャッタ開閉検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記撮影レンズは、カメラ本体に着脱自
    在な交換式とされ、前記赤外受光部は、前記カメラ本体
    に設けられていることを特徴とする請求項5記載のシャ
    ッタ開閉検出装置。
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